JPWO2018012535A1 - 配線基板の製造方法、配線基板 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、自己支持性および耐擦傷性に優れる、3次元形状を有する配線基板を容易に製造できる方法、および、配線基板を提供することである。本発明の配線基板の製造方法は、基板および基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第1導電性フィルムを用意する工程Aと、第1導電性フィルムの少なくとも一方の主面上に、耐擦傷性層を配置して耐擦傷性層付きフィルムを得る工程Bと、第1金型および第2金型のうちの一方の金型上に、耐擦傷性層と一方の金型とが対向するように、耐擦傷性層付きフィルムを配置し、第1金型と第2金型とを型締めし、第1金型と第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、第1導電性フィルムおよび樹脂層を含む配線基板を得る工程Cと、を有する。

Description

本発明は、配線基板の製造方法、および、配線基板に関する。
基板上に金属層が形成された導電性フィルムは、種々の用途に使用されている。例えば、近年、携帯電話または携帯ゲーム機器などへのタッチパネルの搭載率の上昇に伴い、多点検出が可能な静電容量方式のタッチパネルセンサー用の導電性フィルムの需要が急速に拡大している。
一方、上記のようなタッチパネルなどの機器の普及により、これらを搭載する機器の種類が多様化しており、機器の操作性をより高めるために、タッチ面が曲面であるタッチパネルが提案されている。
例えば、特許文献1には、絞り加工時の断線に起因するセンサ機能の不具合が生じず、かつ、タッチ面の透視性に優れた3次元曲面タッチパネルが開示されている。
特開2013−246741号公報
特許文献1に記載の3次元曲面タッチパネルは、基材シートと主電極層とを有し、3次元形状を有する配線基板を含む。このような3次元形状を有する配線基板は、それ自体のみでは支持性がない(いわゆる、自己支持性がない)場合が多く、取り扱い性に劣る。
また、上記のような配線基板は、取り扱い時に傷がつきやすいという問題も有する。
本発明は、上記実情を鑑みて、自己支持性および耐擦傷性に優れる、3次元形状を有する配線基板を容易に製造できる方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記特性を有する配線基板を提供することも課題とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 基板および上記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第1導電性フィルムを用意する工程Aと、
上記第1導電性フィルムの少なくとも一方の主面上に、耐擦傷性層を配置して耐擦傷性層付きフィルムを得る工程Bと、
第1金型および第2金型のうちの一方の金型上に、上記耐擦傷性層と上記一方の金型とが対向するように、上記耐擦傷性層付きフィルムを配置し、上記第1金型と上記第2金型とを型締めし、上記第1金型と上記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、上記第1導電性フィルムおよび樹脂層を含む配線基板を得る工程Cと、を有する配線基板の製造方法。
(2) 上記工程Cにおいて、基板および上記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第2導電性フィルムを、さらに、上記第1金型および上記第2金型のうちの他方の金型上に配置して、
上記第1金型と上記第2金型とを型締めし、上記第1金型と上記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、上記第1導電性フィルムと上記樹脂層と上記第2導電性フィルムとを含む配線基板を得る、(1)に記載の配線基板の製造方法。
(3) 上記工程Aと上記工程Bとの間、および/または、上記工程Bと上記工程Cとの間に、上記第1導電性フィルム中の上記パターン状金属層に対して、防錆処理およびマイグレーション防止処理の少なくとも一方の処理を施す工程Fをさらに有する、(1)または(2)に記載の配線基板の製造方法。
(4) 上記耐擦傷性層および上記樹脂層の少なくとも一方に、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が含まれる、(1)〜(3)のいずれかに記載の配線基板の製造方法。
(5) 基板および上記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第1導電性フィルムを用意する工程Aと、
第1金型および第2金型のうち少なくとも一方の金型上に、上記第1導電性フィルムを配置し、上記第1金型と上記第2金型とを型締めし、上記第1金型と上記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、樹脂層付きフィルムを得る工程Dと、
上記樹脂層付きフィルムの少なくとも一方の主面に、耐擦傷性層を配置して、配線基板を得る工程Eと、を有する配線基板の製造方法。
(6) 上記工程Dにおいて、基板および上記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第2導電性フィルムを、さらに、上記第1金型および上記第2金型のうちの他方の金型上に配置して、
上記第1金型と上記第2金型とを型締めし、上記第1金型と上記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、上記第1導電性フィルムと上記樹脂層と上記第2導電性フィルムとを含む樹脂層付きフィルムを得る、(5)に記載の配線基板の製造方法。
(7) 上記工程Aと上記工程Dとの間に、上記第1導電性フィルム中の上記パターン状金属層に対して、防錆処理を施す工程Gをさらに有する、(5)または(6)に記載の配線基板の製造方法。
(8) 上記工程Aと上記工程Dとの間、または、上記工程Dと上記工程Eとの間に、上記第1導電性フィルム中の上記パターン状金属層にマイグレーション防止処理を施す工程Hをさらに有する、(5)〜(7)のいずれかに記載の配線基板の製造方法。
(9) 上記耐擦傷性層および上記樹脂層の少なくとも一方に、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が含まれる、(5)〜(8)のいずれかに記載の配線基板の製造方法。
(10) 上記工程Aが、
基板上に、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を有するパターン状被めっき層を形成して、被めっき層付き基板を得る工程X1と、
上記被めっき層付き基板を変形させて、3次元形状を有する被めっき層付き基板を得る工程X2と、
上記3次元形状を有する被めっき層付き基板中の上記パターン状被めっき層にめっき処理を施して、上記パターン状被めっき層上にパターン状金属層を形成する工程X3と、を有し、
上記工程X2の後で、かつ、上記工程X3の前に、上記パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程X4をさらに有するか、または、めっき触媒またはその前駆体が上記工程X1の上記パターン状被めっき層に含まれる、(1)〜(9)のいずれかに記載の配線基板の製造方法。
(11) 上記配線基板が、タッチパネルセンサー用の配線基板である、(1)〜(10)のいずれかに記載の配線基板の製造方法。
(12) 基板および上記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する導電性フィルムと、
耐擦傷性層と、
樹脂層と、を含む配線基板。
(13) 上記パターン状金属層上に、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が配置されている、(12)に記載の配線基板。
本発明によれば、自己支持性および耐擦傷性に優れる、3次元形状を有する配線基板を容易に製造できる方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上記特性を有する配線基板を提供することも課題とする。
3次元形状を有する第1導電性フィルムの一実施形態の断面図である。 図1に記載の第1導電性フィルムの斜視図である。 図1に記載の第1導電性フィルムの一部拡大断面図である。 パターン状金属層の一部拡大上面図である。 耐擦傷性層付きフィルムの一実施形態の断面図である。 耐擦傷性層付きフィルムを第1金型上に配置した模式図である。 第1金型と第2金型とを型締めした際の模式図である。 配線基板の一実施形態の断面図である。 耐擦傷性層付きフィルムの他の実施形態の断面図である。 配線基板の他の実施形態の断面図である。 耐擦傷性層付きフィルムを第2金型上に配置した模式図である。 配線基板の他の実施形態の断面図である。 耐擦傷性層付きフィルムを第1金型上および第2金型上に配置した模式図である。 第1導電性フィルムを第1金型上に配置した模式図である。 樹脂層付きフィルムの一実施形態の断面図である。 配線基板の他の実施形態の断面図である。
以下に、本発明の配線基板の製造方法について詳述する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また、本発明における図は発明の理解を容易にするための模式図であり、各層の厚みの関係または位置関係などは必ずしも実際のものとは一致しない。
また、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイルおよび/またはメタクリロイルを意図する。また、(メタ)アクリルとは、アクリルおよび/またはメタクリルを意図する。
本発明の配線基板の製造方法においては、耐擦傷性層を設ける工程と、インサート成形により樹脂層を設ける工程とが含まれる。耐擦傷性層を用いることにより耐擦傷性が向上し、樹脂層を用いることにより自己支持性が向上する。
<<第1実施形態>>
本発明の配線基板の製造方法の第1実施形態は、後述する工程A〜工程Cを有する。
以下、図面を参照しながら、各工程の手順について詳述する。
<工程A>
工程Aは、基板および基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第1導電性フィルムを用意する工程である。
なお、本明細書において、用意とは、上記第1導電性フィルムを、後述する原材料を用いて製造すること、または、単に購入する等の方法により調達することなどを意図する。また、本明細書において、主面とは、上記基板を構成する面のうち、互いに向かい合う最も面積が大きい面を意図し、基板の厚み方向に対向する面に該当する。
図1に、本工程で用意される第1導電性フィルムの一実施形態を示す。図2Aは、第1導電性フィルムの一実施形態の斜視図であり、図1はそのA−A断面における断面図である。図2Bは、導電性フィルムの一部拡大断面図である。
図1、図2A、および、図2Bに示すように、第1導電性フィルム10は、基板12、および、基板12の一方の主面上に配置されたパターン状金属層14を含み、一部に半球状の3次元形状を有する。つまり、基板12は、半球部12aおよび半球部12aの底部から外側に広がる平坦部12bを有し、パターン状金属層14は半球部12a上に配置されている。また、図2Bに示すように、パターン状金属層14は、基板12の半球部12aの外面上に配置されている。
なお、図1、図2A、および、図2Bにおいては、半球形状の形状を有する第1導電性フィルムの形態を示したが、第1導電性フィルムが3次元形状(立体形状)を有していれば、この形態には制限されない。例えば、3次元形状としては、例えば、曲面を含む3次元形状が挙げられ、より具体的には、かまぼこ形状、波型形状、凸凹形状、および、円柱状などが挙げられる。
また、図1、図2A、および、図2Bにおいては、パターン状金属層14は基板12の半球部12aの外面上に配置されているが、この形態には制限されない。例えば、基板12の半球部12aの内面上に配置されていてもよいし、内面および外面の両方に配置されていてもよい。つまり、第1導電性フィルムにおいて、パターン状金属層は、2種の主面を有する基板の一方の主面上にのみ配置されていてもよいし、両方の主面上に配置されていてもよい。
また、図2Aに示すように、パターン状金属層14は、5本ストライプ状に配置されているが、この形態には制限されず、どのような配置パターンであってもよい。
図2Cは、パターン状金属層14の一部拡大上面図であり、パターン状金属層14は、複数の金属細線30により構成され、交差する金属細線30による複数の格子31を含んでいるメッシュ状のパターンを有する。
金属細線30の線幅は特に制限されないが、1000μm以下が好ましく、500μm以下がより好ましく、300μm以下がさらに好ましく、2μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。
金属細線30の厚みは特に制限されないが、導電性の観点から、0.00001〜0.2mmから選択可能であるが、30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、0.01〜9μmがさらに好ましく、0.05〜3μmが特に好ましい。
格子31は、金属細線30で囲まれる開口領域を含んでいる。格子31の一辺の長さWは、1500μm以下が好ましく、1300μm以下がより好ましく、1000μm以下がさらに好ましく、5μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、80μm以上がさらに好ましい。
なお、図2Cにおいては、格子31は、略ひし形の形状を有している。但し、その他、多角形状(例えば、三角形、四角形、六角形、および、ランダムな多角形)としてもよい。また、一辺の形状を直線状の他、湾曲形状でもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば、対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、サイン曲線にしてもよい。
なお、図2Cにおいては、パターン状金属層14はメッシュ状のパターンを有するが、この形態には制限されない。
(基板)
基板は、2つの主面を有し、パターン状金属層を支持するものであれば、その種類は特に制限されない。基板としては、可撓性を有する基板(好ましくは絶縁基板)が好ましく、樹脂基板がより好ましい。
樹脂基板の材料としては、例えば、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、および、シクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。
基板の厚み(mm)は特に制限されないが、取り扱い性および薄型化のバランスの点から、0.05〜2mmが好ましく、0.1〜1mmがより好ましい。
また、基板は複層構造であってもよく、例えば、その一つの層として機能性フィルムを含んでいてもよい。なお、基板自体が機能性フィルムであってもよい。
(パターン状金属層)
パターン状金属層を構成する金属の種類は特に制限されず、例えば、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、および、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、または、銀が好ましく、銅または銀がより好ましい。
(第1導電性フィルムの製造方法)
3次元形状を有する第1導電性フィルムは公知の方法により製造することができる。詳細については、後段でまとめて詳述する。
<工程B>
工程Bは、第1導電性フィルムの少なくとも一方の主面に、耐擦傷性層を配置して耐擦傷性層付きフィルムを得る工程である。
例えば、本工程を実施することにより、図3に示すように、第1導電性フィルム10の両面に耐擦傷性層16が配置された耐擦傷性層付きフィルム18aが得られる。耐擦傷性層付きフィルム18aは、第1導電性フィルム10に由来する3次元形状を有する。
なお、図3においては、耐擦傷性層16が第1導電性フィルム10の両面に配置される形態を示したが、この形態には制限されず、図7に示すように、第1導電性フィルム10の一方の主面上にのみ耐擦傷性層16が配置されていてもよい。
また、耐擦傷性層16は、第1導電性フィルム10中のパターン状金属層14上に配置されることが好ましい。
耐擦傷性層としては、公知の耐擦傷性層を用いることができ、例えば、いわゆるハードコート層、または、自己修復層などが挙げられる。
ハードコート層としては、公知の層を使用することができ、例えば、不飽和二重結合を有する化合物を重合硬化して得られる層、および、ゾルゲル反応を用いて熱硬化して得られる層が挙げられる。
ハードコート層の厚みは、0.4〜35μmが好ましく、1〜30μmがより好ましく、1.5〜20μmがさらに好ましい。
ハードコート層の形成方法は特に制限されず、例えば、不飽和二重結合を有する化合物、および、必要に応じて用いられる添加剤(例えば、重合開始剤、透光性粒子、または、溶媒)を含むハードコート層形成用組成物を、第1導電性フィルムと接触させて、第1導電性フィルム上に塗膜を形成し、塗膜を硬化することによりハードコート層を形成する方法が挙げられる。
不飽和二重結合を有する化合物は、硬化後にバインダーとして機能する。不飽和二重結合を有する化合物は、重合性不飽和基を2つ以上有する多官能モノマーであることが好ましい。また、重合性不飽和基は3つ以上であることがより好ましい。
不飽和二重結合を有する化合物としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、および、アリル基などの重合性不飽和基を有する化合物が挙げられる。なかでも、重合性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
不飽和二重結合を有する化合物の具体例としては、アルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類、ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類、多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類、エポキシ(メタ)アクリレート類、ウレタン(メタ)アクリレート類、および、ポリエステル(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
ゾルゲル法による熱硬化が可能な化合物としては、例えば、オルトケイ酸メチルなどのシラン化合物が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物に含まれるその他の添加剤の具体例としては、特開2012−103689号公報の段落0025〜0043に記載の光重合開始剤、透光性粒子、および、溶媒などを参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
自己修復層(自己修復性層)とは、層表面に付けられた傷が自己修復する機能(自己修復性)を有する層である。なお、自己修復性とは、弾性回復により傷を修復することにより、傷をつくにくくする機能であり、より具体的には、500gの荷重をかけた真鍮ブラシで層の表面を擦り、擦った直後にキズの存在を目視により確認したとき、20〜25℃の環境下で、傷をつけてから3分以内に傷が回復する性質を意図する。
自己修復層としては、公知の層を用いることができる。例えば、自己修復層としては、ソフトセグメントとハードセグメントとを有する樹脂を含む層が挙げられる。ソフトセグメントはクッション的な働きをすることによって外力を緩和し、傷を弾性回復するように機能し、ハードセグメントは外力に対して抵抗するように機能する。
より具体的には、自己修復層に含まれる材料としては、例えば、ポリカーボネート骨格を有するウレタン樹脂、ポリカプロラクトン骨格を有するウレタン樹脂、および、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂など挙げられ、これらのポリカーボネート骨格、ポリカプロラクトン骨格、および、ポリエステル骨格がソフトセグメントとして機能し、ウレタン結合がハードセグメントとして機能する。
自己修復層の厚みは、0.5〜50μmが好ましく、1〜30μmがより好ましい。
耐擦傷性層の形成方法は、特に制限されない。上述したように、ハードコート層を形成する場合は、ハードコート層形成用組成物を用いる方法が挙げられる。また、自己修復層を形成する場合は、上述した材料を含む組成物を第1導電性フィルムと接触させ、必要に応じて、乾燥処理を実施する方法が挙げられる。
耐擦傷性層には、必要に応じて、後述する防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が含まれていてもよい。
<工程C>
工程Cは、金型キャビティを形成可能な第1金型および第2金型のうちの一方の金型上に、耐擦傷性層と一方の金型とが対向するように、耐擦傷性層付きフィルムを配置し、第1金型と第2金型とを型締めし、第1金型と第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、第1導電性フィルムおよび樹脂層を含む配線基板を得る工程である。
本工程では、まず、図4に示すように、耐擦傷性層16が第1金型20と対向するように、耐擦傷性層付きフィルム18aを第1金型20上に配置する(装着する)。次に、図5に示すように、第1金型20および第2金型22を型締めし、第1金型20と第2金型22とによって形成された金型キャビティC内に図示しない射出口から樹脂を注入(射出注入)する。なお、注入の際には、通常、樹脂は公知の加熱手段で加熱され、溶融した樹脂が金型キャビティC内に注入される。また、金型(第1金型および/または第2金型)も公知の加熱手段で加熱されてもよい。
その後、必要に応じて、金型を冷却して樹脂を固化させ、金型から成形体である配線基板24aを取り外す。図6に示すように、配線基板24aは、耐擦傷性層16、第1導電性フィルム10、耐擦傷性層16、および、樹脂層26をこの順で含む。
上記工程を実施することにより、樹脂層26を空隙なく耐擦傷性層付きフィルム18a上に配置することができ、自己支持性および耐擦傷性に優れた配線基板24aを得ることができる。
なお、第1金型上に配置される耐擦傷性層付きフィルム中のパターン状金属層の配置位置は特に制限されず、第1金型側を向くように配置されていてもよいし、金型キャビティ側を向くように配置されていてもよい。
金型キャビティとは、第1金型と第2金型との間に設ける樹脂層を形成するための空間である。
なお、図4においては、第1金型20の形状が凹状で、第2金型22の形状が凸状であるが、この形態には制限されず、耐擦傷性層付きフィルムの3次元形状(立体形状)に合わせて最適な形状の金型が選択される。つまり、耐擦傷性層付きフィルムの3次元形状に対応した形状を有する金型が選択される。
本工程においては、耐擦傷性層付きフィルム中の耐擦傷性層が2つの金型の少なくとも一方と対向するように配置される。図4においては、第1導電性フィルム10の両面に耐擦傷性層16が配置された耐擦傷性層付きフィルム18aが用いられており、一方の耐擦傷性層16が第1金型20と対向するように、耐擦傷性層付きフィルム18aを第1金型20上に配置している。
また、上述したように、図7に示すような、第1導電性フィルム10の一方の主面上にだけ耐擦傷性層16が配置された耐擦傷性層付きフィルム18bを用いた場合、耐擦傷性層16が第1金型20と対向するように、耐擦傷性層付きフィルム18bを第1金型20上に配置する(装着する)。この形態の場合、本工程Cを実施することにより、図8に示すような、耐擦傷性層16、第1導電性フィルム10、および、樹脂層26をこの順で含む配線基板24bが得られる。
金型キャビティに注入(充填)される樹脂の種類は特に制限されず、公知の樹脂を用いることができる。例えば、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、および、シクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。
また、樹脂と共に、後述する防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が注入されていてもよい。この形態の場合、得られる樹脂層には、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が含まれる。
また、基板の材料と、金型キャビティに注入される樹脂とは同一でも異なっていてもよい。基板の材料と、金型キャビティに注入される樹脂が、同一の樹脂であると、両者の熱膨張係数(熱線膨張係数、および、熱体膨張係数)が等しくなるため、配線基板が温度変化しても(例えば、使用により発熱したとしても)、熱膨張係数の差に起因する応力およびひずみが発生しにくい。上記応力およびひずみが発生しにくいため、上記配線基板の耐久性がより向上する。
図4においては、耐擦傷性層付きフィルム18aを第1金型20(凹状金型)上に配置する形態について述べたが、この形態には制限されず、図9に示すように、耐擦傷性層付きフィルム18aを第2金型(凸状金型)上に配置して、上述した処理を実施してもよい。
なお、この場合、図10に示すように、樹脂層26と、耐擦傷性層16、第1導電性フィルム10、および、耐擦傷性層16をこの順で含む配線基板24cが得られる。
<任意の工程>
上記第1実施形態においては、上述した工程A〜工程C以外の他の工程が含まれていてもよい。
例えば、工程Aと工程Bとの間に、および/または、工程Bと工程Cとの間に第1導電性フィルム中のパターン状金属層に対して、防錆処理、および、マイグレーション防止処理の少なくとも一方の処理を施す工程Fが含まれていてもよい。
上記処理を実施することにより、パターン状金属層上に、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が配置されている。
防錆処理としては、公知の防錆処理を用いることができ、例えば、防錆剤を第1導電性フィルム中のパターン状金属層と接触させる方法が挙げられる。防錆剤としては、公知の材料を用いることができ、例えば、気化性防錆剤、および、水溶性防錆剤などが挙げられる。
また、別の方法としては、酸化しにくい金属でパターン状金属層を被覆する方法も挙げられる。例えば、金めっきでパターン状金属層を被覆する方法が挙げられる。
マイグレーション防止処理とは、パターン状金属層間のマイグレーションを防止する処理であり、公知の処理を用いることができる。例えば、マイグレーション防止剤を第1導電性フィルム中のパターン状金属層と接触させる方法が挙げられる。マイグレーション防止剤としては、公知の材料を用いることができ、例えば、複素環化合物(例えば、トリアゾール、ベンゾトリアゾール)、フェノール化合物、および、リン系化合物などが挙げられる。
<<第1実施形態の変形例>>
上述した第1実施形態においては、図4および図9に示すように、第1金型20および第2金型22の一方上に、耐擦傷性層付きフィルム18aが配置されていたが、この形態には制限されず、図11に示すように、第1金型20および第2金型22の両者の上に導電性フィルムを含む積層体を配置することができる。例えば、図11に具体的に示すように、第1金型20および第2金型22の両者の上に耐擦傷性層付きフィルム18aが配置されていてもよい。このような形態において上記第1実施形態と同様の手順で金型キャビティに樹脂を注入すると、耐擦傷性層16、第1導電性フィルム10、耐擦傷性層16、樹脂層26、耐擦傷性層16、第1導電性フィルム10、および、耐擦傷性層16をこの順で含む配線基板が得られる。つまり、得られた配線基板には、2枚の第1導電性フィルム10が含まれる。
一般的に、静電容量式タッチパネルセンサーは、片面にパターン状金属層が配置された導電性フィルムを2枚対向して配置することにより形成できる。そのため、上記手順に従えば、3次元形状を有する導電性フィルム間に空隙が含まれることなく、両者を一体化させることができ、得られた成形体は静電容量式タッチパネルセンサーとして好適に適用することができる。
なお、図11においては、第2金型22上に、耐擦傷性層16、第1導電性フィルム10、耐擦傷性層16を有する耐擦傷性層付きフィルム18aを配置したが、この形態に制限されず、第2金型22上に、基板および基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第2導電性フィルムが配置されていればよい。なお、上記第2導電性フィルムの主面の少なくとも一方には、耐擦傷性層が配置されていてもよい。
また、第1金型上に配置される耐擦傷性層付きフィルム中のパターン状金属層と、第2金型上に配置される第2導電性フィルム中のパターン状金属層との配置は特に制限されず、両方が金型キャビティ側を向くように配置されていてもよいし、一方だけが金型キャビティ側を向くように配置されていてもよいし、両方が金型側を向くように配置されていてもよい。
<<第2実施形態>>
本発明の配線基板の製造方法の第2実施形態は、工程A、工程D、および、工程Eを有する。
工程A:基板および基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第1導電性フィルムを用意する工程
工程D:金型キャビティを形成可能な第1金型および第2金型のうち少なくとも一方の金型上に、第1導電性フィルムを配置し、第1金型と第2金型とを型締めし、第1金型と第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、樹脂層付きフィルムを得る工程
工程E:樹脂層付きフィルムの少なくとも一方の主面に、耐擦傷性層を配置して、配線基板を得る工程
上記工程Aは、第1実施形態で説明した工程Aと同義であるため、説明を省略する。以下では、図面を参照しながら、工程Dおよび工程Eについて詳述する。
<工程D>
工程Dは、金型キャビティを形成可能な第1金型および第2金型のうち少なくとも一方の金型上に、第1導電性フィルムを配置し、第1金型と第2金型とを型締めし、第1金型と第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、樹脂層付きフィルムを得る工程である。
本工程では、まず、図12に示すように、3次元形状を有する第1導電性フィルム10を第1金型20上に配置する(装着する)。次に、上述した工程Bと同様の手順に従って、第1金型20および第2金型22を型締めし、第1金型20と第2金型22とによって形成された金型キャビティ内に射出口から樹脂を注入(射出注入)する。
その後、必要に応じて、金型を冷却して樹脂を固化させ、金型から成形体である樹脂層付きフィルム28を取り外す。図13に示すように、樹脂層付きフィルム28は、3次元形状を有し、第1導電性フィルム10、および、樹脂層26をこの順で含む。
金型キャビティに注入される樹脂としては、工程Bで説明した樹脂が挙げられる。また、工程Bで述べたように、防錆剤およびマイグレーション防止剤を樹脂と共に金型キャビティに注入してもよい。
なお、図12においては、第1導電性フィルムを第1金型(凹状金型)上に配置する形態について述べたが、この形態には制限されず、第1導電性フィルムを第2金型(凸状金型)上に配置して、上述した処理を実施してもよい。
<工程E>
工程Eは、樹脂層付きフィルムの少なくとも一方の主面に、耐擦傷性層を配置して、配線基板を得る工程である。
本工程を実施することにより、例えば、図14に示すように、樹脂層付きフィルム28の両面に耐擦傷性層16を配置して、耐擦傷性層16、第1導電性フィルム10、樹脂層26、および、耐擦傷性層16をこの順で含む配線基板24dが得られる。
なお、図14においては、樹脂層付きフィルム28の両面に耐擦傷性層16が配置されているが、この形態に制限されず、樹脂層付きフィルム28の2つの主面のいずれか一方にのみ耐擦傷性層16が配置されてもよい。
耐擦傷性層16の定義および形成方法は、第1実施形態の工程Bで述べた通りである。
<任意の工程>
上記第2実施形態においては、上述した工程A、工程D、および、工程E以外の他の工程が含まれていてもよい。
例えば、工程Aと工程Dとの間に、第1導電性フィルム中のパターン状金属層に対して、防錆処理を施す工程Gが含まれていてもよい。
また、例えば、工程Aと工程Dとの間に、および/または、工程Dと工程Eとの間に第1導電性フィルム中のパターン状金属層に対して、マイグレーション防止処理を施す工程Hが含まれていてもよい。
上記工程Gに実施される防錆処理、および、上記工程Hで実施されるマイグレーション防止処理の手順は、第1実施形態で述べた各処理の手順と同じである。
<<第2実施形態の変形例>>
上述した第2実施形態においては、図12に示すように、第1金型20上に第1導電性フィルム10が配置されていたが、この形態には制限されず、第1金型20および第2金型22の一方上に第1導電性フィルムを配置し、さらに第1金型20および第2金型22の他方上に、基板および基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第2導電性フィルムを配置し、上述した工程Dを実施してもよい。なお、上記第2導電性フィルムの主面の少なくとも一方には、耐擦傷性層が配置されていてもよい。
上記処理を実施することにより、第1導電性フィルム、樹脂層、および、第2導電性フィルムを含み、3次元形状を有する樹脂層付きフィルムが得られる。
<配線基板>
上記手順によって得られた配線基板は、3次元形状を有すると共に、耐擦傷性および自己支持性に優れ、各種用途に適用することができる。例えば、タッチパネルセンサー、半導体チップ、FPC(Flexible printed circuits)、COF(Chip on Film)、TAB(Tape Automated Bonding)、アンテナ、多層配線基板、および、マザーボードなどの種々の用途に適用できる。なかでも、タッチパネルセンサー(静電容量式タッチパネルセンサー)に用いることが好ましい。上記配線基板をタッチパネルセンサーに適用する場合、配線基板中のパターン状金属層がタッチパネルセンサー中の検出電極または引き出し配線として機能する。
また、本発明の配線基板は、発熱体として用いることもできる。つまり、パターン状金属層に電流を流すことにより、パターン状金属層の温度が上昇して、パターン状金属層が熱電線として機能する。
<<導電性フィルムの製造方法>>
導電性フィルムの製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。
導電性フィルムの製造方法の好適形態の一つとしては、以下の工程X1〜工程X4を有する方法が挙げられる。
以下、各工程について詳述する。
(工程X1)
工程X1は、基板上に、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基(以後、「相互作用性基」とも称する)を有するパターン状被めっき層を形成して、被めっき層付き基板を得る工程である。
上記パターン状被めっき層を形成する方法は特に制限されないが、以下の化合物Xまたは組成物Yを含む被めっき層形成用組成物を基板と接触させて、基板上に被めっき層前駆体層を形成し、この被めっき層前駆体層にパターン状にエネルギー付与(例えば、露光)し、さらに現像することで、被めっき層付き基板を形成する方法が好ましい。
化合物X:めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基(以後、単に「相互作用性基」とも称する)、および、重合性基を有する化合物
組成物Y:めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を有する化合物、および、重合性基を有する化合物を含む組成物
以下、上記方法について詳述する。まず、本方法で使用される材料について詳述し、その後、手順について詳述する。
(化合物X)
化合物Xは、相互作用性基と重合性基とを有する化合物である。
相互作用性基とは、パターン状被めっき層に付与されるめっき触媒またはその前駆体と相互作用できる官能基を意図し、例えば、めっき触媒またはその前駆体と静電相互作用を形成可能な官能基、ならびに、めっき触媒またはその前駆体と配位形成可能な含窒素官能基、含硫黄官能基、および、含酸素官能基などが挙げられる。
相互作用性基としてより具体的には、アミノ基、アミド基、イミド基、ウレア基、3級のアミノ基、アンモニウム基、アミジノ基、トリアジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール基、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、キノリン基、ピリジン基、ピリミジン基、ピラジン基、キナゾリン基、キノキサリン基、プリン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アニリン基、アルキルアミン構造を含む基、イソシアヌル構造を含む基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基、シアノ基、および、シアネート基などの含窒素官能基;エーテル基、水酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸基、カーボネート基、カルボニル基、エステル基、N−オキシド構造を含む基、S−オキシド構造を含む基、および、N−ヒドロキシ構造を含む基などの含酸素官能基;チオフェン基、チオール基、チオウレア基、チオシアヌール酸基、ベンズチアゾール基、メルカプトトリアジン基、チオエーテル基、チオキシ基、スルホキシド基、スルホン基、サルファイト基、スルホキシイミン構造を含む基、スルホキシニウム塩構造を含む基、スルホン酸基、および、スルホン酸エステル構造を含む基などの含硫黄官能基;ホスフェート基、ホスフォロアミド基、ホスフィン基、および、リン酸エステル構造を含む基などの含リン官能基;塩素原子、および、臭素原子などのハロゲン原子を含む基などが挙げられ、塩構造をとりうる官能基においてはそれらの塩も使用できる。
なかでも、極性が高く、めっき触媒またはその前駆体などへの吸着能が高いことから、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、およびボロン酸基などのイオン性極性基、エーテル基、または、シアノ基が好ましく、カルボン酸基、または、シアノ基がより好ましい。
化合物Xには、相互作用性基が2種以上含まれていてもよい。
重合性基は、エネルギー付与により、化学結合を形成しうる官能基であり、例えば、ラジカル重合性基、および、カチオン重合性基などが挙げられる。なかでも、反応性がより優れる点から、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基としては、例えば、アクリル酸エステル基(アクリロイルオキシ基)、メタクリル酸エステル基(メタクリロイルオキシ基)、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基などの不飽和カルボン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、および、メタクリルアミド基などが挙げられる。なかでも、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、ビニル基、スチリル基、アクリルアミド基、または、メタクリルアミド基が好ましく、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、または、スチリル基がより好ましい。
化合物X中には、重合性基が2種以上含まれていてもよい。また、化合物X中に含まれる重合性基の数は特に制限されず、1つでも、2つ以上でもよい。
上記化合物Xは、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。低分子化合物は分子量が1000未満の化合物を意図し、高分子化合物とは分子量が1000以上の化合物を意図する。
上記化合物Xがポリマーである場合、ポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、溶解性など取扱い性がより優れる点で、1000〜700000が好ましく、2000〜200000がより好ましい。特に、重合感度の観点から、20000以上であることがさらに好ましい。
このような重合性基および相互作用性基を有するポリマーの合成方法は特に制限されず、公知の合成方法(特開2009−280905号の段落[0097]〜[0125]参照)が使用される。
ポリマーの好ましい形態として、下記式(a)で表される重合性基を有する繰り返し単位(以下、適宜重合性基ユニットとも称する)、および、下記式(b)で表される相互作用性基を有する繰り返し単位(以下、適宜相互作用性基ユニットとも称する)を含む共重合体が挙げられる。
上記式(a)および式(b)中、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、または、置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、および、ブチル基など)を表す。なお、置換基の種類は特に制限されないが、メトキシ基、塩素原子、臭素原子、および、フッ素原子などが挙げられる。
なお、R1としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。R2としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。R3としては、水素原子が好ましい。R4としては、水素原子が好ましい。R5としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。
上記式(a)および式(b)中、X、Y、およびZは、それぞれ独立して、単結合、または、置換若しく無置換の2価の有機基を表す。2価の有機基としては、置換または無置換の2価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8。例えば、メチレン基、エチレン基、および、プロピレン基などのアルキレン基)、置換または無置換の2価の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜12。例えば、フェニレン基)、−O−、−S−、−SO−、−N(R)−(R:アルキル基)、−CO−、−NH−、−COO−、−CONH−、および、これらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、および、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。
X、Y、およびZとしては、ポリマーの合成が容易で、パターン状金属層の密着性がより優れる点で、単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)、エーテル基(−O−)、または、置換もしくは無置換の2価の芳香族炭化水素基が好ましく、単結合、エステル基(−COO−)、または、アミド基(−CONH−)がより好ましい。
上記式(a)および式(b)中、L1およびL2は、それぞれ独立して、単結合、または、置換もしくは無置換の2価の有機基を表す。2価の有機基の定義としては、上述したX、Y、およびZで述べた2価の有機基と同義である。
1としては、ポリマーの合成が容易で、パターン状金属層の密着性がより優れる点で、脂肪族炭化水素基、または、ウレタン結合もしくはウレア結合を有する2価の有機基(例えば、脂肪族炭化水素基)が好ましく、なかでも、総炭素数1〜9であるものが好ましい。なお、ここで、L1の総炭素数とは、L1で表される置換または無置換の2価の有機基に含まれる総炭素原子数を意味する。
また、L2は、パターン状金属層の密着性がより優れる点で、単結合、または、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、もしくはこれらを組み合わせた基であることが好ましい。なかでも、L2は、単結合、または、総炭素数が1〜15であることが好ましい。なお、ここで、L2の総炭素数とは、L2で表される置換または無置換の2価の有機基に含まれる総炭素原子数を意味する。
上記式(b)中、Wは、相互作用性基を表す。相互作用性基の定義は、上述の通りである。
上記重合性基ユニットの含有量は、反応性(硬化性、重合性)および合成の際のゲル化の抑制の点から、ポリマー中の全繰り返し単位に対して、5〜50モル%が好ましく、5〜40モル%がより好ましい。
また、上記相互作用性基ユニットの含有量は、めっき触媒またはその前駆体に対する吸着性の観点から、ポリマー中の全繰り返し単位に対して、5〜95モル%が好ましく、10〜95モル%がより好ましい。
(モノマーの好適形態)
上記化合物がいわゆるモノマーである場合、好適形態の一つとして式(X)で表される化合物が挙げられる。
式(X)中、R11〜R13は、それぞれ独立して、水素原子、または、置換もしくは無置換のアルキル基を表す。無置換のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、および、ブチル基が挙げられる。また、置換アルキル基としては、メトキシ基、塩素原子、臭素原子、または、フッ素原子などで置換された、メチル基、エチル基、プロピル基、および、ブチル基が挙げられる。なお、R11としては、水素原子、または、メチル基が好ましい。R12としては、水素原子が好ましい。R13としては、水素原子が好ましい。
10は、単結合、または、2価の有機基を表す。2価の有機基としては、置換または無置換の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8)、置換または無置換の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜12)、−O−、−S−、−SO−、−N(R)−(R:アルキル基)、−CO−、−NH−、−COO−、−CONH−、および、これらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、および、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。
式(X)中、L10の好適形態の一つとしては、−NH−脂肪族炭化水素基−、または、−CO−脂肪族炭化水素基−が挙げられる。
Wの定義は、式(b)中のWの定義の同義であり、相互作用性基を表す。相互作用性基の定義は、上述の通りである。
式(X)中、Wの好適形態としては、イオン性極性基が挙げられ、カルボン酸基がより好ましい。
(組成物Y)
組成物Yは、相互作用性基を有する化合物、および、重合性基を有する化合物を含む組成物である。つまり、被めっき層前駆体層が、相互作用性基を有する化合物、および、重合性基を有する化合物の2種を含む。相互作用性基および重合性基の定義は、上述の通りである。
相互作用性基を有する化合物とは、相互作用性基を有する化合物である。相互作用性基の定義は上述の通りである。このような化合物としては、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。相互作用性基を有する化合物の好適形態としては、上述した式(b)で表される繰り返し単位を有する高分子(例えば、ポリアクリル酸)が挙げられる。なお、相互作用性基を有する化合物には、重合性基は含まれない。
重合性基を有する化合物とは、いわゆるモノマーであり、形成されるパターン状被めっき層の硬度がより優れる点で、2個以上の重合性基を有する多官能モノマーであることが好ましい。多官能モノマーとは、具体的には、2〜6個の重合性基を有するモノマーを使用することが好ましい。反応性に影響を与える架橋反応中の分子の運動性の観点から、用いる多官能モノマーの分子量としては150〜1000が好ましく、200〜800がより好ましい。
重合性基を有する化合物には、相互作用性基が含まれていてもよい。
なお、相互作用性基を有する化合物と重合性基を有する化合物との質量比(相互作用性基を有する化合物の質量/重合性基を有する化合物の質量)は特に制限されないが、形成されるパターン状被めっき層の強度およびめっき適性のバランスの点で、0.1〜10が好ましく、0.5〜5がより好ましい。
被めっき層形成用組成物には、必要に応じて、他の成分(例えば、重合開始剤、溶媒、増感剤、硬化剤、重合禁止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、フィラー、粒子、難燃剤、滑剤、可塑剤など)が含まれていてもよい。
本方法で使用される基板の種類は、上述した通りである。
被めっき層形成用組成物と基板とを接触させる方法は特に制限されず、例えば、被めっき層形成用組成物を基板上に塗布する方法、または、被めっき層形成用組成物中に基板を浸漬する方法が挙げられる。
基板上に形成された被めっき層前駆体層にパターン状にエネルギー付与する方法は、特に制限されない。例えば、加熱処理または露光処理(光照射処理)などが用いられることが好ましく、処理が短時間で終わる点より、露光処理が好ましい。エネルギーを付与することにより、被めっき層前駆体層中の化合物中の重合性基が活性化され、化合物間の架橋が生じ、層の硬化が進行する。
なお、上記露光処理を実施する際には、所望のパターン状被めっき層が得られるように、所定の形状の開口部を有するマスクを用いて露光処理を行うことが好ましい。
次に、パターン状にエネルギーが付与された被めっき層前駆体層に対して、現像処理を施すことにより、パターン状被めっき層が形成される。
現像処理の方法は特に制限されず、使用される材料の種類に応じて、最適な現像処理が実施される。現像液としては、例えば、有機溶媒、および、アルカリ水溶液が挙げられる。
(工程X2)
工程X2は、被めっき層付き基板を変形させて、3次元形状を有する被めっき層付き基板を得る工程である。なお、工程X2では、少なくとも被めっき層の一部が変形するように、被めっき層付き基板を変形させることが好ましい。
上記のように、被めっき層付き基板を所望の形状に変形させると、基板の変形に追従して、被めっき層も合わせて変形する。
被めっき層付き基板の変形方法は特に制限されず、例えば、真空成形、ブロー成形、フリーブロー成形、圧空成形、真空−圧空成形、および、熱プレス成形などの公知の方法を用いることができる。変形の際に実施される熱処理の温度としては、基板の材料の熱変形温度の以上の温度であることが好ましく、ガラス転移温度(Tg)+50〜350℃の範囲とすることが好ましい。
上記手順を実施することにより、3次元形状を有する被めっき層付き基板が得られる。3次元形状の形態は特に制限されず、図2Aに示したような、半球状であっても、他の形状であってもよい。
(工程X3、工程X4)
工程X3は、3次元形状を有する被めっき層付き基板中のパターン状被めっき層にめっき処理を施して、パターン状被めっき層上にパターン状金属層を形成する工程である。
なお、本処理方法においては、工程X3の前に、パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程X4をさらに有するか、または、めっき触媒またはその前駆体が工程X1のパターン状被めっき層に含まれる。
以下では、工程X4を実施する形態について詳述する。
工程X4は、パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程である。パターン状被めっき層には上記相互作用性基が含まれているため、上記相互作用性基が、その機能に応じて、付与されためっき触媒またはその前駆体を付着(吸着)する。
めっき触媒またはその前駆体は、めっき処理の触媒や電極として機能するものである。
そのため、使用されるめっき触媒またはその前駆体の種類は、めっき処理の種類により適宜決定される。
なお、用いられるめっき触媒またはその前駆体は、無電解めっき触媒またはその前駆体であることが好ましい。以下で、主に、無電解めっき触媒またはその前駆体などについて詳述する。
無電解めっき触媒は、無電解めっき時の活性核となるものであれば、如何なるものも用いることができ、具体的には、自己触媒還元反応の触媒能を有する金属(Niよりイオン化傾向の低い無電解めっきできる金属として知られるもの)などが挙げられる。具体的には、Pd、Ag、Cu、Ni、Pt、Au、および、Coなどが挙げられる。
この無電解めっき触媒としては、金属コロイドを用いてもよい。
本工程において用いられる無電解めっき触媒前駆体とは、化学反応により無電解めっき触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用できる。主には、上記無電解めっき触媒として挙げた金属の金属イオンが用いられる。
めっき触媒またはその前駆体をパターン状被めっき層に付与する方法としては、例えば、めっき触媒またはその前駆体を適切な溶媒に分散または溶解させた溶液を調製し、その溶液をパターン状被めっき層上に塗布するか、または、その溶液中に被めっき層付き基板を浸漬すればよい。
上記溶媒としては、水または有機溶媒が適宜使用される。
次に、めっき触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対してめっき処理を行う。
めっき処理の方法は特に制限されず、例えば、無電解めっき処理、または、電解めっき処理(電気めっき処理)が挙げられる。本工程では、無電解めっき処理を単独で実施してもよいし、無電解めっき処理を実施した後にさらに電解めっき処理を実施してもよい。
以下、無電解めっき処理、および、電解めっき処理の手順について詳述する。
無電解めっき処理とは、めっきとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる処理である。
無電解めっき処理は、例えば、無電解めっき触媒が付与された被めっき層付き基板を、水洗して余分な無電解めっき触媒(金属)を除去した後、無電解めっき浴に浸漬して行うことが好ましい。使用される無電解めっき浴としては、公知の無電解めっき浴を使用することができる。
一般的な無電解めっき浴には、溶媒(例えば、水)の他に、めっき用の金属イオン、還元剤、および、金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このめっき浴には、これらに加えて、めっき浴の安定剤など公知の添加剤が含まれていてもよい。
パターン状被めっき層に付与されためっき触媒またはその前駆体が電極としての機能を有する場合、その触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対して、電気めっきを行うことができる。
なお、上述したように、本工程においては、上記無電解めっき処理の後に、必要に応じて、電解めっき処理を行うことができる。このような形態では、形成されるパターン状金属層の厚みを適宜調整可能である。
なお、上記では工程X4を実施する形態について述べたが、上述したように、めっき触媒またはその前駆体が工程X1のパターン状被めっき層に含まれる場合、工程X3を実施しなくてもよい。
上記処理を実施することにより、パターン状被めっき層上にパターン状金属層が形成される。よって、形成したいパターン状金属層の形状に合わせて、パターン状被めっき層を形成することにより、所望の第1導電性フィルムを得ることができる。
さらに、第1導電性フィルムは、パターン状金属層表面(例えば、銅表面)を酸化または別の金属で被覆することでめっき金属由来の色味または金属光沢を低減させることも可能である。抵抗または配線幅の観点から、パラジウムで置換する方法が知られている。
なお、第1導電性フィルムの製造方法は、上記方法には制限されない。
例えば、基板上に、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、および、重合性基を有するパターン状被めっき層前駆体層を形成して、被めっき層前駆体層付き基板を得る工程Y1と、
被めっき層前駆体層付き基板を変形させて、3次元形状を有する被めっき層前駆体層付き基板を得る工程Y2と、
被めっき層前駆体層にエネルギーを付与して、パターン状被めっき層を形成する工程Y3と、
パターン状被めっき層にめっき処理を施して、パターン状被めっき層上にパターン状金属層を形成する工程Y4と、を有し、
工程Y3の後で、かつ、工程Y4の前に、パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程Y5をさらに有するか、または、めっき触媒またはその前駆体が工程Aのパターン状被めっき層前駆体層に含まれる方法が挙げられる。
また、例えば、基板上に、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、および、重合性基を有する被めっき層前駆体層を形成して、被めっき層前駆体層付き基板を得る工程Z1と、
被めっき層前駆体層付き基板を変形させて、3次元形状を有する被めっき層前駆体層付き基板を得る工程Z2と、
被めっき層前駆体層の面形状に対応した立体形状を有し、且つ、開口部を有するフォトマスクを介して、被めっき層前駆体層に対してパターン状に露光を行う工程Z3と、
露光後の被めっき層前駆体層を現像して、パターン状被めっき層を形成する工程Z4と
パターン状被めっき層にめっき処理を施して、パターン状被めっき層上にパターン状金属層を形成する工程Z5と、を有し、
工程Z4の後で、かつ、工程Z5の前に、パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程Z6をさらに有するか、または、めっき触媒またはその前駆体が工程Aのパターン状被めっき層前駆体層に含まれる方法が挙げられる。
また、上記基板とパターン状被めっき層との間には、両者の密着性を向上させるためのプライマー層が配置されていてもよい。
また、上記では、被めっき層前駆体層を用いる態様について述べたが、基板上に相互作用性基を有する化合物を含む組成物をパターン状に塗布して、相互作用性基を含むパターン状被めっき層を形成してもよい。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
<実施例1>
(プライマー層形成用組成物の調製)
以下の成分を混合し、プライマー層形成用組成物を得た。
Z913−3(アイカ工業社製) 33質量%
IPA(イソプロピルアルコール) 67質量%
(被めっき層形成用組成物の調製)
以下の成分を混合し、被めっき層形成用組成物を得た。
2−プロパノール 87.31質量%
ポリアクリル酸25%水溶液(和光純薬社製) 10.8質量%
下記一般式(A)で表される化合物(式(A)において、Rは水素原子) 1.8質量%
IRGACURE127(BASF製) 0.09質量%
ポリカーボネート樹脂フィルム(帝人製パンライトPC−2151、厚み:125μm)上にプライマー層形成用組成物を平均乾燥膜厚1μmになるようにバー塗布し、80℃で3分乾燥させた。その後、形成されたプライマー層形成用組成物層に対して、1000mJの照射量でUV(紫外線)照射し、プライマー層を形成した。
次に、上記プライマー層上に、被めっき層形成用組成物を膜厚0.5μmになるようにバー塗布し、被めっき層前駆体層付きフィルムを得た。
次に、被めっき層前駆体層付きフィルムに対して、L/S=10μm/10μmの櫛形配線状の開口部パターンを有するマスク越しに、高圧水銀灯にてUV照射(5000mJ)した。次に、UV照射が施された被めっき層前駆体層付きフィルムに対して、炭酸ナトリウム水溶液(1質量%)を用いた現像処理を施し、被めっき層付きフィルムを得た。
次に、被めっき層付きフィルムを半球状に真空熱成形し、半球状の被めっき層付きフィルムを得た。なお、その際、パターン状被めっき層が半球状の基板の内面上(内側)に位置するように、上記真空熱成形を行った。
次に、Pd触媒付与液オムニシールド1573アクチベータ(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社)を3.6体積%になるよう純水で希釈し、0.1NのHClにてpHを4.0に調整した水溶液に、半球状の被めっき層付きフィルムを45℃にて5分間浸漬し、その後、純水にて2回洗浄した。次に、得られた半球状の被めっき層付きフィルムを、還元剤サーキューポジットPBオキサイドコンバータ60C(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)の0.8体積%水溶液に30℃にて5分間浸漬し、その後、純水にて2回洗浄した。その後、得られた半球状の被めっき層付きフィルムを、サーキューポジット4500(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)のM剤12体積%、A剤6体積%、および、B剤10体積%を混合した無電解めっき液を建浴し45℃にて15分浸漬し、純水にて洗浄してパターン状金属層を形成し、半球状の曲面を有する導電性フィルム1を得た(図2A参照)。
半球状の曲面を有する導電性フィルム1の櫛形配線の引き出し配線部分をマスキングし、ハードコート液(モメンティブ社製,UVHC5000)に浸漬した後、ハードコート液が塗布された上記導電性フィルム1に対して、UV照射(4000mJ)を行い、導電性フィルム1の両主面にハードコート層を形成した(図3参照)。
次に、金型キャビティを形成可能な第1金型および第2金型を有する射出成形機中の第1金型および第2金型のうち、得られた導電性フィルム1中のパターン状金属層が金型キャビティ側を向くように、導電性フィルム1を第1金型上に配置(装着)した(図4参照)。なお、第1金型の形状は、得られた導電性フィルム1の3次元形状に対応した形状(合致した形状)であった。
次に、第1金型および第2金型を2mmのクリアランスになるように型締めして、形成された金型キャビティにポリカーボネート樹脂を注入(射出)してインサート成形し、得られた成形体を金型から外し、配線基板A1(ハードコート層、導電性フィルム1、ハードコート層、および、樹脂層をこの順で有する配線基板)を得た。
<実施例2>
パターン状被めっき層が半球状の基板の外面上(外側)に位置するように、上記真空熱成形を行い、得られた導電性フィルム1中のパターン状金属層が金型キャビティ側とは反対側を向くように、導電性フィルム1を第1金型上に配置した(図4参照)以外は、実施例1と同様の手順に従って、配線基板A2を得た。
<実施例3>
導電性フィルム1をハードコート液に浸漬する前に、以下の防錆処理を導電性フィルム1に施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、配線基板A3を得た。
(防錆処理)
導電性フィルム1を防錆剤(城北化成社製,BT−120)の1質量%水溶液(防錆処理液)に浸漬した後、防錆処理液から取り出した導電性フィルム1を水洗した。
<実施例4>
導電性フィルム1をハードコート液に浸漬する前に、実施例3で示した防錆処理を導電性フィルム1に施した以外は、実施例2と同様の手順に従って、配線基板A4を得た。
<実施例5>
導電性フィルム1をハードコート液に浸漬する前に、以下のマイグレーション防止処理を導電性フィルム1に施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、配線基板A5を得た。
(マイグレーション防止処理)
導電性フィルム1を1,2,3−トリアゾール(マイグレーション防止剤に相当)の1質量%水溶液(マイグレーション処理液)に浸漬した後、マイグレーション処理液から取り出した導電性フィルム1を水洗した。
<実施例6>
導電性フィルム1をハードコート液に浸漬する前に、実施例5で示したマイグレーション防止処理を導電性フィルム1に施した以外は、実施例2と同様の手順に従って、配線基板A6を得た。
<実施例7>
ハードコート液として、1,2,3−トリアゾールが固形分で1質量%含まれるハードコート液(モメンティブ社製,UVHC5000)を用いた以外は、実施例2と同様の手順に従って、配線基板A7を得た。
<実施例8>
導電性フィルム1をハードコート液に浸漬する前に、以下の複合処理を導電性フィルム1に施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、配線基板A8を得た。
(複合処理(防錆処理およびマイグレーション防止処理))
防錆剤(城北化成社製,BT−120)および1,2,3−トリアゾールがそれぞれ1質量%含まれる水溶液(混合処理液)に導電性フィルム1を浸漬した後、混合処理液から取り出した導電性フィルム1を水洗した。
<実施例9>
導電性フィルム1をハードコート液に浸漬する前に、実施例8で示した複合処理を導電性フィルム1に施した以外は、実施例2と同様の手順に従って、配線基板A9を得た。
<実施例10>
ハードコート液として、防錆剤(城北化成社製,BT−120)と1,2,3−トリアゾールがそれぞれ固形分で1質量%含まれるハードコート液(モメンティブ社製,UVHC5000)を用いた以外は、実施例2と同様の手順に従って、配線基板A10を得た。
<実施例11>
導電性フィルム1に実施例8で示した複合処理を施す前に、導電性フィルム1を塩化パラジウムの塩酸溶液に浸漬させ銅表面をパラジウムに置換した以外は、実施例9と同様の手順に従って、配線基板A11を得た。
<実施例12>
ハードコート液をSilFORT PHC587(モメンティブ社製)に変更し、UV硬化ではなく130℃にて30分加熱した以外は、実施例10と同様の手順に従って、配線基板A12を得た。
<実施例13>
実施例1で得られた半球状の曲面を有する導電性フィルム1に対して、実施例8で実施した(複合処理)を施した。
次に、金型キャビティを形成可能な第1金型および第2金型を有する射出成形機中の第1金型および第2金型のうち、得られた導電性フィルム1中のパターン状金属層が金型キャビティ側を向くように、導電性フィルム1を第1金型上に配置した(図4参照)。
次に、第1金型および第2金型を型締めして、形成された金型キャビティにポリカーボネート樹脂を注入(射出)してインサート成形し、得られた成形体を金型から外した。
次に、得られた成形体をハードコート液(モメンティブ社製,UVHC5000)に浸漬した後、ハードコート液が塗布された上記成形体に対して、UV照射(4000mJ)を行い、配線基板A13(ハードコート層、導電性フィルム1、樹脂層、および、ハードコート層をこの順で有する配線基板)を得た。
<実施例14>
導電性フィルム1を製造する際に、パターン状被めっき層が半球状の基板の外面上(外側)に位置するように真空熱成形を行い、得られた導電性フィルム1中のパターン状金属層が金型キャビティ側とは反対側を向くように、導電性フィルム1を第1金型上に配置した(図4参照)以外は、実施例13と同様の手順に従って、配線基板A14を得た。
<比較例1>
実施例1で得た導電性フィルム1をそのまま、配線基板C1として用いた。
<比較例2>
ハードコート層の形成のみを実施し、インサート成形を実施しなかった以外は、実施例1と同様の手順に従って、配線基板C2(ハードコート層、導電性フィルム1、および、ハードコート層をこの順で有する配線基板)を得た。
<比較例3>
ハードコート層の形成を実施せず、インサート成形のみを実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、配線基板C3(導電性フィルム1、および、樹脂層をこの順で有する配線基板)を得た。
<各種評価>
(自己支持性)
実施例および比較例にて得られた配線基板の半球部が上側を向くように、配線基板を支持体上に置き、半球部上に500gの分銅をのせ、以下の基準に従って自己支持性を評価した。
「A」:半球部がつぶれなかった
「B」:半球部がつぶれた
(スチールウール耐性(耐擦傷性))
実施例および比較例にて得られた配線基板の半球部の外面上に、#0000のスチールウールを500g/cmの荷重をかけながら200mm/sで100往復させ、以下の基準に従って評価した。
「A」:半球部のヘイズの上昇が0.5%以下
「B」:半球部のヘイズの上昇が0.5%超
異方性導電性接着剤(CP920CM−25AC)(Dexerials社製)を用いて、実施例および比較例にて得られた配線基板中の引き出し配線とフレキシブル配線板(FPC)とを圧着し、以下の、防錆性(圧着部分の抵抗測定)および耐マイグレーション性の評価を行った。
(防錆性)
上記で得られたサンプル中の引き出し配線とFPCとにテスターを当て、抵抗を測定し、以下の基準に沿って評価した。
「A」:1Ω以下
「B」:1Ω超
(耐マイグレーション性)
上記で得られたサンプルに対して、85℃、85%の環境下にてDC(Direct Current)5Vを印加しながら100時間放置し、以下の基準に沿って評価した。
「A」:ショートせず、かつ、断面観察したところ樹木状の銅のしみ出し(デンドライト)の発生なし
「B」:ショートしていないが、デンドライトが発生している
「C」:ショートした
表1中、「ハードコート処理の順番」欄は、ハードコート処理を先に実施して、インサート成形処理を後で実施した場合を「先」、インサート成形処理を先に実施して、ハードコート処理を後で実施した場合を「後」と示す。また、ハードコート処理を実施しなかった場合は「無」と示し、インサート成形処理を実施せずにハードコート処理を実施した場合は「有」と示す。
表1中、「金属層の位置」欄は、インサート成形処理を実施する際に、パターン状金属層が金型キャビティ側にある場合は「内面」、パターン状金属層が金型キャビティ側とは反対側にある場合は「外面」と示す。また、インサート成形処理を実施しなかった場合は「無」と示す。
表1中、「防錆処理」欄は、防錆処理を実施した場合を「有」、防錆処理を実施しなかった場合を「無」と示す。
表1中、「マイグレーション防止処理」欄は、マイグレーション防止処理を実施した場合を「有」、マイグレーション防止処理を実施しなかった場合を「無」と示す。
表1中、比較例1および2に関しては、スチールウール耐性を行う際に半球部がつぶれてしまうため、評価ができなった(表1中「−」と表す)。
上記表1に示すように、本発明の製造方法によれば、所望の効果が示す配線基板が得られた。また、防錆処理を実施した場合にはACF圧着時の抵抗の上昇がより抑制され、マイグレーション防止処理を実施した場合は耐マイグレーション性により優れることが確認された。
一方、所定の処理を実施していない比較例1〜3においては所望の効果が得られなかった。
<実施例15>
櫛形配線状の開口部パターンを有するマスクのかわりに、True TOUCH Evaluation kit CYTK58(Cypress社製タッチ駆動用IC(Integrated circuit))の駆動パターンに合うように作製されたマスクを用いた以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電性フィルム2を得た。
次に、櫛形配線状の開口部パターンを有するマスクのかわりに、True TOUCH Evaluation kit CYTK58(Cypress社製タッチ駆動用IC(Integrated circuit))の駆動パターンに合うように作製されたマスクを用い、かつ、パターン状被めっき層が半球状の外面に位置するように、真空熱成形を行った以外は、実施例1と同様の手順に従って、導電性フィルム3を得た。
得られた導電性フィルム2および導電性フィルム3に対して、実施例8で示した複合処理を施した。
次に、得られた導電性フィルム2を第1金型上に配置し、得られた導電性フィルム3を第2金型上に配置し、第1金型および第2金型を型締めして、形成された金型キャビティにポリカーボネート樹脂を注入(射出)してインサート成形し、得られた成形体を金型から外した。
次に、得られた成形体をハードコート液(モメンティブ社製,UVHC5000)に浸漬した後、ハードコート液が塗布された上記成形体に対して、UV照射(500mJ)を行い、配線基板A15(ハードコート層、導電性フィルム2、樹脂層、導電性フィルム3、および、ハードコート層をこの順で有する配線基板)を得た。
得られた配線基板A15をタッチパネルセンサーとして用いた場合、問題なく駆動した。
10 第1導電性フィルム
12 基板
12a 半球部
12b 平坦部
14 パターン状金属層
16 耐擦傷性層
18a,18b 耐擦傷性層付きフィルム
20 第1金型
22 第2金型
24a,24b,24c,24d 配線基板
26 樹脂層
28 樹脂層付きフィルム
30 金属細線
31 格子
W 格子31の一辺の長さ

Claims (13)

  1. 基板および前記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第1導電性フィルムを用意する工程Aと、
    前記第1導電性フィルムの少なくとも一方の主面上に、耐擦傷性層を配置して耐擦傷性層付きフィルムを得る工程Bと、
    第1金型および第2金型のうちの一方の金型上に、前記耐擦傷性層と前記一方の金型とが対向するように、前記耐擦傷性層付きフィルムを配置し、前記第1金型と前記第2金型とを型締めし、前記第1金型と前記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、前記第1導電性フィルムおよび樹脂層を含む配線基板を得る工程Cと、を有する配線基板の製造方法。
  2. 前記工程Cにおいて、基板および前記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第2導電性フィルムを、さらに、前記第1金型および前記第2金型のうちの他方の金型上に配置して、
    前記第1金型と前記第2金型とを型締めし、前記第1金型と前記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、前記第1導電性フィルムと前記樹脂層と前記第2導電性フィルムとを含む配線基板を得る、請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記工程Aと前記工程Bとの間、および/または、前記工程Bと前記工程Cとの間に、前記第1導電性フィルム中の前記パターン状金属層に対して、防錆処理およびマイグレーション防止処理の少なくとも一方の処理を施す工程Fをさらに有する、請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記耐擦傷性層および前記樹脂層の少なくとも一方に、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が含まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  5. 基板および前記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第1導電性フィルムを用意する工程Aと、
    第1金型および第2金型のうち少なくとも一方の金型上に、前記第1導電性フィルムを配置し、前記第1金型と前記第2金型とを型締めし、前記第1金型と前記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、樹脂層付きフィルムを得る工程Dと、
    前記樹脂層付きフィルムの少なくとも一方の主面に、耐擦傷性層を配置して、配線基板を得る工程Eと、を有する配線基板の製造方法。
  6. 前記工程Dにおいて、基板および前記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する第2導電性フィルムを、さらに、前記第1金型および前記第2金型のうちの他方の金型上に配置して、
    前記第1金型と前記第2金型とを型締めし、前記第1金型と前記第2金型とによって形成される金型キャビティ内に樹脂を注入して、前記第1導電性フィルムと前記樹脂層と前記第2導電性フィルムとを含む樹脂層付きフィルムを得る、請求項5に記載の配線基板の製造方法。
  7. 前記工程Aと前記工程Dとの間に、前記第1導電性フィルム中の前記パターン状金属層に対して、防錆処理を施す工程Gをさらに有する、請求項5または6に記載の配線基板の製造方法。
  8. 前記工程Aと前記工程Dとの間、または、前記工程Dと前記工程Eとの間に、前記第1導電性フィルム中の前記パターン状金属層にマイグレーション防止処理を施す工程Hをさらに有する、請求項5〜7のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  9. 前記耐擦傷性層および前記樹脂層の少なくとも一方に、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が含まれる、請求項5〜8のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  10. 前記工程Aが、
    基板上に、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を有するパターン状被めっき層を形成して、被めっき層付き基板を得る工程X1と、
    前記被めっき層付き基板を変形させて、3次元形状を有する被めっき層付き基板を得る工程X2と、
    前記3次元形状を有する被めっき層付き基板中の前記パターン状被めっき層にめっき処理を施して、前記パターン状被めっき層上にパターン状金属層を形成する工程X3と、を有し、
    前記工程X2の後で、かつ、前記工程X3の前に、前記パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程X4をさらに有するか、または、めっき触媒またはその前駆体が前記工程X1の前記パターン状被めっき層に含まれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  11. 前記配線基板が、タッチパネルセンサー用の配線基板である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  12. 基板および前記基板の少なくとも一方の主面上に配置されたパターン状金属層を含み、3次元形状を有する導電性フィルムと、
    耐擦傷性層と、
    樹脂層と、を含む配線基板。
  13. 前記パターン状金属層上に、防錆剤およびマイグレーション防止剤の少なくとも一方が配置されている、請求項12に記載の配線基板。
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