JP6275861B2 - 積層体、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、転写フィルム - Google Patents

積層体、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、転写フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP6275861B2
JP6275861B2 JP2016551619A JP2016551619A JP6275861B2 JP 6275861 B2 JP6275861 B2 JP 6275861B2 JP 2016551619 A JP2016551619 A JP 2016551619A JP 2016551619 A JP2016551619 A JP 2016551619A JP 6275861 B2 JP6275861 B2 JP 6275861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
group
plated
substrate
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016551619A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016051971A1 (ja
Inventor
直井 憲次
憲次 直井
直樹 塚本
直樹 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JPWO2016051971A1 publication Critical patent/JPWO2016051971A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6275861B2 publication Critical patent/JP6275861B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/041Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/04Layered products comprising a layer of metal comprising metal as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
    • C23C18/18Pretreatment of the material to be coated

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)

Description

本発明は、積層体、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、および、転写フィルムに関する。
基板上に導電層(導電性細線)が形成された導電性フィルムは、種々の用途に使用されており、特に、近年、携帯電話や携帯ゲーム機器等へのタッチパネルの搭載率の上昇に伴い、多点検出が可能な静電容量方式のタッチパネルセンサー用の導電性フィルムの需要が急速に拡大している。
導電層の作製方法としては種々の方法が提案されており、例えば、特許文献1においては、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基および重合性基を有する樹脂と、重合開始剤とを含む樹脂組成物層(被めっき層形成用層)を用いて、パターン状被めっき層を形成し、そのパターン状被めっき層にめっき触媒を付与して、めっき処理を実施することによりパターン状被めっき層上に導電層に該当する金属層を形成する方法が提案されている。
特開2012−097296号公報
一方、近年、タッチパネルのより一層の薄型化が求められており、例えば、OGS(One Glass Solution)と呼ばれる方法が注目を集めている。この方法は、保護カバー用ガラスなど保護基板となり得る基板上に加飾層を配置し、さらにその上に検出電極などを直接形成する方法である。
本発明者らは、特許文献1を参照して、上記のような加飾層が周縁領域に配置された基板上に所定の成分を含む被めっき層形成用層を配置して、マスクを介して被めっき層形成用層に対してパターン状に露光処理を実施したところ、形成されたパターン状被めっき層の形状がマスクの開口形状よりも広くなってしまい、所望の精度でパターン状被めっき層を形成することができなかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、優れたパターン精度にてパターン状被めっき層を形成することができる積層体を提供することを課題とする。
また、本発明は、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、および、転写フィルムを提供することも課題とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討を行ったところ、所定の構成を有する積層体を使用することにより、上記課題を解決できることを見出した。
つまり、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 基板と、
基板上の周縁領域に配置された加飾層と、
基板および加飾層上に配置された粘着層と、
粘着層上に配置された、後述する化合物Xまたは組成物Yを含む被めっき層形成用層と、を有する、積層体。
(2) 粘着層に酸基が実質的に含まれない、(1)に記載の積層体。
(3) 基板がガラス基板である、(1)または(2)に記載の積層体。
(4) 被めっき層形成用層の厚みが0.01〜20μmである、(1)〜(3)のいずれかに記載の積層体。
(5) 粘着層の厚みと加飾層の厚みとの比が2以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載の積層体。なお、上記比は、粘着層の厚み/加飾層の厚みを表す。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の積層体中の被めっき層形成用層に対してパターン状に露光処理を実施し、被めっき層形成用層の未露光領域を除去して、パターン状被めっき層を形成する工程と、
パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与して、めっき触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対してめっき処理を行い、パターン状被めっき層上に金属層を形成する工程と、を備える、導電性積層体の製造方法。
(7) 基板と、
基板上の周縁領域に配置された加飾層と、
基板および加飾層上に配置された粘着層と、
粘着層上に配置された、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を有するパターン状被めっき層と、
パターン状被めっき層上に配置された金属層と、を有する、導電性積層体。
(8) (7)に記載の導電性積層体を含む、タッチパネルセンサー。
(9) (7)に記載の導電性積層体を含む、タッチパネル。
(10) 仮支持体と、
仮支持体上に配置された、後述する化合物Xまたは組成物Yを含む被めっき層形成用層と、
被めっき層形成用層上に配置された粘着層と、を備える、転写フィルム。
本発明によれば、優れたパターン精度にてパターン状被めっき層を形成することができる積層体を提供することができる。
また、本発明によれば、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、および、転写フィルムを提供することもできる。
従来技術の問題点を説明するための概念図である。 本発明の積層体の特徴を説明するための概念図である。 本発明の積層体の一実施形態を示す断面図である。 本発明の導電性積層体の製造方法を工程順に示す断面図である。 導電性積層体の一実施形態を表す平面図である。 導電性積層体の他の実施態様を表す断面図である。 実施例にて作製したメッシュ状の被めっき層の上面図である。
以下に、本発明の積層体などについて詳述する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また、本発明における図は模式図であり、各層の厚みの関係や位置関係などは必ずしも実際のものとは一致しない。
本発明の積層体の特徴点の一つとしては、基板と被めっき層形成用層との間に粘着層を配置している点が挙げられる。
上述したように、本発明者らは、特許文献1に記載の方法を参照して、加飾層を有する基板(例えば、ガラス基板)上に被めっき層形成用層を配置して、パターン状の露光を実施した場合、形成されるパターン状被めっき層のパターン精度が悪いことを知見している。その理由について、図1を用いて説明する。図1に示すように、基板12と、基板12の周縁領域に配置された加飾層14と、被めっき層形成用層18とを備える積層体上に、開口部を有するマスク50を配置して、露光処理を行う場合、加飾層14による段差の存在のために、基板12上の被めっき層形成用層18とマスク50との距離Dが大きくなる。このような態様においては、開口部から入る光(白抜き矢印)の一部が広がりながら被めっき層形成用層18に照射されるため、結果として、形成されるパターン状被めっき層がマスク50の開口部の形状よりも大きくなる。
それに対して、本発明では、図2に示すように、粘着層16を被めっき層形成用層18と基板12との間に配置することにより、粘着層16の機能により加飾層14の段差が吸収され、粘着層16の基板12側とは反対側の表面の平坦性が向上し、結果として、マスク50と被めっき層形成用層18との距離Dをより狭くすることができる。そのため、開口部から入る光の広がる距離が減るため、形成されるパターン状被めっき層のパターン精度がより向上する。
<<積層体>>
図3は、本発明の積層体の一実施形態の断面図を示す。
積層体10は、基板12と、加飾層14と、粘着層16と、被めっき層形成用層18とを備える。後述するように、被めっき層形成用層18にはパターン状の露光処理が実施され、パターン状被めっき層が形成される。つまり、積層体10は、パターン状被めっき層含有積層体を作製するための前駆体積層体に該当する。
以下、積層体10に含まれる各部材の構成について詳述する。
<基板>
基板は、後述する加飾層や粘着層を支持することができれば特に制限はなく、公知の基板を使用することができる。
基板の種類は特に制限されず、例えば、絶縁基板が挙げられ、より具体的には、樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板などを使用することができ、タッチパネルの保護カバーとして機能の点からは、ガラス基板が好ましい。
基板の厚み(mm)は特に制限されないが、取り扱い性および薄型化のバランスの点から、0.05〜2mmが好ましく、0.1〜1mmがより好ましい。
また、基板は、光を適切に透過することが好ましい。具体的には、基板の全光線透過率は、85〜100%であることが好ましい。
<加飾層>
加飾層は、基板の周縁領域に配置される層であり、タッチパネルセンサー中の引き出し配線を隠すことができ、意匠性を高めるための層としての役割を果たす。加飾層は、通常、後述するタッチパネルセンサーの入力領域の外側に位置する外側領域に配置されることが好ましい。
なお、周縁領域とは基板の外周縁から中央側に延びる外周縁に近接した領域であり、通常、枠状(通常、矩形枠状)に形成されているが、この形態に限定されず、ハート型、たまご型、丸型など、任意である。
加飾層としては、例えば、黒色または白色に着色された層が使用される。
加飾層の材料は特に制限されないが、例えば、バインダー樹脂および着色剤を含有する着色樹脂組成物が挙げられる。また、加飾層には、金属層を用いることもできる。
加飾層の形成方法としては、基板上に形成可能な方法であれば特に限定されない。着色樹脂組成物を用いる場合には、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィー法等が挙げられる。また、金属層の場合には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。
加飾層の厚みとしては、目的に応じて適宜選択されるが、2〜80μmの場合が多く、タッチパネルの薄型化の点から、2〜50μmが好ましく、2〜30μmがより好ましい。
上記の加飾層の厚みは平均厚みであり、加飾層の任意の10点の厚みを測定して、算術平均した値である。
加飾層の厚みと被めっき層形成用層との厚みとの比(加飾層の厚み/被めっき層形成用層の厚み)は、0.1〜8000の場合が多く、4〜8000の場合がより多い。なお、加飾層は、後述する被めっき層形成用層よりも厚い場合が多い。
また、加飾層の厚みと被めっき層形成用層との厚みの差(加飾層の厚み−被めっき層形成用層の厚み)は、5μm以上の場合が多く、10μm以上の場合がより多い。上限は特に制限されないが、80μm以下の場合が多い。
なお、上記加飾層の厚みおよび被めっき層形成用層の厚みは、それぞれ平均厚みを意図する。
<粘着層>
粘着層は、基板および加飾層上に配置される層であり、加飾層の段差を吸収し、基板と反対側の表面が平坦となりやすい。
粘着層を構成する材料(粘着剤)の種類は特に制限されず、公知の材料を使用することができる。例えば、(メタ)アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂およびメタクリル樹脂を含む概念である。
粘着層には、酸基が実質的に含まれないことが好ましい。酸基が実質的に含まれないことにより、後述するめっき触媒付与工程において、粘着層にめっき触媒またはその前駆体が付与されることがより抑制され、所望の位置にのみ金属層(めっき膜)を形成することがより容易にできる。
酸基としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられる。
なお、粘着層に酸基が実質的に含まれないとは、具体的には、粘着剤中における酸基の合計の含有量が1×10-3モル%以下であることを意図し、1×10-4モル%以下であることが好ましい。下限は特に制限されないが、0モル%が好ましい。
粘着層の形成方法は特に制限されず、所定の成分を含む粘着層形成用組成物を塗布して、粘着層を形成する方法や、後段で詳述する転写フィルムを使用する方法などが挙げられる。
粘着層の厚みは特に制限されないが、形成されるパターン状被めっき層のパターン精度がより優れる点(以後、単に「本発明の効果がより優れる点」とも称する)から、50〜300μmが好ましく、50〜250μmがより好ましく、60〜220μmがさらに好ましい。
上記の粘着層の厚みは平均厚みであり、粘着層の任意の10点の厚みを測定して、算術平均した値である。
なお、積層体中における粘着層の厚みは、粘着層が基板と接している位置での粘着層の厚みを意図し、粘着層の基板と接している表面とその反対側の表面との間の長さを意図する。
粘着層の厚みと加飾層の厚みとの関係は、本発明の効果が得られる範囲であれば特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、粘着層の厚みと加飾層との厚みの比(粘着層の厚み/加飾層の厚み)は、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、薄型化の点から、5未満が好ましい。
上述したように、上記粘着層の厚みおよび加飾層の厚みは、それぞれ平均厚みを意図する。
なお、粘着層と基板の間には、特開2013−161203号公報に記載の絶縁性保護膜層が配置されていてもよい。特開2012−203701号公報に記載の光学調整層を上記絶縁性保護膜層として使用してもよい。
<被めっき層形成用層>
被めっき層形成用層は、上記粘着層上に配置される層であり、パターン状の露光処理が施されてパターン状被めっき層を形成するための層である。
被めっき層形成用層は、以下の化合物Xまたは組成物Yを少なくとも含む。
化合物X:めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基(以後、単に「相互作用性基」とも称する)、および、重合性基を有する化合物
組成物Y:めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を有する化合物、および、重合性基を有する化合物を含む組成物
以下では、まず、被めっき層形成用層に含まれる材料について詳述する。
(化合物X)
化合物Xは、相互作用性基と重合性基とを有する化合物である。
相互作用性基とは、パターン状被めっき層に付与されるめっき触媒またはその前駆体と相互作用できる官能基を意図し、例えば、めっき触媒またはその前駆体と静電相互作用を形成可能な官能基、または、めっき触媒またはその前駆体と配位形成可能な含窒素官能基、含硫黄官能基、含酸素官能基などを使用することができる。
相互作用性基としてより具体的には、アミノ基、アミド基、イミド基、ウレア基、3級のアミノ基、アンモニウム基、アミジノ基、トリアジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール基、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、キノリン基、ピリジン基、ピリミジン基、ピラジン基、ナゾリン基、キノキサリン基、プリン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アニリン基、アルキルアミン構造を含む基、イソシアヌル構造を含む基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基、シアノ基、シアネート基などの含窒素官能基;エーテル基、水酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸基、カーボネート基、カルボニル基、エステル基、N−オキシド構造を含む基、S−オキシド構造を含む基、N−ヒドロキシ構造を含む基などの含酸素官能基;チオフェン基、チオール基、チオウレア基、チオシアヌール酸基、ベンズチアゾール基、メルカプトトリアジン基、チオエーテル基、チオキシ基、スルホキシド基、スルホン基、サルファイト基、スルホキシイミン構造を含む基、スルホキシニウム塩構造を含む基、スルホン酸基、スルホン酸エステル構造を含む基などの含硫黄官能基;ホスフォート基、ホスフォロアミド基、ホスフィン基、リン酸エステル構造を含む基などの含リン官能基;塩素、臭素などのハロゲン原子を含む基などが挙げられ、塩構造をとりうる官能基においてはそれらの塩も使用することができる。
なかでも、極性が高く、めっき触媒またはその前駆体などへの吸着能が高いことから、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、およびボロン酸基などのイオン性極性基や、エーテル基、またはシアノ基が特に好ましく、カルボン酸基(カルボキシル基)またはシアノ基がさらに好ましい。
化合物Xには、相互作用性基が2種以上含まれていてもよい。
重合性基は、エネルギー付与により、化学結合を形成しうる官能基であり、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。なかでも、反応性がより優れる点から、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基としては、例えば、アクリル酸エステル基(アクリロイルオキシ基)、メタクリル酸エステル基(メタクリロイルオキシ基)、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基などの不飽和カルボン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基などが挙げられる。なかでも、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、ビニル基、スチリル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好ましく、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、スチリル基がより好ましい。
化合物X中には、重合性基が2種以上含まれていてもよい。また、化合物X中に含まれる重合性基の数は特に制限されず、1つでも、2つ以上でもよい。
上記化合物Xは、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。低分子化合物は分子量が1000未満の化合物を意図し、高分子化合物とは分子量が1000以上の化合物を意図する。
なお、上記重合性基を有する低分子化合物とは、いわゆるモノマー(単量体)に該当する。また、高分子化合物とは、所定の繰り返し単位を有するポリマーであってもよい。
また、化合物としては1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記化合物Xがポリマーである場合、ポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、溶解性など取扱い性がより優れる点で、1000以上70万以下が好ましく、さらに好ましくは2000以上20万以下である。特に、重合感度の観点から、20000以上であることが好ましい。
このような重合性基および相互作用性基を有するポリマーの合成方法は特に制限されず、公知の合成方法(特許公開2009−280905号の段落[0097]〜[0125]参照)が使用される。
(ポリマーの好適態様1)
ポリマーの第1の好ましい態様として、下記式(a)で表される重合性基を有する繰り返し単位(以下、適宜重合性基ユニットとも称する)、および、下記式(b)で表される相互作用性基を有する繰り返し単位(以下、適宜相互作用性基ユニットとも称する)を含む共重合体が挙げられる。
上記式(a)および式(b)中、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、または、置換若しくは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など)を表す。なお、置換基の種類は特に制限されないが、メトキシ基、塩素原子、臭素原子、またはフッ素原子などが挙げられる。
なお、R1としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。R2としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。R3としては、水素原子が好ましい。R4としては、水素原子が好ましい。R5としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。
上記式(a)および式(b)中、X、Y、およびZは、それぞれ独立して、単結合、または、置換若しく無置換の2価の有機基を表す。2価の有機基としては、置換若しくは無置換の2価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基)、置換若しくは無置換の2価の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜12。例えば、フェニレン基)、−O−、−S−、−SO2−、−N(R)−(R:アルキル基)、−CO−、−NH−、−COO−、−CONH−、またはこれらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。
X、Y、およびZとしては、ポリマーの合成が容易で、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)、エーテル基(−O−)、または置換若しくは無置換の2価の芳香族炭化水素基が好ましく、単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)がより好ましい。
上記式(a)および式(b)中、L1およびL2は、それぞれ独立して、単結合、または、置換若しくは無置換の2価の有機基を表す。2価の有機基の定義としては、上述したX、Y、およびZで述べた2価の有機基と同義である。
1としては、ポリマーの合成が容易で、金属層の密着性がより優れる点で、脂肪族炭化水素基、または、ウレタン結合若しくはウレア結合を有する2価の有機基(例えば、脂肪族炭化水素基)が好ましく、なかでも、総炭素数1〜9であるものが好ましい。なお、ここで、L1の総炭素数とは、L1で表される置換または無置換の2価の有機基に含まれる総炭素原子数を意味する。
また、L2は、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、または、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、もしくはこれらを組み合わせた基であることが好ましい。なかでも、L2は、単結合、または、総炭素数が1〜15であることが好ましく、特に無置換であることが好ましい。なお、ここで、L2の総炭素数とは、L2で表される置換または無置換の2価の有機基に含まれる総炭素原子数を意味する。
上記式(b)中、Wは、相互作用性基を表す。相互作用性基の定義は、上述の通りである。
上記重合性基ユニットの含有量は、反応性(硬化性、重合性)および合成の際のゲル化の抑制の点から、ポリマー中の全繰り返し単位に対して、5〜50モル%が好ましく、5〜40モル%がより好ましい。
また、上記相互作用性基ユニットの含有量は、めっき触媒またはその前駆体に対する吸着性の観点から、ポリマー中の全繰り返し単位に対して、5〜95モル%が好ましく、10〜95モル%がより好ましい。
(ポリマーの好適態様2)
ポリマーの第2の好ましい態様としては、下記式(A)、式(B)、および式(C)で表される繰り返し単位を含む共重合体が挙げられる
式(A)で表される繰り返し単位は上記式(a)で表される繰り返し単位と同じであり、各基の説明も同じである。
式(B)で表される繰り返し単位中のR5、XおよびL2は、上記式(b)で表される繰り返し単位中のR5、XおよびL2と同じであり、各基の説明も同じである。
式(B)中のWaは、後述するVで表される親水性基またはその前駆体基を除く、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する基を表す。なかでも、シアノ基、エーテル基が好ましい。
式(C)中、R6は、それぞれ独立して、水素原子、または、置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
式(C)中、Uは、単結合、または、置換若しく無置換の2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述したX、YおよびZで表される2価の有機基と同義である。Uとしては、ポリマーの合成が容易で、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)、エーテル基(−O−)、または置換若しくは無置換の2価の芳香族炭化水素基が好ましい。
式(C)中、L3は、単結合、または、置換若しく無置換の2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述したL1およびL2で表される2価の有機基と同義である。L3としては、ポリマーの合成が容易で、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、または、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基であることが好ましい
式(C)中、Vは親水性基またはその前駆体基を表す。親水性基とは親水性を示す基であれば特に限定されず、例えば、水酸基、カルボン酸基などが挙げられる。また、親水性基の前駆体基とは、所定の処理(例えば、酸またはアルカリにより処理)により親水性基を生じる基を意味し、例えば、THP(2−テトラヒドロピラニル基)で保護したカルボキシル基などが挙げられる。
親水性基としては、めっき触媒またはその前駆体との相互作用の点で、イオン性極性基であることが好ましい。イオン性極性基としては、具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ボロン酸基が挙げられる。なかでも、適度な酸性(他の官能基を分解しない)という点から、カルボン酸基が好ましい。
上記ポリマーの第2の好ましい態様における各ユニットの好ましい含有量は、以下の通りである。
式(A)で表される繰り返し単位の含有量は、反応性(硬化性、重合性)および合成の際のゲル化の抑制の点から、ポリマー中の全繰り返し単位に対して、5〜50モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましい。
式(B)で表される繰り返し単位の含有量は、めっき触媒またはその前駆体に対する吸着性の観点から、ポリマー中の全繰り返し単位に対して、5〜75モル%が好ましく、10〜70モル%がより好ましい。
式(C)で表される繰り返し単位の含有量は、水溶液による現像性と耐湿密着性の点から、ポリマー中の全繰り返し単位に対して、10〜70モル%が好ましく、20〜60モル%がより好ましく、30〜50モル%がさらに好ましい。
上記ポリマーの具体例としては、例えば、特開2009−007540号公報の段落[0106]〜[0112]に記載のポリマー、特開2006−135271号公報の段落[0065]〜[0070]に記載のポリマー、US2010−080964号の段落[0030]〜[0108]に記載のポリマーなどが挙げられる。
このポリマーは、公知の方法(例えば、上記で列挙された文献中の方法)により製造することができる。
(モノマーの好適態様)
上記化合物がいわゆるモノマーである場合、好適態様の一つとして式(X)で表される化合物が挙げられる。
式(X)中、R11〜R13は、それぞれ独立して、水素原子、または置換若しくは無置換のアルキル基を表す。無置換のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、またはブチル基が挙げられる。また、置換アルキル基としては、メトキシ基、塩素原子、臭素原子、またはフッ素原子等で置換された、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。なお、R11としては、水素原子、またはメチル基が好ましい。R12としては、水素原子が好ましい。R13としては、水素原子が好ましい。
10は、単結合、または、2価の有機基を表す。2価の有機基としては、置換若しくは無置換の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8)、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜12)、−O−、−S−、−SO2−、−N(R)−(R:アルキル基)、−CO−、−NH−、−COO−、−CONH−、またはこれらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。
置換または無置換の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、若しくはブチレン基、または、これらの基が、メトキシ基、塩素原子、臭素原子、若しくはフッ素原子等で置換されたものが好ましい。
置換または無置換の芳香族炭化水素基としては、無置換のフェニレン基、または、メトキシ基、塩素原子、臭素原子、若しくはフッ素原子等で置換されたフェニレン基が好ましい。
式(X)中、L10の好適態様の一つとしては、−NH−脂肪族炭化水素基−、または、−CO−脂肪族炭化水素基−が挙げられる。
Wの定義は、式(b)中のWの定義の同義であり、相互作用性基を表す。相互作用性基の定義は、上述の通りである。
式(X)中、Wの好適態様としては、イオン性極性基が挙げられ、カルボン酸基がより好ましい。
上記化合物がいわゆるモノマーである場合、他の好適態様の一つとして式(1)で表される化合物が挙げられる。
式(1)中、R10は、水素原子、金属カチオン、または第四級アンモニウムカチオンを表す。金属カチオンとしては、例えば、アルカリ金属カチオン(ナトリウムイオン、カルシウムイオン)、銅イオン、パラジウムイオン、銀イオンなどが挙げられる。なお、金属カチオンとしては、主に1価または2価のものが使用され、2価のもの(例えば、パラジウムイオン)が使用される場合、後述するnは2を表す。
第四級アンモニウムカチオンとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
なかでも、めっき触媒またはその前駆体の付着、および、パターニング後の金属残渣の点から、水素原子であることが好ましい。
式(1)中のL10の定義は、上述した式(X)中のL10の定義と同義であり、単結合、または、2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述の通りである。
式(1)中のR11〜R13の定義は、上述した式(X)中のR11〜R13の定義と同義であり、水素原子、または置換若しくは無置換のアルキル基を表す。なお、R11〜R13の好適態様は上述の通りである。
nは、1または2の整数を表す。なかでも、化合物の入手性の観点から、nは1であることが好ましい。
式(1)で表される化合物の好適態様として、式(2)で表される化合物が挙げられる。
式(2)中、R10、R11およびnは、上記の定義と同じである。
11は、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)、またはフェニレン基を表す。なかでも、L11がアミド基であると、耐溶剤性(例えば、アルカリ溶剤耐性)が向上する。
12は、単結合、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数3〜5)、または、2価の芳香族炭化水素基を表す。脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよい。なお、L12が単結合の場合、L11はフェニレン基を表す。
式(1)で表される化合物の分子量は特に制限されないが、揮発性、溶剤への溶解性、成膜性、および、取扱い性などの観点から、100〜1000が好ましく、100〜300がより好ましい。
(組成物Y)
組成物Yは、相互作用性基を有する化合物、および、重合性基を有する化合物を含む組成物である。つまり、被めっき層形成用層が、相互作用性基を有する化合物、および、重合性基を有する化合物の2種を含む。相互作用性基および重合性基の定義は、上述の通りである。
相互作用性基を有する化合物とは、相互作用性基を有する化合物である。相互作用性基の定義は上述の通りである。このような化合物としては、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。相互作用性基を有する化合物の好適態様としては、上述した式(b)で表される繰り返し単位を有する高分子(例えば、ポリアクリル酸)が挙げられる。なお、相互作用性基を有する化合物には、重合性基は含まれない。
重合性基を有する化合物とは、いわゆるモノマーであり、形成される被めっき層の硬度がより優れる点で、2個以上の重合性基を有する多官能モノマーであることが好ましい。多官能モノマーとは、具体的には、2〜6個の重合性基を有するモノマーを使用することが好ましい。反応性に影響を与える架橋反応中の分子の運動性の観点から、用いる多官能モノマーの分子量としては150〜1000が好ましく、さらに好ましくは200〜700である。また、複数存在する重合性基同士の間隔(距離)としては原子数で1〜15であることが好ましく、6以上10以下であることがさらに好ましい。
重合性基を有する化合物には、相互作用性基が含まれていてもよい。
重合性基を有する化合物の好適形態の一つとしては、以下の式(1)で表される化合物が挙げられる。
式(1)中、R20は、重合性基を表す。
Lは、単結合、または、2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述の通りである。
Qは、n価の有機基を表す。n価の有機基としては、下記式(1A)で表される基、下記式(1B)で表される基、
−NH−、−NR(R:アルキル基)−、−O−、−S−、カルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、芳香族基、ヘテロ環基、および、これらを2種以上組み合わせた基からなるn価の有機基を好ましい例として挙げることができる。
nは、2以上の整数を表し、2〜6が好ましい。
なお、相互作用性基を有する化合物と重合性基を有する化合物との質量比(相互作用性基を有する化合物の質量/重合性基を有する化合物の質量)は特に制限されないが、形成される被めっき層の強度およびめっき適性のバランスの点で、0.1〜10が好ましく、0.5〜5がより好ましい。
被めっき層形成用層中の化合物X(または、組成物Y)の含有量は特に制限されないが、被めっき層形成用層全質量に対して、50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、99.5質量%以下が好ましい。
被めっき層形成用層には、上記化合物X、組成物Y以外の成分が含まれていてもよい。
被めっき層形成用層には、重合開始剤が含まれていてもよい。重合開始剤が含まれることにより、露光処理の際の重合性基間の反応がより効率的に進行する。
重合開始剤としては特に制限はなく、公知の重合開始剤(いわゆる光重合開始剤)などを用いることができる。重合開始剤の例としては、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、α−アミノアルキルフェノン類、ベンゾイン類、ケトン類、チオキサントン類、ベンジル類、ベンジルケタール類、オキスムエステル類、アンソロン類、テトラメチルチウラムモノサルファイド類、ビスアシルフォスフィノキサイド類、アシルフォスフィンオキサイド類、アントラキノン類、アゾ化合物等およびその誘導体を挙げることができる。
被めっき層形成用層中における重合開始剤の含有量は特に制限されないが、被めっき層の硬化性の点で、被めっき層形成用層全質量に対して、0.01〜1質量%であることが好ましく、0.1〜0.5質量%であることがより好ましい。
被めっき層形成用層には、他の添加剤(例えば、増感剤、硬化剤、重合禁止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、フィラー、粒子、難燃剤、界面活性剤、滑剤、可塑剤など)を必要に応じて添加してもよい。
被めっき層形成用層の厚みは特に制限されないが、0.01〜20μmが好ましく、0.1〜10μmがより好ましく、0.1〜5μmがさらに好ましい。
上記の被めっき層形成用層の厚みは平均厚みであり、粘着層の任意の10点の厚みを測定して、算術平均した値である。
被めっき層形成用層の厚みと粘着層の厚みとの関係は、本発明の効果が得られる範囲であれば特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、被めっき層形成用層の厚みと粘着層との厚みの比(被めっき層形成用層の厚み/粘着層の厚み)は、3×10-5〜1.0であることが好ましく、1×10-4〜0.001であることがより好ましい。
上述したように、上記被めっき層形成用層の厚み、および、粘着層の厚みは、それぞれ平均厚みを意図する。
<<積層体の製造方法>>
上記積層体の製造方法は特に制限されず、例えば、仮支持体上に被めっき層形成用層および粘着層がこの順で配置された転写フィルムを用いて、転写フィルムの粘着層側を加飾層が周縁領域に配置された基板上に貼り合せる方法や、基板上の周縁領域に加飾層を配置し、その後、粘着層を形成し、さらに、粘着層上に被めっき層形成用層を順に形成する方法などが挙げられる。
以下では、上記転写フィルムを使用する方法、および、各層を順に形成する方法について説明する。
(製造方法(その1))
積層体の製造方法の第1の実施態様としては、転写フィルムを使用する方法が挙げられる。具体的には、まず、仮支持体と、仮支持体上に配置された被めっき層形成用層と、被めっき層形成用層上に配置された粘着層とを有する転写フィルムを用意する。次に、転写フィルムの粘着層側を、周縁領域に加飾層が配置された基板上に貼り合せて、仮支持体を剥離することにより、所望の積層体を得ることができる。
本態様で使用される転写フィルムは、上記のように、仮支持体、被めっき層形成用層、および、粘着層をこの順で有する。被めっき層形成用層および粘着層の定義(成分、厚みなど)は、上述の通りである。
なお、必要に応じて、粘着層の被めっき層形成用層と反対側の表面上に、さらに後述する剥離フィルムが配置されていてもよい。
仮支持体は、周縁領域に加飾層が配置された基板上に粘着層を貼り合せるまで、被めっき層形成用層および粘着層を支持する基板であり、基板と粘着層とを貼り合せた後分離される。つまり、仮支持体は、被めっき層形成用層と剥離可能に密着する。
仮支持体としては、被めっき層形成用層と剥離可能であれば特にその種類は制限されず、公知の仮支持体を使用することができ、いわゆる剥離フィルム(セパレータ)を使用することができる。
仮支持体としては、シリコーン系剥離剤やその他の剥離剤で表面に離型処理が施されたフィルム(好ましくは、樹脂フィルム)や、それ自体が剥離性を有するフィルムが好適に使用できる。
離型処理としては、例えば、シリコーン系離型剤の塗布、長鎖アルキル系離型剤の塗布、フッ素系離型剤の塗布が挙げられる。
樹脂フィルムとしては公知のフィルムを使用することができ、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレン等の各種の樹脂フィルムを使用できる。
仮支持体の厚みは特に制限されないが、取扱い性が優れる点で、25〜150μmが好ましく、38〜100μmがより好ましい。
転写フィルムの製造方法は特に制限されず、化合物Xまたは組成物Yを含む組成物を仮支持体上に塗布して、被めっき層形成用層を形成し、その後、被めっき層形成用層上に粘着層形成用組成物を塗布して、粘着層を形成する方法が挙げられる。
なお、上記被めっき層形成用層を形成するために使用される組成物には、上記化合物Xまたは組成物Yが少なくとも含まれるが、組成物には、取扱い性の点から、溶剤が含まれることが好ましい。
使用できる溶剤は特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤;酢酸などの酸;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶剤;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート系溶剤;この他にも、エーテル系溶剤、グリコール系溶剤、アミン系溶剤、チオール系溶剤、ハロゲン系溶剤などが挙げられる。
このなかでも、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、ケトン系溶剤、ニトリル系溶剤、カーボネート系溶剤が好ましい。
組成物中の溶剤の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、50〜98質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、層厚の制御などがしやすい。
粘着層形成用組成物には、上述した粘着層を形成する成分(粘着剤)が少なくとも含まれていればよく、他の成分が含まれていてもよい。
粘着層形成用組成物には、取り扱い性の点から、上記溶媒が含まれていてもよい。
被めっき層形成用層を形成するための組成物および粘着層形成用組成物の塗布の方法は特に制限されず、公知の方法(例えば、スピンコート、ダイコート、ディップコートなど)を使用できる。
また、取り扱い性や製造効率の観点からは、被めっき層形成用層を形成するための組成物または粘着層形成用組成物の塗布後に、必要に応じて乾燥処理を行って残存する溶剤を除去してもよい。
なお、乾燥処理の条件は特に制限されないが、生産性がより優れる点で、室温〜220℃(好ましくは50〜120℃)で、1〜30分間(好ましく1〜10分間)実施することが好ましい。
(製造方法(その2))
積層体の製造方法の第2の実施態様としては、各層を順に製造する方法が挙げられる。具体的には、基板上に加飾層を形成し、その後、粘着層を形成し、さらに、被めっき層形成用層を形成する方法が挙げられる。
各層を形成する方法は上述の通りである。
<<パターン状被めっき層含有積層体およびその製造方法>>
上記積層体は、めっき触媒またはその前駆体が付与されるパターン状被めっき層を形成するために使用される。つまり、上記積層体は、パターン状被めっき層含有積層体を製造するために使用される。
以下、上記積層体を用いて、パターン状被めっき層を形成する方法について詳述する。
パターン状被めっき層の形成方法としては、上記積層体中の被めっき層形成用層にパターン状に露光処理を実施して、被めっき層形成用層の未露光領域を除去する方法が挙げられる。より具体的には、まず、図4(A)に示すように、被めっき層形成用層18の所定量の領域(露光領域20)に露光処理を施す。光が照射された露光領域20においては、重合性基間の重合や、基板と重合性基との反応などが進行し、硬化して、不溶部となる。この不溶部は、いわゆる被めっき層となる。次に、図4(B)に示すように、被めっき層形成用層18の露光処理が施されなかった領域(未露光領域)を除去することにより、パターン状被めっき層22が形成される。
以下では、まず、露光処理の方法について詳述し、その後、未露光領域の除去処理について詳述する。
露光処理では、使用される被めっき層形成用層の材料に応じて最適な波長の光での露光が実施されるが、例えば、UV(紫外線)ランプ、可視光線などによる光照射等が用いられる。光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。また、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線なども使用可能である。
露光時間としては、被めっき層形成用層の材料の反応性および光源により異なるが、通常、10秒〜5時間の間である。露光エネルギーとしては、10〜8000mJ程度であればよく、好ましくは50〜3000mJの範囲である。
なお、上記露光処理をパターン状に実施する方法は特に制限されず、公知の方法が採用され、例えば、マスクを介して露光光を被めっき層形成用層に照射すればよい。
次に、被めっき層形成用層中の露光処理が施されなかった領域(未露光領域)を除去して、パターン状被めっき層を形成する。
未露光領域を除去する方法は特に制限されないが、被めっき層形成用層が溶解する溶剤を被めっき層形成用層に接触させる方法が挙げられる。
より具体的には、アルカリ性溶液を現像液として用いる方法が挙げられる。アルカリ性溶液を用いて、未露光領域を除去する場合は、露光処理が施された積層体をアルカリ性溶液中に浸漬させる方法や、その被めっき層形成用層上にアルカリ性溶液を塗布する方法などが挙げられるが、浸漬する方法が好ましい。浸漬する方法の場合、浸漬時間としては生産性・作業性などの観点から、1分から30分程度が好ましい。
<<導電性積層体およびその製造方法>>
上記手順によって、パターン状被めっき層を有するパターン状被めっき層含有積層体が得られる。パターン状被めっき層には、相互作用性基が含まれる。
この積層体は、金属膜(導電膜)を形成する用途に好適に適用できる。つまり、積層体中のパターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与して、さらに、めっき処理を施すことにより、パターン状被めっき層上に金属層を形成することができる。つまり、パターン状被めっき層の形状を制御することにより、金属層のパターンを制御することができる。また、このようなパターン状被めっき層を使用することにより、金属層の基板に対する密着性が優れる。
以下、上記金属層を形成する工程(金属層形成工程)について詳述する。
(金属層形成工程)
本工程は、パターン状被めっき層含有積層体中のパターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与して、めっき触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対してめっき処理を行い、パターン状被めっき層上に金属層を形成する工程である。より具体的には、本工程を実施することにより、図4(C)に示すように、パターン状被めっき層22上に金属層24が形成され、導電性積層体26が得られる。
以下では、パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(工程X)と、めっき触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対してめっき処理を行う工程(工程Y)とに分けて説明する。
(工程X:めっき触媒付与工程)
本工程では、まず、パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する。上記化合物由来の相互作用性基が、その機能に応じて、付与されためっき触媒またはその前駆体を付着(吸着)する。より具体的には、パターン状被めっき層表面上に、めっき触媒またはその前駆体が付与される。
めっき触媒またはその前駆体は、めっき処理の触媒や電極として機能するものである。そのため、使用されるめっき触媒またはその前駆体の種類は、めっき処理の種類により適宜決定される。
なお、用いられるめっき触媒またはその前駆体は、無電解めっき触媒またはその前駆体であることが好ましい。以下で、主に、無電解めっき触媒またはその前駆体などについて詳述する。
本工程において用いられる無電解めっき触媒は、無電解めっき時の活性核となるものであれば、如何なるものも用いることができ、具体的には、自己触媒還元反応の触媒能を有する金属(Niよりイオン化傾向の低い無電解めっきできる金属として知られるもの)などが挙げられる。具体的には、Pd、Ag、Cu、Ni、Pt、Au、Coなどが挙げられる。なかでも、触媒能の高さから、Ag、Pd、Pt、Cuが特に好ましい。
この無電解めっき触媒としては、金属コロイドを用いてもよい。
本工程において用いられる無電解めっき触媒前駆体とは、化学反応により無電解めっき触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用することができる。主には、上記無電解めっき触媒として挙げた金属の金属イオンが用いられる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、還元反応により無電解めっき触媒である0価金属になる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンはパターン状被めっき層へ付与された後、無電解めっき浴への浸漬前に、別途還元反応により0価金属に変化させて無電解めっき触媒としてもよい。また、無電解めっき触媒前駆体のまま無電解めっき浴に浸漬し、無電解めっき浴中の還元剤により金属(無電解めっき触媒)に変化させてもよい。
無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、金属塩を用いてパターン状被めっき層に付与することが好ましい。使用される金属塩としては、適切な溶媒に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。例えば、Agイオン、Cuイオン、Niイオン、Coイオン、Ptイオン、Pdイオンが挙げられる。なかでも、多座配位可能なものが好ましく、特に、配位可能な官能基の種類数および触媒能の点で、Agイオン、Pdイオン、Cuイオンが好ましい。
本工程において、無電解めっきを行わず直接電気めっきを行うために用いられる触媒として、0価金属を使用することもできる。
めっき触媒またはその前駆体をパターン状被めっき層に付与する方法としては、例えば、めっき触媒またはその前駆体を適切な溶剤に分散または溶解させた溶液(めっき触媒またはその前駆体、および、溶媒を含む触媒付与液)を調製し、その溶液をパターン状被めっき層上に塗布するか、または、その溶液中にパターン状被めっき層が形成された積層体を浸漬すればよい。
上記溶剤としては、水や有機溶剤が適宜使用される。有機溶剤としては、パターン状被めっき層に浸透しうる溶剤が好ましく、例えば、アセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、エチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトフェノン、2−(1−シクロヘキセニル)シクロヘキサノン、プロピレングリコールジアセテート、トリアセチン、ジエチレングリコールジアセテート、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルカーボネート、ジメチルセロソルブなどを用いることができる。
めっき触媒またはその前駆体、および、溶剤を含む触媒付与液のpHは特に制限されないが、後述するめっき処理の際に、所望の位置に所望の量の金属層が形成されやすい点で、3.0〜7.0であることが好ましく、3.2〜6.8がより好ましく、3.5〜6.6がさらに好ましい。
触媒付与液の調製方法は特に制限されず、所定の金属塩を適切な溶剤で溶解させ、必要に応じて、酸またはアルカリを用いてpHを所定の範囲に調整する。
溶液(触媒付与液)中のめっき触媒またはその前駆体の濃度は特に制限されないが、0.001〜50質量%であることが好ましく、0.005〜30質量%であることがより好ましい。
また、接触時間としては、30秒〜24時間程度であることが好ましく、1分〜1時間程度であることがより好ましい。
パターン状被めっき層のめっき触媒またはその前駆体の吸着量に関しては、使用するめっき浴種、触媒金属種、パターン状被めっき層の相互作用性基種、使用方法等により異なるが、めっきの析出性の観点から、5〜1000mg/m2が好ましく、10〜800mg/m2がより好ましく、特に20〜600mg/m2が好ましい。
(工程Y:めっき処理工程)
次に、めっき触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対してめっき処理を行う。
めっき処理の方法は特に制限されず、例えば、無電解めっき処理、または、電解めっき処理(電気めっき処理)が挙げられる。本工程では、無電解めっき処理を単独で実施してもよいし、無電解めっき処理を実施した後にさらに電解めっき処理を実施してもよい。
なお、本明細書においては、いわゆる銀鏡反応は、上記無電解めっき処理の一種として含まれる。よって、例えば、銀鏡反応などによって、付着させた金属イオンを還元させて、所望のパターン状金属層を形成してもよく、さらにその後電解めっき処理を実施してもよい。
以下、無電解めっき処理、および、電解めっき処理の手順について詳述する。
無電解めっき処理とは、めっきとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解めっきは、例えば、無電解めっき触媒が付与されたパターン状被めっき層を備える積層体を、水洗して余分な無電解めっき触媒(金属)を除去した後、無電解めっき浴に浸漬して行うことが好ましい。使用される無電解めっき浴としては、公知の無電解めっき浴を使用することができる。
また、無電解めっき触媒前駆体が付与されたパターン状被めっき層を備える基板を、無電解めっき触媒前駆体がパターン状被めっき層に吸着または含浸した状態で無電解めっき浴に浸漬する場合には、積層体を水洗して余分な無電解めっき触媒前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解めっき浴中へ浸漬させることが好ましい。この場合には、無電解めっき浴中において、無電解めっき触媒前駆体の還元とこれに引き続き無電解めっきが行われる。ここで使用される無電解めっき浴としても、上記同様、公知の無電解めっき浴を使用することができる。
なお、無電解めっき触媒前駆体の還元は、上記のような無電解めっき液を用いる態様とは別に、触媒活性化液(還元液)を準備し、無電解めっき前の別工程として行うことも可能である。
一般的な無電解めっき浴の組成としては、溶剤(例えば、水)の他に、1.めっき用の金属イオン、2.還元剤、3.金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このめっき浴には、これらに加えて、めっき浴の安定剤など公知の添加剤が含まれていてもよい。
無電解めっき浴に用いられる有機溶剤としては、水に可能な溶剤である必要があり、その点から、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好ましく用いられる。無電解めっき浴に用いられる金属の種類としては、銅、すず、鉛、ニッケル、金、銀、パラジウム、ロジウムが知られており、なかでも、導電性の観点からは、銅、銀、金が好ましく、銅がより好ましい。また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加剤が選択される。
無電解めっき浴への浸漬時間としては、1分〜6時間程度であることが好ましく、1分〜3時間程度であることがより好ましい。
本工程おいては、パターン状被めっき層に付与されためっき触媒またはその前駆体が電極としての機能を有する場合、その触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対して、電気めっきを行うことができる。
なお、上述したように、本工程においては、上記無電解めっき処理の後に、必要に応じて、電解めっき処理を行うことができる。このような態様では、形成される金属層の厚みを適宜調整可能である。
電気めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。尚、電気めっきに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。
(用途)
上記処理により得られた金属層を有する導電性積層体は、種々の用途に適用でき、タッチパネル(または、タッチパネルセンサー)、半導体チップ、各種電気配線板、FPC(Flexible printed circuits)、COF(Chip on Film)、TAB(Tape Automated Bonding)、アンテナ、多層配線基板、マザーボード等の種々の用途に適用することができる。なかでも、タッチパネルセンサー(静電容量式タッチパネルセンサー)に用いることが好ましい。上記導電性積層体をタッチパネルセンサーに適用する場合、導電性積層体中の金属層がタッチパネルセンサー中の検出電極または引き出し配線として機能する。
なお、本明細書においては、タッチパネルセンサーと、各種表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL(electro-luminescence)表示装置)を組み合わせたものを、タッチパネルと呼ぶ。タッチパネルとしては、いわゆる静電容量式タッチパネルが好ましく挙げられる。
導電性積層体をタッチパネルセンサーに適用する場合の一実施態様を図5に示す。
図5に示すように、導電性積層体126においては、粘着層16上に配置されたパターン状被めっき層22と、パターン状被めっき層22上に配置された検出電極28および引き出し配線30とを有する。なお、検出電極28および引き出し配線30は、上述した金属層で構成されている。
このような導電性積層体126を製造するためには、検出電極28および引き出し配線30を配置させたい位置にパターン状被めっき層22を形成し、これらの上に金属層を形成することにより得られる。つまり、検出電極28および引き出し配線30と粘着層16との間には、パターン状被めっき層22が配置されている。
なお、検出電極28は、この金属層含有積層体を含むタッチパネルセンサーがタッチパネルの部材として組み込まれた際には、静電容量の変化を感知するセンシング電極として機能し、感知部(センシング部)を構成する。
検出電極28は、タッチパネルセンサーの入力領域に接近した操作者の指のX方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指との間に静電容量を発生する機能を有している。検出電極28は、第1方向(X方向)に延び、第1方向と直交する第2方向(Y方向)に所定の間隔をあけて配列された電極である。
引き出し配線30は、検出電極28に電圧を印加するための役割を担う部材である。
なお、図6に示すように、導電性積層体126の検出電極28および引き出し配線30上に、さらに、粘着層32を介して、Y方向に延び、X方向に所定の間隔をあけて配列された複数の検出電極34をさらに配置することにより、検出電極28と検出電極34との間の相互静電容量の変化を検出して位置を操作者の指の入力位置を特定するタッチパネルセンサーが形成される。なお、検出電極34には図示しない引き出し配線が接続される。
また、さらに、検出電極34上に表示装置(図示しない)が配置されることにより、タッチパネルが構成される。
なお、上記では、金属層が一方向に延びる検出電極を構成する場合について述べたが、この態様には限定されず、金属層としてX方向およびY方向の検出を行うことができるパターン状の検出電極および引き出し配線を配置してもよい。例えば、X方向に延びる検出電極とY方向に延びる検出電極とを金属層として、被めっき層を介して粘着層の片面側にのみ配置することもできる。この場合、X方向に延びる検出電極とY方向に延びる検出電極との間には、絶縁層が配置される。また、別の態様としては、粘着層上に被めっき層を介して所定の面積でそれぞれ配置された複数の検出エリアパターン(ノード)ひとつひとつに直接取り出し配線を設ける態様も挙げられる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(合成例1:ポリマー1)
2Lの三口フラスコに酢酸エチル1L、2−アミノエタノール159gを入れ、氷浴にて冷却した。そこへ、2−ブロモイソ酪酸ブロミド150gを内温20℃以下になるように調節して滴下した。その後、内温を室温(25℃)まで上昇させて2時間反応させた。反応終了後、蒸留水300mLを追加して反応を停止させた。その後、酢酸エチル相を蒸留水300mLで4回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、さらに酢酸エチルを留去することで原料Aを80g得た。
次に、500mLの三口フラスコに、原料A47.4g、ピリジン22g、酢酸エチル150mLを入れて氷浴にて冷却した。そこへ、アクリル酸クロライド25gを内温20℃以下になるように調節して滴下した。その後、室温に上げて3時間反応させた。反応終了後、蒸留水300mLを追加し、反応を停止させた。その後、酢酸エチル相を蒸留水300mLで4回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、さらに酢酸エチルを留去した。その後、カラムクロマトグラフィーにて、以下のモノマーM1(20g)を得た。
500mLの三口フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド8gを入れ、窒素気流下、65℃まで加熱した。そこへ、モノマーM1:14.3g、アクリロニトリル(東京化成工業(株)製)3.0g、アクリル酸(東京化成製)6.5g、V−65(和光純薬製)0.4gのN,N−ジメチルアセトアミド8g溶液を、4時間かけて滴下した。
滴下終了後、更に反応溶液を3時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルアセトアミド41gを追加し、室温まで反応溶液を冷却した。上記の反応溶液に、4−ヒドロキシTEMPO(東京化成製)0.09g、DBU(ジアザビシクロウンデセン)54.8gを加え、室温で12時間反応を行った。その後、反応液に70質量%メタンスルホン酸水溶液54g加えた。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出し、ポリマー1を12g得た。
得られたポリマー1の同定をIR(赤外線)測定機((株)堀場製作所製)を用いて行った。測定はポリマーをアセトンに溶解させKBr結晶を用いて行った。IR測定の結果、2240cm-1付近にピークが観測されニトリルユニットであるアクリロニトリルがポリマーに導入されている事が分かった。また、酸価測定によりカルボン酸基含有ユニットとしてアクリル酸が導入されている事が分かった。また、重DMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解させ、ブルカー製300MHzのNMR(AV−300)にて測定を行った。ニトリル基含有ユニットに相当するピークが2.5−0.7ppm(5H分)にブロードに観察され、重合性基含有ユニットに相当するピークが7.8−8.1ppm(1H分)、5.8−5.6ppm(1H分)、5.4−5.2ppm(1H分)、4.2−3.9ppm(2H分)、3.3−3.5ppm(2H分)、2.5−0.7ppm(6H分)にブロードに観察され、カルボン酸基含有ユニットに相当するピークが2.5−0.7ppm(3H分)にブロードに観察され、重合性基含有ユニット:ニトリル基含有ユニット:カルボン酸基含有ユニット=30:30:40(mol%)であることが分かった。
(組成物の調製)
イソプロパノール(IPA)、ポリマー1、ポリアクリル酸、メチレンビスアクリルアミド(MBA)、IRGACURE127(BASF製)を表1に従って調液し、組成物1〜2を得た。
なお、表1中、各成分の含有量は、組成物全量に対する質量%として表示される。
(加飾層付きガラス基板の製造)
特開2013−218313号の実施例1で製造された加飾層形成用感光性フィルムL1を用いて、上記文献と同様の手順に従って、図3に示す加飾層14と同様の位置(ガラス基板の周縁領域)に、加飾層をガラス基板上に配置して、加飾層付きガラス基板を作製した。なお、加飾層中には、着色剤が含まれていた。加飾層の平均厚みは、25μmであった。
(転写フィルムの作製)
仮支持体としてPETフィルム(A4300東洋紡社製)を用意し、PETフィルム上に組成物1をスピンコートして、80℃にて5分間乾燥させ、被めっき層形成用層(平均厚み:0.2μm)を形成した。
次に、ガラス容器中にFA−512AS(日立化成工業製)45質量部、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA、和光純薬製)40質量部、ドデシルアクリレート(DDA、和光純薬製)10質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA、和光純薬製)5質量部、酢酸エチル80質量部を入れて加熱還流した。そこに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN、和光純薬製)0.03質量部を入れ2時間重合反応を行った。さらに、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN、和光純薬製)0.03質量部を入れ、2時間攪拌した。そこにトルエンにて希釈し、固形分量が35質量%のポリマー溶液を得た。GPC(Gel Permeation Chromatography)(ポリスチレン標準)により得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は53万であった。得られたポリマー溶液にイソシアネート架橋剤としてコロネートL55E(日本ポリウレタン製)を固形分で0.3質量%となるように添加してからよく攪拌し、得られた液体を上記被めっき層形成用層上に、乾燥膜厚(粘着層の平均厚み)が75μmとなるようにアプリケーターにて塗布し、100℃で3分乾燥して、粘着層を形成し、仮支持体と被めっき層形成用層と粘着層とを備える転写フィルムを作製した。
(積層体の作製)
上記で作製した加飾層付きガラス基板の加飾層側と、転写フィルムの粘着層とを貼り合せた後、仮支持体を剥離して、ガラス基板と加飾層と粘着層と被めっき層形成用層とを有する積層体1を製造した。
<実施例2>
被めっき層形成用層の平均厚みを0.2μmから1.0μmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、積層体2を製造した。
<実施例3>
被めっき層形成用層の平均厚みを0.2μmから2.0μmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、積層体3を製造した。
<実施例4>
使用する組成物を組成物1から組成物2に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、積層体4を製造した。
<実施例5>
以下の手順に従って用意した絶縁層付きガラス基板を加飾層付きガラス基板の代わりに使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、積層体5を製造した。
(絶縁層付きガラス基板の製造)
上記で製造した加飾層付きガラス基板の加飾層がある側の表面に、V−9510(DIC製を塗布して、絶縁層(平均厚み:30μm)を形成して、絶縁層付きガラス基板を製造した。
<実施例6>
実施例1で作製したポリマー溶液にイソシアネート架橋剤としてコロネートL55E(日本ポリウレタン製)を固形分で0.3質量%となるように添加してからよく攪拌し、得られた液体を、実施例1で使用した加飾層付きガラス基板上に、乾燥膜厚(粘着層の平均厚み)が75μmとなるようにアプリケーターにて塗布し、100℃で3分乾燥して、粘着層を形成した。
次に、粘着層上に組成物1をスピンコートして、80℃にて5分間乾燥させ、被めっき層形成用層(平均厚み:0.2μm)を形成し、積層体を製造した。
<比較例1>
加飾層付きガラス基板の加飾層側の表面に、組成物1をスピンコートして、80℃にて5分間乾燥させ、被めっき層形成用層(平均厚み:0.2μm)を形成して、積層体10を製造した。
この態様においては、粘着層が配置されていない。
<視認性>
各実施例および比較例にて作製した積層体の被めっき層形成用層の上部に、メッシュ状の被めっき層(具体的には、図7に示すように、開口部40の一辺の長さW1が200μmであり、被めっき層42の幅W2は5μm)が得られるようなフォトマスクを介し、UV照射(エネルギー量:2J、10mW、波長:256nm)を行い、40℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液に5分間浸漬して現像して、メッシュ状の被めっき層を製造した。フォトマスクは積層体表面の上部から5μm離れた位置に配置した。なお、比較例においては、粘着層が配置されていないため、図1に示すように、フォトマスクと、ガラス基板上に配置される被めっき層形成用層との距離は、加飾層の厚み分さらに離れていた。
次に、被めっき層を形成していないガラス基板の面を養生テープ(日東電工製)にてマスキングした後、被めっき層を有するガラス基板をPd触媒付与液MAT−2(上村工業製)のMAT−2Aのみを5倍に希釈したものに室温にて5分間浸漬し、純水にて2回洗浄した。次に、還元剤MAB(上村工業製)に36℃にて5分間浸漬し、純水にて2回洗浄した。その後、活性化処理液MEL−3(上村工業製)に室温にて5分間浸漬し、洗浄することなく無電解めっき液スルカップPEA(上村工業製)に室温にてそれぞれ60分浸漬した。マスキングしたテープを剥がし純水にて2回洗浄して、被めっき層上にメッシュ状銅層を備える導電性積層体を得た。なお、上記「Pd触媒付与液MAT−2(上村工業製)のMAT−2Aのみを5倍に希釈したもの」には、パラジウムイオンを含む触媒付与液に該当し、そのpHは3.5であった。
得られたメッシュ状銅層をガラス基板上30cmの位置から目視して、以下の基準に沿って評価した。本評価は3人の試験者が実施し、後述する表2に示す数値は、3人の評価の平均値を表す。
「5」:視認部にメッシュ線がほぼ確認できず、非常に良好である
「4」:視認部にメッシュ線が僅かに確認できるが、良好である
「3」:視認部にメッシュ線が確認できるが、実用上問題ない
「2」:視認部にメッシュ線が確認できるが、実用上問題ある
「1」:視認部のメッシュ線が目立ち、実用上問題ある
なお、形成されたパターンが被めっき層のパターンがフォトマスクの形状と同じ場合には、そのパターン状被めっき層上に形成されるメッシュ線は視認できない程度である。一方、被めっき層のパターンがフォトマスクの形状よりも大きくなる(例えば、幅が広くなる)につれて、メッシュ線の視認されやすくなる。つまり、上記視認性を評価することにより、被めっき層のパターン形状の精度が把握できる。
<パターン精度>
上記視認性評価にて得られた被めっき層の幅W2を測定し、その幅が4〜6μmである場合は「A」、4μm未満または6μm超の場合を「B」とした。なお、上述したように、使用したフォトマスクにおいて、上記被めっき層が形成される部分の幅は5μmであり、上記「A」はフォトマスクの開口部からの変動が小さいことを意図する。
なお、上記幅W2は、任意の5点の被めっき層の幅を測定して、それらを算術平均した値である。
表2中、「製造方法」欄では、「1」は転写フィルムを用いて積層体を製造したことを意図し、「2」は各層を順に塗布して積層体を作製した場合を意図する。
上記表2に示すように、本発明の積層体では、優れたパターン精度にてパターン状被めっき層を形成することができ、結果として、所定の形状のメッシュ線を形成することができ、結果として視認性にも優れていた。
特に、実施例1〜3の比較より、被めっき層形成用層の平均厚みが2μm未満の場合、より効果が優れることが確認された。
一方、粘着層を使用していない比較例1では、所望の効果は得られなかった。
<タッチパネルの動作性評価>
実施例1にて作製した積層体の被めっき層形成用層の上部に、図5に示すような、検出電極および引き出し配線を配したフォトマスクを配置して、UV照射(エネルギー量:2J、10mW、波長:256nm)を行い、40℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液に5分間浸漬して現像して、パターン状の被めっき層を製造した。
得られたパターン状の被めっき層に対して、<視認性>評価にて実施した同様のめっき処理を行い、図5に示すような形状の第1検出電極および第1引き出し配線を作製した。
次に、図6に示すように、形成された第1検出電極および第1引き出し配線上に、粘着層Aおよび第2検出電極および第2引き出し配線を配置した。なお、第1検出電極は、第1方向(X方向)に延び、第1方向と直交する第2方向(Y方向)に所定の間隔をあけて配列された電極であり、第2検出電極は、第2方向(Y方向)に延び、第2方向と直交する第1方向(X方向)に所定の間隔をあけて配列された電極である。
上記で作製した第1検出電極および第2検出電極を有する積層体を、粘着層Aを介して表示装置上に貼り合せて、ガラス基板がタッチ面を構成するタッチパネルを作製した。
なお、実施例1で使用した積層体の代わりに、実施例2〜6で作製した積層体を用いて、上記手順に従って、それぞれタッチパネルを作製した。
また、実施例1の積層体を用いて、被めっき層のパターン形状を制御して、<視認性>評価にて実施した同様のめっき処理を行い、粘着層Aの片面側のみにX方向およびY方向の検出が可能な検出電極および各検出電極に接続された引き出し配線を作製し、実施例7の積層体を得た。
得られた積層体を用いて、ガラス基板がタッチ面を構成するタッチパネルを作製した。
得られたタッチパネルを用いて、以下の基準に沿って評価した。なお、本評価は3人の試験者が実施し、後述する表3に示す数値は、3人の評価の平均値を表す。
「5」:高速のフリック動作などに問題なく追従する。
「4」:高速のフリック動作などにほぼ問題なく追従する
「3」:外周近辺で若干の動作遅れを感じるが実用上問題ない
「2」:パネル全体で若干の動作遅れ、または誤動作が発生するなど、実用上問題ある
「1」:誤動作がひどく、実用上問題ある
表3中、「タッチパネルの構成」欄において、「両面」とは図6に示すように粘着層を介してX方向に延びる検出電極とY方向に延びる検出電極とが対向している態様を意図しており、「片面」とは、X方向およびY方向の検出が可能な検出電極が、パターン状被めっき層がある粘着層Aの片面側にのみ配置される態様を意図する。
上記表3に示すように、本発明の積層体を用いて形成されるタッチパネルでは、所定の電極パターンを形成することができ、動作性に優れることが確認された。
10 積層体
12 基板
14 加飾層
16,32 粘着層
18 被めっき層形成用層
20 露光領域
22 パターン状被めっき層
24 金属層
26,126 導電性積層体
28,34 検出電極
30 引き出し配線
40 開口部
42 被めっき層
50 マスク

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板上の周縁領域に配置された加飾層と、
    前記基板および前記加飾層上に配置され、前記加飾層の段差を吸収する粘着層と、
    前記粘着層上に配置された、以下の化合物Xまたは組成物Yを含む被めっき層形成用層と、を有する、積層体。
    化合物X:めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基、および、重合性基を有する化合物
    組成物Y:めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を有する化合物、および、重合性基を有する化合物を含む組成物
  2. 前記粘着層に酸基が実質的に含まれない、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記基板がガラス基板である、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記被めっき層形成用層の厚みが0.01〜20μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記粘着層の厚みと前記加飾層の厚みとの比が2以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。なお、上記比は、粘着層の厚み/加飾層の厚みを表す。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体中の前記被めっき層形成用層に対してパターン状に露光処理を実施し、前記被めっき層形成用層の未露光領域を除去して、パターン状被めっき層を形成する工程と、
    前記パターン状被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与して、前記めっき触媒またはその前駆体が付与されたパターン状被めっき層に対してめっき処理を行い、前記パターン状被めっき層上に金属層を形成する工程と、を備える、導電性積層体の製造方法。
  7. 基板と、
    前記基板上の周縁領域に配置された加飾層と、
    前記基板および前記加飾層上に配置され、前記加飾層の段差を吸収する粘着層と、
    前記粘着層上に配置された、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を有するパターン状被めっき層と、
    前記パターン状被めっき層上に配置された金属層と、を有する、導電性積層体。
  8. 請求項7に記載の導電性積層体を含む、タッチパネルセンサー。
  9. 請求項7に記載の導電性積層体を含む、タッチパネル。
JP2016551619A 2014-09-29 2015-08-13 積層体、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、転写フィルム Expired - Fee Related JP6275861B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014199200 2014-09-29
JP2014199200 2014-09-29
PCT/JP2015/072889 WO2016051971A1 (ja) 2014-09-29 2015-08-13 積層体、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、転写フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016051971A1 JPWO2016051971A1 (ja) 2017-06-29
JP6275861B2 true JP6275861B2 (ja) 2018-02-07

Family

ID=55630017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016551619A Expired - Fee Related JP6275861B2 (ja) 2014-09-29 2015-08-13 積層体、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、転写フィルム

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6275861B2 (ja)
TW (1) TW201615399A (ja)
WO (1) WO2016051971A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190098482A (ko) * 2018-02-14 2019-08-22 동우 화인켐 주식회사 필름 터치 센서 및 필름 터치 센서용 구조체

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190010634A (ko) * 2016-07-15 2019-01-30 후지필름 가부시키가이샤 배선 기판의 제조 방법, 및 배선 기판
CN111051059A (zh) * 2017-09-01 2020-04-21 富士胶片株式会社 前体薄膜、两面导电性薄膜的制造方法、触摸面板传感器
CN111480115B (zh) * 2017-12-27 2024-04-09 富士胶片株式会社 转印薄膜、电极保护膜、层叠体、静电电容型输入装置及触摸面板的制造方法
JP2021018321A (ja) * 2019-07-19 2021-02-15 住友化学株式会社 光学積層体及びその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1018044A (ja) * 1996-07-04 1998-01-20 Fuji Photo Film Co Ltd 無電解めっき層形成用シート、無電解めっき層付きシート、感光性シート及び金属パターンの形成方法
US7927454B2 (en) * 2007-07-17 2011-04-19 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Method of patterning a substrate
US7666568B2 (en) * 2007-10-23 2010-02-23 E. I. Du Pont De Nemours And Company Composition and method for providing a patterned metal layer having high conductivity
KR20110025258A (ko) * 2009-09-04 2011-03-10 도레이첨단소재 주식회사 도금용 점착시트
JP5814703B2 (ja) * 2011-09-01 2015-11-17 アルプス電気株式会社 入力装置及びその製造方法
JP2014144568A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Nissha Printing Co Ltd 平滑加飾シートとその製造方法
JP2015010240A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 出光興産株式会社 無電解めっき下地転写フィルム、及び当該無電解めっき下地転写フィルムを用いためっき方法
JP2015189164A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 デクセリアルズ株式会社 積層体、タッチパネル及び積層体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190098482A (ko) * 2018-02-14 2019-08-22 동우 화인켐 주식회사 필름 터치 센서 및 필름 터치 센서용 구조체
KR102492919B1 (ko) * 2018-02-14 2023-01-31 동우 화인켐 주식회사 필름 터치 센서 및 필름 터치 센서용 구조체

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2016051971A1 (ja) 2017-06-29
TW201615399A (zh) 2016-05-01
WO2016051971A1 (ja) 2016-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6388558B2 (ja) 導電性フィルム、タッチパネルセンサー、および、タッチパネル
JP6340378B2 (ja) 導電性積層体の製造方法、導電性積層体、タッチセンサー
JP6275861B2 (ja) 積層体、導電性積層体およびその製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル、転写フィルム
JP6490194B2 (ja) 被めっき層形成用組成物、被めっき層前駆体層付きフィルム、パターン状被めっき層付きフィルム、導電性フィルム、タッチパネル
JP6145219B2 (ja) タッチパネル用導電性積層体、タッチパネル、透明導電性積層体
JPWO2015190484A6 (ja) タッチパネル用導電性積層体、タッチパネル、透明導電性積層体
US10152185B2 (en) Method for manufacturing laminate containing patterned layers to be plated, method for manufacturing metal layer-containing laminate, touch panel sensor, touch panel, laminate containing patterned layers to be plated, and metal layer-containing laminate
JP6727309B2 (ja) 被めっき層形成用組成物、被めっき層、被めっき層付き基板、導電性フィルム、タッチパネルセンサー、タッチパネル
JP6295330B2 (ja) タッチパネルセンサー用導電性積層体、および、その製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル
WO2019187709A1 (ja) 前駆体フィルム、被めっき層付き基板、導電性フィルム、タッチパネルセンサー、タッチパネル、導電性フィルムの製造方法、および、被めっき層形成用組成物
JP6279082B2 (ja) タッチパネルセンサー用導電性フィルム、タッチパネルセンサー、タッチパネル
CN111902885B (zh) 导电性膜、触控面板传感器、触控面板
WO2016158419A1 (ja) タッチパネルセンサー用導電性フィルムの製造方法、タッチパネルセンサー用導電性フィルム、および、タッチパネル
TW201733795A (zh) 積層體、帶圖案狀被鍍覆層的基板的製造方法、含有金屬層的積層體的製造方法、觸控面板感測器及觸控面板
JPWO2018012203A1 (ja) 配線基板の製造方法、及び、配線基板
JP2016212250A (ja) めっき処理用積層体、導電性積層体の製造方法、タッチパネルセンサー、タッチパネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6275861

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees