JP2015010240A - 無電解めっき下地転写フィルム、及び当該無電解めっき下地転写フィルムを用いためっき方法 - Google Patents

無電解めっき下地転写フィルム、及び当該無電解めっき下地転写フィルムを用いためっき方法 Download PDF

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文起 深津
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Abstract

【課題】自動車内の電装などにおいて、ワイヤーを這わせて結線する場合、ワイヤーを車内の限られたスペース又はケースに設置する必要があった。限られたスペースに無電解めっき下地層を形成できる無電解めっき下地転写フィルムを提供する。【解決手段】基材層10、離型層20、樹脂層30、及び粘着層40をこの順に含む無電解めっき下地転写フィルム1であって、前記樹脂層30が、触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂を含む無電解めっき下地転写フィルム1。金属錯体を吸着可能な樹脂は、好ましくは還元性ポリマーである。より好ましくは置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体である。前記ドーパントがジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムである,樹脂層ウレタン樹脂を更に含む。【選択図】図1

Description

本発明は、無電解めっき下地転写フィルム、及び当該無電解めっき下地転写フィルムを用いためっき方法に関する。
従来の電気製品は、ワイヤーハーネス、銅線、フレキシブル基板等を用いて結線している。
例えば自動車内の電装(オルタネーター、スターターモータ、カーエアコン等)はシャーシー内部に電線を這わせており、自動車内のラジオ、TV、GPS等のアンテナは、金属配線を樹脂フィルムでラミネートしたフィルムアンテナを、車体やウィンドウガラスに貼りつけている。また、液晶画面とキーボードが分離したセパレートタイプの携帯電話では、液晶画面とキーボードをフレキシブル基板を用いて接続している。
自動車内の電装において、ワイヤーを這わせて結線する場合、ワイヤーを車内の限られたスペース又はケースに設置する必要があった。また、電装の高度化及び複雑化に伴ってケーブル数が増大し、這わせたケーブルの判別が困難になる問題があった。特にカーエアコンでは、カーエアコン本体にワイヤーハーネスを設置しており、これらは手作業で行われている。
加えて、小電流を流すケーブルは細いため、製造過程、設置結線作業中、経時の振動等で断線する可能性もある。携帯電話においても稼働に伴う断線が故障原因に挙げられる。
本発明の目的は、限られたスペースに無電解めっき下地層を形成できる無電解めっき下地転写フィルムを提供することである。
本発明によれば、以下の無電解めっき下地転写フィルム等が提供される。
1.基材層、離型層、樹脂層、及び粘着層をこの順に含む無電解めっき下地転写フィルムであって、前記樹脂層が、触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂を含む無電解めっき下地転写フィルム。
2.前記触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂が、還元性ポリマーである1に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
3.前記還元性ポリマーが、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされたポリアニリン複合体である1又は2に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
4.前記ドーパントが下記式(III)で表されるスルホコハク酸誘導体である3に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
Figure 2015010240
(式(III)中、
Mは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基である。
m’は、Mの価数である。
13及びR14は、それぞれ炭化水素基又は−(R15O)r−R16基である。
15は、それぞれ炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−基であり、rは1以上の整数である。
17は、それぞれ炭化水素基である。)
5.前記ドーパントがジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムである3又は4に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
6.前記樹脂層が、さらにウレタン樹脂を含む1〜5のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルム。
7.前記粘着層に接する剥離紙層を含み、前記剥離紙層が表面層である1〜6のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルム。
8.前記基材層及び離型層が、離型処理した基材層である1〜7のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルム。
9.1〜8のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルムの前記粘着層を無電解めっき対象物体に貼りつける工程、
前記無電解めっき下地転写フィルムの基材層及び離型層を前記めっき対象物から剥離する工程、
前記剥離する工程によって露出した樹脂層に無電解めっき処理をする工程を含む無電解めっき方法。
本発明によれば、限られたスペースに無電解めっき下地層を形成できる無電解めっき下地転写フィルムが提供できる。
本発明の無電解めっき下地転写フィルムの一例を示す概略断面図である。 本発明の無電解めっき下地転写フィルムの一例を示す他の概略断面図である。
本発明の無電解めっき下地転写フィルムは、基材層、離型層、樹脂層、及び粘着層をこの順に含み、樹脂層が、触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂を含むフィルムである。
本発明の無電解めっき下地転写フィルムはフィルム状であるため、無電解めっきを施したい物体表面部分に対応した形状に裁断することができる。後述するように、必要とする部分だけに無電解めっき下地転写フィルムを貼りつけることで、めっき処理し回路パターニングすることができるので、例えばめっき処理が施すことが難しい限られた狭いスペースであっても、無電解めっき処理を施すことができる。また、必要な部分だけをめっき処理ができるので、経済性にも優れる。
上記無電解めっきとは、電気分解を行わず、還元剤を用いる自己触媒作用を有する金属のめっき方法であり、例えば無電解銅めっきの場合、溶液中の銅イオンを、ホルムアルデヒド等の還元剤を用いて還元して金属銅皮膜を析出させ、析出した金属銅が自己触媒となってさらに銅イオンを金属化し、析出させる化学的プロセスである。
本発明の無電解めっき下地転写フィルムは、上記無電解めっきの下地となる層(無電解めっき下地層)を形成することができるフィルムである
図1は、本発明の無電解めっき下地転写フィルムの一例を示す概略断面図である。
無電解めっき下地転写フィルム1は、基材層10、離型層20、樹脂層30、及び粘着層40をこの順に積層した積層体である。
無電解めっき下地転写フィルム1は、無電解めっきを施す物体表面と粘着層40を貼り合わせ、基材層10及び離型層20を剥離して樹脂層30を露出させることで、露出した樹脂層30を無電解めっき処理をすることができる。また、無電解めっき下地転写フィルム1は、基材層10及び離型層20を剥離して樹脂層30を露出させ、露出した樹脂層30を無電解めっき処理して金属層(図示せず)を形成し、金属層を形成した転写フィルムの粘着層40を無電解めっきを施す物体表面と貼り合わせることもできる。
図2は、本発明の無電解めっき下地転写フィルムの他の一例を示す概略断面図である。
無電解めっき下地転写フィルム2は、粘着層40上にさらに剥離紙層50を有する他は、無電解めっき下地転写フィルム1と同じである。無電解めっき下地転写フィルムが、剥離紙層を有することで、粘着層を保護でき保存安定性を高めることができる。
本発明の無電解めっき下地転写フィルムの各層について、以下説明する。
[基材層及び離型層]
基材層は特に限定されず、金属、無機素材(セラミックス、ガラス等)、又は樹脂であってもよい。また、金属を樹脂で完全に覆った基材や、無機系素材と樹脂との複合材(例えば、FRP,ガラスエポキシ複合材)等であってもよい。
上記樹脂としては、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂等が挙げられる。
基材層の具体例として、例えば易接着処理PET(東洋紡製A4300)が挙げられる。
基材層が樹脂である場合、その樹脂層を構成する樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、繊維強化剤(例えばガラス繊維等)、繊維強化剤以外の充填剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、耐光(耐候)剤、滑剤、離型剤、染料及び顔料を含む着色剤等を含んでもよい。
離型層は、特に限定されないが、好ましくはシリコーンが移行しない材料からなる剥離層であり、軽剥離タイプが望ましい。
また、オレフィンフィルム、SPS等のポリアニリンと密着性が得られないフィルムも離型層として使用できる。
基材層と離型層は、これら2層の積層体でなくてもよく、基材層と剥離層の機能を併せ持つ離型処理した基材層を使用してもよい。
離型処理した基材層としては、例えば、一般的なシリコーンコートで離型処理したPETフィルム等が挙げられる。また、離型層として例示したオレフィンフィルム、SPS等のポリアニリンと密着性が得られないフィルムも、基材層と剥離層の機能を併せ持つ層である。
基材層及び離型層の厚みは、いずれも特に限定されず、例えば本発明の無電解めっき下地転写フィルムを使用して樹脂層を露出させる際に、容易に基材層及び離型層を剥離できる任意の厚みである。
[樹脂層]
樹脂層は、触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂を含む層である。
上記触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂は、好ましくは還元性ポリマーである。
上記還元性ポリマーとしては、π共役ポリマーがドーパントによってドープされているπ共役ポリマー複合体が挙げられ、好ましくは、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体;置換又は無置換のポリピロールがドーパントによってドープされているポリピロール複合体;並びに置換又は無置換のポリチオフェンがドーパントによってドープされているポリチオフェン複合体から選択される1以上が挙げられ、より好ましくは置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされているポリアニリン複合体である。
ポリアニリンの重量平均分子量(以下、分子量という)は、好ましくは20,000以上である。分子量が20,000未満であると、樹脂層の強度や延伸性が低下する恐れがある。分子量は、好ましくは20,000〜500,000であり、より好ましくは20,000〜300,000であり、さらに好ましくは20,000〜200,000である。分子量は、例えば50,000〜200,000、53,000〜200,000である。ここで、上記の重量平均分子量はポリアニリン複合体の分子量ではなく、ポリアニリンの分子量である。
分子量分布は、好ましくは1.5以上10.0以下である。還元性の観点からは分子量分布は小さい方が好ましいが、溶剤への溶解性や成形性の観点では、分子量分布が広い方が好ましい場合もある。
分子量と分子量分布は、ゲルパーミェションクロマトグラフィ(GPC)によりポリスチレン換算で測定する。
置換ポリアニリンの置換基としては、例えばメチル基、エチル基、ヘキシル基、オクチル基等の直鎖又は分岐の炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基(−CF基)等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
ポリアニリンは、汎用性及び経済性の観点から無置換のポリアニリンが好ましい。
置換もしくは無置換のポリアニリンは、好ましくは塩素原子を含まない酸の存在下で重合して得られるポリアニリンである。塩素原子を含まない酸とは、例えば1族〜16族及び18族に属する原子からなる酸である。具体的には、リン酸が挙げられる。塩素原子を含まない酸の存在下で重合して得られるポリアニリンとして、リン酸の存在下で重合して得られるポリアニリンが挙げられる。
塩素原子を含まない酸の存在下で得られたポリアニリンは、ポリアニリン複合体の塩素含有量をより低くすることができる。
ポリアニリン複合体の塩素含有量は、好ましくは0.6重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以下であり、さらに好ましくは0.04重量%以下であり、最も好ましくは0.0001重量%以下である。
ポリアニリン複合体の塩素含有量が0.6重量%超の場合、ポリアニリン複合体と接触する金属部分が腐食するおそれがある。
上記塩素含有量は、燃焼−イオンクロマト法によって測定する。
ポリアニリン複合体のドーパントとしては、例えばブレンステッド酸又はブレンステッド酸の塩から生じるブレンステッド酸イオンが挙げられ、好ましくは有機酸又は有機酸の塩から生じる有機酸イオンであり、さらに好ましくは下記式(I)で示される化合物(プロトン供与体)から生じる有機酸イオンである。
尚、本発明において、ドーパントが特定の酸であると表現する場合、及びドーパントが特定の塩であると表現する場合があるが、いずれも特定の酸又は特定の塩から生じる特定の酸イオンが、上述したπ共役ポリマーにドープするものとする。
M(XARn)m (I)
式(I)のMは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基である。
上記有機遊離基としては、例えば、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、アニリニウム基が挙げられる。また、上記無機遊離基としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄が挙げられる。
式(I)のXは、アニオン基であり、例えば−SO 基、−PO 2−基、−PO(OH)基、−OPO 2−基、−OPO(OH)基、−COO基が挙げられ、好ましくは−SO 基である。
式(I)のAは(M(XARn)mのAの定義は)、置換又は無置換の炭化水素基である。
上記炭化水素基は、鎖状もしくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、鎖状もしくは環状の不飽和脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基である。
鎖状の飽和脂肪族炭化水素基としては、直鎖もしくは分岐状のアルキル基が挙げられる。
環状の飽和脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。環状の飽和脂肪族炭化水素基は、複数の環状の飽和脂肪族炭化水素基が縮合していてもよい。例えば、ノルボルニル基、アダマンチル基、縮合したアダマンチル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。鎖状の不飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖もしくは分岐状のアルケニル基が挙げられる。
ここで、Aが置換の炭化水素基である場合の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シリル基又はエステル基である。
式(I)のRは、Aと結合しており、それぞれ、−H、−R、−OR、−COR、−COOR、−(C=O)−(COR)、又は−(C=O)−(COOR)で表わされる置換基あり、Rは、置換基を含んでもよい炭化水素基、シリル基、アルキルシリル基、−(RO)x−R基、又は−(OSiR )x−ORである。Rはそれぞれアルキレン基、Rはそれぞれ炭化水素基であり、xは1以上の整数である。
の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、直鎖もしくは分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、エイコサニル基等が挙げられる。また、上記炭化水素基の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基又はエステル基である。Rの炭化水素基もRと同様である。
のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
式(I)のnは1以上の整数であり、式(I)のmは、Mの価数/Xの価数である。
式(I)で示される化合物としては、ジアルキルベンゼンスルフォン酸、ジアルキルナフタレンスルフォン酸、又はエステル結合を2以上含有する化合物が好ましい。
上記エステル結合を2以上含有する化合物は、スルホフタール酸エステル、又は下記式(II)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2015010240
式(II)中、M及びXは、式(I)と同様である。Xは、−SO 基が好ましい。
、R及びRは、それぞれ水素原子、炭化水素基又はR Si−基である。ここで、3つのRはそれぞれ炭化水素基である。
、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられる。
の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様である。
式(II)のR及びRは、それぞれ、炭化水素基又は−(R10O)−R11基である。R10は炭化水素基又はシリレン基であり、R11は水素原子、炭化水素基又はR12 Si−であり、qは1以上の整数である。3つのR12は、それぞれ炭化水素基である。
及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24、好ましくは炭素数4以上の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられ、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基の具体例としては、例えば、直鎖又は分岐状のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
及びRにおける、R10が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキレン基、芳香環を含むアリーレン基、アルキルアリーレン基、アリールアルキレン基である。また、R及びRにおける、R11及びR12が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様であり、qは、1〜10であることが好ましい。
及びRが−(R10O)−R11基である場合の式(II)で表わされる化合物の具体例としては、下記式で表わされる2つの化合物である。
Figure 2015010240
(式中、Xは式(I)と同様である。)
上記式(II)で表わされる化合物は、下記式(III)で示されるスルホコハク酸誘導体であることがさらに好ましい。
Figure 2015010240
式(III)中、Mは、式(I)と同様である。m’は、Mの価数である。
13及びR14は、それぞれ、炭化水素基又は−(R15O)−R16基である。R15はそれぞれ炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−基であり、rは1以上の整数である。3つのR17はそれぞれ炭化水素基である。
13及びR14が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRと同様である。
13及びR14において、R15が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R10と同様である。また、R13及びR14において、R16及びR17が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R、R及びRと同様である。
rは、1〜10であることが好ましい。
13及びR14が−(R15O)−R16基である場合の具体例としては、R及びRにおける−(R10O)−R11と同様である。
13及びR14の炭化水素基としては、R及びRと同様であり、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基が好ましい。
上記ドーパントはその構造を変えることにより、ポリアニリン複合体の還元性や、溶剤への溶解性をコントロールできることが知られている(特許第3384566号)。本発明においては、用途毎の要求特性によって最適なドーパントを選択できる。本発明において、式(I)で示される化合物としては、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム(エーロゾルOT)が好ましい。本発明のドーパントとしては、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸イオンが好ましい。
ポリアニリン複合体のドーパントが、置換又は無置換のポリアニリンにドープしていることは、紫外・可視・近赤外分光法やX線光電子分光法によって確認することができ、当該ドーパントは、ポリアニリンにキャリアを発生させるに十分な酸性を有していれば、特に化学構造上の制限なく使用できる。
ポリアニリンに対するドーパントのドープ率は、好ましくは0.35以上0.65以下であり、より好ましくは0.42以上0.60以下であり、さらに好ましくは0.43以上0.57以下であり、特に好ましくは0.44以上0.55以下である。ドープ率が0.35未満である場合、樹脂層形成時のポリアニリン複合体の有機溶剤への溶解性が高くならないおそれがある。
尚、ドープ率は(ポリアニリンにドープしているドーパントのモル数)/(ポリアニリンのモノマーユニットのモル数)で定義される。例えば無置換ポリアニリンとドーパントを含むポリアニリン複合体のドープ率が0.5であることは、ポリアニリンのモノマーユニット分子2個に対し、ドーパントが1個ドープしていることを意味する。
尚、ドープ率は、ポリアニリン複合体中のドーパントとポリアニリンのモノマーユニットのモル数が測定できれば算出可能である。例えば、ドーパントが有機スルホン酸の場合、ドーパント由来の硫黄原子のモル数と、ポリアニリンのモノマーユニット由来の窒素原子のモル数を、有機元素分析法により定量し、これらの値の比を取ることでドープ率を算出できる。但し、ドープ率の算出方法は、当該手段に限定されない。
ポリアニリン複合体は、無置換ポリアニリンとドーパントであるスルホン酸イオンとを含み、下記式(5)を満たすことが好ましい。
0.42≦S/N≦0.60 (5)
(式中、Sはポリアニリン複合体に含まれる硫黄原子のモル数の合計であり、Nはポリアニリン複合体に含まれる窒素原子のモル数の合計である。)
尚、上記窒素原子及び硫黄原子のモル数は、例えば有機元素分析法により測定した値である。
ポリアニリン複合体は、さらにリンを含んでも含まなくてもよい。
ポリアニリン複合体がリンを含む場合、リンの含有量は例えば10重量ppm以上5000重量ppm以下である。またリンの含有量は、例えば2000重量ppm以下、500重量ppm以下、250重量ppm以下である。
上記リンの含有量は、ICP発光分光分析法で測定することができる。
また、ポリアニリン複合体は、不純物として第12族元素(例えば亜鉛)を含まないことが好ましい。
ポリアニリン複合体は、周知の製造方法で製造することができる。例えば、プロトン供与体、リン酸、及びプロトン供与体とは異なる乳化剤を含み、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することにより製造できる。また、置換又は無置換のアニリン、プロトン供与体、リン酸、及びプロトン供与体とは異なる乳化剤を含み、2つの液相を有する溶液中に、酸化重合剤を加えることにより製造できる。
尚、乳化剤は、後述する転相を防ぐ役割を担っていると考えられる。プロトン供与体及びリン酸を含み2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合してポリアニリン複合体を製造すると、リン酸ではなく塩酸を用いていた場合に比べて、低分子量成分が増えてしまう。ここでリン酸を用いた際の重合中の様子から、上記2つの液相は重合中に転相を起こしていると考えられる。そして、この転相が低分子量成分を増やす理由と考えられる。この転相という現象は、連続相であった液相が分散相へ、分散相であった他方の液相が連続相へ変化する現象である。
ここで「2つの液相を有する溶液」とは、溶液中に相溶しない2つの液相が存在する状態を意味する。例えば、溶液中に「高極性溶媒の相」と「低極性溶媒の相」が存在する状態、を意味する。
また、「2つの液相を有する溶液」は、片方の液相が連続相であり、他方の液相が分散相である状態も含む。例えば「高極性溶媒の相」が連続相であり「低極性溶媒の相」が分散相である状態、及び「低極性溶媒の相」が連続相であり「高極性溶媒の相」が分散相である状態が含まれる。
上記ポリアニリン複合体の製造方法に用いる高極性溶媒としては、水が好ましく、低極性溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
上記プロトン供与体は、好ましくは上記式(I)で表わされる化合物である。
プロトン供与体の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.1〜0.5molであり、より好ましくは0.3〜0.45molであり、さらに好ましくは0.35〜0.4molである。
プロトン供与体の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に例えば「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
上記乳化剤は、親水性部分がイオン性であるイオン性乳化剤、及び親水性部分が非イオン性である非イオン性乳化剤のどちらでも使用でき、また、1種又は2種以上の乳化剤を混合して使用してもよい。
イオン性乳化剤としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤及び双性乳化剤が挙げられる。
アニオン性乳化剤(陰イオン乳化剤)の具体例としては、脂肪酸、不均化ロジン石けん、高級アルコールエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、アルケニルコハク酸、ザルコシネート、及びそれらの塩が挙げられる。
カチオン性乳化剤(陽イオン乳化剤)の具体例としては、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
双性乳化剤(両イオン乳化剤)の具体例としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アミノ酸型、アミンオキサイド型が挙げられる。
非イオン乳化剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレングリセロールボレート脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
上記乳化剤のうち、アニオン性乳化剤及び非イオン乳化剤が好ましい。
アニオン性乳化剤としては、リン酸エステル構造を有するアニオン性乳化剤がさらに好ましい。また、非イオン乳化剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル構造を有する非イオン乳化剤がさらに好ましい。
乳化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.001〜0.1molであり、より好ましくは0.002〜0.02molであり、さらに好ましくは0.003〜0.01molである。
乳化剤の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
リン酸の使用濃度は、高極性溶媒に対して0.3〜6mol/Lであり、より好ましくは1〜4mol/Lであり、さらに好ましくは1〜2mol/Lである。
化学酸化重合に用いる酸化剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素のような過酸化物;二クロム酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、硫酸カリウム鉄(III)、三塩化鉄(III)、二酸化マンガン、ヨウ素酸、過マンガン酸カリウム、あるいはパラトルエンスルホン酸鉄等が使用でき、好ましくは過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩である。
これら酸化剤は単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
酸化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.05〜1.8molであり、より好ましくは0.8〜1.6molであり、さらに好ましくは1.2〜1.4molである。酸化剤の使用量を当該範囲とすることで、十分な重合度が得られる。また、アニリンが十分に重合しているので、分液回収が容易であり、また重合体の溶解性が低下するおそれもない。
重合温度は通常−5〜60℃で、好ましくは−5〜40℃である。また、重合温度は重合反応の途中に変えてもよい。重合温度が当該範囲であることで、副反応を回避することができる。
ポリアニリン複合体は、具体的には以下の方法で製造することができる。
プロトン供与体及び乳化剤をトルエンに溶解した溶液を、窒素等の不活性雰囲気の気流下においたセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、置換又は無置換のアニリンを加える。その後、不純物として塩素を含まないリン酸を溶液に添加し、溶液温度を冷却する。
溶液内温を冷却した後、撹拌を行う。過硫酸アンモニウムをリン酸に溶解した溶液を、滴下ロートを用いて滴下し、反応させる。その後、溶液温度を上昇させ、反応を継続する。反応終了後、静置することで二相に分離した水相側を分液する。有機相側にトルエンを追加し、リン酸及びイオン交換水で洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液が得られる。
得られた複合体溶液に含まれる若干の不溶物を除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収する。この溶液をエバポレーターに移し、加温及び減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、ポリアニリン複合体が得られる。
ポリピロールの分子量、分子量分布、置換ポリピロールの置換基は上記ポリアニリンと同様である。
ポリピロール複合体のドーパントとしては、特に制限はなく、一般的にピロール及び/又はピロール誘導体の重合体を含んでなる還元性ポリマーに好適に用いられるアクセプター性ドーパントを適宜使用できる。
代表的なものとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸類、過塩素酸、塩素、臭素等のハロゲン類、ルイス酸、プロトン酸等がある。これらは、酸形態であってよいし、塩形態にあることもできる。モノマーに対する溶解性の観点から好ましいものは、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸テトラブチルアンモニウム、トリフルオロスルホンイミドテトラブチルアンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等である。
ドーパントを使用する場合のドーパントの使用量は、ピロール重合体単位ユニット当たりドーパント0.01〜0.3分子となる量が好ましい。0.01分子以下では、十分な還元性を発揮するに必要なドーパント量としては不十分であり、高い還元性を得ることが難しい。一方、0.3分子以上加えてもドープ率は向上しないから、0.3分子以上のドーパントの添加は経済上好ましくない。ここでピロール重合体単位ユニットとは、ピロールモノマーが重合して得られるピロール重合体のモノマー1分子に対応する繰返し部分のことを指す。
ポリチオフェンの分子量、分子量分布、置換ポリチオフェンの置換基は上記ポリアニリンと同様である。置換ポリチオフェンとしては、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)が好ましい。
ポリチオフェン複合体のドーパントとしては、アニオン系界面活性剤の有機酸イオン、無機酸イオンが挙げられる。アニオン系界面活性剤の有機酸イオンとしては、スルホン酸系イオン、エステル化された硫酸イオン等が挙げられる。無機酸イオンとしては、硫酸イオン、ハロゲンイオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、ヘキサシアノ鉄酸イオン、リン酸イオン、リンモリブデン酸イオン等が挙げられる。
樹脂層は、好ましくは触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂の他に、ウレタン樹脂を含む。
ウレタン樹脂としては、例えば、ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られるもの等を用いることができる。
ウレタン樹脂を含むと、密着性、加工延伸性の点で好ましい。
ポリイソシアネートとしては、少なくとも2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されず公知のものを使用することができる。
具体的には、例えば、TDI(トリレンジイソシアネート)系、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)系、XDI(キシリレンジイソシアネート)系、NDI(ナフチレン1,5−ジイソシアネート)系、TMXDI(テトラメチレンキシリレンジイソシアネート)系等の芳香族系イソシアネート、IPDI(イソホロンジイソシアネート)系、H12MDI(水添MDI、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)系、H6XDI(水添XDI)系等の脂環族系イソシアネート、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系、DDI(ダイマー酸ジイソシアネート)系、NBDI(ノルボルネン・ジイソシアネート)系等の脂肪族系イソシアネート等がある。これらは1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン−ブチレンアジペート、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオール類、アクリル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリジメチルシロキサン−エチレンオキサイド付加物、ポリジメチルシロキサン−プロピレンオキサイド付加物、ひまし油等を挙げることができる。これらは1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ウレタン樹脂は柔らかく延伸性があるため、ポリアニリンと混合してもポリアニリンが有する延伸追随性を損ねることはない。
樹脂層中の還元性ポリマー及びウレタン樹脂の合計に対するウレタン樹脂の割合は1wt%〜90wt%が好ましく、より好ましくは10wt%〜70wt%であり、さらに好ましくは20wt%〜50wt%である。
ウレタン樹脂としては、具体的に、ハイドランAP−20、AP−30F、AP−40F、WLS−213等のハイドランシリーズ(DIC社製)、ユーコートUX−150、UX−200、UX−310、UWS−145等のユーコートシリーズ(三洋化成社製)、アクリットWBR−2018、WBR−016U、WEM−3008等のアクリットシリーズ(大成ファインケミカル社製)、PTG−RSN(DICグラフィックス社製)等が挙げられる。
ウレタン樹脂は、通常、下記式で表される構造を有する。
Figure 2015010240
式中、R及びXは、それぞれウレタン樹脂を合成する際のモノマーに由来する、置換もしくは無置換の2価の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の2価の脂肪族炭化水素基、又は1以上の置換もしくは無置換の2価の芳香族炭化水素基と1以上の置換もしくは無置換の2価の脂肪族炭化水素基とを任意の順で結合した2価の基である。
2価の芳香族炭化水素基としては、環形成炭素数6〜50の芳香族炭化水素基等が挙げられる。具体的には、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
2価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数6〜50の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数6〜50の分岐状脂肪族炭化水素基等が挙げられる。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
1以上の2価の芳香族炭化水素基と1以上の2価の脂肪族炭化水素基とを任意の順で結合した2価の基としては、フェニレン基とメチレン基が結合した基、ナフチレン基とエチレン基が結合した基等が挙げられる。
置換基を有する場合の置換基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基等が挙げられる。
樹脂層が還元性ポリマーとしてポリアニリン複合体を含む場合、さらにフェノール性化合物を含んでいてもよい。
フェノール性化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されない。フェノール性水酸基を有する化合物とは、フェノール性水酸基を1つ有する化合物、フェノール性水酸基を複数有する化合物、及びフェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成されるポリマー化合物である。
フェノール性水酸基を1つ有する化合物は、好ましくは下記式(A)、(B)及び(C)で表わされる化合物である。
Figure 2015010240
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(A)で表されるフェノール性化合物において、−ORの置換位置はフェノール性水酸基に対し、メタ位、又はパラ位であることが好ましい。−ORの置換位置をメタ位又はパラ位とすることにより、フェノール性水酸基の立体障害が低減され、樹脂層の還元性をより高めることができる。
式(A)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、メトキシフェノール(例えば4−メトキシフェノール)、エトキシフェノール、プロポキシフェノール、イソプロポキシフェノール、ブチルオキシフェノール、イソブチルオキシフェノール、ターシャルブチルオキシフェノールが挙げられる。
Figure 2015010240
(式中、nは0〜7の整数であり、好ましくは0〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(B)で表わされるフェノール性化合物の具体例としては、ヒドロキシナフタレンが挙げられる。
Figure 2015010240
(式中、nは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
Rは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。)
式(C)で表わされる化合物の具体例としては、o−,m−もしくはp−クレゾール、o−,m−もしくはp−エチルフェノール、o−,m−もしくはp−プロピルフェノール(例えば4−イソプロピルフェノール)、o−,m−もしくはp−ブチルフェノール、o−,m−もしくはp−ペンチルフェノール(例えば、4−tert−ペンチルフェノール)が挙げられる。
式(A)、(B)及び(C)のRについて、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャルブチル等が挙げられる。
アルケニル基としては、上述したアルキル基の分子内に不飽和結合を有する基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル、ナフチル等が挙げられる。
アルキルアリール基、及びアリールアルキル基としては、上述したアルキル基とアリール基を組み合わせて得られる基等が挙げられる。
上記フェノール性水酸基を1つ有する化合物の例を示したが、置換フェノール類の具体例としてはフェノール、o−,m−もしくはp−クロロフェノール、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸が挙げられる。フェノール性水酸基を複数有する化合物の具体例としてはカテコール、レゾルシノール、下記式(D)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2015010240
(式中、Rは炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基、ハロゲン原子、カルボン酸基、アミノ基、SH基、スルホン酸基、又は水酸基であり、複数のRはそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。nは0〜6の整数である。)
式(D)で表わされるフェノール性化合物は、互いに隣接しない2以上の水酸基を有することが好ましい。
また、式(D)で表されるフェノール性化合物の具体例としては、1,6−ナフタレンジオール、2,6−ナフタレンジオール、2,7−ナフタレンジオールが挙げられる。
フェノール性水酸基を1つ又は複数有する繰り返し単位から構成されるポリマー化合物の具体例としては、フェノール樹脂、ポリフェノール、ポリ(ヒドロキシスチレン)が挙げられる。
樹脂層が導電性ポリマーとしてポリアニリン複合体を含む場合、フェノール性化合物の含有量は、好ましくはポリアニリン複合体1gに対してフェノール性化合物のモル濃度が0.01[mmol/g]以上100[mol/g]以下、より好ましくは0.05[mmol/g]以上1[mol/g]以下、さらに好ましくは0.1[mmol/g]以上500[mmol/g]以下、特に好ましくは0.2[mmol/g]以上80[mmol/g]以下の範囲である。
フェノール性化合物の含有量が少なすぎる場合、還元性の改善効果が得られないおそれがある。一方、フェノール性化合物の含有量が多すぎる場合、膜質が悪くなるおそれがある。また、揮発除去する際に多大な熱や時間等の労力を必要としコスト増となる。
樹脂層が、還元性ポリマーとしてポリアニリン複合体を含む場合、さらに耐熱安定化剤を含んでいてもよい。
耐熱安定化剤とは、酸性物質又は酸性物質の塩であり、酸性物質は有機酸(有機化合物の酸)、無機酸(無機化合物の酸)のいずれでもよい。また、樹脂層は、複数の耐熱安定化剤を含んでいてもよい。
樹脂層が耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合は、当該酸性物質は、好ましくはポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なる化合物であり、耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、当該酸性物質の塩は、好ましくはポリアニリン複合体のプロトン供与体と異なる化合物である。
また、樹脂層が耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合は、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち、少なくとも1つはプロトン供与体と異なる化合物である。
樹脂層が、耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質はフェノール性化合物とは異なり、耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、好ましくは当該酸性物質の塩は、フェノール性化合物とは異なる。
また、樹脂層が、耐熱安定化剤として酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合には、好ましくは当該酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つは、フェノール性化合物と異なる。
耐熱安定化剤である酸性物質は、好ましくは有機酸であり、より好ましくはスルホン酸基、カルボキシ基、リン酸基、又はホスホン酸基を1以上有する有機酸であり、さらに好ましくは、スルホン酸基を1以上有する有機酸である。
上記スルホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはスルホン酸基を1以上有する、環状、鎖状もしくは分岐のアルキルスルホン酸、置換もしくは無置換の芳香族スルホン酸、又はポリスルホン酸である。
上記アルキルスルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸が挙げられる。ここでのアルキル基は、好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族スルホン酸としては、例えば、ベンゼン環を有するスルホン酸、ナフタレン骨格を有するスルホン酸、アントラセン骨格を有するスルホン酸、置換又は無置換のベンゼンスルホン酸、置換又は無置換のナフタレンスルホン酸及び置換又は無置換のアントラセンスルホン酸が挙げられ、好ましくはナフタレンスルホン酸である。具体例としては、ナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸が挙げられる。
置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。
上記ポリスルホン酸は、高分子鎖の主鎖又は側鎖に複数のスルホン酸基が置換したスルホン酸である。例えば、ポリスチレンスルホン酸が挙げられる。
上記カルボキシ基を1以上有する有機酸は、好ましくはカルボキシ基を1以上有する、環状、鎖状もしくは分岐のアルキルカルボン酸、置換もしくは無置換の芳香族カルボン酸、又はポリカルボン酸である。
上記アルキルカルボン酸としては、例えばウンデシレン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2−エチルヘキサン酸が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記置換もしくは無置換の芳香族カルボン酸としては、例えば、置換又は無置換のベンゼンカルボン酸及びナフタレンカルボン酸が挙げられる。ここで置換基は、例えば、スルホン酸基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。具体例としては、サリチル酸、安息香酸、ナフトエ酸、トリメシン酸が挙げられる。
上記リン酸基又はホスホン酸基を1以上有する有機酸は、好ましくはリン酸基又はホスホン酸基を1以上有する環状、鎖状もしくは分岐のアルキルリン酸もしくはアルキルホスホン酸;置換もしくは無置換の芳香族リン酸もしくは芳香族ホスホン酸;ポリリン酸もしくはポリホスホン酸である。
上記アルキルリン酸又はアルキルホスホン酸としては、例え、ドデシルリン酸、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)が挙げられる。ここでアルキル基は好ましくは炭素数が1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記芳香族リン酸及び芳香族ホスホン酸としては、置換又は無置換のベンゼンスルホン酸又はホスホン酸、及びナフタレンスルホン酸又はホスホン酸等が挙げられる。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アシル基からなる群から選択される置換基であり、1以上置換していてもよい。例えば、フェニルホスホン酸が挙げられる。
樹脂層が含む酸性物質の塩としては、上記酸性物質の塩が挙げられる。
樹脂層は、耐熱安定化剤である酸性物質及び/又は酸性物質の塩を2つ以上含んでもよい。具体的には、樹脂層は、異なる複数の酸性物質及び/又は異なる複数の酸性物質の塩を含んでいてもよい。
ポリアニリン複合体のプロトン供与体がスルホン酸であり、樹脂層が耐熱安定化剤として酸性物質のみを含む場合には、当該酸性物質がプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸であることが好ましい。また、樹脂層が耐熱安定化剤として酸性物質の塩のみを含む場合には、その酸性物質の塩が、ポリアニリン複合体のプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸の塩であることが好ましい。
樹脂層が耐熱安定化剤として酸性物質及び前記酸性物質の塩を含む場合には、酸性物質及び酸性物質の塩のうち少なくとも1つがプロトン供与体と同一又は異なるスルホン酸又はスルホン酸の塩であることが好ましい。
樹脂層が耐熱安定化剤としてスルホン酸のみを含む場合には、好ましくは式(12)を満たし、樹脂層が耐熱安定化剤としてスルホン酸の塩のみを含む場合には、好ましくは式(13)を満たし、樹脂層が耐熱安定化剤としてスルホン酸及びスルホン酸の塩を含む場合には、好ましくは式(14)を満たす。
0.01≦S/N≦0.5 (12)
0.01≦S/N≦0.5 (13)
0.01≦S/N≦0.5 (14)
(ここで、Sは樹脂層に含まれている全ての酸性物質の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは樹脂層に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは樹脂層に含まれている全ての酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは樹脂層に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味し、Sは樹脂層に含まれている全ての酸性物質及び酸性物質の塩の硫黄原子のモル数の合計であり、Nは樹脂層に含まれている全てのポリアニリン複合体の窒素原子のモル数の合計を意味する。)
樹脂層が上記式(12)、(13)又は(14)のいずれかを満たす場合、当該組成物は、好ましくはさらに下記式(11)を満たす。
0.36≦S/N≦1.15 (11)
(ここで、Sは樹脂層に含まれる硫黄原子のモル数であり、Nは樹脂層に含まれる窒素原子のモル数を意味する。)
樹脂層が酸性物質のみを含む場合、当該酸性物質の酸性度(pKa)が5.0以下であることが好ましい。尚、酸性度の下限は特に制限されないが、例えば、酸性度が−4.0以下の酸性物質を含む場合では、ポリアニリン複合体が劣化するおそれがある。
樹脂層が酸性物質の塩のみを含む場合、当該酸性物質の塩の酸性度が5.0以下であることが好ましい。酸性度の下限については、上記酸性物質と同様である。
樹脂層が酸性物質及び酸性物質の塩の両方を含む場合、当該酸性物質の酸性度が5.0以下及び酸性度が5.0以下の酸性物質の塩のうち、少なくとも1つを満たすことが好ましい。酸性度の下限については、上記と同様である。
酸性度(pKa)は、計算化学法によって定義される。即ちA.Klamtらが開発した量子化学計算により分子表面の電荷密度を計算し、異種分子間の相互作用を活量係数として算出するJournal of Physical Chemistryの1995年、第99巻、p.2224に記載された方法を用いる。
具体的には、「TURBOMOLE Version 6.1」(COSMO logic社製)を用いて、基底関数にTZVPを用いて構造を最適化し、この構造を用いてCOSMO−RS法計算を「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」(COSMO logic社製)により行う。
ここで、「COSMO therm Version C2.1 Release 01.10」に25℃の水溶媒中との条件と、分子の化学式と、脱プロトンした分子の化学式と、を入力することで、pKaを算出することができる。
樹脂層において、耐熱安定化剤の含有量は、好ましくはポリアニリン複合体100質量部に対して1〜1000質量部であり、より好ましくは10〜100質量部である。
樹脂層は、上述した触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂等を含む組成物を、塗布・乾燥することにより形成できる。塗布法としては、例えばバーコート法が挙げられる。
組成物に用いる溶剤は、有機溶剤でも水等の無機溶剤でもよく、また1種単独でも2種以上の混合溶媒でもよい。好ましくは有機溶剤である。
また、有機溶剤は、水溶性有機溶剤でも、実質的に水に混和しない有機溶剤(水不混和性有機溶剤)でもよい。
上記水溶性有機溶剤は、プロトン性極性溶媒でも非プロトン性極性溶媒でもよく、例えばイソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類、;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;Nメチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。
上記水不混和性有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶剤;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン等の含ハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類溶剤、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類溶剤等が挙げられる。これらの中では、ドープされたポリアニリンの溶解性に優れる点でトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、クロロホルム、トリクロロエタン及び酢酸エチルが好ましい。
溶剤として有機溶剤を用いる場合、水不混和性有機溶剤と水溶性有機溶剤を99〜50:1〜50(質量比)で混合した混合有機溶剤を用いることにより、保存時のゲル等の発生を防止でき、長期保存できることから好ましい。
上記混合有機溶剤の水不混和性有機溶剤としては、低極性有機溶剤が使用でき、当該低極性有機溶剤は、トルエンやクロロホルムが好ましい。また、混合有機溶剤の水溶性有機溶剤としては、高極性有機溶剤が使用でき、例えば、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,2−メトキシエタノール,2−エトキシエタノール,ジアセトンアルコール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,テトラヒドロフラン又はジエチルエーテルが好ましい。
溶剤中の還元性ポリマーの割合は、溶剤の種類によるが、通常、900g/kg以下であり、好ましくは0.01g/kg以上300g/kg以下であり、より好ましくは10g/kg以上300g/kg以下であり、さらに好ましくは30g/kg以上300g/kg以下の範囲である。
還元性ポリマーの含有量が多すぎると、溶液状態が保持できなくなり、樹脂層を成形する際の取り扱いが困難になり、樹脂層の均一性が損なわれるおそれがある。一方、還元性ポリマーの含有量が少なすぎると、後述する方法により成膜したとき、非常に薄い膜しか製造できず、均一な導電性膜の製造が難しくなるおそれがある。
組成物は、さらに他の樹脂、無機材料、硬化剤、可塑剤、有機導電材料等の添加剤を含んでもよい。
他の樹脂としては、例えば、バインダー基材、可塑剤、マトリックス基材等が挙げられる。
他の樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
また上記樹脂の代わりに、また上記樹脂と共に、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、もしくはこれら熱硬化性樹脂を形成し得る前駆体を含んでもよい。
無機材料は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上、あるいは導電性等の電気特性を向上する目的で添加される。
無機材料の具体例としては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、チタニア(二酸化チタン)、アルミナ(酸化アルミニウム)、Sn含有In(ITO)、Zn含有In、Inの共置換化合物(4価元素及び2価元素が3価のInに置換した酸化物)、Sb含有SnO(ATO)、ZnO、Al含有ZnO(AZO)、Ga含有ZnO(GZO)等が挙げられる。
硬化剤は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上等の目的で添加される。硬化剤の具体例としては、例えば、フェノール樹脂等の熱硬化剤、アクリレート系モノマーと光重合性開始剤による光硬化剤が挙げられる。
可塑剤は、例えば、引張強度や曲げ強度等の機械的特性の向上等の目的で添加される。
可塑剤の具体例としては、例えば、フタル酸エステル類やリン酸エステル類が挙げられる。有機導電材料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブのような炭素材料、あるいは、ポリアニリン以外の、導電性ポリマー等が挙げられる。
樹脂層の膜厚は0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.2μm以上である。膜厚が0.1μm未満であると、得られるめっき膜の密着力が保持できず、剥離しやすくなってしまう場合がある。また、例えばPd金属が担持されない領域が多くなる恐れがあり、無電解めっきされない領域が多くなる恐れがある。
膜厚の上限は特にないが、例えば100μm以下、10μm以下、5.0μm以下である。
[粘着層]
粘着層は、例えばアクリル系、ゴム系、合成ゴム系等の各種の粘着剤からなる層である
尚、これらの樹脂材料は、単独でも任意の組み合わせによる混合物でもよい。
粘着層には、必要に応じて、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤等を適宜使用することもできる。
粘着層の厚みは、例えば1μm以上25μmである。粘着層は、公知の方法で積層することができる。
[剥離紙層]
剥離紙層は、任意に設けられる層で、粘着層を保護する層である。
粘着層上に剥離紙層を設けることで、めっき下地転写フィルムのハンドリング性を高めることができる。
剥離紙としては、ポリエチレンラミネート紙、クレーコート紙、グラシン紙、クリアコート紙等を使用できる。
[無電解めっき下地転写フィルムを使用した無電解めっき方法]
本発明の一実施形態に係る無電解下地転写フィルムを用いた無電解めっきは、無電解下地転写フィルムの基材層を収縮性の基材層とすることで、曲面等にも容易にめっき下地層を形成させることが可能となる。また、無電解下地転写フィルムの基材層を熱可塑性樹脂とし、粘着剤層をホットメルト接着剤からなる粘着剤層とすれば、貼りつける直前に加熱して柔軟性を付与し、対象物に貼りつけることも可能となるほか、インサート成形等にも対応できるようになる。
本発明の無電解めっき方法は、下記工程を含む:
・ 本発明の無電解めっき下地転写フィルムの粘着層を無電解めっき対象物体に貼りつける工程
・ 無電解めっき下地転写フィルムの基材層及び離型層をめっき対象物から剥離する工程
・ 剥離する工程によって露出した樹脂層に無電解めっき処理をする工程
上記において、電解めっき下地転写フィルムの粘着層を無電解めっき対象物体に貼りつける工程は、無電解めっき下地転写フィルムの基材層及び離型層をめっき対象物から剥離する工程、及び剥離する工程によって露出した樹脂層に無電解めっき処理をする工程の後に実施するでもよい。
無電解めっき処理をし、金属層を形成した転写フィルムを対象物体に貼り付けることができることで、めっき処理を実施しずらい狭いスペース等であっても、めっき処理をすることができる。
上記無電解めっき処理は、樹脂層(無電解めっき下地層)上に金属を含む無電解めっき層を形成することを意味する。
無電解めっき層を形成する前に脱脂工程を行うことが好ましい。脱脂工程は、界面活性剤やアルコール等の溶剤でポリアニリン層表面を脱脂洗浄して濡れ性を改善する。
界面活性剤は、アニオン性、カチオン性又は非イオン性のものを適宜使用でき、カチオン性界面活性剤が好ましい。カチオン性界面活性剤を用いる場合は、例えばイオン交換水等で1〜3%に希釈して用いる。
上記脱脂工程後、通常、下地膜上に無電解めっきの触媒作用を担うPd金属(触媒金属)を担持させるために、Pd化合物溶液を接触させる。
Pd化合物溶液を接触させると、ポリアニリン複合体等の導電性ポリマーはPdイオンを吸着し、その還元作用により、PdイオンがPd金属に還元される。尚、還元されたPd、即ち金属状態のPdでなければ、無電解めっきにおける触媒作用を発現できない。
上記単位面積当たりのPd付着量(Pdイオン及びPd金属を含む)は1.7μg/cm以上であることが好ましく、2.5μg/cm以上であることがさらに好ましい。
Pd化合物としては、塩化パラジウムが好ましい。溶媒としては、塩酸が一般に用いられる。しかしながら、Pdがイオン状態で水溶液中に存在していればよく、塩酸水溶液に限定されない。Pd化合物溶液としては、例えば、0.02%塩化パラジウム−0.01%塩酸水溶液(pH3)が挙げられる。
Pd化合物溶液との接触温度は、通常20〜50℃、好ましくは30〜40℃であり、接触時間は、通常0.1〜10分、好ましくは1〜5分である。
次に、金属を含む層(めっき層)を下地層上に形成するために、上記で得られたフィルムを無電解めっき液に接触させる。下地層と無電解めっき液が接触すると、担持させたPd金属が触媒として働き、ポリアニリン層上にめっき層が形成される。
無電解めっき液に含まれる金属種としては、銅、ニッケル、コバルト、パラジウム、銀、金、白金及びスズ等が挙げられる。また、これらの他にリン、ホウ素、鉄等の元素が含有されていてもよい。
無電解めっき液との接触温度は、めっき浴種類や厚み等で異なるが、例えば低温浴であれば20〜50℃程度、高温では50〜90℃である。
また、無電解めっき液との接触時間もめっき浴種類や厚み等で異なるが、例えば1〜30分、5〜15分である。無電解めっきのみを行ってもよく、無電解めっきで金属薄膜を設けた後で電解めっきによりさらに同種又は異なる金属膜を設けることも可能である。
得られためっき層を公知の方法で適宜パターニングすることで配線することができる。
上記の無電解めっき法で得られる配線は、めっき対象物に固定されているので、振動等で断線することが予防できほか、めっきにより配線を形成するので、手作業で配線を取回す必要をなくすことができる。また、パターニングを用いるので、配線パターンに近接して配線種類(例えば『後部座席温度センサー信号』)を明示することができ、誤配線等を予防することができる。
製造例1
[ポリアニリン複合体の製造]
エーロゾルOT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)(AOT)37.8g及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル構造を有する非イオン乳化剤であるソルボンT−20(東邦化学工業株式会社製)1.47gをトルエン600mLに溶解した溶液を、窒素気流下においた6Lのセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、22.2gのアニリンを加えた。その後、1Mリン酸1800mLを溶液に添加し、トルエンと水の2つの液相を有する溶液の温度を5℃に冷却した。
溶液内温が5℃に到達した時点で、毎分390回転で撹拌を行った。65.7gの過硫酸アンモニウムを1Mリン酸600mLに溶解した溶液を、滴下ロートを用いて2時間かけて滴下した。滴下開始から18時間、溶液内温を5℃に保ったまま反応を実施した。その後、反応温度を40℃まで上昇させ、1時間反応を継続した。その後、静置し、トルエン相を分離した。得られたトルエン相にトルエンを1500ml添加し、1Mリン酸500mL1回、イオン交換水500mLで3回洗浄し、トルエン相を静置分離し、濃度調整のための濃縮を行い、ポリアニリン複合体トルエン溶液900gを得た。このポリアニリン複合体トルエン溶液のポリアニリン複合体濃度は5.7重量%であった。
得られたポリアニリン/AOT複合体トルエン溶液を、60℃の湯浴で減圧乾燥し、乾固しポリアニリン複合体の粉末を51.3g得た。
製造例2
[ポリピロール系複合体の製造]
以下に示すスルホン酸含有化合物を、製造した。
Figure 2015010240
上記ポリピロール系複合体は、具体的には以下の方法で製造した。
無水マレイン酸(49.22g:0.502mol)と4−tert−ブチルシクロヘキサノール(156.32g:1.00mol)をトルエン450ml中に溶解し、この溶液を1000ml三口フラスコに投入した。フラスコにp−トルエンスルホン酸水和物(1.32g:6.94mmol)をさらに加え、11時間20分加熱還流した。その後、酢酸エチル、3質量%炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。酢酸エチルを用いて目的化合物を抽出し、抽出液を3質量%炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び食塩水で洗浄した。洗浄した溶液を硫酸マグネシウムで脱水し、エバポレートしてマレイン酸と4−tert−ブチルシクロヘキサノールのエステルを得た(収量:192.53g,収率:97.7%)。
得られたエステル(32.62g:83mmol)をエタノール100ml中に溶解した。
このエタノール溶液に亜硫酸水素ナトリウム(17.30g:166.3mmol)を水50mlに溶解した水溶液を添加し、9時間45分加熱還流を行った。その後、酢酸エチル100ml及び1mol/L塩酸50mlを上記溶液に添加し、酢酸エチル100mlで2回抽出を行った。
抽出液を1mol/L塩酸30ml、水30ml及び食塩水30mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。洗浄・脱水した抽出液をエバポレートしてスルホン酸含有化合物を得た(収量:43.51g,収率:104%)。
得られたスルホン酸含有化合物100mmolをトルエン250mLに溶解し、過硫酸アンモニウム10mmolをイオン交換水68mLに溶解し、1000mLセパラブルフラスコ内5℃に保持しつつ30分間攪拌した。得られた乳化液にピロールモノマー100mmolを加え、18時間反応を行った。反応終了後、遠心分離にて有機相を回収し、イオン交換水:エタノール=1:1(質量比)の混合溶媒にて3回洗浄し、有機相を吸引ろ過及び自然ろ過後、濃縮、減圧乾燥し、ポリピロール系複合体の粉末を得た。
実施例1
[無電解めっき下地転写フィルムの製造]
製造例1で得たポリアニリン複合体の粉末を、メチルイソブチルケトン及びイソプロピルアルコールの混合溶媒(MIBK:IPA=83:17(重量比))に加えて、5%ポリアニリン複合体溶液を調製した。
離型フィルム(基材層と離型層の積層体に相当)であるセラピールMD(東レフィルム加工株式会社製)の離型処理面に、調製したポリアニリン複合体溶液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で5分間乾燥して樹脂層を形成した。 形成した樹脂層上に、粘着剤であるSKダイン(綜研化学株式会社製)を塗布、乾燥して粘着層を形成した。当該粘着層に剥離紙を重ね、無電解めっき下地転写フィルムを製造した。
[無電解めっき下地転写フィルムの金属析出性評価]
得られた無電解めっき下地転写フィルムの剥離紙を剥がし、2mm厚のガラス繊維含有ナイロン射出成型板に貼り付けた。貼り付け後、転写フィルムから離型フィルムを剥がして、樹脂層を露出し、脱脂処理を施した。具体的にはダイヤノールCDE(第一工業製薬株式会社製)をイオン交換水で20倍希釈した水溶液を35℃まで昇温し、当該水溶液にナイロン射出成型板・樹脂層露出転写フィルムの積層体を2分間浸漬処理した。浸漬処理後、積層体を流水中で10分間水洗した。
脱脂処理後の積層体を、触媒化処理材アクチベーター(パラジウム水溶液、奥野製薬工業株式会社製)の20倍希釈液中に浴温32℃で1分間浸漬して、触媒付与処理(金属Pd担持処理)を実施した。
触媒付与処理後の積層体について、無電解銅めっき液ATSアドカッパーIW(奥野製薬工業株式会社製)を用いて液温32℃1時間めっき処理を実施し、樹脂層表面に銅を析出させた。析出させた銅被膜(銅めっき層)は、未析出の部分がなく全面に均一に析出しており、「良好」な析出であることを目視で確認した。
[無電解めっき下地転写フィルムのパターン形成性能評価]
得られた無電解めっき下地転写フィルムを5mm幅×20mm長で切り出し、2mm厚のガラス繊維含有ナイロン射出成型板に貼り付け、金属析出評価と同様にして銅を析出させた。その結果、均一に銅が析出し、範囲外に析出がなく、「良好」にパターンが形成されていることを確認した。
実施例2
離型フィルムであるセラピールMDの代わりに、離型フィルムであるスーパーピュアレイSG−140TC(ポリプロピレンシート、出光ユニテック株式会社製)を用いた他は実施例1と同様にして、無電解めっき下地転写フィルムを製造し、評価した。結果を表1に示す。
実施例3
製造例1で得たポリアニリン複合体の粉末及びポリウレタン樹脂であるクリスボンASPU360(固形分濃度30%、DIC株式会社製)を、メチルイソブチルケトン及びイソプロピルアルコールの混合溶媒に加えて、ポリアニリン複合体:ポリウレタン:MIBK:IPA=5:15:50:30(重量比)であるポリアニリン複合体・ポリウレタン溶液を調製した。
ポリアニリン複合体溶液の代わりにポリアニリン複合体・ポリウレタン溶液を用いた他は実施例1と同様にして無電解めっき下地転写フィルムを製造し、評価した。結果を表1に示す。
実施例4
実施例3で製造した無電解めっき下地転写フィルムについて、ガラス繊維含有ナイロン射出成型板に貼り付ける前に、転写フィルムから離型フィルムを剥がし脱脂処理、触媒付与処理、及びめっき処理を行って金属層を形成した後、ガラス繊維含有ナイロン射出成型板に下地層を貼り付けた他は、実施例3と同様にして無電解めっき下地転写フィルムを評価した。結果を表1に示す。
実施例5
製造例1で得たポリアニリン複合体の代わりに、製造例2で得たポリピロール系複合体を用いて5%ポリピロール系複合体溶液を調製した他は実施例1と同様にして無電解めっき下地転写フィルムを製造し、評価した。結果を表1に示す。
比較例1
製造例1で得たポリアニリン複合体の粉末を使用しなかった他は実施例3と同様にしてフィルムを製造し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2015010240
表1が示すように、実施例2−5の無電解めっき下地転写フィルムは、いずれも実施例1と同様の金属析出性及びパターン形成性能が得られた。一方、比較例1のフィルムでは、金属が析出せず、パターンも形成することはできなかった。
本発明の無電解めっき下地転写フィルムは、無電解めっきに用いることができる。
1,2 無電解めっき下地転写フィルム1
10 基材層
20 離型層
30 樹脂層
40 粘着層
50 離型紙層

Claims (9)

  1. 基材層、離型層、樹脂層、及び粘着層をこの順に含む無電解めっき下地転写フィルムであって、前記樹脂層が、触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂を含む無電解めっき下地転写フィルム。
  2. 前記触媒作用を有し、金属錯体を吸着可能な樹脂が、還元性ポリマーである請求項1に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
  3. 前記還元性ポリマーが、置換又は無置換のポリアニリンがドーパントによってドープされたポリアニリン複合体である請求項1又は2に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
  4. 前記ドーパントが下記式(III)で表されるスルホコハク酸誘導体である請求項3に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
    Figure 2015010240
    (式(III)中、
    Mは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基である。
    m’は、Mの価数である。
    13及びR14は、それぞれ炭化水素基又は−(R15O)r−R16基である。
    15は、それぞれ炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−基であり、rは1以上の整数である。
    17は、それぞれ炭化水素基である。)
  5. 前記ドーパントがジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムである請求項3又は4に記載の無電解めっき下地転写フィルム。
  6. 前記樹脂層が、さらにウレタン樹脂を含む請求項1〜5のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルム。
  7. 前記粘着層に接する剥離紙層を含み、前記剥離紙層が表面層である請求項1〜6のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルム。
  8. 前記基材層及び離型層が、離型処理した基材層である請求項1〜7のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の無電解めっき下地転写フィルムの前記粘着層を無電解めっき対象物体に貼りつける工程、
    前記無電解めっき下地転写フィルムの基材層及び離型層を前記めっき対象物から剥離する工程、
    前記剥離する工程によって露出した樹脂層に無電解めっき処理をする工程を含む無電解めっき方法。
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