JPWO2017145877A1 - 真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法 - Google Patents

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Abstract

真空脱ガス設備を用い、マンガン鉱石やCaO系脱硫剤などの粉体を上吹きランスの先端に形成される火炎で加熱して溶鋼に投射する精錬方法において、粉体の添加歩留まり及び着熱効率を高める。本発明に係る溶鋼の精錬方法は、上吹きランス13の先端に炭化水素系ガスの燃焼による火炎を形成しながら、粉体を加熱して溶鋼3に投射する精錬方法において、上吹きランスのランス高さ(溶鋼静止湯面からランス先端までの距離)を1.0〜7.0mとした上で、下記の(1)式で算出される、上吹きランスから噴射される噴流の動圧Pを20.0kPa以上100.0kPa以下に制御する。ここで、(1)式において、Pは、上吹きランス出口での噴流の動圧(kPa)、ρgは噴流の密度(kg/Nm3)、Uは上吹きランス出口での噴流の流速(m/sec)である。 P=ρg×U2/2・・・(1)

Description

本発明は、真空脱ガス設備を用い、マンガン鉱石やCaO系脱硫剤などの粉体を上吹きランスの先端に形成される火炎で加熱しながら、前記上吹きランスから減圧下の溶鋼湯面に投射(吹き付け)して低炭素高マンガン鋼、低硫鋼、極低硫鋼などを溶製する、溶鋼の精錬方法に関する。
近年、鉄鋼材料は、その用途が多様化し、従来よりも苛酷な環境下で使用されることが多くなってきている。これに伴い、鉄鋼製品の機械的特性などに対する要求も、従来にも増して厳しくなっている。このような状況下において、構造物の高強度化、軽量化、低コスト化を目的として、高強度と高加工性とを兼備した低炭素高マンガン鋼が開発され、ラインパイプ用鋼板や自動車用鋼板などの様々な分野で広く用いられている。ここで、「低炭素高マンガン鋼」とは、炭素濃度が0.05質量%以下で、マンガン濃度が0.5質量%以上の鋼のことをいう。
ところで、製鋼工程において使用する、溶鋼中のマンガン濃度の調整に用いる安価なマンガン源としては、マンガン鉱石や高炭素フェロマンガンなどがある。上記低炭素高マンガン鋼を溶製する場合には、転炉で溶銑を脱炭精錬する際に、マンガン源として、転炉内にマンガン鉱石を投入してマンガン鉱石を還元したり、転炉出鋼時に溶鋼中に高炭素フェロマンガンを添加したりして、マンガン源に費やす費用を抑えながら、溶鋼中のマンガン濃度を所定の濃度まで高めることが行われている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかし、これらの安価なマンガン源を使用した場合には、マンガン鉱石の還元のために、転炉での脱炭精錬で溶鋼中の炭素濃度を十分に低減することができなくなったり、或いは、高炭素フェロマンガンに含有される炭素に起因して、出鋼後の溶鋼中の炭素濃度が上昇したりする。その結果、溶鋼中の炭素濃度が低炭素高マンガン鋼の許容範囲を超えるおそれのある場合には、出鋼後に別途、溶鋼から炭素を除去する処理(精錬)を施すことが必要となる。
転炉から出鋼された後の溶鋼中の炭素を効率良く除去する方法としては、RH真空脱ガス装置などの真空脱ガス設備を用い、溶鋼を減圧下の雰囲気に晒すことで未脱酸状態の溶鋼に含有される溶存酸素(溶鋼中に溶解している酸素)と溶鋼中炭素との反応を利用して脱炭する方法や、減圧下の溶鋼に酸素ガスなどの酸素源を吹き付け、供給する酸素源で溶鋼中の炭素を酸化して脱炭する方法などが知られている。
これらの減圧下での脱炭方法は、大気圧下で行う転炉での脱炭精錬に対して、「真空脱炭精錬」と呼ばれている。安価なマンガン源によって持ち込まれる炭素を真空脱炭精錬によって除去するべく、例えば、特許文献2には、真空脱ガス設備における真空脱炭精錬の初期段階で、高炭素フェロマンガンを溶鋼中に投入する方法が提案されている。また、特許文献3には、真空脱ガス設備で極低炭素鋼を溶製する際に、真空脱炭精錬の処理時間の20%が経過するまでの期間に、高炭素フェロマンガンを投入する方法が提案されている。しかし、マンガンを多量に含む溶鋼の真空脱炭精錬では、酸素が、溶鋼中の炭素と反応するだけでなく、溶鋼中のマンガンとも反応するので、添加されたマンガンの酸化ロスが発生してマンガン歩留まりが低下する。また、これにより、溶鋼中のマンガン含有量を精度良く制御することが難しくなる。
また、真空脱炭精錬において使用する酸素源や脱炭反応促進方法について、例えば、特杵文献4には、真空槽内にミルスケールなどの固体酸素を投入し、これによってマンガンの酸化を抑制して優先的に脱炭反応を行わせる方法が提案されている。特許文献5には、転炉吹止時の溶鋼中炭素濃度と溶鋼温度とを規制した溶鋼に、真空脱ガス装置でマンガン鉱石を添加して溶鋼を真空脱炭精錬する方法が提案されている。
また、特許文献6及び特許文献7には、転炉から出鋼した溶鋼をRH真空脱ガス装置で真空脱炭精錬する際に、真空槽内の溶鋼表面に向けて、搬送用ガスとともにMnO粉やマンガン鉱石粉を上吹きして真空脱炭精錬する方法が提案されている。特許文献8には、RH真空脱ガス装置の真空槽内の溶鋼に、真空槽側壁に設けたノズルを介して搬送用ガスとともにマンガン鉱石粉を吹き込み、マンガン鉱石中の酸素によって溶鋼の脱炭を行うとともに、溶鋼中マンガン濃度を高める真空脱炭精錬方法が提案されている。
一方、鉄鋼材料の高付加価値化や使用用途の拡大に伴い、材料特性向上の要求が増しつつあり、この要求に応える手段の一つとして、鋼の高純度化、具体的には、溶鋼の極低硫化が行われている。
低硫鋼を溶製する際、一般的に、脱硫反応効率の高い溶銑段階で脱硫処理が行われるが、硫黄含有量を0.0024質量%以下とする低硫鋼や、硫黄含有量を0.0010質量%以下とする極低硫鋼では、溶銑段階での脱硫処理だけでは目的とする硫黄濃度まで十分に低下することが困難である。したがって、硫黄含有量を0.0024質量%以下とする低硫鋼や硫黄含有量を0.0010質量%以下とする極低硫鋼では、溶銑段階の脱硫処理のみならず、転炉から出鋼後の溶鋼に対しても脱硫処理が施される。
転炉から出鋼後の溶鋼に対して脱硫処理を行う方法は、例えば、取鍋内の溶鋼に脱硫剤をインジェクションする方法、取鍋内の溶鋼に脱硫剤を添加した後に溶鋼と脱硫剤とを攪拌する方法など、従来から様々な方法が提案されている。しかし、これらの方法は、転炉出鋼から真空脱ガス設備での処理までの期間に、新たな工程(脱硫工程)を追加することになり、溶鋼温度の低下や製造コストの上昇、生産性の低下などを招く。
これらの問題を解決するために、真空脱ガス設備に脱硫機能を持たせることによって、二次精錬工程を集約し、簡素化する試みがなされている。例えば、特許文献9には、真空脱ガス設備を用いた溶鋼の脱硫方法として、上吹きランスを備えたRH真空脱ガス装置で真空槽内の溶鋼浴面上に、上吹きランスからCaO系脱硫剤を搬送用ガスとともに投射(吹き付け)して溶鋼を脱硫する方法が提案されている。
しかし、真空脱ガス設備での精錬中に、低炭素高マンガン鋼を溶製するためのマンガン鉱石や、脱硫処理するためのCaO系脱硫剤などの酸化物粉体を上吹きランスから投射する場合には、投射する酸化物粉体の顕熱や潜熱及び熱分解に要する分解熱によって溶鋼温度が低下する。この溶鋼温度の低下を補償する方法として、真空脱ガス設備の前工程で溶鋼温度を高めておく方法や、真空脱ガス設備での精錬中に、溶鋼に金属アルミニウムを添加し、アルミニウムの燃焼熱で溶鋼温度を高める方法などが行われている。しかし、真空脱ガス設備の前工程で溶鋼温度を高める方法は、前工程における耐火物の損耗が大きく、コストアップを招く。また、真空脱ガス設備で金属アルミニウムを添加して昇温する方法は、生成したアルミニウム酸化物に起因して溶鋼の清浄度が低下したり、副原料コストが上昇したりするなどの弊害がある。
そこで、溶鋼温度の低下を抑制しながら酸化物粉体を投射する方法が提案されている。例えば、特許文献10には、マンガン鉱石などの酸化物粉体を、上吹きランス先端に設けられたバーナーの火炎で加熱しながら溶鋼浴面上に投射する方法が提案されている。また、特許文献11及び特許文献12には、上吹きランスからCaO系脱硫剤を投射して溶鋼を脱硫する際に、上吹きランスから酸素ガスと燃焼用ガスとを噴出して上吹きランス先端に火炎を形成し、該火炎によってCaO系脱硫剤を加熱、溶融して溶鋼浴面に到達させる方法が提案されている。
真空脱ガス設備を用い、マンガン鉱石やCaO系脱硫剤などの粉体を、上吹きランスの先端に形成される火炎内で加熱して溶鋼に到達させ、これにより、反応速度を促進させると同時に溶鋼温度を上昇させることを目的とする精錬方法では、上吹きランスから噴射される噴流の動圧が、マンガン鉱石の歩留まりやCaO系脱硫剤の脱硫効率に影響するのみならず、粉体を介して行われる着熱効率を左右する。つまり、上吹きランスから噴射される噴流の動圧を適正に制御しない場合には、火炎による効果を十分に得ることができない。しかしながら、特許文献10、11、12を含めて従来技術では、上吹きランスから噴射される噴流の動圧をどの程度にするべきかが、明らかにされていない。
特開平4−88114号公報 特開平2−47215号公報 持開平1−301815号公報 持開昭58−73715号公報 特関昭63−293109号公報 特開平5−239534号公報 特開平5−239526号公報 持開平1−92312号公報 特開平5−311231号公報 特許第5382275号公報 特許第2972493号公報 特開2012−172213号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、真空脱ガス設備を用い、マンガン鉱石やCaO系脱硫剤などの粉体を、上吹きランスの先端に形成される火炎で加熱しながら、上吹きランスから溶鋼浴面に投射する精錬方法において、マンガン鉱石やCaO系脱硫剤などの粉体の添加歩留まりを高めることができるのみならず、粉体を介して行われる着熱効率を高めることのできる、真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく、溶鋼温度や溶鋼成分、排気ダスト濃度の変化に着目して鋭意検討を重ねた。
その結果、溶鋼へのマンガン鉱石の投射条件を適正化することによって、上記課題を解決できることを見出した。具体的には、上吹きランスのランス高さを所定の範囲内に設定するとともに、上吹きランスから噴射される噴流の密度及び噴流の上吹きランス出口での流速から算出される、噴流の上吹きランス出口での動圧Pを適正範囲に制御することで、溶鋼温度の低下を招くことなく、高い歩留まりでマンガン鉱石を投射できることを見出した。
また、CaO系脱硫剤の投射についても、マンガン鉱石の投射と同様に、上吹きランスのランス高さを所定の範囲に設定するとともに、上記算出方法で算出される噴流の上吹きランス出口での動圧Pを適正範囲に制御することで、溶鋼温度の低下を招くことなく、脱硫処理を効率的に行うことができることを確認した。
本発明は上記知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]真空脱ガス設備の真空槽内を上下移動可能な上吹きランスの中心部に設けた中心孔から搬送用ガスとともに粉体を真空槽内の溶鋼湯面に向けて投射し、
前記中心孔の周囲に設けた燃料噴射孔から炭化水素系ガスを供給し、且つ、前記中心孔の周囲に設けた酸素含有ガス噴射孔から酸素含有ガスを供給し、
上吹きランス先端に前記炭化水素系ガスの燃焼による火炎を形成しながら、該火炎を介して前記粉体を加熱して溶鋼に投射する、真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法において、
粉体投射時の上吹きランスのランス高さ(溶鋼静止湯面からランス先端までの距離)が1.0〜7.0mであり、
下記の(1)式から(5)式で算出される、上吹きランスから噴射される噴流の動圧Pが20.0kPa以上100.0kPa以下である、真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法。
P=ρg×U/2・・・(1)
ρg=ρA×FA/FTB×FB/FTC×FC/FT+VP/(FT/60)・・・(2)
U=(FT/ST)×(1/3600)・・・(3)
T=SA+SB+SC・・・(4)
T=FA+FB+FC・・・(5)
ここで、(1)式から(5)式において、Pは、上吹きランス出口での噴流の動圧(kPa)、ρgは、噴流の密度(kg/Nm)、ρAは、搬送用ガスの密度(kg/Nm)、ρBは、酸素含有ガスの密度(kg/Nm)、ρCは、炭化水素系ガスの密度(kg/Nm)、Vpは、粉体の供給速度(kg/min)、Uは、上吹きランス出口での噴流の流速(m/sec)、STは、中心孔、燃料噴射孔及び酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積の合計(m)、SAは、中心孔の上吹きランス出口での断面積(m)、SBは、酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積(m)、SCは、燃料噴射孔の上吹きランス出口での断面積(m)、FTは、搬送用ガスの流量、酸素含有ガスの流量、炭化水素系ガスの流量の合計(Nm/h)、FAは、搬送用ガスの流量(Nm/h)、FBは、酸素含有ガスの流量(Nm/h)、FCは、炭化水素系ガスの流量(Nm/h)である。
[2]前記粉体が、マンガン鉱石、マンガン系合金鉄、CaO系脱硫剤のうちの何れか1種または2種以上である、上記[1]に記載の真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法。
[3]前記粉体投射時の真空槽内の真空度が2.7〜13.3kPaである、上記[1]または上記[2]に記載の真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法。
本発明によれば、上吹きランスのランス高さ及び上吹きランスから噴射される噴流の動圧Pを適切な範囲に制御するので、投射する粉体を高い歩留まりで溶鋼に添加することができる。これによって精錬反応が促進され、また、粉体を高い歩留まりで溶鋼に添加することから高い着熱効率が得られ、低炭素高マンガン鋼や極低硫鋼を高い生産性で、且つ、低コストで溶製することが実現される。
図1は、本発明を実施する際に用いるRH真空脱ガス装置の一例の概略縦断面図である。
以下、本発明に係る溶鋼の精錬方法を具体的に説明する。本発明に係る溶鋼の精錬方法に用いることができる真空脱ガス設備には、RH真空脱ガス装置、DH真空脱ガス装置、VAD炉、VOD炉などがあるが、それらの中で最も代表的なものは、RH真空脱ガス装置である。そこで、RH真空脱ガス装置を用いて本発明に係る溶鋼の精錬方法を実施する場合を例として、本発明の実施形態を説明する。
図1に、本発明に係る溶鋼の精錬方法を実施する際に用いるRH真空脱ガス装置の一例の概略縦断面図を示す。図1において、1はRH真空脱ガス装置、2は取鍋、3は溶鋼、4はスラグ、5は真空槽、6は上部槽、7は下部槽、8は上昇側浸漬管、9は下降側浸漬管、10は環流用ガス吹き込み管、11はダクト、12は原料投入口、13は上吹きランスであり、真空槽5は上部槽6と下部槽7とから構成され、また、上吹きランス13は真空槽5の内部を上下移動が可能となっている。
RH真空脱ガス装置1では、取鍋2を昇降装置(図示せず)にて上昇させ、上昇側浸漬管8及び下降側浸漬管9を取鍋内の溶鋼3に浸漬させる。そして、環流用ガス吹き込み管10から上昇側浸漬管8の内部に環流用ガスを吹き込むとともに、真空槽5の内部をダクト11に連結される排気装置(図示せず)にて排気して真空槽5の内部を減圧する。真空槽5の内部が減圧されると、取鍋内の溶鋼3は、環流用ガス吹き込み管10から吹き込まれる環流用ガスによるガスリフト効果によって、環流用ガスとともに上昇側浸漬管8を上昇して真空槽5の内部に流入し、その後、下降側浸漬管9を経由して取鍋2に戻る流れ、所謂、環流を形成してRH真空脱ガス精錬が施される。
上吹きランス13は、図示はしないが、マンガン鉱石、マンガン系合金鉄、CaO系脱硫剤などの粉体を搬送用ガスとともに供給する粉体流路と、炭化水素系ガスを供給する燃料流路と、炭化水素系ガスを燃焼するための酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス流路と、上吹きランス13を冷却するための冷却水の供給流路及び排水流路と、をそれぞれ独立して有する多重管構造である。粉体流路は、上吹きランス13の先端中心部に設けられた中心孔に連通し、燃料流路は、中心孔の周囲に設けられた燃料噴射孔に連通し、酸素含有ガス流路は、中心孔の周囲に設けられた酸素含有ガス噴射孔に連通している。冷却水の供給流路及び排水流路は、上吹きランス13の先端で繋がっており、冷却水は上吹きランス13の先端で反転するように構成されている。
燃料噴射孔及び酸素含有ガス噴射孔はそれらの噴射方向が合流するように構成されていて、燃料噴射孔を介して噴射される炭化水素系ガスが、酸素含有ガス噴射孔を介して噴射される酸素含有ガス(酸素ガス(工業用純酸素ガス)、酸素富化空気、空気など)によって燃焼し、上吹きランス13の先端下方にバーナー火炎が形成される。この場合、着火を容易にするために、上吹きランス13の先端に、着火するためのパイロットバーナーを設けてもよい。
上吹きランス13は、マンガン鉱石、マンガン系合金鉄、CaO系脱硫剤などの粉体を貯蔵しているホッパー(図示せず)と連結されており、これらの粉体が搬送用ガスとともに上吹きランス13に供給され、上吹きランス13の先端の中心孔から噴射される。粉体の搬送用ガスとしては、通常、アルゴンガスや窒素ガスなどの不活性ガスを用いる。但し、低炭素高マンガン鋼を溶製する場合のように、溶鋼3の真空脱炭精錬を行う場合には、酸素含有ガスを搬送用ガスとして使用することもできる。当然、粉体を噴射せずに、不活性ガスや酸素含有ガスのみを噴射することも可能なように構成されている。
また、上吹きランス13は、燃料供給管(図示せず)及び酸素含有ガス供給管(図示せず)と連結されており、燃料供給管からは、プロパンガスや天然ガスなどの炭化水素系ガスが上吹きランス13に供給され、酸素含有ガス供給管からは、炭化水素ガスを燃焼させるための酸素含有ガスが上吹きランス13に供給されている。前述したように、炭化水素系ガス及び酸素含有ガスが、上吹きランス13の先端に設けられた燃料噴射孔及び酸素含有ガス噴射孔から噴射されるように構成されている。
上吹きランス13の燃料流路及び酸素含有ガス流路は、例えば、内管を炭化水素系ガスの流路とし、外管を炭化水素系ガス燃焼用の酸素含有ガスの流路とする二重管(この二重管を中心孔の周囲に複数個配置する)で構成することができる。また、炭化水素系ガスの流路を、粉体流路の外側に設けた1本の管で構成し、その外側に配置した1本の管を酸素含有ガスの流路とする構成とすることもできる。
このように構成されるRH真空脱ガス装置1を用い、上吹きランス13の先端下方に炭化水素系ガスの燃焼によって火炎を形成し、上吹きランス13から噴出する粉体を、形成された火炎で加熱しながら、真空槽5を環流する溶鋼3の浴面に向けて投射(吹き付け)する。その際に、粉体投射時の上吹きランス13のランス高さ(溶鋼静止湯面からランス先端までの距離)を1.0〜7.0mとした上で、下記の(1)式から(5)式で算出される、上吹きランス13から噴射される噴流の動圧Pが20.0kPa以上100.0kPa以下となるように制御する。
P=ρg×U/2・・・(1)
ρg=ρA×FA/FTB×FB/FTC×FC/FT+VP/(FT/60)・・・(2)
U=(FT/ST)×(1/3600)・・・(3)
T=SA+SB+SC・・・(4)
T=FA+FB+FC・・・(5)
ここで、(1)式から(5)式において、Pは、上吹きランス出口での噴流の動圧(kPa)、ρgは噴流の密度(kg/Nm)、ρAは搬送用ガスの密度(kg/Nm)、ρBは酸素含有ガスの密度(kg/Nm)、ρCは炭化水素系ガスの密度(kg/Nm)、Vpは粉体の供給速度(kg/min)、Uは上吹きランス出口での噴流の流速(m/sec)、STは、中心孔、燃料噴射孔及び酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積の合計(m)、SAは中心孔の上吹きランス出口での断面積(m)、SBは酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積(m)、SCは燃料噴射孔の上吹きランス出口での断面積(m)、FTは、搬送用ガスの流量、酸素含有ガスの流量、炭化水素系ガスの流量の合計(Nm/h)、FAは搬送用ガスの流量(Nm/h)、FBは酸素含有ガスの流量(Nm/h)、FCは炭化水素系ガスの流量(Nm/h)である。
尚、「上吹きランス13から噴射される噴流」とは、投射される粉体、粉体の搬送用ガス、炭化水素系ガス、炭化水素系ガスを燃焼するための酸素含有ガスの全てを1つの噴射流とみなしたものである。また、「溶鋼静止湯面」とは、減圧下の雰囲気に晒される溶鋼の表面であって、酸素ガスなどが吹き付けられていないときの溶鋼表面である。具体的には、RH真空脱ガス装置1の場合は、真空槽5を環流する溶鋼3の表面が溶鋼静止湯面になる。
真空槽5の内部の真空度を過剰に高くすると、ダクト11に吸引される排気ガスとともに真空槽5から排出する粉体が多くなる。したがって、これを防止するために、粉体投射時の真空槽5の内部の真空度を2.7〜13.3kPaとすることが好ましい。
以下、低炭素高マンガン鋼、低硫鋼及び極低硫鋼を溶製する際に、本発明に係る溶鋼の精錬方法を適用した例について説明する。先ず、低炭素高マンガン鋼の溶製方法について説明する。
高炉から出銑された溶銑を溶銑鍋やトーピードカーなどの保持容器や搬送容器で受銑し、受銑した溶銑を脱炭精錬の行われる転炉に搬送する。通常、この搬送の途中で、溶銑に対して脱硫処理や脱燐処理などの溶銑予備処理が施されている。本発明の実施形態においては、低炭素高マンガン鋼の成分規格上からは溶銑予備処理が必要でない場合でも、溶銑予備処理、特に脱燐処理を施すことが好ましい。これは、低炭素高マンガン鋼を溶製する場合には、転炉での脱炭精錬で、安価なマンガン源としてマンガン鉱石を添加する。脱燐処理を行わない場合には、転炉での脱炭精錬時に、脱炭反応と同時に脱燐反応を推進させることが必要となり、そのためには、多量のCaO系媒溶剤を転炉内に添加する必要がある。その結果、スラグ量が増加してスラグに分配されるマンガン量が増加し、マンガンの溶鋼への歩留まりが低下してしまうからである。
搬送された溶銑を転炉に装入し、その後、マンガン源としてマンガン鉱石を転炉内に添加し、更に必要に応じて少量の生石灰などのCaO系媒溶剤を添加し、酸素ガスを上吹き及び/または底吹きして脱炭精錬し、所定の成分組成の溶鋼とする。その後、金属アルミニウムやフェロシリコンなどの脱酸剤を溶鋼に添加せずに、つまり、溶鋼を未脱酸状態のままとして取鍋2に出鋼する。但し、その際に、高炭素フェロマンガンなどの安価なマンガン系合金鉄は所定量添加しても構わない。
尚、転炉での脱炭精錬では、前述したように、マンガン鉱石や高炭素フェロマンガンなどの安価なマンガン源を使用するので、溶鋼中の炭素濃度は必然的に高くなるが、その場合でも、マンガン濃度調整後の溶鋼中の炭素濃度は0.2質量%以下に抑えることが好ましい。溶鋼中炭素濃度が0.2質量%を超えると、次工程の真空脱ガス設備における真空脱炭精錬時間が長くなり、生産性が低下する。更に、真空脱炭精錬時間の延長に伴う溶鋼温度の低下を補償するために出鋼時の溶鋼温度を高める必要が生じ、これに伴って鉄歩留まりの低下や耐火物損耗量の増大による耐火物コストの上昇を招く。したがって、マンガン濃度調整後の溶鋼中の炭素濃度は0.2質量%以下に抑えることが好ましい。
転炉から出鋼した溶鋼3をRH真空脱ガス装置1に搬送する。RH真空脱ガス装置1では、未脱酸状態の溶鋼3を取鍋2と真空槽5との間で環流する。溶鋼3は未脱酸状態であるので、溶鋼3が真空槽内の減圧下の雰囲気に晒されることで、溶鋼中の炭素と溶鋼中の溶存酸素とが反応し(C+O=CO)、真空脱炭精錬が進行する。また、溶鋼3の環流が開始されたなら、上吹きランス13から、アルゴンガスを搬送用ガスとしてマンガン鉱石を投射する。マンガン鉱石の投射に前後して、上吹きランス13から炭化水素系ガス及び酸素含有ガスを噴射し、上吹きランス13の先端下方に火炎を形成させる。マンガン鉱石は火炎の熱で加熱されて溶鋼浴面に投射される。
溶鋼浴面に投射されたマンガン鉱石は、溶鋼中の炭素によって還元され、溶鋼中のマンガン濃度を上昇させ、且つ、溶鋼中の炭素濃度を低下させる。つまり、マンガン鉱石は、溶鋼成分調整用のマンガン源として機能するのみならず、溶鋼3の脱炭反応の酸素源として機能する。
上吹きランス13の先端下方に火炎を形成させ、且つ、上吹きランス13からマンガン鉱石を投射させる際、上吹きランス13のランス高さ(溶鋼静止湯面からランス先端までの距離)を1.0〜7.0mとした上で、(1)式から(5)式で算出される上吹きランス出口での噴流の動圧Pが20.0kPa以上100.0kPa以下となるように、それぞれのガスの流量及びマンガン鉱石の供給速度を、上吹きランス13の3種類の噴射孔(中心孔、燃料噴射孔、酸素含有ガス噴射孔)の断面積に応じて制御する。
上吹きランス出口での噴流の動圧Pを20.0kPa以上100.0kPa以下の範囲内に制御することで、マンガン鉱石を効率的に加熱し且つ効率的に溶鋼3に添加することができる。その結果、マンガン鉱石の添加に伴う溶鋼3の温度低下を抑制することができ、また、マンガン鉱石は溶鋼3に効率良く添加されるので、安価なマンガン源であるマンガン鉱石の還元が促進されてマンガン歩留まりが向上し、低炭素高マンガン鋼の製造コストを削減することができる。
マンガン鉱石の添加のみでは溶鋼中マンガン濃度が規格を満足しない場合には、マンガン鉱石の添加前に、低炭素高マンガン鋼のマンガン濃度の規格に応じて、高炭素フェロマンガン(炭素含有量;約7質量%)を、上吹きランス13を介して火炎で加熱しつつ投射してもよい。また、高炭素フェロマンガンとマンガン鉱石とを混合した粉体を、上吹きランス13を介して火炎で加熱しつつ投射してもよい。
真空脱炭精錬を所定時間行い、溶鋼中の炭素濃度が成分規格値の範囲内に達したなら、原料投入口12から溶鋼3に金属アルミニウムなどの強脱酸剤を添加して溶鋼中の溶存酸素濃度を低減し(脱酸処理)、真空脱炭精錬を終了する。尚、真空脱炭精錬終了後の溶鋼温度が、例えば連続鋳造工程などの次工程から要求される温度よりも低い場合には、更に原料投入口12から溶鋼3に金属アルミニウムを添加し、上吹きランス13から溶鋼浴面に酸素ガスを吹き付け、溶鋼中のアルミニウムを燃焼させることによって溶鋼温度を上昇させてもよい。
強脱酸剤を添加して脱酸した溶鋼3は、その後、更に数分間、環流を継続する。溶鋼3のマンガン濃度が規格値未満の場合は、この環流中に金属マンガンや低炭素フェロマンガンを原料投入口12から溶鋼3に投入して、溶鋼3のマンガン濃度を調整する。更に、この環流中に、必要に応じて、アルミニウム、珪素、ニッケル、クロム、銅、ニオブ、チタンなどの成分調整剤を原料投入口12から溶鋼3に投入して溶鋼成分を所定の組成範囲に調整し、その後、真空槽5の内部を大気圧に戻して、真空脱ガス精錬を終了する。
次に、低硫鋼及び極低硫鋼の溶製方法について説明する。
高炉から出銑された溶銑を溶銑鍋やトーピードカーなどの保持容器や搬送容器で受銑し、受銑した溶銑を脱炭精錬の行われる転炉に搬送する。この搬送の途中で、溶銑に対して溶銑予備処理の脱硫処理を実施する。溶銑予備処理のうちの脱燐処理は、溶製する低硫鋼及び極低硫鋼の燐濃度規格上から実施する必要のある場合は実施するが、それ以外は実施しなくても構わない。
搬送された溶銑を転炉に装入し、その後、必要に応じて、マンガン源としてマンガン鉱石を転炉内に添加し、更に必要に応じて少量の生石灰などのCaO系媒溶剤を添加し、酸素ガスを上吹き及び/または底吹きして脱炭精錬し、所定の成分組成の溶鋼とする。その後、金属アルミニウムやフェロシリコンなどの脱酸剤を溶鋼に添加せずに、つまり、溶鋼を、未脱酸状態のままとして取鍋2に出鋼する。但し、その際に、高炭素フェロマンガンなどの安価なマンガン系合金鉄は所定量添加しても構わない。
転炉から出鋼した溶鋼3をRH真空脱ガス装置1に搬送する。RH真空脱ガス装置1に搬送した未脱酸状態のままの溶鋼3に対し、必要に応じて、上吹きランス13から酸素ガスを溶鋼3に吹き付けて行う真空脱炭精錬を実施し、溶鋼3の炭素濃度を調整する。溶鋼中の炭素濃度が成分規格内に達したなら、原料投入口12から金属アルミニウムなどの強脱酸剤を溶鋼3に添加して脱酸処理を施し、溶鋼中の溶存酸素濃度を低減して真空脱炭精錬を終了する。
但し、溶製する低硫鋼及び極低硫鋼の炭素濃度規格が真空脱炭精錬を施さなくても溶製可能なレベルの場合には、真空脱炭精錬は実施しない。また、真空脱炭精錬を実施しない場合には、溶鋼3を未脱酸状態にする必要はなく、溶鋼3を転炉から取鍋2に出鋼する際に、出鋼中の溶鋼流に金属アルミニウムを添加して溶鋼を脱酸してもよい。その際、出鋼流に金属アルミニウムの他に、生石灰やCaOを含有する媒溶剤を添加してもよい。溶鋼3を取鍋2に出鋼した後、溶鋼上のスラグ4に金属アルミニウムなどのスラグ改質剤を添加し、スラグ中のFeOなどの鉄酸化物やMnOなどのマンガン酸化物を還元した後、RH真空脱ガス装置1に搬送することが好ましい。
また、真空脱炭精錬の終了後の溶鋼温度が、例えば連続鋳造工程などの次工程から要求される温度よりも低い場合には、更に原料投入口12から溶鋼3に金属アルミニウムを添加し、上吹きランス13から溶鋼浴面に酸素ガスを吹き付け、溶鋼中アルミニウムを燃焼させることによって溶鋼温度を上昇させてもよい。また、未脱酸状態の溶鋼3を真空脱炭精錬する場合には、前述した低炭素高マンガン鋼の溶製方法と同様に、マンガン鉱石を火炎で加熱しながら上吹きランス13から投射してもよい。
その後、金属アルミニウムなどの強脱酸剤で脱酸処理し、次いで、脱酸処理した溶鋼3に、上吹きランス13からCaO系脱硫剤を噴射すると同時に、上吹きランス13の先端に形成した火炎でCaO系脱硫剤を加熱して溶鋼浴面に投射し、脱硫処理を実施する。
上吹きランス13の先端下方に火炎を形成させ、且つ、上吹きランス13からCaO系脱硫剤を投射させる際、上吹きランス13のランス高さ(溶鋼静止湯面からランス先端までの距離)を1.0〜7.0mとした上で、(1)式から(5)式で算出される上吹きランス出口での噴流の動圧Pが20.0kPa以上100.0kPa以下となるように、それぞれのガスの流量及びCaO系脱硫剤の供給速度を、上吹きランス13の3種類の噴射孔(中心孔、燃料噴射孔、酸素含有ガス噴射孔)の断面積に応じて制御する。
上吹きランス出口での噴流の動圧Pを20.0kPa以上100.0kPa以下の範囲内に制御することで、CaO系脱硫剤を効率的に加熱し且つ効率的に溶鋼3に添加することができる。その結果、CaO系脱硫剤の添加に伴う溶鋼3の温度低下を抑制することができ、また、加熱されたCaO系脱硫剤が溶鋼3に効率良く添加されるので、脱硫反応が促進されて高い脱硫率を得ることができる。添加するCaO系脱硫剤としては、生石灰(CaO)単独、生石灰に蛍石(CaF)やアルミナ(Al)を30質量%以下の範囲で添加・混合した混合体(プリメルトを含む)などを使用することができる。
溶鋼3の硫黄濃度が所定値以下に低減したなら、上吹きランス13からのCaO系脱硫剤の投射を中止して脱硫処理を終了する。その後も溶鋼3を数分間に亘って環流し、この環流中に、必要に応じて、アルミニウム、珪素、ニッケル、クロム、銅、ニオブ、チタンなどの成分調整剤を原料投入口12から溶鋼3に投入して溶鋼成分を所定の組成範囲に調整し、その後、真空槽5の内部を大気圧に戻して、真空脱ガス精錬を終了する。
以上説明したように、本発明によれば、上吹きランス13のランス高さ及び上吹きランス13から噴射される噴流の動圧Pを適切な範囲に制御するので、投射する粉体を高い歩留まりで溶鋼3に添加することができる。これによって精錬反応が促進され、また、粉体を高い歩留まりで溶鋼3に添加することから高い着熱効率が得られる。
尚、上記説明は、RH真空脱ガス装置を用いた例で説明したが、DH真空脱ガス装置やVOD炉などの他の真空脱ガス設備を用いる場合でも、上記の方法に準ずることで、低炭素高マンガン鋼、低硫鋼及び極低硫鋼などを溶製することができる。
図1に示すRH真空脱ガス装置を用い、約300トンの溶鋼に真空脱炭精錬を施して低炭素高マンガン鋼を溶製する試験を実施した。
転炉からの出鋼時の未脱酸状態の溶鋼成分は、炭素濃度が0.03〜0.04質量%、マンガン濃度が0.07〜0.08質量%であった。また、RH真空脱ガス装置への到着時の溶鋼中の溶存酸素濃度は、0.04〜0.07質量%であった。
真空槽の上部から挿入した上吹きランスのランス高さを0.5〜9.0mに設定し、RH真空脱ガス装置における真空脱炭精錬中に、上吹きランスからLNG(炭化水素系ガス)と酸素ガス(炭化水素ガス燃焼用酸素含有ガス)とを噴射し、上吹きランスの先端下方にバーナー火炎を形成させた。バーナー火炎の形成後、搬送用ガスとしてアルゴンガスを使用し、全ての試験で、マンガン鉱石(以下、「Mn鉱石」とも記す)を200kg/minの供給速度で投射した。Mn鉱石の添加量は、全ての試験で溶鋼トンあたり5.0kg/tとした。また、粉体投射中の真空槽の真空度は1.3〜17.3kPaの範囲とし、環流用アルゴンガス流量は、全ての試験で3000NL/minとした。
試験では、溶鋼への着熱率及びマンガン(Mn)歩留まりを評価した。また、(1)式から(5)式を用いて上吹きランス出口での噴流の動圧Pを算出するにあたり、搬送用ガスの密度ρAは1.5kg/Nm、酸素含有ガスの密度ρBは2.5kg/Nm、炭化水素系ガスの密度ρCは1.5kg/Nm、粉体の供給速度Vpは200kg/min、中心孔の上吹きランス出口での断面積SAは0.0038m、酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積SBは0.0006m、燃料噴射孔の上吹きランス出口での断面積SCは0.0003m、搬送用ガスの流量FAは120〜1000Nm/h、酸素含有ガスの流量FBは240〜2200Nm/h、炭化水素系ガスの流量FCは400Nm/hを使用した。
表1に、各試験における真空脱炭精錬時のランス高さ、動圧Pなどの操業条件、及び、真空脱炭精錬後の溶鋼中マンガン濃度、マンガン歩留まり、着熱率などの操業結果を示す。表1の備考欄には、本発明の範囲内の試験を「本発明例」、それ以外を「比較例」と表示している。尚、表1に示す着熱率は、下記の(6)式を用いて算出した。
着熱率(%)=溶鋼への入熱量(cal)×100/バーナー燃焼の総熱量(cal)・・・(6)
ここで、(6)式において、溶鋼への入熱量(cal)は、バーナー燃焼の総発熱量のうち溶鋼に着熱した熱量、バーナー燃焼の総熱量(cal)は燃料の発熱量(cal/Nm)と燃料の流量(Nm)との積で求められる値である。
Figure 2017145877
表1に示すように、ランス高さが1.0〜7.0mの範囲内で、且つ、(1)式から(5)式で算出される噴流の動圧Pが20.0〜100.0kPaの範囲内を満たしている試験番号3〜5、9〜11、14〜19の試験では、マンガン歩留まりは70質量%以上であり、着熱率も80%以上の高位であった。
一方、(1)式から(5)式で算出される噴流の動圧Pが20.0〜100.0kPaの範囲内でない、または、ランス高さが1.0〜7.0mの範囲内でなかった試験番号1、2、6〜8、12、13では、マンガン歩留まり及び着熱率がともに低位であった。
このうち、試験番号1、2、12、13では、ランス高さが高すぎる、または噴流の動圧Pが低いために、噴流の溶鋼浴面での動圧が低位になってしまい、排気ガスとともにダクトを通って排出する粉体が増大した。これが、添加歩留まりの悪かった原因であると考えられる。
また、試験番号6〜8では、精錬終了後の真空槽内に大量の地金が付着していた。これは、ランス高さが低い、または噴流の動圧Pが高位であったために、噴流の溶鋼浴面での動圧が高くなりすぎ、その結果、粉体が真空槽内に飛散して真空槽内の耐火物に溶鋼とともに付着した。これが、着熱率及びマンガン歩留まりが低位になった原因と考えられる。
また、粉体投射時の真空槽内の真空度が2.7〜13.3kPaである試験番号14〜17では、着熱率及びマンガン歩留まりが、ともに試験番号3〜5、9〜11、18、19の他の本発明例と比較して高位になっていた。これは、粉体投射時の真空槽内の真空度を2.7〜13.3kPaに制御することによって、溶鋼の環流が安定したこと、及び、排気ガスとともにダクトを通って排出する粉体の量が減少したことによると考えられる。
図1に示すRH真空脱ガス装置を用い、約300トンの溶鋼にCaO系脱硫剤を投射して脱硫処理を施し、低硫鋼(硫黄濃度;0.0024質量%以下)を溶製する試験を実施した。
RH真空脱ガス装置で精錬する前の溶鋼の成分は、炭素濃度が0.08〜0.10質量%、珪素濃度が0.1〜0.2質量%、アルミニウム濃度が0.020〜0.035質量%、硫黄濃度が0.0030〜0.0032質量%で、溶鋼温度は1600〜1650℃であった。
必要に応じて、溶鋼温度の測定を行い、CaO系脱硫剤を添加する前に必要な溶鋼温度が確保できているかを確認した。ここで、「必要な溶鋼温度」とは、予定する処理時間経過による温度低下とCaO系脱硫剤の添加による温度低下とを考慮し、処理装置や処理条件毎に決められる溶鋼温度である。溶鋼温度不足の場合には、原料投入口から金属アルミニウムを添加し、上吹きランスからの酸素ガスの吹き付けよる昇熱処理を行った。
その後、脱酸目的及び成分調整用の金属アルミニウムを溶鋼に添加し、次いで、真空槽の上部から挿入した上吹きランスのランス高さを0.5〜9.0mに設定し、上吹きランスからLNG(炭化水素系ガス)と酸素ガス(炭化水素ガス燃焼用酸素含有ガス)とを噴射し、上吹きランスの先端下方にバーナー火炎を形成させた。バーナー火炎の形成後、搬送用ガスとしてアルゴンガスを使用し、全ての試験で、CaO−Al系のプリメルト脱硫剤を200kg/minの供給速度で投射した。CaO−Al系のプリメルト脱硫剤の添加量は、全ての試験で1チャージあたり1500kgとした。また、環流用アルゴンガス流量は、全ての試験で3000NL/minとした。
試験では、硫黄濃度が0.0024質量%以下の低硫鋼が溶製できるか否かで評価した。また、(1)式から(5)式を用いて上吹きランス出口での噴流の動圧Pを算出するにあたり、搬送用ガスの密度ρAは1.5kg/Nm、酸素含有ガスの密度ρBは2.5kg/Nm、炭化水素系ガスの密度ρCは1.5kg/Nm、粉体の供給速度Vpは200kg/min、中心孔の上吹きランス出口での断面積SAは0.0028m、酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積SBは0.0006m、燃料噴射孔の上吹きランス出口での断面積SCは0.0003m、搬送用ガスの流量FAは50〜700Nm/h、酸素含有ガスの流量FBは80〜1400Nm/h、炭化水素系ガスの流量FCは400Nm/hを使用した。
表2に、各試験における真空脱炭精錬時のランス高さ、動圧Pなどの操業条件、及び、脱硫処理後の溶鋼中硫黄濃度、脱硫評価、着熱率などの操業結果を示す。表2の備考欄には、本発明の範囲内の試験を「本発明例」、それ以外を「比較例」と表示している。尚、表2の脱硫評価の欄の「合格」及び「不合格」は、脱硫処理後の溶鋼中硫黄濃度が0.0024質量%以下のときを「合格」とし、0.0024質量%を超えたときを「不合格」と表示している。また、着熱率は、上記の(6)式を用いて算出した。
Figure 2017145877
表2に示すように、ランス高さが1.0〜7.0mの範囲内で、且つ、(1)式から(5)式で算出される噴流の動圧Pが20.0〜100.0kPaの範囲内を満たしている試験番号53〜55、59〜61の試験では、目的とする低硫鋼の溶製が可能であり、着熱率も80%台と高位であった。
一方、(1)式から(5)式で算出される噴流の動圧Pが20.0〜100.0kPaの範囲内でない、または、ランス高さが1.0〜7.0mの範囲内でなかった試験番号51、52、56〜58、62、63では、脱硫率及び着熱率がともに低位であった。
このうち、試験番号51、52、62、63では、ランス高さが高すぎる、または噴流の動圧Pが低いために、噴流の溶鋼浴面での動圧が低位となってしまい、排気ガスとともにダクトを通って排出する粉体が増大した。これが、添加歩留まりの悪かった原因であると考えられる。
また、試験番号56、57、58では、精錬終了後の真空槽内に大量の地金が付着していた。これは、ランス高さが低い、または噴流の動圧Pが高位であったために、噴流の溶鋼浴面での動圧が高くなりすぎ、その結果、粉体が真空槽内に飛散して真空槽内の耐火物に溶鋼とともに付着した。これが、脱硫率及び着熱率が低位になった原因と考えられる。
1 RH真空脱ガス装置
2 取鍋
3 溶鋼
4 スラグ
5 真空槽
6 上部槽
7 下部槽
8 上昇側浸漬管
9 下降側浸漬管
10 環流用ガス吹き込み管
11 ダクト
12 原料投入口
13 上吹きランス

Claims (3)

  1. 真空脱ガス設備の真空槽内を上下移動可能な上吹きランスの中心部に設けた中心孔から搬送用ガスとともに粉体を真空槽内の溶鋼湯面に向けて投射し、
    前記中心孔の周囲に設けた燃料噴射孔から炭化水素系ガスを供給し、且つ、前記中心孔の周囲に設けた酸素含有ガス噴射孔から酸素含有ガスを供給し、
    上吹きランス先端に前記炭化水素系ガスの燃焼による火炎を形成しながら、該火炎を介して前記粉体を加熱して溶鋼に投射する、真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法において、
    粉体投射時の上吹きランスのランス高さ(溶鋼静止湯面からランス先端までの距離)が1.0〜7.0mであり、
    下記の(1)式から(5)式で算出される、上吹きランスから噴射される噴流の動圧Pが20.0kPa以上100.0kPa以下である、真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法。
    P=ρg×U/2・・・(1)
    ρg=ρA×FA/FTB×FB/FTC×FC/FT+VP/(FT/60)・・・(2)
    U=(FT/ST)×(1/3600)・・・(3)
    T=SA+SB+SC・・・(4)
    T=FA+FB+FC・・・(5)
    ここで、(1)式から(5)式において、
    Pは、上吹きランス出口での噴流の動圧(kPa)、
    ρgは、噴流の密度(kg/Nm)、
    ρAは、搬送用ガスの密度(kg/Nm)、
    ρBは、酸素含有ガスの密度(kg/Nm)、
    ρCは、炭化水素系ガスの密度(kg/Nm)、
    pは、粉体の供給速度(kg/min)、
    Uは、上吹きランス出口での噴流の流速(m/sec)、
    Tは、中心孔、燃料噴射孔及び酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積の合計(m)、
    Aは、中心孔の上吹きランス出口での断面積(m)、
    Bは、酸素含有ガス噴射孔の上吹きランス出口での断面積(m)、
    Cは、燃料噴射孔の上吹きランス出口での断面積(m)、
    Tは、搬送用ガスの流量、酸素含有ガスの流量、炭化水素系ガスの流量の合計(Nm/h)、
    Aは、搬送用ガスの流量(Nm/h)、
    Bは、酸素含有ガスの流量(Nm/h)、
    Cは、炭化水素系ガスの流量(Nm/h)である。
  2. 前記粉体が、マンガン鉱石、マンガン系合金鉄、CaO系脱硫剤のうちの何れか1種または2種以上である、請求項1に記載の真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法。
  3. 前記粉体投射時の真空槽内の真空度が2.7〜13.3kPaである、請求項1または請求項2に記載の真空脱ガス設備における溶鋼の精錬方法。
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