JP6269550B2 - 高マンガン鋼の溶製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素(C)を0.35質量%以下、珪素(Si)を0.3〜2.0質量%、マンガン(Mn)を3.6〜8.0質量%含有する高マンガン鋼の溶製方法に関する。
マンガンは、鋼中に添加することにより、鋼材料の強度が向上する、及び、不可避的不純物として鋼中に残留する硫黄と反応してMnSを形成し、有害なFeSの生成を防止して鋼材料における硫黄の影響を抑制するなどの利点があることから、鋼材料の大半はマンガンを含有している。近年では、構造物の軽量化を目的として、高い引張強さと高い加工性とを両立させた低炭素高マンガン鋼が開発され、ラインパイプ用鋼板や自動車用鋼板などとして広く使用されている。
溶鋼中のマンガン濃度を調整するために用いるマンガン源としては、マンガン鉱石、高炭素フェロマンガン(炭素含有量:7.5質量%以下)、中炭素フェロマンガン(炭素含有量:2.0質量%以下)、低炭素フェロマンガン(炭素含有量:1.0質量%以下)、シリコマンガン(炭素含有量:2.0質量%以下)、金属マンガン(炭素含有量:0.01質量%以下)などが一般的であり、マンガン鉱石を除き、炭素含有量が低くなるほど高価となる。したがって、製造コスト低減を目的として、安価なマンガン源である、マンガン鉱石や高炭素フェロマンガンを使用してマンガン含有鋼を溶製する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、転炉の吹錬終了後、底吹きガスによるリンシング処理を行い、まず、転炉から取鍋への出鋼時に、1.0質量%以上の炭素を含有する高炭素フェロマンガンを投入したのちに金属アルミニウム(Al)を投入して脱酸処理し、次いで、取鍋精錬装置で脱硫し、その後、RHガス脱ガス処理を施すことにより、炭素(C)が0.030〜0.050質量%、硫黄(S)が0.015質量%以下、マンガンが1.00質量%以上の低炭素高マンガン鋼を溶製する方法が提案されている。
また、特許文献2には、炭素濃度が0.05質量%以下、マンガン濃度が1.0質量%以上の低炭素高マンガン鋼を溶製する方法として、転炉では、マンガン鉱石を使用してマンガン鉱石を還元しながら溶銑の脱炭精錬を行い、脱炭精錬終了時の溶鋼中炭素濃度が0.1質量%以上0.2質量%以下で脱炭精錬を終了し、当該脱炭精錬終了後はアルミニウムによる溶鋼の脱酸処理を施さないまま溶鋼を真空脱ガス設備に搬送し、真空脱ガス設備では、混合ガス中の酸素ガス濃度を10〜50体積%に調整した、酸素ガスと不活性ガスとの混合ガスを吹き付けて真空脱炭処理を施す溶製方法が提案されている。
特開2013−112855号公報 特許第4534734号公報
本発明は、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%の高マンガン鋼を溶製対象としているのに対して、上記特許文献1及び特許文献2は、実施例において開示する高マンガン鋼のマンガン濃度は高々1.6質量%程度である。
マンガン濃度が3.6〜8.0質量%の高マンガン鋼を溶製する場合、特許文献1、2で提案するように、転炉での溶銑の脱炭精錬時に転炉内にマンガン鉱石を投入してマンガン鉱石を還元したり、転炉からの出鋼時或いは真空脱ガス精錬時に高炭素フェロマンガンを溶鋼に添加したりすることによって、溶鋼中のマンガン濃度を所定値まで上昇させることは可能である。しかしながら、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%の高マンガン鋼を溶製する場合には、多量のマンガン源を添加する必要があることから、マンガン源のコスト増加、溶鋼温度の低下及び溶鋼中炭素濃度の上昇が問題となる。つまり、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%の高マンガン鋼を溶製する手段として、特許文献1、2の技術をそのまま適用することはできない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、炭素濃度が0.35質量%以下、珪素濃度が0.3〜2.0質量%、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%である高マンガン鋼を効率的且つ安価に溶製する方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]転炉を用いて大気圧下で溶銑に脱炭精錬を施し、次いで、前記脱炭精錬によって得られた溶鋼を取鍋精錬装置を用いて不活性ガス雰囲気下で精錬し、その後、取鍋精錬装置によって精錬した溶鋼をRH真空脱ガス装置を用いて減圧下で精錬して、炭素濃度が0.35質量%以下、珪素濃度が0.3〜2.0質量%、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%である高マンガン鋼を溶製する方法であって、
前記転炉での脱炭精錬では、炉内にマンガン鉱石を添加し、該マンガン鉱石を溶銑中の炭素で還元しながら脱炭精錬を行い、転炉での脱炭精錬終了後、溶鋼を取鍋に出鋼する際には、溶鋼中炭素濃度が溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度の規格下限値よりも低くなる範囲内で、溶鋼成分調整材として、少なくとも、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコンのうちの1種を添加し、
前記取鍋精錬装置での精錬では、取鍋精錬装置での精錬終了後の溶鋼中炭素濃度が溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度の規格下限値よりも低くなる範囲内で、溶鋼成分調整材として、少なくとも、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコンのうちの1種を添加し、
前記RH真空脱ガス装置での精錬では、高炭素フェロマンガンの添加量とシリコマンガンの添加量とが、下記の(1)式を満たすように、溶鋼成分調整材として、少なくとも、高炭素フェロマンガン、シリコマンガンのうちの1種を添加することを特徴とする、高マンガン鋼の溶製方法。
[(C2-C3)+0.5×(C1-C2)]×10≦(W1×ηC1+W2×ηC2)/100≦[(C2-C3)+0.8×(C1-C2)]×10…(1)
但し、(1)式において、
1;溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格上限値(質量%)
2;溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格下限値(質量%)
3;取鍋精錬装置での精錬終了後の溶鋼中炭素濃度(質量%)
1;RH真空脱ガス装置での高炭素フェロマンガンの添加量(kg/t)
2;RH真空脱ガス装置でのシリコマンガンの添加量(kg/t)
ηC1;高炭素フェロマンガンの炭素含有量(質量%)
ηC2;シリコマンガンの炭素含有量(質量%)
[2]前記RH真空脱ガス装置では、中心孔から搬送用ガスとともに粉状の合金鉄を真空槽内の溶鋼に向けて吹き付け添加することができ、且つ、前記中心孔の周囲にバーナー火炎を形成することのできる上吹きランスを使用し、前記高炭素フェロマンガン、シリコマンガンの1種または2種を前記火炎で加熱しながら添加することを特徴とする、上記[1]に記載の高マンガン鋼の溶製方法。
本発明によれば、マンガン源として、マンガン鉱石、高炭素フェロマンガン、シリコマンガンを利用するので、炭素濃度が0.35質量%以下、珪素濃度が0.3〜2.0質量%、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%である高マンガン鋼を従来に比較して効率的且つ安価に溶製することが可能となる。
本発明を実施する際に用いる取鍋精錬装置の1例の概略側面図である。 本発明を実施する際に用いるRH真空脱ガス装置の1例の概略縦断面図である。
本発明では、高炉から出銑された溶銑を転炉で脱炭精錬し、次いで、脱炭精錬によって得られた溶鋼を取鍋精錬装置に搬送し、取鍋精錬装置で不活性ガス雰囲気下で精錬し、その後、取鍋精錬装置によって精錬した溶鋼をRH真空脱ガス装置に搬送し、RH真空脱ガス装置で減圧下で精錬し、炭素濃度が0.35質量%以下、珪素濃度が0.3〜2.0質量%、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%である高マンガン鋼を溶製する。以下、工程に沿って本発明の実施形態を説明する。
高炉から出銑された溶銑を溶銑鍋やトーピードカーなどの溶銑保持・搬送用容器で受銑し、次工程の脱炭精錬を行なう転炉に搬送する。通常、この搬送途中で、溶銑に対して脱硫処理及び脱燐処理などの溶銑予備処理が施されている。本発明においては、高マンガン鋼の成分規格上からは溶銑予備処理が必要でない場合でも、安価なマンガン源としてマンガン鉱石を転炉内に添加し、このマンガン鉱石を高い歩留まりで溶鋼中に還元させるために、脱硫処理及び脱燐処理の溶銑予備処理を実施する。
これは、溶銑に溶銑予備処理を施すことによって転炉脱炭精錬で必要とする媒溶剤を少なくすることができ、転炉内に装入する媒溶剤の量が少ないほどマンガン鉱石の還元が促進されるからである。転炉で使用する媒溶剤を最大限少なくするためには、溶銑の燐濃度を溶製する高マンガン鋼の成分規格よりも低くなるまで予備脱燐処理することが好ましい。溶銑の燐濃度を成分規格よりも低くなるまで下げるためには、脱燐処理の前に脱珪処理を行ない、効率的な脱燐反応を阻害する珪素を予め除去しておくことが好ましい。
このようにして得た溶銑を一次精錬炉である転炉に装入して大気圧下で脱炭精錬を行なう。この転炉脱炭精錬では、マンガン源としてマンガン鉱石を添加しながら必要に応じて少量の生石灰などを媒溶剤として用い、酸素ガスを上吹きまたは底吹きして溶銑の脱炭精錬を行なう。添加されたマンガン鉱石は脱炭精錬中に溶銑中の炭素によって還元され、還元されたマンガンは溶湯中に移行し、溶湯中のマンガン濃度が上昇する。
マンガン鉱石を還元しながら溶銑の脱炭精錬を行ない、溶銑から溶鋼へと脱炭精錬された溶湯中の炭素濃度が所定濃度の範囲まで脱炭精錬されたなら、転炉内への酸素ガスの供給を停止して脱炭精錬を終了する。このときの所定炭素濃度は0.1〜0.2質量%の範囲であることが好ましい。これは、溶鋼中炭素濃度を0.1質量%未満まで脱炭精錬した場合には、転炉内の酸素ポテンシャルが高くなり、マンガン鉱石の還元率が低下し、その分、マンガン鉱石に比べれば高価な高炭素フェロマンガンの使用量が増加し、製造コストが上昇してしまうからである。尚、転炉脱炭精錬終了時の溶鋼中マンガン濃度は、マンガン鉱石を添加するといえども高々1.0質量%程度であり、溶製対象の高マンガン鋼のマンガン濃度には至らない。また、用いる転炉設備は特別な設備は必要とせず、慣用のものでよい。
転炉での脱炭精錬終了後、溶鋼を転炉から取鍋(溶鋼保持容器)へ出鋼するにあたり、炭素を含有する溶鋼成分調整材の添加によって溶鋼中炭素濃度の上昇が生じるが、炭素を含有する溶鋼成分調整材添加後の溶鋼中炭素濃度が溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度の規格下限値よりも低くなる範囲内で、炭素を含有する高炭素フェロマンガン(炭素含有量:7.5質量%以下)、シリコマンガン(炭素含有量:2.0質量%以下)、フェロシリコン(炭素含有量:2.0質量%以下)のうちの少なくとも1種を、その添加量を制御して、溶鋼成分調整材として添加する。ここで、フェロシリコンは珪素源であって、マンガン源ではない。したがって、安価マンガン源の使用量を増加する観点から、出鋼時に、マンガン源である高炭素フェロマンガン、シリコマンガンのうちのいずれか一方は添加することが好ましい。また、出鋼時、脱酸用の金属アルミニウムを添加しても構わない。
出鋼時、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコン、金属アルミニウムを投入する場合には、フェロシリコン、金属アルミニウム、シリコマンガン、高炭素フェロマンガンの順で添加することが望ましい。アルミニウム、珪素、マンガンは溶鋼の脱酸元素として機能し、これらの脱酸元素を用いて溶鋼を脱酸する場合、マンガンを他の脱酸元素よりも先に添加すると、溶存酸素が多いために、生成するマンガン酸化物の量が増加する。そこで、アルミニウムと珪素で脱酸して溶存酸素を十分に低下させてから、マンガン源を投入することにより、マンガン酸化物の生成を抑制させることができ、マンガン源の歩留まりを高めることができる。
出鋼後、溶鋼を収容した取鍋を図1に示す取鍋精錬装置へ搬送し、溶鋼の温度調整と成分調整とを行う。図1は、本発明を実施する際に用いた取鍋精錬装置の側面概略図である。図1において、1は取鍋精錬装置、2は取鍋、3は昇降式の蓋、4はアーク加熱用の黒鉛製の電極、5、6は浸漬ランス、7、8は底吹きポーラス煉瓦、9は溶鋼、10はスラグ、11は原材料投入シュート、12は不活性ガス導入管である。
取鍋精錬装置1では、走行台車(図示せず)に積載された、溶鋼9を収容する取鍋2を蓋3の直下の所定位置に配置し、蓋3を下降させて取鍋2の上端部に密着させ、その状態で不活性ガス導入管12からアルゴンガスなどの不活性ガスを供給して取鍋2と蓋3とで囲まれる空間を不活性ガス雰囲気とする。また、取鍋2と蓋3とで囲まれる空間が不活性ガス雰囲気となったなら、原材料投入シュート11を介して取鍋内にフラックスを添加する。添加するフラックスとしては、CaO系媒溶剤、CaO−Al23系媒溶剤、Al23系媒溶剤などが挙げられる。
次いで、溶鋼9に浸漬ランス5或いは浸漬ランス6を浸漬させ、浸漬ランス5、浸漬ランス6、または、底吹きポーラス煉瓦7、8のうちの少なくとも一箇所から溶鋼9に攪拌用ガスとしてアルゴンガスなどの不活性ガスを吹き込み、溶鋼9を攪拌して取鍋精錬装置1における精錬を開始する。溶鋼9を攪拌することによりフラックスが溶鋼9と混合され、フラックスの滓化が進行してスラグ10が生成される。
また、溶鋼9の攪拌を開始した後、フラックス中に浸漬させた電極4に通電してアークを発生させ、添加したフラックスの滓化を促進させると同時に溶鋼9を加熱する。電極4の先端は、フラックスの滓化によって形成されるスラグ10に埋没しているので、電極4と溶鋼9とが接触することはなく、黒鉛製の電極4からの溶鋼9への加炭が防止される。本発明が対象とする高マンガン鋼は、3.6〜8.0質量%のマンガンを含有しており、換言すれば、多量のマンガン源を添加する必要があり、マンガン源の添加による溶鋼温度の低下を補償するために、取鍋精錬装置1において溶鋼9を加熱する。
また、溶鋼9の加熱中、原材料投入シュート11を介して、取鍋精錬装置1での精錬終了後の溶鋼中炭素濃度が溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度の規格下限値よりも低くなる範囲内で、溶鋼成分調整材として、少なくとも、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコンのうちの1種を添加する。本発明は、高マンガン鋼を対象としており、安価マンガン源の使用を拡大させる観点から、取鍋精錬装置1においても、高炭素フェロマンガン、シリコマンガンのうちのいずれか一方は添加することが好ましい。
溶鋼温度が所望する温度になり、且つ、溶鋼9の成分濃度が所望する範囲となったなら、浸漬ランス5、6或いは底吹きポーラス煉瓦7、8からの不活性ガスの吹込みを停止し、取鍋精錬装置1における精錬を終了する。
取鍋精錬装置1における精錬では、溶鋼9はスラグ10と攪拌されるので、スラグ10をCaOを主成分とするスラグとし、且つ、溶鋼9を金属アルミニウムで脱酸する或いは予め脱酸しておけば、溶鋼9とスラグ10との間で脱硫反応が起こり、溶鋼9には脱硫処理が施される。
取鍋精錬装置1での精錬の終了後、溶鋼9を収容した取鍋2を次工程のRH真空脱ガス装置に搬送する。
図2に、本発明を実施する際に用いるRH真空脱ガス装置の1例の概略縦断面図を示す。図2において、2は取鍋、9は溶鋼、51はRH真空脱ガス装置、52は真空槽、53は上部槽、54は下部槽、55は上昇側浸漬管、56は下降側浸漬管、57は環流用ガス吹き込み管、58はダクト、59は原材料投入口、60は上吹きランス、61はスラグである。真空槽52は上部槽53と下部槽54とから構成され、また、上吹きランス60は上下移動が可能となっており、この上吹きランス60から、酸素ガス、或いは、搬送用ガスとともにフラックスや合金鉄などが真空槽52の内部の溶鋼9の湯面に吹き付けられるようになっている。スラグ61は、図1に示すスラグ10である。
上吹きランス60は、粉状のフラックスや粉状の合金鉄を通すための主供給流路(図示せず)と、燃料を通すための燃料供給流路(図示せず)と、燃料燃焼用の酸素含有ガスを通すための酸素含有ガス供給流路(図示せず)とを、独立して有している。そして、燃料供給流路を介して供給された燃料と、酸素含有ガス供給流路を介して供給された酸素含有ガスとが、ランス先端の中心孔(図示せず)の周囲に設けられた開口部(バーナーノズル)で混合し、燃料が酸素含有ガスによって燃焼し、ランス先端に中心孔を囲んでバーナー火炎が形成されるように構成されている。また、主供給流路はランス先端部の中心孔と連通しており、酸素ガスや不活性ガスを搬送用ガスとして、主供給流路を介して供給される粉状のフラックスや粉状の合金鉄は、真空槽内の溶鋼9に向けて吹き付け添加されるように構成されている。
つまり、主供給流路を介して搬送用ガスとともに供給されるフラックスや合金鉄が、ランス先端に形成されるバーナー火炎に加熱されながら、真空槽内の溶鋼9に向けて吹き付け添加されるように構成されている。燃料としては、プロパンガスや天然ガスなどの炭化水素系の気体燃料、重油や灯油などの炭化水素系の液体燃料、コークスや石炭などの炭素系の固体燃料のうちの少なくとも1種を使用する。また、燃焼用の酸素含有ガスとしては、酸素ガス、酸素富化空気、空気などを使用する。
RH真空脱ガス装置51では、取鍋2を昇降装置(図示せず)にて上昇させ、上昇側浸漬管55及び下降側浸漬管56を取鍋内の溶鋼9に浸漬させる。そして、環流用ガス吹き込み管57から上昇側浸漬管55に環流用アルゴンガスを吹き込むとともに、真空槽52の内部をダクト58に連結される排気装置(図示せず)にて排気して、真空槽52の内部を減圧する。真空槽52が減圧されると、取鍋2に収容された溶鋼9は、環流用ガス吹き込み管57から吹き込まれるアルゴンガスとともに上昇側浸漬管55を上昇して真空槽52の内部に流入し、その後、下降側浸漬管56を経由して取鍋2に戻る流れ、所謂、「環流」を形成してRH真空脱ガス精錬が施される。
RH真空脱ガス装置51では、溶鋼9を環流させながら、マンガン源として、少なくとも高炭素フェロマンガン、シリコマンガンのうちの1種を添加する。その場合に、高炭素フェロマンガンの添加量とシリコマンガンの添加量とが、下記の(1)式を満たすように、それぞれの添加量を調整する。(1)式を満たす範囲で、高炭素フェロマンガン及びシリコマンガンを添加することで、マンガン成分調整後の溶鋼中炭素濃度が、溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格下限値を超え、且つ、炭素濃度規格上限値を超えることなく、高炭素フェロマンガン及びシリコマンガンによるマンガン濃度調整を行うことができる。
[(C2-C3)+0.5×(C1-C2)]×10≦(W1×ηC1+W2×ηC2)/100≦[(C2-C3)+0.8×(C1-C2)]×10…(1)
但し、(1)式において、C1;溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格上限値(質量%)、C2;溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格下限値(質量%)、C3;取鍋精錬装置での精錬終了後の溶鋼中炭素濃度(質量%)、W1;RH真空脱ガス装置での高炭素フェロマンガンの添加量(kg/t)、W2;RH真空脱ガス装置でのシリコマンガンの添加量(kg/t)、ηC1;高炭素フェロマンガンの炭素含有量(質量%)、ηC2;シリコマンガンの炭素含有量(質量%)である。尚、「kg/t」は、溶鋼1トンあたりの添加量(kg)を示す。
高炭素フェロマンガン及びシリコマンガンは、原材料投入口59を介して添加しても構わないが、マンガン源の添加による溶鋼温度の低下を抑制するために、上吹きランス60の先端にバーナー火炎を形成し、この火炎によって加熱しながら、上吹きランス60の中心孔を介して吹き付け添加することが好ましい。搬送用ガスとしては、不活性ガスであるアルゴンガスを使用することが好ましい。
上吹きランス60を介して高炭素フェロマンガンまたはシリコマンガンを添加する場合、これらの合金鉄の添加を開始する前に、予め、ランス先端にバーナー火炎を形成しておくことが好ましい。尚、高炭素フェロマンガンまたはシリコマンガンを添加するとき以外には、バーナー火炎は形成させないので、上吹きランス60の燃料供給流路や酸素含有ガス供給流路に窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを流し、スプラッシュなどによる先端開口部(バーナーノズル)の閉塞を防止することが好ましい。
本発明は、金属マンガンを使用して溶鋼9のマンガン濃度を調整することを否定するものではなく、高炭素フェロマンガン及びシリコマンガンだけを使用したときに、炭素濃度が溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格上限値を超えてしまう場合には、金属マンガンを使用することも可能である。
また、溶鋼温度が、例えば次工程の連続鋳造工程から要求される温度よりも低い場合には、原材料投入口59から溶鋼9に金属アルミニウムを添加し、吹きランス60から真空槽内の溶鋼9の浴表面に酸素ガスを吹き付け、溶鋼中のアルミニウムを燃焼させることによって溶鋼9の温度を上昇させてもよい。
前記処理を完了した後に数分間程度環流を継続し、必要に応じてアルミニウム、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、カルシウム(Ca)、ボロン(B)などの成分調整剤を、原材料投入口59を介して溶鋼9に添加し、溶鋼9の成分を調整した後、真空槽52を大気圧に戻してRH真空脱ガス精錬を終了し、次の連続鋳造機などの鋳造工程に溶鋼9を搬送する。
このように、本発明では、マンガン源として、マンガン鉱石、高炭素フェロマンガン、シリコマンガンを利用するので、炭素濃度が0.35質量%以下、珪素濃度が0.3〜2.0質量%、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%である高マンガン鋼を従来に比較して効率的且つ安価に溶製することが可能となる。
尚、上記説明では、真空脱ガス装置としてRH真空脱ガス装置の例で説明したが、DH真空脱ガス装置やVOD炉などの他の真空脱ガス装置においても、上記に準じて本発明を実施することができる。
高炉から出銑された溶銑に対して脱硫処理、脱珪処理、脱燐処理の溶銑予備処理を施し、この溶銑(燐濃度;0.004質量%、硫黄濃度;0.003質量%)を用い、転炉での脱炭精錬、取鍋精錬装置による溶鋼加熱と成分調整、及び、RH真空脱ガス装置による真空精錬と成分調整を、この順に行って、炭素濃度が0.29〜0.31質量%、マンガン濃度が5.80〜6.00質量%、シリコン濃度が1.65〜1.80質量%、硫黄濃度が0.003質量%以下の高マンガン鋼を溶製する試験を行った。
転炉ではマンガン源としてマンガン鉱石を添加してマンガン濃度を上昇させた。転炉脱炭精錬終了時の溶鋼中マンガン濃度はおよそ0.8質量%であり、転炉から取鍋への出鋼時に高炭素フェロマンガン(マンガン;80質量%、炭素;7質量%)、シリコマンガン(マンガン;67質量%、珪素;17質量%、炭素;2質量%)を添加して溶鋼中マンガン濃度を約2.0質量%に調整した。溶鋼中の炭素濃度は、転炉脱炭精錬終了時が0.03質量%、高炭素フェロマンガン添加後は約0.08質量%であった。また、転炉から取鍋への出鋼時、金属アルミニウムを溶鋼トンあたり約0.8kg添加した。
このようにして得られた約250トンの溶鋼を図1に示す取鍋精錬装置に搬送し、アークによる溶鋼加熱を行うとともに、シリコマンガン、フェロシリコン(珪素:75質量%)を添加した。その後、溶鋼を収容した取鍋をRH真空脱ガス装置に搬送し、真空脱ガス精錬を実施した。
RH真空脱ガス装置では、環流用アルゴンガス流量を2500NL/min、真空槽の到達真空度を40torr(5.3kPa)とし、環流中に、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコンを添加した。ここで、高炭素フェロマンガン及びシリコマンガンの添加量は(1)式を用いて決定した。
マンガン源を添加した後の溶鋼成分は、炭素濃度が約0.295質量%、マンガン濃度が約5.95質量%、シリコン濃度が約1.70質量%であった。その後、数分間還流して、RH真空脱ガス精錬を終了した。
表1に、各試験操業の試験条件及び試験結果を示す。尚、表1の備考欄には、本発明の範囲内の試験は「本発明例」と表示し、それ以外は「比較例」と表示している。
Figure 0006269550
表1に示すように、マンガン鉱石、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコンを用いて成分調整を行った試験番号1〜3は、金属マンガン、フェロシリコンを用いて成分調整を行った試験番号4に比べて、合金材コストが安価であった。
RH真空脱ガス装置での精錬時において、高炭素フェロマンガンの添加量とシリコマンガンの添加量とが、(1)式を満たしていない試験番号2、3では炭素濃度が規格値から外れていた。
また、RH真空脱ガス装置において、上吹きランスを介してランス先端に形成したバーナー火炎で加熱しながら高炭素フェロマンガンを添加した試験番号5では、RH真空脱ガス精錬における溶鋼温度の降下量は5℃であり、高炭素フェロマンガン及びシリコマンガンをバーナー火炎で加熱しない試験番号1〜4に比べて、溶鋼降下量が小さくなった。これは、高炭素フェロマンガンをバーナー火炎中で投射したことにより、高炭素フェロマンガンが伝熱媒体となり、バーナー火炎の熱が溶鋼に伝わったものと考えられる。
1 取鍋精錬装置
2 取鍋
3 蓋
4 電極
5 浸漬ランス
6 浸漬ランス
7 底吹きポーラス煉瓦
8 底吹きポーラス煉瓦
9 溶鋼
10 スラグ
11 原材料投入シュート
12 不活性ガス導入管
51 RH真空脱ガス装置
52 真空槽
53 上部槽
54 下部槽
55 上昇側浸漬管
56 下降側浸漬管
57 環流用ガス吹き込み管
58 ダクト
59 原材料投入口
60 上吹きランス
61 スラグ

Claims (2)

  1. 転炉を用いて大気圧下で溶銑に脱炭精錬を施し、次いで、前記脱炭精錬によって得られた溶鋼を取鍋精錬装置を用いて不活性ガス雰囲気下で精錬し、その後、取鍋精錬装置によって精錬した溶鋼をRH真空脱ガス装置を用いて減圧下で精錬して、炭素濃度が0.35質量%以下、珪素濃度が0.3〜2.0質量%、マンガン濃度が3.6〜8.0質量%である高マンガン鋼を溶製する方法であって、
    前記転炉での脱炭精錬では、炉内にマンガン鉱石を添加し、該マンガン鉱石を溶銑中の炭素で還元しながら脱炭精錬を行い、転炉での脱炭精錬終了後、溶鋼を取鍋に出鋼する際には、溶鋼中炭素濃度が溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度の規格下限値よりも低くなる範囲内で、溶鋼成分調整材として、少なくとも、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコンのうちの1種を添加し、
    前記取鍋精錬装置での精錬では、取鍋精錬装置での精錬終了後の溶鋼中炭素濃度が溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度の規格下限値よりも低くなる範囲内で、溶鋼成分調整材として、少なくとも、高炭素フェロマンガン、シリコマンガン、フェロシリコンのうちの1種を添加し、
    前記転炉から取鍋への出鋼時、または、前記取鍋精錬装置での精錬時の少なくともいずれか一方で、溶鋼に金属アルミニウムを添加して溶鋼を脱酸し、
    前記RH真空脱ガス装置での精錬では、高炭素フェロマンガンの添加量とシリコマンガンの添加量とが、下記の(1)式を満たすように、溶鋼成分調整材として、少なくとも、高炭素フェロマンガン、シリコマンガンのうちの1種を金属アルミニウムで脱酸された状態の溶鋼に添加することを特徴とする、高マンガン鋼の溶製方法。
    [(C2-C3)+0.5×(C1-C2)]×10≦(W1×ηC1+W2×ηC2)/100≦[(C2-C3)+0.8×(C1-C2)]×10…(1)
    但し、(1)式において、
    1;溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格上限値(質量%)
    2;溶製対象の高マンガン鋼の炭素濃度規格下限値(質量%)
    3;取鍋精錬装置での精錬終了後の溶鋼中炭素濃度(質量%)
    1;RH真空脱ガス装置での高炭素フェロマンガンの添加量(kg/t)
    2;RH真空脱ガス装置でのシリコマンガンの添加量(kg/t)
    ηC1;高炭素フェロマンガンの炭素含有量(質量%)
    ηC2;シリコマンガンの炭素含有量(質量%)
  2. 前記RH真空脱ガス装置では、中心孔から搬送用ガスとともに粉状の合金鉄を真空槽内の溶鋼に向けて吹き付け添加することができ、且つ、前記中心孔の周囲にバーナー火炎を形成することのできる上吹きランスを使用し、前記高炭素フェロマンガン、シリコマンガンの1種または2種を前記火炎で加熱しながら添加することを特徴とする、請求項1に記載の高マンガン鋼の溶製方法。
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