JPWO2017131084A1 - アニオン変性セルロースナノファイバー分散液およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

アニオン変性セルロースを含む分散液を準備する工程、および当該分散液中の前記セルロースを解繊する工程を含む、アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の製造方法であって、前記アニオン変性セルロースの少なくとも一部のピラノース環の水酸基が、酸化または置換反応により変性されており、前記解繊に供するアニオン変性セルロース水分散液の1.0重量%濃度における電気伝導度が500μS/cm以下である、製造方法。当該分散液は高い透明性を有する。

Description

本発明は、アニオン変性セルロースナノファイバー分散液に関する。
ナノメートルの領域すなわち原子や分子のスケールにおいて物質を自在に制御する技術であるナノテクノロジーから様々な便利な新素材やデバイスが生み出されることが期待される。特に、繊維を極限まで細くすると、従来の繊維にはなかった、まったく新しい物理学的な性質が生まれることから、ナノオーダーの繊維(ナノファイバー)が非常に注目されている。このナノファイバーを応用することで、例えば、極めて微細な異物も通過させない高性能フィルターによる浄化装置の実現、化学繊維の強度アップや高機能衣服の実現、燃料電池の効率アップなどが期待されている。
このナノファイバーに関する様々な開発や研究が行われており、例えば、特許文献1には、ミクロフィブリル化したアニオン変性されたセルロース(アニオン変性ミクロフィブリル化植物繊維)が開示されている。
国際公開第2011/115154号
しかしながら、特許文献1に記載のアニオン変性ミクロフィブリル化植物繊維はナノ解繊化が不十分であり、前述のような多様な用途への展開を考えると更なる改善が必要であり、特に当該繊維を含有する分散液に対して高透明性が望まれている。また、従来のセルロースナノファイバー分散液においてもナノファイバー化しないパルプ繊維が残留することで透明性が低下することがあり、高透明性を有するセルロースナノファイバー分散液が要求されている。かかる事情を鑑み、本発明は、高透明性を有するアニオン変性されたセルロースナノファイバー分散液およびその製造方法を提供することを課題とする。
前記課題は以下の本発明により解決される。
(1)アニオン変性セルロースを含む分散液を準備する工程、および当該分散液中の前記セルロースを解繊する工程を含む、アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の製造方法であって、
前記アニオン変性セルロースの少なくとも一部のピラノース環の水酸基が、酸化または置換反応により変性されており、
前記解繊に供するアニオン変性セルロース水分散液の1.0重量%濃度における電気伝導度が500μS/cm以下である、製造方法。
(2)前記アニオン変性セルロースのピラノース環の少なくとも一部が置換反応により変性されており、その1.0重量%水分散液における電気伝導度が200μS/cm以下である、(1)に記載の製造方法。
(3)前記アニオン変性セルロースにおける結晶II型の存在比が結晶I型に対し1.5倍以上である、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)前記アニオン変性セルロースのピラノース環の少なくとも一部が酸化により変性されており、前記セルロースナノファイバーのカルボキシル基の量が、該セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、0.6〜3.0mmol/gである、(1)または(3)に記載の製造方法。
(5)前記アニオン変性セルロースのピラノース環の少なくとも一部が置換反応により変性されており、前記セルロースナノファイバーのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.02以上0.4未満である、(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(6)アニオン変性セルロースナノファイバーを含む水分散液であって、
当該水分散液が、1.0重量%濃度で測定した場合に500μS/cm以下の電気伝導度を有する、前記水分散液。
(7)前記アニオン変性セルロースナノファイバーにおける結晶II型の存在比が結晶I型に対し1.5倍以上であり、かつ、
当該水分散液が、1.0重量%濃度で測定した場合に200μS/cm以下の電気伝導度を有する、(6)に記載の水分散液。
本発明により、高透明性を有するアニオン変性セルロースナノファイバー分散液を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「〜」は端値を含む。すなわち「X〜Y」はその両端の値XおよびYを含む。
1.アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の製造方法
本発明のアニオン変性セルロースナノファイバー分散液(以下「本発明の分散液」ともいう)は、アニオン変性セルロースを含む水分散液(以下「原料分散液」ともいう)を準備する工程、および当該分散液中の前記セルロースを解繊する工程を経て製造される。
1−1.原料分散液を準備する工程
原料分散液において分散媒(水)にアニオン変性セルロースが均一に分散していることが好ましいが、本発明における原料分散液はアニオン変性セルロースの一部が沈殿している態様や全部が沈殿している態様(混合物)も含む。
(1)セルロース原料
セルロース原料としては、植物(例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を起源とするものが知られており、本発明ではそのいずれも使用できる。植物または微生物由来のセルロース繊維が好ましく、植物由来のセルロース繊維がより好ましい。
(2)アニオン変性
アニオン変性とはセルロースにアニオン基を導入することであり、具体的に酸化または置換反応によってピラノース環にアニオン性基を導入することである。本発明において前記酸化反応とはピラノース環の水酸基を直接カルボキシル基に酸化する反応をいう。また、本発明において置換反応とは、当該酸化以外の置換反応によってピラノース環にアニオン性基を導入する反応である。
1)カルボキシメチル化
好ましいアニオン基としては、カルボキシメチル基等のカルボキシアルキル基が挙げられる。本発明におけるカルボキシアルキル基とは、−RCOOH(酸型)または−RCOOM(塩型)をいう。ここでRはメチレン基、エチレン基等のアルキレン基、Mは金属イオンである。カルボキシアルキル化セルロースは公知の方法で得てもよく、また市販品を用いてもよい。セルロースの無水グルコース単位当たりのカルボキシアルキル置換度は0.40未満であることが好ましい。さらにアニオン基がカルボキシメチル基である場合、カルボキシメチル置換度は0.40未満であることが好ましい。当該置換度が0.40以上であるとセルロースナノファイバーとしたときの分散性が低下する。またカルボキシアルキル置換度の下限値は0.01以上が好ましい。操業性を考慮すると当該置換度は0.02〜0.35であることが特に好ましく、0.10〜0.30であることが更に好ましい。このようなカルボキシアルキル化セルロースを製造する方法の一例として、以下の工程を含む方法が挙げられる。当該変性は置換反応による変性である。カルボキシメチル化セルロースを例にして説明する。
i)発底原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、マーセル化処理する工程、
ii)次いで、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行う工程。
発底原料としては前述のセルロース原料を使用できる。溶媒としては、3〜20重量倍の水または低級アルコール、具体的には水、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等の単独、または2種以上の混合媒体を使用できる。低級アルコールを混合する場合、その混合割合は60〜95重量%である。マーセル化剤としては、発底原料の無水グルコース残基当たり0.5〜20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用できる。
前述のとおり、セルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.04未満であり、0.01以上0.40未満であることが好ましい。セルロースにカルボキシメチル置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、カルボキシメチル置換基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。なお、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換基が0.02より小さいと、ナノ解繊が十分でない場合がある。アニオン変性セルロースナノファイバーにおける置換度とセルロースナノファイバーとしたときの置換度は通常、同じである。
2)カルボキシル化
アニオン変性セルロースとしてカルボキシル化(酸化)したセルロースを用いることができる。本発明におけるカルボキシ基とは、−COOH(酸型)または−COOM(塩型)をいう。前述のとおりMは金属イオンである。カルボキシル化セルロース(「酸化セルロース」とも呼ぶ)は、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシル化(酸化)することにより得ることができる。特に限定されないが、カルボキシル基の量はアニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、0.6〜3.0mmol/gが好ましく、1.0〜2.0mmol/gがさらに好ましい。カルボキシル化(酸化)方法の一例として、セルロース原料を、N−オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物、およびこれらの混合物からなる群から選択される化合物との存在下で酸化剤を用いて水中で酸化する方法を挙げることができる。この酸化反応により、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、表面にアルデヒド基と、カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレート基(−COO)とを有するセルロース繊維を得ることができる。反応時のセルロースの濃度は特に限定されないが、5重量%以下が好ましい。
N−オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物をいう。N−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であればいずれの化合物も使用できる。例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシラジカル(TEMPO)およびその誘導体(例えば4−ヒドロキシTEMPO)が挙げられる。N−オキシル化合物の使用量は、原料となるセルロースを酸化できる触媒量であればよく、特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.01〜10mmolが好ましく、0.01〜1mmolがより好ましく、0.05〜0.5mmolがさらに好ましい。また、反応系に対し0.1〜4mmol/L程度がよい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、その例には、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属が含まれる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、その例には、ヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.1〜100mmolが好ましく、0.1〜10mmolがより好ましく、0.5〜5mmolがさらに好ましい。当該変性は酸化反応による変性である。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムは好ましい。酸化剤の適切な使用量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.5〜500mmolが好ましく、0.5〜50mmolがより好ましく、1〜25mmolがさらに好ましく、3〜10mmolが最も好ましい。また、例えば、N−オキシル化合物1molに対して1〜40molが好ましい。
セルロースの酸化工程は、比較的温和な条件であっても反応を効率よく進行させられる。よって、反応温度は4〜40℃が好ましく、また15〜30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを8〜12、好ましくは10〜11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱い性の容易さや、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。酸化反応における反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5〜6時間、例えば、0.5〜4時間程度である。
また、酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、効率よく酸化させることができる。
カルボキシル化(酸化)方法の別の例として、オゾンを含む気体とセルロース原料とを接触させることにより酸化する方法を挙げることができる。この酸化反応により、グルコピラノース環の少なくとも2位および6位の水酸基が酸化されると共に、セルロース鎖の分解が起こる。オゾンを含む気体中のオゾン濃度は、50〜250g/mであることが好ましく、50〜220g/mであることがより好ましい。セルロース原料に対するオゾン添加量は、セルロース原料の固形分を100重量部とした際に、0.1〜30重量部であることが好ましく、5〜30重量部であることがより好ましい。オゾン処理温度は、0〜50℃であることが好ましく、20〜50℃であることがより好ましい。オゾン処理時間は、特に限定されないが、1〜360分程度であり、30〜360分程度が好ましい。オゾン処理の条件がこれらの範囲内であると、セルロースが過度に酸化および分解されることを防ぐことができ、酸化セルロースの収率が良好となる。オゾン処理を施した後に、酸化剤を用いて、追酸化処理を行ってもよい。追酸化処理に用いる酸化剤は、特に限定されないが、二酸化塩素、亜塩素酸ナトリウム等の塩素系化合物や、酸素、過酸化水素、過硫酸、過酢酸などが挙げられる。例えば、これらの酸化剤を水またはアルコール等の極性有機溶媒中に溶解して酸化剤溶液を作成し、溶液中にセルロース原料を浸漬させることにより追酸化処理を行うことができる。
酸化セルロースのカルボキシル基の量は、上記した酸化剤の添加量、反応時間等の反応条件をコントロールすることで調整することができる。アニオン変性セルロースナノファイバーにおけるカルボキシル基量とセルロースナノファイバーとしたときのカルボキシル基量は同じであることが好ましい。
3)エステル化
アニオン変性セルロースとしてエステル化したセルロースを用いることもできる。セルロース系原料にリン酸系化合物Aの粉末や水溶液を混合する方法、セルロース系原料のスラリーにリン酸系化合物Aの水溶液を添加する方法等が挙げられる。リン酸系化合物Aはリン酸、ポリリン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ポリホスホン酸あるいはこれらのエステルが挙げられる。これらは塩の形態であってもよい。上記の中でも、低コストであり、扱いやすく、またパルプ繊維のセルロースにリン酸基を導入して、解繊効率の向上が図れるなどの理由からリン酸基を有する化合物が好ましい。リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸アンモニウム等が挙げられる。これらは1種、あるいは2種以上を併用してリン酸基を導入することができる。これらのうち、リン酸基導入の効率が高く、下記解繊工程で解繊しやすく、かつ工業的に適用しやすい観点から、リン酸、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩が好ましい。特にリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムが好ましい。また、反応を均一に進行できかつリン酸基導入の効率が高くなることから前記リン酸系化合物Aは水溶液として用いることが望ましい。リン酸系化合物Aの水溶液のpHは、リン酸基導入の効率が高くなることから7以下であることが好ましいが、パルプ繊維の加水分解を抑える観点からpH3〜7が好ましい。
リン酸エステル化セルロースの製造方法の例として、以下の方法を挙げることができる。固形分濃度0.1〜10重量%のセルロース系原料の懸濁液に、リン酸系化合物Aを撹拌しながら添加してセルロースにリン酸基を導入する。セルロース系原料を100重量部とした際に、リン酸系化合物Aの添加量はリン元素量として、0.2〜500重量部であることが好ましく、1〜400重量部であることがより好ましい。リン酸系化合物Aの割合が前記下限値以上であれば、微細繊維状セルロースの収率をより向上させることができる。しかし、前記上限値を超えると収率向上の効果は頭打ちとなるので、コスト面から好ましくない。
リン酸系化合物Aの他に化合物Bの粉末や水溶液を混合してもよい。化合物Bは特に限定されないが、塩基性を示す窒素含有化合物が好ましい。ここでの「塩基性」は、フェノールフタレイン指示薬の存在下で水溶液が桃〜赤色を呈すること、または水溶液のpHが7より大きいことと定義される。本発明で用いる塩基性を示す窒素含有化合物は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、アミノ基を有する化合物が好ましい。例えば、尿素、メチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。中でも低コストで扱いやすい尿素が好ましい。化合物Bの添加量はセルロース原料の固形分100重量部に対して、2〜1000重量部が好ましく、100〜700重量部がより好ましい。反応温度は0〜95℃が好ましく、30〜90℃がより好ましい。反応時間は特に限定されないが、1〜600分程度であり、30〜480分がより好ましい。エステル化反応の条件がこれらの範囲内であると、セルロースが過度にエステル化されて溶解しやすくなることを防ぐことができ、リン酸エステル化セルロースの収率が良好となる。得られたリン酸エステル化セルロース懸濁液を脱水した後、セルロースの加水分解を抑える観点から、100〜170℃で加熱処理することが好ましい。さらに、加熱処理の際に水が含まれている間は130℃以下、好ましくは110℃以下で加熱し、水を除いた後、100〜170℃で加熱処理することが好ましい。
リン酸エステル化されたセルロースのグルコース単位当たりのリン酸基置換度は0.001以上0.40未満であることが好ましい。セルロースにリン酸基置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、リン酸基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。グルコース単位当たりのリン酸基置換度が0.001より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのリン酸基置換度が0.40より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。解繊を効率よく行なうために、上記で得たリン酸エステル化されたセルロース系原料は煮沸した後、冷水で洗浄することで洗浄されることが好ましい。これらのエステル化による変性は置換反応による変性である。アニオン変性セルロースナノファイバーにおける置換度とセルロースナノファイバーとしたときの置換度は同じであることが好ましい。
本発明で用いるアニオン変性セルロースにおける結晶II型の存在比は結晶I型に対し1.5倍以上であることが好ましい。結晶II型の存在比がこの範囲であると、高透明度のアニオン変性セルロースナノファイバー分散液を得ることができる。この観点から前記存在比は1.8倍以上が好ましく2倍以上がより好ましい。この理由は限定されないが次のように推察される。セルロースの結晶II型にはアニオン変性時にアニオン基が導入されやすい。よって結晶II型の存在比が前記範囲であるセルロースには、繊維間でのばらつきが小さくなるように比較的均一にアニオン基が導入される。したがって次の解繊工程において、繊維間での偏りがなくなるように均一にナノ解繊が進行する。この結果、未解繊部分が残留しにくくなるので分散液の透明性が向上する。結晶II型の存在比の求め方は後述する。
(3)水分散液
次工程の解繊工程に供する分散液として、前記アニオン変性セルロースの水分散媒(原料分散液)を準備する。アニオン変性セルロース濃度は0.01〜10重量%であることが好ましい。解繊工程に供する原料分散液の電気伝導度は、1.0重量%濃度で測定した場合に500μS/cm以下である。当該電気伝導度が上限値を超えると、次の解繊工程において、ナノ解繊が十分に進行しない。この理由は限定されないが次のように推察される。解繊に供するセルロースにおける前記電気伝導度が一定値以下であることは、当該セルロースを用いて調製した解繊用の水分散液中に溶存する無機塩の濃度が一定値以下であることを意味する。当該無機塩等の濃度が低いと繊維同士の静電反発が起こりやすくなり解繊性が向上する。特に、置換反応により変性された前記アニオン変性セルロースを用いる場合は、前記電気伝導度は200μS/cm以下であることが好ましい。
変性方法によって水分散液の電気伝導度の好ましい範囲が異なる理由は限定されないが、以下のように推察される。カルボキシル化セルロース等の酸化によって得られるアニオン変性セルロースは、ピラノース環の限定された部位が酸化される。このため酸化反応は繊維間でばらつきが小さく比較的均一に進行する。よって、酸化によって得られるアニオン変性セルロースは、静電反発しやすい部位が比較的均一に存在するのでナノ解繊しやすい傾向にある。このため、水分散液の前記電気伝導度が500μS/cmと高くても十分に高い透明度のセルロースナノファイバー分散液が得られる。この場合、原料分散液の前記電気伝導度は400μS/cm以下が好ましく、350μS/cm以下がより好ましく、300μS/cm以下がさらに好まししい。
一方、カルボキシメチル化セルロース等の酸化ではない置換反応によって得られるアニオン変性セルロースは、ピラノース環の複数の部位に置換反応が生じうる。このため、置換反応は繊維間でばらつきが大きく均一には進行しにくい。よって置換反応によって得られるアニオン変性セルロースは、静電反発しやすい部位が不均一に存在しやすくなりナノ解繊しにくい傾向にある。このため、十分に高い透明度のセルロースナノファイバー分散液を得るには、解繊前の水分散液の前記電気伝導度が200μS/cm以下と低いことが好ましい。この場合の前記電気伝導度は150μS/cm以下が好ましく、120μS/cm以下がより好ましく、100μS/cm以下がさらに好ましい。同様の観点から、置換反応によって得られるアニオン変性セルロースおよびこれから得られるセルロースナノファイバーのグルコース単位当たりの置換度の上限は0.40未満が好ましく、0.35以下がより好ましく、下限は0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、0.10〜0.30であることが更に好ましい。
電気伝導度を1.0重量%濃度で測定した場合とは、濃度が1.0重量%の水分散液で電気伝導度を直接測定する場合、または濃度が1.0重量%以外の水分散液を用いて電気伝導度を測定し濃度1.0重量%に換算する場合をいう。以下、1.0重量%濃度で測定した場合の電気伝導度を、単に「本発明の電気伝導度」ともいう。
原料分散液のpHは酸やアルカリを用いて適宜調整してよいが、中性(pH6.5〜7.5、好ましくはpH6.8〜7.2)であることが好ましい。原料分散液が中性であると、アニオン基が塩型(例えば−CHCOONa)となり、解繊工程においてナノ解繊が進行しやすい。
1−2.解繊工程
本工程では原料分散液中のアニオン変性セルロースを解繊する。解繊に用いる装置は限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの分散液に強力なせん断力を印加できる装置が好ましい。効率よく解繊するには、前記水分散体に50MPa以上の圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。前記圧力は、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザーでの解繊および分散処理の前に、必要に応じて高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて予備処理を施すこともできる。
2.アニオン変性セルロースナノファイバー水分散液
このようにして得られた本発明のアニオン変性セルロースナノファイバー水分散液は、繊維幅が2〜50nm程度、アスペクト比が100以上の微細繊維が水に分散している。本発明の水分散液は極めて高い透明性を有する。前述のとおりこの高い透明性は繊維が均一にナノ解繊されていることに因るが、このことを文言で正確に表現することは現実的でない。
結晶II型の存在比は解繊前後ではほとんど変化しないので、アニオン変性セルロースナノファイバーにおける結晶II型の存在比は前述の範囲であることが好ましい。また、水分散液の電気伝導度は解繊前後ではほとんど変化しない。よって、本発明のアニオン変性セルロースナノファイバー水分散液は、1.0重量%の水分散液としたときに前述の範囲の電気伝導度を有することが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を実施例により説明するが、本発明はこれによって限定されない。各物性の測定方法は以下のとおりである。
<グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度>
カルボキシメチル化セルロース繊維(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。メタノール900mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチル化セルロース塩(CM化セルロース)を水素型CM化セルロースに変換した。水素型CM化セルロース(絶乾)を1.5〜2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。80重量%メタノール15mLで水素型CM化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうした。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのH2SO4で過剰のNaOHを逆滴定した。カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出した:
A=[(100×F’−(0.1NのHSO)(mL)×F)×0.1]/(水素型CM化セルロースの絶乾重量(g))
DS=0.162×A/(1−0.058×A)
A:水素型CM化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F:0.1NのHSOのファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター
<カルボキシル基量の測定方法>
カルボキシル化セルロースの0.5重量%スラリー(水分散液)60mlを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出した:カルボキシル基量〔mmol/gカルボキシル化セルロース〕=a〔ml〕×0.05/カルボキシル化セルロース質量〔g〕。
<透明度>
セルロースナノファイバー水分散液(固形分濃度1.0重量%)の透明度(660nm 光の透過率)をUV分光光度計U−3000(日立ハイテク社製)を用いて測定した。
セルロースナノファイバーを多様な用途に用いるという観点から、固形分濃度1.0重量%におけるセルロースナノファイバー水分散液の透明度は70%以上であることが好ましい。
<電気伝導度>
固形分濃度1.0重量%に調整した解繊前のアニオン変性セルロース水分散液200gをミキサー(TESCOM社製TM8100型)にて、5分間撹拌し、繊維を分散させた。これをpH約7.0に調整した後、電気伝導度計(HORIBA社製ES−71型)にて測定した。
<セルロースの結晶型比率>
アニオン変性セルロース繊維を、液体窒素を用いて凍結乾燥し、これを圧縮し、錠剤型のペレットを作成した。その後、このサンプルをX線回折装置(PANalytical社製、XPert PRO MPD)で測定した。得られたグラフを、グラフ解析ソフトPeakFIt(Hulinks社製)によりピーク分離し、下記の回折角度を基準として結晶I型とIIを判別した。これらの比率を下記ピークの面積比から算出した。
結晶I型 :2θ=14.8°、16.8°、22.6°
結晶II型:2θ=12.1°、19.8°、22.0°
[実施例A1]
パルプを撹拌することができる反応器に、パルプ(LBKP、日本製紙(株)製)を乾燥重量で250g入れ、撹拌しながら50重量%水酸化ナトリウム水溶液112gと、水67gを添加した。30℃で30分撹拌し、マーセル化した後、撹拌しながら35重量%モノクロロ酢酸ナトリウム水溶液を364g添加した。その後、30℃で60分撹拌し、30分かけて70℃まで昇温し、70℃で1時間反応を行った。その後、反応物を取り出し、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.25のカルボキシメチル化されたパルプを得た。
得られたカルボキシメチル化パルプを水に分散させて固形分濃度1.0重量%の分散液とし、遠心脱水機(株式会社コクサン製)を用いて2000rpm、15分の条件で脱水するという洗浄作業を5回繰返して実施した。
洗浄したカルボキシメチル化パルプの固形分濃度1.0重量%の水分散液を調製し、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7.0に調整した。当該水分散液の電気伝導度を測定した。当該水分散液を高圧ホモジナイザーを用いて20℃、140MPaの圧力で5回処理し、カルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。
[実施例A2]
マーセル化時の撹拌時間を45分とした以外は実施例A1と同様にしてカルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.27であった。
[実施例A3]
マーセル化時の撹拌時間を30分とし、洗浄作業の繰り返し回数を4回とした以外は実施例A1と同様にしてカルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.26であった。
[実施例A4]
マーセル化時の撹拌時間を15分とした以外は実施例A1と同様にしてカルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.27であった。
[実施例A5]
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(NBKP、日本製紙(株)製)5g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社)39mgと臭化ナトリウム514gを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を5.5mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗することで酸化されたパルプ(以下、カルボキシル化セルロース、カルボキシル化パルプ、TEMPO酸化パルプということがある)を得た。この時のパルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.6mmol/gであった。その後、TEMPO酸化パルプを水に分散させて1.0重量%の分散液とし、遠心脱水機(株式会社コクサン製)を用いて2000rpm、15分の条件で脱水するという洗浄作業を5回繰返して実施した。
洗浄したTEMPO酸化パルプを水に分散させて1.0重量%の分散液とし、高圧ホモジナイザー(20℃、150MPa)で5回処理して、カルボキシル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。
[実施例A6]
洗浄作業の繰り返し回数を3回とした以外は実施例A5と同様にしてカルボキシル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。
[比較例A1]
洗浄作業の繰り返し回数を2回とした以外は実施例A5と同様にしてカルボキシル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。
[比較例A2]
アニオン変性を行わない以外は実施例A1と同様にしてセルロースナノファイバー分散液を得た。
これらの結果を表1に示す。実施例A1〜A6では、十分にセルロースがナノ化されており、反応が均一に進行していたため、その分散液は透明度が高かった。一方、比較例A1、A2では、セルロースのナノ化は進んだものの未解繊の繊維が残ったため透明度が低かった。特に比較例A1については、洗浄が不十分であったためセルロース中の塩濃度由来の電気伝導度が高く、セルロースのナノ化が阻害されたため透明度が低かった
[実施例B1]
パルプを撹拌することができる反応器に、パルプ(LBKP、日本製紙(株)製)を乾燥重量で250g入れ、撹拌しながら50重量%水酸化ナトリウム水溶液112gと、水67gを添加した。30℃で30分攪拌し、マーセル化した後、撹拌しながら35重量%モノクロロ酢酸ナトリウム水溶液を364g添加した。その後、30℃で60分攪拌し、30分かけて70℃まで昇温し、70℃で1時間反応を行った。その後、反応物を取り出し、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.25のカルボキシメチル化されたパルプを得た。
得られたカルボキシメチル化パルプを水に分散させて固形分濃度1.0重量%の分散液とし、遠心脱水機(株式会社コクサン製)を用いて2000rpm、15分の条件で脱水するという洗浄作業を5回繰返して実施した。
洗浄したカルボキシメチル化パルプの固形分濃度1.0重量%の水分散液を調製し、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7.0に調整した。当該水分散液の電気伝導度を測定した。高圧ホモジナイザーを用いて当該水分散液を20℃、140MPaの圧力で5回処理し、カルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。
[実施例B2]
マーセル化時の撹拌時間を45分とした以外は実施例B1と同様にしてカルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.27であった。
[実施例B3]
マーセル化時の撹拌時間を30分とし、洗浄作業の繰り返し回数を4回とした以外は実施例B1と同様にしてカルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.26であった。
[実施例B4]
マーセル化時の撹拌時間を15分とした以外は実施例B1と同様にしてカルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.27であった。
[比較例B1]
マーセル化時の撹拌時間を30分とし、35重量%モノクロロ酢酸ナトリウム水溶液を364gから546gに変更し、洗浄作業の繰り返し回数を2回とした以外は実施例B1と同様にしてカルボキシメチル化パルプ由来のセルロースナノファイバー水分散液を得た。得られたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.40であった。
[比較例B2]
アニオン変性を行わない以外は実施例B1と同様にしてセルロースナノファイバー分散液を得た。
これらの結果を表2に示す。実施例B1〜B4では、十分にセルロースがナノ化されており、反応が均一に進行していたため、その分散液は透明度が高かった。一方、比較例B1では、セルロースのナノ化は進んだものの反応が不均一で未解繊の繊維が残ったため透明度が低かった。比較例B2ではセルロースのナノ解繊が進行しなかったため、透明度が低かった。
Figure 2017131084
Figure 2017131084
以上から、本発明のセルロースナノファイバー分散液は高い透明度を有することが明らかである。

Claims (7)

  1. アニオン変性セルロースを含む分散液を準備する工程、および当該分散液中の前記セルロースを解繊する工程を含む、アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の製造方法であって、
    前記アニオン変性セルロースの少なくとも一部のピラノース環の水酸基が、酸化または置換反応により変性されており、
    前記解繊に供するアニオン変性セルロース水分散液の1.0重量%濃度における電気伝導度が500μS/cm以下である、製造方法。
  2. 前記アニオン変性セルロースのピラノース環の少なくとも一部が置換反応により変性されており、その1.0重量%水分散液における電気伝導度が200μS/cm以下である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記アニオン変性セルロースにおける結晶II型の存在比が結晶I型に対し1.5倍以上である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記アニオン変性セルロースのピラノース環の少なくとも一部が酸化により変性されており、前記セルロースナノファイバーのカルボキシル基の量が、該セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、0.6〜3.0mmol/gである、請求項1または3に記載の製造方法。
  5. 前記アニオン変性セルロースのピラノース環の少なくとも一部が置換反応により変性されており、前記セルロースナノファイバーのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.02以上0.4未満である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  6. アニオン変性セルロースナノファイバーを含む水分散液であって、
    当該水分散液が、1.0重量%濃度で測定した場合に500μS/cm以下の電気伝導度を有する、前記水分散液。
  7. 前記アニオン変性セルロースナノファイバーにおける結晶II型の存在比が結晶I型に対し1.5倍以上であり、かつ、
    当該水分散液が、1.0重量%濃度で測定した場合に200μS/cm以下の電気伝導度を有する、請求項6に記載の水分散液。
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