JPWO2017069186A1 - ブラケット付アウタコラム、ブラケット付ステアリングコラム、及びステアリング装置 - Google Patents

ブラケット付アウタコラム、ブラケット付ステアリングコラム、及びステアリング装置 Download PDF

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Abstract

筒状のアウタコラム(12a)のうち、上半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分に、それぞれ軸方向にのみ伸長する状態で、前記アウタコラム(12a)の径方向に関する剛性を低下させる為のスリット(25、25)を設ける。又、前記アウタコラム(12a)の外周面のうち、前記各スリット(25、25)を幅方向両側から挟む位置に、コラム側ブラケット(16a)を構成する1対の結合板部(28、28)を結合固定する。ステアリングホイールを調節後の位置に保持する事に伴って、アウタコラムの内周面とインナコラムの外周面との間に作用する摩擦力を大きくできる構造を実現する。

Description

本発明は、ステアリングホイールの前後位置を調節可能としたステアリング装置と、その構成部品である、ブラケット付アウタコラム、及び、ブラケット付ステアリングコラムの改良に関する。
自動車用のステアリング装置は、例えば特許文献1等に記載されているように、従来から知られている。自動車用のステアリング装置は、図14〜15に示す様に、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、車輪(前輪)に舵角を付与する様にしている。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、ステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、ステアリングコラム6に回転自在に支持されている。ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続され、中間シャフト8の前端部は、別の自在継手9を介して、入力軸3に接続されている。尚、本明細書及び特許請求の範囲全体で、前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向は、特に断らない限り、車両の前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向を言う。
上述の様なステアリング装置では、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構や、前後位置を調節する為のテレスコピック機構が、従来から広く知られている。チルト機構を構成する為、ステアリングコラム6は、車体10に対して、幅方向に設置した枢軸11を中心とする揺動変位を可能に支持されている。又、テレスコピック機構を構成する為、ステアリングコラム6は、アウタコラム12とインナコラム13とを軸方向の相対変位を可能に嵌合させた(テレスコープ状に伸縮可能に組み合わせた)構造とされ、ステアリングシャフト5は、アウタシャフト14とインナシャフト15とを、スプライン係合等により、トルク伝達可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせた構造としている。又、アウタコラム12に固定したコラム側ブラケット16は、車体10に支持した車体側ブラケット17に対して、上下方向及び前後方向の変位を可能に支持されている。尚、図示の例は、電動モータ18を補助動力源としてステアリングホイール1を操作する為に要する力の低減を図る、電動アシスト装置も組み込んでいる。
チルト機構やテレスコピック機構で、電動式のものを除く手動式の構造の場合には、調節レバーの操作に基づいて、ステアリングホイール1の位置を調節可能な状態と、調節後の位置に固定する状態とを、切り換えられる様にしている。この様な手動式のチルト機構やテレスコピック機構の構造に就いては、従来から各種のものが広く知られており、且つ、実施されている。
例えば上述した従来構造の場合には、アウタコラム12に固定したコラム側ブラケット16には、アウタコラム12の軸方向に伸長する、テレスコ調節用長孔19が形成されている。又、車体側ブラケット17は、コラム側ブラケット16を幅方向両側から挟む、1対の支持板部20を備えており、両支持板部20の互いに整合する部分には、それぞれ上下方向に伸長する、チルト調節用長孔21が形成されている。両チルト調節用長孔21は、一般的には、枢軸11を中心とする円弧状である。又、両チルト調節用長孔21とテレスコ調節用長孔19とには、調節ロッド22が挿通されている。そして、調節ロッド22の両端部で、両支持板部20の幅方向外側面から突出した部分に、1対の押圧部23a、23bを設けると共に、調節レバー24の操作に基づいて作動する拡縮機構により、両押圧部23a、23b同士の間隔を拡縮可能としている。
ステアリングホイール1の上下位置又は前後位置を調節する際には、調節レバー24の操作に基づいて、両押圧部23a、23b同士の間隔を拡げる。これにより、両支持板部20の幅方向内側面とコラム側ブラケット16の幅方向両外側面との間に作用している摩擦力を小さくする。そして、この状態で、調節ロッド22が、両チルト調節用長孔21及びテレスコ調節用長孔19内で変位できる範囲で、ステアリングホイール1の位置を調節する。調節後は、調節レバー24の操作に基づいて、両押圧部23a、23b同士の間隔を縮める。これにより、摩擦力を大きくして、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する。
上述した従来構造の場合、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持した状態での、ステアリングコラム6の剛性を向上させる面からは、改良の余地がある。即ち、上述した従来構造の場合、アウタコラム12に固定したコラム側ブラケット16の幅方向両側面を、車体側ブラケット17を構成する1対の支持板部20により挟持する構成を採用している。この場合、アウタコラム12自体を拡縮させない為、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持した場合でも、保持前の状態に比べて、アウタコラム12の内周面とインナコラム13の外周面との間に存在する隙間が小さくなる事はなく、従って、これら両周面同士の間に作用する摩擦力が大きくなる事もない。これに対し、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する事に伴って、両周面同士の間に作用する摩擦力が大きくなる構造を実現すれば、ステアリングコラム6の剛性を向上させる事ができる。更には、当該摩擦力を、二次衝突時に運転者に加わる衝撃荷重を吸収する為に利用する事もできる。
日本国特開2000−127987号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、ステアリングホイールを調節後の位置に保持する事に伴って、アウタコラムの内周面とインナコラムの外周面との間に作用する摩擦力を大きくできる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のブラケット付アウタコラムは、筒状のアウタコラムと、該アウタコラムに固定されたコラム側ブラケットとを備える。
前記アウタコラムは、前記アウタコラムの径方向に関する剛性を低下させ、前記アウタコラムを拡縮させる為のスリットを備え、該スリットは、前記アウタコラムのうち、上下方向の片側の半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分にそれぞれ軸方向にのみ伸長する状態で設けられている。
又、前記コラム側ブラケットは、前記アウタコラムの外周面のうち前記各スリットを幅方向両側から挟む位置に結合固定された1対の側壁部と、前記両側壁部のうち幅方向に関して互いに整合する部分に設けられた貫通孔とを備える。
本発明のブラケット付アウタコラムを実施する場合には、例えば、前記アウタコラムには、幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分に、それぞれ前記スリットを複数ずつ軸方向に離隔して設ける事ができる。これと共に、前記アウタコラムの外周面に対して前記両側壁部を、それぞれ前記アウタコラムの軸方向に関して前記各スリットと同じ位置となる複数箇所で結合固定する事ができる。
本発明のブラケット付アウタコラムを実施する場合には、例えば、前記アウタコラムの外周面のうち前記両側壁部に対して前記各スリットと円周方向反対側に隣接する部分と、前記両側壁部との間に掛け渡す状態で、それぞれ前記アウタコラムの外周面に対して前記両側壁部を結合固定する為の溶接部を設ける事ができる。
本発明のブラケット付アウタコラムを実施する場合には、例えば、車体に支持される車体側ブラケットを構成する、幅方向に離隔した1対の支持板部の幅方向内側面に押圧される、前記両側壁部の幅方向外側面を、上下方向に関して前記アウタコラムから遠い側の端縁から、上下方向に関して前記アウタコラムに近い側の端縁に向かう程幅方向外側に向かう方向に傾斜させる事ができる。
本発明のブラケット付アウタコラムを実施する場合には、例えば、前記貫通孔は、前記アウタコラムの軸方向に伸長するテレスコ調節用長孔とする事ができる。
本発明のブラケット付アウタコラムを実施する場合には、例えば、前記スリットの長さ方向中間部は、一定の円周方向幅で形成され、且つ、前記スリットの長さ方向両端部は、それぞれ長さ方向両端縁に向かうにつれて円周方向幅が狭くなるように形成する事ができる。
又、本発明のブラケット付ステアリングコラムは、筒状のインナコラムと、上述したブラケット付アウタコラムとを備える。そして、前記コラム側ブラケットが存在する軸方向位置に於いて、前記アウタコラムが前記インナコラムに対して軸方向の相対変位を可能に外嵌されている。
本発明のブラケット付ステアリングコラムを実施する場合には、例えば、前記コラム側ブラケットが存在する軸方向位置に於いて、前記アウタコラムの内周面と前記インナコラムの外周面とを、円周方向に離隔した複数の位置でのみ直接又は他の部材を介して接触させると共に、前記アウタコラムの内周面と前記インナコラムの外周面とが直接又は他の部材を介して接触している位置と、前記アウタコラムの外周面に対して前記両側壁部が結合固定されている位置とを、円周方向に関して互いにずらす事ができる。
本発明のブラケット付ステアリングコラムを実施する場合には、例えば、前記アウタコラムの内周面と前記インナコラムの外周面とを合成樹脂製の被挟持部材を介して接触させる事ができる。
又、本発明のステアリング装置は、上述したブラケット付ステアリングコラムと、車体側ブラケットと、調節ロッドと、1対の押圧部と、拡縮機構とを備える。
前記車体側ブラケットは、車体に支持されるもので、前記コラム側ブラケットを幅方向両側から挟む位置に設けられた1対の支持板部と、前記両支持板部のうち幅方向に関して互いに整合する部分に設けられた通孔とを備える。
又、前記調節ロッドは、前記両貫通孔と前記両通孔とを挿通している。
又、1対の押圧部は、前記調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の幅方向外側面から突出した部分に設けられている。
又、前記拡縮機構は、前記両押圧部同士の間隔を拡縮可能としている。
上述の様な構成を有する本発明のブラケット付アウタコラム、ブラケット付ステアリングコラム、及びステアリング装置によれば、ステアリングホイールを調節後の位置に保持する事に伴って、アウタコラムの内周面とインナコラムの外周面との間に作用する摩擦力を大きくできる。
即ち、本発明の場合、前記アウタコラムは、上下方向の片側の半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分に、それぞれ軸方向にのみ伸長する状態で設けられた、前記アウタコラムの径方向に関する剛性を低下させる為のスリットを有している。又、前記アウタコラムの外周面のうち前記各スリットを幅方向両側から挟む位置に、コラム側ブラケットを構成する1対の側壁部が結合固定されている。この為、前記ステアリングホイールを調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部同士の間隔を縮める事により、車体側ブラケットを構成する1対の支持板部を介して、前記両側壁部を幅方向両側から押圧した場合に、前記アウタコラムの一部を弾性的に効率良く縮径させる事ができる。そして、この様に縮径させた部分で、前記アウタコラムの内周面とインナコラムの外周面とを強く接触させて、これら両周面同士の間に作用する摩擦力を大きくできる。
本発明の第1実施形態を示す、部分側面図。 第1実施形態を示す、図1の拡大A−A断面図。 第1実施形態を示す、ブラケット付ステアリングコラムの部分側面図。 第1実施形態を示す、図3の拡大B−B断面図。 第1実施形態を示す、図3の拡大C−C断面図。 比較例の構造を示す、図3と同様の図。 比較例の構造を示す、図6の拡大D−D断面図。 本発明の第2実施形態を示す、図3と同様の図。 本発明の第3実施形態を示す、図2と同様の図。 本発明の第4実施形態を示す、図2と同様の図。 本発明の第5実施形態を示す、図2と同様の図。 本発明の第6実施形態を示す、図2と同様の図。 本発明の第7実施形態を示す、図2と同様の図。 従来から知られているステアリング装置の1例を示す部分切断略側面図。 図14のE−E断面図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に就いて、図1〜5を参照しつつ説明する。
本実施形態のステアリング装置は、ステアリングコラム6aと、コラム側ブラケット16aと、ステアリングシャフト5aと、車体側ブラケット17aと、調節ロッド22aと、1対の押圧部23a、23bと、調節レバー24とを備える。
ステアリングコラム6aは、前側に配置された円筒状のインナコラム13aの後部に、後側に配置された円筒状のアウタコラム12aの前部を、軸方向の相対変位を可能に外嵌して成る。
インナコラム13aの前端部は、車体に対して、幅方向に配設された枢軸11(図14参照)を中心とする揺動変位を可能に支持される。
アウタコラム12aは鋼製である。この様なアウタコラム12aの前半部(インナコラム13aの後部に外嵌される部分)には、上半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分(幅方向両端寄り部分)に、それぞれ軸方向にのみ伸長する状態で、アウタコラム12aの径方向に関する剛性を低下させ、アウタコラム12aを拡縮させる為の1対のスリット25、25が設けられている。両スリット25、25の前端部は、アウタコラム12aの前端縁に開口していない。
コラム側ブラケット16aは、鋼板に曲げ加工を施す事により、軸方向から見た形状が略C字形となる様に造られたもので、アウタコラム12aの前半部の上部に、溶接により結合固定されている。この様なコラム側ブラケット16aは、幅方向に離隔して設けられた互いに平行な1対の側板部26、26と、両側板部26、26の上端縁部同士を連結する連結板部27と、両側板部26、26の下端縁部から連続する状態で、下方に向かう程幅方向内側に向かう方向に傾斜した結合板部28、28とを備える。尚、本実施形態の場合には、コラム側ブラケット16aの幅方向両端部を構成する、1対の「側板部26及び結合板部28」が、本発明の1対の側壁部に相当する。そして、両結合板部28、28の下端部が、アウタコラム12aの外周面のうち、両スリット25、25の長さ方向中間部を幅方向両側から挟む位置に対し、それぞれ接触した状態で溶接により結合固定されている。この為に、本実施形態の場合には、アウタコラム12aの外周面のうち、両結合板部28、28に対して両スリット25、25と円周方向反対側に隣接する部分と、両結合板部28、28の下端部との間に掛け渡す状態で、それぞれ溶接部(溶接金属)29、29が形成されている。この結果、本実施形態の場合には、各溶接部29、29の熱収縮に基づいて、図4に示す様に、アウタコラム12aのうち、各スリット25、25の幅方向片側縁(各溶接部29、29側の側縁)に隣接する部分が、それぞれ径方向外側に退避する様に弾性変形して、これら各部分の内周面が、インナコラム13aの外周面から浮き上がった状態となる。又、両側板部26、26のうち、幅方向に関して互いに整合する部分に、それぞれアウタコラム12aの軸方向に伸長する、本発明の貫通孔であるテレスコ調節用長孔19a、19aが設けられている。
尚、本実施形態の場合には、コラム側ブラケット16aを結合固定したアウタコラム12aが、本発明のブラケット付アウタコラムに相当し、又、この様なブラケット付アウタコラムとインナコラム13aとを組み合わせたものが、本発明のブラケット付ステアリングコラムに相当する。
又、ステアリングシャフト5aは、後側に配置したアウタシャフト14aの前部と前側に配置したインナシャフト15aの後部とを、スプライン係合等により、トルクの伝達を可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせて成る。この様なステアリングシャフト5aは、アウタシャフト14aの中間部後端寄り部分をアウタコラム12aの後端部に、インナシャフト15aの中間部前端寄り部分をインナコラム13aの前端部に、それぞれ単列深溝型の玉軸受の如く、ラジアル荷重及びスラスト荷重を支承可能な転がり軸受により、回転自在に支持している。従って、ステアリングシャフト5aは、ステアリングコラム6aの伸縮と共に伸縮する。アウタシャフト14aの後端部でアウタコラム12aの後端開口よりも後方に突出した部分には、ステアリングホイール1が支持固定されている。
又、車体側ブラケット17aは、車体に支持する為の取付板部30と、取付板部30の下面から垂下された、互いに平行な1対の支持板部20a、20aとを備える。又、両支持板部20a、20aの互いに整合する部分に、それぞれ上下方向に伸長するチルト調節用長孔21a、21aが設けられている。本実施形態の場合、両チルト調節用長孔21a、21aは、枢軸11aを中心とする円弧状である。尚、本実施形態の場合には、両チルト調節用長孔21a、21aが、本発明の通孔に相当する。この様な車体側ブラケット17aは、コラム側ブラケット16aを幅方向両側から挟む位置に両支持板部20a、20aを配置した状態で、車体に対して、二次衝突時に加わる衝撃荷重により前方への脱落を可能に支持される。
又、調節ロッド22aは、両テレスコ調節用長孔19a、19a及び両チルト調節用長孔21a、21aを幅方向に挿通する状態で設けられている。そして、調節ロッド22aの両端部で、両支持板部20a、20aの幅方向外側面から突出した部分に、両押圧部23a、23bを設けると共に、調節レバー24により、両押圧部23a、23b同士の間隔を拡縮可能とする拡縮機構を構成している。この様な拡縮機構の構造は特に問わない。例えば、図示の例の様に、一方の押圧部(被駆動側カム)23aと駆動側カム31との互いに対向する側面に設けられた1対のカム面同士の係合により軸方向寸法を拡縮可能としたカム式の構造や、調節ロッド22aの端部に形成された雄ねじ部にナットを螺合するねじ式の構造を、それぞれ採用する事ができる。何れの構造を採用した場合でも、調節レバー24は調節ロッド22aの端部に設けられる。そして、調節レバー24を調節ロッド22aを中心として回動させる事に基づいて、両押圧部23a、23b間の間隔を拡縮する。
本実施形態の場合、ステアリングホイール1の前後位置又は上下位置を調節する際には、調節レバー24を所定方向(一般的には下方)に揺動させる事により、両押圧部23a、23b間の間隔を拡げる。この結果、コラム側ブラケット16aのスリット25、25の存在に基づき、アウタコラム12aの前半部の内径が弾性的に拡がって、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との嵌合部の面圧が、低下乃至は喪失する。同時に、コラム側ブラケット16aを構成する1対の側板部26、26の幅方向外側面と、車体側ブラケット17aを構成する1対の支持板部20a、20aの幅方向内側面との当接部の面圧が、それぞれ低下乃至は喪失する。この状態で、調節ロッド22aが、テレスコ調節用長孔19a、19a及び両上下方向長孔21a、21a内で変位できる範囲で、ステアリングホイール1の位置を調節する。調節後は、調節レバー24を所定方向と反対方向(一般的には上方)に揺動させる事により、両押圧部23a、23b同士の間隔を縮める。これにより、各摩擦力を大きくして、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する。
特に、本実施形態のステアリング装置の場合には、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する事に伴って、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との間に作用する摩擦力を大きくできる。
即ち、本実施形態の場合には、アウタコラム12aの前半部のうち、上半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分に、それぞれ軸方向にのみ伸長する状態で、アウタコラム12aの径方向に関する剛性を低下させる為の1対のスリット25、25が設けられている。1対のスリット25、25は、1対の側板部26、26の軸方向長さより長く形成され、1対のスリット25、25の各軸方向端部は、1対の側板部26、26の軸方向両端よりもそれぞれ軸方向外側に位置する。又、アウタコラム12aの外周面のうち、両スリット25、25を幅方向両側から挟む位置に、コラム側ブラケット16aを構成する1対の結合板部28、28が結合固定されている。この為、ステアリングホイールを調節後の位置に保持すべく、両押圧部23a、23b同士の間隔を縮める事により、両支持板部20a、20aを介して、両結合板部28、28に連結された両側板部26、26を幅方向両側から押圧した場合に、アウタコラム12aの前半部を弾性的に効率良く縮径させる事ができる。特に、本実施形態の場合には、アウタコラム12aの前半部のうち、上半部に於ける幅方向両側部分(両結合板部28、28に近い部分)にスリット25、25が設けられている為、例えば上半部に於ける幅方向中央部(両結合板部28、28から遠い部分)にスリットが設けられている場合に比べて、アウタコラム12aの前半部を効率良く縮径させる事ができる。そして、この様に縮径させた部分で、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面とを強く接触させて、これら両周面間に作用する摩擦力を大きくできる。この結果、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持した状態での、ステアリングコラム6aの剛性を向上させる事ができる。
更に、本実施形態の場合には、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持した状態での、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との間に作用する摩擦力に基づいて、二次衝突時に運転者に作用する衝撃荷重を吸収する事ができ、しかも、かかる衝撃荷重の吸収性能のばらつきを抑えられる。
即ち、図6に示した比較例の構造の様に、アウタコラム12aに形成したスリット(軸方向スリット)25、25の前後方向両端部に、それぞれ周方向に伸長する周方向伸長部(周方向スリット)32、32を設けると、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との接触部のうちで、軸方向に関して両周方向伸長部32、32同士の間に挟まれた部分のうち、前後方向両端縁部(図7のQ部)にエッジロードが加わる。当該エッジロードの大きさは、ステアリング装置を構成する各部品の寸法及び形状の誤差に基づいて、大きくばらつく。更に、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との接触部のうちで、両周方向伸長部32、32同士の間に挟まれた部分のうち、前端縁部に於いては、二次衝突に伴うインナコラム13aとアウタコラム12aとの摺動時に、図7のQ部に於いて、アウタコラム12aの内周面の前端縁がインナコラム13aの外周面に食い込む傾向となる。そして、この際の食い込み方も、ステアリング装置を構成する各部品の寸法及び形状の誤差に基づいて、大きくばらつく。これらの事が原因して、上述した比較例の構造の場合には、二次衝突時のインナコラム13aとアウタコラム12aとの摺動特性が、大きくばらつく。従って、上述した比較例の構造の場合には、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との間に作用する摩擦力に基づいて、二次衝突時に運転者に作用する衝撃荷重を吸収する性能が、大きくばらつき易い。
これに対して、本実施形態の場合には、アウタコラム12aに形成したスリット25、25が軸方向にのみ伸長する状態で設けられている。即ち、スリット25、25の長さ方向中間部は、一定の円周方向幅で形成され、スリット25、25の長さ方向両端部は、それぞれ長さ方向両端縁に向かうにつれて円周方向幅が狭くなるように形成される。したがって、スリット25、25の円周方向幅は、その軸方向全長に亘って、長さ方向中間部の円周方向幅以下に形成される。この為、インナコラム13aの外周面とアウタコラム12aの内周面との接触部のうちで、軸方向に関して各スリット25の長さ方向両端縁同士の間に位置する部分のうち、前後方向両端縁部は、図5のP部に示す様に、非エッジ部同士の接触となり、これら前後方向両端縁部にエッジロードが作用する事はない。更に、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との接触部のうちで、軸方向に関して各スリット25の長さ方向両端縁同士の間に位置する部分のうち、前端縁部に於いては、二次衝突に伴うインナコラム13aとアウタコラム12aとの摺動時に、図5のP部に於いて、アウタコラム12aの内周面の前端縁がインナコラム13aの外周面に食い込む事もない。この為、二次衝突時のインナコラム13aとアウタコラム12aとの摺動特性のばらつきを抑えられる。この結果、本実施形態の場合には、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との間に作用する摩擦力に基づいて、二次衝突時に運転者に作用する衝撃荷重を吸収する性能が、ばらつきにくくなる。
更に、本実施形態の場合には、図4に示した様に、アウタコラム12aのうち、両スリット25、25の幅方向片側縁(各溶接部29、29側の側縁)に隣接する部分が、それぞれ径方向外側に退避する様に弾性変形して、これら各部分の内周面が、インナコラム13aの外周面から浮き上がった状態となっている。この為、これら各部分の内周面の幅方向内端縁がインナコラム13aの外周面に強く接触し、接触した部分にエッジロードが加わると言った事を防止できる。従って、この様な点からも、本実施形態の場合には、衝撃荷重を吸収する性能のばらつきを抑えられる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に就いて、図8を参照しつつ説明する。
本実施形態の場合には、アウタコラム12bの前半部のうち、上半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分に、それぞれ軸方向にのみ伸長するスリット25a、25aを3つずつ、軸方向に離隔して設けている。これに合わせて、本実施形態の場合には、アウタコラム12bの外周面に、コラム側ブラケット16bを構成する1対の結合板部28の下端部が、それぞれアウタコラム12aの軸方向に関して各スリット25a、25aと同じ位置となる3箇所でのみ接触する、そして、当該3箇所がアウタコラム12bの外周面に、上述した第1実施形態の場合と同様の態様で、溶接部29、29により結合固定される。なお、前後方向両側に位置するスリット25a、25aの軸方向外端部は、1対の側板部26、26の軸方向両端よりもそれぞれ軸方向外側に位置している。
この様な構成を有する本実施形態の場合、ステアリングホイール1(図1参照)を調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部23a、23b(図2参照)間の間隔を縮めた場合には、両結合板部28の下端部の軸方向3箇所により、アウタコラム12bが径方向内側に強く押圧される。本実施形態の場合には、この状態で、アウタコラム12bの内周面のうち、各スリット25a、25aと同じ軸方向範囲に存在する部分がインナコラム13aの外周面に強く接触するが、各スリット25a、25aの前後方向両側に隣接する軸方向範囲に存在する部分も、インナコラム13aの外周面に強く接触する。即ち、図8に於いて、鎖線で囲んだ3箇所(α部)は、インナコラム13aが、アウタコラム12bの内周面に押されて、大きく弾性変形している箇所を示している。これら各箇所(α部)に於けるインナコラム13aの弾性変形は、各スリット25a、25aと同じ軸方向範囲だけでなく、各スリット25a、25aの前後方向両側に隣接する軸方向範囲にまで及んでいる。一方、アウタコラム12bのうち、各スリット25a、25aの前後両側に隣接する軸方向範囲では、各スリット25a、25aと同じ軸方向範囲に比べて、径方向の剛性が高くなっている。この為、各箇所(α部)のうち、各スリット25a、25aの前後両側に隣接する軸方向範囲では、インナコラム13aが弾性変形する事に伴って、インナコラム13aの外周面がアウタコラム12bの内周面に張る(当接する)際に、これら両周面同士が強く接触した状態となる。従って、本実施形態の場合も、ステアリングコラム6aの剛性を十分に向上させる事ができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に就いて、図9を参照しつつ説明する。
本実施形態の場合には、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との間に、合成樹脂製で円筒状の被挟持部材33を配置する事により、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面とを、被挟持部材33を介して接触させている。本実施形態の場合には、被挟持部材33を、インナコラム13aの外周面に固定しているが、これに代えて、アウタコラム12aの内周面に固定する事もできる。
この様な構成を有する本実施形態の場合には、アウタコラム12aのうち、1対のスリット25、25の周縁部分に径方向内側に向いたバリが生じている場合でも、当該バリがインナコラム13aの外周面に接触する事がない為、二次衝突時のアウタコラム12aとインナコラム13aとの摺動特性が悪化する事を十分に抑制できる。
尚、前述の図6に示した比較例の構造の様に、アウタコラム12aに設けたスリット25、25の一部に周方向に伸長する部分が存在する構造に対して、被挟持部材33を本実施形態の場合と同じ様に組み付ける構成を採用すれば、二次衝突時の衝撃吸収性能のばらつきを十分に抑える事ができる。
その他の構成及び作用は、上述した第1〜第2実施形態の場合と同様である。
[第4及び第5実施形態]
本発明の第4及び第5実施形態に就いて、図10及び図11を参照しつつ説明する。
本発明の第4及び第5実施形態の場合には、インナコラム13b(13c)のうち、少なくともアウタコラム12aと嵌合する軸方向範囲に於ける、円周方向に離隔した複数箇所(図10に示した第4実施形態の場合には6箇所、図11に示した第5実施形態の場合には5箇所)に、径方向外側に膨出する膨出部(凸部)34、34を、それぞれ軸方向に伸長する状態で形成している。そして、インナコラム13b(13c)の外周面とアウタコラム12aの内周面とを、各膨出部34、34に対応する部分でのみ接触させ、それ以外の部分では、インナコラム13b(13c)の外周面とアウタコラム12aの内周面との間に隙間を形成している。又、各膨出部34、34は、図10に示した第4実施形態の場合には、円周方向に関して等間隔に配置されており、図11に示した第5実施形態の場合には、円周方向に関して不等間隔に配置されている(正確には、下端部に於ける配置間隔が、残部に於ける配置間隔よりも大きくなっている)。但し、何れの場合も、各膨出部34、34は、アウタコラム12aの外周面に対してコラム側ブラケット16aを構成する1対の結合板部28、28が結合固定された部分(更には、各スリット25、25が形成された部分)と異なる円周方向位置に配置されている。
この様な構成を有する本発明の第4及び第5実施形態の場合には、各膨出部34、34の存在に基づいて、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13b(13c)の外周面とが接触する位置と、アウタコラム12aの外周面に対して両結合板部28、28が結合固定された位置(接触した位置)とが、円周方向にずれている。この為、ステアリングホイール1(図1参照)を調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部23a、23b同士の間隔を所定の荷重で縮めた場合に生じる、アウタコラム12aの弾性変形量を大きくする事ができる。この結果、ステアリング装置を構成する各部材の形状及び寸法の誤差に拘わらず、アウタコラム12aがインナコラム13b(13c)を把持する力のばらつきを抑えられる。
その他の構成及び作用は、上述した第1〜2実施形態の場合と同様である。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に就いて、図12を参照しつつ説明する。
本実施形態の場合には、アウタコラム12cうち、少なくともインナコラム13aと嵌合する軸方向範囲に於ける、円周方向に離隔した複数箇所(図示の例では3箇所)に、径方向内側に膨出する膨出部34a、34aを、それぞれ軸方向に伸長する状態で形成している。そして、アウタコラム12cの内周面とインナコラム13aの外周面とを、各膨出部34a、34aに対応する部分でのみ接触させ、それ以外の部分では、アウタコラム12cの内周面とインナコラム13aの外周面との間に隙間を形成している。又、各膨出部34a、34aは、アウタコラム12cの外周面に対してコラム側ブラケット16aを構成する1対の結合板部28、28が結合固定された部分(更には、各スリット25、25が形成された部分)と異なる円周方向位置に配置されている。尚、本実施形態の場合には、各膨出部34a、34aを、円周方向に関して等間隔に配置しているが、各膨出部34a、34aは、円周方向に関して不等間隔に配置する事もできる。
この様な構成を有する本実施形態の場合には、各膨出部34a、34aの存在に基づいて、アウタコラム12cの内周面とインナコラム13aの外周面とが接触する位置と、アウタコラム12cの外周面に対して両結合板部28、28が結合固定された位置(接触した位置)とが、円周方向にずれている。この為、ステアリングホイール1(図1参照)を調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部23a、23b同士の間隔を所定の荷重で縮めた場合に生じる、アウタコラム12cの弾性変形量を大きくする事ができる。この結果、ステアリング装置を構成する各部材の形状及び寸法の誤差に拘わらず、アウタコラム12cがインナコラム13aを把持する力のばらつきを抑えられる。
その他の構成及び作用は、上述した第1〜第2実施形態の場合と同様である。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態に就いて、図13を参照しつつ説明する。
本実施形態の場合には、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との間部分に於ける、円周方向に離隔した複数箇所に、それぞれ合成樹脂製で軸方向に伸長する被挟持部材33a、33aを配置している。これにより、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面とを、本発明の他の部材に相当する、各被挟持部材33a、33aを介して接触させ、円周方向に関して各被挟持部材33a、33aから外れた部分では、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面との間に隙間を形成している。本実施形態の場合には、各被挟持部材33a、33aを、インナコラム13aの外周面に固定しているが、これに代えて、アウタコラム12aの内周面に固定する事もできる。又、各被挟持部材33a、33aは、アウタコラム12aの外周面に対してコラム側ブラケット16cを構成する1対の結合板部28、28が結合固定された部分(更には、各スリット25、25が形成された部分)と異なる円周方向位置に配置されている。尚、本実施形態の場合には、各被挟持部材33a、33aを、円周方向に関して等間隔に配置しているが、各被挟持部材33a、33aは、円周方向に関して不等間隔に配置する事もできる。
又、本実施形態の場合には、車体側ブラケット17aを構成する1対の支持板部20a、20a(図2参照)の幅方向内側面に押圧される、コラム側ブラケット16cを構成する1対の側板部26a、26aの幅方向外側面が、上下方向に関してアウタコラム12aから遠い側(上側)の端縁から、上下方向に関してアウタコラム12aに近い側(下側)の端縁に向かう程、幅方向外側に向かう方向に傾斜している。
この様な構成を有する本実施形態の場合には、アウタコラム12aの内周面とインナコラム13aの外周面とが各被挟持部材33a、33aを介して接触する位置と、アウタコラム12aの外周面に対して両結合板部28、28が結合固定された位置(接触した位置)とが、円周方向にずれている。この為、ステアリングホイール(図1参照)を調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部23a、23b(図2参照)同士の間隔を所定の荷重で縮めた場合に生じる、アウタコラム12aの弾性変形量を大きくする事ができる。この結果、ステアリング装置を構成する各部材の形状及び寸法の誤差に拘わらず、アウタコラム12aがインナコラム13aを把持する力のばらつきを抑えられる。
又、本実施形態の場合には、コラム側ブラケット16cを構成する1対の側板部26a、26aの幅方向外側面が、上下方向に関してアウタコラム12aから遠い側(上側)の端縁から、上下方向に関してアウタコラム12aに近い側(下側)の端縁に向かう程、幅方向外側に向かう方向に傾斜している。この為、ステアリングホイール1(図1参照)を調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部23a、23b(図2参照)間の間隔を所定の荷重で縮めた場合に、当該荷重を、両結合板部28、28を介してアウタコラム12aに効率良く伝える事ができる。この結果、アウタコラム12aを弾性的に変形させ易くできる。なお、クランプにより、1対の押圧部23a、23b間の間隔を縮めることで、1対の支持板部20、20と1対の側板部26a、26aとが面接触する。
その他の構成及び作用は、上述した第1〜第2実施形態の場合と同様である。
本発明を実施する場合には、アウタコラムの下半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分にそれぞれ軸方向にのみ伸長するスリットを設ける事もできる。又、アウタコラムの外周面に結合固定するコラム側ブラケットを、アウタコラムの下側に配置する事もできる。
又、本発明のステアリング装置は、チルト機構を省略し、テレスコピック機構のみを備えた構造とする事もできる。この場合には、車体側ブラケットを構成する1対の支持板部に設ける通孔を、例えば単なる円孔とする。
又、本発明のステアリング装置は、アウタコラムを前側に、インナコラムを後側に配置する事もできる。
又、本発明のコラム側ブラケットに設けられる貫通孔は、例えば、単なる円孔でもよい。
本出願は、2015年10月22日出願の日本特許出願2015−207964に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 車体
11 枢軸
12、12a、12b、12c アウタコラム
13、13a、13b、13c インナコラム
14、14a アウタシャフト
15、15a インナシャフト
16、16a、16c コラム側ブラケット
17、17a 車体側ブラケット
18 電動モータ
19、19a テレスコ調節用長孔
20、20a 支持板部
21、21a チルト調節用長孔
22、22a 調節ロッド
23a、23b 押圧部
24 調節レバー
25、25a スリット
26、26a 側板部
27 連結板部
28 結合板部
29 溶接部
30 取付板部
31 駆動側カム
32 周方向伸長部
33、33a 被挟持部材
34、34a 膨出部

Claims (10)

  1. 筒状のアウタコラムと、該アウタコラムに固定されたコラム側ブラケットと、を備えたブラケット付アウタコラムであって、
    前記アウタコラムは、上下方向の片側の半部に於ける幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分にそれぞれ軸方向にのみ伸長する状態で設けられた、前記アウタコラムの径方向に関する剛性を低下させる為のスリットを有し、
    前記コラム側ブラケットは、前記アウタコラムの外周面のうち前記各スリットを幅方向両側から挟む位置に結合固定された1対の側壁部と、前記両側壁部のうち幅方向に関して互いに整合する部分に設けられた貫通孔とを有する
    ブラケット付アウタコラム。
  2. 前記アウタコラムには、幅方向中央部を挟んだ幅方向両側部分に、それぞれ複数の前記スリットが軸方向に離隔して設けられており、
    前記アウタコラムの外周面に対して前記両側壁部が、それぞれ前記アウタコラムの軸方向に関して前記各スリットと同じ位置となる複数箇所で結合固定されている
    請求項1に記載したブラケット付アウタコラム。
  3. 前記アウタコラムの外周面のうち前記両側壁部に対して前記各スリットと円周方向反対側に隣接する部分と、前記両側壁部との間に掛け渡す状態で、それぞれ前記アウタコラムの外周面に対して前記両側壁部を結合固定する為の溶接部が設けられている
    請求項1又は2に記載したブラケット付アウタコラム。
  4. 車体に支持される車体側ブラケットを構成する、幅方向に離隔した1対の支持板部の幅方向内側面に押圧される、前記両側壁部の幅方向外側面が、上下方向に関して前記アウタコラムから遠い側の端縁から、上下方向に関して前記アウタコラムに近い側の端縁に向かう程幅方向外側に向かう方向に傾斜している
    請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したブラケット付アウタコラム。
  5. 前記貫通孔は、前記アウタコラムの軸方向に伸長するテレスコ調節用長孔である
    請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したブラケット付アウタコラム。
  6. 前記スリットの長さ方向中間部は、一定の円周方向幅で形成され、且つ、前記スリットの長さ方向両端部は、それぞれ長さ方向両端縁に向かうにつれて円周方向幅が狭くなるように形成される
    請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したブラケット付アウタコラム。
  7. 筒状のインナコラムと、
    請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したブラケット付アウタコラムとを備え、
    前記コラム側ブラケットが存在する軸方向位置に於いて、前記アウタコラムが前記インナコラムに対して軸方向の相対変位を可能に外嵌されている
    ブラケット付ステアリングコラム。
  8. 前記コラム側ブラケットが存在する軸方向位置に於いて、前記アウタコラムの内周面と前記インナコラムの外周面とが、円周方向に離隔した複数の位置でのみ直接又は他の部材を介して接触しており、且つ、前記アウタコラムの内周面と前記インナコラムの外周面とが直接又は他の部材を介して接触している位置と、前記アウタコラムの外周面に対して前記両側壁部が結合固定されている位置とが、円周方向に関して互いにずれている
    請求項7に記載したブラケット付ステアリングコラム。
  9. 前記アウタコラムの内周面と前記インナコラムの外周面とが合成樹脂製の被挟持部材を介して接触している
    請求項7又は8に記載したブラケット付ステアリングコラム。
  10. 請求項7〜9のうちの何れか1項に記載したブラケット付ステアリングコラムと、
    前記コラム側ブラケットを幅方向両側から挟む位置に設けられた1対の支持板部と、前記両支持板部のうち幅方向に関して互いに整合する部分に設けられた通孔とを有し、車体に支持される車体側ブラケットと、
    前記両貫通孔と前記両通孔とを挿通した調節ロッドと、
    前記調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の幅方向外側面から突出した部分に設けられた1対の押圧部と、
    前記両押圧部同士の間隔を拡縮可能とした拡縮機構とを備えた
    ステアリング装置。
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