JP6710984B2 - ステアリングホイールの位置調節装置 - Google Patents
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Description
前記ステアリングコラムは、筒状で、後端部にステアリングホイールが支持固定されたステアリングシャフトを、その内側に回転自在に支持する。
前記変位ブラケットは、前記ステアリングコラムの一部に固設されている。
前記コラム側貫通孔は、前記変位ブラケットに、この変位ブラケットを幅方向に貫通する状態で設けられている。
前記支持ブラケットは、前記変位ブラケットを幅方向両側から挟持する1対の支持板部を備え、車体に支持される。
前記1対の上下方向長孔は、前記1対の支持板部の互いに整合する部分に、上下方向に伸長する状態で設けられている。
前記調節ロッドは、前記コラム側貫通孔及び前記1対の上下方向長孔を幅方向に挿通する状態で設けられている。
前記1対の押圧部は、前記調節ロッドの両端部で、前記1対の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
前記拡縮装置は、前記1対の押圧部同士の間隔を拡縮する。
そして、前記揺動摩擦板の基端部を、前記調節ロッドを前記調節用長孔に沿って変位させる際にこの調節ロッドに対し相対変位する部材(前記ステアリングホイールの上下位置を調節可能とする場合は、前記一方の支持板部。同じく前後位置を調節可能とする場合は、前記変位ブラケット。)に対し揺動可能に枢支すると共に、前記調節ロッドを、前記揺動摩擦板の先半部に設けられたガイド長孔に、このガイド長孔に沿った変位のみ可能に係合している。
更に、互いに対向する、前記揺動摩擦板の側面と前記一方の支持板部の側面との間に、幅方向に関する寸法を弾性的に拡縮可能な弾性部材を挟持している。
又、互いに対向する前記揺動摩擦板の側面と前記一方の支持板部の側面とのうちの一方の側面に、幅方向に凹んだ凹部を面押し加工により設け、この凹部の底面に前記弾性部材の片端面を当接させる為の座面部を設けている。
即ち、本発明の場合、前記ステアリングホイールを調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部同士の間隔を縮めた状態では、揺動摩擦板が、少なくとも一方の支持板部の側面(内側面又は外側面)と、この一方の支持板部の側面に対向する相手部材の側面(変位ブラケットの外側面、又は、1対の押圧部のうちの一方の押圧部の内側面)との間で強く挟持された状態となる。この状態から前記ステアリングホイールの位置を動かそうとすると、前記揺動摩擦板の両側面と、前記一方の支持板部の側面及び前記相手部材の側面とが強く擦れ合う事となる。要するに、前記ステアリングホイールを所望の位置に保持した状態から、このステアリングホイールの位置を動かそうとした場合、前記揺動摩擦板の両側面を滑らせつつ、この揺動摩擦板を揺動させる必要がある。この為、前記ステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を強くできる。又、本発明の場合、この様なステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を強くできる構造を、前述した特許文献1に記載の構造の様に、複数枚の摩擦板を重ね合わせる事なく、少ない揺動摩擦板で実現できる。従って、前記ステアリングホイールの位置調節装置の左右方向寸法、部品点数及び重量が増大するのを抑えて、このステアリングホイールの位置調節装置の小型・軽量化を図れる。
図1〜4は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のステアリングホイールの位置調節装置は、ステアリングコラム6aと、変位ブラケット12aと、コラム側貫通孔である前後方向長孔19aと、ステアリングシャフト5aと、支持ブラケット13aと、1対の車体側貫通孔である1対の上下方向長孔21a、21aと、調節ロッド22aと、1対の押圧部24a、24bと、調節レバー23と、揺動摩擦板25とを備える。
このうちのステアリングコラム6aは、前側に配置されたインナコラム15aの後端部と後側に配置されたアウタコラム14aの前端部とを軸方向の相対変位を可能に嵌合して成るテレスコピックステアリングコラムで、全体を円筒状としている。又、前記変位ブラケット12aは、アルミニウム系合金等の軽合金をダイキャスト成形する事により、前記アウタコラム14aの前端部下面に、このアウタコラム14aと一体に設けられている。前記変位ブラケット12aは、幅方向中央部に形成したスリット26により、全幅を弾性的に拡縮可能としている。但し、前記変位ブラケット12aは、前記アウタコラム14aの前端部上面に設ける事もできる。前記前後方向長孔19aは、前記変位ブラケット12aの一部で、前記スリット26を挟んで互いに整合する位置に、この変位ブラケット12aを幅方向に貫通する状態で設けられている。尚、本発明を、テレスコピック機構を備えない(チルト機構のみ備える)構造で実施する場合には、前記前後方向長孔19に代えて、円孔を、前記変位ブラケット12aを幅方向に貫通する状態で設ける。
要するに、本例のステアリングホイールの位置調節装置によれば、前記ステアリングホイール1の上下位置の調節時に、前記調節ロッド22aが上下方向に変位する事に対する摩擦抵抗Fsを、前記比較例の構造の場合よりも小さく抑えられ、前記ステアリングホイール1の上下位置の調節作業を円滑に行える。但し、前記円筒部31を、前記一方の支持板部20aの側面のうち、この一方の支持板部20aに設けられた上下方向長孔21aの中心線αの延長線上で、この上下方向長孔21aよりも下方に設ける事もできる。
図6〜9は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のステアリングホイールの位置調節装置は、1対の揺動摩擦板25a、25bを、先半部同士を互いに重ね合わせた状態で、この1対の揺動摩擦板25a、25bの先半部を、支持ブラケット13aを構成する1対の支持板部20a、20bのうちの一方(図6の左方)の支持板部20aの外側面と、1対の押圧部24a、24b(図2参照)のうちの一方の押圧部24aの内側面との間に挟持している。更に、本例の場合、前記1対の揺動摩擦板25a、25bの片側面(図6の右側面)と、前記一方の支持板部20aの外側面との間に、1対のウェーブワッシャ35a、35bを挟持している。この為に、前記一方の支持板部20aの外側面のうち、この一方の支持板部20aに設けた上下方向長孔21aの中心線α{図9の(A)参照}の延長線上で、この上下方向長孔21aよりも上方部分に面押し加工を施す事により、前記一方の支持板部20aの外側面に、幅方向内方に凹んだ、幅方向から見た形状が円形の凹部34を設け、更に、この凹部34の中央部にバーリング加工を施す事により、当該部分に、幅方向外方に(前記一方の押圧部24aに向けて)突出する円筒部31aを設けている。この様な上側の円筒部31aに、前記1対のウェーブワッシャ35a、35bのうちの一方のウェーブワッシャ35aと、前記1対の揺動摩擦板25a、25bのうちの一方の揺動摩擦板25aの基端部に設けられた円孔30aとを、順番に隙間嵌で外嵌している。換言すれば、前記上側の円筒部31aの周囲で、前記一方の支持板部20aの外側面のうち、前記凹部34の底面である座面部36と、前記一方の揺動摩擦板25aの片側面(図6の右側面)との間に、前記一方のウェーブワッシャ35aを挟持している。
その他の部分の構成及び作用は、前記実施の形態の第1例と同様である。
図10〜12は、本発明に関連する参考例の1例を示している。本参考例のステアリングホイールの位置調節装置は、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、1対の揺動摩擦板25a、25bを、先半部同士を互いに重ね合わせた状態で、これら1対の揺動摩擦板25a、25bの先半部を、支持ブラケット13aを構成する1対の支持板部20a、20bのうちの一方(図11の左方)の支持板部20aの外側面と、1対の押圧部24a、24bのうちの一方(図11の左方)の押圧部24aの内側面との間に挟持している。そして、前記1対の揺動摩擦板25a、25bの片側面(図11の右側面)と、前記一方の支持板部20aの外側面との間に、1対のウェーブワッシャ35a、35bを挟持している。本参考例の場合、前記一方の支持板部20aの外側面のうち、この一方の支持板部20aに設けた上下方向長孔21aの中心線の延長線上で、この上下方向長孔21aよりも上方部分にザグリ加工等の切削加工を施す事により、前記一方の支持板部20aの外側面に、幅方向内方に凹んだ円形の凹部34aを設け、更に、この凹部34aの中央部にバーリング加工を施す事により、当該部分に、幅方向外方に突出する円筒部31aを設けている。この様な上側の円筒部31aに、前記1対のウェーブワッシャ35a、35bのうちの一方のウェーブワッシャ35aと、前記1対の揺動摩擦板25a、25bのうちの一方の揺動摩擦板25aの基端部に設けられた円孔30aとを、順番に隙間嵌で外嵌している。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 車体
11 枢軸
12、12a 変位ブラケット
13、13a 支持ブラケット
14、14a アウタコラム
15、15a インナコラム
16、16a アウタシャフト
17、17a インナシャフト
18 電動モータ
19、19a 前後方向長孔
20、20a、20b 支持板部
21、21a 上下方向長孔
22、22a 調節ロッド
23 調節レバー
24a、24b 押圧部
25、25a、25b、25z 揺動摩擦板
26 スリット
27 取付板部
28 係止切り欠き
29 係止カプセル
30、30a、30b 円孔
31、31a、31b 円筒部
32、32a、32b、32z ガイド長孔
33 抑え部
34、34a 凹部
35、35a、35b ウェーブワッシャ
36 座面部
37 テレスコ用揺動摩擦板
38 テレスコ用揺動支持軸
39 テレスコ用ガイド長孔
Claims (2)
- 後端部にステアリングホイールを支持固定したステアリングシャフトを、内側に回転自在に支持する、筒状のステアリングコラムと、
該ステアリングコラムの一部に固設された変位ブラケットと、
該変位ブラケットに、該変位ブラケットを幅方向に貫通する状態で設けられたコラム側貫通孔と、
前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む1対の支持板部を備え、車体に支持される支持ブラケットと、
前記1対の支持板部の互いに整合する部分に、上下方向に伸長する状態で設けられた1対の上下方向長孔と、
前記コラム側貫通孔及び前記上下方向長孔を幅方向に挿通する状態で設けられた調節ロッドと、
前記調節ロッドの両端部で、前記1対の支持板部の外側面から突出した部分に設けられた1対の押圧部と、
該1対の押圧部同士の間隔を拡縮する拡縮装置とを備える
ステアリングホイールの位置調節装置に於いて、
前記1対の支持板部のうちの少なくとも一方の支持板部の側面と、該一方の支持板部の側面に対向する相手部材の側面との間部分に揺動摩擦板が挟持されており、
該揺動摩擦板の基端部を、前記調節ロッドを前記上下方向長孔に沿って変位させる際に該調節ロッドに対し相対変位する部材に対し揺動可能に枢支すると共に、該調節ロッドを、前記揺動摩擦板の先半部に設けられたガイド長孔に、該ガイド長孔に沿った変位のみ可能に係合しており、
互いに対向する、前記揺動摩擦板の側面と前記一方の支持板部の側面との間に、幅方向に関する寸法を弾性的に拡縮可能な弾性部材が挟持されており、
前記弾性部材が、前記揺動摩擦板の基端部を揺動可能に枢支する為の揺動支持軸の周囲に設けられており、
互いに対向する前記揺動摩擦板の側面と前記一方の支持板部の側面とのうちの一方の側面に、幅方向に凹んだ凹部が面押し加工により設けられており、該凹部の底面に前記弾性部材の片端面を当接させる為の座面部が設けられている、
事を特徴とするステアリングホイールの位置調節装置。 - 前記弾性部材がウェーブワッシャである、
請求項1に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
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