JPWO2017006604A1 - 表面保護フィルム - Google Patents

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Abstract

本発明の表面保護フィルム10は、光学部材20又は電子部材から選択される被着体に貼付し、その表面を保護するために使用される表面保護フィルムであって、基材11と、基材11の一方の面に設けられる粘着剤層12とを備え、表面保護フィルムの粘着剤層側の面(粘着面15)は、少なくとも、中央部分17を取り囲む環状領域16において、一部が強粘着部であるとともに、その他の部分が前記強粘着部よりも粘着力が低い弱粘着部又は非粘着部である。

Description

本発明は、各種の光学部材や電子部材の表面に貼付されて、その表面を保護するために使用される表面保護フィルムに関する。
従来、電子機器等を組み立てる際には、各種電子部品、光学部品を予めユニット化しておいて、基板等に実装する手法が広く知られている。このようなユニット化された光学部材及び電子部材としては、撮像モジュール、カメラのレンズユニット、通信モジュール、センサーモジュール、バイブレーター等を備えるモーターユニット等、数多くのものが知られている。これら光学部材及び電子部材は、加工、組立、検査、輸送等の際、表面に傷が付いたいり、埃が付着したりするのを防止するために、表面保護フィルムが貼着される。
表面保護フィルムは、一般的に基材の一方の面に粘着剤層が設けられてなるものであり、粘着剤層により光学部材や電子部材等の被着体に貼付されて被着体表面を保護するとともに、表面保護の必要がなくなった時点で、被着体から剥離されるものである。
また、映像センサーモジュール等の光学部材は、レンズ等により構成される受光部を有することが一般的である。そのため、受光部に糊残りが生じないようにするために、表面保護フィルムには、受光部に掛かる部分に粘着剤が塗布されず未塗布部分が形成されることがある(例えば、特許文献1参照)。
また、光学部材は、レンズと、レンズを保持するためのレンズ保持部材とを備え、レンズ保持部材がレンズを取り囲む環状部を有するものも知られている。表面保護フィルムは、このような光学部材に対しては、環状部の表面に貼着されて使用され、それにより、レンズ及びレンズ保持部材を保護している。
特許4116607号公報
ところで、近年、光学部材は、小型化及び高精密化が進んでおり、レンズそのもののみならず、レンズ保持部材に生じる糊残りも防止することが求められつつあるが、従来の粘着シートでは、レンズ保持部材への糊残りを十分に防止できないことがある。
特に、表面保護フィルムは、レンズ保持部材の環状部全体が表面保護フィルムにより被覆されるように、環状部より一回り大きく形成されるのが一般的である。そのため、通常、表面保護フィルムは、環状部の外周部より外側にはみ出るように、レンズ保持部材に貼付される。しかし、表面保護フィルムがレンズ保持持材の外周部よりはみ出すように貼付されると、表面保護フィルムを光学部材から剥がすときに、その外周部に粘着剤が引っ掛かって糊残りが生じることがある。また、レンズ保持部材の内周部においても、同様に、糊残りが生じることがある。
また、レンズ保持部材の表面には、各種被膜が形成されることがあるが、レンズ保持部材に設けられる被膜は脆弱なことがある。そのため、表面保護フィルムの粘着力が高すぎると、表面保護フィルム剥離時に、被膜が剥がれてしまうことがある。さらには、表面保護フィルムをレンズ保持部材から剥離する際に剥離不良が生じることもある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、光学部材又は電子部材からなる被着体の表面に生じる糊残りを防止しつつ、剥離不良を生じさせたりすることなく、表面保護フィルムを適切に被着体から剥離することが可能な表面保護フィルムを提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、表面保護フィルムの粘着面の中央部分を取り囲む環状領域において、一部が強粘着部であるとともに、その他の部分が強粘着部よりも粘着力が低い弱粘着部又は非粘着部とすることで、上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[12]を提供する。
[1]光学部材又は電子部材に貼付し、その表面を保護するために使用される表面保護フィルムであって、
基材と、前記基材の一方の面に設けられる粘着剤層とを備え、
前記表面保護フィルムの粘着剤層側の面は、少なくとも、中央部分を取り囲む環状領域において、一部が強粘着部であるとともに、その他の部分が前記強粘着部よりも粘着力が低い弱粘着部、及び非粘着部の少なくともいずれかである表面保護フィルム。
[2]前記粘着剤層がエネルギー線硬化性粘着剤からなるとともに、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかがエネルギー線が照射されて硬化された部分により構成される上記[1]に記載の表面保護フィルム。
[3]前記粘着剤層が、前記基材の一方の面に、部分的に設けられたものであり、前記粘着剤層が設けられない部分が前記非粘着部となる上記[1]又は[2]に記載の表面保護フィルム。
[4]前記表面保護フィルムの粘着剤層側の面は、少なくとも前記環状領域に、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと、前記強粘着部とが交互に設けられるパターン形状を有する上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
[5]前記表面保護フィルムの粘着剤層側の面の少なくとも前記環状領域において、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと、前記強粘着部とが、ストライプ形状、格子形状、ドット形状、波線を複数並べた形状、市松模様、及び各種の模様を複数並べた形状から選択されるいずれかのパターンで配置されている上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
[6]前記環状領域における外側部分及び内側部分の両方が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかが設けられ弱粘着領域又は非粘着領域となるとともに、前記外側部分及び内側部分の間の中間部分が前記強粘着部が設けられ強粘着領域となる上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
[7]前記環状領域における外側部分及び内側部分のうちいずれか一方が、前記強粘着部が設けられ強粘着領域になるとともに、他方が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかが設けられ、弱粘着領域又は非粘着領域となる上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
[8]前記弱粘着領域が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと強粘着部が交互に設けられるパターン形状を有する上記[6]又は[7]に記載の表面保護フィルム。
[9]前記強粘着領域が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと強粘着部が交互に設けられるパターン形状を有する上記[6]又は[7]に記載の表面保護フィルム。
[10]前記光学部材又は電子部材は、環状部を有するとともに、
前記表面保護フィルムの前記環状領域が前記環状部に接着される上記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
[11]光学部材又は電子部材のいずれかから選択される部材と、該部材の表面に貼付される上記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の表面保護フィルムとを備える表面保護フィルム付き部材。
[12]上記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の表面保護フィルムを、光学部材又は電子部材の表面に貼付してその表面を保護する方法。
本発明では、光学部材又は電子部材からなる被着体の表面に生じる糊残りを防止しつつ、剥離不良を生じさせたりすることなく、表面保護フィルムを適切に被着体から剥離することができる。
第1の実施形態に係る表面保護フィルムの粘着剤層側の面を模式的に示す平面図である。 第1の実施形態において、被着体に貼付された表面保護フィルムを示す断面図である。 第2及び第3の実施形態に係る表面保護フィルムの粘着剤層側の面を模式的に示す平面図である。 第2及び第3の実施形態において、被着体に貼付された表面保護フィルムを示す断面図である。 第4の実施形態に係る表面保護フィルムの粘着剤層側の面を模式的に示す平面図である。 第4の実施形態において、被着体に貼付された表面保護フィルムを示す断面図である。 第4の実施形態において、弱粘着部と強粘着部の配置パターンが格子形状である例を示す平面図である。 第4の実施形態において、弱粘着部と強粘着部の配置パターンがドット形状である例を示す平面図である。 第4の実施形態において、弱粘着部と強粘着部の配置パターンが波線を複数並べた形状である例を示す平面図である。 第4の実施形態において、弱粘着部と強粘着部の配置パターンが市松模様である例を示す平面図である。 第5の実施形態に係る表面保護フィルムの粘着剤層側の面を模式的に示す平面図である。 第6の実施形態に係る表面保護フィルムの粘着剤層側の面を模式的に示す平面図である。 第7の実施形態に係る表面保護フィルムの粘着剤層側の面を模式的に示す平面図である。 第5の実施形態の変形例に係る表面保護フィルムの粘着剤層側の面を模式的に示す平面図である。
[表面保護フィルム]
本発明の表面保護フィルムは、光学部材又は電子部材から選択される被着体に貼付され、その表面を保護するために使用されるものである。以下、本発明の表面保護フィルムについて、第1〜第7の実施形態を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る表面保護フィルムを図1、2を用いて説明する。図1、2に示すように、表面保護フィルム10は、基材11と、基材11の一方の面に設けられた粘着剤層12とを備える。
(基材)
基材11は、特に限定されないが、例えば、樹脂フィルムからなるものである。樹脂フィルムとしては、公知のものが使用可能であるが、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブチレンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート等のフィルムが使用可能である。また、これらの架橋フィルム、2以上のフィルムが積層されてなる積層フィルムであってもよい。
本実施形態において粘着剤層12の一部が、後述するように、エネルギー線が照射されて硬化される場合、基材11は、使用するエネルギー線の波長に対して透過性を有することが好ましい。例えば、エネルギー線として紫外線を用いる場合においては、基材11は紫外線透過性フィルムが使用されることが好ましい。ただし、エネルギー線照射を基材11の反対側から行う場合や、粘着剤層12がエネルギー線が照射されて硬化されない場合には、基材11は、エネルギー線に対して透過性を有する必要はない。
さらに、作業工程上、表面保護フィルム10の貼付の有無が判別しやすいように、基材11又は後述する粘着剤層12の一方又は両方を着色することもできる。
基材11の厚さは、表面保護フィルム10に要求される性能等に応じて調整され、好ましくは10〜300μmであり、より好ましくは30〜150μmである。
(粘着剤層)
粘着剤層12はエネルギー線硬化型粘着剤又は非エネルギー線硬化型粘着剤からなるものである。粘着剤層12は、例えば、エネルギー線硬化型粘着剤からなり、かつ、粘着剤層12の一部がエネルギー線が照射されることにより硬化し、被着体に対する粘着力が低下する。このような場合、表面保護フィルム10の粘着剤層12側の面(“粘着面15”ともいう)は、エネルギー線が照射されず粘着力が高いままである強粘着部と、エネルギー線が照射されて硬化し、強粘着部よりも粘着力が低い弱粘着部とを備える。
また、粘着面15の一部に粘着剤層12が設けられず、被着体に接着される粘着剤との接触面積を小さくすることで粘着力を低下させることも可能である。この場合、粘着面15は、粘着剤が設けられた強粘着部と、粘着剤がない非粘着部とを備えることとなる。粘着面15の一部に粘着剤層12が設けられない場合、粘着剤層12は、通常、非エネルギー線硬化型粘着剤からなるが、エネルギー線硬化型粘着剤からなっていてもよい。
エネルギー線硬化型粘着剤は、上記したようにエネルギー線を照射されることにより硬化して粘着力が低下されるものである。エネルギー線としては、具体的には、紫外線、電子線等が挙げられるが、紫外線を使用することが好ましい。
エネルギー線硬化型粘着剤に使用される粘着剤としては、特に限定されないが、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤等を挙げることができるが、これらに限定されることはなく、任意のものの中から適宜選択して用いることができる。また、これらの中では、アクリル系粘着剤が好ましい。
なお、粘着剤は、通常、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の粘着性成分(主ポリマー)に加え、必要に応じて架橋剤、粘着付与剤、酸化防止剤、可塑剤、無機フィラー、有機フィラー等の充填剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤等の添加剤を含有する粘着剤組成物からなるものである。上記フィラーは修飾基の有無を問わず、サイズも限定されない。粘着剤への分散性を考慮すると粒径が3μm以下が好ましく、添加量は粘着剤に対して70質量%以下が好ましい。なお、粘着性成分とは、粘着性成分自体は実質的に粘着性を有していないが、可塑化成分の添加等により粘着性を発現するポリマー等も広く含む概念である。
エネルギー線硬化型粘着剤は、一般的に光重合性不飽和基を有する成分を含有する。エネルギー線硬化型粘着剤としては、特に限定されないが、例えばX型のものが使用される。X型のエネルギー線硬化型粘着剤とは、粘着剤の主ポリマー(例えば、アクリル系重合体)自体に(例えば、主ポリマーの側鎖に)光重合性不飽和基が導入されたものである。
また、エネルギー線硬化型粘着剤は、Y型のエネルギー線硬化型粘着剤であってもよい。Y型のエネルギー線硬化型粘着剤は、主ポリマー(例えば、アクリル系重合体)とは別に、光重合性不飽和基を有するエネルギー線重合性化合物が配合されるものである。さらに、エネルギー線硬化型粘着剤としては、X型とY型を併用したものであってもよい。すなわち、エネルギー線硬化型粘着剤は、エネルギー線重合性化合物が配合され、かつ、主ポリマーの少なくとも一部に光重合性不飽和基が導入されたものであってもよい。
なお、光重合性不飽和基は、通常、二重結合を有する基であって、好ましくは(メタ)アクロイル基である。
また、エネルギー線硬化型粘着剤は光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィノキサイド化合物、チタノセン化合物、チオキサントン化合物、パーオキサイド化合物等の光重合開始剤、アミンやキノン等の光増感剤等が挙げられ、より具体的には、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、非エネルギー線硬化型粘着剤は、光重合性不飽和基を有する成分を含有せず、さらには光重合開始剤も通常含有しないものであり、エネルギー線が照射されても粘着力が低下しない粘着剤である。非エネルギー線硬化型粘着剤は、上記した粘着性成分を含有するものであり、さらに必要に応じて上記の各種添加剤も含有する。
粘着剤層12の厚みは特に限定されず、好ましくは3〜50μm、より好ましくは5〜30μmである。粘着剤層の厚みが上記範囲内にあることで、被着体に対する密着性を高めやすくなる。
粘着面15は、少なくとも環状領域16において、一部が強粘着部となるとともに、その他の部分が弱粘着部又は非粘着部となる。なお、環状領域16とは、粘着面15の中央部分17以外の領域であって、中央部分を取り囲む領域を意味する。ここで、中央部分17は、図1においては、点線の仮想線で囲まれる領域である。
なお、本明細書において、強粘着部とは、弱粘着部又は非粘着部よりも粘着力が高い部分であることを意味し、絶対的な粘着力の値が高いことを必ずしも意味するものではない。
以下、本実施形態についてより詳細に説明する。以下の実施形態の説明において粘着剤層12は例示としてエネルギー線硬化型粘着剤からなり、エネルギー線により硬化して弱粘着部を設ける例を説明するが、その例に限定されず、粘着面15の一部に粘着剤層12を設けずに、非粘着部を設ける態様としてもよい。したがって、以下の記載においては、エネルギー線硬化型粘着剤層は、適宜、非エネルギー線硬化型粘着剤と読み替えることができるし、弱粘着部は、非粘着部と読み替えることができる。
弱粘着部は、環状領域16における外側部分16A及び内側部分16Bの両方に設けられる。一方で、強粘着部は、これら外側部分16A及び内側部分16Bの間の中間部分16Cに設けられる。そのため、外側部分16A及び内側部分16Bは、領域としての粘着力が中間部分16Cよりも低い弱粘着領域となるとともに、中間部分16Cが領域としての粘着力が高い強粘着領域となる。
より詳細に説明すると、外側部分16Aは、粘着面15の外周縁15Aを構成し、環状を呈する領域であり、該領域の粘着剤層12が硬化されており、弱粘着部からなる。また、中間部分16Cは、外側部分16Aの内周に接する環状領域であり、粘着剤層12がエネルギー線により硬化されておらず、強粘着部からなる。さらに、内側部分16Bは、中間部分16Cの内周に接する領域であり、外側部分16Aと同様に粘着剤層12が硬化されることで、弱粘着部により構成される。
なお、本実施形態では、中央部分17は、内側部分16Bと同様に、弱粘着部よりなる。そのため、中間部分16Cの内側の領域(すなわち、中央部分17及び内側部分16B)は、全て弱粘着部により構成される。ただし、中央部分17は、弱粘着部により構成されずに、強粘着部により構成されてもよい。
なお、本明細書において、中央部分17とは、粘着面15を平面視したときの幾何学的な重心を含む任意の広さを有する仮想的な領域であり、例えば、重心を中心に(a×r)未満の範囲内の任意の領域で定義される。なお、rとは、平面視したときの粘着面15の重心から粘着面15の外周縁15Aの各点までの距離を意味し、粘着面15が円の場合には半径となる。aは、0より大きく1未満から選択される正の数である。aは、好ましくは0.05〜0.65に定義され、より好ましくは0.1〜0.6である。
環状領域16は、後述するように、通常、光学部材又は電子部材である被着体に接着される接着面となる領域であるが、aが、上記の各上限値以下に定義されることで、環状領域16、すなわち、接着面は、ある程度の面積が確保されることになる。そのため、表面保護フィルムの貼り付け性が良好になる。
本実施形態では、環状の中間部分16Cの外周から重心までの距離W1(すなわち、中間部分16Cの外径/2)は、上記距離rに対する比(W1/r)が、0.4〜0.95であることが好ましく、0.5〜0.8であることがより好ましい。距離W1の比を上記上限値以下とすることで、環状領域16(すなわち、接着面)における弱粘着部(特に、外側部分16A)の面積をある程度の大きさにしやすくなり、剥離不良が生じたり、糊残りが生じたりすることを防止しやすくなる。また、上記下限値以上とすることで、弱粘着部の面積が必要以上に大きくなりにくく、接着不足が生じることが防止される。
また、内側部分16Bの外周から重心までの距離W2(すなわち、内側部分16Bの外径/2)は、上記距離rに対する比(W2/r)が、0.1〜0.7であることが好ましく、0.15〜0.65であることがより好ましい。
距離W2の比を上記上限値以下とすることで、強い接着力で被着体に接着する面積をある程度確保しやすくなり、接着不足が生じることが防止しやすくなる。一方、上記下限値以上とすることで、強い接着力で被着体に接着する面積を必要以上に大きくすることを防止して、剥離不良や糊残りを生じさせにくくする。
粘着剤層12は、エネルギー線硬化前の粘着力(すなわち、強粘着部の粘着力)が800〜16000mN/25mmであることが好ましく、1000〜10000mN/25mであることがより好ましく、1000〜5000mN/25mmであることがさらに好ましい。強粘着部の粘着力が800mN/25mm以上であることで、表面保護フィルム10の光学部材や電子部材に対する接着力が高くなり、その保護性能が良好になる。また、16000mN/25mm以下とすることで、エネルギー線硬化後の粘着力(すなわち、弱粘着部の粘着力)を所望の大きさにしやすくなる。エネルギー線硬化前の粘着力は、粘着性成分の種類、粘着性成分が有する官能基の種類およびその量、架橋剤の使用量等により調整することが可能である。
また、粘着剤層12は、エネルギー線硬化後の粘着力(すなわち、弱粘着部の粘着力)が50〜800mN/25mmであることが好ましく、100〜700mN/25mmであることがより好ましく、100〜300mN/25mmであることがさらに好ましい。エネルギー線硬化後の粘着力がこのような範囲となることで、環状領域16の粘着力が高くなることを防止して、糊残りが発生することを防止する。また、表面保護フィルム10を比較的小さい力で被着体から剥離することが可能になる。そのため、剥離性能を良好にするとともに、表面保護フィルム剥離時に光学部材又は電子部材に設けられる表面被膜が剥がされることも防止する。
エネルギー線硬化後の粘着力は、エネルギー線重合性化合物の種類や量、粘着性成分に導入される不飽和基の量により制御できる。
以上の剥離力の測定方法は、具体的には以下の方法で行われる。
エネルギー線硬化前の粘着力(すなわち、強粘着部の粘着力)は、表面保護フィルム10と同様の材料及び加工方法で作製した、基材と粘着剤層とを備える粘着シートを25mm幅×250mm長さに裁断して試料とし、23℃、50%相対湿度の環境下で、2kgローラで被着体であるポリカーボネート板の表面に貼付する。23℃、50%相対湿度の環境下に20分間静置した後、引張速度300mm/分、剥離角度180°で粘着シートを被着体から剥離した際の剥離力を測定し、エネルギー線硬化前の粘着力とする。
また、エネルギー硬化後の粘着力(すなわち、弱粘着部の粘着力)は、サンプルを被着体に貼付し20分静置後、上記粘着シートに、弱粘着部を形成するときと同様の照射条件でエネルギー線を基材側から粘着剤層全体に照射し、その後、エネルギー線硬化前の粘着力と同様の方法で剥離力を測定し、エネルギー線硬化後の粘着力とする。
また、本明細書において“領域としての粘着力”と述べた場合には、その領域全体の粘着力を意味する。したがって、その対象となる領域が、第5〜第7の実施形態の弱粘着領域のように、弱粘着部と強粘着部とが混在する場合、その領域(例えば、弱粘着領域)の“領域としての粘着力”は、表面保護フィルムと同様の材料及び加工方法で作製し、かつ、その領域(例えば、弱粘着領域)と同じパターン、及び同じ手法で強粘着部と弱粘着部を形成したサンプル(粘着シート)に対して、粘着力を測定したものである。粘着力の測定方法は、具体的には、以下の方法が挙げられる。
表面保護フィルムに所望のパターン形状にエネルギー線が照射されるよう、エネルギー線硬化を望まない部分に遮光がされるようなマスクを当て、マスク越しにエネルギー線照射を行う。これにより、マスクで遮光された部分にはエネルギー線が照射されず、遮光されていない部分にはエネルギー線が照射されたサンプルが作製される。すなわち、当該サンプルは部分的に強粘着部を有し、部分的に弱粘着部を有することとなる。このサンプルを上記粘着力測定用サンプルのサイズに裁断し、エネルギー線硬化前の粘着力の測定と同様に粘着力を測定する。
一方で、対象となる領域が、強粘着部又は弱粘着部単体からなる強粘着領域又は弱粘着領域である場合には、強粘着部又は弱粘着部の粘着力そのものが“領域としての粘着力”となる。
なお、後述するように弱粘着部と強粘着部とが混在する場合、弱粘着領域の領域としての粘着力は、好ましくは500〜15000mN/25mm、より好ましくは700〜9000mN/25mm、さらに好ましくは750〜4500mN/25mmである。
(剥離シート)
また、表面保護フィルム10の粘着剤層12の表面には、剥離シート(図示せず)が貼付されて、剥離シートにより保護されていてもよい。剥離シートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂フィルムや紙基材の片面が、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、アルキド系剥離剤、ポリオレフィン系剥離剤、ゴム系剥離剤等の剥離剤で剥離処理されたもの等が使用できるが、これらには限定されない。なお、表面保護フィルム10は、表面保護フィルム10よりも十分に大きいサイズの1枚の剥離シートの上に複数個設けられてもよい。表面保護フィルム10は、使用される際には、剥離シートから剥がされて被着体に貼付される。
(表面保護フィルム)
表面保護フィルム10は、上記のように光学部材又は電子部材に貼付されて使用されるものであるが、その際、粘着面15のうち、少なくとも環状領域16の一部が、光学部材又は電子部材に接着される接着面となる。これにより、表面保護フィルム10の被着体に接着される接着面は、弱粘着部と強粘着部の両方を有することが可能になる。
したがって、高い粘着力で被着体に接着される接着面の面積(強粘着部の面積)を小さくすることができるので、表面保護フィルム10全体の被着体に対する粘着力の上昇を抑えて、糊残りを抑制することが可能になる。
表面保護フィルム10は、使用される際、環状領域16が被着体に接着されればよく、中央部分17は、被着体に接着していてもよいし、していなくてもよい。ただし、中央部分17に対応する被着体の部位は、保護対象である光学部材又は電子部材の中心位置であり、レンズや各種の精密部品等が設けられることが多い。レンズや各種の精密部品は、粘着剤に接触し、粘着剤が転着されると不具合や性能低下が生じやすい。したがって、中央部分17は被着体に接触しないほうが、光学部材又は電子部材に不具合が生じにくくなる。
そのため、表面保護フィルム10は、例えば、図2に示すように、中央部分17が粘着面15側とは反対側に膨らんでいてもよい。このように、中央部17が膨らむと、各種レンズや精密部品への粘着剤の転着が防止されやすくなる。
ただし、表面保護フィルム10は、平面状に形成されていてもよい。平面状に形成しても、中央部分17が、内側部分16Bと同様に弱粘着部により構成されると、中央部分17の粘着剤は被着体に転着しにくく、レンズや精密部品等の被着体に接触しても不具合が生じないことが多い。また、中央部分17に対応する位置に設けられる被着体の部品が、後述する環状部等の被着面よりも低い位置にある場合には、平面状でも表面保護フィルム10が被着体に接触することは防止される。
表面保護フィルム10は、小型化された電子部材や光学部材の保護フィルムとして適切に使用できるようにするために、小サイズのものが好ましい。具体的には、表面保護フィルム10のフィルム面積は、好ましくは20cm2以下である。一方で、フィルム面積の下限は、特に限定されないが、その実用性、加工性の観点から、0.05cm2以上であることが好ましい。また、フィルム面積は、0.1〜10cm2であることがより好ましく、10〜80mm2であることがさらに好ましい。
なお、フィルム面積は、基材11の面積を意味するが、表面保護フィルム10の一部に図2に示すように凹凸がある場合には、平面視したときの基材11の見かけの面積である。
表面保護フィルム10の形状は、特に限定されないが、平面視したとき、円形、楕円形、正方形、矩形等の四角形、四角形以外の多角形等となるものである。
(表面保護フィルムの製造方法)
本実施形態の表面保護フィルム10の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下の方法で製造可能である。
まず、基材11の上に粘着剤層12を形成する。具体的には、必要に応じ適当な溶剤で希釈したエネルギー線硬化型粘着剤を、剥離シート上に所定の乾燥膜厚になるように塗布し、その後乾燥して粘着剤層を形成した後、その粘着剤層に基材を貼り合わせればよい。また、必要に応じ適当な溶剤で希釈したエネルギー線硬化型粘着剤を、基材に直接塗布し、その後乾燥して粘着剤層を形成してもよい。
その後、粘着剤層12に弱粘着部を形成する。弱粘着部の形成は、特に限定されないが、例えば弱粘着部に一致した形状の開口部を有するマスク、あるいは、強粘着部に一致した形状の遮光部を有する遮光部材を介して、公知の照射装置からエネルギー線を粘着剤層12に照射する。エネルギー線は、基材11側から基材11を介して、粘着剤層12に照射してもよいし、基材11の反対側から照射してもよい。基材11の反対側から照射し、かつ、粘着剤層12が剥離シートで保護される場合には、エネルギー線は、剥離シートを介して粘着剤層に照射されることになる。
また、部分的に粘着剤が塗布された表面保護フィルムを作成するには、スクリーン印刷やインクジェット印刷を行うことにより、強粘着部とともに非粘着部を形成することができる。
また、弱粘着部の形成前あるいは形成後に、抜き加工をしてもよい。抜き加工は、例えば剥離シート上に設けられた基材11及び粘着剤層12の積層体に対して行えばよく、この抜き加工により、表面保護フィルム10の形状を上記したように円形等にする。また、任意のタイミングで型押し等により、表面保護フィルム10に適宜凹凸を形成してもよい。
(光学部材又は電子部材)
表面保護フィルム10によって保護される光学部材又は電子部材としては、1又は2以上のレンズとCCD、CMOS等の撮像センサが筺体又はパッケージ内部に収納された撮像モジュール(例えば、カメラモジュール);複数のレンズがレンズ鏡筒等のレンズ保持部材に保持されたレンズユニット;LED等の発光素子を有する発光素子ユニット;バイブレーター等のモーターユニット;通信モジュール、センサーモジュール等が挙げられる。
なお、光学部材とは、光を受光若しくは発光し、又は光を伝送する光学部品を備えるものをいい、上記のうち撮像モジュール、レンズユニット、発光素子ユニット、光信号を送信又は受信する通信モジュール、光センサーモジュール等が光学部材の具体例として挙げられる。また、電子部材とは、通常、電気回路の少なくとも一部を構成し、電気信号を送信又は受信する電子部品、電気信号を処理する電子部品、電気信号や電力により作動する電子部品等を備えるものが挙げられ、上記のうち撮像モジュール、発光素子ユニット、バイブレーター等のモーターユニット、電気信号を送信又は受信する通信モジュール、各種センサーモジュール等が電子部材の具体例として挙げられる。なお、光信号を送信又は受信する通信モジュールや光センサーモジュール、撮像モジュール及び発光素子ユニット等は、通常、電子部材であるとともに、光学部材でもある部材である。
また、光学部材や電子部材は、例えば上記電子部品や光学部品がパッケージや筐体内部に収納され、あるいは支持部材に支持されたものであることが好ましい。また、電子部品や光学部品の一部が表面に露出させたものであることが好ましく、表面保護フィルムは例えば、その露出した部品を保護するために使用される。
表面保護フィルム10が貼付された光学部材又は電子部材(“表面保護フィルム付き部材”ともいう)は、加工され、他の部材に取り付けられ、検査され、又は搬送等されるものであるが、表面保護フィルム10は、これらの工程において光学部材又は電子部材からなる被着体の表面を保護する。そして、表面保護フィルム10は、これら被着体を保護する必要がなくなると、被着体から剥離されて取り除かれるものである。
以下、本実施形態の表面保護フィルム10が図2に示す光学部材20に貼着されて使用される場合の表面保護フィルム10の使用方法の一例を説明する。
ここで、光学部材20は、レンズユニット又は撮像モジュール等であって、少なくとも受光部を構成するレンズ21と、レンズ21を保持するレンズ保持部材22を備える。レンズ保持部材22は、レンズを取り囲むように設けられた環状部23を有する。レンズ保持部材22及び環状部23の材質は特に限定されるのもではないが、近年の機器の小型化、軽量化の要求を満たすためには軽量かつ強度の高い材料が好ましい。さらに、隠蔽性、光吸収性、光反射性など光学部材に求められる様々な要求性能に対してレンズ保持部材22の表面、例えば環状部23の前面にコートや被膜を設けることもできる。
環状部23は、図2では円環状であるが、円環状に限定されず、楕円環状、方形、矩形等の四角形、四角形以外の多角形、その他の環状形状を有していてもよい。なお、環状部23は、一定の高さを有する部材であり、その外周部23A及び内周部23Bそれぞれがレンズ保持部材22の外周面及び内周面を構成する。
表面保護フィルム10は、環状領域16が環状部23の前面23Fに接着するようにして、光学部材20に貼付される。このようにして貼付された表面保護フィルム10は、環状部23、及び環状部23の内側に配置されたレンズ21を保護する。
また、環状部23の前面23Fに設けられる表面被膜24は、比較的被膜強度が低く脆弱なことが多いが、環状部23に接着される環状領域16は、強粘着部と弱粘着部とを有し、高い粘着力で被着体に接着される面積が小さくなる。そのため、脆弱な表面被膜24が設けられても、表面保護フィルム10を剥離するときに剥がれたりすることが防止される。
表面保護フィルム10は、表面保護フィルム10が貼着される被着体に対応した形状を有することが好ましい。すなわち、表面保護フィルム10が貼着される被着体が、図2に示すように円環状の環状部23を有するならば、表面保護フィルムも円形を呈することが好ましい。また、環状部23が、四角形の環状であるならば、表面保護フィルム10も四角形を呈することが好ましい。
このように、表面保護フィルム10が、被着体の形状に対応した形状を有することで、光学部材20を表面保護フィルム10により効率的に保護することが可能である。
また、表面保護フィルム10は、被着面である環状部23の前面23F(被着面)を完全に表面保護フィルム10によって覆うことができるように、環状部23の前面23Fの外周よりも一回り大きいことが好ましい。このような大きさの表面保護フィルム10を使用すると、表面保護フィルム10を被着体に貼付する際に多少の位置ずれがあっても環状部23の前面23Fの全体を表面保護フィルム10により保護することが可能になる。
また、表面保護フィルム10は、図2に示すように、弱粘着部で構成される外側部分16Aが環状部23の外周部23A上に配置されるとともに、弱粘着部で構成される内側部分16Bが環状部23の内周部23B上に配置されるように光学部材20に貼付されることが好ましい。
表面保護フィルム10は、光学部材20から剥離するときに、粘着剤層12が環状部23の外周部23A又は内周部23Bに引っ掛かることがあるが、外側部分16A及び内側部分16Bが、エネルギー線により硬化された弱粘着部から構成されるため、粘着剤層12が引っ掛かっても糊残りが生じにくくなる。一方で、強粘着部で構成される中間部分16Cは、環状部23の前面23Fに接着されるため、表面保護フィルム10の環状部23に対する接着性を良好にすることが可能である。
なお、図2では、表面保護フィルム10が貼付される被着体がレンズ21を有する光学部材20である例を示したが、他の形態の光学部材であってもよいし、電子部材であってもよい。ただし、上記のように、被着体は、レンズ等の保護対象の部品と、その部品を取り囲むように設けられる環状部を備えることが好ましい。このような構成によれば、環状部及び保護対象の部品を、適切に保護することが可能になる。
以上説明した第1の実施形態の表面保護フィルム10によれば、被着体である光学部材又は電子部材の表面に糊残りが生じることを防止できる。また、被着体の表面の被膜24を剥がしたり、剥離不良を生じさせたりすることなく、表面保護フィルム10を適切に被着体から剥離することが可能である。
(第2の実施形態)
図3、4は、本発明の第2の実施形態に係る表面保護フィルムを示す。以下、第2の実施形態に係る表面保護フィルムについて、第1の実施形態との相違点を説明する。なお、第2の実施形態で説明を省略する各部材の詳細な説明は、第1の実施形態と同様である。また、以下で説明する各実施形態では、対応する部材には同じ符号を付して説明する。
第1の実施形態において、粘着面15の環状領域16は、弱粘着部から構成される外側部分、強粘着部から構成される中間部分、及び弱粘着部から構成される内側部分からなるが、本実施形態では、環状領域16の外側部分16Xが、弱粘着部が設けられて弱粘着領域となるとともに、内側部分16Yが、強粘着部が設けられて強粘着領域となり、環状領域16はこれら2つの領域からなる。
より詳細に説明すると、環状領域16の外側部分16Xは、粘着面15の外周縁15Aを構成するとともに、環状を呈する領域であり、該領域の粘着剤層12が硬化されることで、弱粘着部よりなる。内側部分16Yは、外側部分16Xの内周に接する領域であり、該領域の粘着剤層12が硬化されず、強粘着部よりなる。
本実施形態において中央部分17は、内側部分16Yと同様に、強粘着部よりなる。そのため、粘着面15の外側部分16X以外の領域(すなわち、中央部分17及び内側部分16Y)は、全て強粘着部により構成される。ただし、中央部分17は、強粘着部により構成されずに、弱粘着部により構成されてもよいし、弱粘着部と強粘着部が混在されたものから構成されてもよい。
内側部分16Yの外周から重心までの距離W3(内側部分16Yの外径)は、距離rに対する比(W3/r)が、0.1〜0.7であることが好ましく、0.15〜0.65であることがより好ましい。距離W3を上記上限値以下とすることで、接着面における弱粘着部の面積をある程度の大きさにしやすくなり、剥離不良が生じたり、糊残りが生じたりすることを防止しやすくなる。また、距離W3を上記下限値以上とすることで、弱粘着部の面積が必要以上に大きくなって、接着不足が生じることが防止される。
本実施形態に係る表面保護フィルム10は、環状領域16が、第1の実施形態と同様に、例えば、環状部23に接着されて光学部材20に貼付されるものであるが、図4に示すように、弱粘着部からなる外側部分16Xが環状部23の外周部23A上に配置されるとともに、強粘着部で構成される内側部分16Yが環状部23の内周部23B上に配置されるように環状部23に貼付されることが好ましい。本実施形態では、このように、外周部23A上に配置される外側部分16Xが、弱粘着部からなることで、粘着剤層12が外周部23Aに引っ掛かって生じる糊残りをより有効に防止できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る表面保護フィルムについて、第2の実施形態との相違点を説明する。なお、本実施形態において説明を省略する部分は、第2の実施形態と同様である。
第2の実施形態において、環状領域16の外側部分16Xは、弱粘着部から構成され弱粘着領域となるとともに、内側部分16Yは、強粘着部から構成され強粘着領域となったが、本実施形態では、外側部分16Xが、強粘着部から構成されて強粘着領域となるとともに、内側部分16Yが弱粘着部から構成されて弱粘着領域となる。
このように、本実施形態は、強粘着領域と弱粘着領域となる部分が、第2の実施形態から入れ替えられたものであるが、本実施形態でも、表面保護フィルム10の環状領域16が、弱粘着部と強粘着部の両方を有することになる。環状領域16は、通常、上記したように、被着体に接着される接着面である。したがって、本実施形態の表面保護フィルム10を使用した場合にも、被着体への糊残りを抑制することが可能になるとともに、剥離性能も良好となる。
そして、本実施形態でも、環状領域16は、強粘着部で構成される外側部分16Xが環状部の外周部23A上に配置されるとともに、弱粘着部で構成される内側部分16Yが環状部23の内周部23B上に配置されるように、環状部23に接着されることが好ましい。このように、内周部23B上に配置される内側部分16Yが、弱粘着領域となると、本実施形態では、粘着剤層12が内周部23Bに引っ掛かって生じる糊残りを特に有効に防止できる。すなわち、以上の第1〜第3の実施形態のように、環状領域16の内側部分又は外側部分の少なくともいずれかを弱粘着領域とすることで、環状部に対する糊残りを有効に防止しやすくなる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について図5〜10を用いて説明する。なお、第4の実施形態で説明を省略する各部材の詳細な説明は、第1〜第3の実施形態と同様である。また、図5〜10では、黒塗りされた部分が、エネルギー線が照射されて硬化された部分(すなわち、弱粘着部)を示す。
以上の第1〜第3の実施形態では、一定範囲の領域(例えば、環状領域16の外側部分16A等)全体が硬化されて弱粘着部を形成していたが、本実施形態では、微細なパターン形状により弱粘着部が設けられる。
具体的には、図5、6に示すように、粘着面15には、複数の線状の強粘着部と、複数の線状の弱粘着部とを備え、これらが交互に設けられてストライプ状のパターンで配置される。
ストライプ状のパターンは、第4の実施形態では、粘着面15の全体(すなわち、中央部分17及び環状領域16の両方)にわたって配置されており、したがって、環状領域16にも、上記各実施形態と同様に、弱粘着部と強粘着部とが設けられることになる。環状領域16は、上記したように、通常、被着体に接着され、接着面となる領域である。そのため、本実施形態でも、糊残りを防止しつつ、被着体の表面の被膜を剥がしたり、剥離不良を生じさせたりすることなく、表面保護フィルムを適切に被着体から剥離することが可能になる。
なお、第4の実施形態における粘着面15は、弱粘着部と強粘着部とがストライプ状のパターンで配置される必要はなく、その他のパターンで配置されてもよい。例えば、図7に示すように、粘着剤層がエネルギー線で硬化されてなる弱粘着部が、格子状に配置されるとともに、その格子の間の部分が強粘着部となる格子形状パターンで配置されてもよい。なお、格子形状パターンは、強粘着部が格子状に配置されるとともに、その格子の間の部分が弱粘着部となってもよい。
また、図8に示すように、ドット状の複数の弱粘着部が、粘着面15(中央部分17及び環状領域16)上に散りばめられ、その他の部分が強粘着部で構成されるドット形状パターンで配置されてもよい。ただし、ドット形状パターンは、複数のドットが強粘着部となり、その他の部分が弱粘着部で構成されてもよい。なお、図8では、ドットの形状は、円形で示されるが、特に限定されず、楕円形、三角形、四角形、五角形等の各種多角形、さらにはその他の形状でもよい。
さらに、強粘着部と弱粘着部は、波線を複数並べた形状のパターンを構成してもよい。すなわち、図9に示すように、弱粘着部からなる波線を複数並べ、その間の部分が強粘着部となるように、強粘着部と弱粘着部とを粘着面15上に配置してもよい。あるいは、弱粘着部からなる波線を複数並べ、その間の部分が強粘着部となるように、強粘着部と弱粘着部とを粘着面15上に配置してもよい。また、図9では、波線が矩形波線の例が示されるが、矩形波に限定されず、三角波、正弦曲線状の波形等であってもよい。
さらに、図10に示すように、強粘着部と弱粘着部を、市松模様状のパターンに配置させてもよい。
さらには、花柄など各種の幾何学模様を複数並べた形状であってもよい。この場合、各種の模様を強粘着部で構成するとともに、その他の部分を弱粘着部で構成してもよいし、各種の模様を弱粘着部で構成するとともに、その他の部分を強粘着部で構成してもよい。
ただし、粘着面15は、図5、図7〜10に示すように、強粘着部と弱粘着部が交互に設けられるパターン形状を有することが好ましい。強粘着部と弱粘着部が交互に設けられると、弱粘着部が、強粘着部に挟み込まれることになるので、弱粘着部に起因する接着不良が生じにくくなる。また、強粘着部が、弱粘着部によって挟み込まれることで、強粘着部に起因して生じる剥離不良や、剥離時の表面被膜の剥がれが生じにくくなる。
なお、第4の実施形態において、強粘着部と弱粘着部から構成されるパターンの形成は、上記した第1の実施形態の弱粘着部の形成方法と同様である。すなわち、例えば、強粘着部に一致した形状のパターンよりなる遮光部を有する遮光部材を介して、公知の照射装置からエネルギー線を粘着剤層12に照射することで形成可能である。
また、部分的に粘着剤が塗布された表面保護フィルムを作成するには、スクリーン印刷やインクジェット印刷を行うことにより、強粘着部とともに非粘着部を形成することができる。強粘着部と弱粘着部から構成されるパターンを形成することにより、表面被膜が剥がれることをより抑制可能となる。
(第5の実施形態)
以上の第4の実施形態では、強粘着部と弱粘着部により構成されるパターンは、粘着面15の全面(すなわち、環状領域16及び中央部分17の両方)にわたって設けられたが、粘着面15の全面に設けられる必要はなく、粘着面15の一部に設けられてもよい。
以下、その一実施形態である第5の実施形態を図11を用いて説明する。
第5の実施形態では、図11に示すように、強粘着部と弱粘着部により構成されるパターンは、環状領域16の外側部分16A及び内側部分16Bの両方に設けられる。一方で、これら外側部分16A及び内側部分16Bの間の中間部分16Cは、粘着剤層12がエネルギー線により硬化されずに強粘着部となる。すなわち、外側部分16A及び内側部分16Bは、強粘着部と弱粘着部とが混在する領域であるため、強粘着部よりなる中間部分16C(強粘着領域)よりも、領域としての粘着力が低くなる弱粘着領域となる。
本実施形態では、環状領域16には、第1の実施形態と同様に、外側から順に、環状を呈する弱粘着領域からなる外側部分16Aと、環状を呈する強粘着領域からなる中間部分16Cと、中間部分16Cの内側に設けられた弱粘着領域からなる内側部分16Bが設けられる。
したがって、本実施形態に係る表面保護フィルム10も、第1の実施形態と同様に、糊残りを防止しつつ、被着体の表面の被膜を剥がしたり、剥離不良を生じさせたりすることなく、表面保護フィルムを適切に被着体から剥離することが可能になる。
さらに、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、表面保護フィルム10が、環状部23(図2参照)を有する被着体に貼付される際、外側部分16Aが環状部23の外周部23A上に配置されるとともに、内側部分16Bが環状部23の内周部23B上に配置されることで、第1の実施形態と同様に、内周部23B及び外周部23Aで生じる糊残りを特に有効に防止することが可能である。
なお、本実施形態では、中央部分17は、強粘着部と弱粘着部から構成されるパターンが設けられるが、パターンが設けられる必要はなく、強粘着部又は弱粘着部のいずれかのみが設けられてもよい。ただし、中央部分17は、内側部分16Bとともにパターンで構成され、弱粘着領域となることで、第1の実施形態と同様に、中央部分17に対応する位置に設けられたレンズや精密部品に対する粘着剤の転着を防止しやすくなる。
なお、強粘着部と弱粘着部により構成されるパターンが、粘着面15の一部に設けられる場合、その態様は上記の第5の実施形態に限定されず、以下で説明する第6及び第7の実施形態の態様であってもよい。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、図12に示すように、強粘着部と弱粘着部により構成されるパターンは、環状領域16における外側部分16Xに設けられる。一方で、環状領域16における内側部分16Yは、粘着剤層12がエネルギー線により硬化されずに強粘着部により構成される。すなわち、本実施形態では、環状領域16には、第2の実施形態と同様に、外側から順に、環状を呈する弱粘着領域からなる外側部分16Xと、外側部分の内側に設けられた強粘着領域からなる内側部分16Yが設けられる。
したがって、本実施形態に係る表面保護フィルム10も、第2の実施形態と同様に、糊残りを防止しつつ、被着体の表面の被膜を剥がしたり、剥離不良を生じさせたりすることなく、表面保護フィルムを適切に被着体から剥離することができる。
さらに、本実施形態でも、第2の実施形態と同様に、表面保護フィルム10が、環状部23を有する被着体に貼付される際、外側部分16X(弱粘着領域)が環状部23の外周部23A上に配置されることで、外周部23Aに生じる糊残りを特に有効に防止することが可能である(図4参照)。
なお、本実施形態では、中央部分17は、強粘着部により構成されるが、強粘着部で構成される必要はなく、弱粘着部により構成されてもよいし、強粘着部と弱粘着部を混在させ、強粘着部と弱粘着部から構成されるパターンが設けられてもよい。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、図13に示すように、強粘着部と弱粘着部とから構成されるパターンは、環状領域16における内側部分16Yに設けられる。一方で、環状領域16の外側部分16Xは、粘着剤層12がエネルギー線により硬化されずに強粘着部により構成される。すなわち、本実施形態では、環状領域16には、第3の実施形態と同様に、外側から順に、環状を呈する強粘着領域からなる外側部分16Xと、外側部分16Xの内側に設けられる弱粘着領域からなる内側部分16Yが設けられる。
したがって、本実施形態に係る表面保護フィルム10も、環状領域16には、強粘着部と弱粘着部が設けられるため、糊残りを防止しつつ、被着体の表面の被膜を剥がしたり、剥離不良を生じさせたりすることなく、表面保護フィルム10を適切に被着体から剥離することができる。
さらに、本実施形態でも、第3の実施形態と同様に、表面保護フィルム10が、環状部23を有する被着体に貼付される際、内側部分16Y(弱粘着領域)が環状部23の内周部23B上に配置されることで、内周部23Bに生じる糊残りを特に有効に防止することが可能である(図4参照)。
なお、本実施形態では、中央部分17は、内側部分16Yと同様に、強粘着部と弱粘着部から構成されるパターンが設けられるが、パターンで構成される必要はなく、強粘着部又は弱粘着部単体から構成されてもよい。
以上の第5〜第7の実施形態では、弱粘着領域と強粘着領域が設けられ、弱粘着領域が、弱粘着部と強粘着部により構成されるパターンを有する態様を示したが、強粘着領域が弱粘着部と強粘着部により構成されるパターンを有してもよい。
この場合、第5の実施形態のように、弱粘着領域となる外側部分16A及び内側部分16B、さらに、強粘着領域となる中間部分16Cが設けられる場合には、例えば、図14に示すように、外側部分16A及び内側部分16Bが弱粘着部からなるとともに、中間部分16Cが弱粘着部と強粘着部により構成されるパターンからなる。
また、第6の実施形態のように、環状領域16に外側部分16X、内側部分16Yが設けられ(図12参照)、外側部分16Xが弱粘着領域、内側部分16Yが強粘着領域となる場合には、例えば、外側部分16Xが弱粘着部からなり、内側部分16Yが弱粘着部と強粘着部により構成されるパターンからなる。同様に、第7の実施形態のように、環状領域16に外側部分16X、内側部分16Yが設けられ(図13参照)、外側部分16Xが強粘着領域、内側部分16Yが弱粘着領域となる場合には、例えば、外側部分16Xが弱粘着部と強粘着部により構成されるパターンからなり、内側部分16Yが弱粘着部からなる。
なお、図11〜14で示される第5〜第7の実施形態では、弱粘着部と強粘着部から構成されるパターンは、線状の弱粘着部と線状の強粘着部が交互に配置されるストライプ形状を有する態様を示すが、パターンはストライプ形状に限定されず、第4の実施形態で示したいずれのパターン形状を有していてよい。
なお、上記第1〜第7の実施形態の具体的な説明では、エネルギー線硬化型粘着剤を使用して、エネルギー線硬化型粘着剤を部分的に硬化して、弱粘着部と強粘着部とを設ける態様を示したが、その態様に限定されない。
例えば、粘着剤が非エネルギー線硬化型粘着剤であって、表面保護フィルム10に部分的に粘着剤層12が設けられものであってもよい。もちろん、粘着剤がエネルギー線硬化型粘着剤であって、表面保護フィルム10に部分的に粘着剤層12が設けられものであってもよい。
粘着剤層12が部分的に設けられる場合、粘着面15には非粘着部が設けられるが、上記で説明した各実施形態において、弱粘着部となっている部分が非粘着部となる。そして、上記各実施形態の弱粘着領域は、第1〜第3の実施形態では、粘着力を有しない領域である非粘着領域となり、上記第5〜第7の実施形態では、強粘着部と非粘着部により構成されたパターンにより弱粘着領域となる。
また、以上の第4〜第7の実施形態で説明した各パターンにおいて、パターンのピッチ(すなわち、隣接する強粘着部同士の間の間隔、又は隣接する弱粘着部若しくは非粘着部同士の間の間隔)は、好ましくは10〜500μm、より好ましくは10〜300μm、特に好ましくは10〜250μmである。
すなわち、各ストライプの幅、各波線の幅及び波線と波線の間の間隔、格子をなす各線の幅、及び格子を構成する隣接する線と線の間の間隔、ドット間の間隔並びにドットの幅及び高さ、あるいは、市松模様を構成する各四角形の高さ及び幅は、好ましくは10〜500μm、より好ましくは10〜300μm、特に好ましくは10〜250μmである。
さらに、第4の実施形態のように、粘着面15全体がパターンを有する場合(図5〜10参照)、粘着面15全体に対する弱粘着部又は非粘着部の占有面積は、3〜70%であることが好ましく、3〜60%であることがより好ましく、3〜50%が特に好ましい。
また、第5〜第7の実施形態のように、粘着面15の一部の領域(例えば、弱粘着領域)に、パターンが設けられる場合(図11〜13参照)、その領域(弱粘着領域)に対する弱粘着部又は非粘着部の占有面積も同様に、3〜70%であることが好ましく、3〜60%であることがより好ましく、3〜50%が特に好ましい。同様に、強粘着領域にパターンが設けられる場合(例えば、図14参照)、強粘着領域に対する弱粘着部又は非粘着部の占有面積も同様に、3〜70%であることが好ましく、3〜60%であることがより好ましく、3〜50%が特に好ましい。
さらに、上記第1〜第7の実施形態では、弱粘着部が、エネルギー線照射により硬化されて形成されるとともに、エネルギー線が照射されない部分が強粘着部となる態様を示したが、別の手法により、弱粘着部及び強粘着部が形成されてもよい。例えば、弱粘着部及び強粘着部のいずれにも、エネルギー線を照射して硬化するとともに、弱粘着部に対するエネルギー線の照射量を、強粘着部に対するエネルギー線の照射量よりも多くすることで、弱粘着部の硬化率を強粘着部よりも高くして、強粘着部及び弱粘着部を形成してもよい。
さらに、第1〜第7の実施形態では、エネルギー線で硬化された部分は、被着体に対して接着し得るように粘着力を有する弱粘着部であったが、エネルギー線により硬化されることで粘着力が完全に失われて、非粘着部となってもよい。
また、上記各実施形態において、粘着剤がエネルギー線硬化型粘着剤である場合には、剥離する際に表面保護フィルムに再度エネルギー線照射を行い、強粘着部の粘着剤を硬化させることで糊残りをより生じにくくすることも可能である。
また、粘着剤の材料を互いに異なるものとすることで、強粘着部と、弱粘着部又は非粘着部とを形成してもよい。さらに、いわゆる糊殺しにより、弱粘着部又は非粘着部を形成してもよい。すなわち、粘着剤層のさらに上に、剥離剤等の粘着力が低い又は粘着力を有しない材料を部分的に塗布して、その部分を弱粘着部又は非粘着部とするとともに、残りの部分を強粘着部としてもよい。
さらに、上記説明では、表面保護フィルムに、弱粘着部又は非粘着部の一方が設けられる態様を示したが、弱粘着部及び非粘着部の両方が混在して設けられてもよい。例えば、粘着剤を粘着面15に部分的に塗工して、粘着剤が設けられない部分(非粘着部)を形成しつつ、粘着剤層の一部のみをエネルギー線硬化することで、弱粘着部を形成してもよい。その場合、表面保護フィルムは、例えば、上記第1〜第7の実施形態に示した各態様において、弱粘着部の一部が、非粘着部とされる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって制限されるものではない。
本実施例では、以下の方法により表面保護フィルムを評価した。
[糊残り評価]
外径3.75mm、内径2.37mmの円環平板状のポリカーボネート板に表面保護フィルムを互いの中心がほぼ一致するように貼付した後、80℃で5時間加熱した。その後サンプルを常温に戻し、照度230mW/cm2、光量350mW/cm2の照射条件で紫外線を表面保護フィルムに照射し、その後ピンセットでフィルム端部を掴み、剥離角度180°で剥離した。剥離後の被着体上の粘着剤残りを光学顕微鏡(株式会社キーエンス製、商品名「VHX−200」)にて確認した。
A:被着体表面の面積のうち粘着剤が残存する面積が5%未満である。
B:被着体表面の面積のうち粘着剤が残存する面積が5%以上15%未満である。
D:被着体表面の面積のうち粘着剤が残存する面積が15%以上である。
[ずれ評価]
2kgゴムローラーを使用し、圧着回数1回で試験板(SUS304鋼板)に幅25mm、長さ150mmの表面保護用フィルムを、粘着剤層が25mm×25mmの面積で接するように貼り付け、JISZ0237:2000の保持力試験に準拠して評価した。
A:70000秒以上保持し、かつ1mm未満のずれしか生じなかった。
B:70000秒経過時に保持していたが、1mm以上のずれが生じた。
C:70000秒経過時に保持していたが、3mm以上のずれが生じた。
D:70000秒経過前にサンプルが落下した。
[膜剥がれ評価]
外径3.75mm、内径2.37mmの円環平板状を有し、表面に酸化チタンを塗膜したポリカーボネート板を被着体として用意した。その被着体の表面に、表面保護フィルムを互いの中心がほぼ一致するように貼付した後、80℃、5時間で加熱した。その後、サンプルを常温に戻して、照度230mW/cm2、光量350mW/cm2の照射条件で紫外線を表面保護フィルムに照射し、その後ピンセットにてフィルム端部を掴み、剥離角度180°で剥離した。剥離後の被着体の薄膜の剥がれを光学顕微鏡(株式会社キーエンス製、商品名「VHX−200」)にて確認して、以下の評価基準で評価した。
1:被着体表面の面積のうち膜が剥がれた面積が5%未満である。
2:被着体表面の面積のうち膜が剥がれた面積が5%以上10%未満である。
3:被着体表面の面積のうち膜が剥がれた面積が10%以上25%未満である。
4:被着体表面の面積のうち膜が剥がれた面積が25%以上50%未満である。
5:被着体表面の面積のうち膜が剥がれた面積が50%以上である。
各実施例、比較例では、粘着剤として以下の配合A、Bからなる粘着剤を使用した。
Figure 2017006604

※表1における各数値は、質量部を示す。
※また、表1に示す各成分は、以下のとおりである。
アクリル系樹脂:ブチルアクリレート(BA)、メチルメタクリレート(MMA)及び、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)を、質量比65/20/15(BA/MMA/HEA)で共重合した得たアクリル系重合体に、2−ヒドロキシエチルアクリレートの80モル%に2−イソシアナートエチルメタクリレート(MOI)を付加して得たもの
フィラー:シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「YA050C−MJE」、平均粒子径:50nm)
架橋剤:トリレンジイソシアネート系架橋剤(東ソー株式会社製、商品名「コロネートL」)
光重合開始剤:ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(BASF社製、商品名「ダロキュアTPO」)
[実施例1]
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)系剥離シート(リンテック株式会社製、商品名「SP PET381031」)に、配合Aの粘着剤を塗工し、100℃で1分間乾燥して、厚さが10μmの粘着剤層を形成し、次いで、粘着剤層にPETフィルム(厚さ:50μm、東洋紡株式会社製、商品名「A4100」)からなる基材を貼り合わせた。その後、23℃、50%RH環境下に7日間静置した。次いで、作製したシートの基材側に、遮光フィルターを置き、紫外線照射装置(リンテック株式会社製、商品名「RAD−2000m/12」)で、照度230mW/cm2、光量350mW/cm2の照射条件で紫外線を照射して粘着剤層を硬化して、その後、得られたシートを抜き加工して、直径5mmの円形の表面保護フィルムを得て、糊残り、及び膜剥がれについて評価した。
なお、遮光フィルターは、図3に示す表面保護フィルムのように、外側部分16Xをエネルギー線で硬化せずに強粘着部(強粘着領域)とし、内側部分16Yをエネルギー線で硬化した弱粘着部(弱粘着領域)となるように遮光した。内側部分16Yの外径/2(W3)は、1.42mmであった。
また、作製したシートを幅25mm、長さ150mmサイズに裁断したものを評価用サンプルとしてずれを評価した。ただし、ずれ評価用サンプルは、試験板との貼付部分全体が、強粘着領域、すなわち強粘着部(未硬化部分)となるように準備した。
[実施例2]
遮光フィルターの遮光部分を変更し、図3に示す表面保護フィルムのように、外側部分16Xをエネルギー線で硬化した弱粘着部とし、内側部分16Yをエネルギー線で硬化せずに強粘着部となるようにした点以外は実施例1と同様にした。内側部分16Yの外径/2(W3)は、1.42mmであった。
[実施例3]
遮光フィルターの遮光部分を変更し、図1に示す表面保護フィルムのように、外側部分16A,内側部分16Bをエネルギー線で硬化して弱粘着部とし、中間部分16Cをエネルギー線で硬化せずに強粘着部とした点以外は実施例1と同様にした。中間部分16Cの外径/2(W1)は1.65mm、内側部分16Bの外径/2(W2)は1.42mmであった。
[実施例4]
使用する粘着剤の配合を配合Bに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
[実施例5]
遮光フィルターの遮光部分を変更し、図14に示す表面保護フィルムのように、外側部分16A,内側部分16B全体をエネルギー線で硬化して弱粘着領域とし、中間部分16Cをドット状(図8参照)のパターンに硬化して、円形のドット状の弱粘着部(硬化部分)と、強粘着部(ドット以外の未硬化部分)とからなる強粘着領域とした以外は実施例1と同様にした。中間部分16Cの外径/2(W1)が1.65mm、内側部分16Bの外径/2(W2)が1.42mmであった。また、弱粘着部が強粘着領域全体の10%、強粘着部が90%となるようにした。
また、ずれ評価用サンプルにおいては、試験板との貼付部分全体が強粘着領域となるように、すなわち、円形のドット状の弱粘着部(硬化部分)と、強粘着部(ドット以外の未硬化部分)からなるように準備した。
[実施例6]
遮光フィルターの遮光部分を変更して、強粘着領域において、弱粘着部が強粘着領域全体の20%、強粘着部が80%となるようにしたことを除いて実施例5と同様に実施した。
[実施例7]
遮光フィルターの遮光部分を変更して、強粘着領域において、弱粘着部が強粘着領域全体の50%、強粘着部が50%となるようにしたことを除いて実施例5と同様に実施した。
[比較例1]
粘着剤層を硬化しなかった点を除いて実施例1と同様に実施した。
Figure 2017006604
表2の結果から明らかなように、実施例1〜7では、環状領域の少なくとも一部を強粘着部として、残りの部分を弱粘着部とすることで、粘着剤層の保持力を良好に維持しつつ、表面保護フィルムを剥がしたときの糊残りや、被着体の被膜の剥がれを防止することができた。さらに、被着体の被膜の剥がれは、実施例5〜7のように、粘着面の一部を弱粘着部と強粘着部からなるパターンとしたほうがより有効に防止することができた。
それに対して、比較例1では、環状領域に強粘着部、及び弱粘着部を設けなかったため、表面保護フィルムを剥がしたときに糊残り及び膜剥がれが発生し、光学部材や電子部材の保護フィルムとして満足できる性能のものではなかった。
10 表面保護フィルム
11 基材
12 粘着剤層
15 粘着面(粘着剤層側の面)
16 環状領域
16A、16X 外側部分
16B、16Y 内側部分
16C 中間部分
17 中央部分
20 光学部材
21 レンズ
22 レンズ保持部材
23 環状部

Claims (12)

  1. 光学部材又は電子部材に貼付し、その表面を保護するために使用される表面保護フィルムであって、
    基材と、前記基材の一方の面に設けられる粘着剤層とを備え、
    前記表面保護フィルムの粘着剤層側の面は、少なくとも、中央部分を取り囲む環状領域において、一部が強粘着部であるとともに、その他の部分が前記強粘着部よりも粘着力が低い弱粘着部、及び非粘着部の少なくともいずれかである表面保護フィルム。
  2. 前記粘着剤層がエネルギー線硬化性粘着剤からなるとともに、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかがエネルギー線が照射されて硬化された部分により構成される請求項1に記載の表面保護フィルム。
  3. 前記粘着剤層が、前記基材の一方の面に、部分的に設けられたものであり、前記粘着剤層が設けられない部分が前記非粘着部となる請求項1又は2に記載の表面保護フィルム。
  4. 前記表面保護フィルムの粘着剤層側の面は、少なくとも前記環状領域に、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと、前記強粘着部とが交互に設けられるパターン形状を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
  5. 前記表面保護フィルムの粘着剤層側の面の少なくとも前記環状領域において、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと、前記強粘着部とが、ストライプ形状、格子形状、ドット形状、波線を複数並べた形状、市松模様、及び各種の模様を複数並べた形状から選択されるいずれかのパターンで配置されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
  6. 前記環状領域における外側部分及び内側部分の両方が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかが設けられ弱粘着領域又は非粘着領域となるとともに、前記外側部分及び内側部分の間の中間部分が前記強粘着部が設けられ強粘着領域となる請求項1〜5のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
  7. 前記環状領域における外側部分及び内側部分のうちいずれか一方が、前記強粘着部が設けられ強粘着領域になるとともに、他方が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかが設けられ、弱粘着領域又は非粘着領域となる請求項1〜5のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
  8. 前記弱粘着領域が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと強粘着部が交互に設けられるパターン形状を有する請求項6又は7に記載の表面保護フィルム。
  9. 前記強粘着領域が、前記弱粘着部及び非粘着部の少なくともいずれかと強粘着部が交互に設けられるパターン形状を有する請求項6又は7に記載の表面保護フィルム。
  10. 前記光学部材又は電子部材は、環状部を有するとともに、
    前記表面保護フィルムの前記環状領域が前記環状部に接着される請求項1〜9のいずれか1項に記載の表面保護フィルム。
  11. 光学部材又は電子部材のいずれかから選択される部材と、該部材の表面に貼付される請求項1〜10のいずれか1項に記載の表面保護フィルムとを備える表面保護フィルム付き部材。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の表面保護フィルムを、光学部材又は電子部材の表面に貼付してその表面を保護する方法。
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