JPWO2016194749A1 - ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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Abstract

芳香族ポリカーボネート樹脂(A)及びポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、前記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、前記ポリエーテル化合物(B)0.005〜5質量部を含有し、(1)前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるカリウム量が6質量ppm以下であること、及び(2)前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるナトリウム量が1質量ppm以下であることのうち少なくとも1つを満たす、ポリカーボネート樹脂組成物。

Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に関する。
芳香族ポリカーボネートは、透明性、機械的性質、熱的性質、電気的性質及び耐候性等に優れ、その特性を活かして導光板、レンズ、光ファイバー等の光学成形品に使用されている。しかしながら、その透明性を示す指標の1つである光線透過率はポリメチルメタクリレート(PMMA)等に比べ低い。したがって、芳香族ポリカーボネート製の導光板と光源とから面光源体を構成した場合、輝度が低いという問題があった。そのため、芳香族ポリカーボネート製の導光板における輝度及び光線透過率を高める方法について開発が進められている。
特許文献1及び2には、白濁や透過率の低下がなく、透過率及び色相の良好な導光板用ポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的として、芳香族ポリカーボネート樹脂に対して、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールを主体としたポリオキシアルキレングリコール又はその脂肪酸エステルを含有させた導光板用芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献3では、白濁や透過率の低下がなく、透過率及び色相の良好な導光板用ポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的として、芳香族ポリカーボネート樹脂に対して、ポリオキシエチレングリコールを含有させた導光板用芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献4では、芳香族ポリカーボネート樹脂にポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールを配合してなる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
しかし、タブレット等の中型の導光板では、色相がよい導光板が求められており、特許文献1〜4に開示されたポリカーボネート樹脂組成物では十分とは言えない場合があった。
特開2004−051700号公報 特開2013−231899号公報 特開2015−025068号公報 国際公開第2011/083635号
本発明が解決しようとする課題は、高温成形での熱安定性に優れ、幅広い温度域で成形しても透明でかつ色相の良好な導光板等を製造することができるポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、樹脂組成物中に含まれるポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)中の特定のアルカリ金属量を低減させることにより、透明でかつ色相の良好な導光板等の製造に適したポリカーボネート樹脂組成物を得ることができることを見出した。
すなわち、本発明は以下のポリカーボネート樹脂組成物に関する。
<1>芳香族ポリカーボネート樹脂(A)及びポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、
前記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、前記ポリエーテル化合物(B)0.005〜5質量部を含有し、
下記条件(1)及び(2)のうち少なくとも1つを満たす、ポリカーボネート樹脂組成物。
(1)前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるカリウム量が6質量ppm以下である。
(2)前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるナトリウム量が1質量ppm以下である。
<2>前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるカリウム量が3質量ppm以下である、上記<1>に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<3>前記条件(1)及び(2)の両方を満たす、上記<1>又は<2>に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<4>前記ポリエーテル化合物(B)が、(RB1O)mで表されるポリオキシアルキレン構造及び(RB2O)nで表されるポリオキシアルキレン構造を有する、上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(式中、RB1及びRB2は、それぞれ独立に炭素数1以上のアルキレン基を示す。mは0以上300未満であり、nは0以上300未満である。m+nは5以上300未満である)
<5>前記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、酸化防止剤(C)0.005〜1質量部を更に含有する、上記<1>〜<4>のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<6>前記酸化防止剤(C)が、アリール基を有するリン系化合物である、上記<5>に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<7>上記<1>〜<6>のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物を含む成形品。
<8>上記<1>〜<6>のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物を含む光学部材。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、高温成形での熱安定性に優れる。そのため、本発明のポリカーボネート樹脂組成物によれば、高温成形での熱安定性に優れ、幅広い温度域で成形しても透明でかつ色相の良好な導光板等を製造することができる。
以下に、本発明を説明する。なお、本明細書において、数値の記載に関する「A〜B」という用語は、「A以上B以下」(A<Bの場合)又は「A以下B以上」(A>Bの場合)を意味する。また、本発明において、好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と、カリウム及び/又はナトリウムの含有量を低減したポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)とを含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、ポリエーテル化合物(B)0.005〜5質量部を含有することを特徴とする。
[成分(A):芳香族ポリカーボネート樹脂]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含有される芳香族ポリカーボネート樹脂(A)としては、特に制限なく、公知の方法により製造されたものを用いることができる。
例えば、二価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法(界面重縮合法)又は溶融法(エステル交換法)により製造したもの、すなわち、末端停止剤の存在下に、二価フェノールとホスゲンを反応させる界面重縮合法、又は末端停止剤の存在下に、二価フェノールとジフェニルカーボネート等とのエステル交換法等により反応させて製造されたものを用いることができる。
二価フェノールとしては、様々なものを挙げることができるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド及びビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等を挙げることができる。その他、ハイドロキノン、レゾルシン及びカテコール等を挙げることもできる。これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系が好ましく、特にビスフェノールAが好適である。
カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、又はハロホルメート等であり、具体的にはホスゲン、二価フェノールのジハロホルメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等である。
なお、本発明において成分(A)は、分岐構造を有していてもよく、分岐剤としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログルシン、トリメリット酸及び1,3−ビス(o−クレゾール)等がある。
末端停止剤としては、一価のカルボン酸とその誘導体や、一価のフェノールを用いることができる。例えば、p−tert−ブチル−フェノール、p−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、p−パーフルオロノニルフェノール、p−(パーフルオロノニルフェニル)フェノール、p−(パーフルオロヘキシルフェニル)フェノール、p−tert−パーフルオロブチルフェノール、1−(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロデカン、p−〔2−(1H,1H−パーフルオロトリドデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル〕フェノール、3,5−ビス(パーフルオロヘキシルオキシカルボニル)フェノール、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロドデシル、p−(1H,1H−パーフルオロオクチルオキシ)フェノール、2H,2H,9H−パーフルオロノナン酸、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール等を挙げることができる。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)としては、主鎖が下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリカーボネートであることが好ましい。

(式中、RA1及びRA2はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基又はアルコキシ基を示し、RA1とRA2とは同一でも異なっていてもよい。Xは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO2−、−O−又は−CO−を示し、a及びbはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。aが2以上の場合にはRA1は同一でも異なっていてもよく、bが2以上の場合にはRA2は同一でも異なっていてもよい。)
A1及びRA2で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基(「各種」とは、直鎖状及びあらゆる分岐鎖状のものを含むことを示し、以下、同様である。)、各種ペンチル基、各種ヘキシル基が挙げられる。RA1及びRA2で示されるアルコキシ基としては、アルキル基部位が前記アルキル基である場合が挙げられる。
A1及びRA2は、いずれも、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基である。
Xで示されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられ、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましい。Xで示されるアルキリデン基としては、エチリデン基、イソプロピリデン基等が挙げられる。Xで示されるシクロアルキレン基としては、シクロペンタンジイル基やシクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基等が挙げられ、炭素数5〜10のシクロアルキレン基が好ましい。Xで示されるシクロアルキリデン基としては、例えば、シクロヘキシリデン基、3,5,5−トリメチルシクロヘキシリデン基、2−アダマンチリデン基等が挙げられ、炭素数5〜10のシクロアルキリデン基が好ましく、炭素数5〜8のシクロアルキリデン基がより好ましい。
a及びbは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
本発明において、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、得られる成形体の透明性、機械的特性、熱的特性等の観点から、ビスフェノールA構造を有するポリカーボネート樹脂を含むことが好ましい。ビスフェノールA構造を有するポリカーボネート樹脂としては、具体的には前記一般式(I)において、Xがイソプロピリデン基のものが挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂(A)中のビスフェノールA構造を有するポリカーボネート樹脂の含有量は、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは75〜100質量%、更に好ましくは85〜100質量%である。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量(Mv)は、流動性の観点から、好ましくは9,000〜50,000、より好ましくは10,000〜30,000、更に好ましくは11,000〜25,000である。特に、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を導光板等の薄肉光学成形品として用いる場合には、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)のMvは9,000〜17,000であることが好ましい。
本発明において、この粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃における塩化メチレン溶液(濃度単位:g/L)の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求め、次式にて算出するものである。
[η]=1.23×10-5Mv0.83
また、ポリカーボネート樹脂中のカリウム量が1質量ppm以下、ナトリウム量が1質量ppm以下であることがより好ましい。
[成分(B):ポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含有されるポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)は、下記条件(1)及び(2)のうち少なくとも1つを満たすことを要する。
(1)上記ポリエーテル化合物(B)に含まれるカリウム量が6質量ppm以下である。
(2)上記ポリエーテル化合物(B)に含まれるナトリウム量が1質量ppm以下である。
なお、当該ポリエーテル化合物(B)も含め、本発明においては、カリウム量及びナトリウム量の測定は、プラズマ発光分光法(ICP法)を用いて定量した。
上記条件(1)のうち、ポリエーテル化合物(B)中のカリウム量は、好ましくは4質量ppm以下、より好ましくは3質量ppm以下、更に好ましくは1質量ppm以下、最も好ましくは1質量ppm未満である。
上記条件(2)のうち、ポリエーテル化合物(B)中のナトリウム量は、好ましくは1質量ppm未満である。
本発明者らは、カリウム又はナトリウムの含有量を低減したポリオキシアルキレン構造を有する上記ポリエーテル化合物(B)を用いることにより、幅広い温度域で成形しても透明でかつ色相の良好な導光板等を製造することができるポリカーボネート樹脂組成物を得ることができることを見出した。ポリエーテル化合物(B)が上記条件(1)及び(2)の両方を満たすことがより好ましい。
一方で、吸着処理や濾過分離、遠心分離などによる精製等でカリウム及び/又はナトリウムの含有量を0ppmとすることは難しいため、本発明のポリエーテル化合物(B)はカリウム及び/又はナトリウムを含むものである。このような事情を考慮すれば、本発明では、ポリエーテル化合物(B)はカリウム及び/又はナトリウムを含んでもよいが、上記条件(1)及び/又は(2)を満たすことが必要である。
上記ポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)は、(RB1O)mで表されるポリオキシアルキレン構造及び(RB2O)nで表されるポリオキシアルキレン構造を有することが好ましい。ここで、RB1及びRB2は、それぞれ独立に炭素数1以上のアルキレン基を示す。mは0以上300未満であり、nは0以上300未満である。m+nは5以上300未満であり、好ましくは10〜200、より好ましくは20〜100である。
B1及びRB2で示されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられ、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましい。
m個のRB1O基において、複数のRB1は同一でも異なっていてもよく、互いに同一のアルキレン基でもよく、炭素数の異なるアルキレン基であってもよい。すなわち、(RB1O)mで表されるポリオキシアルキレン基は、ポリオキシエチレン基やポリオキシプロピレン基等の単一のオキシアルキレン単位を繰り返し単位として有するものに限定されず、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位など炭素数の異なる複数のオキシアルキレン単位を繰り返し単位として有するものであってもよい。
また、RB2もRB1と同様であり、n個のRB2O基において、複数のRB2は同一でも異なっていてもよく、互いに同一のアルキレン基でもよく、炭素数の異なるアルキレン基であってもよい。
なお、複数のRB1は同一であることがより好ましく、また複数のRB2も同一であることがより好ましい。
また、ポリエーテル化合物(B)は、下記一般式(II)で表される化合物(B−1)、多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物及びそのエステル(B−2)、並びに環状ポリエーテル化合物(B−3)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
B3O−(RB1O)m−A−(RB2O)n−RB4 (II)
(式中、RB1及びRB2は、それぞれ独立に炭素数1以上のアルキレン基を示す。mは0以上300未満であり、nは0以上300未満である。m+nは5以上300未満である。RB3及びRB4は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のアルカノイル基、炭素数2〜30のアルケノイル基、又はグリシジル基を示す。Aは、単結合又は2価の有機基を示す。)
B1及びRB2で示されるアルキレン基については上述のとおりである。また、(RB1O)mで表されるポリオキシアルキレン構造及び(RB2O)nで表されるポリオキシアルキレン構造についても上述のとおりである。
B3及びRB4で示される炭素数1〜30の炭化水素基としては、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基等が挙げられる。
アルキル基及びアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アリル基、プロペニル基、各種ブテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。アリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基等が挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基、メチルベンジル基等が挙げられる。
B3及びRB4で示される炭素数1〜30のアルカノイル基としては、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばメタノイル基、エタノイル基、n−プロパノイル基、イソプロパノイル基、n−ブタノイル基、t−ブタノイル基、n−ヘキサノイル基、n−オクタノイル基、n−デカノイル基、n−ドデカノイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。これらの中でも、相溶性や、熱安定性及び製造容易性の観点から、炭素数1〜20のアルカノイル基が好ましい。
B3及びRB4で示される炭素数2〜30のアルケノイル基としては、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばエテノイル基、n−プロペノイル基、イソプロペノイル基、n−ブテノイル基、t−ブテノイル基、n−ヘキセノイル基、n−オクテノイル基、n−デセノイル基、n−ドデセノイル基等が挙げられる。これらの中でも、低分子量とする観点、相溶性や溶解性の観点及び製造容易性の観点から、炭素数2〜10のアルケノイル基が好ましく、炭素数2〜6のアルケノイル基がより好ましい。
Aで示される2価の有機基としては、例えば下式(a)で表される基が挙げられる。
前記一般式(II)で表される化合物(B−1)の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンジメチルエーテル、ポリオキシエチレン−ビスフェノールAエーテル、ポリオキシプロピレン−ビスフェノールAエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ビスフェノールAエーテル、ポリエチレングリコール−アリルエーテル、ポリエチレングリコール−ジアリルエーテル、ポリプロピレングリコール−アリルエーテル、ポリプロピレングリコール−ジアリルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−アリルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジステアレート等が挙げられる。これらは市販品として入手可能であり、例えば日油(株)製の「ユニオックス(登録商標)」、「ユニオール(登録商標)」、「ユニルーブ(登録商標)」、「ユニセーフ(登録商標)」、「ポリセリン(登録商標)」、「エピオール(登録商標)」等を使用することができる。
多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物及びそのエステル(B−2)における多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリルエーテル、ソルビトール等が挙げられる。
環状ポリエーテル化合物(B−3)の具体例としては、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6等が挙げられる。
ポリエーテル化合物(B)の数平均分子量としては、特に限定されないが、好ましくは200〜10,000、より好ましくは500〜8,000、更に好ましくは1,000〜5,000である。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂におけるポリエーテル化合物(B)の含有量は、幅広い温度域で成形しても成形時の劣化による光学特性の低下のないポリカーボネート樹脂組成物を得る観点から、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.005〜5質量部であり、好ましくは0.05〜2質量部、より好ましくは0.1〜1質量部である。
[成分(C):酸化防止剤]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上述の成分(A)及び(B)に加えて、酸化防止剤(C)を含むことができる。
上記酸化防止剤(C)としては、アリール基を有するリン系化合物が好ましく、上記リン系化合物がフォスファイト構造を有することがより好ましい。中でも下記一般式(III−1)で表される亜リン酸エステル(C−1)及び下記一般式(IV)で表されるペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)からなる群より選択される少なくとも1種であるものが好ましい。亜リン酸エステル(C−1)及びペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)は、それぞれポリカーボネート樹脂組成物に対して耐熱性を付与することができる。

(式中、R1はアリール基又はアルキル基を表し、同一でも異なっていてもよい。)

(式中、Y1〜Y4は炭素数6〜15の炭化水素基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、Y1〜Y4は、好ましくはそれぞれ独立に無置換でも置換されていてもよいクミル基、無置換でも置換されていてもよいフェニル基、無置換でも置換されていてもよいナフチル基、あるいは無置換でも置換されていてもよいビフェニル基である。)
上記一般式(III−1)中、R1で表されるアルキル基は、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。R1がアリール基である場合、R1は以下の一般式(III−a)、(III−b)、又は(III−c)のいずれかで表されるアリール基が好ましい。

(式(III−a)中、R1aは炭素数1〜10のアルキル基を表す。式(III−b)中、R1bは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
亜リン酸エステル(C−1)は、下記一般式(III−2)で表される化合物であることも好ましい。
式(III−2)中、R2、R3、R5、R6、R8、R9、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し、R4、R7、R10及びR13は、それぞれ独立にアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示し、m1〜m4は、それぞれ独立に0〜3の整数を示す。R2、R3、R5、R6、R8、R9、R11及びR12はメチル基が好ましく、m1〜m4は0が好ましい。
上記亜リン酸エステルとして、市販品である「アデカスタブPEP36」、「アデカスタブPEP−8」(以上、いずれも(株)ADEKA製、商品名)や、「Weston 618」、「Weston 619G」(以上、いずれもGE社製、商品名)を使用することができるが、これに限定されない。
ペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)は、更に好ましくは下記一般式(IV−1)で表されるペンタエリスリトールジフォスファイト化合物である。

(式中、RC1〜RC8は、それぞれ独立にアルキル基又はアルケニル基を示す。RC1とRC2、RC3とRC4、RC5とRC6、RC7とRC8は、互いに結合して環を形成してもよい。RC9〜RC12は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示す。m1〜m4は、それぞれ独立に0〜5の整数である。Z1〜Z4は、それぞれ独立に単結合又は炭素原子を示す。Z1〜Z4が単結合を示す場合、RC1〜RC8は一般式(IV−1)から除外される。)
ペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)は、三塩化リン及びペンタエリスリトールに塩素系溶剤を加えてペンタエリスリトールジクロロフォスファイトを得た後、芳香族系溶剤及び有機窒素含有塩基化合物の存在下で加熱混合することで得ることができる(例えば特開2004−018406号公報を参照)。
ペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)の中でも、ポリカーボネート樹脂組成物に対して耐熱性及び耐加水分解性を良好に付与することができ、また入手容易であることから、下記式(IV−2)で表されるビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイトが特に好適である。この化合物は市販品として入手可能であり、例えばDover Chemical社製の「Doverphos(登録商標) S−9228PC」を使用することができる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物に含まれ得る上記酸化防止剤(C)の含有量は、幅広い温度域で成形しても成形時の劣化による光学特性の低下のないポリカーボネート樹脂組成物を得る観点から、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは0.005〜1質量部であり、より好ましくは0.01〜0.8質量部、更に好ましくは0.03〜0.5質量部である。酸化防止剤として亜リン酸エステル(C−1)又はペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)のいずれかを用いる場合には、上記酸化防止剤(C)の含有量は用いる亜リン酸エステル(C−1)又はペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)の量であり、亜リン酸エステル(C−1)及びペンタエリスリトールジフォスファイト化合物(C−2)を組み合わせて用いる場合には、上記酸化防止剤の量はそれらの合計量である。
[添加剤]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、上述の成分(A)〜(C)の他にポリオルガノシロキサン等の任意の添加剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜添加することができる。以下、例示する。
[ポリオルガノシロキサン]
ポリオルガノシロキサンとしては、アルコキシ基、アリールオキシ基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシル基、シラノール基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基及びビニル基等の官能基を1種以上有する化合物であることが好ましい。
上記ポリオルガノシロキサンは、ポリオルガノシロキサン中のカリウム量が1質量ppm以下、ナトリウム量が5質量ppm以下であるものがより好ましい。
ポリオルガノシロキサンの添加量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.15質量部、より好ましくは0.02〜0.15質量部、更に好ましくは0.05〜0.1質量部である。上記範囲内であれば、他の成分と協奏して、離型性を向上させることができ、さらに340℃を超える高温の成形条件、特に連続成形条件であっても、シルバーの発生や、金型付着物を大幅に低減することができる。
ポリオルガノシロキサンの動粘度は、離型性としての滑性効果の観点から、25℃において、好ましくは10mm2/s以上であり、ポリカーボネート樹脂への分散性の観点から、好ましくは200mm2/s以下である。上記観点から、ポリオルガノシロキサンの粘度は、より好ましくは20〜150mm2/s、更に好ましくは40〜120mm2/sの範囲である。
ポリオルガノシロキサンの屈折率は、ポリカーボネートに添加した際に透明性を低下させないために、ポリカーボネートとの屈折率の差をできるだけ小さくすることが好ましい。ポリカーボネートの屈折率は1.58であることから、ポリオルガノシロキサンの屈折率は、好ましくは1.45以上、より好ましくは1.50以上、更に好ましくは1.52以上である。
[脂肪族環状エポキシ化合物]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、耐加水分解性を更に向上させるために脂肪族環状エポキシ化合物を配合してもよい。脂環式エポキシ化合物とは、脂環式エポキシ基、すなわち脂肪族環内のエチレン結合に酸素1原子が付加したエポキシ基を持つ環状脂肪族化合物をいい、具体的には特開平11−158364号公報に示される。市販品としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(「セロキサイド2021P」(登録商標)、(株)ダイセル製)や、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(「EHPE3150」(登録商標)、(株)ダイセル製)を用いることができる。
また、「セロキサイド2021P」と「EHPE3150」との混合物として、(株)ダイセルから市販されている「EHPE3150CE」(登録商標)も好ましく用いることができる。
[芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及び光学成形品]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は特に限定されない。
例えば前記成分(A)及び(B)、及び必要に応じ(C)成分、その他添加剤を混合し、溶融混練を行う。溶融混練は、通常用いられている方法、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等を用いる方法により行うことができる。溶融混練に際しての加熱温度は、通常220〜300℃程度の範囲で適宜選定される。
なお、本発明のポリカーボネート樹脂組成物中のカリウム量は1質量ppm以下であり、ナトリウム量が1質量ppm以下であることが好ましい。
上記の溶融混練物、あるいは、得られた樹脂ペレットを原料として、公知の成形方法、例えば中空成形法、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、真空成形法、ブロー成形法、プレス成形法、圧空成形法、発泡成形法、熱曲げ成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法及び回転成形法等の成形法を適用して、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形して成形品を得ることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は耐熱性に優れ、340℃を超える高温での成形においても色相に優れる成形品を得ることができるため、射出成形法など、成形材料に高い流動性を要求する成形法に好適である。一方、押出成形法では、220〜280℃程度の低温で成形することで、透明性が高く、黄変のない高い光学特性のシート又はフィルム等の製品を得ることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、光線透過率及び輝度に優れ、高温での成形にも耐え得る樹脂組成物であって、特に射出成形に適する。一方、低温成形適性も高いことから、射出成形以外の成形でも、光透過性に優れた成形品を得ることができ、光学部材、特に導光部材として有用である。
導光板としては、好ましくは厚さ数mm〜数百μm、より好ましくは厚さ0.5mm以下の薄肉部を有していれば特に制限はなく、平板でもよく、レンズ効果を有する曲面板やプリズム転写板でもよい。成形法も特に限定されず、目的・用途に応じて適宜、形状や成形法を選定すればよい。導光板の好ましい製造方法についても、前述の成形体の製造方法と同じである。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[粘度平均分子量(Mv)の測定]
ウベローデ型粘度計にて、20℃における塩化メチレン溶液(濃度単位:g/L)の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求めた後、次式にて算出した。
[η]=1.23×10-5Mv0.83
[金属量の測定]
各成分及びポリカーボネート樹脂組成物中の金属量は以下の通りプラズマ発光分光法(ICP法)にて測定した。
試料を硫酸処理し、灰化させ、酸分解した後、上記金属量の測定をICP分析装置(Agilent Technologies社製,「720−ES」)により行った。
実施例及び比較例で使用した各成分は以下のとおりである。
<芳香族ポリカーボネート樹脂(A)>
(A−1):「タフロン FN1500」(出光興産(株)製、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量(Mv)=14,500)
(A−2):「タフロン FN1200」(出光興産(株)製、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量(Mv)=11,500)
<ポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)>
(B−1):「ユニルーブ 50DE−25」(日油(株)製、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ビスフェノールAエーテル)を、吸着剤「キョーワード600」(協和化学(株)製)を用いて吸着処理を行い、濾過分離した。カリウム含有量は1質量ppm未満、ナトリウム含有量は1質量ppm未満であった。
(B−2):「ユニルーブ 50DE−25」(日油(株)製、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ビスフェノールAエーテル)。ただし、上記の吸着処理及び濾過分離処理は行わなかった。カリウム含有量は7質量ppm、ナトリウム含有量は2質量ppmであった。
<リン系化合物(C)>
(C−1):「アデカスタブ PEP−36」((株)ADEKA製、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト)
(C−2):「Doverphos S−9228PC」(Dover Chemical社製、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト)
<その他の添加剤>
「KR−511」(信越化学工業(株)製、ポリオルガノシロキサン化合物)
「セロキサイド 2021P」((株)ダイセル製、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)
実施例1〜5及び比較例1〜5
各例において、表1及び2に示す量比で各成分を配合してポリカーボネート樹脂組成物を調製した。スクリュー径40mmのベント付単軸押出機(田辺プラスチックス機械(株)製「VS−40」)を使用して、シリンダー温度250℃で溶融混練し、ストランドカットによりペレットを製造した。製造したペレットを110℃で5時間乾燥した後、射出成形機(日精樹脂工業(株)製「ES1000」)を用いて、320℃のシリンダー温度設定で、サイクル時間50秒で、厚さ5mmの平板状試験片を成形した。成形された平板状試験片は目視により透明であることを確認した。
また、滞留熱安定性を確認するために、上記と同様にペレットを製造し、110℃で5時間乾燥させた。このペレットを射出成形機(日精樹脂工業(株)製「ES1000」)を用いて、350℃のシリンダー温度設定で、サイクル時間5分間隔で、厚さ3mmの平板状試験片を成形した。なお、初めに成形した試験片と20分後に成形した試験片を採取した。成形された平板状試験片は目視により透明であることを確認した。
上記で得られた試験片について、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製「U−4100」)を用い、C光源、2度視野の条件でYI値を測定した。結果を表1及び2に示す。なお、合格基準は、320℃で成形した試験片のYI(320℃成形YI)が1.0以下であり、350℃で成形した試験片のYI(350℃成形YI)では[20分後YI]−[初期YI](ΔYI)が0.5未満とする。
なお、用いた芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の金属量を表3に、酸化防止剤(C)及びその他添加剤の金属量を表4に示す。

カリウム量及びナトリウム量がいずれも1質量ppm未満であるポリエーテル化合物(B)を用いた実施例1〜5では、320℃で成形した試験片のYI(320℃成形YI)が1.0以下であり、350℃成形時のΔYIが0.5未満であり、幅広い温度域で黄変することなく成形できることがわかる。加えて、350℃成形時で20分後に成形した試験片において、YIが1.4以下となっており、高温成形時の色相が優れていた。
これに対し、カリウム量及びナトリウム量が本発明の範囲外であるポリエーテル化合物(B)を用いた比較例1〜5では、特に350℃成形時のΔYI値が合格基準の「0.5未満」を上回っており、高温成形時の色相に優れない。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、高温成形での熱安定性に優れ、幅広い温度域で成形しても透明で成形時の色相劣化による光学特性の低下のない成形品を得ることができる。そのため、導光板等の光学製品、具体的にはスマートフォンやタブレットPC等の大画面薄型の表示商品に好適である一方、低温成形用の光学材料としても有用である。

Claims (8)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)及びポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(B)を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、
    前記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、前記ポリエーテル化合物(B)0.005〜5質量部を含有し、
    下記条件(1)及び(2)のうち少なくとも1つを満たす、ポリカーボネート樹脂組成物。
    (1)前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるカリウム量が6質量ppm以下である。
    (2)前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるナトリウム量が1質量ppm以下である。
  2. 前記ポリエーテル化合物(B)に含まれるカリウム量が3質量ppm以下である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記条件(1)及び(2)の両方を満たす、請求項1又は2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 前記ポリエーテル化合物(B)が、(RB1O)mで表されるポリオキシアルキレン構造及び(RB2O)nで表されるポリオキシアルキレン構造を有する、請求項1〜3のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
    (式中、RB1及びRB2は、それぞれ独立に炭素数1以上のアルキレン基を示す。mは0以上300未満であり、nは0以上300未満である。m+nは5以上300未満である。)
  5. 前記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、酸化防止剤(C)0.005〜1質量部を更に含有する、請求項1〜4のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 前記酸化防止剤(C)が、アリール基を有するリン系化合物である、請求項5に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物を含む成形品。
  8. 請求項1〜6のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物を含む光学部材。
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