JPWO2016140287A1 - プレス成形方法及びプレス成形装置 - Google Patents

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Abstract

このプレス成形方法は、パンチ、ダイ、パンチパッド、及びダイパッドを備えるプレス成形装置を用いて被加工板からプレス成形品を製造するプレス成形方法であって、前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記被加工板のダイ底端肩部と前記ダイパッドに接触している箇所の間の区間の前記ダイ側の面が前記ダイおよびダイパッドと非接触であり、かつ、パンチ側板押さえ面のうちパンチ肩部と隣り合う端面は前記パンチ肩部と面一または前記パンチ肩部よりもパンチ内部側にある。

Description

本発明は、例えばハット型断面または溝型断面等を有する高強度のプレス成形品を、プレス成形後の口開きの発生を抑制して優れた寸法精度で製造することができるプレス成形方法およびプレス成形装置に関する。
本願は、2015年3月3日に、日本に出願された特願2015−041701号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
高張力鋼板が、地球温暖化防止のための燃費向上と、衝突事故時のよりいっそうの安全性向上とを図るために、自動車車体の構成部材として多用されている。例えば、自動車車体の構成部材のうちサイドシルやサイドメンバといった強度部材や補強部材は、他の部品との干渉防止や所望の空間確保といった制約をかなり受けて設計されることから、厳しい寸法精度を要求されることが多い。
しかし、鋼板の強度が上昇するにつれて鋼板の成形性が低下する。このため、高強度鋼板にプレス成形を行って、ハット型の横断面を有する例えばサイドシルインナーパネルを製造しようとすると、得られたプレス成形品にスプリングバックが発生し易くなる。スプリングバックが発生するとその後の工程(例えば溶接工程)において不具合や歩留りの低下を生じる。このため、高強度鋼板からなるプレス成形品のスプリングバックの抑制が強く求められている。
図15A〜図15Dは、第一の従来例として、プレス成形装置1000を用いて高強度鋼板である被加工板1001に曲げ成形によるプレス加工を行い、ハット型の横断面形状を有するプレス成形品1005を製造する状況を模式的に示す説明図である。
まず、図15Aに示すように被加工板1001をパンチ1002の頂面1002aと、ダイ1003に設けられたダイパッド1004とにより挟圧して位置決めを行う。次に、図15Bに示すように、パンチ1002をダイ1003に相対的に押し込み、更に図15Cに示すようにパンチ1002とダイ1003とを最接近させることにより、被加工板1001をプレス成形する。その後、図15Dに示すようにダイ1003を離型することにより、ハット型の横断面形状を有するプレス成形品1005が製造される。しかしながら、このように成形されたプレス成形品1005には、天板1005aにつながる稜線1005bの角度変化と、稜線1005bにつながる縦壁1005cの壁反りというスプリングバックが発生することがある。
図16A〜図16Fは、第二の従来例として、プレス成形装置2000A、2000Bを用いて上記壁反りを抑制するプレス成形方法を示す説明図である。
この成形方法では、図16Aおよび図16Bに示す第1工程により、予加工パンチ2006および予加工ダイ2007を用いて被加工板2001にプレス成形を行って、プレス成形品2005のフランジ2005dに成形される部分2001aを成形する。そして、図16C〜図16Eに示す第2工程により、部分2001a,2001aを成形された被加工板2001をパンチ2002の頂面2002aと、ダイ2003に設けられたダイパッド2004とにより挟圧して位置決めしてパンチ2002をダイ2003に相対的に押し込む。このようにして被加工板2001をプレス成形する場合、得られるプレス成形品2005の壁反りを抑制することができる。しかし、この成形方法でも、プレス成形品2005における稜線2005bの角度変化は解消しない。
本出願人は、特許文献1、特許文献2により、出入り自在に配置されたダイパッドを有するダイと、出入り自在に配置されたパンチパッドを有するパンチとを用いて、プレス成形品の縦壁の角度変化による口開きを抑制する発明を開示した。図17A〜図17Dは、第三の従来例として、特許文献2により開示されたプレス成形方法を示す説明図である。
このプレス成形方法では、図17Aに示すように、出入り自在に配置されたダイパッド3008を有するダイ3009と、出入り自在に配置されたパンチパッド3010を有するパンチ3011とにより構成されるプレス成形装置3000を用いる。そして、図17Bおよび図17Cに示すように、ダイパッド3008およびパンチパッド3010により、フランジに対応する部分3001aが成形された被加工板3001を狭圧した状態で、天板3005aの端部に成形される部分に所定量の初期撓みを発生させながらプレス成形を開始する。更に、図17Dに示すようにダイ3009とパンチ3011とが最接近した状態(成形下死点)においてこの撓みを押し潰す。このようなプレス成形方法によれば、プレス成形品3005の稜線3005bの角度変化による縦壁3005cの口開きを抑制することができる。
図18は、図17A〜図17Dに示すプレス成形装置3000を用いたプレス成形方法によりプレス成形品3005の稜線3005bの角度変化による縦壁3005cの口開きを抑制する原理を説明するための説明図である。
図18に示すように、このプレス成形方法では、ダイパッド3008およびパンチパッド3010によりプレス成形中の被加工板3001に付与した撓みを、成形終期(成形下死点)に押し潰している。これにより、被加工板3001における稜線3005bに成形される部分から縦壁3005cに成形される部分へ流出する部位(図18におけるA部)、及び、撓みを付与された部位(図18におけるB部)に対し、口閉じ方向モーメントを発生させることができる。従って、稜線に発生する口開きモーメントが相殺され、縦壁3005cの口開きを抑制することができる。
日本国特開2010−82660号公報 日本国特開2012−51005号公報
図19は、特許文献2により開示されたプレス成形方法(第三の従来例)により製造されたプレス成形品3005の断面形状の一例を示す説明図である。
本発明者らは、特許文献2により開示されたプレス成形方法では、プレス成形品3005の高さhが高くなると、縦壁3005cの口開きの寸法精度を公差内に収めるための初期撓み量の設定許容範囲が狭くなり(例えば0.5mm)、実生産の現場では初期撓み量の管理が事実上困難になる場合があることを知見した。
また、本発明者らは、特許文献2により開示されたプレス成形方法では、ダイパッド3008およびパンチパッド3010により所定の初期撓み量(パンチ肩部から上方の被加工板3001との距離;例えば10mm)を与えてプレス成形中の被加工板3001における天板3005aの端部に成形される部分を撓ませてプレス成形を行うため、図19に示すように、プレス成形品3005の天板3005aに、成形中の撓みに起因した曲げ癖3005e,3005eが残留し、天板3005aの寸法精度が公差内に収まらないことがあることを知見した。
本発明の目的は、特許文献1、特許文献2により開示された発明のように、成形初期から天板に所定量の撓みを発生させながらプレス成形し、成形後期にその撓みを押し潰すプレス成形方法において、縦壁の口開きの寸法精度確保のための初期撓み量の設定許容範囲を拡大し、更には、プレス成形中の天板の端部に発生させる撓みに起因する天板面の寸法精度を改善することを、簡便な方法により実現する技術を提供することである。
本発明の要旨は下記の通りである。
(1)本発明の第一の態様は、パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;を備えるプレス成形装置を用いて被加工板からプレス成形品を製造するプレス成形方法であって、前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記被加工板の前記ダイ底端肩部と前記ダイパッドに接触している箇所の間の区間の前記ダイ側の面が前記ダイおよびダイパッドと非接触であり、かつ、前記パンチ側板押さえ面のうち前記パンチ肩部と隣り合う端面は前記パンチ肩部と面一または前記パンチ肩部よりもパンチ内部側にある。
(2)上記(1)に記載のプレス成形方法では、前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記パンチ側板押さえ面のうち前記パンチ肩部と隣り合う前記端面は前記パンチ肩部と面一であってもよい。
(3)上記(2)に記載のプレス成形方法では、前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧した状態から、更に前記ダイパッドを前記パンチ側に押し込んでもよい。
(4)上記(1)に記載のプレス成形方法では、前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記パンチ側板押さえ面のうち前記パンチ肩部と隣り合う前記端面は前記パンチ肩部よりもパンチ内部側にあってもよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載のプレス成形方法は、曲げ成形であってもよい。
(6)本発明の第二の態様は、パンチ肩部とパンチ肩連設部とパンチパッド収容部が形成されたパンチと;前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;を備え、前記パンチには前記パンチ肩部から前記パンチパッド収容部の縁までの区間において、前記パンチ肩部よりも前記パンチの内部側に凹部が形成されているプレス成形装置である。
(7)本発明の第三の態様は、パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;を備え、前記ダイの前記ダイ底端肩連設部には、前記ダイ底端肩部から前記ダイパッド収容部の縁までの区間において、前記ダイ底端肩部よりも前記ダイの内部側に凹部が形成されているプレス成形装置である。
(8)本発明の第四の態様は、パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;を備え、前記パンチには前記パンチパッド収容部が前記パンチ肩部を縁として設けられ、前記パンチ側板押さえ面の幅は、前記パンチパッド収容部の幅より狭く、前記パンチ側板押さえ面の端部が、プレス方向に垂直な面上で、前記ダイ側板押さえ面の端部と同じ位置にあるプレス成形装置である。
(9)本発明の第五の態様は、パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;を備え、前記ダイには前記ダイパッド収容部が前記ダイ底端肩部の端を縁として設けられ、前記ダイ側板押さえ面の幅は、前記ダイパッド収容部の幅より狭く、前記ダイ側板押さえ面の端部が、プレス方向に垂直な面上で、前記パンチ側板押さえ面の端部と同じ位置にあるプレス成形装置である。
(10)上記(6)〜(9)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記パンチと前記ダイとが最も接近した状態で、前記パンチ肩部から前記ダイパッドの前記ダイ側板押さえ面の端部までの領域に対応する被加工板の残留撓み(膨らみ部)に対し、前記ダイ及び前記ダイパッドが非接触であってもよい。
(11)上記(6)〜(10)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記ダイと前記パンチとが最も接近した状態から、前記ダイパッドを前記パンチに向けて押し込む駆動部を更に有してもよい。
(12)上記(6)〜(11)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記ダイ側板押さえ面の幅が、前記パンチ側板押さえ面の幅にほぼ等しくてもよい。
(13)上記(6)〜(12)のいずれか一項に記載のプレス成形装置は、冷間プレス成形装置であってもよい。
本発明によれば、パンチとダイとが最も接近した状態において、プレス成形中に被加工板の天板の端部に形成される撓み部位における残留撓み(微小な曲率形状を有する膨らみ部)が潰されないため、この残留撓みを押し潰した場合に発生してしまうモーメントの発生を抑制することができる。
すなわち、被加工板における天板に成形される部分のR止まりから、ダイパッドおよびパンチパッドの端部と接触する位置までの間において、パンチ、ダイと被加工板との間に隙間を設けることができ、初期撓み量に関わらず、被加工板における天板に成形される部分に発生する口閉じ方向モーメントの変動を抑制でき、初期撓み量の設定許容範囲を広げることができる。
従って、縦壁の口開きを公差内に抑えて寸法精度を確保するための初期撓み量の設定許容範囲を拡大することを、簡便な方法により実現できる。
更に、ダイとパンチとにより被加工板を挟圧した際に、パンチ側板押さえ面のうちパンチ肩部と隣り合う端面がパンチ肩部よりもパンチ内部側に押し込まれる場合、天板の曲げ癖を解消でき、天板の寸法精度を確保できる。
本発明の実施形態で製造するプレス成形品の断面形状を示す説明図である。 本発明の第一実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる初期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる後期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近する直前の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 本発明の第二実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる初期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる後期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる初期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる後期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近する直前の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 本発明の第四実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる初期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる後期段階の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近する直前の状態を示す。 同実施形態に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 本発明の第一変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる初期段階の状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる後期段階の状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態から、更にダイパッドをパンチ側に押し込んだ状態を示す。 本発明の第二変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる初期段階の状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる後期段階の状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 同変形例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態から、更にダイパッドをパンチ側に押し込んだ状態を示す。 実施例と比較例で解析したハット型の横断面形状を有するプレス成形品の寸法を示す説明図である。 実施例で解析した本発明に係るプレス成形装置の各部の寸法を示すための説明図である。 実施例1と実施例2と比較例1の数値解析の結果を示すグラフである。 実施例2と比較例1の解析結果を示す説明図である。 実施例1と実施例2と比較例1の解析結果を示す説明図である。 実施例1と実施例2の解析結果を示す説明図である。 実施例1と実施例2の解析結果を示す説明図である。 第一の従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させている状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイを離型した状態を示す。 第二の従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、予加工ダイと予加工パンチのパンチパッドとにより鋼板を挟圧している状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、予加工ダイと予加工パンチとを最接近させて鋼板が予加工された状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、予加工された鋼板をダイパッドとパンチにより挟圧している状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチにより予加工された鋼板を挟圧しながらダイを降下させている状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとが最接近した状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイを離型した状態を示す。 第三の従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧した状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる初期段階の状態を示す。。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイパッドとパンチパッドにより鋼板を挟圧しながらダイを降下させる後期段階の状態を示す。 同従来例に係るプレス成形方法を説明するための模式図であり、ダイとパンチとを最接近させた状態を示す。 図17A〜図17Dに示す第三の従来例に係るプレス成形方法により製造されたプレス成形品の縦壁の口開きを抑制する原理を説明するための説明図である。 図17A〜図17Dに示す第三の従来例に係るプレス成形方法により製造されたプレス成形品の断面形状の一例を示す説明図である。
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記の知見(A)〜(C)を得て、本発明を完成した。
(A)プレス成形中に被加工板の天板に成形される部分に発生させる撓み方向とは逆方向の押し込み形状を成形下死点で与え、かつ被加工板における天板に成形される部分のR止まりから、ダイパッドの端部と接触する位置までの間において、ダイおよびダイパッドと被加工板との間に隙間を設けることにより、初期撓み量に関わらず、被加工板における天板の端部に成形される部分に発生する口閉じ方向モーメントの変動を抑制でき、初期撓み量の設定許容範囲を広げることができる。
(B)プレス成形開始時にダイパッドおよびパンチパッドにより被加工板をパンチ肩部よりもダイに接近した位置で狭圧しておき、プレス成形中は被加工板における天板の端部に成形される部分に所定量の撓みを与えて成形を行い、プレス成形終期においてその撓みを潰すプレス成形方法において、被加工板における天板の端部に成形される部分に相対するパンチの頂面の内部に所定の深さの凹部を設けておき、プレス成形品における天板の曲げ癖を相殺する所定量を、成形下死点で凹部の深さ方向に押し込むことにより、天板の曲げ癖を解消でき、天板の寸法精度を確保できると共に、(A)にて述べたダイおよびダイパッドと被加工板との間に隙間を設けることができる。
(C)被加工板の天板に成形される部分を成形下死点で凹部の深さ方向にダイパッドで押し込む際、ダイとパンチで成形中の被加工板を狭圧して所定の加圧力を負荷することで、被加工板に張力を付与しながら押し込むことができる。従って、天板の端部での残留撓みを小さくすることができ、天板の寸法精度を確保できる。
以下、上記の新たな知見に基づきなされた本発明について、実施形態に基づき詳細に説明する。
尚、以下の実施形態では、被加工板として鋼板Sを冷間プレス成形装置でプレス加工することにより、図1に示すようなハット型の横断面形状のプレス成形品(以下、プレス成形品1と称する)を製造する場合について説明する。
このプレス成形品1は、天板1aと、天板1aに連続する一対の稜線1b,1bと、一対の稜線1b,1bにそれぞれ連続する二つの縦壁1c,1cと、二つの縦壁1c,1cにそれぞれ連続するフランジ1d,1dとを有する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態に係る成形プレス方法について図2A〜図2Eを参照して説明する。本実施形態では、プレス成形装置100を用いて鋼板Sをプレス加工することにより、プレス成形品1を製造する。鋼板Sとしては、図16Aおよび図16Bに示すプレス成形により予加工された鋼板を用いる。図2A〜図2Eは、プレス成形装置100により鋼板Sからプレス成形品1を製造する過程を経時的に示す説明図である。尚、図中、Y方向がプレス成形方向であり、X方向が幅方向である。
(プレス成形装置100)
図2Aに示すように、プレス成形装置100は、パンチ110と、ダイ120と、パンチパッド130と、ダイパッド140とにより構成される。
(パンチ110)
パンチ110は、鋼板Sを間に挟むようにダイ120に対向して配置され、一対のパンチ肩部111と、パンチ肩連設部113と、パンチパッド収容部115とを有する。
一対のパンチ肩部111は、プレス成形品1の稜線1b,1bの内側面(パンチ110側の面)のR部に対応する部位である。
パンチ肩連設部113は、パンチ110の上面のうち、パンチ肩部111とパンチパッド収容部115との間を繋ぐように形成される部位である。本実施形態においては、パンチ肩連設部113は、パンチ肩部111からパンチパッド収容部115にかけて凹んだ形状を有する。
パンチパッド収容部115は、一対のパンチ肩部111の間の少なくとも一部において、パンチパッド130を収容可能に形成された窪みである。
(ダイ120)
ダイ120は、鋼板Sを間に挟むようにパンチ110に対向して配置され、一対のダイ底端肩部121と、ダイ底端肩連設部123と、ダイパッド収容部125とを有する。
ダイ底端肩部121は、プレス成形品1の稜線1b,1bの外側面(ダイ120側の面)に対応する部位である。本実施形態で示す例では、ダイ底端肩部121が所定の曲率半径を有するR部に形成されているが、ダイ底端肩部121は所定の角度を有する角部で形成されていてもよい。ダイ底端肩部121が所定の曲率半径を有するR部で形成される場合、ダイ底端肩部121は、R部における二点のR止まりの間の部位である。
ダイ底端肩連設部123は、ダイ底端肩部121とダイパッド収容部125との間を繋ぐように形成される部位である。
ダイパッド収容部125は、一対のダイ底端肩部121の間の少なくとも一部において、ダイパッド140を収容可能に形成された窪みである。
(パンチパッド130)
パンチパッド130は、パンチ110に形成されたパンチパッド収容部115に収容可能に配置される。パンチパッド130は、プレス成形方向に移動可能なシャフト130Aの一端が固定されるシャフト固定面133と、ダイパッド140と共に鋼板Sを挟圧するパンチ側板押さえ面135とを有する。シャフト130Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してパンチ110に支持される。または図示しないプレス機のボルスターに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
尚、シャフト固定面133がパンチパッド収容部115の底面と接した状態においては、パンチ側板押さえ面135はパンチ肩部111より低い位置にある。
(ダイパッド140)
ダイパッド140は、ダイ120に形成されたダイパッド収容部125に配置される。ダイパッド140は、プレス成形方向に移動可能なシャフト140Aの一端が固定されるシャフト固定面143と、パンチパッド130と共に鋼板Sを挟圧するダイ側板押さえ面145とを有する。
シャフト140Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してダイ120に支持される。または図示しないプレス機のスライドに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
ダイ側板押さえ面145の幅は、パンチ側板押さえ面135の幅にほぼ等しく設定されることが好ましいが、ダイ側板押さえ面145の幅がパンチ側板押さえ面135の幅よりも6mm以下の範囲で広いこと、すなわち、ダイ側板押さえ面145の一方の端面がパンチ側板押さえ面135の一方の端面から幅方向へ3mm以内の範囲で突き出ることは、許容される。
また、ダイ側板押さえ面145およびパンチ側板押さえ面135の幅は、一対のパンチ肩連設部113,113の間の幅より狭く、その差は片側で鋼板Sの板厚以上であることが好ましい。望ましくは片側で5mm以上(ダイ120と鋼板Sの間に設ける隙間の幅を片側5mm以上確保)とすることが望ましい。5mmより小さいと、パンチ肩部111の厚みが薄くなり強度が不足するため、成形下死点(パンチ110とダイ120とが最接近した状態)での加圧によりパンチ110が破損する恐れがある。
本実施形態に係るプレス成形方法では、上述のプレス成形装置100を用い、下記の工程を経て鋼板Sからプレス成形品1を製造する。
(ステップ1)
まず、図2Aに示すように、パンチパッド130とダイパッド140とにより、鋼板Sをパンチ肩部111よりもダイ120に接近した位置で挟圧する。
(ステップ2)
次に、図2B、図2Cに示すように、鋼板Sを挟圧した状態で、パンチ肩部111とパンチ側板押さえ面135との間で鋼板Sに撓みを形成させながらダイ120を降下させ、ダイ120とパンチ110とを互いに近接させる。図2Bは、ダイ120を降下させる初期段階を示し、図2Cはダイを降下させる後期段階を示す。図2Cに示す時点において、ダイパッド140のシャフト固定面143がダイパッド収容部125の上面に接触した状態となる。従って、この時点以降は、ダイ120の降下に伴いダイパッド140も同じ降下速度で降下することになる。
図2A〜図2Cに示すように、ダイ120の位置が、鋼板Sのうち天板の端部に成形される部分の初期撓み量+パンチ肩部111よりもパンチ110の内部側への押し込み量の分だけ下死点より上方の位置に至るまでは、ダイパッド140およびパンチパッド130は、鋼板Sを狭圧したまま、パンチ110に対して相対的に動かない。その間、ダイ120とパンチ110による鋼板Sに対する成形が進行する。
(ステップ3)
図2Dは、図2Cに示した状態から、更に、ダイ120とパンチ110とが最接近する直前までダイ120及びダイパッド140を降下させた状態を示す。この時点で、パンチ肩部111の高さ位置と、パンチ側板押さえ面135の端面の高さ位置とがほぼ同じとなる。すなわち、図2B、図2Cに示す状態において形成させた初期撓みがほぼ解消された状態となり、残留撓み(微小な曲率形状を有する膨らみ部)がパンチ肩部111とパンチ側板押さえ面135との間に形成される。
(ステップ4)
次に、図2Eに示すように、図2Dに示した状態から、更に、ダイ120及びダイパッド140を降下させ、パンチ側板押さえ面135のうちパンチ肩部111と離間して隣り合う端面を、パンチ肩部111よりもパンチ110の内部側に所定量(例えばプレス方向へ1mm)押し込むことができる。
本実施形態に係るプレス成形装置100では、パンチ110にはパンチ肩部111からパンチパッド収容部115の縁までの区間において、パンチ肩部111よりもパンチ110の内部側に凹部が形成されている。このため、ダイ120とパンチ110とにより鋼板Sを挟圧したとき、鋼板Sのうち、ダイ底端肩部121の端部とダイパッド140に接触している箇所の間の区間のダイ120側の面をダイ120およびダイパッド140と非接触の状態とすることができる。
従って、鋼板Sにおける当該区間に対応する部位が押し潰されないため、初期撓み量の変更に伴う、図18を参照しながら説明した撓み付与部のモーメントBの変動が抑制され、縦壁1c,1cのモーメントAの変化のみで、プレス成形品1の寸法精度を制御することができる。換言すれば、初期撓み量に関わらず、天板1aの端部に成形される部分に発生する口閉じ方向モーメントの変動を抑制でき、初期撓み量の設定許容範囲を拡大することができる。
更に、本実施形態によれば、パンチ側板押さえ面135のうちパンチ肩部111と離間して隣り合う端面は、パンチ肩部111よりもパンチ110の内部側となるため、特許文献2のプレス成形方法では程度の大小はあれ、不可避的に発生した曲げ癖を解消することができる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態に係るプレス成形方法について図3A〜図3Dを参照して説明する。本実施形態では、プレス成形装置200を用いて鋼板Sをプレス加工することにより、プレス成形品1を製造する。鋼板Sとしては、図16Aおよび図16Bに示すプレス成形により予加工された鋼板を用いる。図3A〜図3Dは、プレス成形装置200により鋼板Sからプレス成形品1を製造する過程を経時的に示す説明図である。尚、図中、Y方向がプレス成形方向であり、X方向が幅方向である。
(プレス成形装置200)
図3Aに示すように、プレス成形装置200は、パンチ210と、ダイ220と、パンチパッド230と、ダイパッド240とにより構成される。
(パンチ210)
パンチ210は、鋼板Sを間に挟むようにダイ220に対向して配置され、一対のパンチ肩部211と、パンチ肩連設部213と、パンチパッド収容部215とを有する。
一対のパンチ肩部211は、プレス成形品1の稜線1b,1bの内側面(パンチ210側の面)のR部に対応する部位である。
パンチ肩連設部213は、パンチ210の上面のうち、パンチ肩部211とパンチパッド収容部215との間を繋ぐように形成される部位である。換言すると、パンチ210の上面のうち、パンチ肩部211とパンチパッド収容部215とを除く部位である。
パンチパッド収容部215は、一対のパンチ肩部211の間の少なくとも一部において、パンチパッド230を収容可能に形成された窪みである。
(ダイ220)
ダイ220は、鋼板Sを間に挟むようにパンチ210に対向して配置され、一対のダイ底端肩部221と、ダイ底端肩連設部223と、ダイパッド収容部225とを有する。
ダイ底端肩部221は、成形品の稜線1b,1bの外側面(ダイ220側の面)に対応する部位である。本実施形態で示す例では、ダイ底端肩部221が所定の曲率半径を有するR部に形成されているが、ダイ底端肩部221は所定の角度を有する角部で形成されていてもよい。ダイ底端肩部221が所定の曲率半径を有するR部で形成される場合、ダイ底端肩部221は、R部における二点のR止まりの間の部位である。
ダイ底端肩連設部223は、ダイ底端肩部221とダイパッド収容部225との間を繋ぐように形成される部位である。ダイ底端肩連設部223には、ダイ底端肩部221のダイパッド側の端部から、ダイパッド収容部225の縁までの区間において、ダイ底端肩部221よりもダイ220の内部側に凹部が形成されている。
ダイパッド収容部225は、一対のダイ底端肩部221の間の少なくとも一部において、ダイパッド240を収容可能に形成された窪みである。
(パンチパッド230)
パンチパッド230は、パンチ210に形成されたパンチパッド収容部215に収容可能に配置される。パンチパッド230は、プレス成形方向に移動可能なシャフト230Aの一端が固定されるシャフト固定面233と、ダイパッド240と共に鋼板Sを挟圧するパンチ側板押さえ面235とを有する。シャフト230Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してパンチ210に支持される。または図示しないプレス機のボルスターに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
(ダイパッド240)
ダイパッド240は、ダイ220に形成されたダイパッド収容部225に配置される。ダイパッド240は、プレス成形方向に移動可能なシャフト240Aの一端が固定されるシャフト固定面243と、パンチパッド230と共に鋼板Sを挟圧するダイ側板押さえ面245とを有する。
シャフト240Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してダイ220に支持される。または図示しないプレス機のスライドに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
本実施形態に係るプレス成形方法では、上述のプレス成形装置200を用い、下記の工程を経て鋼板Sからプレス成形品1を製造する。
(ステップ1)
まず、図3Aに示すように、パンチパッド230とダイパッド240とにより、鋼板Sをパンチ肩部211よりもダイ220に接近した位置で挟圧する。
(ステップ2)
次に、図3B、図3Cに示すように、鋼板Sを挟圧した状態で、パンチ肩部211とパンチ側板押さえ面235との間で鋼板Sに撓みを形成させながらダイ220を降下させ、ダイ220とパンチ210とを互いに近接させる。図3Bは、ダイ220を降下させる初期段階を示し、図3Cはダイ220を降下させる後期段階を示す。図3Cに示す時点において、ダイパッド240のシャフト固定面243がダイパッド収容部225の上面に接触した状態となる。従って、この時点以降は、ダイ220の降下に伴いダイパッド240も同じ降下速度で降下することになる。
(ステップ3)
次に、図3Dに示すように、図3Cに示した状態から、更に、ダイ220及びダイパッド240を降下させ、ダイ220とパンチ210とが最接近した状態とする。本実施形態に係るプレス成形方法では、この時点で、パンチ肩部211の高さ位置と、パンチ側板押さえ面235の端面の高さ位置とがほぼ同じとなる。すなわち、パンチ側板押さえ面235のうち、パンチ肩部211と離間して隣り合う端面がパンチ肩部211と面一(同一高さ)となる。すなわち、図3B、図3Cに示す状態において形成させた初期撓みがほぼ解消された状態となり、残留撓み(微小な曲率形状を有する膨らみ部)がダイ底端肩部221とダイ側板押さえ面245との間に形成される。
本実施形態に係るプレス成形装置200では、ダイ220のダイ底端肩連設部223には、ダイ底端肩部221の端部からダイパッド収容部225の縁までの区間において、ダイ底端肩部221よりもダイ220の内部側に凹部が形成されている。このため、ダイ220とパンチ210とにより鋼板Sを挟圧したとき、鋼板Sのうち、ダイ底端肩部221とダイパッド240に接触している箇所の間の区間のダイ220側の面をダイ220およびダイパッド240と非接触の状態とすることができる。
従って、鋼板Sにおける当該区間に対応する部位が押し潰されないため、初期撓み量の変更に伴う、図18を参照しながら説明した撓み付与部のモーメントBの変動が抑制され、縦壁1c,1cのモーメントAの変化のみで、プレス成形品1の寸法精度を制御することができる。換言すれば、初期撓み量に関わらず、天板1aの端部に成形される部分に発生する口閉じ方向モーメントの変動を抑制でき、初期撓み量の設定許容範囲を拡大することができる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態に係るプレス成形方法について図4A〜図4Eを参照して説明する。本実施形態では、プレス成形装置300を用いて鋼板Sをプレス加工することにより、プレス成形品1を製造する。鋼板Sとしては、図16Aおよび図16Bに示すプレス成形により予加工された鋼板を用いる。図4A〜図4Eは、プレス成形装置300により鋼板Sからプレス成形品1を製造する過程を経時的に示す説明図である。尚、図中、Y方向がプレス成形方向であり、X方向が幅方向である。
(プレス成形装置300)
図4Aに示すように、プレス成形装置300は、パンチ310と、ダイ320と、パンチパッド330と、ダイパッド340とにより構成される。
(パンチ310)
パンチ310は、鋼板Sを間に挟むようにダイ320に対向して配置され、一対のパンチ肩部311と、パンチ肩連設部313と、パンチパッド収容部315とを有する。
一対のパンチ肩部311は、プレス成形品1の稜線1b,1bの内側面(パンチ310側の面)のR部に対応する部位である。
パンチ肩連設部313は、パンチ310の上面のうち、パンチ肩部311とパンチパッド収容部315との間を繋ぐように形成される部位である。本実施形態においては、後述するようにパンチパッド収容部315が一対のパンチ肩部311を縁として形成されるため、パンチ肩部311の先端(鋼板Sと最初に接する端部)をパンチ肩連設部313と見做す。尚、図4A〜4Eに示す例では、パンチ肩連設部313の先端が尖った形状とされているが、パンチパッド330側にR部を設けることで丸みをつけてもよい。
パンチパッド収容部315は、一対のパンチ肩部311を縁として、パンチパッド330を収容可能に形成された窪みである。
(ダイ320)
ダイ320は、鋼板Sを間に挟むようにパンチ310に対向して配置され、一対のダイ底端肩部321と、ダイ底端肩連設部323と、ダイパッド収容部325とを有する。
ダイ底端肩部321は、成形品の稜線1b,1bの外側面(ダイ320側の面)に対応する部位である。
本実施形態で示す例では、ダイ底端肩部321が所定の曲率半径を有するR部に形成されているが、ダイ底端肩部321は所定の角度を有する角部で形成されていてもよい。ダイ底端肩部321が所定の曲率半径を有するR部で形成される場合、ダイ底端肩部321は、R部における二点のR止まりの間の部位である。
ダイ底端肩連設部323は、ダイ底端肩部321とダイパッド収容部325との間を繋ぐように形成される部位である。
ダイパッド収容部325は、一対のダイ底端肩部321の間の少なくとも一部において、ダイパッド340を収容可能に形成された窪みである。
(パンチパッド330)
パンチパッド330は、パンチ310に形成されたパンチパッド収容部315に収容可能に配置される。パンチパッド330は、プレス成形方向に移動可能なシャフト330Aの一端が固定されるシャフト固定面333と、ダイパッド340と共に鋼板Sを挟圧するパンチ側板押さえ面335とを有する。シャフト330Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してパンチ310に支持される。または図示しないプレス機のボルスターに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
尚、シャフト固定面333がパンチパッド収容部315の底面と接した状態においては、パンチ側板押さえ面335はパンチ肩部311より低い位置にある。
パンチ側板押さえ面335の幅は、パンチパッド収容部315の幅よりも狭く設定される。すなわち、本実施形態におけるパンチパッド330は、ダイ320側に突出する凸形状を有する。
また、パンチ側板押さえ面335の端部は、プレス方向に垂直な面上で、後述するダイ側板押さえ面345の端部と同じ位置にある。
(ダイパッド340)
ダイパッド340は、ダイ320に形成されたダイパッド収容部325に配置される。ダイパッド340は、プレス成形方向に移動可能なシャフト340Aの一端が固定されるシャフト固定面343と、パンチパッド330と共に鋼板Sを挟圧するダイ側板押さえ面345とを有する。
シャフト340Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してダイ320に支持される。または図示しないプレス機のスライドに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
本実施形態に係るプレス成形方法では、上述のプレス成形装置300を用い、下記の工程を経て鋼板Sからプレス成形品1を製造する。
(ステップ1)
まず、図4Aに示すように、パンチパッド330とダイパッド340とにより、鋼板Sをパンチ肩部311よりもダイ320に接近した位置で挟圧する。
(ステップ2)
次に、図4B、図4Cに示すように、鋼板Sを挟圧した状態で、パンチ肩部311とパンチ側板押さえ面335との間で鋼板Sに撓みを形成させながらダイ320を降下させ、ダイ320とパンチ310とを互いに近接させる。図4Bは、ダイ320を降下させる初期段階を示し、図4Cはダイ320を降下させる後期段階を示す。図4Cに示す時点において、ダイパッド340のシャフト固定面343がダイパッド収容部325の上面に接触した状態となる。従って、この時点以降は、ダイ320の降下に伴いダイパッド340も同じ降下速度で降下することになる。
(ステップ3)
図4Dは、図4Cに示した状態から、更に、ダイ320とパンチ310とが最接近する直前までダイ320及びダイパッド340を降下させた状態を示す。この時点で、パンチ肩部311の高さ位置と、パンチ側板押さえ面335の端面の高さ位置とがほぼ同じとなる。すなわち、図4B、図4Cに示す状態において形成させた初期撓みがほぼ解消された状態となり、残留撓み(微小な曲率形状を有する膨らみ部)がパンチ肩部311とパンチ側板押さえ面335との間に形成される。
(ステップ4)
次に、図4Eに示すように、図4Dに示した状態から、更に、ダイ320及びダイパッド340を降下させ、パンチ側板押さえ面335のうちパンチ肩部311と離間して隣り合う端面を、パンチ肩部311よりもパンチ310の内部側に所定量(例えばプレス方向へ1mm)押し込むことができる。
すなわち、パンチ側板押さえ面335のうちパンチ肩部311と離間して隣り合う端面は、パンチ肩部311よりもパンチ310の内部側となる。
本実施形態に係るプレス成形装置300では、パンチ310にはパンチパッド収容部315がパンチ肩部311を縁として設けられ、パンチ側板押さえ面335の幅は、パンチパッド収容部315の幅より狭く、パンチ側板押さえ面335の端部が、プレス方向に垂直な面上で、ダイ側板押さえ面345の端部と同じ位置にある。すなわち、ダイ320とパンチ310とにより鋼板Sを挟圧したとき、鋼板Sのうち、ダイ底端肩部321の端部とダイパッド340に接触している箇所の間の区間の前記ダイ320側の面をダイ320およびダイパッド340と非接触の状態とすることができる。
従って、鋼板Sにおける当該区間に対応する部位が押し潰されないため、初期撓み量の変更に伴う、図18を参照しながら説明した撓み付与部のモーメントBの変動が抑制され、縦壁1c,1cのモーメントAの変化のみで、プレス成形品1の寸法精度を制御することができる。換言すれば、初期撓み量に関わらず、天板1aの端部に成形される部分に発生する口閉じ方向モーメントの変動を抑制でき、初期撓み量の設定許容範囲を拡大することができる。
更に、本実施形態によれば、パンチ側板押さえ面335のうちパンチ肩部311と離間して隣り合う端面は、パンチ肩部311よりもパンチ310の内部側となるため、特許文献2のプレス成形方法では不可避的に発生した曲げ癖を解消することができる。
尚、本実施形態においては、パンチパッド収容部315が一対のパンチ肩部311を縁として形成されるため、パンチ肩部311の強度を確保できる厚み、すなわちパンチ肩部311のR形状の大きいプレス成形装置へ適用することが望ましい。大きいR形状とは、例えば半径10mm以上である。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態に係るプレス成形方法について図5A〜図5Eを参照して説明する。本実施形態では、プレス成形装置400を用いて鋼板Sをプレス加工することにより、プレス成形品1を製造する。鋼板Sとしては、図16Aおよび図16Bに示すプレス成形により予加工された鋼板を用いる。図5A〜図5Eは、プレス成形装置400により鋼板Sからプレス成形品1を製造する過程を経時的に示す説明図である。尚、図中、Y方向がプレス成形方向であり、X方向が幅方向である。
(プレス成形装置400)
図5Aに示すように、プレス成形装置400は、パンチ410と、ダイ420と、パンチパッド430と、ダイパッド440とにより構成される。
(パンチ410)
パンチ410は、鋼板Sを間に挟むようにダイ420に対向して配置され、一対のパンチ肩部411と、パンチ肩連設部413と、パンチパッド収容部415とを有する。
一対のパンチ肩部411は、プレス成形品1の稜線1b,1bの内側面(パンチ410側の面)のR部に対応する部位である。
パンチ肩連設部413は、パンチ410の上面のうち、パンチ肩部411とパンチパッド収容部415との間を繋ぐように形成される部位である。換言すると、パンチ410の上面のうち、パンチ肩部411とパンチパッド収容部415とを除く部位である。本実施形態においては、パンチ肩連設部413は、パンチ肩部411からパンチパッド収容部415にかけて凹んだ形状を有する。
パンチパッド収容部415は、一対のパンチ肩部411の間の少なくとも一部において、パンチパッド430を収容可能に形成された窪みである。
(ダイ420)
ダイ420は、鋼板Sを間に挟むようにパンチ410に対向して配置され、一対のダイ底端肩部421と、ダイ底端肩連設部423と、ダイパッド収容部425とを有する。
ダイ底端肩部421は、成形品の稜線1b,1bの外側面(ダイ420側の面)に対応する部位である。本実施形態で示す例では、ダイ底端肩部421が所定の曲率半径を有するR部に形成されているが、ダイ底端肩部421は所定の角度を有する角部で形成されていてもよい。ダイ底端肩部421が所定の曲率半径を有するR部で形成される場合、ダイ底端肩部421は、R部における二点のR止まりの間の部位である。
ダイ底端肩連設部423は、ダイ底端肩部421とダイパッド収容部425との間を繋ぐように形成される部位である。本実施形態においては、後述するようにダイパッド収容部425が一対のダイ底端肩部421を縁として形成されるため、ダイ底端肩部421の端部(ダイパッド収容部425との境界部)をダイ底端肩連設部423と見做す。
ダイパッド収容部425は、一対のダイ底端肩部421を縁として、ダイパッド440を収容可能に形成された窪みである。
(パンチパッド430)
パンチパッド430は、パンチ410に形成されたパンチパッド収容部415に配置される。パンチパッド430は、プレス成形方向に移動可能なシャフト430Aの一端が固定されるシャフト固定面433と、ダイパッド440と共に鋼板Sを挟圧するパンチ側板押さえ面435とを有する。シャフト430Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してパンチ410に支持される。または図示しないプレス機のボルスターに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
尚、シャフト固定面433がパンチパッド収容部415の底面と接した状態においては、パンチ側板押さえ面435はパンチ肩部411より低い位置にある。
(ダイパッド440)
ダイパッド440は、ダイ420に形成されたダイパッド収容部425に配置される。ダイパッド440は、プレス成形方向に移動可能なシャフト440Aの一端が固定されるシャフト固定面443と、パンチパッド430と共に鋼板Sを挟圧するダイ側板押さえ面445とを有する。
シャフト440Aの他端は図示しないガスクッション等の加圧支持機構を介してダイ420に支持される。または図示しないプレス機のスライドに設置されたクッション機構を用いて支持されても良い。
ダイ側板押さえ面445の幅は、ダイパッド収容部425の幅よりも狭く設定される。すなわち、本実施形態におけるダイパッド440は、パンチ410側に突出する凸形状を有する。
また、ダイ側板押さえ面445の端部は、プレス方向に垂直な面上で、パンチ側板押さえ面435の端部と同じ位置にある。
本実施形態に係るプレス成形方法では、上述のプレス成形装置400を用い、下記の工程を経て鋼板Sからプレス成形品1を製造する。
(ステップ1)
まず、図5Aに示すように、パンチパッド430とダイパッド440とにより、鋼板Sをパンチ肩部411よりもダイ420に接近した位置で挟圧する。
(ステップ2)
次に、図5B、図5Cに示すように、鋼板Sを挟圧した状態で、パンチ肩部411とパンチ側板押さえ面435との間で鋼板Sに撓みを形成させながらダイ420を降下させ、ダイ420とパンチ410とを互いに近接させる。図5Bは、ダイ420を降下させる初期段階を示し、図5Cはダイ420を降下させる後期段階を示す。図5Cに示す時点において、ダイパッド440のシャフト固定面443がダイパッド収容部425の上面に接触した状態となる。従って、この時点以降は、ダイ420の降下に伴いダイパッド440も同じ降下速度で降下することになる。
(ステップ3)
図5Dは、図5Cに示した状態から、更に、ダイ420とパンチ410とが最接近する直前までダイ420及びダイパッド440を降下させた状態を示す。この時点で、パンチ肩部411の高さ位置と、パンチ側板押さえ面435の端面の高さ位置とがほぼ同じとなる。すなわち、図5B、図5Cに示す状態において形成させた初期撓みがほぼ解消された状態となり、残留撓み(微小な曲率形状を有する膨らみ部)がパンチ肩部411とパンチ側板押さえ面435との間に形成される。
(ステップ4)
次に、図5Eに示すように、図5Dに示した状態から、更に、ダイ420及びダイパッド440を降下させ、パンチ側板押さえ面435のうちパンチ肩部411と離間して隣り合う端面を、パンチ肩部411よりもパンチ410の内部側に所定量(例えばプレス方向へ1mm)押し込むことができる。
すなわち、パンチ側板押さえ面435のうちパンチ肩部411と離間して隣り合う端面は、パンチ肩部411よりもパンチ410の内部側となる。
本実施形態に係るプレス成形装置400では、ダイ420にはダイパッド収容部425がダイ底端肩部421の端を縁として設けられ、ダイ側板押さえ面445の幅は、ダイパッド収容部425の幅より狭く、ダイ側板押さえ面445の端部が、プレス方向に垂直な面上で、パンチ側板押さえ面435の端部と同じ位置にある。このため、ダイ420とパンチ410とにより鋼板Sを挟圧したとき、鋼板Sのうち、ダイ底端肩部421の端部とダイパッド440のダイ側板押さえ面445に接触している箇所の間の区間のダイ420側の面をダイ420およびダイパッド440と非接触の状態とすることができる。
従って、鋼板Sにおける当該区間に対応する部位が押し潰されないため、初期撓み量の変更に伴う、図18を参照しながら説明した撓み付与部のモーメントBの変動が抑制され、縦壁1c,1cのモーメントAの変化のみで、プレス成形品1の寸法精度を制御することができる。換言すれば、初期撓み量に関わらず、天板1aの端部に成形される部分に発生する口閉じ方向モーメントの変動を抑制でき、初期撓み量の設定許容範囲を拡大することができる。
更に、本実施形態によれば、パンチ側板押さえ面435のうちパンチ肩部411と離間して隣り合う端面は、パンチ肩部411よりもパンチ410の内部側となるため、特許文献2のプレス成形方法では不可避的に発生した曲げ癖を解消することができる。
以上説明したように、本発明の第一実施形態から第四実施形態に係るプレス成形方法によれば、パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応した形状を有するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;を備えるプレス成形装置を用いて被加工板からプレス成形品を製造する際に、前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記被加工板のダイ底端肩部と前記ダイパッドのダイ側板押さえ面に接触している箇所の間の区間の前記ダイ側の面が前記ダイおよびダイパッドと非接触であり、かつ、前記パンチ側板押さえ面のうち前記パンチ肩部と隣り合う端面は前記パンチ肩部と面一または前記パンチ肩部よりもパンチ内部側とすることができる。
従って、初期撓み量に関わらず、被加工板における天板に成形される部分に発生する口閉じ方向モーメントの変動を抑制でき、初期撓み量の設定許容範囲を広げることができる。
また、第一実施形態、第三実施形態、第四実施形態のように、パンチ側板押さえ面のうちパンチ肩部と離間して隣り合う端面がパンチ肩部よりもパンチ内部側にある状態とする場合には、従来の技術(特許文献2)では不可避的に発生していた曲げ癖を解消することができる。
また、下記の第一変形例、第二変形例に係るプレス成形方法を用いる場合、鋼板における天板1aの端部に成形される部分に張力を付与しながらパンチ側への押し込みを実現することにより、天板1aの端部での残留撓みを小さくすることができ、天板1aの寸法精度をより高めることができる。
(第一変形例)
本発明の第一変形例に係るプレス成形方法について図6A〜図6Eを参照して説明する。
図6A〜図6Eは、プレス成形装置100’により鋼板Sからプレス成形品を製造する過程を経時的に示す説明図である。
本実施形態においては、第一実施形態で説明したプレス成形装置100のうち、ダイ120をダイ120’に置換したプレス成形装置100’を用いる。
ダイ120’は、ダイ本体120Aと、ダイ本体120Aを支持するダイホルダー120Bと、ダイ本体120Aとダイホルダー120Bとの間に設けられ、ダイ本体120Aを鋼板Sに向けて加圧する加圧支持機構120Cと、により構成される。尚、加圧支持機構120Cは、ばねやガスクッション等であればよい。
パンチ、パンチパッド、及びダイパッドについては第一実施形態で説明したプレス成形装置100と基本的に同じであるため同一参照符号を付して詳細な説明を省略する。
この第一変形例に係るプレス成形方法では、図6Dに示すように、ダイ本体120Aとパンチ110とが最接近した状態から、更に、ダイホルダー120Bとダイパッド140を降下させることで、図6Eに示すように鋼板Sにおける天板1aに成形される部位をパンチ110側に押し込む。
このプレス成形方法によれば、プレス成形中の鋼板Sの二つの稜線1b,1bと、二つの稜線1b,1bにそれぞれ連続する二つの縦壁1c,1cと、二つの縦壁1c,1cにそれぞれ連続するフランジ1d,1dをダイ本体120Aとパンチ110で狭圧して所定の加圧力を負荷しながらダイパッド140による押し込みを実施することができる。
これにより、鋼板Sにおける天板1aの端部に成形される部分に張力を付与しながらパンチ側への押し込みを実現することができるため、天板1aの寸法精度をより高めることができる。
(第二変形例)
本発明の第二変形例に係るプレス成形方法について図7A〜図7Eを参照して説明する。
図7A〜図7Eは、プレス成形装置100’’により鋼板Sからプレス成形品を製造する過程を経時的に示す説明図である。
本実施形態においては、第一実施形態で説明したプレス成形装置100に対し、ダイパッド140をダイ120から独立して制御し駆動させる駆動部Dを追加して構成されるプレス成形装置100’’を用いる。
パンチ、ダイ、パンチパッド、及びダイパッドについては第一実施形態で説明したプレス成形装置100と基本的に同じであるため同一参照符号を付して詳細な説明を省略する。
この第二変形例に係るプレス成形方法では、図7Dに示すように、ダイ120とパンチ110とが最接近した状態から、更に、駆動部Dによりダイパッド140を降下させることで、図7Eに示すように鋼板の天板1aをパンチ110側に押し込む。
このプレス成形方法によれば、プレス成形中の鋼板Sの二つの稜線1b,1bと、二つの稜線1b,1bにそれぞれ連続する二つの縦壁1c,1cと、二つの縦壁1c,1cにそれぞれ連続するフランジ1d,1dをダイ120とパンチ110で狭圧して所定の加圧力を負荷しながらダイパッド140による押し込みを実施することができる。
これにより、鋼板Sにおける天板1aの端部に成形される部分に張力を付与しながらパンチ側への押し込みを実現することができるため、天板1aの寸法精度をより高めることができる。
以上、各種実施形態及び変形例に基づき本発明の具体例を説明したが、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。本発明は、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、第一実施形態で説明したプレス成形装置100におけるダイ120を、第二実施形態で説明したプレス成形装置200におけるダイ220に置換してもよい。
また、例えば、第一実施形態で説明したプレス成形装置100におけるパンチパッド130を、第三実施形態で説明したプレス成形装置300におけるパンチパッド330に置換してもよい。
同様に、第二実施形態で説明したプレス成形装置200におけるダイパッド240を、第四実施形態で説明したプレス成形装置400におけるダイパッド440に置換してもよい。この場合、鋼板のダイ側面に対し非接触となる部位(非接触部)が、ダイ220のダイ底端肩連設部223と、ダイパッド440の幅方向端部とを跨ぐように形成される。
また、下記の態様も本発明に含まれる。
上記の説明では被加工板として鋼板を一例として挙げたが、アルミ板やチタン板等の金属板、FRPやFRTP等のガラス繊維強化樹脂板、更にはこれらの複合板を用いることができる。
上記の説明ではダイを降下させているが、パンチを上昇させる、あるいはダイとパンチを共に近づけてもよい。
上記の説明ではパンチ側板押さえ面、ダイ側板押さえ面がいずれも平面であったが、曲面や段差が形成されていてもよい。
上記の説明では断面ハット型のプレス成形品を対象としているが、断面溝型の成形品や断面L字型のプレス成形品、またはハット型の片側断面のプレス成形品を対象としてもよい。
上記の説明ではプレス成形として曲げ成形を対象に説明したが、本発明の適用対象は必ずしも曲げ成形に限定されるものではなく、絞り成形にも適用することができる。
上記の説明では予めフランジを予加工した鋼板Sに対しプレス成形を行うことでプレス成形品を得る形態について説明したが、予加工を行うことなく、すなわち1セットの金型によりプレス成形品を得る形態であってもよい。
上記の説明では冷間プレス成形装置でプレス加工したが、温熱間プレス成形装置であってもよい。
実施例を参照しながら本発明をより具体的に説明する。
実施例1では、図2A〜2Eに沿って説明した第一実施形態に係るプレス成形装置100を用い、実施例2では、図6A〜図6Eに沿って説明した第一変形例に係るプレス成形装置100’を用い、比較例1では、図17A〜図17Dに沿って説明した第三の従来例で用いたプレス成形装置3000を用いてそれぞれプレス成形を行った。
実施例1、実施例2、比較例1では、板厚1.4mm、1180MPa級の冷間圧延鋼板(鋼板S)を被加工板として用い、図8に示す寸法のハット型の横断面形状を有するプレス成形品30を製造した。プレス成形品30は、天板30a、稜線30b、縦壁30cを有する。
そして、離型後(スプリングバック後)の口開き量ΔYに及ぼす、プレス成形時の鋼板Sの天板30aに成形される部分の初期撓み量(プレス成形開始時におけるパンチ肩部とプレス成形時の鋼板Sの天板30aに成形される部分との間のプレス方向距離)の影響を、数値解析した。
図9は、実施例1で解析したプレス成形装置100の金型各部の寸法を示すための説明図である。
図9に示すプレス成形装置100の各部寸法は、パンチ肩RのRp=5mm、パンチ肩連設部間の幅W1=80mm、ダイ側板押さえ面の幅W2=56mm、パンチ側板押さえ面の幅W3=56mmとした。
結果を図10のグラフにまとめて示す。図10のグラフでは、
□:プレス成形装置100を用いた実施例1、
○:プレス成形装置100’を用いた実施例2、
△:プレス成形装置3000を用いた比較例1、
をそれぞれ示す。
図10のグラフに示すように、口開き量ΔYを目標の±0.5mmに収めるためには、プレス成形時の鋼板Sの天板30aの端部に成形される部分の初期撓み量の設定許容範囲が、従来例では0.5mmしか確保できないのに対し、プレス成形装置100を用いた実施例1では1.3mm、プレス成形装置100’を用いた実施例2では1.9mmの設定許容範囲を得られており、実施例1,2に係るプレス成形装置100,100’は比較例1のプレス成形装置3000よりも量産安定性に優れること、および、実施例1よりも実施例2のほうが初期撓み量の設定許容範囲が広く、より量産安定性に優れることがわかる。
また、実施例2、比較例1により得られたプレス成形品30の天板30a、稜線30b、縦壁30cにおける、成形後の口閉じ方向モーメントを数値解析した。解析結果を図11にまとめて示す。
図11に示すように、比較例1により得られたプレス成形品30では、初期撓み量が3mm、5mmと変化すると、口閉じ方向モーメントがA、Bの両部位で大きく変化するのに対し、実施例2により得られたプレス成形品30では、初期撓み量が5mm、7mmと変化すると、口閉じ方向モーメントは、部位Aでは大きく変化するものの、部位Bでは変化が小さいことがわかる。すなわち、実施例2では、初期撓み量が変化しても、口開き量ΔYに影響する部位Bのモーメントの変動が比較例1よりも小さくなることがわかる。
また、実施例1、実施例2および比較例1により得られた、離型後(スプリングバック後)のプレス成形品30の形状を数値解析した。解析結果を図12にまとめて示す。なお、成形時の初期撓み量は、図10のグラフにおける最適値、すなわち、比較例1では3.5mm、実施例1、実施例2では6mmとした。
図12に示すように、比較例1では、若干ではあるものの曲げ癖による寸法精度不良(残留撓みによる誤差)が1.0mm発生しているが、実施例1では、曲げ癖による寸法精度不良(残留撓みによる誤差)が0.3mmと、従来例の1/3以下に軽減され、また実施例2では、曲げ癖による寸法精度不良(残留撓みによる誤差)が0.2mmと、比較例1の約1/5に軽減されており、曲げ癖が実質的に解消されたことがわかる。
また、実施例1、実施例2により得られたプレス成形品30の天板30a、稜線30b、縦壁30cにおける口閉じ方向モーメントを数値解析した。解析結果を図13、図14にまとめて示す。
図13、図14の解析では初期撓み量は実施例1、実施例2とも5mm、7mmとし、実施例1、実施例2について成形下死点よりも1mm高い位置、および成形下死点それぞれにおけるプレス成形品30の形状および口閉じ方向モーメントを示す。
図13に示すように、実施例1では、成形下死点よりも1mm高い位置でダイ底端肩連設部が鋼板Sに接触しないため、成形下死点での部位Bの残留撓みが実施例2よりも大きいことがわかる。また、実施例2は、ダイ底端肩連設部が成形下死点前にプレス成形品30に接触して一度曲げ戻すとともに、ダイパッドが押し込む際に鋼板Sに張力が発生するため、成形下死点での部位Bの残留撓みが発明例1よりも小さいことがわかる。
また、図13、図14を比較することにより、初期撓み量が大きい条件では、実施例1のB部の残留撓みはより大きいとともに、実施例2では、初期撓み量の大小にかかわらず、B部の残留撓みは小さく、かつ同程度であることがわかる。
本発明によれば、特許文献1、特許文献2により開示された発明のように、成形初期から天板に所定量の撓みを発生させながらプレス成形し、成形後期にその撓みを押し潰すプレス成形方法において、縦壁の口開きの寸法精度確保のための初期撓み量の設定許容範囲を拡大するとともに、プレス成形中の天板の端部に発生させる撓みに起因する天板面の寸法精度を改善することを、簡便な方法により実現する技術を提供することができる。
100、200、300、400 プレス成形装置
110、210、310、410 パンチ
111、211、311、411 パンチ肩部
113、213、313、413 パンチ肩連設部
115、215、315、415 パンチパッド収容部
120、220、320、420 ダイ
121、221、321、421 ダイ底端肩部
123、223、323、423 ダイ底端肩連設部
125、225、325、425 ダイパッド収容部
130、230、330、430 パンチパッド
135、235、335、435 パンチ側板押さえ面
140、240、340、440 ダイパッド
145、245、345、435 ダイ側板押さえ面

Claims (13)

  1. パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;
    前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;
    前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;
    前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;
    を備えるプレス成形装置を用いて被加工板からプレス成形品を製造するプレス成形方法であって、
    前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記被加工板の前記ダイ底端肩部と前記ダイパッドに接触している箇所の間の区間の前記ダイ側の面が前記ダイおよび前記ダイパッドと非接触であり、かつ、前記パンチ側板押さえ面のうち前記パンチ肩部と隣り合う端面は前記パンチ肩部と面一または前記パンチ肩部よりもパンチ内部側にある
    ことを特徴とするプレス成形方法。
  2. 前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記パンチ側板押さえ面のうち前記パンチ肩部と隣り合う前記端面は前記パンチ肩部と面一である
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形方法。
  3. 前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧した状態から、更に前記ダイパッドを前記パンチ側に押し込む
    ことを特徴とする請求項2に記載のプレス成形方法。
  4. 前記ダイと前記パンチとにより前記被加工板を挟圧したとき、前記パンチ側板押さえ面のうち前記パンチ肩部と隣り合う前記端面は前記パンチ肩部よりもパンチ内部側にある
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形方法。
  5. 曲げ成形である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプレス成形方法。
  6. パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;
    前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;
    前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;
    前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;
    を備え、
    前記パンチには前記パンチ肩部から前記パンチパッド収容部の縁までの区間において、前記パンチ肩部よりも前記パンチの内部側に凹部が形成されている
    ことを特徴とするプレス成形装置。
  7. パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;
    前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;
    前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;
    前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;
    を備え、
    前記ダイの前記ダイ底端肩連設部には、前記ダイ底端肩部から前記ダイパッド収容部の縁までの区間において、前記ダイ底端肩部よりも前記ダイの内部側に凹部が形成されている
    ことを特徴とするプレス成形装置。
  8. パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;
    前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;
    前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;
    前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;
    を備え、
    前記パンチには前記パンチパッド収容部が前記パンチ肩部を縁として設けられ、
    前記パンチ側板押さえ面の幅は、前記パンチパッド収容部の幅より狭く、前記パンチ側板押さえ面の端部が、プレス方向に垂直な面上で、前記ダイ側板押さえ面の端部と同じ位置にある
    ことを特徴とするプレス成形装置。
  9. パンチ肩部と、パンチ肩連設部と、パンチパッド収容部とが形成されたパンチと;
    前記パンチに対向して配置され、前記パンチ肩部に対応するダイ底端肩部と、ダイ底端肩連設部と、前記ダイ底端肩連設部に設けられるダイパッド収容部とが形成されたダイと;
    前記パンチパッド収容部に配置され、パンチ側板押さえ面が形成されたパンチパッドと;
    前記ダイパッド収容部に配置され、ダイ側板押さえ面が形成されたダイパッドと;
    を備え、
    前記ダイには前記ダイパッド収容部が前記ダイ底端肩部の端を縁として設けられ、
    前記ダイ側板押さえ面の幅は、前記ダイパッド収容部の幅より狭く、前記ダイ側板押さえ面の端部が、プレス方向に垂直な面上で、前記パンチ側板押さえ面の端部と同じ位置にある
    ことを特徴とするプレス成形装置。
  10. 前記パンチと前記ダイとが最も接近した状態で、前記パンチ肩部から前記ダイパッドの前記ダイ側板押さえ面の端部までの領域に対応する被加工板の残留撓みに対し、前記ダイ及び前記ダイパッドが非接触である
    ことを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  11. 前記ダイと前記パンチとが最も接近した状態から、前記ダイパッドを前記パンチに向けて押し込む駆動部を更に有する
    ことを特徴とする請求項6〜10のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  12. 前記ダイ側板押さえ面の幅が、前記パンチ側板押さえ面の幅にほぼ等しい
    ことを特徴とする請求項6〜11のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  13. 冷間プレス成形装置である
    ことを特徴とする請求項6〜12のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
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