JP6172425B1 - プレス成形品の製造方法及びプレス装置 - Google Patents

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Abstract

インナパッドを備えたパンチと、ダイパッドを備えたダイと、を有するプレス装置によって、素材金属板からプレス成形品を製造する方法であって、インナパッドをパンチからダイ側へ突出させ素材金属板の板厚方向一方側をインナパッド側にして素材金属板をインナパッド上に配置すると共に、ダイパッドをダイからパンチ側へ突出させ且つダイパッドをインナパッドから素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間させた位置に配置する第1工程と、ダイをダイパッド、インナパッド、及びパンチに対してパンチ側へ相対移動させてダイ及びパンチによって縦壁を形成すると共に、ダイパッド及びダイを一体にさせる第2工程と、一体にされたダイ及びダイパッドとインナパッドとをパンチに対してパンチ側へ相対移動させて天板を形成する第3工程と、を備える。

Description

本開示は、プレス成形品の製造方法及びプレス装置に関する。
例えば日本国特許第5079655号(特許文献1)及び日本国特許出願公開2012−51005号公報(特許文献2)には、断面略U字形状(溝形状)のプレス成形品を製造する方法が記載されている。
このプレス成形品の製造方法では、パンチから突出したパンチ側パッド(以後、インナパッドともいう。)とダイのダイ底から突出したダイ側パッド(以後、ダイパッドともいう。)とで素材金属板を狭持し、この状態でダイをパンチ側へ押し込んで、プレス成形品を成形する。これにより、プレス成形品におけるスプリングバックの発生を抑制している。
このプレス成形品の製造方法では、ダイをパンチ側へ押し込んで縦壁を成形する際、パンチ側パッドがパンチから突出している。このため、素材金属板におけるパンチ側パッドの肩部とパンチの肩部との間に、弛み部(余線部)が生じる。この弛み部(余線部)は、素材金属板の表面側へ若干湾曲する。
そして、ダイ側パッド及びダイを、パンチ側へさらに押し込んで、プレス成形品の天板を成形する。このとき、パンチの肩部によって曲げられた素材金属板の部分が、縦壁の基端側へ押し出されて縦壁となる。これにより、離型後におけるプレス成形品の縦壁の基端部には、プレス成形品の内側へ向かう第1のモーメントが生じる(特許文献2の図5(b)における矢印を参照)。
また、弛み部(余線部)は、パンチ及びダイによって最終的に押し潰されるが、押し潰される前の弛み部(余線部)は、素材金属板の表面側へ凸に若干湾曲して変形している。このため、離型後のプレス成形品において天板の幅方向両端部には、プレス成形品の内側へ向かう第2のモーメントが生じる(特許文献2の図5(b)における矢印を参照)。
そして、離型後のプレス成形品の稜線部には、プレス成形品の外側へ向かう第3のモーメントが生じるが(特許文献2の図5(b)における矢印を参照)、第3のモーメントが第1及び第2のモーメントで相殺され、プレス成形品におけるスプリングバックを抑制できる。
しかしながら、上記プレス成形品の製造方法では、パンチ側パッドのパンチからの突出量が大きくなるにつれて、上記第1及び第2のモーメントの両方が大きくなる。これに応じて、縦壁が内側へ変位する量(スプリングゴーとなる量)も大きくなる。このため、パンチ側パッドのパンチからの突出量に対して、幅方向における縦壁の寸法が過敏に変化する。
これにより、幅方向における縦壁の寸法を、設定した公差内に収めることができるパンチ側パッドの突出量の範囲が比較的狭くなる。このため、パンチ側パッドの突出量を精度良く調整してプレス成形する必要がある。したがって、プレス成形品の製造方法では、パンチ側パッドの突出量の範囲を拡大しても縦壁の寸法が公差内となるプレス成形品を成形できることが望ましい。
本開示は、上記事実を考慮し、インナパッドのパンチからの突出量の範囲を拡大してもプレス成形品の寸法精度を確保できるプレス成形品の製造方法及びプレス装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するプレス成形品の製造方法は、頂部にインナパッドを備えたパンチと、前記インナパッドと対向して配置されたダイパッドを備えたダイと、を含んで構成されたプレス装置によって、素材金属板から、天板と、前記天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部と、前記稜線部から前記天板の板厚方向一方側へ延出された一対の縦壁と、を有するプレス成形品を製造する方法であって、前記インナパッドを前記パンチから前記ダイ側へ突出させ且つ素材金属板の板厚方向一方側を前記インナパッド側にして前記素材金属板を前記インナパッド上に配置すると共に、前記ダイパッドを前記ダイから前記パンチ側へ突出させ且つ前記ダイパッドを前記インナパッドから前記素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間させた位置に配置する第1工程と、前記ダイを前記ダイパッド、前記インナパッド、及び前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記ダイ及び前記パンチによって前記縦壁を形成すると共に、前記ダイパッド及び前記ダイを一体にさせる第2工程と、一体にされた前記ダイ及び前記ダイパッドと前記インナパッドとを前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記天板を形成する第3工程と、を備えている。
上記課題を解決するプレス成形品の製造方法によれば、素材金属板を用いてプレス成形品を製造する。このプレス成形品は、天板と、天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部と、稜線部から天板の板厚方向一方側へ延出した一対の縦壁と、を有している。
そして、第1工程では、インナパッドがパンチからダイ側へ突出し、素材金属板の板厚方向一方側をインナパッド側にして、素材金属板をインナパッド上に配置する。また、ダイパッドがダイからパンチ側へ突出し、ダイパッドをインナパッドに対して素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間させて配置する。
第2工程では、ダイを、ダイパッド、インナパッド、及びパンチに対してパンチ側へ相対移動し、ダイ及びパンチによって素材金属板に縦壁を形成すると共に、ダイパッド及びダイを一体化する。さらに、第3工程では、一体化したダイ及びダイパッドと、インナパッドとをパンチに対してパンチ側へ相対移動して素材金属板に天板を形成する。これにより、プレス成形品が成形される。
このように、本開示のプレス成形品の製造方法では、ダイパッドをインナパッドに対して素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間させて配置する。そして、この状態において、ダイを、ダイパッド、インナパッド、及びパンチに対してパンチ側へ相対移動して素材金属板に縦壁を形成する。このため、成形後のプレス成形品において、前述した第2のモーメントの発生を抑制できる。
すなわち、第2工程においてダイをパンチ側へ相対移動し、素材金属板をダイの両肩部(ダイ穴の縁)で押すとき、ダイパッドはインナパッドに対して所定距離だけ離間して配置されている。これにより、素材金属板のダイパッドとインナパッドとの間の部分におけるダイパッド側への撓みを調整しながら生じさせることができる。
このため、例えば、素材金属板のダイパッドとインナパッドとの間の部分における撓みが弾性域内で行われるように、上記所定距離を設定することで、素材金属板における上記弛み部に対応する部分が湾曲状に塑性変形することを抑制できる。これにより、離型後のプレス成形品において、前述した第2のモーメントの発生を抑制できる。
すなわち、プレス成形品に生じるモーメントを、主として、縦壁の基端部においてプレス成形品の内側へ向かう第1のモーメントと、稜線部においてプレス成形品の外側へ向かう第3のモーメントとにすることができる。換言すると、幅方向における縦壁の変位量に対する第2のモーメントによる影響を抑制し、主として第1のモーメントのみで、幅方向における縦壁の変位量を調整できる。
これにより、インナパッドのパンチからの突出量に対して、プレス成形品の縦壁の開き(肩部(稜線部10B)の角度)が過敏に変化することを抑制でき、インナパッドのパンチからの突出量の範囲を拡大することができる。その結果、インナパッドの突出量が大きくなるにつれて、縦壁におけるプレス成形品の内側への変位量が極端に大きくなる現象を抑制できる。したがって、インナパッドのパンチからの突出量の範囲を拡大しても、縦壁の寸法精度が公差内に維持されたプレス成形品を成形することができる。すなわち、プレス装置のインナパッドのパンチからの突出量の管理が容易になる。
本開示のプレス成形品の製造方法によれば、インナパッドのパンチからの突出量の範囲を拡大してもプレス成形品の寸法精度を確保できる。
図1Aは、第1の実施の形態に係るプレス成形部品の製造方法における第1工程を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図1Bは、図1Aに示した移動装置及びパッド加圧装置の作動を制御する制御部のブロック図である。 図2Aは、第1の実施の形態に係るプレス成形部品の製造方法における第2工程を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図2Bは、図2Aに示す状態からダイをパンチ側へ相対移動してダイとダイパッドとを一体化した状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図3Aは、図2Bの状態からダイ及びダイパッドをパンチ側へさらに相対移動した状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図3Bは、図3Aの状態からダイ及びダイパッドを下死点に到達させた状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図4は、図1Aのプレス装置で成形したプレス成形品を示す、正面から見た断面図である。 図5は、予加工が施された素材金属板を正面から見た断面図である。 図6Aは、素材金属板に予加工を施す第1の予加工工程を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図6Bは、素材金属板に予加工を施す第2の予加工工程を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図7は、比較例のプレス成形品の製造方法の第2工程の終期における、パンチの肩部の周辺を示す断面図である。 図8は、プレス成形品における稜線部の周辺に生じるモーメントを説明するための断面図である。 図9は、図2Aのパンチの肩部の周辺を拡大した断面図である。 図10は、インナパッドのパンチからの突出量と、設定寸法に対する縦壁のずれ量との関係を示すグラフである。 図11は、図10のグラフで示したシミュレーション結果を得る際に用いたプレス成形品の寸法関係を示す、正面からみた断面図である。 図12は、第2の実施の形態に係るプレス成形部品の製造方法における第1工程の状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図13Aは、第2の実施の形態に係るプレス成形部品の製造方法における第2工程の状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図13Bは、図13Aに示す状態からダイをパンチ側へ相対移動してダイとダイパッドとを一体化した状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図14Aは、図13Bの状態からダイ及びダイパッドをパンチ側へさらに相対移動した状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図14Bは、図14Aの状態からダイ及びダイパッドを下死点に到達させた状態を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図15は、図1Aに示したプレス装置の変形例の一例を示す、プレス装置の正面から見た断面図である。 図16は、図1Aに示したプレス装置にストッパを追加した例を示す、拡大した断面図である。 図17は、図16に示したストッパをインナパッドに対して相対移動可能にしたプレス装置の正面から見た断面図である。 図18は、図17に示すプレス装置において、ダイ及びダイパッドを下死点に到達させた状態を示す断面図である。
(第1の実施の形態)
以下、図1〜図11を参照しつつ、第1の実施の形態に係るプレス成形品の製造方法について説明する。プレス成形品の製造方法では、素材金属板20を、最終成形品であるプレス成形品10に成形する。この第1の実施の形態で用いる素材金属板20は、予加工が施されている。
以下、初めにプレス成形品10の構成について説明し、次いで、素材金属板20の予加工、及びプレス成形品の製造方法について説明する。なお、図面において同一の部材などには同一の符号を付しており、以下の説明において同一部材について先に説明したものは、適宜説明を省略している。
(プレス成形品10について)
図4を参照しつつ、プレス成形品10の構成について説明する。なお、図4に示した矢印Wはプレス成形品10の幅方向を示し、矢印Aはプレス成形品10の上側を示し、矢印Bはプレス成形品10の下側を示す。矢印A及び矢印Bは、それぞれプレス方向を示す。
プレス成形品10は、例えば、引張強度が440MPa以上の高強度鋼板で構成されている。引張強度が高くなるほどスプリングバックは顕在化する。このプレス成形品10は、例えば、自動車の骨格を構成する略長尺状を成す車体骨格部材として用いられる。そして、プレス成形品10は、長手方向一方側の正面から見て、断面が略ハット形状に形成されている。
具体的に、プレス成形品10は、プレス成形品10の幅方向に延在する天板10Aと、天板10Aの幅方向両端に隣接し且つ表面側へ凸となる弧状に湾曲した一対の稜線部10Bとを備える。また、プレス成形品10は、稜線部10Bから天板10Aの板厚方向一方側である裏面側へ延出した一対の縦壁10Cと、一対の縦壁10Cの先端(下端)に隣接し且つ裏面側へ凸となる弧状に湾曲した一対の稜線部10Dとを備える。さらに、プレス成形品10は、一対の稜線部10Dから天板10Aの幅方向両側(縦壁10Cの表面側)へそれぞれ延出した一対のフランジ10Eを備える。
なお、以下の説明では、プレス成形品10の板厚方向一方側である裏面側をプレス成形品10の内側とし、プレス成形品10の板厚方向他方側である表面側をプレス成形品10の外側とする。そして、上述のように、一対の稜線部10Bは、天板10Aと縦壁10Cとの境界部を形成し、正面視でプレス成形品10の外側へ凸となる曲げ部となる。
(素材金属板20の予加工について)
次に、素材金属板20の予加工について説明する。なお、以下の説明では、予加工前の素材金属板と予加工後の素材金属板を区別するために、予加工前の素材金属板に符号20を付し、予加工後の素材金属板に符号22を付している。予加工後の素材金属板を中間成形品22という。
初めに、図5を参照しつつ、予加工後の中間成形品22の構成について説明する。なお、図5に示した矢印Wは中間成形品22の幅方向を示し、矢印Aは中間成形品22の上側を示し、矢印Bは中間成形品22の下側を示す。そして、中間成形品22の幅方向とプレス成形品10の幅方向とが一致し、中間成形品22の上下方向とプレス成形品10の上下方向とが一致する。
この図に示したように、中間成形品22には、プレス成形品10の稜線部10D及びフランジ10Eに対応する部分が予め形成されている。すなわち、中間成形品22は、正面から見た断面視で、上側へ開放した略U字形状に形成されている。具体的に、中間成形品22は、中間成形品22の幅方向中間部を形成する本体部22Aと、本体部22Aの幅方向両端に隣接し稜線部10Dに対応する稜線部22Dと、フランジ10Eに対応するフランジ22Eとを含んでいる。
図6A及び図6Bは、予加工用のプレス装置30を示す図であり、プレス装置30は、素材金属板20に予加工を施す。なお、図6A及び図6Bでは、矢印Wをプレス装置30の幅方向とし、矢印Aをプレス装置30の装置上側とし、矢印Bをプレス装置30の装置下側とする。そして、プレス装置30の幅方向と中間成形品22の幅方向とが一致しており、プレス装置30の装置上下方向と中間成形品22の上下方向とが一致する。
プレス装置30は、プレス装置30の装置上側部分を構成するパンチ32と、プレス装置30の装置下側部分を構成するダイ34とを含んでいる。また、ダイ34は、ダイ34の幅方向中央部分に配置されるパッド36を備える。
パンチ32は、中間成形品22の本体部22A、稜線部22D、及びフランジ22Eの表面側の形状に対応した成形面を備える。また、パンチ32には、移動装置38が連結されており、移動装置38は、一例として油圧装置、電動駆動装置等とすることができる。これにより、パンチ32は、移動装置38によってダイ34に近づく方向及び離れる方向である装置上下方向(プレス方向)へ移動する。
ダイ34は、中間成形品22の稜線部22D及びフランジ22Eの裏面側の形状に対応した成形面を有している。また、ダイ34の幅方向中央部には、パッド36を収納するための凹部34Aが形成されており、凹部34Aは、パンチ32側である装置上側へ開放されている。
パッド36は、パンチ32の装置下側に配置され、パッド36の上面が装置上下方向と直交する。このパッド36は、パッド加圧装置39によってダイ34に連結されており、パッド加圧装置39は、例えばガスクッション、油圧装置、ばね、電動駆動装置等とすることができる。これにより、パッド36は、パッド加圧装置39によってダイ34に対して装置上下方向(プレス方向)に相対移動する。パッド36がダイ34に最も接近するパッド36の下死点では、パッド36がダイ34の凹部34Aに収容される(図6B参照)。
次に、プレス装置30で素材金属板20に予加工を施す予加工工程について説明する。この予加工では、図6Aに示したように、パッド36をパッド加圧装置39でダイ34に対して装置上側へ突出させた状態(ダイ穴からパッド36の上面が突出した状態)に保持し、素材金属板20をパッド36上にセットする。また、移動装置38によりパンチ32がパッド36に接近する装置下側へ移動し、パンチ32及びパッド36で素材金属板20の幅方向中央側の部分を加圧狭持する。
そして、パンチ32及びパッド36で素材金属板20を加圧狭持した状態で、移動装置38で、パンチ32をダイ34に対して装置下側へ相対的に移動させる。パッド36も、パンチ32及びパッド36で素材金属板20を加圧挟持したまま、パンチ32に押されてダイ34に対して装置下側へ相対的に移動する。図6Bに示したように、パンチ32及びパッド36が下死点に到達すると、素材金属板20がパンチ32のパンチ肩及びダイ34のダイ穴の隅(底角部)で加圧狭持される。これにより、中間成形品22の一対の稜線部22D及びフランジ22Eが形成される。以上により、素材金属板20を予加工が施された中間成形品22に成形する。
(プレス成形品10の製造方法について)
次に、プレス成形品10の製造方法について説明する。プレス成形品10の製造方法では、プレス装置40を用いて、予加工が施された中間成形品22をプレス成形品10に成形する。初めに、図1〜図3を参照しつつ、プレス装置40について説明する。
なお、図1〜図3において示した矢印Wはプレス装置40の幅方向を示し、矢印Aはプレス装置40の装置上側を示し、矢印Bはプレス装置40の装置下側を示す。そして、プレス装置40の幅方向とプレス成形品10及び中間成形品22の幅方向とが一致し、プレス装置40の装置上下方向(プレス方向)とプレス成形品10及び中間成形品22の上下方向とが一致する。
プレス装置40は、プレス装置40の装置上側部分を構成するダイ42と、プレス装置40の装置下側部分を構成するパンチ46とを含んでいる。ダイ42とパンチ46とは、装置上下方向に対向して配置されている。
ダイ42の幅方向中央部には、装置下側へ開放したダイ穴の一例である凹部42Aが形成されている。凹部42A内には、パンチ46の頂部46Cに対向するダイ底部42Dが装置上側に形成されている。ダイ底部42Dには、ダイパッド収容部の一例であるパッド収容部42Bが形成されている。パッド収容部42Bは、装置下側へ開放した凹状である。パッド収容部42Bは、後述するダイパッド44を収容する。凹部42Aにおけるパッド収容部42Bを除く内周面は、プレス成形品10の天板10Aの幅方向両側部分、稜線部10B、縦壁10C、稜線部10Dの表面に対応した成形面である。
ダイ底部42Dの両側には、パンチ46の肩部46D(後述)に対応する底角部42Eが形成されている。パンチの一部とダイの一部が対応するとは、成形下死点においてパンチの一部とダイの一部が向かい合うという意味である。底角部42Eは、プレス成形品10の稜線部10Bに対応する成形面である。この底角部42Eは、パンチ46の肩部46Dと凹凸が反転した形状であることが望ましい。各底角部42Eからは、パンチ46のパンチ壁面46Eに対応するダイ穴壁面42Fが延出する。
ダイ42のダイ底部42Dには、各底角部42Eからパッド収容部42Bへ向かうに従ってパンチ46側へ突出するダイ側傾斜面の一例である傾斜面42Cが形成されている。傾斜面42Cは、パッド収容部42Bの幅方向両側に隣接する。
さらに、ダイ42は、移動装置50に連結されている。移動装置50は、例えば油圧装置、電動駆動装置等とすることができる。この移動装置50には、制御部56(図1B参照)に接続されている。制御部56は、移動装置50を作動し、移動装置50でダイ42を装置上下方向へ移動する。これにより、ダイ42は、パンチ46に近づく方向又は離れる方向へ相対的に移動する。また、ダイ42をパンチ46に近づける際には、ダイ42の両肩部42Gが中間成形品22に当接する。
ダイ42の幅方向中央部には、ダイパッド44が設けられている。ダイパッド44は、正面から見た断面視で略直方体ブロック状に形成されている。ダイパッド44は、インナパッド48の上面48Aに対向するインナパッド対向面の一例である下面44Aを備える。下面44Aには、プレス成形品の天板の形状に凹凸がある場合、プレス成形品の形状に応じた凹凸が設けられる。
ダイパッド44は、第2連結装置の一例であるパッド加圧装置52によってダイ42に連結されている。パッド加圧装置52は、例えば油圧装置、電動駆動装置等とすることができる。パッド加圧装置52は、制御部56(図1B参照)に接続されている。制御部56は、パッド加圧装置52を作動する。パッド加圧装置52は、ダイパッド44をダイ42に対して装置上下方向に相対移動し、ダイパッド44をプレス方向へ移動する。これにより、制御部56は、パッド加圧装置52によってダイパッド44とダイ42とのプレス方向の間隔を変更する。
制御部56は、ダイ42に対するダイパッド44の相対位置を制御する。これにより、制御部56は、後述するインナパッド48に対するダイパッド44の相対位置を制御する。そして、ダイパッド44がダイ42に最も接近した状態において、ダイパッド44は、パッド収容部42B内に収容される(図2B参照)。ダイパッド44をパッド収容部42B内に収容した状態において、ダイパッド44の下面44Aは、パッド収容部42Bの開口面より装置上側に位置し、下面44Aは、パッド収容部42Bから装置下側へ突出しない(凹んでいる)。
パンチ46は、ダイ42及びダイパッド44の装置下側に配置され、ダイ42及びダイパッド44と装置上下方向に対向する。パンチ46は、正面から見た断面視で、装置上側へ突出した凸形状に形成されている。パンチ46の外面は、プレス成形品10の天板10Aの幅方向両側部分、稜線部10B、縦壁10C、稜線部10D、及びフランジ10Eの裏面に対応した成形面である。
パンチ46は、プレス方向を横切るパンチ46の上面を形成する頂部46Cを備えている。この頂部46Cにはインナパッド収容部の一例であるパッド収容部46Bが形成されている。また、頂部46Cの両側には、パンチ肩部の一例である肩部46Dが形成されている。各肩部46Dからは、パンチ壁面46Eが延出している。
パンチ46の頂部46Cには、各肩部46Dからパッド収容部46Bへ向かうに従って凹むパンチ側傾斜面の一例である傾斜面46Aが形成されている。この傾斜面46Aは、ダイ42の傾斜面42Cと装置上下方向に対向する。すなわち、傾斜面46Aは、傾斜面42Cと平行であり、パンチ46の肩部46Dから幅方向中央側へ向かうに従い装置下側へ傾斜する。
パッド収容部46Bは、装置上側へ向けて開放する凹状である。パッド収容部46Bは、後述するインナパッド48を収容する。パッド収容部46Bの両側には、傾斜面46Aが隣接する。
また、パンチ46の頂部46Cにおける幅方向中央部には、インナパッド48が設けられている。インナパッド48は、正面から見た断面視で略直方体ブロック状である。このインナパッド48は、第1連結装置の一例であるパッド加圧装置54によってパンチ46に連結されている。パッド加圧装置54は、例えば油圧装置、電動駆動装置等とすることができる。
パッド加圧装置54は、制御部56(図1B参照)に接続されている。制御部56は、パッド加圧装置54を作動し、パッド加圧装置54は、インナパッド48をパンチ46に対して装置上下方向に相対移動する。これにより、制御部56は、パッド加圧装置54によってインナパッド48とパンチ46とのプレス方向の間隔を変更する。
すなわち、制御部56は、パンチ46に対するインナパッド48の相対位置を制御する。インナパッド48は、パンチ46に最も接近した状態で、パッド収容部46B内に収容される(図3B参照)。
インナパッド48は、ダイパッド44と装置上下方向に対向して配置されている。インナパッド48は、インナパッド頂面の一例である上面48Aを備える。上面48Aは、ダイパッド44の下面44Aと平行である。上面48Aも下面44Aと同様に、プレス成形品の天板の形状に凹凸がある場合、プレス成形品の形状に応じた凹凸が設けられる。インナパッド48の幅寸法は、ダイパッド44の幅寸法と一致する。インナパッド48をパッド収容部46B内に収容した状態では、インナパッド48の上面48Aがパッド収容部46Bの開口面と面一となる(図3B参照)。このため、インナパッド48をパッド収容部46B内に収容した状態において、インナパッド48を含むパンチ46の頂部46Cは、装置下側へ凹む凹形状となる。
パンチ46の頂部46Cにおける凹み量は、装置上下方向におけるパンチ46の肩部46Dからインナパッド48の上面48Aまでの上下寸法を示す。この凹み量は、プレス成形品10をプレス装置40から離型したとき、プレス成形品10の天板10Aが平坦状(平板状)になるように適宜設定されている。すなわち、パンチ46の頂部46Cにおける凹み量は、プレス成形品10に用いられる素材金属板の引張強度や板厚等に応じたシミュレーション等により適宜設定する。
ここで、図1A及び図9に示すように、後述するプレス成形品の製造方法における第1工程〜第3工程では、制御部56がパッド加圧装置52、54を作動し、ダイパッド44をインナパッド48に対して所定距離H1だけ装置上側に保持する。所定距離H1は、中間成形品22の板厚より大きく、中間成形品22とダイパッド44の下面44Aとの間に隙間が空く。なお、所定距離H1については、後述する。また、符号48Cは、インナパッド48の肩部48Cを示す。
次に、プレス成形品10の製造方法について説明する。プレス成形品10の製造方法は、以下に示す第1工程〜第3工程を備える。
図1A及び図1Bに示したように、第1工程では、制御部56でパッド加圧装置54を作動し、パッド加圧装置54でインナパッド48をパッド収容部46Bから装置上側へ突出させた状態に保持する。インナパッド48は、パンチ46の肩部46Dから突出量H2突出する。この状態において、中間成形品22の裏面をインナパッド48の上面48Aの上にセットする。そして、制御部56でパッド加圧装置52を作動し、パッド加圧装置52でダイパッド44をパッド収容部42Bから装置下側へ移動してダイパッド44を中間成形品22の装置上側に配置する。このとき、ダイパッド44をインナパッド48に対して所定距離H1だけ離間させた状態に保持する。これにより、中間成形品22とダイパッド44の下面44Aとの間には隙間が空く。
第2工程では、制御部56で移動装置50及びパッド加圧装置52を作動し、ダイ42を、図1Aに示した状態から、ダイパッド44、インナパッド48、及びパンチ46に対して装置下側(パンチ46側)へ相対的に移動する(図2A参照)。このとき、ダイパッド44とインナパッド48との間を所定距離H1に維持し、装置上下方向におけるダイパッド44とインナパッド48との相対位置関係を維持したまま、ダイ42を装置下側へ移動する。これにより、パンチ46がダイ42の凹部(ダイ穴)42A内へ押し込まれ、プレス成形品10の縦壁10Cが成形される。
また、中間成形品22は、ダイ42の両肩部42Gによって装置下側へ押される。このとき、ダイ42の両肩部42Gに当接した部位間に位置する中間成形品22の幅方向中央側の部分は、装置上側へ凸に湾曲して撓む。この凸に撓んだ部分を撓み部24(図2A参照)とする。
このとき、撓み部24の裏面が、インナパッド48の肩部48C及びパンチ46の両肩部46Dに当接し、撓み部24の表面がダイパッド44の下面44Aに当接する。
以下の説明では、図9に示したように、撓み部24におけるインナパッド48の両肩部48Cの間の部分を第1撓み部24Aとする。また、インナパッド48の両肩部48Cに当接した部分を第2撓み部24Bとし、インナパッド48の肩部48Cとパンチ46との間の部分を第3撓み部24Cとする。
ここで、本実施の形態では、第2工程において、撓み部24の第3撓み部24Cにおける塑性変形を抑制するように、所定距離H1の寸法が設定されている。より詳しくは、第1撓み部24Aが弾性域内で撓むことができる最大の寸法に所定距離H1が設定されている。
従来技術では、第2工程において、ダイパッド44を中間成形品22に対して離間させない。この場合、中間成形品22は、ダイパッド44及びインナパッド48で加圧狭持される。この状態で、パンチ46をダイ42の凹部42A内へ押し込んで、プレス成形品10の縦壁10Cを成形すると、第1撓み部24Aの装置上側への撓みが許容されない。その結果、第2撓み部24Bと第3撓み部24Cとのみに撓みが集中するため、第3撓み部24Cは、第2撓み部24Bを起点に装置下側へ曲げられ、中間成形品22の表面側へ凸となるように若干湾曲した状態に塑性変形する可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、ダイパッド44が中間成形品22に対して離間しているため、第1撓み部24Aの装置上側への撓みが許容され、第1撓み部24Aと第2撓み部24Bと第3撓み部24Cとの撓み部24全体で撓むため、第3撓み部24Cの撓みが、上記の場合と比べて小さくなる。しかも、所定距離H1は、第1撓み部24Aが弾性域内で撓むことができる最大の寸法に設定されている。これにより、第3撓み部24Cの撓みが一層小さくなり、第3撓み部24Cの塑性変形を抑制できる。
この所定距離H1は、素材金属板20の引張強度及び板厚や、インナパッド48、パンチ46の各幅寸法や、パンチ46の肩部46Dからのインナパッド48の突出量H2等に基づいて、シミュレーション等により適宜設定されている。
そして、第2工程では、図2Bに示したように、ダイパッド44がパッド収容部42B内に収容されるまでダイ42を装置下側へ移動し、ダイ42及びダイパッド44が一体化する。これにより、ダイパッド44は、ダイ42に対して装置上方向へ相対移動不能な状態となる。ここで、本明細書において、ダイパッド及びダイが一体化するとは、ダイパッド44がダイ42に対して装置上方向へ相対移動不能な状態にすることをいう。
ダイパッド及びダイが一体化したとき、ダイパッド44の下面44Aは、パッド収容部42Bから装置下側へ突出せず、パッド収容部42B内に収容される。また、中間成形品22の撓み部24は、ダイ42の傾斜面42Cの幅方向内側端部が形成する下端部42Hとインナパッド48とで挟まれる。
第3工程では、制御部56で移動装置50を作動し、一体化したダイ42及びダイパッド44をさらに装置下側へ移動してパンチ46側へ押し込む。このとき、制御部56でパッド加圧装置54を作動し、装置上下方向におけるダイパッド44とインナパッド48との相対位置関係を維持したまま、インナパッド48を、ダイ42及びダイパッド44と共に装置下側へ移動する。これにより、インナパッド48の大半がパッド収容部46B内に収容される(図3A参照)。このとき、中間成形品22の撓み部24が、平坦状(平板状)になるように、インナパッド48をパッド収容部46B内に収容する。これにより、装置上側へ凸となるように撓んだ撓み部24を、ダイ42及びインナパッド48で平坦状(平板状)に戻す。
そして、制御部56で移動装置50を作動し、一体化したダイ42及びダイパッド44を、図3Aに示した状態から移動装置50で装置下側へさらに移動して下死点に到達させる。このとき、制御部56でパッド加圧装置54を作動し、装置上下方向におけるダイパッド44とインナパッド48との相対位置関係を維持したまま、インナパッド48を、ダイ42及びダイパッド44と共に装置下側へ移動して、インナパッド48全体をパッド収容部46B内に収容する(図3B参照)。
これにより、中間成形品22における天板10Aに対応する部分が中間成形品22の裏面側(プレス成形品10の内側)へ凸に反るように、中間成形品22をダイ42及びパンチ46で加圧狭持する。具体的に、撓み部24をダイ42の傾斜面42C及びパンチ46の傾斜面46Aで加圧狭持して、撓み部24における第2撓み部24Bを曲げ戻す。そして、プレス成形品10をプレス装置40から離型して平板状の天板10Aを備えたプレス成形品10を得る。
次に、本実施の形態の作用及び効果について、背景技術に記載された比較例の製造方法と比較しつつ説明する。まず、比較例におけるプレス成形品の製造方法について説明する。比較例のプレス成形品の製造方法では、本実施の形態と同様に、中間成形品22を用いてプレス成形品10を成形する。
図7は、比較例のプレス装置におけるパンチ46の肩部46Dの周辺を拡大した図である。なお、図7では、比較例のプレス装置において、本実施の形態と同様に構成されている部分には、同一の符号を付している。さらに、比較例のプレス装置では、本実施の形態のダイ42の傾斜面42C及びパンチ46の傾斜面46Aに相当する部分が装置上下方向に対して直交する。
比較例の第1工程では、本実施の形態の第1工程と異なり、ダイパッド44をパッド加圧装置52で装置下側へ移動したとき、中間成形品22をダイパッド44及びインナパッド48で加圧狭持する。すなわち、比較例の第1工程では、中間成形品22とダイパッド44との間には隙間が空いていない。
そして、比較例の第2工程では、この状態で、ダイ42をパンチ46側へ押し込んで、プレス成形品10の縦壁10Cに対応する部分を成形する。このとき、インナパッド48はパンチ46に対してダイ42側へ突出している。このため、中間成形品22におけるインナパッド48の肩部48Cからパンチ46の肩部46Dまでの部分(以下:弛み部26)がプレス装置の幅方向外側へ向かうに従って装置下側へ斜めに曲げられる。具体的に、弛み部26が、中間成形品22の表面側へ凸となるように若干湾曲した状態に塑性変形する。
また、弛み部26に沿った長さL1は、幅方向におけるインナパッド48とパンチ46の肩部46Dとの間の長さL2よりも長い。このため、図7の状態から、ダイ42及びダイパッド44を下死点まで移動して、ダイ42及びダイパッド44と、パンチ46とで弛み部26を加圧狭持すると、パンチ46の肩部46Dによって曲げられた部分(図7に示したa部)が、装置下側へ押し出されて、縦壁10Cの一部となる。また、弛み部26のインナパッド48側の部分(図7に示したb部)が押し潰されて、天板10Aの一部となる。
すなわち、図8に示すように、比較例のプレス成形品10では、上記a部が、縦壁10Cの基端部を形成し、上記b部が、天板10Aの幅方向両側部分を形成する。そして、縦壁10C側へ押し出されたa部は、パンチ46の肩部46Dによってプレス成形品10の外側へ凸となる弧状に曲げられた後に、縦壁10Cとして曲げ戻される。このため、離型後のプレス成形品10では、プレス成形品10のa部が弧状に曲げられた状態に戻ろうとする。これにより、プレス成形品10のa部には、プレス成形品10の内側へ向かう第1のモーメント(図8の矢印M1参照)が生じる。
また、弛み部26のb部は、プレス成形品10の外側(中間成形品22の表面側)へ凸となるように若干湾曲した状態に変形した後、天板10Aとして平板状となる(曲げ戻される)。このため、離型後におけるプレス成形品10では、プレス成形品10のb部が湾曲した状態に戻ろうとする。これにより、プレス成形品10のb部には、プレス成形品10の内側へ向かう第2のモーメント(図8の矢印M2参照)が生じる。
さらに、プレス成形品10のa部とb部との間の部分、すなわちプレス成形品10の稜線部10Bは、パンチ46の肩部46Dによってプレス成形品10の外側へ凸となる弧状に曲げられている。離型後におけるプレス成形品10では、稜線部10Bが、もとの状態に戻ろうとする。このため、プレス成形品10の稜線部10Bには、プレス成形品10の外側へ向かう第3のモーメント(図8の矢印M3参照)が生じる。
以上により、比較例では、プレス成形品10のa部及びb部に生じる第1及び第2のモーメントと、プレス成形品10の稜線部10Bに生じる第3のモーメントとが相殺される(釣り合う)ことで、プレス成形品10のスプリングバックを抑制する。しかしながら、比較例の製造方法では、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2が大きくなるに従って、弛み部26に対する曲げ量が大きくなり、弛み部26が中間成形品22の表面側へ凸に湾曲する量が大きくなる。これにより、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2が大きくなるに従って、プレス成形品10のa部に生じる第1のモーメント及びプレス成形品10のb部に生じる第2のモーメントが大きくなる。このため、縦壁10Cがプレス成形品10の内側へ変位する量が大きくなる。換言すると、第1及び第2のモーメントの両方が大きくなることで、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2に対して、幅方向における縦壁10Cの寸法が過敏に変化する。その結果、成形後の縦壁10Cを設定寸法の公差内に収めるための、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2の範囲(上限値と下限値との差)が狭くなる。
これに対して、本実施の形態では、上述したように、第1工程において、中間成形品22及びインナパッド48に対して装置上側の位置にダイパッド44が保持され、ダイパッド44がインナパッド48に対して所定距離H1だけ離間する点が比較例と相違する。
さらに、第2工程では、ダイパッド44とインナパッド48間を所定距離H1に維持する。そして、ダイパッド44とインナパッド48との装置上下方向における相対位置関係を維持したままダイ42が装置下側へ移動する。このため、図9に示したように、中間成形品22の撓み部24における第1撓み部24Aが、装置上側へ凸となる状態に撓み、第1撓み部24Aの上端がダイパッド44の下面44Aに当接する。
但し、所定距離H1は、第1撓み部24Aが弾性域内で撓むように設定されている。このため、上記比較例のように、第3撓み部24Cが塑性域内で変形することを抑制することができる。
ここで、本実施の形態とは異なり、比較例と同様に、中間成形品22をダイパッド44及びインナパッド48で加圧狭持した場合、第2工程において、撓み部24の第1撓み部24Aの装置上側への撓みが許容されない。このため、上記比較例と同様に、撓み部24の第3撓み部24Cが、中間成形品22の表面側へ凸となるように若干湾曲した状態に塑性変形する。これに対して、本実施の形態では、ダイパッド44が中間成形品22に対して離間している点が比較例と相違する。このため、第1撓み部24Aの装置上側への撓みが許容され、第3撓み部24Cの撓みが、中間成形品22をダイパッド44及びインナパッド48で加圧狭持した場合と比べて小さくなる。しかも、第1撓み部24Aが弾性域内で撓むことができる最大の寸法に所定距離H1が設定されている。このため、第3撓み部24Cの撓みが一層小さくなり、第3撓み部24Cの塑性変形を抑制できる。これにより、離型後におけるプレス成形品10では、上述したb部において、プレス成形品10の内側へ向かう第2のモーメントの発生を抑制できる。
したがって、主としてa部に生じるプレス成形品10の内側へ向けた第1のモーメントと、稜線部10Bに生じるプレス成形品10の外側へ向けた第3のモーメントとを相殺し(釣り合わせ)、プレス成形品10のスプリングバックを抑制できる。つまり、幅方向における縦壁10Cの変位量に対する第2のモーメントによる影響を抑制し、主として第1のモーメントのみで、幅方向における縦壁10Cの変位量を調整できる。
これにより、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2の変化に対して、幅方向における縦壁10Cの寸法が過敏に変化することを抑制でき、設定寸法の公差内に成形後の縦壁10Cを収めるための、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2の範囲(上限値と下限値との差)を拡大することができる。
以上により、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2の範囲を拡大しても縦壁10Cの寸法精度を公差内に維持してプレス成形品10を成形することができる。すなわち、突出量H2の管理が容易になる。
以下、この点について、図10に示したグラフを用いて説明する。このグラフは、図11に示すプレス成形品10を、上記比較例及び本実施の形態の製造方法によって成形したときのシミュレーション結果を示すものである。このグラフには、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2と、プレス成形品10の幅方向における一方の縦壁10Cの先端部の位置との関係が示されている。
初めに、図11に示したプレス成形品10の各寸法について説明する。このプレス成形品10では、プレス成形品10の天板10A側の幅寸法が、90mmに設定されている。また、プレス成形品10の上下寸法、すなわち天板10Aの表面からフランジ10Eの表面までの上下寸法が、60mmに設定されている。また、プレス成形品10における天板10Aと縦壁10Cとの成す角度が100°に設定されている。さらに、このプレス成形品10は、板厚が1.4mmで且つ引張り強度が1180MPa級の高強度鋼板である。
また、図10に示したグラフにおいて、横軸はインナパッド48のパンチ46の肩部46Dからの突出量H2(mm)を示し、縦軸はプレス成形品10の一方の縦壁10Cにおける先端部の位置を示している。
なお、縦軸には、幅方向における縦壁10Cの設定寸法に対する縦壁10Cのずれ量(変化量)(mm)が示されている。すなわち、縦軸のプラス側は、設定寸法(位置)に対して成形後に離型した後に縦壁10Cが幅方向外側に位置していることを示し、縦軸のマイナス側は、設定寸法(位置)に対して成形後に離型した後に縦壁10Cが幅方向内側に位置していることを示す。
さらに、このグラフにおいて、ドットで示した範囲が、一方の縦壁10Cの設定寸法に対する公差内の領域を示す。すなわち、本実施の形態では、一方の縦壁10Cの設定寸法に対する公差が±0.5mmに設定されている。さらに、当該グラフでは、白抜きの丸印のポイントが比較例のデータを示しており、黒塗りの四角印のポイントが本実施の形態のデータを示している。また、図10に示した本実施の形態では、所定距離H1が、2.4mmに設定されている。すなわち、第1工程における中間成形品22とダイパッド44との間の隙間の上下寸法が、1.0mmに設定されている。
このグラフに示したように、比較例におけるプレス成形品10では、インナパッド48のパンチ46の肩部46Dからの突出量H2が大きくなるにつれて、幅方向における縦壁10Cのプレス成形品10の内側への変位量が大きくなることが解る。換言すると、比較例では、各データを結ぶ線の傾きが負であることが解る。各データを結ぶ線の傾きの絶対値が大であると縦壁10Cの設定寸法の公差内になる突出量H2の範囲が狭くなる。比較例において、設定寸法の公差内に縦壁10Cを成形するためには、突出量H2を、約1.9mm〜2.5mmの間に設定する必要があり、製造上、許容できる突出量H2の変動範囲が、約0.6mmになる。すなわち、プレス装置40において、許容できる突出量H2の変動範囲内(0.6mmの範囲内)に、パンチ46に対するインナパッド48の位置を調節して、プレス成形品10を製造する必要がある。
これに対して、本実施の形態によれば、図10のグラフに示したように、各データを結ぶ線の傾きの絶対値が比較例に比べて小さい。そして、本実施の形態では、設定寸法の公差内に縦壁10Cを成形するための突出量H2が、約0.5mm〜2.0mmになり、製造上、許容できる突出量H2の変動範囲を、約1.5mmに拡大できる。したがって、本実施の形態のプレス成形品の製造方法によれば、幅方向における設定寸法の公差内に成形後の縦壁10Cを収めるための、インナパッド48のパンチ46からの突出量H2の範囲(上限値と下限値との差)を拡大することができる。さらに、プレス装置40において、インナパッド48の調節範囲を拡大できるため、プレス成形品10に対する生産性の向上に寄与することができる。
また、本実施の形態では、プレス装置40におけるパンチ46の頂部46Cには、パンチ46の肩部46Dからパンチ46の幅方向中央側へ向かうに従い凹む傾斜面46Aが形成されている。また、ダイ42の下面には、傾斜面46Aに対向して配置され且つ傾斜面46Aと平行を成す傾斜面42Cが形成されている。
このため、前述した第3工程では、中間成形品22における天板10Aに対応する部分が中間成形品22の裏面側(プレス成形品10の内側)へ凸に反るように、中間成形品22をダイ42及びパンチ46で加圧狭持できる。これにより、プレス成形品10の天板10Aを効果的に平板状にすることができる。
これを詳細に説明する。比較例および本実施の形態の第2工程では、撓み部24の第2撓み部24Bがインナパッド48の肩部48Cに当接して、第2撓み部24Bが装置上側へ凸に湾曲するように撓む。このため、第2工程において、中間成形品22の表面側へ凸となる曲げ癖が第2撓み部24Bに生じる可能性がある。
しかしながら、本実施の形態では、パンチ46の頂部46Cに傾斜面46Aが成形されており、ダイ42の下面に傾斜面42Cが形成されている。このため、撓み部24の第2撓み部24Bにおいて、曲げ癖が仮に生じても、第3工程において、第2撓み部24Bの曲げ癖を曲げ戻すことができる。したがって、プレス成形品10の天板10Aを効果的に平板状にすることができる。
また、本実施の形態では、第1工程から第3工程の完了まで、ダイパッド44がインナパッド48に対して所定距離H1離間した状態を維持する。すなわち、第1工程から第3工程の完了まで、ダイパッド44とインナパッド48との相対位置関係を維持し、第3工程において、ダイパッド44の下面44Aをパッド収容部42B内に配置する。このため、ダイ42及びダイパッド44の寸法ばらつき等によって、ダイパッド44の下面44Aがパッド収容部42Bから装置下側へ突出することを抑制できる。これにより、第3工程において、ダイ42及びパンチ46で、中間成形品22における天板10Aの幅方向両側部分に対応する部分を良好に加圧狭持することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図12〜図14を参照しつつ、第2の実施の形態のプレス成形品の製造方法について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態のプレス装置40と異なるプレス装置60を用いてプレス成形品10を成形する。そして、第2の実施の形態に用いられるプレス装置60は、ダイ62とダイ62に収容されるダイパッド44を除いて、第1の実施の形態のプレス装置40と同様に構成されている。以下、具体的に説明する。なお、プレス装置60では、プレス装置40と同様に構成されている部分には、同一の符号を付している。
すなわち、プレス装置60のダイ62とダイパッド44では、ダイパッド44の幅寸法DPHが、第1の実施の形態と比べて小さいことと、ダイパッド44を収容するダイ62のパッド収容部42Bの幅寸法DSHも、第1の実施の形態と比べて小さいこととが第1の実施の形態と相違する。
また、ダイ62における凹部(ダイ穴)42Aの底面(パンチ46の頂部46Cと対向する対向面)には、傾斜面42Cとパッド収容部42Bとの間において、一対の天板成形面64が形成されている。天板成形面64は、傾斜面42Cの幅方向内側端からダイ62の幅方向中央側へ延出する。また、天板成形面64は、装置上下方向においてインナパッド48と対向して配置されると共に、インナパッド48の上面48Aと平行である。
そして、第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様に第1工程から第3工程を経て、プレス成形品10を成形する。すなわち、図12に示したように、第1工程では、インナパッド48がパッド収容部46Bから装置上側へ突出した状態で、中間成形品22の裏面をインナパッド48の上面48Aの上にセットする。そして、パッド加圧装置52で、ダイパッド44をパッド収容部42Bから装置下側へ移動させて、ダイパッド44をインナパッド48に対して所定距離H1だけ離間させた状態に保持する。
第2工程では、図12に示した状態から、装置上下方向におけるダイパッド44とインナパッド48との相対位置関係を維持したまま、ダイ62を、ダイパッド44、インナパッド48、及びパンチ46に対して、移動装置50でパンチ46側である装置下側へ相対的に移動する。これにより、パンチ46をダイ62の凹部(ダイ穴)42A内へ押し込み、中間成形品22における縦壁10Cに対応する部分を成形する(図13A参照)。
次に、ダイ62を、ダイパッド44、インナパッド48、及びパンチ46に対して、移動装置50で装置下側へさらに相対移動し、ダイ62及びダイパッド44を一体化させる。すなわち、図13Bに示すように、ダイパッド44をパッド収容部42B内に収容する。そして、第2の実施の形態では、第2工程の終期において、ダイ62及びダイパッド44を一体化したきに、ダイ62の天板成形面64とインナパッド48とで中間成形品22を加圧狭持する。
第3工程では、一体化したダイ62及びダイパッド44を、移動装置50で装置下側へさらに移動してパンチ46側へ押し込む。このとき、装置上下方向におけるダイパッド44とインナパッド48との相対位置関係と、ダイ62の天板成形面64及びインナパッド48による天板20Aの加圧狭持とをパッド加圧装置52、54で維持する。この状態を維持したまま、インナパッド48を、ダイ62及びダイパッド44と共に装置下側へ移動し、パッド収容部46B内に収容する(図14A参照)。すなわち、中間成形品22におけるプレス成形品10の天板10Aに対応する部分が、平坦になるように、インナパッド48をパッド収容部46B内に収容する。
さらに、一体化したダイ62及びダイパッド44を、図14Aに示した状態から移動装置50で装置下側へさらに移動してパンチ46側へ押し込む。これにより、中間成形品22における天板10Aに対応する部分が中間成形品22の裏面側(プレス成形品10の内側)へ凸に反るように、中間成形品22をダイ62及びパンチ46で加圧狭持する(図14B参照)。その結果、離型後におけるプレス成形品10は、天板10Aが平面状になる。以上により、第2の実施の形態においても、プレス成形品10に生じる第2のモーメントを抑制できるので、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、第2の実施の形態では、第2工程の終期において、ダイ62及びダイパッド44を一体化させたとき、ダイ62の天板成形面64とインナパッド48とで中間成形品22を加圧狭持することができる。これにより、成形後のプレス成形品10における天板10Aの平坦化に寄与することができる。
なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、プレス成形品10が断面ハット形状に形成されているが、プレス成形品10を、下側へ開放した断面U字形状(溝形状)に形成してもよい。すなわち、プレス成形品10において一対の稜線部10D及びフランジ10Eを省略した形態にした場合でも、第1の実施の形態及び第2の実施の形態のプレス成形品の製造方法を適用することができる。また、この場合には、素材金属板20に予加工を施さずに、素材金属板20をプレス装置40、60で直接プレスする。また、プレス成形品10において一方の稜線部10D及びフランジ10Eを省略した形態とした場合でも、第1の実施の形態及び第2の実施の形態のプレス成形品の製造方法を適用することができる。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、プレス成形品10の天板10A及び縦壁10Cを平板状に形成したが、プレス成形品10の天板10A及び縦壁10Cに段差形状等を形成してもよい。さらに、平面視でプレス成形品10の長手方向中間部が幅方向一方側又は幅方向他方側に凸となるようにプレス成形品10を若干湾曲させてもよい。また、側面視でプレス成形品10の長手方向中間部が上側又は下側へ凸となるようにプレス成形品10を若干湾曲させてもよい。
また、プレス成形品10において、前述した第2のモーメントの発生を抑制するという観点から、中間成形品22の撓み部24における第1撓み部24Aを弾性域内で撓ませるように、所定距離H1を設定することが望ましい。しかしながら、前述したように、例えば、装置上下方向におけるダイパッド44やインナパッド48の位置誤差等の範囲内において、撓み部24における第1撓み部24Aが塑性域内で撓んでもよい。この場合、前述した第3工程において、撓み部24をプレス成形品10の内側へ曲げ戻すことができる。
これらによっても、離型後におけるプレス成形品10の天板10Aを平坦化することができる。また、離型後におけるプレス成形品10の天板10Aの平面度等を公差内に収めることができ、かつ第2のモーメントの発生を有効に抑制することができる。この場合、ダイパッド44の下面44Aにインナパッド48側(装置下側)へ突出する凸形状を設け、インナパッド48の上面48Aに、ダイパッド44側(装置上側)へ開放し、当該凸形状に対応した凹形状を形成してもよい。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、ダイ42(62)に一対の傾斜面42Cを形成し、パンチ46の頂部46Cに一対の傾斜面46Aを形成したが、傾斜面42C及び傾斜面46Aを省略してもよい。すなわち、ダイ42(62)の凹部42Aの底面を平坦状にすると共に、パンチ46の頂部46Cの面を凹ませずに平坦状にしてもよい。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、ダイパッド44とダイ42(62)とを一体化したとき(つまり、第2工程の終期)、ダイパッド44の下面44Aがパッド収容部42B内に収容される。これに代えて、ダイパッド44とダイ42(62)とを一体化したときに(つまり、第2工程の終期)、ダイパッド44の下面44Aをパッド収容部42Bの開口面と面一にしてもよい。すなわち、ダイパッド44の上下寸法をパッド収容部42Bの上下寸法以下にしてもよい。
ダイパッド44とパッド収容部42Bの上下寸法が同じ場合、第1の実施の形態を用いて説明すると、第2工程の終期において、ダイ42のパッド収容部42Bの底面及びダイパッド44の上面を接触(底づき)させる。ダイパッド44の上下寸法がパッド収容部42Bの上下寸法よりも小さい場合には、制御部56でパッド加圧装置52を制御して、パッド収容部42Bの開口面とダイパッド44の下面44Aを面一にする。
その後、第3工程において、一体化(相対的な位置を固定)したダイ42及びダイパッド44を移動装置50で装置下側へ移動し、インナパッド48及びダイパッド44で中間成形品22を加圧狭持してもよい。そして、図15に示すように、第3工程の終期では、インナパッド48及びダイパッド44で中間成形品22を加圧狭持した状態で、ダイ42及びダイパッド44とインナパッド48を、パンチ46に対して装置下側へ相対移動する。すなわち、図15に示した状態からダイ42及びダイパッド44とインナパッド48を装置下側へ移動する。これにより、中間成形品22における天板10Aに対応する部分の全体を、ダイ42及びダイパッド44とパンチ46及びインナパッド48とで加圧狭持できるため、天板10Aを一層良好に平坦化することができる。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、第1工程から第3工程の完了まで、制御部56でパッド加圧装置52、54を作動して、ダイパッド44をインナパッド48に対して所定距離H1離間した状態に維持する。これに代えて、第3工程の終期において、制御部56でパッド加圧装置52を作動することで、ダイパッド44を装置下側へ移動して、インナパッド48及びダイパッド44で中間成形品22を加圧狭持してもよい。この場合、第3工程の終期において、中間成形品22における天板10Aに対応する部分の全体を、ダイ42及びダイパッド44とパンチ46及びインナパッド48とで加圧狭持できるので、天板10Aを一層良好に平坦化できる。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、第1工程から第3工程の完了まで、制御部56でパッド加圧装置52、54を作動して、ダイパッド44がインナパッド48に対して所定距離H1離間した状態に維持する。これに代えて、ダイパッド44のインナパッド48に対する離間状態を維持するためのストッパを、ダイパッド44又はインナパッド48に設けてもよい。
例えば、図16に示すように、インナパッド48の上面48Aにプレス方向へ突出するストッパ49を設ける。この場合、中間成形品22あるいは素材金属板20に、ストッパ49を挿通可能な孔28を形成する。そして、インナパッド48の上面48Aからのストッパ49の突出高さを所定距離H1に設定する。この所定距離H1は、例えば図3Bに示したように、ダイ42が成形下死点に達しダイ42とパンチ46との相対位置が成形下死点になった状態で、パンチ壁面46Eとダイ穴壁面42Fとのクリアランスより大きい。
これにより、ダイパッド44の下面44Aがストッパ49の先端部に当接することで、ダイパッド44をインナパッド48に対して所定距離H1離間した状態に維持できる。また、第1工程から第3工程の完了まで、ダイパッド44とインナパッド48との間の所定距離H1を、機械的に維持できる。なお、パッド加圧装置52、54は、油圧装置、電動駆動装置等に加えて、バネ、ガスクッション等としてもよい。
さらに、上記図16に示した例では、ストッパ49がダイパッド44及びインナパッド48の一方に相対移動不能に設けられているが、ダイパッド44及びインナパッド48の一方にストッパ49を相対移動可能に設けてもよい。以下、この点について、図15に示すプレス装置40を用いて、ストッパ49をインナパッド48に相対移動可能に設けた例として説明する。
この例では、図17に示すように、インナパッド48の上面48Aにストッパ49を収容する収容凹部48Bを形成する。そして、収容凹部48B内に、ストッパ49を装置上下方向へ移動可能に収容する。さらに、収容凹部48Bの底面とストッパ49との間に、プレス方向へ伸縮する伸縮機構の一例である付勢機構58を設ける。付勢機構58は、例えばバネや油圧式シリンダ等とすることができる。
付勢機構58は、ストッパ49に装置上側へ向けた付勢力を付与する。ストッパ49は、付勢機構58の付勢力によってインナパッド48の上面48Aからプレス方向へ突出する。図17に示したように、ストッパ49がインナパッド48の上面48Aか突出した状態でのストッパ49の位置を初期位置とする。
なお、図示は省略するが、インナパッド48には、初期位置において、ストッパ49のインナパッド48に対する装置上側への移動を規制する規制部が形成されている。そして、初期位置では、付勢機構58によって装置上側への付勢力がストッパ49に作用しており、インナパッド48の上面48Aからのストッパ49の突出高さは所定距離H1となる。
さらに、移動装置50の作動力(F1)、伸縮機構の一例である付勢機構58のプレス方向の付勢力(保持力:F2)、パッド加圧装置54によるインナパッド48の加圧力(保持力:F3)、及びパッド加圧装置52によるダイパッド44の加圧力(保持力:F4)は、以下に示す(式1)の関係となる。
F1>F2>F3>F4・・・(式1)
また、中間成形品22あるいは素材金属板20には、ストッパ49を挿通する孔28が形成されている。
そして、図17に示すように、第1工程では、中間成形品22の孔28内にストッパ49を挿通し、中間成形品22をインナパッド48の上面48Aの上にセットする。そして、制御部56でパッド加圧装置52を作動し、ダイパッド44をパッド収容部42Bから装置下側へ移動してストッパ49の先端部に当接する。このとき、上記(式1)の関係により、パッド加圧装置54の加圧力によって、インナパッド48がパンチ46から装置上側へ突出した状態を維持できる。そして、付勢機構58の付勢力によって、ダイパッド44がインナパッド48に対して所定距離H1だけ装置上側に離間する。
そして、図示は省略するが、第2工程では、移動装置50でダイ42を装置下側へ移動する。このとき、付勢機構58の付勢力でストッパ49を初期位置に維持する。つまり、ダイパッド44をインナパッド48に対して所定距離H1だけ離間した状態を維持したまま、ダイ42とダイパッド44とを一体化する。なお、第2工程において、移動装置50でダイ42を装置下側へ移動するとき、中間成形品22を曲げて縦壁10Cを形成する。このとき、移動装置50の作動力は、パッド加圧装置54によるインナパッド48の加圧力より大きいが、インナパッド48のパンチ46からの突出状態を維持できる。
さらに、第3工程では、一体化したダイ42及びダイパッド44を移動装置50で装置下側へさらに移動して、インナパッド48をパッド収容部46B内に収容する。このとき、上記(式1)により、ストッパ49を初期位置に維持したまま、インナパッド48を、ダイ42及びダイパッド44と共に装置下側へ移動する。換言すると、ダイパッド44とインナパッド48との間の所定距離H1をストッパ49で維持したまま、インナパッド48を、ダイ42及びダイパッド44と共に装置下側へ移動し、インナパッド48全体をパッド収容部46B内に収容する。
そして、第3工程の終期では、一体化したダイ42及びダイパッド44を移動装置50で装置下側へさらに移動させて下死点に到達させる。このとき、上記(式1)により、付勢機構58の付勢力に抗して、ストッパ49がインナパッド48に対して装置下側へ移動する。つまり、ストッパ49のインナパッド48に対する装置下側への移動と共に、一体化したダイ42及びダイパッド44をインナパッド48に対して装置下側へ移動する。
そして、図18に示すように、ダイ42及びダイパッド44が下死点に到達した時点で、ストッパ49の大半(先端部を除く部分)が収容凹部48B内に収容される。このように、ストッパ49をインナパッド48に相対移動可能に設けることで、中間成形品22における天板10Aに対応する部分の全体を、ダイ42及びダイパッド44とパンチ46及びインナパッド48とで加圧狭持することができる。したがって、図15に示した例と同様に、天板10Aを一層良好に平坦化することができる。
なお、上述した(式1)に代えて、移動装置50の作動力(F11)、パッド加圧装置54によるインナパッド48の加圧力(保持力:F12)、伸縮機構の一例である付勢機構58の付勢力(F13)、及びパッド加圧装置52によるダイパッド44の加圧力(保持力:F14)を、以下に示す(式2)の関係に設定してもよい。
F11>F12>F13>F14・・・(式2)
この場合、図示は省略するが、第3工程において、一体化したダイ42及びダイパッド44を移動装置50で装置下側へ移動すると、上記(式2)の関係により、付勢機構58の付勢力に抗して、ストッパ49が初期位置からインナパッド48に対して装置下側へ移動する。つまり、ストッパ49のインナパッド48に対する装置下側への移動と共に、一体化したダイ42及びダイパッド44がインナパッド48に対して装置下側へ移動する。これにより、中間成形品22を、ダイパッド44及びインナパッド48で加圧狭持する。
そして、この状態からダイ42及びダイパッド44を移動装置50で装置下側へ移動すると、上記(式2)により、インナパッド48が、ダイ42及びダイパッド44と共に装置下側へ移動する。換言すると、ダイパッド44及びインナパッド48で中間成形品22を加圧狭持したまま、インナパッド48が、ダイ42及びダイパッド44と共に装置下側へ移動する。そして、第3工程の終期では、インナパッド48の全体がパッド収容部46B内に収容される。これにより、中間成形品22における天板10Aに対応する部分の全体を、ダイ42及びダイパッド44とパンチ46及びインナパッド48とで加圧狭持することができる。したがって、この場合においても、図15に示した例と同様に、天板10Aを一層良好に平坦化できる。
また、図16及び図17に示した例では、ストッパ49がインナパッド48の上面48Aに設けられているが、ストッパ49の位置は適宜変更可能である。例えば、プレス成形品10に対してストッパ49をプレス成形品10の長手方向外側に配置するように設定してもよい。
また、図16及び図17に示した例では、ストッパ49がインナパッド48の上面48Aに設けられているため、ストッパ49を中間成形品22のインナパッド48に対する位置決め用のピンとしても活用することができる。このため、成形中における中間成形品22に対する位置ずれを防止することができる。
以下に符号の説明を記載する。
10 プレス成形品
10A 天板
10B 稜線
10C 縦壁
10D 稜線
10E フランジ
20 素材金属板
22 中間成形品
40 プレス装置
42 ダイ
42C 傾斜面(ダイ側傾斜面)
44 ダイパッド
46 パンチ
46A 傾斜面(パンチ側傾斜面)
48 インナパッド
49 ストッパ
50 移動装置
52 パッド加圧装置(第2連結装置)
54 パッド加圧装置(第1連結装置)
56 制御部
58 付勢機構
60 プレス装置
62 ダイ
≪付記≫
本明細書からは、以下の態様が概念化される。
すなわち、第1の態様に係るプレス成形品の製造方法は、天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を製造する方法であって、パンチの頂部に備えられたインナパッドを前記パンチからダイ側へ突出させ且つ素材金属板を前記インナパッド上に配置すると共に、ダイに備えられたダイパッドを前記ダイから前記パンチ側へ突出させ且つ前記ダイパッドを前記インナパッドから前記素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間させた位置に配置する第1工程と、前記ダイを前記ダイパッド、前記インナパッド、及び前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記ダイ及び前記パンチによって前記縦壁を形成すると共に、前記ダイパッド及び前記ダイを一体にさせる第2工程と、一体にされた前記ダイ及び前記ダイパッドと、前記インナパッドと、を前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記天板を形成する第3工程と、を備えている。
第2の態様に係るプレス成形品の製造方法は、第1の態様において、前記第1工程から前記第3工程の完了までの間において、前記インナパッドと前記ダイパッドとの相対位置関係が維持される。
第3の態様に係るプレス成形品の製造方法は、第2の態様において、前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方には、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ前記所定距離だけ突出されたストッパが設けられている。
第4の態様に係るプレス成形品の製造方法は、第1の態様において、前記第2工程における終期では、一体にされた前記ダイパッド及び前記ダイを前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記インナパッド及び前記ダイパッドによって前記素材金属板を狭持し、前記第3工程では、前記インナパッド及び前記ダイパッドによって前記素材金属板を狭持した状態で前記ダイ及び前記ダイパッドと前記インナパッドとを前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させる。
第5の態様に係るプレス成形品の製造方法は、第1の態様において、前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方には、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ前記所定距離だけ突出されたストッパが設けられ、前記ストッパは、前記一方側へ相対移動可能に構成されており、前記第1工程から前記第3工程の終期まで前記ストッパが前記他方に当接されることで、前記インナパッドと前記ダイパッドとの相対位置関係が維持され、前記第3工程の終期では、前記ストッパが前記一方側へ移動されることで、一体にされた前記ダイパッド及び前記ダイが前記インナパッドに対して前記パンチ側へ相対移動されて前記ダイパッド及び前記インナパッドによって前記素材金属板を狭持する。
第6の態様に係るプレス成形品の製造方法は、第1〜第5のいずれか一つの態様において、前記パンチの頂部には、前記パンチの肩部から前記パンチの幅方向中央側へ向かうに従い凹むパンチ側傾斜面が形成され、前記パンチの頂部に対向する前記ダイの対向面には、前記パンチ側傾斜面に対応したダイ側傾斜面が形成されており、前記第3工程の終期において、前記素材金属板を前記パンチ側傾斜面及び前記ダイ側傾斜面によって狭持する。
第7の態様に係るプレス装置は、天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を素材金属板から製造するプレス装置であって、頂部にインナパッドを備えたパンチと、前記インナパッドと対向して配置されたダイパッドを備えたダイと、前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記インナパッドを前記パンチに対して相対移動可能に連結する第1連結装置と、前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記ダイパッドを前記ダイに対して相対移動可能に連結する第2連結装置と、前記ダイ及び前記パンチによって前記縦壁を形成する間において前記第1連結装置及び前記第2連結装置を作動させて前記ダイパッドを前記インナパッドから前記素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間した位置に維持させる制御部と、を備えている。
第8の態様に係るプレス装置は、天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を素材金属板から製造するプレス装置であって、頂部にインナパッドを備えたパンチと、前記インナパッドと対向して配置されたダイパッドを備えたダイと、前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記インナパッドを前記パンチに対して相対移動可能に連結する第1連結装置と、前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記ダイパッドを前記ダイに対して相対移動可能に連結する第2連結装置と、前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方に設けられ、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ所定距離だけ突出されたストッパと、を備えている。
第9の態様に係るプレス装置は、天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を素材金属板から製造するプレス装置であって、頂部にインナパッドを備えたパンチと、前記インナパッドと対向して配置されたダイパッドを備えたダイと、前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記インナパッドを前記パンチに対して相対移動可能に連結する第1連結装置と、前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記ダイパッドを前記ダイに対して相対移動可能に連結する第2連結装置と、作動することで、前記ダイを前記パンチ側へ移動させる移動装置と、前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方に設けられ、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ所定距離だけ突出されると共に、前記一方側へ相対移動可能に構成されたストッパと、前記ストッパが前記他方側へ突出された状態において、前記ストッパに前記他方側への付勢力を付与する付勢機構と、を備え、前記移動装置の作動力、前記付勢機構の付勢力、前記第1連結装置の保持力、及び前記第2連結装置の保持力が、前記移動装置の作動力>前記付勢機構の付勢力>前記第1連結装置の保持力>前記第2連結装置の保持力 又は、前記移動装置の作動力>前記第1連結装置の保持力>前記付勢機構の付勢力>前記第2連結装置の保持力の関係に設定されている。
第10の態様に係るプレス装置は、第7〜9のいずれか一つの態様において、前記パンチの頂部には、前記パンチの肩部から前記パンチの幅方向中央側へ向かうに従い凹むパンチ側傾斜面が形成されており、前記パンチの頂部に対向する前記ダイの対向面には、前記パンチ側傾斜面に対応したダイ側傾斜面が形成されている。
第11の態様に係るプレス装置は、プレス方向を横切る頂部、該頂部に形成されたインナパッド収容部、前記頂部の両側に設けられたパンチ肩部、及び各パンチ肩部より延出したパンチ壁面を備えたパンチと、前記プレス方向を横切るインナパッド頂面を有し、前記インナパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なインナパッドと、
前記インナパッドと前記パンチとを連結し、前記インナパッドと前記パンチとの前記プレス方向の間隔を変更する第1連結装置と、前記頂部に対向するダイ底部、該ダイ底部に形成されたダイパッド収容部、前記ダイ底部の両側に設けられ前記パンチ肩部に対応する底角部、及び各底角部より延出し前記パンチ壁面に対応するダイ穴壁面を有するダイと、前記インナパッド頂面に対向したインナパッド対向面を有し、前記ダイパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なダイパッドと、前記ダイパッドと前記ダイとを連結し、前記ダイパッドと前記ダイとの前記プレス方向の間隔を変更する第2連結装置と、前記インナパッドと前記パンチとの間隔を前記第1連結装置を制御して変更し、前記ダイパッドと前記ダイとの間隔を前記第2連結装置を制御して変更する制御部と、を備えている。
第12の態様に係るプレス装置は、プレス方向を横切る頂部、該頂部に形成されたインナパッド収容部、前記頂部の両側に設けられたパンチ肩部、及び各パンチ肩部より延出したパンチ壁面を備えたパンチと、前記プレス方向を横切るインナパッド頂面を有し、前記インナパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なインナパッドと、前記インナパッドと前記パンチとを連結し、前記インナパッドと前記パンチとの前記プレス方向の間隔を変更する第1連結装置と、前記頂部に対向するダイ底部、該ダイ底部に形成されたダイパッド収容部、前記ダイ底部の両側に設けられ前記パンチ肩部に対応する底角部、及び各底角部より延出し前記パンチ壁面に対応するダイ穴壁面を有するダイと、前記インナパッド頂面に対向したインナパッド対向面を有し、前記ダイパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なダイパッドと、前記ダイパッドと前記ダイとを連結し、前記ダイパッドと前記ダイとの前記プレス方向の間隔を変更する第2連結装置と、前記インナパッド頂面又は前記インナパッド対向面の一方に設けられた、前記プレス方向に突出するストッパと、を備えている。
第13の態様に係るプレス装置は、プレス方向を横切る頂部、該頂部に形成されたインナパッド収容部、前記頂部の両側に設けられたパンチ肩部、及び各パンチ肩部より延出したパンチ壁面を備えたパンチと、前記プレス方向を横切るインナパッド頂面を有し、前記インナパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なインナパッドと、前記インナパッドと前記パンチとを連結し、前記インナパッドと前記パンチとの前記プレス方向の間隔を変更する第1連結装置と、前記頂部に対向するダイ底部、該ダイ底部に形成されたダイパッド収容部、前記ダイ底部の両側に設けられ前記パンチ肩部に対応する底角部、及び各底角部より延出し前記パンチ壁面に対応するダイ穴壁面を有するダイと、前記インナパッド頂面に対向したインナパッド対向面を有し、前記ダイパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なダイパッドと、前記ダイパッドと前記ダイとを連結し、前記ダイパッドと前記ダイとの前記プレス方向の間隔を変更する第2連結装置と、前記ダイを前記パンチ側へ相対的に移動させる移動装置と、前記インナパッド頂面又は前記インナパッド対向面の一方に前記プレス方向へ伸縮する伸縮機構を介して設けられ、前記プレス方向に突出するストッパと、を備え、前記移動装置の作動力、前記伸縮機構の前記プレス方向の保持力、前記第1連結装置の保持力、前記第2連結装置の保持力が下記のどちらかの関係である。
前記移動装置の作動力>前記伸縮機構の前記プレス方向の保持力>前記第1連結装置の保持力>前記第2連結装置の保持力
又は、
前記移動装置の作動力>前記第1連結装置の保持力>前記伸縮機構の前記プレス方向の保持力>前記第2連結装置の保持力
第14の態様に係るプレス装置は、第12又は13の態様において、前記ストッパの前記プレス方向の突出高さは、前記ダイと前記パンチとが成形下死点に至った場合の、前記パンチ壁面と前記ダイ穴壁面とのクリアランスより大である。
第15の態様に係るプレス装置は、第11〜14のいずれか一つの態様において、前記パンチの前記頂部に各パンチ肩部から前記インナパッド収容部へ向かうに従って凹むパンチ側傾斜面を備える。
第16の態様に係るプレス装置は、第11〜15のいずれか一つの態様において、前記ダイの前記ダイ底部に各底角部から前記ダイパッド収容部へ向かうに従って突出するダイ側傾斜面を備える。
第17の態様に係るプレス装置は、第11〜16のいずれか一つの態様において、前記底角部は、前記パンチ肩部と凹凸が反転した形状である。
2016年1月21日に出願した日本国特許出願2016−009530号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
また、本明細書に記載されたすべての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (16)

  1. 天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を製造する方法であって、
    パンチの頂部に備えられたインナパッドを前記パンチからダイ側へ突出させ且つ素材金属板を前記インナパッド上に配置すると共に、ダイに備えられたダイパッドを前記ダイから前記パンチ側へ突出させ且つ前記ダイパッドを前記インナパッドから前記素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間させた位置に配置する第1工程と、
    前記ダイを前記ダイパッド、前記インナパッド、及び前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記ダイ及び前記パンチによって前記縦壁を形成すると共に、前記ダイパッド及び前記ダイを一体にさせる第2工程と、
    一体にされた前記ダイ及び前記ダイパッドと、前記インナパッドと、を前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記天板を形成する第3工程と、
    を備えたプレス成形品の製造方法。
  2. 前記第1工程から前記第3工程の完了までの間において、前記インナパッドと前記ダイパッドとの相対位置関係が維持される請求項1に記載のプレス成形品の製造方法。
  3. 前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方には、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ前記所定距離だけ突出されたストッパが設けられている請求項2に記載のプレス成形品の製造方法。
  4. 前記第2工程における終期では、一体にされた前記ダイパッド及び前記ダイを前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させて前記インナパッド及び前記ダイパッドによって前記素材金属板を狭持し、
    前記第3工程では、前記インナパッド及び前記ダイパッドによって前記素材金属板を狭持した状態で前記ダイ及び前記ダイパッドと前記インナパッドとを前記パンチに対して前記パンチ側へ相対移動させる請求項1に記載のプレス成形品の製造方法。
  5. 前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方には、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ前記所定距離だけ突出されたストッパが設けられ、前記ストッパは、前記一方側へ相対移動可能に構成されており、
    前記第1工程から前記第3工程の終期まで前記ストッパが前記他方に当接されることで、前記インナパッドと前記ダイパッドとの相対位置関係が維持され、
    前記第3工程の終期では、前記ストッパが前記一方側へ移動されることで、一体にされた前記ダイパッド及び前記ダイが前記インナパッドに対して前記パンチ側へ相対移動されて前記ダイパッド及び前記インナパッドによって前記素材金属板を狭持する請求項1に記載のプレス成形品の製造方法。
  6. 前記パンチの頂部には、前記パンチの肩部から前記パンチの幅方向中央側へ向かうに従い凹むパンチ側傾斜面が形成され、
    前記パンチの頂部に対向する前記ダイの対向面には、前記パンチ側傾斜面に対応したダイ側傾斜面が形成されており、
    前記第3工程の終期において、前記素材金属板を前記パンチ側傾斜面及び前記ダイ側傾斜面によって狭持する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のプレス成形品の製造方法。
  7. 天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を素材金属板から製造するプレス装置であって、
    頂部にインナパッドを備えたパンチと、
    前記インナパッドと対向して配置されたダイパッドを備えたダイと、
    前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記インナパッドを前記パンチに対して相対移動可能に連結する第1連結装置と、
    前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記ダイパッドを前記ダイに対して相対移動可能に連結する第2連結装置と、
    前記ダイ及び前記パンチによって前記縦壁を形成する間において前記第1連結装置及び前記第2連結装置を作動させて前記ダイパッドを前記インナパッドから前記素材金属板の板厚よりも大きい所定距離だけ離間した位置に維持させる制御部と、
    を備えたプレス装置。
  8. 天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を素材金属板から製造するプレス装置であって、
    頂部にインナパッドを備えたパンチと、
    前記インナパッドと対向して配置されたダイパッドを備えたダイと、
    前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記インナパッドを前記パンチに対して相対移動可能に連結する第1連結装置と、
    前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記ダイパッドを前記ダイに対して相対移動可能に連結する第2連結装置と、
    前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方に設けられ、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ所定距離だけ突出されたストッパと、
    を備えたプレス装置。
  9. 天板の幅方向両側に位置する一対の稜線部から縦壁が前記天板の板厚方向一方側へ延出されたプレス成形品を素材金属板から製造するプレス装置であって、
    頂部にインナパッドを備えたパンチと、
    前記インナパッドと対向して配置されたダイパッドを備えたダイと、
    前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記インナパッドを前記パンチに対して相対移動可能に連結する第1連結装置と、
    前記ダイと前記パンチとの対向方向において前記ダイパッドを前記ダイに対して相対移動可能に連結する第2連結装置と、
    作動することで、前記ダイを前記パンチ側へ移動させる移動装置と、
    前記インナパッド及び前記ダイパッドの一方に設けられ、前記インナパッド及び前記ダイパッドの他方側へ所定距離だけ突出されると共に、前記一方側へ相対移動可能に構成されたストッパと、
    前記ストッパが前記他方側へ突出された状態において、前記ストッパに前記他方側への付勢力を付与する付勢機構と、
    を備え、
    前記移動装置の作動力、前記付勢機構の付勢力、前記第1連結装置の保持力、及び前記第2連結装置の保持力が、
    前記移動装置の作動力>前記付勢機構の付勢力>前記第1連結装置の保持力>前記第2連結装置の保持力
    又は、
    前記移動装置の作動力>前記第1連結装置の保持力>前記付勢機構の付勢力>前記第2連結装置の保持力
    の関係に設定されているプレス装置。
  10. 前記パンチの頂部には、前記パンチの肩部から前記パンチの幅方向中央側へ向かうに従い凹むパンチ側傾斜面が形成されており、
    前記パンチの頂部に対向する前記ダイの対向面には、前記パンチ側傾斜面に対応したダイ側傾斜面が形成されている請求項7〜請求項9の何れか1項に記載のプレス装置。
  11. プレス方向を横切る頂部、該頂部に形成されたインナパッド収容部、前記頂部の両側に設けられたパンチ肩部、及び各パンチ肩部より延出したパンチ壁面を備えたパンチと、
    前記プレス方向を横切るインナパッド頂面を有し、前記インナパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なインナパッドと、
    前記インナパッドと前記パンチとを連結し、前記インナパッドと前記パンチとの前記プレス方向の間隔を変更する第1連結装置と、
    前記頂部に対向するダイ底部、該ダイ底部に形成されたダイパッド収容部、前記ダイ底部の両側に設けられ前記パンチ肩部に対応する底角部、及び各底角部より延出し前記パンチ壁面に対応するダイ穴壁面を有するダイと、
    前記インナパッド頂面に対向したインナパッド対向面を有し、前記ダイパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なダイパッドと、
    前記ダイパッドと前記ダイとを連結し、前記ダイパッドと前記ダイとの前記プレス方向の間隔を変更する第2連結装置と、
    前記インナパッド頂面又は前記インナパッド対向面の一方に設けられた、前記プレス方向に突出するストッパと
    を備えたプレス装置。
  12. プレス方向を横切る頂部、該頂部に形成されたインナパッド収容部、前記頂部の両側に設けられたパンチ肩部、及び各パンチ肩部より延出したパンチ壁面を備えたパンチと、
    前記プレス方向を横切るインナパッド頂面を有し、前記インナパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なインナパッドと、
    前記インナパッドと前記パンチとを連結し、前記インナパッドと前記パンチとの前記プレス方向の間隔を変更する第1連結装置と、
    前記頂部に対向するダイ底部、該ダイ底部に形成されたダイパッド収容部、前記ダイ底部の両側に設けられ前記パンチ肩部に対応する底角部、及び各底角部より延出し前記パンチ壁面に対応するダイ穴壁面を有するダイと、
    前記インナパッド頂面に対向したインナパッド対向面を有し、前記ダイパッド収容部に収容され前記プレス方向へ移動可能なダイパッドと、
    前記ダイパッドと前記ダイとを連結し、前記ダイパッドと前記ダイとの前記プレス方向の間隔を変更する第2連結装置と、
    前記ダイを前記パンチ側へ相対的に移動させる移動装置と、
    前記インナパッド頂面又は前記インナパッド対向面の一方に前記プレス方向へ伸縮する伸縮機構を介して設けられ、前記プレス方向に突出するストッパと、
    を備え、
    前記移動装置の作動力、前記伸縮機構の前記プレス方向の保持力、前記第1連結装置の保持力、前記第2連結装置の保持力が下記のどちらかの関係であるプレス装置。
    前記移動装置の作動力>前記伸縮機構の前記プレス方向の保持力>前記第1連結装置の保持力>前記第2連結装置の保持力
    又は、
    前記移動装置の作動力>前記第1連結装置の保持力>前記伸縮機構の前記プレス方向の保持力>前記第2連結装置の保持力
  13. 前記ストッパの前記プレス方向の突出高さは、前記ダイと前記パンチとが成形下死点に至った場合の、前記パンチ壁面と前記ダイ穴壁面とのクリアランスより大である請求項11又は請求項12に記載のプレス装置
  14. 前記パンチの前記頂部に各パンチ肩部から前記インナパッド収容部へ向かうに従って凹むパンチ側傾斜面を備える請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載のプレス装置。
  15. 前記ダイの前記ダイ底部に各底角部から前記ダイパッド収容部へ向かうに従って突出するダイ側傾斜面を備える請求項11〜請求項14のいずれか1項に記載のプレス装置。
  16. 前記底角部は、前記パンチ肩部と凹凸が反転した形状である請求項11〜請求項15のいずれかに1項に記載のプレス装置。
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