JP5515774B2 - ホットプレス成形方法、及びホットプレス成形装置 - Google Patents

ホットプレス成形方法、及びホットプレス成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、ホットプレス成形方法、及びホットプレス成形装置に関する。
近年、自動車部品においては、衝突安全性や軽量化(部品数の削減・板厚を薄くする等)への要求の高まりから、部品素材の高強度化が進められており、これらを実現するための技術として注目を浴びているのが、ホットプレス成形の技術である。
ホットプレス成形は、高温に加熱された被加工板(鋼板)をプレス成形し、さらに下死点で急冷して焼き入れることにより高強度な中間成形品(さらに、トリム加工、穴あけ加工等を経て自動車のボデー構造部品、足回り部品等の最終製品として利用されるもの)を得る技術である。
特許文献1には、被加工板を通電加熱する通電加熱手段、中央に配置されるパンチ、パンチの外側に配置されるシワ押さえ部、パンチに対して対向配置されるノックアウト、及びシワ押さえ部に対して対向配置される上型、を備えるホットプレス成形装置が開示されている。
上記ホットプレス成形装置では、通電加熱手段によって被加工板を加熱し、加熱後直ぐに、ノックアウト及び上型を、パンチ及びシワ押さえ部に向けて下降することによって、被加工板をノックアウト及び上型と、パンチ及びシワ押さえ部と、でホットプレス成形する。
しかし、上記上型の下降時、上型及びシワ押さえ部と被加工板との間のクリアランスが小さければ、被加工板のフランジ部の上型・シワ押さえ部に対する接触領域が増大し、被加工板からの奪熱量が増大する。
これにより、例えば短時間での成形が困難な深絞りを行うときや、複雑な形状の被加工板をプレスするとき、上記上型の下死点到達前に、被加工板の熱が過度に奪われて、被加工板の高強度化(焼き入れ)が進むと同時に被加工板の延性が悪化し、ひいては、被加工板に破断が生じることがある。
また、上記上型の下降時に、前記クリアランスが大きければ、被加工板からの奪熱量を抑制できる。しかし、被加工板のフランジ部の座屈変形を、上型とシワ押さえ部とで抑えることができないため、被加工板のフランジ部が座屈して、フランジ部にシワが発生してしまうことがある。
また、被加工板にホットプレス成形を施す際に、被加工板の温度を低下させないように、被加工板と被加工板をプレスする型との接触をなるべく少なくしたスタンピング成形が知られている。しかし、上記スタンピング成形は、形状余裕度が小さいため、単純形状しか成形できない点で不利である。
特開2007−260761号公報
本発明は、成形途中の被加工板の破断、シワの発生を防止しつつ、成形終了後の成形精度を確保できるホットプレス成形方法、及びホットプレス成形装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載のホットプレス成形方法は、対向配置される上型及び下型を備え、前記上型は、前記下型との対向面に、底面と、前記底面の周囲に配置されると共に前記底面よりも前記下型側に配置される突出面とを有し、前記下型に対して近接離間する方向へ移動可能に構成され、前記下型は、前記上型に対向配置される支持部と、前記支持部に固定され、前記上型の底面に向かって突出し、かつ、先端部に前記底面と対向するポンチ面を含むポンチ部と、前記上型の突出面と前記支持部との間に配置されると共に、前記ポンチ部に対して前記上型の移動方向へ移動可能に構成され、かつ、前記上型の突出面と対向するシワ押さえ面を含むシワ押さえ部と、一端が前記シワ押さえ部に接続され、他端が前記支持部に接続される弾性部材と、を有する、ホットプレス成形装置を用いたホットプレス成形方法であって、前記ホットプレス成形装置は、前記上型と前記シワ押さえ部との間に介装されることによって、前記上型の突出面と前記シワ押さえ面との間に所定の大きさのクリアランスを形成すると共に、伸縮可能な干渉部材を有し、前記弾性部材及び干渉部材を、前記下型に近接する方向へ移動する前記上型により加えられる押圧力にて縮小可能に構成し、前記弾性部材を、前記干渉部材よりも、縮小するのに要する前記押圧力の大きさが小さくなるように構成し、前記シワ押さえ部を、前記シワ押さえ面と前記ポンチ面との前記上型の移動方向における位置が同じとなる初期位置と、前記被加工板を、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面とで挟み込むときの位置である挟み込み位置との間で移動可能に支持し、所定温度に加熱された被加工板が、前記上型の底面及び突出面前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面との間に配置された状態で、前記上型を前記下型に向けて移動して、前記上型の前記下型に向けての移動時に、前記上型からの押圧力により前記弾性部材が縮小することによって、前記突出面と前記シワ押さえ面とが、該突出面とシワ押さえ面との間に介在している前記被加工板に対して所定の大きさのクリアランスを維持した状態で、前記上型からの押圧力により前記シワ押さえ面を前記初期位置から前記挟み込み位置へ移動させ、前記シワ押さえ面が前記挟み込み位置に到達した後、前記上型からの押圧力により前記干渉部材を縮小して、前記突出面と前記シワ押さえ面とを近接させて、前記突出面と前記シワ押さえ面とで前記被加工板を挟み込むものである。
請求項2に記載のホットプレス成形方法においては、前記所定の大きさのクリアランスは、その上限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板が座屈することを防止することができる大きさに設定され、その下限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板の、前記突出面及びシワ押さえ面に対する接触領域の大きさを許容範囲内に抑制して、前記被加工板に温度低下による破断が生じない程度の大きさに設定される。
請求項3に記載のホットプレス成形装置は、対向配置される上型及び下型を有する絞り成形部、を備え、前記上型は、前記下型との対向面に、底面と、前記底面の周囲に配置されると共に前記底面よりも前記下型側に配置される突出面とを有し、前記下型に対して近接離間する方向へ移動可能に構成され、前記下型は、前記上型に対向配置される支持部と、前記支持部に固定され、前記上型の底面に向かって突出し、かつ、先端部に前記底面と対向するポンチ面を含むポンチ部と、前記上型の突出面と前記支持部との間に配置されると共に、前記ポンチ部に対して前記上型の移動方向へ移動可能に構成され、かつ、前記上型の突出面と対向するシワ押さえ面を含むシワ押さえ部と、一端が前記シワ押さえ部に接続され、他端が前記支持部に接続される弾性部材と、を有し、前記絞り成形部は、所定温度に加熱された被加工板が、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面と、の間に配置された状態で、前記上型を前記下型に近接する方向へ移動して、前記被加工板を、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面と、で挟み込むことによって、前記被加工板をホットプレス成形する、ホットプレス成形装置であって、前記絞り成形部は、前記上型と前記シワ押さえ部との間に介装されることによって、前記上型の突出面と前記シワ押さえ面との間に所定の大きさのクリアランスを形成すると共に、伸縮可能な干渉部材を有し、前記弾性部材及び干渉部材は、前記下型に近接する方向へ移動する前記上型により加えられる押圧力にて縮小可能に構成され、前記弾性部材は、前記干渉部材よりも、縮小するのに要する前記押圧力の大きさが小さく構成され、前記シワ押さえ部は、前記シワ押さえ面と前記ポンチ面との前記上型の移動方向における位置が同じとなる初期位置と、前記被加工板を、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面とで挟み込むときの位置である挟み込み位置と、の間で移動可能に支持され、前記絞り成形部は、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記近接方向に移動する際に、前記上型からの押圧力により前記弾性部材が縮小することによって、前記突出面と前記シワ押さえ面とが、該突出面とシワ押さえ面との間に介在している前記被加工板に対して所定の大きさのクリアランスを維持した状態で、前記シワ押さえ部が前記初期位置から前記挟み込み位置に移動し、前記シワ押さえ部が前記挟み込み位置に到達した後、前記上型からの押圧力により前記干渉部材が縮小して、前記突出面と前記シワ押さえ面とが近接し、前記突出面と前記シワ押さえ面とで前記被加工板を挟み込むものである。
請求項4に記載のホットプレス成形装置においては、前記所定の大きさのクリアランスは、その上限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板が座屈することを防止することができる大きさに設定され、その下限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板の、前記突出面及びシワ押さえ面に対する接触領域の大きさを許容範囲内に抑制して、前記被加工板に温度低下による破断が生じない程度の大きさに設定される。
請求項5に記載のホットプレス成形方法においては、対向配置されるスタンピング上型及びスタンピング下型を有し、前記スタンピング上型は、前記スタンピング下型との対向面に、第一上型面と、前記第一上型の周囲に配置される第二上型面と、を有し、前記第一上型面よりも第二上型面の方が前記スタンピング下型側に配置され、前記スタンピング下型は、前記一上型面に対向配置される第一下型面と、前記第二上型と対向配置される第二下型面と、を有し、第二下型面よりも前記第一下型面の方が前記スタンピング上型側に配置され、所定温度に加熱された被加工板が、前記スタンピング上型の第一上型面及び第二上型面と、前記スタンピング下型の第一下型面及び第二下型面と、の間に配置された状態で、前記スタンピング上型を前記スタンピング下型に対して近接して、前記被加工板を、前記スタンピング上型の第一上型面及び第二上型面と、前記スタンピング下型の第一下型面及び第二下型面と、で挟み込むことによって、前記被加工板をホットプレス成形する、スタンピング成形部、をさらに備える請求項3又は請求項4に記載の前記ホットプレス成形装置を用いたホットプレス成形方法であって、前記被加工板における難成形部は、前記絞り成形部を用いてホットプレス成形を行い、前記被加工板における易成形部は、前記スタンピング成形部を用いてホットプレス成形を行うものである。
本発明によれば、成形途中の被加工板の破断、シワの発生を防止しつつ、成形終了後の成形精度を確保できる。
本発明に係るホットプレス成形装置の絞り成形部の実施の一形態である絞り成形部の断面図である。 突出部とシワ押さえ部との間に介装されるアブソーバを示す図である。 上型の下降時における、シワ押さえ部が挟み込み位置に到達する前の絞り成形部の断面図である。 上型の下降時における、シワ押さえ部が挟み込み位置に到達したときの絞り成形部の断面図である。 上型が下死点に到達したときの絞り成形部を示す断面図である。 本発明に係るホットプレス成形装置のスタンピング成形部の実施の一形態であるスタンピング成形部の断面図である。 プレス成形対象であるサイメン板をプレス方向から見た図である。
以下に、本発明に係るホットプレス成形装置の実施の一形態であるホットプレス成形装置1について、図面を参照して説明する。
ホットプレス成形装置1は、鋼製の平板状部材である鋼板2をホットプレス成形する装置である。
ホットプレス成形は、例えば900℃程度の高温(オーステナイト域)に加熱され、材質が軟質・高延性となった被加工板(鋼板等)を、プレス成形(絞り成形、スタンピング成形等)し、さらに下死点で冷却してマルテンサイト変態させることによって行われる。
ホットプレス成形装置1は、所定温度(オーステナイト域)に加熱された鋼板2を、段差を有する形状に絞り成形する絞り成形部1aを備える(図1〜図5参照)。
図1に示すように、絞り成形部1aは、上型10及び下型20を有する金型、ショックアブソーバ(アブソーバ)30、並びに上型10を駆動する駆動部(不図示)、を有する。
前記金型の上型10及び下型20は、それぞれ上下方向に対向配置されている。上型10は上下動可能に構成されており、下方に配置されている下型20に対して近接/離間可能となっている。上型10を下型20に対して近接する方向へ移動して、上型10と下型20とを型締めすることにより鋼板2をホットプレス成形する。
上型10の成形面(底面11、及び突出面12・12)は、底面11の周囲、例えば両側端部から下方に向けて突出面12・12を突出させた形状を有し、全体として下方から上方に向けた凹部を有する凹形状に形成されている。
下型20はポンチ部22およびシワ押さえ部23・23を備えている。
ポンチ部22は下型20の成形面を構成する部材であり、下型の中央部に配置され、移動不能に固定されている。ポンチ部22、上型10の底面11と対向するポンチ面25を有している。
シワ押さえ部23・23は、ポンチ部22の周囲に配置されており、ポンチ部22に対して上下動可能に構成されている。シワ押さえ部23・23は、上型10の突出面12・12と対向するシワ押さえ面26・26を有している。
下型20は、左右両端側の上下動によって、ポンチ面25とシワ押さえ面26・26とが同じ高さとなるフラット形状と、シワ押さえ面26・26がポンチ面25よりも下方に移動し、ポンチ部22よりもポンチ部22の周囲の高さが低くなる凸形状とを形成可能であり、前記下型20のポンチ部22の凸形状は、上型10の成形面の凹形状に応じた形状となるように構成されている。
上型10は、下型20との対向面に成形面となる、底面11及び突出面12・12を有する。
上型10における底面11の左右両側には、下方に突出する突出部13・13が、それぞれ形成されており、突出部13・13の先端部(下端部)の内側には、突出面12・12が、それぞれ形成されている。即ち、底面11よりも突出面12・12の方が、下方に配置されている。
下型20は、支持部21、ポンチ部22、シワ押さえ部23・23、及び弾性部材24・24、を有している。
支持部21は、平板状に形成され、上型10の下方に固定配置されており、底面11及び突出面12・12と対向している。
支持部21は、ポンチ部22及びシワ押さえ部23・23を支持する。
ポンチ部22は、支持部21の中央部に固定されており、上型10の底面11の下方に配置されており、かつ、上方に向かって突出している。
ポンチ部22の上端部には、上型10の底面11と平行に対向し、成形面となるポンチ面25が形成されている。
シワ押さえ部23・23は、ポンチ部22の周囲に配置されており、上下方向においては突出部13・13と支持部21との間に位置している。
シワ押さえ部23・23は、上端に上型10の突出面12・12とそれぞれ平行に対向し、成形面となるシワ押さえ面26・26が形成されている。
シワ押さえ部23・23と支持部21との間には、弾性部材24・24が介装される。
弾性部材24・24は、弾性変形可能な部材であり、所定のバネ定数を有する。弾性部材24・24としては、例えばコイルバネを適用することができる。
弾性部材24・24は、一端がシワ押さえ部23の下端に接続されており、他端が支持部21の上端面に接続されており、上下方向に弾性変形可能に構成されており、シワ押さえ部23・23を上下移動可能に支持している。
シワ押さえ部23・23のシワ押さえ面26・26上に鋼板2が載置されていない状態のときに、シワ押さえ面26・26とポンチ面25とが同じ高さになり、ポンチ面25の左右にシワ押さえ面26・26がそれぞれ位置する状態となるように、弾性部材24・24の寸法や弾性係数等が設定されている。この、シワ押さえ面26・26と前記ポンチ面25との上型10の移動方向における位置が同じとなるときのシワ押さえ部23・23の位置を初期位置とする(図1及び図2参照)。
また、シワ押さえ部23・23は、シワ押さえ部23・23に付与される下向きの外力を受けて弾性部材24・24が弾性変形により縮小することに伴って下降する。弾性部材24・24が縮小されると、弾性部材24・24の復元力によって、シワ押さえ部23・23(シワ押さえ面26・26)が突出部13・13(突出面12・12)に向けて(上方に向けて)付勢される。
弾性部材24・24が限界まで縮小されて、これ以上の縮小が不能となったとき、つまりシワ押さえ部23・23がこれ以上下降できなくなったときのシワ押さえ部23・23の位置を、挟み込み位置とする(図4及び図5参照)。
シワ押さえ部23・23は、弾性部材24・24の弾性変形によって上下方向に移動し、かつ、弾性部材24・24によって前記初期位置と前記挟み込み位置との間で移動可能に弾性支持されている。
図1及び図2に示すように、上型10の突出部13・13における突出面12・12よりも外側と、下型20のシワ押さえ部23・23と、の間には、アブソーバ30・30がそれぞれ配置されている。
アブソーバ30・30は、一端がシワ押さえ部23・23の上端に固定されており、他端が突出部13・13(上方)に向かって突出しており、上下方向に弾性変形(伸縮)可能に構成されている。なお、アブソーバ30・30は、オイル式のものでもよく、バネ式のものでもよく、特に種類が限定されない。
また、上型10の突出部13・13におけるアブソーバ30・30の他端と対向する面には、受け部31・31が固定されており、アブソーバ30・30の他端が受け部31・31に当接可能に構成されている。
アブソーバ30・30の他端が受け部31・31に当接し、かつアブソーバ30・30が縮小していない状態、即ち上型10の突出部13・13と、下型20のシワ押さえ部23・23と、の間にアブソーバ30・30が介装された状態にて、突出面12・12とシワ押さえ面26・26との間には、鋼板2の板厚よりも僅かに大きいクリアランスが形成されるように構成されている(図2参照)。
この状態から、アブソーバ30・30が弾性変形により縮小されるとき、突出面12・12とシワ押さえ面26・26との間のクリアランスの大きさが、アブソーバ30・30の縮小量に応じて小さくなる。
上型10には、前記駆動部が接続されている。
前記駆動部は、油圧又は電動等のアクチュエータを有し、当該アクチュエータの駆動力で上型10を上下移動する。
図1〜図5に示すように、鋼板2のホットプレス成形は、所定温度に加熱された鋼板2が、上型10の底面11及び突出面12・12と、下型20のポンチ面25及びシワ押さえ面26・26と、の間に配置された状態、詳細には、所定温度に加熱された鋼板2が、ポンチ面25及び前記初期位置に位置しているシワ押さえ面26・26上に載置された状態から、前記駆動部によって上型10を下死点まで下降して、下死点にて、鋼板2を、底面11及び突出面12・12と、ポンチ面25及びシワ押さえ面26・26と、で挟み込むことによって行われる。
なお、鋼板2を底面11及び突出面12・12と、ポンチ面25及びシワ押さえ面26・26とで挟み込んで挟持するときの、シワ押さえ部23の位置と、シワ押さえ部23の前記挟み込み位置とが、同じ位置になるように、弾性部材24・24の寸法や弾性係数等が設定されている(図5参照)。
即ち、シワ押さえ部23の前記挟み込み位置は、突出部13の底面11に対する突出量の大きさ(絞り深さ)に応じて設定される。
シワ押さえ部23が前記挟み込み位置に到達したとき、上記したように弾性部材24・24は限界まで縮小しており、シワ押さえ部23がこれ以上は下降不能となる。
鋼板2のホットプレス成形時における、上型10の下降時、弾性部材24・24及びアブソーバ30・30は、上型10の下降に伴って、前記駆動部のアクチュエータから上型10を介して加えられる押圧力で上下方向に縮小される。
弾性部材24・24は、上型10、アブソーバ30・30、及びシワ押さえ部23を介して前記押圧力を加えられる。アブソーバ30・30は、上型10を介して前記押圧力を加えられる。
弾性部材24・24は、アブソーバ30・30よりも、縮小するのに要する前記押圧力の大きさが小さく、即ち、弾性部材24・24よりもアブソーバ30・30の方が前記押圧力で縮小されにくい性質を有する(バネ定数が大きい)。
ホットプレス成形装置1においては、上型10が下降してシワ押さえ部23が下方へ押圧されることにより弾性部材24・24が縮小し、シワ押さえ部23が前記絞り込み位置に到達した後に、アブソーバ30・30が上型10の下方への押圧力により大きく縮小するように構成されている。
ホットプレス成形装置1を用いて、鋼板2をホットプレス成形するときの手順について以下の(1)〜(3)の順に説明する。
(1)高温に加熱された鋼板2が、ポンチ面25及びシワ押さえ面26・26上に載置された状態で、前記駆動部の駆動により上型10が下降する(図1〜図3参照)。
(2)上型10は下降を続け、これに伴い、シワ押さえ部23・23、弾性部材24・24及びアブソーバ30・30が上型10からの押圧力を受け、シワ押さえ部23・23が弾性部材24・24の付勢力に抗して下方へ移動する。つまり、弾性部材24・24が上型10からの押圧力により縮小して、シワ押さえ部23・23が前記初期位置から下降する(図2〜図3参照)。
この場合、弾性部材24・24が上型10からの押圧力により縮小されるのに対し、アブソーバ30・30は縮小しない、または僅かに縮小する程度である。
このように、シワ押さえ部23・23が下降している間はアブソーバ30・30が殆ど縮小されないため、互いに対向する突出面12・12及びシワ押さえ面26・26が、鋼板2の端部(フランジ部2a・2a)に対して所定のクリアランスを有した状態になる、つまり、突出面12・12とシワ押さえ面26・26とのクリアランスの大きさが所定の大きさの範囲内に保持されることとなる。
これにより、突出面12・12及びシワ押さえ面26・26と、鋼板2の端部(フランジ部2a・2a)との間に前記クリアランスが無くなって、フランジ部2a・2aが突出面12・12とシワ押さえ面26・26とに挟み込まれることが防止される。
従って、突出面12・12とシワ押さえ面26・26との間にフランジ部2a・2aが介在すると共に、突出面12・12とフランジ部2a・2aとの間、及びシワ押さえ面26・26とフランジ部2a・2aとの間に所定の大きさの該クリアランスがある状態で、突出部13及びシワ押さえ部23が下降する。
該クリアランスの所定の大きさは経験的に決定される値であり、その上限値は、上型10が下降する際、突出面12・12とシワ押さえ面26・26との間の鋼板2(フランジ部2a・2a)が座屈することを防止する観点から決定される。
該クリアランスが大きれば、上型10の下降時に生じるフランジ部2a・2aの座屈変形を突出面12・12とシワ押さえ面26・26とで抑えることができず、フランジ部2a・2aにシワが発生してしまう。従って、フランジ部2a・2aの座屈を防止し、シワの発生を防ぐことができる大きさのクリアランスを、前記クリアランスの上限値として設定する。
また、該クリアランスの下限値は、上型10が下降する際、鋼板2のフランジ部2a・2aの、突出面12・12及びシワ押さえ面26・26に対する接触領域の大きさを、許容範囲内に抑制する観点から決定される。
該クリアランスが小さければ、フランジ部2a・2aの、突出面12・12及びシワ押さえ面26・26に対する接触領域が増大し、接触領域の増大に伴い、鋼板2が突出部13及びシワ押さえ部23に奪熱される量が増大する。これにより、上型10の下死点到達前(上型10の下降時)に、鋼板2の熱が過度に奪われて、鋼板2の高強度化が進むと同時に鋼板2の延性が悪化し、ひいては、鋼板2に破断が生じることがある。従って、上型10の下死点到達前に鋼板2が過度に温度低下して、延性悪化による破断が生じない程度の大きさのクリアランスを、前記クリアランスの下限として設定する。
このクリアランスの下限値は、例えば、フランジ部2a・2aの、突出面12・12及びシワ押さえ面26・26に対する接触領域の大きさに対応して設定することができる。具体的には、フランジ部2a・2aの、突出面12・12及びシワ押さえ面26・26に対する接触領域の大きさが、実験やシミュレーションなどにより予め求められた大きさ以下となるように、クリアランスの下限値を決定することができる。
なお本実施形態では、該クリアランスの大きさ(突出面12・12とシワ押さえ面26・26との間の寸法から鋼板2の板厚寸法を減じた寸法)が0.5mm〜0.6mm程度であり、鋼板2の板厚が1.0mm〜1.4mm程度に設定されている。
(3)シワ押さえ部23・23は、前記初期位置から下降して、前記絞り込み位置に到達したときに、弾性部材24・24がそれ以上縮小することができなくなることにより前記絞り込み位置で停止する(図4参照)。これに対し上型10は下降し続け、これに伴い、アブソーバ30・30が上型10からの押圧力で縮小される。
アブソーバ30・30が縮小するに従って、突出部13とシワ押さえ部23とが近接していく。
そして、上型10が下死点に到達して、突出面12・12及びシワ押さえ面26・26と鋼板2のフランジ部2a・2aとの間のクリアランスが無くなり、鋼板2のフランジ部2a・2aが、突出面12・12と、シワ押さえ面26・26と、で挟み込まれる(図5参照)。
このとき、同時に、鋼板2の中央部分2bも、底面11とポンチ面25とで挟み込まれる。即ち、前記上型10が、底面11とポンチ面25とで鋼板2(鋼板2の中央部分2b)を挟み込む位置に到達したときに、鋼板2のフランジ部2a・2aが、突出面12・12とシワ押さえ面26・26とで挟み込まれるように構成している。
そして、鋼板2が、上型10の底面11と突出面12・12とに挟み込まれると共に、下型20のポンチ面25とシワ押さえ面26・26とに挟み込まれた状態を保持する。これにより、鋼板2が上型10及び下型20に多量に奪熱されて、急冷され、マルテンサイト変態する。
以上のように構成することで、上型10の下降時、詳細にはシワ押さえ部23の前記絞り込み位置到達前には、アブソーバ30・30によって突出面12・12及びシワ押さえ面26・26とフランジ部2a・2aとの間の前記クリアランスが所定の大きさの範囲内に保持される。
これにより、鋼板2が突出面12・12及びシワ押さえ面26・26に過度に奪熱されて破断することを抑制でき、さらにフランジ部2a・2aの座屈によるシワの発生を抑制できる。
また、上型10の下死点到達後は、フランジ部2a・2aが、突出面12・12とシワ押さえ面26・26とで挟み込まれる。これにより、成形精度出しを行うことが可能となる。また、フランジ部2a・2aにシワが発生していたとしても、当該シワが突出面12・12とシワ押さえ面26・26とで挟み込まれて潰される。
従って、成形途中の鋼板2の破断、及びシワの発生を防止しつつ、成形終了後の成形精度を確保できる。
また、ホットプレス成形装置1は、一つの前記駆動部(アクチュエータ)で上型10を下降させることにより、弾性部材24・24の縮小、及びアブソーバ30・30の縮小を行い、これにより上型10及びシワ押さえ部23・23の下降、並びに突出面12・12及びシワ押さえ面26・26とフランジ部2a・2aとの間のクリアランスの大きさを制御するので、装置構成を簡素化できる。
なお、弾性部材24及びアブソーバ30は、上述のように所定の縮小関係を維持可能なもの、つまり、上型10の押圧力によりシワ押さえ部23・23が下降しているときに、フランジ部2a・2aが介在した状態の突出面12とシワ押さえ面26との間に所定のクリアランスを確保できるものであれば適用可能であり、例えば弾性部材24に換えてショックアブソーバを用いてもよく、また、アブソーバ30に換えてコイルバネを用いてもよい。
ホットプレス成形装置1は、さらに、所定温度に加熱された鋼板2を、段差を有する形状にスタンピング成形するスタンピング成形部1bを備える。
図6に示すように、スタンピング成形部1bは、可動型であるスタンピング上型40と、固定型であるスタンピング下型50と、スタンピング上型40を上下動するスタンピング駆動部と、を備える。
スタンピング上型40は、上下動可能に支持されており、下方に対向配置されているスタンピング下型50に対して近接離間可能に構成されており、スタンピング下型50とで鋼板2をスタンピング成形する。
スタンピング上型40の成形面は、全体として凹形状に形成されており、第一上型面41と、第一上型面41の周囲、例えば左右両側に配置される第二上型面42・42と、を有し、第一上型面41よりも第二上型面42・42の方が下方に配置されている。
スタンピング下型50の成形面は、スタンピング上型40の成形面の凹形状に応じた凸形状に形成されており、第一下型面51と、第一下型面51の左右両側に配置される第二下型面52・52と、を有し、第二下型面52・52よりも第一下型面51の方が上方に配置されている。
前記スタンピング駆動部は、油圧又は電動等のアクチュエータを有し、当該アクチュエータの駆動力でスタンピング上型40を上下移動する。なお、スタンピング上型40の下降も、絞り成形部1aの前記駆動部で行う構成としてもよい。
鋼板2のスタンピング成形は、所定温度に加熱された鋼板2が、スタンピング上型40の成形面と、スタンピング下型50の成形面と、の間に配置された状態で、前記スタンピング駆動部によってスタンピング上型40を下死点まで下降して、鋼板2を、スタンピング上型40の第一上型面41及び第二上型面42・42と、スタンピング下型50の第一下型面51及び第二下型面52・52と、で挟み込むことによって行われる。
例えば、ホットプレス成形装置1を用い、鋼製の平板状部材であるサイメン板3(図7参照)にホットプレス成形を施して、車体外側部を構成するアウタパネルとしてのサイメンを成形する場合、サイメン板3における、所望の形状に成形することが難しい難成形部3aに対しては絞り成形部1aによるホットプレス成形を行い、所望の形状に成形することが容易である易成形部3bに対してはスタンピング成形部1bによるホットプレス成形を行う構成としてもよい。
難成形部3aは、サイメン板3の断面形状の変化量が大きい部分、即ちサイメン板3をプレス方向から見たときに、T字形状になる部分、又はサイメン板3における縁部(鋼板2のフランジ部2aに相当する部分)の形状が曲線形状になる部分である。
易成形部3bは、サイメン板3の断面形状の変化量が小さいか、又は殆ど断面形状が変化しない部分、即ちサイメン板3をプレス方向から見たときに、サイメン板3における縁部の形状が、直線形状になる部分である。
以上のように構成することで、装置の製造コストを低減でき、また歩留まりもよくなる。
1 ホットプレス成形装置
2 鋼板
1a 絞り成形部
10 上型
11 底面
12 突出面
13 突出部
20 下型
21 支持部
22 ポンチ部
23 シワ押さえ部
24 弾性部材
25 ポンチ面
26 シワ押さえ面
30 アブソーバ

Claims (5)

  1. 対向配置される上型及び下型を備え、
    前記上型は、前記下型との対向面に、底面と、前記底面の周囲に配置されると共に前記底面よりも前記下型側に配置される突出面とを有し、前記下型に対して近接離間する方向へ移動可能に構成され、
    前記下型は、前記上型に対向配置される支持部と、前記支持部に固定され、前記上型の底面に向かって突出し、かつ、先端部に前記底面と対向するポンチ面を含むポンチ部と、前記上型の突出面と前記支持部との間に配置されると共に、前記ポンチ部に対して前記上型の移動方向へ移動可能に構成され、かつ、前記上型の突出面と対向するシワ押さえ面を含むシワ押さえ部と、一端が前記シワ押さえ部に接続され、他端が前記支持部に接続される弾性部材と、を有する、
    ホットプレス成形装置を用いたホットプレス成形方法であって、
    前記ホットプレス成形装置は、前記上型と前記シワ押さえ部との間に介装されることによって、前記上型の突出面と前記シワ押さえ面との間に所定の大きさのクリアランスを形成すると共に、伸縮可能な干渉部材を有し、
    前記弾性部材及び干渉部材を、前記下型に近接する方向へ移動する前記上型により加えられる押圧力にて縮小可能に構成し、
    前記弾性部材を、前記干渉部材よりも、縮小するのに要する前記押圧力の大きさが小さくなるように構成し、
    前記シワ押さえ部を、前記シワ押さえ面と前記ポンチ面との前記上型の移動方向における位置が同じとなる初期位置と、前記被加工板を、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面とで挟み込むときの位置である挟み込み位置との間で移動可能に支持し、
    所定温度に加熱された被加工板が、前記上型の底面及び突出面前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面との間に配置された状態で、前記上型を前記下型に向けて移動して、
    前記上型の前記下型に向けての移動時に、前記上型からの押圧力により前記弾性部材が縮小することによって、前記突出面と前記シワ押さえ面とが、該突出面とシワ押さえ面との間に介在している前記被加工板に対して所定の大きさのクリアランスを維持した状態で、前記上型からの押圧力により前記シワ押さえ面を前記初期位置から前記挟み込み位置へ移動させ、
    前記シワ押さえ面が前記挟み込み位置に到達した後、前記上型からの押圧力により前記干渉部材を縮小して、前記突出面と前記シワ押さえ面とを近接させて、前記突出面と前記シワ押さえ面とで前記被加工板を挟み込む、
    ホットプレス成形方法。
  2. 前記所定の大きさのクリアランスは、
    その上限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板が座屈することを防止することができる大きさに設定され、
    その下限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板の、前記突出面及びシワ押さえ面に対する接触領域の大きさを許容範囲内に抑制して、前記被加工板に温度低下による破断が生じない程度の大きさに設定される、
    請求項1に記載のホットプレス成形方法。
  3. 対向配置される上型及び下型を有する絞り成形部、を備え、
    前記上型は、前記下型との対向面に、底面と、前記底面の周囲に配置されると共に前記底面よりも前記下型側に配置される突出面とを有し、前記下型に対して近接離間する方向へ移動可能に構成され、
    前記下型は、前記上型に対向配置される支持部と、前記支持部に固定され、前記上型の底面に向かって突出し、かつ、先端部に前記底面と対向するポンチ面を含むポンチ部と、前記上型の突出面と前記支持部との間に配置されると共に、前記ポンチ部に対して前記上型の移動方向へ移動可能に構成され、かつ、前記上型の突出面と対向するシワ押さえ面を含むシワ押さえ部と、一端が前記シワ押さえ部に接続され、他端が前記支持部に接続される弾性部材と、を有し、
    前記絞り成形部は、所定温度に加熱された被加工板が、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面と、の間に配置された状態で、前記上型を前記下型に近接する方向へ移動して、前記被加工板を、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面と、で挟み込むことによって、前記被加工板をホットプレス成形する、
    ホットプレス成形装置であって、
    前記絞り成形部は、前記上型と前記シワ押さえ部との間に介装されることによって、前記上型の突出面と前記シワ押さえ面との間に所定の大きさのクリアランスを形成すると共に、伸縮可能な干渉部材を有し、
    前記弾性部材及び干渉部材は、前記下型に近接する方向へ移動する前記上型により加えられる押圧力にて縮小可能に構成され、
    前記弾性部材は、前記干渉部材よりも、縮小するのに要する前記押圧力の大きさが小さく構成され、
    前記シワ押さえ部は、前記シワ押さえ面と前記ポンチ面との前記上型の移動方向における位置が同じとなる初期位置と、前記被加工板を、前記上型の底面及び突出面と、前記下型のポンチ面及びシワ押さえ面とで挟み込むときの位置である挟み込み位置と、の間で移動可能に支持され、
    前記絞り成形部は、
    前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記近接方向に移動する際に、前記上型からの押圧力により前記弾性部材が縮小することによって、前記突出面と前記シワ押さえ面とが、該突出面とシワ押さえ面との間に介在している前記被加工板に対して所定の大きさのクリアランスを維持した状態で、前記シワ押さえ部が前記初期位置から前記挟み込み位置に移動し、
    前記シワ押さえ部が前記挟み込み位置に到達した後、前記上型からの押圧力により前記干渉部材が縮小して、前記突出面と前記シワ押さえ面とが近接し、前記突出面と前記シワ押さえ面とで前記被加工板を挟み込む、
    ホットプレス成形装置。
  4. 前記所定の大きさのクリアランスは、
    その上限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板が座屈することを防止することができる大きさに設定され、
    その下限値が、前記被加工板のホットプレス成形時において前記上型を前記下型に向けて移動する際に、前記突出面と前記シワ押さえ面との間の前記被加工板の、前記突出面及びシワ押さえ面に対する接触領域の大きさを許容範囲内に抑制して、前記被加工板に温度低下による破断が生じない程度の大きさに設定される、
    請求項3に記載のホットプレス成形装置。
  5. 対向配置されるスタンピング上型及びスタンピング下型を有し、
    前記スタンピング上型は、前記スタンピング下型との対向面に、第一上型面と、前記第一上型の周囲に配置される第二上型面と、を有し、前記第一上型面よりも第二上型面の方が前記スタンピング下型側に配置され、
    前記スタンピング下型は、前記一上型面に対向配置される第一下型面と、前記第二上型と対向配置される第二下型面と、を有し、第二下型面よりも前記第一下型面の方が前記スタンピング上型側に配置され、
    所定温度に加熱された被加工板が、前記スタンピング上型の第一上型面及び第二上型面と、前記スタンピング下型の第一下型面及び第二下型面と、の間に配置された状態で、前記スタンピング上型を前記スタンピング下型に対して近接して、前記被加工板を、前記スタンピング上型の第一上型面及び第二上型面と、前記スタンピング下型の第一下型面及び第二下型面と、で挟み込むことによって、前記被加工板をホットプレス成形する、
    スタンピング成形部、
    をさらに備える請求項3又は請求項4に記載の前記ホットプレス成形装置を用いたホットプレス成形方法であって、
    前記被加工板における難成形部は、前記絞り成形部を用いてホットプレス成形を行い、
    前記被加工板における易成形部は、前記スタンピング成形部を用いてホットプレス成形を行う、
    ホットプレス成形方法。
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