JPWO2016038701A1 - 線材の洗浄方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

線材の脱スケール及びスマット除去を適切に行いながら、洗浄後の黄変を防止し、かつ、洗浄により発生する排水の量を大幅に低減することが可能となる線材の洗浄方法であって、(A)線材を酸洗いする工程、(B)該線材を、工程(A)で使用された後線材に付着して取り出され、回収された酸洗液と水とで濃度を調整した酸性の圧力水で洗浄する工程、並びに(C)該線材を、水洗処理する工程をこの順で有する線材の洗浄方法。

Description

本発明は、線材、特にコイル状線材の洗浄方法の技術分野に属するものであり、より具体的には、酸洗後の高圧洗浄方法において排水処理設備に負担をかけない水量において酸洗により発生したスマットを除去し、さらに酸洗後の線材表面の錆び発生を防止することに関するものである。
線材の二次加工分野においては、熱間圧延後の線材に対して、三次の部品加工をし易くするために熱処理、酸洗、被膜処理、冷間伸線といった一連の処理および加工が一般的に行われている。
線材の酸洗処理工程においては、線材をコイル状のまま酸洗液中に浸漬させるバッチ方式が広く使用されている。バッチ式酸洗法は、通常、移動搬送用のコイル掛けフックにコイル状の線材を懸吊した状態で、酸洗槽に浸漬して行なう。また、一連の酸洗・被膜処理は、通常、酸洗処理ラインで、塩酸または硫酸などの酸溶液による酸洗、その後の水洗、中和、又は/及び、被膜処理と順次処理が行なわれる。
酸洗時に使用する酸洗液としては、硫酸と塩酸が代表的であり、硫酸の場合、スケール中の亀裂を通って硫酸液が素材表面に到達し、金属の溶解と水素発生が起こり、スケールが線材表面から脱離する。また、塩酸酸洗の場合、スケール中の亀裂を通って塩酸液が素材表面に到達し、金属の溶解とスケールの溶解がおこる。
酸洗液中において、線材表面で起きる主な化学反応は、以下の式に示すものである。
(鋼の溶解:アノード反応)
Fe→Fe2+ + 2e・・・・・・(1)
(水素の発生:カソード反応)
2H + 2e → H・・・・・(2)
Fe + 6H + 2e → 2Fe2+ + 3HO・・・・・(3)
Fe + 8H + 2e → 3Fe2+ + 4HO・・・・・(4)
硫酸の場合は反応(1)と(2)が主としておこり、塩酸の場合は(1)(2)(3)及び(4)の反応が起こる。(1)の反応で鋼の金属組織に対応する不均一な素地侵食が生じ、表面粗度が影響を受け得る。また、酸洗後に酸液を水で洗い流すが、この際に褐色や黒色のスマットが鋼表面に残留し色調を暗色に変えることがある。
ここで「スケール」とは、線材の圧延時及び焼鈍時に表面に生成する酸化物であって、これを除去することを「脱スケール」という。また「スマット」とは、酸洗によりスケール、線材素地が溶解した際に、鋼の表面に付着する黒色や茶褐色の物質を総称したものであり、鉄鋼に含まれている炭素やSi、Cr、Mnなどがスケール層内に微粉末状になって含まれたものや酸洗液中の鉄イオンが水洗乾燥時に酸化鉄や水酸化鉄として鋼板表面に再析出したものからなると考えられている。鋼組織に対応する不均一な素地侵食は表面粗度を大きくし、スマットの付着は線材の色調を暗くすると共に、被膜処理のむら及び外観上の色むらを生じさせるために、これらの低減が望まれている。
不均一な素地侵食という脱スケール酸洗の欠点を軽減するために、鋼素材の素地侵食を減らす酸洗抑制剤としてアミン系などの含窒素化合物、チオ尿素誘導体などの硫黄化合物、界面活性剤など、多くのものが提案されているが、いずれも脱スケールの速度をも変化させてしまう欠点があり、十分満足できる効果が得られていない。一方、酸洗で生じたスマットを除去するためには、例えば、特許文献1に示されているように高圧水シャワーの物理効果を用いることが一般的に行われているが、設備、装置が比較的大規模であり、また多量の水を使用するので廃水処理などの負担が大きく、費用面の課題がある。更にスマット除去の安定性が乏しいため酸洗後の色調を一定に保てないばかりか、その後の被膜処理が不均一になり伸線や三次加工に悪影響を及ぼすといった欠点についても、完全が望まれている。
さらに、酸洗処理ラインでは、線材は酸洗後、中和処理又は被膜処理までの水洗処理への移動中にも大気に触れ表面に錆が発生する。この錆を防止するために、例えば、特許文献2に示されているように線材の脱スケールを行なう一連の酸洗、水洗、中和、被膜処理工程において、線材を酸洗処理後、温度が0〜50℃、濃度が1〜10%の低温低濃度硫酸溶液に浸漬した後、水洗処理を行なう低温低濃度硫酸処理による線材表面の錆発生防止方法も提案されている。
上記特許文献1記載の技術は、線材本体を回転させることにより、線材の全体にほぼまんべんなく圧力水が当たり、また、変形した線材を回転させることにより線材を移動させながら水洗することを特徴とする線材回転式圧力水洗装置であるが、上述のように設備装置、特に排水処理などの負担が大きい欠点があった。
また、特許文献1は、線材を回転させることにより線材を移動させながら水洗するため、コイル線材表面に付着しているスケールやスマットが全周にわたって除去される。この水洗が充分になればなるほど、線材表面は活性になり、中和処理までの水洗処理への移動中に大気に触れ表面に錆が発生する、いわゆる黄変と呼ばれる外観上好ましくない欠点が、認められた。
したがって、現在の一般的な線材の酸洗処理工程では、特許文献1等に記載の高圧力水洗工程が終了した後、上記特許文献2等に記載の酸洗処理ラインにおいて、酸洗後の仕上げ水洗前に低温低濃度硫酸溶液に線材を浸漬することによって、水洗前に発生する錆と、被膜処理後に発生する錆を防止する低温低濃度硫酸処理による線材表面の錆防止が行われる場合がある。しかし、両者の併用は、排水処理設備や排水処理の負担が大であった。
コイル状線材の酸洗・被膜処理設備において、酸洗工程の直後に行なわれる洗浄は、それ以降の工程を円滑に進めるために一般的に行なわれている工程である。このような目的で使用される洗浄装置にはいくつかの方式があるが、その中でもリング状のシャワー管をコイル状線材のコイル軸に沿って移動させてシャワーするリング管式シャワー装置は少ないポンプ能力で高い洗浄効果を得られるため他の方式のシャワー装置に代わり採用される例が増えてきたが、やはりシャワー中に錆が発生するという問題を伴う。
これらシャワー装置のシャワー中に発生する錆の対策として、洗浄用シャワーとは別に錆発生防止用の補助シャワーを行う方式が特許文献3で示されている。
特開2001−131785号公報 特開2000−1793号公報 特開2002−212767号公報
しかし、高圧水による水洗によるスマットの防止と補助シャワーによる一定の範囲内のpHのシャワーによって、線材表面の錆び発生防止が可能になっても、排水処理の設備負担は一段と大きなものとなる。
高圧水による洗浄シャワーの水洗には、通常、例えば5Kg/cm(全揚程50M)の水圧で約1000L/分の能力のポンプが使用されており、このポンプ2台を用いて線材の内外周を2000L/分の水で水洗を行うと、最大約3000m/日の水が必要になる。一日の処理量と洗浄シャワーの処理時間の違いによって洗浄シャワーに使用される水の量は変化するが、仮に7分おきに2分間の高圧水洗を各々約1000L/分で内外周を洗浄すると仮定すると約800m/日の水が必要になる。
この水を排水処理する場合、国や県又は州等の地方公共団体によって排出基準が異なるのが通常である。例えば、日本では油分、金属イオン濃度等を所定の基準以下に調整すれば、河川に排水することが可能である。しかし、国や県又は州によっては、排水ゼロの地域さえ存在する。このような地域(例えばインド等)では膨大な排水処理設備と再利用のための循環処理設備が必要となるので、排水の量を低減することが、法令順守の観点からも、コストの観点からも、極めて重要である。
したがって本発明は、線材の洗浄方法に従来から求められる課題、すなわち線材の脱スケール及び、スマットの除去を行い、かつ、素地の黄変を防止しながら、同時に該洗浄方法において発生する排水の量を低減するのが可能な線材の洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討の結果、線材の脱スケール酸洗液として例えば塩酸、硫酸等を用い、線材の脱スケール効果を持たせながら酸洗を行い、例えば線材に付着した酸洗液を利用した洗浄シャワーで線材の全体にほぼまんべんなく一定の酸濃度の圧力水を当て、スマットの除去を行い、ついで水洗処理を行うことで、上記課題を達成できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、以下のいずれかに関する。
[1]
線材の洗浄方法であって、
(A)線材を酸洗する工程、
(B)該線材を、上記工程(A)で使用された後線材に付着して取り出され、回収された酸洗液と水とで濃度を調整した酸性の圧力水で洗浄する工程、並びに
(C)該線材を、水洗処理する工程、
をこの順で有する上記洗浄方法。
[2]
上記工程(B)において、上記線材からスマットを除去する、[1]に記載の洗浄方法。
[3]
上記工程(B)における上記酸性の圧力水が、濃度0.1質量%から15質量%の塩酸、又は濃度0.2質量%から15質量%の硫酸である、[1]に記載の洗浄方法。
[4]
上記工程(B)における上記酸性の圧力水が、2〜20kg/cmの圧力を有する[1]に記載の洗浄方法。
[5]
上記線材が、コイル状の線材である、[1]に記載の洗浄方法。
[6]
上記工程(A)から(C)に続いて、
(D)該線材表面を中和処理する工程、又は/及び
(E)該線材表面に被膜を形成する工程、
をこの順で更に有する、[1]に記載の洗浄方法。
[7]
上記工程(A)において、
少なくとも、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽を用い、
上記線材を第1の酸洗槽において酸洗した後に、第2の酸洗槽に移送して、第2の酸洗槽において更に酸洗を行い、かつ、
第2の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、第1の酸洗槽に供給される、[1]に記載の洗浄方法。
[8]
上記工程(A)において、
更に第3の酸洗槽を用い、
上記線材を第2の酸洗槽において酸洗した後に、第3の酸洗槽に移送して、第3の酸洗槽において更に酸洗を行い、かつ、
第3の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、第2の酸洗槽に供給される、[7]に記載の洗浄方法。
[9]
上記工程(A)において、
2から6個の酸洗槽を用い、
上記線材を、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽において酸洗した後に、順次隣接する他の1の酸洗槽に移送して更に酸洗を行うことにより、該2から6個の酸洗槽の全てにおいて該線材を酸洗し、かつ、
該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、該線材の移送とは逆方向に、順次隣接する他の1の酸洗槽に供給されることにより、該2から6個の酸洗槽の全てに該酸洗液が供給される、[1]に記載の洗浄方法。
[10]
(ア)少なくとも1の酸洗槽
(イ)酸性槽で使用した酸を薄めた酸性の圧力水で洗浄を行うことができる、高圧洗浄シャワー、
(ウ)少なくとも1の水洗槽、並びに
(エ)線材を、(ア)酸洗槽から(イ)高圧洗浄シャワーへ、及び(イ)高圧洗浄シャワーから(ウ)水洗槽へ、それぞれ移送することができる移送手段、
を有する、線材を洗浄する装置。
[11]
上記(ア)少なくとも1の酸洗槽が、少なくとも、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽を含み、
第2の酸洗槽から第1の酸洗槽に酸洗液を供給する流路を更に有し、かつ、
前記(エ)移送手段が、前記線材を第1の酸洗槽から第2の酸洗槽へ移送することができる、[10]に記載の線材を洗浄する装置。
[12]
第3の酸洗槽、及び
第3の酸洗槽から第2の酸洗槽に酸洗液を供給する流路を更に有し、かつ、
前記(エ)移送手段が、線材を第2の酸洗槽から第3の酸洗槽へ移送することができる、[11]に記載の線材を洗浄する装置。
[13]
上記(ア)少なくとも1の酸洗槽が、2から6個の酸洗槽からなり、
該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽から隣接する他の1の酸洗槽に順次酸洗液を供給する流路を更に有し、かつ、
前記(E)移送手段が、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽から隣接する他の1の酸洗槽に、該酸洗液の供給とは逆方向に、順次前記線材を移送することができる、[10]に記載の線材を洗浄する装置。
[14]
(オ)少なくとも1の中和処理槽、又は/及び
(カ)被膜を形成する手段、 を更に有する、[10]から[13]のいずれかに記載の線材を洗浄する装置。
本発明の線材の洗浄方法によれば、線材の脱スケール、及びスマットの除去を適切に行いながら、洗浄後の黄変を防止し、かつ、洗浄により発生する排水の量を大幅に低減することが可能となる。
本発明の洗浄装置の一実施形態である酸洗・被膜処理設備の構成を示す該略図である。 本発明の一実施形態において用いられる移送手段(コイル搬送装置)の構成を示す該略図である。 本発明の一実施形態において用いられる高圧洗浄シャワー(高圧洗浄装置)の構成を示す該略図である。 本発明の一実施例における、高圧洗浄装置内の酸洗液濃度の変化を示す図である。 本発明の一実施形態における、酸洗槽の酸洗液の補給方法を示す該略図である。 本発明の一実施形態における、酸洗槽中の鉄イオン濃度の変化を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面に参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る方法を実施するために用いる、酸洗液を利用した高圧洗浄シャワー処理を組み入れた酸洗被膜処理設備の例である。
本発明は、線材の洗浄方法であって、
(A)線材を酸洗する工程、
(B)該線材を、上記工程(A)で使用された後線材に付着して取り出され、回収された酸洗液と水とで濃度を調整した酸性の圧力水で洗浄する工程、並びに
(C)該線材を、水洗処理する工程、
をこの順で有する上記洗浄方法である。
[A.酸洗工程]
図1の酸洗被膜処理設備においては、「1酸洗処理」で示される複数の酸洗槽、例えば3の酸洗槽において、(A)線材を酸洗する工程が実施される。
「線材」とは、広義には線状に加工された金属素材をいうが、本発明においては、線状に圧延された鋼材を指す。線材の断面の直径は通常4.5mmから60mm程度であり、断面形状は円形が大半を占めるが、用途により六角形や正方形などであってもよい。線材は、針金や釘、ボルト、ベアリング、金網、鎖などの材料として使用される。
線材の製造は熱間加工によって行われることが多く、より具体的な加工の方法としては、通常、穴型圧延が用いられる。熱間加工の際に表面にスケールが生ずることがあり、スケールは、通常、酸洗によって除去され、本実施形態においても(A)線材を酸洗する工程において、線材からスケールが除去される。
線材の形状には特に制限はないが、コイル状の線材が実用上最も多く用いられ、本発明も、コイル状の線材に好ましく適用することができる。
本発明における(A)線材を酸洗する工程は、線材を酸洗液に浸漬することにより行われる。酸洗液としては、通常、塩酸又は、硫酸が用いられる。スケールが良く溶解し表面が綺麗であること、表面がスムーズに仕上がるので表面処理被膜が薄いこと、などの観点からは塩酸を使用することが好ましく、作業環境や、装置の簡略性、建屋の腐食防止の観点からは、ガスを発生しない硫酸を使用することが好ましい。両者を併用してもよい。
塩酸を使用する場合の濃度は、常温の5質量%から20質量%であることが好ましく、10質量%から18質量%であることがより好ましい。硫酸を使用する場合の濃度は、10質量%から25質量%であることが好ましく、10質量%から20質量%であることがより好ましい。硫酸の場合は加温しなければならない。より具体的には、酸洗液の濃度が上記範囲にあることで、所定の時間内で均一にスケールを除去できるので好ましい。
本発明における(A)線材を酸洗する工程においては、少なくとも2の酸洗槽(第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽)を用い、線材を第1の酸洗槽において酸洗した後に、第2の酸洗槽に移送して、第2の酸洗槽において更に酸洗を行うことが好ましい。また、第2の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、第1の酸洗槽に供給されることが好ましい。
酸洗を複数の酸洗槽で行い、線材が複数の酸洗槽間を移動しながら酸洗を行うことで、均一にスケールが除去されるという有利な効果が得られる。また、槽を複数に分割することで、酸洗液に含まれるFe2+、Fe3+の鉄イオンの量が槽毎に順次変化する。このとき理由は不明であるが、線材の表面は適度な素地粗さなり、所望により実施しされる被膜処理が均一に施されるという有利な効果も得られる。
線材を第1の酸洗槽において酸洗した後に、第2の酸洗槽に移送する際に、第1の酸洗槽において線材に付着した酸洗液が、第2の酸洗槽に移送される。この結果として生ずる第1の酸洗槽中の酸洗液の減少を補うため、第2の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液を、第1の酸洗槽に供給することが好ましい。これにより、第1の酸洗槽中の酸洗液の減少を補うために、第1の酸洗槽に直接酸洗液を供給する必要が無くなり、トータルの酸洗液使用量を節約できるとともに、排水の量を低減できるという有利な効果が実現できる。
更にこの際に第2の酸洗槽に供給する酸洗液の量を適切に調整することで、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽における鉄イオンお濃度を、それぞれ異なる一定の値に制御することが可能となる。この結果、劣化した酸洗液を交換する時間、手間を節約できるとともに、均一なスケール除去と良好な表面均一性が実現できるという有利な効果も得られる。
上述の少なくとも2の酸洗槽を用いて酸洗を行う場合と同様の理由から、本発明における(A)線材を酸洗する工程においては、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽に加えて、第3の酸洗槽を用い、線材を第1の酸洗槽において酸洗した後に、第2の酸洗槽に移送して酸洗を行い、その後第3の酸洗槽に移送して、第3の酸洗槽において更に酸洗を行うことが好ましい。また、 第3の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、第2の酸洗槽に供給されることが好ましい。
本発明における(A)線材を酸洗する工程において用いられる酸洗槽の数に特に制限はなく、上述の2個又は3個の酸洗槽に限らず、それを上回る数(例えば5個の)酸洗槽を使用することができる。図1に示す実施形態においては、3個の酸洗槽を使用している([図1]「1酸洗処理」ご参照。)。図1は直線型の槽構造であるが、直線型に限定されるものでなく、ループ式の酸洗設備でもよい。
本発明における(A)線材を酸洗する工程においては、複数の酸洗槽、例えば2から6個の酸洗槽を用い、上記線材を、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽において酸洗した後に、順次隣接する他の1の酸洗槽に移送して更に酸洗を行うことにより、該2から6個の酸洗槽の全てにおいて該線材を酸洗し、かつ、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、該線材の移送とは逆方向に、順次隣接する他の1の酸洗槽に供給されることにより、該2から6個の酸洗槽の全てに該酸洗液が供給されることが好ましい。
より具体的には、例えば、第1の酸洗槽(ア1)、第2の酸洗槽(ア2)、第3の酸洗槽(ア3)、第4の酸洗槽(ア4)、第5の酸洗槽(ア5)、及び第6の酸洗槽(ア6)を用いる場合、線材をまず第1の酸洗槽(ア1)において酸洗した後に、隣接する第2の酸洗槽(ア2)に移送して更に酸洗し、以下、順次隣接する他の酸洗槽(ア3)、(ア4)、(ア5)、(ア6)に線材を移送して酸洗を繰り返す一方で、1の酸洗槽(ア6)からオーバーフローした酸洗液を、線材の移送とは逆方向に、隣接する他の1の酸洗槽(ア5)に供給し、以下、隣接する他の酸洗槽(ア4)、(ア3)、(ア2)、(ア1)の順に、オーバーフローした酸洗液を、線材の移送とは逆方向に供給することが好ましい。酸洗槽の数が更に増えた場合も、同様である。 複数の酸洗槽の中に線材11を浸漬するにあたっては、酸洗に必要な所定の時間を槽の数で分割し、その該当時間だけ各槽に浸漬し、スケールを除去する方法と、所定の時間を一つの槽に浸漬する方法があるが、本発明においては、どちらの方法を採用してもよい。好ましくは複数の槽を順次浸漬しながらトータルの浸漬時間で処理する方が線材が移動するので、物理的に線材が移動し、均一にスケールが除去される。また、槽を複数に分割することで、酸洗液に含まれるFe2+、Fe3+の鉄イオンの量が槽毎に順次変化し、理由は不明であるが、線材の表面は適度な素地粗さなり、被膜処理が均一に施される現象が認められた。
[移送手段]
線材を一の酸洗槽から他の酸洗槽に移送する手段には特に制限は無く、従来本技術分野において使用されている手段を適宜使用することができる。
例えば、図2に示すように、コイル状の線材11をコイル掛けフック12に懸吊し、移動搬送装置13で移送することができる。移送された線材は、例えば図1のバッチ方式の酸洗被膜処理設備で酸洗被膜処理を行うことができる。
[B.高圧洗浄工程]
一般にスケールが除去された線材の表面にはスマットと酸洗液が付着した状態で酸洗槽から取り出される。本発明においては、(B)線材を、(A)酸洗工程で使用された後線材に付着して取り出され、回収された酸洗液と水とで濃度を調整した酸性の圧力水で洗浄する工程(本明細書において、「高圧洗浄工程」ともいう)において、上記線材からスマットを除去することができる。
(A)酸洗工程で使用された後線材に付着して取り出され、回収された酸洗液を使用することで、酸洗液を有効に使用し、その使用量を節約することができるとともに、排水量を低減することができ、実用上有利である。また、酸洗工程で使用された後線材に付着して取り出され、回収された酸洗液を使用することで、(B)高圧洗浄工程の酸洗液供給ラインを別途設ける必要がなくなり、設備費の低減の点からも有利である。
線材に付着して取り出され、回収された酸洗液と水で濃度を調整した酸性の圧力水として、塩酸又は硫酸を使用することが好ましく、濃度0.1質量%から15質量%の塩酸、又は濃度0.2質量%から15質量%の硫酸を使用することがより好ましく、濃度1質量%から7質量%の塩酸、又は濃度1.5質量%から10質量%の硫酸を使用することが特に好ましい。
上記工程(B)で使用する酸性の圧力水は、2〜20kg/cmの圧力を有することが好ましく、3〜15kg/cmの圧力を有することが特に好ましい。なお該圧力に関してポンプの技術分野では圧力を全揚程(メートル)で表すことが多く、上記2〜20kg/cmは、全揚程約20〜200mに相当する。
酸の濃度及び圧力が上記範囲にあると、スマットの除去、付着防止を効果的に行い、かつ、素地の黄変を効果的に防止できるという有利な効果が得られる。
(B)線材を、酸性の圧力水で洗浄する工程を実施する手段には特に制限は無く、圧力水による洗浄のために従来から使用されている手段を適宜使用することができる。例えば、高圧洗浄シャワーを使用することが好ましい。
また、後述の実施例において詳細に説明するような高圧洗浄装置を使用することが特に好ましい。当該高圧洗浄装置は、スマットの除去、付着防止、及び素地の黄変を効果的に行うことができるうえに、洗浄液を循環させて用いるため排水の量が少なく、実用上特に有利である。
[C.水洗工程]
本発明においては、(B)線材を酸性の圧力水で洗浄する工程に続いて、(C)該線材を水洗処理する工程、が実施される。(B)線材を酸性の圧力水で洗浄する工程において線材の表面からスマットは除去されるものの、線材表面は酸性の圧力水によって通常薄い酸性の状態であり、そのままでは後工程でに使用に適さないためである。
水洗処理の方法には特に制限は無いが、線材を水洗槽に所定の時間浸漬することで、水洗処理することができる。水洗槽の数には特に制限は無く、1の水洗槽のみを使用してもよいし、複数の水洗槽を使用し、線材が複数の水洗槽間を移動しながら水洗を行ってもよい。
図1に示す実施形態においては、3槽の水洗槽を設け、線材を順次移動しながら水洗を行う。
(A)線材を酸洗する工程と同様に、(C)該線材を水洗処理する工程においても、線材を第1の水洗槽において水洗した後に、第2の水洗槽に移送する際に、第1の水洗槽において線材に付着した水(酸を含む)が、第2の水洗槽に移送される。この結果として生ずる第1の水洗槽中の水の減少を補うため、第2の水洗槽からオーバーフローした水を、第1の水洗槽に供給することが好ましい。これにより、トータルの水使用量を節約できるとともに、排水の量を低減できるという有利な効果が実現できる。
第1の水洗槽及び第2の水洗槽の2個の水洗槽を用いる場合を例に説明したが、3個以上の水洗槽を使用する場合においても同様である。後述の実施例においては、3個の水洗槽を使用する場合を例に、排水の量の低減に関する効果を説明する。
本発明の線材の洗浄方法は、上記(A)線材を酸洗する工程、(B)該線材を、酸性の圧力水で洗浄する工程、並びに(C)該線材を、水洗処理する工程に続いて、(D)該線材表面を中和処理する工程、又は/及び、(E)該線材表面に被膜を形成する工程を、この順で更に有することが好ましい。
本発明において好ましく採用される(D)線材表面を中和処理する工程において用いられる方法には特に制限は無く、線材を酸洗後該線材を焼鈍工程に送られる場合に処理される工程として、従来当該技術分野において用いられてきた中和処理方法を適宜使用することができる。例えば、希釈した水酸化カルシウム水溶液を用いて中和する方法を用いてもよい。
本発明において好ましく採用される(E)線材表面に被膜を形成する工程において用いられる方法には特に制限は無く、従来当該技術分野において用いられてきた被膜形成方法を適宜使用することができる。例えば、冷間伸線加工時の潤滑剤となるリン酸塩処理被膜又は/及び石灰石鹸被覆を付着させてもよい。
本発明において(E)線材表面に被膜を形成する工程を採用する場合には、本発明による排水の量を低減する効果を損なわないよう、被膜形成処理における排水の量を増やさず、あるいは低減するべきことに留意すべきである。
本発明の一実施形態によれば、上記工程(B)〜(C)で発生する排水の量は、処理する線材の量と線材の直径によって異なるが、一日約200トンの線材を1000L/min.の水量で内外面同時に洗浄すると仮定すると、60m〜80mとなる。この排水の量は、従来技術によって同様の工程を実施した場合500m〜700mとなり、従来技術と比較して8分の1〜10分の1となり、
排水処理設備費の大幅な削減を実現することができ、また、環境基準や法令を遵守することがより容易となる。
本発明の他の一実施形態は、
(ア)少なくとも1の酸洗槽
(イ)酸性槽で使用した酸を薄めた酸性の圧力水で洗浄を行うことができる、高圧洗浄シャワー、
(ウ)少なくとも1の水洗槽、並びに
(エ)線材を、(ア)酸洗槽から(イ)高圧洗浄シャワーへ、及び(イ)高圧洗浄シャワーから(ウ)水洗槽へ、それぞれ移送することができる移送手段、
を有する、線材を洗浄する装置である。
この実施形態の装置を使用することで、本発明の線材の洗浄方法を適切に実施することが可能となる。
上記実施形態における(ア)少なくとも1の酸洗槽は、上述の(A)線材を酸洗する工程を実施するためのものであり、その詳細は、本明細書の[A.酸洗工程]において説明したものと同様である。また、本願実施例における(A.酸洗工程)においてその一例がより詳細に説明される。
上記実施形態における(イ)酸性の圧力水で洗浄を行うことができる高圧洗浄シャワーは、上述の(B)線材を酸性の圧力水で洗浄する工程を実施するためのものであり、その詳細は、本明細書の[B.高圧洗浄工程]において説明したものと同様である。本願実施例における(B.高圧洗浄工程)においてその一例がより詳細に説明される。
上記実施形態における(ウ)少なくとも1の水洗槽は、上述の(C)線材を水洗処理する工程を実施するためのものであり、その詳細は、本明細書の[C.水洗工程]において説明したものと同様である。本願実施例における(C.水洗工程)においてその一例がより詳細に説明される。
上記実施形態における(エ)移送手段によって、線材を(ア)酸洗槽から(イ)高圧洗浄シャワーへ、及び(イ)高圧洗浄シャワーから(ウ)水洗槽へ、それぞれ移送することができ、本発明の線材の洗浄方法を能率よく実施することが可能となる。
(エ)移送手段の一例は、本明細書の[移送手段]において説明したものと同様である。
上記実施形態における(ア)少なくとも1の酸洗槽は、少なくとも、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽、からなることが好ましく、更に該第2の酸洗槽から該第1の酸洗槽に酸洗液を供給する流路が設けられ、上記(エ)移送手段が、線材を第1の酸洗槽から第2の酸洗槽へ移送することが好ましい。
上記実施形態の洗浄装置がこのように構成されることで、酸洗が複数の酸洗槽で行われ、線材が複数の酸洗槽間を移動しながら酸洗が行われるので、均一にスケールが除去されるという有利な効果を能率よく実現できる。また、上述のように理由は不明ではあるが、線材の表面が適度な素地粗さになり、必要に応じて実施される被膜処理が均一に施されるという有利な効果も実現しうる。
更にこの際に第2の酸洗槽に供給する酸洗液の量を適切に調整することで、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽における鉄イオン濃度を、それぞれ異なる一定の値に制御することが可能となる。この結果、劣化した酸洗液を交換する時間、手間を節約できるとともに、均一なスケール除去と良好な表面均一性が実現できるという有利な効果も得られる。
上記実施形態における(ア)少なくとも1の酸洗槽は、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽に加えて第3の酸洗槽を更に有することが好ましく、更に第3の酸洗槽から第2の酸洗槽に酸洗液を供給する流路が設けられ、上記(エ)移送手段が、線材を第2の酸洗槽から第3の酸洗槽へも移送できることが好ましい。
上記実施形態の洗浄装置がこのように構成されることで、酸洗がより多くの酸洗槽で行われるので、一層均一にスケールが除去されるという有利な効果を実現しうる。また、線材の表面の素地粗さの適切化、被膜処理の均一性の向上、酸洗液使用量の節約、排水の量の低減、等の有利な効果も、一層効率的に実現しうる。
同様の理由から、上記実施形態においては、酸洗槽の数が更に増えることも好ましく、より一般的に表現するならば、(ア)少なくとも1の酸洗槽が、多数の酸洗槽、例えば2から6個の酸洗槽からなり、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽から隣接する他の1の酸洗槽に順次酸洗液を供給する流路が設けられ、かつ、上記(E)移送手段が、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽から隣接する他の1の酸洗槽に、該酸洗液の供給とは逆方向に、順次線材を移送することができることが好ましい。
より具体的には、上記実施形態の装置が例えば、第1の酸洗槽(ア1)、第2の酸洗槽(ア2)、第3の酸洗槽(ア3)、第4の酸洗槽(ア4)、第5の酸洗槽(ア5)、及び第6の酸洗槽(ア6)を有する場合、1の酸洗槽(ア6)からオーバーフローした酸洗液を、隣接する他の1の酸洗槽(ア5)に供給する流路が設けられることが望ましく、以下、隣接する他の酸洗槽(ア4)、(ア3)、(ア2)、(ア1)に、オーバーフローした酸洗液を順次供給する流路が設けられることが望ましい。、
一方で、前記(E)移送手段は、第1の酸洗槽(ア1)において酸洗した線材を、該酸洗液の供給とは逆方向に、隣接する第2の酸洗槽(ア2)に移送することができるものであることが好ましく、以下、順次隣接する他の酸洗槽(ア3)、(ア4)、(ア5)、(ア6)に、酸洗液の供給とは逆方向に、線材を移送することができるものであることが好ましい。
上記実施形態の洗浄装置は、更に(オ)少なくとも1の中和処理槽、及び(カ)被膜を形成する手段を有することが好ましい。、
この実施形態における(オ)少なくとも1の中和処理槽、及び(カ)被膜を形成する手段は、それぞれ上述の(D)線材表面を中和処理する工程、及び(E)線材表面に被膜を形成する工程、を実施するために用いられるものである。オ)少なくとも1の中和処理槽、及び(カ)被膜を形成する手段には特に制限は無く、従来当該技術分野において用いられてきた中和処理槽、及び被膜形成手段を適宜使用することができる。
以下、実施例を参照しながら、本発明の好ましい形態をより詳細に説明する。なお、本発明は、いかなる意味においても以下の実施例によって限定されるものではない。
(A.酸洗工程)
図5は、本発明の一実施例中の酸洗工程である、5槽の酸洗処理における酸洗液の補給方法を示したものである。
図5に示すように、酸洗の最終槽から濃度18%の新しい塩酸を5L/分で補給し、オーバーフローした酸洗液を、順次一段階前の酸洗槽にカスケード方式で送液した。この際の各槽の鉄イオン量を測定した結果を、図6に示す。なお各酸洗槽で、50g/分の速度で鉄イオンが溶解した。
廃液処理としては18質量%のHClが2.7L/分の速度で排出される。
この方法で酸洗を実施すると、各酸洗槽の鉄イオンは常に一定で制御され、劣化した酸洗液を入れ替える時間、コストを節減することができる。また、上述のように理由は不明であるが、均一なスケール除去を実施することができ、表面の均一性も良好であった。
(B.高圧洗浄工程)
本発明の一実施例中の高圧洗浄工程において、スケールを除去した線材11のスマットを除去するために用いた、高圧洗浄装置2を図3に示す。
脱スケールした酸洗後の線材11を高圧洗浄シャワー槽21にセットする。シャワー槽21の材質は特に限定されないが、酸洗液に対する一定の耐久性を有するもの、例えば、ポリプロピレン、繊維強化プラスチック(FRP)等の材料からなるもの、あるいはこれらの材料でコーティングしたもの、を用いることができる。線材の表面に付着しているスマットは、洗浄液25aをポンプ26と27によって屈曲自在のホース28aと29aを介して供給し、線材11の内側は高圧洗浄装置29bの先端につけられたノズル(ノズルは図示していない)からの高圧噴射により、線材11の外側は高圧洗浄装置28bの先端につけられたノズルからの高圧噴射により、それぞれ除去する。
線材11を高圧洗浄シャワー槽21にセットし、その後、噴霧される洗浄液が高圧洗浄シャワー槽21から噴出さないように、治具でカバーした後、屈曲自在ホース28aと29aの付いた高圧洗浄装置を槽の中に移動できる台座が存在するが、台座は図3では省略している。
シャワー洗浄の終わった洗浄液25bは洗浄液循環槽22に戻る。シャワー洗浄後の洗浄液25bは、線材に付着した酸洗液が流れ落ちて混入するので、pHが低下した状態で洗浄液循環槽22に戻る。
投入口23から新しいろ過水が投入されるので、洗浄液循環槽22の洗浄液はpHが一定の値にもどる。洗浄液循環槽22の過剰な洗浄液25aは排水口24から排水され、排水処理設備に送られる。図3の高圧洗浄装置2には図を省略しているが、線材11の右半分にも28a、28b、29a、29bの高圧洗浄用のリング状のシャワー用のホースやノズルがついている。該洗浄装置はコイルの全幅を内外1対のリング状のシャワー菅で洗浄できる装置であっても良い。コイルの回転装置は図示されていないが、本発明では回転装置の有無にこだわるものでなく、その他、コイル掛けフック12が振動する方式等の有無も含まれるのは当然である。
高圧洗浄装置2に使用されるポンプ26,27は5〜10Kg/cm2(全揚程50〜100M)の物が好ましいが、特に規定するものでない。また吐出量は100〜2000L/min.のものが好ましい。吐出量が少なすぎると時間がかかるし、スマットが除去されにくい場合がある。また2000l/min.以上だと効果が飽和し、経済的でない。
高圧洗浄装置2に使用される屈曲自在ホースは耐酸性のものであれば特に規定しない。また、ポンプやノズルは高圧の酸性の洗浄液が噴霧されるのでポリフッ化ビニリデン、フッ素樹脂、セラミック等の高耐酸性と高耐磨耗性の両方の性能を有する材料である必要がある。
コイルに付着して高圧洗浄装置に持ち込まれる酸洗液の量は、コイルの単位面積当たり約0.2L/mであった。コイル径が6.3mmφの場合は表面積が約80m/Tであるので、持ち込まれる酸洗液の量は約3.5L/分となる。酸洗被膜設備に投入される線材の平均径は10mmφであるので表面積が約51m/Tであるので、持ち込まれる酸洗液の量は2.3L/分となる。
洗浄液循環装置22の容量を5mとして、ろ過水を投入口23より補給しない場合は、図4の上図に示すように、10000分(約7日)後には、高圧洗浄装置の酸の濃度は、18質量%に到達した。本発明における高圧洗浄工程の最も好ましい酸濃度の上限と考えられる7質量%は1100分(約18時間)後に到達する。
図4には示していないが、7質量%の最適濃度を維持するためには、ろ過水を3.5L/分の速度で補給し、同量の排水を排水処理に回せば良いことが分かった。この排水量は5m/日に相当し、本発明前の排水量に比較し、連続処理で300分の1、7分間に2分の処理で100分の1の排水量になり、排水処理設備費を大幅に低減できた。
洗浄液循環装置22の容量をを5〜7mの範囲で変更し、同様の計算をしたが、結果にほとんど変化がなかったので、エアーを巻き込まないで操業できる最低減の大きさである5mでの結果を示した。従って、洗浄液循環装置22の大きさは限定されるものでない。
また、シャワー槽21から洗浄液循環装置22に噴霧された洗浄液が戻される際、その中間にスマット等の異物を回収するフィルターをつけるとノズルのつまりが防止できる。。
図4の下図は、最適酸濃度の1.8質量%を維持するための条件を示すものである。ろ過水を20L/分補給し、排水として同量の20L/分を排水処理に回せば、目的とする1.8質量%で一定の酸濃度が維持できることが分かる。
この排水量は28.8m/日に相当し、本発明以前の従来技術による排水量に比較し、連続処理で50分の1、7分間に2分の処理で約18分の1の排水量に留まり、この排水量の低減により、排水処理設備費は大幅に減少しうる。
(C.水洗工程)
高圧洗浄槽21を出た線材11の表面はスマットが除去されているが、表面は薄い酸性の状態であり、このまま後工程に回すことは出来ないので、本実施例においては、3槽の水洗槽3を設け、水洗処理を行った。
中和処理の前に行われる水洗処理において、どの程度のろ過水を補給すればよいかを表1に示す。線材11に付いて持ち出される液量が3.5L/分の場合(線材径:6.3mmφ)でも、2.3L/分の場合(線材径:10mmφ)でも、いずれも40L/分のろ過水を補給すれば、第3の水洗槽(WR3)のpHがほぼ中性となり、問題ないことが判明した。
しかし、線材11に付いて持ち出される液量が3.5L/分の場合は、ろ過水の補給を50L/分と少し多めにした方がより良好である。高圧洗浄シャワーの酸濃度を約2%にした場合は、水洗処理3のろ過水の量は約20L/分に減少させても良好な結果が得られた。結果的には排水処理への廃液量は最大で80mL/日となり、本発明の前に比較すると、7分に2分間処理する場合においても、10分の1の排水量に留まり、この排水量の低減により、排水処理設備費は大幅に減少しうる。
Figure 2016038701
本発明は、線材の脱スケール、及びスマットの除去を適切に行いながら、洗浄後の黄変を防止し、かつ、洗浄により発生する排水の量を大幅に低減することができるという実用上高い価値を有する技術的効果を実現するものである。このため、本発明は産業の各分野、特に鋼材の製造の分野において高い利用可能性を有する。
11 線材
12 フック
13 移動搬送装置
21 高圧シャワー槽
22 洗浄液循環層
23 投入口
24 排水口
25 洗浄液
26、27 ポンプ
28a、29a 屈曲自在ホース
28b、29b ノズル支持パイプ

Claims (14)

  1. 線材の洗浄方法であって、
    (A)線材を酸洗する工程、
    (B)該線材を、上記工程(A)で使用された後線材に付着して取り出され、回収された酸洗液と水とで濃度を調整した酸性の圧力水で洗浄する工程、並びに
    (C)該線材を、水洗処理する工程、
    をこの順で有する上記洗浄方法。
  2. 上記工程(B)において、上記線材からスマットを除去する、請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 上記工程(B)における上記酸性の圧力水が、濃度0.1質量%から15質量%の塩酸、又は濃度0.2質量%から15質量%の硫酸である、請求項1に記載の洗浄方法。
  4. 上記工程(B)における上記酸性の圧力水が、2〜20kg/cmの圧力を有する、請求項1に記載の洗浄方法。
  5. 上記線材が、コイル状の線材である、請求項1に記載の洗浄方法。
  6. 上記工程(A)から(C)に続いて、
    (D)該線材表面を中和処理する工程、並びに
    (E)該線材表面に被膜を形成する工程、
    をこの順で更に有する、請求項1に記載の洗浄方法。
  7. 上記工程(A)において、
    少なくとも、第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽を用い、
    上記線材を第1の酸洗槽において酸洗した後に、第2の酸洗槽に移送して、第2の酸洗槽において更に酸洗を行い、かつ、
    第2の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、第1の酸洗槽に供給される、請求項1に記載の洗浄方法。
  8. 上記工程(A)において、
    更に第3の酸洗槽を用い、
    上記線材を第2の酸洗槽において酸洗した後に、第3の酸洗槽に移送して、第3の酸洗槽において更に酸洗を行い、かつ、
    第3の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、第2の酸洗槽に供給される、請求項7に記載の洗浄方法。
  9. 上記工程(A)において、
    2から6個の酸洗槽を用い、
    上記線材を、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽において酸洗した後に、順次隣接する他の1の酸洗槽に移送して更に酸洗を行うことにより、該2から6個の酸洗槽の全てにおいて該線材を酸洗し、かつ、
    該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽からオーバーフローした酸洗液が、該線材の移送とは逆方向に、順次隣接する他の1の酸洗槽に供給されることにより、該2から6個の酸洗槽の全てに該酸洗液が供給される、請求項1に記載の洗浄方法。
  10. (ア)少なくとも1の酸洗槽
    (イ)酸性槽で使用した酸を薄めた酸性の圧力水で洗浄を行うことができる、高圧洗浄シャワー、
    (ウ)少なくとも1の水洗槽、並びに
    (エ)線材を、(ア)酸洗槽から(イ)高圧洗浄シャワーへ、及び(イ)高圧洗浄シャワーから(ウ)水洗槽へ、それぞれ移送することができる移送手段、
    を有する、線材を洗浄する装置。
  11. 上記(ア)少なくとも1の酸洗槽が、少なくとも第1の酸洗槽及び第2の酸洗槽を含み、
    第2の酸洗槽から第1の酸洗槽に酸洗液を供給する流路を更に有し、かつ、
    前記(エ)移送手段が、前記線材を第1の酸洗槽から第2の酸洗槽へ移送することができる、請求項10に記載の線材を洗浄する装置。
  12. 第3の酸洗槽、及び
    第3の酸洗槽から第2の酸洗槽に酸洗液を供給する流路を更に有し、かつ、
    前記(エ)移送手段が、線材を第2の酸洗槽から第3の酸洗槽へ移送することができる、請求項11に記載の線材を洗浄する装置。
  13. 上記(ア)少なくとも1の酸洗槽が、2から6個の酸洗槽からなり、
    該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽から隣接する他の1の酸洗槽に順次酸洗液を供給する流路を更に有し、かつ、
    前記(E)移送手段が、該2から6個の酸洗槽のうちの1の酸洗槽から隣接する他の1の酸洗槽に、該酸洗液の供給とは逆方向に、順次前記線材を移送することができる、請求項10に記載の線材を洗浄する装置。
  14. (オ)少なくとも1の中和処理槽、又は/及び
    (カ)被膜を形成する手段、
    を更に有する、請求項10から13のいずれか1項に記載の線材を洗浄する装置。
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