JPWO2015125542A1 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015125542A1
JPWO2015125542A1 JP2016504007A JP2016504007A JPWO2015125542A1 JP WO2015125542 A1 JPWO2015125542 A1 JP WO2015125542A1 JP 2016504007 A JP2016504007 A JP 2016504007A JP 2016504007 A JP2016504007 A JP 2016504007A JP WO2015125542 A1 JPWO2015125542 A1 JP WO2015125542A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
flow path
circulation
unit
recording apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016504007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6361727B2 (ja
Inventor
時松 宏行
宏行 時松
満 小幡
満 小幡
高橋 真也
真也 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2015125542A1 publication Critical patent/JPWO2015125542A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6361727B2 publication Critical patent/JP6361727B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/19Ink jet characterised by ink handling for removing air bubbles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17596Ink pumps, ink valves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/18Ink recirculation systems

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

容易な構成及び動作で所望の脱気度を確保しつつ安定してインクをノズルに供給可能なインクジェット記録装置を提供する。インクタンクと、インクを吐出させて画像を形成するための記録ヘッドと、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給するインク流路と、インク流路の途中に設けられてインクから空気を除去する脱気装置と、インク流路における脱気装置の両側に両端がそれぞれ接続された循環流路と、循環流路の途中に設けられて、脱気装置から流出したインクを脱気装置に流入する位置に戻す循環ポンプと、を備え、インク流路における循環流路からの流出口と循環流路への流入口との間、及び循環流路は、インクが略等速度で移動可能に形成されている。

Description

この発明は、インクジェット記録装置に関する。
インクをノズルから吐出させて記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置では、液体インクを加圧することでノズル端からインクを吐出させる。
しかしながら、この液体インクを加圧する際にインクに空気が混入していると、加圧特性が変化して、所望の速度、分量のインクが吐出されなかったり、記録媒体上に着弾したインク滴の定着特性が変化したりして、画質が劣化するという問題がある。そこで、従来、脱気装置を設け、インクに混入した空気を取り除く技術が知られている。
また、インクジェット記録装置による画像形成の高速化や高精度化により、インクの消費速度の上限が上昇していることから、この脱気装置の高効率化や、インクの消費速度に応じた脱気度の均一化が図られている。特許文献1には、インクタンクからノズルへのインク流路中のサブタンクに対して並列に三方弁で繋がれた脱気装置が設けられ、サブタンクから流出したインクを脱気装置に送って脱気させてからサブタンクに戻す処理を所望の回数繰り返し行った後に三方弁を切り替え、当該サブタンクからインクをノズルに供給する技術について記載されている。特許文献2には、サブタンクに取り付けられた循環流路中に脱気装置が設けられ、サブタンク内のインクを複数回脱気装置に送って脱気を繰り返す構成について記載されている。また、特許文献3には、脱気装置とサブタンクとが直列に配置されたインク流路に複数回インクを流すためのリターン流路が設けられ、脱気の効率を上げる技術について記載されている。
特開2006−75683号公報 特開2009−279848号公報 特開2005−59476号公報
しかしながら、インクの脱気を複数回可能とする循環経路の途中にサブタンクが設けられている場合、従来の技術では、サブタンク内のインクの脱気度が所定のレベルに上がるまでに時間を要し、インクジェット記録装置による画像形成が中断を余儀なくされるという課題がある。
また、脱気装置は、その内部に何らかの真空状態を確保しているため、脱気装置内のインクへの熱伝導性が悪く、加熱によるインクの温度上昇に時間がかかる。これに対し、脱気装置内のインクを循環させることが効率的なインクの加熱に有効であるが、循環経路の途中にサブタンクがあると、加熱に対する効果が小さくなってしまい、インクの加温時、特に、装置の立ち上げ時に時間を要するという課題がある。
この発明の目的は、容易な構成及び動作で所望の脱気度を確保しつつ安定してインクをノズルに供給可能なインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
インクを貯留するインクタンクと、
インクを吐出させて画像を形成するための記録ヘッドと、
前記インクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク流路と、
前記インク流路の途中に設けられてインクから空気を除去する脱気装置と、
前記インク流路における前記脱気装置の両側に両端がそれぞれ接続された循環流路と、
前記循環流路の途中に設けられて、前記脱気装置から流出したインクを前記脱気装置に流入する位置に戻す循環ポンプと、
を備え、
前記インク流路における前記循環流路からの流出口と前記循環流路への流入口との間、及び前記循環流路は、インクが略等速度で移動可能に形成されている
ことを特徴とするインクジェット記録装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記脱気装置には、加熱部が設けられていることを特徴としている
請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記インクは、所定の温度以上に加熱することでゾル化するゲル状インクであることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記循環ポンプの流量は、前記インク流路の最大流量以下であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記循環ポンプの動作制御を行う制御部を備え、
前記制御部は、前記記録ヘッドへのインク流量が所定の値以下の場合に、前記循環ポンプを動作させて前記インク流路中のインクを循環させる
ことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載のインクジェット記録装置において、
前記制御部は、前記記録ヘッドへインクが供給されていない場合に、前記循環ポンプを動作させることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記循環ポンプの動作制御を行う制御部を備え、
前記制御部は、画像形成に係るインク吐出命令の有無に応じて前記循環ポンプの動作可否を切り替える
ことを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記循環流路の流入口と、前記記録ヘッドとの間には、第1貯留部が設けられていることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクタンクと、前記循環流路の流出口との間には、第2貯留部が設けられ、
前記記録ヘッドのインクを前記第2貯留部に戻す回収流路が設けられている
ことを特徴としている。
本発明に従うと、インクジェット記録装置において、容易な構成及び動作で所望の脱気度を確保しつつ安定してインクをノズルに供給することが出来ると共に、装置立ち上げ時のインクの加温を短時間で行うことが出来るという効果がある。
本発明の実施形態のインクジェット記録装置の全体構成を示す模式図である。 インク供給部の斜視図である。 インクの温度上昇及び下降に伴うインクの粘度の変化の例を示す図である。 インクの流路について説明する図である。 脱気室の断面図である。 インク流路の構成を拡大して示した図である。 インクジェット記録装置の内部構成を示すブロック図である。 インク流路の構成の変形例1を示す図である。 インク流路の構成の変形例2を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のインクジェット記録装置1の全体構成を示す模式図である。
インクジェット記録装置1は、給紙部10と、画像形成部20と、排紙部30と、制御部40(図7参照)と、インク供給部50などを備える。インクジェット記録装置1では、制御部40の制御に基づいて、給紙部10から画像形成部20に搬送された記録媒体Pに対して、インク供給部50から供給されたインクにより画像形成部20で画像を形成した後、当該記録媒体Pを排紙部30に排出する。
給紙部10は、画像形成が行われる記録媒体Pを保持し、画像形成前に画像形成部20に供給する。給紙部10は、給紙トレー11と、搬送部12とを有する。
給紙トレー11は、一又は複数の記録媒体Pを載置可能に設けられた板状の部材である。給紙トレー11は、載置された記録媒体Pの量に応じて上下動するよう設けられており、最上の記録媒体Pが搬送部12により搬送される位置で保持される。
搬送部12は、輪状のベルト123を複数(例えば、2本)のローラー121、122により回転駆動してベルト123上の記録媒体Pを搬送する搬送機構、及び給紙トレー11に載置された記録媒体Pのうち最上のものをベルト123に受け渡す供給部を有する。搬送部12は、供給部によりベルト123に受け渡された記録媒体Pをベルト123の回転動作に伴って搬送する。
画像形成部20は、記録媒体P上にインクを吐出させて画像を形成する。画像形成部20は、画像形成ドラム21と、受け渡しユニット22と、用紙加熱部23と、ヘッドユニット24と、照射部25と、デリバリー部26などを有する。
画像形成ドラム21は、円筒状の外周面に沿って記録媒体Pを担持し、回転に伴って当該記録媒体Pを搬送する。画像形成ドラム21の搬送面は、用紙加熱部23、ヘッドユニット24及び照射部25と対向し、搬送される記録媒体Pに対して画像形成に係る処理を行う。
受け渡しユニット22は、給紙部10の搬送部12と画像形成ドラム21との間の位置に設けられ、搬送部12により搬送された記録媒体Pを画像形成ドラム21に受け渡す。受け渡しユニット22は、搬送部12により搬送された記録媒体Pの一端を担持するスイングアーム部221や、スイングアーム部221に担持された記録媒体Pを画像形成ドラム21に受け渡す円筒状の受け渡しドラム222等を有し、搬送部12上の記録媒体Pをスイングアーム部221により取り上げて受け渡しドラム222に受け渡すことで記録媒体Pを画像形成ドラム21の外周面に沿う向きに誘導して画像形成ドラム21に受け渡す。
用紙加熱部23は、画像形成ドラム21に担持された記録媒体Pを加熱する。用紙加熱部23は、例えば、赤外線ヒーター等を有し、通電に応じて発熱する。用紙加熱部23は、画像形成ドラム21の外周面の近傍であって、画像形成ドラム21の回転による記録媒体Pの搬送方向についてヘッドユニット24の上流側に設けられる。用紙加熱部23は、画像形成ドラム21に担持されて用紙加熱部23の近傍を通過する記録媒体Pが所定の温度となるようにその発熱を制御部40により制御される。
ヘッドユニット24は、画像形成ドラム21に担持された記録媒体Pに対してインクを吐出し、画像を形成する。ヘッドユニット24は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色についてそれぞれ設けられている。図1では、画像形成ドラム21の回転に伴い搬送される記録媒体Pの搬送方向に対して上流からY、M、C、Kの各色に対応したヘッドユニット24が順番に設けられている。
本実施形態のヘッドユニット24は、記録媒体Pの搬送方向に垂直な方向(幅方向)について記録媒体Pの全体をカバーする長さ(幅)で設けられている。即ち、インクジェット記録装置1は、ワンパス方式のラインヘッド型インクジェット記録装置である。ヘッドユニット24は、複数の記録ヘッド24aを配列してラインヘッドを構成することが出来る。
照射部25は、本実施形態のインクジェット記録装置1で用いられるインクが記録媒体P上に吐出された後に当該インクを硬化させるためのエネルギー線を照射する。照射部25は、例えば、低圧水銀ランプ等の蛍光管を有し、当該蛍光管を発光させて紫外線といったエネルギー線を照射する。照射部25は、画像形成ドラム21の外周面の近傍であって、画像形成ドラム21の回転による記録媒体Pの搬送方向についてヘッドユニット24の下流側に設けられる。照射部25は、画像形成ドラム21に担持されてインクが吐出された記録媒体Pに対してエネルギー線を照射して当該エネルギー線の作用により記録媒体P上に吐出されたインクを硬化させる。
紫外線を発する蛍光管としては、低圧水銀ランプの他、数百Pa〜1MPa程度の動作圧力を有する水銀ランプ、殺菌灯として利用可能な光源、冷陰極管、紫外線レーザー光源、メタルハライドランプ、発光ダイオード等が挙げられる。これらの中で、紫外線をより高照度で照射可能であって消費電力の少ない光源(例えば、発光ダイオード等)がより望ましい。また、エネルギー線は紫外線に限らず、インクの性質に応じてインクを硬化させる性質を有するエネルギー線であれば良く、光源もエネルギー線の波長などに応じて置換される。
デリバリー部26は、照射部25によりエネルギー線が照射された記録媒体Pを画像形成ドラム21から排紙部30に搬送する。デリバリー部26は、輪状のベルト263を複数(例えば、2本)のローラー261、262により回転駆動してベルト263上の記録媒体Pを搬送する搬送機構や、記録媒体Pを画像形成ドラム21から当該搬送機構に受け渡す円筒状の受け渡しドラム264等を有する。デリバリー部26は、受け渡しドラム264によりベルト263に受け渡された記録媒体Pをベルト263により搬送して排紙部30に送り出す。
排紙部30は、デリバリー部26により画像形成部20から送り出された記録媒体Pを格納する。排紙部30は、板状の排紙トレー31などを有し、この排紙トレー31上に画像形成後の記録媒体Pを載置する。
制御部40は、インクジェット記録装置1の各部の動作を制御し、全体動作を統括する。制御部40は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403などを備える(図7参照)。制御部40では、CPU401によりROM402から読み出されたプログラムがRAM403上で実行されて、種々の制御処理が実行される。
インク供給部50は、インクを貯留して、当該インクを画像形成部20のヘッドユニット24に供給し、各色のインクをヘッドユニット24のノズルから吐出可能とする。
図2は、インク供給部50の斜視図である。
インク供給部50は、インクタンク51と、重量センサー52と、供給ポンプ53と、供給管54と、筐体55などを備える。
インクタンク51は、画像形成に用いられる各色のインクをそれぞれ貯留する容器である。このインクタンク51から供給ポンプ53により汲み出されたインクがヘッドユニット24に送られる。インクタンク51には、例えば、20リットルのインクが収容可能となっている。また、このインクタンク51は、着脱可能なインクパック60から供給管54を介してインクの追加補充が可能となっている。
本実施形態のインクジェット記録装置1で用いられるインクは、特には限られないが、例えば、紫外線(UV)硬化型のインクである。このUV硬化型インクは、UVが照射されない状態では、温度に応じてゲル状態と液体(ゾル)状態との間で相変化するゲル状インクである。例えば、このインクは、所定の温度、例えば、40度〜100度程度の相変化温度を有し、この相変化温度以上に加熱上昇されることで一様に液化(ゾル化)する。一方、このインクは、通常の室温程度(0度〜30度)を含む当該所定の温度以下ではゲル化する。
図3には、上述のインクの温度上昇及び下降に伴うインクの粘度の変化の例を示す。破線L1は、温度上昇時におけるインクの粘度の変化例を示し、実線L2は、温度下降時におけるインクの粘度の変化例を示す。
このインクは、粘度が100mPa・s以上のゲル状態と、粘度が100mPa・sより小さい(主に10mPa・s未満)の液体(ゾル)状態との間で相変化する。このとき、温度上昇時のインクの粘度の変化曲線(破線L1)と、温度下降時のインクの粘度の変化曲線(実線L2)とは、異なる。温度上昇時において、インクの温度が60℃以上の場合にインクの粘度が100mPa・sを下回る。一方、温度下降時には、インクの温度が45℃未満に低下した場合にインクの粘度が100mPa・sを上回る。即ち、このインクの例では、インクの温度が60℃(T1:第1温度)以上の場合には、温度の上昇又は下降に係らず、粘度が100mPa・sを下回って液状となり、45℃(T2:第2温度)未満の場合には、温度の上昇又は下降に係らず、粘度が100mPa・sを上回ってゲル状となる。
このインクの製造方法は、例えば、特開2013−230633号公報などに開示されている。
重量センサー52は、インクタンク51の下方に設けられ、インクタンク51の重量を計測して所定のサンプリングレートでデジタル変換した後、計測値データを制御部40に出力する。
供給ポンプ53は、インクタンク51からインクを汲み出して画像形成部20に送る。供給ポンプ53の汲み出すインクは、ゲル状態のまま各成分が混合されたものであり、当該ゲル状インクを汲み出すのに十分な揚力を有する。
供給管54は、インクタンク51に補充されるインクの注入口である。この供給管54は、通常では、その上部を蓋材などによって閉鎖しておくことが出来ると共に、インクの補充の際には、蓋材を取り外して外付けのインクパック60をその上部に安定に取り付けることが可能となっている。或いは、別個に蓋材を設けず、インクパック60の着脱に応じて供給管54が開閉する構造であっても良い。
筐体55は、インク供給部50の各部を固定保持する。この筐体55は、下部に複数の車輪及び伸縮又は上下動可能な支持脚を有しており、必要に応じて支持脚の長さを調整して、車輪により移動させたり、支持脚によって所定の位置に固定配置させたりすることが可能となっている。
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置1におけるインクの流路を説明する図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1では、インク供給部50のインクタンク51から供給ポンプ53により汲み出されたインクは、インク流路24bを介して各記録ヘッド24aへ供給される。また、各記録ヘッド24aで吐出されなかったインクをインク流路24bに戻すことが可能な構成となっている。
インク流路24b中には、第2サブタンク241(第2貯留部)と、脱気モジュール242と、送液ポンプ243と、逆止弁244と、第1サブタンク245(第1貯留部)などが設けられている。これらは、特には限られないが中空の円環状のチューブ構造で繋がれている。
また、脱気モジュール242に対して並列に循環ポンプ246が設けられ、脱気モジュール242の両端に接続された循環流路24cを介し、脱気モジュール242から流出したインクを脱気モジュール242の流入口手前に戻すことが可能となっている。
従って、インク流路24bと循環流路24cの流出口との合流点から脱気モジュール242への流入口までの間、及び、脱気モジュール242からの流出口からインク流路24bと循環流路24cへの流入口との分岐点までの間、及び、循環流路24cでは、インクは、送液ポンプ243や循環ポンプ246の流量に応じて略等速でインクが流れる。ここで、略等速とは、送液ポンプ243や循環ポンプ246の流量の変動(脈動)といった影響を考慮しつつ、平均的に等速と見なすことが出来る程度の速度範囲にあることを示す。
これら記録ヘッド24a、インク流路24b及び循環流路24cは、ヒーターやヒーターからの熱を伝える伝熱部材などのインク加熱部270によって加熱、保温されて、インクの温度が適切な温度に保たれるようになっている。このインク加熱部270のヒーターとしては、例えば、電熱線が用いられ、通電されることによりジュール熱を生じる。伝熱部材としては、熱伝導率の高い部材、例えば、各種金属(合金)で形成された熱伝導板が用いられ、インク流路24bや循環流路24cの配管を覆ったり、第2サブタンク241や第1サブタンク245の側壁に接触させたりして設けられる。
また、脱気モジュール242には、逆止弁247と、トラップ248と、真空ポンプ249などが直列に接続されて、脱気装置が構成されている。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置1におけるインク流路の構成を拡大した図である。なお、この図では、適宜設けられる逆止弁の記載を省略している。
第2サブタンク241は、供給ポンプ53によりインクタンク51から汲み出されたインクを貯留する一又は複数のインク室である。第2サブタンク241の容量は、通常、インクタンク51より小さい。第2サブタンク241には、フロートセンサー241aが設けられ、当該フロートセンサー241aによる液面位置の検出データに基づいて制御部40が供給ポンプ53を動作させることにより所定量のインクが貯留されるようになっている。
脱気モジュール242は、流入したインクから空気を取り除く脱気処理を行い、当該脱気されたインクを排出する。本実施形態の脱気モジュール242は、通常、1回の脱気でインクの吐出に悪影響を及ぼさないレベルまでインク中の空気濃度を低下させることが出来るが、複数回脱気を行うことで、更に空気濃度を低下させることが出来る。
図6は、円筒状の脱気モジュール242の中心軸を通る面で切断した断面図である。
脱気モジュール242は、外殻2421の内部において、中心管2424の周囲を多数の中空糸膜2426が覆う形状になっている。中心管2424の一端は、インク流入口2422に繋がり、他方は、プラグ2424aで封止されている。中心管2424の外壁には、無数の細穴2424b(ミシン穴)が設けられており、インク流入口2422から中心管2424に流入したインクは、これら細穴2424bから周囲に流出して、中空糸膜2426の間を抜けてインク流出口2423から流出する。
中空糸膜2426は、一端が閉塞した多数の中空状の微細糸構造をなし、その膜面は、気体透過性を有する。中空糸膜2426の微細糸構造の他端は、気体流出口2425に繋がっており、真空ポンプ249で空気が吸引されることにより中空糸膜2426の微細糸構造内部が減圧される。この状態で、中空糸膜2426の膜面にインクが接触することで、インク中の空気のみが選択的に膜面を透過してインクが脱気される。
送液ポンプ243は、脱気モジュール242のインク流出口2423から流出したインクを第1サブタンク245へ送る。送液ポンプ243と第1サブタンク245の間には、逆止弁244が設けられており、一度第1サブタンク245へ送られたインクが逆流するのを防止している。
第1サブタンク245は、脱気モジュール242で脱気されたインクが一時的に貯留される小型のインク室であり、特には限られないが、第2サブタンク241と略同一程度の容量である。第1サブタンク245は、各記録ヘッド24aのインレット240aに接続されて、ノズルから吐出されるインク量に応じたインクがこの第1サブタンク245から各記録ヘッド24aに供給される。第1サブタンク245には、フロートセンサー245aが設けられ、当該フロートセンサー245aによる液面位置の検出データに基づいて制御部40が送液ポンプ243を動作させることにより所定量のインクが貯留されるようになっている。また、第1サブタンク245には、浮き蓋245bが設けられて、脱気されたインクの表面を覆っている。第1サブタンク245は、大気に対して開放されているので、浮き蓋245bにより大気と脱気済みインクとの接触面積を小さくすることで、再度インクに空気が混入するのを防いでいる。なお、工業用途で用いられるインクジェット記録装置1では、連続的な画像形成などにより脱気されたインクが第1サブタンク245で長時間貯留されないので、再度混入する空気の量は少ない場合が多い。従って、第1サブタンク245は、この浮き蓋245bを有しない構成であっても良い。
記録ヘッド24aのノズルから吐出されなかったインクは、アウトレット240bから回収路241b(回収流路)及びバルブ241cを介して第2サブタンク241に戻すことが可能となっている。記録ヘッド24aのメンテナンス時などに記録ヘッド24aからインクを抜く必要がある場合、バルブ241cを開放することで、記録ヘッド24aのインクを無駄にせず回収することが可能となる。
脱気モジュール242と真空ポンプ249の間には、逆止弁247を介してトラップ248が設けられている。中空糸膜2426は、通常、液体のインクを透過させないが、真空ポンプ249による負圧の程度によっては、微量のインクが透過する場合がある。この透過したインクが真空ポンプ249に到達すると、真空ポンプ249が劣化するので、トラップ248は、その前に当該インクを回収する。トラップ248により回収されたインクは、トラップ248に接続された図示略のバルブを開放して抜き取ることが出来る。
上述したように、このインクジェット記録装置1では、脱気モジュール242がインクタンク51から記録ヘッド24aへの通常のインク流路の途中に設けられて、少なくとも一回インクが脱気モジュール242を通過する構成となっている。即ち、インクタンク51から供給されたインクに対する脱気処理と脱気されたインクの記録ヘッド24aへの供給とは、切り替えられることなく一連の動作として行われる。そして、この脱気モジュール242に並列に循環ポンプ246及び循環流路24cが設けられて、必要に応じて複数回脱気モジュール242にインクを流入させることが出来るので、画像形成が中断されている場合や、インク使用量が少なく、余裕がある場合などには、複数回脱気を行って脱気度を上昇させることが出来る。また、インクジェット記録装置1の電源投入時などに、低下していたインクの脱気度を速やかに上昇、回復させることが出来る。また、上述のように、第1サブタンク245でのインクの滞留による脱気度の低下は、ほとんど問題にならないが、インクの吐出量が少ないことで第1サブタンク245内でのインクの滞留時間が比較的長くなる場合に、脱気モジュール242でインクの脱気度を上げておくことで、第1サブタンク245全体でのインクの脱気度を保つ効果も得られる。
循環ポンプ246の流量は、制御部40のCPU401によって適宜調節することが可能である。例えば、送液ポンプ243と循環ポンプ246の流量の和が一定となるように記録ヘッド24aでのインク吐出量に応じて循環ポンプ246の流量を制御しても良い。又は、単純に送液ポンプ243の動作中には循環ポンプ246をオフし、循環ポンプ246が動作していない場合(又は、インク流量が所定の値以下の場合)には循環ポンプ246をオンすることとしても良い。或いは、循環ポンプ246の流量を固定しておき、送液ポンプ243の流量変化に応じてインクタンク51からのインク供給量を変化させることも可能である。
なお、循環ポンプ246の最大流量は、インク流路24bの最大流量以下とされる。インク流路24bの最大流量より大きい流量が設定されても脱気モジュール242は、十分なインクを循環流路24cに流入させることが出来ず、特に、逆止弁244が設けられていない場合には、インクを第1サブタンク245から逆流させてしまうことになって、記録ヘッド24aにおけるインクの吐出に問題が生じる。
また、上述のように、送液ポンプ243の流量の増加に対して循環ポンプ246の流量を減少させるのではなく、インク流路24bの最大流量以下の範囲内において、送液ポンプ243の流量に対して所定の比率の流量で循環ポンプ246を動作させることで、常に所定の割合のインクが循環するように調整しても良い。
ここで、上述のように、インク流路24bのインクは、インク加熱部270により加熱保温される。特に、脱気モジュール242には、電熱線271(加熱部)が設けられている。脱気モジュール242の内部には外側を覆うヒーターや伝熱板などからの熱が伝わり難いので、このように別途加熱を行って内部まで熱伝導させておくことで、通常のインク流路24b内よりもインクの滞留時間が長い脱気モジュール242の内部においてより効率的にインクが加熱される。また、本実施形態のインクジェット記録装置1では、記録ヘッド24aへのインクの供給が停止されているときも、循環ポンプ246によって適宜脱気モジュール242内のインクを循環させることで、脱気モジュール242や循環流路24cを流れるインク全体が適切且つバランス良くインクが加熱、保温される。また、インクジェット記録装置1の電源投入時などにインクが冷えてしまっている場合でも、速やかにインクを加熱させて適切な温度で循環、吐出可能とすることが出来る。
次に、インクジェット記録装置1の内部構成について説明する。
図7は、インクジェット記録装置1の内部構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、制御部40と、搬送駆動部41と、ヘッド駆動部42と、通信部43と、操作表示部44と、用紙加熱部23と、照射部25と、インクヒーター駆動部27と、第1フロートセンサー241aと、第2フロートセンサー245aと、重量センサー52と、供給ポンプ53と、循環ポンプ246と、送液ポンプ243と、真空ポンプ249とが、バス49に接続されて互いに信号を送受信可能に構成されている。
制御部40のCPU401は、これら各部から計測信号や状態信号を受け取って、各部に適切な動作を行わせる制御信号を送信する。
搬送駆動部41は、制御部40からの制御信号に基づいて給紙部10、画像形成部20の画像形成ドラム21、受け渡しユニット22やデリバリー部26、及び排紙部30を動作させて適宜なタイミング及び速さで記録媒体Pの搬送を行わせる。
ヘッド駆動部42は、制御部40からの制御信号に基づいてヘッドユニット24を動作させて、適切なタイミングで複数のノズルからインクを吐出させることで記録媒体P上に画像を形成させる。
制御部40は、搬送駆動部41、ヘッド駆動部42、用紙加熱部23及び照射部25に制御信号を出力してそれぞれ適宜なタイミングで動作させて、記録媒体Pを適切な条件でヘッドユニット24の複数のノズルと対向させ、また、記録媒体P上に吐出されたインクを硬化させる。
通信部43は、インクジェット記録装置1と外部機器との間の通信を制御する。外部機器から送信される印刷ジョブや各種制御信号は、通信部43を介して受信されて制御部40に送られる。制御部40は、取得された印刷ジョブに応じて画像形成のための各種処理を行う。なお、画像データの解析やラスター化などの処理は、制御部40とは別個に画像処理用のCPUやメモリーを設けてこれらにより処理を行われることとしても良い。
操作表示部44は、例えば、液晶画面とタッチセンサーとを有するタッチパネルなどである。制御部40は、表示制御信号を出力して液晶画面にステータスやメニューなどを表示させる。タッチセンサーは、外部からの入力操作を受け付けて入力信号を制御部40に出力する。制御部40は、当該入力信号に基づいて各種処理を行う。
インクヒーター駆動部27は、インク加熱部270のヒーターの通電状態を切り替えてインク加熱部270を適切な温度に保ち、各記録ヘッド24a、インク流路24b及び循環流路24cを加熱することで、インクを液体(ゾル)状態に相変化させて維持する。このインクヒーター駆動部27は、例えば、インク加熱部270の各部に設けられた温度センサーの計測する温度に基づいて、制御部40により通電状態が切り替えられる。
[変形例]
図8は、本実施形態のインクジェット記録装置1におけるインク流路24bの変形例1を示す図である。
この変形例1のインク流路24bでは、第2サブタンク241が省略され、また、記録ヘッド24aのアウトレット240bからインク流路24bへの回収路241bに係る構成が省略されている。その他の構成については同一であり、同一の符号を付して説明を省略する。
この変形例1に係るインク流路24bでは、記録ヘッド24aからのインクの戻しがないので、必要なインク量は、適宜インクタンク51から直接供給されれば良い。第2サブタンク241は、インクタンク51より小型であるが、インク量が多いほど当該インクの加熱保温に要する消費電力が高くなるので、第2サブタンク241を省略することで、電力消費を低減することが出来る。
図9は、本実施形態のインクジェット記録装置1におけるインク流路24bの変形例2を示す図である。
この変形例2のインク流路24bでは、更に、第1サブタンク245が省略されている。その他の同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
このように、第1サブタンク245が設けられないことで、脱気されたインクがそのまま記録ヘッド24aに送られて吐出されるので、脱気後のインクに空気が再混入することを更に抑え、適切な温度で吐出させることが出来る。但し、この場合、記録ヘッド24aの内部のインク圧力が不均一になりやすい傾向がある。従って、インクジェット記録装置1における第1サブタンク245の有無は、形成画像に要求される精細の高低などの動作特性、に応じて使い分けられることが望ましい。例えば、看板塗装などの高精細での画像形成が要求されない場合には、第1サブタンク245が設けられていなくても問題が生じ難い。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクタンク51と、インクを吐出させて画像を形成するための記録ヘッド24aと、インクタンク51から記録ヘッド24aにインクを供給するインク流路24bと、インク流路24bの途中に設けられてインクから空気を除去する脱気モジュール242と、インク流路24bにおける脱気モジュール242の両側に両端がそれぞれ接続された循環流路24cと、循環流路24cの途中に設けられて、脱気モジュール242から流出したインクを脱気モジュール242に流入する位置に戻す循環流路24cと、を備え、インク流路24bにおける循環流路24cからの流出口と循環流路24cへの流入口との間、及び循環流路24cには、サブタンクが設けられておらず、循環ポンプ246や送液ポンプ243の流量に応じて略等速でインクが流れることが可能な構成となっている。
従って、脱気されていないインクが第1サブタンク245に流入することがないので、脱気処理が終了するまでインクの吐出が出来ないという事態を防ぐことが出来る。また、循環路中のサブタンク内のインクが入れ替わるまで脱気の回数が増えても脱気度がなかなか上がらないという状況を避けることが出来る。特に、インクジェット記録装置1の電源投入時に速やかに脱気度を上げたり、インクの温度を適切な温度に上げたりすることが出来るので、速やかに画像の形成を開始させることが出来る。
また、サブタンク中のインクは、均一に又は流入した順に流出する訳ではないので、第1サブタンク245のインクを再度脱気モジュール242に戻さない(循環させない)構成とすることで、第1サブタンク245内で不自然に脱気度の異なるインクが偏在してインクの吐出ムラや画質のムラが生じるのを防ぐことが出来る。
また、インクタンク51から供給されるインクが必ず脱気モジュール242を通り、脱気されたインクをそのまま記録ヘッド24aへ送り出すことが出来るので、インクの脱気と、脱気されたインクの記録ヘッド24aへの供給とを同時に行うことが出来る。従って、インクの脱気のために画像形成を中断する必要が無く、連続的に画像形成を行うことが出来る。
また、循環させるインクの流量制御は、循環ポンプ246で行われ、記録ヘッド24aへの送液量に応じて適宜調節可能であるので、三方弁などで流路を切り替えたりする手間などを省き、容易な構成及び操作で脱気とインクの供給とを行うことが出来る。
また、脱気装置の脱気モジュール242には、電熱線271が設けられてインクの流路全体とは別個に加熱可能に構成されており、脱気モジュール242内で脱気されている間、直接熱が届き難い部位にも熱を伝え、インクの温度が低下するのを防ぐことが出来る。これにより、脱気モジュール242から流出したインクが時間をおかずにノズルから吐出される場合でも、インクの温度を安定して適宜な温度に保つことが出来る。また、脱気モジュール242内でインクがゲル化して流れを妨げるのを防ぐことが出来る。
また、インクとして、所定の温度以上に加熱することでゾル化するゲル状インクを用いることにより、より確実且つ効果的に定着や乾燥に係る処理を行い、記録媒体上の所望の位置に所望の範囲及び濃度のドットを形成することが出来る。
また、循環ポンプ246の流量を、インク流路24bの最大流量以下とすることで、脱気後のインクが逆流したり更に空気を混入させてしまったりするという問題の発生を抑えながら、必要に応じた流量で所望の脱気度のインクを得ることが出来る。
また、循環ポンプ246の動作制御を行う制御部40を備え、制御部40は、記録ヘッド24aへのインク流量が所定の値以下の場合に、循環ポンプ246を動作させてインク流路24b中のインクを循環させる。従って、インクが多く又は全く吐出されない状況において、適宜脱気度を調整することが出来る。
また、特に、制御部40は、記録ヘッド24aへインクが供給されていない場合に、循環ポンプを動作させることで、インクが全く吐出されない、即ち、送液ポンプ243から第1サブタンク245に送られない状況でも、インク流路24b及び循環流路24c内で適宜インクを移動させてインク全体をバランス良く適切な温度状態に保つことが出来る。
また、制御部40は、画像形成に係るインク吐出命令の有無に応じて循環ポンプ246の動作可否を切り替えるので、実際にインク吐出に係る動作が開始又は中断するタイミングより前やこれに同期して素早くインクの脱気度や温度を調整することが出来る。
また、インク流路24bから循環流路24cへの流入口と、記録ヘッド24aとの間に第1サブタンク245が設けられるので、脱気後のインクをある程度予め蓄えておくことが出来、従って、画像形成時に余裕を持ってインクの吐出を行わせることが出来る。また、既に脱気がなされたインクのみがこの第1サブタンク245に蓄えられて、第1サブタンク245と脱気モジュール242との間でインクが循環しない構成であるので、この第1サブタンク245に脱気されていないインクが混入して即座にノズルへインクを出力出来ないという状況を生じさせない。
また、インクタンク51と、循環流路24cからインク流路24bへの流出口との間に第2サブタンク241が設けられ、記録ヘッド24aのインクを第2サブタンク241に戻す回収路241bが設けられている。従って、特に、メンテナンス時などに記録ヘッド24a内のインクを無駄にせずに再利用することが出来る。また、このような場合に、インクを脱気モジュール242への流入側手前に戻すことで、脱気前のインクと混合させながら脱気モジュール242を通過させて再度脱気を行わせ、均等且つ十分に脱気したインクを再供給可能とすることが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、第2サブタンク241と第1サブタンク245の両方が設けられている場合、両方とも設けられていない場合、及び、第1サブタンク245のみが設けられている場合を例に挙げて説明したが、この他、第2サブタンク241のみが設けられていても良い。
また、上記実施の形態では、送液ポンプ243を設けてインクを第1サブタンク245に送る構成としたが、第2サブタンク241及び第1サブタンク245にポンプやバルブを接続し、第2サブタンク241と第1サブタンク245の間に圧力差を生じさせて第1サブタンク245にインクを送る構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、脱気モジュール242に電熱線271を巻きつけて、インク加熱部270において脱気モジュール242を特に効率良く加熱することが可能としたが、インク流路24bの他の部分と同様の加熱のみを行うこととしても良い。この場合、送液ポンプ243の流量が大きくない場合には、循環ポンプ246の流量を上げることとして、インクが脱気モジュール242の内部に留まる時間を短くするように調整しても良い。
また、上記実施の形態では、加熱によりゾル化するUV硬化型のゲル状インクを用いる場合について説明したが、インクは、UV硬化型に限られない。通常の液体インクであってもインクに含まれる空気量が増えると、記録ヘッド24aにおける吐出能力が低下するので、同様に本発明を適用することが出来る。また、このような液体インクであっても温度に依存して粘性が変化するものが多いので、同様にインク加熱部270が好適に設けられて、装置立ち上げ時のインクの加温を短時間で行うことが出来る。
また、上記実施の形態では、記録媒体Pとして、給紙部10から供給されて排紙部30に排出される印刷用紙を前提として説明したが、記録媒体Pは、紙媒体に限られない。例えば、布帛や紙以外のシートであっても良い。また、インクジェット記録装置1は、ワンパス方式のラインヘッドに限られず、ツーパス方式のものや、シリアルヘッドであっても良い。
また、上記実施の形態では、メンテナンス用や修理用などに通常設けられる各種バルブや加圧機構などの記載を省略しているが、適宜設けることが出来る。その他、上記実施の形態で示した構成やその配置などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明は、脱気装置を備えたインクジェット記録装置に利用することが出来る。
1 インクジェット記録装置
10 給紙部
11 給紙トレー
12 搬送部
121 ローラー
122 ローラー
123 ベルト
20 画像形成部
21 画像形成ドラム
22 受け渡しユニット
221 スイングアーム部
222 ドラム
23 用紙加熱部
24 ヘッドユニット
24a 記録ヘッド
24b インク流路
24c 循環流路
240a インレット
240b アウトレット
241 第2サブタンク
241a フロートセンサー
241b 回収路
241c バルブ
242 脱気モジュール
2421 外殻
2422 インク流入口
2423 インク流出口
2424 中心管
2424a プラグ
2424b 細穴
2425 気体流出口
2426 中空糸膜
243 送液ポンプ
244 逆止弁
245 第1サブタンク
245a フロートセンサー
245b 浮き蓋
246 循環ポンプ
247 逆止弁
248 トラップ
249 真空ポンプ
25 照射部
26 デリバリー部
261 ローラー
262 ローラー
263 ベルト
264 ドラム
27 インクヒーター駆動部
270 インク加熱部
271 電熱線
30 排紙部
31 排紙トレー
40 制御部
401 CPU
402 ROM
403 RAM
41 搬送駆動部
42 ヘッド駆動部
43 通信部
44 操作表示部
49 バス
50 インク供給部
51 インクタンク
52 重量センサー
53 供給ポンプ
54 供給管
55 筐体
60 インクパック
P 記録媒体

Claims (9)

  1. インクを貯留するインクタンクと、
    インクを吐出させて画像を形成するための記録ヘッドと、
    前記インクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク流路と、
    前記インク流路の途中に設けられてインクから空気を除去する脱気装置と、
    前記インク流路における前記脱気装置の両側に両端がそれぞれ接続された循環流路と、
    前記循環流路の途中に設けられて、前記脱気装置から流出したインクを前記脱気装置に流入する位置に戻す循環ポンプと、
    を備え、
    前記インク流路における前記循環流路からの流出口と前記循環流路への流入口との間、及び前記循環流路は、インクが略等速度で移動可能に形成されている
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記脱気装置には、加熱部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インクは、所定の温度以上に加熱することでゾル化するゲル状インクであることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記循環ポンプの流量は、前記インク流路の最大流量以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記循環ポンプの動作制御を行う制御部を備え、
    前記制御部は、前記記録ヘッドへのインク流量が所定の値以下の場合に、前記循環ポンプを動作させて前記インク流路中のインクを循環させる
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記制御部は、前記記録ヘッドへインクが供給されていない場合に、前記循環ポンプを動作させることを特徴とする請求項5記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記循環ポンプの動作制御を行う制御部を備え、
    前記制御部は、画像形成に係るインク吐出命令の有無に応じて前記循環ポンプの動作可否を切り替える
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記循環流路の流入口と、前記記録ヘッドとの間には、第1貯留部が設けられていることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記インクタンクと、前記循環流路の流出口との間には、第2貯留部が設けられ、
    前記記録ヘッドのインクを前記第2貯留部に戻す回収流路が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
JP2016504007A 2014-02-24 2015-01-21 インクジェット記録装置 Active JP6361727B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014032632 2014-02-24
JP2014032632 2014-02-24
PCT/JP2015/051527 WO2015125542A1 (ja) 2014-02-24 2015-01-21 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015125542A1 true JPWO2015125542A1 (ja) 2017-03-30
JP6361727B2 JP6361727B2 (ja) 2018-07-25

Family

ID=53878057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016504007A Active JP6361727B2 (ja) 2014-02-24 2015-01-21 インクジェット記録装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9931860B2 (ja)
EP (1) EP3112172B1 (ja)
JP (1) JP6361727B2 (ja)
CN (1) CN106061745B (ja)
WO (1) WO2015125542A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6736309B2 (ja) * 2016-02-23 2020-08-05 キヤノン株式会社 液体吐出装置、液体吐出方法、および液体吐出ヘッド
US20170282544A1 (en) * 2016-03-31 2017-10-05 Xerox Corporation Single jet recirculation in an inkjet print head
JP6809254B2 (ja) * 2017-01-27 2021-01-06 セイコーエプソン株式会社 液体噴射システム、および、コンピュータープログラム
DE102017114166A1 (de) * 2017-06-27 2018-12-27 Océ Holding B.V. Vorrichtung und Verfahren zum Entgasen einer Druckerflüssigkeit
JP7057071B2 (ja) 2017-06-29 2022-04-19 キヤノン株式会社 液体吐出モジュール
JP7039231B2 (ja) 2017-09-28 2022-03-22 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
FR3071768A1 (fr) * 2017-10-04 2019-04-05 Dover Europe Sarl Couvercle modulable de reservoir
CN111479620B (zh) * 2018-03-05 2022-01-28 深圳柔宇显示技术有限公司 输料设备及其输料方法
JP7172268B2 (ja) * 2018-08-08 2022-11-16 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置、及び、インクジェット記録装置の制御方法
JP2020069655A (ja) * 2018-10-29 2020-05-07 株式会社沖データ インクジェットプリンタ
JP7192556B2 (ja) * 2019-02-15 2022-12-20 セイコーエプソン株式会社 記録装置及び記録装置のメンテナンス方法
CN110271297B (zh) * 2019-07-24 2020-08-04 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 一种喷墨打印系统及喷墨打印方法及显示面板
JP7331555B2 (ja) * 2019-08-26 2023-08-23 コニカミノルタ株式会社 バルブ装置、画像形成装置およびバルブ劣化度判定方法
CN110667257A (zh) * 2019-11-11 2020-01-10 北京博源恒芯科技股份有限公司 墨水恒温控制装置、循环墨路双加热模组及打印机
CN111761938B (zh) * 2020-07-09 2021-02-26 深圳市全印图文技术有限公司 一种工业数码打印机的供墨装置
JP2022057857A (ja) * 2020-09-30 2022-04-11 キヤノン株式会社 記録装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20060090645A1 (en) * 2004-10-29 2006-05-04 Kent Blair M Fluid-gas separator
JP3123748U (ja) * 2006-05-15 2006-07-27 株式会社日立ハイテクノロジーズ 自動分析装置
JP2008149523A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Sii Printek Inc インクジェット記録装置およびインク脱気方法
JP2009143101A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Sharp Corp 液体供給装置およびそれを備えたインクジェット記録装置
JP2010083021A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Fujifilm Corp インクジェット記録装置
JP2011207023A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 印刷装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005059476A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Dainippon Printing Co Ltd インク供給装置
JP2006075683A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Sharp Corp 液体塗布装置およびその液体脱気方法
JP5009229B2 (ja) 2008-05-22 2012-08-22 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置
US8469503B2 (en) * 2010-10-05 2013-06-25 Eastman Kodak Company Method of thermal degassing in an inkjet printer
CN203157378U (zh) * 2013-03-06 2013-08-28 佛山市三水盈捷精密机械有限公司 一种喷墨打印机的供墨系统
US9266352B2 (en) * 2013-08-23 2016-02-23 Xerox Corporation System and method for lenticular image printing and print media

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20060090645A1 (en) * 2004-10-29 2006-05-04 Kent Blair M Fluid-gas separator
JP3123748U (ja) * 2006-05-15 2006-07-27 株式会社日立ハイテクノロジーズ 自動分析装置
JP2008149523A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Sii Printek Inc インクジェット記録装置およびインク脱気方法
JP2009143101A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Sharp Corp 液体供給装置およびそれを備えたインクジェット記録装置
JP2010083021A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Fujifilm Corp インクジェット記録装置
JP2011207023A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20170182788A1 (en) 2017-06-29
EP3112172A1 (en) 2017-01-04
CN106061745B (zh) 2017-11-03
US9931860B2 (en) 2018-04-03
EP3112172B1 (en) 2019-10-30
WO2015125542A1 (ja) 2015-08-27
CN106061745A (zh) 2016-10-26
EP3112172A4 (en) 2018-04-11
JP6361727B2 (ja) 2018-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6361727B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6477696B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7251939B2 (ja) 印刷装置、印刷システム、印刷方法
JP2016043529A (ja) インクジェット印刷装置
JP7306931B2 (ja) 印刷装置およびインク循環方法
WO2015029599A1 (ja) インク供給装置およびインク供給方法並びにインクジェット記録装置
JP2016182725A (ja) 印刷装置および印刷装置におけるインク加熱方法
JP2019130511A (ja) 脱気装置及びインクジェット記録装置
JP6622041B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP6569683B2 (ja) 圧力調整装置及びインクジェット記録装置
JP2018144419A (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の制御方法
EP3069883B1 (en) Printing apparatus
JP6455280B2 (ja) 印刷装置
JP7434915B2 (ja) インクジェット記録装置及びインク加熱制御方法
JP6708128B2 (ja) インク供給装置、インクジェット記録装置及びインク供給方法
JP6436168B2 (ja) 脱気装置及びインクジェット記録装置
WO2016024455A1 (ja) インクジェット記録装置及びインクの温度制御方法
JP6900711B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の制御方法
JP7330832B2 (ja) 印刷装置および印刷装置における液体循環方法
JP2014233952A (ja) インク供給装置及びインク供給方法、インクジェット記録装置
JP2018202612A (ja) インクジェット印刷装置
JP2019014214A (ja) インクジェット印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6361727

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150