JPWO2015098613A1 - 車両 - Google Patents

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Abstract

車両(10)には、車体(25)の後面に後部開口(30)が形成され、この後部開口(30)を開閉可能なテールゲート(40)が設けられ、このテールゲート(40)の幅方向の一部にサブドア開口(50)が形成され、このサブドア開口(50)を開閉可能なサブドア(60)が設けられている。テールゲート(40)には、テールゲート側窓パネル(48)が設けられ、サブドア(60)には、サブドア側窓パネル(68)が設けられている。これらのテールゲート側窓パネル(48)及びサブドア側窓パネル(68)は、車幅方向に連続して、略面一に配置されている。制御部(100)は、サブドア(60)が開いている場合に、各窓パネル(48,68)を払拭するワイパー装置(90)の作動を禁止する。

Description

本発明は、改良された車両に関する。
車体の後面に開口が形成され、この開口を開閉可能なドアが設けられている車両が知られている。このような車両に関する従来技術として、特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に示される車両には、車体の後部にテールゲートが取り付けられている。このテールゲートには、観音開きのドア、即ち、サブドアが取り付けられている。テールゲートは、上下方向にスイングし、観音開きのサブドアは、左右方向にスイングする。
例えば、このような車両の視界確保のために、それぞれのサブドアに窓パネルを取付けることが考えられる。この場合には、これらの窓パネルを払拭するためのワイパー装置を搭載することが望ましい。このとき、それぞれの窓パネルにワイパー装置を搭載すると高価になる。このため、両方の窓パネルを面一にすると共に、窓を跨いで払拭可能なワイパー装置を用いることが望ましい。
ワイパー装置を作動させたまま、誤ってサブドアを開くことが考えられる。サブドアを開放すると、窓パネル間に段差が生じるため、ワイパー装置の保護の観点から対策が必要である。
実登第2514650号公報
本発明は、ワイパー装置を保護することのできる車両の提供を課題とする。
本発明の一面によれば、車体の後面に後部開口が形成され、この後部開口を開閉可能なテールゲートが設けられ、このテールゲートの幅方向の一部にサブドア開口が形成され、このサブドア開口を開閉可能なサブドアが設けられている車両であって、
前記テールゲートには、テールゲート側窓パネルが設けられ、
前記サブドアには、サブドア側窓パネルが設けられ、
これらのテールゲート側窓パネル及びサブドア側窓パネルは、車幅方向に連続して、略面一に配置され、
前記各窓パネル間に跨って、前記各窓パネルを払拭するワイパー装置と、
このワイパー装置を制御するための制御部と、を備え、
前記制御部は、前記サブドアが開いている場合に、前記ワイパー装置の作動を禁止するように制御することを特徴とする車両が提供される。
本発明の他の面によれば、車体の後面に後部開口が形成され、この後部開口を開閉可能なテールゲートが設けられ、このテールゲートの幅方向の一部にサブドア開口が形成され、このサブドア開口を開閉可能なサブドアが設けられている車両であって、
前記テールゲートには、テールゲート側窓パネルが設けられ、
前記サブドアには、サブドア側窓パネルが設けられ、
これらのテールゲート側窓パネル及びサブドア側窓パネルは、車幅方向に連続して、略面一に配置され、
前記各窓パネル間に跨って、前記各窓パネルを払拭するワイパー装置と、
前記車体と前記サブドアを係合させるサブドア用ラッチ装置と、
前記サブドア用ラッチ装置を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ワイパー装置が作動している場合に、前記サブドアが開くことを禁止するよう、前記サブドア用ラッチ装置を制御することを特徴とする車両が提供される。
好ましくは、前記サブドア用ラッチ装置を操作するためのサブドア解錠手段を備え、
前記制御部は、
前記ワイパー装置が作動中であり、且つ、前記サブドア解錠手段が操作された場合には、前記ワイパー装置のブレードを停止位置まで移動させた後に、前記ワイパー装置を停止させるよう制御する。
好ましくは、前記制御部は、前記ワイパー装置が停止位置に停止した場合には、前記サブドアを開くよう、前記サブドア用ラッチ装置を制御する。
好ましくは、警報を発するための警報手段を備え、
前記ワイパー装置の停止後であって、前記サブドアを開く制御を行う前に、前記制御部は、前記警報手段を作動させるよう制御する。
好ましくは、前記ワイパー装置の停止後において、前記制御部は、前記サブドア解錠手段が再度操作された場合には、前記サブドアを開くよう、前記サブドア用ラッチ装置を制御する。
好ましくは、前記サブドアを開いた後において、前記制御部は、前記サブドアが閉じられた場合に、前記ワイパー装置の停止を継続するよう制御する。
好ましくは、前記制御部は、前記車両が走行している場合に、前記ワイパー装置を作動させるよう制御する。
好ましくは、前記サブドアを開いた後において、前記制御部は、前記サブドアが再度閉じられた場合に、前記ワイパー装置の作動を再開する。
好ましくは、警報を発するための警報手段を備え、
前記サブドアが再度閉じられた後であって、前記ワイパー装置の作動の再開前に、前記制御部は、警報を発するよう制御する。
本発明の一面によれば、制御部は、サブドアが開いている場合に、ワイパー装置の作動を禁止するように制御する。このため、テールゲート側窓パネル及びサブドア側窓パネルが面一の状態の場合にのみ、ワイパー装置を作動させることができる。窓パネル間に段差が生じている場合のワイパー装置の作動を防止し、ワイパー装置を保護することができる。
本発明の車両は、車体の後部のなかの車幅方向の一部に、スイング可能にドアが取り付けられ、このドアに取り付けられている窓パネル及びこの窓パネルとは別に車両の後面を構成する窓パネルの2つの窓パネルが車幅方向に連続して略面一に配置され、これらの各窓パネル間に跨って各窓パネルを払拭可能なワイパー装置を有しているものを前提としている。このような車両を前提として、サブドアが開いていると判断した場合に、ワイパー装置の作動を禁止することとした。
本発明の他の面によれば、制御部は、ワイパー装置が作動している場合にサブドアが開くことを禁止するよう、サブドア用ラッチ装置を制御する。このため、テールゲート側窓パネル及びサブドア側窓パネルが面一の状態の場合にのみ、ワイパー装置を作動させることができる。ワイパー装置が作動している場合のサブドアの開放を防止し、ワイパー装置を保護することができる。
即ち、本発明の車両は、車体の後部のなかの車幅方向の一部に、スイング可能にドアが取り付けられ、このサブドアに取り付けられている窓パネル及びこの窓パネルとは別に車両の後面を構成する窓パネルの2つの窓パネルが車幅方向に連続して略面一に配置され、これらの各窓パネル間に跨って各窓パネルを払拭可能なワイパー装置を有しているものを前提としている。このような車両を前提として、ワイパー装置が作動している場合にサブドアが開くことを禁止することとした。
さらに、本発明では、制御部は、ワイパー装置が作動中にサブドア解錠手段が操作された場合には、ブレードを停止位置まで移動させて停止させる。ワイパー装置の操作部をオフ操作することなく、ワイパー装置を停止させることができる。
加えて、サブドア解錠手段が操作されたということは、ワイパー装置の近傍に操作者がいることが考えられる。操作者がワイパー装置の近くにいる場合に、ワイパー装置が作動し続けると、ワイパー装置の払拭した水が操作者にかかる虞がある。このため、ワイパー装置を停止させることが望ましい。
さらに、本発明では、制御部は、ワイパー装置が停止位置に停止した場合には、サブドアを開くよう、サブドア用ラッチ装置を制御する。ワイパー装置が作動している状態のままサブドア解錠手段を操作した場合であっても、再度の操作を行うことなくサブドアが開放される。一度の操作によってサブドアを開放することができ、望ましい。
さらに、本発明では、制御部は、ワイパー装置の停止後であって、サブドアを開く制御を行う前に、警報手段を作動させる。警報手段が作動することにより、操作者は、サブドアが開放されることを認識することができる。特に、サブドア解錠手段が操作されてから、サブドアが開放されるまでの時間が長かった場合に、不意にサブドアが開放されることを防止できる。
さらに、本発明では、制御部は、ワイパー装置の停止後において、サブドア解錠手段が再度操作された場合には、サブドアを開くよう制御する。ワイパー装置の停止後にサブドア解錠手段の再度操作を必要とすることにより、操作者にとって不意にサブドアが開くことを防止できる。
さらに、本発明では、制御部は、サブドアが開いた後において、再度サブドアが閉じられた場合に、ワイパー装置の停止を継続するよう制御する。サブドアが閉じられた直後には、サブドアの操作者がサブドアの近傍に残っていることが考えられる。サブドアが閉じられた直後からワイパー装置を作動させると、払拭した水が操作者にかかる虞がある。ワイパー装置の停止を継続することにより、操作者に水がかかることを防止する。
さらに、本発明では、制御部は、車両が走行している場合に、ワイパー装置を作動させるよう制御する。走行後であれば、車両の近傍には人がいないと考えられる。周囲の人に払拭した水がかかることを防止しつつ、ワイパー装置の作動操作をすることなく、ワイパー装置を再度作動させることができる。
さらに、本発明では、制御部は、サブドアが開いた後において、サブドアが閉じられた場合に、ワイパー装置の作動を再開する。ワイパー装置の作動操作をすることなく、ワイパー装置を再度作動させることができる。
さらに、本発明では、制御部は、サブドアが再度閉じられた後であって、ワイパー装置の作動の再開前に、警報を発するよう制御する。警報手段が作動することにより、操作者は、ワイパー装置が作動することを認識することができる。特に、サブドアの開放から再度の閉錠までの時間が長かった場合に、サブドアの操作者は、ワイパー装置がオンになっていることを忘れることが考えられる。このような場合に、不意にワイパー装置が作動することを防止できる。
本発明の実施例1による車両を上方から見た状態の透視図である。 図1に示された車両の背面図である。 図2に示された車両の分解図である。 図2に示された車両の制御系について説明する模式図である。 図2に示されたワイパー装置の作動条件について説明するフロー図である。 図2に示されたサブドアの開放条件について説明するフロー図である。 図2に示された、サブドアの開放操作時にワイパー装置が作動している場合における、サブドアの開放について説明するフロー図である。 図2に示されたワイパー装置の作動条件について説明するタイムチャートである。 図2に示されたテールゲートを開放した状態について説明する図である。 図2に示されたサブドアを開放した状態について説明する図である。 本発明の実施例2による車両の制御系について説明する模式図である。 実施例2による車両のサブドアの開放条件について説明するフロー図である。 実施例2による車両のサブドアの開放操作時にワイパー装置が作動している場合における、サブドアの開放について説明するフロー図である。 実施例2による車両のサブドアの閉じ操作後における、ワイパー装置の再作動について説明するフロー図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは車両の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Lは乗員から見て左、Rは乗員から見て右、Upは上、Dnは下を示している。
<実施例1>
実施例1による車両について説明する。
図1には、車両10の一例として、右ハンドルのワゴン車が示されている。車両10は、車室11の前方にエンジンルーム12が形成され、このエンジンルーム12には、走行用動力源としてのエンジン13が搭載されている。車室11内には、乗員が着座するための座席が3列に設けられている。
車室11の前部の右側には、運転席15が設けられ、この運転席15の隣に助手席16(他席16)が設けられている。車幅中心を通り前後方向に延びる中心線C1は、運転席15及び助手席16によって挟まれている。即ち、運転席15は、車幅中心C1に対して右側にオフセットした位置に配置され、助手席16は、車幅中心C1に対して、左側にオフセットした位置に配置されている。以下、適宜、車両右側を「運転席側」といい、車両左側を「助手席側」という。即ち、本実施例において、運転席側は車両右側ということができ、助手席側は車両左側ということができる。これらの運転席15及び助手席16は、車両10を側方から見た場合に、互いに重なっており、これらを纏めて、適宜、第1列シートという。
運転席15及び助手席16(第1列シート15,16)の後方には、3人が着座可能な第2列シート17が、車幅方向に亘って設けられている。この第2列シート17(中列シート17)の後方には、3人が着座可能な第3列シート18(後列シート18)が、車幅方向に亘って設けられている。第2列シート17は、2つのシートが車幅方向に連続して設けられることにより、1つのベンチ型のシートとされている。第2列シート17を構成する2つのシートは、それぞれ、折りたたみ可能に構成される。
第3列シート18の構成も第2列シート17と同様であり、詳細な説明は省略する。車室11の後端部、即ち、第3列シート18の後部には、荷物を載置可能な荷室11aが形成されている。
フロントウインドウ21の上部車幅中央には、乗員Mnが後方を確認するためのルームミラー22が取り付けられている。また、車体25前部の左右端部には、乗員が側方及び後方を確認するためのサイドミラー23,23が取り付けられている。図2、図3に基づいて、車両10をさらに詳細に説明する。
図2、図3に示されるように、車体25の後端において、車幅方向及び上下方向の全体に亘って後部開口30が形成されている。この後部開口30を開閉可能に、テールゲート40が取り付けられている。テールゲート40の一部は、閉じ状態において車両の後面を構成する。
このテールゲート40の車幅方向の一部には、高さ方向の全体に亘ってサブドア開口50(ドア開口50・乗降用開口50)が形成されている。サブドア開口50は、乗員の乗降のために形成されている開口であり、車両10の助手席側の端部から車幅中央(車幅中央において上下に延びる中心線C2参照。)を越える位置まで形成されている。このサブドア開口50には、開閉可能にサブドア60(ドア60・乗降用サブドア60)が取り付けられている。サブドア60は、テールゲート40及びサブドア60の閉じ状態において、車両10の後面の一部を構成する。
以下、適宜、「車幅中央において上下に延びる中心線C2」を、「車幅中心C2」という。
車両10の後面に車幅方向に亘って後部窓パネル78が配置されている。後部窓パネル78は、テールゲート40に固定されているテールゲート側窓パネル48と、サブドア60に固定されているサブドア側窓パネル68とからなる。テールゲート側窓パネル48及びサブドア側窓パネル68は、車幅方向に亘って連続的に設けられている。これらのテールゲート側窓パネル48の後面と、サブドア側窓パネル68の後面とは、略面一に配置されている。
ここで、「略面一」には、テールゲート側窓パネル48の後面と、サブドア側窓パネル68とが連続的に形成されており、且つ、それぞれの窓パネル48,68が曲面状に形成されている場合を含む。
後部窓パネル78には、図2の想像線によって示されるよう、テールゲート側窓パネル48及びサブドア側窓パネル68の両方を払拭するためのワイパー装置90が備えられている。このワイパー装置90は、テールゲート側窓パネル48及びサブドア側窓パネル68の両方に跨って作動し、これらを払拭する。以下、適宜、「ワイパー装置90」を「リヤワイパー90」という。
テールゲート40は、車体25の上部に水平方向に延びる第1開閉軸L1を中心にスイングするよう、車体25の後部に取り付けられている。テールゲート40は、上下方向にスイングする。
テールゲート40の下端には、テールゲート40を係止するための電気解錠式のテールゲート用ラッチ装置41(テールゲートロック手段41)が取り付けられている。テールゲート用ラッチ装置41は、後部開口30の下縁30dの中央に取り付けられるテールゲート用ストライカ31に係止されることによってロックされる(ラッチ状態となる)、周知のラッチ装置である。
テールゲート用ラッチ装置41の開放操作は、テールゲート40の後面部40aに設けられているテールゲートハンドル43によって行われる。
サブドア開口50の幅方向中央において上下に延びる中心線C3は、車両の中央において上下に延びる中心線C2に対して左側にオフセットされている。即ち、サブドア開口50の中心線C3は、車幅中央において上下に延びる中心線C2に対して、助手席側にオフセットされた部位に位置している。
サブドア開口50の右縁部50b(運転席側の側縁部)は、車幅中心C2よりも運転席側に位置している。サブドア開口50の右縁部50bに沿って、サブドア60を支持するピラー44が、上下方向に延びる。
ピラー44のなかの、後部窓パネル78よりも下方に位置する太い部位44bには、サブドア60を水平方向に回転可能に支持する2つのヒンジ45,45が取り付けられている。
サブドア60は、2つのヒンジ45,45を介してピラー44に支持されており、いわゆる横開きの構成とされている。2つのヒンジ45の中心を通り、鉛直方向に延びている軸を第2開閉軸L2といい、この第2開閉軸L2を中心にサブドア60はスイングする。サブドア60は、車体25の前後方向、且つ、水平方向にスイングする。このとき、サブドア60は、運転席側とは逆側の他端部(後部開口30の左側縁30c側)から開く。
サブドア60の助手席側の端部には、サブドア60を係止するための、電気解錠式のサブドア用ラッチ装置61(サブドアロック手段61)が取り付けられている。サブドア用ラッチ装置61は、サブドア開口50の左側縁50cに取り付けられるサブドア用ストライカ51に係止されることによってロックされる(ラッチ状態となる)、周知のラッチ装置である。
サブドア60の助手席側の端部から車幅中心C2に向かって、ハンドル用ガーニッシュ66(ガーニッシュ66)が取り付けられている。このハンドル用ガーニッシュ66によって、サブドア60の開放操作を行うためのサブドア用アウタハンドル63(サブドア解錠手段63)が支持されている。
詳細は後述するが、サブドア60の車内側面部には、サブドア60の開放操作を行うためのサブドア用インナハンドル(図10、符号64)が、さらに配置されている。即ち、サブドア60には、サブドア用アウタハンドル63及びサブドア用インナハンドルの2つのサブドア用ハンドルが、取り付けられている。
サブドア60のなかの、サブドア用アウタハンドル63とテールゲートハンドル43との間には、テールゲート40のロック操作又はアンロック操作を行うと共に、サブドア60のロック操作又はアンロック操作を行うためのロックスイッチ67が配置されている。ロックスイッチ67は、1つ配置されている。
ここで、ロックスイッチ67を操作することによる、ロック又はアンロックとは、テールゲートハンドル43、サブドア用アウタハンドル63及びサブドア用インナハンドルによる操作の有効・無効を切り替えるものである。即ち、ロックスイッチ67を操作してロック状態とした場合には、テールゲートハンドル43を操作しても、テールゲート用ラッチ装置41が作動しない。また、ロックスイッチ67を操作してアンロック状態とした場合には、テールゲートハンドル43を操作することにより、テールゲート用ラッチ装置41が作動する。サブドア用ラッチ装置についても同様である。
ロックスイッチ67を押すことにより、ロック又はアンロックを切り替える機構については、周知の機構が採用される。
後部窓パネル78の下辺78dは、運転席側の端部から車幅中心C2まで略水平に延びる運転席側水平部81aと、車幅中心C2から助手席側の端部に向かって下がり勾配に延びる傾斜縁81bと、この傾斜縁81bの下端から助手席側の端部まで延びる助手席側水平部81c(他席側水平部81c)とからなる。これにより、後部窓パネル78の下辺78dは、助手席側の方が、運転席側よりも、下方に偏倚されている。
後部窓パネル78の下辺78dの運転席側水平部81aは、サブドア側窓パネル68の下辺の一部及びテールゲート側窓パネル48の下辺によって構成されている。傾斜縁81b及び助手席側水平部81cは、サブドア側窓パネル68の下辺の残部によって構成される。
ワイパー装置90は、車幅中心C2よりも運転席15側に位置しているピボット軸91と、このピボット軸91から車幅外方且つ下方に向かって延びるワイパーアーム92と、このワイパーアーム92の先端から車幅外方に向かって水平方向に沿って延びるブレード93とからなる。図2に示されるように、ワイパー装置90の停止状態において、ブレード93は、後部窓パネル78の助手席側水平部81cの上方に沿って停止している。この位置を停止位置という。
本発明の車両10は、車体25の後部のなかの車幅方向の一部に、スイング可能にドア(サブドア60)が取り付けられ、このドアに取り付けられている窓パネル(サブドア側窓パネル68)及びこの窓パネルとは別に車両の後面を構成する窓パネル(テールゲート側窓パネル48)の2つの窓パネルが車幅方向に連続して略面一に配置され、これらの各窓パネル間に跨って各窓パネルを払拭可能なワイパー装置90を有しているものを前提としている。このような車両を前提として、ドアが閉じられていると判断した場合に、ワイパー装置90を作動可能とし、ワイパー装置90が停止していると判断した場合に、ドアを開放可能とした。以下、詳細に説明する。
図3及び図4に示されるように、車両10は、テールゲート40、サブドア60及びリヤワイパー90の動作を制御する制御部100を有している。
この制御部100は、テールゲート40が閉じ状態にあることを検知するテールゲートスイッチ101(テールゲート検出部101)と、サブドア60が閉じ状態にあることを検知するサブドアスイッチ102(サブドア検出部102)と、オン状態において車室側からのサブドア60の開放を禁止するチャイルドスイッチ103と、テールゲートハンドル43が操作されたことを検知するテールゲートハンドルスイッチ104と、サブドア用インナハンドル(図10、符号64)が操作されたことを検知する車内側サブドアオープンスイッチ105(サブドア解錠操作検出部105)と、サブドア用アウタハンドル63が操作されたことを検知する車外側サブドアオープンスイッチ106(サブドア解錠操作検出部106)と、リヤワイパー90に作動支持および停止指示を出すためのリヤワイパースイッチ107(リヤワイパー操作部107)、リヤワイパー90のブレード93が停止位置に位置していることを検出するリヤワイパー位置センサ108(ワイパー位置検出部108)と、車両10の車速を計測する車速センサ109(走行検出部109)と、リヤワイパー90が作動していることを検出するリヤワイパー作動状態検出部117と、から検出信号を受ける。
リヤワイパー作動状態検出部117は、リヤワイパー90に作動支持が出ているか否かに関わらず、実際にブレードがスイングしているか否かを検出する部位である。また、リヤワイパー位置センサ108とリヤワイパー作動状態検出部117とは、1つのセンサによって検出することも可能である。
一方、制御部100は、テールゲート用ラッチ装置41を作動させるテールゲートモータ111と、サブドア用ラッチ装置61を作動させるサブドアモータ112と、リヤワイパー90のブレード93をスイングさせるリヤワイパーモータ113と、サブドア60の近傍を照らすカーテシランプ114と、注意を喚起するための音を出すブザー115(警報手段115)とを、検出信号に基づいて制御する。
なお、警報手段としては、ブザー115のような聴覚的に警報を発する手段の他にも、ランプのような視覚的に警報を発する手段を採用することもできる。さらには、聴覚的な手段と視覚的な手段の両方を採用してもよい。さらに、警報手段の搭載される位置は、テールゲート40近傍の他に、運転席の近傍(例えば、計器類と一体品とする。)等でもよい。即ち、警報手段は任意の場所に搭載することができ、これらの部位に限られない。
加えて、上述の制御部100へ検出信号を送るスイッチやセンサは、別パラメータから推定する手段を用いてもよい。即ち、各検出部は、スイッチやセンサに限られない。
図5及び図8も参照して、リヤワイパー90を作動させるための条件について説明する。まず、サブドアスイッチ102からの検出信号に基づいて、制御部100は、サブドア60が閉じ状態にあるかを判断する(ステップ01。以下、「ステップ」を「ST」と記す。)。サブドアスイッチ102は、サブドア用ラッチ装置61が、フルラッチ状態にあるとき、及び、ハーフラッチ状態にあるときに、サブドア60が閉じ状態にあると検知する。
サブドア60が閉じ状態にある場合には、車速センサ109によって車速vが計測され(ST02)、制御部100は、車速vが基準速さv0よりも速いかを判断する(ST03)。基準速さv0よりも速い場合には、制御部100は、リヤワイパー90が停止しているかをリヤワイパー作動状態検出部117からの検出信号に基づいて判断する(ST04)。リヤワイパー90が停止している場合には、制御部100は、リヤワイパースイッチ107からの検出信号に基づいて、リヤワイパー90に作動指示が出ているかを判断する(ST05)。
リアワイパーに作動支持が出されており、かつリアワイパーが停止中の場合には、制御部100は、リヤワイパー90を作動させるようリヤワイパーモータ113を制御し(ST06)、終了する。リヤワイパー90に停止指示が出されている場合は、停止状態を継続する。ST04の判断によって、リアワイパーが停止してない場合、即ち、リヤワイパー90が作動中の場合には、そのまま終了する。
即ち、サブドア60が閉じており、且つ、車速が所定の速さよりも速い場合には、リヤワイパー90を作動(再開)させることができる。
ST03によって、車速vが基準速さv0以下の場合は、そのまま終了する。すなわち、ST32にてリヤワイパー90を停止した場合は、その停止状態を維持する。ここで、リヤワイパースイッチ107を一度OFF(停止指示)にしてから再度ON(作動指示)にされた場合は、指示通りにリヤワイパー90を作動させても良い。これにより、使用者が意図的にワイパー作動を再開させたい場合には、ワイパーの作動を再開することができる。
ST01においてサブドア60が開いている場合には、制御部100は、リヤワイパースイッチ107からの検出信号に基づいて、リヤワイパー90に停止指示が出ているかを判断する(ST07)。
リヤワイパー90に停止指示が出されている場合には、図6、図7のフロー図より、サブドア60が開いているときは、リヤワイパー90が必ず停止しているのでそのまま終了する。リヤワイパー90に作動指示が出されている場合には、制御部100は、リヤワイパー90を停止させるよう(作動を禁止するよう)にリヤワイパーモータ113を制御し(ST08)、終了する。
即ち、サブドア60が開いている場合には、制御部100は、リヤワイパー90の作動を禁止する。このため、テールゲート側窓パネル48及びサブドア側窓パネル68が面一の状態の場合にのみ、ワイパー装置90を作動させることができる。窓パネル48,68間に段差が生じている場合のワイパー装置90の作動を防止し、ワイパー装置90を保護することができる。
図3、図4及び図6に基づいて、サブドア60が開かれる場合について説明する。制御部100は、まず、サブドアスイッチ102からの検出信号に基づいて、サブドア60が閉じているかについて判断する(ST11)。
サブドア60が閉じていない場合、即ち、サブドア60が開いている場合には、制御部100は、カーテシランプ114が消灯しているかについて判断する(ST12)。カーテシランプ114が消灯している場合には、カーテシランプ114を点灯させて(ST13)終了し、カーテシランプ114が点灯している場合には、そのまま終了する。
ST11において、サブドア60が閉じている場合には、制御部100は、車内側又は車外側サブドアオープンスイッチ105,106からの検出信号に基づき、サブドア60が開操作されたかを判断する(ST14)。
車内側又は車外側サブドアオープンスイッチ105,106が操作された場合には、制御部100は、チャイルドスイッチ103からの検出信号に基づいてチャイルドスイッチ103がオフにされているかを判断する(ST15)。
チャイルドスイッチ103がオフの場合には、テールゲートスイッチ101からの検出信号に基づき、制御部100は、テールゲート40が閉じられているかを判断する(ST16)。テールゲート40が閉じられている場合には、制御部100は、車速センサ109により車速vを計測し(ST17)、車速vが基準速さvbよりも遅いかを判断する(ST18)。
車速vが基準速さvbよりも遅い場合には、制御部100は、リヤワイパー90が停止しているかをリヤワイパー作動状態検出部117からの検出信号に基づいて判断する(ST19)。リヤワイパー90が停止している場合には、制御部100は、サブドア60を開くよう、サブドアモータ112を制御する(ST20)。
これによって、サブドア用ラッチ装置61は、サブドア用ストライカ51への係止が解かれ、サブドア60が開放される。制御部100は、カーテシランプ114を点灯させ(ST21)、終了する。
即ち、サブドア用アウタハンドル63又はサブドア用インナハンドルが操作され、チャイルドスイッチ103がオフにされており、テールゲート40が閉じられており、車速が所定の速さよりも遅く、且つ、リヤワイパー90が停止している場合に、サブドア60が開く。
ST14においてサブドア用アウタハンドル63、又は、サブドア用インナハンドルが操作されない場合、ST15においてチャイルドスイッチ103がオンになっている場合、ST16においてテールゲート40が開いている場合、又は、ST18において車速vが基準速さvb以上の場合には、そのまま終了する。即ち、これらの場合には、制御部100は、サブドア60を開くことを禁止する。
ST19において、リヤワイパー90が作動している場合には、図7において説明するとおり、リヤワイパー90を制御する(ST22)。
図3、図4及び図7に基づいて、リヤワイパーの制御について説明する。リヤワイパー90が作動している場合には、制御部100は、リヤワイパー90のブレード93を停止位置まで移動させるようリヤワイパーモータ113を制御する(ST31)。
リヤワイパー90のブレード93が停止位置まで移動したら、制御部100は、リヤワイパーモータ113を停止させるよう制御し、リヤワイパー90を停止させる(ST32)。ブレード93が、停止位置に位置していることについては、リヤワイパー位置センサ108からの検出信号によって判断する。
リヤワイパー90が停止したら、制御部100は、ブザー115をオンにし(ST33)、サブドア60のロックを解除(ラッチ状態を解除)する(ST34)。これにより、サブドア60が開かれる。サブドア60が開かれたら、制御部100は、カーテシランプ114をオンにする(ST35)。即ち、カーテシランプ114が点灯する。
再びサブドア60が閉じられたら(ST36)、制御部100は、カーテシランプ114をオフにする(ST37)。次に、車速センサ109によって車速vが計測され(ST38)、制御部100は、車速vが基準速さv0よりも速いかを判断する(ST39)。基準速さv0よりも速い場合には、制御部100は、リヤワイパー90を作動させるようリヤワイパーモータ113を制御し(ST40)、終了する。
基準速さv0以下の場合には、再び車速vが計測される(ST38)。即ち、サブドア60を開いた後、サブドア60が閉じられ、再び車両10が走行するとリヤワイパー90は再び作動する。このとき、リヤワイパー装置90の操作を行う必要はない。さらに、車両10が再び走行し、基準速さv0を超えるまで、リヤワイパー90は、停止状態に保たれている。
なお、車両10が再び走行し始めるまでの間に、リヤワイパー装置90の操作部のオフ操作が行われている場合には、リヤワイパー装置90は、作動しない。この場合、制御部100は、車両10の走行後にブレード93を停止位置まで移動させ、リヤワイパー装置90を停止させる。
図3、図4及び図6に戻り、上述のとおり、制御部100は、リヤワイパー90が作動している場合にサブドア60の開放を禁止するよう、サブドア用ラッチ装置61(サブドアモータ112)を制御する。このため、テールゲート側窓パネル48及びサブドア側窓パネル68が面一の状態の場合にのみ、ワイパー装置90を作動させることができる。ワイパー装置90が作動している場合のサブドア60の開放を防止し、ワイパー装置90を保護することができる。
図7も合わせて参照し、制御部100は、リヤワイパー90が作動中に、サブドア用アウタハンドル63又はサブドア用インナハンドル(図10、符号64)が操作されたと判断した場合には、ブレード93を停止位置まで移動させて停止させる。リヤワイパー90の操作部をオフ操作することなく、リヤワイパー90を停止させることができる。
加えて、サブドア用アウタハンドル63又はサブドア用インナハンドルが操作されたということは、ワイパー装置90の近傍に操作者がいることが考えられる。操作者がワイパー装置90の近くにいる場合に、ワイパー装置90が作動し続けると、ワイパー装置90の払拭した水が操作者にかかる虞がある。このため、ワイパー装置90を停止させることが望ましい。
さらに、制御部100は、ワイパー装置90の停止後であって、サブドア60を開放する制御を行う前に、ブザー115を作動させる。ブザー115が作動することにより、操作者は、サブドア60が開放されることを認識することができる。特に、サブドア用アウタハンドル63又はサブドア用インナハンドルが操作されてから、サブドア60が開放されるまでの時間が長かった場合に、不意にサブドア60が開放されることを防止できる。
加えて、制御部100は、ワイパー装置90が停止位置に停止したと判断した場合には、サブドア60を開放するよう、サブドアモータ112(サブドア用ラッチ装置61)を制御する。ワイパー装置90が作動している状態のままサブドア用アウタハンドル63又はサブドア用インナハンドルを操作した場合であっても、再度の開操作を行うことなくサブドア60が開放される。一度の操作によってサブドア60を開放することができ、望ましい。
さらに、制御部100は、サブドア60の開放後において、サブドア60が再度閉じられたと判断した場合に、ワイパー装置90の停止を継続するよう制御する。サブドア60が閉じられた直後には、サブドア60の操作者がサブドア60の近傍に残っていることが考えられる。サブドア60が閉じられた直後からワイパー装置90を作動させると、払拭した水が操作者にかかる虞がある。ワイパー装置90の停止を継続することにより、操作者に水がかかることを防止する。
加えて、制御部100は、車両10が走行していると判断した場合に、ワイパー装置90を作動させるよう制御する。走行後であれば、車両10の近傍には人がいないと考えられる。周囲の人に払拭した水がかかることを防止しつつ、ワイパー装置90の作動操作をすることなく、ワイパー装置90を再度作動させることができる。
図9及び図10において、車両10の作用を説明する。
図9に示されるように、大きな荷物BCを車両10に積み込む場合には、テールゲート40を上方にスイングさせる。後部開口30が車両10の後面全体に開口しているので、容易に大きな荷物BCを積み込むことができる。
図10に示されるように、サブドア開口50は、テールゲート40の車幅方向の一部であって、高さ方向の略全範囲に亘って開口している。サブドア開口50を用いることにより、車両10の後部から人が乗降することができる。
特に、サブドア60の車内側の面には、サブドア用ラッチ装置(図3、符号61)を解除可能なサブドア用インナハンドル64(サブドア解錠手段64)が設けられている。サブドア用インナハンドル64は、サブドア60の開放端側に配置されている。サブドア用インナハンドル64が設けられていることにより、車内側からの操作によって、サブドア60を開閉することができ、車体25後部から乗員が降車することができる。即ち、車内側からも乗員が乗降することができることにより、乗降性が高まる。
加えて、小さな荷物SCを車両10に積み込む場合には、サブドア60を水平方向にスイングさせる。サブドア60は、サブドア開口50の車幅方向の端部側の側縁50cから開き始める。サブドア60は、テールゲート40の一部であるため、テールゲート40よりも軽い。テールゲート40よりも軽いので、開閉操作が容易であり、操作性に優れる。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
図11には、実施例2による制御系の模式図が示され、上記図4に対応させて表されている。実施例1による制御系に対して、タイマー116が加えられた。タイマー116は、スタートしてから、所定の時間t0を経過したか否かを計測するものである。その他の構成については実施例1と同じであり、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
図12には、サブドアが開かれるまでのフロー図が示されており、内容は、図6において説明したものと同一であるので、詳細な説明を省略する。ST19において、リヤワイパー(図3、符号90)が作動している場合には、図13において説明するとおり、リヤワイパーを制御する(ST22)。
図3、図11及び図13に基づいて、リヤワイパー90の制御について説明する。リヤワイパー90が作動している場合には、制御部100は、リヤワイパー90のブレード93を停止位置まで移動させるようリヤワイパーモータ113を制御する(ST51)。
リヤワイパー90のブレード93が停止位置まで移動したら、制御部100は、リヤワイパーモータ113を停止させるよう制御し、リヤワイパー90を停止させる(ST52)。ブレード93が、停止位置に位置していることについては、リヤワイパー位置センサ108からの検出信号によって判断する。
リヤワイパー90が停止したら、制御部100は、車内側又は車外側サブドアオープンスイッチ105,106からの検出信号に基づき、サブドア60が開操作されたかを判断する(ST53)。
開操作された場合には、テールゲートスイッチ101からの検出信号に基づき、制御部100は、テールゲート40が閉じられているかを判断する(ST54)。テールゲート40が開いている場合には、そのまま終了する。一方、テールゲート40が閉じられている場合には、車速センサ109により車速vを計測し(ST55)、制御部100は、車速vが基準速さvbよりも遅いかを判断する(ST56)。
車速vが基準速さvbよりも遅い場合には、制御部100は、サブドア60のロックを解錠(ラッチ状態を解除)するよう、サブドアモータ112を制御する(ST57)。これによって、サブドア用ラッチ装置61は、サブドア用ストライカ51への係止が解かれ、サブドア60が開放される。制御部100は、カーテシランプ114を点灯させる(ST58)。
ST53においてサブドア60が開操作されていない場合には、車速センサ109により車速vを計測し(ST59)、車速vが基準速さv0よりも速いかを判断する(ST60)。また、ST56において車速vが基準速さvb以上の場合にも、制御部100は、車速vが基準速さv0よりも速いかを判断する(ST60)。
車速vが基準速さv0よりも速い場合には、制御部100は、リヤワイパー90を作動させるようリヤワイパーモータ113を制御し(ST61)、終了する。車速vが基準速さv0以下の場合には、ST53に戻る。ST58においてカーテシランプ114がオンになった後の作用について、図14に基づいて説明する。
図3、図11及び図14に基づいて、サブドア60が開かれた後に、再びサブドア60が閉じられた場合のフローについて説明する。再びサブドア60が閉じられたら(ST71)、制御部100は、カーテシランプ114をオフにし(ST72)、タイマー116をスタートする(ST73)。そして、基準時間t0が経過したら(ST74)、制御部100は、ブザー116をオンにし(ST75)、リヤワイパー90を作動させ(ST76)、タイマー116をストップさせる(ST77)。タイマー116は、ストップされた時点で、リセットされ、終了する。
図3、図11及び図13に戻り、上述の通り、制御部100は、リヤワイパー90の停止後において、サブドア用アウタハンドル63又はサブドア用インナハンドル(図10、符号64)が再度操作されたと判断した場合には、サブドア60を開放するよう制御する。リヤワイパー90の停止後にサブドア用アウタハンドル63又はサブドア用インナハンドルの再操作を必要とすることにより、操作者にとって不意にサブドア60が開くことを防止できる。
図14を併せて参照し、制御部100は、サブドア60の開放後において、サブドア60が閉じられたと判断した場合に、リヤワイパー90の作動を再開する。リヤワイパー90の作動操作をすることなく、リヤワイパー90を再度作動させることができる。
さらに、制御部100は、サブドア60の再度閉じた後であって、リヤワイパー90の作動の再開前に、警報を発するよう制御する。ブザー115が作動することにより、操作者は、リヤワイパー90が作動することを認識することができる。特に、サブドア60の開放から再度閉じるまでの時間が長かった場合に、サブドア60の操作者は、リヤワイパー90がオンになっていることを忘れることが考えられる。このような場合に、不意にリヤワイパー90が作動することを防止できる。
尚、実施例において、右ハンドルのワゴン車を例に説明したが、本発明は、左ハンドルのワゴン車や、バス等のワゴン車以外の車両にも適用可能である。即ち、実施例は、本発明の一例に過ぎず、作用・効果を奏する限りにおいて、本発明はこれらの形式のものに限られるものではない。
本発明の車両は、ワゴン車に好適である。
10…車両
25…車体
30…後部開口
40…テールゲート
48…テールゲート側窓パネル
50…サブドア開口
60…サブドア
61…サブドア用ラッチ装置
63…サブドア用アウタハンドル(サブドア解錠手段)
64…サブドア用インナハンドル(サブドア解錠手段)
68…サブドア側窓パネル
90…ワイパー装置
100…制御部
115…ブザー(警報手段)

Claims (10)

  1. 車体の後面に後部開口が形成され、この後部開口を開閉可能なテールゲートが設けられ、このテールゲートの幅方向の一部にサブドア開口が形成され、このサブドア開口を開閉可能なサブドアが設けられている車両であって、
    前記テールゲートには、テールゲート側窓パネルが設けられ、
    前記サブドアには、サブドア側窓パネルが設けられ、
    これらのテールゲート側窓パネル及びサブドア側窓パネルは、車幅方向に連続して、略面一に配置され、
    前記各窓パネル間に跨って、前記各窓パネルを払拭するワイパー装置と、
    このワイパー装置を制御するための制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記サブドアが開いている場合に、前記ワイパー装置の作動を禁止するように制御することを特徴とする車両。
  2. 車体の後面に後部開口が形成され、この後部開口を開閉可能なテールゲートが設けられ、このテールゲートの幅方向の一部にサブドア開口が形成され、このサブドア開口を開閉可能なサブドアが設けられている車両であって、
    前記テールゲートには、テールゲート側窓パネルが設けられ、
    前記サブドアには、サブドア側窓パネルが設けられ、
    これらのテールゲート側窓パネル及びサブドア側窓パネルは、車幅方向に連続して、略面一に配置され、
    前記各窓パネル間に跨って、前記各窓パネルを払拭するワイパー装置と、
    前記車体と前記サブドアを係合させるサブドア用ラッチ装置と、
    前記サブドア用ラッチ装置を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記ワイパー装置が作動している場合に、前記サブドアが開くことを禁止するよう、前記サブドア用ラッチ装置を制御することを特徴とする車両。
  3. 前記サブドア用ラッチ装置を操作するためのサブドア解錠手段を備え、
    前記制御部は、
    前記ワイパー装置が作動中であり、且つ、前記サブドア解錠手段が操作された場合には、前記ワイパー装置のブレードを停止位置まで移動させた後に、前記ワイパー装置を停止させるよう制御する請求項2記載の車両。
  4. 前記制御部は、前記ワイパー装置が停止位置に停止した場合には、前記サブドアを開くよう、前記サブドア用ラッチ装置を制御する請求項3記載の車両。
  5. 警報を発するための警報手段を備え、
    前記ワイパー装置の停止後であって、前記サブドアを開く制御を行う前に、前記制御部は、前記警報手段を作動させるよう制御する請求項4記載の車両。
  6. 前記ワイパー装置の停止後において、前記制御部は、前記サブドア解錠手段が再度操作された場合には、前記サブドアを開くよう、前記サブドア用ラッチ装置を制御する請求項3記載の車両。
  7. 前記サブドアを開いた後において、前記制御部は、前記サブドアが閉じられた場合に、前記ワイパー装置の停止を継続するよう制御する請求項4〜請求項6のいずれか1項記載の車両。
  8. 前記制御部は、前記車両が走行している場合に、前記ワイパー装置を作動させるよう制御する請求項7記載の車両。
  9. 前記サブドアを開いた後において、前記制御部は、前記サブドアが再度閉じられた場合に、前記ワイパー装置の作動を再開する請求項4〜請求項6のいずれか1項記載の車両。
  10. 警報を発するための警報手段を備え、
    前記サブドアが再度閉じられた後であって、前記ワイパー装置の作動の再開前に、前記制御部は、警報を発するよう制御する請求項9記載の車両。
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