JP4609159B2 - 車両の電装部品付き外板装飾部材及びその取り付け構造 - Google Patents
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Description
このスマートエントリーシステムは、例えばワンボックス型車両のバックドアにも適用されている。このバックドアの場合、施錠は例えば外面装飾用のガーニッシュ上に設けたロックスイッチを押し操作することによりなされるようになっている。
このようなバックドアを備えた車両の組み立て工程において、バックドアにガーニッシュ及びロックスイッチを組み付ける作業は、次のようにして行われる。
先ず、図9に示すように作業者が一方の手HLでガーニッシュ50を持ってこれをバックドア51の外板(アウタパネル、以下単にバックドア外板51ともいう)に沿って接近させた状態を保持しつつ、もう一方の手HRでガーニッシュ50の裏面側から延びるロックスイッチ52のリード線53及びその先端のコネクタ54をバックドア外板51に設けた小径の挿通孔55を経て車室内側に挿入した後、防水用のグロメット56を挿通孔55に装着して塞ぐ。これでコネクタ54の挿通孔55への挿入状態が保持される。
次に、当該ガーニッシュ50を両手HL,HRで保持しつつ、ガーニッシュ50の裏面側から突き出して設けた複数本(図では2本)の取り付けねじ50a,50a及び3箇所の固定クリップ50b〜50bをそれぞれバックドア外板51側に設けたねじ孔51a,51a、クリップ孔51b〜51bに挿入して当該ガーニッシュ50をバックドア外板51に対して位置決め(仮止め)する。この仮止め状態を保持しつつ、バックドア外板51の車室内側において各取り付けねじ50aにナットを締め込んで当該ガーニッシュ50をバックドア外板51に対して完全に固定する。こうしてバックドア外板51に対してガーニッシュ50を固定した後に、上記ロックスイッチ52側のコネクタ54を車室内側に取り回したワイヤハーネスのコネクタ(図示省略)に接続する作業がなされて、当該バックドア51のロックスイッチ52及びガーニッシュ50の取り付け作業が完了する。
本発明は、この問題に鑑みなされたもので、大型で比較的重量が大きなガーニッシュ等の外板装飾部材であっても、これをバックドア等の車両外板に取り付ける作業及び当該装飾板に付設した電装部品の車両外板への取り付け作業を楽に行うことができる電装部品付き外板装飾部材およびその取り付け構造を提供することを目的とする。
請求項1記載の外板装飾部材によれば、外板装飾部材の裏面に電装部品のコネクタ部がブラケット部を介してその突き出し方向を固定した状態で設けられているので、作業者はこのコネクタ部を直接把持することなく両手で外板装飾部材を把持して、コネクタ部を車両外板の挿通孔に挿通させつつ当該外板装飾部材を車両外板に沿って取り付けることができる。
このように作業者はコネクタ部を直接把持することなく、両手で外板装飾部材を把持して当該コネクタ部を挿通孔に挿通させることができるので、従来のように外板装飾部材を片手で保持して行う作業をなくすことができ、これにより大型で重量の大きな外板装飾部材の取り付け作業を従来よりも楽に行うことができるようになるとともに、当該外板装飾部材のバランスを崩してこれを車両塗装面等に接触させて傷つけるおそれを少なくすることができる。
また、外板装飾部材の取り付け作業と同時にコネクタ部の挿通孔への挿通作業が完了するので、一つの動作で従来の二つの作業を完了することができ、この点でも外板装飾部材の取り付け作業を楽に行うことができる。
請求項2記載の外板装飾部材によれば、コネクタ部の挿通孔に対する挿入方向と取り付けねじのねじ孔に対する挿入方向が一致しているので、外板装飾部材を車両外板に取り付けるために当該外板装飾部材を車両外板に対して接近させる段階において、その接近方向(取り付け方向、以下搭載方向ともいう)を一方向に固定したまま接近させることによりコネクタ部が挿通孔に挿通されるとともに取り付けねじがねじ孔に挿入されることから、この点で当該外板装飾部材の車両外板への取り付け作業を一層楽に行うことができる。
請求項3記載の外板装飾部材によれば、当該外板装飾部材を車両外板へ固定するための取り付けねじを利用して電装部品が当該外板装飾部材に保持され、これによりそのコネクタ部が当該外板装飾部材の裏面から突き出した状態に保持される。このため、前記と同様外板装飾部材を車両外板に取り付ける作業において、作業者は電装部品のコネクタ部を直接把持することなくこれを車両外板の挿通孔に挿通させつつ当該外板装飾部材を車両外板に取り付けることができる。これによれば、電装部品は、取り付けねじにより車両外板に対していわゆる共締めされる。このように電装部品は、専用の固定ねじを用いることなく、当該外板装飾部材の取り付けねじにより共締めされることから、上記した作用効果に加えて、当該電装部品の外板装飾部材への取り付け構造を簡略化でき、またこれらの組み付け作業の簡略化を図ることができる。
請求項4記載の外板装飾部材によれば、外板装飾部材を車両外板に取り付けるために当該外板装飾部材を車両外板に対して接近させると、先ず最初にコネクタ部が挿通孔に挿通されて、当該外板装飾部材の車両外板に対する大まかな位置決めがなされ、これにより取り付けねじのねじ孔への挿入作業(位置決め)を楽に行うことができ、ひいては当該外板装飾部材の車両外板への取り付け作業を一層楽に行うことができる。
また、外板装飾部材の長手方向中央の取り付けねじを介して電装部品のコネクタ部を突き出した状態に保持し、これにより当該電装部品を外板装飾部材とともに車両外板に対して共締めする構成とすることにより、コネクタ部により位置決めした状態で作業者が当該外板装飾部材の長手方向のバランスを取りやすくなり、この点でも当該外板装飾部材の組み付け作業性を高めることができる。
請求項5記載の外板装飾部材によれば、当該外板装飾部材の車両外板への取り付けに際して、コネクタ部が挿通孔に挿入されると防水シール材が挿通孔の周縁に押し付けられてその防水がなされる。このため、従来のグロメット取り付け作業を省略して、当該外板装飾部材の取り付け作業を一層楽に行うことができる。
請求項6記載の取り付け構造によれば、取り付けねじのねじ孔に対する挿入方向とコネクタ部の挿通孔に対する挿入方向が一致しているので、当該外板装飾部材を車両外板の取り付け面に接近させて取り付けねじをねじ孔に挿入すると、これに伴ってあるいはこれに先だって電装部品のコネクタ部が自動的に挿通孔に挿入される。このため、従来のように作業者は片手で外板装飾部材を保持し、もう一方の手でコネクタを把持する必要はなく、両手で外板装飾部材を保持して、そのまま取り付けねじをねじ孔に挿入すればコネクタ部が自動的に挿通孔に挿入される。
このように、請求項6記載の取り付け構造によれば、従来のように外板装飾部材を片手で保持して行う作業をなくすことができるので、大型で重量の大きな外板装飾部材及び電装部品の取り付け作業を従来よりも楽に行うことができるとともに、片手で保持した場合にそのバランスを崩して車両塗装面等に接触させ、その結果当該塗装面を傷つけるといったおそれを少なくすることができる。
第1実施形態に係る外板装飾部材10は、作業者がそのバランスを保ちつつ片手で保持し続けることが困難な程度に大型(車幅方向に長い長尺物)で重量があるもので、バックドア外板2の車幅方向(図1において左右方向)に沿って作業者のほぼ胸の高さに沿って取り付けられる。
この外板装飾部材10の表面に向かって右側(図1において右側)には、いわゆるスマートエントリシステム用のロックスイッチ20(電動部品)が配置されている。このロックスイッチ20の押しボタン21を押し操作すると、バックドア2が車両1の後面開口部(図示省略)に対して閉じ状態にロックされる。この押しボタン21が特許請求の範囲に記載したスイッチ部の一例に相当する。
図2に示すようにこの外板装飾部材10の裏面の車幅方向中央には、当該外板装飾部材10をバックドア2に対して固定するための2本の取り付けねじ11,11が後方へ突き出す状態に設けられている。両取り付けねじ11,11は、それぞれ外板装飾部材10の裏面に一体に設けた取り付け座部10aから斜め上方に突き出す状態に設けられている。両取り付け座部10a,10aの上面にはそれぞれ厚さ1mm程度のシート状をなす発泡ウレタン製のパッキン14が装着されている。後述するように各取り付けねじ11をナット締めするとこのパッキン14が取り付け座部10aとバックドア外板2との間に挟み込まれてねじ孔3の防水がなされる。
また、2本の取り付けねじ11,11の右側及び左側には、それぞれ3本ずつ(合計6箇所)樹脂製のクリップ12〜12が設けられている。各クリップ12は、それぞれ外板装飾部材10の裏面に一体に設けた取り付け座部10bから斜め上方に突き出す状態に設けられている。
また、コネクタ部23の突き出し寸法は、取り付けねじ11,11、クリップ12〜12の突き出し寸法よりも大きく設定されている。このため、当該外板装飾部材10の取り付け作業において、先ずコネクタ部23が最も早い段階で挿通孔5に挿通され、その後取り付けねじ11,11がねじ孔3,3に挿通され、また各クリップ12がクリップ孔4に差し込まれる。このことから、最初にコネクタ部23が挿通孔5に挿通されることにより、取り付けねじ11のねじ孔3に対する位置決め、及びクリップ12のクリップ孔4に対する位置決め、ひいては当該外板装飾部材10のバックドア外板2に対する位置決めを楽に行うことができるようになっている。
ブラケット22の中央に押しボタン21が配置されている。図1に示すようにこの押しボタン21は、外板装飾部材10の表面側から押し操作可能に設けられている。ブラケット22の左右側部には、取り付け部22a,22aが設けられている。この両取り付け部22a,22aを固定ねじ24,24により外板装飾部材10の裏面に固定することによって当該ブラケット22ひいてはロックスイッチ20が外板装飾部材10の裏面側に固定されている。
ブラケット22の中央上端には、コネクタ取り付け板部22bが上方へ張り出す状態に設けられている。このコネクタ取り付け板部22bは、図示するようにL字形に屈曲した状態で上方に張り出している。上方へL字形に張り出したコネクタ取り付け板部22bのうち屈曲先端側の先端板部22cの裏面にコネクタ部23が固定されている。コネクタ部23には円形のカバー板部23aが一体に設けられており、このカバー板部23aが先端板部22cの裏面に固定されて当該コネクタ部23がブラケット22に固定されている。
カバー板部23aの裏面側であってコネクタ部23の周囲にはゴム製の防水シール材25が配置されている。この防水シール材25は、カバー板部23aと同じサイズ(外径)の円環形状を有するもので適度な弾性を有している。後述するようにこの防水シール材25がバックドア外板2に設けた挿通孔5の周縁に適度な弾性力で押し付けられることによって、当該挿通孔5の防水がなされる。
ブラケット22のコネクタ取り付け板部22bのうち先端板部22cは、ブラケット22の左右の取り付け部22a,22aの面方向に対して傾斜している。このため、図2及び図4に示すようにこの先端板部22cの裏面側に取り付けたコネクタ部23は、その長手方向(挿通孔5に対する挿入方向D23)を車室内側斜め上向きに指向させ、これによりその長手方向を取り付けねじ11,11及びクリップ12〜12の各軸線方向(ねじ孔3、クリップ孔4への挿入方向D11,D12)に一致させた状態に固定されている。このことから、コネクタ部23の挿通孔5に対する挿入方向D23と、取り付けねじ11,11のねじ孔3,3に対する挿入方向D11と、クリップ12〜12のクリップ孔4〜4に対する挿入方向D12が相互に同じ方向となっており、この方向が当該外板装飾部材10の取り付け方向(搭載方向D10)となっている。本実施形態では、外板装飾部材10の搭載方向D10は、バックドア外板10の起伏形状等の理由から車室内側に向かって斜め上向きの方向(図1において白抜き矢印で示す方向)に設定されている。このため、当該外板装飾部材10をその搭載方向D10に平行移動させると、コネクタ部23が挿通孔5に挿入され、これとともに、取り付けねじ11,11がねじ孔3,3に挿入され、また各クリップ12がクリップ孔4に挿入されて係合される。
こうして外板装飾部材10をその搭載方向D10に平行移動させて取り付けねじ11,11をねじ孔3,3に挿入し、各クリップ12をそれぞれクリップ孔4に押し込むと当該外板装飾部材10がバックドア外板2に対して仮止めされ、これとほぼ同時にロックスイッチ20のコネクタ部23が挿通孔5に自動的に挿通されて、当該バックドア外板2の車室内側に突き出された室内側作業待ち状態(車室内側におけるソケット接続作業の待ち状態)に保持される。この状態が図4において二点鎖線で示されている。また、この仮止め状態では図5に示すように両取り付けねじ11,11がバックドア外板2の車室内側に突き出された状態となり、かつ図6に示すように各クリップ12がバックドア外板2の各クリップ孔4に対して係合された状態となる。
この仮止め状態とした後、図5に示すようにバックドア外板2の車室内側において両取り付けねじ11,11にそれぞれナット13を締め込み、また図4に示すようにコネクタ部23に車室内側のワイヤハーネスWのソケットSを接続すれば、当該外板装飾部材10及びロックスイッチ29のバックドア外板2に対する取り付け作業が完了する。
このため、当該外板装飾部材10をその搭載方向D10に沿ってバックドア外板2に接近させて、取り付けねじ11,11をそれぞれねじ孔3に挿入し、またクリップ12〜12をそれぞれクリップ孔4に挿入すると、これとほぼ同時にロックスイッチ20のコネクタ部23が挿通孔5に自動的に挿入される。このことから、作業者は、従来のように片手HLで外板装飾部材50を把持し、もう一方の手HRでコネクタ54を把持するのではなく、両手HL,HRで外板装飾部材10を把持することができるので、当該外板装飾部材10をバランス良く楽に把持することができ、この点で当該作業を効率よく楽に行うことができるとともに、外板装飾部材10をバックドア外板2に接触させて傷つけるといったおそれを少なくすることができる。
さらに、従来コネクタ54を挿通孔55内に挿入する作業に加えて、この挿通孔55に防水用のグロメット56を装着する作業をする必要があったが、第1実施形態の外板装飾部材の取り付け構造によれば、ロックスイッチ20のコネクタ部23が挿通孔5に挿入されると、これに伴って防水シール材25が当該挿通孔5の周縁に押し付けられてその防水(止水)がなされるので、従来のグロメット装着作業を省略することができ、この点でもこの種の作業を迅速かつ楽に行うことができる。
また、外板装飾部材10をバックドア2に対して取り付ける段階で、コネクタ部23が最初に挿通孔5に挿通される構成であるので、当該コネクタ部23を取り付けねじ11,11をねじ孔3,3に挿入する際の位置決め突起、あるいはクリップ12〜12をクリップ孔4〜4に押し込む際の位置決め突起として機能させることができる。このコネクタ部23の位置決め機能により、取り付けねじ11のねじ孔3への挿入作業、及びクリップ12のクリップ孔4への嵌め込み作業を楽に行うことができ、ひいては当該外板装飾部材10のバックドア外板2に対する取り付け作業を一層楽に行うことができる。
図7に示すように外板装飾部材30の裏面側(車両前方側の面)であってその長手方向(車幅方向、図7において上下方向)の中央には2本の取り付けねじ31,31が突き出す状態に設けられている。この2本の取り付けねじ31,31は、相互に一定の間隔をおいて平行に突き出す状態に固定されている。この両取り付けねじ31,31がバックドア外板40の車幅方向中央に設けた二つのねじ孔41,41に挿通され、これによりバックドア外板40の車室内側に突き出された両取り付けねじ31,31にナット32,32を締め込むことにより、当該外板装飾部材30がバックドア外板40の車室外側面に沿って固定される。第2実施形態に係るロックスイッチ35(電動部品)は、この2本の取り付けねじ31,31を利用して外板装飾部材30に保持される。
なお、図示は省略されているが、第2実施形態においても、外板装飾部材30の裏面複数箇所に第1実施形態と同様のクリップが配置されており、これらをバックドア外板40に設けたクリップ孔に嵌め込むことによっても当該外板装飾部材30がバックドア外板40に対して固定される。
第2実施形態のロックスイッチ35は、上記取り付けねじ31,31を挿通するためのねじ孔36a,36aを有する平板形状のブラケット部36と、ブラケット部36の車室外側(図7において右側面)に突き出す押しボタン形式のスイッチ部37と、ブラケット部36の車室内側(図7において左側面)に突き出すブロック体形状のコネクタ部38を相互に一体に備えたアセンブリ構造を備えている。
ブラケット部36の両ねじ孔36a,36aに上記取り付けねじ31,31を挿通させて当該ロックスイッチ35を外板装飾部材30に保持すると、コネクタ部38が当該外板装飾部材30の裏面から車室内側に向けて突き出した状態に保持される。
なお、取り付けねじ31,31がねじ孔41,41に挿通されると、これとほぼ同時にクリップがクリップ孔に嵌め込まれる。この点は第1実施形態と同様である。
ブラケット部36の車室内側にはゴムシート状のパッキン39が装着されている。このパッキン39は、当該外板装飾部材30のバックドア外板40への取り付け状態では、ブラケット部36とバックドア外板40との挟み込まれ、これにより挿通孔42の防水がなされる。このパッキン39にも、ねじ孔41,41及び挿通孔42に合わせてねじ孔39a,39a及び矩形の挿通孔39bが形成されている。
この第2実施形態においても、コネクタ部38の挿通孔42に対する挿入方向D38は、両取り付けねじ31,31のねじ孔41,41への挿入方向D31ひいては当該外板装飾部材30のバックドア外板40に対する搭載方向D30に一致している。また、図示省略したクリップのクリップ孔に対する嵌め込み方向(クリップの突き出し方向)も取り付けねじ31のねじ孔41への挿入方向D31に一致している。このため、作業者は外板装飾部材30を両手で把持して搭載方向D30に沿って平行移動させることによりバックドア外板40に接近させてロックスイッチ35のコネクタ部38を挿通孔42に挿通させ、この挿通状態を保持しつつ当該外板装飾部材30をさらにバックドア外板40に接近させて当接させると、両取り付けねじ31,31がそれぞれねじ孔41に挿入され、また各クリップがクリップ孔に嵌め込まれる。こうして両取り付けねじ31,31がバックドア外板40の車室内側に突き出された状態とし、この状態を保持して両取り付けねじ31,31にそれぞれナット32を締め付ける。以上で外板装飾部材30がバックドア外板40の車室外側に固定される。図8に示すようにこの固定状態では、ロックスイッチ35のコネクタ部38が挿通孔42を経てバックドア外板40の車室内側に突き出された状態となっており、この突き出したコネクタ部38に対して車室内側に取り回されたワイヤハーネスWのソケットSが接続される。
特に、第2実施形態によれば、外板装飾部材30の長手方向中央の取り付けねじ31,31を介してロックスイッチ35を保持する構成であるので、この点でも当該外板装飾部材30の長手方向のバランスを楽に取ることができる。
また、第2実施形態の外板装飾部材30及びその取り付け構造によれば、当該外板装飾部材30をバックドア外板40に固定するための取り付けねじ31,31を介してロックスイッチ35が当該外板装飾部材30に保持され、これにより当該外板装飾部材30をバックドア外板40に対して取り付ける段階においてロックスイッチ35のコネクタ部38が当該外板装飾部材30の裏面から突き出した状態に保持される。このように外板装飾部材30の取り付けねじ31,31を利用してロックスイッチ35を共締めすることによりコネクタ部38を一定の位置に保持する構成であるので、第1実施形態の固定ねじ24,24のような専用の固定ねじを必要とせず、これにより当該ロックスイッチ35の外板装飾部材30への取り付け構造を簡略化することができ、またその組み付け作業の簡略化を図ることができる。
また、電装部品としていわゆるスマートエントリーシステムのロックスイッチを例示したが、例えばライセンスランプ等の各種照明ランプ、後方確認用のセンサあるいはCCDカメラ等その他の電装部品を備えた外板装飾部材に適用することができる。
さらに、第1実施形態においてコネクタ部23の挿通孔23に対する挿通方向D23と、取り付けねじ11のねじ孔3への挿入方向D11と、クリップ12のクリップ孔4への嵌め込み方向D12を相互に一致させる構成を例示したが、これら各方向D23,D11,D12は厳密に一致している必要はなく、当該外板装飾部材10の搭載方向D10を一方向に固定できる範囲で相互に若干のばらつきがあってもよい。この点は、第2実施形態についても同様である。
また、取り付けねじ11,11とクリップ12〜12の双方によって固定する形態の外板装飾部材10を例示したが、取り付けねじのみ、あるいはクリップのみよってバックドア外板10に固定する形態の外板装飾部材にも同様に適用することができる。この点についても、第2実施形態に同様の変更を加えることができる。
さらに、作業者が片手でバランスを保ちつつ保持するのが困難な程度に長く、重い外板装飾部材10,30(バックドア用ガーニッシュ)を例示したが、本発明は、片手で楽に持つことができる程度の長さと重さの外板装飾部材であってスイッチあるいはセンサ等の電装部品を備える外板装飾部材に適用することができ、また、その他の車両外板に取り付けられる主として装飾目的の部材に適用することができる。
2…バックドア外板(バックドア)
3…ねじ孔
4…クリップ孔
5…挿通孔
10…外板装飾部材(第1実施形態)
11…取り付けねじ
12…クリップ
13…ナット
14…パッキン
20…ロックスイッチ(電装部品)
21…押しボタン
22…ブラケット
23…コネクタ部
25…防水シール材
D10…外板装飾部材10のバックドア外板2への搭載方向
D11…取り付けねじ11のねじ孔3への挿入方向
D12…クリップ12のクリップ孔4への挿入方向
D23…コネクタ部23の挿通孔5への挿入方向
30…外板装飾部材(第2実施形態)
31…取り付けねじ
35…ロックスイッチ(電装部品)
38…コネクタ部
39…パッキン
40…バックドア外板
42…挿通孔
D30…外板装飾部材30のバックドア外板40への搭載方向
D31…取り付けねじ31のねじ孔41への挿入方向
D38…コネクタ部38の挿通孔42への挿入方向
W…ワイヤハーネス
S…ソケット
50…ガーニッシュ
50a…取り付けねじ
51…バックドア外板(バックドア)
51a…ねじ孔、51b…クリップ孔
52…ロックスイッチ
53…リード線
54…コネクタ
55…挿通孔
56…グロメット
Claims (6)
- 車両の外板に沿って取り付ける外板装飾部材であって、車室内側に取り回したワイヤハーネスに接続する電装部品が付設されており、該電装部品は、前記車両外板に設けた挿通孔に挿通された状態で前記ワイヤハーネスに接続されるコネクタ部とスイッチ部とブラケットを相互に一体に有しており、該ブラケットを当該外板装飾部材の裏面に固定して前記コネクタ部を当該外板装飾部材の裏面から突き出してその突き出し方向を固定した状態で備えた外板装飾部材。
- 請求項1記載の外板装飾部材であって、裏面に前記車両外板に対して固定するための取り付けねじを備え、該取り付けねじの前記車両外板に設けたねじ孔への挿入方向と、前記コネクタ部の前記挿通孔に対する挿入方向を一致させた外板装飾部材。
- 請求項2記載の外板装飾部材であって、前記取り付けねじを介して前記ブラケットを当該外板装飾部材の裏面に保持して前記コネクタ部の突き出し方向を固定した外板装飾部材。
- 請求項2または3記載の外板装飾部材であって、前記コネクタ部を前記挿通孔に挿入して、前記取り付けねじの前記ねじ孔に対する位置決めを行う構成とした外板装飾部材。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載した外板装飾部材であって、前記コネクタ部の基部に防水シール材を設け、該防水シール材を前記挿通孔の周縁に押圧して該挿通孔の防水を行う構成とした外板装飾部材。
- 車両の外板に沿って電装部品付きの外板装飾部材を取り付けるための構造であって、前記外板装飾部材の裏面に、前記車両外板に設けたねじ孔に挿入してナット締めする取り付けねじと、前記車両外板に設けた挿通孔に挿通して車両室内側のワイヤハーネスに接続する前記電装部品のコネクタ部を設け、該電装部品は前記コネクタ部とスイッチ部とブラケットを相互に一体に有しており、該ブラケットを当該外板装飾部材の裏面に固定して前記コネクタ部は当該外板装飾部材の裏面から突き出して設けられ、かつ当該コネクタ部の突き出し方向を前記取り付けねじの突き出し方向に一致させて固定し、該コネクタ部の前記挿通孔への挿入方向を、前記取り付けねじの前記ねじ孔に対する挿入方向となる当該外板装飾部材の取り付け方向に一致させた電装部品付き外板装飾部材の取り付け構造。
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JPH05124468A (ja) * | 1991-10-31 | 1993-05-21 | Mazda Motor Corp | 車両へのランプ取付方法 |
JP2001243814A (ja) * | 2000-03-01 | 2001-09-07 | Ichikoh Ind Ltd | 車両用灯具 |
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