JPWO2015002116A1 - 積層型インダクタ素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

積層体12の一部をなす磁性または非磁性のセラミック層SH1〜SH4の主面には、ループ状に延在する導体パターンCP1〜CP4が形成される。積層体12にはまた、導体パターンCP1〜CP4とともにインダクタをなすべくZ軸方向に延びるビアホール導体が形成される。導体パターンCP1〜CP4の各々は、層内部に埋め込まれた1層目の導体パターンと層上面に露出した2層目の導体パターンとを有する。また、セラミック層SH1〜SH4は、1層目の導体パターンがセラミックシートに形成された後に、この1層目の導体パターンの幅方向における中央を回避してセラミックシートの主面に塗布されたセラミックペーストを素材とする。

Description

この発明は、積層型インダクタ素子の製造方法に関し、特に、ループ状に延在する導体パターンが形成された主面を各々が有して積層されかつ少なくとも一部のセラミックシートが磁性セラミックシートである複数のセラミックシートを積層してなる積層体と、導体パターンとともにインダクタをなすべく積層体の厚み方向に形成されたビアホール導体とを有する積層型インダクタ素子を製造する製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサは、内部電極が印刷された主面を各々が有する複数のセラミックシートを積層することで作製される。積み増された内部電極の厚みは積層されるセラミックシートの数の増大に伴って増大するため、セラミックシートの積層・圧着時に内部電極の積み倒れが発生するリスクは、積層されるセラミックシートの数に増大に伴って増大する。このような積み倒れは、内部電極の厚みと同じ厚みを有するセラミックペーストを内部電極を回避するようにセラミックシートの主面に塗布し、その後にセラミックシートを積層・圧着することで防止することができる。
コイル内蔵型フェライト多層基板(積層型インダクタ素子)についても、大電流用途向け或いは低直流抵抗成分向けのものが求められ始め、それに伴ってコイル導体の厚みが漸進的に増大する傾向にある。したがって、上述の積層セラミックコンデンサが持つ課題と同じ課題が積層型インダクタ素子についても懸念されている。
特開平11−97272号公報 特開2009−117665号公報 特開2011−23405号公報
しかし、積層セラミックコンデンサで採用されている対策と同じ対策を積層型インダクタ素子においても採用しようとすると、次のような問題が生じてしまう。つまり、積層型インダクタ素子では複数のセラミックシートの各々に形成された導体パターンはループ(螺旋)をなすため、ループの内側の領域にセラミックペーストが十分に塗布されず、積層・圧着時にノンラミネーションやデラミネーションが生じるおそれがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、焼成時の構造欠陥を生じ難くすることができる、積層型インダクタ素子の製造方法を提供することである。
この発明に従う積層型インダクタ素子の製造方法は、少なくとも一部のセラミックシートが磁性セラミックシートである複数のセラミックシートの各々の主面に第1導体パターンをループ状に印刷する第1工程と、第1導体パターンの幅方向における中央部を回避しかつ第1導体パターンの幅方向における端部に重なるように、複数のセラミックシートの各々の主面にセラミックペーストを塗布する第2工程と、第2工程の後に第1導体パターンに重ねて第2導体パターンを印刷する第3工程と、第1導体パターンおよび第2導体パターンとともにインダクタをなすビアホール導体を複数のセラミックシートの少なくとも一部に形成する第4工程と、第4工程の後に複数のセラミックシートを積層・圧着してインダクタが埋め込まれた積層体を作製する第5工程と、積層体を焼成する第6工程とを有する。
好ましくは、第2導体パターンの線幅は第1導体パターンの線幅と一致する。
好ましくは、第4工程は、複数のセラミックシートの各々に貫通孔を形成する工程、および貫通孔に導電ペーストを充填する工程を含む。
好ましくは、第2工程はスクリーン印刷によってセラミックペーストを塗布する工程である。
好ましくは、第5工程は積層体の最外層に非磁性セラミックシートを積層・圧着する工程を含む。
好ましくは、第2導体パターンの幅方向における中央部を回避しかつ第2導体パターンの幅方向における端部に重なるように、複数のセラミックシートの各々の主面にセラミックペーストを塗布する第7工程と、第7工程の後に第2導体パターンに重ねて第3導体パターンを印刷する第8工程とがさらに備えられる。
さらに好ましくは、第3導体パターンの幅方向における中央部を回避しかつ第3導体パターンの幅方向における端部に重なるように、複数のセラミックシートの各々の主面にセラミックペーストを塗布する第9工程と、第9工程の後に第3導体パターンに重ねて第4導体パターンを印刷する第10工程とがさらに備えられる。
第1導体パターンおよび第2導体パターンのいずれもループ状に印刷されるところ、セラミックペーストは、第2導体パターンの印刷に先立って、つまり導体パターンの高さが低い段階で、セラミックシートに塗布される。セラミックペーストを塗布する際にループの内側に発生した気泡は第1導体パターンを跨いでループの外側に排出され、積層方向に連続する2つのセラミックシートはセラミックペーストによって強く密着する。これによって、焼成時の構造欠陥が生じ難くなる。
また、第1導体パターンの印刷の後にセラミックペーストを塗布することで、第2導体パターンの線幅を広げることが可能となり、つまり第2導体パターンの線幅を第1導体パターンの線幅に合わせることが可能となり、これによって直流抵抗成分の抑制が図られる。
さらに、セラミックペーストの塗布の後に印刷される第2導体パターンの幅方向における端部がセラミックペーストによって支持されるため、第2導体パターンの積み倒れを回避することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この実施例の積層型インダクタ素子を分解した状態を示す分解図である。 (A)は積層型インダクタ素子を形成するセラミック層SH0の一例を示す平面図であり、(B)は積層型インダクタ素子を形成するセラミック層SH1の一例を示す平面図であり、(C)は積層型インダクタ素子を形成するセラミック層SH2の一例を示す平面図であり、(D)はセラミック層SH0のA−A断面を示す断面図であり、(E)はセラミック層SH1のB−B断面を示す断面図であり、(F)はセラミック層SH2のC−C断面を示す断面図である。 (A)は積層型インダクタ素子を形成するセラミック層SH3の一例を示す平面図であり、(B)は積層型インダクタ素子を形成するセラミック層SH4の一例を示す平面図であり、(C)はセラミック層SH3のD−D断面を示す断面図であり、(D)はセラミック層SH4のE−E断面を示す断面図である。 (A)は積層型インダクタ素子を形成するセラミック層SH5の一例を示す平面図であり、(B)は積層型インダクタ素子を形成するセラミック層SH6の一例を示す平面図であり、(C)はセラミック層SH5のF−F断面を示す断面図であり、(D)はセラミック層SH6のG−G断面を示す断面図である。 この実施例の積層型インダクタ素子の外観を示す斜視図である。 図5に示す積層型インダクタ素子のH−H断面図である。 (A)はセラミック層SH0に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH0に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH0に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH1に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH1に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH1に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH1に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図であり、(E)はセラミック層SH1に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(F)はセラミック層SH1に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH3に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH4に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH5に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH5に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH5に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図である。 (A)はセラミック層SH6に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)はセラミック層SH6に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)はセラミック層SH6に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(D)はセラミック層SH6に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図である。 (A)は1層目の導体パターンを印刷する工程の一例を示す工程図であり、(B)は2層目の導体パターンを印刷する工程の一例を示す工程図であり、(C)はセラミックペーストを塗布する工程の一例を示す工程図である。 (A)は1層目の導体パターンを印刷する工程の他の一例を示す工程図であり、(B)は2層目の導体パターンを印刷する工程の他の一例を示す工程図であり、(C)はセラミックペーストを塗布する工程の他の一例を示す工程図である。 (A)は積層型インダクタ素子の製造工程の一部を示す工程図であり、(B)は積層型インダクタ素子の製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)は積層型インダクタ素子の製造工程のその他の一部を示す工程図である。 他の実施例に適用されるセラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の一部を示す工程図であり、(B)は当該セラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(C)は当該セラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(D)は当該セラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図である。 (A)は当該セラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図であり、(B)は当該セラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のその他の一部を示す工程図であり、(C)は当該セラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程のさらにその他の一部を示す工程図であり、(D)は当該セラミック層SH2に対応する焼成前のシートの製造工程の他の一部を示す工程図である。 (A)は他の実施例に適用されるセラミック層SH2の一例を示す平面図であり、(B)は当該セラミック層SH2のH−H断面を示す断面図である。 その他の実施例に適用されるセラミック層SH2の一例を示す平面図である。
図1を参照して、この実施例の積層型インダクタ素子10は、13.56MHz帯における無線通信用のアンテナ素子として利用され、各々の主面が正方形をなして積層されたセラミック層SH0〜SH6を含む。セラミック層SH0〜SH6の各々の主面のサイズは互いに一致し、この順で積層される。また、セラミック層SH0,SH3およびSH6は非磁性体を有する一方、残りのセラミック層SH1,SH2,SH4およびSH5は磁性体を有する。
積層体12は直方体をなし、セラミック層SH1〜SH2によって磁性体層12aが形成され、セラミック層SH4〜SH5によって磁性体層12bが形成され、セラミック層SH0によって非磁性体層12cが形成され、セラミック層SH3によって非磁性体層12dが形成され、そしてセラミック層SH6によって非磁性体層12eが形成される。
つまり、積層型インダクタ素子10をなす積層体12は、磁性体層12aが非磁性体層12cおよび12dによって挟持されかつ磁性体層12bが非磁性体層12dおよび12eによって挟持された積層構造を有する。積層体12の主面(=上面または下面)をなす正方形の各辺はX軸またはY軸に沿って延び、積層体12の厚みはZ軸に沿って増大する。
図2(A)を参照して、セラミック層SH0の上面には、下面にまで達するビアホール導体VH0aおよびVH0bが形成される。ビアホール導体VH0aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、ビアホール導体VH0bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられる。セラミック層SH0の下面には、パッド電極14aおよび14bが形成される。パッド電極14aはビアホール導体VH0aを覆う位置に設けられ、パッド電極14bはビアホール導体VH0bを覆う位置に設けられる。なお、セラミック層SH0のA−A断面は図2(D)に示す構造を有する。
図2(B)を参照して、セラミック層SH1の上面には、下面にまで達するビアホール導体VH1aおよびVH1bとループ状の導体パターンCP1とが形成される。ビアホール導体VH1aは、セラミック層SH1をセラミック層SH0に積層したときにビアホール導体VH0aと重なる位置に設けられる。また、ビアホール導体VH1bは、セラミック層SH1をセラミック層SH0に積層したときにビアホール導体VH0bと重なる位置に設けられる。
導体パターンCP1をなすループは、セラミック層SH1の上面中央位置を始端としかつビアホール導体VH1aの近傍の位置を終端として、セラミック層SH1の上面を時計回り方向に延在する。
導体パターンCP1はまず、始端からX軸方向の負側に延び、セラミック層SH1の上面端部に達する前にY軸方向における正側に屈曲する。屈曲した導体パターンCP1は、セラミック層SH1の上面端部に達する前にX軸方向の正側にさらに屈曲する。X軸方向の正側に延びた導体パターンCP1はビアホール導体VH1bの近傍でY軸方向の負側に再度屈曲し、さらにセラミック層SH1の上面端部に達する前にX軸方向の負側に屈曲する。屈曲した導体パターンCP1はその後、終端に達する。
セラミック層SH1のB−B断面は、図2(E)に示す構造を有する。図2(E)から分かるように、導体パターンCP1は、1層目の導体パターンCP1aと2層目の導体パターンCP1bとによって形成される。導体パターンCP1bは、導体パターンCP1aの線幅と同じ線幅を有し、導体パターンCP1aの上に重ねて形成される。
ただし、セラミック層SH1はセラミックシートとセラミックペーストを素材とし、導体パターンCP1aの形成後でかつ導体パターンCP1bの形成前にセラミックペーストがセラミックシートの上面に塗布される。詳しくは、セラミックペーストは、導体パターンCP1aの幅方向における中央部を回避しかつ導体パターンCP1aの幅方向における端部に重なるように、セラミックシートに塗布される。
この結果、1層目の導体パターンCP1aはセラミック層SH1に埋め込まれ、2層目の導体パターンCP1bはセラミック層SH1の上面に露出する。また、導体パターンCP1bの幅方向における端部は、セラミック層SH1(素材はセラミックペースト)によって支持される。
図2(C)を参照して、セラミック層SH2の上面には、下面にまで達するビアホール導体VH2a〜VH2dとループ状の導体パターンCP2とが形成される。ビアホール導体VH2aは、セラミック層SH2をセラミック層SH1に積層したときにビアホール導体VH1aと重なる位置に設けられる。また、ビアホール導体VH2bは、セラミック層SH2をセラミック層SH1に積層したときにビアホール導体VH1bと重なる位置に設けられる。さらに、ビアホール導体VH2cは、セラミック層SH2の上面中央位置に設けられる。また、ビアホール導体VH2dは、セラミック層SH2をセラミック層SH1に積層したときに導体パターンCP1の終端と重なる位置に設けられる。
導体パターンCP2をなすループは、ビアホール導体VH2dが形成された位置を始端としかつこの位置よりもX軸方向における正側にややずれた位置を終端として、セラミック層SH2の上面を時計回り方向に延在する。
導体パターンCP2はまず、始端からY軸方向の正側に延び、セラミック層SH2の上面端部に達する前にX軸方向における正側に屈曲する。屈曲した導体パターンCP2は、ビアホール導体VH2bの近傍でY軸方向の負側に再度屈曲し、さらにセラミック層SH2の上面端部に達する前にX軸方向の負側に屈曲する。屈曲した導体パターンCP2はその後、終端に達する。
セラミック層SH2のC−C断面は、図2(F)に示す構造を有する。図2(F)から分かるように、導体パターンCP2は、1層目の導体パターンCP2aと2層目の導体パターンCP2bとによって形成される。導体パターンCP2bは、導体パターンCP2aの線幅と同じ線幅を有し、導体パターンCP2aの上に重ねて形成される。
ただし、セラミック層SH2はセラミックシートとセラミックペーストを素材とし、導体パターンCP2aの形成後でかつ導体パターンCP2bの形成前にセラミックペーストがセラミックシートの上面に塗布される。詳しくは、セラミックペーストは、導体パターンCP2aの幅方向における中央部を回避しかつ導体パターンCP2aの幅方向における端部に重なるように、セラミックシートに塗布される。
この結果、1層目の導体パターンCP2aはセラミック層SH2に埋め込まれ、2層目の導体パターンCP2bはセラミック層SH2の上面に露出する。また、導体パターンCP2bの幅方向における端部は、セラミック層SH2(素材はセラミックペースト)によって支持される。
図3(A)を参照して、セラミック層SH3の上面には、下面にまで達するビアホール導体VH3a〜VH3dとループ状の導体パターンCP3とが形成される。ビアホール導体VH3aは、セラミック層SH3をセラミック層SH2に積層したときにビアホール導体VH2aと重なる位置に設けられる。また、ビアホール導体VH3bは、セラミック層SH3をセラミック層SH2に積層したときにビアホール導体VH2bと重なる位置に設けられる。さらに、ビアホール導体VH3cは、セラミック層SH3の上面中央位置に設けられる。また、ビアホール導体VH3dは、セラミック層SH3をセラミック層SH2に積層したときにビアホール導体VH2dと重なる位置に設けられる。
導体パターンCP3をなすループは、ビアホール導体VH3dが形成された位置を始端としかつこの位置よりもX軸方向における正側にややずれた位置を終端として、セラミック層SH3の上面を時計回り方向に延在する。
導体パターンCP3はまず、始端からX軸方向の負側に延び、セラミック層SH3の上面端部に達する前にY軸方向における正側に屈曲する。屈曲した導体パターンCP3は、セラミック層SH3の上面端部に達する前にX軸方向の正側にさらに屈曲する。X軸方向の正側に延びた導体パターンCP3はビアホール導体VH3bの近傍でY軸方向の負側に再度屈曲し、さらにセラミック層SH3の上面端部に達する前にX軸方向の負側に屈曲する。屈曲した導体パターンCP3はその後、終端に達する。
セラミック層SH3のD−D断面は、図3(C)に示す構造を有する。図3(C)から分かるように、導体パターンCP3は、1層目の導体パターンCP3aと2層目の導体パターンCP3bとによって形成される。導体パターンCP3bは、導体パターンCP3aの線幅と同じ線幅を有し、導体パターンCP3aの上に重ねて形成される。
ただし、セラミック層SH3はセラミックシートとセラミックペーストを素材とし、導体パターンCP3aの形成後でかつ導体パターンCP3bの形成前にセラミックペーストがセラミックシートの上面に塗布される。詳しくは、セラミックペーストは、導体パターンCP3aの幅方向における中央部を回避しかつ導体パターンCP3aの幅方向における端部に重なるように、セラミックシートに塗布される。
この結果、1層目の導体パターンCP3aはセラミック層SH3に埋め込まれ、2層目の導体パターンCP3bはセラミック層SH3の上面に露出する。また、導体パターンCP3bの幅方向における端部は、セラミック層SH3(素材はセラミックペースト)によって支持される。
図3(B)を参照して、セラミック層SH4の上面には、下面にまで達するビアホール導体VH4a〜VH4dとループ状の導体パターンCP4とが形成される。ビアホール導体VH4aは、セラミック層SH4をセラミック層SH3に積層したときにビアホール導体VH3aと重なる位置に設けられる。また、ビアホール導体VH4bは、セラミック層SH4をセラミック層SH3に積層したときにビアホール導体VH3bと重なる位置に設けられる。さらに、ビアホール導体VH4cは、セラミック層SH4の上面中央位置に設けられる。また、ビアホール導体VH4dは、セラミック層SH4をセラミック層SH3に積層したときに導体パターンCP3の終端と重なる位置に設けられる。
導体パターンCP4をなすループは、ビアホール導体VH4dが形成された位置を始端としかつこの位置よりもX軸方向における正側にややずれた位置を終端として、セラミック層SH4の上面を時計回り方向に延在する。
導体パターンCP4はまず、始端からX軸方向の負側に延び、ビアホール導体VH4aの近傍でY軸方向における正側に屈曲する。屈曲した導体パターンCP4は、セラミック層SH4の上面端部に達する前にX軸方向の正側にさらに屈曲する。X軸方向の正側に延びた導体パターンCP4はビアホール導体VH4bの近傍でY軸方向の負側に再度屈曲し、その後に終端に達する。
セラミック層SH4のE−E断面は、図3(D)に示す構造を有する。図3(D)から分かるように、導体パターンCP4は、1層目の導体パターンCP4aと2層目の導体パターンCP4bとによって形成される。導体パターンCP4bは、導体パターンCP4aの線幅と同じ線幅を有し、導体パターンCP4aの上に重ねて形成される。
ただし、セラミック層SH4はセラミックシートとセラミックペーストを素材とし、導体パターンCP4aの形成後でかつ導体パターンCP4bの形成前にセラミックペーストがセラミックシートの上面に塗布される。詳しくは、セラミックペーストは、導体パターンCP4aの幅方向における中央部を回避しかつ導体パターンCP4aの幅方向における端部に重なるように、セラミックシートに塗布される。
この結果、1層目の導体パターンCP4aはセラミック層SH4に埋め込まれ、2層目の導体パターンCP4bはセラミック層SH4の上面に露出する。また、導体パターンCP4bの幅方向における端部は、セラミック層SH4(素材はセラミックペースト)によって支持される。
図4(A)を参照して、セラミック層SH5の上面には、下面にまで達するビアホール導体VH5a〜VH5dが形成される。ビアホール導体VH5aは、セラミック層SH5をセラミック層SH4に積層したときにビアホール導体VH4aと重なる位置に設けられる。また、ビアホール導体VH5bは、セラミック層SH5をセラミック層SH4に積層したときにビアホール導体VH4bと重なる位置に設けられる。さらに、ビアホール導体VH5cは、セラミック層SH5の上面中央位置に設けられる。また、ビアホール導体VH5dは、セラミック層SH5をセラミック層SH4に積層したときに導体パターンCP4の終端と重なる位置に設けられる。なお、セラミック層SH5のF−F断面は図4(C)に示す構造を有する。
図4(B)を参照して、セラミック層SH6の上面には、下面にまで達するビアホール導体VH6a〜VH6dが形成される。ビアホール導体VH6aは、セラミック層SH6をセラミック層SH5に積層したときにビアホール導体VH5aと重なる位置に設けられる。また、ビアホール導体VH6bは、セラミック層SH6をセラミック層SH5に積層したときにビアホール導体VH5bと重なる位置に設けられる。さらに、ビアホール導体VH6cは、セラミック層SH6の上面中央位置に設けられる。また、ビアホール導体VH6dは、セラミック層SH6をセラミック層SH5に積層したときにビアホール導体VH5dと重なる位置に設けられる。
セラミック層SH6の上面には、パッド電極16aおよび16bが形成される。パッド電極16aはビアホール導体VH6cを覆う位置に設けられ、パッド電極16bはビアホール導体VH6dを覆う位置に設けられる。なお、セラミック層SH6のG−G断面は図4(D)に示す構造を有する。
セラミック層SH1〜SH6が上述のように構成されることから、導体パターンCP1〜CP4,ビアホール導体VH2c〜VH2d,VH3c〜VH3d,VH4c〜VH4d,VH5c〜VH5dはコイル状に接続され、これによってZ軸を巻回軸とする巻回体が積層体12の内部に形成される。巻回体の内側および外側には磁性体が存在するため、巻回体はインダクタとして機能する。また、導体パターンCP1〜CP4のいずれも2層構造となっていることから、インダクタに大電流を流すことができ、或いはインダクタの直流抵抗成分を抑えることができる。
さらに、2層目の導体パターンCP1b〜CP4bの線幅を1層目の導体パターンCP1a〜CP4aの線幅に合わせられるということは、換言すれば、導体パターンCP1〜CP4の線幅を設計可能な最も細い幅に調整できるということである。この結果、積層型インダクタ素子10として、小型でかつ大電流用途或いは低直流抵抗成分用途の素子を実現することができる。
こうして積層型インダクタ素子10は、図5に示す外観を有する。また、この積層型インダクタ素子10のH−H断面は図6に示す構造を有する。
なお、セラミック層SH0,SH3およびSH6は非磁性(比透磁率:1)のフェライトを材料とし、熱膨張係数は“8.5”〜“9.0”の範囲の値を示す。また、セラミック層SH1,SH2,SH4およびSH5は磁性(比透磁率:100〜120)のフェライトを材料とし、熱膨張係数は“9.0”〜“10.0”の範囲の値を示す。さらに、パッド電極14a〜14b,16a〜16b,導体パターンCP1〜CP4,ビアホール導体VH1a〜VH1b,VH2a〜VH2d,VH3a〜VH3d,VH4a〜VH4d,VH5a〜VH5dは、銀を材料とし、熱膨張係数は“20”を示す。
セラミック層SH0に対応する焼成前のシートは、図7(A)〜図7(C)に示す要領で作製される。まず、非磁性のフェライト材料からなるセラミックシートがマザーシートBS0として用意される(図7(A)参照)。ここで、X軸方向およびY軸方向に延びる複数の破線は切り出し位置を示す。この破線によって定義される複数の矩形の各々を“分割ユニット”と定義する。
次に、貫通孔HL0aおよびHL0bが分割ユニット毎にマザーシートBS0に形成される(図7(B)参照)。各分割ユニットに注目したとき、貫通孔HL0aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL0bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられる。貫通孔HL0aおよびHL0bにはその後、導電ペーストが充填される(図7(C)参照)。貫通孔HL0aに充填された導電ペーストはビアホール導体VH0aをなし、貫通孔HL0bに充填された導電ペーストはビアホール導体VH0bをなす。
セラミック層SH1に対応する焼成前のシートは、図8(A)〜図8(F)に示す要領で作製される。まず、磁性のフェライト材料からなるセラミックシートがマザーシートBS1として用意される(図8(A)参照)。ここで、X軸方向およびY軸方向に延びる複数の破線は切り出し位置を示す。
次に、ループ状に延在する導体パターンCP1aが各分割ユニットの上面にスクリーン印刷によって形成され(図8(B)参照)、磁性のセラミックペーストがスクリーン印刷によってマザーシートBS1の上面に塗布される(図8(C)参照)。セラミックペーストの厚みは図示しないスキージによって調整され、スキージはY軸方向において正側から負側に移動する。こうして塗布されたセラミックペーストは、導体パターンCP1aの幅方向の中央部を回避しかつ導体パターンCP1aの幅方向の端部を覆う。
セラミックペーストの塗布が完了すると、導体パターンCP1bが導体パターンCP1aに重ねて印刷される(図8(D)参照)。導体パターンCP1bの線幅は導体パターンCP1aの線幅に合わせられる。また、導体パターンCP1bも、スクリーン印刷によって形成される。
上述のように、セラミックペーストは、導体パターンCP1aの幅方向における端部に部分的に塗布される。セラミックペーストが塗布された後に印刷される導体パターンCP1bはセラミックペーストによって支持され、これによって導体パターンCP1の厚みの増大に起因する積層不良(積み倒れ)が回避される。
また、セラミックペーストは導体パターンCP1aの形成後でかつ導体パターンCP1bの形成前に(つまり導体パターンの高さが低い段階で)印刷されるため、セラミックペーストを印刷する際にループの内側に発生した気泡は、導体パターンCP1aを跨いでループの外側に排除される。この結果、マザーシートBS1は後述するマザーシートBS2と強く密着する。
塗布されたセラミックペーストが乾燥すると、貫通孔HL1aおよびHL1bが分割ユニット毎にマザーシートBS1に形成される(図8(E)参照)。各分割ユニットに注目したとき、貫通孔HL1aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL1bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられる。貫通孔HL1aおよびHL1bにはその後、導電ペーストが充填される(図8(F)参照)。貫通孔HL1aに充填された導電ペーストはビアホール導体VH1aをなし、貫通孔HL1bに充填された導電ペーストはビアホール導体VH1bをなす。
セラミック層SH2に対応する焼成前のシートは、図9(A)〜図9(D)および図10(A)〜図10(D)に示す要領で作製される。まず、磁性のフェライト材料からなるセラミックシートがマザーシートBS2として用意される(図9(A)参照)。ここで、X軸方向およびY軸方向に延びる複数の破線は切り出し位置を示す。
次に、貫通孔HL2dが分割ユニット毎にマザーシートBS2に形成される(図9(B)参照)。各分割ユニットにおいて、貫通孔HL2dは上述の要領で作製された導体パターンCP1の終端に相当する位置に形成される。形成された貫通孔HL2dには、導電ペーストが充填される(図9(C)参照)。貫通孔HL2dに充填された導電ペーストは、ビアホール導体VH2dをなす。
続いて、ループ状に延在する導体パターンCP2aが各分割ユニットの上面にスクリーン印刷によって形成され(図9(D)参照)、磁性のセラミックペーストがスクリーン印刷によってマザーシートBS2の上面に塗布される(図10(A)参照)。セラミックペーストの厚みは図示しないスキージによって調整され、スキージはY軸方向において正側から負側に移動する。こうして塗布されたセラミックペーストは、導体パターンCP2aの幅方向の中央部を回避しかつ導体パターンCP2aの幅方向の端部を覆う。
セラミックペーストの塗布が完了すると、導体パターンCP2bが導体パターンCP2aに重ねて印刷される(図10(B)参照)。導体パターンCP2bの線幅は導体パターンCP2aの線幅に合わせられる。また、導体パターンCP2bも、スクリーン印刷によって形成される。
上述のように、セラミックペーストは、導体パターンCP2aの幅方向における端部に部分的に塗布される。セラミックペーストが塗布された後に印刷される導体パターンCP2bはセラミックペーストによって支持され、これによって導体パターンCP2の厚みの増大に起因する積層不良(積み倒れ)が回避される。
また、セラミックペーストは導体パターンCP2aの形成後でかつ導体パターンCP2bの形成前に(つまり導体パターンの高さが低い段階で)印刷されるため、セラミックペーストを印刷する際にループの内側に発生した気泡は、導体パターンCP2aを跨いでループの外側に排除される。この結果、マザーシートBS2は後述するマザーシートBS3と強く密着する。
塗布されたセラミックペーストが乾燥すると、貫通孔HL2a〜HL2cが分割ユニット毎にマザーシートBS2に形成される(図10(C)参照)。各分割ユニットに注目したとき、貫通孔HL2aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL2bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられ、そして貫通孔HL2cは中央位置に設けられる。
貫通孔HL2a〜HL2cにはその後、導電ペーストが充填される(図10(D)参照)。貫通孔HL2aに充填された導電ペーストはビアホール導体VH2aをなし、貫通孔HL2bに充填された導電ペーストはビアホール導体VH2bをなし、貫通孔HL2cに充填された導電ペーストはビアホール導体VH2cをなす。
セラミック層SH3に対応する焼成前のシートは、図11(A)〜図11(D)および図12(A)〜図12(D)に示す要領で作製される。まず、磁性のフェライト材料からなるセラミックシートがマザーシートBS3として用意される(図11(A)参照)。ここで、X軸方向およびY軸方向に延びる複数の破線は切り出し位置を示す。
次に、貫通孔HL3dが分割ユニット毎にマザーシートBS3に形成される(図11(B)参照)。各分割ユニットにおいて、貫通孔HL3dは上述の要領で作製されたビアホール導体VH2dに相当する位置に形成される。形成された貫通孔HL3dには、導電ペーストが充填される(図11(C)参照)。貫通孔HL3dに充填された導電ペーストは、ビアホール導体VH3dをなす。
続いて、ループ状に延在する導体パターンCP3aが各分割ユニットの上面にスクリーン印刷によって形成され(図11(D)参照)、非磁性のセラミックペーストがスクリーン印刷によってマザーシートBS3の上面に塗布される(図12(A)参照)。セラミックペーストの厚みは図示しないスキージによって調整され、スキージはY軸方向において正側から負側に移動する。こうして塗布されたセラミックペーストは、導体パターンCP3aの幅方向の中央部を回避しかつ導体パターンCP3aの幅方向の端部を覆う。
セラミックペーストの塗布が完了すると、導体パターンCP3bが導体パターンCP3aに重ねて印刷される(図12(B)参照)。導体パターンCP3bの線幅は導体パターンCP3aの線幅に合わせられる。また、導体パターンCP3bも、スクリーン印刷によって形成される。
上述のように、セラミックペーストは、導体パターンCP3aの幅方向における端部に部分的に塗布される。セラミックペーストが塗布された後に印刷される導体パターンCP3bはセラミックペーストによって支持され、これによって導体パターンCP3の厚みの増大に起因する積層不良(積み倒れ)が回避される。
また、セラミックペーストは導体パターンCP3aの形成後でかつ導体パターンCP3bの形成前に(つまり導体パターンの高さが低い段階で)印刷されるため、セラミックペーストを印刷する際にループの内側に発生した気泡は、導体パターンCP3aを跨いでループの外側に排除される。この結果、マザーシートBS3は後述するマザーシートBS4と強く密着する。
塗布されたセラミックペーストが乾燥すると、貫通孔HL3a〜HL3cが分割ユニット毎にマザーシートBS3に形成される(図12(C)参照)。各分割ユニットに注目したとき、貫通孔HL3aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL3bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられ、そして貫通孔HL3cは中央位置に設けられる。
貫通孔HL3a〜HL3cにはその後、導電ペーストが充填される(図12(D)参照)。貫通孔HL3aに充填された導電ペーストはビアホール導体VH3aをなし、貫通孔HL3bに充填された導電ペーストはビアホール導体VH3bをなし、貫通孔HL3cに充填された導電ペーストはビアホール導体VH3cをなす。
セラミック層SH4に対応する焼成前のシートは、図13(A)〜図13(D)および図14(A)〜図14(D)に示す要領で作製される。まず、磁性のフェライト材料からなるセラミックシートがマザーシートBS4として用意される(図13(A)参照)。ここで、X軸方向およびY軸方向に延びる複数の破線は切り出し位置を示す。
次に、貫通孔HL4dが分割ユニット毎にマザーシートBS4に形成される(図13(B)参照)。各分割ユニットにおいて、貫通孔HL4dは上述の要領で作製された導体パターンCP3の終端に相当する位置に形成される。形成された貫通孔HL4dには、導電ペーストが充填される(図13(C)参照)。貫通孔HL4dに充填された導電ペーストは、ビアホール導体VH4dをなす。
続いて、ループ状に延在する導体パターンCP4aが各分割ユニットの上面にスクリーン印刷によって形成され(図13(D)参照)、セラミックペーストがスクリーン印刷によってマザーシートBS4の上面に塗布される(図14(A)参照)。セラミックペーストの厚みは図示しないスキージによって調整され、スキージはY軸方向において正側から負側に移動する。こうして塗布されたセラミックペーストは、導体パターンCP4aの幅方向の中央部を回避しかつ導体パターンCP4aの幅方向の端部を覆う。
セラミックペーストの塗布が完了すると、導体パターンCP4bが導体パターンCP4aに重ねて印刷される(図14(B)参照)。導体パターンCP4bの線幅は導体パターンCP4aの線幅に合わせられる。また、導体パターンCP4bも、スクリーン印刷によって形成される。
上述のように、セラミックペーストは、導体パターンCP4aの幅方向における端部に部分的に塗布される。セラミックペーストが塗布された後に印刷される導体パターンCP4bはセラミックペーストによって支持され、これによって導体パターンCP4の厚みの増大に起因する積層不良(積み倒れ)が回避される。
また、セラミックペーストは導体パターンCP4aの形成後でかつ導体パターンCP4bの形成前に(つまり導体パターンの高さが低い段階で)印刷されるため、セラミックペーストを印刷する際にループの内側に発生した気泡は、導体パターンCP4aを跨いでループの外側に排除される。この結果、マザーシートBS4は後述するマザーシートBS5と強く密着する。
塗布されたセラミックペーストが乾燥すると、貫通孔HL4a〜HL4cが分割ユニット毎にマザーシートBS4に形成される(図14(C)参照)。各分割ユニットに注目したとき、貫通孔HL4aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL4bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられ、そして貫通孔HL4cは中央位置に設けられる。
貫通孔HL4a〜HL4cにはその後、導電ペーストが充填される(図14(D)参照)。貫通孔HL4aに充填された導電ペーストはビアホール導体VH4aをなし、貫通孔HL4bに充填された導電ペーストはビアホール導体VH4bをなし、貫通孔HL4cに充填された導電ペーストはビアホール導体VH4cをなす。
セラミック層SH5に対応する焼成前のシートは、図15(A)〜図15(C)に示す要領で作製される。まず、磁性のフェライト材料からなるセラミックシートがマザーシートBS5として用意される(図15(A)参照)。ここで、X軸方向およびY軸方向に延びる複数の破線は切り出し位置を示す。
次に、貫通孔HL5a〜HL5dが分割ユニット毎にマザーシートBS5に形成される(図15(B)参照)。各分割ユニットに注目したとき、貫通孔HL5aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL5bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL5cは中央位置に設けられる。また、貫通孔HL5dは、上述の要領で作製された導体パターンCP4の終端に相当する位置に形成される。
貫通孔HL5a〜HL5dにはその後、導電ペーストが充填される(図15(C)参照)。貫通孔HL5aに充填された導電ペーストはビアホール導体VH5aをなし、貫通孔HL5bに充填された導電ペーストはビアホール導体VH5bをなす。また、貫通孔HL5cに充填された導電ペーストはビアホール導体VH5cをなし、貫通孔HL5dに充填された導電ペーストはビアホール導体VH5dをなす。
セラミック層SH6に対応する焼成前のシートは、図16(A)〜図16(D)に示す要領で作製される。まず、非磁性のフェライト材料からなるセラミックシートがマザーシートBS6として用意される(図16(A)参照)。ここで、X軸方向およびY軸方向に延びる複数の破線は切り出し位置を示す。
次に、貫通孔HL6a〜HL6dが分割ユニット毎にマザーシートBS6に形成される(図16(B)参照)。各分割ユニットに注目したとき、貫通孔HL6aはX軸方向の負側端部でかつY軸方向の負側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL6bはX軸方向の正側端部でかつY軸方向の正側端部に相当する位置に設けられ、貫通孔HL6cは中央位置に設けられる。また、貫通孔HL6dは、上述の要領で作製されたビアホール導体VH5dに相当する位置に形成される。
貫通孔HL6a〜HL6dにはその後、導電ペーストが充填される(図16(C)参照)。貫通孔HL6aに充填された導電ペーストはビアホール導体VH6aをなし、貫通孔HL6bに充填された導電ペーストはビアホール導体VH6bをなし、貫通孔HL6cに充填された導電ペーストはビアホール導体VH6cをなし、貫通孔HL6dに充填された導電ペーストはビアホール導体VH6dをなす。
こうしてビアホール導体VH6a〜VH6dが形成されると、パッド電極16aおよび16bがマザーシートBS6の上面に印刷される(図16(D)参照)。パッド電極16aはビアホール導体VH6cを覆う位置に形成され、パッド電極16bはビアホール導体VH6dを覆う位置に形成される。
なお、PETフィルムPF上に用意されたマザーシートBS1,BS2またはBS4に図17(A)に示す要領で導体パターンCP1a,CP2aまたはCP4aが印刷されたとき、セラミックペーストは図17(B)に示すようにY軸方向の負側から正側に印刷される。導体パターンCP1,CP2またはCP4がなすループの内側に発生した気泡は、導体パターンCP1a,CP2aまたはCP4aを跨いでループの外部に排除される。導体パターンCP1b,CP2bまたはCP4bは、セラミックペーストが印刷された後に、導体パターンCP1a,CP2aまたはCP4aの上に図17(C)に示す要領で印刷される。
また、PETフィルムPF上に用意されたマザーシートBS3に図18(A)に示す要領で導体パターンCP3aが印刷されたとき、セラミックペーストは図18(B)に示すようにY軸方向の負側から正側に印刷される。導体パターンCP3がなすループの内側に発生した気泡は、導体パターンCP3aを跨いでループの外部に排除される。導体パターンCP3bは、セラミックペーストが印刷された後に、導体パターンCP3aの上に図18(C)に示す要領で印刷される。
マザーシートBS1〜BS6をベースとして上述の要領で作成された焼成前のシートは、この順序で積層されかつ圧着される。このとき、各シートの積層位置は、各シートに割り当てられた破線がZ軸方向から眺めて重なるように調整される。これによって、図19(A)に示す積層体基板LB1が作製される。作製された積層体基板LB1は、その後焼成される(図19(B)参照)。
焼成が完了すると、図19(C)に示すように積層体基板LB1が上下方向において反転され、パッド電極14aおよび14bが分割ユニット毎に積層体基板LB1の下面に形成される。図19(C)には現れないが、パッド電極14aおよび14bは、分割ユニット毎に設けられたビアホール導体VH0aおよびVH0bをそれぞれ覆うように形成される。積層体基板LB1は、パッド電極14aおよび14bが形成された後に分割ユニット毎に個片化され、これによって複数の積層型インダクタ素子10,10,…が得られる。
以上の説明から分かるように、積層型インダクタ素子10は、以下の工程によって作製される。まず、第1工程において、少なくとも一部のシートが磁性を有する複数のマザーシートBS1〜BS4の主面に導体パターンCP1a〜CP4aがループ状に印刷される。次に、第2工程において、導体パターンCP1a〜CP4aの幅方向における中央部を回避しかつ導体パターンCP1a〜CP4aの幅方向における端部に重なるように、マザーシートBS1〜BS4の主面にセラミックペーストが塗布される。
その後の第3工程では、導体パターンCP1a〜CP4aが導体パターンCP1b〜CP4bに重ねて印刷される。ビアホール導体VH2c〜VH4c,VH2d〜VH4dは、こうして作製された導体パターンCP1〜CP4とともにインダクタをなすべく、第4工程においてマザーシートBS2〜BS4に形成される。その後の第5工程では、マザーシートBS1〜BS4が積層・圧着され、これによってインダクタが埋め込まれた積層体12が作製される。作製された積層体12は、第6工程において焼成される。
1層目の導体パターンCP1a〜CP4aおよび2層目の導体パターンCP1b〜CP4bのいずれもループ状に印刷されるところ、セラミックペーストは、2層目の導体パターンCP1b〜CP4bの印刷に先立って、つまり導体パターンの高さが低い段階で、セラミックシートに塗布される。セラミックペーストを塗布する際にループの内側に発生した気泡は導体パターンCP1a〜CP4aを跨いでループの外側に排出され、積層方向に連続する2つのマザーシートはセラミックペーストによって強く密着する。これによって、焼成時の構造欠陥が生じ難くなる。
また、1層目の導体パターンCP1a〜CP4aの印刷の後にセラミックペーストを塗布することで、2層目の導体パターンCP1b〜CP4bの線幅を広げることが可能となり、つまり導体パターンCP1b〜CP4bの線幅を導体パターンCP1a〜CP4aの線幅に合わせることが可能となり、これによって直流抵抗成分の抑制が図られる。
さらに、セラミックペーストの塗布の後に印刷される導体パターンCP1b〜CP4bの幅方向における端部がセラミックペーストによって支持されるため、導体パターンCP1b〜CP4bの積み倒れを回避することができる。
なお、この実施例では、導体パターンCP1〜CP4は2層構造となっているが、導体パターンCP1〜CP4は3層以上の多層構造とするようにしてもよい。この場合、セラミック層SH2に対応する焼成前のシートは、図9(A)〜図9(D),図20(A)〜図20(D)および図21(A)〜図21(D)に示す要領で作製される。ただし、図20(A)および図20(B)に示す工程は図10(A)および図10(B)に示す工程と同じであり、図21(C)および図21(D)に示す工程は図10(C)および図10(D)に示す工程と同じであるため、重複した説明は省略する。
図20(B)に示す要領で導体パターンCP2bがマザーシートBS2に印刷されると、セラミックペーストがスクリーン印刷によってマザーシートBS2の上面に塗布される(図20(C)参照)。このときも、セラミックペーストの厚みは図示しないスキージによって調整され、スキージはY軸方向において正側から負側に移動する。こうして塗布されたセラミックペーストは、導体パターンCP2bの幅方向の中央部を回避しかつ導体パターンCP2bの幅方向の端部を覆う。
塗布されたセラミックペーストが乾燥すると、導体パターンCP2cが導体パターンCP2bに重ねて印刷される(図20(D)参照)。導体パターンCP2cの線幅は導体パターンCP2bの線幅に合わせられる。また、導体パターンCP2cも、スクリーン印刷によって形成される。導体パターンCP2cの印刷が完了すると、セラミックペーストが再度スクリーン印刷によってマザーシートBS2の上面に塗布される(図21(A)参照)。このときも、セラミックペーストの厚みは図示しないスキージによって調整され、スキージはY軸方向において正側から負側に移動する。塗布されたセラミックペーストは、導体パターンCP2cの幅方向の中央部を回避しかつ導体パターンCP2cの幅方向の端部を覆う。
塗布されたセラミックペーストが乾燥すると、導体パターンCP2dが導体パターンCP2cに重ねて印刷される(図21(B)参照)。導体パターンCP2dの線幅は導体パターンCP2cの線幅に合わせられ、導体パターンCP2cもまたスクリーン印刷によって形成される。導体パターンCP2cの印刷が完了すると、図21(C)に示す工程に移行する。このような工程を経て作製された積層型インダクタ素子10を構成するセラミック層SH2は、図22(A)〜図22(B)に示す構造をなす。
なお、セラミック層SH1,SH3およびSH4にそれぞれ形成される導体パターンCP1,CP3およびCP4を4層構造とするときの作製方法は上述と同じであるため、重複した説明は省略する。
また、この実施例の積層型インダクタ素子10には単一のインダクタを内蔵するようにしているが、たとえば4つのインダクタを単一の積層型インダクタ素子に内蔵させるようにしてもよい。この場合、セラミック層SH2は、図23に示すように作製される。図23によれば、互いに形状の異なる導体パターンCP21〜CP24がセラミック層SH2の上面に形成される。なお、他のセラミック層SH1,SH3〜SH4の各々にも、同様に4つの導体パターンが形成される。
なお、この実施例では直流重畳特性を向上させるためにセラミック層SH3を非磁性としているが、セラミック層SH3は磁性であってもよい。また、図1に示すセラミック層SH6の上面には、コンデンサや抵抗素子などの受動素子が実装され、これらの受動素子がパッド電極16a,16bおよびビアホール導体VH5a,VH5bと接続される。
さらに、この実施例では、セラミック層SH0〜SH6の主面の端部よりも内側を貫通するようにビアホール導体VH0a〜VH6a,VH0b〜VH6bを形成するようにしているが、セラミック層SH0〜SH6の側面つまり積層体12の側面に露出するようにビアホール導体を形成するようにしてもよい。
10 …積層型インダクタ素子
SH0〜SH6 …セラミック層
LB1 …積層体基板(積層体)
14a,14b,16a,16b …パッド電極
BS0〜BS6 …マザーシート(セラミックシート)
CP1a〜CP4a …導体パターン(第1導体パターン)
CP1b〜CP4b …導体パターン(第2導体パターン)
VH0a〜VH0b,VH1a〜VH1b,VH2a〜VH2d,VH3a〜VH3d,VH4a〜VH4d,VH5a〜VH5d,VH6a〜VH6d …ビアホール導体
この発明に従う積層型インダクタ素子の製造方法は、少なくとも一部のセラミックシートが磁性セラミックシートである複数のセラミックシートの各々の主面に第1導体パターンをループ状に印刷する第1工程と、第1導体パターンの幅方向における中央部を回避しかつ第1導体パターンの幅方向における端部に重なるように、複数のセラミックシートの各々の主面にセラミックペーストを塗布する第2工程と、第2工程の後に第1導体パターンに重ねて第2導体パターンを印刷する第3工程と、第1導体パターンおよび第2導体パターンと重ならない位置に、積層体の主面に設けられた表面電極と接続されるビアホール導体を複数のセラミックシートに形成する第4工程と、第4工程の後に複数のセラミックシートを積層・圧着してインダクタが埋め込まれた積層体を作製する第5工程と、積層体を焼成する第6工程とを有し、第1工程の前に、第1導体パターンおよび第2導体パターンとともにインダクタをなすビアホール導体を、第1導体パターンに重なる位置に形成する工程とを有する。
好ましくは、ビアホール導体を形成する工程は、セラミックシートに貫通孔を形成する工程、および前記貫通孔に導電ペーストを充填する工程を含む。
好ましくは、第4工程は、セラミックシートに貫通孔を形成する工程、および貫通孔に導電ペーストを充填する工程を含み、第1工程の前に、第1導体パターンおよび第2導体パターンとともにインダクタをなすビアホール導体を、第1導体パターンに重なる位置に形成する工程は、セラミックシートに貫通孔を形成する工程、および前記貫通孔に導電ペーストを充填する工程を含む。

Claims (7)

  1. 少なくとも一部のセラミックシートが磁性セラミックシートである複数のセラミックシートの各々の主面に第1導体パターンをループ状に印刷する第1工程と、
    前記第1導体パターンの幅方向における中央部を回避しかつ前記第1導体パターンの幅方向における端部に重なるように、前記複数のセラミックシートの各々の主面にセラミックペーストを塗布する第2工程と、
    前記第2工程の後に前記第1導体パターンに重ねて第2導体パターンを印刷する第3工程と、
    前記第1導体パターンおよび前記第2導体パターンとともにインダクタをなすビアホール導体を前記複数のセラミックシートの少なくとも一部に形成する第4工程と、
    前記第4工程の後に前記複数のセラミックシートを積層・圧着して前記インダクタが埋め込まれた積層体を作製する第5工程と、
    前記積層体を焼成する第6工程とを有する、積層型インダクタ素子の製造方法。
  2. 前記第2導体パターンの線幅は前記第1導体パターンの線幅と一致する、請求項1記載の積層型インダクタ素子の製造方法。
  3. 前記第4工程は、前記複数のセラミックシートの各々に貫通孔を形成する工程、および前記貫通孔に導電ペーストを充填する工程を含む、請求項1または2記載の積層型インダクタ素子の製造方法。
  4. 前記第2工程はスクリーン印刷によって前記セラミックペーストを塗布する工程である、請求項1ないし3のいずれかに記載の積層型インダクタ素子の製造方法。
  5. 前記第5工程は前記積層体の最外層に非磁性セラミックシートを積層・圧着する工程を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載の積層型インダクタ素子の製造方法。
  6. 前記第2導体パターンの幅方向における中央部を回避しかつ前記第2導体パターンの幅方向における端部に重なるように、前記複数のセラミックシートの各々の主面にセラミックペーストを塗布する第7工程と、
    前記第7工程の後に前記第2導体パターンに重ねて第3導体パターンを印刷する第8工程とをさらに備える、請求項1ないし5のいずれかに記載の積層型インダクタ素子の製造方法。
  7. 前記第3導体パターンの幅方向における中央部を回避しかつ前記第3導体パターンの幅方向における端部に重なるように、前記複数のセラミックシートの各々の主面にセラミックペーストを塗布する第9工程と、
    前記第9工程の後に前記第3導体パターンに重ねて第4導体パターンを印刷する第10工程とをさらに備える、請求項6記載の積層型インダクタ素子の製造方法。
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