JPWO2014203643A1 - 固形洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の洗浄剤組成物は、下記(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする。(A)末端に一般式(1)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤(B)アルカリ金属の水酸化物、メタケイ酸のアルカリ金属塩、セスキケイ酸のアルカリ金属塩、オルソケイ酸のアルカリ金属塩、オルソリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、テトラリン酸のアルカリ金属塩、ペンタリン酸のアルカリ金属塩、ヘキサリン酸のアルカリ金属塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩からなる群から選択された少なくとも1種のアルカリ剤(式中、R1は水素原子またはアルキル基、R2及びR3はエーテル結合を含んでもよい炭化水素基であり、R2とR3は環を形成していてもよく、AOは、同一又は異なっていてもよいオキシアルキレン基であり、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜400の数である。)[化1]

Description

本発明は、固形洗浄剤組成物に関する。
自動食器洗浄機用の洗浄剤組成物としては、界面活性剤を含有する組成物が用いられることが多いが、自動食器洗浄機を用いた洗浄時に泡が大量に発生すると泡が溢れだし装置の故障等の原因になることがある。また、泡の発生により洗浄力が低下することがある。
そのため、自動食器洗浄機用の洗浄剤組成物には低起泡性が求められる。
泡の発生を抑えるために、特許文献1に記載されたような非イオン性界面活性剤を用いる方法が知られている。
特許文献1に記載の洗浄剤組成物には、汚れに対する浸透、乳化、分散などの洗浄力を有し低起泡性を示す非イオン性界面活性剤と、油脂の鹸化や金属イオンのキレート作用などを示すアルカリ剤とが含まれている。
さらに、自動食器洗浄機を継続的に使用すると、自動食器洗浄機内部の配管や洗浄液の加熱部等に、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム等の難水溶性物質が析出することが知られている。これらの析出物はスケールと呼ばれ、配管の断面積を低下させて洗浄効率を低下させることや、洗浄液の加熱部に析出した場合には熱効率を著しく低下させる等の問題を引き起こすことが知られている。
アルカリ剤の中でも、炭酸ナトリウムは安価であることから、洗浄剤組成物には広く活用されている。特に、自動食器洗浄機用洗浄剤組成物では、炭酸ナトリウムによるアルカリ洗浄において、酵素やキレート剤、漂白剤の効果を発現させて、洗浄力向上を図っている。
例えば、特許文献2には、(a)成分として、炭酸ナトリウム35〜80重量%、(b)成分として、炭酸水素ナトリウム1〜10重量%、(c)成分として、界面活性剤0.5〜10重量%からなる組成物であり、(a)成分と(b)成分の含有比率が、重量比で、8:1〜20:1の範囲内であることを特徴とする自動食器洗浄機用洗浄剤が記載されている。
特開2005−112890号公報 特開2001−107092号公報
しかしながら、上記のような洗浄剤組成物は洗浄力に劣ることがわかった。さらに、炭酸ナトリウム等の炭酸塩をアルカリ剤とした場合には、洗浄液中の炭酸イオン濃度が高まるため、スケールが析出しやすいという問題もあった。
そこで発明者らは、上記洗浄剤組成物の組成を様々変更し、洗浄力が劣る原因を調査したところ、アルカリ剤を変更することで洗浄力が向上することが判明した。
そこで、特許文献1に記載の洗浄剤組成物のアルカリ剤を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム等に変更した洗浄剤組成物を調製したところ、洗浄力は向上したものの泡が大量に発生するという問題が発生した。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高い洗浄力と低起泡性とを有する固形洗浄剤組成物であって、かつ、スケールが析出しにくい固形洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特許文献1に記載の界面活性剤のような非イオン性界面活性剤が、その末端にヒドロキシル基を有していることが問題であると認識し、末端の構造に着目して鋭意検討した。その結果、アルカリ剤によりヒドロキシル基末端が酸化されて、アニオン化することにより泡が発生すると考え、さらに検討した結果、アルキレンオキサイド末端の酸素原子を含むアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤は、アルカリ剤によって末端のアセタール構造がアニオン化することがないため、非イオン性界面活性剤が本来的に有する低起泡性が保持されることを発見した。
さらに、炭酸ナトリウムではなく、アルカリ金属の水酸化物、ケイ酸のアルカリ金属塩、リン酸のアルカリ金属塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩等をアルカリ剤として用いた洗浄剤組成物を用いた場合であっても、低起泡性が保持されることを発見した。
また、炭酸塩等の炭酸イオンを含まないアルカリ剤を用いることでスケールの析出を抑制できることがわかった。
上記発見を踏まえて、末端にアルキレンオキサイド末端の酸素原子を含むアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤と所定のアルカリ剤を配合することによって、本発明に想到した。
すなわち、本発明の固形洗浄剤組成物は、下記(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする。
(A)末端に一般式(1)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤
(B)アルカリ金属の水酸化物、メタケイ酸のアルカリ金属塩、セスキケイ酸のアルカリ金属塩、オルソケイ酸のアルカリ金属塩、オルソリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、テトラリン酸のアルカリ金属塩、ペンタリン酸のアルカリ金属塩、ヘキサリン酸のアルカリ金属塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩からなる群から選択された少なくとも1種のアルカリ剤
Figure 2014203643
(式中、Rは水素原子またはアルキル基、R及びRはエーテル結合を含んでもよい炭化水素基であり、RとRは環を形成していてもよく、AOは、同一又は異なっていてもよいオキシアルキレン基であり、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜400の数である。)
非イオン性界面活性剤(A)はその末端に、アルキレンオキサイド末端の酸素原子を含むアセタール構造(AO−C(R)(R)−O−R)を有する。
アセタール構造を構成する2つの酸素原子のうちの1つは、アルキレンオキサイド末端に存在していたヒドロキシル基に由来する酸素原子である。
アルカリ剤の存在下では、非イオン性界面活性剤の末端にヒドロキシル基が存在する場合に、ヒドロキシル基が酸化されることで、アニオン性界面活性剤に類似した性質を示し、起泡性が高くなる傾向が顕著である。非イオン性界面活性剤(A)が有するアセタール構造はアルカリ剤の存在下でも安定であり、アニオン化されて起泡性が高くなることがないので、本発明の固形洗浄剤組成物はアルカリ剤の存在下であっても起泡性を低く保つことができるという有利な効果を有している。
すなわち、本発明の固形洗浄剤組成物は、アルカリ剤の存在下でも安定な洗浄剤組成物であって油汚れに強く、かつ、低起泡性であるために自動食器洗浄機用の洗浄剤として適した洗浄剤組成物となる。
なお、本明細書におけるアセタール構造とは、Rが水素原子であるアセタール、Rがアルキル基であるケタールの両方を含む概念である。
また、非イオン性界面活性剤(A)のアルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基が存在していると、アルカリ剤との反応によってヒドロキシル基が酸化されてカルボキシル基になり変色が生じることがあるが、末端がアセタール構造であるとこの反応も生じないため、変色が抑制される。
本発明の固形洗浄剤組成物において、上記アルカリ剤はアルカリ金属の水酸化物、メタケイ酸のアルカリ金属塩、セスキケイ酸のアルカリ金属塩、オルソケイ酸のアルカリ金属塩、オルソリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、テトラリン酸のアルカリ金属塩、ペンタリン酸のアルカリ金属塩、ヘキサリン酸のアルカリ金属塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩からなる群から選択された少なくとも1種であることが望ましい。
これらのアルカリ剤を使用すると、炭酸ナトリウムを用いた場合よりも高い洗浄力を得ることができ、かつ、低起泡性が維持されるため、油汚れの洗浄に適した洗浄剤組成物とすることに適している。また、炭酸塩を用いていないため、洗浄液中の炭酸イオン濃度が高くならず、スケールが析出しにくい。
本発明の固形洗浄剤組成物において、上記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(2)で示される構造を有することが望ましい。
Figure 2014203643
(式中、mは3以上の整数である。)
本発明の固形洗浄剤組成物において、上記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(3)で示される構造を有することが望ましい。
Figure 2014203643
本発明の固形洗浄剤組成物において、上記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(4)で示される構造を有することが望ましい。
Figure 2014203643
(式中、Xはアルコールの残基又はアルキルフェノールの残基である。)
本発明の固形洗浄剤組成物は、(C)塩素剤をさらに含有することが望ましい。
洗浄剤組成物中に塩素剤が配合されていると、漂白、殺菌効果をともに発揮させることができる。
また、本発明の固形洗浄剤組成物に配合される非イオン性界面活性剤(A)は、塩素剤と反応しないため、塩素剤を失活させることがなく、高い塩素安定性を有する洗浄剤組成物となる。
本発明の固形洗浄剤組成物においては、上記塩素剤が、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム、塩素化イソシアヌール酸カリウム、トリクロロイソシアヌール酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム及び次亜塩素酸カリウムからなる群から選択された少なくとも1種であることが望ましい。
本発明の固形洗浄剤組成物において、上記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(5)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤のアルキレンオキサイド末端のヒドロキシル基に対して付加反応を行うことにより末端に一般式(1)で示されるアセタール構造を設けることにより製造されていることが望ましい。
Figure 2014203643
アセタール構造は、アルキレンオキサイド末端のヒドロキシル基に対する付加反応により生成させることができるが、この付加反応は反応率が高いため、アルキレンオキサイド末端のヒドロキシル基が残存しないように末端を封鎖させることができる。
また、副生成物が生じることもない。
そのため、洗浄剤組成物に含まれる界面活性剤に、末端がヒドロキシル基であるものが混在する可能性が低く、低起泡性を確実に担保させることができる。
本発明の固形洗浄剤組成物において、上記付加反応は、酸触媒下でヒドロキシル基にジヒドロピランを付加させる反応であることが望ましい。
本発明の固形洗浄剤組成物の剤形は、粉末、顆粒、錠剤、タブレット、フレーク又はブロックであることが望ましい。
本発明の固形洗浄剤組成物は、起泡性を低く保つことができ、洗浄力が高く、スケールが析出しにくいという効果を有する。
本発明の固形洗浄剤組成物は、下記(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする。
(A)末端に一般式(1)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤
(B)アルカリ金属の水酸化物、メタケイ酸のアルカリ金属塩、セスキケイ酸のアルカリ金属塩、オルソケイ酸のアルカリ金属塩、オルソリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、テトラリン酸のアルカリ金属塩、ペンタリン酸のアルカリ金属塩、ヘキサリン酸のアルカリ金属塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩からなる群から選択された少なくとも1種のアルカリ剤
Figure 2014203643
(式中、Rは水素原子またはアルキル基、R及びRはエーテル結合を含んでもよい炭化水素基であり、RとRは環を形成していてもよく、AOは、同一又は異なっていてもよいオキシアルキレン基であり、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜400の数である。)
上記一般式(1)で示される構造は、アセタール構造である。
アセタール構造は、ヒドロキシル基の保護基として用いられる構造であり、ヒドロキシル基末端をアセタール構造とすることで、末端の構造がアルカリ剤と反応してアニオン化することがなくなる。
そのため、アルカリ剤の存在下においても低起泡性が維持される。
アセタール構造はアルカリ剤の存在下で安定な構造であるため、非イオン性界面活性剤(A)はアルカリ剤を含む洗浄剤組成物に使用することに適している。
また、アセタール構造は、アルキレンオキサイド末端のヒドロキシル基に対する付加反応により生成させることができる。この付加反応は反応率が高いため、アルキレンオキサイド末端のヒドロキシル基が残存しないように末端を封鎖させることができる。
すなわち、アセタール構造は、「アルカリ剤の存在下での安定性が高い」という特徴と「付加反応により形成されるためヒドロキシル基が残存しない」という特徴を有する。
有機合成の分野で用いられる、ヒドロキシル基を保護するための保護基としてアセタール構造以外の保護基(例えば、メチル基、ベンジル基、アセチル基、トリメチルシリル基等)が挙げられる。しかしながら、アセタール構造以外の保護基は、アセタール構造の特徴である「アルカリ剤の存在下での安定性が高い」という特徴、又は、「付加反応により形成されるためヒドロキシル基が残存しない」という特徴のいずれかを満足しないため、ヒドロキシル基末端を封鎖するための構造として適していない。すなわち、アセタール構造でヒドロキシル基末端を封鎖している非イオン性界面活性剤(A)は、他の保護基でヒドロキシル基末端を封鎖した界面活性剤に比べて「アルカリ剤の存在下での低起泡性」という効果を発揮するために有利であるといえる。
一般式(1)におけるRは、エーテル結合を含んでもよい炭化水素基である。Rは炭素及び水素のみからなるアルキレン基であってもよく、エーテル結合を含むアルキレン基であってもよい。
また、R自体に環状構造が含まれていてもよく、環状構造の例としては、シクロヘキサン環、ベンゼン環、ナフタレン環等が挙げられる。
自体に環状構造が含まれる場合、RとRが環を形成することによって、一般式(1)で示される構造の末端が縮合環となっていてもよい。
一般式(1)に含まれるアセタール構造として望ましい構造は、下記一般式(2)に示される構造である。
Figure 2014203643
(式中、mは3以上の整数である。)
上記一般式(2)で示される構造は、一般式(1)においてRとRが環を形成した構造である。
また、上記一般式(2)に含まれる構造のうち、末端に一般式(3)で示される構造を有することが望ましい。
Figure 2014203643
上記一般式(3)で示される構造は、一般式(2)においてmが4である構造である。
また、一般式(3)で表される構造のうち、さらに望ましい構造は、RがHである構造(テトラヒドロピラニルエーテル)である。
テトラヒドロピラニルエーテルは、中性及びアルカリ性環境下での安定性が高く、また、アセタール構造の原料となるジヒドロピランが安価で入手しやすいため、好ましい。
この構造は、後述するように、酸触媒下でヒドロキシル基にジヒドロピランを付加させることにより得られる。
なお、本明細書におけるジヒドロピランとは、下記式(6)で表される3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(DHP)を意味する。
Figure 2014203643
上記一般式(1)で示されるアセタール構造として、上記一般式(2)、(3)で表される環を有する構造の他、環を有する構造として下記式(7)、(8)、(9)で表される構造も挙げられる。
Figure 2014203643
Figure 2014203643
Figure 2014203643
式(7)で示す構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に下記式(10)で示す2,3−ジヒドロ―1,4−ジオキシンを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
式(8)で示す構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に下記式(11)で示す2,3−ジヒドロフランを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
式(9)で示す構造は、一般式(1)において、RがR自体に環状構造を含む構造であり、一般式(1)で示される構造の末端が縮合環となる構造の一例である。
この構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に下記式(12)で示す2,3−ベンゾフランを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
上記一般式(1)で示されるアセタール構造としては、環を有する構造の他に、環を有さない構造も挙げられる。
一般式(1)に含まれるアセタール構造が環を有さない場合に望ましい構造は、上記一般式(1)におけるRがアルキル基である構造である。
としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基であれば特に限定されるものではなく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
上記一般式(1)におけるR及びRは、Rがアルキル基であるか否かに関係なく、炭化水素基であれば特に限定されるものではなく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、環状炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
また、R及びRは、エーテル結合を含む炭化水素基であってもよい。
また、一般式(1)においてRがアルキル基である構造のうち、末端に下記一般式(13)に示される構造を有することが特に望ましい。
Figure 2014203643
上記一般式(13)で示される構造は、一般式(1)においてRとRが共にメチル基であり、Rがエチル基である構造である。
上記一般式(13)で表される構造は、末端が2−エトキシプロピル基となっており、酸触媒下でヒドロキシル基に2−エトキシプロペンを付加させることにより得られる。
その他の具体的な構造の例としては、下記一般式(14)〜(19)で表される構造等が挙げられる。
Figure 2014203643
上記一般式(14)で示される構造は、一般式(1)においてRがメチル基、Rがエチル基、Rがメチル基である構造である。
上記構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に2−メトキシ−1−ブテンを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
上記一般式(15)で示される構造は、一般式(1)においてRがメチル基、Rがペンチル基、Rがメチル基である構造である。
上記構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に2−メトキシ−1−ヘプテンを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
上記一般式(16)で示される構造は、一般式(1)においてRがメチル基、Rがメチル基、Rがシクロヘキシル基である構造である。
上記構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に2−シクロヘキシルオキシ−1−プロペンを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
上記一般式(17)で示される構造は、一般式(1)においてRがメチル基、Rがメチル基、Rがフェニル基である構造である。
上記構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に2−フェノキシ−1−プロペンを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
上記一般式(18)で示される構造は、一般式(1)においてR、R、Rがいずれもメチル基である構造である。
上記構造は、酸触媒下でヒドロキシル基に2−メトキシプロペンを付加させることにより得られる。
Figure 2014203643
上記一般式(19)で示される構造は、一般式(1)においてR、Rがいずれもメチル基、Rがベンジル基である構造である。
上記構造は、酸触媒下でヒドロキシル基にベンジルイソプロペニルエーテルを付加させることにより得られる。
また、上記一般式(1)に含まれる構造のうち、末端に一般式(20)で示される構造を有することも望ましい。
Figure 2014203643
上記一般式(20)で示される構造は、一般式(1)においてRが水素原子、Rがメチル基であり、Rがエチル基である構造である。
上記一般式(20)で表される構造は、末端がエトキシエチル基となっており、酸触媒下でヒドロキシル基にエチルビニルエーテルを付加させることにより得られる。
AO(オキシアルキレン基)としては、オキシエチレン基(EO)、オキシプロピレン基(PO)、又は、オキシブチレン基が挙げられる。非イオン性界面活性剤(A)には、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、又は、オキシブチレン基のうちの1種類のみが含まれていてもよく、これらのうちの複数種類が含まれていてもよい。オキシエチレン基、オキシプロピレン基、又は、オキシブチレン基の繰り返し構造の単位も特に限定されるものではない。
非イオン性界面活性剤(A)におけるAOの平均付加モル数nは、1〜400であり、nの好ましい下限値は3、より好ましい下限値は5であり、好ましい上限値は100、より好ましい上限値は50、さらに好ましい上限値は30、よりさらに好ましい上限値は15である。
好ましいnの範囲の例として示すと、3〜100、5〜50、3〜30又は5〜15である。
通常、非イオン性界面活性剤(A)は、AOの付加モル数nが異なる複数の化合物の混合物である。非イオン界面活性剤(A)の分子のそれぞれに含まれるAOの付加モル数は整数値であるが、AOの付加モル数を測定した場合の測定値は、非イオン界面活性剤(A)の分子のそれぞれに含まれるAOの付加モル数の平均値として測定されるので、これを平均付加モル数とする。
また、非イオン性界面活性剤(A)は、AOの種類が異なる複数の化合物の混合物であってもよい。
非イオン性界面活性剤(A)は、末端に一般式(1)で示されるアセタール構造を有することを特徴としているが、非イオン性界面活性剤全体の構造としては、下記一般式(4)で示される構造を有することが望ましい。
Figure 2014203643
(Xはアルコールの残基又はアルキルフェノールの残基である。)
上記一般式(4)におけるXのうち、アルコールの残基の好ましい具体例としては、オクチルアルコールの残基、2−エチルヘキシルアルコールの残基、デシルアルコールの残基、イソデシルアルコールの残基、ラウリルアルコールの残基、ドデシルアルコールの残基、トリデシルアルコールの残基、ミリスチルアルコールの残基、テトラデシルアルコールの残基、ペンタデシルアルコールの残基、セチルアルコールの残基、ヘキサデシルアルコールの残基、イソヘキサデシルアルコールの残基、ヘプタデシルアルコールの残基、ステアリルアルコールの残基、オクタデシルアルコールの残基、イソステアリルアルコールの残基、エライジルアルコールの残基、オレイルアルコールの残基、リノレイルアルコールの残基、エライドリノレイルアルコールの残基、リノレニルアルコールの残基、エライドリノレニルアルコールの残基、リシノレイルアルコールの残基、ノナデシルアルコールの残基、アラキジルアルコール(エイコサノール)の残基、オクチルドデシルアルコールの残基、ヘンエイコサノールの残基、ベヘニルアルコール(1−ドコサノール)の残基、エルシルアルコールの残基、トリコサノールの残基、リグノセリルアルコール(1−テトラコサノール)の残基、ペンタコサノールの残基、セリルアルコールの残基、1−ヘプタコサノールの残基、モンタニルアルコール(1−オクタコサノール)の残基、1−ノナコサノールの残基、ミリシルアルコール(1−トリアコンタノール)の残基、1−ヘントリアコンタノールの残基、1−ドトリアコンタノールの残基、ゲジルアルコール(1−テトラトリアコンタノール)の残基等が挙げられる。アルキルフェノールの残基の好ましい具体例としては、ノニルフェノールの残基、ドデシルフェノールの残基、オクチルフェノールの残基、オクチルクレゾールの残基等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤(A)は、Xとしてこれらの残基のうちの1種類のみを有する化合物であってもよく、異なるXを有する複数の化合物の混合物であってもよい。
また、非イオン性界面活性剤(A)は、両末端にアセタール構造を有してもよく、下記一般式(21)で示される構造を有していてもよい。
Figure 2014203643
(式中、R及びRは水素原子またはアルキル基、R、R、R及びRはエーテル結合を含んでもよい炭化水素基であり、RとR、RとRはそれぞれ環を形成していてもよく、AOは、同一又は異なっていてもよいオキシアルキレン基であり、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜400の数である。)
両末端にアセタール構造を有する非イオン界面活性剤は、分子両末端にヒドロキシル基を有する(ポリ)アルキレングリコールのヒドロキシル基をアセタール化することにより得られる。
(ポリ)アルキレングリコールとしては、AOがオキシエチレン基であるポリエチレングリコール、AOがオキシプロピレン基であるポリプロピレングリコールが挙げられる。また、AOがHO−(PO)o1−(EO)p1−(PO)q1−Hの構造(o1、p1及びq1は1以上の整数である)を有するポリアルキレングリコール(例えば、プルロニック(BASFジャパン株式会社製))、HO−(EO)o2−(PO)p2−(EO)q2−Hの構造(o2、p2及びq2は1以上の整数である)を有するポリアルキレングリコール(例えば、ブラウノン(青木油脂工業株式会社製))等が挙げられる。
なお、分子両末端にヒドロキシル基を有する(ポリ)アルキレングリコールとしてのAOの平均付加モル数nは、1〜400であるが、nが3〜300のものが好ましく、nが5〜200のものがより好ましい。
上記一般式(21)で示される構造の界面活性剤の具体例としては、両末端がテトラヒドロピラニルエーテルとなっている下記式(22)で示される構造が挙げられる。
Figure 2014203643
この構造は、ポリエチレングリコール等の両末端にヒドロキシル基を有する界面活性剤1モルに対してジヒドロピランを2モル付加させることによって得られる。
また、上記一般式(21)で示される構造の界面活性剤の他の具体例としては、両末端がジオキサニル基(一般式(7)参照)である構造、両末端がテトラヒドロフラニルエーテル(一般式(8)参照)である構造、両末端が2−エトキシエチル基(一般式(20)参照)である構造、両末端が2−エトキシプロピル基(一般式(13)参照)である構造等が挙げられる。
以下、非イオン性界面活性剤(A)の製造方法について説明する。
まず、出発物質として、末端に下記一般式(5)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤を準備する。
Figure 2014203643
一般式(5)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤としては、市販されている界面活性剤を使用することができる。例えば、商品名「エマルミン」(三洋化成工業株式会社製)、商品名「ワンダーサーフ」(青木油脂工業株式会社製)、商品名「ブラウノン」(青木油脂工業株式会社製)、商品名「ファインサーフ」(青木油脂工業株式会社製)、商品名「アデカノール」(株式会社ADEKA製)、商品名「プルラファック」「プルロニック」(BASFジャパン株式会社製)、商品名「ノイゲン」(第一工業製薬株式会社製)、商品名「ペレテックス」(ミヨシ油脂株式会社製)等が挙げられる。
上記非イオン性界面活性剤のアルキレンオキサイド末端のヒドロキシル基に対して、付加反応を行うことによりヒドロキシル基を封鎖して、一般式(1)で示されるアセタール構造を得る。
付加反応の具体的な手順は、ヒドロキシル基に付加反応させて得るアセタール構造によって異なるが、例えば、一般式(3)で表され、RがHである構造(テトラヒドロピラニルエーテル)は、非イオン性界面活性剤のヒドロキシル基末端にジヒドロピラン(DHP)を酸触媒と共に有機溶媒下で反応させることにより得ることができる。
上記酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホネート、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、塩酸、酸性イオン交換樹脂等が挙げられる。この中では、扱いが容易であり、安価であるためp−トルエンスルホン酸が望ましい。
上記反応に用いる有機溶媒としては、一般的な有機溶媒を用いることができ、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、クロロベンゼン、メチルtert−ブチルエーテル等を用いることができる。
反応の終了は、酸触媒の中和により行う。中和に用いる塩基としては特に限定されるものではないが、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の粉末またはそれらの溶液等を用いることができる。
反応条件は、出発物質の種類や量により適宜定めることができるが、例えば、非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル60〜70gを塩化メチレン溶液25〜100ml中で反応させる場合、ポリオキシエチレンラウリルエーテルの全てのヒドロキシル基と反応させるのに充分な量(モル比でポリオキシエチレンラウリルエーテルに対して1〜10倍)のジヒドロピランと酸触媒として1〜10mol%のp−トルエンスルホン酸を加えて、0.5時間〜終夜(10時間)室温にて撹拌した後、炭酸水素ナトリウムを加えて反応を終了させ、ろ過したのち、溶媒及び未反応のジヒドロピランを留去する方法が挙げられる。
本発明の固形洗浄剤組成物中における非イオン性界面活性剤(A)の濃度は、特に限定されるものではないが、0.1〜60重量%であることが望ましく、0.5〜40重量%であることがより望ましく、0.5〜30重量%であることがさらに望ましい。
アルカリ剤(B)としてはアルカリ金属の水酸化物、メタケイ酸のアルカリ金属塩、セスキケイ酸のアルカリ金属塩、オルソケイ酸のアルカリ金属塩、オルソリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、テトラリン酸のアルカリ金属塩、ペンタリン酸のアルカリ金属塩、ヘキサリン酸のアルカリ金属塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩からなる群から選択された少なくとも1種が用いられる。
また、これらのアルカリ剤のうちの1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の固形洗浄剤組成物中におけるアルカリ剤(B)の濃度は、特に限定されるものではないが、2〜95重量%であることが望ましく、30〜95重量%であることがより望ましく、45〜95重量%であることがさらに望ましい。
アルカリ剤が複数種類用いられている場合、アルカリ剤の濃度は各アルカリ剤の濃度の合計値として定められる。
アルカリ剤(B)がアルカリ金属の水酸化物である場合には、2〜95重量%であることが望ましく、5〜80重量%であることがより望ましく、10〜80重量%であることがさらに望ましい。
アルカリ剤(B)がメタケイ酸のアルカリ金属塩、セスキケイ酸のアルカリ金属塩又はオルソケイ酸のアルカリ金属塩である場合には、2〜95重量%であることが望ましく、10〜95重量%であることがより望ましく、10〜60重量%であることがさらに望ましい。
アルカリ剤(B)がオルソリン酸、ピロリン酸、テトラリン酸、ペンタリン酸及びヘキサリン酸のアルカリ金属塩である場合には、2〜95重量%であることが望ましく、10〜95重量%であることがより望ましく、10〜60重量%であることがさらに望ましい。
アルカリ剤(B)がカルボン酸のアルカリ金属塩である場合には、2〜95重量%であることが望ましく、15〜95重量%であることがより望ましく、15〜70重量%であることがさらに望ましい。
本発明におけるアルカリ剤とは、水に溶解した際にアルカリ性を示すものに限らず、非イオン性界面活性剤(A)の末端アセタール構造が分解しない程度の酸性や中性を示す化合物を含む。従って、本発明の洗浄剤組成物を水に溶解した際には、その水溶液のpHが7.0以下となることもある。
アルカリ剤(B)は無水物であってもよく、水和物であってもよい。
アルカリ剤(B)を構成するアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムが好ましく、ナトリウム、カリウムがより好ましい。
アルカリ剤(B)のうち、アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
アルカリ剤(B)のうち、ケイ酸のアルカリ金属塩としては、下記式(23)で表されるものであり、a/b=1.0〜2.0である、メタケイ酸ナトリウム(a/b=1.0)、メタケイ酸カリウム(a/b=1.0)、セスキケイ酸ナトリウム(a/b=1.5)、セスキケイ酸カリウム(a/b=1.5)、オルソケイ酸ナトリウム(a/b=2.0)、オルソケイ酸カリウム(a/b=2.0)が挙げられる。
a/bが1.0未満の場合、化合物中のシリカ成分が多くなるため、シリカ由来の難溶性析出物質であるシリカスケールが発生しやすくなる。
Figure 2014203643
[式(23)中、Mは−Li、−Na又は−Kである。a、bは1以上の整数であり、cは0以上の整数である。]
アルカリ剤(B)のうち、リン酸のアルカリ金属塩としては、オルソリン酸ナトリウム、オルソリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、テトラリン酸ナトリウム、テトラリン酸カリウム、ペンタリン酸ナトリウム、ペンタリン酸カリウム、ヘキサリン酸ナトリウム及びヘキサリン酸カリウムが挙げられる。
本明細書において、リン酸のアルカリ金属塩は、特筆しない限り、すべてのヒドロキシル基の水素がアルカリ金属に置換された化合物を指している。例えば、オルソリン酸ナトリウムはオルソリン酸三ナトリウムを示し、ピロリン酸ナトリウムはピロリン酸四ナトリウムを示している。
アルカリ剤(B)のうち、カルボン酸塩としては、カルボキシル基の個数は特に限定されないが、例えば1〜5価のカルボン酸塩が挙げられる。1価のカルボン酸塩としては、酢酸塩、プロピオン酸塩、グルコン酸塩等が挙げられる。
2価のカルボン酸塩としては、リンゴ酸塩、酒石酸塩及びヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩等が挙げられる。
3価のカルボン酸塩としては、クエン酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ニトリロ三酢酸塩、メチルグリシン二酢酸塩及び2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸塩等が挙げられる。
4価のカルボン酸塩としては、エチレンジアミン四酢酸塩、エチレンジアミン二コハク酸塩、グルタミン酸二酢酸塩及びアスパラギン酸二酢酸塩等が挙げられる。
5価のカルボン酸としては、エチレントリアミン五酢酸塩等が挙げられる。
アルカリ剤(B)としては、さらに、下記式(24)で表されるポリアスパラギン酸系化合物、下記式(25)で表されるイミノジコハク酸系化合物、下記式(26)で表されるイミノジ酢酸系化合物も挙げられる。
Figure 2014203643
[式(24)中、Mは同一又は異なって−H、−Li、−Na又は−Kであり、少なくとも1つ以上のMが−Li、−Na、又は−Kである。s、tは整数である。]
Figure 2014203643
[式(25)中、Mは同一又は異なって−H、−Li、−Na又は−Kであり、少なくとも1つ以上のMが−Li、−Na、又は−Kである。]
Figure 2014203643
[式(26)中、Mは同一又は異なって−H、−Li、−Na又は−Kであり、少なくとも1つ以上のMが−Li、−Na、又は−Kである。]
二価以上のカルボン酸塩については、全てのカルボキシル基の水素がアルカリ金属イオンに置換されていてもよいし、一部のカルボキシル基の水素がアルカリ金属イオンに置換されていてもよいが、洗浄力の観点から、全てのカルボキシル基の水素がアルカリ金属イオンに置換されたものが好ましい。
すなわち、二価のカルボン酸塩としては、リンゴ酸二ナトリウム、リンゴ酸二カリウム、酒石酸二ナトリウム、酒石酸二カリウム、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二カリウムが好ましく、
三価のカルボン酸塩としては、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三カリウム、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、ニトリロ三酢酸三カリウム、メチルグリシン二酢酸三ナトリウム、メチルグリシン二酢酸三カリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸三ナトリウム、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸三カリウムが好ましく、
四価のカルボン酸塩としては、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四カリウム、エチレンジアミン二コハク酸四ナトリウム、エチレンジアミン二コハク酸四カリウム、グルタミン酸二酢酸四ナトリウム、グルタミン酸二酢酸四カリウム、アスパラギン酸二酢酸四ナトリウム、アスパラギン酸二酢酸四カリウムが好ましく、
五価のカルボン酸塩としては、エチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、エチレントリアミン五酢酸五カリウムが好ましい。
また、二価以上のカルボン酸塩は、複数種類のアルカリ金属イオンを含んでいてもよく、例えば、四価のカルボン酸塩として、エチレンジアミン四酢酸二カリウム二ナトリウム等も好適に用いることができる。
上記カルボン酸のアルカリ金属塩のうち、洗浄力の観点から、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四カリウム、メチルグリシン二酢酸三ナトリウム、メチルグリシン二酢酸三カリウム、ニトリロ三酢酸三ナトリウム及びニトリロ三酢酸三カリウムが特に好ましい。
本発明の固形洗浄剤組成物に含まれる非イオン性界面活性剤(A)の末端のアセタール構造は、上記アルカリ剤の存在下においても安定であり、非イオン性界面活性剤が安定に存在するため、アルカリによる油汚れ等に対する洗浄効果と非イオン性界面活性剤による洗浄効果及び消泡剤としての機能をともに発揮させることができる。
本発明の固形洗浄剤組成物を水に溶解した際のpHは特に限定されるものではないが、非イオン性界面活性剤(A)の末端のアセタール構造の安定性の観点からは、中性〜アルカリ性域であることが望ましい。
固形洗浄剤組成物を水に溶解した際のpHは、洗浄剤組成物10gを水90gと混合した状態(洗浄剤組成物の濃度が10重量%)で測定したpHとして、中性の洗浄剤組成物とする場合、そのpHが6以上9未満であることが望ましく、弱アルカリ性の洗浄剤組成物とする場合、pHが9以上12未満であることが望ましく、強アルカリ性の洗浄剤組成物とする場合、pHが12以上であることが望ましい。
pHの測定は、市販のpHメーター等を用いて行えばよいが、例えば、堀場製作所製、D−21型を用いて測定することができる。
本発明の固形洗浄剤組成物は、塩素剤(C)をさらに含んでもよく、塩素剤(C)としては、例えば、塩素化イソシアヌール酸塩(塩素化イソシアヌール酸ナトリウム、塩素化イソシアヌール酸カリウム等)、トリクロロイソシアヌール酸、次亜塩素酸塩(次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム等)等が挙げられる。
また、これらの塩素剤のうちの1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の固形洗浄剤組成物に含まれる非イオン性界面活性剤(A)はその末端にヒドロキシル基を有さず、アセタール構造を有しており、アセタール構造は塩素剤(C)と反応しないので、洗浄剤組成物中の塩素剤(C)の失活が防止される。
洗浄剤組成物中における塩素剤(C)の濃度は、特に限定されるものではないが、有効塩素濃度として0〜45重量%となるように配合されることが望ましい。塩素剤の濃度は、0〜50重量%であることがより望ましく、2〜50重量%であることが更に望ましい。
塩素剤が複数種類用いられている場合、塩素剤の濃度は各塩素剤の濃度の合計値として定められる。
本発明の固形洗浄剤組成物は、必要に応じて高分子分散剤(D)、工程剤(E)等の、洗浄剤組成物に配合される他の成分を含有してもよい。また、非イオン性界面活性剤(A)以外の界面活性剤を含有していてもよい。
高分子分散剤(D)としては、ポリアクリル酸、ポリアコニット酸、ポリイタコン酸、ポリシトラコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン酸、ポリメタコン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、ポリビニルホスホン酸、スルホン化ポリマレイン酸、オレフィン−マレイン酸共重合体、無水マレイン酸ジイソブチレン共重合体、無水マレイン酸スチレン共重合体、無水マレイン酸メチルビニルエーテル共重合体、無水マレイン酸エチレン共重合体、無水マレイン酸エチレンクロスリンク共重合体、無水マレイン酸アクリル酸共重合体、無水マレイン酸酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸アクリロニトリル共重合体、無水マレイン酸アクリル酸エステル共重合体、無水マレイン酸ブタジエン共重合体、無水マレイン酸イソプレン共重合体、無水マレイン酸と一酸化炭素から誘導されるポリ−β−ケトカルボン酸、イタコン酸エチレン共重合体、イタコン酸アコニット酸共重合体、イタコン酸マレイン酸共重合体、イタコン酸アクリル酸共重合体、マロン酸メチレン共重合体、イタコン酸フマール酸共重合体、エチレングリコールエチレンテレフタレート共重合体、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体及びこれらの金属塩等が挙げられる。なかでも、コスト面、経済性の点から、ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量Mw=3,000〜30,000)、ポリマレイン酸−アクリル酸ナトリウム、オレフィン−マレイン酸ナトリウム共重合体等が好適に用いられる。
工程剤(E)は、洗浄剤組成物の剤形を制御するために加えられる増粘剤や増量剤であり、pHが中性であるものが望ましく、水、硫酸ナトリウム、粉末シリカ、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
その他の成分として、過ホウ酸ナトリウム等の酸素系漂白剤を含んでいてもよい。
本発明の固形洗浄剤組成物の剤形は、粉末、顆粒、錠剤、タブレット、フレーク又はブロック等であることが望ましく、洗浄剤組成物を構成する成分の一部が液状であっても、他の構成成分中に含浸されるなど洗浄剤組成物全体として固形であればよく、構成成分のすべてが固形であることを指すものではない。
以下に本発明をより具体的に説明する実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(製造例1)(A−1)の製造
非イオン性界面活性剤として、オキシアルキレン基を1〜400個の範囲で有し、アルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(株式会社ADEKA製、アデカノールB722)(140g)の塩化メチレン溶液(50ml)に20gのジヒドロピラン(DHP)と、触媒として1mol%のパラトルエンスルホン酸を加えて、終夜(10時間)、室温にて撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えて反応を終了させ、ろ過したのち、溶媒及び未反応のジヒドロピランを留去して目的生成物を得た。
得られた生成物は、上記非イオン性界面活性剤の末端のヒドロキシル基とDHPが反応してなる、末端にアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤(A−1)である。
(製造例2)(A−2)の製造
非イオン性界面活性剤として、オキシアルキレン基を1〜400個の範囲で有し、アルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(株式会社ADEKA製、アデカノールBO−922)(110g)の塩化メチレン溶液(50ml)に18gのエチルビニルエーテルと、触媒として1mol%のパラトルエンスルホン酸を加えて、終夜(10時間)、室温にて撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えて反応を終了させ、ろ過したのち、溶媒及び未反応のエチルビニルエーテルを留去して目的生成物を得た。
得られた生成物は、上記非イオン性界面活性剤の末端のヒドロキシル基とエチルビニルエーテルが反応してなる、末端にアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤(A−2)である。
(製造例3)(A−3)の製造
非イオン性界面活性剤として、オキシアルキレン基を1〜400個の範囲で有し、アルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(株式会社ADEKA製、アデカノールB−2020)(300g)の塩化メチレン溶液(50ml)に17gの2,3−ジヒドロフランと、触媒として1mol%のパラトルエンスルホン酸を加えて、終夜(10時間)、室温にて撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えて反応を終了させ、ろ過したのち、溶媒及び未反応の2,3−ジヒドロフランを留去して目的生成物を得た。
得られた生成物は、上記非イオン性界面活性剤の末端のヒドロキシル基と2,3−ジヒドロフランが反応してなる、末端にアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤(A−3)である。
(製造例4)(A−4)の製造
非イオン性界面活性剤として、オキシアルキレン基を1〜400個の範囲で有し、アルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(株式会社ADEKA製、アデカノールB−2030)(280g)の塩化メチレン溶液(50ml)に21gの2,3−ジヒドロ―1,4−ジオキシンと、触媒として1mol%のパラトルエンスルホン酸を加えて、終夜(10時間)、室温にて撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えて反応を終了させ、ろ過したのち、溶媒及び未反応の2,3−ジヒドロ―1,4−ジオキシンを留去して目的生成物を得た。
得られた生成物は、上記非イオン性界面活性剤の末端のヒドロキシル基と2,3−ジヒドロ―1,4−ジオキシンが反応してなる、末端にアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤(A−4)である。
(製造例5)(A−5)の製造
非イオン界面活性剤として、分子両末端にヒドロキシル基を有するポリアルキレングリコール(商品名:Pluronic RPE 2520)を80g準備し、上記ポリアルキレングリコールの塩化メチレン溶液(50ml)に10gのエチルビニルエーテルと、触媒として1mol%のp−トルエンスルホン酸とを加えて、終夜(10時間)、室温にて撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えて反応を終了させ、ろ過したのち、溶媒及び未反応のエチルビニルエーテルを留去して目的生成物を得た。
得られた目的生成物は、上記ポリアルキレングリコールの分子両末端のヒドロキシル基とエチルビニルエーテルとが反応してなる、分子両末端にアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤(A−5)である。
なお、Pluronic RPE 2520は、AOがHO−(PO)o3−(EO)p3−(PO)q3−Hの構造を有し(o3、p3及びq3は1以上の整数である)、EOとPOとのモル比がEO:PO=2:8のポリアルキレングリコールである。
(製造例6)(A−6)
製造例5において、ポリアルキレングリコール(商品名:Pluronic RPE 2520)に代えて、別のポリアルキレングリコール(商品名:Blaunon P 174)を、エチルビニルエーテルに代えて、DHPを使用した他は同様にして目的生成物を得た。
得られた目的生成物は、上記ポリアルキレングリコールの分子両末端のヒドロキシル基とDHPとが反応してなる、分子両末端にアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤(A−6)である。
なお、Blaunon P 174は、AOがHO−(EO)o7−(PO)p7−(EO)q7−Hの構造を有し(o7、p7及びq7は1以上の整数である)、EOとPOとのモル比がEO:PO=4:6のポリアルキレングリコールである。
(比較製造例1〜3)
後述する評価試験で使用する界面活性剤として、以下の界面活性剤を準備した。
(比較製造例1)界面活性剤(A´−1)
オキシアルキレン基を1〜400個の範囲で有し、アルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(株式会社ADEKA製、アデカノールB722)。
(比較製造例2)界面活性剤(A´−2)
オキシアルキレン基を1〜400個の範囲で有し、アルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(株式会社ADEKA製、アデカノールBO922)。
(比較製造例3)界面活性剤(A´−3)
オキシアルキレン基を1〜400個の範囲で有し、アルキレンオキサイド末端にヒドロキシル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(株式会社ADEKA製、アデカノールB−2020)。
界面活性剤(A´−1)〜(A´−3)は、それぞれ、製造例で製造する界面活性剤(A−1)〜(A−3)の原料である。
(洗浄剤組成物の調製)
上記製造例及び比較製造例で準備した界面活性剤を使用して、実施例1〜30及び比較例1〜10の洗浄剤組成物を調製した。
実施例1〜30の洗浄剤組成物の処方を表1−1及び表1−2に、比較例1〜10の洗浄剤組成物の処方を表2にそれぞれ示した。
Figure 2014203643
Figure 2014203643
Figure 2014203643
(pHの測定)
各実施例及び比較例の洗浄剤組成物について、洗浄剤組成物の濃度が10重量%となるように水と混合し、pHメーター(堀場製作所製、D−21型)を用いてpHを測定した。
評価結果を表1−1、表1−2及び表2に示した。
(外観(変色の有無)の観察)
各実施例及び比較例の洗浄剤組成物について、洗浄剤組成物の調製直後と、洗浄剤組成物を45℃/15日、又は、45℃/30日保管した後での洗浄剤組成物の色の変化を目視で確認した。評価結果を表1−1、表1−2及び表2に示した。
○:変色は見られない。
×:明らかな変色が見られた。
(抑泡性試験)
各実施例及び比較例の洗浄剤組成物について、抑泡性試験を行った。
洗浄剤組成物を調製した直後の洗浄剤組成物、又は、45℃、30日保管した後の洗浄剤組成物を、ホバート製一槽式コンベアータイプの自動食器洗浄機に、洗浄剤組成物の濃度が0.05重量%となるようにそれぞれ投入して、60℃で2分間運転し、運転直後の泡高を計測した。評価結果を表1−1、表1−2及び表2に示した。
○:泡高1cm未満で、自動食器洗浄機での使用に好ましい。
△:泡高1cm以上5cm未満で、自動食器洗浄機での使用が可能である。
×:泡高5cm以上で、自動食器洗浄機での使用に好ましくない。
(洗浄力試験)
各実施例及び比較例の洗浄剤組成物について、洗浄力試験を行った。
洗浄力試験は、自動食器洗浄機内の水量に対して洗浄剤組成物の濃度が0.05重量%になるように洗浄剤組成物を投入して、自動食器洗浄機を用いて汚れを洗浄してその外観を評価することにより行った。
自動食器洗浄機としては、ホシザキ製ドアタイプの洗浄機を用い、洗浄条件は洗浄時間60秒、洗浄温度60℃とした。
洗浄対象の汚れとして、複合汚垢(蛋白質、澱粉質、油脂の混合物)を塗ったグラスを用いた。評価結果を表1−1、表1−2及び表2に示した。
◎:汚れの付着は見られない。
○:汚れの付着はほとんど見られない。
△:薄い曇り状の汚れが見られる。
×:明らかな汚れの残留が見られる。
(塩素安定性試験)
実施例1〜3、7、14〜29及び比較例1、2、7〜10で調製した洗浄剤組成物について塩素安定性試験を行った。
有効塩素濃度を下記に示すヨウ素滴定法で測定した。
上記洗浄剤組成物約1gに、ヨウ化カリウム水溶液(濃度約2重量%)50mL及び酢酸10mLを添加して充分に混合することにより混合液を作製した。次に、0.1Mのチオ硫酸ナトリウム水溶液で混合液を滴定し、褐色が消えて無色になった点を終点とした。その時のチオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量に基づき、次式(1)によって有効塩素濃度を算出した。
有効塩素濃度[%]=チオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量[mL]×0.3546/洗浄剤組成物採取量[g]・・・(1)
上記方法による有効塩素濃度の測定を、洗浄剤組成物の調製直後(0日)、45℃/30日保管後、45℃/15日保管後、25℃/45日保管後又は25℃/4日保管後にそれぞれ実施した。
表1−1、表1−2及び表2には、調製直後及び45℃/30日保管後、45℃/15日保管後、25℃/45日保管後又は25℃/4日保管後の有効塩素量、及び、調製直後から保管後の間の有効塩素の減少率を示した。
(スケール析出試験)
実施例14〜24及び比較例5,6の洗浄剤組成物について、以下の手順でスケール析出試験を行った。
精製水に塩化カルシウム・二水塩4.41gを溶解して2000mlの溶液としたものを人工硬水として準備した。
200mlステンレスビーカーに人工硬水21g、洗浄剤組成物(水で2重量%に希釈した水溶液)10g、水道水169gを入れ、ラップで蓋をして90℃の恒温槽中で27時間加熱後、一晩放冷した。
その後、ステンレスビーカー内の溶液を200mlガラスビーカーにゆっくり移し、空になったステンレスビーカーを乾燥させた。
乾燥後のステンレスビーカーの底面を観察し、白い付着物(スケール)があるかどうかを目視確認し、下記基準にて評価した。
○:スケールの付着がない。
×:スケールの付着がある。
これらの評価結果から、末端にアセタール構造を有する非イオン性界面活性剤を含み、アルカリ剤としてアルカリ金属の水酸化物等を含む実施例1〜30の洗浄剤組成物では、変色がなく、泡立ちが少なく、洗浄力が高いことがわかる。
一方、比較例1〜4、7〜10の洗浄剤組成物は、末端がヒドロキシル基である界面活性剤を含んでいるため、泡立ちが大きく、自動食器洗浄機での使用に適していなかった。
このことから、末端がヒドロキシル基である非イオン性界面活性剤を含む洗浄剤組成物は、起泡性が高くなりやすいことがわかる。
また、末端がヒドロキシル基である界面活性剤を含む比較例3、4の洗浄剤組成物では変色が見られた。
また、比較例5、6の洗浄剤組成物は、アルカリ剤として炭酸ナトリウムを含むため、洗浄力が不足しているのに加え、スケール析出が多くみられた。
塩素安定性試験については、界面活性剤の種類のみが異なる実施例1と比較例1、実施例3と比較例2をそれぞれ対比して評価する。また、実施例22〜24と比較例7〜10も界面活性剤の種類が異なる他は類似した組成であり、対比して塩素安定性を評価可能な組み合わせである。
それぞれ、対比する実施例と比較例を比較すると、末端にアセタール構造を有する界面活性剤を含む各実施例の洗浄剤組成物の方が、有効塩素の減少率が低くなっていた。
これらの結果から、末端にアセタール構造を有する界面活性剤を含む洗浄剤組成物は、塩素安定性に優れることがわかった。

Claims (9)

  1. 下記(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする固形洗浄剤組成物。
    (A)末端に一般式(1)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤
    (B)アルカリ金属の水酸化物、メタケイ酸のアルカリ金属塩、セスキケイ酸のアルカリ金属塩、オルソケイ酸のアルカリ金属塩、オルソリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、テトラリン酸のアルカリ金属塩、ペンタリン酸のアルカリ金属塩、ヘキサリン酸のアルカリ金属塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩からなる群から選択された少なくとも1種のアルカリ剤
    Figure 2014203643
    (式中、Rは水素原子またはアルキル基、R及びRはエーテル結合を含んでもよい炭化水素基であり、RとRは環を形成していてもよく、AOは、同一又は異なっていてもよいオキシアルキレン基であり、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜400の数である。)
  2. 前記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(2)で示される構造を有する請求項1に記載の固形洗浄剤組成物。
    Figure 2014203643
    (式中、mは3以上の整数である。)
  3. 前記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(3)で示される構造を有する請求項1又は2に記載の固形洗浄剤組成物。
    Figure 2014203643
  4. 前記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(4)で示される構造を有する請求項1〜3のいずれかに記載の固形洗浄剤組成物。
    Figure 2014203643
    (式中、Xはアルコールの残基又はアルキルフェノールの残基である。)
  5. (C)塩素剤をさらに含有する請求項1〜4のいずれかに記載の固形洗浄剤組成物。
  6. 前記塩素剤が、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム、塩素化イソシアヌール酸カリウム、トリクロロイソシアヌール酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム及び次亜塩素酸カリウムからなる群から選択された少なくとも1種である請求項5に記載の固形洗浄剤組成物。
  7. 前記非イオン性界面活性剤は、末端に一般式(5)で示される構造を有する非イオン性界面活性剤のアルキレンオキサイド末端のヒドロキシル基に対して付加反応を行うことにより末端に一般式(1)で示されるアセタール構造を設けることにより製造されている請求項1〜6のいずれかに記載の固形洗浄剤組成物。
    Figure 2014203643
  8. 前記付加反応は、酸触媒下でヒドロキシル基にジヒドロピランを付加させる反応である請求項7に記載の固形洗浄剤組成物。
  9. 剤形が、粉末、顆粒、錠剤、タブレット、フレーク又はブロックである請求項1〜8のいずれかに記載の固形洗浄剤組成物。
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