JPWO2014109335A1 - 電極材料及びスパークプラグ - Google Patents

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Abstract

中心電極5及び接地電極27の少なくとも一方にチップ31, 32が設けられたスパークプラグ1において、チップ31,32が設けられた電極を構成する。電極材料は、Niを主成分とし、Si含有量が0.50質量%以上1.0質量%未満、Al含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下、Cr含有量が12質量%以上34質量%以下、Y及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の含有量が0.03質量%以上0.2質量%以下、Fe含有量が0質量%超20質量%以下、C含有量が0.10質量%以下、Mn含有量が1.0質量%以下であり、Si及びAlの合計含有量が0.80質量%以上、かつ、Cr含有量の1/10以下である。

Description

本発明は、スパークプラグの電極を構成する電極材料、及び、スパークプラグに関する。
内燃機関等に使用されるスパークプラグは、例えば、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、前記軸孔に挿設された中心電極と、前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、前記主体金具に固定された棒状の接地電極とを備えている。また、接地電極の先端部と中心電極の先端部との間には間隙が形成され、当該間隙に電圧を印加することで、火花放電を生じさせるようになっている。加えて、火花放電に対する耐消耗性の向上を図るべく、中心電極や接地電極のうち前記間隙を形成する部位に、貴金属合金などの耐久性に優れる金属からなるチップを接合する手法が知られている。
また、スパークプラグの電極部分に用いられる電極材料として、クロム(Cr)を10〜25質量%、アルミニウム(Al)を0.3〜3.2質量%、ケイ素(Si)を0.2〜2.2質量%、マンガン(Mn)を0.1〜0.8質量%、マグネシウム(Mg)を0.001質量%未満、硫黄(S)を0.002質量%未満含有し、残りがNiと不可避不純物からなるものが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。このような組成とすることで、電極において、加工性を高めつつ、高温耐酸化性を向上させることができ、火花放電に対する耐消耗性を向上できるとされている。
日本国特開2002−235139号公報
しかしながら、上記技術では、電極に対するチップの接合性を十分に確保することができず、チップの剥離(脱落)が生じてしまうおそれがある。特に、近年の高出力、高圧縮エンジンにおいては、燃焼室内がより高温となるとともに、エンジンの動作に伴い電極やチップに対して加わる振動がより大きなものとなりやすい。従って、このようなエンジンにおいては、チップの剥離(脱落)がより一層懸念される。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、電極に対するチップの接合性を顕著に向上させ、チップの剥離を極めて効果的に防止することができ、さらには、チップが接合される電極において良好な加工性及び耐硫化性を実現することができる電極材料及びスパークプラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の電極材料は、中心電極、及び、当該中心電極との間に間隙を形成する接地電極を備え、前記両電極の少なくとも一方にチップが設けられたスパークプラグにおいて、前記チップが設けられた電極を構成する電極材料であって、
ニッケル(Ni)を主成分とし、ケイ素(Si)の含有量が0.50質量%以上1.0質量%未満、アルミニウム(Al)の含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下、クロム(Cr)の含有量が12質量%以上34質量%以下、イットリウム(Y)及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の含有量が0.03質量%以上0.2質量%以下、鉄(Fe)の含有量が0質量%超20質量%以下、炭素(C)の含有量が0.10質量%以下、マンガン(Mn)の含有量が1.0質量%以下であり、
ケイ素(Si)及びアルミニウム(Al)の合計含有量が、0.80質量%以上、かつ、クロム(Cr)の含有量の1/10以下であることを特徴とする。
尚、電極材料において、必ずしもCやMnを含有させる必要はなく、CやMnを含有させなくてもよい。
上記構成1によれば、電極材料は、Siを0.50質量%以上、Alを0.2質量%以上、Crを12質量%以上含有するとともに、Si及びAlの合計含有量が0.8質量%以上とされ、かつ、Cr含有量(質量%)の1/10以下とされている。従って、使用時(高温下)において、電極の表面に耐酸化性に優れるCr皮膜が十分に形成されるとともに、その直下に、それぞれが良好な耐酸化性を有するAl3皮膜とSiO皮膜とがより確実に形成され、両皮膜によりCr皮膜を安定的に保持する(Cr皮膜の剥離を抑制する)ことができる。これにより、Y及び希土類元素が0.03質量%以上含有されることと相俟って、電極の耐酸化性を著しく向上させることができる。その結果、チップ及び電極の境界部分における酸化スケールの形成を効果的に抑制することができる。
さらに、上記構成1によれば、Siの含有量が1.0質量%未満とされているため、チップ等に白金(Pt)が含有される場合において、チップ及び電極の境界部分にPtとの共晶組織が形成されてしまうことをより確実に抑制することができる。
加えて、電極材料にFeが含有されているため、高温強度低下による加工性の改善を図ることができる。また、電極が熱間で変形しやすくなることから、高温下において、電極により、チップと電極との間の熱膨張差に起因する応力を吸収しやすくなる。
また、Alの含有量が2.0質量%以下とされるとともに、Feの含有量が20質量%以下とされているため、上述した電極における耐酸化性の向上効果を十分に維持することができ、酸化スケールの形成をより確実に抑制することができる。
以上のように、上記構成1によれば、上述した作用効果が相乗的に作用することによって、電極に対するチップの接合性を著しく高めることができる。その結果、チップの剥離(脱落)を極めて効果的に抑制することができる。
さらに、上記構成1によれば、Alの含有量が2.0質量%以下とされるとともに、Crの含有量が34質量%以下とされているため、電極の固溶硬化をより確実に防止することができる。また、Y及び希土類元素の含有量が0.2質量%以下とされるとともに、Cの含有量が0.1質量%以下とされているため、高温下におけるYやC等の析出を抑制でき、電極の析出硬化をより確実に防止することができる。これらの結果、良好な加工性を実現することができる。
併せて、上記構成1によれば、Mnの含有量が1.0質量%以下とされているため、電極内部におけるMnSの形成ひいてはNiSの形成を効果的に抑制することができる。従って、電極の耐硫化性を向上させることができ、上述のように電極の耐酸化性を向上できることと相俟って、電極の耐食性を非常に高めることができる。
構成2.本構成の電極材料は、上記構成1において、Si及びAlの合計含有量が1.0質量%以上であることを特徴とする。
上記構成2によれば、Si及びAlの合計含有量が1.0質量%以上とされているため、Cr皮膜の直下に、Al皮膜とSiO皮膜とをより一層確実に形成することができる。これにより、Cr皮膜の剥離をより効果的に抑制することができ、チップ及び電極の境界部分における酸化スケールの形成を一段と抑制することができる。その結果、チップの接合性をさらに高めることができる。
構成3.本構成の電極材料は、上記構成1又は2において、Cの含有量が0.05質量%以下、Mnの含有量が0.5質量%以下であることを特徴とする。
上記構成3によれば、Cの含有量が0.05質量%以下とされているため、高温下におけるCの析出をより効果的に抑制することができる。従って、電極の析出硬化を一層確実に防止することができ、加工性の更なる向上を図ることができる。
また、上記構成3によれば、Mnの含有量が0.5質量%以下とされているため、電極の耐硫化性をさらに高めることができる。その結果、耐食性の一層の向上を図ることができる。
構成4.本構成の電極材料は、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、Crの含有量が18質量%以上28質量%以下であることを特徴とする。
上記構成4によれば、Crの含有量が18質量%以上とされているため、電極の耐酸化性をより向上させることができる。その結果、チップ及び電極の境界部分における酸化スケールの形成をより一層抑制することができ、接合性をさらに高めることができる。
また、Crの含有量が28質量%以下とされているため、電極の固溶硬化を一層確実に防止することができ、加工性を一層向上させることができる。
構成5.本構成の電極材料は、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、Alの含有量が1.0質量%以下であることを特徴とする。
上記構成5によれば、Alの含有量が1.0質量%以下とされているため、AlNの析出をより確実に抑制することができる。これにより、電極の耐酸化性を一段と向上させることができ、酸化スケールの形成抑制効果を一層高めることができる。
また、Al含有量が1.0質量%以下とされることで、電極の固溶硬化をより一層確実に防止することができる。その結果、加工性の更なる向上を図ることができる。
構成6.本構成の電極材料は、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、Yの含有量が0.05質量%以上0.15質量%以下であることを特徴とする。
上記構成6によれば、Yの含有量が0.05質量%以上とされているため、電極の耐酸化性を一層向上させることができ、ひいてはチップの接合性をより一層高めることができる。
一方で、Yの含有量が0.15質量%以下とされているため、Yの析出をより確実に抑制することができる。従って、一層優れた加工性を実現することができる。
構成7.本構成の電極材料は、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、Feの含有量が7質量%以上15質量%以下であることを特徴とする。
上記構成7によれば、Feの含有量が7質量%以上とされているため、電極がより熱膨張しやすくなり、ひいてはチップ及び電極間における熱膨張差を一段と小さくすることができる。その結果、接合性を一層効果的に向上させることができる。
さらに、上記構成7によれば、Feの含有量が15質量%以下とされているため、電極の固溶硬化を効果的に防止することができ、加工性の一層の向上を図ることができる。
構成8.本構成の電極材料は、上記構成1乃至7のいずれかにおいて、Feの含有量が10質量%以下であることを特徴とする。
上記構成8によれば、Feの含有量が10質量%以下とされているため、電極の熱間加工性をより一層向上させることができ、チップ及び電極間における熱応力を一段と低減させることができる。その結果、より一層優れた接合性を実現することができる。
構成9.本構成のスパークプラグは、軸線方向に貫通孔を有する絶縁体と、前記絶縁体の先端部に配置される中心電極と、前記中心電極の外周に配置される主体金具と、前記主体金具の先端部に接合される接地電極と、を備え、前記中心電極及び前記接地電極の少なくとも一方は、上記構成1乃至8のいずれか1項に記載の電極材料により形成されるとともに、チップが接合されていることを特徴とする。
上記構成9によれば、上記構成1等と同様の作用効果が奏されることとなる。
スパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 スパークプラグの先端部の構成を示す一部破断拡大正面図である。 (a),(b)は、酸化スケール割合の算出方法を説明するための断面模式図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、熱伝導性に優れる金属〔例えば、銅や銅合金、純ニッケル(Ni)など〕からなる内層5A、及び、Niを主成分とする合金からなる外層5Bにより構成されている〔尚、中心電極5(特に外層5B)の組成は、後に詳述する〕。さらに、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端部が絶縁碍子2の先端から突出している。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15よりも後端側の外周面には径方向外側に突出する座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を前記燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3に対してその後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定されている。尚、段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、図2に示すように、主体金具3の先端部26には、自身の中間部分にて曲げ返されて、その先端部側面が中心電極5の先端部と対向する棒状の接地電極27が接合されている。また、中心電極5の先端部と接地電極27の先端部との間には、間隙としての火花放電間隙33が形成されており、当該火花放電間隙33において軸線CL1に沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
加えて、中心電極5のうち接地電極27との間で火花放電間隙33を形成する部位には、レーザー溶接や抵抗溶接等により、所定の金属〔例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、又は、これらの少なくとも一種を主成分とする合金など〕からなる円柱状の中心電極側チップ(本発明の「チップ」に相当する)31が接合されている。また、接地電極27のうち中心電極5との間で火花放電間隙33を形成する部位には、抵抗溶接やレーザー溶接等により、所定の金属(例えば、Ir、Pt、Rh、Ru、Re、W、Pd、又は、これらの少なくとも一種を主成分とする合金など)からなる円柱状の接地電極側チップ(本発明の「チップ」に相当する)32が接合されている。
さらに、本実施形態において、中心電極側チップ31が接合される中心電極5(外層5B)、及び、接地電極側チップ32が接合される接地電極27は、Niを主成分とする電極材料により構成されている。詳述すると、前記電極材料は、Niを主成分とし、ケイ素(Si)の含有量が0.50質量%以上1.0質量%未満、アルミニウム(Al)の含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下、クロム(Cr)の含有量が12質量%以上34質量%以下、イットリウム(Y)及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の含有量が0.03質量%以上0.2質量%以下、鉄(Fe)の含有量が0質量%超20質量%以下、炭素(C)の含有量が0.1質量%以下、マンガン(Mn)の含有量が1.0質量%以下とされている。さらに、電極材料は、Si及びAlの合計含有量が、0.80質量%以上で、かつ、Crの含有量の1/10以下(質量%)とされている。
尚、電極5(27)に対するチップ31(32)の接合性や電極5,27の加工性、耐硫化性をより向上させるべく、前記電極材料は、Si及びAlの合計含有量を1.0質量%以上としたり、Cの含有量を0.05質量%以下としたり、Mnの含有量を0.5質量%以下としたり、Crの含有量を18質量%以上28質量%以下としたり、Alの含有量を1.0質量%以下としたり、Yの含有量を0.05質量%以上0.15質量%以下としたり、Feの含有量を7質量%以上15質量%以下(一層好ましくは、10質量%以下)としたりすることがより好ましい。
また、希土類元素としては、Yの他に、ランタン(La)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ジスプロシウム(Dy)、エルビウム(Er)、及びイッテルビウム(Yb)を挙げることができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、使用時(高温下)において、電極5,27の表面に耐酸化性に優れるCr皮膜が十分に形成されるとともに、その直下に、それぞれが良好な耐酸化性を有するAl皮膜とSiO皮膜とがより確実に形成され、両皮膜によりCr皮膜を安定的に保持する(Cr皮膜の剥離を抑制する)ことができる。これにより、Y及び希土類元素が0.03質量%以上含有されることと相俟って、電極5,27の耐酸化性を著しく向上させることができる。その結果、中心電極側チップ31及び中心電極5の境界部分、並びに、接地電極側チップ32及び接地電極27の境界部分における酸化スケールの形成を効果的に抑制することができる。
さらに、Siの含有量が1.0質量%未満とされているため、チップ31,32にPtが含有される場合において、前記境界部分にPtとの共晶組織が形成されてしまうことをより確実に抑制することができる。
加えて、電極5,27にFeが含有されているため、高温強度低下による加工性の改善を図ることができる。また、電極5,27が熱間で変形しやすくなることから、高温下において、電極5,27により、チップ31,32と電極5,27との間の熱膨張差に起因する応力を吸収しやすくなる。
また、Alの含有量が2.0質量%以下とされるとともに、Feの含有量が20質量%以下とされているため、上述した電極5,27における耐酸化性の向上効果を十分に維持することができ、酸化スケールの形成をより確実に抑制することができる。
以上のように、本実施形態によれば、上述した作用効果が相乗的に作用することによって、チップ31,32の接合性を著しく高めることができる。その結果、チップ31,32の剥離(脱落)を極めて効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態では、Alの含有量が2.0質量%以下とされるとともに、Crの含有量が34質量%以下とされているため、電極5,27の固溶硬化をより確実に防止することができる。また、Y及び希土類元素の含有量が0.2質量%以下とされるとともに、Cの含有量が0.1質量%以下とされているため、高温下におけるYやC等の析出を抑制でき、電極5,27の析出硬化をより確実に防止することができる。これらの結果、良好な加工性を実現することができる。
併せて、Mnの含有量が1.0質量%以下とされているため、電極5,27内部におけるMnSの形成ひいてはNiSの形成を効果的に抑制することができる。従って、電極5,27の耐硫化性を向上させることができ、上述のように電極の耐酸化性を向上できることと相俟って、電極5,27の耐食性を非常に高めることができる。
また、Si及びAlの合計含有量を1.0質量%以上とした場合には、Cr皮膜の直下に、Al皮膜とSiO皮膜とをより一層確実に形成することができる。これにより、Cr皮膜の剥離をより効果的に抑制することができ、チップ31,32の接合性をさらに高めることができる。
加えて、Cの含有量を0.05質量%以下とした場合には、高温下におけるCの析出をより効果的に抑制することができる。従って、電極5,27の析出硬化を一層確実に防止することができ、加工性の更なる向上を図ることができる。
さらに、Mnの含有量を0.5質量%以下とした場合には、電極5,27の耐硫化性をさらに高めることができる。その結果、耐食性の一層の向上を図ることができる。
併せて、Crの含有量を18質量%以上とした場合には、電極5,27の耐酸化性をより向上させることができる。その結果、前記境界部分における酸化スケールの形成をより一層抑制することができ、接合性をさらに高めることができる。
また、Crの含有量を28質量%以下とした場合には、電極5,27の固溶硬化を一層確実に防止することができ、加工性を一層向上させることができる。
加えて、Alの含有量を1.0質量%以下とした場合には、AlNの析出をより確実に抑制することができる。従って、電極5,27の耐酸化性を一段と向上させることができ、酸化スケールの形成抑制効果を一層高めることができる。また、Al含有量を1.0質量%以下とした場合には、電極5,27の固溶硬化をより一層確実に防止することができ、加工性の更なる向上を図ることができる。
さらに、Yの含有量を0.05質量%以上とした場合には、電極5,27の耐酸化性を一層向上させることができ、ひいてはチップ31,32の接合性をより一層高めることができる。
併せて、Yの含有量を0.15質量%以下とした場合には、Yの析出をより確実に抑制することができ、一層優れた加工性を実現することができる。
また、Feの含有量を7質量%以上とした場合には、電極5,27の熱間加工性をより向上させることができ、チップ31,32及び電極5,27間における熱応力を一段と低減させることができる。その結果、接合性を一層効果的に向上させることができる。
さらに、Feの含有量を7質量%以上15質量%以下とした場合には、チップ31,32及び電極5,27間における熱応力の低減を図りつつ、電極5,27の固溶硬化を効果的に防止することができる。その結果、加工性の一層の向上を図ることができる。
加えて、Feの含有量を10質量%以下とした場合には、電極5,28の耐酸化性をさらに向上させることができ、より一層優れた接合性を実現することができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、接合性評価試験、加工性評価試験、及び、耐硫化性評価試験を行った。
接合性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、Niを主成分とし、SiやAl、Cr等の含有量が種々異なる電極材料によって接地電極を作製するとともに、作製した接地電極に対して接地電極側チップを抵抗溶接してなるスパークプラグのサンプルを複数作製した。次いで、大気雰囲気下にて接地電極の温度が1050℃となるようバーナーで2分間加熱した後、1分間徐冷することを1サイクルとして1000サイクル実施した。そして、1000サイクル終了後に接地電極の断面を観察し、図3(a)に示すように、接地電極及び接地電極側チップの境界部分の長さXに対する、当該境界部分において形成された酸化スケール〔図3(a)中、太線で示す部位〕の長さYを計測するとともに、長さXに対する長さYの割合(酸化スケール割合)を算出した。ここで、酸化スケール割合が10%未満となったサンプルは、極めて優れた接合性を有するとして「☆☆☆」の評価を下すこととし、酸化スケール割合が10%以上20%未満となったサンプルは、優れた接合性を有するとして「☆☆」の評価を下すこととした。また、酸化スケール割合が20%以上30%未満となったサンプルは、良好な接合性を有するとして「☆」の評価を下し、酸化スケール割合が30%以上40%未満となったサンプルは、十分な接合性を有するとして「○」の評価を下すこととした。一方で、酸化スケール割合が40%以上となったサンプルは、接合性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。尚、酸化スケールが複数形成されている場合には、各酸化スケールの長さの合計をYとした。例えば、図3(b)に示すように、酸化スケール〔図3(b)中、太線で示す部位〕が複数形成された場合には、酸化スケールの長さYを各酸化スケールの長さの合計(Y1+Y2)とした。
また、加工性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、Niを主成分とし、SiやAl、Cr等の含有量が種々異なる電極材料からなる円柱状(φ5mm)の電極を得るとともに、得られた電極に対して熱処理(フルアニール)を行った。次いで、熱処理後の電極に対して引張り試験を行い、試験終了後に、予め設定した2点間における電極の延び率を算出した。ここで、延び率が50%以上となった場合には、極めて優れた加工性を実現できるとして「☆☆」の評価を下し、延び率が45%以上50%未満となった場合には、優れた加工性を実現できるとして「☆」の評価を下し、延び率が40%以上45%未満となった場合には、良好な加工性を有するとして「○」の評価を下すこととした。一方で、延び率が40%未満となった場合には、加工性が不十分であるとして「×」の評価を下すこととした。
さらに、耐硫化性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、Niを主成分とし、SiやAl、Cr等の含有量が種々異なる電極材料からなる電極のサンプルを複数作製し、各サンプルをNaSO粉末に埋没させた上で、900℃で8時間に亘って加熱した。加熱終了後、サンプルの断面を観察し、サンプルの表面に形成されたMnSの最大厚みを測定した。ここで、MnSの最大厚さが5μm未満の場合には、耐硫化性に極めて優れるとして「☆☆」の評価を下し、MnSの最大厚さが5μm以上10μm未満の場合には、耐硫化性に優れるとして「☆」の評価を下すこととした。一方で、MnSの最大厚さが10μm以上となった場合には、耐硫化性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。
表1及び表2に、各試験の試験結果をそれぞれ示す。尚、サンプル28は、Y及び希土類元素からなる群よりNdを選択し、電極材料にNdを0.03質量%含有させた。また、サンプル29は、前記群よりLaを選択し、電極材料にLaを0.03質量%含有させ、サンプル30は、前記群よりCeを選択し、電極材料にCeを0.03質量%含有させた。一方で、これら以外のサンプルは、前記群よりYを選択し、電極材料にYを含有させた。
Figure 2014109335
Figure 2014109335
表1及び表2に示すように、Siの含有量を0.50質量%未満、又は、1.0質量%以上としたサンプル(サンプル1〜5)は、溶接性に劣ることが分かった。これは、Siの含有量を0.5質量%未満としたことで、SiO皮膜の形成が不十分となり、また、Siの含有量を1.0質量%以上としたことで、電極及びチップの境界部分に共晶組織が形成されやすくなったためであると考えられる。
加えて、Alの含有量を0.2質量%未満としたサンプル(サンプル6)は、溶接性に劣り、Alの含有量を2.0質量%超としたサンプル(サンプル7)は、溶接性及び加工性の双方に劣ることが明らかとなった。これは、Alの含有量を0.2質量%未満としたことで、Al皮膜が十分に形成されなくなり、また、Alの含有量を2.0質量%超としたことで、高温下で電極表面にAlNが析出しやすくなり、電極において固溶硬化が生じやすくなったためであると考えられる。
さらに、Crの含有量を12質量%未満としたサンプル(サンプル8)は、溶接性に劣り、Crの含有量を34質量%超としたサンプル(サンプル9)は、加工性に劣ることが確認された。これは、Crの含有量を12質量%未満としたことで、電極の表面にCr皮膜が十分に形成されなくなり、また、Crの含有量を34質量%超としたことで、電極において固溶硬化が生じやすくなったためであると考えられる。
加えて、Y及び希土類元素からなる群から選択される少なくとも一種(以下、「希土類元素等」と称す)の含有量を0.03質量%未満としたサンプル(サンプル10)は、溶接性に劣り、希土類元素等の含有量を0.2質量%超としたサンプル(サンプル11)は、加工性に劣ることが分かった。これは、希土類元素等の含有量を0.03質量%未満としたことで、電極の高温耐酸化性が低下し、希土類元素等の含有量を0.2質量%超としたことで、電極において析出硬化が生じやすくなったためであると考えられる。
併せて、Feの含有量を0質量%としたサンプル(サンプル12)や、Feの含有量を20質量%超としたサンプル(サンプル13)は、溶接性に劣ることが分かった。これは、Feの含有量を0質量%としたことで、電極が熱間で変形しにくくなり、高温下において、電極及びチップ間で生じる熱応力が大きくなってしまったこと、また、Feの含有量を20質量%超としたことで、電極の酸化が生じやすくなったことに起因すると考えられる。
さらに、Al及びSiの合計含有量(Al+Si)を0.8質量%未満としたサンプル(サンプル14)は、溶接性に劣ることが明らかとなった。これは、AlやSiの酸化膜が十分に形成されず、電極の酸化が生じやすくなったためであると考えられる。
また、Al及びSiの合計含有量(Al+Si)をCrの含有量の1/10超としたサンプル(サンプル15)は、溶接性に劣ることが確認された。これは、電極の表面において、Cr皮膜の直下にSiO皮膜やAl皮膜が位置するという状態になりにくくなり、その結果、Cr皮膜が剥離しやすくなったためであると考えられる。
加えて、Cの含有量を0.10質量%超としたサンプル(サンプル16)は、加工性の劣ることが分かった。これは、電極において析出硬化が生じやすくなったためであると考えられる。
さらに、Mnの含有量を1.0質量%超としたサンプル(サンプル17)は、電極内部においてMnSが形成されやすくなり、耐硫化性に劣ることが明らかとなった。
これに対して、Siの含有量を0.50質量%以上1.0質量%未満、Alの含有量を0.2質量%以上2.0質量%以下、Crの含有量を12質量%以上34質量%以下、希土類元素等の含有量を0.03質量%以上0.2質量%以下、Feの含有量を0質量%超20質量%以下、Cの含有量を0.10質量%以下、Mnの含有量を1.0質量%以下とし、Si及びAlの合計含有量を0.80質量%以上、かつ、Crの含有量の1/10以下としたサンプル(サンプル18〜57)は、溶接性、加工性、及び、耐硫化性のそれぞれにおいて良好な性能を有することが分かった。
また特に、Al及びSiの合計含有量のみを異なるものとしたサンプル(サンプル34,36,37)をそれぞれ比較した結果、Al及びSiの合計含有量を1.0質量%以上としたサンプル(サンプル36,37)は、一層良好な溶接性を有することが分かった。
さらに、Cの含有量のみを異なるものとしたサンプル(サンプル34,38,39)をそれぞれ比較した結果、Cの含有量を0.05質量%以下としたサンプル(サンプル38,39)は、加工性に一層優れることが確認された。
加えて、Mnの含有量のみを異なるものとしたサンプル(サンプル34,40,41)をそれぞれ比較した結果、Mnの含有量を0.5質量%以下としたサンプル(サンプル40,41)は、さらに良好な耐硫化性を有することが明らかとなった。
また、Crの含有量のみを異なるものとしたサンプル(サンプル21,22,34,42〜44)をそれぞれ比較した結果、Crの含有量を18質量%以上としたサンプル(サンプル21,22,42〜44)は、溶接性が一段と向上することが分かった。さらに、Crの含有量を28質量%以下としたサンプル(サンプル34,42〜44)は、加工性により優れることが確認された。
加えて、Alの含有量のみを異なるものとしたサンプル(サンプル19,47,48)を比較した結果、Alを1.0質量%以下としたサンプル(サンプル47,48)は、溶接性及び加工性の双方が一層向上することが分かった。
また、Yの含有量のみを異なるものとしたサンプル(サンプル26,34,49,50)を比較した結果、Yの含有量を0.05質量%以上とすることで、溶接性をさらに向上できることが確認された。さらに、Yの含有量を0.15質量%以下とすることで、加工性を一層向上できることが分かった。
併せて、Feの含有量のみを異なるものとしたサンプル(サンプル32〜34,51〜53)を比較した結果、Feの含有量を7質量%以上15質量%以下とすることで、加工性を一段と向上できることが明らかとなった。また、サンプル51〜53を比較した結果、Feの含有量を10質量%以下とすることで、一層良好な溶接性を実現できることが分かった。
上記試験の結果より、溶接性、加工性、及び、耐硫化性のそれぞれにおいて良好な性能を実現すべく、電極材料は、Siの含有量を0.50質量%以上1.0質量%未満、Alの含有量を0.2質量%以上2.0質量%以下、Crの含有量を12質量%以上34質量%以下、希土類元素等の含有量を0.03質量%以上0.2質量%以下、Feの含有量を0質量%超20質量%以下、Cの含有量を0.10質量%以下、Mnの含有量を1.0質量%以下とし、Si及びAlの合計含有量を0.80質量%以上、かつ、Crの含有量の1/10以下とすることが好ましいといえる。
また、溶接性の更なる向上を図るという観点から、Al及びSiの合計含有量を1.0質量%以上とすることが一層好ましいといえる。
加えて、加工性の一層の向上を図るべく、Cの含有量を0.05質量%以下としたり、Feの含有量を7質量%以上15質量%以下としたりすることが一層好ましく、溶接性も合わせて向上させるという観点から、Feの含有量を10質量%以下とすることがより好ましいといえる。
さらに、溶接性及び加工性の双方を一段と向上させるという観点から、Crの含有量を18質量%以上28質量%以下としたり、Alの含有量を1.0質量%以下としたり、Yの含有量を0.05質量%以上0.15質量%以下としたりすることがより好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、中心電極5及び接地電極27の双方にチップ31,32が設けられているが、チップ31,32のうちの一方を省略してもよい。尚、この場合には、少なくともチップが設けられた電極のみを前記電極材料により形成すればよい。
(b)上記実施形態において、接地電極27は単一の金属により構成されているが、接地電極27の内部に良熱伝導性に優れる金属(例えば、銅や銅合金、純Ni等)からなる内層を設け、接地電極27を外層及び内層からなる多層構造としてもよい。尚、この場合、接地電極27のうち接地電極側チップ32に接合される部位(外層)が、前記電極材料より形成されていればよい。
(c)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、日本国特開2006−236906号公報等)。
(d)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2013年1月8日出願の日本特許出願(特願2013−000885)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の電極材料により、電極とチップとの接合性が顕著に向上してチップの剥離を極めて効果的に防止することができ、チップが接合された電極を備える構成のスパークプラグの耐久性を大きく向上させる。
1…スパークプラグ、5…中心電極、27…接地電極、31…中心電極側チップ(チップ)、32…接地電極側チップ(チップ)、33…火花放電間隙(間隙)。

Claims (9)

  1. 中心電極、及び、当該中心電極との間に間隙を形成する接地電極を備え、前記両電極の少なくとも一方にチップが設けられたスパークプラグにおいて、前記チップが設けられた電極を構成する電極材料であって、
    ニッケルを主成分とし、ケイ素の含有量が0.50質量%以上1.0質量%未満、アルミニウムの含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下、クロムの含有量が12質量%以上34質量%以下、イットリウム及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の含有量が0.03質量%以上0.2質量%以下、鉄の含有量が0質量%超20質量%以下、炭素の含有量が0.10質量%以下、マンガンの含有量が1.0質量%以下であり、
    ケイ素及びアルミニウムの合計含有量が、0.80質量%以上、かつ、クロムの含有量の1/10以下であることを特徴とする電極材料。
  2. ケイ素及びアルミニウムの合計含有量が1.0質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の電極材料。
  3. 炭素の含有量が0.05質量%以下、マンガンの含有量が0.5質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極材料。
  4. クロムの含有量が18質量%以上28質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電極材料。
  5. アルミニウムの含有量が1.0質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電極材料。
  6. イットリウムの含有量が0.05質量%以上0.15質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電極材料。
  7. 鉄の含有量が7質量%以上15質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電極材料。
  8. 鉄の含有量が10質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電極材料。
  9. 軸線方向に貫通孔を有する絶縁体と、
    前記絶縁体の先端部に配置される中心電極と、
    前記中心電極の外周に配置される主体金具と、
    前記主体金具の先端部に接合される接地電極と、を備えるスパークプラグであって、
    前記中心電極及び前記接地電極の少なくとも一方は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電極材料により形成されるとともに、チップが接合されていることを特徴とするスパークプラグ。
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