JP2002235137A - 耐火花消耗性に優れた点火プラグ電極材 - Google Patents
耐火花消耗性に優れた点火プラグ電極材Info
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- JP2002235137A JP2002235137A JP2001027996A JP2001027996A JP2002235137A JP 2002235137 A JP2002235137 A JP 2002235137A JP 2001027996 A JP2001027996 A JP 2001027996A JP 2001027996 A JP2001027996 A JP 2001027996A JP 2002235137 A JP2002235137 A JP 2002235137A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 内燃機関の耐火花消耗性に優れた点火プラグ
電極材を提供する。 【解決手段】質量％で、Ｃｒ：１４〜１７％、Ｆｅ：６
〜１０％、Ａｌ：０．０８〜０．３％未満、Ｓｉ：０．
１〜０．５％、Ｍｎ：０．１〜０．８％、Ｃ：０．０１
超〜０．０５％、Ｂ：０．０００５〜０．０１％、Ｍ
ｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２％未満を含有
し、残りがＮｉと不可避不純物からなる組成を有するこ
とを特徴とする。
電極材を提供する。 【解決手段】質量％で、Ｃｒ：１４〜１７％、Ｆｅ：６
〜１０％、Ａｌ：０．０８〜０．３％未満、Ｓｉ：０．
１〜０．５％、Ｍｎ：０．１〜０．８％、Ｃ：０．０１
超〜０．０５％、Ｂ：０．０００５〜０．０１％、Ｍ
ｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２％未満を含有
し、残りがＮｉと不可避不純物からなる組成を有するこ
とを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車エンジン
など内燃機関の点火プラグの電極に用いる耐火花消耗性
に優れた使用寿命の長い点火プラグ電極材に関するもの
である。
など内燃機関の点火プラグの電極に用いる耐火花消耗性
に優れた使用寿命の長い点火プラグ電極材に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】内燃機関における点火プラグの電極部分
に使用される点火プラグ電極材として、質量％で（以下
％は質量％を示す）、Ｃ：０．１％以下、Ｓｉ：１．０
％以下、Ｍｎ：２．０％以下、Ｃｒ：１２〜３２％、Ｆ
ｅ：２０％以下、Ｔｉ：０．０３％以下（０を含む）、
Ｍｇ：０．００１〜０．０４％、Ｓ：０．０１％以下
（ただし、Ｍｇ／Ｓ≧１）を含有し、さらに必要に応じ
てＡｌ：５％以下を含有し、残りがＮｉと不可避不純物
からなる組成を有する点火プラグ電極材が知られており
（特開２０００−３３３６４４６号公報参照）、この点
火プラグ電極材は高温耐酸化性および熱間加工性に優れ
ていると言われている。
に使用される点火プラグ電極材として、質量％で（以下
％は質量％を示す）、Ｃ：０．１％以下、Ｓｉ：１．０
％以下、Ｍｎ：２．０％以下、Ｃｒ：１２〜３２％、Ｆ
ｅ：２０％以下、Ｔｉ：０．０３％以下（０を含む）、
Ｍｇ：０．００１〜０．０４％、Ｓ：０．０１％以下
（ただし、Ｍｇ／Ｓ≧１）を含有し、さらに必要に応じ
てＡｌ：５％以下を含有し、残りがＮｉと不可避不純物
からなる組成を有する点火プラグ電極材が知られており
（特開２０００−３３３６４４６号公報参照）、この点
火プラグ電極材は高温耐酸化性および熱間加工性に優れ
ていると言われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、内燃機
関の高出力化および低燃費化を同時に達成させるため
に、点火プラグの電極は一層高温の燃焼ガス雰囲気に曝
され、そのために一層高温耐酸化性に優れた点火プラグ
電極材が求められている。その一方で、都市部での道路
の渋滞はますます激しくなり、これに伴って走行と停止
の繰り返し回数が増加し、走行中の高速回転運転と停止
中のアイドリングの繰り返し運転が頻繁に行なわれ、か
かる高速回転運転とアイドリングの繰り返し運転が頻繁
に行なわれると、通常の高速回転運転よりも内燃機関に
組み込まれた点火プラグ電極の火花消耗が一段と進行
し、比較的短い期間で使用寿命に至るのが現状である。
関の高出力化および低燃費化を同時に達成させるため
に、点火プラグの電極は一層高温の燃焼ガス雰囲気に曝
され、そのために一層高温耐酸化性に優れた点火プラグ
電極材が求められている。その一方で、都市部での道路
の渋滞はますます激しくなり、これに伴って走行と停止
の繰り返し回数が増加し、走行中の高速回転運転と停止
中のアイドリングの繰り返し運転が頻繁に行なわれ、か
かる高速回転運転とアイドリングの繰り返し運転が頻繁
に行なわれると、通常の高速回転運転よりも内燃機関に
組み込まれた点火プラグ電極の火花消耗が一段と進行
し、比較的短い期間で使用寿命に至るのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述のような観点から、高速回転運転とアイドリングを
繰り返す運転回数が増加しても火花消耗の少ない点火プ
ラグ電極材を開発すべく研究を行った。その結果、Ｂ：
０．０００５〜０．０１％を必須成分として含有させ、
さらにＭｇの含有量を０．００１％未満およびＳの含有
量を０．００２％未満となるように極端に減少させ、そ
の他の成分をバランス良く含有させて、Ｃｒ：１４〜１
７％、Ｆｅ：６〜１０％、Ａｌ：０．０８〜０．３％未
満、Ｃ：０．０１超〜０．０５％、Ｓｉ：０．１〜０．
５％、Ｍｎ：０．１〜０．８％、Ｂ：０．０００５〜
０．０１％、Ｍｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２
％未満を含有し、残りがＮｉと不可避不純物からなる成
分組成を有するように調整した点火プラグ電極材は、高
速回転運転とアイドリングを繰り返す運転回数が増加し
ても火花消耗が減少して使用寿命が延びる、という研究
結果を得たのである。
上述のような観点から、高速回転運転とアイドリングを
繰り返す運転回数が増加しても火花消耗の少ない点火プ
ラグ電極材を開発すべく研究を行った。その結果、Ｂ：
０．０００５〜０．０１％を必須成分として含有させ、
さらにＭｇの含有量を０．００１％未満およびＳの含有
量を０．００２％未満となるように極端に減少させ、そ
の他の成分をバランス良く含有させて、Ｃｒ：１４〜１
７％、Ｆｅ：６〜１０％、Ａｌ：０．０８〜０．３％未
満、Ｃ：０．０１超〜０．０５％、Ｓｉ：０．１〜０．
５％、Ｍｎ：０．１〜０．８％、Ｂ：０．０００５〜
０．０１％、Ｍｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２
％未満を含有し、残りがＮｉと不可避不純物からなる成
分組成を有するように調整した点火プラグ電極材は、高
速回転運転とアイドリングを繰り返す運転回数が増加し
ても火花消耗が減少して使用寿命が延びる、という研究
結果を得たのである。
【０００５】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、質量％で、Ｃｒ：１４〜１７％、
Ｆｅ：６〜１０％、Ａｌ：０．０８〜０．３％未満、Ｓ
ｉ：０．１〜０．５％、Ｍｎ：０．１〜０．８％、Ｃ：
０．０１超〜０．０５％、Ｂ：０．０００５〜０．０１
％、Ｍｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２％未満を
含有し、残りがＮｉと不可避不純物からなる組成を有す
る点火プラグ電極材に特徴を有するものである。
されたものであって、質量％で、Ｃｒ：１４〜１７％、
Ｆｅ：６〜１０％、Ａｌ：０．０８〜０．３％未満、Ｓ
ｉ：０．１〜０．５％、Ｍｎ：０．１〜０．８％、Ｃ：
０．０１超〜０．０５％、Ｂ：０．０００５〜０．０１
％、Ｍｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２％未満を
含有し、残りがＮｉと不可避不純物からなる組成を有す
る点火プラグ電極材に特徴を有するものである。
【０００６】この発明の点火プラグ電極材は、まず、通
常の大気中溶解（一層好ましくは、真空溶解）を行な
い、出湯前にＭｇを添加して脱硫処理を施しながら溶湯
を金型に注入して一次インゴットを作製し、この一次イ
ンゴットを電極としてエレクトロスラグ溶解を行なうこ
とによりＭｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２％未
満となるように一段と精製した二次インゴットを作製
し、この二次インゴットに熱間鍛造を施して丸棒とし、
この熱間鍛造丸棒に熱間溝ロール圧延を施し、さらにこ
の丸棒に軟化熱処理を施しながら冷間伸線加工を繰り返
し施して線材とし、最終的に前記線材に寸法出しのため
の冷間圧延を施して製造する。前記エレクトロスラグ溶
解して得られた二次インゴットを熱間鍛造、熱間溝ロー
ル圧延および冷間伸線加工を繰り返し施して線材に加工
する間にＢ含有量は減少し、目標のＢ含有量から外れる
ことが多い。これを防止するために前記二次インゴット
を熱間鍛造および熱間溝ロール圧延する際の加熱雰囲気
並びに冷間圧延前の軟化熱処理雰囲気をいずれも酸素含
有量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃以下の水素ガ
スまたは不活性ガス雰囲気で行なうとＢの減少は無くな
り、目標のＢ含有量を有する点火プラグ電極材が得られ
る。
常の大気中溶解（一層好ましくは、真空溶解）を行な
い、出湯前にＭｇを添加して脱硫処理を施しながら溶湯
を金型に注入して一次インゴットを作製し、この一次イ
ンゴットを電極としてエレクトロスラグ溶解を行なうこ
とによりＭｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２％未
満となるように一段と精製した二次インゴットを作製
し、この二次インゴットに熱間鍛造を施して丸棒とし、
この熱間鍛造丸棒に熱間溝ロール圧延を施し、さらにこ
の丸棒に軟化熱処理を施しながら冷間伸線加工を繰り返
し施して線材とし、最終的に前記線材に寸法出しのため
の冷間圧延を施して製造する。前記エレクトロスラグ溶
解して得られた二次インゴットを熱間鍛造、熱間溝ロー
ル圧延および冷間伸線加工を繰り返し施して線材に加工
する間にＢ含有量は減少し、目標のＢ含有量から外れる
ことが多い。これを防止するために前記二次インゴット
を熱間鍛造および熱間溝ロール圧延する際の加熱雰囲気
並びに冷間圧延前の軟化熱処理雰囲気をいずれも酸素含
有量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃以下の水素ガ
スまたは不活性ガス雰囲気で行なうとＢの減少は無くな
り、目標のＢ含有量を有する点火プラグ電極材が得られ
る。
【０００７】つぎに、この発明の点火プラグ電極材の成
分組成を上記の通りに限定した理由を説明する。 （ａ）Ｃｒ Ｃｒはマトリックス中に存在することにより高温におい
て材料表面に酸化クロム被膜を形成して高温での耐酸化
性を向上させ、それとともに耐火花消耗性を向上させる
作用があるが、その含有量が１４％未満では所望の効果
が得られず、一方、１７％を越えて含有すると加工性が
低下すると共に酸化クロム被膜が剥離しやすくなるので
好ましくない。したがって、Ｃｒの含有量は１４〜１７
％に定めた。
分組成を上記の通りに限定した理由を説明する。 （ａ）Ｃｒ Ｃｒはマトリックス中に存在することにより高温におい
て材料表面に酸化クロム被膜を形成して高温での耐酸化
性を向上させ、それとともに耐火花消耗性を向上させる
作用があるが、その含有量が１４％未満では所望の効果
が得られず、一方、１７％を越えて含有すると加工性が
低下すると共に酸化クロム被膜が剥離しやすくなるので
好ましくない。したがって、Ｃｒの含有量は１４〜１７
％に定めた。
【０００８】（ｂ）Ｆｅ Ｆｅは高温強度を低下させる元素であるが、添加しない
と熱間加工性が著しく悪くなるので製造上必要な元素で
あるが、その添加量が６％未満では十分な熱間加工性が
えられず、一方、１０％を越えて添加すると耐高温酸化
性が低下するので好ましくない.したがって、Ｆｅ含有
量を６〜１０％に定めた。
と熱間加工性が著しく悪くなるので製造上必要な元素で
あるが、その添加量が６％未満では十分な熱間加工性が
えられず、一方、１０％を越えて添加すると耐高温酸化
性が低下するので好ましくない.したがって、Ｆｅ含有
量を６〜１０％に定めた。
【０００９】（ｃ）Ａｌ Ａｌは表面に酸化被膜を生成して高温耐酸化性および耐
火花消耗性を向上させる作用があるが、その含有量が
０．０８％未満では前記作用に所望の向上効果が得られ
ず、一方その含有量が０．３％以上含まれると、冷間伸
線加工で微細クラックが発生し易くなることから、その
含有量を０．０８〜０．３％未満と定めた。
火花消耗性を向上させる作用があるが、その含有量が
０．０８％未満では前記作用に所望の向上効果が得られ
ず、一方その含有量が０．３％以上含まれると、冷間伸
線加工で微細クラックが発生し易くなることから、その
含有量を０．０８〜０．３％未満と定めた。
【００１０】（ｄ）Ｓｉ Ｓｉは、溶湯に対して強力な脱酸作用を発揮するほか表
面に酸化被膜を生成して高温耐酸化性および耐火花消耗
性を向上させる作用があるが、その含有量が０．１％未
満では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その
含有量が０．５％を越えると、熱間鍛造で割れが発生し
易くなることから、その含有量を０．１〜０．５％、望
ましくは０．２〜０．４５％と定めた。
面に酸化被膜を生成して高温耐酸化性および耐火花消耗
性を向上させる作用があるが、その含有量が０．１％未
満では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その
含有量が０．５％を越えると、熱間鍛造で割れが発生し
易くなることから、その含有量を０．１〜０．５％、望
ましくは０．２〜０．４５％と定めた。
【００１１】（ｅ）Ｍｎ Ｍｎ成分には、高温強度を向上させる作用があるが、そ
の含有量が０．１％未満では前記作用に所望の向上効果
が得られず、一方、その含有量が０．８％を越えると、
高温耐酸化性が低下するようになることから、Ｍｎ含有
量を０．１〜０．８％、望ましくは０．１〜０．４％と
定めた。
の含有量が０．１％未満では前記作用に所望の向上効果
が得られず、一方、その含有量が０．８％を越えると、
高温耐酸化性が低下するようになることから、Ｍｎ含有
量を０．１〜０．８％、望ましくは０．１〜０．４％と
定めた。
【００１２】（ｆ）Ｃ Ｃは、Ｃｒ等と炭化物を形成し、結晶粒の粗大化を防止
する作用があるので少量含有させる必要があるが、その
含有量が０．０１％以下では所望の向上効果が得られ
ず、一方その含有量が０．０５％を越えると、冷間加工
性が低下するようになることから、その含有量を０．０
１超〜０．０５％と定めた。
する作用があるので少量含有させる必要があるが、その
含有量が０．０１％以下では所望の向上効果が得られ
ず、一方その含有量が０．０５％を越えると、冷間加工
性が低下するようになることから、その含有量を０．０
１超〜０．０５％と定めた。
【００１３】（ｇ）Ｂ Ｂは、少量で高温強度を向上させると共に高温耐酸化性
および耐火花消耗性を向上させる効果があるので含有さ
せるが、その含有量が０．０００５％未満では所望の効
果が得られず、一方、０．０１％を越えて含有すると脆
化するために加工が困難となる。したがって、Ｂ含有量
は０．０００５〜０．０１％に定めた。
および耐火花消耗性を向上させる効果があるので含有さ
せるが、その含有量が０．０００５％未満では所望の効
果が得られず、一方、０．０１％を越えて含有すると脆
化するために加工が困難となる。したがって、Ｂ含有量
は０．０００５〜０．０１％に定めた。
【００１４】（ｈ）Ｍｇ，Ｓ Ｓを０．００２％以上含むＮｉ基合金は熱間加工性が悪
くなるので溶解時にＭｇを添加してＭｇと化合物を生成
させて除去し、さらにエレクトロスラグ溶解時に除去す
ることにより０．００２％未満とすることが好ましい。
また、Ｍｇが多量に含有するとＮｉとＮｉ2Ｍｇ化合物
を生成し、この化合物が粒界に晶出して熱間加工性を低
下させるので０．００１％未満とすることが好ましい。
したがって、Ｍｇ，Ｓの含有量はＭｇ＜０．００１％、
Ｓ＜０．００２％に定めた。
くなるので溶解時にＭｇを添加してＭｇと化合物を生成
させて除去し、さらにエレクトロスラグ溶解時に除去す
ることにより０．００２％未満とすることが好ましい。
また、Ｍｇが多量に含有するとＮｉとＮｉ2Ｍｇ化合物
を生成し、この化合物が粒界に晶出して熱間加工性を低
下させるので０．００１％未満とすることが好ましい。
したがって、Ｍｇ，Ｓの含有量はＭｇ＜０．００１％、
Ｓ＜０．００２％に定めた。
【００１５】
【発明の実施の態様】つぎに、この発明の点火プラグ電
極材を実施例により具体的に説明する。原料を所定の割
合に配合し、これを通常の真空溶解炉にて真空溶解し、
出湯前にＭｇを添加して脱硫処理を施した後、直径：１
１０ｍｍ×長さ：２５０ｍｍの寸法をもったインゴット
に真空鋳造し、このインゴットを電極として用いてエレ
クトロスラグ溶解することにより精製処理を施し、つい
でこのエレクトロスラグ溶解により精製処理したインゴ
ットを酸素含有量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃
以下の窒素ガス雰囲気中、温度：８００〜１２００℃の
範囲内の所定温度に加熱したのち熱間鍛造を施して直
径：３０ｍｍの丸棒とし、この熱間鍛造丸棒をさらに酸
素含有量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃以下の窒
素ガス雰囲気中、温度：８００〜１１５０℃の範囲内の
所定温度に加熱したのち熱間溝ロール圧延して直径：
９．５ｍｍの丸棒とし、さらにこの丸棒に、酸素含有
量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃以下の窒素ガス
雰囲気中、温度：７５０〜１１００℃の範囲内の所定温
度に所定時間保持の軟化熱処理を施したのち冷間伸線加
工する操作を繰り返し施して直径：２．４ｍｍの線材と
し、最終的に前記線材に寸法出しのための冷間圧延を施
して２．５ｍｍ×１．４ｍｍの断面寸法とすることによ
り、それぞれ表１に示される成分組成をもったＮｉ合金
からなる本発明点火プラグ電極材（以下、本発明電極材
と云う）１〜１１および比較点火プラグ電極材（以下、
比較電極材と云う）１〜４それぞれ製造した。また、こ
れらとは別に市販のＪＩＳＧ４９０１、ＮＣＦ６００を
使用した従来点火プラグ電極材（以下、従来電極材と云
う）を準備した。
極材を実施例により具体的に説明する。原料を所定の割
合に配合し、これを通常の真空溶解炉にて真空溶解し、
出湯前にＭｇを添加して脱硫処理を施した後、直径：１
１０ｍｍ×長さ：２５０ｍｍの寸法をもったインゴット
に真空鋳造し、このインゴットを電極として用いてエレ
クトロスラグ溶解することにより精製処理を施し、つい
でこのエレクトロスラグ溶解により精製処理したインゴ
ットを酸素含有量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃
以下の窒素ガス雰囲気中、温度：８００〜１２００℃の
範囲内の所定温度に加熱したのち熱間鍛造を施して直
径：３０ｍｍの丸棒とし、この熱間鍛造丸棒をさらに酸
素含有量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃以下の窒
素ガス雰囲気中、温度：８００〜１１５０℃の範囲内の
所定温度に加熱したのち熱間溝ロール圧延して直径：
９．５ｍｍの丸棒とし、さらにこの丸棒に、酸素含有
量：０．１ｐｐｍ以下、露点：−７０℃以下の窒素ガス
雰囲気中、温度：７５０〜１１００℃の範囲内の所定温
度に所定時間保持の軟化熱処理を施したのち冷間伸線加
工する操作を繰り返し施して直径：２．４ｍｍの線材と
し、最終的に前記線材に寸法出しのための冷間圧延を施
して２．５ｍｍ×１．４ｍｍの断面寸法とすることによ
り、それぞれ表１に示される成分組成をもったＮｉ合金
からなる本発明点火プラグ電極材（以下、本発明電極材
と云う）１〜１１および比較点火プラグ電極材（以下、
比較電極材と云う）１〜４それぞれ製造した。また、こ
れらとは別に市販のＪＩＳＧ４９０１、ＮＣＦ６００を
使用した従来点火プラグ電極材（以下、従来電極材と云
う）を準備した。
【００１６】つぎに、上記の各種電極材を、所定の長さ
に切断して、点火プラグ本体に接地電極として溶接にて
取り付け、Ｎｉ合金製中心電極との対向面間距離を０．
８ｍｍに調整した状態で１８００ｃｃガソリンエンジン
に組み込み、回転数：５８００ｒ．ｐ．ｍ．の高速回転
運転を１０分間行ない、引き続いて回転数：７００ｒ．
ｐ．ｍ．のアイドリング運転を５分間行い、この高速回
転運転とアイドリング運転の繰り返しを１２０時間行っ
たのち、耐火花消耗性を評価する目的で前記接地電極の
中心電極との対向面における最大消耗深さを測定した。
この測定結果を表１に示した。
に切断して、点火プラグ本体に接地電極として溶接にて
取り付け、Ｎｉ合金製中心電極との対向面間距離を０．
８ｍｍに調整した状態で１８００ｃｃガソリンエンジン
に組み込み、回転数：５８００ｒ．ｐ．ｍ．の高速回転
運転を１０分間行ない、引き続いて回転数：７００ｒ．
ｐ．ｍ．のアイドリング運転を５分間行い、この高速回
転運転とアイドリング運転の繰り返しを１２０時間行っ
たのち、耐火花消耗性を評価する目的で前記接地電極の
中心電極との対向面における最大消耗深さを測定した。
この測定結果を表１に示した。
【００１７】
【表１】
【００１８】
【発明の効果】表１に示される結果から、高速回転運転
とアイドリング運転の繰り返し運転を行なった本発明電
極材１〜１１は、いずれも従来電極材に比べて最大消耗
深さが格段に小さいところから、本発明電極材１〜１１
は従来電極材に比べて耐火花消耗性に優れていることが
分かる。しかし、成分組成がこの発明の範囲から外れて
含む比較電極材１〜４は最大消耗深さが大きいかまたは
加工ができなくなるので好ましくないことが分かる。上
述のように、この発明の点火プラグ電極材は、特に内燃
機関の高速回転運転とアイドリング運転の繰り返し運転
に対して優れた耐火花消耗性を示すので、この発明の点
火プラグ電極材を組み込んだ点火プラグは一層長期にわ
たって使用できるものである。
とアイドリング運転の繰り返し運転を行なった本発明電
極材１〜１１は、いずれも従来電極材に比べて最大消耗
深さが格段に小さいところから、本発明電極材１〜１１
は従来電極材に比べて耐火花消耗性に優れていることが
分かる。しかし、成分組成がこの発明の範囲から外れて
含む比較電極材１〜４は最大消耗深さが大きいかまたは
加工ができなくなるので好ましくないことが分かる。上
述のように、この発明の点火プラグ電極材は、特に内燃
機関の高速回転運転とアイドリング運転の繰り返し運転
に対して優れた耐火花消耗性を示すので、この発明の点
火プラグ電極材を組み込んだ点火プラグは一層長期にわ
たって使用できるものである。
Claims (1)
- 【請求項１】質量％で、Ｃｒ：１４〜１７％、Ｆｅ：６
〜１０％、Ａｌ：０．０８〜０．３％未満、Ｓｉ：０．
１〜０．５％、Ｍｎ：０．１〜０．８％、Ｃ：０．０１
超〜０．０５％、Ｂ：０．０００５〜０．０１％、Ｍ
ｇ：０．００１％未満、Ｓ：０．００２％未満を含有
し、残りがＮｉと不可避不純物からなる組成を有するこ
とを特徴とする点火プラグ電極材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001027996A JP2002235137A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 耐火花消耗性に優れた点火プラグ電極材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001027996A JP2002235137A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 耐火花消耗性に優れた点火プラグ電極材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002235137A true JP2002235137A (ja) | 2002-08-23 |
Family
ID=18892565
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001027996A Withdrawn JP2002235137A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 耐火花消耗性に優れた点火プラグ電極材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002235137A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102947474A (zh) * | 2010-06-21 | 2013-02-27 | 蒂森克鲁普德国联合金属制造有限公司 | 镍基合金 |
| CN103746295A (zh) * | 2013-12-27 | 2014-04-23 | 黄忠波 | 一种火花塞用电极材料 |
| CN104919666A (zh) * | 2013-01-08 | 2015-09-16 | 日本特殊陶业株式会社 | 电极材料及火花塞 |
| JP2015531821A (ja) * | 2012-08-10 | 2015-11-05 | ファオデーエム メタルズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングＶＤＭ Ｍｅｔａｌｓ ＧｍｂＨ | 良好な加工性を有するニッケル−クロム−鉄−アルミニウム合金の使用 |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001027996A patent/JP2002235137A/ja not_active Withdrawn
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