JPWO2014077242A1 - 経皮吸収シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
薬剤を針状凸部に集中させることができ、しかも高い生産効率で経皮吸収シートを製造できる方法を提供する。液供給装置から薬剤を含む溶解液をモールドに供給し、針状凹部の上に位置調整されたノズルから、ノズルとモールドの表面とを接触させた状態で、薬剤を含む溶解液を針状凹部に充填する工程と、ノズルとモールドの表面とを接触させた状態で、液供給装置をモールドに対して相対的に移動させ工程とを繰り返す。これにより、2次元配列された針状凹部に薬剤を含む溶解液を充填する。
Description
本発明は経皮吸収シートの製造方法に係り、特に薬剤を針状凸部に集中させるための技術に関する。
近年、薬剤を含有する高アスペクト比の針状凸部が形成された経皮吸収シートを用い、針状凸部を皮膚内に挿入することにより、薬品を注入する方法が行われている。経皮吸収シートを薬剤として使用するためには、薬剤をシート中に混入させる必要がある。薬剤は高価なものが多いことから、針状凸部に集中させて薬剤を含有させることが必要になる。
経皮吸収シートを製造する方法として、針状凸部の反転形状である針状凹部が形成されたモールドにポリマー溶解液などを流し込み、形状転写する方法が知られている。例えば、特許文献1は、凹部の底に母材を貫通する貫通孔を穿設した、マイクロニードルシート用のスタンパーを使用することを開示する。このスタンパーの上に最初に薬物を希釈した溶液を塗布し、その後、スキージ(squeegee)などで余分な溶液を掻き取り、薬物溶液を乾燥した後、次にニードル原料を塗布する方法を開示する。
また、特許文献2は、柔軟性基板に、目的物質及び基剤の混和物から成る濃厚な液体を、遠心力を利用して充填しながら乾燥して硬化させることにより高精度で1ステップの工程で製造することができる、微小針状突起物製剤を集積させたシートの製造方法を開示する。
特許文献1の方法では、薬物溶液をスタンパーに塗布し、スキージなどで余分な溶液を掻き取る。そのため、凹部以外に塗布された薬物溶液は凹部に充填されず、薬物溶液のロスが発生する。
特許文献2の方法では、遠心力を利用しているので、連続プロセスではなく、バッチプロセスとなるため生産効率は高くない。
本発明は係る実情に鑑み、薬剤を針状凸部に集中させることができ、しかも高い生産効率で経皮吸収シートを製造できる方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る経皮吸収シートの製造方法は、薬剤を含む層と薬剤を含まない層とを含む針状凸部を有する経皮吸収シートの製造方法において、2次元配列された針状凹部を有するモールドと開口部を有するノズルを備える液供給装置とを準備する工程と、液供給装置から薬剤を含む溶解液をモールドに供給し、針状凹部の上に位置調整されたノズルから、ノズルとモールドの表面とを接触させた状態で、1つ以上の針状凹部に薬剤を含む溶解液を充填する充填工程と、ノズルとモールドの表面とを接触させた状態で、液供給装置をモールドに対して相対的に移動させる移動工程と、を繰り返すことで、2次元配列された針状凹部に薬剤を含む溶解液を充填する工程と、薬剤を含む溶解液から構成される薬剤を含む層、及び薬剤を含まない溶解液から構成される薬剤を含まない層で構成され針状凹部の反転形状である針状凸部が表面に形成されたポリマーシートを形成する工程と、ポリマーシートをモールドから剥離する工程と、を備える。
好ましくは、充填工程では、2次元配列された針状凹部に、1列もしくは複数列毎に薬剤を含む溶解液を充填する。
好ましくは、充填工程では、ノズル内を加圧することを含む。
好ましくは、充填工程では、ノズルとモールドとを接触させる押付け力は、ノズル内の加圧力以上である。
好ましくは、充填工程では、モールドの裏面を減圧吸引することを含む。
好ましくは、充填工程におけるノズルとモールドとを接触させる押付け力は、移動工程におけるノズルとモールドとを接触させる押付け力より大きい。
好ましくは、移動工程では、ノズルがモールドの針状凹部以外に位置する間、液供給装置から薬剤を含む溶解液をモールドに供給するのを止める。
好ましくは、移動工程において、ノズルが針状凹部の上に位置する前から、液供給装置から薬剤を含む溶解液をモールドに供給するのを開始し、ノズルがモールドの針状凹部以外に位置する前に薬剤を含む溶解液をモールドに供給するのを止める。
好ましくは、ノズルとモールドの表面の少なくとも一方が、弾性変形する素材で構成される。
好ましくは、モールドは、針状凹部の先端に空気抜き孔を有している。
好ましくは、ポリマーシートを形成する工程が、薬剤を含む溶解液が針状凹部に充填されたモールドに薬剤を含まない溶解液を供給した後、薬剤を含む溶解液及び薬剤を含まない溶解液を乾燥固化させて薬剤を含む層及び薬剤を含まない層を形成する工程を含む。
好ましくは、ポリマーシートを形成する工程が、モールドの針状凹部に充填された薬剤を含む溶解液を乾燥固化して薬剤を含む層を形成し、薬剤を含む層が針状凹部に形成されたモールドに薬剤を含まない溶解液を供給した後、薬剤を含まない溶解液を乾燥固化させて薬剤を含まない層を形成する工程を含む。
好ましくは、ポリマーシートを形成する工程が、別の支持体の上に薬剤を含まない溶解液を塗布し、薬剤を含む溶解液が針状凹部に充填されたモールドに薬剤を含まない溶解液を塗布した支持体を貼り付け、薬剤を含む溶解液と薬剤を含まない溶解液とを乾燥固化して薬剤を含む層と薬剤を含まない層とを形成することを含む。
好ましくは、ポリマーシートを形成する工程において、モールドの針状凹部に充填された薬剤を含む溶解液を乾燥固化させる際、モールドの表面からの加圧及びモールドの裏面からの減圧吸引の少なくともいずれかを含む。
好ましくは、ポリマーシートを形成する工程において、薬剤を含まない溶解液を、モールドの表面からの加圧及びモールドの裏面からの減圧吸引の少なくともいずれかを含む。
好ましくは、薬剤は、ペプチド、タンパク質、核酸、多糖類、ワクチン、水溶性低分子化合物に属する医薬化合物、又は化粧品成分である。
好ましくは、針状凸部は、その先端部に薬剤とヒドロキシエチルデンプンとを含み、その基部にヒドロキシエチルデンプンとヒアルロン酸とを含む。
好ましくは、針状凸部は、その先端部に薬剤とコンドロイチン硫酸とを含み、その基部にヒドロキシエチルデンプンとを含む。
好ましくは、針状凸部は、薬剤を含む層と薬剤を含まない層とを有し、薬剤を含む層はさらにヒドロキシエチルデンプンを含み、薬剤を含まない層はヒドロキシエチルデンプンとヒアルロン酸とを含む。
好ましくは、針状凸部は、薬剤を含む層と薬剤を含まない層とを有し、薬剤を含む層はさらにコンドロイチン硫酸を含み、薬剤を含まない層はヒドロキシエチルデンプンを含む。
本発明によれば、薬剤を針状凸部に偏在させることができる経皮吸収シートを効率的に製造することができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。従って、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を“ 〜 ”を用いて表す場合は、“ 〜 ”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
以下、本発明の実施の形態におけるアレイ状に配列された針状凸部を有する経皮吸収シートを一例として、その製造方法について説明する。経皮吸収シートについて記載するが、経皮吸収シート以外のアレイ状に配列された針状アレイを有する機能性膜についても本発明を適用することができる。
図1A及び1Bに本発明の実施の形態の経皮吸収シートの製造方法により製造される経皮吸収シートの針状凸部(微小針とも称する)について説明する。本実施の形態では、四角錐状の針状凸部の例で説明するが、この形状に限定されない。
図1Aの斜視図及び図1Bの断面図に示すように、経皮吸収シートに形成される微小針(針状凸部)10の形状は、微小針10を皮膚表面に数100μmの深さで刺すために、(1)先端が充分に尖っていて、皮膚内に入る針の径も充分に細い(長さ/径のアスペクト比が高い)こと、(2)充分な強度がある(針が折れ曲がったりしない)こと、が必要である。
そのため、(1)の要件を満たすためには、細くて尖った形状が必要であるが、これは(2)に相反し、細すぎると先端や根元で折れ曲がってしまい、太すぎると刺さらないため、図1Aに示すように、微小針10の稜線10Aは、微小針内側に湾曲した形状とすることが好ましい。このような形状とすることにより、先端を充分に尖らせる一方で、根元を広げることにより、折れにくくすることができる。また、四角錐状の微小針の稜線10A、10Aが該稜線同士の間の四角錐面10Cよりも張り出していることが好ましい。
微小針10の形状は底面の一辺Xが0.1μm以上1000μm以下の範囲であり、高さが0.3μm以上3000μm以下であることが好ましい。より好ましくは、一辺Xが10μm以上400μm以下の範囲であり、高さが30μm以上1200μm以下である。
そして、稜線10Aの湾曲の最大深さZは、稜線の始点と終点を結ぶ線分の長さをLとしたとき、0.04×L以上0.2×L以下であることが好ましい。また、微小針10の鋭利性を示す微小針先端10Bの曲率半径Rが20μm以下であることが好ましく、より好ましくは15μm以下である。
なお、図1A及び1Bは、四角錐状の微小針10について示しているが、図2A及び2Bに示す円錐状や他の三角錐等の角錐状の微小針も同様の大きさであることが好ましい。なお、円錐状の場合においては、底面の直径Xが0.1μm以上1000μm以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは50μm以上500μm以下の範囲である。また、円錐面の湾曲の最大深さZは、円錐面の母線の始点と終点とを結ぶ線分の長さをLとしたとき、0.04×L以上0.2×L以下であることが好ましい。
上記のように、経皮吸収シートは微小針が2次元配列で配列された凸部アレイであり、皮膚表面に刺さりやすくするため、微小針先端10Bをシャープにして充分に尖らせることが重要である。微小針先端10Bの曲率半径Rを20μm以下とすることが好ましい。曲率半径Rが20μm以下の先端を有する微小針10を形成するためには、モールド(型)に形成される凸アレイの反転型である針状凹部の先端(底)までポリマー樹脂の溶液を注入して精密に転写できるかが重要なポイントになってくる。
また、経皮吸収シートは、薬剤を混入させる必要があるが、薬剤は高価なものが多いことから、微小針の部分に集中させて薬剤を含有させることがコスト面で重要になる。
[経皮吸収シートの製造方法]
次に、本発明の実施の形態の経皮吸収シートの製造方法を説明する。
次に、本発明の実施の形態の経皮吸収シートの製造方法を説明する。
(モールドの作製)
図3Aから3Cは、モールド(型)の作製の工程図である。
図3Aから3Cは、モールド(型)の作製の工程図である。
図3Aに示すように、経皮吸収シートを製造するためのモールドを作製するための原版を先ず作製する。
この原版11の作製方法は2種類あり、1番目の方法は、Si基板上にフォトレジストを塗布した後、露光、現像を行う。そして、RIE(リアクティブイオンエッチング)等によるエッチングを行うことにより、原版11の表面に円錐の形状部(凸部)12のアレイを作製する。尚、原版11の表面に円錐の形状部を形成するようにRIE等のエッチングを行う際には、Si基板を回転させながら斜め方向からのエッチングを行うことにより、円錐の形状を形成することが可能である。
2番目の方法は、Ni等の金属基板に、ダイヤモンドバイト等の切削工具を用いた加工により、原版11の表面に四角錘などの形状部12のアレイを形成する方法がある。
次に、モールドの作製を行う。具体的には、図3Bに示すように、原版11よりモールド13を作製する。通常のモールド13の作製には、Ni電鋳などによる方法が用いられるが、原版11は、先端が鋭角な円錐形又は角錐形(例えば四角錐)の形状を有しているため、モールド13に形状が正確に転写され剥離することができ、しかも安価に製造することが可能な4つの方法が考えられる。
1番目の方法は、原版11にPDMS(ポリジメチルシロキサン、例えば、ダウコーニング社製のシルガード184(登録商標))に硬化剤を添加したシリコーン樹脂を流し込み、100℃で加熱処理し硬化した後に、原版11より剥離する方法である。2番目の方法は、紫外線を照射することにより硬化するUV(Ultraviolet)硬化樹脂を原版11に流し込み、窒素雰囲気中で紫外線を照射した後に、原版11より剥離する方法である。3番目の方法は、ポリスチレンやPMMA(ポリメチルメタクリレート)等のプラスチック樹脂を有機溶剤に溶解させた溶液を剥離剤の塗布された原版11に流し込み、乾燥させることにより有機溶剤を揮発させて硬化させた後に、原版11より剥離する方法である。4番目の方法は、Ni電鋳により反転品を作成する方法である。
これにより、原版11の円錐形又は角錐形の反転形状である針状凹部15が2次元配列で配列されたモールド13が作製される。このようにして作製されたモールド13を図3Cに示す。尚、上記3つのいずれの方法においてもモールド13は、何度でも容易に作製することが可能である。次に、図3Cで製造されたモールド13に枠14を設置する。
図4Aから4Dは枠14を設置した図である。図4A及び4Bは、それぞれ、モールド13の周囲に枠を設けた場合の平面図及び斜視図である。図4C及び4Dは、それぞれ、複数のモールド13をつなぎ合わせ、型の内部にも枠14を設けた場合の平面図及び斜視図である。枠14を設けることにより、機能性膜を所望の膜厚に形成する際、ポリマー樹脂の溶解液(以下、「ポリマー溶解液」ともいう)がモールド13の外に流れることを防止することができる。
このとき、モールド13と枠14との段差が50μm以上10mm以下とすることが好ましい。また、図4Aから4Dの型は、モールド13と枠14を分離できる構成であるが、一体型で構成することも可能である。分離型で構成した場合は、充填工程後の乾燥工程、剥離工程において、枠14を外すことが可能である。
図4C及び4Dでは、複数のモールド13を基板17上に、及び複数のモールド13同士を、接着剤を用いてつなぎ合わせる。そして、モールド13の側面周囲、及び内部に枠14を設置する。
図5は他の好ましいモールド13の態様を示したものである。針状凹部15は、モールド13の表面から深さ方向に狭くなるテーパ状の入口部15Aと、深さ方向に幅が一定の中間凹部15Bと、深さ方向に先細りの先端凹部15Cとを備えている。テーパの角度θとしては、10°〜20°の範囲が好ましい。入口部15Aをテーパ形状とすることで、ポリマー溶解液を針状凹部15に充填しやすくなる。
図6は、経皮吸収シートの製造方法を行う上で、より好ましいモールド複合体18の態様を示したものである。図6中、(A)部はモールド複合体18を示す。図6中、(B)部は、(A)部のうち、円で囲まれた部分の拡大図である。
図6の(A)部に示すように、モールド複合体18は、針状凹部15の先端(底)に空気抜き孔15Dが形成されたモールド13、及び、モールド13の裏面に貼り合わされ、気体は透過するが液体は透過しない材料で形成された気体透過シート19と、を備える。空気抜き孔15Dは、モールド13の裏面を貫通する貫通孔として形成される。ここで、モールド13の裏面とは、空気抜き孔15Dが形成された側の面を言う。これにより、針状凹部15の先端は空気抜き孔15D、及び気体透過シート19を介して大気と連通する。
このようなモールド複合体18を使用することで、針状凹部15に充填される経皮吸収材料溶液は透過せず、針状凹部15に存在する空気のみを針状凹部15から追い出すことができる。これにより、針状凹部15の形状を経皮吸収材料に転写する転写性が良くなり、よりシャープな微小針10を形成することができる。
空気抜き孔15Dの径D(直径)としては、1〜50μmの範囲が好ましい。空気抜き孔15Dの径Dが1μm未満の場合、空気抜き孔としての役目を十分に果たせない。また、空気抜き孔15Dの径Dが50μmを超える場合、成形された微小針10の先端部のシャープ性が損なわれる。
気体は透過するが液体は透過しない材料で形成された気体透過シート19としては、例えばラテックス(旭化成ケミカルズ社)を好適に使用できる。
モールド13に用いる材料としては、弾性のある素材、金属製の素材を用いることができる。中でも弾性のある素材であることが好ましく、気体透過性の高い素材であることが更に好ましい。気体透過性の代表である酸素透過性は、1×10−12(mL/s・m2・Pa)より大きいことが好ましく、1×10−10(mL/s・m2・Pa)より大きいことがさらに好ましい。気体透過性を上記範囲とすることにより、モールド13の凹部に存在する空気を型側から追い出すことができるので、欠陥の少ないマイクロアレイニードルを製造することができる。このような材料として、具体的には、シリコーン樹脂(例えば、ダウコーニング社製のシルガード184(登録商標)、信越化学工業株式会社のKE−1310ST(品番))、UV硬化樹脂、プラスチック樹脂(例えば、ポリスチレン、PMMA(ポリメチルメタクリレート))を溶融、または溶剤に溶解させたものなどを挙げることができる。これらの中でもシリコーンゴム系の素材は繰り返し加圧による転写に耐久性があり、且つ、素材との剥離性がよいため、好適に用いることができる。また、金属製の素材としては、Ni、Cu、Cr、Mo、W、Ir、Tr、Fe、Co、MgO、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、α−酸化アルミニウム,酸化ジルコニウム、ステンレス(例えば、ボーラー・ウッデホルム社(Bohler-Uddeholm KK)のスタバックス材(STAVAX)(商標))などやその合金を挙げることができる。枠14の材質としては、モールド13の材質と同様の材質のものを用いることができる。
(ポリマー溶解液)
本実施形態に使用されるポリマー樹脂の溶解液であるポリマー溶解液について説明する。
本実施形態に使用されるポリマー樹脂の溶解液であるポリマー溶解液について説明する。
ポリマー溶解液に用いられる樹脂ポリマーの素材としては、生体適合性のある樹脂を用いることが好ましい。このような樹脂としては、グルコース、マルトース、プルラン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルデンプンなどの糖類、ゼラチンなどのタンパク質、ポリ乳酸、乳酸・グリコール酸共重合体などの生分解性ポリマーを使用することが好ましい。これらの中でもゼラチン系の素材は多くの基材と密着性をもち、ゲル化する材料としても強固なゲル強度を持つ。そのため、後述する剥離工程において、基材と密着させることができ、モールドから基材を用いて機能性膜を剥離することができるので、好適に利用することができる。濃度は材料によっても異なるが、溶解液中に樹脂ポリマーが10〜50%含まれる濃度とすることが好ましい。また、溶解に用いる溶媒は、温水以外であっても揮発性を有するものであればよく、メチルエチルケトン(MEK)、アルコールなどを用いることができる。そして、ポリマー樹脂の溶解液中には、用途に応じて体内に供給するための薬剤を共に溶解させることが可能である。
ポリマー溶解液の調製方法としては、水溶性の高分子(ゼラチンなど)を用いる場合は、水溶性粉体を水に溶解し、溶解後に薬品を添加することで製造することができる。水に溶解しにくい場合、加温して溶解してもよい。温度は高分子材料の種類により、適宜選択可能であるが、約60℃以下の温度で加温することが好ましい。また、熱で溶融する高分子(マルトースなど)を用いる場合は、原料と薬品を熱して溶融することで、製造することができる。加熱温度としては、原料が溶融する温度で行うことが好ましく、具体的には、約150℃である。
本実施の形態では薬剤を含有するポリマー溶解液を、薬剤を含む溶解液と、薬剤を含有していないポリマー溶解液を、薬剤を含まない溶解液と、必要に応じて称している。
ポリマー樹脂の溶解液の粘度は、薬剤を含む溶解液では100Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは10Pa・s以下とすることが好ましい。薬剤を含まない溶解液では2000Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1000Pa・s以下とすることが好ましい。ポリマー樹脂の溶解液の粘度を適切に調整することにより、型の凹部に容易に溶解液を注入することが容易となる。
(薬剤)
ポリマー溶解液に含有される薬剤は、薬剤としての機能を有するものであれば限定されない。特に、ペプチド、タンパク質、核酸、多糖類、ワクチン、水溶性低分子化合物に属する医薬化合物、又は化粧品成分から選択することが好ましい。薬剤を含む層に含有させる水溶性の高分子物質は、該層に含有させる薬剤と相互作用しないものを用いることが好ましい。たとえば、タンパク質を薬剤として用いる場合、荷電性の高分子物質を混合すると、タンパク質と高分子物質が静電相互作用によって会合体を形成し凝集、沈殿してしまう。従って、薬剤に荷電性の物質を用いる場合にはヒドロキシエチルデンプン、デキストラン等の電荷を持たない水溶性高分子物質を用いることが好ましい。
ポリマー溶解液に含有される薬剤は、薬剤としての機能を有するものであれば限定されない。特に、ペプチド、タンパク質、核酸、多糖類、ワクチン、水溶性低分子化合物に属する医薬化合物、又は化粧品成分から選択することが好ましい。薬剤を含む層に含有させる水溶性の高分子物質は、該層に含有させる薬剤と相互作用しないものを用いることが好ましい。たとえば、タンパク質を薬剤として用いる場合、荷電性の高分子物質を混合すると、タンパク質と高分子物質が静電相互作用によって会合体を形成し凝集、沈殿してしまう。従って、薬剤に荷電性の物質を用いる場合にはヒドロキシエチルデンプン、デキストラン等の電荷を持たない水溶性高分子物質を用いることが好ましい。
〈経皮吸収シートの製造〉
上記で製造したモールド13を用いた経皮吸収シートの製造方法について説明する。図7Aに示すように、まず、2次元配列された針状凹部15を有するモールド13が、基台20の上に配置される。モールド13には、5×5の2次元配列された、2組の複数の針状凹部15が形成されている。薬剤を含む溶解液22を収容するタンク30と、タンクに接続される配管32と、配管32の先端に接続されたノズル34と、を有する液供給装置36が準備される。
上記で製造したモールド13を用いた経皮吸収シートの製造方法について説明する。図7Aに示すように、まず、2次元配列された針状凹部15を有するモールド13が、基台20の上に配置される。モールド13には、5×5の2次元配列された、2組の複数の針状凹部15が形成されている。薬剤を含む溶解液22を収容するタンク30と、タンクに接続される配管32と、配管32の先端に接続されたノズル34と、を有する液供給装置36が準備される。
図8はノズルの先端部の概略斜視図を示している。図8に示すように、ノズル34の先端には平坦面であるリップ部34Aとスリット形状の開口部34Bとを備えている。スリット形状の開口部34Bにより、例えば、1列を構成する複数の針状凹部15に同時に、薬剤を含む溶解液22を充填することが可能となる。開口部34Bの大きさ(長さと幅)は、一度に充填すべき針状凹部15の数に応じて適宜選択される。
開口部34Bの長さを長くすることで、より多くの針状凹部15に一度に薬剤を含む溶解液22を充填することができる。これにより、生産性を向上させることが可能となる。
図9は別のノズルの先端部の概略斜視図を示している。図9に示すように、ノズル34の先端のリップ部34Aには、2つのスリット形状の開口部34Bが設けられている。2つの開口部34Bにより、例えば、2列を構成する複数の針状凹部15に同時に、薬剤を含む溶解液22を充填することが可能となる。
ノズル34に用いる材料としては、弾性のある素材、金属製の素材を用いることができる。例えば、テフロン(登録商標)、ステンレス鋼(SUS)、チタン等が挙げられる。
図7Bを参照して充填工程を説明する。図7Bに示すように、ノズル34の開口部34Bが針状凹部15の上に位置調整される。ノズル34のリップ部34Aとモールド13の表面とは接触している。液供給装置36から薬剤を含む溶解液22がモールド13に供給され、ノズル34の開口部34Bから薬剤を含む溶解液22が針状凹部15に充填される。本実施形態では、1列を構成する複数の針状凹部15に薬剤を含む溶解液22が同時に充填される。ただし、これに限定されず、針状凹部15に一つずつ充填するようにすることもできる。また、図9に示すノズル34を使用することで、複数列を構成する複数の針状凹部15に対し、複数列毎に薬剤を含む溶解液22を同時に充填することもできる。
モールド13が気体透過性を有する素材で構成される場合、モールド13の裏面から吸引することで薬剤を含む溶解液22を吸引でき、針状凹部15内への薬剤を含む溶解液22の充填を促進させることができる。
図7Bを参照して充填工程に次いで、図7Cに示すように、ノズル34のリップ部34Aとモールド13の表面とを接触させながら、開口部34Bの長さ方向と垂直方向に液供給装置36を相対的に移動し、ノズル34を、薬剤を含む溶解液22が充填されていない針状凹部15に移動する。ノズル34の開口部34Bが針状凹部15の上に位置調整される。本実施の形態では、ノズル34を移動させる例で説明したが、モールド13を移動させてもよい。
ノズル34のリップ部34Aとモールド13の表面とを接触させて移動しているので、ノズル34がモールド13の針状凹部15以外の表面に残る薬剤を含む溶解液22を掻き取ることができる。薬剤を含む溶解液22をモールド13の針状凹部15以外に残らないようにすることができる。
モールド13へのダメージを減らすことと、モールド13の圧縮による変形をできるだけ抑制するため、移動する際のノズル34のモールド13への押付け圧はできる限り小さい方が好ましい。また、薬剤を含む溶解液22がモールド13の針状凹部15以外に残らないようにするため、モールド13もしくはノズル34の少なくとも一方がフレキシブルな弾性変形する素材であることが望ましい。
図7Bの充填工程と、図7Cの移動工程とを繰り返すことで、5×5の2次元配列された針状凹部15に薬剤を含む溶解液22が充填される。5×5の2次元配列された針状凹部15に薬剤を含む溶解液22が充填されると、隣接する5×5の2次元配列された針状凹部15に液供給装置36を移動し、図7Bの充填工程と、図7Cの移動工程とを繰り返す。隣接する5×5の2次元配列された針状凹部15にも薬剤を含む溶解液22が充填される。
上述の充填工程と移動工程について、(1)ノズル34を移動しながら薬剤を含む溶解液22を針状凹部15に充填する態様でもよいし、(2)ノズル34の移動中に針状凹部15の上でノズル34を一旦静止して薬剤を含む溶解液22を充填し、充填後にノズル34を再度移動させる態様でもよい。充填工程と移動工程との間、ノズル34のリップ部34Aがモールド13の表面に接触している。
図10は、薬剤を含む溶解液22を針状凹部15に充填中におけるノズル34の先端とモールド13との部分拡大図である。図10に示すように、ノズル34内に加圧力P1を加えることで、針状凹部15内へ薬剤を含む溶解液22を充填するのを促進することができる。さらに、針状凹部15内へ薬剤を含む溶解液22を充填する際、ノズル34をモールド13の表面に接触させる押付け力P2を、ノズル34内の加圧力P1以上とすることが好ましい。押付け力P2≧加圧力P1とすることにより、薬剤を含む溶解液22が針状凹部15からモールド13の表面に漏れ出すのを抑制することができる。
図11は、ノズル34の移動中における、ノズル34の先端とモールド13との部分拡大図である。ノズル34をモールド13に対して相対的に移動する際、ノズル34をモールド13の表面に接触させる押付け力P3を、充填中のノズル34をモールド13の表面に接触させる押付け力P2より小さくすることが好ましい。モールド13へのダメージを減らし、モールド13の圧縮による変形を抑制するためである。
図12は、ノズル内の液圧と薬剤を含む溶解液の供給との関係を示す説明図である。図12に示すように薬剤を含む溶解液22の供給は、ノズル34が針状凹部15の上に位置する前から開始される。薬剤を含む溶解液22を針状凹部15に確実に充填するためである。5×5で構成される複数の針状凹部15への充填が完了するまで、薬剤を含む溶解液22はモールド13に連続して供給される。ノズル34が5列目の針状凹部15の上に位置する前に薬剤を含む溶解液22をモールド13に供給するのを停止する。薬剤を含む溶解液22が針状凹部15からあふれ出るのを防止できる。ノズル34内の液圧に関して、薬剤を含む溶解液22の供給が開始されると、ノズル34が針状凹部15に位置しない領域では高くなる。一方、ノズル34が針状凹部15の上に位置すると、薬剤を含む溶解液22が針状凹部15に充填され、ノズル34内の液圧が低くなる。液圧の変動が繰り返される。
5×5で構成される複数の針状凹部15への充填が完了すると、ノズル34は、隣接する5×5で構成される複数の針状凹部15へ移動される。液供給に関して、隣接する5×5で構成される複数の針状凹部15へ移動する際、薬剤を含む溶解液22の供給を停止するのが好ましい。5列目の針状凹部15から次の1列目の針状凹部15までは距離がある。その間をノズル34が移動する間、薬剤を含む溶解液22を供給し続けると、ノズル34内の液圧が高くなりすぎる場合がある。その結果、ノズル34から薬剤を含む溶解液22がモールド13の針状凹部15以外に流れ出る場合があり、これを抑制するため、ノズル34内の液圧を検出し、液圧が高くなりすぎると判定した際には薬剤を含む溶解液22の供給を停止するのが好ましい。
薬剤を含む溶解液22の針状凹部15への充填が完了すると、薬剤を含む溶解液22から構成される薬剤を含む層と薬剤を含まない溶解液から構成される薬剤を含まない層とで構成される針状凸部が表面に形成されたポリマーシートを形成する工程へと進む。針状凸部は針状凹部の反転形状を有している。
ポリマーシートを形成する工程について、いくつかの態様を説明する。第1の態様を、図13Aから13Cを参照して説明する。図13Aに示すように、モールド13の針状凹部15に薬剤を含む溶解液22をノズル34から充填する。次いで、図13Bに示すように、薬剤を含む溶解液22の上に薬剤を含まない溶解液24をディスペンサーにより塗布する。ディスペンサーによる塗布に加えて、バー塗布やスピン塗布、スプレーなどによる塗布などを適用することができる。
次いで、図13Cに示すように、薬剤を含む溶解液22と薬剤を含まない溶解液24とを乾燥固化させることで、薬剤を含む層26と薬剤を含まない層28とから構成されるポリマーシート1が形成される。
第1の態様において、薬剤を含む溶解液22、及び薬剤を含まない溶解液24の針状凹部15内への充填を促進させるために、モールド13の表面からの加圧及びモールド13の裏面からの減圧吸引を行うことも好ましい。
次に、第2の態様について図14Aから14Dを参照して説明する。図14Aに示すように、モールド13の針状凹部15に薬剤を含む溶解液22をノズル34から充填する。次いで、図14Bに示すように、薬剤を含む溶解液22を乾燥固化させることで、薬剤を含む層26が針状凹部15内に形成される。薬剤を含む溶解液22を乾燥固化する際、モールド13の表面からの加圧及びモールド13の裏面からの減圧吸引により、薬剤を含む溶解液22を針状凹部15の先端への充填が可能なる。次いで、図14Cに示すように、薬剤を含む層26の上に薬剤を含まない溶解液24をディスペンサーにより塗布する。ディスペンサーによる塗布に加えて、バー塗布やスピン塗布、スプレーなどによる塗布などを適用することができる。薬剤を含む層26は固化されているので、薬剤を含む層26内の薬剤が薬剤を含まない溶解液24に拡散するのを抑制することができる。
次いで、図14Dに示すように、薬剤を含まない溶解液24を乾燥固化させることで、薬剤を含む層26と薬剤を含まない層28とから構成されるポリマーシート1が形成される。
第2の態様において、薬剤を含む溶解液22、及び薬剤を含まない溶解液24の針状凹部15内への充填を促進させるために、モールド13の表面からの加圧及びモールド13の裏面からの減圧吸引を行うことも好ましい。
次に、第3の態様について図15Aから15Dを参照して説明する。図15Aに示すように、モールド13の針状凹部15に薬剤を含む溶解液22をノズル34から充填する。次に、図15Bに示すように、別の支持体29の上に、薬剤を含まない溶解液24を塗布する。支持体29は限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース、ガラス等を使用することができる。次に、図15Cに示すように、針状凹部15に薬剤を含む溶解液22が充填されたモールド13に、支持体29の上に形成された薬剤を含まない溶解液24を重ねる。次に、図15Dに示すように、薬剤を含む溶解液22と薬剤を含まない溶解液24とを乾燥固化させることで、薬剤を含む層26と薬剤を含まない層28とから構成されるポリマーシート1が形成される。
第3の態様において、薬剤を含む溶解液22の針状凹部15内への充填を促進させるために、モールド13の表面からの加圧及びモールド13の裏面からの減圧吸引を行うことも好ましい。
ポリマーシート1の形成において、乾燥固化の工程は、溶媒を含む薬剤を含む溶解液22、及び/又は薬剤を含まない溶解液24を乾燥させることで、針状凹部15の内部で薬剤を含む溶解液22、及び/又は薬剤を含まない溶解液24を固化させる工程である。
薬剤を含む溶解液22、及び/又は薬剤を含まない溶解液24を乾燥させる方法として、ポリマー溶解液中の溶媒を揮発させる工程であればよい。その方法は特に限定するものではなく、例えば加熱、送風、減圧等の方法が用いられる。具体的には、0.1〜10m/sの温風を吹き付ける方法が挙げられる。
この温風は、薬剤を含む溶解液22内の薬剤を熱劣化させない温度であることが好ましい。薬剤を含む溶解液22を乾燥させることにより固化し、薬剤を含む溶解液22を塗布した際の状態よりも縮小させる。これにより、モールド13の針状凹部15から薬剤を含む層26を容易に剥離することが可能となる。
薬剤を含まない溶解液24も同様に縮小するため、固化した薬剤を含む層26及び/又は薬剤を含まない層28がモールド13に密着していれば縮小はシートの膜厚方向に起こり、膜厚が薄くなる。また、乾燥中に薬剤を含む層26及び/又は薬剤を含まない層28がモールド13から剥離してしまうと、ポリマーシート1が面方向にも収縮するため歪んでしまったり、カールしたりする。針状凹部15内の薬剤を含む層26及び/又は薬剤を含まない層28が十分に乾燥仕切れていない状態でポリマーシート1をモールド13から剥離してしまうと、ポリマーシート1の針状凸部の形状が折れたり、曲がったりする不良が発生しやすい。このため、乾燥中にポリマーシート1をモールド13から剥離しないことが好ましい。
薬剤を含む溶解液22から構成される薬剤を含む層26と薬剤を含まない溶解液24から構成される薬剤を含まない層28とで構成される針状凸部が表面に形成されたポリマーシート1を形成した後、ポリマーシート1をモールド13から剥離する剥離工程へと進む。
ポリマーシート1をモールド13から剥離する方法は限定されるものではない。剥離の際に針状凸部が曲がったり折れたりしないことが望まれる。具体的には、図16に示すように、ポリマーシート1の上に、粘着性の粘着層が形成されているシート状の基材40を付着させた後、端部から基材40をめくるように剥離を行うことができる。ただしこの方法では針状凸部が曲がる可能性がある。そのため、図17に示すように、ポリマーシート1の上の基材40に吸盤(不図示)を設置し、エアーで吸引しながら垂直に引き上げる方法を適用することができる。なお、基材40として支持体29を使用してもよい。
通常、本実施の形態のように、アスペクト比の高い針状凸部の構造物をモールド13から剥離する場合では、接触面積が大きいことから、強い応力が加わる。針状凸部である微小針が破壊され、モールド13から剥離されることなく針状凹部15内に残存し、作製される経皮吸収シートは欠陥を有するものとなる可能性がある。そこで、本実施の形態においては、モールド13を構成する材料を、剥離が非常にしやすい材料により構成することが好ましい。また、モールド13を構成する材料を弾性が高く柔らかい材料とすることにより、剥離する際における微小針に加えられる応力を緩和することができる。
図18はモールド13から剥離されたポリマーシート1で構成される経皮吸収シート2を示している。経皮吸収シート2は、基材40と、基材40の上に形成された薬剤を含む層26と、実質的に薬剤を含まない層28とで構成される。経皮吸収シート2の針状凸部4は、円錐台部5と円錐台部5の上のニードル部6とで構成され、ニードル部6は、円錐形状又は角錐形状の針部と、円柱形状又は角柱形状の胴体部と、を主に有している。ただし、針状凸部4はこの形状に限定されるものではない。
以下に、本発明の実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
(モールドの作製)
図19にモールドの原版を示す。図19において、(A)部が平面図であり、(B)部が側面図である。一辺40mmの平滑なNi板の表面に、図19に示すような、底面が500μmの直径D1で、150μmの高さH1の円錐台50上に、300μmの直径D2で,500μmの高さH2の円錐52が形成された針状構造の形状部12を、1000μmのピッチLにて10列×10行の2次元配列に研削加工することで、原版11を作製した。この原版11の上に、シリコンゴム(ダウ・コーニング社製SILASTIC(登録商標) MDX4-4210(品番))を0.6mmの厚みで膜を形成し、膜面から原版11の円錐先端部50μmを突出させた状態で熱硬化させ、剥離した。これにより、約30μmの直径の貫通孔を有するシリコンゴムの反転品を作製した。このシリコンゴム反転品の、中央部に10列×10行の2次元配列された針状凹部が形成された、一辺30mmの平面部外を切り落としたものをモールドとして用いた。針状凹部の開口部が広い方をモールドの表面とし、30μmの直径の貫通孔(空気抜き孔)を有する面をモールドの裏面とした。
(モールドの作製)
図19にモールドの原版を示す。図19において、(A)部が平面図であり、(B)部が側面図である。一辺40mmの平滑なNi板の表面に、図19に示すような、底面が500μmの直径D1で、150μmの高さH1の円錐台50上に、300μmの直径D2で,500μmの高さH2の円錐52が形成された針状構造の形状部12を、1000μmのピッチLにて10列×10行の2次元配列に研削加工することで、原版11を作製した。この原版11の上に、シリコンゴム(ダウ・コーニング社製SILASTIC(登録商標) MDX4-4210(品番))を0.6mmの厚みで膜を形成し、膜面から原版11の円錐先端部50μmを突出させた状態で熱硬化させ、剥離した。これにより、約30μmの直径の貫通孔を有するシリコンゴムの反転品を作製した。このシリコンゴム反転品の、中央部に10列×10行の2次元配列された針状凹部が形成された、一辺30mmの平面部外を切り落としたものをモールドとして用いた。針状凹部の開口部が広い方をモールドの表面とし、30μmの直径の貫通孔(空気抜き孔)を有する面をモールドの裏面とした。
(薬剤を含む溶解液の調製)
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)を水で溶解し、8%の水溶液に調液したものに、薬剤としてヒト血清アルブミン(和光純薬社製)を2重量%、エバンスブルー色素(和光純薬社製)を0.7質量%添加し、薬剤を含む溶解液とした。
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)を水で溶解し、8%の水溶液に調液したものに、薬剤としてヒト血清アルブミン(和光純薬社製)を2重量%、エバンスブルー色素(和光純薬社製)を0.7質量%添加し、薬剤を含む溶解液とした。
(薬剤を含む層の形成)
水平なバキューム台上に一辺15mmの気体透過性フィルム(日東電工社製NTF-8031(品番))を置き、その上に表面が上になるようにモールドを設置した。モールド裏面方向から50kPaの吸引圧で減圧して、気体透過性フィルムとモールドをバキューム台に固定した。図8に示すような形状のSUS製(ステンレス鋼)のノズルを準備し、長さ20mm、幅2mmのリップ部の中央に、長さ12mm、幅0.2mmのスリット状の開口部を形成した。このノズルをシリンジに取り付けた。3mLの薬剤を含む溶解液をシリンジとノズル内部に装填した。開口部を、モールドの表面に形成された複数の針状凹部で構成される1列目と平行となるようにノズルを調整した。1列目に対して2列目と反対方向に2mmの間隔をおいた位置で、ノズルを0.14kgf/cm2の圧力でモールドに押し付けた。ノズルを押し付けたまま、1mm/secで開口部の長さ方向と垂直方向に移動させながら、ディスペンサーにて、薬剤を含む溶解液を、0.31μL/secで10秒間、開口部からから放出した。2次元配列された複数の針状凹部の10列目に対して9列目と反対方向に2mm間隔を置いた位置でノズルの移動を停止し、ノズルをモールドから離した。
水平なバキューム台上に一辺15mmの気体透過性フィルム(日東電工社製NTF-8031(品番))を置き、その上に表面が上になるようにモールドを設置した。モールド裏面方向から50kPaの吸引圧で減圧して、気体透過性フィルムとモールドをバキューム台に固定した。図8に示すような形状のSUS製(ステンレス鋼)のノズルを準備し、長さ20mm、幅2mmのリップ部の中央に、長さ12mm、幅0.2mmのスリット状の開口部を形成した。このノズルをシリンジに取り付けた。3mLの薬剤を含む溶解液をシリンジとノズル内部に装填した。開口部を、モールドの表面に形成された複数の針状凹部で構成される1列目と平行となるようにノズルを調整した。1列目に対して2列目と反対方向に2mmの間隔をおいた位置で、ノズルを0.14kgf/cm2の圧力でモールドに押し付けた。ノズルを押し付けたまま、1mm/secで開口部の長さ方向と垂直方向に移動させながら、ディスペンサーにて、薬剤を含む溶解液を、0.31μL/secで10秒間、開口部からから放出した。2次元配列された複数の針状凹部の10列目に対して9列目と反対方向に2mm間隔を置いた位置でノズルの移動を停止し、ノズルをモールドから離した。
上述のように薬剤を含む溶解液を充填したモールドを、2次元配列された複数の針状凹部の1mm外周の位置で切断し、恒温恒湿槽内で30℃,40%で30分間乾燥させて薬剤を含む層を形成した。乾燥後、モールドの表面に低粘着力のテープを付与し、剥離することで、モールドの針状凹部以外に付着した薬剤を含む層を全て除去した。
(薬剤含有量の測定)
乾燥後、モールドの表面に低粘着力のテープを付与し、剥離することで、モールドの針状凹部以外に付着した薬剤を含む層を全て除去した。モールドと低粘着力のテープ、各々を5mLの蓋つき容器内で1mLの水に浸漬し、容器の蓋をゆるめて加圧脱泡器内で0.5MPa、10分間加圧した後、密閉して30分間超音波洗浄を実施した。モールドと低粘着力のテープとに色素残りがないことを確認した後、各々の溶液を、吸光マイクロプレートリーダー(TECAN社サンライズシリーズ)にて波長620nmの吸光度を測定し、モールドの針状凹部内と針状凹部以外の薬剤を含む層の含有量を算出した。
乾燥後、モールドの表面に低粘着力のテープを付与し、剥離することで、モールドの針状凹部以外に付着した薬剤を含む層を全て除去した。モールドと低粘着力のテープ、各々を5mLの蓋つき容器内で1mLの水に浸漬し、容器の蓋をゆるめて加圧脱泡器内で0.5MPa、10分間加圧した後、密閉して30分間超音波洗浄を実施した。モールドと低粘着力のテープとに色素残りがないことを確認した後、各々の溶液を、吸光マイクロプレートリーダー(TECAN社サンライズシリーズ)にて波長620nmの吸光度を測定し、モールドの針状凹部内と針状凹部以外の薬剤を含む層の含有量を算出した。
<実施例2>
(モールドの作製)
実施例1で製作した原版を用い、シリコンゴムを0.7mmの厚みで膜形成し、裏面に貫通孔を有さない状態で熱硬化させ、剥離することで、シリコンゴムの反転品を作製した。
(モールドの作製)
実施例1で製作した原版を用い、シリコンゴムを0.7mmの厚みで膜形成し、裏面に貫通孔を有さない状態で熱硬化させ、剥離することで、シリコンゴムの反転品を作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
実施例1と同様に調製した。
実施例1と同様に調製した。
(薬剤を含む層の形成)
水平なバキューム台上にモールドの表面が上になるように設置し、モールドの裏面から50kPaの吸引圧で減圧して、モールドをバキューム台に固定した。図8に示すような形状のSUS製(ステンレス鋼)のノズルを準備し、長さ20mm、幅2mmのリップ部の中央に、長さ12mm、幅0.2mmのスリット状の開口部を形成した。このノズルをシリンジに取り付けた。3mLの薬剤を含む溶解液をシリンジとノズル内部に装填した。開口部を、モールドの表面に形成された複数の針状凹部で構成される1列目と平行となるようにノズルを調整した。1列目に対して2列目と反対方向に2mmの間隔をおいた位置で、ノズルを0.42kgf/cm2の圧力でモールドに押し付けた。
水平なバキューム台上にモールドの表面が上になるように設置し、モールドの裏面から50kPaの吸引圧で減圧して、モールドをバキューム台に固定した。図8に示すような形状のSUS製(ステンレス鋼)のノズルを準備し、長さ20mm、幅2mmのリップ部の中央に、長さ12mm、幅0.2mmのスリット状の開口部を形成した。このノズルをシリンジに取り付けた。3mLの薬剤を含む溶解液をシリンジとノズル内部に装填した。開口部を、モールドの表面に形成された複数の針状凹部で構成される1列目と平行となるようにノズルを調整した。1列目に対して2列目と反対方向に2mmの間隔をおいた位置で、ノズルを0.42kgf/cm2の圧力でモールドに押し付けた。
ノズルを押し付けたまま、1mm/secで開口部の長さ方向と垂直方向に移動させて、ノズルの開口部が針状凹部の1列目の中心位置にきたとき、ノズルを停止した。ノズルを2.8kgf/cm2の圧力でモールドに押し込み、さらに、ノズルの内部にエアーを送り、0.2MPa(≒2.0kgf/cm2)で1分間加圧することで、薬剤を含む溶解液をモールドの1列目の針状凹部に充填した。
ノズル内の圧力を開放した後、ノズルのモールドに対する押付け圧を0.42kgf/cm2に戻した。ノズルを押し付けたまま、ノズルを2列目の針状凹部の中心位置まで移動させた。ノズルの移動を停止し、1列目と同様に、薬剤を含む溶解液をモールドの2列目の針状凹部に充填した。これを繰返して、10列目の針状凹部まで薬剤を含む溶解液を充填した。2次元配列された複数の針状凹部の10列目から2mmの間隔を置いた位置でノズルの移動を停止し、ノズルをモールドから離した。
上述のように薬剤を含む溶解液を充填したモールドを、2次元配列された複数の針状凹部の1mm外周を切断し、恒温恒湿槽内で30℃,40%で30分間乾燥させて薬剤を含む層を形成した。乾燥後、モールドの表面に低粘着力のテープを付与し、剥離することで、モールドの針状凹部以外に付着した薬剤を含む層を全て除去した。
モールドと低粘着力のテープ、各々を5mLの蓋つき容器内で1mLの水に浸漬し、容器の蓋をゆるめて加圧脱泡器内で0.5MPa、10分間加圧した後、密閉して30分間超音波洗浄を実施した。モールドと低粘着力のテープとに色素残りがないことを確認した後、各々の溶液を、吸光マイクロプレートリーダー(TECAN社サンライズシリーズ)にて波長620nmの吸光度を測定し、モールドの針状凹部内と針状凹部以外の薬剤を含む層の含有量を算出した。実施例1と同様に、薬剤を含む層の含有量を算出した。
<実施例3>
薬剤を含む層形成において、ノズルとモールドの押付け圧を、0.42kgf/cm2から0.83kgf/cm2としたことを除いて、実施例2と同様に、モールドの針状凹部内と針状凹部以外の薬剤を含む層の含有量を算出した。
薬剤を含む層形成において、ノズルとモールドの押付け圧を、0.42kgf/cm2から0.83kgf/cm2としたことを除いて、実施例2と同様に、モールドの針状凹部内と針状凹部以外の薬剤を含む層の含有量を算出した。
(評価1)
表1は実施例1〜3の評価結果を示している。
表1は実施例1〜3の評価結果を示している。
モールドの針状凹部内体積の3.10μL(密度1換算で0.310mg)に対して、実施例1〜3のいずれの場合も妥当な薬剤を含む層の充填量が得られた。押付け圧が小さいほど、針状凹部外への付着は増大する。実施例では、押付け圧が最も小さい実施例1の場合でも針状凹部外付着量は充填量に対して約0.1%であった。針状凹部以外にはほとんど薬剤を含む層が残らなかった。
<実施例4>
(モールドの作製)
実施例2と同様に作製した。
(モールドの作製)
実施例2と同様に作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)を水で溶解し、8%の水溶液に調液したものに、薬剤としてヒト成長ホルモン(成長ホルモン ヒト 組換え体 生化学用、和光純薬工業社製)を0.25質量%、FITC(PD Research社製、FACS-D1(品番))濃度が0.001質量%の混合溶液を添加したものを、薬剤を含む溶解液とした。
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)を水で溶解し、8%の水溶液に調液したものに、薬剤としてヒト成長ホルモン(成長ホルモン ヒト 組換え体 生化学用、和光純薬工業社製)を0.25質量%、FITC(PD Research社製、FACS-D1(品番))濃度が0.001質量%の混合溶液を添加したものを、薬剤を含む溶解液とした。
(薬剤を含まない溶解液の調製)
コンドロイチン硫酸(マルハニチロ食品社製)を水で溶解し、30%の水溶液に調液したものを、薬剤を含まない溶解液とした。
コンドロイチン硫酸(マルハニチロ食品社製)を水で溶解し、30%の水溶液に調液したものを、薬剤を含まない溶解液とした。
(薬剤を含む層の形成)
実施例1と同様に形成した。
実施例1と同様に形成した。
(薬剤を含まない層の形成)
スライドガラス上に、薬剤を含まない溶解液を210μmの膜厚で塗布した。スライドガラス上に、塗布膜にモールド表面が接するようにモールドを載せ、加圧脱泡装置(サクラ精機社製 TACシリーズ)にて、0.35MPaで10分間空圧した。加圧脱泡装置からスライドガラスを取り出し、スライドガラスを下にして、恒温恒湿槽(ESPEC製小型環境試験機)内で30℃,40%で8時間乾燥させた。なお、スライドガラスは、上記説明での支持体29と基材40に対応する。
スライドガラス上に、薬剤を含まない溶解液を210μmの膜厚で塗布した。スライドガラス上に、塗布膜にモールド表面が接するようにモールドを載せ、加圧脱泡装置(サクラ精機社製 TACシリーズ)にて、0.35MPaで10分間空圧した。加圧脱泡装置からスライドガラスを取り出し、スライドガラスを下にして、恒温恒湿槽(ESPEC製小型環境試験機)内で30℃,40%で8時間乾燥させた。なお、スライドガラスは、上記説明での支持体29と基材40に対応する。
(剥離工程)
スライドガラス上のポリマー層から、気体透過性フィルムごとモールドを剥離した。スライドガラス上に、先端にヒト成長ホルモンが偏在する、薬剤を含む層と薬剤を含まない層とで構成される三次元配列構造の経皮吸収シートが形成された。
スライドガラス上のポリマー層から、気体透過性フィルムごとモールドを剥離した。スライドガラス上に、先端にヒト成長ホルモンが偏在する、薬剤を含む層と薬剤を含まない層とで構成される三次元配列構造の経皮吸収シートが形成された。
上述のように作製された経皮吸収シートの、針状凸部への薬剤充填率を評価した。評価方法として、共焦点蛍光顕微鏡 (ニコン社製、C1plus+TE2000U(品番))にて経皮吸収シートを観察した。経皮吸収シート全体のFITC蛍光強度(FITC:フルオレセインイソチオシアネート)に占める、針状凸部の先端350μm部分のFITC蛍光強度の比率を充填率として測定したところ、充填率は約75%となり、高い比率で薬剤がニードル部の先端部に充填されていた。
<実施例5>
(モールドの作製)
実施例2と同様に作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(薬剤を含まない溶解液の調製)
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)とヒアルロン酸ナトリウム(分子量90〜150万、マルハニチロ食品社製)を39:1の割合で水で溶解し、40%の水溶液に調液したものを、薬剤を含まない溶解液とした。
(モールドの作製)
実施例2と同様に作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(薬剤を含まない溶解液の調製)
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)とヒアルロン酸ナトリウム(分子量90〜150万、マルハニチロ食品社製)を39:1の割合で水で溶解し、40%の水溶液に調液したものを、薬剤を含まない溶解液とした。
(薬剤を含む層の形成)
実施例1と同様に形成した。
実施例1と同様に形成した。
(薬剤を含まない層の形成)
実施例4と同様に形成した。
実施例4と同様に形成した。
(剥離工程)
実施例4と同様に実施した。
実施例4と同様に実施した。
上述のように作製された経皮吸収シートの、針状凸部への薬剤充填率を評価した。評価方法として、共焦点蛍光顕微鏡 (ニコン社製、C1plus+TE2000U)にて経皮吸収シートを観察した。経皮吸収シート全体のFITC蛍光強度に占める、針状凸部の先端350μm部分のFITC蛍光強度の比率を充填率として測定したところ、充填率は約65%となり、高い比率で薬剤がニードル部の先端部に充填されていた。
<実施例6>
(モールドの作製)
実施例1と同様に作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(薬剤を含まない溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(モールドの作製)
実施例1と同様に作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(薬剤を含まない溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(薬剤を含む層の形成)
実施例1と同様に形成した。
実施例1と同様に形成した。
(薬剤を含まない層の形成)
スライドガラス上に、薬剤を含まない溶解液を210μmの膜厚で塗布した。バキューム台上で気体透過性フィルムを挟んだモールドの上に形成された薬剤を含む層上に、塗布面が接触するようスライドガラスを置き、さらに50kPaの吸引圧で20分間減圧した。
スライドガラス上に、薬剤を含まない溶解液を210μmの膜厚で塗布した。バキューム台上で気体透過性フィルムを挟んだモールドの上に形成された薬剤を含む層上に、塗布面が接触するようスライドガラスを置き、さらに50kPaの吸引圧で20分間減圧した。
減圧を切り、気体透過性フィルムからスライドガラスまでを密着させた状態でバキューム台から外し、スライドガラスを下にして、恒温恒湿槽(ESPEC製小型環境試験機)内で30℃,40%で8時間乾燥させた。
(剥離工程)
実施例4と同様に実施した。
実施例4と同様に実施した。
上述のように作製された経皮吸収シートの、針状凸部への薬剤充填率を評価した。評価方法として、共焦点蛍光顕微鏡 (ニコン社製、C1plus+TE2000U)にて経皮吸収シートを観察した。経皮吸収シート全体のFITC蛍光強度に占める、針状凸部の先端350μm部分のFITC蛍光強度の比率を充填率として測定したところ、充填率は約75%となり、高い比率で薬剤がニードル部の先端部に充填されていた。
<実施例7>
(モールドの作製)
実施例1と同様に作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(薬剤を含まない溶解液の調製)
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)とヒアルロン酸ナトリウム(分子量90〜150万、マルハニチロ食品社製)を39:1の割合で水で溶解し、40%の水溶液に調液したものを、薬剤を含まない溶解液とした。さらに、コンドロイチン硫酸(マルハニチロ食品社製)を水で溶解し、10%の水溶液に調液したものを作成し、これを中間層溶液とした。
(モールドの作製)
実施例1と同様に作製した。
(薬剤を含む溶解液の調製)
実施例4と同様に調整した。
(薬剤を含まない溶解液の調製)
ヒドロキシエチルスターチ(Fresenius Kabi社製)とヒアルロン酸ナトリウム(分子量90〜150万、マルハニチロ食品社製)を39:1の割合で水で溶解し、40%の水溶液に調液したものを、薬剤を含まない溶解液とした。さらに、コンドロイチン硫酸(マルハニチロ食品社製)を水で溶解し、10%の水溶液に調液したものを作成し、これを中間層溶液とした。
(薬剤を含む層の形成)
実施例1と同様に形成した。
実施例1と同様に形成した。
(薬剤を含まない層の形成)
スライドガラス上に、薬剤を含まない溶解液を200μmの膜厚で塗布した後、恒温恒湿槽にて温度60℃、相対湿度20%で1時間乾燥させた。恒温恒湿槽からスライドガラスを取り出し、乾燥した塗布膜の上に、 中間層溶液を100μm膜厚で塗布した後、バキューム台上で気体透過性フィルムを挟んだモールドの上に形成された薬剤を含む層上に、中間層溶液塗布面が接触するようスライドガラスを置き、さらに50kPaの吸引圧で20分間減圧した。
スライドガラス上に、薬剤を含まない溶解液を200μmの膜厚で塗布した後、恒温恒湿槽にて温度60℃、相対湿度20%で1時間乾燥させた。恒温恒湿槽からスライドガラスを取り出し、乾燥した塗布膜の上に、 中間層溶液を100μm膜厚で塗布した後、バキューム台上で気体透過性フィルムを挟んだモールドの上に形成された薬剤を含む層上に、中間層溶液塗布面が接触するようスライドガラスを置き、さらに50kPaの吸引圧で20分間減圧した。
減圧を切り、気体透過性フィルムからスライドガラスまでを密着させた状態でバキューム台から外し、スライドガラスを下にして、恒温恒湿槽(ESPEC製小型環境試験機)内で30℃,40%で8時間乾燥させた。
(剥離工程)
実施例4と同様に実施した。
実施例4と同様に実施した。
上述のように作製された経皮吸収シートの、針状凸部への薬剤充填率を評価した。評価方法として、共焦点蛍光顕微鏡 (ニコン社製、C1plus+TE2000U)にて経皮吸収シートを観察した。経皮吸収シート全体のFITC蛍光強度に占める、針状凸部の先端350μm部分のFITC蛍光強度の比率を充填率として測定したところ、充填率は約65%となり、高い比率で薬剤がニードル部の先端部に充填されていた。
1…ポリマーシート、2…経皮吸収シート、4…針状凸部、10…微小針、13…モールド、15…針状凹部、22…薬剤を含む溶解液、24…薬剤を含まない溶解液、26…薬剤を含む層、28…薬剤を含まない層、34…ノズル、34A…リップ部、34B…開口部
Claims (18)
- 薬剤を含む層と薬剤を含まない層とを含む針状凸部を有する経皮吸収シートの製造方法において、
2次元配列された針状凹部を有するモールドと開口部を有するノズルを備える液供給装置とを準備する工程と、
前記液供給装置から薬剤を含む溶解液を前記モールドに供給し、前記針状凹部の上に位置調整された前記ノズルから、前記ノズルと前記モールドの表面とを接触させた状態で、1つ以上の前記針状凹部に前記薬剤を含む溶解液を充填する充填工程と、前記ノズルと前記モールドの表面とを接触させた状態で、前記液供給装置を前記モールドに対して相対的に移動させる移動工程と、を繰り返すことで、前記2次元配列された針状凹部に前記薬剤を含む溶解液を充填する工程と、
前記薬剤を含む溶解液から構成される前記薬剤を含む層、及び薬剤を含まない溶解液から構成される前記薬剤を含まない層で構成され前記針状凹部の反転形状である針状凸部が表面に形成されたポリマーシートを形成する工程と、
前記ポリマーシートを前記モールドから剥離する工程と、
を備える経皮吸収シートの製造方法。 - 前記充填工程では、前記前記2次元配列された針状凹部に、1列もしくは複数列毎に前記薬剤を含む溶解液を充填する請求項1記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記充填工程では、前記ノズル内を加圧することを含む請求項1又は2に記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記充填工程では、前記ノズルと前記モールドとを接触させる押付け力は、前記ノズル内の加圧力以上である請求項3に記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記充填工程では、前記モールドの裏面を減圧吸引することを含む請求項1から4のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記充填工程における前記ノズルと前記モールドとを接触させる押付け力は、前記移動工程における前記ノズルと前記モールドとを接触させる押付け力より大きい請求項1から5のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記移動工程では、前記ノズルが前記モールドの前記針状凹部以外に位置する間、前記液供給装置から前記薬剤を含む溶解液を前記モールドに供給するのを止める請求項1から6のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記移動工程において、前記ノズルが前記針状凹部の上に位置する前から、前記液供給装置から前記薬剤を含む溶解液を前記モールドに供給するのを開始し、前記ノズルが前記モールドの前記針状凹部以外に位置する前に前記薬剤を含む溶解液を前記モールドに供給するのを止める請求項1から7のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記ノズルと前記モールドの表面の少なくとも一方が、弾性変形する素材で構成される請求項1から8のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記モールドは、前記針状凹部の先端に空気抜き孔を有している請求項1から9のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記ポリマーシートを形成する工程が、前記薬剤を含む溶解液が前記針状凹部に充填された前記モールドに前記薬剤を含まない溶解液を供給した後、前記薬剤を含む溶解液及び前記薬剤を含まない溶解液を乾燥固化させて前記薬剤を含む層及び前記薬剤を含まない層を形成する工程を含む請求項1から10のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記ポリマーシートを形成する工程が、前記モールドの前記針状凹部に充填された前記薬剤を含む溶解液を乾燥固化して前記薬剤を含む層を形成し、前記薬剤を含む層が前記針状凹部に形成された前記モールドに前記薬剤を含まない溶解液を供給した後、前記薬剤を含まない溶解液を乾燥固化させて前記薬剤を含まない層を形成する工程を含む請求項1から10のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記ポリマーシートを形成する工程が、別の支持体の上に前記薬剤を含まない溶解液を塗布し、前記薬剤を含む溶解液が前記針状凹部に充填された前記モールドに前記薬剤を含まない溶解液を塗布した前記支持体を貼り付け、前記薬剤を含む溶解液と前記薬剤を含まない溶解液とを乾燥固化して前記薬剤を含む層と前記薬剤を含まない層とを形成することを含む請求項1から10のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記ポリマーシートを形成する工程において、前記モールドの前記針状凹部に充填された前記薬剤を含む溶解液を乾燥固化させる際、前記モールドの表面からの加圧及び前記モールドの裏面からの減圧吸引の少なくともいずれかを含む請求項11から13のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記ポリマーシートを形成する工程において、前記薬剤を含まない溶解液を、前記モールドの表面からの加圧及び前記モールドの裏面からの減圧吸引の少なくともいずれかを含む請求項11又は12に記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記薬剤は、ペプチド、タンパク質、核酸、多糖類、ワクチン、水溶性低分子化合物に属する医薬化合物、又は化粧品成分である請求項1から15のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記針状凸部は、前記薬剤を含む層と前記薬剤を含まない層とを有し、前記薬剤を含む層はさらにヒドロキシエチルデンプンを含み、前記薬剤を含まない層はヒドロキシエチルデンプンとヒアルロン酸とを含む請求項1から16のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
- 前記針状凸部は、前記薬剤を含む層と前記薬剤を含まない層とを有し、前記薬剤を含む層はさらにコンドロイチン硫酸を含み、前記薬剤を含まない層はヒドロキシエチルデンプンを含む請求項1から16のいずれかに記載の経皮吸収シートの製造方法。
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