JPWO2014057844A1 - シクロアルカノール誘導体の製造方法およびアゾール誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロアルカノール誘導体の製造方法およびアゾール誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

アゾール誘導体を安価に、かつ高収率で製造することができるシクロアルカノール誘導体の製造方法およびアゾール誘導体の製造方法を提供する。下記一般式(I)で示されるシクロアルカノール誘導体を製造する工程において、下記一般式(II)で示されるシクロアルカノン誘導体を、硫黄イリドの存在下で、下記一般式(III)で示されるアゾール化合物を用いてアゾリルメチル化する反応工程を行う。その際、硫黄イリドは、反応系内において、スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物と、アルカリ金属メトキシドとから生成する。【選択図】なし

Description

本発明は、シクロアルカノール誘導体の製造方法およびアゾール誘導体の製造方法に関する。より詳しくは、農園芸用薬剤等の有効成分として用いられるアゾール誘導体の中間体化合物として有用であるシクロアルカノール誘導体の製造方法およびこの方法で製造されたシクロアルカノール誘導体を用いてアゾール誘導体を製造する方法に関する。
農園芸用病害防除剤および工業用材料保護剤の有効成分として優れた活性を示すアゾリルメチルシクロペンタノール誘導体が知られている。例えば、特許文献1には、人畜に対する毒性が低く、広範な植物病害に対する高い防除効果と種々の農園芸植物に対する高い生長効果を示す2−(ハロゲン化炭化水素置換)−5−ベンジル−1−アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体が記載されている。
この特許文献1では、2−(ハロゲン化炭化水素置換)−5−ベンジル−1−アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体の製造工程の一部である中間体のアゾリルメチル化において、塩基として固体のアルカリ金属ブトキシドを用いた製造例が記載されている。また、特許文献2にも、アゾリルメチルシクロアルカノール誘導体の製造工程の一部である中間体のアゾリルメチル化において、塩基としてアルカリ金属ブトキシドを用いた製造例が記載されている。
国際公開第2011/070771号 特開平01−301664号公報 特開平01−093574号公報
しかしながら、従来のアゾリルメチルシクロペンタノール誘導体(以下、アゾール誘導体と称する)の製造方法は、未だ十分に安価に、かつ高収率にアゾール誘導体を得ることができる方法であるとはいえず、更なる改良が求められている。
そこで、本発明は、アゾール誘導体を安価に、かつ高収率で製造することができるシクロアルカノール誘導体の製造方法およびアゾール誘導体の製造方法を提供することを主目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、特に、アゾール誘導体の中間体化合物として用いられるシクロアルカノール誘導体の製造方法に、まだ改良の余地があることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係るシクロアルカノール誘導体の製造方法は、下記一般式(I)で示されるシクロアルカノール誘導体を製造するシクロアルカノール誘導体の製造方法であって、硫黄イリドの存在下で、下記一般式(II)で示されるシクロアルカノン誘導体を、下記一般式(III)で示されるアゾール化合物を用いてアゾリルメチル化するアゾリルメチル化反応工程を含み、上記硫黄イリドは、上記アゾリルメチル化反応工程の反応系内において、スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物と、アルカリ金属メトキシドとから生成されることを特徴としている。
Figure 2014057844
ここで、上記式(I)中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表す。なお、フェニル基およびベンジル基における水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい。また、Aは窒素原子またはメチン基を表す。更に、Xは、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、mは0〜5の整数を表す。なお、mが2以上である場合、Xはそれぞれ異なっていてもよい。
Figure 2014057844
上記式(II)中のR、R、Xおよびmは、それぞれ上記式(I)におけるR、R、Xおよびmと同一である。
Figure 2014057844
上記式(III)中、Mはアルカリ金属原子を表し、Aは上記式(I)のAと同一である。
なお、本発明において、「反応系」とは、反応容器内で起こる単一の反応、および反応容器内で連続して起こる複数の反応を指す。すなわち、本発明では、原料から中間体を経由して得られる生成物であっても、反応容器内で連続して起こる反応であれば、同一の反応系とする。
本発明によれば、シクロアルカノール誘導体の製造過程で、アゾリルメチル化反応工程の反応系内における硫黄イリドの生成に、アルカリ金属メトキシドを用いることができるため、従来の製造方法に比べて、安価にかつ高収率でアゾール誘導体を製造することができる。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<シクロアルカノール誘導体(I)>
本発明の実施形態に係るシクロアルカノール誘導体の製造方法では、下記一般式(I)で示されるシクロアルカノール誘導体(以下、シクロアルカノール誘導体(I)と称する)を製造する。製造方法の詳細な説明に先立って、シクロアルカノール誘導体(I)の構造について以下に説明する。
Figure 2014057844
一般式(I)中、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表している。
炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、n−ブチル基および1,1−ジメチルエチル基等が挙げられる。
またはRにおけるフェニル基の1以上の水素原子、およびRまたはRにおけるベンジル基のフェニル部における1以上の水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。置換基としての炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、n−ブチル基および1,1−ジメチルエチル基等が挙げられる。置換基としての炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基およびn−プロポキシ基等を挙げることができる。置換基としてのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、および臭素原子等を挙げることができる。
これらの中でも、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、水素原子、または炭素数が1〜2のアルキル基であることがより好ましく、水素原子またはメチル基であることがさらに好ましく、RおよびRがともにメチル基であることが特に好ましい。
Xは、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表している。
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、フッ素原子、臭素原子およびヨウ素原子を挙げることができる。
炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、1−メチルエチル基、2−メチルプロピル基、n−ブチル基および1,1−ジメチルエチル基等を挙げることができる。
炭素数1〜4のハロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基およびブロモメチル基等を挙げることができる。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基およびn−プロポキシ基等を挙げることができる。
炭素数1〜4のハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエトキシ基および2,2,2−トリフルオロエトキシ基等を挙げることができる。
Xは、好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜3のハロアルキル基、炭素数1〜3のハロアルコキシ基、炭素数1〜3のアルキル基、または炭素数1〜3のアルコキシ基であり、より好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜2のハロアルキル基、または炭素数1〜2のハロアルコキシ基であり、さらに好ましくはハロゲン原子であり、特に好ましくは、フッ素原子または塩素原子である。
mは0〜5の整数を表している。mが2以上である場合には、複数あるXは互いに異なっていてもよい。なかでも、mは0〜3の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることがより好ましい。
Xの結合位置に特に制限はないが、mが1である場合には、4−置換ベンジルとなる位置が好ましい。
Aは、窒素原子またはメチン基を表している。好ましくは、Aは窒素原子である。
シクロアルカノール誘導体(I)の好適な例として、例えば下記一般式(I−1)で示されるシクロアルカノール誘導体を挙げることができるが、これに限定されるものではない。なお、下記一般式(I−1)中、Xは、水素原子、フッ素原子または塩素原子を表している。
Figure 2014057844
シクロアルカノール誘導体(I)は、下記一般式(V)で示されるアゾール誘導体(以下、アゾール誘導体(V)と称する)の製造に好適に使用される。
Figure 2014057844
上記一般式(V)中、X、mおよびAは、それぞれ式(I)におけるX、mおよびAと同一である。また、Lは、ハロゲン原子を表し、ハロゲン原子としては、フッ素原子または塩素原子が好ましい。
アゾール誘導体(V)は、植物に病害を引き起こす多くの菌に対して優れた殺菌作用を有する。なお、シクロアルカノール誘導体(I)自体も、植物に病害を引き起こす菌に対して優れた殺菌作用を有している。また、アゾール誘導体(V)およびシクロアルカノール誘導体(I)は、工業用材料保護剤または植物成長調整剤としても好適に利用することができる。
<シクロアルカノール誘導体(I)の製造方法>
続いて、シクロアルカノール誘導体(I)の製造方法について説明する。ここでは、本発明における最大の特徴点である下記一般式(II)で示すシクロアルカノン誘導体(以下、シクロアルカノン誘導体(II))からシクロアルカノール誘導体(I)を製造する反応工程について説明する。なお、下記一般式(II)におけるR、R、X、およびmはそれぞれ、シクロアルカノール誘導体(I)におけるものと同一である。
Figure 2014057844
シクロアルカノン誘導体(II)からシクロアルカノール誘導体(I)を製造する反応工程は以下の反応式1および反応式2で示す2つの反応を含む。反応式1で示す反応(以下、反応1)は、シクロアルカノン誘導体(II)から一般式(IV)で示すオキシラン誘導体(以下、オキシラン誘導体(IV))を生成するオキシラン生成工程を示す。また、反応式2で示す反応(以下、反応2)は、オキシラン誘導体(IV)からシクロアルカノール誘導体(I)を生成するアゾール化工程を示す。
Figure 2014057844
Figure 2014057844
上記反応1および反応2は、同一の反応系内で行ってもよく、また、異なる反応系で行ってもよい。ここで、「反応系」とは、反応容器内で起こる単一の反応、および反応容器内で連続して起こる複数の反応を指し、以下の説明においても同様である。すなわち、本実施形態のシクロアルカノール誘導体の製造方法では、原料から中間体を経由して得られる生成物であっても、反応容器内で連続して起こる反応であれば、同一の反応系という。
より具体的に説明すると、反応1を完了させた後で、反応2を起こす場合は、反応1および反応2の反応系は異なる。このとき、反応1を行う容器と反応2を行う容器は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。一方、反応1を起こしつつ、反応2も起こす場合は、反応1と反応2とが同時にかつ連続的に起きているため、反応系は同一である。このとき、反応1および反応2の原料は、予め全量が反応容器内に仕込まれていてもよいし、反応途中で適宜投入するようにしてもよい。
本実施形態では、同一の反応系での反応を「ワンポット(反応)」、異なる反応系での反応を「ステップワイズ(の反応)」とも称する。
すなわち、反応1と反応2とは、ワンポット反応としてもよいし、ステップワイズの反応としてもよいと換言することができる。ここではまず、反応1と反応2とがワンポット反応である場合について説明する。
(ワンポット反応の場合)
ワンポット反応によるアゾリルメチル化反応の反応式を反応式3として以下に示す。反応式3中のAは窒素原子またはメチン基であり、Mはアルカリ金属原子である。アルカリ金属原子としてはナトリウム原子が好ましい。
Figure 2014057844
反応式3に示すように、ワンポット反応では、硫黄イリドの存在下においてアゾール化合物(III)を用いてシクロアルカノン誘導体(II)をアゾリルメチル化することによりシクロアルカノール誘導体(I)が得られる。具体的には、ワンポット反応においては、硫黄イリドの作用によりシクロアルカノン誘導体(II)からオキシラン誘導体(IV)が生成する。続いて、生成したオキシラン誘導体(IV)は反応系内に存在するアゾール化合物(III)と反応し、シクロアルカノール誘導体(I)となる。
続いて、ワンポット反応についてより詳細に説明する。まず、シクロアルカノン誘導体(II)とアゾール化合物(III)とを溶媒に溶解させる。これにスルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物を加え、さらにアルカリ金属メトキシドを加えることにより、反応系内で硫黄イリドを発生させる。硫黄イリドの生成により、反応系内においてシクロアルカノン誘導体(II)からオキシラン誘導体(IV)が生成する。生成したオキシラン誘導体(IV)は、溶媒中に存在するアゾール化合物(III)と反応してシクロアルカノール誘導体(I)となる。具体的には、オキシラン誘導体(IV)におけるオキシラン環を構成する炭素原子とアゾール化合物(III)の窒素原子との間に炭素−窒素結合が生成することにより、シクロアルカノール誘導体(I)が生成される。なお、アルカリ金属メトキシドは分割して加えてもよい。
また、スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物も、アルカリ金属メトキシドと同様に、分割して加えるようにしてもよい。更に、アルカリ金属メトキシドおよびスルホニウム化合物もしくはスルホキソニウム化合物の双方を、分割して加えるようにしてもよい。
本実施形態において、硫黄イリドは、スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物とアルカリ金属メトキシドとを反応させることにより反応系内において生成されるものであり、その種類は用いられるスルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物に依存する。
スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物としては、例えば、トリメチルスルホニウムブロマイド、トリメチルスルホニウムクロライド、トリメチルスルホニウムヨージド、トリメチルスルホキソニウムブロマイド、トリメチルスルホキソニウムクロライドおよびトリメチルスルホキソニウムヨージド等を挙げることができる。硫黄イリドの生成には収率の観点からスルホキソニウム化合物を用いることが好ましく、中でもトリメチルスルホキソニウムブロマイドを用いることがより好ましい。
アルカリ金属メトキシドとしては、ナトリウムメトキシドを用いることが好ましい。また、製造上の取扱いが容易であるため、ナトリウムメトキシドは溶液で用いることが好ましい。より好ましくは、この溶液は、ナトリウムメトキシドメタノール溶液である。
なお、本実施形態におけるワンポット反応において用いられる溶媒としては、アミド結合を持つ極性溶媒もしくはジメチルスルホキシド、または当該極性溶媒とアルコールとの混合溶媒等を挙げることができる。アミド極性を持つ極性溶媒としては、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN,N−ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。また、アルコールとしては、t−ブタノールを挙げることができる。さらに、上述した反応において用いられる溶媒には、トルエンが混合されていてもよい。
反応温度および反応時間は、用いられる溶媒、シクロアルカノン誘導体(II)、スルホニウム化合物もしくはスルホキソニウム化合物およびアルカリ金属メトキシドの種類によって適宜設定することができる。反応温度としては、0〜200℃であることが好ましく、20〜100℃であることがより好ましい。また、反応時間としては、0.1時間〜数日であることが好ましく、0.5時間〜2日であることがより好ましい。
また、アルカリ金属メトキシドを加える回数については、所定の目的を達成することができる回数であれば、特に限定されるものではない。回数としては、1〜20回であることが好ましく、2〜10回であることがより好ましい。スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物を分割して加える場合も同様である。
スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物の合計の使用量は、シクロアルカノン誘導体(II)に対して0.5〜5倍モルであることが好ましく、0.8〜2倍モルであることがより好ましい。シクロアルカノン誘導体(II)に対するアゾール化合物(III)の使用量は、0.5〜10倍モルであることが好ましく、0.8〜5倍モルであることがより好ましい。
(ステップワイズの反応の場合)
次に、反応1と反応2とをワンポットで行わない場合、すなわち反応1と反応2とをステップワイズに行う場合について説明する。
反応1と反応2とをステップワイズに行う場合は、ワンポット反応におけるシクロアルカノン誘導体(II)のオキシラン化(反応式1)と、オキシラン化により得られたオキシラン誘導体(IV)のアゾール化(反応式2)とを異なる反応系で行う。すなわち、ワンポット反応とは、オキシラン誘導体(IV)の生成時にアゾール化合物(III)が反応容器に存在していない点が異なる。ステップワイズの反応に用いる試薬、溶媒、反応条件等については上述したワンポット反応と同様であるため具体的な説明については記載を省略する。
ここで、アゾール化合物(III)は反応系内においてトリアゾールもしくはイミダゾールから生成するようにしてもよい。例えば、Mがナトリウムである化合物(III)は、トリアゾールもしくはイミダゾールと水酸化ナトリウムとを反応させることにより生成させることができる。また、水酸化ナトリウムの代わりにナトリウムメトキシドを用いることも可能である。
なお、シクロアルカノール誘導体(I)の生成はワンポット反応で行うことが好ましい。ワンポット反応ではステップワイズで反応した際に反応2において生じる副生成物(例えばオキセタン誘導体)の生成を避けることができる。これによりシクロアルカノール誘導体(I)の収率低下を防ぐことができる。
以上説明したように、本発明に係る製造方法では、従来のアルカリ金属ブトキシドよりも安価なアルカリ金属メトキシドを用いることにより、副生成物の生成を懸念することなく高収率でシクロアルカノール誘導体(I)を製造することができる。これにより、シクロアルカノール誘導体(I)(ひいては下記に示すアゾール誘導体(V))を安価に製造することができる。また、アルカリ金属メトキシドを溶液で用いることにより、固体の場合と比較して製造上の取り扱いを容易にすることができる。
<シクロアルカノール誘導体(I)の製造スキーム>
以下、上述したアゾリルメチル化反応以外のシクロアルカノール誘導体(I)の製造工程について説明する。なお、以下では、シクロアルカノール誘導体(I)を、化合物(6)として説明する。化合物(6)は、下記スキーム1に従って、公知の技術(例えば、特許文献3)により得られる化合物(1)から製造することができる。
Figure 2014057844
以下、各工程について説明する。
(工程1:ヒドロキシメチル化工程)
工程1では、一般式(1)で示される化合物(以下、化合物(1)と称する)をヒドロキシメチル化して、一般式(2)で示される化合物(以下、化合物(2)と称する)を得る(下記反応式4参照)。ここで、Xおよびmは、上述した通りである。Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表している。
Figure 2014057844
化合物(1)をヒドロキシメチル化する方法としては、化合物(1)を、溶媒中、塩基の存在下でホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体と反応させる方法が挙げられる。
塩基としては、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、ならびにトリエチルアミン等の有機塩基等を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。化合物(1)に対する塩基の使用量は、例えば0.01〜10倍モルであり、好適には0.1〜5倍モルである。
反応温度は、例えば0〜250℃であり、好適には0〜100℃である。反応時間は、例えば0.1時間〜数日であり、好適には0.5時間〜2日である。
溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)およびジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類、メタノールおよびエタノール等のアルコール類、ならびに水等が用いられ、これらは必要に応じて混合して使用してもよい。なお、反応系が二相を形成する場合は相間移動触媒、例えば、慣用の第4アンモニウム塩(例えば、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム)を使用することが好ましい。
ホルムアルデヒド誘導体としては、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサンおよびホルムアルデヒドジアルキルアセタール等が挙げられる。
化合物(1)に対するホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド誘導体の使用量は、例えば1〜40倍モルであり、好適には1.6〜20倍モルである。
(工程2:保護基導入工程)
工程2では、化合物(2)の2つのヒドロキシメチル基におけるそれぞれのヒドロキシ基を1つの化合物で同時に保護する保護基を導入して、一般式(3)で示される化合物(以下、化合物(3)と称する)を得る(下記反応式2参照)。ここで、X、m、R、RおよびRは、上述した通りである。
Figure 2014057844
化合物(2)のヒドロキシ基に保護基を導入する方法としては、化合物(2)を、酸存在下で、アセタールまたはケトンと反応させる方法が挙げられる。
アセタールとしては、下記一般式(VI)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2014057844
また、ケトンとしては、下記一般式(VII)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2014057844
上記式(VI)および式(VII)中、RおよびRは、製造するアゾール誘導体中のRおよびRで示される官能基と同一である。式(VI)中のRおよびRはそれぞれ独立に、メチル基およびエチル基等の炭素数1〜4のアルキル基を表している。
化合物(2)に対するアセタールまたはケトンの使用量は、例えば0.5〜20倍モルであり、好適には0.8〜10倍モルである。
酸としては、塩酸、りん酸および硫酸等の無機酸、ならびにp−トルエンスルホン酸およびトリフルオロ酢酸等の有機酸を挙げることができる。化合物(2)に対する酸の使用量は、例えば0.001〜10倍モルであり、好適には0.002〜2倍モルである。
反応温度は、例えば0〜200℃であり、好適には0〜100℃である。反応時間は、例えば0.1時間〜数日であり、好適には0.5時間〜2日である。
(工程3:加水分解・脱炭酸工程)
工程3では、化合物(3)を加水分解・脱炭酸して化合物(4)を製造する(下記反応式6参照)。なお、下記化合物(4)は、シクロアルカノン誘導体(II)と同一である。
Figure 2014057844
化合物(3)を加水分解・脱炭酸する方法としては、化合物(3)を、溶媒中、塩基存在下で反応させる方法が挙げられる。
塩基としては、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基を好適に使用することができる。化合物(3)に対する塩基の使用量は、例えば0.1〜50倍モルであり、好適には0.2〜20倍モルである。
溶媒としては、水、アルコール類を加えた水、および互いに均一な層を形成することのない溶媒(水−トルエン等)からなる溶媒組成物を用いることができる。互いに均一な層を形成することのない溶媒を用いる場合には、反応系に相間移動触媒(例えば、慣用の第4アンモニウム塩)を使用してもよい。
反応温度は、例えば0℃〜還流点であり、好適には20℃〜還流点である。反応時間は、例えば0.1時間〜数日であり、好適には0.5〜24時間である。
(工程4・工程5:アゾリルメチル化工程)
工程4および工程5におけるアゾリルメチル化工程については先に詳述したため、ここではその説明を省略する。
<アゾール誘導体(V)の製造方法>
次に、上述したアゾール誘導体(V)の製造方法について説明する。なお、以下では、アゾール誘導体(V)を、化合物(10)として説明する。上述した化合物(6)は、化合物(10)の製造中間体として好適に利用できる。
化合物(10)は、下記スキーム2に従って、化合物(6)から製造することができる。工程7以降は公知の方法(例えば、特許文献1)に基づいて化合物(10)を製造すればよいため、本実施形態では工程6についてのみ以下に説明する。
Figure 2014057844
(工程6:脱保護工程)
工程6では、化合物(6)の保護基を脱保護することにより、化合物(6)から化合物(7)を製造する(下記反応式7参照)。
Figure 2014057844
ここで、X、m、R、RおよびAは、上述した通りである。
化合物(6)の保護基を脱保護する方法としては、酸を用いる方法を挙げることができる。
酸としては、無機酸を好適に用いることができ、例えば、塩化水素等のハロゲン化水素、および硫酸等を挙げることができる。酸の使用量は特に限定されるものではないが、化合物(6)に対して、例えば0.01〜100倍モルであり、好適には0.1〜20倍モルである。
反応温度は、例えば0〜200℃であり、好適には20〜100℃である。また、反応時間は、例えば0.1時間〜数日であり、好適には0.5時間〜2日である。
以上、詳述したように本発明に係るアゾール誘導体の製造方法によれば、簡便かつ安価に高収率で化合物(6)(シクロアルカノール誘導体(I))を得ることができる。また、化合物(6)を用いて、公知の方法に基づいて化合物(10)(アゾール誘導体(V))を得ることができる。
(付記事項)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、製造例を示し、本発明を具体的に説明する。なお、本発明はその要旨を越えない限り以下の製造例に限定されるものではない。
<製造例1:2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オン(化合物4−a;R=CH、R=CH、X=4−Clである化合物(4))の合成>
[1]1−(4−クロロベンジル)−3,3−ビス(ヒドロキシルメチル)−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル(化合物2−a;R=CH,X=4−Clである化合物(2))の合成[工程1]
1−(4−クロロベンジル)−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル(化合物1−a;R=CH,X=4−Clである化合物(1))(79.98g)に、炭酸カリウム(10.38g)および37%ホルマリン水溶液(65ml)を加え、室温下で、23時間攪拌した。反応液に、水(250ml)および濃塩酸(51ml)を加え、さらに7時間撹拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、化合物2−aの粗抽出物(110.77g)を得た。
[2]2−(4−クロロベンジル)−8、8−ジメチル−1−オキソ−7、9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−カルボン酸メチル(化合物3−a;R=CH、R=CH、R=CH、X=4−Clである化合物(3))の合成[工程2]
上記[1]で得られた化合物2−aの粗抽出物全量に、アセトンジメチルアセタール(90ml)、トルエン(180ml)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(1.43g)を添加し、1時間、55℃で撹拌した後、室温下でさらに15時間攪拌した。反応液に飽和重曹水、水およびトルエンを加え、分配した。水層をトルエンで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、化合物3−aの粗抽出物(111.05g)を得た。
[3]化合物4−aの合成[工程3]
上記[2]で得られた化合物3−aの粗抽出物(48.0g)にトルエン(8ml)を加え、100℃に昇温し、溶解させた。ここに、25重量%水酸化ナトリウム水溶液(80.0g)を加え、2時間、還流下で反応させた後、放冷した。反応液に水を加え、トルエンで抽出した。有機層を、水(150ml)と混合した飽和塩化アンモニウム水(150ml)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して化合物4−aを得た。
収量:27.62g
<製造例2:2−ベンジル−8,8−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(アゾール誘導体6−a;R=CH,R=CH,X=4−Clである化合物(6))の合成>[工程4および工程5のワンポット反応]
製造例2として、製造条件が異なる製造例2−1(method「A」)および製造例2−2(method「B」)を示す。また、製造例2の比較製造例として、比較製造例2−1(method「A」)および比較製造例2−2(method「B」)を示す。
なお、method「A」とは、塩基(ナトリウムメトキシドまたはナトリウムtert−ブトキシド)およびTMSOBの両方を分割添加する方法であることを指し、method「B」とは、塩基およびTMSOBのうち、塩基のみを分割添加する方法であることを指す。
Figure 2014057844
(1)製造例2−1
化合物4−a(3.26mmol)をジメチルアセトアミド(3.2ml)に溶解し、85℃に昇温した。ここに1,2,4−トリアゾールナトリウム塩(4.91mmol)を加えた。続いて28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(1.99mmol)とトリメチルスルホキソニウムブロマイド(TMSOB;4.78mmol)とを間欠的に2時間かけて添加した後、1時間反応させた。反応終了後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、アゾール誘導体6−aを異性体混合物(シス体:トランス体=93:7)として得た。純度は95.9%であった。
ここで、「シス体」および「トランス体」は、アゾール誘導体(6)におけるシクロペンタン環に結合しているヒドロキシ基とベンジル基との立体配置に基づくものである。また、後述の製造例における「シス体」および「トランス体」に関しても、それぞれの化合物における、このヒドロキシ基(またはオキセタン基)に対応する基とこのベンジル基に対応する基との立体配置に基づくものである。
(2)製造例2−2
化合物4−a(3.24mmol)をジメチルアセトアミド(3.2ml)に溶解し、85℃に昇温した。ここに1,2,4−トリアゾールナトリウム塩(4.85mmol)とTMSOB(4.53mmol)を加えた。続いて28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(1.64mmol)を間欠的に50分かけて添加した後、50分反応させた。反応終了後、上記製造例2−1と同様の方法で、アゾール誘導体6−aを得た。純度は99.1%であった。
(3)比較製造例2−1
化合物4−a(3.24mmol)をジメチルアセトアミド(3.2ml)に溶解し、85℃に昇温した。ここに1,2,4−トリアゾールナトリウム塩(4.85mmol)を加えた。続いてナトリウムtert−ブトキシド(1.94mmol)とTMSOB(4.78mmol)とを間欠的に2時間かけて添加した後、1時間反応させた。反応終了後、上記製造例2−1と同様の方法で、アゾール誘導体6−aを得た。純度は98.7%であった。
(4)比較製造例2−2
化合物4−a(3.24mmol)をジメチルアセトアミド(3.2ml)に溶解し、85℃に昇温した。ここに1,2,4−トリアゾールナトリウム塩(4.88mmol)とTMSOB(4.54mmol)を加えた。続いてナトリウムtert−ブトキシド(1.63mmol)を間欠的に50分かけて添加した後、50分反応させた。反応終了後、上記製造例2−1と同様の方法で、アゾール誘導体6−aを得た。純度は98.3%であった。
各製造例により製造したアゾール誘導体6−aの収率を表1に示す。
Figure 2014057844
<製造例3:5−(4−クロロベンジル)−2,2−ビス(ヒドロキシルメチル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(アゾール誘導体7−a;X=4−Cl、A=Nである化合物(7))の合成>[工程6]
アゾール誘導体6−a(8.98g)を、メタノール(30ml)と6N塩酸水溶液(40ml)との混合液に溶解し、室温下で4時間撹拌した。反応液に水を加えた後、炭酸ナトリウムおよび重曹で中和した。酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、アゾール誘導体7−aを異性体混合物として得た。収量は7.96gであった。

Claims (9)

  1. 下記一般式(I)で示されるシクロアルカノール誘導体を製造するシクロアルカノール誘導体の製造方法であって、
    硫黄イリドの存在下で、下記一般式(II)で示されるシクロアルカノン誘導体を、下記一般式(III)で示されるアゾール化合物を用いてアゾリルメチル化するアゾリルメチル化反応工程を含み、
    上記硫黄イリドは、上記アゾリルメチル化反応工程の反応系内において、スルホニウム化合物またはスルホキソニウム化合物と、アルカリ金属メトキシドとから生成されることを特徴とするシクロアルカノール誘導体の製造方法。
    Figure 2014057844
    (上記式(I)中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表しており、当該フェニル基および当該ベンジル基における水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい。また、Aは、窒素原子またはメチン基を表している。Xは、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表しており、mは0〜5の整数を表している。mが2以上である場合、Xはそれぞれ異なっていてもよい。)
    Figure 2014057844
    (上記式(II)中のR、R、Xおよびmは、それぞれ上記式(I)におけるR、R、Xおよびmと同一である。)
    Figure 2014057844
    (上記式(III)中、Mはアルカリ金属原子を表しており、Aは上記式(I)のAと同一である。)
  2. 上記アゾリルメチル化反応工程は、
    上記硫黄イリド存在下で上記シクロアルカノン誘導体をオキシラン化して、下記一般式(IV)で示されるオキシラン誘導体を生成するオキシラン生成工程と、
    上記オキシラン生成工程において生成したオキシラン誘導体と上記アゾール化合物とを反応させるアゾール化工程と、を含み、
    上記オキシラン生成工程と上記アゾール化工程とを同一の反応系で行う特徴とする請求項1に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法。
    Figure 2014057844
    (上記式(IV)中のR、R、Xおよびmは、それぞれ上記式(I)におけるR、R、Xおよびmと同一である。)
  3. 上記アゾリルメチル化反応工程は、
    上記硫黄イリド存在下で上記シクロアルカノン誘導体をオキシラン化して、下記一般式(IV)で示されるオキシラン誘導体を生成するオキシラン生成工程と、
    上記オキシラン生成工程において生成したオキシラン誘導体と上記アゾール化合物とを反応させるアゾール化工程と、を含み、
    上記オキシラン生成工程と上記アゾール化工程とを異なる反応系で行うことを特徴とする請求項1に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法。

    Figure 2014057844
    (上記式(IV)中のR、R、Xおよびmは、それぞれ上記式(I)におけるR、R、Xおよびmと同一である。)
  4. 上記アルカリ金属メトキシドが溶液であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法。
  5. 上記アルカリ金属メトキシドを反応系に分割して添加することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法。
  6. 上記スルホニウム化合物または上記スルホキソニウム化合物を反応系に分割して添加することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法。
  7. 上記アルカリ金属メトキシドがナトリウムメトキシドであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法。
  8. 上記スルホキソニウム化合物として、トリメチルスルホキソニウムクロライド、トリメチルスルホキソニウムブロマイドおよびトリメチルスルホキソニウムヨージドのうち少なくとも1種の化合物を用いることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法。
  9. 下記一般式(V)で示されるアゾール誘導体の製造方法であって、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のシクロアルカノール誘導体の製造方法を含むことを特徴とするアゾール誘導体の製造方法。
    Figure 2014057844
    (上記式(V)中のX、mおよびAは、それぞれ上記式(I)におけるX、mおよびAと同一である。また、Lはハロゲン原子を表している。)
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