WO2017171095A1 - アゾール誘導体の製造方法およびその中間体化合物 - Google Patents

アゾール誘導体の製造方法およびその中間体化合物 Download PDF

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Abstract

要する工程数を削減したアゾール誘導体(I)の製造方法を提供する。本発明に係るアゾール誘導体(I)の製造方法は、ケトン誘導体(IV)からオレフィン誘導体(III)を得るオレフィン化工程と、オレフィン誘導体(III)からオキシラン誘導体(II)を得るオキシラン化工程と、を含む。

Description

アゾール誘導体の製造方法およびその中間体化合物
 本発明は、アゾール誘導体の製造方法におよびその中間体化合物に関する。
 従来、人畜に対する毒性が低く取扱い安全性に優れ、かつ広範な植物病害に対して高い防除効果を示す農園芸用病害防除剤が求められている。
 アゾール基を有するある種の2-置換-5-ベンジル-1-アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体には、殺菌活性を示すものが知られている。例えば、特許文献1には植物に病害を引き起こす多くの菌に対して優れた殺菌作用を有するアゾール誘導体(I)が記載されている。また特許文献1には、シクロペンタン環の2-置換基に保護基を導入後、アゾールを導入し、アゾール誘導体(I)を製造する方法が記載されている。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
国際公開第2012/169516号 日本国公開特許公報「特開平5-271197号」
 しかし、特許文献1に記載のアゾール誘導体(I)の製造方法では工程数が多い。そのため、工業的な生産を行うためにはより簡便な製造方法が求められている。
 本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、要する工程数を削減したアゾール誘導体(I)の製造方法を提供することである。
 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、従来の方法では、アゾールを導入する際にシクロペンタン環の2-置換基への保護・脱保護工程が必要であるため、工程数が多くなることを見出した。また本発明者らは、ケトン誘導体からオレフィン誘導体を経由してアゾール誘導体(I)を製造すると、上記保護・脱保護工程が不要になることを見出した。
 すなわち、本発明に係る下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体の製造方法は、下記一般式(IV)で示されるケトン誘導体から下記一般式(III)で示されるオレフィン誘導体を得るオレフィン化工程と、上記オレフィン誘導体から下記一般式(II)で示されるオキシラン誘導体を得るオキシラン化工程と、を含むことを特徴とする:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
 (式(I)中、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Xはハロゲン原子、炭素数1~4のハロアルキル基または炭素数1~4のハロアルコキシ基を表しており、mは0~5の整数を表しており、mが2以上である場合には複数あるXは互いに異なっていてもよく、Aは窒素原子またはメチン基を表している)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
 (式(IV)、(III)および(II)中、R、R、Xおよびmは、それぞれ式(I)中のR、R、Xおよびmと同一である)。
 また、上記アゾール誘導体の製造における中間体化合物であって、上記一般式(III)で示されるオレフィン誘導体、および上記一般式(II)で示されるオキシラン誘導体も、本発明の範疇に含まれる。
 本発明では、ケトン誘導体(IV)からオレフィン誘導体(III)を経由してアゾール誘導体(I)を製造することにより、シクロペンタン環の2-置換基への保護・脱保護工程が不要になる。その結果、ケトン誘導体(IV)から最終目的物であるアゾール誘導体(I)までの工程を削減することができる。
 〔1〕アゾール誘導体(I)
 本実施形態に係る製造方法では、下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体(以下「アゾール誘導体(I)」と称する)を製造する。製造方法の詳細な説明に先立って、アゾール誘導体(I)の構造について以下に説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
 式(I)中、Rは、炭素数1~4のアルキル基を表している。Rにおける炭素数1~4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、1-メチルエチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、n-ブチル基、および1,1-ジメチルエチル基等を挙げることができる。なかでも、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、炭素数1~2のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
 式(I)中、Rは、炭素数1~4のアルキル基を示している。Rにおける炭素数1~4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、1-メチルエチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、n-ブチル基、および1,1-ジメチルエチル基等を挙げることができる。なかでも、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、炭素数1~2のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
 式(I)中、Xは、ハロゲン原子、炭素数1~4のハロアルキル基または炭素数1~4のハロアルコキシ基を表している。
 Xにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を挙げることができる。なかでも、フッ素原子および塩素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
 Xにおける炭素数1~4のハロアルキル基は、1または2以上の同一または異なるハロゲン原子で置換されているアルキル基であり、例えば、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル基、トリクロロメチル基、およびジブロモメチル基等を挙げることができる。なかでも、炭素数1~3のハロアルキル基が好ましく、炭素数1~2のハロアルキル基がより好ましく、炭素数1のトリハロアルキル基がさらに好ましい。
 Xにおける炭素数1~4のハロアルコキシ基は、1または2以上の同一または異なるハロゲン原子で置換されているアルコキシ基であり、例えば、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ基、トリクロロメトキシ基、およびジブロモメトキシ基等を挙げることができる。なかでも、炭素数1~3のハロアルコキシ基が好ましく、炭素数1~2のハロアルコキシ基がより好ましく、炭素数1のトリハロアルコキシ基がさらに好ましい。
 Xは、ハロゲン原子、炭素数1~3のハロアルキル基または炭素数1~3のハロアルコキシ基であることが好ましく、ハロゲン原子、炭素数1~2のハロアルキル基または炭素数1~2のハロアルキコキシ基であることがより好ましく、ハロゲン原子であることがさらに好ましく、フッ素原子または塩素原子であることがよりさらに好ましく、塩素原子であることが特に好ましい。
 式(I)中、mは、0~5の整数を表している。mは、0~3の整数であることが好ましく、0~2の整数であることがより好ましく、0または1であることがさらに好ましく、1であることが特に好ましい。mが2以上の整数である場合には、複数あるXは互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
 Xの結合位置は特に限定されないが、mが1である場合には、4-置換ベンジルとなる位置(パラ位)であることが好ましい。
 Aは、窒素原子もしくはメチン基を挙げることができる。Aは、窒素原子であることが好ましい。
 なお、本明細書中の他の一般式で示される化合物におけるR、R、Xおよびmは、それぞれ式(I)中のR、R、Xおよびmと同一である。
 〔2〕アゾール誘導体(I)の製造方法の詳細
 本実施形態に係るアゾール誘導体(I)の製造方法について、下記反応スキーム1を参照しつつ以下に説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
 本実施形態に係るアゾール誘導体(I)の製造方法は、反応スキーム1に示すように、一般式(IV)で示されるケトン誘導体(以下「ケトン誘導体(IV)」と称する)を出発原料として、オレフィン化工程、オキシラン化工程、およびアゾール化工程を含む。オレフィン化工程は、ケトン誘導体(IV)から下記一般式(III)で示されるオレフィン誘導体(以下「オレフィン誘導体(III)」と称する)を得る工程である。オキシラン化工程は、オレフィン誘導体(III)から下記一般式(II)で示されるオキシラン誘導体(以下「オキシラン誘導体(II)」と称する)を得る工程である。アゾール化工程は、オキシラン誘導体(II)からアゾール誘導体(I)を得る工程である。
 なお、ケトン誘導体(IV)は、例えば、公知の方法(例えば、特許文献2に記載の方法)によって製造されるものを使用すればよい。ケトン誘導体(IV)の製造の一例を下記反応スキーム2に示すが、これに限定されない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
 以下に反応スキーム1の各工程について説明する。
 (2-1)オレフィン化工程
 オレフィン化工程は、ケトン誘導体(IV)からオレフィン誘導体(III)を得る工程である。ケトン誘導体(IV)およびオレフィン誘導体(III)のX、m、RおよびRは、それぞれアゾール誘導体(I)のR、R、Xおよびmと同一である。
 オレフィン化反応は、特に限定されるものではないが、例えば、Wittig反応、Horner-Wadsworth-Emmons反応、Tebbe試薬を用いた反応、Petasis反応、Nysted試薬を用いた反応、Takai-Uchimoto反応、Peterson反応、Johnson反応、およびJulia-Kocienski反応等を挙げることができる。
 オレフィン化工程の具体的な反応条件は、特に限定されるものではないが、好ましい一例では、予め溶媒に溶解させておいたホスホニウム塩および塩基から調製したイリド試薬を、ケトン誘導体(IV)に添加して反応させる。
 用いられるホスホニウム塩は、特に限定されるものではないが、例えば、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド等を挙げることができる。ホスホニウム塩の添加量は、ケトン誘導体(IV)に対して1.0~5.0倍モルであることが好ましく、1.0~2.5倍モルであることがより好ましく、1.0~1.5倍モルであることがさらに好ましい。
 用いられる塩基は、特に限定されるものではない。塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸カルシウムおよび炭酸バリウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;リチウム、ナトリウムおよびカリウム等のアルカリ金属;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシドおよびカリウム t-ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド;水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化リチウム等のアルカリ金属水素化物;n-ブチルリチウム等のアルカリ金属の有機金属化合物;リチウムジイソプロピルアミドおよびナトリウムアミド等のアルカリ金属アミド類;ならびにトリエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリンおよび1,8-ジアザビシクロ-7-[5.4.0]ウンデセン等の有機アミン類等を挙げることができる。なかでも、塩基としては、カリウムメトキシド、カリウムt-ブトキシド、n-ブチルリチウムおよびナトリウムアミドが好ましく、カリウム t-ブトキシドおよびナトリウムアミドがより好ましく、カリウム tert-ブトキシドがさらに好ましい。また、塩基は複数種を併用してもよい。塩基の添加量は、ケトン誘導体(IV)に対して1.0~5.0倍モルであることが好ましく、1.0~2.5倍モルであることがより好ましく、1.0~1.5倍モルであることがさらに好ましい。
 用いられる溶媒は、特に限定されるものではない。溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールおよびt-ブチルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類;石油エーテル、ヘキサンおよびメチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよびN-メチルピロリドン等のアミド類;ならびにジメチルスルホキシドおよびスルホラン等の有機硫黄類等を挙げることができる。なかでも、溶媒としては、テトラヒドロフランおよびトルエンが好ましい。また、溶媒は複数種を併用してもよい。
 反応温度および反応時間は、用いる溶媒の種類、ならびに、ケトン誘導体(IV)、ホスホニウム塩および塩基の種類および添加量によって適宜設定すればよい。一例において、反応温度は、20~120℃の範囲内であることが好ましく、20~80℃の範囲内であることがより好ましい。一例において、反応時間は2~10時間であることが好ましい。
 反応後に精製処理を行ってもよい。精製処理は、特に限定されるものではないが、シリカゲルクロマトグラフィーを用いた精製または減圧蒸留による精製が好ましい。
 (2-2)オキシラン化工程
 オキシラン化工程は、オレフィン誘導体(III)からオキシラン誘導体(II)を得る工程である。オキシラン誘導体(II)のX、m、RおよびRは、それぞれアゾール誘導体(I)のR、R、Xおよびmと同一である。
 オキシラン化工程の具体的な反応条件は、特に限定されるものではないが、好ましい一例では、溶媒中でオレフィン誘導体(III)と過酸とを反応させる。
 用いられる過酸は、特に限定されるものではない。過酸としては、例えば、トリフルオロ過酢酸、モノ過フタル酸、m-クロロ過安息香酸、過酢酸、過ギ酸、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド、モノペルオキシフタル酸マグネシウム六水和物、オキソン、ジメチルジオキシラン、およびペルオキソほう酸ナトリウム四水和物等を挙げることができる。なかでも、過酸としては、トリフルオロ過酢酸、モノ過フタル酸、m-クロロ過安息香酸、過酢酸、過ギ酸およびジメチルジオキシランが好ましく、m-クロロ過安息香酸、過酢酸およびジメチルジオキシランがより好ましく、m-クロロ過安息香酸がさらに好ましい。また、過酸は複数種を併用してもよい。過酸の添加量は、オレフィン誘導体(III)に対して1.0~5.0倍モルであることが好ましく、1.0~3.0倍モルであることがより好ましく、1.0~2.0倍モルであることがさらに好ましい。
 さらに添加剤として、タングステン酸ナトリウム、有機レニウムオキシド、トリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム(III)、酸化硫酸バナジウム(IV)、塩化クロム(III)、硫酸マンガン(II)、酢酸マンガン(III)、硫酸鉄、酢酸コバルト(II)、硫酸ニッケル(II)、硫酸銅(II)、酢酸亜鉛(II)、塩化ルテニウム(III)、酢酸パラジウム(II)もしくは塩化タングステン(VI)等の触媒、または硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウムもしくはテトラブチルアンモニウムブロマイド等の相間移動触媒を併用してもよい。
 用いられる溶媒は、特に限定されるものではない。溶媒としては、例えば、塩化メチレンおよびクロロホルム等の塩素系溶媒類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類;石油エーテル、ヘキサンおよびメチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ならびにN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよびN-メチル-2-ピロリジノン等のアミド類等を挙げることができる。なかでも、溶媒としては、塩化メチレンおよびトルエンが好ましい。また、溶媒は複数種を併用してもよい。
 反応温度および反応時間は、用いる溶媒の種類、ならびに、オレフィン誘導体(III)および過酸の種類および添加量によって適宜設定すればよい。一例において、反応温度は0~60℃であることが好ましく、20~45℃であることがより好ましい。一例において、反応時間は2~10時間であることが好ましい。
 反応後に精製処理を行ってもよい。精製処理は、特に限定されるものではないが、シリカゲルクロマトグラフィーを用いた精製が好ましい。
 (2-3)アゾール化工程
 アゾール化工程は、オキシラン誘導体(II)からアゾール誘導体(I)を得る工程である。
 アゾール誘導体(I)には、式(I)中のAが窒素原子である下記一般式(I)-αで示されるトリアゾール誘導体(以下「トリアゾール誘導体(I)-α」と称する)と、式(I)中のAがメチン基である下記一般式(I)-βで示されるイミダゾール誘導体(以下「イミダゾール誘導体(I)-β」と称する)とがある。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
 トリアゾール誘導体(I)-αおよびイミダゾール誘導体(I)-βを得るためのアゾール化の具体的な反応条件は、特に限定されるものではないが、好ましい一例をそれぞれ説明する。
 (2-3-1)トリアゾール誘導体(I)-αの場合(A=窒素原子)
 アゾール化工程は、溶媒中でオキシラン誘導体(II)とトリアゾールナトリウム塩とを反応させる方法、または溶媒中でオキシラン誘導体(II)とトリアゾールと塩基とを反応させる方法が好ましい。それぞれの方法について以下に説明する。
 (2-3-1-a)トリアゾールナトリウム塩を用いた反応
 このアゾール化反応は、溶媒中でオキシラン誘導体(II)とトリアゾールナトリウム塩とを反応させる方法である。
 トリアゾールナトリウム塩の添加量は、オキシラン誘導体(II)に対して1.0~3.0倍モルであることが好ましく、1.0~2.0倍モルであることがより好ましく、1.0~1.5倍モルであることがさらに好ましい。
 用いられる溶媒は、特に限定されるものではない。溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールおよびt-ブチルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類;石油エーテル、ヘキサンおよびメチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよびN-メチルピロリドン等のアミド類;ならびにジメチルスルホキシドおよびスルホラン等の有機硫黄類等を挙げることができる。なかでも、溶媒としては、N-メチルピロリドンが好ましい。また、溶媒は複数種を併用してもよい。
 反応温度および反応時間は、用いる溶媒の種類、ならびに、オキシラン誘導体(II)およびトリアゾールナトリウム塩の添加量によって適宜設定すればよい。一例において、反応温度は、20~130℃の範囲内であることが好ましく、40~60℃の範囲内であることがより好ましい。一例において、反応時間は6~30時間であることが好ましい。
 反応後に精製処理を行ってもよい。精製処理は、特に限定されるものではないが、シリカゲルクロマトグラフィーを用いた精製または晶析による精製が好ましい。
 (2-3-1-b)トリアゾールおよび塩基を用いた反応
 このアゾール化反応は、溶媒中でオキシラン誘導体(II)とトリアゾールと塩基とを反応させる方法である。
 トリアゾールの添加量は、オキシラン誘導体(II)に対して0.1~3.0倍モルであることが好ましく、0.5~2.0倍モルであることがより好ましい。
 用いられる塩基は、特に限定されるものではない。塩基としては、例えば、トリアゾールナトリウム塩およびトリアゾールカリウム塩等のトリアゾールアルカリ金属塩;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸カルシウムおよび炭酸バリウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、リチウム、ナトリウムおよびカリウム等のアルカリ金属;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム t-ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシドおよびカリウム t-ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド;水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化リチウム等のアルカリ金属水素化物;n-ブチルリチウム等のアルカリ金属の有機金属化合物;リチウムジイソプロピルアミドおよびナトリウムアミド等のアルカリ金属アミド類;ならびにトリエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリンおよび1,8-ジアザビシクロ-7-[5.4.0]ウンデセン等の有機アミン類等を挙げることができる。なかでも、塩基としては、トリアゾールナトリウム塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミンおよび1,8-ジアザビシクロ-7-[5.4.0]ウンデセンが好ましく、トリアゾールナトリウム塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび1,8-ジアザビシクロ-7-[5.4.0]ウンデセンがより好ましく、トリアゾールナトリウム塩、炭酸カリウムおよび水酸化ナトリウムがさらに好ましい。また、塩基は複数種を併用してもよい。塩基の添加量は、オキシラン誘導体(II)に対して0.1~3.0倍モルであることが好ましく、0.5~2.0倍であることがより好ましい。
 用いられる溶媒は、特に限定されるものではない。溶媒としては、例えば、上記トリアゾールナトリウム塩を用いた反応の説明で列挙した溶媒を挙げることができる。
 反応温度および反応時間は、用いる溶媒の種類、ならびに、オキシラン誘導体(II)、トリアゾールおよび塩基の種類および添加量によって適宜設定すればよい。一例において、反応温度は、20~130℃の範囲内であることが好ましく、40~60℃の範囲内であることがより好ましい。一例において、反応時間は10~24時間であることが好ましい。
 反応後に精製処理を行ってもよい。精製処理は特に限定されるものではないが、シリカゲルクロマトグラフィーを用いた精製または晶析による精製が好ましい。
 (2-3-2)イミダゾール誘導体(I)-βの場合(A=メチン基)
 アゾール化工程は、トリアゾール誘導体(1)-αと同様に、溶媒中でオキシラン誘導体(II)とイミダゾールナトリウム塩とを反応させる方法、または溶媒中でオキシラン誘導体(II)とイミダゾールと塩基とを反応させる方法が好ましい。
 イミダゾールナトリウム塩またはイミダゾールの添加量については、トリアゾール誘導体(1)-αのトリアゾールナトリウム塩またはトリアゾールの添加量と同様である。また、塩基の種類および添加量、溶媒、反応温度、反応時間、ならびに精製についても、トリアゾール誘導体(1)-αと同様である。
 本実施形態に係るアゾール誘導体(I)の製造方法は、上記の工程を経ることによって、アゾールを導入する際にシクロペンタン環の2-置換基への保護・脱保護工程が不要になる。そのため、ケトン誘導体(IV)からアゾール誘導体(I)までの製造を3工程で行うことができる。一般的に工程数の削減は、製造コストの削減にもつながるため、従来の製造方法に比べてアゾール誘導体(I)の製造コストを削減することもできる。
 〔3〕アゾール誘導体(I)の使用例
 アゾール誘導体(I)は、植物に病害を引き起こす多くの菌に対して優れた殺菌作用を有する。したがって、アゾール誘導体(I)を有効成分として含有する農園芸用薬剤は、広汎な植物病害に対して高い防除効果を発揮することができる。また、アゾール誘導体(I)を有効成分として含有する農園芸用薬剤は、種々の農作物および園芸植物の成長を調節して収量を増加させると共に、その品質を高めることができる。これらのより詳細な説明は、例えば特許文献1等を参照することができる。
 (まとめ)
 本発明に係る下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体の製造方法は、下記一般式(IV)で示されるケトン誘導体から下記一般式(III)で示されるオレフィン誘導体を得るオレフィン化工程と、上記オレフィン誘導体から下記一般式(II)で示されるオキシラン誘導体を得るオキシラン化工程と、を含むことを特徴とする:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
 (式(I)中、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Xはハロゲン原子、炭素数1~4のハロアルキル基または炭素数1~4のハロアルコキシ基を表しており、mは0~5の整数を表しており、mが2以上である場合には複数あるXは互いに異なっていてもよく、Aは窒素原子またはメチン基を表している)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000018
 (式(IV)、(III)および(II)中、R、R、Xおよびmは、それぞれ式(I)中のR、R、Xおよびmと同一である)。
 また、本発明に係るアゾール誘導体の製造方法では、さらに、上記オキシラン誘導体から上記アゾール誘導体を得るアゾール化工程を含むことが好ましい。
 また、上記アゾール誘導体の製造における中間体化合物であって、上記一般式(III)で示されるオレフィン誘導体、および上記一般式(II)で示されるオキシラン誘導体も、本発明の範疇に含まれる。
 以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
 本実施例では、本発明の一例として、RおよびRがメチル基、Xがパラ位の塩素原子、mが1、Aが窒素原子であるアゾール誘導体(I)(下記「アゾール化合物(I)-1」)を製造した具体例について説明する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
 (オレフィン化工程:オレフィン誘導体(III)-1の合成)
 オレフィン化工程では、ケトン誘導体(IV)-1からオレフィン誘導体(III)-1を製造した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000020
 ケトン誘導体(IV)-1は、公知の方法(例えば、特許文献2に記載の方法)によって製造されたものを使用した。
 窒素雰囲気下、100mLナスフラスコにメチルトリフェニルホスホニウムブロミド714.4mg(2.00mmol;1.1eq)を加え、無水テトラヒドロフラン 10mLを加えた。系を0℃に冷却し、カリウム tert-ブトキシド 224.4mg(2.00mmol;1.1eq)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。次いで、ケトン誘導体(IV)-1 503.7mg(純度98.7area%)(1.82mmol;1.0eq)の無水テトラヒドロフラン溶液5mLを滴下ロートで5分かけて滴下した。その後引き続き70℃に加熱し撹拌した。3時間後、飽和塩化アンモニウム水溶液5mLおよびトルエン10mLを加え、室温で抽出した。水層をトルエン5mLで再抽出し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液5mLで洗浄した。取得した有機層を定量分析し、収率82.01%(異性体比は、(III)-1a:(III)-1b=4.4:1)であることを確認した。各異性体をシリカゲルクロマトグラフィーで一部分離し、そのNMRデータを測定した。
<異性体(III)-1a>
H-NMR(400MHz、CDCl):δ=7.26(2H、d、J=8.0Hz)、7.12(2H、d、J=8.0Hz)、5.07(1H、d、J=7.2Hz)、4.98(1H、d、J=7.2Hz)、3.67(3H、s)、3.02-2.98(1H、m)、2.83-2.73(1H、m)、2.45-2.41(1H、m)、2.46-2.40(1H、m)、2.27-2.19(1H、m)、1.82-1.74(1H、m)、1.75-1.60(1H、m)、1.32(3H、s).
<異性体(III)-1b>
H-NMR(400MHz、CDCl):δ=7.24(2H、d、J=8.2Hz)、7.11(2H、d、J=8.2Hz)、5.06(1H、d、J=7.2Hz)、4.90(1H、d、J=7.2Hz)、3.68(3H、s)、2.94-2.88(1H、m)、2.56-2.50(1H、m)、2.40-2.33(1H、m)、2.28-2.19(1H、m)、1.81-1.68(2H、m)、1.65-1.48(1H、m)、1.35(3H、s).
 (オキシラン化工程:オキシラン誘導体(II)-1の合成)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000021
 オレフィン誘導体(III)-1 1.21g(4.34mmol;1.0eq)に塩化メチレン10mL加え、0℃に冷却した。メタクロロ過安息香酸(純度73.6%)1.22g(5.21mmol;1.2eq)を加え、40℃で5時間加熱還流した。室温に戻してから10wt%チオ硫酸ナトリウム水溶液20mLを加えて、1時間撹拌し、クロロホルム50mLを加えて抽出を行った。有機層を5wt%炭酸水素ナトリウム水溶液10mLで洗浄してから有機層に無水硫酸ナトリウムを入れ乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗体をシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル ワコーゲルC300 30g、溶離液:ヘキサン~酢酸エチル/ヘキサン=1/10)で精製し、(II)-1を異性体混合物として1.26g(収率98.4%)得た。異性体比は、(II)-1a:(II)-1b:(II)-1c:(II)-1d=60:7:11:22であった。各異性体をシリカゲルクロマトグラフィーで一部分離し、そのNMRデータを測定した。
<異性体(II)-1a>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:7.24(d、J=8.4Hz、2H)、7.07(d、J=8.4Hz、2H)、3.69(s、3H)、2.87(dd、J=4.2、7.9Hz、2H)、2.73(dd、J=4.1、12.7Hz、1H)、2.52~2.32(m、3H)、1.92~1.85(m、1H)、1.68~1.62(m、1H)、1.50~1.40(m、1H)、1.27(s、3H).
13C-NMR(100MHz、CDCl)δ:173.97、138.44、131.91、130.13、129.94、128.51、71.16、52.00、50.85、48.43、44.83、37.7、34.64、28.65、21.82.
<異性体(II)-1b>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:7.23(d、J=8.4Hz、2H)、7.07(d、J=8.4Hz、2H)、3.68(s、3H)、2.89(d、J=4.3Hz、1H)、2.62(d、J=4.3Hz、1H)、2.58~2.41(m、5H)、1.82~1.74(m、1H)、1.29(s、3H).
13C-NMR(100MHz、CDCl)δ:173.86、139.21、131.64、130.31、130.14、128.41、128.31、51.92、51.47、47.44、42.24、34.68、33.93、30.05、27.97、23.06.
<異性体(II)-1c>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:7.23(d、J=8.4Hz、2H)、7.07(d、J=8.4Hz、2H)、3.71(s、3H)、2.98(d、J=4.1Hz、1H)、2.73(dd、J=5.0、13.5Hz、1H)、2.68(d、J=4.1Hz、1H)、2.45(dd、J=10.9、13.3Hz、1H)、2.36~2.26(m、2H)、1.79~1.72(m、1H)、1.66~1.58(m、1H)、1.66~1.58(m、1H)、1.53~1.45(m、1H)、1.11(s、3H).
13C-NMR(100MHz、CDCl)δ:176.65、138.78、131.78、130.02、128.45、69.32、52.05、51.06、49.13、45.33、37.34、36.85、28.57、18.93.
<異性体(II)-1d>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:7.23(d、J=8.4Hz、2H)、7.09(d、J=8.4Hz、2H)、3.68(s、3H)、2.72(dd、J=4.2、8.8Hz、2H)、2.61~2.55(m、1H)、2.53~2.48(m、1H)、2.39~2.33(m、1H)、2.26~2.19(m、1H)、1.85~1.77(m、1H)、1.74~1.67(m、1H)、1.56~1.50(m、1H)、1.08(s、3H).
13C-NMR(100MHz、CDCl)δ:176.81、139.12、131.64、131.61、130.12、128.38、68.23、52.13、51.31、47.25、43.23、35.89、29.01、18.26.
 (アゾール化工程:オキシラン誘導体(I)-1の合成)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000022
 オキシラン誘導体(II)-1 0.501g(1.70mmol;1.0eq)に無水N-メチルピロリドン5.1mL、トリアゾール70.6mg(1.02mmol;0.60eq)およびトリアゾールナトリウム塩92.8mg(1.02mmol;0.60eq)加えて、40℃に加熱し、24時間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液2.5mLと水5mL、酢酸エチル50mLを加えて抽出した。取得した有機層を定量分析し、収率62.72%(異性体比は、(I)-1a:(I)-1b:(I)-1c:(I)-1d=4:3:41:46)であることを確認した。各異性体をシリカゲルクロマトグラフィーで一部分離し、そのNMRデータを測定した。
<異性体(I)-1a>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:8.31(s、1H)、7.92(s、1H)、7.23(d、J=8.4Hz、2H)、7.04(d、J=8.4Hz、2H)、5.14(brs、1H)、4.62(d、J=14.0Hz、1H)、4.43(d、J=14.0Hz、1H)、3.63(s、3H)、3.05(d、J=8.8Hz、1H)、2.46~2.29(m、3H)、1.90~1.80(m、2H)、1.72~1.66(m、1H)、1.42(s、3H).
<異性体(I)-1b>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:8.10(s、1H)、7.98(s、1H)、7.25(d、J=8.4Hz、2H)、7.09(d、J=8.4Hz、2H)、4.69(s、1H)、4.67(d、J=14.0Hz、1H)、4.36(d、J=14.0Hz、1H)、3.50(s、3H)、2.96(dd、J=12.6、3.4Hz、1H)、2.51~2.42(m、1H)、2.34~2.23(m、2H)、1.79~1.61(m、2H)、1.44~1.33(m、1H)、1.04(s、3H).
<異性体(I)-1c>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:8.17(s、1H)、7.87(s、1H)、7.25(d、J=8.4Hz、2H)、7.12(d、J=8.4Hz、2H)、5.33(brs、1H)、4.41(d、J=14.4Hz、1H)、4.17(d、J=14.4Hz、1H)、3.55(s、3H)、2.59(dd、J=14.6、10.0Hz、1H)、2.49(dd、J=14.6、4.8Hz、1H)、2.43~2.27(m、2H)、1.86~1.80(m、1H)、1.65~1.58(m、2H)、1.44(s、3H).
<異性体(I)-1d>
H-NMR(400MHz、CDCl)δ:8.20(s、1H)、8.00(s、1H)、7.23(d、J=8.5Hz、2H)、7.10(d、J=8.5Hz、2H)、4.62(d、J=14.1Hz、1H)、4.60(brs、1H)、4.21(d、J=14.1Hz、1H)、3.69(s、3H)、2.66(m、2H)、2.35(m、1H)、2.05(m、1H)、1.76~1.52(m、3H)、0.70(s、3H).
 本発明は、農園芸用の殺菌剤の有効成分として利用することができるアゾール誘導体(I)の製造に好適に利用することができる。

Claims (4)

  1.  下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体の製造方法であって、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
     (式(I)中、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Xはハロゲン原子、炭素数1~4のハロアルキル基または炭素数1~4のハロアルコキシ基を表しており、mは0~5の整数を表しており、mが2以上である場合には複数あるXは互いに異なっていてもよく、Aは窒素原子またはメチン基を表している)
     下記一般式(IV)で示されるケトン誘導体から下記一般式(III)で示されるオレフィン誘導体を得るオレフィン化工程と、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
     (式(IV)および(III)中、R、R、Xおよびmは、それぞれ式(I)中のR、R、Xおよびmと同一である)
     上記オレフィン誘導体から下記一般式(II)で示されるオキシラン誘導体を得るオキシラン化工程と、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
     (式(II)中、R、R、Xおよびmは、それぞれ式(I)中のR、R、Xおよびmと同一である)
    を含むことを特徴とする製造方法。
  2.  上記オキシラン誘導体から上記アゾール誘導体を得るアゾール化工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3.  下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体の製造における中間体化合物であって、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
     (式(I)中、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Xはハロゲン原子、炭素数1~4のハロアルキル基または炭素数1~4のハロアルコキシ基を表しており、mは0~5の整数を表しており、mが2以上である場合には複数あるXは互いに異なっていてもよく、Aは窒素原子またはメチン基を表している)
     下記一般式(III)で示されるオレフィン誘導体。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
     (式(III)中、R、R、Xおよびmは、それぞれ式(I)中のR、R、Xおよびmと同一である)
  4.  下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体の製造における中間体化合物であって、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
     (式(I)中、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Rは炭素数1~4のアルキル基を表しており、Xはハロゲン原子、炭素数1~4のハロアルキル基または炭素数1~4のハロアルコキシ基を表しており、mは0~5の整数を表しており、mが2以上である場合には複数あるXは互いに異なっていてもよく、Aは窒素原子またはメチン基を表している)
     下記一般式(II)で示されるオキシラン誘導体。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
     (式(II)中、R、R、Xおよびmは、それぞれ式(I)中のR、R、Xおよびmと同一である)
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