JPWO2014057600A1 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

高密度の磁気記録において良好な信号特性を達成することができる、グラニュラー構造の磁気記録層を有する磁気記録媒体を提供する。本発明の垂直磁気記録媒体は、非磁性基体と、下地層と、下地層上の磁気記録層とを少なくとも備え、下地層は:Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択された少なくとも1つの元素の窒化物を含み、(001)配向したNaCl構造を有する第1下地層と、Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含み、第1下地層の上に形成された複数の島状領域からなる第2下地層とからなり、磁気記録層は、磁性結晶粒および粒界部からなるグラニュラー構造の層を含む。

Description

本発明は各種磁気記録装置に搭載される磁気記録媒体に関する。
高密度の磁気記録を実現する技術として、垂直磁気記録媒体が採用されてきている。垂直磁気記録媒体は、非磁性基体と、硬質磁性材料から形成される磁気記録層とを少なくとも含む。任意選択的に、垂直磁気記録媒体は、磁気ヘッドが発生する磁束を磁気記録層に集中させる役割を担う軟磁性裏打ち層、磁気記録層の硬質磁性材料を目的の方向に配向させるための下地層、磁気記録層の表面を保護する保護層などを含んでもよい。
上記の硬質磁性材料として、CoCrPt、CoCrTaなどの磁性合金材料にSiO、TiOなどの非磁性体を添加したグラニュラー磁性材料が提案されている。たとえば、CoCrPt−SiOグラニュラー磁性材料の膜は、CoCrPtの磁性結晶粒の周囲を取り囲むように非磁性体であるSiOが偏析した構造を有する。ここで、個々のCoCrPt磁性結晶粒は、非磁性体のSiOによって磁気的に分離されている。
近年、垂直磁気記録媒体の記録密度をさらに向上させることが必要になってきている。具体的には、1500kFCI(磁化反転毎インチ)以上の線記録密度による記録が可能な垂直磁気記録媒体が求められている。上記の線記録密度を可能にするための手段として、グラニュラー磁性材料中の磁性結晶粒の粒径の縮小が検討されている。しかしながら、磁性結晶粒の粒径の縮小は、記録された磁化(記録信号)の熱安定性を低下させる。この熱安定性の低下を補償するために、グラニュラー磁性材料中の磁性合金材料の結晶磁気異方性を向上させることが求められている。
求められる高い結晶磁気異方性を有する材料の1つに、L1系規則合金がある。一方、磁気記録媒体の非磁性基体は、要求される強度、耐衝撃性などの特性を満たすために、アルミニウムまたはガラスを用いて形成されている。このような非磁性基体の表面にL1系規則合金の膜を成膜する場合、下地層が重要である。なぜなら、高い結晶磁気異方性を実現するために、L1系規則合金の結晶を(001)配向させる(結晶の[001]軸を非磁性基体の主平面に対して垂直にする)必要があるためである。
L1系規則合金の結晶の所望される配向を実現するために、一般に、L1系規則合金に対して適当な格子ミスフィットを有するMgOまたはSrTiOを下地層として用いてきている。たとえば、特開2001−101645号公報は、軟磁性材料からなる層と、非磁性材料からなる層と、L1形規則合金からなる情報記録層が順次形成された層構造において、非磁性材料としてMgOを用いることにより、L1形規則合金からなる情報記録層の結晶性、結晶配向性、および磁気特性が向上することを報告している(特許文献1参照)。あるいはまた、国際公開第2004/075178号パンフレットは、軟磁性裏打ち層、磁性材料からなる第1配向制御層、非磁性の第2配向制御層、およびL1構造を有する結晶粒を含む記録磁性層の積層構造を有する磁気記録媒体を報告している(特許文献2参照)。しかしながら、これらの報告におけるL1形規則合金の薄膜(情報記録層、記録磁性層)は、グラニュラー構造を有するものではない。そのため、磁気記録信号の記録密度(分解能)は、220kFRPI(磁束反転毎インチ、特許文献1参照)および400kFCI(特許文献2参照)程度に過ぎない。
記録密度(分解能)のさらなる向上を図るために、L1形規則合金薄膜の結晶性および結晶配向性を確保しつつ、磁性結晶粒の粒径の縮小および磁性結晶粒間の磁気的分離の向上を可能にするグラニュラー構造を有するL1形規則合金薄膜が検討されてきている。たとえば、特開2004−152471号公報は、酸化マグネシム(MgO)基板上にスパッタ法を用いて形成された、FePt磁性結晶粒とC非磁性粒界とからなるグラニュラー構造を有するL1形規則合金薄膜(FePt−C)を報告している(特許文献3参照)。また、特開2008−091009号公報は、650℃以上に加熱された基板を用いるスパッタ法によって、L1形規則合金(FePtなど)の磁性結晶粒を含むグラニュラー構造の薄膜が得られることを報告している(特許文献4参照)。さらに、特表2010−503139号公報は、基板、下層、緩衝層、および磁気記録層の構造を有する磁気記録媒体において、下層が磁気記録層に対して3〜10%の格子ミスフィットを有し、緩衝層が(002)配向を有することによって、L1形規則合金からなる磁性結晶粒と添加剤からなる非磁性粒界とを有するグラニュラー構造の磁気記録層を400℃未満の温度で形成できることを報告している(特許文献5参照)。
特開2001−101645号公報 国際公開第2004/075178号パンフレット 特開2004−152471号公報 特開2008−091009号公報 特表2010−503139号公報
下層の格子ミスフィットおよび緩衝層の配向性による補助を伴うL1形規則合金薄膜の形成の報告において、15体積%のCを含むFePt材料を350℃に加熱された基板上に堆積させた場合に、7nmの平均サイズを有するFePt粒子と1nmの幅(隣接するFePt粒子の間隔)を有するC非磁性粒界とを有するグラニュラー構造が得られている(特許文献5参照)。しかしながら、本発明者は、5〜60nmの範囲内の厚さを有するCrベースの下層、および2〜8nmの範囲内の厚さを有するMgOまたはPtからなる緩衝層を用いた場合、グラニュラー構造中のFePt磁性結晶粒およびC非磁性粒界の幅が、FePt材料に添加されるCの量、基板温度、および形成する合金薄膜の膜厚に依存して変化することを見いだした。グラニュラー構造中のFePt磁性結晶粒の磁気的分離を向上させるためには、基板温度の上昇およびCの添加量の増加が有効である。しかしながら、基板温度の上昇は、隣接するFePt磁性結晶粒の結合を促進して粒子サイズを増大させることがわかった。また、Cの添加量の増加は、合金薄膜(磁気記録層)の磁化強度(Ms)の低下、すなわち再生時の磁気信号の強度の低下をもたらすことがわかった。一方、合金薄膜(磁気記録層)の磁化強度(Ms)を向上させるためには、合金薄膜(磁気記録層)の膜厚の増大が有効である。しかしながら、合金薄膜(磁気記録層)の膜厚の増大は、グラニュラー構造中のFePt磁性結晶粒の粒子サイズの増大をもたらすことがわかった。以上のように、この報告の構成においては、磁性結晶粒のより小さい粒子サイズ、磁性結晶粒間のより良好な磁気的分離、および高い磁化強度(Ms)の特性を同時に達成して、高密度の磁気記録のために必要な良好な信号特性を得ることが困難であった。
上記の問題点に鑑みて本発明が解決しようとする課題は、高密度の磁気記録において良好な信号特性を達成することができる、グラニュラー構造の磁気記録層を有する磁気記録媒体を提供することである。
本発明の第1の実施形態の垂直磁気記録媒体は、非磁性基体と、下地層と、前記下地層上の磁気記録層とを少なくとも備え、前記下地層は:Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択された少なくとも1つの元素の窒化物を含み、(001)面に配向したNaCl構造を有する第1下地層と、Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含み、第1下地層の上に形成された複数の島状領域からなる第2下地層とからなり、前記磁気記録層は、磁性結晶粒および粒界部からなるグラニュラー構造の層を含むことを特徴とする。ここで、磁性結晶粒は、FePt合金またはCoPt合金などのL1系規則合金を含んでもよい。また、粒界部は、カーボンまたは炭化物を含んでもよい。さらに、磁性結晶粒は、非磁性基体の主平面に垂直な磁化容易軸を有することが望ましい。
本発明の第2の実施形態の垂直磁気記録媒体は、非磁性基体と、下地層と、前記下地層上の磁気記録層とを少なくとも備え、前記下地層は:Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択された少なくとも1つの元素の酸化物を含み、(001)面に配向したNaCl構造を有する第1下地層と、Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、Al、BおよびCからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含み、第1下地層の上に形成されたネット状領域からなる第2下地層とからなり、前記磁気記録層は、磁性結晶粒および粒界部からなるグラニュラー構造の層を含むことを特徴とする。ここで、磁性結晶粒は、FePt合金またはCoPt合金などのL1系規則合金を含んでもよい。また、粒界部は、カーボンまたは炭化物を含んでもよい。さらに、磁性結晶粒は、非磁性基体の主平面に垂直な磁化容易軸を有することが望ましい。
上記の構成を採用することによって、本発明は、グラニュラー構造の磁気記録層中の磁性結晶粒の粒子サイズの縮小、および磁性結晶粒間の磁気的分離により、高記録密度での良好な信号特性を有する磁気記録媒体を提供する。
本発明の第1の実施形態の磁気記録媒体の模式断面図である。 本発明の第2の実施形態の磁気記録媒体の模式断面図である。 実施例1において形成した下地層表面のMg元素マッピングを示す図である。 実施例2において形成した下地層表面のTi元素マッピングを示す図である。 実施例1において、加熱温度400℃で成膜した磁気記録層のTEM写真である。 比較例1において、加熱温度400℃で成膜した磁気記録層のTEM写真である。 比較例1において、加熱温度300℃で成膜した磁気記録層のTEM写真である。 比較例2において、加熱温度400℃で成膜した磁気記録層のTEM写真である。
本発明の第1の実施形態の磁気記録媒体は、少なくとも、非磁性基体、下地層、および前記下地層の上に設けられた磁気記録層とを備え、前記下地層は、(001)配向したNaCl構造を有し、かつCr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素の窒化物を含む第1下地層と、第1下地層の上に島状に形成され、Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む第2下地層とからなり、前記磁気記録層は、磁性結晶粒と粒界部とからなるグラニュラー構造を有することを特徴とする。図1に示す例においては、本発明の第1の実施形態の磁気記録媒体は、非磁性基体10、軟磁性裏打ち層20、第1下地層32aと第2下地層34aとからなる下地層30、磁性結晶粒42と粒界部44とからなる磁気記録層40、保護層50、および液体潤滑剤層60を含む。ここで、軟磁性裏打ち層20、保護層50、および液体潤滑剤層60は、任意選択的に設けてもよい層である。
非磁性基体10は、平滑な表面(主平面)を有する。たとえば、非磁性基体10の材料は、NiPメッキを施したAl合金、強化ガラス、結晶化ガラスなどの当該技術にて知られている任意の材料を含む。
任意選択的に設けてもよい軟磁性裏打ち層20は、磁気ヘッドからの磁束を制御して、垂直磁気記録媒体の記録・再生特性を向上させる。軟磁性裏打ち層20を形成するための材料は、NiFe合金、センダスト(FeSiAl)合金、CoFe合金などの結晶質材料、FeTaC,CoFeNi,CoNiPなどの微結晶質材料、CoZrNb、CoTaZrなどのCo合金を含む非晶質材料を含む。軟磁性裏打ち層20の膜厚の最適値は、磁気記録に用いる磁気ヘッドの構造および特性に依存する。他の層と連続成膜で軟磁性裏打ち層20を形成する場合、生産性との兼ね合いから、軟磁性裏打ち層が10nm〜500nmの範囲内(両端を含む)の膜厚を有することが望ましい。
軟磁性裏打ち層20と下地層30との間の密着性を確保するために、それらの層の間に密着層(不図示)を任意選択的に設けてもよい。密着層を形成するための材料はNi、W、Ta、Cr、Ruなどの金属、前述の金属を含む合金を含む。密着層は、単一の層であってもよいし、複数の層の積層構造を有してもよい。
本実施形態の下地層30は、第1下地層32aと第2下地層34aとの積層構造を有する。下地層30の膜厚は、下地層30に所望される耐久性、磁気記録層40(磁性結晶粒42)に所望される結晶性、ならびに垂直磁気記録媒体に求められる記録・再生特性および生産性を考慮して決定される。好ましくは、下地層30は2〜50nmの範囲内の膜厚を有する。
第1下地層32aは、(001)配向したNaCl構造を有する。また、第1下地層32aを形成するための材料は、Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素の窒化物を含む。Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群の窒化物は、NaCl型の結晶構造を取り易く、真空に対する表面エネルギーが0.2〜0.6J/mと小さく、かつ、FePtとの界面エネルギーが0J/mより小さいものである。第1下地層32aの膜厚は、第1下地層32aに所望される耐久性、磁性結晶粒42に所望される結晶性、ならびに垂直磁気記録媒体に求められる記録・再生特性および生産性を考慮して決定される。好ましくは、第1下地層32aは2〜50nmの範囲内の膜厚を有する。
第2下地層34aは、第1下地層32aの上に形成され、複数の独立した島状領域で構成される。第2下地層34aを形成するための材料は、Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む。好ましくは、第2下地層34aを形成するための材料は、前述の元素の酸化物または窒化物を含む。より好ましくは、第2下地層34aを形成するための材料は、前述の元素の酸化物を含む。前述の元素の酸化物は、NaCl型の結晶構造を取り易く、真空に対する表面エネルギーが概ね1.0J/mの大きな値であり、かつ、FePtとの界面エネルギーが0J/mより大きいものである。第2下地層34aを構成する複数の島状領域は3〜10nmの平均直径を有する。複数の島状領域のそれぞれは、0.1〜3nmの平均幅を有する空乏域によって隣接する島状領域から分離されている。空乏域は、第1下地層32aが実質的に露出している領域である。第2下地層34aの平均膜厚は、表面粗さを考慮して決定される。ここで、第2下地層34aの平均膜厚とは、堆積した材料を、複数の島状領域ではなく、被成膜面積全体に均一に分布させた場合の膜厚を意味する。好ましくは、第2下地層34aは0.1〜2nmの範囲内の平均膜厚を有する。
後述するように、第2下地層34aの上には磁気記録層40の磁性結晶粒42が形成されるため、第2下地層34aは、(001)面に配向したNaCl構造を有することが望ましい。
一般的な薄膜形成工程において、成長初期において、複数の島状領域が形成される。特に、薄膜材料がその下の層との濡れ性が小さく、かつ真空に対する薄膜材料の表面エネルギーが大きい場合、比較的に大きな膜厚の島状領域が形成される。なぜなら、薄膜材料が、下の層に対する接触面積を小さくし、真空に対する接触面積も小さくしようとするためである。ここで、成長初期とは、薄膜材料がその下の層の表面の全てを覆う前の段階を意味する。また、薄膜材料とその下の層との濡れ性が小さいことは、薄膜材料と下の層の材料との間の界面エネルギーよりも、真空に対する下の層の材料の表面エネルギーが小さいことを意味する。前述の第1下地層32aの材料(Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素の窒化物を含む)および第2下地層34aの材料(Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む)はこの関係を満たすため、島状領域の形成が促進されると考えられる。
磁気記録層40は、柱状の磁性結晶粒42と粒界部44とからなり、粒界部44によって磁性結晶粒42が離間された(取り囲まれた)グラニュラー構造を有する。磁性結晶粒42のそれぞれは磁性材料を主として含み、非磁性材料からなる粒界部44によって、隣接する磁性結晶粒から磁気的に分離される。垂直磁気記録媒体の記録密度の向上のためには、磁性結晶粒42が短いピッチで配列していることが望ましい。一方、記録された信号(磁化)の熱揺らぎの防止ならびに再生特性の向上の観点からは、磁性結晶粒42自身は大きいサイズを有することが望ましい。そのため、粒界部44は、磁性結晶粒42間の磁気的分離を達成できる限りにおいて、できるだけ小さい幅を有することが望ましい。本発明においては、磁性結晶粒42が3〜10nmの直径を有すること、粒界部が0.1〜3nmの幅を有することが望ましい。
本発明において、磁性結晶粒42は、非磁性基体10の主平面(すなわち、垂直磁気記録媒体の主平面)に垂直な方向に磁化容易軸を有する。磁性結晶粒42は、好ましくは、L1形規則合金から形成される。用いることができるL1形規則合金は、CoPt合金、FePt合金、またはこれらの合金に対してNiまたはCuを添加した合金を含む。
一方、粒界部44は、磁性結晶粒42への固溶が少ない材料で形成することが望ましい。用いることができる材料は、酸化物材料、炭素系材料、ならびに、酸化物材料と炭素系材料との混合物を含む。用いることができる酸化物材料は、SiO、TiO、MgOなどを含む。用いることができる炭素系材料は、カーボン、ならびに、BC、BC、SiCなどの炭化物を含む。
本実施形態において、磁気記録層40の磁性結晶粒42は第2下地層34aの上に位置する。すなわち、第2下地層34aを構成する複数の独立した島状領域の上に磁性結晶粒42が形成される。一方、磁気記録層40の粒界部44は、第2下地層34aの空乏域に位置し、第1下地層32aの上に形成される。これは、粒界部44の材料と第2下地層34aの材料との界面エネルギーよりも、粒界部44の材料と第1下地層32a(第2下地層34aの空亡域に位置する)の材料との界面エネルギーの方が小さいためである。このようにして、下地層30の構造を制御することによって、磁気記録層40の構造を制御して、優れた特性を有する磁気記録層40を得ることができる。ここで、下地層30の構造の制御は、複数の独立した島状領域からなる第2下地層34aの形成によって達成される。また、制御される磁気記録層40の構造は、磁性結晶粒および粒界部の配置、磁性結晶粒の粒径、および粒界部の幅を含む。
あるいはまた、磁気記録層40は、複数の磁性材料層を含む積層構造を有してもよい。この場合、磁性材料層のそれぞれの間に交換結合制御層を配置して、交換結合複合(Exchange Coupled Composite, ECC)構造を形成して、1つの磁気記録層として機能させることができる。本発明においては、複数の磁性材料層のうち、少なくとも、下地層30に接触する磁性材料層は、グラニュラー構造を有する。2つ以上のグラニュラー構造を有する磁性材料層を用いてECC構造を形成してもよい。2つ以上のグラニュラー構造を有する磁性材料層を用いる場合、磁性結晶粒42および粒界部44のそれぞれを非磁性基体10の主平面に垂直な方向で重なるように配置することが好ましい。上記の配置をとることによって、それぞれの磁性材料層の磁性結晶粒42が交換結合制御層を介して結合し、非磁性の粒界部44によって隔てられ、複数の磁性材料層を貫通する独立した磁化反転単位が形成される。
磁気記録層40の膜厚は、垂直磁気記録媒体に求められる記録・再生特性を考慮して決定される。一般的に、磁気記録層40は、5〜50nmの範囲内(両端を含む)の膜厚を有する。
保護層50は、カーボンを主体とする材料などの当該技術において知られている任意の材料を用いて形成することができる。保護層は、単一層であってもよいし、積層構造を有してもよい。積層構造を有する保護層50は、たとえば、異なる性質を有する2種のカーボン材料の組み合わせ、金属とカーボン材料との組み合わせ、または酸化物とカーボン材料との組み合わせを用いて形成することができる。
液体潤滑剤層60は、パーフルオロポリエーテル系潤滑剤などの当該技術において知られている任意の潤滑剤を用いて形成することができる。
非磁性基体10の上に積層される各層は、磁気記録媒体の技術分野において知られている任意の技術を用いて形成することができる。軟磁性裏打ち層20、密着層、下地層30、磁気記録層40、および保護層50は、スパッタ法(たとえば、DCマグネトロンスパッタ法、RFスパッタ法)、真空蒸着法、CVD法のような技術を用いて形成することができる。また、液体潤滑剤層60は、ディップ法、スピンコート法のような塗布法を用いて形成することができる。また、L1形規則合金を含む磁気記録層40の形成には、一般的に基板の加熱を伴うスパッタ法(たとえば、DCマグネトロンスパッタ法、RFスパッタ法)が用いられる。ただし、各構成層の形成方法は、前述の例示の技術に限定されるものではない。
本発明の第2の実施形態の磁気記録媒体は、少なくとも、非磁性基体、下地層、および前記下地層の上に設けられた磁気記録層とを備え、前記下地層は、(001)配向したNaCl構造を有し、かつMg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1つの元素の酸化物を含む第1下地層と、第1下地層の上にネット状に形成され、Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む第2下地層とからなり、前記磁気記録層は、磁性結晶粒と粒界部とからなるグラニュラー構造を有することを特徴とする。図2に示す例においては、本発明の第2の実施形態の磁気記録媒体は、非磁性基体10、軟磁性裏打ち層20、第1下地層32bと第2下地層34bとからなる下地層30、磁性結晶粒42と粒界部44とからなる磁気記録層40、保護層50、および液体潤滑剤層60を含む。ここで、軟磁性裏打ち層20、保護層50、および液体潤滑剤層60は、任意選択的に設けてもよい層である。
本実施形態の非磁性基体10、軟磁性裏打ち層20、密着層、保護層50および液体潤滑剤層60は、第1の実施形態に記載のそれぞれの構成要素と同一である。
本実施形態の下地層30は、第1下地層32bと第2下地層34bとの積層構造を有する。下地層30の膜厚は、下地層30に所望される耐久性、磁性結晶粒42に所望される結晶性、ならびに垂直磁気記録媒体に求められる記録・再生特性および生産性を考慮して決定される。好ましくは、下地層30は2〜50nmの範囲内の膜厚を有する。
第1下地層32bは、(001)配向したNaCl構造を有する。また、第1下地層32bを形成するための材料は、Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1つの元素の酸化物を含む。第1下地層32bの膜厚は、第1下地層32bに所望される耐久性、磁気記録層40の所望される結晶性、ならびに垂直磁気記録媒体に求められる記録・再生特性および生産性を考慮して決定される。好ましくは、第1下地層32bは2〜50nmの範囲内の膜厚を有する。
第2下地層34bは、第1下地層32bの上に形成され、ネット状領域で構成される。第2下地層34bを形成するための材料は、Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む。好ましくは、第2下地層34bを形成するための材料は、前述の元素の酸化物または窒化物を含む。より好ましくは、第2下地層34bを形成するための材料は、前述の元素の窒化物を含む。第2下地層34bを構成するネット状領域は0.1〜3nmの平均幅を有する。ネット状領域は、3〜10nmの平均直径を有する複数の空乏域を包囲する。第2下地層34bの平均膜厚は、表面粗さを考慮して決定される。ここで、第2下地層34bの平均膜厚とは、堆積した材料を、ネット状領域ではなく、被成膜面積全体に均一に分布させた場合の膜厚を意味する。好ましくは、第2下地層34bは0.1〜2nmの範囲内の平均膜厚を有する。
ネット状領域の形成においては、薄膜材料とその下の層との濡れ性が小さく、かつ真空に対する薄膜材料の表面エネルギーが小さいことが重要である。ここで、薄膜材料とその下の層との濡れ性が小さいことは、薄膜材料とその下の層の材料との間の界面エネルギーよりも、真空に対するその下の層の材料の表面エネルギーが小さいことを意味する。なぜなら、薄膜材料が、その下の層に対する接触面積を小さくすると同時に、真空に対する接触面積を大きくしようとするためである。前述の第1下地層32bの材料(Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1つの元素の酸化物)および第2下地層34bの材料(Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む)はこの関係を満たすため、ネット状領域の形成が促進されると考えられる。
本実施形態の磁気記録層40は、第2下地層34bの空乏域、すなわち第1下地層32bの露出した領域に磁性結晶粒42が形成され、および、ネット状領域である第2下地層34bの上に粒界部44が形成される点を除いて、第1の実施形態の磁気記録層40と同様である。上記の第1下地層32b、第2下地層34b、磁性結晶粒42、および粒界部44の位置関係は、粒界部44の材料と第1下地層32b(第2下地層34bの空乏域に位置する)の材料との界面エネルギーよりも、粒界部44の材料と第2下地層34bの材料との界面エネルギーの方が小さいためである。このようにして、下地層30の構造を制御することによって、磁気記録層40の構造を制御して、優れた特性を有する磁気記録層40を得ることができる。ここで、下地層30の構造の制御は、ネット状領域からなる第2下地層34bの形成により達成される。また、制御される磁気記録層40の構造は、磁性結晶粒および粒界部の配置、磁性結晶粒の粒径、および粒界部の幅を含む。
[実施例1]
本実施例においては、化学強化ガラス製非磁性基体10、CoZrNb軟磁性裏打ち層20、NiCrMo密着層、TiN第1下地層32aと複数の島状領域からなるMgO第2下地層34aとからなる下地層30、FePt規則合金の磁性結晶粒42とC非磁性部44とからなるグラニュラー構造を有するFePt−C磁気記録層40、C保護層50、および液体潤滑剤層60をこの順に有する、本発明の第1の実施形態の垂直磁気記録媒体を作製した。
本実施例において、CoZrNb軟磁性裏打ち層20からC保護層50までの形成は、インライン式の成膜装置内で大気解放することなしに実施した。
最初に表面が平滑な化学強化ガラス基体(HOYA社製N−10ガラス基体、内径Φ20mm、外径Φ65mm)を洗浄して、非磁性基体10を準備した。非磁性基体10をスパッタ装置内に配置し、Arガス雰囲気中、CoZrNbターゲットを用いるDCマグネトロンスパッタ法にて、膜厚40nmの非晶質CoZrNb軟磁性裏打ち層20を形成した。引き続いて、NiCrMoターゲットを用いるDCマグネトロンスパッタ法にて、膜厚5nmのNiCrMo密着層を形成した。
次に、密着層を形成した積層体を200℃に加熱し、TiNターゲットを用いるDCマグネトロンスパッタ法にて、膜厚10nmのTiN第1下地層32aを形成した。この工程は、0.3Paの圧力のArガス雰囲気中、200WのDC電力を印加することにより実施した。
次に、第1下地層32aを形成した積層体を200℃に加熱したまま、MgOターゲットを用いるRFスパッタ法にて、MgO第2下地層34aを形成した。この工程は、0.8Paの圧力のArガス雰囲気中、3秒間にわたって、200WのRF電力および500Vの基板バイアスを印加することにより実施した。同条件のMgO膜形成を別途行って測定した成膜速度は10nm/minであった。よって、本工程で形成されたMgO第2下地層34aは、0.5nmの平均膜厚を有した。
次に、第2下地層34aを形成した積層体を200℃〜400℃に加熱し、Fe50Pt50を基準として25体積%のCを含むFe50Pt50−Cターゲットを用いるDCマグネトロンスパッタ法にて、Fe50Pt50−C磁気記録層40を形成した。この工程は、1.5Paの圧力のArガス雰囲気中、2.0秒間にわたって、600WのDC電力および0Vの基板バイアスを印加することにより実施した。同条件のFe50Pt50−C膜形成を別途行って測定した成膜速度は7nm/秒であった。よって、本工程で形成されたFe50Pt50−C磁気記録層40は、14nmの平均膜厚を有した。ここで、平均膜厚とは、被成膜面全体に堆積した材料を均一に分布させた場合の膜厚を意味する。
次に、磁気記録層40を形成した積層体に対して、カーボンターゲットを用いるスパッタ法により、3nmの膜厚を有するC保護層50を形成した。保護層50の形成終了後、得られた積層体を成膜装置から取り出した。
最後に、得られた積層体に対して、ディップ法を用いて、パーフルオロポリエーテルからなり、2nmの膜厚を有する液体潤滑剤層60を形成して、垂直磁気記録媒体を得た。
[実施例2]
本実施例においては、化学強化ガラス製非磁性基体10、CoZrNb軟磁性裏打ち層20、NiCrMo密着層、MgO第1下地層32bとネット状領域からなるTiN第2下地層34bとからなる下地層30、FePt規則合金の磁性結晶粒42とC非磁性部44とからなるグラニュラー構造を有するFePt−C磁気記録層40、C保護層50、および液体潤滑剤層60をこの順に有する、本発明の第2の実施形態の垂直磁気記録媒体を作製した。
実施例1と同様にインライン式の成膜装置を用いて、大気解放することなしに、CoZrNb軟磁性裏打ち層20からC保護層50までの形成を実施した。最初に、実施例1と同様の手順により、CoZrNb軟磁性裏打ち層20およびNiCrMo密着層を形成した。
次に、密着層を形成した積層体を200℃に加熱し、MgOターゲットを用いるRFスパッタ法にて、膜厚8nmのMgO第1下地層32bを形成した。この工程は、0.2Paの圧力のArガス雰囲気中、330WのRF電力および500Vの基板バイアスを印加することにより実施した。
次に、第1下地層32bを形成した積層体を200℃に加熱したまま、TiNターゲットを用いるDCマグネトロンスパッタ法にて、TiN第2下地層34bを形成した。この工程は、0.4Paの圧力のArガス雰囲気中、0.5秒間にわたって、250WのDC電力を印加することにより実施した。同条件のTiN膜形成を別途行って測定した成膜速度は40nm/minであった。よって、本工程で形成されたTiN第2下地層34bは、0.3nmの平均膜厚を有した。
以後、実施例1と同様の手順により、Fe50Pt50−C磁気記録層40、C保護層50、および液体潤滑剤層60を形成して、垂直磁気記録媒体を得た。
[比較例1]
本比較例においては、下地層が単一のTiN層で構成される、本発明の範囲外の垂直磁気記録媒体を作製した。本比較例の垂直磁気記録媒体の下地層以外の構成層は、実施例1の垂直磁気記録媒体と同様である。
実施例1と同様にインライン式の成膜装置を用いて、大気解放することなしに、CoZrNb軟磁性裏打ち層からC保護層までの形成を実施した。最初に、実施例1と同様の手順により、CoZrNb軟磁性裏打ち層およびNiCrMo密着層を形成した。
次に、密着層を形成した積層体を200℃に加熱し、TiNターゲットを用いるDCマグネトロンスパッタ法にて、膜厚10nmのTiN下地層を形成した。この工程は、0.3Paの圧力のArガス雰囲気中、200WのDC電力を印加することにより実施した。
以後、実施例1と同様の手順により、Fe50Pt50−C磁気記録層、C保護層、および液体潤滑剤層を形成して、垂直磁気記録媒体を得た。
[比較例2]
本比較例においては、下地層が単一のMgO層で構成される、本発明の範囲外の垂直磁気記録媒体を作製した。本比較例の垂直磁気記録媒体の下地層以外の構成層は、実施例1の垂直磁気記録媒体と同様である。
実施例1と同様にインライン式の成膜装置を用いて、大気解放することなしに、CoZrNb軟磁性裏打ち層からC保護層までの形成を実施した。最初に、実施例1と同様の手順により、CoZrNb軟磁性裏打ち層およびNiCrMo密着層を形成した。
次に、密着層を形成した積層体を200℃に加熱し、MgOターゲットを用いるRFスパッタ法にて、膜厚8nmのMgO下地層を形成した。この工程は、0.2Paの圧力のArガス雰囲気中、330WのRF電力および500Vの基板バイアスを印加することにより実施した。
以後、実施例1と同様の手順により、Fe50Pt50−C磁気記録層、C保護層、および液体潤滑剤層を形成して、垂直磁気記録媒体を得た。
[評価]
(A) 下地層の組成分析
実施例1および2において、下地層を形成し、磁気記録層を形成せずに、C保護層の形成を終了したサンプルを抜き取り、下地層の組成分析を行った。組成分析は、イオンミリング法によって、10nm以下の厚さの部分を含むまでガラス基板からサンプルを削り取った薄板を切り出し、切り出した薄板を、電界放出型透過電子顕微鏡(FE−TEM)に付属するエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により、100万倍の倍率において、Mg、O、TiおよびNの元素マッピングを得ることによって行った。実施例1のサンプルのMgの元素マッピングを図3に示した。また、実施例2のサンプルのTiの元素マッピングを図4に示した。
図3に示す実施例1のサンプルのMgの元素マッピングは、Mg元素を含む複数の島状領域(図3中のグレーの部分)と、Mg元素を含まない島間空乏域(図3中の白色の部分)とで構成されていた。また、島状領域のそれぞれは、島間空乏域によって隣接する島状領域から独立していた。さらに、Oの元素マッピングから、Oの分布もMgの元素マッピングと一致することが分かった。このことから、複数のMgOの島状領域からなる第2下地層34aが、第1下地層32aの表面に分散していることが確認された。また、複数の島状領域のピッチは、平均6nmであった。ここで、島状領域のピッチとは、隣接する2つの島状領域の重心位置の間の距離を意味する。
図4に示す実施例2のサンプルのTiの元素マッピングは、Ti元素を含むネット状領域(図4中のグレーの部分)と、Ti元素を含まない複数の空乏域(図4中の白色の部分)とで構成されていた。また、空乏域のそれぞれは、ネット状領域によって隣接する空乏域から独立していた。さらに、Nの元素マッピングから、Nの分布もTiの元素マッピングと一致することが分かった。このことから、TiNのネット状領域からなる第2下地層34bが、第1下地層32bの表面に形成されていることが確認された。また、複数の空乏域のピッチは、平均6.5nmであった。ここで、空乏域のピッチとは、隣接する2つの空乏域の重心位置の間の距離を意味する。
(B) 磁気記録層の微細構造分析
実施例1および2、ならびに比較例1および2において、C保護層の形成を終了したサンプルを抜き取り、磁気記録層の微細構造分析を行った。微細構造分析は、イオンミリング法によって、10nm以下の厚さの部分を含むまでガラス基板からサンプルを削り取った薄板を切り出し、切り出した薄板を電界放出型透過電子顕微鏡(FE−TEM)によって分析することにより行った。
図5は、積層体の温度を400℃に加熱して磁気記録層を形成した実施例1のサンプルの磁気記録層のTEM写真の明視野像を示す。図5においては、磁性結晶粒42(図5中のグレーの部分)および粒界部44(図5中の白色の部分)からなるグラニュラー構造が明瞭に観察された。加熱温度を他の条件として磁気記録層の形成を行った実施例1および2のサンプルの全てにおいて、図5と同様の明瞭なグラニュラー構造が観察された。
図6は、積層体の温度を400℃に加熱して磁気記録層を形成した比較例1のサンプルの磁気記録層のTEM写真の明視野像を示す。図6においては、磁性結晶粒の境界がまだらに存在した。しかしながら、いずれの境界も明瞭ではない。加熱温度を他の条件として磁気記録層の形成を行った比較例1のサンプルの全てにおいて、図6と同様に、まだらに存在する磁性結晶粒の境界が明瞭ではないことが観察された。このことから、比較例1において、磁性結晶粒の磁気的な分離が実現されていないことが分かった。
図7は、積層体の温度を300℃に加熱して磁気記録層を形成した比較例2のサンプルの磁気記録層のTEM写真の明視野像を示す。図7においては、磁性結晶粒の境界がまだらに存在した。しかしながら、多数の境界が明瞭でない部分が観察された。図8は、積層体の温度を400℃に加熱して磁気記録層を形成した比較例2のサンプルの磁気記録層のTEM写真の明視野像を示す。図8においては、磁性結晶粒の境界が明瞭に存在した。しかしながら、隣接する磁性結晶粒同士が接触して、巨大な磁性粒子となっていることが観察された。以上のことから、比較例2においては、300℃以下で磁気記録層の形成を行った場合に、磁性結晶粒の磁気的分離ができないこと、ならびに400℃で磁気記録層の形成を行った場合に、巨大な磁性粒子が形成され、記録密度の向上ができないことが示唆された。
(C) 磁気記録層の磁性結晶粒の粒径および粒界幅の測定
上記(B)に記載と同様の手順により、70万倍の倍率のFE−TEM暗視野像を測定した。得られた暗視野像を画像解析装置(ニレコ製、Luzex−FS)によって解析して、FePt磁性結晶粒の粒径および粒界幅を測定した。結果を第1表に示す。
実施例1では、磁気記録層形成時の加熱温度を200℃から400℃まで変化させても、FePt磁性結晶粒は、5.2〜5.5nmの範囲内で安定した粒径、および0.7〜0.8nmの範囲内で安定した粒界幅を有した。この結果、上記(A)で詳述した、実施例1のMgO第2下地層34aが複数の島状領域で構成され、そのピッチが平均6nmであることと一致している。このことから、磁気記録層のFePt磁性結晶粒42は、MgO第2下地層34aが複数の島状領域の表面上に選択的に形成され、MgO第2下地層34aの空乏域(すなわち、TiN第1下地層32aの露出表面の上)に粒界部44が選択的に形成されたと考えられる。
実施例2では、磁気記録層形成時の加熱温度を200℃から400℃まで変化させても、FePt磁性結晶粒は、5.7〜5.9nmの範囲内で安定した粒径、および0.8〜1.0nmの範囲内で安定した粒界幅を有した。この結果、上記(A)で詳述した、実施例2のTiN第2下地層34bがネット状領域で構成され、その空乏域のピッチが平均6.5nmであることと一致している。このことから、磁気記録層のFePt磁性結晶粒42は、TiN第2下地層34bの空乏域(すなわち、MgO第1下地層32bの露出表面の上)に選択的に形成され、ネット状領域からなるTiN第2下地層34bの表面上に粒界部44が選択的に形成されたと考えられる。
一方、比較例1においては、磁性結晶粒が分離されておらず、粒径および粒界幅の測定ができなかった。このことから、TiNのみで形成された下地層表面においては、磁性結晶粒と粒界部との分離が円滑に進行せず、グラニュラー構造が得られなかったと考えられる。
さらに、比較例2においては、磁気記録層形成時の加熱温度が300℃以下の範囲において、磁性結晶粒の粒径は小さかったが、粒界幅もまた小さく、部分的に磁性結晶粒が磁気的に分離されていないことが分かった。また、磁気記録層形成時の加熱温度を400℃に上昇させた場合、磁性結晶粒の分離が進行した。しかしながら、同時に、隣接する磁性結晶粒の間の結合も進行し、大きな粒径を有する巨大な磁性粒子が得られた。これらのことから、MgOのみで形成された下地層表面においては、適切な粒径を有する磁性結晶粒と適切な粒界幅を有する粒界部とが明瞭に分離された、望ましいグラニュラー構造が得られないことが分かった。
(D) 磁気記録層の結晶構造解析
実施例1および2、ならびに比較例1および2において、C保護層の形成まで終了したサンプルを抜き取り、磁気記録層の結晶構造解析を行った。結晶構造解析は、X線解析装置を用いて行い、この結果に基づいてL1規則度Sを分析した。L1規則度Sは、FePt結晶の(001)面および(002)面の理論回折強度を[I(001)/I(002)]Tとし、上記サンプルのX線解析装置により実測した回折強度を[I(001)/I(002)]Mとした時に、次式の比から求めた。
=[I(001)/I(002)]M/[I(001)/I(002)]T
その結果、実施例1および2の垂直磁気記録媒体は、磁気記録層形成時の温度を200〜400℃の範囲内で変化させても、70%以上の規則度Sを持っていた。これから、実施例1および2の垂直磁気記録媒体の磁性結晶粒は、規則度の高いL1形規則合金であることを確認した。
(E) 垂直磁気記録媒体のSNR特性
市販のスピンスタンドを用いて、記録再生信号の信号雑音比(SNR、Signal Noise Ratio)を測定した。得られた垂直磁気記録媒体を5400rpmの回転数で回転させ、半径R=19mmの部分にTMRヘッドを用いて周波数360MHzの信号を記録し、その信号を再生することによって、SNRを測定した。得られた信号出力およびノイズ出力から、以下の式を用いてSNR(dB)を求めた。
SNR(dB)=10×log(信号出力/ノイズ出力)
結果を第1表に示す。
実施例1および2の垂直磁気記録媒体は、磁気記録層形成時の温度を200〜400℃の範囲内で変化させても10dB以上のSNRが得られ、良好な記録再生特性を有することが分かった。この結果は、本発明の第1および第2の実施形態の垂直磁気記録媒体において、磁性結晶粒42および粒界部44が良好に分離されたグラニュラー構造を有する磁気記録層40が得られたためと考えられる。
一方、比較例1の垂直磁気記録媒体は、いずれの磁気記録層形成時の温度においても、1dB未満のSNRを示した。この結果は、磁性結晶粒と粒界部との分離が進行せず、グラニュラー構造の磁気記録層が得られなかったためと考えられる。
さらに、比較例2の垂直磁気記録媒体は、磁気記録層形成時の温度が200℃の場合に、1dB未満のSNRを示した。この結果は、磁性結晶粒と粒界部との分離が進行せず、グラニュラー構造の磁気記録層が得られなかったためと考えられる。また、磁気記録層形成時の温度が250℃〜300℃の場合に、比較例2の垂直磁気記録媒体は10dB未満のSNRを示した。この結果は、部分的に磁性結晶粒の分離がなされていないためと考えられる。さらに、磁気記録層形成時の温度が400℃の場合にも、比較例2の垂直磁気記録媒体は10dB未満のSNRを示した。この結果は、粒界部による磁性結晶粒の分離はなされているものの、磁性結晶粒が巨大化してしまったためと考えられる。
Figure 2014057600
以上のように、本発明は、第1の実施形態に係る複数の島状領域を有する第2下地層34aを含む下地層、または、第2の実施形態に係るネット状領域を有する第2下地層34bを含む下地層を用いることによって、磁気記録層形成時の温度が200℃という比較的低温であってもグラニュラー構造の形成を可能とし、同時に磁気記録層形成時の温度を400℃に上昇させてもグラニュラー構造中の磁性結晶粒の巨大化を防止することを可能とした。その結果、本発明は、良好な信号特性を有する垂直磁気記録媒体を提供することができる。
10 非磁性基体
20 軟磁性裏打ち層
30 下地層
32a、32b 第1下地層
34a、34b 第2下地層
40 磁気記録層
42 磁性結晶粒
44 粒界部
50 保護膜
60 液体潤滑剤層

Claims (10)

  1. 非磁性基体と、下地層と、前記下地層上の磁気記録層とを少なくとも備え、
    前記下地層は:
    Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、AlおよびBからなる群から選択された少なくとも1つの元素の窒化物を含み、(001)配向したNaCl構造を有する第1下地層と、
    Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含み、第1下地層の上に形成された複数の島状領域からなる第2下地層と
    からなり、
    前記磁気記録層は、磁性結晶粒および粒界部からなるグラニュラー構造の層を含む
    ことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記磁性結晶粒が、L1系規則合金を含むことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記磁性結晶粒がFePt合金またはCoPt合金を含むことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 前記粒界部が、カーボンおよび炭化物からなる群から選択される材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 前記磁性結晶粒が、前記非磁性基体の主平面に垂直な磁化容易軸を有することを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 非磁性基体と、下地層と、前記下地層上の磁気記録層とを少なくとも備え、
    前記下地層は:
    Mg、Ca、CoおよびNiからなる群から選択された少なくとも1つの元素の酸化物を含み、(001)配向したNaCl構造を有する第1下地層と、
    Cr、V、Ti、Sc、Mo、Nb、Zr、Y、Al、BおよびCからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含み、第1下地層の上に形成されたネット状領域からなる第2下地層と
    からなり、
    前記磁気記録層は、磁性結晶粒および粒界部からなるグラニュラー構造の層を含む
    ことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  7. 前記磁性結晶粒が、L1系規則合金を含むことを特徴とする請求項6に記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 前記磁性結晶粒がFePt合金またはCoPt合金を含むことを特徴とする請求項6に記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 前記粒界部が、カーボンおよび炭化物からなる群から選択される材料を含むことを特徴とする請求項6に記載の垂直磁気記録媒体。
  10. 前記磁性結晶粒が、前記非磁性基体の主平面に垂直な磁化容易軸を有することを特徴とする請求項6に記載の垂直磁気記録媒体。
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