JP2007035139A - 垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高密度記録に適した二層垂直磁気記録媒体を得る。
【解決手段】Pt,Pdもしくはこれらの合金からなる第一の金属とCr又はVからなる第二の金属とを含有し、第一の金属の原子数をA、第二の金属の原子数をBとしたとき、これらの金属の組成比が15%<B/(A+B)<30%であるような下地層の上にグラニュラー記録膜を形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、高密度で磁気的に情報を記録、保存、及び再生する磁気記録再生装置及びその磁気記録再生装置において用いられる磁気記録媒体に関するものである。
磁気記録の高密度化を実現するためには、記録媒体に用いられる磁気記録層中の磁化反転単位である磁性粒子の微細化が必須である。また、近年、原理的に高密度化に有利とされる垂直磁気記録方式が、従来の長手磁気記録方式に代わって採用されつつある。
このような状況で磁気記録層の材料として注目されているのがCoPt系合金に酸化物もしくは窒化物などを添加したハード磁性材料である。CoPt系合金は通常のスパッタ法によって製膜すると強い垂直磁気異方性を示すため、垂直磁気記録方式に適した材料である。この材料に非金属である酸化物や窒化物などを添加すると、CoPt合金膜は添加物を結晶粒界として直径10nm以下の微細な粒状の結晶構造をとるようになり、高密度磁気記録に適した磁気特性を示すようになる。この構造はグラニュラー構造と呼ばれており、この構造を有する磁気記録膜は一般にグラニュラー記録膜と呼ばれている。
元々、グラニュラー記録膜は、SiOからなる非磁性マトリクス中にFeの微小磁性結晶粒を分散させた磁性膜として提案された(Appl. Phys. Lett., vol.52, p.512, 1988)。磁性粒子が非磁性酸化物相で分離されているため、磁性粒子間の磁気的相互作用が微弱であり、かつ、磁性結晶粒が微細であるので低ノイズで磁気記録が可能である。しかし、当初は熱磁気緩和現象が極めて顕著であり、高記録密度媒体として十分な性能を得ることが出来なかった。
その後、大きな磁気異方性エネルギーを示すグラニュラー記録膜を作製するための材料や作製法が提案された。特開平7−311929号公報には磁性粒子の材料としてCoPt系合金を使うことや、非磁性の結晶粒界材料としてSiOの他、Al,TiO,ZrO,Yなどの酸化物材料を添加して粒間相互作用を切断する方法が開示されている。酸化物以外にも窒化物を用いる方法も開示されている。グラニュラー膜の製膜時には酸素又は窒素を含有するArガス等を用いて反応性スパッタリング法を適用してもよい。また、製膜後の真空熱処理(特開平7−98835号公報)や、高周波バイアス印加(特開平8−45073号公報)など、磁気異方性エネルギーをさらに増加させる方法も提案されている。
CoPt系合金を垂直磁気記録方式に適用する場合、CoPt系合金の有する六方最密充填(hcp)構造のc軸を膜面垂直方向に向けることで、垂直磁気異方性を得ることが出来る。そのためには、同じhcp構造を有する下地層もしくは面心立法(fcc)構造を有する下地層上にグラニュラー磁気記録膜を製膜することが望ましい。特開2003-77122号公報や特開2003−346334号公報には、その候補として、Ti,Ru,Re,Os(hcp構造)、やCu,Rh,Pd,Ag,Ir,Pt,Au,Ni(fcc構造)、及びそれらの合金などの材料が開示されている。ただし、実際にはこれらの材料のうち、酸化されやすい材料はグラニュラー媒体の製膜時に表面酸化を起こしてしまうため、化学的に不活性な貴金属(Pt,Pd,Ru,Au等)がグラニュラー媒体の下地膜として有用である。
これらの下地層材料の中で、CoCrPt合金にSiOを添加したCoCrPt−SiOグラニュラー磁気記録膜に対して、RuもしくはRuを主原料とした下地層を用いると、大きな保磁力及び優れた記録再生性能が得られることが、IEEE Trans. Magn., vol.36, p.2393や同vol.38, p.1976等に示されている。グラニュラー記録膜とRu下地層との組合せにより、従来の垂直磁気記録媒体と比較して、飛躍的な記録性能の向上が可能となった。
特開平7−311929号公報 特開平7−98835号公報 特開平8−45073号公報 特開2003-77122号公報 特開2003−346334号公報 特開2004−327006号公報 US2003-108776 US2004-191571 Appl. Phys. Lett., vol.52, p.512, 1988 IEEE Trans. Magn., vol.36, p.2393, 2000 IEEE Trans. Magn., vol.38, p.1976, 2002
Ruが下地層材料として特段に優れた性能を示すのは、Ruの融点が約2500℃と上記貴金属の中では相対的に高く、スパッタリング法などで作製した多結晶膜の結晶粒径が他の金属膜の結晶粒径と比べて小さくなるためである。Ru下地層の結晶粒径が減少し、グラニュラー記録膜中のCoCrPt合金の結晶粒径に近づいた結果、グラニュラー記録層の粒界形成が促進され、良好な記録再生特性が得ることが出来る。
ただし、Ruはhcp構造のc軸を膜面に垂直に配向させることが比較的困難であり、Ru下地層を用いて最も優れた記録再生特性を得るためには、下地層の厚さを数十nm程度まで厚くし、c軸の垂直配向性を高めることが必要である。垂直磁気記録媒体は、記録磁性膜から見て基板側に軟磁性裏打ち層を配置した構造となっており、記録磁性膜と軟磁性裏打ち層の間隔を狭めることによって記録磁界及び記録磁界勾配の増加による記録密度の向上が可能となる。そのため、記録磁性膜と軟磁性裏打ち層の間に設ける下地層の厚みは極力薄くする必要があり、上述のRuの特性は磁気記録装置の高密度化に対する技術的な制約になる。
これに対して、fcc構造を有する貴金属であるPtとPdはRuと比べると[111]方向の垂直配向が極めて良好であり、数nmでも十分な結晶配向性が得られるため、薄い下地層厚でもグラニュラー記録膜の結晶配向を高めるのに効果が高い。しかしながらこれらの材料はRuと比べて融点が低く、Ptの融点は1773℃、Pdの融点は1554℃である。従って、スパッタリング法などで製膜して形成される多結晶膜の結晶粒径が大きくなり、グラニュラー記録膜の結晶粒界の形成が阻害されるために、高密度記録に適した磁気特性を得るのが難しい。
CoPt系合金からなるグラニュラー記録膜と軟磁性層を有する二層垂直磁気記録媒体に対しては、fcc構造の[111]方向が膜面垂直方向に配向しやすい貴金属(Pt,Pd)下地層を適用し、可能な限り薄い下地層厚で記録磁性膜の結晶配向を制御できることが望ましい。しかし、これら低融点元素からなる多結晶下地層の結晶粒径は大きくなるため、この下地層上に形成されるグラニュラー記録膜における結晶粒界の成長が妨げられ、Ru下地層と比べて高密度記録に適した磁気特性を得ることが困難であった。
本発明では、適量のCrもしくはV元素をPt,Pd、もしくはこれらの合金を主原料とする下地層に添加して下地層中に形成される微結晶の結晶成長を抑制し、下地膜の結晶粒径をグラニュラー記録膜の結晶粒径に概略一致させることによって、上述の問題点を解決する。
すなわち、本発明による垂直磁気記録媒体は、基板と、強磁性を有する微結晶粒とそれを取り巻く非磁性粒界とからなるグラニュラー構造の垂直磁気記録膜(以下、グラニュラー記録膜という)と、垂直磁気記録膜と基板との間に形成された軟磁性裏打ち層と、軟磁性裏打ち層と垂直磁気記録膜との間に形成された下地層とを有し、下地層は、Pt,Pdからなる群から選択された第一の金属と、Cr,Vからなる群からなる選択された第二の金属とを含有し、第一の金属の原子数をA、第二の金属の原子数をBとしたとき、これらの金属の組成比が15%<B/(A+B)<30%であることを特徴とする。
前記第二の金属の添加により前記第一の金属を主原料とする合金下地層の結晶成長が抑制され、第二の金属の添加量に応じて合金下地層中の平均的な結晶粒径が減少する。前記組成範囲で第二の金属元素を添加した場合、合金下地膜の結晶粒子径はグラニュラー記録膜の結晶粒子径(おおよそ5nm〜7nm)に概略一致し、その合金下地層上に作製されたグラニュラー記録膜における酸化物等の非磁性材料からなる結晶粒界の形成が良好となる。同時に、グラニュラー記録膜の磁性合金からなる微結晶が下地層上にエピタキシャル成長しやすくなり、グラニュラー記録膜の結晶配向性も向上する。
前記組成範囲の合金下地膜上にグラニュラー記録膜を形成して作製した垂直磁気記録媒体は、第二の金属元素を添加しない第一の金属のみの下地膜にグラニュラー記録膜を形成した垂直磁気記録媒体と比較して、磁気ヘッドによる記録再生性能が著しく向上し、また、記録膜の保磁力が増大して信号の熱安定性が向上する。よって高密度磁気記録媒体に適した磁気記録媒体を得ることが可能となる。前記組成範囲より第二の金属元素の添加量が少ない場合は、合金下地膜の結晶粒径の微細化が十分ではないため、グラニュラー記録膜との結晶粒径マッチングが十分でなく、グラニュラー記録膜本来の優れた記録再生特性を得ることが困難である。一方、前記組成範囲より第二の金属元素の添加量が大きい場合は、合金下地層の結晶粒径が著しく小さくなり、第一の金属が本来有するfcc結晶構造が実質的に乱れるため、その上に製膜したグラニュラー記録膜中の磁性金属結晶の結晶配向性が著しく損なわれる。従って、グラニュラー記録膜の記録再生特性は大きく劣化する。
第一の金属はPtからなるのが好ましい。第一の金属としてPtを使用した合金下地膜を用いた場合に、本発明の磁気記録媒体の保磁力は最大となり、また記録再生性能(信号対雑音比等)は最も優れた値を示した。これは、元来、純金属としてのPtの方がPdよりも融点が高く、結晶粒径が小さくなりやすい特性を持っているために、第二の金属元素による結晶粒径微細化の効果が出やすいことに由来するものと考えられる。
第二の金属はCrからなるのが好ましい。第一の金属に対してCr元素を添加した場合は同量のV元素を添加した場合と比べて第一の金属元素の結晶配向性の劣化が小さいこと、また、Cr元素は耐蝕性に富んだ材料であり磁気記録媒体の耐食性向上に貢献することから、第二の金属元素の材料として特に好適である。
合金下地層の厚さは1nm以上20nm以下であることが好ましい。合金下地層は薄膜状態でも良好なfcc構造を形成しやすいものの、1nmを切る厚さでは[111]結晶配向を得ることが困難になる。また、下地層中の結晶粒の形成が不完全になり、グラニュラー記録膜の粒界形成を促進させる効果を得ることが困難である。一方、合金下地層は、膜厚が大きくなりすぎると表面凹凸が大きくなる。このため、磁気記録媒体として適用した場合に、例えば磁気ヘッドの浮上特性が極端に劣化してヘッドクラッシュが発生するなどの問題が発生し、望ましくない。
また、必要に応じて合金下地層とグラニュラー構造を有する垂直磁気記録膜との間にRu又はRuを主原料とする合金からなる第二の下地層を設けてもよい。合金下地層はfcc構造を有し、比較的薄い膜厚でも[111]方向が膜面垂直に配向するため、その上にRu膜を形成することでRuのc軸が膜面垂直方向に容易に配向し、Ru膜の結晶配向性が低いという問題点が解消される。これに加えて、合金下地層は結晶粒径が微細化されており、第二の下地膜の結晶粒径ともほぼ一致しているため、第二の下地膜における微結晶の形成を妨げない。グラニュラー記録膜中の磁性合金材料の組成によっては、その直下にRu膜を配した方が大きな垂直磁気異方性エネルギーが得られる場合がある。そのような場合には特に第二の下地層を適用することが望ましい。
本発明の合金下地層は従来のRu下地層と比較して格子間隔が大きいため、格子整合の観点から、グラニュラー記録膜に用いる磁性合金としてもPt等を多く含み比較的格子間隔の大きなものが好適である。しかるに、Pt等を多く含む磁性合金は磁気異方性エネルギーが大きいため、記録のためにより大きな磁界が必要とされる場合が多い。そこで、磁性合金組成の異なる二層でグラニュラー記録膜を構成し、合金下地層側の下層部には格子間隔の大きな磁性合金、上層部には相対的に格子間隔の小さな磁性合金を適用するようにしてもよい。
本発明によると、従来のRu下地層よりも薄い下地層によって、結晶粒界が良好に形成され、かつ磁性合金部分の結晶配向性に優れたグラニュラー記録膜を得ることが可能となる。従って、高い記録再生性能を有するグラニュラー記録膜に対して、大きな記録磁界勾配を用いて高い信号対雑音比で記録することが可能となる。これにより、磁気ディスク装置の更なる高密度化が実現される。
これに加えて、第二の金属がCr元素である場合、本発明の合金下地層は、耐腐食性に富むCr元素と貴金属材料からなる。一般に垂直磁気記録媒体は下地層の下部(基板側)に耐腐食性の低いCo,Fe,Niを多量に含む軟磁性裏打ち層を有するが、本発明の合金下地層によってこの軟磁性裏打ち層を覆うことによって軟磁性裏打ち層の腐食が著しく抑制される。従って、本発明の垂直磁気記録媒体は、記録再生特性に優れるのみならず、高湿高温等の劣悪な環境化における耐腐食性に優れ、磁気記録装置の信頼性向上に貢献する。
以下、本発明を適用した幾つかの具体的な実施例に基づき、図面を参照しながら、本発明がもたらす作用効果について説明する。なお、これらの実施例は本発明の一般的な原理を表すことを目的に述べられるものであり、本発明を何ら制限するものではない。
図1は、本発明に係る垂直磁気記録媒体の断面模式図である。本発明に係る垂直磁気記録媒体は、非磁性基体1上に、軟磁性裏打ち層2、下地層3、磁気記録層4、保護層5、及び液体潤滑膜6を順次形成した構造となっている。
非磁性基体1は、表面が平滑な様々な基体を用いることが出来る。例えば、現在磁気記録媒体に用いられている、NiPメッキを施したアルミ合金基板や強化ガラス基板を用いることが出来る。この他にも、光ディスク媒体に用いられているポリカーボネイト等の樹脂からなるプラスチック基板を用いることも出来る。ただし、プラスチック基板には基板自体の強度が小さいこと、高温で変形しやすいなどの制約がある。
軟磁性裏打ち層2としては、微結晶構造のFeTaC,FeSiAl(センダスト)合金等、またアモルファス構造のCo合金であるCoNbZr,CoTaZr合金などが用いられる。軟磁性裏打ち層2は、使用する磁気ヘッドからの漏洩磁束を吸収するために配置するものであり、この目的を達成できるように軟磁性合金の飽和磁束密度と膜厚を設計する。最適な膜厚は磁気ヘッドの構造や特性によっても異なるが、生産性との兼ね合いから概ね20nm以上200nm以下とされる。また、軟磁性裏打ち層を複数層で構成することも可能である。二層の軟磁性層間にRu層を挟んで反強磁性結合させて軟磁性裏打ち層からの漏洩磁束による再生ノイズを抑制する構造や、軟磁性裏打ち層の下部にMnIr合金などの反強磁性材料を設けることで記録時以外の軟磁性裏打ち層の磁化方向を固定化する構造などが知られている。
下地層3には、Pt,Pdもしくはこれらの合金からなる第一の金属とCr,Vもしくはこれらの合金からなる第二の金属とを含有する合金を用いる。ここで、第一の金属の原子数をA、第二の金属の原子数をBとしたとき、これらの金属の組成比が15%<B/(A+B)<30%の範囲となるように組成を決める。上述の通り、下地層3の膜厚は十分な結晶配向性が得られてかつ下地層表面の凹凸が大きくなりすぎない1nm以上20nm以下とするが、磁気ヘッドからの記録磁界勾配を最大化するという観点から薄いほど好ましい。軟磁性裏打ち層2と下地層3の間にはシード層11を設けても良い。シード層11は下地層3のfcc結晶構造の形成、及び[111]軸の垂直配向を阻害するものでなければ良く、Ta,NiTa,NiTaZrなどのアモルファス材料などを使うことが出来る。CrやMo,W等も、結晶成長が進んでいない膜厚が2nm以下の領域で適用できる。下地層3と磁気記録層4の間には、RuあるいはRuを主原料とする第二下地層12を設けても良い。
磁気記録膜4には、強磁性材料からなる結晶粒子とそれを取り巻く非磁性の粒界を持つ構造を採り、その非磁性粒界が非磁性非金属であるグラニュラー記録膜を用いる。垂直磁気記録媒体として用いるためには、強磁性結晶粒子は膜面に対して垂直方向に磁化容易軸を有することが必要である。強磁性材料としては、例えば、CoPtやFePt合金、及びそれらにCr,Ni,Nb,Ta,B等の元素を添加した合金のほか、SmCo合金なども用いることが出来るが、これらに限定されるものではない。非磁性粒界の非磁性非金属としては、酸化物や窒化物を用いることが出来る。例えば、Si,Ti,Ta,Mg,Cr,Al,Hf,Zr等の酸化物もしくは窒化物が好ましい。
保護層5には、例えば、カーボンを主体とする硬度の高い薄膜が用いられる。液体潤滑膜6には、例えば、PFPE(パーフルオロポリエーテル)油等のフッ素系高分子オイルを保護層5の表面に塗布したものが用いられる。液体潤滑膜6の塗布方法としては、ディップ法、スピンコート法などがある。
以上の非磁性基体1上に積層される各層の作製には、液体潤滑膜6を除いて、半導体や磁気記録媒体、光記録媒体の作製に用いられている様々な薄膜形成技術を用いることが出来る。この薄膜形成技術としては、DCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、真空蒸着法などが良く知られている。これらの中でも、製膜速度が比較的速く、材料によらずに純度の高い膜を得られ、スパッタ条件(導入ガス圧、放電電力)の変更によって薄膜の微細構造や膜厚分布を制御することが可能なスパッタリング法が大量生産に好適である。特に、グラニュラー記録膜を製膜する際には、導入ガス中に酸素や窒素などの反応性ガスを混ぜること(反応性スパッタリング法)により、粒界形成をさらに促進させることが可能である。
非磁性基体として磁気記録媒体用強化ガラス基板を用い、これを洗浄後、インライン型スパッタリング装置内に導入し、DCスパッタリング法を用いて多層スパッタ薄膜を形成した。多層膜の基体への密着性を確保するため、初めに、Ni65Ta35ターゲットを用いて密着層20nmを製膜した。続けて、CoTaZrターゲットを用いて軟磁性アモルファス膜50nmを、Ruターゲットを用いて反強磁性結合膜1nmを、そして再びCoTaZrターゲットを用いて軟磁性アモルファス膜50nmを製膜して、3層スタック構造の軟磁性裏打ち層を形成した。以上の各層の製膜時の導入Arガス圧は1Paとした。引き続いて、PtターゲットとCrターゲットをArガス圧2Paで同時放電させてPtCr合金からなる下地層を10nm、CoCr12Pt20−SiO(8mol%)複合ターゲットをArガス圧3.5Paにて放電させてグラニュラー記録膜を15nm製膜した。グラニュラー記録膜の製膜時の導入ガスには酸素を分圧1.5%で添加した。最後に窒素ガス10%を添加した1.5PaのArガス圧下でカーボンターゲットを放電させ、5nmの保護層を形成した。多層スパッタ薄膜の形成後、スパッタリング装置からガラス基板を取り出し、ディップ法を用いてPFPE潤滑剤を塗布し、表面をバーニッシュして突起部や異物を除去した。この磁気記録媒体には、浮上量約9nmで磁気ヘッドを浮上させることが可能であった。
図2は、以上の手順で作製した磁気記録媒体の保磁力Hcが、PtCr下地膜におけるCr組成比に対してどのように変化するかを示したものである。Cr組成比はESCA(X線光電子分光法)によって求め、原子数比で表示した値である。比較のため、前記グラニュラー記録膜に換えて、CoCr12Pt28合金のみからなる合金磁性層を製膜した場合の結果も示した。グラニュラー記録膜を用いた場合にはCr元素の原子数比が8%程度から保磁力が増加を始め、15〜40%にかけて最大値を示し、それ以上になると急激に減少した。これに対して、グラニュラー構造を有さない連続的な合金磁性膜の場合、保磁力はCr元素の添加に伴って徐々に増加するものの、グラニュラー記録膜に見られたような保磁力のピークは見られなかった。
図2に示した媒体についてθ−2θ法によるX線回折測定を行った。図3は、CoCrPt磁性合金の回折ピークにおいて測定したX線回折強度が、PtCr下地層におけるCr組成比に対してどのように変化するかを示したものである。グラニュラー記録膜の場合には、X線回折強度のCr添加量依存性は保磁力のそれと類似した形状であることが分かる。すなわち、X線回折強度はCr元素の添加量が15〜30原子%前後であるときに最大値を示した。また、Cr元素比が30原子%を超えると急激に回折強度が減少し、グラニュラー記録膜の結晶配向性が急激に劣化した。これに対して、連続的な合金磁性膜ではCr添加量が増加するに従ってX線回折強度が徐々に減少した。
このようにグラニュラー磁性膜と連続的な合金磁性膜とで、Cr元素の添加の影響が大きく異なる理由は次のように説明できる。PtCr合金下地膜のCr元素量が増えるに従ってPtCr合金下地層の結晶粒径が減少し、Cr元素の添加量が15〜30原子%の時にグラニュラー記録膜本来の結晶粒径に最も近づいて、グラニュラー構造の形成に適した構造となる。この合金下地層上にグラニュラー磁性膜を形成すると、酸化物粒界の形成が促進され、一方で磁性結晶粒子内の結晶成長が良好となり、X線回折強度及び保磁力が増加する。連続的な合金磁性膜の場合には、上述のようなPtCr合金下地膜の微細構造による影響はない。PtCr合金下地膜全体で見たときの平均的な結晶配向性はCr添加量が増えるにつれて劣化するため、その影響が合金磁性膜に及んで記録層のX線回折強度が減少する。
Cr添加量が前記の最適範囲より少ない場合には、PtCr合金下地層の結晶粒径が記録層に比べてまだ大きいためにグラニュラー磁性層の酸化物粒界の形成が十分に進まず、磁性粒子へ酸化物などが混入することにより磁性粒子の結晶性が低下する。これに対して、Cr元素比が30原子%を超えるような領域では、PtCr合金下地層の結晶粒径がさらに減少してグラニュラー記録膜本来の結晶粒径を下回るため、グラニュラー記録膜内の磁性結晶粒子の結晶性が低下し、X線回折強度が低下する。なお、X線回折強度が急激に低下する30原子%を越えてもグラニュラー記録膜の保磁力がなお大きな値を保っているのは、磁性結晶粒子の結晶性が劣化して磁気特性の分散(磁化容易軸方向の乱れなど)が増加したためである。磁気特性の分散が大きい場合に保磁力が増大する現象は磁性材料の振る舞いに散見されるが、磁気特性の分散が大きいことは高密度記録の障害となるため、磁気記録媒体として好ましくない。
図4は、図2及び図3に示した垂直磁気記録媒体のうちグラニュラー記録膜を適用した媒体について、単磁極型記録ヘッドによって線記録密度420kFCIの記録を行い、GMR再生ヘッドによって再生を行った時の信号対雑音比(SNR)を示したものである。上述の結果から予想されるとおり、下地層のCr組成比が15原子%以上30%原子以下の領域において高いSNRが得られている。また、図4にはPtCr合金下地層の膜厚を5nmまで薄くした場合のSNRも示した。PtCr合金下地層の厚さに関係なく、15原子%以上30%原子以下の領域において高い記録再生性能が得られることが分かる。
以上の結果から明らかなように、磁気記録層としてグラニュラー記録膜を適用する場合については、下地層と磁気記録層の結晶粒径マッチングが重要な意味を持ち、PtCr合金下地層の場合には良好なマッチングを実現できる15原子%以上30原子%以下の領域で垂直磁気記録媒体に適した磁気特性を実現することが出来る。しかし、同様な効果は、グラニュラー構造を持たない磁性層には期待できない。
実施例2では、実施例1で示したPtCr合金下地層に換えて、様々な材料で下地層を作製した場合の磁気特性の違いを比較し、Pt及びCrの代替材料に関して検討を行った結果について示す。なお、本実施例においては線記録密度を420kFCIとした時のSNRによって媒体の記録再生性能を評価し、下地層の厚さを10nmとした時のSNR値が14dBを超えることを目標として検討を行った。
非磁性基体として磁気記録媒体用強化ガラス基板を用い、これを洗浄後、インライン型スパッタリング装置内に導入し、DCスパッタリング法を用いて多層スパッタ薄膜を形成した。下地層を除く各層の製膜条件は実施例1と同じである。実施例1と同様に保護層、液体潤滑膜の形成と表面処理を行い、磁気ヘッドによる記録再生が可能な磁気記録媒体を得た。
図5は下地層中の構成元素として、実施例1のPtに変えて様々な金属元素を適用してCr元素との合金とし、グラニュラー記録膜の保磁力のCr組成比依存性を示したものである。下地層の製膜方法は同じとし、下地層の厚さは10nmとしている。Pt以外でCr元素の添加によって保磁力が増大する傾向を示すものはPdだけであり、Ag,Ni,Cuの場合はCr元素を加えても保磁力は2kOe以下で、磁気記録媒体として好適ではない。Ruの場合は、Cr添加量が増加するに従って保磁力が低下した。
PdCr下地膜はPtCr下地膜とよく似たCr添加量依存性を示すことが分かる。ただし、保磁力の絶対値はPtCr合金の場合よりも小さくなっている。図6は、PtPdCr合金下地においてCr組成比を24原子%に固定し、PtとPdの組成比を変えた時のグラニュラー記録膜の保磁力、及び磁気ヘッドで線記録密度420kFCIの記録再生を行ったときの信号対雑音比(SNR)の変化を調べた結果である。Pt元素が多いほどグラニュラー記録膜の大きな保磁力が得られ、熱安定性に優れている。また、Pt元素が多いほどSNRが高く、高密度磁気記録に好適な性能が得られている。これはPtの融点(文献値:1773℃)が、Pdの融点(文献値:1554℃)よりも高く、下地層の結晶粒径の微細化に有利なためであると考えられる。しかし、PtCrに換えてPdCr合金としたときの記録再生性能の劣化は許容できる範囲内(14dB以上)であり、PdはPtよりも材料コスト面で有利なことから、PtPdCr合金やPdCr合金も有望な下地層材料である。
さらに、上記の垂直磁気記録媒体において、下地層材料として様々なPt合金材料を用いた場合の検討を行った。Ptに添加する元素の組成比は約20原子%とし、下地層の厚さは10nmとした。表1に、それらの下地層材料、保磁力Hc、角型比S、CoCrPtグラニュラー記録膜のhcp(002)面のX線回折ピーク強度及びロッキングカーブの半値幅Δθ50、線記録密度420kFCIでのSNRをまとめた。
Figure 2007035139
表1の中で最も大きな保磁力、回折強度、SNRを有し、結晶配向分散が優れているのはCr元素を添加した場合であり、次いでVが優れている。それ以外の元素を加えた場合は、純Pt下地層の場合と比べていずれもグラニュラー記録膜の結晶回折強度が低下し、Δθ50が増大しており、結晶配向性が劣化していた。Ti及びTaを添加した場合には、SNRは純Pt下地層の場合よりは高いもののCrやVと比べると明らかに劣っており、本検討の目標値である14dBには達しなかった。これらの添加元素の場合、保磁力が小さいことから、結晶粒界の形成が不完全であると考えられる。W及びCを添加した場合には保磁力は大きいものの角型比が小さい。これはΔθ50が6度以上になっていることから分かるように、結晶配向性の劣化が大きいことが影響している。
この結果から分かるように、合金としたときの微結晶サイズを減少させつつ、かつPt本来のfcc構造の結晶構造を維持するにはCrもしくはV元素を添加することが好ましく、これらに換えてTi,Ta,W,Cなどを用いても同等の効果を得ることは困難である。
V元素を添加した場合にCr元素に近い特性が得られたので、PtV合金下地層のV組成依存性について検討を行った。その結果を図7に示す。V添加はCr添加と非常に良く似た振る舞いを示し、15〜30原子%において高いSNRを示した。CrとVは原子周期律表においても隣同士で、化学的な性質が近く、結晶構造も同じであるため、VがCrとよく似た効果を示すのは理にかなっている。ただし、両者でSNRを比較するとCr元素を用いた方がやや高めになっている。これは、表1に見られるように、Cr元素を添加した方がPt本来のfcc構造の劣化が小さく、グラニュラー磁性膜中の磁性結晶粒の結晶配向の乱れが小さい(X線回折強度が強く、Δθ50が小さい)ことに起因すると考えられる。
実施例3では、本発明の合金下地層とグラニュラー記録膜との間にRu層を挟んで作製した垂直磁気記録媒体について述べる。本実施例においては線記録密度を420kFCIとした時のSNRによって媒体の記録再生性能を評価し、第一及び第二の下地層の厚さの総和を10nmとした時のSNR値が14dBを超えることを目標として検討を行った。
軟磁性裏打ち層までの構造及び作製方法は実施例1及び2と同じとし、その後、Arガス圧2Paで第一下地層6nmを、Arガス圧3.5PaでRuからなる第二下地層を4nm製膜した。引き続いて、酸素分圧1.5%のArガスを3.5Paで導入し、CoCr14Pt16−SiO(8mol%)複合ターゲットによってグラニュラー記録膜15nmを製膜した。さらに、実施例1と同様に保護層、液体潤滑膜の形成と表面処理を行い、磁気ヘッドによる記録再生が可能な磁気記録媒体を作製した。
また、下地層と軟磁性裏打ち層の間に1nmのTaシード層を設けた媒体と設けなかった媒体を作製した。Taシード層製膜時のArガス圧は1Paとした。
表2は、本実施例において作製した垂直磁気記録媒体の第一下地層材料、Taシード層の有無、保磁力Hc、角型比S、CoCrPtグラニュラー記録膜のhcp(002)面のX線回折ピーク強度及びロッキングカーブの半値幅Δθ50をまとめたものである。表2の中で下地層材料をRuとしたものは第一下地層6nmと第二下地層4nmを合わせて10nmのRu下地層を形成したことを示している。ただし、上述の通り、第一下地層と第二下地層の形成条件は異なる。
Figure 2007035139
表2の媒体のうち、Pt合金下地ではないRu下地層とNiCr下地層ではTaシード層の有無によって大きく異なる特性を示した。Taシード層がない場合は回折強度が低下するとともにΔθ50が増大し、結晶の配向分散が増大したことが分かる。これに対応してSNRも著しく劣化し、10dB以下の小さい値にとどまっている。このように、Taのように表面エネルギーの大きな非晶質シード層はその上の下地層の結晶配向性を高める効果を有するが、Pt合金系の下地層の場合はTaシード層がない場合にも結晶配向性及びSNRの劣化は非常に小さい。これは、Pt合金本来の結晶配向性がRuやNi合金と比べて優れているためである。
Pt下地層とPtCr合金下地層はいずれも結晶配向性に優れているが、PtCr合金下地層を用いた方が大きな保磁力が得られ、また回折強度も高くなった。これは、実施例1に述べたように、Ru第二下地層及びグラニュラー記録膜に対する結晶粒径のマッチングが取れているためと解釈される。
PtC合金下地膜の場合、Pt下地層よりも大きな保磁力が得られたものの、結晶配向性は他のPt合金系下地に劣っており、SNRはPt下地層の場合よりも低くなった。これは、炭素Cの添加によりグラニュラー記録膜中の磁性微結晶粒子の結晶格子形状が乱されたことを示している。炭素Cの添加量を変化させて同様な実験を行ったが、C添加量の増大とともに回折強度が減少していく結果となり、Cr添加の場合のような振る舞いは見られなかった。
図8は、Pt下地層にCr及び炭素Cを添加した時の、X線回折ピーク位置の変化を表したものである。Cr元素を添加した場合、回折ピーク位置は徐々に広角側にシフトし、合金結晶の平均格子間隔が減少した。これに対して、炭素を添加していった場合は、回折ピーク位置は僅かに低角側にシフトし、平均格子間隔はやや広がる傾向であった。これは、Cr原子がPt結晶格子の相対的に大きなPt原子を置換することにより格子間隔を小さくするのに対して、炭素原子はPt結晶格子の間隙に入り込んでPt原子の間隔を大きくしてしまうためであると考えられる。
一般にCoPt系磁性合金やRuの結晶格子はPtよりも小さいので、PtCr合金の結晶サイズが減少してCoCrPt合金やRu層の格子間隔に近づいていくことにより、これらの膜を積層した場合の格子整合性が高まり、格子欠陥が減少する。その結果、磁化容易軸(c軸)の分散や磁気異方性エネルギーの分散が小さくなり、高密度磁気記録に好適な磁気記録媒体を得ることが可能となる。添加物材料によって格子間隔に与える影響が異なることも、表2においてCr元素を添加した場合に優れた特性が得られた一因であると考えられる。
実施例4では、本発明の合金下地層に対し、異なる磁性合金組成を有するグラニュラー記録膜を適用して作製した垂直磁気記録媒体について述べる。本実施例においても線記録密度を420kFCIとした時のSNRによって媒体の記録再生性能を評価し、下地層の厚さの総和を10nmとした時のSNR値が14dBを超えることを目標として検討を行った。
実施例1及び2と同様の手順で軟磁性裏打ち層までを形成し、続けて10nmのPtCr24合金下地層、15nmのグラニュラー記録膜、5nmの窒化カーボン保護膜をスパッタ製膜した。最後に液体潤滑膜を形成して表面処理を行い、磁気ヘッドによる記録再生が可能な磁気記録媒体を得た。下地層製膜時のArガス圧は2Paとした。
グラニュラー記録膜としては酸素分圧1.5%のアルゴン+酸素ガスを3.5Pa導入して3種類の構造をスパッタ製膜した。構造AはCoCr14Pt16−SiO(8mol%)複合ターゲットを用いてグラニュラー記録膜を15nm製膜したもの、構造BはCoCr10TaPt25−SiO(8mol%)複合ターゲットを用いてグラニュラー記録膜を15nm製膜したもの、構造Cは初めに構造Bと同じターゲットを用いてグラニュラー記録膜を7.5nm製膜し、続けて構造Aと同じターゲットを用いてグラニュラー記録膜を7.5nm製膜したものである。表3に作製した媒体の諸特性をまとめた。
Figure 2007035139
構造A、BともにSNRは14dBを上回ったが、構造Bの方が高いSNRを示している。構造Bが回折強度及びΔθ50値の観点から構造Aよりも優れており、グラニュラー記録膜の結晶性が高いためであると考えられる。構造Bに用いた磁性合金は構造Aに用いた磁性合金よりもPt及びTa組成比が高いため、磁性合金の格子間隔は構造Bの方が大きくなっている。本実施例のPtCr合金下地膜は構造A及びBのグラニュラー記録膜よりも結晶格子間隔が大きいため、より格子間隔の大きな構造Bを用いることで格子整合性が高まり、構造Bの方が優れた結晶性を示したものと考えられる。
しかし、構造Bの媒体は優れた結晶性を示しているにもかかわらず、構造Aに対するSNRの増加量は0.6dBと小さかった。構造Bの媒体の保磁力が6.4kOeと高いことから、構造Bの媒体の磁気異方性エネルギーが非常に大きく、本実施例で用いた磁気ヘッドの発生する記録磁界では十分な記録が出来ていない恐れがある。そこで、構造Cではグラニュラー記録層のうちの下半分に構造Bの組成を用いて格子整合性を高め、上半分では構造Aの組成を用いて必要記録磁界の低減を図った。これにより、構造Bよりもさらに約2dB高いSNRを得ることが出来た。(表3において構造CのX線回折の結果が空欄なのは、グラニュラー記録膜の組成が途中で変わり、比較可能な値が得られないことによる。)
図9は、本発明の垂直磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置(HDD)の構造と構成部品を表す概略図である。
この磁気記録再生装置は、磁気記録媒体91、磁気記録媒体91を回転駆動するモータ92、磁気記録媒体に対して記録再生動作を行う磁気ヘッド93、磁気ヘッドを磁気記録媒体の所望トラック位置に位置決めするアクチュエータ94、記録再生処理系95を備え、装置構成自体は既知のものである。ただし、磁気記録媒体91には、本発明の垂直磁気記録媒体を用いる。磁気ヘッド93には、記録ヘッドとして単磁極ヘッドが、再生ヘッドとして巨大磁気抵抗効果やトンネル磁気抵抗効果を示すMRヘッドが搭載されている。
本発明の垂直磁気記録媒体の基本構造を示す断面模式図である。 実施例1に記載のPtCr下地層を有する磁気記録媒体について、グラニュラー記録膜の保磁力Hcの下地層Cr組成依存性を示す図である。 実施例1に記載のPtCr下地層を有する磁気記録媒体について、磁性合金の回折ピーク強度の下地層Cr組成依存性を示す図である。 実施例1に記載のPtCr下地層を有する磁気記録媒体について、信号対雑音比(SNR)の下地層Cr組成依存性を示す図である。 実施例2に記載の種々の合金下地層を有する磁気記録媒体について、グラニュラー記録膜の保磁力Hcの下地層Cr組成依存性を示す図である。 実施例2に記載のPtPdCr合金下地層について、Cr組成比を24原子%に固定してPtとPdの組成比を変えた時の、グラニュラー記録膜の保磁力Hc及び信号対雑音比(SNR)のPt組成比依存性を示す図である。 実施例3に記載のPtV下地層を有する磁気記録媒体について、信号対雑音比(SNR)の下地層V組成依存性を示す図である。 実施例3において、Pt下地層にCr及び炭素Cを添加した時の、X線回折ピーク位置の添加物組成依存性を示す図である。 磁気記録再生装置(HDD)の構造と構成部品を表す概略図である。
符号の説明
1 非磁性基体
2 軟磁性裏打ち層
3 下地層
4 磁気記録層
5 保護層
6 液体潤滑膜
11 シード層
12 第二の下地層
91 磁気記録媒体
92 モータ
93 磁気ヘッド
94 アクチュエータ
95 記録再生処理系

Claims (7)

  1. 基板と、
    強磁性を有する微結晶粒とそれを取り巻く非磁性粒界とからなるグラニュラー構造の垂直磁気記録膜と、
    前記垂直磁気記録膜と基板との間に形成された軟磁性裏打ち層と、
    前記軟磁性裏打ち層と垂直磁気記録膜との間に形成された下地層とを有し、
    前記下地層は、Pt,Pdからなる群から選択された第一の金属と、Cr,Vからなる群からなる選択された第二の金属とを含有し、
    第一の金属の原子数をA、第二の金属の原子数をBとしたとき、これらの金属の組成比が15%<B/(A+B)<30%であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体において、前記第一の金属がPtからなることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  3. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体において、前記第二の金属がCrからなることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  4. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体において、前記下地層の厚さが1nm以上20nm以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  5. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体において、前記下地層と前記垂直磁気記録膜との間にRu又はRuを主原料とする合金からなる第二の下地層を有することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  6. 請求項1記載の垂直磁気記録媒体において、前記垂直磁気記録膜が少なくとも下部記録膜と前記下部記録膜上に形成される上部記録膜からなり、前記下部記録膜に含まれる強磁性合金の結晶格子間隔が前記上部記録膜に含まれる強磁性合金の結晶格子間隔よりも大きいことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  7. 磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体を駆動する媒体駆動部と、前記磁気記録媒体に対して記録再生動作を行う磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体の所望トラック位置に位置決めするヘッド駆動部とを備え、
    前記磁気記録媒体は、基板と、強磁性を有する微結晶粒とそれを取り巻く非磁性粒界とからなるグラニュラー構造の垂直磁気記録膜と、前記垂直磁気記録膜と基板との間に形成された軟磁性裏打ち層と、前記軟磁性裏打ち層と垂直磁気記録膜との間に形成された下地層とを有し、
    前記下地層は、Pt,Pdからなる群から選択された第一の金属と、Cr,Vからなる群からなる選択された第二の金属とを含有し、第一の金属の原子数をA、第二の金属の原子数をBとしたとき、これらの金属の組成比が15%<B/(A+B)<30%であることを特徴とする磁気記録再生装置。
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