JP2008176858A - 垂直磁気記録媒体、及びそれを用いたハードディスクドライブ - Google Patents

垂直磁気記録媒体、及びそれを用いたハードディスクドライブ Download PDF

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Abstract

【課題】交換スプリング効果によって向上した書込み特性を有し、かつ、安定した生産が可能な垂直磁気記録媒体を提供すること。
【解決手段】非磁性基板;接着層;軟磁性下地層;シード層;中間層;少なくとも垂直記録層、書込み補助層及び当該垂直記録層と当該書込み補助層の間に設けられた磁気結合層を含んだ磁気記録層;保護層;及び潤滑層を含んで成る垂直磁気記録媒体であって、当該磁気結合層の飽和磁化が当該書込み補助層の飽和磁化よりも小さく、当該磁気結合層の飽和磁化が300 kA/m (300 emu/cc)以下であり、当該磁気結合層の厚さが1nm以上3nm以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直磁気記録媒体、及びそれを用いたハードディスクドライブに関する。
ハードディスクドライブ(HDD)は、コンピューターや様々な民生エレクトロニクス製品、特に大容量情報記憶用途において必要不可欠な情報記憶装置である。磁気記録方法は磁気記録媒体中の磁気記録層における磁化ベクトルの方向によって基本的には二種類の技術的方法に分類され、その一つは面内磁気記録(LMR)であり、もう一つは垂直磁気記録(PMR)である。近年、面内磁気記録における記録密度の限界が約100 Gb/in2であることがわかり、磁気記録ハードディスクドライブは面内磁気記録方式から垂直磁気記録方式に移行している。面内磁気記録方式に対する垂直磁気記録方式の優位性は、300 Gb/in2よりも高い記録面密度を達成することにより実証されている。
特許文献1は、結合層6を挟んで強磁性結合している第一磁気記録層と第二磁気記録層を備えた垂直磁気記録媒体を開示している。結合層はV, Cr, Fe, Co, Ni, Cu, Nb, Mo, Ru, Rh, Ta, W, Re, Irのいずれか一種の元素を主成分として含有し、好ましくは2 nm以下の厚みを有する。特許文献1は更に、強磁性材料であるFe, Co, Niが、非磁性材料との合金化、製膜条件や製膜雰囲気の調整により好適な結合エネルギーを得ることができることを開示している。更に、PdやPtを用いた場合にも強磁性結合が得られるが、PdやPtを用いた場合には結合層と磁気記録層の界面において異方性エネルギーが増大してしまい、反転磁界の増大を招いてしまうので不適であることが述べられている。
特許文献2は、垂直記録磁界が印加されると磁気トルクを垂直磁気記録層に及ぼす磁気”トルク”層を備えた垂直磁気記録媒体を開示しており、磁気”トルク”層と垂直磁気記録層の間に適切な強磁性結合力を提供するため、磁気”トルク”層と垂直磁気記録層の間には結合層が配されている。特許文献2によれば、結合層は、Co含有量が少ない(原子百分率で約40%未満の)RuCoやRuCoCr、あるいは、CrやBの含有量が多い(CrとBの合計が原子百分率で約30%より多い)CoCrやCoCrBといった合金で形成することができる。
特許文献3は、表面に対して実質的に垂直な磁気異方性の軸を有する磁気記録層、磁気記録層に強磁性交換結合し磁気記録層よりも小さな保磁力を有する交換スプリング層、及び磁気記録層と交換スプリング層との間に設けられた結合層を備えた垂直磁気記録媒体を開示している。特許文献3によれば、結合層はCoRu合金、CoCr合金、或いはCoRuCr合金等に加えて必要によりSi, Ti, Taの酸化物等の酸化物を含有する。また、磁気記録層と交換スプリング層間の強磁性結合を好適な強度に調整するのに適した弱磁性或いは非磁性の六方最密(hcp)結晶構造を有したグラニュラ合金層であることが好ましい。また、結合層は、その材料の種類、特にコバルト含有量にもよるが、厚さが2nmよりも小さく、更に好ましくは0.2nm以上1nm以下の厚さである。
非特許文献1は、各磁性粒子が硬磁性領域と軟磁性領域から成る複合垂直記録媒体を開示している。非特許文献1によれば、硬磁性領域と軟磁性領域との間の結合が弱いことが好ましく、また、PtやPd等の分極し得る材料から成る薄層が硬磁性領域と軟磁性領域との間に設けられていることが好ましい。
非特許文献2は垂直交換結合された二つの磁性領域から成る交換分離磁性粒子を有した動的傾斜媒体を開示している。非特許文献2によれば、軟磁性層と硬磁性層間の交換結合はPdSiから成る結合層の厚さにより調整される。結合層の最適な厚さは約0.5nmである。
特開2006-48900号公報 特開2006-209943号公報 US2006/177704号公報 Victora et al., IEEE Trans. MAG-41, No. 2, pp.537 to 542 (2005) Wang et al., Appl. Phys. Lett. 86, pp. 142504-1 to 142504-3 (2005)
本願発明者らによれば、後端側に遮蔽版(シールド)が設けられた記録ヘッド(トレーリングシールド(TS)型ヘッド)用の垂直記録媒体は適度なオーバーライト(O/W)レベルを維持するために、比較的小さな媒体飽和磁界(Hs)を有する必用がある。Stoner-Wohlfarth(S-W)コヒーレント磁化回転スイッチングモデルによれば、媒体の反転磁界は磁気異方性エネルギー密度Kuによって本質的に決定されるものである。磁性粒子のKuを小さくすれば、反転磁界が弱くなる。しかしながら、媒体の熱安定度KuV/kBT(ここでVは熱活性化体積を表し、kBはボルツマン定数を表し、Tは温度を表す)もKuに本質的に関連して決定される値であって、記録磁性ビットを10年間安定的に維持するためにはKuV/kBTが最低でも60である必用がある。従って、良好な熱安定性と良好な媒体書き込み性能を同時に達成するためにはどのようにすればよいのかという疑問が生じてくる。
軟磁性相と硬磁性相が混ざり合って互いに交換結合している交換スプリング媒体を用いた場合、大幅に改良された書込み特性を得ることができる。そのような交換スプリング媒体において、結合層は交換スプリング効果を高めるために重要な役割を果たす。垂直方向の結合が強すぎる場合には、硬磁性層と軟磁性層の両方は一種の磁界の下でコヒーレントに回転することとなる。一方、垂直方向の結合が弱すぎる場合には、硬磁性層と軟磁性層は別々に回転するので、硬磁性層の磁化反転は軟磁性層に十分によって支持されていない。
上述した複数の文献において、結合層の材料の飽和磁化の範囲を規定しているものはなく、又、実施例における結合層の厚さの最適値はいずれも1nmより小さい。交換スプリング効果を利用した媒体の記録特性は結合層の厚みによって大きく変化するので、このような交換スプリング媒体を量産した場合に安定した記録特性を維持するのはほとんど不可能である。
本発明の課題は、極端に薄い(1nm未満)結合層を用いずに交換スプリング効果を十分に得て、安定生産が可能な高い書込み性能有する垂直磁気記録媒体を提供することである。
本願明細書に開示されている代表的な発明の要約は以下の通りである。
非磁性基板、接着層、軟磁性下地層、シード層、中間層、磁気記録層、保護層、及び潤滑層を含んで成る垂直磁気記録媒体であって、
当該磁気記録層が、少なくとも垂直記録層、書込み補助層及び当該垂直記録層と当該書込み補助層の間に設けられた磁気結合層を含んでおり、
当該磁気結合層が、当該書込み補助層の飽和磁化よりも小さく、かつ、当該垂直記録層の飽和磁化よりも小さな飽和磁化を有する磁性材料で構成される強磁性層であり、更に、
当該磁気結合層の厚さが1nm以上3nm以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
本発明においては、飽和磁化Msが小さい磁性材料を用いて磁気結合層6bを形成する。磁性理論によれば、積層された二層の磁性層において、層1が隣り合う層2から受ける交換結合磁界は以下の式(1)によって表すことができる。
H1 = Jex(Ms1, Ms2)V1V2 / (Ms1V1) (1)

上記の式(1)において、Jexは界面における交換結合エネルギー密度を表し、これは上述した層1と層2の磁化値Ms1とMs2に比例する値である。更に、V1とV2はそれぞれ上述の層1と層2の体積を表す。上記の式(1)は、飽和磁化Msが小さい磁性層によって界面の結合磁界を弱められることを示している。飽和磁化Msの大きな二層の磁性層の間に飽和磁化Msが小さい磁性層を挿入した場合、Jexを効果的に減らすことができ、飽和磁化Msの小さな磁性層の厚さによって結合強度を調整することができる。非磁性材料と比較して、飽和磁化Msが小さい磁性材料を用いた場合には、最良の記録・再生性能が得られる磁性層の最適な厚さがはるかに厚くてもよくなる。
本発明に基づき作成された垂直磁気記録媒体を用いた場合、1nm以上の厚みを持つ結合層を用いて効果的な交換スプリング効果を得られるので、安定生産が可能な高い書込み性能有する垂直磁気記録媒体を提供することができる。これによって、高密度な磁気記録を実現できる垂直磁気記録媒体の生産が可能となる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の垂直磁気記録媒体を断面図にて示したものである。図1に示された媒体は、非磁性基板1、接着層2、軟磁性下地層3、シード層4、中間層5、少なくとも垂直記録層6a、書込み補助層6c及び当該垂直記録層6aと当該書込み補助層6cの間に設けられた磁気結合層6bを含んだ磁気記録層6、保護層7、及び潤滑層8を含んで成る。
非磁性基板1としては、アルミニウム合金等の金属材料から成る金属基板を用いることができ、ガラス、セラミック、シリコン、炭化珪素、炭素等の非金属材料から成る非金属基板を用いることもできる。
接着層2の機能は、基板1と接着層2の上に設けられた層との間の接着力を高めることである。接着層2はAl, Cr, Ti, Ni, Ta, Zrから選ばれる一種以上の元素により形成される。
層3は軟磁性下地層であり、その機能は媒体上に浮上しているヘッドからの磁界を高めることである。軟磁性下地層はCo合金、Fe合金、或いはNi合金により形成することができ、Ta, Zr, B, Nb, V, Mo, Cr, Si, Al, Ti, O, Cu, P, C, Nから選ばれる一種以上の元素を含有する。軟磁性下地層は非晶質であってもよく、微晶質構造であってもよい。
軟磁性下地層3からのスパイクノイズを取り除くために、軟磁性下地層3はRu又はRu合金から成る層間層が二つの軟磁性層の間に挿入された反強磁性結合サンドイッチ構造であることが好ましい。そのような反強磁性結合軟磁性下地層において、前記した二層の軟磁性層の磁化は、ゼロ磁界の下では逆平行の配向を有し、ヘッド磁界の下では平行な配向を有する。
軟磁性下地層3の飽和磁束密度Bsと厚みtの積Bs・tは0〜300 T・nmとすることができる。Bs・tの最適な値は、ヘッドの種類、媒体の磁気特性、軟磁性下地層の磁気特性によって変化するものである。記録ヘッドが大きな書き込み磁界を有し、媒体が非常に小さな飽和磁界を有する場合には、軟磁性下地層を完全に取り除くことさえ可能である。しかしながら、多くの場合、軟磁性下地層3の飽和磁束密度が約1Tであれば軟磁性下地層3の最適な厚さは20nm以上100nm以下である。
軟磁性下地層3の上にはシード層4が設けられている。シード層4は中間層5の結晶方位を改善する機能を有した層である。シード層4は非晶質であってもよく面心立方結晶構造であってもよい。シード層に用いられる材料はTa, Ni, Cr, Ti, Fe, W, Co, Pt, Pd, Cから選ばれる一種以上の元素を含有する。面心立方結晶構造を有したシード層を用いると、シード層の上に六方最密(hcp)結晶構造を有した材料からなる中間層がエピタキシャル成長してそのc軸が膜面に垂直な方向に配向するので好ましい。シード層4の厚さは0.5nm以上10nm以下とするのが好ましい。シード層4の厚さが10nmを超えると、記録層の粒子サイズが大きくなりすぎて媒体の記録・再生性能の低下を招いてしまう。
シード層4の上には中間層5が設けられている。中間層5は磁気記録層6のc軸配向と粒子サイズを調整する機能を有した層である。中間層5に用いられる材料としては六方最密(hcp)結晶構造を有した材料が用いられ、例えば、Ru合金、Co合金、Pt合金が用いられる。中間層5の上に磁気記録層6がエピタキシャル成長することによって磁気記録層6のc軸を膜面に垂直な方向に配向させる。
中間層5と磁気記録層6双方のc軸配向はX線回折により検知することが可能である。ロッキングカーブの半値全幅(FWHM)はc軸配向の程度を表す。半値全幅の値が大きくなるとc軸のばらつきが大きくなることを意味し、垂直磁気記録媒体の反転磁界分布が広くなり、記録・再生性能の低下を招いてしまう。良好な記録・再生性能を得るためには、半値全幅が4度よりも小さいことが好ましい。
中間層5の厚さは0.5nm以上40nm以下であることが好ましく、5nm以上20nm以下であることが更に好ましい。中間層5の厚さが5nmよりも薄い場合には、c軸配向を半値全幅が4度よりも小さくなるように設定することが困難になる場合があり、更に、記録層において良好な組成偏析を有することも困難になる場合がある。中間層5の厚さが20nmよりも厚い場合には、記録層の粒子サイズが大きくなりすぎる場合があり、更に、記録ヘッドと軟磁性下地層との間の間隔が大きくなりすぎる場合があり、その両者の影響で記録・再生性能の低下を招いてしまう場合がある。
中間層5の上に設けられる磁気記録層6が比較的高い保磁力を有するためには、中間層5を製膜する際のArガス圧を高く(3 Paよりも高く)する必要がある。高Arガス圧の下で製膜された中間層5の表面状態は磁気記録層6の組成偏析を促進させるのに好適である。しかしながら、c軸配向を半値全幅が4度よりも小さくなるように設定するためには、Ruを堆積する際のArガス圧を低くするのが好ましい。記録層の良好なc軸の垂直配向(膜面に垂直な方向への配向) と良好な組成偏析の両方を満たすためにはRuを二段階に堆積する方法を用いることがでる。具体的には、下側に設けられるRu部は低Arガス圧(2 Paよりも低い)にて堆積し、上側に設けられるRu部は高Arガス圧(3 Paよりも高い)にて堆積する。下側のRu部と上側のRu部の厚みは例えば、同じに設定することが可能である。
図1に示されているように、磁気記録層は積層された三層、即ち、垂直記録層6a、磁気結合層6b及び書込み補助層6cにより構成されている。
垂直記録層6aは318 kA/m (4 kOe)よりも大きな垂直保磁力を有する。垂直記録層6aはCo-Cr-Pt合金に酸化物を添加することにより形成することができる。酸化物を添加することにより粒子偏析を改良することができ、その結果、酸化物リッチな粒界を有したグラニュラ微細構造を形成することが可能になる。酸化物としては、例えばCrOx, SiOx, TaOx, AlOx, TiOx, MgOxを用いることができる。垂直記録層6aにおける酸化物の含有率は、3mol%以上12mol%以下とすることが好ましい。垂直記録層6aにおける酸化物の含有率が3mol%よりも少ないと、磁性粒子が磁性粒子間の強力な交換結合を生じさせる酸化物粒界により十分に分離されず、その結果、媒体ノイズが高くなってしまう場合がある。又、垂直記録層6aにおける酸化物の含有率が12mol%よりも多いと、酸化物の一部が磁性粒子の内部に入り込み、磁性粒子の磁気特性の低下を招く場合がある。
垂直記録層6aにおけるCrの含有率は、原子百分率で10%以上22%以下とすることができる。又、垂直記録層6aにおけるPtの含有率は、原子百分率で10%以上20%以下とすることができる。垂直記録層6aにおけるCrの含有率が多くなると粒子偏析が良好になるが、飽和磁化MsやKuを低下させてしまう。尚、KuはPtの含有率に比例する値である。又、Ptの含有率は、用いられる記録ヘッドの記録性能に応じて適切に定めるべきである。Ptの含有率が原子百分率で20%よりも多くなると面心立方相が現れ始め、KuはPtの量が多くなっても上昇しなくなる。
Co, Cr, Ptと垂直記録層6a内部の酸化物に加えて、Ta, B, Mo, Cu等の他の元素を垂直記録層6aに加えることもできる。これらの元素の添加により、飽和磁化等の磁気特性を調整や粒界偏析の促進、c軸垂直配向の改善などが可能である。
垂直記録層6aは膜面垂直方向に成長した多数の結晶粒からなる柱状構造を有するが、膜面に平行な面で観察した垂直記録層6aの粒径は5nm以上15nm以下とするのが好ましい。粒子サイズが5nmよりも小さい場合には熱安定性が不十分になる場合があり、粒子サイズが15nmよりも大きい場合にはノイズが増加しすぎてしまう場合がある。磁気記録層の粒子サイズは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)によって測定することが可能である。
磁気結合層6bは垂直記録層6aと書込み補助層6cの間の磁気的な結合を適度な強さに制御する為の層である。磁気結合層6bは飽和磁化の小さな磁性層であって、その飽和磁化は書込み補助層6cの飽和磁化よりも小さく、かつ、垂直記録層6aの飽和磁化よりも小さい。磁気結合層6bの飽和磁化Msの値は300 kA/m (300 emu/cc)以下であることが好ましく、100 kA/m (100 emu/cc)以上300 kA/m (300 emu/cc)以下であることが更に好ましい。垂直記録層6aと書込み補助層6cとの間に挿入される磁気結合層6bの飽和磁化Msを小さくすることにより、交換スプリング効果が向上することが確認できる。
垂直記録層6aと磁気結合層6bとの間のエピタキシャル成長が得られるように、磁気結合層6bは六方最密(hcp)結晶構造を有したCo-Cr合金により形成することができる。磁気結合層6bとして非磁性層ではなく磁性層を用いることにより、強力な交換スプリング効果による最良なインコヒーレントな回転を1nmをはるかに超える最適な磁気結合層の厚みにおいて得ることができる。非磁性結合層6が非磁性材料で構成される場合には、垂直記録層と書込み補助層の間の時期的結合が結合層6の厚みの影響が極めて大きく、最適な厚さが1nmよりも薄くなってしまう。その結果、交換スプリング媒体を量産しても安定した磁気特性がほとんど得られない。
磁気結合層6bはCo, Crに加えて、Pt, B, Mo, Ta, V, Nb, Ruから選ばれる一種以上の元素を含有することができる。これらの元素は磁気結合層6bの格子定数を調整することができ、垂直記録層6a、磁気結合層6b、書込み補助層6c間の格子整合を改良することができる。磁気結合層の飽和磁化Msを0 kA/m (0 emu/cc)よりも大きく300 kA/m (300 emu/cc)以下とするために、これらの元素の総含有量は原子百分率で10%以下とすることが好ましい。磁気結合層6bにおけるCoの量は原子百分率で70%以上75%以下とすることが好ましい。この範囲内であれば、CoとCrを主成分とする合金の飽和磁化の値を0〜300 kA/m の範囲にして、1nmを超える膜厚で良好な記録再生特性を実現することができる。
更に、磁気結合層6bはCrOx, SiOx, TaOx, AlOx, TiOx, MgOx等の酸化物を含有しても良い。磁気結合層6bにそれらの酸化物が加えられることにより、磁気結合層6bのグラニュラ構造を形成することができる。磁気結合層の磁化や膜厚をあまり大きくすると、59 kfr/mm (1500kFCI)以上の高い線記録密度で媒体ノイズがおおきくなる現象が観察されたが、磁気結合層に酸化物を添加することによって、膜面内の交換結合の増大が抑制されて、高い線記録密度での媒体ノイズの増大が押さえられた。特に、SiOx(酸化珪素)、 TaOx(酸化タンタル)、あるいは、 TiOx(酸化チタン)を添加した場合は、この傾向が顕著であり好ましい。磁気結合層の飽和磁化Msを0 kA/m (0 emu/cc)よりも大きく300 kA/m (300 emu/cc)以下とするために、これらの酸化物の含有量はモル百分率で10%以下とすることが好ましい。
磁気結合層6bの厚さは、磁化反転プロセスと媒体の記録性能に影響を及ぼすの重要な要素である。磁気結合層6bが薄すぎると垂直方向の結合が強くなりすぎて書込み補助層と垂直記録層に対しよりコヒーレントな回転を与えることになってしまい、磁気結合層6bが厚すぎると書込み補助層と垂直記録層において別々の磁化反転が起こってしまうことになる。いずれの場合にも、十分な交換スプリング効果を得ることができなくなってしまう。結合層の厚さが最適値である場合にのみ、最良な交換スプリング効果が得られ、媒体飽和磁界が磁気結合層6bの厚さに対して最小値を持つ。この磁気結合層の厚さの最適値は、磁気結合層6bの飽和磁化Msの値に依存し、更に、書込み補助層6cの飽和磁化Msの値にも依存する。磁気結合層が厚すぎると記録分解能の劣化を招くので、磁気結合層の厚さは1nm以上3nm以下に設定するのが好ましい。
書込み補助層6cは磁気結合層6bを介して垂直記録層6aと磁気的に結合した強磁性層であり、交換スプリング効果によって垂直記録層の磁化反転を助ける役割を持つ。磁気結合層6bを介した垂直記録層6aとの磁気的な結合を持たない場合の書込み補助層6cの垂直保磁力は239 kA/m(3 kOe)以下であることが好ましい。この垂直保磁力が239 kA/m(3 kOe)よりも大きいと、垂直記録層の磁化反転を助ける効果が得られなくなる。書込み補助層6cは六方最密(hcp)結晶構造を有するCo-Cr-Pt合金により形成することができ、酸化物を含有しないことが好ましい。書込み補助層6c内に酸化物が含有されない場合には、書込み補助層6c内の均一な横方向の交換結合が媒体の反転磁界分布を狭めることができ、その結果、良好なSN比を得ることができる。媒体の信頼性の観点からも、酸化物を含まない媒体外部材料は良好な防食性を与えるので好ましい。
書込み補助層6cの飽和磁化Msの値は磁気結合層6bの飽和磁化Msの値よりも大きいことが好ましく、300 kA/m以上1000 kA/m以下の範囲内に設定することができる。書込み補助層6cの飽和磁化が磁気結合層6bの飽和磁化よりも小さい場合には、垂直記録層6aの磁化回転は書込み補助層6cにより効果的に補助されなくなってしまう。媒体の記録し易さは書込み補助層6cの飽和磁化Msに比例するが、飽和磁化があまり大きくなると媒体ノイズが増大してしまう。媒体の記録し易さと低ノイズ性を両立する為に、書込み補助層6cの飽和磁化は350 kA/m以上550 kA/m以下であることが好ましい。垂直記録層6aの飽和磁化と厚さの積は磁気結合層6bの飽和磁化と厚さの積よりも大きく、磁気結合層6bの飽和磁化Msと厚さの積は書込み補助層6cの飽和磁化と厚さの積よりも小さくすることが好ましい。
書込み補助層6cは、Co, Cr, Ptに加えて、B, Ta, Mo, Cu, Nd, W, Nb, Sm, Tb, Ru, Reから選ばれる一種以上の元素を含有することができる。これらの元素は粒子偏析を促進し、c軸の垂直配向を改良することができる。書込み補助層6c中のこれらの元素の含有量は原子百分率で15%未満であることが好ましい。それよりも多く含有すると、六方最密(hcp)結晶構造が壊れてしまう場合がある。書込み補助層6cのPt含有量は原子百分率で0%以上20%以下とすることが好ましい。これよりもPt含有量が多い場合には、面心立方相が書込み補助層6c内に現れ始める。上記のPt含有量の範囲内において、Pt含有量が高くなるとヒステリシスループにおいて磁化が反対方向に反転し始める磁界である媒体核生成磁界Hnを増大しやすくなる。Hnが増大すると媒体の熱安定性が高められる。
書込み補助層6cの厚さは1nm以上10nm以下とすることが好ましい。書込み補助層6cの厚さは、適切な書込み容易性(上書き性能)を得るために記録ヘッドの種類や軟磁性下地層の厚さに応じて最適化されるべきものである。
図3は、図1に示した垂直磁気記録媒体の磁気記録層6の積層構造を拡大して示した図である。垂直記録層6a, 磁気結合層6b, 書込み補助層6cは、この順序で中間層5と保護層7の間に積層されている。この垂直記録層6a, 磁気結合層6b, 書込み補助層6cの積層順序は、図4に示されているように、書込み補助層6cを三層の中で最も下に配置して垂直記録層6aを最も上に配置するというように、逆にしてもよい。そのような配置の場合には、垂直記録層6aの偏析に注意を払う必要がある。偏析が良好でない場合には、318 kA/m (4 kOe)よりも大きな垂直記録層6aの保磁力を得ることができない。
図5に示されているように、垂直記録層と書込み補助層はそれぞれ異なる構造や磁気特性を有した二層以上の層により構成されてもよい。例えば、垂直記録層6aはCr或いはPtの含有量が異なる垂直記録層6a1と垂直記録層6a2により構成されてもよい。このような二層の垂直記録層から成る構造を採用した場合、書込み容易性と熱安定性を両立させるべくバランスを取りやすくなる。例えば、垂直記録層6a1を、垂直記録層6a2よりもPt含有量が多くCr含有量を少なく構成することができ、そのような構成にした場合、垂直記録層6a1のKuが大きいことが媒体の熱安定性を良好に保つことに寄与し、垂直記録層6a2のKuが小さいことが良好な書込み容易性を保つことに寄与する。その他の例としては、二層の書込み補助層から成る構造をあげることができ、例えば、書込み補助層6c1はノイズを低減させるため酸化物を含有し、書込み補助層6c2は媒体の良好な信頼性を得るために酸化物を含有しないといった構成にすることができる。
磁気記録層全体の垂直保磁力は239 kA/m (3 kOe)よりも大きいことが好ましい。磁気記録層全体の垂直保磁力が239 kA/m (3 kOe)よりも小さい場合には、熱安定性が不十分となり、記録トラック幅を狭くすることが困難となる。
媒体の書込み容易性は媒体の飽和磁界Hsに直接的に比例するものである。良好な書込み容易性を保証するために、飽和磁界は用いるヘッドの種類により決まる特定の値よりも小さく設定するのが好ましい。トレーリングシールド型の記録ヘッドを用いる場合には、飽和磁界は796 kA/m (10 kOe)よりも小さく設定するのが好ましい。
磁気記録層全体の厚さは5nm以上40nm以下とするのが好ましく、10nm以上30nm以下とするのがより好ましい。磁気記録層全体の厚さが5nmよりも薄い場合には熱安定性が不十分になる場合があり、40nmよりも厚い場合には粒子サイズが大きすぎてノイズの増大を招く場合がある。
磁気記録層の製膜中に基板に負バイアス電圧を印加してもよく、例えば、負バイアス電圧は-100 Vから-300 Vの間に設定することができる。負バイアス電圧を印加することにより、組成偏析を促進し、媒体の記録分解能を改良しノイズを低減することが可能である。
保護層7は、磁気記録層6を腐食から守り、磁気ディスク表面にヘッドが接触した際の磁気記録層6の表面が受けるダメージを軽減するという機能を有した層である。保護層は主に炭素材料により構成され、硬さを改善するために通常はNがドープされている。炭素材料により構成された保護層はCVD法、IBD法、マグネトロンスパッタリング法によって製膜することができる。保護層の厚さは1nm以上5nm以下とすることができ、媒体の記録分解能を高めるために保護層の厚さを薄くすることが好ましい。信頼性が損なわれない範囲内で、炭素材料により構成された保護層の厚さは薄ければ薄いほど好ましい。
潤滑層8にはパーフルオロポリエーテル、フッ素交換アルコール、フッ素交換カルボン酸等の潤滑剤が好ましくは含まれる。
図2は本実施形態の媒体を用いることのできる垂直磁気記録装置の断面図を概略的に示した図である。図2に示された装置には、磁気記録媒体9及び磁気ヘッド10が含まれている。磁気ヘッド10は、書き込み主磁極11、補助リターン磁極12、書き込み主磁極11のためのトレーリングシールド13、巨大磁気抵抗(GMR)又はトンネル磁気抵抗(TMR)センサ14、再生シールド15、及び再生シールド16によって構成される。この種のヘッドはトレーリングシールド(TS)型ヘッドと呼ばれる。トレーリングシールド13を有さない単磁極(SP)型ヘッドと比較して、トレーリングシールド型ヘッドは、より大きな書き込み磁界勾配を有するが、その代わりに、書き込み磁界の強さが幾らか弱まってしまう。媒体9は、非磁性基板1、接着層2、軟磁性下地層3、シード層4、中間層5、磁気記録層6、保護層7、及び潤滑層8を含んで成る。主磁極11から出た磁束は軟磁性下地層3を通過してリターン磁極12に到達し、主磁極11によってビットが記録される。トレーリングシールド型ヘッドを用いる場合は、飽和記録を可能にするために、媒体に対して非常に低い飽和磁界(796 kA/m 以下)が要求される。本発明は、単磁極型ヘッドと組み合わせて用いるよりも上記のようなトレーリングシールド型ヘッドと組み合わせて用いるのに好適な垂直磁気記録媒体を提供するものである。

<実施例1>
アネルバ社製のDCマグネトロンスパッタリング装置(C-3010)を用いて、図1に示す層構成を有する垂直磁気記録媒体を作製した。このスパッタリング装置は、複数の処理チャンバーを備えて複数層の製膜を行なえる。各チャンバーを真空排気して1×10-5 Pa以下の真空度にした後、洗浄した2.5インチのガラス基板をチャンバー中に設置して成膜を開始した。
Al-Ti(50at%)ターゲットを用いて、接着層2を基板1の上に製膜した。接着層の厚さは5nmであり、製膜中のArガス圧は0.5 Paであった。ここで、元素の後の括弧内に示した数値はその元素の含有率である。
接着層2の上には、反強磁性結合サンドイッチ構造(Co-Ta-Zr 15nm / Ru 0.7nm / Co-Ta-Zr 15nm)を有する軟磁性下地層3が設けられる。0.5 PaのArガス圧の下でCo-Ta(8at%)-Zr(5at%)ターゲットを用いて、Co-Ta-Zr膜を製膜した。2層の軟磁性層の間で最大の反強磁性結合力を得るために、Ru層の厚さを0.7 nmに最適化した。交換結合磁界はカー効果により測定可能であり、例えば、磁界を膜面に印加して表面層のカー回転角の印加磁界に対する変化を記録するネオアーク社製の軟磁性下地層用のカー効果測定装置を用いることにより測定可能である。
軟磁性下地層3の製膜を終了した後、シード層製膜用のNi-W(8at%)ターゲットを有するチャンバー中にディスクを移動してシード層4を形成した。このシード層は、 (111)結晶方位が膜面垂直方向に配向した面心立方結晶構造を有する。Ni-Wから成るシード層の厚さは6nmであった。又、シード層の製膜中の圧力は0.5 Paであった。
シード層4の上に中間層5を形成した。本実施形態において、中間層5は2段のRu層から構成される。厚さ8 nmの第1のRu層を1 PaのArガス圧の下でシード層4上に製膜し、厚さ8 nmの第2のRu層を5 PaのArガス圧の下で第1のRu層の上に製膜した。低ガス圧で形成されたRu層は良好なC軸の垂直配向を得るためのものであり、高ガス圧で形成されたRu層は垂直記録層における粒界への酸化物の偏析を促進して粒子サイズを減少させるものである。
(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)ターゲットを用いて、垂直記録層6aを形成した。スパッタガスとして、酸素分圧が0.02 Paであるアルゴンと酸素の混合ガスを用い、スパッタガスの総圧力は5 Paとした。スパッタ製膜中に-200 Vのバイアス電圧をディスクに印加し、垂直記録層6aの厚さが13 nmとなるように、処理時間を調整した。
Co-Cr(26at%)ターゲットを用いて、1 PaのArガス圧中でスパッタリングにより、磁気結合層6bを形成した。この磁気結合層の最適な厚さを見つけ出すために、0〜4nmの範囲で厚さを変えた試料を作製した。
Co-Cr(12at%)-Pt(18at%)-B(10at%)ターゲットを用い、1 PaのArガス圧の下でスパッタリングによって、書込み補助層6cを形成した。書込み補助層6cの厚さは4.4 nmとし、スパッタ製膜中に、-200Vのバイアス電圧を基板に印加した。
炭素ターゲットを用いてアルゴンガス圧が0.6 Paであり、窒素ガス分圧が0.05 Paであるアルゴンと窒素の混合ガス中でスパッタリング法により、保護層6を形成した。保護層6の厚さは4 nmであった。
保護層を形成した後、保護層の表面に潤滑層を形成した。
得られた垂直磁気記録媒体の磁気特性を評価するため、極カー磁力計を用いて極カー磁気ヒステリシスループ(カーループ)を測定した。図6に典型的なカーループの例を示す。この図中に示す媒体の飽和磁界Hsは、垂直記録層の磁化反転にほぼ結び付き、媒体の書込み容易性と大いに関係がある。このパラメータは媒体の磁気特性を特徴付けるために用いる。
スピンスタンドを用いて、得られた垂直磁気記録媒体の記録・再生性能を評価した。記録ヘッドはTS型ヘッドであり、再生素子は巨大磁気抵抗(GMR)読取り素子である。媒体のノイズレベルを評価するため、信号対雑音比(SoNR)を測定した。信号対雑音比は、6.9 kfr/mm(flux reversal per millimeter)(175 kFCI)での低周波信号と20.9 kfr/mm(531 kFCI)の2T周波数での積算媒体ノイズとの比として定義した。
表1は、実施例1で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表1に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成がCo-Cr(26at%)、飽和磁化Msが260 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(12at%)-Pt(18at%)-B(10at%)、厚さが4.4 nm、飽和磁化Msが500 kA/mであった。
Figure 2008176858
図7は、飽和磁界Hsと磁気結合層の厚さとの関係を示す。磁気結合層の厚さが増加するにつれて飽和磁界Hsは減少し、3 nm程度で飽和磁界Hsは最小となる。磁気結合層の厚さが3 nmを超えると、飽和磁界Hsは増加する。この磁気結合層の厚さに対する飽和磁界Hsの依存性は、書込み補助層と垂直記録層の磁気的な結合を適切に調整することによって磁化反転が容易になるという交換スプリング効果を明確に示している。本実施例では、書込み補助層と垂直記録層の磁気的な結合を磁気結合層の厚みによって調整しているが、磁気結合層の厚さが2 nmより薄い場合には2つの隣接する磁性層間での垂直方向の交換結合が過度に強く、磁気結合層の厚さが3 nmを超える場合には結合が過度に弱い。約2 nm〜3 nmにおいてのみ、垂直方向の交換結合力が適切な値となり、飽和磁界Hsは最小となる。このように、交換スプリング型の垂直磁気記録媒体における磁気結合層として、飽和磁化の小さな磁性材料を用いることが有効なことが明らかになった。非磁性材料と比較すると、低飽和磁化の材料は、最適な厚さの値がはるかに大きい。低飽和磁化の材料を磁気結合層として用いることにより、交換スプリング型媒体である磁気ディスクの量産において、安定な磁気特性が実現される。
図8は、媒体のノイズ特性を示す。磁気結合層を挿入しない媒体と比較すると、3 nmの低飽和磁化の磁気結合層を挿入した媒体は、信号対雑音比SoNRにおいて約1.5 dBの改善が見られた。これによって、磁気結合層が低飽和磁化材料で構成される交換スプリング媒体は、交換スプリングによらない通常の媒体よりも高い記録密度を得る可能性を持つことが示された。また、交換スプリング効果が強くなるにつれて、転移ジッタが減少し、反転磁界の角度依存性が弱くなることが確認され、これも記録再生特性の向上に寄与していると考えられる。

<実施例2>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。本実施例では、磁気結合層6bがSiO2を含有するので、グラニュラ構造が形成される。表2は、本実施例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表2に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13.5 nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成が(Co-Cr(25at%))-SiO2(8mol%)、飽和磁化Msが250 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(12at%)-Pt(14at%)-B(10at%)、厚さが5 nm、飽和磁化Msが500 kA/mであった。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
図9及び10に示されているように、2nm未満の厚さを有するグラニュラ型の磁気結合層を挿入すると、交換スプリング効果が増加するため、飽和磁界Hsを減少している。磁気結合層の厚さが0から2 nmに増加するにつれて、信号対雑音比SoNRには約1.2dBの改善があり、グラニュラ構造を有する低飽和磁化の磁気結合層を、交換スプリング媒体における磁気的な結合層として用いることが可能である。磁気結合層中のグラニュラ構造により、酸化物粒界が書込み補助層の隣接箇所付近の部分にまで拡がるため、連続して配置されている書込み補助層からのノイズを減少させることができる。非常に高いMsを有する材料を書込み補助層に用いる場合は特に、ノイズを大幅に減少させることができる。

<比較例1>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。この比較例では、磁気結合層6bはRuで構成されており、磁気結合層に非磁性層を用いた構成となっている。表3は、本比較例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表3に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(15at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが11.5 nm、飽和磁化Msが500 kA/mであった。磁気結合層6bは、Ruにより構成されており、飽和磁化Msは0 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成が(Co-Cr(20at%))-SiO2(8mol%)、厚さが6 nm、飽和磁化Msが500 kA/mであった。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
図11及び12に見るように、飽和磁界HsはRuから成る磁気結合層6bの厚さに極めて敏感に依存しており、この非磁性材料が垂直記録層と書込み補助層の界面の磁性状態の急激な変化を引き起こしていることを示している。Ruから成る磁気結合層6bの最適な厚さは、図11及び12においてHsが最小値であり、信号対雑音比SoNRが最高レベルを示す0.2 nm程度である。しかし、この最適なRu厚さよりも僅か0.05 nm程度大きな0.25 nmの厚さでは、磁気結合層を挿入しない場合よりも信号対雑音比SoNRが低くなってしまう。このように、磁気結合層にRuを用いた場合には、媒体の記録再生特性も磁気結合層の厚さに極めて敏感に依存する。磁気ディスクの量産にあたって、Ruから成る磁気結合層6bの厚さをこのような単原子層厚以下のレベルの厚さで精密に制御することは極めて困難であり、優れた記録再生特性を有する垂直磁気記録媒体を安定して生産することは不可能である。

<比較例2>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。この比較例では、磁気結合層6bがCo-Ru(40at%)で構成されており、比較例1と同様に、磁気結合層に非磁性層を用いた構成となっている。表4は、本比較例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表4に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13.5 nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成がCo-Ru(40at%)であり、従って飽和磁化Msが0 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(12at%)-Pt(14at%)-B(10at%)、厚さが4.5 nm、飽和磁化Msが500 kA/mであった。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
図13及び14に示されているように、上記のCo-Ru合金は界面にCo原子が存在することにより磁気結合層の最適な厚さを約0.6 nmまで厚くすることが可能である。しかしながら、この最適な厚さであっても磁気ディスクの量産にあたって調整するには、まだ薄過ぎ、優れた記録再生特性を有する垂直磁気記録媒体を安定して生産することは困難である。

<実施例3>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。表5は、本実施例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表5に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13.5 nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成がCo-Cr(30at%)、測定された飽和磁化Msが30 kA/m以下であった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(12at%)-Pt(14at%)-B(10at%)、厚さが4 nm、飽和磁化Msが500 kA/mであった。本実施例の磁気結合層6bは実施例1や実施例2と比較して非常に小さな飽和磁化Msを有する。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
図15及び16に示されているように、1〜2nm程度の厚さを有する磁気結合層を挿入すると、交換スプリング効果が増加するため、飽和磁界Hsを減少させることができる。磁気結合層の厚さが0から1.6 nmに増加するにつれて、信号対雑音比SoNRには約1.6 dBの改善があった。実施例1の結果と比較すると、磁気結合層の最適な厚さは薄いが、それでも、Ruを磁気結合層として用いた比較例1に比べて10倍程度、Co-Ru(40at%)を磁気結合層として用いた比較例2に比べて3倍程度の厚みがある。これによって、十万枚規模の磁気ディスクを連続して製膜する量産において、磁気結合層の厚みを適正な範囲に制御することが容易になり、優れた記録再生特性を有する垂直磁気記録媒体を安定して生産することが可能となる。

<実施例4>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。表6は、本実施例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表6に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13.5 nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成がCo-Cr(27at%)、飽和磁化Msが200 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(12at%)-Pt(6at%)、厚さが3 nm、飽和磁化Msが760 kA/mであった。本実施例で用いた書込み補助層6cは実施例1〜3と比較して非常に大きな飽和磁化Msを有する。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
図17及び18に示されているように、飽和磁界Hsは磁気結合層の厚さが約1.5 nmの場合に最小値を示した。磁気結合層の厚さが0から3 nmに増加するにつれて、信号対雑音比SoNRには約2.9 dBの改善があった。比較的大きな飽和磁化を有する書込み補助層と低飽和磁化の磁気結合層を組み合わせることによって、垂直方向の交換結合力を効果的に弱められ、これによって、1 nmを超える中間層の厚さで高い信号対雑音比の改善が可能である。

<実施例5>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。表7は、本実施例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表7に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13.5 nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成がCo-Cr(27at%)、飽和磁化Msが200 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(14at%)-Pt(14at%)-B(10at%)、厚さが5 nm、飽和磁化Msが420 kA/mであった。本実施例の書込み補助層6cは実施例1〜4と比較して比較的小さな飽和磁化Msを有する。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
図19及び20に示されているように、飽和磁界Hsは磁気結合層の厚さが約3 nmの場合に最小値を示した。磁気結合層の厚さが約2 nmの場合に、信号対雑音比SoNRには約1.4 dBの改善があった。

<実施例6>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。表8は、本実施例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表8に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13.5 nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成がCo-Cr(27at%)、飽和磁化Msが200 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(12at%)-B(12at%)、厚さが4 nm、飽和磁化Msが520 kA/mであった。本実施例の書込み補助層6cはPtを含有しない。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
図21及び22に示されているように、磁気結合層の最適な厚さは3nm以上4nm以下であり、この範囲の厚さの場合に、最適な垂直方向の交換結合が最小の飽和磁界Hsを与える。磁気結合層の厚さが3nmの場合に、信号対雑音比SoNRには1.7 dBの改善があった。

<比較例3>
実施例1で用いたものと同じディスク作製工程及び評価方法を用いて、ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。表9は、本実施例で作製した垂直磁気記録媒体の磁気記録層を構成する各層の組成、飽和磁化Ms及び厚さの一覧である。表9に示されているように、垂直記録層6aは、組成が(Co-Cr(17at%)-Pt(18at%))-SiO2(8mol%)、厚さが13 nm、飽和磁化Msが450 kA/mであった。磁気結合層6bは、組成がCo-Cr(24at%)、飽和磁化Msが340 kA/mであった。書込み補助層6cは、組成がCo-Cr(12at%)-Pt(18at%)-B(10at%)、厚さが4.4 nm、飽和磁化Msが500 kA/mであった。本比較例で用いた磁気結合層6bは実施例1〜6で用いた磁気結合層よりも大きな飽和磁化Msを有する。
Figure 2008176858
図23及び24に示されているように、磁気結合層の厚さが4 nmまで増えるにつれて、飽和磁界Hsは減少し、信号対雑音比SoNRは増加した。この結果は最大の交換スプリング効果が得られる磁気結合層の最適な厚さが4nm 以上であることを示している。しかしながら、磁気結合層の厚さが4nmでは、磁気記録層全体の膜厚が大きすぎるために媒体の記録分解能が低下し、SoNRは1dB程度改善しているものの、エラーレートを低減することは出来なかった。従って、磁気結合層の飽和磁化Msを300 kA/m以下に設定して磁気結合層の最適な厚さが3 nm以下となるようにするのが好ましい。

<実施例7>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。垂直記録層6aの組成は(Co-Cr(16at%)-Pt(18at%))-SiO2(9mol%)、厚さは12 nmとし、書込み補助層6cの組成はCo-Cr(9at%)-Pt(15at%)-Mo(4at%)-B(7at%)、厚さは4.6 nmとした。磁気結合層6bの厚さは2.5 nmとして、表10に示す組成の層を形成した試料番号1〜8の8種類の磁気ディスクを作製した。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
これらの磁気ディスクの飽和磁界Hsを測定し、比較のために作製した磁気結合層を形成しなかった磁気ディスクの飽和磁界Hs0との偏差ΔHs(=Hs-Hs0)を評価した。また、信号対雑音比についても、同様にして、磁気結合層を形成しなかった比較磁気ディスクの信号対雑音比との偏差ΔSoNRを評価した。表10にこれらの評価結果を示してある。この表に見るように、本実施例で作成した磁気ディスクのΔHsは、-100 kA/m程度となっており、何れも、比較磁気ディスクに比べて書き込み易くなっている。また、1.4 dB以上のΔSoNRを示しており、何れも、比較磁気ディスクに比べて高い信号対雑音比が得られている。

<実施例8>
実施例1と同様の作製工程及び評価方法を用いて、磁気ディスクを作製し、磁気特性および記録・再生特性を測定した。垂直記録層6aの組成は(Co-Cr(16at%)-Pt(18at%))-SiO2(9mol%)、厚さは12 nmとし、書込み補助層6cの組成はCo-Cr(9at%)-Pt(13at%)-Mo(5at%)-B(7at%)、厚さは4.6 nmとした。磁気結合層6bの厚さは2.5 nmとして、表11に示す組成の層を形成した試料番号9〜13の5種類の磁気ディスクを作製した。これ以外の各層の組成と厚さは実施例1と同一とした。
Figure 2008176858
これらの磁気ディスクの飽和磁界Hsを測定し、比較のために作製した磁気結合層を形成しなかった磁気ディスクの飽和磁界Hs0との偏差ΔHs(=Hs-Hs0)を評価した。また、信号対雑音比についても、同様にして、磁気結合層を形成しなかった比較磁気ディスクの信号対雑音比との偏差ΔSoNRを評価した。表11にこれらの評価結果を示してある。この表に見るように、本実施例で作成した磁気ディスクのΔHsは、-100 kA/m程度となっており、何れも、比較磁気ディスクに比べて書き込み易くなっている。また、1.5 dB以上のΔSoNRを示しており、何れも、比較磁気ディスクに比べて高い信号対雑音比が得られている。
本発明の実施形態の垂直磁気記録媒体の層構成を示す図である。 本発明の実施形態の媒体に適用できる垂直磁気記録装置を示した図である。 磁気記録層6の拡大構造図である。 磁気記録層6の拡大構造図である。 磁気記録層6の拡大構造図である。 本発明の実施形態の極カー磁気ヒステリシスループを示した図である。 実施例1の垂直磁気記録媒体おける磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 実施例1の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 実施例2の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 実施例2の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 比較例1の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 比較例1の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 比較例2の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 比較例2の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 実施例3の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 実施例3の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 実施例4の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 実施例4の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 実施例5の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 実施例5の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 実施例6の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 実施例6の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。 比較例3の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと飽和磁界Hsの関係を示した図である。 比較例3の垂直磁気記録媒体における磁気結合層の厚さと信号対雑音比SoNRの関係を示した図である。
符号の説明
1…基板
2…接着層
3…軟磁性下地層
4…シード層
5…中間層
6…磁気記録層
6a…垂直記録層
6b…磁気結合層
6c…書込み補助層
7…保護層
8…潤滑層
9…磁気記録媒体
10…磁気ヘッド
11…書き込み主磁極
12…補助リターン磁極
13…トレーリングシールド
14…再生センサ
15, 16…再生シールド

Claims (23)

  1. 基板と磁気記録層と保護層とを含む垂直磁気記録媒体であって、
    前記磁気記録層は垂直記録層と磁気結合層と書込み補助層とを含み、
    前記垂直記録層が前記磁気結合層と前記基板との間に設けられた酸化物を含有するCo合金層であり、
    前記磁気結合層が、前記垂直記録層と前記書込み補助層との間に設けられた強磁性層であって、
    前記書込み補助層が、前記磁気結合層と前記保護層との間に設けられた強磁性層であり、
    前記磁気結合層の飽和磁化が、前記垂直記録層あるいは前記書込み補助層の飽和磁化より小さく、
    前記磁気結合層の厚さが1nm以上3nm以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記磁気結合層の飽和磁化が300 kA/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記磁気結合層が酸化物を含有することを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 前記磁気結合層に含まれる酸化物が、酸化珪素、酸化タンタル、酸化チタンのいずれか、あるいは、その混合物であることを特徴とする請求項3に記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 前記書込み補助層が含有する酸化物の濃度が、前記垂直記録層の酸化物濃度より低いか、または、前記書込み補助層が酸化物を含まないことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 前記書込み補助層の飽和磁化と厚さの積が、前記垂直記録層の飽和磁化と厚さの積より小さく、かつ、前記書込み補助層の飽和磁化と厚さの積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 前記垂直記録層がCo、 Cr、 Pt及び酸化珪素を含有し、
    前記磁気結合層がCo及びCrを含有し、
    前記書込み補助層がCo、 Cr、 Pt及びBを含有することを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 互いに反強磁性結合している第一軟磁性膜及び第二軟磁性膜とその間に設けられた層間層とを含む軟磁性下地層と、
    前記軟磁性下地層と前記磁気記録層との間に設けられた中間層と、
    を更に含んで成ることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 基板と磁気記録層と保護層とを含む垂直磁気記録媒体であって、
    前記磁気記録層は、垂直記録層と磁気結合層と書込み補助層とを含み、
    前記垂直記録層が、酸化物を含有するCo合金層であり、
    前記磁気結合層が、前記垂直記録層と前記書込み補助層との間に設けられた強磁性層であって、
    前記書込み補助層が、少なくともCrとPtとを含有するCo合金からなる強磁性層であり、
    前記磁気結合層がCoの含有率が原子百分率70パーセント以上75パーセント以下であるCoとCrを主成分とする合金であり、
    前記磁気結合層の厚さが1nm以上3nm以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  10. 第一の元素グループをPt、 B、 Mo、 Ta、 V、 Nb及び Ruからなる元素のグループとするとき、
    前記磁気結合層がCo及び Crに加えて、第一のグループから選ばれた少なくとも一種の元素を含み、かつ、前記少なくとも一種の元素の含有量の合計が原子百分率10パーセント以下であることを特徴とする請求項9に記載の垂直磁気記録媒体。
  11. 前記磁気結合層が酸化物を含有することを特徴とする請求項9に記載の垂直磁気記録媒体。
  12. 前記書込み補助層が含有する酸化物の濃度が前記垂直記録層の酸化物濃度より低いか、または、前記書込み補助層が酸化物を含まないことを特徴とする請求項9に記載の垂直磁気記録媒体。
  13. 前記垂直記録層が酸化珪素、 Co、 Pt及び Crを含有し、
    前記書込み補助層がCo、 Cr、 Pt及びBを含有することを特徴とする請求項9に記載の垂直磁気記録媒体。
  14. 互いに反強磁性結合している第一軟磁性膜及び第二軟磁性膜とその間に設けられた層間層とを含む軟磁性下地層と、
    前記軟磁性下地層と前記磁気記録層との間に設けられた中間層と、
    を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の垂直磁気記録媒体。
  15. 書き込み主磁極、補助リターン磁極及びトレーリングシールドを含む磁気ヘッドと、
    基板と、垂直記録層、磁気結合層及び書込み補助層を含む磁気記録層と、保護層とを含む垂直磁気記録媒体と、を含むハードディスクドライブであって、
    前記垂直記録層が、酸化物を含有するCo合金層であり、
    前記磁気結合層が、前記垂直記録層と前記書込み補助層との間に設けられた強磁性層であって、
    前記書込み補助層が、少なくともCrとPtとを含有するCo合金からなる強磁性層であって、
    前記磁気結合層の飽和磁化が前記垂直記録層あるいは前記書込み補助層の飽和磁化より小さく、
    前記磁気結合層の厚さが1nm以上3nm以下であることを特徴とするハードディスクドライブ。
  16. 書き込み主磁極、補助リターン磁極及びトレーリングシールドを含んだ磁気ヘッドと、
    基板と、垂直記録層、磁気結合層及び書込み補助層を含んだ磁気記録層と、保護層とを含んだ磁気記録媒体と、を含んで成るハードディスクドライブであって、
    前記垂直記録層が前記磁気結合層と前記基板との間に設けられた酸化物を含有するCo合金層であり、
    前記磁気結合層が、前記垂直記録層と前記書込み補助層との間に設けられた強磁性層であって、
    前記書込み補助層が、前記磁気結合層と前記保護層との間に設けられた強磁性層であり、
    前記磁気結合層が、Coのおよその含有率が原子百分率70パーセント以上75パーセント以下であるCoとCrとを主成分とする合金であり、
    前記磁気結合層の厚さが1nm以上3nm以下であることを特徴とするハードディスクドライブ。
  17. 第一の元素グループをPt、 B、 Mo、 Ta、 V、 Nb及び Ruからなる元素のグループとするとき、
    前記磁気結合層がCo及び Crに加えて、第一のグループから選ばれた少なくとも一種の元素を含み、かつ、前記少なくとも一種の元素の含有量の合計が原子百分率10パーセント以下であることを特徴とする請求項16に記載のハードディスクドライブ。
  18. 前記垂直記録層がCo、 Cr、 Pt及び 酸化珪素を含有し、
    前記磁気結合層がCo及びCrを含有し、
    前記書込み補助層がCo、 Cr、 Pt及びBを含有することを特徴とする請求項16に記載のハードディスクドライブ。
  19. 前記磁気結合層が酸化物を含有することを特徴とする請求項16に記載のハードディスクドライブ。
  20. 互いに反強磁性結合している第一軟磁性膜及び第二軟磁性膜とその間に設けられたRuを主成分とする層間層とを含んだ軟磁性下地層と、
    前記軟磁性下地層と前記磁気記録層との間に設けられた中間層と、
    を更に含むことを特徴とする請求項16に記載のハードディスクドライブ。
  21. 前記垂直記録層がCo、 Cr、 Pt及び 酸化珪素を含有し、
    前記磁気結合層がCo及びCrを含有し、
    前記書込み補助層がCo、 Cr、 Pt及びBを含有することを特徴とする請求項15に記載のハードディスクドライブ。
  22. 前記磁気結合層が酸化物を含有することを特徴とする請求項15に記載のハードディスクドライブ。
  23. 互いに反強磁性結合している第一軟磁性膜及び第二軟磁性膜とその間に設けられたRuを主成分とする層間層とを含んだ軟磁性下地層と、
    前記軟磁性下地層と前記磁気記録層との間に設けられた中間層と、
    を更に含むことを特徴とする請求項15に記載のハードディスクドライブ。
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