JPWO2013146533A1 - ポリビニルアルコール系重合体フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリビニルアルコール系重合体(A)を含有するポリビニルアルコール系重合体フィルムであって、遷移金属及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素(B)を含有し、上記金属元素(B)の含有量が、ポリビニルアルコール系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下であるポリビニルアルコール系重合体フィルムである。上記金属元素(B)は、クロム、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、チタン、亜鉛、銅及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素であることが好ましい。上記金属元素(B)は、鉄を含むことが好ましい。上記金属元素(B)は、金属化合物として含有されることが好ましい。

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系重合体フィルム及びその製造方法、並びに当該ポリビニルアルコール系重合体フィルムを用いるフィルムロール及び光学フィルムに関する。
光の透過及び遮蔽機能を有する偏光板は、光のスイッチング機能を有する液晶と共に液晶ディスプレイ(LCD)の基本的な構成要素である。このLCDの適用分野も、電卓及び腕時計等の小型機器から、ラップトップパソコン、ワープロ、液晶カラープロジェクター、車載用ナビゲーションシステム、液晶テレビ等の中型及び大型機器にまで広範囲に広がっている。特に、最近では、このLCDが大画面でも使用されるようになってきたことから、大画面における光学性能の均一性に優れた偏光板が求められるようになってきている。
上記偏光板は、一般に、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」ともいう)系重合体フィルムを一軸延伸し染色することにより製造した偏光フィルムの両面に、三酢酸セルロース(TAC)膜等の保護膜を貼り合わせて製造される。この偏光板の光学性能の均一性のためには、厚み等の均一性に優れるPVA系重合体フィルムを用いること、二色性染料により均一に染色すること、上記保護膜を斑なく貼り合わせること等が必要とされるが、中でも用いるPVA系重合体フィルムの均一性が重要とされる。
このPVA系重合体フィルムの均一性は、フィルム中の異物、フィルムの厚み変動、フィルムのシワ等により大きく低減する。特にPVA系重合体フィルムは、他のポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系重合体フィルムに比べてスリップ性が悪いため、フィルムをロール形状に巻き取る際にシワが入り易いという不都合がある。このロール形状に巻き取る際に発生するシワは、巻取り長が長くなるに従い徐々に悪化する傾向がある。また、巻取り直後は弾性変形の範囲内であるわずかなシワでも、保管中のクリープ現象により悪化する場合がある。そのため、このようなシワの発生を抑制することが重要である。特に、近年、偏光フィルム製造工程でのPVA系重合体フィルムロール切替えによるロスを低減するため、より長尺に巻き取ったフィルムロールが求められている。このようなことから、PVA系重合体フィルムのシワの発生を効果的に抑制できる方法が強く求められている。
上記方法として、例えばフィルムのスリップ性を高くするために、有機物又は無機物の微粒子をフィルム中に添加してフィルム表面に微細な凹凸を形成させる方法、フィルム中に界面活性剤を添加する方法等が知られている(特開2006−315767号公報及び特開2009−069847号公報参照)。しかし、上記微粒子を添加する方法においては、PVA系重合体フィルムを延伸する際に、この微粒子を基点とした延伸斑等の欠点が発生すること、フィルムの透明度が低下すること等の不都合がある。また、上記界面活性剤を添加する方法においては、スリップ性を高くするために界面活性剤を多量に添加する必要があり、それによるフィルムの着色、透明性低下等のおそれがある。
上記方法以外に、幅方向の厚み斑が1μm以上10μm以下のPVA系重合体フィルムを、フィルムの両端部を幅方向1cm以上15cm以下の揺動幅でスリットしてロール状に巻き取ることでシワの発生を抑制する方法が知られている(特開2003−170491号公報参照)。この方法は、フィルムの幅方向の厚み斑に伴う幅方向のフィルム巻き径のばらつきにより生じるタルミの抑制には有効であるが、フィルムのスリップ性が低いことにより生じるシワの抑制には有効とはいえない。
特開2006−315767号公報 特開2009−069847号公報 特開2003−170491号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、スリップ性に優れ、長尺に巻き取ったフィルムロールにおいてもシワの発生を抑制することができ、着色が起こり難く、かつ透明性にも優れるPVA系重合体フィルム及びその製造方法、並びに当該PVA系重合体フィルムを用いるフィルムロール及び光学フィルムを提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
PVA系重合体(A)を含有するPVA系重合体フィルムであって、
遷移金属及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素(B)を含有し、
上記金属元素(B)の含有量が、PVA系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下であるPVA系重合体フィルムである。
本発明のPVA系重合体フィルムは、上記特定範囲の微量な金属元素(B)を含有することにより、スリップ性が向上し、長尺に巻き取ったフィルムロールにおいてもシワの発生を抑制することができる。当該PVA系重合体フィルムは、金属元素(B)の含有量が極微量であるため、着色を生じ難く、透明性にも優れる。
上記金属元素(B)は、クロム、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、チタン、亜鉛、銅及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素であることが好ましい。当該PVA系重合体フィルムは、上記金属元素(B)が、上記特定の金属元素であることにより、スリップ性がより向上し、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生をより効果的に抑制することができる。
上記金属元素(B)は、鉄を含むことが好ましい。当該PVA系重合体フィルムは、入手及び調製が比較的容易である鉄を含むことにより、スリップ性を容易に向上させ、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生をより効果的に抑制することができる。
当該PVA系重合体フィルムにおいて、上記金属元素(B)は、金属化合物として含有されることが好ましい。当該PVA系重合体フィルムは、上記金属元素(B)を金属化合物として含有することにより、スリップ性がより効果的に向上し、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生をより効果的に抑制することができる。
上記金属化合物は、金属酸化物又は金属水酸化物であることが好ましい。上記金属酸化物及び金属水酸化物は、通常当該PVA系重合体フィルムにおいて微粒子として存在するため、当該PVA系重合体フィルムは、スリップ性をさらに向上させることができ、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生を効果的に抑制することができる。
当該PVA系重合体フィルムは、界面活性剤(C)をさらに含有し、
上記界面活性剤(C)の含有量が、PVA系重合体(A)100質量部に対して0.001質量部以上1質量部以下であることが好ましい。
当該PVA系重合体フィルムは、界面活性剤(C)を上記特定量含有することにより、スリップ性をさらに向上させることができ、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生をさらに効果的に抑制することができる。また、当該PVA系重合体フィルムは、界面活性剤(C)を含有することで、金属元素(B)の含有量を減らした場合でも、十分にシワの発生を抑制する効果を奏するため、多量の金属元素(B)を含有することによるフィルムの着色、透明性の低下等の悪影響を低減することができる。なお、当該PVA系重合体フィルムは、界面活性剤(C)の含有量が上記範囲であれば、着色、透明性の低下等は起こり難い。
本発明のPVA系重合体フィルムの製造方法は、
PVA系重合体(A)、並びに遷移金属及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素(B)を含有する製膜原液を用いて製膜する工程を有するPVA系重合体フィルムの製造方法であって、
上記製膜原液における上記金属元素(B)の含有量が、PVA系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下である。
当該製造方法によると、着色が生じ難く、透明性に優れると共に、長尺に巻き取ったフィルムロールにおいてもシワの発生が抑制されたPVA系重合体フィルムを製造することができる。
本発明のフィルムロールは、上記本発明のPVA系重合体フィルムがコアに巻き取られてなる。当該フィルムロールではシワの発生が抑制されている。また、当該フィルムロールでは、それを構成するPVA系重合体フィルムにおいて金属元素(B)の含有量が極微量であるため、着色を生じ難く、透明性にも優れる。
本発明の光学フィルムは、上記本発明のPVA系重合体フィルムを用いて製造される。当該光学フィルムでは、使用されるPVA系重合体フィルムにおけるシワ、着色、透明性の低下等に由来する不具合(光学的な欠陥等)が解消されている。
本発明によると、スリップ性に優れ、長尺に巻き取ったフィルムロールにおいてもシワの発生を抑制することができ、着色が起こり難く、透明性にも優れるPVA系重合体フィルム、及びこのようなPVA系重合体フィルムの製造方法、並びにこのようなPVA系重合体フィルムを用いるフィルムロール及び光学フィルムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
<PVA系重合体フィルム>
本発明のPVA系重合体フィルムは、PVA系重合体(A)及び金属元素(B)を含有する。また、当該PVA系重合体フィルムは、好適成分として界面活性剤(C)を含有する。さらに、当該PVA系重合体フィルムは、可塑剤(D)を含有してもよく、本発明の効果を損なわない範囲でその他の任意成分を含有していてもよい。以下、各成分について詳述する。
<PVA系重合体(A)>
PVA系重合体(A)としては、ビニルエステル系モノマーを重合して得られるビニルエステル系重合体をけん化することにより製造される重合体を使用することができる。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル等が挙げられる。これらのうち、酢酸ビニルが好ましい。
上記ビニルエステル系重合体は、1種又は2種以上のビニルエステル系モノマーを用いて従来公知の方法により重合して得られる重合体であれば特に限定されず、1種又は2種以上のビニルエステル系モノマーと、これらと共重合可能な他のモノマーとの共重合体であってもよいし、ビニルエステル系モノマーのみを用いて得られる重合体であってもよい。これらのうち、ビニルエステル系モノマーのみを用いて得られる重合体であることが好ましく、1種のビニルエステル系モノマーのみを用いて得られる重合体であることがより好ましい。
上記ビニルエステル系モノマーと共重合可能な他のモノマー(以下、「他のモノマー」ともいう)としては、例えば
エチレン;
プロピレン、1−ブテン、イソブテン等の炭素数3〜30のオレフィン;
アクリル酸又はその塩;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル;
メタクリル酸又はその塩;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル;
アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸又はその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミン又はその塩、N−メチロールアクリルアミド又はその誘導体等のアクリルアミド誘導体;
メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸又はその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン又はその塩、N−メチロールメタクリルアミド又はその誘導体等のメタクリルアミド誘導体;
N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等のN−ビニルアミド;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;
酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物;
マレイン酸、マレイン酸塩、マレイン酸エステル又はマレイン酸無水物;
イタコン酸、イタコン酸塩、イタコン酸エステル又はイタコン酸無水物;
ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;
酢酸イソプロペニル等が挙げられる。上記のビニルエステル系重合体は、これらの他のモノマーのうちの1種又は2種以上に由来する構造単位を有することができる。
上記ビニルエステル系重合体における上記他のモノマーに由来する構造単位の含有割合は、ビニルエステル系重合体を構成する全構造単位に対して15モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましい。
PVA系重合体(A)の重合度としては、特に制限はないが、フィルム強度、偏光性能等の観点から500以上であることが好ましく、1,000〜15,000であることがより好ましく、1,500〜8,000であることがさらに好ましく、2,000〜6,000であることが特に好ましい。ここで重合度とは、JIS K6726−1994の記載に準じて測定される平均重合度を意味し、PVA系重合体(A)を再けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η](単位:デシリットル/g)から次式により求められる。
Po = ([η]×10/8.29)(1/0.62)
PVA系重合体(A)のけん化度の下限としては、フィルムの耐水性、耐久性等の観点から90モル%が好ましく、95モル%がより好ましく、98モル%がさらに好ましい。一方、上記けん化度の上限としては、フィルムの染色性の観点から99.999モル%が好ましい。ここでPVA系重合体(A)のけん化度とは、けん化によってビニルアルコール単位に変換され得る構造単位(典型的にはビニルエステル系モノマー単位)とビニルアルコール単位との合計モル数に対してビニルアルコール単位のモル数が占める割合(モル%)をいう。PVA系重合体(A)のけん化度は、JIS K6726−1994の記載に準じて測定することができる。
当該PVA系重合体フィルムにおけるPVA系重合体(A)としては、1種類のPVA系重合体のみからなっていてもよいし、重合度、けん化度、変性度等が互いに異なる2種以上のPVA系重合体のブレンドであってもよい。
当該PVA系重合体フィルムにおけるPVA系重合体(A)の含有率としては、当該PVA系重合体フィルムの全質量の75質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。
<金属元素(B)>
金属元素(B)は、遷移金属及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である。本発明のPVA系重合体フィルムは、金属元素(B)を含有することにより、スリップ性を向上させることができるため、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生を効果的に抑制することができる。
上記遷移金属とは、周期表で第3〜第12族元素に分類される元素である。上記金属元素(B)は、安価、かつ入手が容易であるという観点から、クロム、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、チタン、亜鉛、銅及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素であることが好ましく、また、上記金属元素(B)は鉄を含むことがより好ましい。
なお、当該PVA系重合体フィルムにおける上記金属元素(B)の含有形態としては、例えば単体金属、金属化合物、金属間化合物、合金等が挙げられる。なお、金属元素(B)としては、1種の金属元素を複数の含有形態で含んでいてもよい。即ち、金属元素(B)として、例えば酸化鉄及び水酸化鉄を含んでいてもよい。また、金属元素(B)が2種の金属元素である場合は、それぞれの金属元素がそれぞれ1種の含有形態のみで含まれていてもよいし、それぞれの金属元素がそれぞれ2種以上の含有形態で含まれていてもよい。即ち、金属元素(B)として、例えば酸化鉄、水酸化鉄、硫酸ニッケル及び酸化ニッケルを含んでいてもよい。
金属元素(B)の含有形態の具体例としては、アルミニウム、クロム、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、チタン、亜鉛、銅等の単体金属;
酸化アルミニウム、酸化クロム(II)、酸化クロム(III)、酸化クロム(IV)、酸化クロム(VI)、酸化鉄(II)、酸化鉄(III)、酸化コバルト(II)、酸化コバルト(III)、酸化コバルト(II、III)、酸化マンガン(II)、二酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛、酸化銅(I)、酸化銅(II)、水酸化アルミニウム、水酸化クロム、水酸化鉄(II)、水酸化鉄(III)、水酸化コバルト(II)、水酸化コバルト(III)、水酸化マンガン(II)、水酸化ニッケル(II)、水酸化チタン、水酸化亜鉛、水酸化銅(II)、硫酸アルミニウム、硫酸クロム、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸ニッケル、硫酸チタン、硫酸亜鉛、硫酸銅等の金属化合物;
AlFe、AlFe、α−AlFeSi、β−AlFeSi等の金属間化合物;
黄銅、鋼、アルミニウム合金等の合金等が挙げられる。これらのうち、当該PVA系重合体フィルムのスリップ性を向上させる効果の観点から、単体金属及び金属化合物が好ましく、金属化合物がより好ましく、水への溶解性が低い金属化合物である酸化鉄、酸化チタン等の金属酸化物、及び水酸化鉄等の金属水酸化物がさらに好ましく、酸化鉄、酸化チタン、水酸化鉄が特に好ましい。
金属元素(B)は、上記の含有形態で、当該PVA系重合体フィルム中に水、有機溶媒等の溶媒に溶解した状態で含有されていてもよいし、微粒子として含有されていてもよいが、当該PVA系重合体フィルムのスリップ性を向上させる観点からは、微粒子として含有されていることが好ましい。
上記微粒子の粒径としては、0.0001μm以上1μm以下が好ましく、0.001μm以上0.5μm以下がより好ましく、0.003μm以上0.1μm以下がさらに好ましく、0.005μm以上0.05μm以下が特に好ましい。上記微粒子の粒径が1μmを超える場合、凝集してフィルムにフィッシュアイ等の欠点を生じるおそれがある。
当該PVA系重合体フィルムにおける金属元素(B)の含有量は、PVA系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下である。当該PVA系重合体フィルムは、金属元素(B)を含有することにより、スリップ性が向上し、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生を効果的に抑制することができると共に、金属元素(B)の含有量が上記のように微量であることで、フィルムの着色も起こり難く、透明性も十分満足することができる。このような観点から、金属元素(B)の含有量としては、PVA系重合体(A)に対して0.4ppm以上30ppm以下がより好ましく、0.5ppm以上20ppm以下がさらに好ましく、0.7ppm以上10ppm以下が特に好ましい。金属元素(B)の含有量が0.2ppm未満である場合、十分なシワ抑制効果が得られない可能性がある。一方、金属元素(B)の含有量が50ppmを超える場合、フィルムの着色、透明性の低下等の不都合を生じるおそれがある。なお、本明細書において、上記金属元素(B)の含有量は、PVA系重合体(A)の質量に対する金属元素(B)の質量の割合を意味する。また、金属元素(B)が2種以上の金属元素である場合は、各金属元素の含有量の合計が上記範囲内であればよい。
<界面活性剤(C)>
当該PVA系重合体フィルムは、界面活性剤(C)を含有することで、厚み斑の発生を抑制することができると共に、製膜工程におけるドラム等の金属支持体への付着を防止することができる。また、このような公知の効果に加えて、界面活性剤(C)は当該PVA系重合体フィルムのスリップ性を向上させ、長尺に巻き取ったフィルムロールにおけるシワの発生を抑制する効果を有する。そのため、当該PVA系重合体フィルムは、界面活性剤(C)を含有することで、十分なシワ防止効果を奏するのに必要な金属元素(B)の含有量を少なくすることができ、フィルムの着色、透明性の低下等、過剰な金属元素(B)による悪影響を低減することができる。
界面活性剤(C)の種類としては、特に限定されないが、例えばアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
上記アニオン系界面活性剤としては、例えば
ラウリン酸カリウム等のカルボン酸型;
オクチルサルフェート等の硫酸エステル型;
ドデシルベンゼンスルホネート等のスルホン酸型等が挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、例えば
ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル型;
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル型;
ポリオキシエチレンラウレート等のアルキルエステル型;
ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル等のアルキルアミン型;
ポリオキシエチレンラウリン酸アミド等のアルキルアミド型;
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等のポリプロピレングリコールエーテル型;
ラウリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド型;
ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル等のアリルフェニルエーテル型等が挙げられる。
これらのうち、製膜時の膜面異常の低減効果に優れるという観点から、ノニオン系界面活性剤が好ましく、アルカノールアミド型の界面活性剤がより好ましく、炭素数8〜30の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸等の脂肪族カルボン酸のジアルカノールアミド(ジエタノールアミド等)がさらに好ましい。なお、界面活性剤(C)は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
当該PVA系重合体フィルムにおける界面活性剤(C)の含有量としては、PVA系重合体(A)100質量部に対して、0.001質量部以上1質量部以下であることが好ましく、0.005質量部以上0.8質量部以下であることがより好ましく、0.01質量部以上0.5質量部以下であることがさらに好ましい。界面活性剤(C)の含有量が0.001質量部未満の場合、界面活性剤(C)による厚み斑発生の抑制効果やシワ防止効果等が十分に得られないおそれがある。また、界面活性剤(C)の含有量が1質量部を超えると、フィルムの着色及び透明性の低下が起こり易くなる傾向がある。また、フィルム表面にスジ状の欠点が発生する場合もある。
<可塑剤(D)>
当該PVA系重合体フィルムは、可塑剤(D)を含有してもよい。PVA系重合体フィルムは他のプラスチックフィルムに比べて剛直であるため、衝撃強度、二次加工時の工程通過性等が十分でない場合があるが、当該PVA系重合体フィルムは、上記可塑剤(D)を含有することでこれらの不都合を改善することができる。
上記可塑剤(D)としては、例えば多価アルコール等が挙げられる。上記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。これらのうち、当該PVA系重合体フィルムの延伸性を向上させるという観点から、エチレングリコール及びグリセリンが好ましい。なお、これらの可塑剤(D)は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
当該PVA系重合体フィルムにおける上記可塑剤(D)の含有量としては、PVA系重合体(A)100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、2質量部以上25質量部以下であることがより好ましく、3質量部以上20質量部以下であることがさらに好ましい。上記可塑剤(D)の含有量が1質量部未満であると上記効果が得られない場合があり、30質量部を超えると当該PVA系重合体フィルムが柔軟になり過ぎて取り扱い性が低下する場合がある。
<その他の任意成分>
当該PVA系重合体フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、PVA系重合体(A)、金属元素(B)、界面活性剤(C)及び可塑剤(D)以外のその他の任意成分をさらに含んでいてもよい。このようなその他の任意成分としては、例えば水、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、防腐剤、防黴剤、上記した成分以外の他の高分子化合物等が挙げられる。
当該PVA系重合体フィルムにおける上記その他の任意成分の含有率としては、当該PVA系重合体フィルムの全質量の40質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。
<PVA系重合体フィルムの製造方法>
当該PVA系重合体フィルムは、
PVA系重合体(A)、並びに遷移金属及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素(B)を含有する製膜原液を用いて製膜する工程
を有するPVA系重合体フィルムの製造方法であって、
上記製膜原液における上記金属元素(B)の含有量が、PVA系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下である製造方法により製造することができる。
上記製造方法によると、製膜原液中にPVA系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下の金属元素(B)を含有するため、最終的にPVA系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下の金属元素(B)を含有するPVA系重合体フィルムを製造することができる。このような方法により製造されたPVA系重合体フィルムは、スリップ性に優れ、長尺に巻き取った場合でもフィルムロールにおけるシワの発生を効果的に抑制することができると共に、着色が起こり難く、透明性にも優れる。
上記製膜原液は、PVA系重合体(A)及び上記特定量の金属元素(B)を含有し、好適成分として界面活性剤(C)を含有する。また、本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤(D)、その他の任意成分を含有してもよい。さらに上記製膜原液は、上記成分を溶解又は分散させるための液体媒体を含有するのが好ましく、例えば、後述するように、PVA系重合体(A)を水等の液体媒体に溶解して製膜原液としてもよく、また、PVA系重合体(A)を含水状態等とすることで水等の液体媒体を含有させ、これを加熱して製膜原液としてもよい。なお、上記含水状態のPVA系重合体(A)は、例えばPVA系重合体(A)を蒸留水等に10時間〜48時間浸漬し、遠心脱水等を行うことにより得られる。PVA系重合体(A)、金属元素(B)、界面活性剤(C)、可塑剤(D)及びその他の任意成分については、上述のPVA系重合体フィルムにおけるそれぞれの説明を適用できる。
上記液体媒体としては、例えばグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール等の多価アルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、水等が挙げられる。上記液体媒体としては、これらを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記製膜原液は、例えば、含水状態のPVA系重合体(A)及び上記特定量の金属元素(B)を含む単体金属、金属化合物等、並びに必要に応じて添加する界面活性剤(C)、可塑剤(D)、その他の任意成分を含む混合物を溶融混練してなる溶融物であってもよいし、PVA系重合体(A)及び上記特定量の金属元素(B)を含む単体金属、金属化合物等、並びに必要に応じて添加する界面活性剤(C)、可塑剤(D)、その他の任意成分を液体媒体に溶解又は分散してなるPVA系重合体溶液であってもよい。
上記製膜原液中の金属元素(B)の含有量をPVA系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下に調整する方法としては、例えば
原料のPVA系重合体(A)として実質的に金属元素(B)を含まないものを使用し、上記PVA系重合体(A)に上記特定量の金属元素(B)を含む単体金属、金属化合物等を添加する方法;
金属元素(B)を50ppm超含有するPVA系重合体(A)から、ふるい分け、磁石による吸着等により微粉状の金属元素(B)を含む単体金属、金属化合物等を分離・除去して、所定の含有量に調整した後、当該PVA系重合体(A)を用いて製膜原液を調製する方法;
金属元素(B)をPVA系重合体(A)に対して50ppm超含有する製膜原液を、浮沈法、フィルターろ過、磁石による吸着等の方法により微粉状の金属元素(B)を含む単体金属、金属化合物等を除去する方法等が挙げられる。なお、これらの方法は単独で採用してもよいし、必要に応じて複数の方法を組み合わせてもよい。
上記製膜原液の揮発分濃度としては、50質量%以上90質量%以下が好ましく、55質量%以上80質量%以下がより好ましい。揮発分濃度が50質量%未満であると、粘度が高くなり製膜が困難となる場合がある。一方、揮発分濃度が90質量%を超えると、粘度が低くなりすぎて、得られるフィルムの厚さ均一性が損なわれ易い。ここで、揮発分濃度とは、製膜時などに揮発や蒸発によって除去される製膜原液中の液体媒体等の揮発性成分の濃度をいう。
当該PVA系重合体フィルムを製造するための具体的な方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば流延製膜法、湿式製膜法、乾湿式製膜法、ゲル製膜法、溶融押出製膜法、これらの方法を組み合わせた方法等が挙げられる。これらのうち、透明性が高く着色の少ないPVA系重合体フィルムが得られるという観点から、溶融押出製膜法が好ましい。
上記溶融押出製膜法によって、例えば以下のように当該PVA系重合体フィルムを製造することができる。まず、PVA系重合体(A)のチップを10℃〜50℃の蒸留水に10時間〜48時間浸漬した後、遠心脱水を行い、揮発分濃度30質量%〜90質量%のPVA含水チップを得る。上記PVA含水チップに、グリセリン等の可塑剤(D)、金属元素(B)を含む金属化合物としての酸化鉄等の微粉末をPVA系重合体(A)に対して金属換算で2ppm〜50ppm添加し、混合する。この混合物を二軸押出機に投入し、従来公知の方法により連続的に溶融押出製膜を行う。具体的には、上記混合物を最高温度100℃〜200℃の二軸押出機で加熱溶融し、熱交換機で80℃〜120℃に冷却し、製膜原液とする。この製膜原液を80℃〜120℃のTダイより吐出させ、75℃〜115℃の金属ドラム上にキャストし、乾燥させて揮発分濃度(水分率)10質量%〜40質量%の含水状態のフィルムとする。このフィルムを上記金属ドラムから剥離した後、50℃〜100℃の熱風乾燥炉を通過させ、当該PVA系重合体フィルムを製造することができる。
当該PVA系重合体フィルムの厚みとしては、特に制限はないが、偏光フィルムの原料として用いる場合には、平均厚みが5〜150μmの範囲内であることが好ましい。なお、当該PVA系重合体フィルムの平均厚みは、任意の10箇所(例えば、PVA系フィルムの幅方向に引いた直線上にある任意の10箇所)の厚みを測定し、それらの平均値として求めることができる。また、当該PVA系重合体フィルムのフィルム幅は、用途に合わせたサイズとすることができるが、通常0.1m〜7.5mであり、0.5m〜7.0mが好ましく、1.0m〜6.5mがより好ましい。さらに、当該PVA系重合体フィルムの揮発分濃度(典型的には水分率)としては、0.5質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましく、2質量%〜5質量%がさらに好ましい。
<フィルムロール>
製膜された当該PVA系重合体フィルムは、通常、従来公知の方法を用いて、コアにロール状に巻き取られフィルムロールとすることができる。上記フィルムロールの具体的な製造方法としては、例えば、製膜されたPVA系重合体フィルムの幅方向の両端部をそれぞれ0.5cm〜20cmスリットし、従来公知の巻取り機を用い、1.0Kgf/cm〜10Kgf/cmのフィルム張力で、円筒状コアにフィルムを巻きつける方法が挙げられる。
上記コアの外径(角筒の場合はその外接円の直径)としては、10cm以上が好ましく、12cm以上がより好ましく、また、50cm以下が好ましい。上記外径が10cm未満では、フィルムロールが自重のため撓んで皺が入るおそれがある。また、上記コアの長さとしては、PVA系重合体フィルム幅と同等でもよいし、上記フィルム幅より長くてもよいが、上記フィルム幅より10cm以上長いものが好ましく、また、50cm以下長いものが好ましい。上記コアの長さがフィルム幅よりも短い場合には、延伸時にフィルム幅方向の端部より破断が発生し易く、均一な延伸が困難な場合がある。また、上記コアは、巻取り時のシワを防止できるよう外表面が金属又はプラスチックでできた筒状(特に円筒状)の形態であることが好ましい。
ロール状に巻き取られる当該PVA系重合体フィルムの長さとしては、1,300m以上が好ましく、2,600m以上がより好ましく、5,000m以上がさらに好ましく、8,000m以上が特に好ましい。ロール状に巻き取られる当該PVA系重合体フィルムの長さが上記範囲にあることにより、偏光フィルム製造工程等においてフィルムロール切り替えによるロスを低減することができる。また、通常、ロール状に巻き取られるPVA系重合体フィルムの長さが長い方がシワの発生が起こり易いため、当該PVA系重合体フィルムの長さが上記範囲にある場合において本発明の効果がより効果的に発揮される。当該PVA系重合体フィルムの長さの上限としては、例えば、30,000mが挙げられる。
当該PVA系重合体フィルムのフィルムロールにおけるシワをさらに抑制するために、本発明以外の技術を併用してもよい。本発明以外の技術として、例えばフィルムの幅方向の厚み斑に伴う幅方法のフィルム巻き径のばらつきにより生じるタルミの抑制のため、特開2003−170491号公報に記載の技術を適用するのは有用である。
ロール状に巻き取られた当該PVA系重合体フィルムは、防湿包装し、フィルムロールのコア全体又はコアの両端部で重量を支える宙吊り状態で保管・輸送することが好ましい。上記宙吊り状態で保管・輸送する好ましい方法としては、ロール両端面より出ているコアを支持体に載せる方法、ロール両端面より出ているコアを支持体により吊るす方法、支持体の一部をコア内部に挿入する方法、コア内部に挿入した棒状治具を支持体に載せる方法、コア内部に挿入した棒状治具を支持体により吊るす方法が挙げられ、これらのうちロール両端面より出ているコアを支持体に載せる方法がより好ましい。また、PVA系重合体は吸湿性が高く、低湿度条件下以外の環境で保管・輸送されると容易に吸湿・膨潤してフィルムにシワを生じることがあるため、そのような環境下での保管・輸送が予測される場合には、十分な防湿包装を行う必要がある。
<光学フィルム等>
本発明のPVA系重合体フィルムは、光学的な欠陥の少ない偏光フィルム、位相差フィルム、特殊集光フィルム等の光学フィルムの原料(光学用PVA系重合体フィルム)として好適に使用できるが、それ以外の用途、例えば包装材料、ランドリーバッグ等の水溶性フィルム、人工大理石等を製造する際の離型フィルム等として使用することもできる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
[フィルムロールの外観の評価方法]
PVA系重合体フィルムを所定の長さ巻き取ったフィルムロールの表面を観察し、視認可能なシワが認められない場合を「A」と評価した。また、シワが認められる場合は、PVA系重合体フィルムをフィルムロールから巻き出し、50mm(フィルムの流れ方向)×25mm(フィルムの幅方向)にカットし、それを30℃の水に2分間浸漬した後、水中で約2倍に延伸した際のシワの残存状況を目視により確認し、以下の基準(B〜D)で評価を行った。
A:視認可能なシワは認められず
B:ごく僅かにシワが認められるが、実用上問題なし
C:若干のシワが認められるが、均一に延伸可能で、実用上重大な問題はなし
D:多数のシワが認められ、均一な延伸が困難
[フィルムの着色の評価方法]
PVA系重合体フィルムを所定の長さ巻き取ったフィルムロールのロール端面の色を目視で確認し、以下の基準で評価を行った。
A:白色又は無色で、着色は認められず
B:淡黄色で、着色はほとんどなし
C:黄色〜黄褐色で、わずかに着色が認められる
D:褐色〜赤褐色で、明瞭に着色が認められる
[フィルムの透明性の評価方法]
PVA系重合体フィルムの透明性を、得られたフィルムサンプルのヘイズ(濁り度)を測定して評価した。ヘイズの測定には、スガ試験機株式会社製ヘイズメーターHZ−1を用いた。ヘイズの値が1.2以下である場合を良好、1.2を超える場合を不良と評価した。
[金属元素(B)の含有量の測定方法]
(製膜原液中の金属元素(B)の含有量の測定方法)
製膜原液をテフロン(登録商標)シート上にサンプリングし、熱風乾燥機にて105℃で16時間乾燥させて測定用の試料を得た。この試料約5gを白金るつぼに量り取り、硝酸と硫酸を用いて乾式分解を行い、灰化した試料に塩酸を加えた後、テフロン(登録商標)製メスフラスコ(25mL)に定容し、孔径0.45μmのPTFEフィルターでろ過して試料溶液を得た。得られた試料溶液をICP−MS測定(高周波誘導結合プラズマ質量分析法:Perkin−Elmer製ELAN DRC II)に供した。なお、試料溶液中の各金属元素の含有量の算出は、各金属元素の標準液(SPEX CertiPrep,Inc.社製、XSTC−622)を用いて作成した検量線により行った。
プラズマ出力:1100W
ネブライザーガス流量:1.01L/min
補助ガス流量:1.10L/min
プラズマガス流量:18.00L/min
さらに、得られた各金属元素の各試料溶液中の含有量(質量)を、各試料溶液中のPVA系重合体(A)の質量で除し、PVA系重合体(A)当たりの各金属元素の含有量を算出した。なお、各試料溶液中のPVA系重合体(A)の質量は、試料の質量からグリセリン等の添加剤の質量を減じた値とした。また、得られた各金属元素の含有量の合計を金属元素(B)の含有量とした。
(PVA系重合体フィルム中の金属元素(B)の含有量の測定方法)
製膜原液を乾燥させた試料を用いる代わりに、製膜したPVA系重合体フィルムを測定用試料として用いたこと以外は、上記の製膜原液中の金属元素(B)の含有量の測定方法と同様の方法により、PVA系重合体フィルム中の金属元素(B)の含有量を算出した。
[実施例1]
PVA系重合体(A)として、けん化度99.9モル%、重合度2400、金属元素(B)の含有量0.005ppm未満のPVAを用いた。このPVAのチップ100質量部を35℃の蒸留水2500質量部に24時間浸漬した後、遠心脱水を行い、揮発分濃度70質量%のPVA含水チップを得た。
上記PVA含水チップ333質量部(PVA換算で100質量部)に、グリセリンを12質量部、並びに金属元素(B)を含む金属化合物としての酸化鉄(III)の微粉末(粒径約30μm)をPVAに対して1.43ppm(鉄換算でPVAに対して1ppm)及び硫酸アルミニウム16水和物(和光純薬製試薬一級)をPVAに対して4.67ppm(アルミニウム換算でPVAに対して0.4ppm)添加し、よく混合した。この混合物を二軸押出機に投入し、連続的に溶融押出製膜を行った。具体的には、上記混合物を最高温度130℃の二軸押出機で加熱溶融し、熱交換機で100℃に冷却し、製膜原液とした。この製膜原液を100℃のTダイより吐出させ、95℃の金属ドラム上にキャストし、乾燥させて水分率21質量%の含水状態のフィルムとした。このフィルムを上記金属ドラムから剥離した後、75℃の熱風乾燥炉を通過させ、フィルム幅1.2m、平均厚み60μm、揮発分濃度(水分率)4質量%のPVA系重合体フィルムを得た。このフィルムのヘイズは0.3であった。さらに、このフィルム及び上記製膜原液中に含まれる金属元素(B)の含有量を測定した。結果を表2に示す。
上記PVA系重合体フィルムの幅方向の両端部をそれぞれ3cmスリットし、巻取り機を用い、5.0Kgf/cmのフィルム張力で、外径12.7cm、コアの長さが1.4mのステンレス製円筒状コアに2,600mのフィルムを巻きつけ、PVA系重合体フィルムロールとした。このフィルムロールの外観を目視にて観察したところ、フィルムロール表面にわずかにシワが認められるものの実用上問題なく、B判定であった。また、このフィルムロール端面の色を観察したところ白色であり、A判定であった。
[実施例2〜5及び比較例1〜5]
表1に記載の種類及び量の金属元素(B)を含む金属化合物、界面活性剤(C)をPVA含水チップに添加したこと以外は実施例1と同様に操作して、PVA系重合体フィルムロールを得た。フィルムのヘイズ、フィルムロールの着色、外観(シワ)の評価結果を表1に、製膜原液及びフィルム中の金属元素(B)の含有量の測定結果を表2に示す。
[実施例6]
表1に記載の種類及び量の金属元素(B)を含む金属化合物、界面活性剤(C)をPVA含水チップに添加したこと、二軸押出機とTダイの間に200メッシュのフィルター(ろ過)を設置して製膜原液から金属元素(B)を含む金属化合物の一部を除去して製膜を実施したこと以外は実施例1と同様にして、PVA系重合体フィルムロールを得た。フィルムのヘイズ、フィルムロールの着色、外観(シワ)の評価結果を表1に、製膜原液及びフィルム中の金属元素(B)の含有量の測定結果を表2に示す。
[参考例1]
比較例1において、円筒状コアに巻き取るフィルムの長さを100mに変更したこと以外は比較例1と同様にして、PVA系重合体フィルムロールを得た。フィルムロールの表面に観察されるシワを評価したところ、C判定であった。
Figure 2013146533
Figure 2013146533
表1に示すように、金属元素(B)を0.2ppm以上50ppm以下含有する実施例のPVA系重合体フィルムは、フィルムロール表面のシワが少なく外観に優れ、着色もほとんどなく、透明性にも優れていた。金属元素(B)を特定量含まない比較例1及び2のPVA系重合体フィルムにおいては、フィルムロール表面に多数のシワが発生した。比較例3においては、界面活性剤(C)の添加量を増加させることで、金属元素(B)を特定量含まないことにより発生するシワは抑えられたものの、ヘイズが高くなり透明性に劣る結果となった。また、金属元素(B)の含有量が50ppmを超える比較例4及び5においては、シワの発生は抑えられるものの、フィルムの着色が激しく、透明性にも劣る結果となった。
本発明のPVA系重合体フィルムは、スリップ性に優れ、長尺に巻き取ったフィルムロールにおいてもシワの発生を抑制することができ、着色が起こり難く、透明性にも優れる。そのため、当該PVA系重合体フィルムは、偏光板用の偏光フィルム、位相差フィルム、集光フィルム等の光学フィルムの原料として小型器機から大型器機まで広い分野で活用することができ、特に大画面液晶ディスプレイ等における光学性能の均一性に優れた偏光フィルムの原料として好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. ポリビニルアルコール系重合体(A)を含有するポリビニルアルコール系重合体フィルムであって、
    遷移金属及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素(B)を含有し、
    上記金属元素(B)の含有量が、ポリビニルアルコール系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下であるポリビニルアルコール系重合体フィルム。
  2. 上記金属元素(B)が、クロム、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、チタン、亜鉛、銅及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である請求項1に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
  3. 上記金属元素(B)が、鉄を含む請求項2に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
  4. 上記金属元素(B)が、金属化合物として含有される請求項1、請求項2又は請求項3に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
  5. 上記金属化合物が、金属酸化物又は金属水酸化物である請求項4に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
  6. 界面活性剤(C)をさらに含有し、
    上記界面活性剤(C)の含有量が、ポリビニルアルコール系重合体(A)100質量部に対して0.001質量部以上1質量部以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
  7. ポリビニルアルコール系重合体(A)、並びに遷移金属及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素(B)を含有する製膜原液を用いて製膜する工程
    を有するポリビニルアルコール系重合体フィルムの製造方法であって、
    上記製膜原液における上記金属元素(B)の含有量が、ポリビニルアルコール系重合体(A)に対して0.2ppm以上50ppm以下である製造方法。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルムがコアに巻き取られてなるフィルムロール。
  9. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルムを用いて製造される光学フィルム。
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