JPWO2013031385A1 - 光学ガラス - Google Patents

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Abstract

モル%表示で、P25:18〜38%、B23:0〜15%、P25+B23:23〜40%、Nb25:4〜28%、TiO2:0〜20%、Nb25+TiO2:10〜30%、Li2O+Na2O+K2O:15〜35%、ZnO:21〜38%、を含み、BaO,WO3,Bi23及びSiO2を含まず、ZnOのモル%とLi2O+Na2O+K2Oの合計モル%との比:ZnO/(Li2O+Na2O+K2O)が0.8〜2.0である。

Description

本発明は光学ガラスに関するものである。更に詳しくは、液滴成形に適した光学ガラス及びその光学ガラスから成る光学素子に関するものである。
カメラ付き携帯電話に搭載される撮像レンズ、光ディスク装置に搭載される光ピックアップレンズやコリメータレンズ等、光学ガラスから成る様々なタイプの光学素子が広く用いられており、かかる光学素子の生産性向上と低コスト化の要望が高まっている。また、光学素子の製造に用いられるガラス成形方法として、液滴成形(ダイレクト精密プレス成形)が知られている。液滴成形は、ノズルから滴下したガラス滴をダイレクトに金型に受け、プレスして最終形状とする成形方法である。この成形方法では、ノズルの温度制御によりガラスの温度が制御され、ガラスの温度と粘度との関係から滴下するガラス滴の大きさが制御される。この液滴成形に用いることのできるガラスとしては、例えば特許文献1〜3で提案されているものが挙げられる。
特許文献1には、屈折率(nd)が約1.64〜1.72、アッベ数(νd)が29〜36、ガラス屈伏点温度(At)が520℃以下、液相温度(TL)が900℃以下のガラスが開示されている。特許文献1記載の実施例のガラスは、液相温度(TL)を下げる効果の大きいBaOを含んでおり、さらに、液相温度(TL)を下げる効果が大きく、かつ、ガラス屈伏点温度(At)及びガラス転移点温度(Tg)を下げる効果のあるWO3及びBi23のいずれか1つ以上を含んでいる。これらの成分が、低い液相温度(TL)と低いガラス屈伏点温度(At)及びガラス転移点温度(Tg)の実現に有効に作用していると推測される。
しかし、WO3を含んだガラスの液滴成形を行う場合、金型に超硬(WC)を用いると、同じW成分を含んでいるためガラスと金型との反応が進み、結果的にガラスが金型に融着して金型寿命が短くなってしまう。したがって、量産には不適当である。また、Bi23成分は低融点であるためガラスと金型との反応が進み、上記と同様にガラスが金型に融着して金型寿命が短くなってしまう。したがって、量産には不適当である。なお、特許文献1記載の実施例では、屈折率(nd)が1.68以上の組成について100〜300℃での線膨張係数(α)を実測すると、130×10-7/℃を超えていた。これはZnOの含有量が0〜15重量%と少ないことに起因していると推測される。
特許文献2には、屈折率(nd)が約1.69〜1.83、アッベ数(νd)が21〜35、ガラス屈伏点温度(At)が570℃以下の低融点ガラスが開示されている。しかし、このガラスは全てWO3を含んでいるため、金型に超硬(WC)を用いた場合、ガラスと金型との反応が進み、結果的にガラスが金型に融着して金型寿命が短くなってしまう。したがって、量産には不適当である。
特許文献3には、屈折率(nd)が1.6855、アッベ数(νd)が34.7のガラスが開示されている。そのガラスの実測値では、ガラス転移点温度(Tg)が476℃、ガラス屈伏点温度(At)が519℃、線膨張係数(α)が109×10-7/℃、液相温度(TL)が980℃以上であった。液相温度(TL)が高いことは、ZnO成分の含有量が48.94モル%と過剰なことに起因していると推測される。そして、液相温度(TL)が高いことによりノズルで失透が発生し易くなるため、このガラスは量産に不適当である。
特開2002−293572号公報 特開平7−97234号公報 特開昭54−112915号公報
ガラスのダイレクト精密プレス成形(液滴成形)は、前述したように、ガラス転移点温度(Tg)〜ガラス屈伏点温度(At)付近の温度範囲の金型にノズルから直接ガラスを滴下し、プレスすることにより行われる。ノズル温度は通常1200℃から900℃程度に設定されるため、高温のガラス滴が金型に接触してプレス成形される。ガラス転移点温度(Tg)が500℃を超えると金型温度は550℃を超えるため、高温のガラスが金型表面に接触することによって金型とガラスとの反応が進みやすくなる。これが金型寿命を短くする要因となっている。
さらに、金型材質に超硬(WC)を用いた場合、前述したように、WO3を含んだガラスは金型表面と反応しやすいため、短時間でガラスが金型に融着してしまう。この融着した部分のはがれた跡が傷として金型表面に残ると、光学素子の表面に転写されて不具合を引き起こす原因となる。また、ガラス成分に融点の低いBi23が存在する場合も、金型と反応しやすくなるため上記と同様の問題がある。
ガラスの液滴成形は、重量のバラツキの生じにくい粘度で実施される。したがって、液相温度(TL)は液滴成形に好適な粘度の温度より低いことが必要である。つまり、液相温度(TL)は900℃以下であることが必要である。また、プレス成型時及びプレス後のガラスの冷却時において線膨張係数α(+100〜+300℃)が大きいと、熱応力が大きくなるため、割れやカケ等が発生しやすくなる。ガラスの急冷を伴うダイレクト精密プレス方式においては、線膨張係数α(+100〜+300℃)が130×10-7/℃を超えると、割れが頻発するため特に問題となっている。したがって、ガラスの線膨張係数α(+100〜+300℃)は130×10-7/℃以下であることが望ましい。さらに、製造時の作業環境を考慮して、PbO,フッ素化合物,As23,BaO,TeO2,Tl2O,CdOをガラスに含有しないことが望まれている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、BaO,WO3及びBi23を含まず、ガラス転移点温度(Tg)が500℃以下であり、100〜300℃での線膨張係数(α)が130×10-7/℃以下であり、液相温度(TL)が900℃以下であり、屈折率(nd)が1.68〜1.78、アッベ数(νd)が26〜35の中屈折率・高分散の光学恒数を有する、液滴成形に好適な光学ガラス及びその光学ガラスから成る光学素子を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の光学ガラスは、モル%表示で、P25:18〜38%、B23:0〜15%、P25+B23:23〜40%、Nb25:4〜28%、TiO2:0〜20%、Nb25+TiO2:10〜30%、Li2O+Na2O+K2O:15〜35%、ZnO:21〜38%、を含み、BaO,WO3,Bi23及びSiO2を含まず、ZnOのモル%とLi2O+Na2O+K2Oの合計モル%との比:ZnO/(Li2O+Na2O+K2O)が0.8〜2.0であることを特徴とする。以下、特に断りのない限り「%」は「モル%」を意味するものとする。
また、本発明の光学素子は、上記光学ガラスから成ることを特徴とする。このような光学素子の例としては、レンズ,プリズム又は反射ミラー用ガラスが挙げられる。
本発明の光学ガラスでは、所定のガラス成分を特定量含有させることにより、BaO,WO3及びBi23を含まず、ガラス転移点温度(Tg)が500℃以下であり、100〜300℃での線膨張係数(α)が130×10-7/℃以下であり、液相温度(TL)が900℃以下であり、屈折率(nd)が1.68〜1.78、アッベ数(νd)が26〜35の中屈折率・高分散の光学恒数を有する、液滴成形に好適な安定な硝材を実現することができる。また、本発明の光学素子は、前記光学ガラスの液滴成形により作製可能であるため、前記光学ガラスの特性を有しながら、高い生産効率と低コスト化を図ることができる。
液滴成形によるレンズ作製の第1具体例を示す概略工程図。 液滴成形によるレンズ作製の第2具体例を示す概略工程図。
以下、本発明の光学ガラスにおける各成分の組成範囲について、前記のように限定した理由等を説明する。
25は、ガラスを形成する主成分であり、必須成分である。その量が18%未満では、安定なガラスが得られない。また、38%を超えると耐候性が悪くなる。そこで、P25の含有量を18〜38%とした。好ましい範囲は20〜36%である。より好ましくは25〜30%である。
23は、ガラスの安定化に効果があるが、15%を超えると液相温度(TL)が高くなり、液相温度(TL)を900℃以下に維持するのが困難になる。そこで、B23の含有量を0〜15%とした。好ましい範囲は0〜10%である。より好ましくは0〜8%である。
25とB23の合計量は、低Tg化、低TL化、低α化を考慮して23〜40モル%の範囲とする。好ましい範囲は24〜38%の範囲である。より好ましくは26〜34%の範囲である。
Nb25は屈折率(nd)を高め、分散を大きくして、アッベ数(νd)の数値を小さくする効果がある。4%以上含有させることでガラスが安定になるが、28%を超えると液相温度(TL)が急激に上昇し、液相温度(TL)を900℃以下に維持するのが困難になる。そこで、Nb25の含有量を4〜28%とした。好ましい範囲は5〜23%である。より好ましくは9〜17%である。
TiO2も屈折率を高め、アッベ数(νd)を小さくする効果があり、またNb25と同時に使用することで液相温度(TL)を下げる効果がある。しかし、20%を超えるとガラスが着色し易くなる。ゆえにTiO2は20%以下の範囲で使用するのが好ましい。好ましい範囲は3〜17%である。より好ましくは4〜12%である。
Nb25とTiO2の合計量が10%未満では、アッベ数(νd)を目的の35以下にすることが困難になる。また、30%を超えるとガラス転移点温度(Tg)を500℃以下に維持することが困難になる。そこで、Nb25+TiO2の含有量を10〜30%とした。好ましい範囲は12〜26%の範囲である。より好ましくは13〜23%の範囲である。
Li2O,Na2O,K2Oの各成分は、いずれもガラス転移点温度(Tg)及びガラス屈伏点温度(At)を下げる効果がある。Li2O,Na2O,K2Oの合計量が15%未満では液相温度(TL)が高くなり、液相温度(TL)を900℃以下に維持することが困難になる。また、35%を超えると耐候性が悪化しやすくなる。そこで、Li2O+Na2O+K2Oの含有量(R2Oの合計;ただし、R=Li,Na,K)を15〜35%とした。好ましい範囲は16〜30%である。より好ましくは18〜27%である。
Li2OとNa2Oは、それぞれ32%を超えるとガラスが揮発しやすくなるため、脈理が入り易くなる。したがって、Li2O:0〜32%、Na2O:0〜32%が好ましい範囲であり、より好ましい範囲はLi2Oが0〜28%、Na2Oが0〜30%である。更に好ましい範囲は、Li2Oが0〜25%、Na2Oが0〜25%である。
2Oは、Li2OやNa2Oと比較して線膨張係数(α)がやや大きくなり、また液相温度(TL)もやや悪化するように作用する。そのため、30%を超えると線膨張係数(α)の130×10-7/℃以下の維持と液相温度(TL)の900℃以下の維持が困難になる。したがって、K2O:0〜30%が好ましい範囲であり、なかでも0〜25%の範囲が好ましい。より好ましい範囲は0〜23%であり、更に好ましい範囲は0〜15%である。
低Tg化、低α化、低TL化の観点から、Li2O,Na2O,K2Oの最も好適な範囲は、Li2Oが2〜15%、Na2Oが5〜20%、K2Oが0〜12%の範囲である。
ZnOには、屈折率を高め、ガラス転移点温度(Tg)及びガラス屈伏点温度(At)を低下させ、かつ、線膨張係数(α)を小さくする効果がある。21%未満ではその効果が十分でなく、38%を超えるとガラスが失透しやすくなるため液相温度(TL)を900℃以下にするのが困難になる。そこで、ZnOの含有量を21〜38%とした。好ましい範囲は22〜36%である。より好ましくは24〜34%である。
ZnOのモル%とLi2O+Na2O+K2Oの合計のモル%との比:ZnO/(Li2O+Na2O+K2O)を0.8〜2.0の範囲とすることで、線膨張係数(α)を130×10-7/℃以下に維持するとともに、ガラス転移点温度(Tg)を500℃以下に維持し、かつ、液相温度(TL)を900℃以下にするのが容易になる。この比:ZnO/(Li2O+Na2O+K2O)は、0.9〜1.5の範囲が好ましい。より好ましくは1.0〜1.3の範囲である。
MgO,CaO,SrOには、それぞれ液相温度(TL)を下げる効果があり、ZnOと置換して光学恒数の調整に用いることができる。しかし、ガラス転移点温度(Tg)及びガラス屈伏点温度(At)が、ZnOと比較して高くなる傾向にあるため、各々15%以下(MgO:0〜15%、CaO:0〜15%、SrO:0〜15%)で使用するのが好ましい。より好ましい範囲は、MgOが0〜10%、CaOが0〜12%、SrOが0〜12%である。更に好ましい範囲は、MgOが0〜5%、CaOが0〜10%、SrOが0〜10%である。
Sb23及びSnO2は熔融の際に清澄剤として、又は消色剤として使用することができる。その量は、0〜0.5%で十分である(Sb23:0〜0.5%、SnO2:0〜0.5%)。必要なければ含有させないのが好ましい。
Al23は耐候性に有効な成分であるが、本発明のようにZnOを大量に含んだ組成範囲では、3%を超えるとガラスが失透し易くなる。したがって、Al23:0〜3%が好ましい範囲であり、より好ましい範囲は0〜2%である。耐候性に問題が無ければ使用しないのが最良である。
La23,Gd23,Y23,Ta25は光学恒数の調整に使用できるが、いずれも液相温度(TL)が悪化するので各3%以下の使用が好ましい(La23:0〜3%、Gd23:0〜3%、Y23:0〜3%、Ta25:0〜3%)。より好ましい範囲は各0〜1%である。必要なければ含有しないのが最良である。
SiO2とZrO2は、本発明のようにZnOを多く含んだ組成範囲のガラスに導入すると、極度にガラスの安定性が悪化して失透し易くなるので不含有が好ましい。
WO3とBi23は、ガラスの液相温度(TL)を低下させ、かつ、ガラス転移点温度(Tg)及びガラス屈伏点温度(At)を下げる成分ではあるが、金型との反応が顕著に進み易くなりガラスが金型に融着するため不含有が好ましい。
BaOは液相温度(TL)を下げる有効な成分であるが、毒物及び劇物取締法の劇物に該当するため不含有が好ましい。
As23は、毒物及び劇物取締法の毒物に該当するため不含有が好ましい。F成分(フッ化物),PbO,TeO2,Tl2O,CdOは、製造時の作業環境に配慮し、作業者の安全性を確保するという観点から、いずれの成分も不含有が好ましい。GeO2は高価原料のため不含有が好ましい。
本発明に係る光学ガラスのより安定した量産性を実現するために、ガラス転移点温度(Tg)は500℃以下であることが好ましく、480℃以下にするのがより好ましく、460℃以下にするのが更に好ましく、450℃以下にするのが最も好ましい。また、ガラス屈伏点温度(At)の範囲を550℃以下にするのが好ましく、520℃以下にするのがより好ましく、500℃以下にするのが更に好ましい。
線膨張係数(α)は100〜300℃で130×10-7/℃以下であることが好ましく、125×10-7/℃以下がより好ましく、120×10-7/℃以下が更に好ましく、118×10-7/℃以下が最も好ましい。液相温度(TL)は900℃以下であるが、860℃以下が好ましく、840℃以下がより好ましく、820℃以下が更に好ましい。d線に対する屈折率(nd)が1.68〜1.78、アッベ数(νd)が26〜35の範囲の光学恒数を有することが好ましく、nd:1.69〜1.72、νd:を28〜33にすることが更に好ましい。
本発明に係る光学ガラスは、デジタルカメラ,カメラ付き携帯電話等の光学機器に搭載される光学素子(例えば、レンズ,プリズム,反射ミラー用ガラス等)として用いることができる。また、この光学ガラスを光学素子に成形する方法として、ダイレクト精密プレス方式(液滴成形方式)を用いることができる。この方式は、前述したように、ガラス流出ノズルから所要重量のガラス滴を分離し、加熱した金型上に直接滴下し、プレス成形することにより最終製品形状とするものである。この方法によれば研削・研磨工程が不要となり、生産性が向上し、また自由曲面や非球面といった加工困難な形状の光学素子を得ることができる。したがって、高い生産効率と低コスト化を図ることができる。
図1に、液滴成形によるレンズ作製の第1具体例を示す。図1に示すように、ガラス熔融坩堝3内の熔融ガラス2を攪拌棒1で攪拌してノズル4から押し出し、ガラス滴5を下金型7上で滴下する。下金型7上に滴下されたガラス滴6を、上金型8でプレス成形すると、レンズ形状のガラス部品9が得られる。
図2に、液滴成形によるレンズ作製の第2具体例を示す。図2に示すように、ガラス熔融坩堝3内の熔融ガラス2を攪拌棒1で攪拌してノズル4から押し出し、貫通細孔10Aが設けられている部材10上でガラス滴5を滴下する。貫通細孔10Aに入りかけたガラス滴5Aの一部は、貫通細孔10Aを通過して、微小ガラス滴5Bとなる。下金型7上に滴下された微小ガラス滴6Aを、上金型8でプレス成形すると、レンズ形状のガラス部品9が得られる。
以下、本発明を実施した光学ガラスの構成等を、実施例1〜103及び比較例1〜3を挙げて更に具体的に説明する。なお、比較例1は前記特許文献3の実施例8をモル%換算したものであり、比較例2は前記特許文献1の実施例3をモル%換算したものであり、比較例3は前記特許文献1の実施例35をモル%換算したものである。
表1〜14に示す目標組成(モル%)となるように、酸化物,水酸化物,炭酸塩,燐酸塩,及び硝酸塩の原料を所定の割合で秤量混合した後、白金坩堝に投入し、1000〜1300℃の温度で1〜3時間熔融し、攪拌均質化した後、金型等に鋳込み、徐冷することにより実施例1〜103及び比較例1〜3の各サンプルを作製した。各サンプルについて、d線に対する屈折率(nd),アッベ数(νd),ガラス転移点温度(Tg),ガラス屈伏点温度(At),線膨張係数(α)及び液相温度(TL)を測定した。測定結果を表1〜14に合わせて示す。
(各物性の評価手段)
屈折率(nd),アッベ数(νd),ガラス転移点温度(Tg),線膨張係数(α)の測定は、日本光学硝子工業会規格(JOGIS)に規定された試験方法に準じて行った。屈折率(nd)及びアッベ数(νd)は、上述したように鋳型に鋳込んだガラスを室温(25℃)まで−50℃/時間の冷却速度で徐冷して得られたサンプルについて、カルニュー光学工業社製の測定装置「KPR−200」を用いて測定した。また、ガラス転移点温度(Tg)及びガラス屈伏点温度(At)並びに100〜300℃での線膨張係数(α)は、セイコーインスツルメンツ社製の熱機械的分析装置「TMA/SS6000」を用いて、毎分10℃の昇温条件で測定した。液相温度(TL)は、500〜1000℃の温度勾配のついた失透試験炉に30分保持し、取り出し後、倍率40倍の顕微鏡により失透の有無を観察した結果である。なお、比較例1の液相温度(TL)は各実施例と同条件で測定した結果である。
表1〜14に示す測定結果から分かるように、実施例1〜103(表1〜13)では、ガラス転移点温度(Tg)が500℃以下であり、100〜300℃での線膨張係数(α)が130×10-7/℃以下であり、液相温度(TL)が900℃以下であり、屈折率(nd)が1.68〜1.78、アッベ数(νd)が26〜35の中屈折率・高分散の光学恒数を有している。それに対し、比較例1(表14)では、液相温度(TL)が900℃を超えている。また、比較例2,3(表14)では、100〜300℃での線膨張係数(α)が130×10-7/℃を超えており、BaOやWO3を含んでいる。
Figure 2013031385
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Claims (10)

  1. モル%表示で、
    25:18〜38%、
    23:0〜15%、
    25+B23:23〜40%、
    Nb25:4〜28%、
    TiO2:0〜20%、
    Nb25+TiO2:10〜30%、
    Li2O+Na2O+K2O:15〜35%、
    ZnO:21〜38%、
    を含み、
    BaO,WO3,Bi23及びSiO2を含まず、
    ZnOのモル%とLi2O+Na2O+K2Oの合計モル%との比:ZnO/(Li2O+Na2O+K2O)が0.8〜2.0であることを特徴とする光学ガラス。
  2. モル%表示で、
    Li2O:0〜32%、
    Na2O:0〜32%、
    2O:0〜30%、
    MgO:0〜15%、
    CaO:0〜15%、
    SrO:0〜15%、
    Sb23:0〜0.5%、
    SnO2:0〜0.5%、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の光学ガラス。
  3. モル%表示で、
    Al23:0〜3%、
    La23:0〜3%、
    Gd23:0〜3%、
    23:0〜3%、
    Ta25:0〜3%、
    を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の光学ガラス。
  4. ZrO2,As23,F成分,PbO,TeO2,Tl2O,CdO及びGeO2をいずれも含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  5. d線に対する屈折率(nd)が1.68〜1.78、アッベ数(νd)が26〜35の範囲の光学恒数を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  6. ガラス転移点温度(Tg)が500℃以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  7. 100〜300℃での線膨張係数(α)が130×10-7/℃以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  8. 液相温度(TL)が900℃以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学ガラスから成ることを特徴とする光学素子。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学ガラスをダイレクト精密プレス方式で液滴成形して成ることを特徴とする光学素子。
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