JPWO2013008851A1 - 超電導薄膜及び超電導薄膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

金属基材と金属酸化物層との密着性を高める。超電導薄膜(1)は、金属基材(10)と、この金属基材(10)の主面に形成され、不動態化可能な金属元素を主体とする金属層(22)と、この金属層(22)に形成され、不動態化された前記金属元素を主体とする金属酸化物層(24)と、この金属酸化物層(24)上に直接又は中間層を介して形成された、酸化物超電導体を主体とする超電導層(40)と、を備える。

Description

本発明は、超電導薄膜及び超電導薄膜の製造方法に関する。
従来から、金属基材上に酸化物超電導体を主体とした超電導層を成膜し、超電導薄膜を製造する試みが数多く提案されている。なかでも、REBaCu7−dの組成式で表される酸化物超電導体(RE系超電導体とも呼ばれ、dは酸素不定比量でREは希土類元素である)を用い、テープ状の金属基材上に成膜した超電導線は、高い電流特性が得られることから、現在、盛んに研究開発が進められている超電導膜のひとつである。また、この超電導線を用いた電力機器等に関する試作品が、多数、作製される段階にまで達している。
従って、超電導線をはじめとして超電導薄膜の製造技術においては、製造工程として、産業化へ向けた大量生産体制を確立することが望まれており、信頼性の高い安定したプロセスの開発が急務とされる状況にある。
しかし、超電導薄膜の製造段階で、金属基材を構成する金属元素が拡散して金属基材とその上層(中間層又は超電導層)との界面において金属元素が部分的に酸化反応したり、金属元素が上層の構成材料と部分的に界面反応したりして、成膜した層間において剥離が生じる場合があった。
そこで、特許文献1(特開2010−123475号公報)には、Ni基合金を含む金属基材の直上に酸化クロムを主体とする金属酸化物層を形成した後に当該金属酸化物層上に超電導層を形成することにより、金属基材の金属元素の拡散を抑制して剥離に繋がる金属元素の反応を抑える超電導薄膜の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1のような方法では、超電導薄膜の製造後において金属基材と金属酸化物層の密着性が悪化して、金属基材と金属酸化物層との間で剥離が生じる虞がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、金属基材を構成する金属元素の拡散を抑制することが可能であり、更に、金属基材と金属酸化物層との密着性が高い超電導薄膜及び超電導薄膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は下記の手段によって解決された。
<1>金属基材と、前記金属基材の主面に形成され、不動態化可能な金属元素を主体とする金属層と、前記金属層に形成され、不動態化された前記金属元素を主体とする金属酸化物層と、前記金属酸化物層上に直接又は中間層を介して形成された、酸化物超電導体を主体とする超電導層と、を備える超電導薄膜。
<2>前記金属酸化物層は、組成式がAij(1<(j/i)≦3)で表され、前記金属元素のAは、Al、Cr及び希土類元素から選ばれる少なくとも1つである、<1>に記載の超電導薄膜。
<3>前記金属層と前記金属酸化物層の間には、前記金属元素の酸化物と前記金属元素とが混在し、且つ、前記金属元素に対する前記金属元素の酸化物の比率が前記金属層から前記金属酸化物層の積層方向に向かって連続的に大きくされた組成傾斜層、をさらに備える<1>又は<2>に記載の超電導薄膜。
<4>前記金属酸化物層の厚みは、10nm以上である、<1>〜<3>の何れか1つに記載の超電導薄膜。
<5>前記金属酸化物層の厚みは、300nm以下である、<1>〜<4>の何れか1つに記載の超電導薄膜。
<6>前記金属基材の少なくとも前記主面がNi基合金又はFe基合金からなる、<1>〜<5>の何れか1つに記載の超電導薄膜。
<7>金属基材の主面に、不動態化可能な金属元素を主体とする金属層を形成する工程と、前記金属層の一部が残るように前記金属元素を酸化することにより、前記金属層の表面に不動態化した金属酸化物層を形成する工程と、前記金属層の一部が残るように、前記金属酸化物層の表面に直接又は中間層を介して酸化物超電導体を主体とする超電導層を形成する工程と、を順に有する超電導薄膜の製造方法。
<8>前記金属酸化物層を形成する工程では、前記金属層を酸素含有雰囲気下で熱処理して前記金属酸化物層を形成する、<7>に記載の超電導薄膜の製造方法。
<9>前記金属層を形成する工程及び前記金属酸化物層を形成する工程では、前記金属元素に対する前記金属元素の酸化物の比率が前記金属層から前記金属酸化物層の積層方向に向かって連続的に大きくなるよう、前記金属層と前記金属酸化物層との間に組成傾斜層を形成する、<7>又は<8>に記載の超電導薄膜の製造方法。
本発明によれば、金属基材を構成する金属元素の拡散を抑制することが可能であり、更に、金属基材と金属酸化物層との密着性が高い超電導薄膜及び超電導薄膜の製造方法を提供することができた。
図1は、本発明の実施形態に係る超電導薄膜の積層構造を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係る超電導薄膜の詳細構成を示す断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る超電導薄膜の製造方法の工程図である。 図4は、図3に示す工程図から続く工程図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る超電導薄膜及び超電導薄膜の製造方法について具体的に説明する。なお、図中、同一又は対応する機能を有する部材(構成要素)には同じ符号を付して適宜説明を省略する。また、以下で説明する場合に用いる「上」及び「下」という用語は、便宜的に用いるものであって、方向に拘束されるべきでない。
<超電導薄膜の概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係る超電導薄膜1の積層構造を示す図である。
図1に示すように、超電導薄膜1は、金属基材10上に拡散抑制層20、中間層30、超電導層40、保護層50が順に形成された積層構造を有している。
金属基材10は、拡散抑制層20側に拡散する金属元素を含んだ基材である。
金属基材10の材料としては、例えば、強度及び耐熱性に優れた、Mo,Ta,Ag,Cu,Fe,Nb,Ni,W、Mn等の金属又はこれらの合金を用いることができる。中でも、耐食性という観点からFeやNiの金属又はこれらの合金を用いることが好ましい。そして、特に好ましいのは、低磁性の無配向金属基板として用いられ、耐食性及び耐熱性の点で優れているステンレスやハステロイ(登録商標)、Ni基合金、Fe基合金である。しかし、これらの金属基板に含有される、FeやNiは拡散抑制層20側に拡散しやすい金属元素である
金属基材10の形状は、特に限定されることはなく、板材、線材、条体等の種々の形状のものを用いることができる。例えば長尺状の金属基材を用いると、超電導薄膜1を超電導線として適用することができる。また、金属基材10の厚みは、特に限定されないが、例えば0.01mm以上10mm以下とされている。
拡散抑制層20は、金属基材10の金属元素の拡散を抑制して剥離に繋がる金属元素の反応を抑える層であり、詳細は後述するが従来に比べて金属基材10との密着性が高い。
中間層30は、超電導層40において高い面内配向性を実現するために金属基材10上に形成される層であり、熱膨張率や格子定数等の物理的な特性値が金属基材10と超電導層40を構成する酸化物超電導体との中間的な値を示す。中間層30の厚みは、特に限定されないが、例えば1nm以上100nm以下とされている。なお、具体的な層構成については、後述する。
超電導層40は、中間層30上に形成され、酸化物超電導体、特に銅酸化物超電導体で構成されている。この銅酸化物超電導体としては、REBaCu7−δ(RE−123と称す),BiSrCaCu8+δ(BiサイトにPbドープしたものも含む),BiSrCaCu10+δ(BiサイトにPbドープしたものも含む),(La,Ba)CuO4−δ,(Ca,Sr)CuO2−δ[CaサイトはBaであってもよい],(Nd,Ce)CuO4−δ,(Cu,Mo)Sr(Ce,Y)CuO [(Cu,Mo)−12s2と称し、s=1、2、3,4である],Ba(Pb,Bi)O又はTlBaCan−1Cu2n+4(nは2以上の整数である)等の組成式で表される結晶材料を用いることができる。また、銅酸化物超電導体は、これら結晶材料を組み合わせて構成することもできる。
以上の結晶材料の中でも、超電導特性が良くて結晶構造が単純であるという理由から、REBaCu7−δを用いることが好ましい。また、結晶材料は、多結晶材料であっても単結晶材料であってもよい。
上記REBaCu7−δ中のREは、Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er,Tm,YbやLuなどの単一の希土類元素又は複数の希土類元素であり、これらの中でもBaサイトと置換が起き難い等の理由でYであることが好ましい。また、δは、酸素不定比量であり、例えば0以上1以下であり、超電導転移温度が高いという観点から0に近いほど好ましい。なお、酸素不定比量は、オートクレーブ等の装置を用いて高圧酸素アニール等を行えば、δは0未満、すなわち、負の値をとることもある。
また、REBaCu7−δ以外の結晶材料のδも酸素不定比量を表し、例えば0以上1以下である。
超電導層40の膜厚は、特に限定されないが、例えば500nm以上3000nm以下である。
超電導層40の形成(成膜)方法としては、例えばTFA−MOD(Metal Organic Deposition using TriFluoroAcetates)法、PLD(Pulse Laser Deposition)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、又はスパッタ法などが挙げられる。これら成膜方法の中でも、高真空を必要としない、大面積、複雑な形状の金属基材10にも成膜可能、量産性に優れているという理由からMOCVD法を用いることが好ましい。
以上のような超電導層40の上面には、例えばスパッタ法により銀からなる保護層50が成膜されている。また、保護層50を成膜して超電導薄膜1を製造した後、超電導薄膜1に熱処理を施してもよい。
<超電導薄膜の詳細構成>
図2は、本発明の実施形態に係る超電導薄膜1の詳細構成を示す断面図である。
図2に示すように、超電導薄膜1の中間層30は、ベッド層32と、配向層34と、LMO層36と、キャップ層38と、を順に積層した構成である。さらに本実施形態では、このような中間層30と金属基材10との間に拡散抑制層20が設けられている。
ベッド層32は、金属基材10上に形成され、配向層34の2軸配向性を向上させるための層である。ベッド層32の構成材料としては、GdZr7−δ(−1<δ<1、以下GZOを称す)、YAlO(イットリウムアルミネート)、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、Y、Gd、Al、B、Sc、Cr、REZrO及びRE等を用いることができる。ここで、REは、単一の希土類元素又は複数の希土類元素を表す。なお、ベッド層32は、配向層34の2軸配向性を向上させるとともに、例えば拡散抑制層20と同様に金属基材10の金属元素が拡散するのを抑制する拡散抑制機能など他の機能を有していてもよい。なお、2軸配向性を向上させる機能を持たせるためには、GZOをベッド層32の構成材料として用いることが好ましい。
ベッド層32の厚みは、特に限定されないが、当該ベッド層32の機能の低下を抑制するという観点から10nm以上であることが好ましく、金属基材10の反りを抑制するという観点から500nm以下であることが好ましい。
ベッド層32の形成(成膜)方法としては、例えばTFA−MOD法、PLD法、CVD法、MOCVD法、又はスパッタ法等が挙げられる。中でも製造が容易であるという観点からスパッタ法を用いることが好ましい。
配向層34は、ベッド層32上に形成され、超電導層40の結晶を一定の方向に配向させるための層である。配向層34の構成材料としては、NbOやMgO等の多結晶材料が挙げられる。また、ベッド層32と同様の材料、例えばGZOを用いることもできる。
配向層34の膜厚は、特に限定されないが、例えば1nm以上20nm以下である。
配向層34の形成(成膜)方法としては、例えばアルゴン、酸素、又はアルゴンと酸素の混合ガス雰囲気中でIBAD(Ion Beam Assisted Deposition)法により成膜する方法が挙げられる。IBAD法では、アシストイオンビームを成膜面に対して斜め方向から照射しながら、RFスパッタ(又はイオンビームスパッタ)により蒸着源(MgO等)からはじき出された蒸着粒子を成膜面に堆積させて成膜する。
なお、配向層34の成膜には、蒸着源を例えばMgとして、アルゴンと酸素の混合ガス雰囲気中でスパッタすることにより、はじき出されたMgと酸素を反応させてMgOを成膜させる反応性スパッタを利用することもできる。また、配向層34は、エピタキシャル法により成膜した層とIBADにより成膜した層とからなる複合層であってもよい。
LMO層36は、配向層34とキャップ層38の間に配置され、キャップ層38の格子整合性を向上させる機能を有している。このようなLMO層36は、組成式がLaMnO3+δ(δは酸素不定比量)で表される結晶材料で構成された酸化物層である。なお、δの値は、特に限定されないが、例えば−1<δ<1である。また、LMO層36は、LMOの結晶格子が立方晶となる相転移温度を低くできるという観点から、組成式がLa(Mn1−x3+δ(M=Cr,Al,Co及びTiから選ばれる少なくとも1つであって、δは酸素不定比量であり、0<z/w<2、0<x≦1である)で表される結晶材料で構成された酸化物層であることが好ましい。
LMO層36の厚みは、特に限定されないが、LMO層36の表面粗を抑制するという観点から100nm以下であることが好ましく、製造上の観点から4nm以上であることが好ましい。
LMO層36の形成(成膜)方法としては、金属基材10を加熱しながら行うPLD法やRFスパッタリング法による成膜が挙げられる。
キャップ層38は、LMO層36上に形成され、LMO層36を保護するとともに超電導層40との格子整合性をさらに高めるための層である。具体的には、希土類元素を含有し、かつ自己配向性を有する蛍石型結晶構造体で構成されている。この蛍石型結晶構造体は、例えばCeO及びPrOから選ばれる少なくとも1つである。また、キャップ層38は蛍石型結晶構造体を主に備えていればよく、他に不純物を含有していてもよい。
キャップ層38の膜厚は、特に限定されないが、十分な配向性を得るには50nm以上が好ましく、300nm以上であればさらに好ましい。ただし、600nm を超えると成膜時間が増大するので、600nm以下とすることが好ましい。
キャップ層38の形成(成膜)方法としては、PLD法やRF(radio frequency)スパッタ法による成膜が挙げられる。
そして、本実施形態では、これら各層32〜38からなる中間層30と金属基材10との間に設けられた拡散抑制層20は、金属層22と金属酸化物層24とで構成されている。
金属層22は、金属基材10の主面に形成され、不動態化可能な金属元素を主体としている。このように、金属基材10の主面上を金属層22とすることで、これらの間の界面が金属同士となるので金属基材10と金属層22の親和性を高めることができ、金属基材10と金属層22との密着性を高めることができる。なお、上記「主体」とは、金属層22に含まれる構成成分中で含有量が最も多いことを示す。
金属層22の金属元素の種類は、特に限定されないが、具体的に、Al、Cr及び希土類元素から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。金属層22が金属基材10よりも中間層30や超電導層40に距離的に近くなる分だけ金属基材10を構成する金属元素よりも中間層30への拡散速度が遅いことが好ましく、具体的に金属層22の金属元素は、Cr及び希土類元素から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。一方で、酸化したときに不動態化し易いという観点から、Al及びCrから選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
金属層22の厚みは、特に限定されないが、1nmよりも薄いと膜の均一性が低下して密着性を高めることができなくなるため1nm以上であることが好ましい。また、より安定した密着性を確保するという観点から5nm以上であることが好ましい。ただし、厚くし過ぎるとコスト高や反りを誘発するため例えば100nm以下であることが好ましい。
次に、金属酸化物層24は、金属基材10と金属層22の金属元素の拡散を抑制するための層であり、金属層22の表面に形成され、金属層22に含有される金属元素と同一の金属元素が酸化により不動態化されたものである。なお、不動態化しているかどうかは、金属酸化物層24の構成材料をX線回折測定等で確かめることによって確認することができる。
そして、このように金属層22の金属元素と金属酸化物層24の金属元素を、同一の金属元素とすることで、金属層22と金属酸化物層24の親和性を高めることができ、金属層22と金属酸化物層24との密着性を高めることができる。したがって、上述したように金属基材10と金属層22との密着性も高くなることを考慮すると、金属層22という媒体を介すことで金属基材10と金属酸化物層24との密着性が高くなる。なお、上記「主体」とは、金属酸化物層24に含まれる構成成分中で含有量が最も多いことを示す。
金属酸化物層24を構成する材料は、組成式がAij(1<(j/i)≦3)で表され、金属層22に含有される金属元素のAは、Al、Cr及び希土類元素から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。これらの中でも、上述した不動態化し易いという観点から金属元素のAは、Al及びCrから選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。なお、金属酸化物層24を構成する材料は、一般的にはAで表記されるが、酸素状態に変化があるため、実質的な組成式はAij(1<(j/i)≦3)となる。なお、以下、組成式Crij(1<(j/i)≦3)と組成式Alij(1<(j/i)≦3)は、それぞれCr、Alとも表記する。
金属酸化物層24の厚みは、特に限定されないが、金属層22を媒体として金属基材10と金属酸化物層24との密着性を高めるという観点と金属基材10と金属層22に含有される金属元素の拡散を抑制するという観点とに基づき、金属層22よりも厚い方が好ましい。具体的に、金属酸化物層24の厚みは、金属基材10と金属層22に含有される金属元素の拡散を抑制する機能を発揮させ、層間剥離及びフクレの発生を防止するという観点から、10nm以上であることが好ましい。また、金属基材10と金属層22に含有される金属元素の拡散を実質的に皆無にするという観点から、30nm以上であることが好ましい。ただし、厚くし過ぎると金属酸化物層24そのものに亀裂や剥離が生じる恐れがあるため例えば300nm以下であることが好ましい。
さらに、金属基材10と金属酸化物層24との密着性をより高めるという観点から、金属層22と金属酸化物層24の間に、金属層22に含有される金属元素と金属酸化物層24に含有される金属酸化物とが混在し、且つ、金属元素に対する金属酸化物の比率が金属層22から金属酸化物層24への積層方向(金属基材10から超電導層40に向かう方向)に向かって連続的に大きくされた組成傾斜層(不図示)を備えていることが好ましい。
<超電導薄膜の製造方法>
次に、以上のような超電導薄膜1の製造方法について具体的に説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る超電導薄膜1の製造方法の工程図である。図4は、図3に示す工程図から続く工程図である。
−金属層形成工程−
本発明の実施形態に係る超電導薄膜1の製造方法では、まず、図3(A)に示すように金属基材10の主面上に、不動態化可能な金属元素を主体とする金属層22Aを形成する金属層形成工程を行う。ここで、金属層22Aの形成は、後の全工程を行った後、つまり超電導薄膜1の完成後に金属層22Aの一部が残るような厚みで形成する。具体的な厚さは特に限定されないが、例えば10nm以上500nm以下である。
金属層22Aの形成方法としては、例えばTFA−MOD法、PLD法、CVD法、MOCVD法、又はスパッタ法などが挙げられる。
−金属酸化物層形成工程−
次に、図3(B)及び(C)に示すように、金属層22Aの一部が残るように金属層22Aを構成する金属元素を酸化することにより、金属層22Aの表面上に不動態化した金属酸化物層24Aを形成する金属酸化物層形成工程を行う。ここで、金属酸化物層24Aの形成は、金属層22Aに対する熱処理法、メッキ法若しくは陽極酸化法による形成、又は、TFA−MOD法、PLD法、CVD法、MOCVD法若しくはスパッタ法等の各種成膜法による金属層22A上に形成する方法が挙げられる。
中でも熱処理法は、金属元素に対する金属酸化物の比率が積層方向(金属基材10から超電導層40に向かう方向)に向かって連続的に大きくされた組成傾斜層を、金属層22Bと金属酸化物層24Aとの間に形成し易く、密着性を高めることができるので好ましい。この熱処理法では、具体的に酸素含有雰囲気下で金属層22の金属元素の酸化を行う。熱処理の温度は、特に限定されないが、例えば200℃以上900℃以下で行う。
同様に、組成傾斜層を形成し易いという観点から、スパッタ法の中でも所謂傾斜成膜法という方法を用いることも好ましい(この場合、金属層形成工程も傾斜成膜法となる)。この傾斜成膜法は、例えば超電導薄膜1として線材を製造する場合、金属元素のターゲットの一方の片側(成膜出口側)のみに酸素を供給することで、他方の片側(成膜入口側)で金属元素、一方の片側で金属酸化物が連続成膜される。なお、この際、一方の片側と他方の片側との間に遮蔽板などがあれば好ましい。また、この成膜雰囲気の条件としては、特に限定されないが、例えば全圧を4mTorrとして、酸素供給量を全圧の3〜5%とすることができる。
また、金属元素としてアルミニウムを用いる場合は、上述した熱処理で酸化処理がし難いことから、陽極酸化法を用いることが好ましい。
−中間層形成工程−
次に、図4(A)に示すように、金属層22Bの一部22Cが残るように、金属酸化物層24B上に中間層30を形成する中間層形成工程を行う。中間層30の形成方法としては、例えばPLD法、CVD法、MOCVD法、IBAD法、TFA−MOD法、スパッタ法、又は電子ビーム蒸着法などを用いることができる。また、高効率の成膜が実現できるという点で電子ビーム蒸着法を用いることが好ましい。また、中間層形成工程の中では、適宜ポストアニール工程を行う。ポストアニール工程では、金属基材10を例えば700℃以上950℃以下の温度範囲、好ましくは800℃以上900℃以下の温度範囲のうちいずれかの温度で加熱して中間層30表面の処理(平坦化・価数の制御)を行う。
ここで、金属酸化物層形成工程で、金属酸化物層24Aを、金属層22Aの一部22Bが残るように形成しているため、中間層形成工程で金属基材10の金属元素が拡散して界面に酸化物等が発生するような環境(高温酸素雰囲気など)になったとしても、中間層30と距離的に近い金属層22Bがまず酸化する。したがって、金属基材10に含有される金属元素の酸化が抑制される。なお、中間層形成工程においても、金属層22Bの一部22Cが残るようにするため、金属層22Bは、より厚みの薄い金属層22Cとなり、金属酸化物層24Aは、より厚みのある金属酸化物層24Bとなる。
−超電導層形成工程−
次に、図4(B)に示すように、金属層22Cの一部22Dが残るように、中間層30上に超電導層40を形成する超電導層形成工程を行う。超電導層40の形成(成膜)方法としては、例えばPLD法、CVD法、MOCVD法、MOD法、又はスパッタ法などが挙げられる。また、高真空を用いない高効率の成膜が実現できるという点でMOCVD法を用いることが好ましい。
超電導層形成工程で、例えばMOCVD法を用いてYBCOを主体とする超電導層40を形成する場合の成膜条件は、超電導層40の構成材料や膜厚等によって適宜設定されるが、例えば、
・基板搬送速度:80m/h以上500m/h以下
・成膜温度:800℃〜900℃
とすることが好ましい。また、酸素不定比量δを小さくして超電導特性を高めるという観点から、酸素ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
ここで、中間層形成工程で、中間層30を、金属層22Bの一部22Cが残るように形成しているため、超電導層形成工程で金属基材10の金属元素が拡散して界面に酸化物等が発生するような環境(高温酸素雰囲気など)になったとしても、超電導層40と距離的に近い金属層22Cがまず酸化する。したがって、金属基材10の金属元素の酸化が抑制される。
なお、超電導層形成工程においても、金属層22Cは、より厚みの薄い金属層22Dとなり、金属酸化物層24Bは、より厚みのある金属酸化物層24Cとなる。
−その他の工程−
次に、保護層50を形成したりアニールしたりするその他の工程を経て、図4(C)に示すように、超電導薄膜1を製造する。
ここで、超電導層形成工程で、超電導層40を、金属層22Cの一部の金属層22Dが残るように形成しているため、その他の工程で金属基材10の金属元素が拡散して界面に酸化物等が発生するような環境(高温酸素雰囲気など)になったとしても、保護層50と距離的に近い金属層22Dがまず酸化する。したがって、金属基材10の金属元素の酸化が抑制される。
なお、その他の工程においても、金属層22Dは、より厚みの薄い金属層22となり、金属酸化物層24Cは、より厚みのある金属酸化物層24となり、超電導薄膜1の完成後においても、金属層22と金属酸化物層24とが維持される。したがって、超電導薄膜1の製造後においても、上述したように、金属層22という媒体を介すことで金属基材10と金属酸化物層24との密着性が高くなる。
<変形例>
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであり、例えば上述の複数の実施形態は、適宜、組み合わされて実施可能である。また、以下の変形例を、適宜、組み合わせてもよい。
例えば、中間層30の全部又は一部(LMO層36等)は省略することができる。また、保護層50も省略することができる。また、中間層30の各層の順番も適宜変更することができる。
なお、日本出願2011−152866の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記載された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以下に、本発明に係る超電導薄膜及び超電導薄膜の製造方法について、実施例により説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
<実施例1〜8>
実施例1〜8では、まずテープ状のハステロイC−276からなる金属基材の一方の面に対して、砥粒研磨により表面研磨を施した。次に、メッキ法を用いて、厚さ10nm〜250nmのCr膜を成膜し、メッキ層(金属層)を形成した。このとき用いたメッキ法は、電解メッキであり、無水クロム酸250g/l、硫酸2.5g/l、浴温50〜55℃、電流密度15〜60A/dmのサージェント浴を用いた。なお、メッキ層の表面平坦性をあげるために金属基材の搬送速度を60m/hとした。
その後、金属層の一部を残しながら、酸化処理を施して金属層のCrを不動態化し、厚さ5nm〜300nmのCrからなる金属酸化物層を形成した。このときの、金属酸化物層の表面粗度Raは各々10nm以下であった。次に、スパッタリング装置を用いてGdZrからなる厚さ100nmのベッド層を成膜した。そして、このベッド層の上に、MgOからなる配向層(IBAD−MgO層)を、IBAD法により常温で10nm成膜した。配向層の上には、CeOからなるキャップ層を、スパッタ法により650℃で200nm成膜した。キャップ層の上には、YBCOからなる超電導層を、MOCVD法により845℃で厚さ1μm成膜した。
以上の製造方法により、実施例1〜8に係る超電導薄膜としての超電導線を得た。
<実施例9〜16>
実施例9〜16では、まずテープ状のハステロイC−276からなる金属基材の一方の面に対して、砥粒研磨により表面研磨を施した。次に、スパッタリング装置を用いて常温でAlからなる厚さ10nm〜250nmの金属層を形成した。
次に、陽極酸化処理法を用いて金属層の一部を残しながら金属層のAlを不動態化し、超電導線となった際に厚さが5nm〜300nmとなるように、Alからなる金属酸化物層を形成した。このとき用いた陽極酸化処理法は、処理浴は60℃、pH5〜7のホウ酸―ホウ酸ナトリウム混合水溶液を用い、印加電圧の値を変化させて各金属酸化物層を形成した。
その後、実施例1〜8と同一の方法で、ベッド層等の中間層と、超電導層とを順次形成して、実施例9〜16に係る超電導薄膜としての超電導線を得た。
<比較例1>
比較例1では、実施例1と同一の方法でCrからなる金属層を形成した後、酸化処理を施さず、そのままベッド層等の中間層と、超電導層とを順次形成して、比較例1に係る超電導薄膜としての超電導線を得た。
<比較例2>
比較例2では、実施例9と同一の方法でCrからなる金属層を形成した後、酸化処理を施さず、そのままベッド層等の中間層と、超電導層とを順次形成して、比較例2に係る超電導薄膜としての超電導線を得た。
<比較例3>
比較例3では、金属層、金属酸化物層を形成せずに、実施例1と同一の方法で、そのままベッド層等の中間層と、超電導層とを順次形成して、比較例3に係る超電導薄膜としての超電導線を得た。
<特性評価試験>
各実施例及び比較例に係る超電導線の層間剥離の確認は、オージェ電子分光分析によって、得られた超電導線の表面を観察することによって行った。なお、得られた超電導線の表面の観察は、得られた超電導線に曲げひずみを加えない状態と、超電導線をコイルに巻きつけた状態で曲げひずみを加えた状態とで行った。
オージェ電子分光分析は、PHISICAL ELECTRONICS社製のPHI−660型走査型オージェ電子分光装置を用いて行った。電子銃の加速電圧は10kVとし、試料電流が500nAの条件で測定した。
このとき、剥離およびフクレが全く無いという状態を○、剥離は無いがフクレがあるという状態を△、剥離を生じているという状態を×として、表1に測定結果をまとめた。
以上の結果、比較例1及び2は、比較例3に比べて、層間剥離評価の結果が向上していることが分かる。ただし、剥離は無いがフクレがあるという状態であった。また、曲げひずみを加えた状態では、比較例3と同様に剥離が生じていた。
しかしながら、比較例1〜3に比べて実施例1〜16は、曲げひずみを加えた状態でも、剥離は生じないことが分かった。
また、金属酸化物層の厚みが10nm以上の実施例2〜5、7、8、10〜13、15、16の超電導線では、金属酸化物層の厚みが10nm未満の他の実施例及び比較例に比べて、剥離およびフクレが全く無いという状態であることが分かった。
符号1は、超電導薄膜である。
符号10は、金属基材である。
符号22は、金属層である。
符号24は、金属酸化物層である。
符号30は、中間層である。
符号40は、超電導層である。

Claims (9)

  1. 金属基材と、
    前記金属基材の主面に形成され、不動態化可能な金属元素を主体とする金属層と、
    前記金属層に形成され、不動態化された前記金属元素を主体とする金属酸化物層と、
    前記金属酸化物層上に直接又は中間層を介して形成された、酸化物超電導体を主体とする超電導層と、
    を備える超電導薄膜。
  2. 前記金属酸化物層は、組成式がAij(1<(j/i)≦3)で表され、
    前記金属元素のAは、Al、Cr及び希土類元素から選ばれる少なくとも1つである、
    請求項1に記載の超電導薄膜。
  3. 前記金属層と前記金属酸化物層の間には、前記金属元素の酸化物と前記金属元素とが混在し、且つ、前記金属元素に対する前記金属元素の酸化物の比率が前記金属層から前記金属酸化物層の積層方向に向かって連続的に大きくされた組成傾斜層、
    をさらに備える請求項1又は請求項2に記載の超電導薄膜。
  4. 前記金属酸化物層の厚みは、10nm以上である、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の超電導薄膜。
  5. 前記金属酸化物層の厚みは、300nm以下である、
    請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の超電導薄膜。
  6. 前記金属基材の少なくとも前記主面がNi基合金又はFe基合金からなる、
    請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の超電導薄膜。
  7. 金属基材の主面に、不動態化可能な金属元素を主体とする金属層を形成する工程と、
    前記金属層の一部が残るように前記金属元素を酸化することにより、前記金属層の表面に不動態化した金属酸化物層を形成する工程と、
    前記金属層の一部が残るように、前記金属酸化物層の表面に直接又は中間層を介して酸化物超電導体を主体とする超電導層を形成する工程と、
    を順に有する超電導薄膜の製造方法。
  8. 前記金属酸化物層を形成する工程では、前記金属層を酸素含有雰囲気下で熱処理して前記金属酸化物層を形成する、
    請求項7に記載の超電導薄膜の製造方法。
  9. 前記金属層を形成する工程及び前記金属酸化物層を形成する工程では、前記金属元素に対する前記金属元素の酸化物の比率が前記金属層から前記金属酸化物層の積層方向に向かって連続的に大きくなるよう、前記金属層と前記金属酸化物層との間に組成傾斜層を形成する、
    請求項7又は請求項8に記載の超電導薄膜の製造方法。
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