JPWO2012115216A1 - 芳香族ポリアミドおよびそれを含む膜形成用組成物 - Google Patents

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Abstract

例えば、下記スキームで示されるように、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質(アニリン等)の存在下で反応させて得られ、ゲル浸透クロマトグラフィによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が1,000〜100,000であるハイパーブランチ構造を有する芳香族ポリアミドは、耐熱性や透明性を維持し、さらに有機溶媒に対する溶解性に優れている。

Description

本発明は、芳香族ポリアミドおよびそれを含む膜形成用組成物に関し、さらに詳述すると、ハイパーブランチ構造を有する、高屈折率かつ高溶解性の芳香族ポリアミド、およびそれを含む膜形成用組成物に関する。
芳香族ポリアミドは、耐熱性、透明性および機械物性等に優れることから、繊維、成型材料、複合材料、電気・電子部品等の分野において幅広く用いられている。
しかし、一般に芳香族ポリアミドは、分子内水素結合および芳香族基間でのスタッキングから、分子間の凝集力が大きく、有機溶媒に対する溶解性が著しく低いという問題や、反応中に不溶化する等の問題がある。
直鎖状(リニア)の芳香族ポリアミドにおいて、その溶解性を向上させる方法としては、酸素、SO2およびメチレン基等の屈曲性構造単位を導入したモノマーを用いる手法(特許文献1)や、フルオレン基のような分子サイズの大きな基を有するジアミンを用いる方法(特許文献2)などが知られている。
ところで、ハイパーブランチポリマーは、一般的にリニアポリマーと比較して良好な溶解性を発揮することが期待される。
このポリマーの製造法としては、AB2手法またはA2+B3手法の2種類の方法が知られており、AとBは、モノマー中の官能基に相当する。
例えば、AB2ルートでは、1個の官能基Aと2個の官能基Bを有する3官能性モノマーが反応してハイパーブランチポリマーを与える。
一方、A2+B3ルートでは、2個の官能基Aを有するモノマーが、3個の官能基Bを有するモノマーと反応してハイパーブランチポリマーを与える。このルートにおいて、理想的な場合には、1個の官能基Aおよび2個の官能基Bのみを有する2つのモノマーの1:1付加物が生成し、この付加物が、さらに反応してハイパーブランチポリマーを与える。
このようなハイパーブランチ型のポリアミドに関しては、分子内にカルボン酸とアミノ基とを有するAB2型重縮合(非特許文献1)、およびベンゼントリカルボン酸とジアミン化合物によるA2+B3型重縮合が報告されている(非特許文献2)。
しかしながら、これらの手法では、不溶化の制御が困難であり、反応に長時間を有するという問題がある。
また、後の比較例で示すように、少なくとも非特許文献2のような手法で得られたハイパーブランチ型芳香族ポリアミドも、有機溶媒に対する溶解性は不足している。
特開2005−23106号公報 特開2006−77185号公報
J.POLYM.SCI.PART A: POLYM.CHEM.2004,42,pp.1293−1309. Macromolecules.1999,32,pp.2061−2064
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、耐熱性や透明性は維持したまま、有機溶媒に対する溶解性を改良した芳香族ポリアミド、およびこれを含む膜形成用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ベンゼントリカルボン酸と、ジアミンとを反応させてハイパーブランチ型芳香族ポリアミドを製造する際に、ベンゼントリカルボン酸のカルボキシル基等と反応し得る一官能性物質を加え、反応末端の一部をキャップして高分岐化をコントロールして得られた芳香族ポリアミドが、耐熱性や透明性を維持したまま、有機溶媒に対する溶解性が良好になり、電子デバイスを作製する際の膜形成用組成物の基材ポリマーとして好適に利用できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、前記ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質の存在下で反応させて得られ、下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含み、ゲル浸透クロマトグラフィによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする芳香族ポリアミド、
Figure 2012115216
{式中、RおよびR′は、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、またはアラルキル基を表し、Aは、式(2)〜(26)で示される群から選ばれる少なくとも1種を表す。
Figure 2012115216
〔式中、R1〜R81は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルケニル基、または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルコキシ基を表し、R82〜R89は、互いに独立して、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基を表し、R90およびR91は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基を表し(ただし、R90およびR91は一緒になって環を形成していてもよい。)、W1およびW2は、互いに独立して、単結合、−(CR9293m−(R92およびR93は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基(ただし、これらは一緒になって環を形成していてもよい。)を表し、mは1〜10の整数を表す。)、O、S、SO、SO2、NR94、C=O、C(=O)O、OC(=O)、OC(=O)O、CONR95、NR96CO、NR97CONR98(R94〜R98は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基を表す。)を表し、X1およびX2は、互いに独立して、単結合、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基、または式(27)
Figure 2012115216
(式中、R99〜R102は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基、または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルコキシ基を表し、Y1およびY2は、互いに独立して、単結合または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基を表す。)で示される基を表し、nは1〜20の整数を表す。〕}
2. 前記Aが、前記式(2)、(5)、(6)、(7)、(11)、(13)および(26)で示される群から選ばれる少なくとも1種である1の芳香族ポリアミド、
3. 前記Aが、下記式で示される群から選ばれる少なくとも1種である1の芳香族ポリアミド、
Figure 2012115216
4. 前記一官能性物質が、アミノ基、水酸基、チオール基、イソシアナート基またはイソチオシアナート基を有する物質である1〜3のいずれかの芳香族ポリアミド、
5. 前記一官能性物質が、アニリン、フェノールまたはメタノールである4の芳香族ポリアミド、
6. 1〜5のいずれかの芳香族ポリアミドを含む膜形成用組成物、
7. 1〜5のいずれかの芳香族ポリアミドを含む膜、
8. 基材と、この基材上に形成された7の膜とを備える電子デバイス、
9. 基材と、この基材上に形成された7の膜とを備える光学部材、
10. ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、前記ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質の存在下で反応させることを特徴とする芳香族ポリアミドの製造方法、
11. ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、前記ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質の存在下で反応させることを特徴とする1の芳香族ポリアミドの製造方法
を提供する。
本発明の芳香族ポリアミドは、溶解性に優れ、様々な有機溶媒に溶かすことができるため成形が容易になり、その優れた物性を生かし、繊維、成型材料、複合材料、電気・電子部品等の様々な分野への用途展開が期待できる。
また、本発明の芳香族ポリアミドは、有機溶媒への溶解性に優れていることから、塗布方式を用いて容易に薄膜化することができ、その薄膜は、高耐熱性、高透明性、高屈折率という特性を有している。
このような特性を有する本発明の芳香族ポリアミドを用いて作製した膜は、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、光半導体(LED)素子、固体撮像素子、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、有機薄膜トランジスタ(TFT)などの電子デバイスを作製する際の一部材として好適に利用できる。
実施例1で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例2で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例3で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 比較例1で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 比較例2で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 比較例3で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例4で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例5で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例6で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例7で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例8で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例9で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例10で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例11で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例28で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例29で得られた芳香族ポリアミドの1H−NMRスペクトル図である。 実施例47で作製した薄膜の、220℃,1時間焼成前後の透過率を示す図である。 実施例47で作製した薄膜の、240℃,1時間焼成前後の透過率を示す図である。 実施例47で作製した薄膜の、260℃,1時間焼成前後の透過率を示す図である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る芳香族ポリアミドは、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質の存在下で反応させて得られ、式(1)で表される繰り返し単位構造を含むものである。
Figure 2012115216
上記式中、RおよびR′は、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、またはアラルキル基を表す。
ここで、アルキル基の炭素数としては特に限定されるものではないが、1〜20が好ましく、ポリアミドの耐熱性をより高めることを考慮すると、1〜10がより好ましく、1〜3がより一層好ましい。また、その構造は、鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−イソプロピル−シクロプロピル基、2−イソプロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
上記アルコキシ基の炭素数としては特に限定されるものではないが、1〜20が好ましく、ポリアミドの耐熱性をより高めることを考慮すると、炭素数1〜10がより好ましく、1〜3がより一層好ましい。また、そのアルキル部分の構造は、鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。
アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチル−n−ブトキシ基、2−メチル−n−ブトキシ基、3−メチル−n−ブトキシ基、1,1−ジメチル−n−プロポキシ基、1,2−ジメチル−n−プロポキシ基、2,2−ジメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−n−プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブトキシ基、1,2−ジメチル−n−ブトキシ基、1,3−ジメチル−n−ブトキシ基、2,2−ジメチル−n−ブトキシ基、2,3−ジメチル−n−ブトキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、1−エチル−n−ブトキシ基、2−エチル−n−ブトキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2,−トリメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ基、1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ基等が挙げられる。
上記アリール基の炭素数としては特に限定されるものではないが、6〜40が好ましく、ポリアミドの耐熱性をより高めることを考慮すると、6〜16がより好ましく、6〜13がより一層好ましい。
アリール基の具体例としては、フェニル基、o−クロルフェニル基、m−クロルフェニル基、p−クロルフェニル基、o−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−シアノフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基等が挙げられる。
アラルキル基の炭素数としては特に限定されるものではないが、7〜20が好ましく、そのアルキル部分は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
その具体例としては、ベンジル基、p−メチルフェニルメチル基、m−メチルフェニルメチル基、o−エチルフェニルメチル基、m−エチルフェニルメチル基、p−エチルフェニルメチル基、2−プロピルフェニルメチル基、4−イソプロピルフェニルメチル基、4−イソブチルフェニルメチル基、α−ナフチルメチル基等が挙げられる。
また、式(1)におけるAは、式(2)〜(26)で示される少なくとも1種を表す。
Figure 2012115216
上記R1〜R81は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルケニル基、または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルコキシ基を表し、R82〜R89は、互いに独立して、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基を表し、R90およびR91は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基を表し(ただし、R90およびR91は一緒になって環を形成していてもよい。)、W1およびW2は、互いに独立して、単結合、−(CR9293m−(R92およびR93は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基(ただし、これらは一緒になって環を形成していてもよい。)を表し、mは1〜10の整数を表す。)、O、S、SO、SO2、NR94、C=O、C(=O)O、OC(=O)、OC(=O)O、CONR95、NR96CO、NR97CONR98(R94〜R98は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基を表す。)を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
上記炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルケニル基としては、ビニル基、アリル基(2−プロペニル基)、3−ブテニル基、4−ペンテニル基等が挙げられる。
炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基等が挙げられる。
なお、上記アルキル基、アルコキシ基としては上記と同様のものが挙げられる。
また、X1およびX2は、互いに独立して、単結合、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基、または式(27)で示される基を表す。
Figure 2012115216
上記R99〜R102は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基、または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルコキシ基を表し、Y1およびY2は、互いに独立して、単結合または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基を表す。
これらハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキレン基としては上記と同様のものが挙げられる。
本発明における好適なAとしては、特に、式(2)、(5)、(6)、(7)、(11)、(13)および(26)で示される少なくとも1種が挙げられ、その具体例としては、下記式で示されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2012115216
本発明における芳香族ポリアミドの重量平均分子量は、1,000〜100,000であるが、より耐熱性を向上させるという点から、2,000以上が好ましく、より溶解性を高め、得られた溶液の粘度を低下させるという点から、50,000以下が好ましく、20,000以下がより好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCという)分析による標準ポリスチレン換算で得られる平均分子量である。
本発明の芳香族ポリアミドの製造法について一例を挙げて説明する。
例えば、下記スキーム1に示されるように、繰り返し構造(28)を有する芳香族ポリアミドは、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリハライド(29)およびm−フェニレンジアミン(30)を、一官能性物質であるアニリン(31)の存在下、適当な有機溶媒中で反応させて得ることができる。
Figure 2012115216
(式中、Xは、互いに独立してハロゲン原子を表す。)
本発明の製法において、各原料の仕込み量としては、目的とするポリマーが得られる限りにおいて任意であるが、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリハライド(29)等のベンゼントリカルボン酸またはその誘導体1当量に対し、m−フェニレンジアミン等のジアミン化合物0.01〜10当量が好ましく、0.1〜5当量がより好ましい。
また、アニリン等の一官能性物質の仕込み量としては、特に限定されるものではないが、得られる芳香族ポリアミドの溶解性を向上させることを考慮すると、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体1当量に対し、0.01〜10当量が好ましく、0.1〜5当量がより好ましい。
また、各成分の配合順序は特に限定されるものではなく、全てを一括で混合しても、1成分ずつ順次仕込んで混合しても、いずれか2成分の混合物と残りの1成分とを混合してもよいが、ジアミン化合物と一官能性物質との混合物およびベンゼントリカルボン酸(誘導体)を混合する手法が好適である。
なお、上記スキーム1では、ハイパーブランチ型の芳香族ポリアミドにおける、ベンゼントリカルボン酸末端のカルボキシル基の1つがアニリンでキャップされた繰り返し構造(28)を記載しているが、本発明の芳香族ポリアミドの製法では、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る一官能性物質の存在下で反応を行っているため、一官能性物質とベンゼントリカルボン酸等とが反応して生じた、反応点が2つしか有しない中間体も重合反応に関与していると考えられる。
したがって、上記スキーム1の反応で得られた芳香族ポリアミドにおいても、ハイパーブランチ型の上記繰り返し構造(28)の他に、アニリンが反応した中間体が重合したリニア型の下記繰り返し構造(28′)も存在していると考えられるが、本明細書では、便宜的に繰り返し構造(28)のようなハイパーブランチ型の繰り返し構造を主構造として記載する。
Figure 2012115216
上記有機溶媒としては、この種の反応において通常用いられる種々の溶媒を用いることができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピペリドン、N,N−ジメチルエチレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロン酸アミド、N−メチルカプロラクタム、N−アセチルピロリジン、N,N−ジエチルアセトアミド、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、N,N−ジメチルイソブチルアミド、N−メチルホルムアミド、N,N’−ジメチルプロピレン尿素等のアミド系溶媒、およびそれらの混合溶媒が挙げられる。
中でもN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、およびそれらの混合溶媒が好ましく、特に、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが好適である。
上記重合反応において、反応温度は、用いる溶媒の融点から沸点までの範囲で適宜設定すればよいが、特に、−50〜150℃程度が好ましく、−30〜100℃がより好ましく、−30〜50℃がより一層好ましい。
上記反応では、通常用いられる種々の塩基を用いることができる。
この塩基の具体例としては、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムエトキシド、酢酸ナトリウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム、酸化リチウム、酢酸カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化バリウム、リン酸三リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、フッ化セシウム、酸化アルミニウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等が挙げられる。
塩基の添加量は、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体1当量に対して1〜100当量が好ましく、1〜10当量がより好ましい。なお、これらの塩基は水溶液にして用いてもよい。
反応終了後、生成物は再沈法等によって容易に精製できる。
上記スキーム1の反応において、ベンゼントリカルボン酸(誘導体)として、1,3,5−置換体を用いているが、これに限定されるものではなく、1,2,4−置換体等を用いることもできる。
また、ベンゼントリカルボン酸トリハライドを構成するハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子が好ましい。
また、一官能性物質としては、用いるベンゼントリカルボン酸またはその誘導体のカルボキシ基またはその誘導体基と反応し得る物質であれば特に限定されるものではない。
そのような物質としては、分子中に、アミノ基、水酸基、チオール(メルカプト)基、イソシアナート基、イソチオシアナート基等を有する物質が挙げられるが、本発明においては、アミノ基または水酸基を有する一官能性物質が好適である。
アミノ基を有する一官能性物質の具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン等の脂肪族モノアミン;アニリン、o−,m−またはp−トルイジン、o−,m−またはp−アニシジン、1−または2−ナフチルアミン等の芳香族モノアミン;ベンジルアミン等の芳香脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミンなどが挙げられる。
水酸基を有する一官能性物質の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール等の脂肪族モノアルコール;フェノール、o−,m−またはp−クレゾール、1−または2−ナフトール等の芳香族モノアルコール;ベンジルアルコール等の芳香脂肪族モノアルコールなどが挙げられる。
チオール基を有する一官能性物質の具体例としては、メタンチオール、エタンチオール、1−プロパンチオール、2−プロパンチオール、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール等の脂肪族モノチオール;チオフェノール等の芳香族モノチオール;ベンゼンメタンチオール等の芳香脂肪族モノチオールなどが挙げられる。
イソシアナート基を有する一官能性物質の具体例としては、イソシアン酸ブチル、イソシアン酸ヘキシル等の脂肪族モノイソシアネート;イソシアン酸フェニル等の芳香族モノイソシアネート;イソシアン酸ベンジル等の芳香脂肪族モノイソシアネート、イソシアン酸シクロヘキシル等の脂環式モノイソシアネートなどが挙げられる。
イソチオシアナート基を有する一官能性物質の具体例としては、イソチオシアン酸ブチル、イソチオシアン酸ドデシル等の脂肪族モノイソチオシアネート;イソチオシアン酸フェニル等の芳香族モノイソチオシアネート;イソチオシアン酸ベンジル等の芳香脂肪族モノイソチオシアネート;イソチオシアン酸シクロヘキシル等の脂環式モノイソチオシアネートなどが挙げられる。
なお、本発明の芳香族ポリアミドを製造するにあたって、得られるポリアミド中のリニア成分を増やして柔らかさを付与するために、ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と一官能性物質に加えて、ベンゼンジカルボン酸ジハライドなどの芳香族ジカルボン酸またはその誘導体を配合してもよい。
芳香族ジカルボン酸およびその誘導体としては、1,4−ベンゼンジカルボン酸ジハライド(テレフタロイルハライド)、1,3−ベンゼンジカルボン酸ジハライド(イソフタロイルハライド)、1,2−ベンゼンジカルボン酸ジハライド(フタロイルハライド)等が挙げられる。ここでハライドとしては、クロライド、ブロマイドが好ましい。
芳香族ジカルボン酸およびその誘導体の配合量としては、ハイパーブランチ構造が生成し得る限り特に限定されるものではないが、ベンゼントリカルボン酸およびその誘導体の総量1当量に対し、0.01〜0.5当量が好ましく、0.1〜0.4当量がより好ましい。
上述した本発明の芳香族ポリアミドは、有機溶媒に対する溶解性に優れているため、各種の溶剤に溶かした膜形成用組成物(ポリマーワニスともいう)として好適に使用できる。
芳香族ポリアミドを溶解するのに用いる溶剤は、重合時に用いた溶媒と同じものでも別のものでもよい。
このような溶剤の具体例としては、トルエン、p−キシレン、o−キシレン、スチレン、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ−ルモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、γ−ブチロラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノーマルブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸イソプロピルケトン、酢酸ノーマルプロピル、酢酸イソブチル、酢酸ノーマルブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、アリルアルコール、ノーマルプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、イソブタノール、ノーマルブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、イソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの中でもポリマーの溶解性および保存安定性の観点から、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン等が好適である。
この際、膜形成組成物中の固形分濃度は、保存安定性に影響を与えない範囲であれば特に限定されず、目的とする膜の厚みに応じて適宜設定すればよい。具体的には、溶解性および保存安定性の観点から、固形分濃度0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜20質量%である。
本発明では、本発明の効果を損なわない限りにおいて、芳香族ポリアミドおよび溶剤以外のその他の成分、例えば、レベリング剤、界面活性剤、架橋剤等が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、商品名エフトップEF301、EF303、EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製(旧(株)ジェムコ製))、商品名メガファックF171、F173、R−08、R−30(DIC(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、商品名アサヒガードAG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、BYK−302、BYK−307、BYK−322、BYK−323、BYK−330、BYK−333、BYK−370、BYK−375、BYK−378(ビックケミー・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の使用量は、芳香族ポリアミド100質量部に対して0.0001〜5質量部が好ましく、0.001〜1質量部がより好ましく、0.01〜0.5質量部がより一層好ましい。
架橋剤としては、本発明の芳香族ポリアミドと反応し得る置換基を有する化合物であれば特に限定されるものではない。
そのような化合物としては、メチロール基、メトキシメチル基などの架橋形成置換基を有するメラミン系化合物、置換尿素系化合物、エポキシ基またはオキセタン基などの架橋形成置換基を含有する化合物、ブロック化イソシアナートを含有する化合物、酸無水物を有する化合物等が挙げられるが、耐熱性や保存安定性の観点からエポキシ基またはオキセタン基を含有する化合物が好ましい。
なお、これらの化合物は、芳香族ポリアミドの末端処理に用いる場合は少なくとも1個の架橋形成置換基を有していればよく、芳香族ポリアミド同士の架橋処理に用いる場合は少なくとも2個の架橋形成置換基を有する必要がある。
架橋剤の具体例としては、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス[p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
また、市販品として、少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂である、YH−434、YH434L(東都化成(株)製)、シクロヘキセンオキサイド構造を有するエポキシ樹脂である、エポリードGT−401、同GT−403、同GT−301、同GT−302、セロキサイド2021、セロキサイド3000(ダイセル化学工業(株)製)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である、エピコート(現、jER)1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である、エピコート(現、jER)807(ジャパンエポキシレジン(株)製)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂である、エピコート(現、jER)152、同154(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である、EOCN−102、EOCN−103S、EOCN−104S、EOCN−1020、EOCN−1025、EOCN−1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコート(現、jER)180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)、脂環式エポキシ樹脂である、デナコールEX−252(ナガセケムテックス(株)製)、CY175、CY177、CY179(以上、CIBA−GEIGY A.G製)、アラルダイトCY−182、同CY−192、同CY−184(以上、CIBA−GEIGY A.G製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ工業(株)製)、エピコート(現、jER)871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED−5661、ED−5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)、脂肪族ポリグリシジルエーテルである、デナコールEX−611、同EX−612、同EX−614、同EX−622、同EX−411、同EX−512、同EX−522、同EX−421、同EX−313、同EX−314、同EX−321(ナガセケムテックス(株)製)等を用いることもできる。
また、酸無水物化合物の具体例としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸等の分子内に1個の酸無水物基を有するもの;1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物等の分子内に2個の酸無水物基を有するもの等が挙げられる。
これらの架橋剤は単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。架橋剤の使用量は、芳香族ポリアミド100質量部に対して、好ましくは0.0001〜20質量部、より好ましくは0.001〜10質量部の範囲である。架橋剤を用いることで、架橋剤と芳香族ポリアミドが有する反応性の末端置換基とが反応し、膜密度の向上、耐熱性の向上、熱緩和能力の向上などの効果を発現できる場合がある。
なお、上記その他の成分は、芳香族ポリアミドと溶剤との混合と同時に添加しても、その後に添加してもよく、特に限定されない。
本発明の膜形成用組成物は、基材に塗布し、その後、必要に応じて加熱することで所望の膜を形成することができる。
組成物の塗布方法は任意であり、例えば、スピンコート法、ディップ法、フローコート法、インクジェット法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、スリットコート法、ロールコート法、転写印刷法、刷毛塗り、ブレードコート法、エアーナイフコート法等の方法を採用できる。
また、基材としては、シリコン、インジウム錫酸化物(ITO)が成膜されたガラス、インジウム亜鉛酸化物(IZO)が成膜されたガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、プラスチック、ガラス、石英、セラミックス等からなる基材を挙げることができ、可撓性を有するフレキシブル基材を用いることもできる。
焼成温度は、溶媒を蒸発させる目的では特に限定されないが、例えば40〜400℃で行うことができる。これらの場合、より高い均一製膜性を発現させたり、基材上で反応を進行させたりする目的で2段階以上の温度変化をつけてもよい。
焼成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ホットプレートやオーブンを用いて、大気、窒素等の不活性ガス、真空中等の適切な雰囲気下で蒸発させればよい。
焼成温度および焼成時間は、目的とする電子デバイスのプロセス工程に適合した条件を選択すればよく、得られる膜の物性値が電子デバイスの要求特性に適合するような焼成条件を選択すればよい。
このようにして得られた本発明の芳香族ポリアミドからなる膜は、それ単独で、高耐熱性、高透明性および高屈折率等を達成できるため、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、光半導体(LED)素子、固体撮像素子、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、有機薄膜トランジスタ(TFT)などの電子デバイスを作製する際の一部材として好適に利用できる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例で用いた各測定装置等は以下のとおりである。
(1)GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)
装置:SHIMADZU社製 SCL−10Avp GPCに改造
カラム:Shodex K−804L+K−805L
カラム温度:60℃
溶媒: N−メチル−2−ピロリドン(1%LiCl添加)
検出器:UV(254nm)
検量線:標準ポリスチレン
(2)1H−NMRスペクトル
装置:日本電子データム(株)製 JNM−ECA700
溶媒:DMSO−d6
内部標準:テトラメチルシラン
(3)全光透過率,ヘイズ
装置:日本電色工業(株)製 NDH5000
(4)屈折率
装置:ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製 多入射角分光エリプソメーターVASE
(5)示差熱天秤(TG−DTA)
装置:(株)リガク製 TG−8120
昇温速度:10℃/分
測定温度:20〜500℃
(6)Photo DSC
装置:NETZSCH製 DSC 204F1 Phoenix
昇温速度:30℃/分
測定温度:25〜300℃
(7)鉛筆硬度
装置:(株)安田精機製作所製 鉛筆硬度計No.553−M FILM HARDNESS TESTER BY MEANS OF PENCILS
測定法:JIS−K5600−5−4記載に従い、薄膜面に対して角度45°,荷重750gで鉛筆を7mmの距離を押し、欠陥による圧痕が生じるまで鉛筆の硬さを順次増して測定した。
[1]トリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーの合成
[実施例1]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(3g、11.3mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(13.3g、純正化学(株)製)とを仕込み、1,3−フェニレンジアミン(0.92g、8.48mmol、デュポン(株)製)およびアニリン(0.79g、8.48mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(13.3g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温12℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(3g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(24g、関東化学(株)製)と純水(1.8g)の混合溶媒に溶解させ、これを純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下TmPDA−Anと略す)3.3gを得た。TmPDA−Anの1H−NMRスペクトルの測定結果を図1に示す。
TmPDA−AnのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは12600、多分散度Mw/Mnは2.38であった。
[実施例2]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(3g、11.3mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(16.7g、純正化学(株)製)とを仕込み、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(2.1g、8.48mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(0.79g、8.48mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(16.7g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温−10℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(3g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(24g、関東化学(株)製)と純水(1.8g)の混合溶媒に溶解させ、これを純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下TAS−Anと略す)4.4gを得た。TAS−Anの1H−NMRスペクトルの測定結果を図2に示す。
TAS−AnのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは8090、多分散度Mw/Mnは4.19であった。
[実施例3]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(3g、11.3mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(19.1g、純正化学(株)製)とを仕込み、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(2.96g、8.48mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(0.79g、8.48mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(19.1g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温−10℃で30分かけ滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(3g)を滴下してからさらに1時間撹拌した後、反応液を純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下TFdA−Anと略す)3.0gを得た。TFdA−Anの1H−NMRスペクトルの測定結果を図3に示す。
TFdA−AnのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは12900、多分散度Mw/Mnは1.87であった。
[比較例1]
Figure 2012115216
窒素下、100mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(5g、18.8mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(29.4g、純正化学(株)製)とを仕込み、1,3−フェニレンジアミン(1.53g、14.1mmol、デュポン(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(29.4g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温−15℃で30分かけ滴下して重合した。滴下後、純水(10g)とN−メチルピロリドン(10g、純正化学(株)製)とを加えて1時間撹拌した後、反応液を純水(750g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下TmPDAと略す)4.4gを得た。TmPDAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図4に示す。
TmPDAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2717、多分散度Mw/Mnは2.77であった。
[比較例2]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(2g、7.53mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(13.2g、純正化学(株)製)とを仕込み、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(0.94g、3.77mmol、東京化成工業(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(13.2g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温−20℃で滴下して重合した。滴下後、純水(2g)を滴下して室温下で1時間撹拌した。反応液を濾過した後、これを純水(300g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下TASと略す)1.35gを得た。TASの1H−NMRスペクトルの測定結果を図5に示す。
TASのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは85551、多分散度Mw/Mnは38.81であった。
[比較例3]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(1g、3.77mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(8.93g、純正化学(株)製)とを仕込み、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(0.98g、2.83mmol、東京化成工業(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(8.93g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温−20℃で滴下して重合した。滴下後、室温下で1時間撹拌した後、反応液を純水(150g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下TFdAと略す)2.0gを得た。TFdAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図6に示す。
TFdAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは12900、多分散度Mw/Mnは1.87であった。
[実施例4]
Figure 2012115216
窒素下、100mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(5g、18.8mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(25.9g、純正化学(株)製)とを仕込み、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(2.8g、14.1mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(1.32g、14.1mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(25.9g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温20℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(5g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(750g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(40g、関東化学(株)製)と純水(3g)との混合溶媒に溶解させ、これを純水(750g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPODAと略す)6.63gを得た。HPODAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図7に示す。
HPODAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは14700、多分散度Mw/Mnは4.60であった。
[実施例5]
Figure 2012115216
窒素下、100mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(8g、30.1mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(41.3g、純正化学(株)製)とを仕込み、3,4’−ジアミノジフェニルメタン(4.5g、22.6mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(2.10g、22.6mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(41.3g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温20℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(8g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(1200g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(64g、関東化学(株)製)と純水(4.8g)との混合溶媒に溶解させ、これを純水(1200g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPDDMと略す)12.08gを得た。HPDDMの1H−NMRスペクトルの測定結果を図8に示す。
HPDDMのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは14600、多分散度Mw/Mnは4.12であった。
[実施例6]
Figure 2012115216
窒素下、100mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(8g、30.1mmol、東京化成工業(株)製)とジメチルアセトアミド(42.2g、純正化学(株)製)とを仕込み、2,2’−エチレンジアニリン(4.8g、22.6mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(2.10g、22.6mmol、純正化学(株)製)をジメチルアセトアミド(42.2g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温20℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(8g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(1200g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(64g、関東化学(株)製)と純水(4.8g)との混合溶媒に溶解させ、これを純水(1200g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPEDAと略す)10.43gを得た。HPEDAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図9に示す。
HPEDAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは7600、多分散度Mw/Mnは2.79であった。
[実施例7]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに4,4’−ジアミノベンズアニリド(1.93g、8.48mmol、日本純良薬品(株)製)、アニリン(0.80g、8.48mmol、純正化学(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(17.1g、純正化学(株)製)を仕込み、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(3g、11.3mmol、東京化成工業(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(17.1g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を内温−10℃で3分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(3g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(420g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥した。再度、ジメチルアセトアミド(24g、純正化学(株)製)に溶解させ、不溶成分をセライト濾過してからこれを純水(420g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPDABAと略す)2.23gを得た。HPDABAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図10に示す。
HPDABAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは11300、多分散度Mw/Mnは5.03であった。
[実施例8]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、2,7−ジアミノフルオレン(1.11g、5.66mmol、東京化成工業(株)製)、アニリン(0.53g、5.66mmol、純正化学(株)製)、およびN−メチル−2−ピロリドン(10.3g、純正化学(株)製)を仕込み、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(2g、7.54mmol、東京化成工業(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(10.3g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温−10℃で10分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(2g)を滴下してからさらに30分撹拌した。撹拌後、不溶成分を取り除くために反応液をろ過し、これを純水(300g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPDAFと略す)2.23gを得た。HPDAFの1H−NMRスペクトルの測定結果を図11に示す。
HPDAFのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは8600、多分散度Mw/Mnは4.29であった。
[実施例9]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(3g、11.3mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(14.2g、純正化学(株)製)とを仕込み、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(1.21g、8.48mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(0.79g、8.48mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(14.2g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温20℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(3g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(24g、関東化学(株)製)と純水(1.8g)との混合溶媒に溶解させ、これを純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPAMCと略す)1.25gを得た。HPAMCの1H−NMRスペクトルの測定結果を図12に示す。
HPAMCのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2500であった。
[実施例10]
Figure 2012115216
窒素下、100mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(5g、18.8mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(23.7g、純正化学(株)製)とを仕込み、1,8−ジアミノオクタン(2.04g、14.1mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(1.32g、14.1mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(23.7g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温20℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(5g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(750g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(40g、関東化学(株)製)と純水(3g)との混合溶媒に溶解させ、これを純水(750g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPOAと略す)2.93gを得た。HPOAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図13に示す。
HPOAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3000、多分散度Mw/Mnは2.40であった。
[実施例11]
Figure 2012115216
窒素下、50mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(10g、37.7mmol、東京化成工業(株)製)とテレフタロイルクロリド(1.91g、9.42mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(49.9g、純正化学(株)製)とを仕込み、1,3−フェニレンジアミン(3.06g、28.3mmol、デュポン(株)製)およびアニリン(2.63g、28.3mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(49.9g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を内温−10℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(11.9g)を滴下してからさらに60分撹拌して、純水(1500g)へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(80g、関東化学(株)製)と純水(6g)との混合溶媒に溶解させ、これを純水(1500g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、2時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下LPmDAと略す)12.6gを得た。LPmDAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図14に示す。
LPmDAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは8800、多分散度Mw/Mnは2.09であった。
[各ポリマーの熱分析]
上記実施例1〜11および比較例1〜3で得られた各ポリマーについて、DSCによりガラス転移温度(Tg)を、TG−DTAにより5%重量減少温度(Td5%)を、それぞれ測定した。結果を表1に示す。
Figure 2012115216
また、上記実施例1〜3および比較例1〜3で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーについて、以下の各溶媒に対する溶解性を検討し、以下の基準にて評価した。なお、溶液はポリマー濃度が10質量%となるように調製し、溶解性は110rpmのミックスローターで1時間撹拌後、25℃における目視で確認した。
(1)有機溶媒
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)
N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)
ジメチルスルホキシド(DMSO)
5質量%純水を含むテトラヒドロフラン(THF)
5質量%純水を含むシクロヘキサノン(CYH)
(2)評価基準
○:ポリマーは完全に溶解し、透明な溶液となる。
△:ポリマーは溶解するが、白色溶液となる。
×:ポリマーは完全に不溶、あるいは一部膨潤して溶け残る。
Figure 2012115216
表2に示されるように、一官能性物質であるアニリンの存在下で重合させて得られた実施例1〜3のトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーは、アニリンを用いなかった比較例1〜3のそれらと比べて、有機溶媒に対する溶解性が向上していることがわかる。
[2]膜形成用組成物および薄膜
[実施例12〜22]
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1〜11で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー0.2000gをそれぞれ加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))1.8000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が10質量%のポリマーワニスを得た。
調製した各ポリマーワニスを、石英基板上にスピンコーターを用いて2000rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、150℃のホットプレートで10分焼成し、トリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーの薄膜を得た。
得られた各薄膜について、HAZE値、全光透過率、および屈折率を測定した。それら結果を表3に示す。
Figure 2012115216
表3に示されるように、上記実施例1〜11で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーは、透明性が非常に高く、その平均屈折率は1.70以上を示し、高屈折率材料であることがわかった。
[3]熱硬化試験および溶剤耐性試験
[実施例23〜27]
上記実施例12,15,16,18および19にて150℃で10分焼成した薄膜を、さらに300℃で10分焼成することで熱硬化させた薄膜を得た。焼成後の薄膜に関してHAZE値、全光透過率、および屈折率を測定した結果を表4に示す。
また、300℃で焼成後の薄膜をDMAcに1分浸漬させた後、エアーで乾燥し、150℃のホットプレートで10分焼成した。残留溶剤を完全に蒸発させた後、膜厚を測定した。300℃焼成後の膜厚を初期膜厚(100%)とした場合の残膜率を併せて表4に示す。
Figure 2012115216
表4に示されるように、加熱後も膜の透明性および屈折率は損なわれず、また得られた硬化膜は良好な溶剤耐性を有していることがわかる。
[4]トリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーの合成2
[実施例28]HPpDA
Figure 2012115216
窒素下、100mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(5g、18.8mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(22.2g、純正化学(株)製)とを仕込み、1,4−フェニレンジアミン(1.53g、14.1mmol、東京化成工業(株)製)およびアニリン(1.32g、14.1mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(22.2g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温20℃で30分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(5g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(750g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(40g、関東化学(株)製)と純水(3g)の混合溶媒に溶解させ、これを純水(750g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で150℃、3時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPpDAと略す)5.48gを得た。HPpDAの1H−NMRスペクトルの測定結果を図15に示す。
HPpDAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは12900、多分散度Mw/Mnは3.91であった。
[実施例29]
Figure 2012115216
窒素下、100mL四口フラスコに、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(3g、11.3mmol、東京化成工業(株)製)とN−メチル−2−ピロリドン(17.6g、純正化学(株)製)とを仕込み、1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン(2.43g、8.48mmol、和歌山精化(株))およびアニリン(0.79g、8.48mmol、純正化学(株)製)をN−メチル−2−ピロリドン(17.6g、純正化学(株)製)に溶解した溶液を、内温20℃で20分かけて滴下して重合した。滴下後、室温下で30分撹拌し、純水(3g)を滴下してからさらに30分撹拌した後、反応液を純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、再度、THF(24g、関東化学(株)製)と純水(1.8g)の混合溶媒に溶解させ、これを純水(450g)へ加えて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、5時間乾燥し、目的とするトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー(以下HPDA5MGと略す)5.18gを得た。HPDA5MGの1H−NMRスペクトルの測定結果を図16に示す。
HPDA5MGのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは19300、多分散度Mw/Mnは6.90であった。
[5]膜形成用組成物および薄膜2
[実施例30,31]
上記実施例28,29で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーを用い、上記実施例12〜22と同様に、固形分の総質量%が10質量%のポリマーワニスを調製し、薄膜を作製した。
得られた各薄膜について、HAZE値、全光透過率、および屈折率を測定した。それらの結果を表5に示す。
Figure 2012115216
[6]複屈折率測定
[実施例32〜41]
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1〜7,9,28および29で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー0.4000gをそれぞれ加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))1.6000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が20質量%のポリマーワニスを得た。
調製した各ポリマーワニスを、石英基板上にスピンコーターを用いて1000rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、150℃のホットプレートで10分焼成し、トリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーの薄膜を得た。
得られた各薄膜について、プリズムカプラ(メトリコン(登録商標)モデル2010/Mプリズムカプラ、メトリコン社製)を用いて複屈折率を測定した。それらの結果を表6に示す。
Figure 2012115216
表6に示されるように、高い屈折率を有している、上記実施例1〜7,9,28および29で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーは、複屈折が比較的小さな高屈折率材料であることがわかる。
[7]誘電率測定
[実施例42〜45]
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1,2,6および28で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマー0.4000gをそれぞれ加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))1.6000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が20質量%のポリマーワニスを得た。
調製した各ポリマーワニスを、石英基板上にスピンコーターを用いて1000rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、150℃のホットプレートで10分焼成し、トリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーの薄膜を得た。
得られた各薄膜について、直径6mm、厚さ70nmのアルミニウムを蒸着し、LCRメーター(Agilent E4980AプレシジョンLCRメーター、Agilent Technologies社製)を用いて誘電率を測定した。それら結果を表7に示す。
Figure 2012115216
表7に示されるように、上記実施例1,2,6および28で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーは、100Hzにおいて誘電率が約4以上と一般的なポリアミドと同等であり、屈折率に対してほぼ比例関係を示すことがわかった。
[8]耐熱性試験
[実施例46]
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーTmPDA−An0.4000gを加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))1.6000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が20質量%のポリマーワニスを得た。
調製したポリマーワニスを、石英基板上にスピンコーターを用いて1000rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、300℃のホットプレートで10分焼成し、熱硬化した薄膜を得た。さらに熱硬化した薄膜について、300〜350℃で30分焼成して耐熱性を検討した。焼成後の薄膜に関してHAZE値、全光透過率、および屈折率を測定した結果を表8に示す。また各温度での焼成後の膜厚を初期膜厚(100%)と比較した場合の残膜率を併せて表8に示す。
Figure 2012115216
[9]熱硬化性組成物およびその被膜作製
[実施例47]
(1)熱硬化性組成物の調製
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーTmPDA−An0.4000gを加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))1.6000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が20質量%のポリマーワニスを得た。次いで、この20質量%ポリマーワニス1.0000gにN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))0.293gを加え、その後架橋剤としてエポキシ基を含有する化合物EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製)0.040g(ポリマーの固形分100質量部に対して20.0質量部)を加えた。溶質が完全に溶解して溶液が均一になるまで撹拌し、固形分の総質量%が15質量%のポリマーワニス(以下、TmPDA−AnEP1と略す)を得た。
(2)被膜の作製
上記で得られたポリマーワニス(TmPDA−AnEP1)を、石英基板上にスピンコーターを用いて初め200rpm(5秒)、その後2000rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、200℃のホットプレートで20分焼成し、薄膜を得た。得られた薄膜の膜厚は293.8nmであった。
<溶剤耐性試験>
上記薄膜の膜厚293.8nmを初期膜厚とした。この薄膜を良溶媒の一つであるN,N−ジメチルアセトアミドに1分完全に浸漬させた。次いで、エアーで乾燥後、200℃のホットプレートで1分焼成し、残留溶剤を完全に蒸発させた後、膜厚を測定し、初期膜厚と比較した。初期膜厚を100%とした際に、得られた薄膜の残膜率は100%であり、高い溶剤耐性があることがわかった。
なお、溶剤耐性試験とは、本焼成後の被膜が溶剤への接触に対して、不溶化していることを示す試験である。溶剤耐性は被膜の上にレジストなどをリコートし、パターニングする後工程が加わった際に必要になる特性であり、溶剤耐性がない場合、リコートする際のレジスト溶剤に溶解してしまい、被膜とレジストとがミキシングされてしまって、本来の特性が発現しないことがある。
<被膜の屈折率>
上記で得られた薄膜の屈折率を測定したところ、589nmにおける屈折率は1.6907、633nmにおける屈折率は1.6836であった。このように、熱硬化性の架橋剤を添加した組成物から得られた薄膜においても、その屈折率は1.7近くあり、高い屈折率を有していることがわかった。
<被膜の耐熱性>
上記で得られたポリマーワニス(TmPDA−AnEP1)を、石英基板上にスピンコーターを用いて初め200rpm(5秒)、その後1000rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、200℃のホットプレートで20分焼成し、膜厚1μm程度の厚膜を得た。
得られた厚膜を220、240、260℃のホットプレートで1時間焼成し、この前後での透過率測定を行って耐熱性を評価した。結果を図17〜19に示す。
図19に示されるように、260℃の高温下で1時間焼成した際にも、可視領域(400〜800nm)での透過率が90%以上を維持しており、高い耐熱黄変性を持つことがわかった。
[実施例48]
(1)熱硬化性組成物の調製
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーTmPDA−An1.0000gを加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))4.0000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が20質量%のポリマーワニスを得た。次いで、この20質量%ポリマーワニス3.0000gにN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))を0.7000g加え、その後、架橋剤としてアミノプラスト系架橋剤であるCymel303(日本サイテックインダストリーズ(株)製)を60質量%となるようPGMEで希釈した溶液0.300g(ポリマーの固形分を100質量部としたのに対して30.0質量部)を加えた。溶質が完全に溶解して溶液が均一になるまで撹拌し、固形分の総質量%が15質量%のポリマーワニス(以下、TmPDA−AnCy1と略す)を得た。
(2)被膜の作製
上記で得られたポリマーワニス(TmPDA−AnCy1)を、石英基板上にスピンコーターを用いて初め200rpm(5秒)、その後1500rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、200℃のホットプレートで5分焼成し、薄膜を得た。得られた薄膜の膜厚は691.1nmであった。
<溶剤耐性試験>
上記薄膜の膜厚691.1nmを初期膜厚とした。この薄膜をN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))に1分完全に浸漬させた。次いで、エアーで乾燥後、150℃のホットプレートで1分焼成し、残留溶剤を完全に蒸発させた後、膜厚を測定し、初期膜厚と比較した。初期膜厚を100%とした際に、得られた薄膜の残膜率は100%であり、加熱により薄膜が架橋されて高い溶剤耐性があることがわかった。
<被膜の屈折率>
上記で得られた薄膜の屈折率を測定したところ、589nmにおける屈折率は1.7105、633nmにおける屈折率は1.7032であった。このように、熱硬化性の架橋剤を添加した組成物から得られた薄膜においても、その屈折率は1.7以上と高い屈折率を有していることがわかった。
[実施例49]
(1)熱硬化性組成物の調製
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーTmPDA−An1.0000gを加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))4.0000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が20質量%のポリマーワニスを得た。次いで、この20質量%ポリマーワニス3.0000gにN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))0.8200gを加え、その後、架橋剤としてフェノプラスト系架橋剤であるTM−BIP−A(旭有機材工業(株)製)0.1800g(ポリマーの固形分を100質量部としたのに対して30.0質量部)を加えた。溶質が完全に溶解して溶液が均一になるまで撹拌し、固形分の総質量%が15質量%のポリマーワニス(以下、TmPDA−AnTM1と略す)を得た。
(2)被膜の作製
上記で得られたポリマーワニス(TmPDA−AnTM1)を、石英基板上にスピンコーターを用いて初め200rpm(5秒)、その後1500rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、200℃のホットプレートで5分焼成し、薄膜を得た。得られた薄膜の膜厚は809.8nmであった。
<溶剤耐性試験>
得られた薄膜の膜厚809.8nmを初期膜厚とした。この薄膜をN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))に1分完全に浸漬させた。次いで、エアーで乾燥後、150℃のホットプレートで1分焼成し、残留溶剤を完全に蒸発させた後、膜厚を測定し、初期膜厚と比較した。初期膜厚を100%とした際に、得られた薄膜の残膜率は100%であり、加熱により薄膜が架橋されて高い溶剤耐性があることがわかった。
<被膜の屈折率>
上記で得られた薄膜の屈折率を測定したところ、589nmにおける屈折率は1.6935、633nmにおける屈折率は1.6867であった。このように、熱硬化性の架橋剤を添加した組成物から得られた薄膜においても、その屈折率は1.7近くあり、高い屈折率を有していることがわかった。
<被膜の硬度測定>
上記実施例48,49で作製したTmPDA−AnCy1およびTmPDA−AnTM1の薄膜の鉛筆硬度を測定した。また比較のため実施例23で作製したTmPDA−Anの薄膜に関しても同様に鉛筆硬度を測定した。得られた結果を表9に示す。
Figure 2012115216
表9に示されるように、TmPDA−An単独膜での熱硬化で得られた実施例23の薄膜は硬度が低く、一方、分子間での架橋密度を上げる目的で架橋剤を添加した実施例48,49の薄膜では、硬度が大きく向上していることがわかった。
[実施例50]
(1)熱硬化性組成物の調製
空気下、10mLサンプル瓶に、上記実施例1で得られたトリカルボニルベンゼン系高分岐ポリマーTmPDA−An1.0000gを加え、これに溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))4.0000gを加えてミックスローター(110rpm)を用い、室温にて完全に溶解して溶液が均一になるまで1時間撹拌した。撹拌後、ポリマーが完全に溶解した薄黄色透明溶液として固形分の総質量%が20質量%のポリマーワニスを得た。次いで、この20質量%ポリマーワニス3.0000gにN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))0.8800gを加え、その後、架橋剤としてビスフェノールM(東京化成工業(株)製)0.120g(ポリマーの固形分を100質量部としたのに対して20.0質量部)を加えた。溶質が完全に溶解して溶液が均一になるまで撹拌し、固形分の総質量%が15質量%のポリマーワニス(以下、TmPDA−AnBP1と略す)を得た。
(2)被膜の作製
上記で得られたポリマーワニス(TmPDA−AnBP1)を、石英基板上にスピンコーターを用いて初め200rpm(5秒)、その後1500rpm(30秒)の条件でスピンコートし、大気下、300℃のホットプレートで10分焼成し、薄膜を得た。得られた薄膜の膜厚は722.9nmであった。
<溶剤耐性試験>
得られた薄膜の膜厚722.9nmを初期膜厚とした。この薄膜をN,N−ジメチルアセトアミドおよびシクロヘキサノンの混合溶媒(=DMAc/CYH=1/0.6(質量比))に1分完全に浸漬させた。次いで、エアーで乾燥後、150℃のホットプレートで1分焼成し、残留溶剤を完全に蒸発させた後、膜厚を測定し、初期膜厚と比較した。初期膜厚を100%とした際に、得られた薄膜の残膜率は100%であり、加熱により薄膜が架橋されて高い溶剤耐性があることがわかった。
<被膜の屈折率>
上記で得られた薄膜の屈折率を測定したところ、589nmにおける屈折率は1.7121、633nmにおける屈折率は1.7042であった。このように、熱硬化性の架橋剤を添加した組成物から得られた薄膜においても、その屈折率は1.7以上と高い屈折率を有していることがわかった。

Claims (11)

  1. ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、前記ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質の存在下で反応させて得られ、下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含み、ゲル浸透クロマトグラフィによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする芳香族ポリアミド。
    Figure 2012115216
    {式中、RおよびR′は、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、またはアラルキル基を表し、Aは、式(2)〜(26)で示される群から選ばれる少なくとも1種を表す。
    Figure 2012115216
    〔式中、R1〜R81は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルケニル基、または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルコキシ基を表し、R82〜R89は、互いに独立して、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基を表し、R90およびR91は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基を表し(ただし、R90およびR91は一緒になって環を形成していてもよい。)、
    1およびW2は、互いに独立して、単結合、−(CR9293m−(R92およびR93は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基(ただし、これらは一緒になって環を形成していてもよい。)を表し、mは1〜10の整数を表す。)、O、S、SO、SO2、NR94、C=O、C(=O)O、OC(=O)、OC(=O)O、CONR95、NR96CO、NR97CONR98(R94〜R98は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基を表す。)を表し、
    1およびX2は、互いに独立して、単結合、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基、または式(27)
    Figure 2012115216
    (式中、R99〜R102は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン基、炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキル基、または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルコキシ基を表し、
    1およびY2は、互いに独立して、単結合または炭素数1〜10の分岐構造を有していてもよいアルキレン基を表す。)
    で示される基を表し、
    nは1〜20の整数を表す。〕}
  2. 前記Aが、前記式(2)、(5)、(6)、(7)、(11)、(13)および(26)で示される群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の芳香族ポリアミド。
  3. 前記Aが、下記式で示される群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の芳香族ポリアミド。
    Figure 2012115216
  4. 前記一官能性物質が、アミノ基、水酸基、チオール基、イソシアナート基またはイソチオシアナート基を有する物質である請求項1〜3のいずれか1項記載の芳香族ポリアミド。
  5. 前記一官能性物質が、アニリン、フェノールまたはメタノールである請求項4記載の芳香族ポリアミド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の芳香族ポリアミドを含む膜形成用組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項記載の芳香族ポリアミドを含む膜。
  8. 基材と、この基材上に形成された請求項7記載の膜とを備える電子デバイス。
  9. 基材と、この基材上に形成された請求項7記載の膜とを備える光学部材。
  10. ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、前記ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質の存在下で反応させることを特徴とする芳香族ポリアミドの製造方法。
  11. ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と、ジアミン化合物とを、前記ベンゼントリカルボン酸またはその誘導体と反応し得る官能基を1つ有する一官能物質の存在下で反応させることを特徴とする、請求項1記載の芳香族ポリアミドの製造方法。
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