JP2000302967A - 低誘電率重合体組成物 - Google Patents

低誘電率重合体組成物

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JP2000302967A
JP2000302967A JP2000036641A JP2000036641A JP2000302967A JP 2000302967 A JP2000302967 A JP 2000302967A JP 2000036641 A JP2000036641 A JP 2000036641A JP 2000036641 A JP2000036641 A JP 2000036641A JP 2000302967 A JP2000302967 A JP 2000302967A
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carbon atoms
dielectric constant
organic group
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JP2000036641A
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Masao Tomikawa
真佐夫 富川
Takenori Fujiwara
健典 藤原
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】誘電率の低い耐熱性樹脂前駆体組成物を提供す
る。 【解決手段】(a)炭素数3から30の3価または4価
の架橋基を5〜35モル%および枝基を構成成分として
含むポリマーと、(b)固体粒子と、(c)3級アミノ
化合物とを含むことを特徴とする低誘電率重合体組成物
によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電率が低い耐熱
性高分子材料に関する。本発明の低誘電率重合体組成物
は、半導体のパッシベーション膜、層間絶縁膜などに利
用することができる。
【0002】
【従来の技術】誘電率の低い耐熱材料としてはフルオロ
アルキル樹脂、ポリオレフィン樹脂などがよく知られて
いる。しかしながら、このようなものはパターン加工が
難しい、接着性が悪い、ガラス転移温度が低いなどの問
題があり、実用に供されるに至らなかった。そこで、従
来、誘電率の低い材料としては、フッ素原子を導入した
スピンオングラス膜、プラズマCVD法で製膜されたフ
ッ素原子を導入した酸化ケイ素膜、あるいはポリイミド
のような耐熱性のある有機高分子材料が半導体分野では
使用されていた。しかしながら、このような膜の誘電率
はほとんどのものが3以上であり、半導体の層間絶縁膜
に用いた場合、今後の半導体の高速化に際して、電気容
量が問題になることが予想されている(月刊セミコンダ
クターワールド誌、89頁、(1996年2月))。
【0003】また従来の材料では、膜硬度が低く、現在
半導体製造プロセスで使用されているCMP(化学的機
械研磨)法に適応できないため問題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
を解決せしめ、誘電率が低く、耐熱性、接着性が良好、
かつ、膜硬度の高い高分子材料を提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、(a)
炭素数3から30の3価または4価の架橋基を5〜35
モル%と一般式(1)から(4)で示される基の少なく
とも1種を構成成分として含むポリマーと、(b)固体
粒子と、(c)3級アミノ化合物とを含むことを特徴と
する低誘電率重合体組成物によって達成される。
【0006】
【化6】
【0007】(Q1、Q3は、炭素原子を2個以上含む3
価または4価の有機基、Q2は炭素原子を2個以上含む
2価の有機基、Q4、Q5は水素原子または炭素数1から
10までの1価の有機基、pは1から100の整数、
q、rは1または2を表す。)
【0008】
【化7】
【0009】(Q6、Q8は、少なくとも炭素原子を2個
以上含む2価の有機基、Q7は少なくとも炭素原子を2
個以上含む3価から6価の有機基、Zは酸素原子、硫黄
原子、またはNHより選ばれる。sは1から100の整
数、tは1または2を表す。)
【0010】
【化8】
【0011】(Q9、Q11は少なくとも炭素原子を2個
以上含む2価の有機基、Q10は、少なくとも炭素原子を
2個以上含む3価から4価の有機基、Q12は水素原子、
かつ/または炭素数1から10までの1価の有機基、u
は1から100の整数、vは1または2を表す。)
【0012】
【化9】
【0013】(Q13、Q15は少なくとも炭素原子を2個
以上含む3価から6価の有機基、Q14は、少なくとも炭
素原子を2個以上含む2価の有機基、Zは酸素原子、硫
黄原子、またはNHより選ばれる。wは1から100の
整数、x、yは1または2を表す。)
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において、3価または4価
の架橋基とは、枝分かれをポリマー構造中に作るために
用いる。このような架橋基としては一般式(5)に示し
たようなものが好ましい。しかしながら、これ以外の3
価または4価の基を使用することもできる。また、基が
2価以下となると枝分かれが得られないので好ましくな
い。また、基が5価以上となるとゲル化する恐れがある
ので好ましくない。
【0015】
【化10】
【0016】(Tは、−O−、−CH2−、−CO−、
−(直接結合)、−C(CF32−、−C(CH3
2−、−S−、−SO2−、または−SO−を表す。) 本発明において、上記した架橋基と結合させる基として
は、上記一般式(1)から(4)に挙げたものを好まし
く使用することが出来る。
【0017】一般式(1)においてQ1、Q3は3価また
は4価の炭素数2以上の有機基を表している。このよう
なものとしては、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、
4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタ
ル酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニ
ルスルホンテトラカルボン酸残基などの4価の芳香族含
有基やトリメシン酸残基のような3価の芳香族含有基が
好ましい例として挙げることができる。さらに好ましく
は、結合軸のずれが30度以内である、ピロメリット
酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
残基などの4価の基、トリメリット酸残基などの3価の
基を挙げることができる。
【0018】Q2は2価の炭素数2以上の2価の有機基
を表している。好ましいものの例としては、4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼ
ン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、
ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン残基な
どの芳香族ジアミン残基が好ましい。さらに好ましいも
のとしては、結合軸のずれが30度以内の剛直な構造を
有しているパラフェニレンジアミン、2,2’−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、4,4’−ジアミノターフェニル、3,3’−ジメ
トキシベンチジン残基などを挙げることができる。ま
た、Q1、Q3成分の1から30モル%を脂肪族ジアミン
残基であるエチレンジアミン、シクロヘキシルジアミン
残基、あるいはシロキサン含有ジアミン残基である1,
3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン残基などを配合することもできる。
【0019】Q4、Q5は水素原子かつ/または炭素数1
から10までの1価の有機基を表している。q、rは1
または2である。
【0020】一般式(2)において、Q7は、炭素数2
以上の3から4価の有機基を表している。Zは酸素原
子、硫黄原子、NHを示している。このようなものとし
ては、ヒドロキシジアミノベンゼン、ジヒドロキシジア
ミノベンゼン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノ−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジヒド
ロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、チオヒドロキ
シジアミノベンゼン、ジチオヒドロキシジアミノベンゼ
ン、ビス(3−アミノ−4−チオヒドロキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノ−4,
4’−ジチオヒドロキシビフェニル、3,3’−ジチオ
ヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、テトラア
ミノベンゼン、テトラアミノビフェニル残基などを挙げ
ることができる。さらに、結合軸のずれが30度以内と
なる2,5−ジアミノヒドロキシベンゼン、1,4−ジ
アミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、3,3’−ジ
アミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’
−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,
5−ジアミノチオヒドロキシベンゼン、1,4−ジアミ
ノ−2,5−ジチオヒドロキシベンゼン、3,3’−ジ
アミノ−4,4’−ジチオヒドロキシビフェニル、3,
3’−ジチオヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン、3,
3’,4,4’−テトラアミノビフェニル残基などを挙
げることができる。
【0021】Q7成分として2価の基である一般式
(1)中のQ2と同様のものをQ7成分の1から30モル
%変性することもできる。
【0022】Q6、Q8は、炭素数2以上の2価の有機基
を表している。このようなものとしては、テレフタル
酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、
ジフェニルスルホンジカルボン酸、ビフェニルジカルボ
ン酸残基などの芳香族ジカルボン酸残基、アジピン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸残基などの脂肪族ジカルボ
ン酸残基などを挙げることができる。耐熱性より見ると
芳香族ジカルボン酸残基を使用するのが好ましい。ま
た、結合軸のずれが30度以内となるテレフタル酸、
4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジ
カルボン酸残基などを使用するのがさらに好ましい。s
は1から100までの整数を表しており、tは1または
2を表している。
【0023】一般式(3)において、Q9、Q11は一般
式(1)に記載されたQ2と同じものを使用することが
できる。Q10は、一般式(1)に記載されたQ1、Q3
同じものを使用することができる。Q12は一般式(1)
に記載されたQ4、Q5と同様の者を使用することができ
る。uは1から100までの整数を表しており、vは1
または2を表している。
【0024】一般式(4)において、Q13、Q15は一般
式(2)におけるQ7と同様のものを使用することがで
きる。Q14は一般式(2)におけるQ6、Q8と同様な者
を使用することができる。wは1から100までの整数
を表し、x、yは1または2を表している。
【0025】また、本発明のポリマー(a)は、一般式
(11)に示したような放射状の枝分かれポリマーに近
いものが得られると推定される。
【0026】R0−(R1−R2−(R3−・(・−R2n
(R2n+1−Rmr2n)..r2r0(11) (nは1から100までの整数。R0、R2、・・R2n
3価から6価の有機基、ケイ素原子含有基、R1、R3
・・R2n+1は2価の基、nは1から100までの整数、
0は3から6までの整数、r2、・・r2nは2から5ま
での整数を表す。) 本発明のポリマー(a)は、枝分かれした構造をとるこ
とで、ポリマー鎖がお互い近づかなくなるために、バル
クポリマーの中でポリマー鎖の占める体積分率が低下す
る。このような体積分率の小さいポリマーは体積分率の
大きなポリマーより誘電率が低下する傾向にある。これ
は、絶縁体の中で誘電率の最も小さいものは真空であ
り、次いで空気であるためである。
【0027】本発明のポリマー(a)の製造方法は、以
下のようにすることが好ましい。 (1)まず架橋基R0と枝基R1を結合させ、オリゴマー
1を得る。 (2)続いて架橋基R2を結合させ、N2を得る。 (3)N2と枝基R3を反応させN3を得る。 (4)続いて、(2)および(3)の工程をn回(nは
0から100の整数)繰り返す。
【0028】架橋基と枝基を結合させるには、架橋成分
と枝成分を反応させる。例えば、アミノ基を有する架橋
成分とカルボン酸基を有する枝成分とを反応させ、アミ
ド結合を形成する等の方法を用いることができる。
【0029】このように逐次的に架橋成分と枝成分を交
互に反応させることで中心から放射状に広がったポリマ
ーを得ることができる。同じ量の架橋成分と枝成分を最
初に全て同時に反応させると、ゲル化することがあり好
ましくない。
【0030】本発明のポリマーの分子量、分子量分布
は、GPC法により求めることができる。例えば、ウオ
ーターズ社製510型ポンプと990J型フォトダイオ
ードアレー検出器によるシステムに、東ソー(株)社製
のカラム(TSK−Gel2000)を2本つないだも
のを用いることができる。分子量の校正は、標準ポリス
チレンを分子量1000から100000までのものを
用いた。本発明のポリマーの分子量は5000から10
0万の範囲にあることが好ましい。分子量分布は重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比で表すこ
とができ、1.02≦Mw/Mn≦2.0の範囲にある
ことが好ましく、さらには1.05≦Mw/Mn≦1.
5である。
【0031】本発明において、ポリマー(a)の末端
に、炭素数3から20までの1価の基を結合させ、末端
封止することが好ましい。炭素数3から20までの1価
の基としては、一般式(6)に挙げるような1価の基を
使用することができる。また、その他の炭素数3から3
0までの1価の有機基も使用することができる。特にケ
イ素原子を含有している炭素数3から30までの1価の
有機基は接着性改良効果もあるので好ましい。また、こ
れらの基を併用することもできるし、これ以外の基を使
用することもできる。
【0032】
【化11】
【0033】(Dは炭素数1から10までの1価の有機
基、Jは炭素数2以上30以下の2価の有機基を表して
いる。) このためには、上記の反応の最後に1価の有機化合物を
添加して反応させ末端封止するとよい。このような1価
の有機化合物としては、アニリン、プロピルアミンなど
の1価のアミン化合物、無水フタル酸、無水コハク酸な
どの1価の酸無水物などを挙げることができる。さら
に、エチニルアニリン、ビニルアニリンなどの反応性の
多重結合を有した1価のアミン化合物、無水マレイン
酸、無水ナジック酸などの反応性の多重結合を有した1
価の酸無水物化合物などを挙げることができる。また、
アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノフェニルト
リメトキシシランなどのケイ素原子含有アミン化合物、
トリメトキシシリル無水フタル酸などのケイ素原子含有
酸無水物化合物などを用いると基板との接着改良効果も
あり、さらに好ましい。これらの化合物は1種類のみで
使用することもできるが、複数種を混合して使用しても
良い。
【0034】本発明において(b)成分である固体粒子
としては、シリカ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒
子、セリア粒子などの無機酸化物粒子やその分散ゾル、
あるいはポリテトラフルオロエチレンやポリテトラフル
オロエチレンプロピレンやこれらの分散ゾル、あるいは
フラーレンなどを挙げることができる。これらのものを
加えることで、誘電率を低くする作用、膜硬度を硬くす
る作用、組成物溶液の粘性を高めて塗布性を改善する作
用があり好ましい。(b)成分は、ポリマー(a)成分
100重量部に対して1から100重量部添加すること
が好ましく、より好ましくは5から50重量部である。
【0035】本発明において(c)成分である3級アミ
ノ化合物は得られる溶液の安定性を向上させるために加
えている。この(c)成分がないと、溶液を保存中に
(b)成分が凝集するために好ましくない。(c)成分
の添加量は、(b)成分に対して0.5から100倍量
添加することが好ましく、より好ましくは1から20倍
量である。さらに好ましくは2から5倍量である。
【0036】本発明の低誘電率組成物の誘電率は、真空
の誘電率に対する比率で表される。一般のポリイミド樹
脂のような耐熱性樹脂組成物の誘電率はおよそ3であ
る。本発明の低誘電率組成物の誘電率は3以下が望まし
く、さらには2.7以下が好ましく、さらに好ましくは
2.5以下である。
【0037】本発明の比重の測定は、以下のようにして
行う。得られる低誘電率重合体組成物を前もって重量を
正確に測定した薄板ガラスにスピン塗布し、ガラスに均
一の膜厚(膜厚ムラが10%以下)で塗布し、必要な熱
処理条件で硬化させる。このガラス板の重量と低誘電率
重合体組成物の膜厚を測定することで比重を測定するこ
とができる。
【0038】また、本発明の誘電率の測定は、アルミ箔
上に、低誘電率重合体組成物を均一の膜厚でスピン塗布
し、必要な熱処理条件で硬化させ、ポリマー面にアル
ミ、金、ニッケルなどの金属を電極状に蒸着させること
で測定することができる。
【0039】本発明に用いられる溶媒としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、γ−ブチロラクロン、ジメチルアクリルアミドな
どの非プロトン性極性溶媒、乳酸エチルやプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル
類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノ
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、メタクレゾ
ール、p−クロロフェノールなどのフェノール類、ある
いはこれらの混合したもの、その他本発明の低誘電率重
合体組成物が溶解するものを好ましく用いることができ
る。
【0040】また、必要に応じて本発明の低誘電率重合
体組成物と基板との塗れ性を向上させる目的で界面活性
剤を混合しても良い。
【0041】下地との接着性を向上する目的で、シラン
カップリング剤、チタンキレート剤、アルミキレート剤
を低誘電率重合体組成物のワニスに加えたり、基板を前
処理することもできる。
【0042】次に、本発明の低誘電率重合体組成物を用
いてポリイミドパターンを形成する方法について説明す
る。
【0043】本発明の低誘電率重合体組成物を基板上に
塗布する。基板としてはシリコンウエハー、セラミック
ス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限定
されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗
布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法があ
る。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃
度、粘度などによって異なるが通常、乾燥後の膜厚が、
0.1から150μmになるように塗布される。
【0044】本発明の低誘電率重合体組成物のパターン
を形成するには、100℃から500℃の範囲で熱処理
された樹脂膜にフォトレジストを塗布する。このフォト
レジストを露光し、現像することで、フォトレジストの
パターンが得られる。このパターンをマスクにして、プ
ラズマエッチング、反応性イオンエッチング、レーザー
アブレーションなどの手法で、希望する低誘電率重合体
組成物膜のパターンを得ることができる。また、ヒドラ
ジンなどの薬品で化学的にエッチングすることもでき
る。続いて、熱処理を行う場合と行わない場合の両方が
考えられるが、どちらでも使用することができる。この
熱処理は、200℃から500℃の温度を加えて耐熱性
のある皮膜に変換する。この加熱処理は温度を選び、段
階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温し
ながら5分から5時間実施する。一例としては、140
℃、200℃、400℃で各30分ずつ熱処理する。あ
るいは室温より400℃まで2時間かけて直線的に昇温
するなどの方法が挙げられる。
【0045】本発明による低誘電重合体組成物により形
成した耐熱性皮膜は、半導体のパッシベーション膜、半
導体素子の保護膜、半導体の層間絶縁膜、高密度実装用
多層配線の層間絶縁膜などの用途に用いられる。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されない。 特性の測定方法 〈誘電率の測定〉厚み25μmのアルミ箔上に本発明の
低誘電率重合体組成物のワニスをミカサ製1H−D2S
スピンコーターを用いてスピンコートする。このアルミ
箔を大日本スクリーン社製のSKW−636のホットプ
レートを用いて、100℃で5分プリベークする。プリ
ベーク後の膜厚が5ミクロンになるようにスピンコート
での回転数を調整する。
【0047】このようにして得た低誘電率重合体組成物
をスピンコートしたアルミ箔をヤマト科学製DH−42
イナートオーブンで窒素気流下熱処理する。この熱処理
条件は、200℃で30分処理した後、350℃まで1
時間で昇温し、350℃で1時間処理し、オーブン内の
温度が200℃以下になったところでオーブンより取り
出した。
【0048】この低誘電率重合体組成物のフィルム面に
アルミニウムを約100nm蒸着し、電極をフィルム上
に形成した。蒸着はアルバック社製EBH−6型を使用
した。
【0049】この試料を用いて、ヒューレットパッカー
ド社製LCRメーター4288Aとフィルム用測定電極
14865Aを使用して、周波数1kHzで誘電率を測
定した。 〈分散安定性〉溶液を23℃の部屋に放置し、目視に
て、層分離・ゲル化などが起こるかを調べた。1週間の
間に層分離・ゲル化が起こらないものを分散安定性良好
とした。 〈接着性の測定(PCT接着試験)〉4インチのシリコ
ンウエハー上に本発明の低誘電率重合体組成物のワニス
を大日本スクリーン社製SCW−636のスピンコータ
ーを用いてスピンコートする。このシリコンウェハーを
大日本スクリーン社製のSCW−636のホットプレー
トを用いて、100℃で5分プリベークする。プリベー
ク後の膜厚が5ミクロンになるようにスピンコートでの
回転数を調整する。
【0050】このようにして得た低誘電率重合体組成物
をスピンコートしたシリコンウエハーを光洋リンドバー
グ社製イナートオーブンINH−15で窒素気流下(酸
素濃度20ppm以下)で熱処理する。この熱処理条件
は、140℃で30分処理した後、350℃まで1時間
で昇温し、350℃で1時間処理し、オーブン内の温度
が200℃以下になったところでオーブンより取り出し
た。
【0051】この低誘電率重合体組成物を塗布したシリ
コンウエハーの膜に幅2mmで碁盤目状に傷を5本ずつ
横方向と縦方向に片歯カミソリで入れた。この膜の接着
性をニチバン社製”セロテープ”を用いて引き剥がし試
験をした。この時点(初期)で剥離が見られたものは接
着性が非常に悪いことになる。この時点で剥がれなかっ
たものは、121℃で2.1気圧の飽和水蒸気下500
時間処理した。500時間後、同様の引き剥がし試験を
行い、剥離するかどうかを調べた。この時に剥離が見ら
れなければ、接着性は良好である。 〈膜厚の測定〉シリコンウエハー、ガラス板に塗布し
て、熱処理した試料を片歯カミソリで傷をつけ、東京精
密製表面粗さ計サーフコム1500Aを用いて、傷のあ
る部分と無い部分の段差を測定し膜厚とした。 〈耐熱性の測定〉ブリキ製の皿に測定しようとしたワニ
スを1g入れた。これをヤマト科学社製イナートオーブ
ンDT−42で窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)
で熱処理する。この熱処理条件は、80℃で30分処理
した後、200℃で30分、その後350℃まで1時間
で昇温し、350℃で1時間処理し、オーブン内の温度
が200℃以下になったところでオーブンより取り出し
た。
【0052】このようにして得た低誘電率重合体組成物
の粉体を集め、島津製作所製熱天秤装置TG−50を用
いて、昇温速度10℃/分で室温より600℃まで測定
し、300℃になった時点から5%重量が減少した温度
を熱分解温度とした。この熱分解温度が450℃より低
いものは、半導体製造工程で450℃程度の熱が加わる
工程でガスを発生する恐れがあり、耐熱性で問題があ
る。 〈スクラッチ試験〉4インチのシリコンウエハー上に本
発明の低誘電率重合体組成物のワニスを大日本スクリー
ン社製SCW−636のスピンコーターを用いてスピン
コートする。このシリコンウェハーを大日本スクリーン
社製のSCW−636のホットプレートを用いて、10
0℃で5分プリベークする。プリベーク後の膜厚が2ミ
クロンになるようにスピンコートでの回転数を調整す
る。
【0053】このようにして得た低誘電率重合体組成物
をスピンコートしたシリコンウエハーを光洋リンドバー
グ社製イナートオーブンINH−15で窒素気流下(酸
素濃度20ppm以下)で熱処理する。この熱処理条件
は、140℃で30分処理した後、350℃まで1時間
で昇温し、350℃で1時間処理し、オーブン内の温度
が200℃以下になったところでオーブンより取り出し
た。
【0054】このウェハーの低誘電率組成物を着けた面
を上にして、下面を15cm×15cm、厚み2mmの
アルミ板にエポキシ系の接着剤で貼り付けた。
【0055】ロデール社製の研磨パッド(IC−100
0)を日立製サンダー(SV12SE)に取り付けた。
先ほどのウェハー上にキャボット社製スラリー(SS−
25)を5ml滴下して、荷重を5kgかけた研磨パッ
ドにより研磨処理を30秒行った。
【0056】この後、ウェハー上の低誘電率組成物の傷
の有無をニコン製金属顕微鏡で観察した。この処理によ
り、傷が観察される場合、膜の硬度が低く、半導体プロ
セスで使用されるCMP(化学的機械研磨)プロセスに
適応できないために問題がある。 合成例1 架橋モノマー(1)の合成 窒素導入管、攪拌羽、温度計を取り付けた、500ml
の4つ口フラスコに1,3,5−トリヒドロキシベンゼ
ン12.6g(0.1mol)をN−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)150gに溶解させ、ここに炭酸カリ
ウム24.2g(0.175mol)を加え70℃で分
散させた。ここに、パラニトロクロロベンゼン47.3
g(0.3mol)を加え、150℃で6時間反応を行
った。反応終了後、溶液の温度が十分に低下してからろ
過により無機塩を除き、ろ液を水3lに入れ沈殿を生成
させた。この沈殿をろ過により集め、70℃で12時間
真空乾燥した(収量:35g、収率71.5%)。
【0057】この真空乾燥したもの30gをエタノール
1000gに分散させ、ここに5%パラジウムカーボン
1.5gを入れ、水素をためた風船を取り付け、50℃
で8時間、水素の吸収が停止するまで還元反応を行っ
た。
【0058】反応終了後、ろ過してろ液を集め、エバポ
レートして目的の架橋モノマー(1)を得た(収量:2
2g、収率90%)。 合成例2 架橋モノマー(2)の合成 窒素導入管、攪拌羽、温度計、蒸留管を取り付けた、3
00mlの4つ口フラスコに3−アミノプロピルジエト
キシメチルシラン(APDS)57.4g(0.3モ
ル)をガンマブチロラクトン30g、3−メチル−3−
メトキシブタノール27.4gに溶解させ、ここに水
3.6g(0.2mol)を加え30℃で攪拌し、溶液
の温度を徐々に高くし、110℃で2時間攪拌した。蒸
留管より水、エタノールを流出させる。この溶液を冷却
して、平均で3分子のAPDSが結合した3価の架橋モ
ノマー(2)の50%溶液を得た。反応にはこの溶液を
そのまま用いた。 合成例3 トリフェニルアミン24.5g(0.1モル)を硫酸7
0g中に溶解させた。ここに、61%硝酸を35gを徐
々に加えた。硝酸を加えた後、2時間攪拌して、氷の入
った、5%炭酸水素ナトリウム水溶液3lに投入して得
られた固体をろ過で集めた。集めた固体を水で十分洗浄
した後、50℃の真空乾燥機で20時間乾燥させた(収
量26g)。
【0059】上記で乾燥した固体20gを500mlの
オートクレーブに入れ、メチルセロソルブ300mlを
5%−パラジウム−炭素1.5gとともに加えた。容器
内を水素ガスにて置換して、その後水素圧を8kgf/
cm2にして70℃で2時間攪拌しながら還元処理をし
た。反応後、内部の温度が30℃以下になったところ
で、容器の圧力を除き、内部の溶液からろ過でパラジウ
ム−炭素を除いた。ろ液をロータリーエバポレーターで
濃縮して、トリ(4−アミノフェニル)アミンを得た
(収量:14g)。 実施例1 窒素気流下、1000mlの4つ口フラスコに、架橋成
分である3,4,4’−トリアミノジフェニルエーテル
(TPE)0.215g(1mmol)をN,N−ジメ
チルアセトアミド(DMAc)10gに溶解させた。こ
こに枝成分である無水ピロメリット酸(PMDA)0.
654g(3mmol)をNMP15gと共に加えて、
30℃で5分攪拌した。続いて、枝成分である2,2’
−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(DMB)
0.636g(3mmol)を加えて、30℃で1時間
攪拌した。
【0060】その後、TPE0.646g(3mmo
l)をDMAc5gとともに加え、PMDA0.654
g(3mmol)を加えた後、30℃で1時間攪拌し
た。
【0061】DMB1.272g(6mmol)をDM
Ac20gとともに加えて溶解した後、PMDA1.3
09g(6mmol)を加え、30℃で1時間攪拌し
た。
【0062】その後、TPE1.292g(6mmo
l)をDMAc30gとともに加え、PMDA1.30
9g(6mmol)を加えた後、30℃で1時間攪拌し
た。
【0063】DMB2.544g(12mmol)をD
MAc50gとともに加えて溶解した後、PMDA2.
617g(12mmol)を加え、30℃で1時間攪拌
した。
【0064】その後、TPE2.584g(12mmo
l)をDMAc40gとともに加え、PMDA2.61
7g(12mmol)を加えた後、30℃で1時間攪拌
した。
【0065】DMB5.167g(24mmol)をD
MAc70gとともに加えて溶解した後、PMDA5.
235g(24mmol)を加え、30℃で1時間攪拌
した。
【0066】アニリン1.302g(14mmol)、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン2.213g
(10mmol)をDMAc20gとともに加え、30
℃で2時間攪拌した。
【0067】上記溶液80gに、3級アミノ化合物とし
てルチジン4g、ポリテトラフルオロエチレンポリプロ
ピレン共重合体水分散ゾル(ダイキン工業製”ポリフロ
ンFEP”)5gを加えて(ポリマー100重量部に対
する固体粒子の添加量21.8重量部、3級アミノ化合
物の固体粒子に対する添加倍率:1.33倍)、30℃
で2時間攪拌し、孔径3μmのポリテトラフルオロエチ
レン製デプスフィルター(アドバンテック社製)でろ過
した溶液を用いて評価を行った。
【0068】誘電率は2.21であった。粘度安定性も
問題なく、接着性も問題なかった。耐熱性は450℃で
あった。スクラッチ試験でも問題なかった。 実施例2 架橋成分であるトリス(4−アミノフェニル)アミン
(TMPA)0.290g(1mmol)をNMP15
gに溶解させる。ここに枝成分である3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物(BPD
A)0.883g(3mmol)を加え、室温で30分
攪拌した。ここに、枝成分である3,3’−ジメトキシ
−4,4’−ジアミノビフェニル(DMOB)0.73
2g3mmolをNMP5gとともに加えた。BPDA
0.883g(3mmol)を加えた後、TMPA0.
870g(3mmol)を加えて、室温で30分攪拌し
た。
【0069】続いて、BPDA1.765g(6mmo
l)を加え、DMOB1.464g(6mmol)をN
MP30gとともに加えた後、30分攪拌した。その
後、BPDA1.765g(6mmol)を加え、TM
PA1.740g(6mmol)を加え、室温で30分
攪拌した。
【0070】BPDA3.530g(12mmol)を
加え、枝成分であるDMOB2.928g(12mmo
l)をNMP50gとともに加えた後、室温で1時間攪
拌した。さらに、BPDA3.530g(12mmo
l)をNMP20gとともに加え、TMPA3.480
g(12mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。
【0071】その後、BPDA7.061g(24mm
ol)を加え、枝成分である2,2’−ビス(トリフル
オロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニル(TFM
B)7.680g(24mmol)をNMP30gとと
もに加え、室温で1時間攪拌した。
【0072】BPDA7.061g(24mmol)を
NMP10gとともに加え、TMPA6.960g(2
4mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。
【0073】その後、BPDA14.12g(48mm
ol)、TFMB15.36g(48mmol)を加
え、室温で1時間攪拌した。その後、さらにTFMB1
5.36g(48mmol)、BPDA14.12g
(48mmol)をNMP80gとともに加え、室温で
2時間攪拌した。その後、無水マレイン酸0.980g
(10mmol)、無水フタル酸5.624g(38m
mol)を加え、40℃で2時間攪拌した(架橋基の比
率はポリマー中の11.8モル%)。
【0074】この溶液80gを計り取り、3級アミノ化
合物としてジメチルアミノエチルメタクリレート4gを
NMP2gに希釈し、ここにシリカゾルのNMP分散液
(触媒化成工業製”Oscal”NP−45)を10g
加えて(ポリマー100重量部に対するシリカゾルの割
合:25.6重量部、3級アミノ化合物の固体粒子に対
する添加倍率:0.8倍)、30℃で2時間攪拌した。
【0075】この溶液を孔径3μmのポリテトラフルオ
ロエチレン製のデプスフィルター(アドバンテック社
製)を用いてろ過した。
【0076】このものの誘電率は2.55、粘度安定性
も良好であった。耐熱性は540℃であった。接着性は
PCT処理100時間まで剥離が見られなかった。スク
ラッチ試験でも問題なかった。 実施例3 架橋成分である3,3’,4,4’−テトラアミノビフ
ェニル(TAB)0.214g(1mmol)、枝成分
である3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビ
フェニル(HAB)0.864g(4mmol)とプロ
ピレンオキシド(PO)1.856g(32mmol)
をDMAc50gに溶解させ、−10℃に冷却した。こ
こに枝成分であるテレフタル酸クロリド(TPC)0.
812g(4mmol)を ガンマブチロラクトン(G
BL)10gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えない
ように徐々に滴下した。この溶液を−10℃で60分攪
拌した後、TAB0.856g(4mmol)、HAB
2.592g(12mmol)、PO5.568g(9
6mmol)、DMAc100gを加えた。ここにTP
C2.436g(12mmol)をGBL25gに溶解
させた溶液を内温が0℃を越えないように徐々に滴下し
た。この溶液を−10℃で30分攪拌した。
【0077】その後、TAB2.568g(12mmo
l)、HAB7.776g(36mmol)、PO1
6.70g(288mmol)、DMAc120gを加
えた。ここにTPC7.308g(36mmol)をG
BL75gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えないよ
うに徐々に滴下した。この溶液を−10℃で60分攪拌
した。この後、枝成分であるビス(3−アミノ−4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAH
F)13.18g(36mmol)、HAB7.776
g(36mmol)、PO16.70g(288mmo
l)をDMAc150gとともに加えた。ここにTPC
7.308g(36mmol)をGBL75gに溶解さ
せた溶液を内温が0℃を越えないように徐々に滴下し
た。この溶液を−10℃で120分攪拌した。その後、
溶液の温度を30℃まで上昇させ、無水マレイン酸0.
980g(10mmol)、無水フタル酸2.960g
(20mmol)、2−トリメトキシシリル無水フタル
酸1.608g(6mmol)を加え、30℃で2時間
攪拌した(架橋基の比率は、ポリマー中の6.4モル
%)。
【0078】この溶液80gを計り取り、3級アミノ化
合物としてピリジン4g、ジルコニア微粒子ゾル(東レ
製”トレセラム”2.7gをNMP3.3g中に分散さ
せたもの)(ポリマー100重量部に対するジルコニア
粒子の割合25.5重量部、3級アミノ化合物の固体粒
子に対する添加倍率:1.48倍)を加え、30℃で2
時間攪拌した。
【0079】攪拌終了後、孔径3μmのポリテトラフル
オロエチレンのデプスフィルター(アドバンテック社
製)でろ過し評価をした。
【0080】誘電率は2.56、耐熱性は530℃であ
った。粘度安定性も問題なかった。接着性は問題がなか
った。スクラッチ試験でも問題なかった。 実施例4 枝成分であるTFMB0.960g(3mmol)、ト
リエチルアミン(TEA)0.303g(3mmol)
をNMP30gに溶解させ、−10℃に冷却した。ここ
に架橋成分であるトリメシン酸クロリド(TMC)0.
2655g(1mmol)をGBL10gに溶解させた
溶液を内温が0℃を越えないように徐々に滴下した。
【0081】滴下終了後、溶液の温度を30℃にして枝
成分であるBPDA0.8826g(3mmol)を加
えた。その後、TFMB0.960g(3mmol)を
加えて、30℃で1時間攪拌した。
【0082】TFMB1.920g(6mmol)、T
EA0.909g(9mmol)をNMP30gととも
に加え、再度溶液を−10℃に冷却して、TMC0.7
965g(3mmol)をGBL15gに溶解させた溶
液を内温が0℃を越えないように徐々に滴下した。
【0083】滴下終了後、溶液の温度を30℃にして、
枝成分であるPMDA1.309g(6mmol)を加
え、さらに枝成分であるDMB1.464g(6mmo
l)をNMP25gとともに加えて、30℃で1時間攪
拌した。
【0084】DMB2.928g(12mmol)、T
EA1.818g(18mmol)をNMP40gとと
もに加え、再度溶液を−10℃に冷却して、TMC1.
593g(6mmol)をGBL25gに溶解させた溶
液を内温が0℃を越えないように徐々に滴下した。
【0085】滴下終了後、溶液の温度を30℃にして、
PMDA2.617g(12mmol)を加え、さらに
TLD2.928g(12mmol)をNMP40gと
ともに加えて、30℃で1時間攪拌した。終了後、無水
フタル酸0.740g(5mmol)、無水ナジック酸
1.640g(10mmol)を加えて、50℃で1時
間攪拌した(架橋基の比率は、ポリマー中の12.0
%)。
【0086】攪拌終了後、ろ過で沈殿を除いた溶液30
gに、3級アミノ化合物として酢酸ジメチルアミノエチ
ル1.5g、シリカゾルのNMP分散液(触媒化成工業
(株)製”OSCAL”NP−45)4g加えて(ポリ
マー100重量部に対するシリカゾルの割合:38.7
重量部、3級アミノ化合物の固体粒子に対する割合:
0.75倍)評価に用いた。
【0087】誘電率は2.65、耐熱性は570℃であ
った。粘度安定性も問題なかった。接着性はPCT処理
で100時間まで問題なかった。スクラッチ試験でも問
題なかった。 実施例5 架橋成分であるトリ(4−アミノフェニル)メタン(T
AM)0.289g(1mmol)をNMP15gに溶
解させた。枝成分である無水ピロメリット酸(PMD
A)0.6534g(3mmol)を加え、10分後、
TFMB0.960g(3mmol)を加えて30℃で
1時間攪拌した。
【0088】続いて、TAM0.867g(3mmo
l)をNMP10gとともに加え、枝成分であるBPD
A0.8826g(3mmol)を加えた。30℃で1
時間攪拌した。
【0089】その後、枝成分であるTFMB1.920
g(6mmol)をNMP10gとともに加え、BPD
A1.765g(6mmol)を加えて、30℃で1時
間攪拌した。
【0090】続いて、TAM1.734g(6mmo
l)をNMP15gとともに加え、BPDA1.765
g(6mmol)を加えて、30℃で1時間攪拌した。
【0091】その後、TFMB3.840g(12mm
ol)をNMP45gとともに加え、BPDA3.53
1g(12mmol)を加えて、30℃で1時間攪拌し
た。
【0092】続いて、TAM3.468g(12mmo
l)をNMP50gとともに加え、BPDA3.531
g(12mmol)を加えた。30℃で1時間攪拌し
た。
【0093】その後、TFMB7.680g(24mm
ol)をNMP50gとともに加え、PMDA5.23
5g(24mmol)を加えて、30℃で1時間攪拌し
た。
【0094】続いて、TAM6.936g(24mmo
l)をNMP80gとともに加え、3,3’,4,4’
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物7.728
g(24mmol)を加えて、30℃で1時間攪拌し
た。
【0095】その後、TFMB15.36g(48mm
ol)をNMP100gとともに加え、BPDA14.
12g(48mmol)を加えて、30℃で1時間攪拌
した。
【0096】3−アミノプロピルトリエトキシシラン
3.315g(15mmol)とアニリン3.069g
(33mmol)を加え、30℃で1時間攪拌した後、
50℃で1時間攪拌した。
【0097】攪拌終了後、ろ過で沈殿を除いた溶液60
gに、3級アミノ化合物としてジエチルアミノエタノー
ル3g、NMP5gと、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂の微粒子の水分散液(ダイキン工業(株)製”ポリフ
ロンTFEディスパージョン”)4g(ポリマー100
重量部に対するディスパージョンの割合10.8重量
部、3級アミノ化合物の固体粒子に対する添加倍率:
1.25倍)を加えて評価に用いた。
【0098】誘電率は2.42、耐熱性は540℃であ
った。粘度安定性も問題なかった。接着性は良好であっ
た。スクラッチ試験でも問題なかった。 実施例6 合成例3で作成した、架橋成分であるトリ(4−アミノ
フェニル)アミン(TAPA)0.290g(1mmo
l)をDMAc30gに溶解させる。ここに、枝成分で
ある3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフ
ェニル(HAB)0.648g(3mmol)とグリシ
ジルメチルエーテル(GME)3.168g(36mm
ol)を加えて溶液を−10℃に冷却した。ここに、枝
成分であるテレフタル酸クロリド(TPC)0.609
g(3mmol)をGBL8gに溶解させた溶液を内温
が0℃を越えないように滴下した。
【0099】滴下終了後、−10℃で60分攪拌した。
続いて、TAPA0.870g(3mmol)とGME
3.168g(36mmol)をDMAc20gととも
に加えた。ここに、TPC0.609g(3mmol)
をGBL8gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えない
ように滴下した。滴下終了後−10℃で1時間攪拌し
た。
【0100】HAB1.296g(6mmol)、GM
E6.336g(72mmol)をDMAc20gとと
もに加えた。ここに、TPC1.218g(6mmo
l)をGBL15gに溶解させた溶液を内温が0℃を越
えないように滴下した。滴下終了後−10℃で60分攪
拌した。
【0101】続いて、TAPA1.740g(6mmo
l)とGME6.336g(72mmol)をDMAc
30gとともに加えた。ここに、TPC1.218g
(6mmol)をGBL15gに溶解させた溶液を内温
が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後−10℃
で60分攪拌した。
【0102】枝成分であるBAHF4.392g(12
mmol)とGME12.67g(144mmol)を
DMAc50gとともに加えた。ここに、TPC2.4
36g(12mmol)をGBL25gに溶解させた溶
液を内温が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後
−10℃で60分攪拌した。
【0103】続いて、TAPA3.480g(12mm
ol)とGME12.67g(144mmol)をDM
Ac40gとともに加えた。ここに、TPC2.436
g(12mmol)をGBL30gに溶解させた溶液を
内温が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後−1
0℃で60分攪拌した。
【0104】HAB5.184g(24mmol)、G
ME25.3g(288mmol)をDMAc100g
とともに加えた。ここに、TPC4.872g(24m
mol)をGBL50gに溶解させた溶液を内温が0℃
を越えないように滴下した。滴下終了後−10℃で60
分攪拌した。
【0105】続いて、TAPA6.960g(24mm
ol)とGME25.3g(288mmol)をDMA
c120gとともに加えた。ここに、TPC4.872
g(24mmol)をGBL50gに溶解させた溶液を
内温が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後−1
0℃で60分攪拌した。
【0106】HAB10.37g(48mmol)、G
ME33.79g(384mmol)をDMAc150
gとともに加えた。ここに、TPC9.744g(48
mmol)をGBL80gに溶解させた溶液を内温が0
℃を越えないように滴下した。滴下終了後−10℃で6
0分攪拌した。
【0107】続いて、4−エチニルアニリン2.808
g(24mmol)、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン2.210g(10mmol)、アニリン1.3
02g(14mmol)とGME33.79gg(38
4mmol)をDMAc40gとともに加えた。こきに
イソフタル酸クロリド(IPC)9.744g(48m
mol)をGBL50gに溶解させた溶液を内温が0℃
を越えないように徐々に滴下した。滴下終了後、−10
℃で60分、その後室温にまで徐々に温度を上昇させて
2時間攪拌した(架橋基の比率は、ポリマー中の16.
6モル%)。
【0108】このポリマー溶液100gに3級アミノ化
合物としてトリエチルアミン2g、固体粒子として”オ
スカル”NP−45 3g(ポリマー100重量部に対
する固体粒子の割合21.1重量部、3級アミノ化合物
の固体粒子に対する添加倍率:1.33倍)を加えて、
30℃で1時間攪拌した。
【0109】このポリマー溶液を孔径3μmのポリテト
ラフルオロエチレン製デプスフィルターでろ過したもの
を試料とした。
【0110】誘電率は2.53、耐熱性は480℃であ
った。溶液の粘度安定性は問題なかった。接着性は問題
なかった。スクラッチ試験でも問題なかった。 実施例7 枝成分であるHAB0.648g(3mmol)をDM
AC20gに溶解させる。GME1.584g(18m
mol)を加えて−10℃に冷却する。ここに架橋成分
であるTMC0.265g(1mmol)をGBL5g
に溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、その
まま30分攪拌を続けた。さらに、HAB0.648g
(3mmol)、GME1.584g(18mmol)
をDMAc10gとともに加えた。
【0111】この溶液に、枝成分であるTPC0.60
9g(3mmol)をGBL5gに溶解させた溶液を滴
下した。滴下終了後、1時間攪拌した。
【0112】その後、HAB1.296g(6mmo
l)、GME4.752g(54mmol)をDMAc
10gとともに加えた。この溶液にTMC0.796g
(3mmol)をGBL8gに溶解させた溶液を内温が
0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、1時間攪
拌した。
【0113】さらに、HAB1.296g(6mmo
l)、GME6.336g(72mmol)をDMAc
20gとともに加えた。この溶液にTPC1.593g
(6mmol)をGBL10gに溶解させた液を内温が
0℃を越えないように滴下した。
【0114】HAB2.592g(12mmol)、G
ME9.504g(108mmol)をDMAc30g
とともに加えた。ここに、TMC1.593g(6mm
ol)をGBL15gに溶解させた溶液を滴下した。滴
下終了後、1時間攪拌した。
【0115】その後、HAB2.592g(12mmo
l)、GME9.504g(108mmol)をDMA
c50gとともに加えた。ここにTPC2.436g
(12mmol)をGBL15gに溶解させた溶液を内
温が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後1時間
攪拌した。
【0116】HAB5.184g(24mmol)、G
ME19.01g(216mmol)をDMAc70g
とともに加えた。ここに、TMC3.186g(12m
mol)をGBL30gに溶解させた溶液を滴下した。
滴下終了後、1時間攪拌した。
【0117】その後、HAB5.184g(24mmo
l)、GME12.67g(144mmol)をDMA
c70gとともに加えた。ここにTPC4.872g
(24mmol)をGBL40gに溶解させた溶液を内
温が0℃を越えないように滴下した。
【0118】安息香酸クロリド1.355g(10mm
ol)をGBL10gに溶解した溶液を滴下した。1時
間攪拌した後、温度を30℃にまで上昇させ、無水マレ
イン酸0.980g(10mmol)、4−トリメトキ
シシリル−無水フタル酸1.072g(4mmol)を
加え、30℃で2時間攪拌した(架橋基の比率は、ポリ
マー中の14.2モル%)。
【0119】このポリマー溶液50gに3級アミノ化合
物として、ジエチルアミノエタノール1g、ポリテトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロパン共重合体の
微粒子の60%水分散液(ダイキン工業製”ネオフロン
FEPディスパージョン”)1.5gを加えて、30℃
で1時間攪拌した(ポリマー100重量部に対する固体
粒子の割合29.0重量部、3級アミノ化合物の固体粒
子に対する添加倍率:1.11倍)。その後、この溶液
を孔径3μmのポリテトラフルオロエチレン製デプスフ
ィルターでろ過した。
【0120】誘電率は2.42、耐熱性は445℃であ
った。粘度安定性も問題なかった。接着性は問題なかっ
た。スクラッチ試験でも問題なかった。 実施例8 枝成分である3,3’−ジチオヒドロキシ−4,4’−
ジアミノビフェニル(SAB)0.744g(3mmo
l)をジメチルアセトアミド(DMAC)20gに溶解
させる。ピリジン0.237g(3mmol)を加えて
−10℃に冷却する。ここに架橋成分であるTMC0.
265g(1mmol)をGBL8gに溶解させた溶液
を徐々に滴下した。滴下終了後、そのまま30分攪拌を
続けた。さらに、SAB0.744g(3mmol)、
ピリジン0.474g(6mmol)をDMAc20g
とともに加えた。
【0121】この溶液に、枝成分であるTPC0.60
9g(3mmol)をGBL10gに溶解させた溶液を
滴下した。滴下終了後、30分攪拌した。
【0122】SAB1.488g(6mmol)、ピリ
ジン0.711g(9mmol)をDMAc30gとと
もに加えた。ここに、TMC0.796g(3mmo
l)をGBL10gに溶解させた溶液を内温が0℃を越
えないように滴下した。滴下終了後、30分攪拌を行っ
た。
【0123】SAB1.488g(6mmol)、ピリ
ジン0.948g(12mmol)をDMAc30gと
ともに加えた。この溶液にTPC1.218g(6mm
ol)をGBL15gに溶解させた溶液を内温が0℃を
越えないように滴下した。滴下終了後、30分攪拌を続
けた。
【0124】SAB2.976g(12mmol)、ピ
リジン2.844g(36mmol)をDMAc40g
とともに加えた。この溶液にTMC1.593g(6m
mol)をGBL20gに溶解させた溶液を内温が0℃
を越えないように滴下した。滴下終了後、そのまま30
分攪拌を続けた。
【0125】SAB2.976g(12mmol)、ピ
リジン1.896g(24mmol)をDMAc35g
とともに加えた。この溶液にTPC2.436g(12
mmol)をGBL25gに溶解させた溶液を内温が0
℃を越えないように滴下した。滴下終了後、30分攪拌
を続けた。
【0126】枝成分であるBAHF8.784g(24
mmol)、ピリジン0.711g(36mmol)を
DMAc100gとともに加えた。ここに、TMC3.
186g(12mmol)をGBL30gに溶解させた
溶液を内温が0℃を越えないように滴下した。滴下終了
後、30分攪拌を行った。
【0127】SAB5.952g(24mmol)、ピ
リジン3.792g(48mmol)をDMAc70g
とともに加えた。この溶液にTPC4.872g(24
mmol)をGBL50gに溶解させた溶液を内温が0
℃を越えないように滴下した。滴下終了後、30分攪拌
を続けた。
【0128】BAHF17.57g(48mmol)、
ピリジン5.688g(72mmol)をDMAc20
0gとともに加えた。この溶液にTMC6.372g
(24mmol)をGBL60gに溶解させた溶液を内
温が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、その
まま30分攪拌を続けた。
【0129】SAB11.90g(48mmol)、ピ
リジン7.584g(96mmol)をDMAc120
gとともに加えた。この溶液にTPC9.744g(4
8mmol)をGBL100gに溶解させた溶液を内温
が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、1時間
攪拌を続けた。
【0130】SAB23.81g(96mmol)、ピ
リジン11.38g(144mmol)をDMAc25
0gとともに加えた。ここに、TMC12.74g(4
8mmol)をGBL150gに溶解させた溶液を内温
が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、30分
攪拌を行った。
【0131】SAB23.81g(96mmol)、ピ
リジン15.17g(192mmol)をDMAc25
0gとともに加えた。この溶液にTPC19.49g
(96mmol)をGBL200gに溶解させた溶液を
内温が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、1
時間分攪拌を続けた。
【0132】安息香酸クロリド8.430g(60mm
ol)をGBL20gに溶解した溶液を滴下した。滴下
終了後1時間攪拌を続けた。
【0133】溶液の温度を30℃にして、3,3’,
4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水
物11.16g(36mmol)を加えた。10分後に
3−アミノプロピルトリエトキシシラン2.210g
(10mmol)、4−エチニルアニリン1.170g
(10mmol)、アニリン1.488g(16mmo
l)を加えて40℃で2時間攪拌し、その後、孔径3μ
mのポリテトラフルオロエチレン製デプスフィルターで
ろ過し、沈殿物を除いた(架橋基の比率は、ポリマー中
の16.8モル%)。
【0134】このポリマー溶液50gに3級アミノ化合
物として、ジエチルアミノエタノール0.8g、固体粒
子として”OSCAL”NP−45 2gを加えて、3
0℃で1時間攪拌した(ポリマー100重量部に対する
固体粒子の割合21.9重量部、3級アミノ化合物の固
体粒子に対する添加倍率:0.8倍)。その後、この溶
液を孔径3μmのポリテトラフルオロエチレン製デプス
フィルターでろ過した。
【0135】攪拌終了後、沈殿物をろ過で除いた溶液を
再度孔径3μmのポリテトラフルオロエチレン製のデプ
スフィルターでろ過した。
【0136】誘電率は2.29、耐熱性は470℃であ
った。粘度安定性は問題なかった。接着性は問題がなか
った。スクラッチ試験でも問題なかった。 実施例9 枝成分であるBAHF1.098g(3mmol)をD
MAc30g、GME1.584g(18mmol)に
溶解させ、−10℃に冷却した。ここに、架橋成分であ
るTMC0.265g(1mmol)をGBL5gに溶
解させた溶液を系の温度が0℃を越えないように滴下し
た。滴下後、−10℃で1時間攪拌した。続いて、枝成
分であるHAB1.296g(6mmol)をDMAC
30gとGME4.752g(54mmol)とともに
加えた。この溶液にTMC0.796g(3mmol)
をGBL10gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えな
いように滴下した。滴下後、−10℃で1時間攪拌し
た。
【0137】BAHF4.392g(12mmol)を
DMAc60gとGME1.818g(72mmol)
とともに加えた。ここにTMC1.593g(6mmo
l)をGBL20gに溶解させた溶液を内温が0℃を越
えないように滴下した。滴下終了後、−10℃で1時間
攪拌した。
【0138】BAHF8.784g(24mmol)を
DMAc100gとGME9.504g(108mmo
l)とともに加えた。ここにTMC3.186g(12
mmol)をGBL35gに溶解させた溶液を内温が0
℃を越えないように滴下した。滴下終了後、−10℃で
1時間攪拌した。
【0139】HAB8.640g(40mmol)と
1,3−ビス(3−アミノプロピルテトラメチルジシロ
キサン1.988g(8mmol)をDMAc150g
とGME13.20g(150mmol)とともに加え
た。ここにTMC6.372g(24mmol)をGB
L60gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えないよう
に滴下した。滴下終了後、−10℃で1時間攪拌した。
その後、溶液の温度を室温にまで上昇させ、1時間攪拌
した(架橋基の比率は、ポリマーの33.1モル%)。
【0140】このポリマー溶液50gに3級アミノ化合
物として、ジエチルアミノエチルメタクリレート2g、
NMP3g、固体粒子としてポリテトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロパン共重合体の微粒子の60%
水分散液(ダイキン工業製”ネオフロンFEPディスパ
ージョン”)1.5gを加えて、30℃で1時間攪拌し
た(ポリマー100重量部に対する固体粒子の割合3
2.6重量部、3級アミノ化合物の固体粒子に対する添
加倍率:2.22倍)。その後、この溶液を孔径3μm
のポリテトラフルオロエチレン製デプスフィルターでろ
過した。
【0141】この誘電率は2.25であった。耐熱性は
420℃と良好であった。接着性は初期、500時間後
ともに問題なかった。 比較例1 ルチジンを加えなかった以外は実施例1と同様に行っ
た。このものはポリテトラフルオロエチレンポリプロピ
レン共重合体ゾルを混合する際に、ゾルの凝集がおこ
り、評価することができなかった。 比較例2 実施例4でシリカゾルを加えなかった以外、実施例4と
同様の評価を行った。膜をスクラッチテストで評価した
ところ、傷が観察された。 実施例10 実施例2において、シリカゾルのNMP分散液(触媒化
成工業製”Oscal”NP−45)の代わりにフラー
レン(東京化成製)1gを加えて(ポリマー100重量
部に対するフラーレンの割合:5.7重量部、3級アミ
ノ化合物の固体粒子に対する添加倍率:4倍)、30℃
で2時間攪拌した。
【0142】この溶液を孔径3μmのポリテトラフルオ
ロエチレン製のデプスフィルター(アドバンテック社
製)を用いてろ過した。
【0143】このものの誘電率は2.50、粘度安定性
も良好であった。耐熱性は540℃であった。接着性は
PCT処理100時間まで剥離が見られなかった。スク
ラッチ試験でも問題なかった。
【0144】
【発明の効果】本発明によると、誘電率が低く、かつ接
着性に優れた耐熱性樹脂膜を得ることができた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)炭素数3から30の3価または4価
    の架橋基を5〜35モル%および一般式(1)から
    (4)で示される基の少なくとも1種を構成成分として
    含むポリマーと、(b)固体粒子と、(c)3級アミノ
    化合物とを含むことを特徴とする低誘電率重合体組成
    物。 【化1】 (Q1、Q3は、炭素原子を2個以上含む3価または4価
    の有機基、Q2は炭素原子を2個以上含む2価の有機
    基、Q4、Q5は水素原子または炭素数1から10までの
    1価の有機基、pは1から100の整数、q、rは1ま
    たは2を表す。) 【化2】 (Q6、Q8は、少なくとも炭素原子を2個以上含む2価
    の有機基、Q7は少なくとも炭素原子を2個以上含む3
    価から6価の有機基、Zは酸素原子、硫黄原子、または
    NHより選ばれる。sは1から100の整数、tは1ま
    たは2を表す。) 【化3】 (Q9、Q11は少なくとも炭素原子を2個以上含む2価
    の有機基、Q10は、少なくとも炭素原子を2個以上含む
    3価から4価の有機基、Q12は水素原子、かつ/または
    炭素数1から10までの1価の有機基、uは1から10
    0の整数、vは1または2を表す。) 【化4】 (Q13、Q15は少なくとも炭素原子を2個以上含む3価
    から6価の有機基、Q14は、少なくとも炭素原子を2個
    以上含む2価の有機基、Zは酸素原子、硫黄原子、また
    はNHより選ばれる。wは1から100の整数、x、y
    は1または2を表す。)
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリマー(a)が以下の方
    法で重合されていることを特徴とする請求項1記載の低
    誘電率重合体組成物。 (1)3または4価の架橋基と一般式(1)から(4)
    で示される基の少なくとも1種とを結合させオリゴマー
    1を得る。 (2)N1と3から4価の架橋基とを結合させ、N2
    得る。 (3)N2と一般式(1)から(4)で示される基の少
    なくとも1種と結合させ、N3を得る。 (4)上記の(2)および(3)の工程をn回(nは0
    から100の整数)繰り返し、逐次的に反応を行う。
  3. 【請求項3】真空に対する比誘電率が2.7以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の低誘電率重合体組成
    物。
  4. 【請求項4】ポリマー(a)の末端に、炭素数3から2
    0までの1価の基が結合されていることを特徴とする請
    求項1記載の低誘電率重合体組成物。
  5. 【請求項5】炭素数3から20までの1価の基が、下記
    一般式(6)で表される基から選ばれたものであること
    を特徴とする請求項4記載の低誘電率重合体組成物。 【化5】 (Dは炭素数1から10までの1価の有機基、Jは炭素
    数2以上30以下の2価の有機基を表している。)
  6. 【請求項6】(b)固体粒子が、シリカ粒子、チタニア
    粒子、ジルコニア粒子、セリア粒子、ポリテトラフルオ
    ロエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンプロピレ
    ン、フラーレンから選ばれたものであることを特徴とす
    る請求項1記載の低誘電率重合体組成物。
  7. 【請求項7】(b)固体粒子の添加量が、ポリマー
    (a)100重量部に対して1から100重量部であ
    り、(c)3級アミノ化合物の添加量が、(b)固体粒
    子100重量部に対して0.5から100重量部である
    ことを特徴とする請求項1記載の低誘電率重合体組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212192A (ja) * 2001-01-23 2002-07-31 Asahi Kasei Corp アルコキシシラン化合物及びその組成物
JP2014210896A (ja) * 2013-04-22 2014-11-13 住友ベークライト株式会社 ポリイミド樹脂およびポリイミドフィルム
JP2016145365A (ja) * 2011-02-24 2016-08-12 日産化学工業株式会社 芳香族ポリアミドおよびそれを含む膜形成用組成物
WO2018052221A1 (ko) * 2016-09-13 2018-03-22 주식회사 엘지화학 폴리이미드계 블록 공중합체 및 이를 포함하는 폴리이미드계 필름

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