JPWO2011152281A1 - 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ - Google Patents

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Abstract

磁化方向が膜面垂直方向に安定であり、磁気抵抗変化率が制御され、磁壁移動によって書込み可能な磁気抵抗効果素子及び、その磁気抵抗効果素子を用いた磁気メモリを提供する。磁気抵抗効果素子を構成する強磁性層の材料を、3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ強磁性材料若しくはホイスラー合金で構成することで、磁気抵抗変化率を制御し、且つ、強磁性層の膜厚を原子層レベルで制御することで磁化方向を膜面内方向から膜面垂直方向に変化させた。

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子及びその磁気抵抗効果素子をメモリセルとして備えた磁気メモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)に関しており、特に、書込み動作において磁壁移動方式を採用するMRAMに関する。
MRAMは、高集積・高速動作などの観点からユニバーサルメモリの候補として有望な不揮発性メモリである。MRAMのメモリセルには、記憶素子としてGMR(Giant magnetoresistance)素子、TMR(Tunnel magnetoresistance)素子などの磁気抵抗効果素子が用いられる。これらの素子の基本構造は、第1の強磁性層と第2の強磁性層の2つの強磁性層で非磁性層を挟んだ3層構造である。2層の強磁性層の一方は、磁化の向きが固定された固定層であり、他方は、磁化の向きが反転可能な記録層である。以下では、第1の強磁性層を固定層とし、第2の強磁性層を記録層とした場合を例として説明する。素子の抵抗は、固定層の磁化方向と記録層の磁化方向が互いに平行(P状態)のとき低抵抗になり、反平行(AP状態)のとき高抵抗になる。この抵抗変化率は非特許文献1などにあるように、非磁性層にMgOを用いたTMR素子の場合、室温で600%を超える。これは、Co,Feなどの3d遷移金属元素を少なくとも1つ含む強磁性材料とMgOとの組合せのときに実現するΔ1バンドを介したコヒーレントなトンネル伝導を用いた場合に顕著に大きくなることが知られている。MRAMでは、この抵抗変化をビット情報の「0」と「1」に対応させる。ビット情報の書込み方法は、非特許文献2などにあるようにスピン注入による磁化反転方式が提案されている。この方式は、磁気抵抗効果素子に電流を流すことによるスピントランスファートルクによって、磁化方向が変化する現象を利用する。固定層から記録層に電流を流した場合、固定層と記録層の磁化は反平行になりビット情報は「1」になる。一方、記録層から固定層に電流を流した場合、固定層と記録層の磁化は平行になりビット情報は「0」になる。
しかしながら、この方式では書込みの際に磁気抵抗効果素子自身に大きな電流を流す必要がある。このため、非磁性層に絶縁膜を用いたTMR素子の場合、絶縁層の耐電圧が問題になる。また、読出しが高速になるほど磁気抵抗変化率は高い値が必要となり、一般的には70%から100%以上の高い磁気抵抗変化率が必要とされる。非磁性層に絶縁層を用いないGMR素子の場合には、抵抗変化率が小さいため読出しに時間がかかるという問題がある。
一方、スピントランスファー効果による磁壁移動(Domain wall motion)を利用した磁壁移動型のMRAMが、特許文献1などに開示されている。磁壁は、磁区と呼ばれる強磁性体中の磁化方向が揃った複数の領域の境界で有限の体積を持った領域である。特に、隣り合った2つの磁区の磁化方向が反平行な場合、その境界にある磁壁を180度磁壁と呼ぶ。特許文献1に記載された磁壁移動型MRAMにおけるメモリセルの磁気抵抗効果素子は、磁化が固定された固定層と、固定層上に積層された非磁性層と、非磁性層に積層された磁気記録層とを備える。
図1は、特許文献1などに開示された磁壁移動型MRAMにおけるメモリセルの磁気抵抗効果素子100の基本構造を示している。図1(a)は平面図を、図1(b)は断面図を示している。磁気抵抗効果素子100は、強磁性体であり磁化が固定された固定層101と、固定層上に積層された非磁性層102と、非磁性層に積層された強磁性の磁気記録層103を備え、磁気記録層103は細線形状を有している。具体的には、磁気記録層103は、固定層101及び非磁性層102と重なる部分に有限の幅を持った磁壁が移動できる領域を加えた磁化反転領域104と、磁化反転領域104に隣接して形成された一対の磁化固定領域105,106を有する。磁化固定領域105,106には、互いに反対向きの固定磁化が付与されている。
磁化固定領域105,106には、それぞれ、電流供給端子107,108が接合されている。さらに、固定層101にも電流供給端子109が接合されている。書込みの際は、電流供給端子107,108を用いて、磁気記録層103の磁化反転領域104、及び磁化固定領域105,106を貫通するように書込み電流が流れされる。磁化反転領域104には磁壁110が導入されており、磁化反転領域104の磁化方向は磁壁110を境界として反平行である。書込み電流が流れると磁壁110が移動するため、磁化反転領域104中の固定層101及び非磁性層102の直上の領域の磁化方向が変化する。図1の例では、電流供給端子107から電流供給端子108に電流を流すと、磁壁110は磁化固定層105に向かって移動して、磁化反転領域104中の固定層101及び非磁性層102の直上の領域の磁化方向は固定層の磁化に対して平行になる。電流供給端子108から電流供給端子109に電流を流すと、磁壁110は磁化固定層106に向かって移動して、磁化反転領域104中の固定層101及び非磁性層102の直上の領域の磁化方向は固定層の磁化に対して反平行になる。
この方式の利点は、書込みの際に非磁性層102に電流が流れないため、非磁性層にMgOに代表される絶縁膜を用いた場合でも絶縁膜の耐電圧を考慮する必要がなく、信頼性が高い構造になる点である。読出しの際は、電流供給端子107と電流供給端子109、若しくは、電流供給端子108と電流供給端子109を用いて、固定層101、非磁性層102及び磁気記録層103を貫通して、書込み電流より小さく磁壁110が移動しない程度の読出し電流を流すことにより、電流が流れる経路がGMRあるいはTMRと同様の構造になり、抵抗変化をビット情報として読出すことができる。
特開2009−099625号公報
S.Ikeda, J.Hayakawa, Y.Ashizawa, Y.M.Lee, K.Miura, H.hasegawa, M.Tsunoda, F.Matsukura, H.Ohno, Appl. Phys. Lett., 93, 082508 (2008) J.C.Slonczewski, J. Magn. Magn. Mater., 159, L1-L7 (1996)
磁壁移動を利用したMRAMでは、書込み電流の絶対値が比較的大きくなってしまう可能性がある。非特許文献2の他にも、磁壁移動の観測は数多く報告されているが、概ね磁壁移動には1×108A/cm2付近の閾値電流密度を要している。この場合、例えば磁壁移動の起こる磁気記録層の幅を100nm、膜厚を10nmとした場合でも書込み電流は1mAとなる。
一方、固定層及び磁気記録層として磁気異方性が基板面に垂直である垂直磁気異方性材料を用いた磁気抵抗効果素子においては、106A/cm2台の閾値電流密度が観測されている(例えば、S.Mangin, D.Ravelosona, J.A.Katine, M.J.Carey, B.D.Terris and Eric E.Fullerton, Nature Mater., 5, 210 (2006)参照)。磁壁移動を利用したMRAMにおいては、磁気記録層として垂直磁気異方性材料を用いることにより、書込み電流を低減できることが期待される。また、垂直磁気異方性材料は熱安定性が大きいことから、磁壁の位置が安定するため記録保持時間が長くなるという利点がある。しかしながら、従来から知られているFePt,CoFe/Pd多層膜、TbFeCoなどの垂直磁気異方性材料を固定層及び磁気記録層103に用いた場合、非磁性層にMgOを用いたTMR構造とした場合でも、Δ1バンドを介したコヒーレントなトンネル伝導を実現できないため抵抗変化率が小さい。高速な読出し動作には抵抗変化率が70%以上である必要があるとされるため、ビット情報の読出し速度が低下する。また、これらの材料はダンピング定数αが大きいことが知られている。このため磁壁の移動速度が遅くなってしまう可能性があり、書込み速度が低下する。
本発明の目的は、磁壁移動によって磁気記録層へのビット情報の書込みを行い、磁気記録層の磁気異方性が垂直方向であり、且つ抵抗変化率が大きく磁壁移動速度が速い磁気抵抗効果素子及び磁気ランダムアクセスメモリを提供することにある。
上述の課題を解決するために、磁壁移動型の磁気抵抗効果素子を構成する固定層及び磁気記録層の少なくともどちらか一方に用いる材料を、Co,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料、若しくは、Co2MnSiなどに代表されるスピン分極率が100%のハーフメタルとされるホイスラー合金で構成することで磁気抵抗変化率を制御することとした。通常、Co,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含み、且つ、Δ1バンドによるコヒーレントトンネル伝導を実現する材料、若しくは、ホイスラー合金で磁気抵抗効果素子を作製した場合、強磁性層の磁化方向は膜面に対して平行な方向を向くが、本発明者らは、強磁性層の膜厚を原子層レベルで制御して磁化方向を膜面に対して垂直にすることによって低い書込み電流密度と高い熱安定性定数を実現する技術を開発した。
図2に示したのは、強磁性層にCoFeBを用いた例において、磁化方向が膜面に対して垂直になるために必要な膜厚を、製造工程に含まれる熱処理工程の温度に対して示したものである。CoFeBは、MgOとの組合せでΔ1バンドによるコヒーレントトンネル伝導を実現する材料の1つである。ここで、熱処理を行った時間は1時間であった。図中の白丸は膜厚の上限を、黒丸は下限を表している。図のように、熱処理温度に対応して、磁化方向が膜面に対して垂直になるCoFeBの膜厚範囲は変化する。
図2の例はCoFeBに対するものであり、他の3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料やホイスラー合金に対しては、磁化方向が膜面に対して垂直になるために必要な膜厚と熱処理温度の関係は図2と異なる場合があるが、材料に適した膜厚に制御することにより磁化方向を膜面に対して平行から垂直に変化させることが可能である。磁化方向が膜面に対して垂直になるために必要な膜厚は、材料によって異なるが、概ね3nm以下である。このように磁化方向が膜面に対して垂直になる原因は、図2の例の場合、CoFeBの界面における特殊な異方性の変化だと考えられる。CoFeBの膜厚を原子層レベルに制御して薄膜化することによって、CoFeB層の体積に対して界面の効果が及ぶ体積の割合を増大することができる。このため、界面の特殊な異方性の効果が顕著に現れ、磁化方向が膜面に対して垂直になる。特に、MgO,Al23,SiO2などに代表される酸素を含む化合物と、Co,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含む強磁性材料の界面にこのような効果が大きく表れ、磁化が膜面垂直方向に向き易くなる傾向があると考えられる。
一方、図3は、例として固定層と磁気記録層にCoFeB、非磁性層としてMgOを用いた場合において、固定層、非磁性層及び磁気記録層を貫通して読出し電流を流したときの磁気抵抗効果素子の磁気抵抗変化率を、熱処理時の温度に対して示したものである。熱処理温度が大きくなるとともに、磁気抵抗変化率は大きくなり、300℃では100%を超える。これは、CoFeBとMgOの組合せでは、異方性が垂直方向に変わってもΔ1バンドを介したコヒーレントなトンネル伝導が実現されるためである。従って、この例では、例えば70%の磁気抵抗変化率を得るためにはおよそ250℃で熱処理を行えばよいし、100%の磁気抵抗変化率を得るためには300℃で熱処理を行えばよい。このとき、熱処理温度を300℃として膜面に垂直な磁化方向を持つ磁気抵抗効果素子を得るには、図2を参照すると固定層及び磁気記録層の膜厚を1.0nmから1.6nm程度に制御すればよい。
他の3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料を用いた場合でも、Δ1バンドを介したコヒーレントな伝導が実現されていれば、熱処理温度と磁気抵抗変化率の関係を調査しておくことによって、所望の磁気抵抗変化率が得られ、且つ、磁化方向が膜面に対して垂直方向を向いている磁気抵抗効果素子を作製することが可能である。一方、ホイスラー合金を用いた場合、元々のスピン分極率が100%であるため、高い磁気抵抗変化率が得られ、且つ、磁化方向が膜面に対して垂直方向を向いている磁気抵抗効果素子を作製することが可能である。
図4は、固定層及び磁気記録層の材料としてCoFeB、非磁性層としてMgOを用いた場合の、膜面に対して垂直方向に印加した磁場に対する磁気抵抗効果素子の抵抗変化を示している。図4の磁場の値がプラス側のピークは、磁場をマイナス方向からプラス方向に掃引したときに現れるピークであり、磁場の値がマイナス側のピークは、磁場をプラス方向からマイナス方向に掃引したときに現れるピークである。この例では、熱処理温度を300℃とした。実験結果から、磁化方向は膜面に対して垂直を向いていることがわかる。また、このときの磁気抵抗変化率は100%であった。このような材料で構成した場合の磁気抵抗効果素子は読出し速度の低下は起こらず、且つ、垂直磁気異方性を持つため熱安定性が高く記録保持時間が長いという利点を持つ。
図5は、CoFeBのダンピング定数αのCoFeB膜厚依存性を示している。図からわかるように、異方性が膜面垂直になる範囲のダンピング定数αは、従来から知られている垂直異方性材料のダンピング定数α=0.1程度より小さい。このため、磁壁の移動速度低下を抑えることができ、書込み速度が十分に速いという利点を持つ。ホイスラー合金を用いた場合は、M.Oogane, T.Wakita, S.Yakata, R.Yilgin, Y.Ando, A.Sakuma, T.Miyazaki, Jpn. J. Appl. Phys., 45, 3889 (2006)にあるように、ダンピング定数αは十分に小さく、同様の利点が得られる。
本発明を適用することによって、磁気抵抗変化率が大きく、且つ、膜面に対して垂直な磁化方向を持つ、磁壁移動型MRAMの磁気抵抗効果素子を容易に作製することができる。また、磁気抵抗変化率を制御したい場合、熱処理温度を制御するとともに、非磁性層を挟んで形成される固定層及び磁気記録層の膜厚を調整することにより膜面に対して垂直な磁化方向を維持した磁気抵抗効果素子を作製することができる。更に、本発明を適用した場合、固定層及び磁気記録層の膜厚を制御することによって磁気異方性を容易に制御できる。また、磁気抵抗変化率が高くダンピング定数αが低いという利点があるため、読出し書込み共に高速な動作が可能である。
磁壁移動型MRAMのメモリセルにおいて、記録素子として用いられる磁気抵抗効果素子の平面図(a)と断面図(b)。 固定層及び磁気記録層にCoFeBを用いた場合の、熱処理工程の温度に対する、磁気抵抗効果素子の磁化方向が膜面に対して垂直になるために必要な膜厚の変化を示す図。 固定層及び磁気記録層にCoFeBを用いた場合の、熱処理工程の温度に対する、磁気抵抗効果素子の磁気抵抗変化率の変化を示す図。 固定層及び磁気記録層にCoFeBを用いた場合の、膜面垂直方向の磁場印加に対する磁気抵抗効果素子の抵抗変化を示す図。 固定層及び磁気記録層にCoFeBを用いた場合の、CoFeB膜厚に対するダンピングファクターαを示した図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す平面模式図と断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す平面模式図と断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す断面模式図。 本発明による磁壁移動型MRAMの例を示す概念図。
以下、本発明を適用した磁壁移動型MRAM及び磁壁移動型MRAMのメモリセルにおいて記録素子として用いられる磁気抵抗効果素子について、図面を参照して詳細に説明する。
<実施例1>
図6は、本発明による磁気抵抗効果素子の例を示す模式図であり、(a)は平面模式図、(b)は断面模式図である。
本発明の一観点によると、磁気抵抗効果素子600は、図6に示すように、強磁性体であり磁化が固定された固定層601と、固定層上に積層された非磁性層602と、非磁性層602に積層された強磁性の磁気記録層603とを備え、非磁性層602と磁気記録層603は細線形状を有している。固定層601及び磁気記録層603の材料は、Co,Feなどの3d遷移金属元素を少なくとも1種類含む強磁性材料若しくはCo2MnSiなどに代表されるホイスラー合金が望ましく、非磁性層602の材料はMgO,Al23,SiO2などの酸素を含む化合物やCuなどの金属などが候補であり、磁気抵抗変化率が大きくなる材料が望ましい。ここでは、固定層601及び磁気記録層603の材料がCoFeBであり、非磁性層602がMgOである場合を例として説明する。
図2に示したように、固定層601及び磁気記録層603の膜厚を1.0nmから1.6nm程度に制御することによって、熱処理温度が300℃のとき、固定層601の磁化及び磁気記録層603の磁化は膜面に対して垂直になる。図3に示したように、このときの磁気抵抗変化率は100%以上を達成している。図6の例では、固定層601の平面形状は円形とし、直径は40nmとした。固定層601の平面形状は正方形、長方形、楕円形などが考えられるが、膜面に対して平行方向の磁気異方性がない円形が望ましい。磁気記録層603の細線は、線幅を40nmとした。また磁化反転領域604の細線長さは150nmとした。これは、磁壁610が固定層601及び非磁性層602の直上領域より広い範囲で動けるようにするためである。仮に磁壁610が固定層601及び非磁性層602の直上領域に止まると、読出しの際にビット情報を正しく読出せないという問題が生じるためである。従って、磁化反転領域604の細線長さは、{(固定層601の直径)+2×(磁壁幅)}より大きくするという条件を満たす必要がある。磁化固定領域605,606の細線長さはそれぞれ150nmとした。磁化固定領域605,606には、互いに反対向きの強く固定された磁化が付与されている。このため、磁化反転領域604中で必ず磁化は1回以上反転する。従って、磁化反転領域604には必ず1つ以上の180度磁壁が存在する。
磁化固定領域605,606には、それぞれ、電流供給端子607,608が接合されている。この電流供給端子607,608を介して、磁気記録層603の磁化反転領域604、及び磁化固定領域605,606を貫通するように書込み電流が流れる。また、磁化反転領域604中に磁壁が2つ以上存在する場合、磁化反転領域604、及び磁化固定領域605,606を貫通するように書込み電流を流し、複数の磁壁を磁化反転領域604の一端に移動させると、複数の磁壁は消失し、必ず1つ磁壁が磁化反転領域604に存在することになる。このように、この方法を用いることで、磁化反転領域604に磁壁610を1つだけ導入することが可能である。また、非磁性層602は、磁気記録層603と同じ幅、長さになるように設計した。
書込みに関しては、図6の例では、電流供給端子607から電流供給端子608に電流を流すと、磁壁610は磁化固定層605に向かって移動して、磁化反転領域604中の固定層601及び非磁性層602の直上の領域の磁化方向は固定層の磁化に対して平行になる。電流供給端子608から電流供給端子609に電流を流すと、磁壁610は磁化固定層606に向かって移動して、磁化反転領域604中の固定層601及び非磁性層602の直上の領域の磁化方向は固定層に対して反平行になる。
読出しに関しては、電流供給端子607及び電流供給端子609、若しくは、電流供給端子607及び電流供給端子609を用いて、固定層601、非磁性層602、及び磁気記録層603を貫通して、書込み電流より小さく磁壁610が移動しない程度の読出し電流を流すことにより、電流が流れる経路がGMR及びTMRと同様の構造になり抵抗変化をビット情報として読出すことができる。
図6の例では、固定層601、非磁性層602、磁気記録層603の順に積層したが、図7の断面模式図に示すように、磁気記録層603、非磁性層602、固定層601の順に積層してもよい。また、図6の例では固定層601の磁化方向が下向き、磁化固定領域605の磁化が上向き、磁化固定領域606の磁化が下向きの場合を例としているが、磁化固定領域605と磁化固定領域606の磁化方向が反平行であれば、他に磁化方向の制限はなく作製が容易にできる方向に磁化を固定すればよい。
また、固定層601の材料が例えばFePtなどの従来から知られた垂直磁気異方性材料であり、磁気記録層603の材料がCoFeBであっても良い。この場合は、FePtなどの従来から知られた垂直磁気異方性材料はΔバンドを介したコヒーレントなトンネル伝導を実現できないため、磁気抵抗変化率は小さくなるが、書込み及び読出し動作は可能である。さらにこの構成の利点として、固定層601の磁気異方性を磁気記録層603と比べて大きく制御することができる。また、固定層601の材料がCoFeBであり、磁気記録層603の材料が例えばFePtなどの従来から知られた垂直磁気異方性材料であっても良い。この構成であっても同様に書込み及び読出し動作は可能である。
一方、固定層601及び磁気記録層603にホイスラー合金Co2MnSiを用いた場合、スピン分極率が高いため70%程度の抵抗変化率を得ることができた。この値は固定層601及び磁気記録層603にCoFeBを用いた場合より低い。この理由は、Co2MnSiを用いた場合、Δ1バンドを介したコヒーレントな伝導が顕著に現れないためである。しかし、読出しに必要な抵抗変化率は実現可能であった。また、ダンピング定数が低いという利点があるために、磁壁の移動速度が固定層601及び磁気記録層603にCoFeBを用いた場合より速いため、高速な書込み動作を実現できた。
本発明の別の観点によると、磁化固定領域605,606の磁化を強く固定するために、磁化固定領域605,606の膜厚を、磁化反転領域604の膜厚から変化させてもよい。図8は、磁化固定領域605,606の膜厚を、磁化反転領域604の膜厚より薄くした場合の断面図を例として示している。本発明で固定層601及び磁気記録層603に適用したCo,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料若しくはCo2MnSiなどに代表されるホイスラー合金は、膜厚を制御することによって磁化方向を膜面に平行方向から垂直方向まで変化することが可能である。さらに、垂直方向の磁気異方性も膜厚を変化させることで制御することが容易に可能である。
図8の例では、磁化固定領域605,606の垂直磁気異方性が磁化反転領域604の垂直磁気異方性より大きくなるよう制御されており、磁化固定領域605,606の磁化方向は強く固定される。このため、磁壁610は磁化固定領域605,606に侵入せず、磁化反転領域604に止めることが容易に可能である。さらに、図8の例では、磁化固定領域605,606の膜厚は、磁化反転領域604の膜厚より小さく制御されている。この場合、図5からわかるように磁化固定領域605,606のダンピング定数αは、磁化反転領域604よりも大きい。従って、磁化固定領域605,606中の磁壁移動速度は磁化反転領域604よりも小さい。このため、磁壁610が磁化固定領域605,606に侵入した場合でも、磁壁610の移動速度が遅いため、磁化反転領域604と磁化固定領域605,606の界面付近で止めることが容易になる。
図8の例では、固定層601及び磁化反転領域604の膜厚を1.3nm、磁化固定領域605,606の膜厚を1.0nmとした。固定層601の平面形状は円形とし、直径は40nmとした。磁気記録層603の細線は、線幅を40nmとした。また磁化反転領域604の細線長さは150nmとした。磁化固定領域605,606の細線長さはそれぞれ150nmとした。
本発明の別の観点によると、磁気記録層603における磁化反転領域604にCo,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料若しくはCo2MnSiなどに代表されるホイスラー合金を適用し、磁化固定領域605,606にCoとPt、NiとPtなどの多層膜や、FePt,TbTeCo合金などの従来から知られている別の垂直磁気異方性材料を適用して構成してもよい。図9には、この観点を実現するための磁気抵抗効果素子600の断面模式図を示した。CoとPt、NiとPtなどの多層膜や、FePt,TbTeCo合金などの従来から知られている別の垂直磁気異方性材料の垂直磁気異方性が、Co,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料若しくはCo2MnSiなどに代表されるホイスラー合金の垂直磁気異方性より大きい場合には、このような構成とすることで、磁化固定領域605,606の垂直磁気異方性を磁化反転領域604の垂直磁気異方性より大きくすることができる。図9の例では、磁化固定領域605,606の材料としてFePtを用い、膜厚を10nmとした。固定層601の平面形状は円形とし、直径は40nmとした。磁気記録層603の細線は、線幅を40nmとした。また磁化反転領域604の細線長さは150nmとした。磁化固定領域605,606の細線長さはそれぞれ150nmとした。
本発明の別の観点によると、磁気記録層603における磁化固定領域605,606の、非磁性層602と反対側の界面にCoとPt、NiとPtなどの多層膜や、FePt,TbTeCo合金などの従来から知られている別の垂直磁気異方性材料を適用した強磁性層1001,1002を作製してもよい。図10に、この観点を実現するための磁気抵抗効果素子600の断面模式図を示した。このような構成とすることで、磁化固定領域605,606の垂直磁気異方性は強磁性層1001,1002と強磁性結合するため、磁化固定領域605,606の垂直磁気異方性を大きくすることができる。図10の例では、磁化固定領域605,606の上に強磁性層1001,1002を作製したが、図11のように強磁性層1001,1002上に磁気記録層603、非磁性層602、固定層601の順に積層した構造であってもよい。また、図10及び図11の例では電流供給端子607,608は、磁化固定領域605,606に接続されているが、強磁性層1001,1002に接続されていてもよい。図10及び図11の例では、強磁性層1001,1002の材料としてFePtを用い、膜厚を20nmとした。固定層601の平面形状は円形とし、直径は40nmとした。磁気記録層603の細線は、線幅を40nmとした。また磁化反転領域604の細線長さは150nmとした。磁化固定領域605,606の細線長さはそれぞれ150nmとした。磁化固定領域の非磁性層と反対側の界面に、磁化固定領域よりダンピング定数が大きい材料からなる第2の強磁性層を備えてもよい。第2の強磁性層が接することで磁化固定領域のダンピング定数を大きくすることができる。
本発明の別の観点によると、磁気記録層603における磁化固定領域605,606の、非磁性層602と反対側の界面に、MgO,Al23,SiO2などの酸化物を適用した第2の非磁性層1201,1202を作製してもよい。図12にこの観点を実現するための磁気抵抗効果素子600の断面模式図を示した。Co,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料若しくはCo2MnSiなどに代表されるホイスラー合金が、膜厚を制御することによって磁気異方性が膜面平行方向から垂直方向に変化する原因は界面での特殊な異方性であり、この特殊な界面異方性は特にMgO,Al23,SiO2などの酸化物との界面において顕著に表れると考えられる。従って、このような構成とすることで、磁化固定領域605,606の垂直磁気異方性を大きくすることができる。例えば、第2の非磁性層1201,1202にMgOを用いた場合の膜厚は0.4nmとした。また、第2の非磁性層1201,1202には、Pt,Pdに代表されるスピン軌道相互作用の大きい材料を適用してもよい。このような構成を用いることで、磁化固定領域605,606のダンピング定数を図5に示した値より大きくすることができる。ダンピング定数が大きくなると、磁化固定領域605,606に磁壁610が侵入した場合でも、磁壁610の移動速度が急激に減少するため、磁壁610を磁化反転領域604と磁化固定領域605,606の境界に止めることができる。例えば、第2の非磁性層にPtを用いた場合の膜厚は2nmとした。固定層601の平面形状は円形とし、直径は40nmとした。磁気記録層603の細線は、線幅を40nmとした。また、磁化反転領域604の細線長さは150nmとした。磁化固定領域605,606の細線長さはそれぞれ150nmとした。
図12の例では、磁化固定領域605,606の上に第2の非磁性層1201,1202を作製したが、図13のように第2の非磁性層1201,1202上に磁気記録層603、非磁性層602、固定層601の順に積層した構造であってもよい。また、図12及び図13の例では電流供給端子607,608は、磁化固定領域605,606に接続されているが、第2の非磁性層1201,1202を介して磁化固定領域605,606に接続されていてもよい。
本発明の別の観点によると、磁気記録層603における磁化固定領域605,606の、非磁性層602と反対側の界面に、反強磁性層1401,1402を作製してもよい。図14に、この観点を実現するための磁気抵抗効果素子600の断面模式図を示した。このような構成を用いることで、反強磁性層1401,1402の交換結合のために磁化固定領域605,606の磁化を強く固着することができる。例えば、反強磁性層1401,1402にIrMnを用いた場合の膜厚は5nmとした。固定層601の平面形状は円形とし、直径は40nmとした。磁気記録層603の細線は、線幅を40nmとした。また、磁化反転領域604の細線長さは150nmとした。磁化固定領域605,606の細線長さはそれぞれ150nmとした。
図14の例では、磁化固定領域605,606の上に反強磁性層1401,1402を作製したが、図15のように反強磁性層1401,1402上に磁気記録層603、非磁性層602、固定層601の順に積層した構造であってもよい。また、図14及び図15の例では電流供給端子607,608は、磁化固定領域605,606に接続されているが、反強磁性層1401,1402を介して磁化固定領域605,606に接続されていてもよい。
本発明の別の観点によると、磁気記録層603における磁化反転領域604と磁化固定領域605,606の境界に、くびれを入れる構造であってもよい。この観点を実現するための磁気抵抗効果素子600を図16に示した。図16(a)は平面模式図、図16(b)は断面模式図である。この構成を適用することによって、磁壁610はくびれに強くピニングされ、磁化固定領域605,606に侵入しない。図16の例では、固定層601,磁気記録層の膜厚は1.3nmとし、くびれ部分の膜厚は1.0nmとした。固定層601の平面形状は円形とし、直径は40nmとした。磁気記録層603の細線は、線幅を40nmとした。また磁化反転領域604の細線長さは150nmとした。また、くびれ部分の線幅は、38nmとした。
本発明の別の観点によると、非磁性層602は、磁気記録層603における磁化反転領域604のみに接するように磁気抵抗効果素子600を構成してもよい。この観点を実現するための磁気抵抗効果素子600を図17に示した。この場合、非磁性層602は磁化固定領域605,606とは接していない。Co,Feなどの3d遷移金属を少なくとも1種類含んだ材料若しくはCo2MnSiなどに代表されるホイスラー合金が膜厚を制御することによって異方性が膜面に対して平行から垂直に変化する原因は、界面における特殊な異方性と考えられる。特に、これらの強磁性体とMgOに代表される酸化物の界面においてこの特殊な異方性が顕著に表れる。従って、本実施例の磁気抵抗効果素子600は、磁化反転領域604のみ垂直磁気異方性を持ち、磁化固定領域605,606は面内磁気異方性とすることができる。この構成とすることで、磁化固定領域605,606と磁化反転領域604の間には90度磁壁が導入させる。磁化反転領域604中の磁壁610が磁化反転領域604の端に存在するとき、磁化反転領域604の磁化にスピントランスファートルクを与える電子スピンは90度傾いた方向になるため、トルクは大きくなり書込み電流が下がる可能性がある。また、この構成の場合も、磁壁610は磁化反転領域604中に止まり、磁化固定領域605,606に侵入しない。
<実施例2>
本発明の別の観点によると、実施例1の磁気抵抗効果素子600において、固定層610の垂直磁気異方性を大きくして強く固定するために、固定層601における非磁性層602と反対側の界面に、CoとPt、NiとPtなどの多層膜や、FePt,TbFeCo合金などの従来から知られている別の垂直磁気異方性材料を積層して磁化固着層1801を作製してもよい。この観点を実現するための磁気抵抗効果素子600を図18に示す。このような構成とすることで、固定層601は垂直磁気異方性材料と強磁性結合し、垂直磁気異方性を大きくすることができる。磁化固定層1801にFePtを用いた場合の膜厚は20nmとした。また、同様の目的で、固定層601における非磁性層602と反対側の界面に、反強磁性層を積層してもよい。この場合、固定層601は反強磁性層と交換結合することにより、固定層601の垂直磁気異方性は大きくなる。磁化固定層1801にIrMnを用いた場合の膜厚は5nmとした。さらに、固定層601における非磁性層602と反対側の界面に、MgO,Al23,SiO2などの酸化物層を積層してもよい。この場合、固定層601との界面において特殊な異方性が働くことにより垂直磁気異方性が大きくなる。磁化固定層1801にMgOを用いた場合の膜厚は0.4nmとした。固定層601における非磁性層602と反対側の界面に、Pt,Pdに代表されるスピン軌道相互作用の大きい材料を積層してもよい。この場合、固定層601のダンピング定数αが大きくなるため、垂直磁気異方性は変わらないが、電流による固定層601の磁化反転が起き難くなる。従って、読出し電流によって誤って固定層601の磁化を反転する可能性を低減することが出来る。磁化固定層1801にPtを用いた場合の膜厚は2nmとした。
<実施例3>
本発明の別の観点によると、実施例1,2の磁気抵抗効果素子600を記憶素子として採用することで磁壁移動型MRAMを実現できる。
本発明の磁壁移動型MRAMは、図19に示すように、1つの磁気抵抗効果素子600に対して、2つの選択トランジスタを備える構成とする。互いに平行に配置された複数のビット線1901と、ビット線1901に平行に配置され、且つ、互いに平行に配置された複数の第1のソース線1902と、ビット線1901及び第1のソース線1902に平行に配置され、且つ、互いに平行に配置された複数の第2のソース線1903を備えている。また、ビット線1901、第1のソース線1902及び第2のソース線1903と垂直に配置され、且つ、互いに平行になるように配置された第1のワード線1904と、ビット線1901、第1のソース線1902及び第2のソース線1903と垂直に配置され、第1のワード線1904と平行に配置され、且つ、互いに平行になるように配置された第2のワード線1905を備える。
第1のソース線1902と第1のワード線1904の各交点には、第1の選択トランジスタ1906が配置され、第1のソース線1902は第1の選択トランジスタ1906のソース電極と電気的に接続されている。また、第1のワード線1904は第1の選択トランジスタ1906のゲート電極に電気的に接続されている。第1の選択トランジスタ1906のドレイン電極は、磁気抵抗効果素子600の電流供給端子607に電気的に接続されている。第2のソース線1903と第2のワード線1905の各交点には、第2の選択トランジスタ1907が配置され、第2のソース線1903は第2の選択トランジスタ1907のソース電極と電気的に接続されている。また、第2のワード線1905は第2の選択トランジスタ1907のゲート電極に電気的に接続されている。第2の選択トランジスタ1907のドレイン電極は、磁気抵抗効果素子600の電流供給端子608に電気的に接続されている。さらにビット線1901は磁気抵抗効果素子600の固定層601に電気的に接続されている。また、選択回路1908,1909、電流印加回路1910,1911,1912などが接続されている。このような構成とすることで、磁壁移動型MRAMのメモリセルとすることができる。
このメモリセルの書込み動作について説明する。ある特定の1つのメモリセルを選択して書込むには、選択されたメモリセルの第1のソース線1902及び第2のソース線1903のどちらかに電圧を印加した状態で、第1のワード線1904及び第2のワード線1905に電圧を印加する。このとき、選択されたメモリセルの第1の選択トランジスタ1906及び第2の選択トランジスタ1907はオン状態になるので、第1のソース線1902及び第2のソース線1903のうち電圧印加された一方から、他方へ磁気抵抗効果素子600を介して電流が流れる。このとき、磁気抵抗効果素子中の磁化反転領域604に電流が流れるため磁壁610は1方向に移動することができる。また、異なる情報を書込む場合は、第1のソース線1902及び第2のソース線1903のうち電圧印加するソース線を逆にすることで、磁化反転領域604に流れる電流を逆向きにすることができるため、磁壁610は逆方向に移動することができる。例えば、第1のソース線1902に電圧を印加した場合、第1のソース線1902から第2のソース線1903に電流が流れる。磁気抵抗効果素子600として図6に示した磁気抵抗効果素子を採用した場合、電子は図6の磁化反転領域604の右から左に移動するため、磁壁610も右から左に移動する。このとき、磁化反転領域604中の固定層601の直上の領域の磁化の向きは固定層601の磁化の向きと平行になるため、「0」状態の情報を書込むことができる。一方、「1」状態への書込みは、第2のソース線1903に電圧を印加して書込めばよい。読出し動作については、第1のソース線1902に書込み時より小さい電圧を印加した状態で、第1のワード線1904に電圧を印加する。このとき第1の選択トランジスタ1906がオン状態になり、第1のソース線1902からビット線1901に電流が流れるため、磁気抵抗効果素子600の抵抗値を読取ることができる。また、第2のソース線1903及び第2のワード線1905に電圧を印加して読出しを行ってもよい。
100 磁気抵抗効果素子
101 固定層
102 非磁性層
103 磁気記録層
104 磁化反転領域
105,106 磁化固定領域
107〜109 電流供給端子
110 磁壁
600 磁気抵抗効果素子
601 固定層
602 非磁性層
603 磁気記録層
604 磁化反転領域
605,606 磁化固定領域
607〜609 電流供給端子
610 磁壁
1001,1002 強磁性層
1201,1202 第2の強磁性層
1401,1402 反磁性層
1801 磁化固着層
1901 ビット線
1902 第1のソース線
1903 第2のソース線
1904 第1のワード線
1905 第2のワード線
1906 第1の選択トランジスタ
1907 第2の選択トランジスタ
1908,1909 選択回路
1910〜1912 電流印加回路

Claims (19)

  1. 磁化方向が固定されている強磁性体からなる固定層と、
    細線形状の強磁性体からなり、磁化方向が可変の領域を有する磁気記録層と、
    前記固定層と前記磁気記録層の間に形成された細線形状の非磁性層とを備え、
    前記磁気記録層は両端の磁化固定領域とその間の磁化反転領域の3つの領域を有し、前記固定層及び前記磁化固定領域は電流供給端子を備え、
    前記固定層と前記磁気記録層のうち少なくとも一方は、膜厚を3nm以下に制御することによって磁化方向が膜面に対して平行方向から垂直方向になる強磁性体によって構成され、磁気抵抗変化率が制御され、且つ、膜厚の制御によって磁化方向が膜面に対して垂直方向を向いていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記非磁性層は前記磁気記録層の前記3つの領域と接していることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記磁化固定領域の垂直磁気異方性が前記磁化反転領域の垂直磁気異方性より大きくなるように前記磁化固定領域と前記磁化反転領域の膜厚が制御されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  4. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記磁化固定領域の垂直磁気異方性が前記磁化反転領域の垂直磁気異方性より大きくなるように前記磁化固定領域と前記磁化反転領域の材料が選択されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  5. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記磁化固定領域の前記非磁性層と反対側の界面に、前記磁化固定領域より垂直磁気異方性が大きい材料からなる強磁性層を備え、前記磁化固定領域の磁化と前記強磁性層の磁化が強磁性結合していることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  6. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記磁化固定領域の前記非磁性層と反対側の界面に第2の非磁性層を備え、前記磁化固定領域の垂直磁気異方性が前記磁化反転領域の垂直磁気異方性より大きいことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  7. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記磁化固定領域の前記非磁性層と反対側の界面に第2の強磁性層を備え、前記第2の強磁性層は前記磁化固定領域よりダンピング定数が大きい材料であり、前記第2の強磁性層が接することで前記磁化固定領域のダンピング定数を大きくすることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  8. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記磁化固定領域の前記非磁性層と反対側の界面に反強磁性層を備え、前記磁化固定領域の磁化と前記反強磁性層の磁化が交換結合していることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  9. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記非磁性層は前記磁化反転領域と同じ長さを有して前記磁化反転領域に接し、前記磁化固定領域の磁化が膜面平行方向であることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  10. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記磁化固定領域と前記磁化反転領域の境界にくびれの構造を持つことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  11. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記固定層の前記非磁性層と反対側の界面に前記固定層の磁化を強く固着するための反強磁性、強磁性、非磁性のいずれかからなる層を備えることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  12. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記非磁性層は酸化マグネシウムであることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子において、
    前記固定層と前記磁気記録層のうち少なくとも一方を構成する強磁性体が、3d遷移金属を少なくとも1種類含む強磁性材料で構成されており、
    磁気抵抗変化率が70%以上であることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  14. 請求項13記載の磁気抵抗効果素子において、前記3d遷移金属はCo,Feのうち少なくとも一つであることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  15. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、前記固定層と前記磁気記録層のうち少なくとも一方を構成する強磁性体が、ダンピング定数が0.1より小さい強磁性材料で構成されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  16. 請求項15記載の磁気抵抗効果素子において、前記ダンピング定数が小さい強磁性材料はホイスラー合金であることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  17. 請求項1記載の磁気抵抗効果素子において、磁気抵抗変化率が70%以上に制御されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  18. 相互に平行に配置された複数のビット線と、
    前記ビット線と平行な方向に、互いに平行に配置された複数の第1のソース線と、
    前記ビット線と平行な方向に、互いに平行に配置された複数の第2のソース線と、
    前記ビット線と交差する方向に、互いに平行に配置された複数の第1のワード線と、
    前記ビット線と交差する方向に、互いに平行に配置された複数の第2のワード線と、
    前記第1のソース線と前記第1のワード線の交差する部分に配置された第1の選択トランジスタと、
    前記第2のソース線と前記第2のワード線の交差する部分に配置された第2の選択トランジスタと、
    前記第1の選択トランジスタと前記第2の選択トランジスタの間に配置された磁気抵抗効果素子とを備え、
    前記磁気抵抗効果素子は、磁化方向が固定されている強磁性体からなる固定層と、細線形状の強磁性体からなり、磁化方向が可変の領域を有する磁気記録層と、前記固定層と前記磁気記録層の間に形成された細線形状の非磁性層とを備え、
    前記磁気記録層は両端の磁化固定領域とその間の磁化反転領域の3つの領域を有し、前記磁化固定領域は電流供給端子を備え、
    前記固定層と前記磁気記録層のうち少なくとも一方は、膜厚の制御によって磁化方向が膜面に対して平行方向から垂直方向になる強磁性体によって構成され、膜厚の制御によって磁気抵抗変化率が制御され、且つ、磁化方向が膜面に対して垂直方向を向いており、
    前記ビット線は前記磁気抵抗効果素子の前記固定層に電気的に接続され、
    前記磁気抵抗効果素子の前記電流供給端子の一方は前記第1の選択トランジスタのドレイン電極に電気的に接続され、
    前記磁気抵抗効果素子の前記電流供給端子の他方は前記第2の選択トランジスタのドレイン電極に電気的に接続され、
    前記第1のソース線は前記第1の選択トランジスタのソース電極に電気的に接続され、
    前記第2のソース線は前記第2の選択トランジスタのソース電極に電気的に接続され、
    前記第1のワード線は前記第1の選択トランジスタのゲート電極に電気的に接続され、
    前記第2のワード線は前記第2の選択トランジスタのゲート電極に電気的に接続され、前記ビット線、前記第1のソース線、前記第2のソース線、前記第1のワード線、及び、前記第2のワード線に電圧を印加する機構を備える
    ことを特徴とする磁気メモリ。
  19. 請求項18記載の磁気メモリにおいて、前記非磁性層は前記磁気記録層の前記3つの領域と接していることを特徴とする磁気メモリ。
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