JPWO2011043364A1 - 内燃機関用オイルリング - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間のエンジン運転においても、オイルスラッジの付着及び堆積が防止され、構成部材間の固着が発生することなく、優れたオイルコントロール機能を維持し得る内燃機関用オイルリングを提供する。【解決手段】内燃機関用オイルリング表面の少なくとも一部に表面自由エネルギーが40mJ/m2以下で、且つ水素結合力が1.0mJ/m2以下の金属皮膜を被覆する。金属皮膜としては、Ni、Cu、Ni又はCuを含む合金皮膜が用いられる。【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関用オイルリングに関し、更に詳しくは、エンジンの潤滑油の変性により生じるオイルスラッジの付着、堆積、及びそれらに起因する部材間の固着を有効に防止し得る内燃機関用オイルリングに関する。
内燃機関においては、エンジンの長時間の運転に伴い、潤滑油が加熱され、ブローバイガスに曝されることにより、潤滑油中に炭化水素の未燃焼生成物やオイル添加剤の変性物が混在する状態となる。また、ディーゼルエンジンでは潤滑油中にカーボンの微粒子も混在する状態となる。このような未燃焼生成物、オイル添加剤変性物及びカーボン微粒子を総じて、一般に「オイルスラッジ」と言う。オイルスラッジがエンジン部品に付着し更に堆積すると、部品を摩耗させたり、潤滑油の通路を塞いだりすることにより、オイルリング等のエンジン部品の機能に支障を及ぼすことがある。
ここで、図1及び2を参照して、代表的な2種のオイルリングの構造における上記問題点について更に詳細に説明する。
図1にはコイルエキスパンダ付きオイルコントロールリング(2ピース型オイルリング)1の断面の一部(右半部)を示す。この2ピース型オイルリング1は、軸方向上下に形成された一対のレール部2とその間を連結するウェブ3とから構成され、合口を有する円環状のオイルリング本体4と、オイルリング本体4を半径方向外方に押圧するコイルエキスパンダ5からなる。オイルリング本体4の内周面側には、内周溝部6が形成され、外周面側には外周溝部8が形成される。また、ウェブ3には、径方向に貫通するオイル孔7が周方向に所定間隔離間して形成される。
このような2ピース型オイルリング1では、オイルスラッジが、コイルエキスパンダ5の外周面やピッチ間、またオイルリング本体4の内周溝部6に堆積して、潤滑油の通路を塞ぐ可能性がある。オイルスラッジは、オイル孔7や外周溝部8にも堆積し、オイル孔7を塞ぐ可能性もある。オイル孔7等の潤滑油通路が塞がれるとオイルコントロール機能が発揮されず、潤滑油の消費量が増大する恐れがある。また、コイルエキスパンダ5のピッチ間にオイルスラッジが堆積した場合には、コイルエキスパンダ5の伸縮性が失われることもある。特に、コイルエキスパンダ5を低張力仕様とした場合には、ピッチ間に堆積したオイルスラッジにより、オイルリング本体4をシリンダ内壁面に押圧する力が減少し、2ピース型オイルリング1のシリンダ壁面に対する追従性が低下する恐れがある。
図2にはスチール組合せオイルコントロールリング(3ピース型オイルリング)10の断面の一部(右半部)を示す。この3ピース型オイルリング10は、合口を有する一対の円環状サイドレール11と、サイドレール11を支持するスペーサエキスパンダ12とからなる。スペーサエキスパンダ12の、内周側には耳部13が形成され、外周側にはサイドレール11を支持する突起部16が形成されている。また耳部13と突起部16を連結する部分に平坦な中手部(base dent)14が設けられている。
スペーサエキスパンダ12とサイドレール11とを組合せると、耳部13,突起部16,中手部14とサイドレール11との間に空間15が形成される。3ピース型オイルリング10ではスペーサエキスパンダ12の耳部13の角度により、サイドレール11が半径方向及び軸方向の分力によって押圧され、シリンダ壁面及びリング溝の上下面においてシール機能を発揮する。特に、軸方向幅、即ちh1寸法を小さくした薄幅化3ピース型オイルリングは、シリンダ壁面に対する追従性が良く、サイドシール機能もあることから、低張力であってもオイル消費を増加させることなく摩擦損失を低減できる。しかし、3ピース型オイルリング10でも、特にスペーサエキスパンダ12の耳部13より外周側の中手部14と、サイドレール11との間の空間15に、オイルスラッジが堆積しやすい。特に、薄幅化した場合には、堆積したオイルスラッジによってサイドレール11がスペーサエキスパンダ12に固着する可能性がある。この場合には、サイドレール11のシリンダ内周面への追従性が低下して、オイル消費量が増大しやすい。
上述したオイルリングへのオイルスラッジの付着及び堆積防止法として、従来、フッ素含有皮膜等による撥液処理が検討されてきた。これは、オイルリングの表面に撥油性皮膜を形成することにより、潤滑油中のオイルスラッジの付着を防止しようとするものである。撥油処理に用いられるフッ素含有皮膜の材料としては、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アルキルシラン等が挙げられる。例えば、特許文献1では、金属アルコキシドと、アルコキシ基(アルコキシル基)の一部がフルオロアルキル基により置換されたフルオロアルキル基置換金属アルコキシドからゾル−ゲル法により撥液膜を形成する方法が提案されている。フルオロアルキル基を含む物質は撥水撥油性を有することが知られている。そこで、このフルオロアルキル基が表面に存在する被覆膜を設けることでエンジン部品に撥液性を付与し、オイルスラッジの付着及び堆積の防止を図っている。特許文献2では、フッ素含有皮膜を厚膜化してオイルスラッジの付着及び堆積防止効果を高める技術が開示されている。厚膜化のためには、コーティング溶液を基材に塗布する前にフルオロアルキル基置換アルコキシドの重合を促進させている。
また、特許文献3には、所定の表面自由エネルギー及び被覆粗さを有する炭素系膜を内燃機関用部材に被覆することにより、デポジッド(オイルスラッジ)の弾き性が良好となるため、デポジットの堆積・固着が抑制され、性能劣化が少なく効率の良い燃焼運転の持続が実現されることが記載されている。ここで、炭素系膜としては、ポリプロピレン樹脂、パーフルオロエチレンプロピレン(FEP)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化アルキルシラン等が示されている。
このようにオイルスラッジの付着及び堆積防止法としては、これまで、オイルリングの表面をフッ素含有薄膜等で撥油処理する方法が検討されてきた。しかし、運転中のエンジン内は高温に曝されるため、長時間の運転により、フッ素含有薄膜の熱分解が生じ、オイルスラッジの付着及び堆積防止効果が低下することが確認されている。そして、最終的には、フッ素含有薄膜は消失し、付着及び堆積防止効果も失われることが懸念される。このように、現状では、長期間にわたる運転においても、オイルスラッジの付着及び堆積防止効果を維持し得る耐熱性に優れた皮膜を有する内燃機関用オイルリングは得られていない。
特開2000−27995号公報 特開平10−157013号公報 特開2006−291884号公報
従って、本発明の目的は、長期間のエンジン運転においても、オイルスラッジの付着及び堆積が防止され、部材間の固着が発生することなく、優れたオイルコントロール機能を維持し得る内燃機関用オイルリングを提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、表面自由エネルギー及び水素結合力が低い金属皮膜では、オイルスラッジの付着力が大幅に低減するため、このような金属皮膜をオイルリング表面に被覆することにより、長期間の運転においても優れたオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が維持できることを見出し、本発明に想到した。
即ち、本発明のオイルリングは、オイルリング表面の少なくとも一部に金属皮膜が被覆された内燃機関用オイルリングであって、金属皮膜表面の60℃における表面自由エネルギーが、40mJ/m以下で、且つ水素結合力が、1.0mJ/m以下であることを特徴とする。
本発明では、内燃機関用オイルリング表面に表面自由エネルギー及び水素結合力の低い金属皮膜を被覆している。これにより、オイルリング表面におけるオイルスラッジの付着力を大幅に低減させ、オイルスラッジの付着を抑制し、付着に続く堆積を抑制することができ、更にはオイルリングの構成部材間の固着の発生を効果的に防止することができる。また、本発明では、耐熱性に優れる金属皮膜を採用しているため、長期間の運転においても、皮膜が分解又は劣化することなく、オイルスラッジの付着及び堆積防止効果が発揮される。その結果、本発明のオイルリングは優れたオイルコントロール機能を長期間にわたって維持できる。
以下に本発明の内燃機関用オイルリングについて詳細に説明する。
本発明の内燃機関用オイルリング表面に被覆する金属皮膜は、60℃における表面自由エネルギーが40mJ/m以下で、且つ60℃における水素結合力が1.0mJ/m以下である。この範囲の物性を備えれば、特に材料は限定されない。
金属皮膜を構成しうる具体的な金属材料の例としては、Ni、Cu、Ni又はCuを含む合金等が挙げられる。
皮膜の形成方法は、特に限定されず、電解めっき、無電解めっき、CVD(Chemical Vapor Deposition) 法、スパッタリング法等が用いられる。この中でも、内燃機関用オイルリングのスペーサエキスパンダ、コイルエキスパンダ及びオイルリング本体のように複雑な形状の構成部材に金属皮膜を効率的に被覆する方法としては、電解めっきが好ましい。
(表面自由エネルギー及び水素結合力の測定)
金属皮膜の表面自由エネルギー及び水素結合力は以下の方法により測定することができる。
(1)自動接触角計(協和界面科学(株)製 Drop Master 500)を用いて、対象試料について蒸留水、エチレングリコール、及び1−ブロモナフタレンの接触角をそれぞれ測定する。ここで、測定試料は、ヒーターが設置されたアルミニウム製のホットステージに固定し、試料表面の温度を熱電対により測定し、60±2℃になるように調整する。
(2)得られた接触角を用いて、協和界面科学(株)製表面自由エネルギー解析アドインソフトウェア(FAMAS)により、Young−Dupreの式に従い、表面自由エネルギー及び水素結合力を求めることができる。
本発明の金属皮膜は、この測定方法により得られた60℃における表面自由エネルギーが40mJ/m以下で、且つ60℃における水素結合力が1.0mJ/m以下である。
本発明の金属皮膜の膜厚は、0.1μm〜10μmとするのが好ましい。金属皮膜の膜厚を0.1μm以上とすることにより、表面自由エネルギー及び水素結合力が十分低下して、優れたオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が得られる。一方、金属皮膜の厚さを10μmより厚くしても、オイルスラッジの付着及び堆積防止効果は得られるが、厚膜化によるオイルリングの組合せ張力の増加や膜形成時間の増加、材料コストの上昇等の不都合が生じる可能性がある。したがってこれらを考慮すると上限値は10μmとするのが好ましい。電解めっき法においては、通常、めっき時間や電流値を調整することにより膜厚を制御することができる。
また、本発明の金属皮膜の表面粗さRaは、0.005μm〜0.4μmとするのが好ましく、0.005μm〜0.3μmとするのがより好ましい。金属皮膜の表面粗さを上記範囲に調整することにより、皮膜表面でのオイルの流動性が向上し、オイルスラッジの排出機能が促進される。このため、さらに優れたオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が得られる。金属皮膜の表面粗さRaを上記範囲に制御するためには、オイルリングを構成する部材の表面粗さRaを0.005μm〜0.4μm、好ましくは、0.005μm〜0.3μmに調整するのが望ましい。構成部材の表面粗さRaは、研磨加工により、調整することができる。また、後述するスペーサエキスパンダは、通常、ギア成形により製造されるが、この時のギアの面粗さを調整することにより、表面粗さを制御することもできる。
本発明の内燃機関用オイルリングの構成は、特に限定されないが、以下の(1)2ピース型オイルリング及び(2)3ピース型オイルリングが好適に用いられる。
(1)2ピース型オイルリング(コイルエキスパンダ付きオイルコントロールリング)
図1は2ピース型オイルリングの一部(右半部)を示す断面図である。このオイルリング1は、オイルリング本体4とコイルエキスパンダ5とからなる。オイルリング本体4は、シリンダ内壁と摺動する当たり面(摺動面)を有する軸方向上下に離間して位置する一対のレール部2と、レール部を連結するウェブ3とから構成され、合口を有する円環状の形状を有する。オイルリング本体4の内周面側には、内周溝部6が形成され、外周面側には外周溝部8が形成される。またウェブ3には、径方向に貫通するオイル孔7が所定間隔離間して形成される。コイルエキスパンダ5は、オイルリング本体4の内周溝部6に装着されて、本体4を半径方向外方に押圧する。
オイルリング本体4及びコイルエキスパンダ5の材質やこれらに施す表面処理は公知のものでよく、特に制限されない。例えばオイルリング本体の材料としては、炭素鋼、シリコンクロム鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、球状黒鉛鋳鉄等が用いられる。特に、窒化処理を施したマルテンサイト系ステンレス鋼や摺動面に硬質クロムめっき皮膜、又はイオンプレーティング法によるCrN皮膜を形成した炭素鋼、シリコンクロム鋼は、長期間にわたって優れた耐焼付性を維持でき好ましい。また、コイルエキスパンダの材料としては、炭素鋼、シリコンクロム鋼、オーステナイト系ステンレス鋼等が用いられる。必要に応じて、クロムめっき、窒化処理等を行うことにより、コイルエキスパンダに耐摩耗性を付与することができる。
前記2ピース型オイルリングにおいては、本発明の金属皮膜を、オイルリング本体4,コイルエキスパンダ5の少なくとも一部または全部に設けることで本発明の効果を得ることができる。例えば、コイルエキスパンダ5にのみ形成してもよく、コイルエキスパンダ5の少なくともオイルリング本体4の内周溝部6に対向する表面に形成されていれば、一定のオイルスラッジ付着及び堆積防止効果が得られる。また、コイルエキスパンダ5の全表面に金属皮膜を形成することもできる。この場合、コイルエキスパンダ5のピッチ間、及びオイルリング本体4の内周溝部6とコイルエキスパンダ5の間においてもオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が得られ、長期間にわたり、優れたオイルコントロール機能を発揮できる。
一方、本発明では、オイルリング本体4の内周面にのみ金属皮膜を形成することもできる。オイルスラッジは、コイルエキスパンダ5の他、オイルリング本体4の内周溝部6に付着及び堆積し易いので、オイルリング本体4の内周面に金属皮膜を形成することにより、優れたオイルスラッジ付着及び堆積防止効果が得られる。この時、オイルリング本体4の内周面及びコイルエキスパンダ5ともに金属皮膜を形成するのがより好ましい。
さらに、オイルリング本体4のオイル孔7の壁面を含め、摺動面以外の全表面に金属皮膜を形成してもよい。オイルスラッジはオイル孔7の壁面にも付着し易いので、前記構成により、オイルスラッジの付着及び堆積防止効果が一層向上する。オイルリング本体4の全表面及びコイルエキスパンダ5ともに金属皮膜を形成することにより、さらに優れた効果が得られる。
(2)3ピース型オイルリング(スチール組合せオイルコントロールリング)
図2は3ピース型オイルリングの一部(右半部)を示す断面図である。このオイルリング10は、合口を有する一対の円環状サイドレール11と、サイドレール11を支持するスペーサエキスパンダ12とからなる。スペーサエキスパンダ12の、内周側には耳部13が設けられ、外周側には、サイドレール11を支持する突起部16が設けられている。また耳部13と突起部16との連結部分に平坦な中手部14が設けられている。スペーサエキスパンダ12とサイドレール11とを組合せると、耳部13,突起部16,中手部14とサイドレール11との間に空間15が形成される。
サイドレール11及びスペーサエキスパンダ12の材質やこれらに施す表面処理は公知のものでよく、特に制限されない。スペーサエキスパンダ12として、SUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼を窒化処理した材料を用いると、耳部の耐摩耗性に優れ好ましい。サイドレール11としては、一般的に使用されるバネ鋼からなる母材の外周面に硬質クロムめっき皮膜やイオンプレーティング法によるCrN皮膜を設けたもの、マルテンサイト系ステンレス鋼からなる母材を窒化処理したもの等が適している。
オイルスラッジは、スペーサエキスパンダ12の耳部13と突起部16の間の中手部14と、サイドレール11のスペーサエキスパンダ12と対向する面との間に形成される空間15に堆積しやすい。そのため、サイドレール11のスペーサエキスパンダ12に対向する面、又はスペーサエキスパンダ12の上下面に金属皮膜を形成すれば、オイルスラッジの付着及び堆積防止効果が得られる。また、サイドレール11及びスペーサエキスパンダ12の全表面、即ち3ピース型オイルリングの全表面に金属皮膜を形成すると、オイルリングへのオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が一層向上する。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[試験例1]
(実施例1)
ステンレス(SUS304)製平板を用意し、この表面粗さRa(中心線平均粗さ)が0.02μm±0.01μmとなるように表面研磨した後、アセトン中で脱脂処理した。次に、脱脂処理した板材を、塩化ニッケル300g/L及びホウ酸30g/Lを含有する60℃のめっき浴中に浸漬し、電流密度10A/dmで90秒間、電流を印加して、表面にNiめっき皮膜を形成して評価用試料とした。得られた試料について、60℃における表面自由エネルギー及び水素結合力を測定した。結果を表1に示す。なお、Niめっき皮膜の膜厚は約0.5μm、皮膜形成後の表面粗さRaは、0.02μmであった。
なお、本明細書において「表面粗さ」とは中心線平均粗さRaで表し、以下の方法で測定した値とする。
・表面粗さ測定機:(株)東京精密製 サーフコム1400D
・JIS規格:JIS B0601−1982
・カットオフ値λc:0.08mm
・評価長さ(3λc以上):0.25mm
(実施例2)
実施例1と同様にステンレス(SUS304)製平板の表面粗さRaが0.02μm±0.01μmとなるように表面研磨した後、脱脂処理した。得られた板材を、硫酸銅220g/L、硫酸60g/L、及び塩素イオン50mg/Lを含有するめっき浴中に浸漬し、陰極電流密度3A/dm、陽極電流密度2A/dmで、70秒間、電流を印加して、表面にCuめっき皮膜を形成して評価用試料とした。得られた試料の60℃における表面自由エネルギー及び水素結合力を実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。なお、Cuめっき皮膜の膜厚は約0.5μm、皮膜形成後の表面粗さRaは0.02μmであった。
(比較例1)
実施例1と同様に、ステンレス(SUS304)製平板の表面粗さRaが0.02μm±0.01μmとなるように表面研磨し、アセトン中で脱脂処理した。その後のめっき処理は行わず、皮膜を形成しない比較試料を作製した。
(比較例2)
実施例1と同様に、ステンレス(SUS304)製平板の表面粗さRaが0.02μm±0.01μmとなるように表面研磨し、アセトン中で脱脂処理した。その後脱脂処理した板材をマッフル炉中に入れ、アンモニアと窒素の混合ガスを流速毎分2Lで流しながら、550℃で30分間処理することにより、試料の全面に窒化層を形成し、これを比較試料とした。
(比較例3)
実施例1と同様に、ステンレス(SUS304)製平板の表面粗さRaが0.02μm±0.01μmとなるように表面研磨し、アセトン中で脱脂処理した。その後、後述する処理溶液に脱脂処理した板材を浸漬し、室温で乾燥させた後、250℃の電気炉中で1時間熱処理した。以上の処理により、平板表面にフッ素含有薄膜を被覆した試料を作製した。
処理溶液は、300gのテトラエトキシシラン、9gのヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシルトリエトキシシラン及び648gのエタノールをビーカーに入れ、20分間攪拌した後、123gの水及び158gの0.1N塩酸を加え、さらに2時間攪拌し、その後密封状態にて25℃で24時間放置することにより調整した。
比較例1、2、及び3、それぞれの表面自由エネルギー及び水素結合力を実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
(オイルスラッジ付着試験)
エンジンの運転に使用して、オイルスラッジが混在した劣化潤滑油を試験用オイルとして採用した。この試験用劣化オイルをオイル槽に入れ、油温80℃に調整した。また、縦型電気炉の炉内温度を190℃に設定した。予め質量を測定した試料を垂直移動機構の移動部に固定し、オイル槽中に1分間浸漬した後、引き上げて、電気炉中に入れ、4分間熱処理して、これを一サイクルとした。オイル槽への浸漬と電気炉中での熱処理のサイクルを35時間繰り返した。処理終了後、試料を取りはずし、アセトンで洗浄した。洗浄後、電気炉中、120℃で1時間乾燥し、デシケータ中で室温まで冷却させ、その後の試料の質量を測定した。オイルスラッジ付着試験前後の質量の差より、各試料のオイルスラッジ付着量を求めた。また100時間処理後の試料についても同様にオイルスラッジ付着量を測定した。それぞれの試料のオイルスラッジ付着試験の結果を表1に示す。なお、各試料のオイルスラッジ付着量は、35時間試験後の比較例1の単位面積当たりのオイルスラッジ付着量を100として、相対値で表した。
皮膜を形成していない比較例1では、表面自由エネルギー及び水素結合力とも高く、35時間後には、ほぼ全面に多量のオイルスラッジが付着した。100時間後にはさらにオイルスラッジ付着量が増加した。ガス窒化処理した比較例2では、表面自由エネルギー及び水素結合力とも比較例1より上昇し、オイルスラッジ付着量も増加した。また、フッ素含有皮膜を被覆した比較例3では、比較例1及び2に比べ表面自由エネルギー及び水素結合力とも低下して、35時間後のオイルスラッジ付着量も大幅に減少した。しかしながら、さらに試験を続けると、100時間後には、比較例1及び2よりは少ないものの、多量のオイルスラッジが付着したことが確認された。これは、時間経過とともに、フッ素含有皮膜が熱分解したことにより、付着及び堆積防止効果が大幅に低減したためと考えられる。
一方、本発明のNiめっき皮膜を被覆した実施例1は、表面自由エネルギーが30mJ/m程度で、比較例3よりは高いが、比較例1及び2より低下し、水素結合力は比較例3と同じ0.0mJ/mであった。実施例1の35時間後のオイルスラッジ付着量は比較例3よりさらに低減し、100時間後も、オイルスラッジ付着量は低く抑えられており、付着及び堆積防止効果が維持されていることがわかった。また、Cuめっき皮膜を被覆した実施例2では、表面自由エネルギーが実施例1よりさらに低下し、35時間及び100時間後のオイルスラッジ付着量とも実施例1よりさらに低減した。本発明の皮膜は金属皮膜であり、耐熱性に優れるため、高いオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が長時間にわたり維持されたためと考えられる。
Figure 2011043364
[試験例2]
(実施例3〜5及び比較例4)
ステンレス(SUS304)製平板の表面粗さRaがそれぞれ0.1μm(実施例3)、0.3μm(実施例4)、0.35μm(実施例5)、及び0.45μm(比較例4)となるように表面研磨した後、アセトン中で脱脂処理した。次に、脱脂処理した板材を、実施例1と同様のめっき浴中に浸漬し、実施例1と同様の条件でNiめっき皮膜を形成して評価用試料とした。それぞれの試料の金属皮膜の表面粗さRa、60℃における表面自由エネルギー及び水素結合力を測定した結果を表2に示す。なお、Niめっき皮膜の膜厚は約0.5μmであった。また、実施例1と同様に35時間後のオイルスラッジ付着量を求めた結果も表2に示す。
Figure 2011043364
60℃における表面自由エネルギー及び水素結合力が本発明の規定範囲である40mJ/m以下及び1.0mJ/m以下の皮膜では、優れたオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が得られることがわかった(実施例1、及び3〜5)。一方、前記範囲を越えた皮膜では、オイルスラッジ付着量が急激に増加した(比較例4)。実施例1、及び3〜5では、皮膜の表面粗さが小さいほど、より優れたオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が得られた。
[試験例3]
(実施例6〜11及び比較例5、6)
実施例1と同様に、ステンレス(SUS304)製平板の表面粗さRaが0.02μm±0.01μmとなるように表面研磨した後、アセトン中で脱脂処理した。次に、脱脂処理した板材を、実施例1と同様のめっき浴に浸漬し、Niめっき皮膜を形成した。この時、その膜厚がそれぞれ、0.01μm(比較例5)、0.05μm(比較例6)、0.1μm(実施例6)、0.5μm(実施例7)、1.0μm(実施例8)、5.0μm(実施例9)、8.0μm(実施例10)、10μm(実施例11)となるように電流値とめっき時間を調整して、Niめっき皮膜を形成して評価用試料とした。それぞれの試料の金属皮膜の膜厚、60℃における表面自由エネルギー及び水素結合力を測定した結果を表3に示す。なお、Niめっき皮膜の表面粗さは約0.02μmであった。また、実施例1と同様に35時間後のオイルスラッジ付着量を求めた結果も表3に示す。
Figure 2011043364
60℃における表面自由エネルギー及び水素結合力が本発明の規定範囲である40mJ/m以下及び1.0mJ/m以下の皮膜では、優れたオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が得られることがわかった(実施例6〜11)。一方、前記範囲を越えた皮膜では、オイルスラッジ付着量が急激に増加した(比較例5,6)。
[試験例4]
以下の方法で3ピース型オイルリング(図2参照)の構成部材を製造し、組み立て、得られたオイルリングを内燃機関に装着してオイルスラッジの付着及び堆積防止効果を評価した。
(実施例12)(1)サイドレールの作製
17Crマルテンサイトステンレス鋼からなる線材の表面粗さを調整した後、線材めっき装置を用いて、速度3m/minの速度で巻き取りながらNiめっき処理を施した。めっき浴にはスルファミン酸ニッケル浴を用いた。得られためっき膜の厚さは約2μmで、60℃における表面自由エネルギーは37mJ/m、水素結合力は0.3mJ/mであった。処理後の線材を真円に成形した後、外周面にイオンプレーティング法により、窒化クロム皮膜を被覆し、次いで切断することにより、サイドレールを成形した。
(2)スペーサエキスパンダの作製
幅2.3mm、厚さ0.3mmで端部R状のスペーサエキスパンダ用の圧延帯材(SUS304材)を、ギア成形で上下方向波形に成形した。その後、線材の一端部に上下方向の剪断で耳部を形成し、次いで耳部が内周側になるようにリング状に成形し切断することにより、スペーサエキスパンダを成形した。
(3)3ピース型オイルリングの作製
作製したサイドレール及びスペーサエキスパンダを組み合わせ3ピース型オイルリングとした。リング呼び径(d1)は71mm、組み合わせ呼び幅(h1)は1.5mm、組合せ厚さ(a1)は1.9mm、張力は8.1Nであった。
(実施例13)
(1)サイドレールの作製
実施例12と同様にサイドレールを作製した。
(2)スペーサエキスパンダの作製
幅2.3mm、厚さ0.3mmで端部R状のスペーサエキスパンダ用の圧延帯材(SUS304材)の表面粗さを調整した後、線材めっき装置を用いて、速度3m/minの速度で巻き取りながらNiめっき処理を施した。めっき浴にはスルファミン酸ニッケル浴を用いた。得られたNiめっき膜の厚さは約5μmで、60℃における表面自由エネルギーは38mJ/m、水素結合力は0.4mJ/mであった。
処理後の線材を、ギア成形で上下方向波形に成形した。その後、線材の一端部に上下方向の剪断で耳部を形成し、次いで耳部が内周側になるようにリング状に成形切断することにより、スペーサエキスパンダを成形した。
(3)3ピース型オイルリングの作製
作製したサイドレール及びスペーサエキスパンダを組み合わせて3ピース型オイルリングとした。リング呼び径(d1)は71mm、組み合わせ呼び幅(h1)は1.5mm、組合せ厚さ(a1)は1.9mm、張力は8.0Nであった。
(比較例7)
サイドレールにNiめっき処理を行わなかった他はすべて実施例12と同様に作製したサイドレール及びスペーサエキスパンダを組み合わせて3ピース型オイルリングとした。d1、h1、a1は実施例12と同じ値で、張力は8.1Nであった。
(実機試験)
実施例12、13及び比較例7の3ピース型オイルリングを1リットル3気筒エンジンの1番気筒から3番気筒にそれぞれ装着した。このエンジンを用いて、パターン運転を繰り返して実機試験を行った。250時間後に以下の評価方法に従い、各評価項目について測定した。さらに実施例12、13及び比較例7のオイルリングを装着する気筒を代え、同一運転条件で、合計3回実機試験を行った。ここで、トップリング及びセカンドリングは以下の仕様のものを用いた。
a.トップリング
材質:SWOSC−V、外周面窒化クロムイオンプレーティング処理
サイズ:d1=71mm、h1=1.0mm、a1=2.3mm
b.セカンドリング
材質:SWOSC−V、全面リン酸亜鉛処理
サイズ:d1=71mm、h1=1.0mm、a1=2.3mm
(4)評価方法
実機試験終了後に以下の評価を行った。
a.サイドレール合い口隙間の測定
実機テスト終了後、ピストンをシリンダから抜いた状態で、3ピース型オイルリングの上下のサイドレールの合い口隙間(f)を測定し、実機試験前のピストンに組み付けた状態の合い口隙間(f)との比(f/f)を求めた。上下それぞれのサイドレールについてf/fを求め、3回の実機試験の平均値を算出した。
b.オイルスラッジ付着量の測定
運転直後のオイルリングの質量を測定し、予め測定した組み付け前のオイルリングの質量との差を算出し、3回の実機試験の平均値をオイルスラッジ付着量とした。
(5)評価結果
図3及び図4に、それぞれ実施例12、13及び比較例7の実機試験後の合い口隙間及びオイルスラッジ付着量を示す。なお、合い口隙間は比較例7のf/ fを100とし、オイルスラッジ付着量は、比較例7のカーボンスラッジ付着量を100として、相対値で表した。
図3より、比較例7の実機試験後の合い口隙間に比べ、実施例12では、合い口隙間が、1.5倍程度大きくなっているのがわかる。Niめっきを施していない比較例7では、オイルスラッジの堆積により、サイドレールが拘束されたため、ピストンをシリンダから抜いた状態でも合い口が元の状態に戻り(広がり)にくくなっているためと考えられる。これに対して、サイドレールにNiめっきを施した実施例12では、オイルスラッジの付着、堆積が低減されたため、オイルリングの拘束が低減したため、比較例7に比べより運転前の状態に近づいて広がったと考えられる。また、サイドレール及びスペーサエキスパンダの両方にNiめっきを施した実施例13では、実施例12よりさらに、合い口隙間が広がり、元の状態に近づいており、オイルスラッジの付着及び堆積防止効果がさらに向上したことがわかった。
図4より、実施例12及び13のオイルスラッジ付着量は、それぞれ比較例7の50%、及び30%程度に減少しており、Niめっきによるオイルスラッジの付着及び堆積防止効果が確認された。
コイルエキスパンダ付きオイルコントロールリング(2ピース型オイルリング)の一例を示す断面図であって、その一部(右半部)を示す。 スチール組合せオイルコントロールリング(3ピース型オイルリング)の一例を示す断面図であって、その一部(右半部)を示す。 実機試験前後のサイドレールの合い口隙間の変化を示すグラフである(比較例7を100とした相対値)。 実機試験後のオイルリングへのオイルスラッジ付着量を示すグラフである(比較例7を100とした相対値)。
1・・・コイルエキスパンダ付きオイルコントロールリング(2ピース型オイルリング)
2・・・レール部
3・・・ウェブ
4・・・オイルリング本体
5・・・コイルエキスパンダ
6・・・内周溝部
7・・・オイル孔
8・・・外周溝部
10・・・スチール組合せオイルコントロールリング(3ピース型オイルリング)
11・・・サイドレール
12・・・スペーサエキスパンダ
13・・・耳部
14・・・中手部
15・・・空間
16・・・突起部
h1・・・軸方向幅

Claims (6)

  1. オイルリング表面の少なくとも一部に金属皮膜が被覆された内燃機関用オイルリングであって、前記金属皮膜表面の60℃における表面自由エネルギーが、40mJ/m以下で、且つ水素結合力が、1.0mJ/m以下であることを特徴とする内燃機関用オイルリング。
  2. 前記金属皮膜が、Ni、Cu、Ni又はCuを含む合金からなる群から選ばれる一種を含有する金属皮膜であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用オイルリング。
  3. 前記金属皮膜の膜厚が0.1〜10μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用オイルリング。
  4. 前記金属皮膜の表面粗さRaが0.005〜0.4μmであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の内燃機関用オイルリング。
  5. 前記内燃機関用オイルリングが、
    軸方向上下に形成された一対のレール部及び前記レール部を連結するウェブから構成され、合口を有するオイルリング本体と、
    前記オイルリング本体の内周溝部に装着されるコイルエキスパンダと
    からなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の内燃機関用オイルリング。
  6. 前記内燃機関用オイルリングが、
    スペーサエキスパンダと
    前記スペーサエキスパンダに支持される上下一対のサイドレールと
    からなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の内燃機関用オイルリング。
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