JP6518493B2 - 組合せオイルコントロールリング - Google Patents

組合せオイルコントロールリング Download PDF

Info

Publication number
JP6518493B2
JP6518493B2 JP2015079822A JP2015079822A JP6518493B2 JP 6518493 B2 JP6518493 B2 JP 6518493B2 JP 2015079822 A JP2015079822 A JP 2015079822A JP 2015079822 A JP2015079822 A JP 2015079822A JP 6518493 B2 JP6518493 B2 JP 6518493B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
groove
spacer expander
control ring
oil control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015079822A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016200191A (ja
Inventor
大志 清水
大志 清水
博幸 薮根
博幸 薮根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riken Corp filed Critical Riken Corp
Priority to JP2015079822A priority Critical patent/JP6518493B2/ja
Priority to CN201680019314.3A priority patent/CN107429842B/zh
Priority to US15/564,954 priority patent/US10557551B2/en
Priority to PCT/JP2016/061486 priority patent/WO2016163497A1/ja
Priority to EP16776663.3A priority patent/EP3282148B1/en
Publication of JP2016200191A publication Critical patent/JP2016200191A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6518493B2 publication Critical patent/JP6518493B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/06Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction using separate springs or elastic elements expanding the rings; Springs therefor ; Expansion by wedging
    • F16J9/064Rings with a flat annular side rail
    • F16J9/066Spring expander from sheet metal
    • F16J9/068Spring expander from sheet metal corrugated in the axial direction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F5/00Piston rings, e.g. associated with piston crown
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/12Details
    • F16J9/20Rings with special cross-section; Oil-scraping rings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/12Details

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

本発明は、内燃機関のピストンに装着される組合せオイルコントロールリングに関し、特に上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングに関する。
自動車エンジンにおいては、長時間の運転に伴い、潤滑油が加熱され、ブローバイガスに曝されることにより、潤滑油中に炭化水素の未燃焼物質やオイル添加剤の変性物(以下これらを総じて「オイルスラッジ」という。ここでオイルスラッジには比較的粘性の低いオイルスラッジの前駆体も含む。)が混在する状態となる。オイルスラッジがエンジン部品に付着・堆積すると、部品を摩耗させたり、潤滑油の通路を塞いだりして、組合せオイルコントロールリング(以下、特に意図しない限り「オイルリング」という。)等のエンジン部品の機能に支障を来すことがある。オイルリングでは、特にひどい場合、スペーサエキスパンダとサイドレールが固着し、離間するサイドレールの動きを阻害してオイルコントロール機能を充分に発揮することができなくなる。
従来のオイルリングは、図4(b)に示すように、合口を有する一対の円環状サイドレール(120a、120b)と、サイドレールを支持するスペーサエキスパンダ(101)とからなる。また、スペーサエキスパンダは軸方向波形に山部(102)と谷部(103)、並びに山部と谷部を繋ぐ脚部(104)とからなる。山部及び谷部の内周側には耳部(105a、105b)、外周側にはサイドレールを支持する突起部(106a、106b)、耳部と突起部の間に窪んだ中手部(107a、107b)が形成されている。スペーサエキスパンダとサイドレールとを組合せると、耳部、突起部、中手部、サイドレールの間に隙間(108a、108b)が形成される。
オイルリングは、スペーサエキスパンダ(101)の耳部(105a、105b)の角度により、サイドレール(120a、102b)が半径方向及び軸方向の分力によって押圧され、シリンダ壁面及びピストンのリング溝側面においてシール機能を発揮する。特に、軸方向幅寸法(h1)を小さくした薄幅オイルリングは、シリンダ壁面に対する追従性が良好で、サイドシール機能もあることから、低張力であってもオイル消費を増加させることなく摩擦損失を低減できる。しかし、オイルリングでは、前述したスペーサエキスパンダとサイドレールの間の隙間(108a、108b)にオイルスラッジが堆積しやすく、特に、薄幅化した場合にはこの隙間が非常に狭いため、堆積したオイルスラッジによってサイドレール(120a、120b)がスペーサエキスパンダ(101)に固着する可能性が高くなる。固着が発生すると、サイドレールのシリンダ壁面への追従性が極端に低下するため、オイル消費量が急激に増大してしまう。
オイルリングへのオイルスラッジの付着及び堆積防止法として、従来技術には、スペーサエキスパンダやサイドレールの表面に固着防止のためのコーティングを施す方法や、スペーサエキスパンダを構造的にオイルスラッジが堆積しにくい形状にすることが開示されている。
例えば、特許文献1や特許文献2には、フッ素系の樹脂被膜又はフッ素系樹脂を含有する樹脂被膜、特許文献3には、フルオロアルキル基置換アルコキシドを含む被膜、特許文献4には、無機ポリシラザンを含む前駆体ポリマーの親水性被膜、特許文献5には、表面自由エネルギーと水素結合力が低い金属被膜をコーティングする方法が開示されている。これらの被膜は、撥水撥油性、若しくはそれらと反対に親水性の被膜、又はオイルスラッジの付着力に着目して検討された固着防止方法である。
一方、構造上の対策として、特許文献6には、スペーサエキスパンダの山部及び谷部の各中央部分(中手部)に鉛化合物等の異物を通過させるに十分な大きさの穴を波形の立ち上がり部にまでは及ばないように穿設したオイルリング、特許文献7や特許文献8には、中手部に径方向に溝が形成されオイルの流出口として耳部に当該溝と連通する貫通孔が形成された構造のスペーサエキスパンダ、特許文献9には、山部と谷部を結ぶ脚部の軸方向からの傾斜角度θを15°以上として、山部と谷部の円周方向長さを短くすることによって、中手部とサイドレールの間の隙間にオイルスラッジが堆積しにくい構造のスペーサエキスパンダが開示されている。
しかしながら、特許文献1〜5のコーティングを施す方法では余計な工程が増えてコストアップに繋がり、特許文献6の穿設する方法でも加工が難しく高価なものとなってしまう。また、特許文献7〜8のような中手部に溝を形成する方法では、エンジン停止時にはオイルが溝部に滞留することからオイルスラッジが堆積しやすく、エンジンの運転停止を繰り返すような運転パターンでは耐久性が充分であるとはいえない。
特開2002−310299号公報 特開2003−254155号公報 特開2000−027995号公報 特開2006−258110号公報 WO2011/043364A1号公報 実開昭59−127856号公報 米国特許第5195758号公報 特開2011−185383号公報 特開2013−245780号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その課題は、長期間のエンジン運転においても、スペーサエキスパンダとサイドレール間の固着が発生することなく、優れたオイルコントロール機能を維持し得る自動車エンジン用の組合せオイルコントロールリングを提供することを課題とする。
本発明者らは、オイルリングの装着されたピストンのオイルリング溝に滞留したオイルがオイルリング溝内径側に形成されたオイル戻し穴に流入する状況について数値流体解析を行った結果、オイルの流速又は流量がスペーサエキスパンダの中手部とサイドレールとの隙間の体積に密接に関係することを発見した。さらに、オイル戻し穴の数がスペーサエキスパンダの山部及び谷部の数に比べてはるかに少ないことを考慮し、オイルスラッジの堆積防止のためにはスペーサエキスパンダの半径方向のオイルの流れよりも円周方向のオイルの流れのほうがより重要であることに着目して、スペーサエキスパンダの中手部とサイドレールの隙間の体積が比較的大きく、且つスペーサエキスパンダの半径方向よりもむしろ円周方向にオイルが流れやすい構造とする本発明の組合せオイルコントロールリングに想到することができた。
すなわち、本発明の組合せオイルコントロールリングは、上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングであって、前記スペーサエキスパンダの前記山部及び前記谷部が、前記サイドレールの内周面を押圧する耳部、前記サイドレールを支持する突起部、及び前記耳部と前記突起部の間の中手部から構成され、前記サイドレールに対向する前記中手部が少なくとも一つの溝部を有し、前記溝部が略円周方向に延長し半径方向に円弧状又はV形状の凹形状であることを特徴とする。前記溝部の深さ(d)が組合せ幅寸法(h1)に対し0.5〜20%であることが好ましい。
また、前記溝部は略円周方向に凸形状であることが好ましい。その場合、前記溝部の凸形状頂点の溝深さ(d’)も、組合せ幅寸法(h1)に対し0.5〜20%であることが好ましい。
また、前記溝部は、曲面で構成されてもよいが、凹部又は凸部の勾配を確実に取るために複数の平面で構成されていることが好ましい。
本発明のオイルリングは、スペーサエキスパンダの中手部に略円周方向に延長し半径方向に円弧状又はV形状の凹形状である溝部を有しており、この溝部の存在によって、中手部とサイドレールの間の隙間を実質的に拡大することができる。また、オイルの流れを中手部の円周方向とすることにより、特許文献7や特許文献8にオイルの流出孔として開示された耳部の貫通孔よりも、遥かに大空間のスペーサエキスパンダの谷部にオイルを流すことができ、オイルの滞留を防止することが可能になる。前記溝部が略円周方向に凸形状であれば、中手部のオイルは円周方向両側に流れやすくなり、固着防止のための樹脂皮膜やNi等の金属皮膜と組み合わせれば、さらに優れたオイルの滞留防止効果を発揮する。これらにより、薄幅、低張力仕様のオイルリングにおいても、オイルスラッジの堆積防止が可能となる。構造上、エンジンを停止したときも、スペーサエキスパンダとサイドレールの間の隙間にオイルが滞留することなく、エンジンの運転停止を繰り返すような運転パターンにおいても十分な耐久性を示すことが可能となる。
本発明のオイルリングを構成するスペーサエキスパンダの一例の一部を示す斜視図である。 図1(a)のスペーサエキスパンダとサイドレールを組み合わせた本発明のオイルリングを示す断面図である。 本発明のオイルリングを構成するスペーサエキスパンダの別の一例の一部を示す斜視図である。 本発明のオイルリングを構成するスペーサエキスパンダのさらに別の一例の一部を示す斜視図である。 図3(a)のスペーサエキスパンダとサイドレールを組み合わせた本発明のオイルリングを示す断面図である。 従来のスペーサエキスパンダの一部を示す斜視図である。 従来のオイルリングを示す断面図である。
以下に本発明のオイルリングの実施の形態について図面を参照して説明する。
図1(a)及び図1(b)は、本発明のオイルリングを構成するスペーサエキスパンダの一実施形態を示す。スペーサエキスパンダ(11)は、従来のスペーサエキスパンダと同様に、山部及び谷部が、耳部(12a, 12b)、突起部(13a, 13b)及び中手部(14a, 14b)から構成されるが、サイドレールに対向する中手部が一つの溝部を構成しており、その溝部が略円周方向に通り抜ける凹溝で、半径方向に円弧状の凹形状を有している。この構成では、溝部が曲面で構成されている。この形状により、スペーサエキスパンダ中手部とサイドレールの間の隙間(15a, 15b)が拡大する。前記隙間の大きさを表す一指標して、溝部の深さ(d)が挙げられるが、溝部の深さ(d)は組合せ呼び幅(h1)に対し0.5〜20%であることが好ましい。具体的には、0.05 mm以上であることが好ましく、上限としては0.5 mmを超えないことが好ましい。
図2は、別の一実施形態である中手部が複数の溝部を有するスペーサエキスパンダ(21)を示している。
図3(a)及び図3(b)は、さらに別の一実施形態であるスペーサエキスパンダ(31)を示すが、中手部(34a, 34b)は、複数の平面で構成された溝部を形成しており、略円周方向に逆V形状の凸形状を呈し、また半径方向にはV形状の凹形状を呈している。基本的に半径方向V形の凹形状によりスペーサエキスパンダ中手部とサイドレールの間の隙間(35a, 35b)を拡大する一方、略円周方向に凸形状とすることにより中手部のオイルを円周方向両側に流し易くしている。前記溝部の凸形状頂点の溝深さ(d’)は、組合せ幅寸法(h1)に対し0.5〜20%であることが好ましい。具体的には、0.05 mm以上であることが好ましく、上限としては0.5 mmを超えないことが好ましい。
上記のスペーサエキスパンダは、線材の塑性加工によって形成することができる。
実施例1
サイドレールを0.35 mm×1.72 mmのSUS440線材、スペーサエキスパンダを0.25 mm×1.9 mmのSUS304線材から成形して、組合せオイルリングの呼び径(d1)71 mm、組合せ呼び幅(h1)2.0 mm、組合せ厚さ(a1)2.3 mm、となる組合せオイルリングを作製した。スペーサエキスパンダの山部(谷部)から山部(谷部)へのピッチは2.7 mmとし、中手部の溝部は図1(a)及び図1(b)に示す曲面形状で、溝部の深さ(d)は0.1 mmとした。なお、スペーサエキスパンダ中手部の溝部最深部とサイドレールの間の隙間(15a, 15b)は、0.2 mmである。
実施例2
図3(a)及び図3(b)に示すような、スペーサエキスパンダの中手部の溝部を4つの平面からなる周方向に凸形状の溝部とした以外は実施例1と同様にして、組合せオイルリングを作製した。ここで、前記溝部の凸形状頂点の溝深さ(d’)は0.1 mmとした。なお、スペーサエキスパンダ中手部の最深部に形成される頂点部とサイドレールの間の隙間(15a, 15b)は、0.2 mmである。
比較例1
図4(a)及び図4(b)に示すような、平坦で溝部を有しない中手部の従来のスペーサエキスパンダとした以外は実施例1と同様にして、組合せオイルリングを作製した。ここで、突起部のサイドレール支持面から中手部までの距離は0.1 mmとした。
実施例3
実施例1で使用したスペーサエキスパンダ用SUS304線材にスルファミン酸浴を用いた半光沢Niめっきと光沢NiめっきからなるNiめっきを施し、600℃、30秒の軟化熱処理を行った。得られたNiめっき皮膜は、膜厚5μm、硬さが214 HV0.01であった。このNiめっき皮膜被覆線材を用いた以外は実施例1と同様にして、組合せオイルリングを作製した。
実施例4
実施例3で用いたNiめっき皮膜被覆線材を用いた以外は実施例2と同様にして、組合せオイルリングを作製した。
[1] 実機試験
実施例1〜2及び比較例1の組合せオイルリングを1リットル3気筒エンジンの1番気筒から3番気筒にそれぞれ装着した。このエンジンを用いて所定のパターンの運転条件を繰り返して実機試験を行った。250時間後に以下の評価方法に従い、サイドレールの合口隙間の測定とオイルスラッジ付着量の測定を行った。試験回数は各実施例及び比較例について3回行った。ここで、トップリング及びセカンドリングは次の仕様のものを用いた。
(1)トップリング
材質:SWOSC-V、外周面窒化クロムイオンプレーティング処理
サイズ:d1=71 mm、h1=1.0 mm、a1=2.3 mm
(2)セカンドリング
材質:SWOSC-V、全面リン酸亜鉛処理
サイズ:d1=71 mm、h1=1.0 mm、a1=2.3 mm
実施例3〜4及び比較例1の組合せオイルリングについても、上記1リットル3気筒エンジンを用い、実施例1〜2及び比較例1の場合と同様にして、実機試験を行った。
[2] 評価方法
実機試験終了後に以下の評価を行った。
(1)サイドレール合口隙間の測定
実機試験終了後、ピストンをシリンダから抜いた状態で、オイルリングの上下のサイドレールの合口隙間(S2)を測定し、実機試験前のピストンに組み付けた状態の合口隙間(S1)(実機試験前はフリー状態の合口隙間に等しい)との比(S2/S1)を求めた。上下それぞれのサイドレールについて、S2/S1を求め、3回(比較例1については6回)の実機試験の平均値を算出した。
(2)オイルスラッジ付着量の測定
実機試験終了後、ピストンからオイルリングを取り外し、電気炉中200℃で1時間乾燥し、デシケータ中で室温まで冷却させ、その後のオイルリングの質量を測定した。予め測定した実機試験前のオイルリングの質量との差を算出し、3回(比較例1については6回)の実機試験の平均値をオイルスラッジ付着量とした。
実施例1〜4及び比較例1の実機試験結果を表1に示す。合口隙間は比較例1のS2/S1を100とし、オイルスラッジ付着量も比較例1のカーボンスラッジ付着量を100として、相対値で表している。
Figure 0006518493
表1より、比較例1の実機試験後の合口隙間及びオイルスラッジ付着量に比べ、合口隙間は、実施例1〜2では約2.2〜3.0倍、実施例3〜4では約2.55〜3.2倍大きくなり、オイルスラッジ付着量は、実施例1〜2では49〜78%、実施例3〜4では43〜54%まで低減されている。比較例1では、オイルスラッジの堆積によりサイドレールが拘束されたため、ピストンをシリンダから抜いた状態でも合口が基の状態に戻り(拡がり)にくくなっているのに対し、実施例1〜4ではオイルスラッジの付着・堆積が低減され、よって、オイルリングの拘束の程度が低減され、比較例1に比べより運転前の状態に近づいて拡がったと考えられる。また実施例2及び4のように溝部を略円周方向に凸形状とすることによって、さらに実施例3及び4のように固着防止機能を有するNi皮膜との組合せによって、著しくオイルスラッジ付着量が低減されることが観察された。
11, 21, 31 スペーサエキスパンダ
12a, 12b, 32a, 32b, 105a, 105b 耳部
13a, 13b, 33a, 33b, 106a, 106b 突起部
14a, 14b, 34a, 34b, 107a, 107b 中手部
15a, 15b, 35a, 35b, 108a, 108b 隙間
102 山部
103 谷部
104 脚部
120a, 120b サイドレール

Claims (5)

  1. 上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングであって、前記スペーサエキスパンダの前記山部及び前記谷部が、前記サイドレールの内周面を押圧する耳部、前記サイドレールを支持する突起部、及び前記耳部と前記突起部の間の中手部から構成され、前記サイドレールに対向する前記中手部が少なくとも一つの溝部を有し、前記溝部が略円周方向に延長し半径方向に円弧状又はV形状の凹形状であることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
  2. 請求項1に記載の組合せオイルコントロールリングにおいて、前記溝部の深さ(d)が組合せ幅寸法(h1)に対し0.5〜20%であることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
  3. 請求項1又は2に記載の組合せオイルコントロールリングにおいて、前記溝部が略円周方向に凸形状であることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
  4. 請求項3に記載の組合せオイルコントロールリングにおいて、前記溝部の凸形状頂点の溝深さ(d’)が組合せ幅寸法(h1)に対し0.5〜20%であることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の組合せオイルコントロールリングにおいて、前記溝部が複数の平面で構成されていることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
JP2015079822A 2015-04-09 2015-04-09 組合せオイルコントロールリング Active JP6518493B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015079822A JP6518493B2 (ja) 2015-04-09 2015-04-09 組合せオイルコントロールリング
CN201680019314.3A CN107429842B (zh) 2015-04-09 2016-04-08 组合控油环
US15/564,954 US10557551B2 (en) 2015-04-09 2016-04-08 Combined oil control ring
PCT/JP2016/061486 WO2016163497A1 (ja) 2015-04-09 2016-04-08 組合せオイルコントロールリング
EP16776663.3A EP3282148B1 (en) 2015-04-09 2016-04-08 Combined oil control ring

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015079822A JP6518493B2 (ja) 2015-04-09 2015-04-09 組合せオイルコントロールリング

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016200191A JP2016200191A (ja) 2016-12-01
JP6518493B2 true JP6518493B2 (ja) 2019-05-22

Family

ID=57073271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015079822A Active JP6518493B2 (ja) 2015-04-09 2015-04-09 組合せオイルコントロールリング

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10557551B2 (ja)
EP (1) EP3282148B1 (ja)
JP (1) JP6518493B2 (ja)
CN (1) CN107429842B (ja)
WO (1) WO2016163497A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11333245B2 (en) * 2018-04-06 2022-05-17 Kabushiki Kaisha Riken Oil control ring and spacer expander
JP7042290B2 (ja) * 2020-01-17 2022-03-25 Tpr株式会社 組合せオイルリング

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2904377A (en) * 1957-05-21 1959-09-15 Muskegon Piston Ring Co Inc Spacer and expander for piston rings
US2967746A (en) * 1960-07-27 1961-01-10 Wilkening Mfg Co Piston ring
US3356375A (en) * 1964-12-04 1967-12-05 Paul E Harris Unitized oil rings
US3814444A (en) * 1972-07-18 1974-06-04 Hastings Mfg Co Low friction piston ring
JPS6027802Y2 (ja) 1980-08-13 1985-08-22 株式会社リケン 組合せオイルリング
JPS6242207Y2 (ja) 1980-08-18 1987-10-29
US4429885A (en) * 1982-11-04 1984-02-07 Kabushiki Kaisha Riken Spacer and expander member for holding and biasing piston ring rails
JPS59127856U (ja) 1983-02-18 1984-08-28 トヨタ自動車株式会社 組合せオイルリング
JPH063265B2 (ja) * 1987-12-17 1994-01-12 日本ピストンリング株式会社 組合せオイルリング
US5195758A (en) * 1991-11-19 1993-03-23 Hastings Manufacturing Company Three-piece oil control ring assembly
JP2000027995A (ja) 1998-07-15 2000-01-25 Toyota Motor Corp ピストンリング
JP2002310299A (ja) 2001-04-09 2002-10-23 Riken Corp 組合せオイルリング用サイドレール
JP2003148617A (ja) * 2001-11-15 2003-05-21 Nippon Piston Ring Co Ltd 鋼製組合せオイルコントロールリング
JP4132815B2 (ja) * 2001-12-28 2008-08-13 株式会社リケン サイドレール及び組合せオイルリング
JP2003254155A (ja) 2002-02-27 2003-09-10 Teikoku Piston Ring Co Ltd 組合せオイルリング
JP2006258110A (ja) 2005-03-15 2006-09-28 Riken Corp スチール組合せオイルコントロールリング
JP4633639B2 (ja) * 2006-01-31 2011-02-16 日本ピストンリング株式会社 3ピースオイルリング及び3ピースオイルリングとピストンとの組合せ
US9353864B2 (en) 2009-10-06 2016-05-31 Kabushiki Kaisha Riken Oil ring for internal combustion engine
JP5557562B2 (ja) 2010-03-10 2014-07-23 Tpr株式会社 組合せオイルリング
CN103502700B (zh) * 2011-03-31 2014-11-05 株式会社理研 组合油环
JP5970200B2 (ja) * 2011-04-20 2016-08-17 Tpr株式会社 組合せオイルリング
WO2013054807A1 (ja) * 2011-10-14 2013-04-18 株式会社リケン 組合せオイルコントロールリング
JP5587285B2 (ja) * 2011-12-21 2014-09-10 Tpr株式会社 組合せオイルリング
JP2013155829A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Nippon Piston Ring Co Ltd 3ピースオイルリング
JP5970239B2 (ja) 2012-05-28 2016-08-17 株式会社リケン 組合せオイルコントロールリング
JP6211332B2 (ja) * 2012-07-27 2017-10-11 日本ピストンリング株式会社 組合せオイルリング
JP2014209018A (ja) * 2012-08-30 2014-11-06 日本ピストンリング株式会社 組合せオイルリング
JP6239964B2 (ja) * 2013-12-18 2017-11-29 株式会社リケン 組合せオイルコントロールリング
JP6228452B2 (ja) * 2013-12-26 2017-11-08 株式会社リケン 組合せオイルコントロールリング
JP6543331B2 (ja) * 2015-03-31 2019-07-10 日本ピストンリング株式会社 組合せオイルリング
JP6013548B1 (ja) * 2015-04-09 2016-10-25 株式会社リケン 組合せオイルコントロールリング

Also Published As

Publication number Publication date
CN107429842A (zh) 2017-12-01
US20180094726A1 (en) 2018-04-05
WO2016163497A1 (ja) 2016-10-13
JP2016200191A (ja) 2016-12-01
EP3282148B1 (en) 2022-08-31
US10557551B2 (en) 2020-02-11
EP3282148A4 (en) 2018-12-05
EP3282148A1 (en) 2018-02-14
CN107429842B (zh) 2019-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5970239B2 (ja) 組合せオイルコントロールリング
JP5463364B2 (ja) 内燃機関用オイルリング
US7287459B2 (en) Piston for internal combustion engine
EP2693085A1 (en) Multi-piece oil ring
WO2017164160A1 (ja) 組合せオイルコントロールリング
JP6122901B2 (ja) 組合せオイルリング
JP6239964B2 (ja) 組合せオイルコントロールリング
KR101624290B1 (ko) 압축 피스톤 링
JP6518493B2 (ja) 組合せオイルコントロールリング
JP6013548B1 (ja) 組合せオイルコントロールリング
US10197160B2 (en) Oil ring
JP6957280B2 (ja) スペーサエキスパンダ
WO2020004529A1 (ja) 組合せオイルコントロールリング
JP2020041573A (ja) ピストンリング、及びピストンリングの製造方法
JP6675157B2 (ja) オイルコントロールリング

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190320

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6518493

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250