JP5970239B2 - 組合せオイルコントロールリング - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のピストンに装着される組合せオイルコントロールリングに関し、特に上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングに関する。
自動車エンジンにおいては、長時間の運転に伴い、潤滑油が加熱され、ブローバイガスに曝されることにより、潤滑油中に炭化水素の未燃焼物質やオイル添加剤の変性物(以下これらを総じて「オイルスラッジ」という。ここでオイルスラッジは比較的粘性の低いオイルスラッジの前駆体も含む。)が混在する状態となる。オイルスラッジがエンジン部品に付着・堆積すると、部品を摩耗させたり、潤滑油の通路を塞いだりして、組合せオイルコントロールリング(以下、特に意図しない限り「オイルリング」という。)等のエンジン部品の機能に支障を来すことがある。オイルリングでは、特にひどい場合、スペーサエキスパンダとサイドレールが固着し、離間するサイドレールの動きを阻害してオイルコントロール機能を充分に発揮することができなくなる。
従来の組合せオイルリング(101)は、図6(a)〜図6(c)に示すように、合口を有する一対の円環状サイドレール(120a、120b)と、サイドレール(120a、120b)を支持するスペーサエキスパンダ(101)とからなる。また、スペーサエキスパンダ(101)は軸方向波形に山部(102)と谷部(103)、並びに山部(102)と谷部(103)を繋ぐ脚部(104)とからなる。山部(102)及び谷部(103)の内周側には耳部(105a、105b)、外周側にはサイドレール(120a、120b)を支持する突起部(106a、106b)、耳部(105a、105b)と突起部(106a、106b)の間に窪んだ中手部(107a、107b)が形成されている。スペーサエキスパンダ(101)とサイドレール(120a、120b)とを組合せると、耳部(105a、105b)、突起部(106a、106b)、中手部(107a、107b)、サイドレール(120a、120b)の間に隙間(108a、108b)が形成される。
オイルリングは、スペーサエキスパンダ(101)の耳部(105a、105b)の角度により、サイドレール(120a、102b)が半径方向及び軸方向の分力によって押圧され、シリンダ壁面及びピストンのリング溝側面においてシール機能を発揮する。特に、軸方向幅寸法(h1)を小さくした薄幅オイルリングは、シリンダ壁面に対する追従性が良好で、サイドシール機能もあることから、低張力であってもオイル消費を増加させることなく摩擦損失を低減できる。しかし、オイルリングでは、前述したスペーサエキスパンダとサイドレールの間の隙間(108a、108b)にオイルスラッジが堆積しやすく、特に、薄幅化した場合には隙間(108a、108b)が非常に狭いため、堆積したオイルスラッジによってサイドレール(120a、120b)がスペーサエキスパンダ(101)に固着する可能性が高くなる。固着が発生すると、サイドレール(120a、120b)のシリンダ壁面への追従性が極端に低下するため、オイル消費量が急激に増大してしまう。
オイルリングへのオイルスラッジの付着及び堆積防止法として、スペーサエキスパンダやサイドレールの表面に固着防止のためのコーティングを施す方法や、スペーサエキスパンダを構造的にオイルスラッジが堆積しにくい形状にすることが開示されている。
例えば、特許文献1や特許文献2にはフッ素系の樹脂被膜又はフッ素系樹脂を含有する樹脂被膜、特許文献3にはフルオロアルキル基置換アルコキシドを含む被膜、特許文献4には無機ポリシラザンを含む前駆体ポリマーの親水性被膜、特許文献5には表面自由エネルギーと水素結合力が低い金属被膜をコーティングする方法が開示されている。これらの被膜は、撥水撥油性、若しくはそれらと反対に親水性の被膜、又はオイルスラッジの付着力に着目して検討された固着防止方法に基づく被膜である。
一方、構造上の対策として、特許文献6には、スペーサエキスパンダの山部及び谷部の各中央部分(中手部)に鉛化合物等の異物を通過させるに十分な大きさの穴を波形の立ち上がり部にまでは及ばないように穿設したオイルリングが開示され、また特許文献7や特許文献8には、中手部に径方向に溝が形成され、オイルの流出口として耳部に当該溝と連通する貫通孔が形成されて、オイルスラッジの堆積しにくい構造のスペーサエキスパンダが開示されている。
しかしながら、特許文献1〜5のコーティングを施す方法では余計な工程が増えてコストアップに繋がり、特許文献6の穿設する方法でも加工が難しく高価なものとなってしまう。また、特許文献7〜8のような中手部に溝を形成する方法では、エンジン停止時にはオイルが溝部に滞留することからオイルスラッジが堆積しやすく、エンジンの運転停止を繰り返すような運転パターンでは耐久性が充分であるとはいえない。
特開2002−310299号公報 特開2003−254155号公報 特開2000−027995号公報 特開2006−258110号公報 WO2011/043364A1号公報 実開昭59−127856号公報 米国特許第5195758号公報 特開2011−185383号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その課題は、長期間のエンジン運転においても、スペーサエキスパンダとサイドレール間の固着が発生することなく、優れたオイルコントロール機能を維持し得る自動車エンジン用の組合せオイルコントロールリングを提供することを課題とする。
本発明では、基本的に、スペーサエキスパンダの中手部からその両側の円周方向にオイルが流れやすい構造とすることによって、薄幅、低張力仕様の組合せオイルコントロールリングにおいても、オイルスラッジの堆積を防止できることに想到した。
すなわち、本発明の組合せオイルコントロールリングは、上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングにおいて、前記スペーサエキスパンダの前記山部及び前記谷部が、前記サイドレールの内周面を押圧する耳部、前記サイドレールを支持する突起部、及び前記耳部と前記突起部の間の中手部から構成され、前記山部と前記谷部を結ぶ脚部が、軸方向からの傾斜角度(θ)が15°以上となる部分を含み、少なくとも前記中手部に略平面上の平坦部が存在し、前記平坦部の円周方向長さ(L)の前記波形のピッチ(P)に対する比(L/P)が40%以下であることを特徴とする。前記傾斜(θ)は25°以上の範囲にあることが好ましい。
あるいは、上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングにおいて、前記スペーサエキスパンダの前記山部及び前記谷部が、前記サイドレールの内周面を押圧する耳部、前記サイドレールを支持する突起部、及び前記耳部と前記突起部の間の中手部から構成され、前記山部と前記谷部を結ぶ脚部が、軸方向からの傾斜角度(θ)が15°以上となる部分を含み、少なくとも前記中手部が対向する前記サイドレールに向かって凸形状であることを特徴とする。前記凸形状の曲率半径(R)は0.3〜3 mmの範囲にあることが好ましく、0.5〜1.5 mmの範囲にあることがより好ましい
さらに、前記中手部が前記耳部に向かって対向する前記サイドレールから遠ざかるように傾斜していることが好ましい。
本発明の組合せオイルコントロールリングは、軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダの山部と谷部を結ぶ脚部において軸方向からの傾斜角度θを15°以上とすることによって、すなわち、山部及び谷部の円周方向長さを短くすることによって、スペーサエキスパンダの中手部とサイドレールの間の隙間にオイルスラッジが堆積しにくくなり、サイドレールとスペーサエキスパンダの固着が防止できる。また、中手部が対向するサイドレールに向かって凸形状であれば、オイルスラッジは中手部の円周方向両側に流れやすくなり、また中手部が耳部側に向かってサイドレールから遠ざかるように傾斜していれば、オイルスラッジは内周側に流れやすくなって、オイルスラッジの堆積防止効果がさらに高まり、薄幅、低張力仕様の組合せオイルコントロールリングにおいても、オイルスラッジの堆積防止が可能となる。さらに、本発明の組合せオイルコントロールリングを構成するスペーサエキスパンダは、コーティングや穴開け加工のような付加的な工程も必要なく、通常のギア成形により製造できる。もちろん、構造上、エンジンを停止したときも、スペーサエキスパンダとサイドレールの間の隙間にオイルが滞留することなく、エンジンの運転停止を繰り返すような運転パターンにおいても十分な耐久性を示すことが可能となる。
本発明の組合せオイルコントロールリングを構成するスペーサエキスパンダの一例を示し、その一部を外周側から見た図である。 本発明の組合せオイルコントロールリングを構成するスペーサエキスパンダの別の一例を示し、その一部を外周側から見た図である。 本発明の組合せオイルコントロールリングを構成するスペーサエキスパンダのさらに別の一例を示し、その一部を外周側から見た図である。 本発明の組合せオイルコントロールリングを構成するスペーサエキスパンダのさらに別の一例を示し、その一部を外周側から見た図である。 本発明の組合せオイルコントロールリングのさらに別の一例を示す断面図である。 従来のスペーサエキスパンダの一部を示す斜視図である。 従来のスペーサエキスパンダの一部を外周側から見た図である。 従来の組合せオイルコントロールリングを示す断面図である。
以下に本発明の組合せオイルコントロールリングの実施の形態について図面を参照して説明する。図1のスペーサエキスパンダ(11)は、従来のスペーサエキスパンダに比べて、脚部(14)の軸方向に対する傾斜角度(θ)が15°以上と大きいため、山部(12)及び谷部(13)の中手部平坦部(16a、16b)の円周方向長さ(L)を比較的短くすることができる。もちろん、平坦部(16a、16b)の代わりに、図2に示すように中手部(26a、26b)を対向するサイドレールに向かって凸形状の曲率(R)をもたせてもよい。このような形状にすることにより、オイルスラッジはスペーサエキスパンダとサイドレールの間の隙間に滞留しにくくなり、オイルスラッジの堆積、さらにはスペーサエキスパンダとサイドレール間の固着を回避することができる。平坦部(16a、16b)の円周方向長さ(L)は、スペーサエキスパンダの脚部(14)の傾斜角度(θ)に密接に関係し、傾斜角度(θ)を大きくすれば平坦部(16a、16b)の円周方向長さ(L)は短くなる傾向にある。傾斜角度は25°以上の範囲にあることが好ましい。一方、平坦部の円周方向長さ(L)で表現すれば、スペーサエキスパンダの波形のピッチ(P)に対する比率で40%以下と、30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。中手部(26a、26b)に凸形状の曲率をもたせる場合は、曲率半径(R)が0.3〜3 mmであることが好ましく、0.5〜1.5 mmであることがより好ましい。
オイルスラッジの排出性(滞留のしにくさ)という観点では、平坦部の円周方向長さ(L)の短いほど又は凸部の曲率半径(R)の小さいほど、そして脚部の傾斜角度(θ)の小さいほど効果的である。しかし、図1及び図2に示す実施の形態の場合、平坦部を短くするには脚部の傾斜角度(θ)を大きくとる必要があるため、脚部の傾斜角度(θ)を小さくすることによるオイルスラッジ排出性の効果は期待できない。図3及び図4に示す実施の形態では、山部及び谷部の近傍のみ脚部の傾斜角度を小さくし、山部と谷部の中間の脚部で傾斜角度(θ)を大きくしている。このような形態とすることによって、平坦部(36a、36b)の円周方向長さ(L)を短くし(図3)又は凸部の曲率半径(R)を小さくし(図4)、そして平坦部からの脚部の傾斜角度を急峻に(大きく)することによってオイルスラッジの排出性は極めて高くなる。
さらに、図5に示す組合せオイルコントロールのスペーサエキスパンダは、中手部が耳部に向かって対向するサイドレールから遠ざかるように傾斜している。もちろん反対に突起部に向かって対向するサイドレールから遠ざかるように傾斜してもよい。この傾斜によって、オイルスラッジはさらに滞留しにくくなる。
実施例1〜5及び比較例1
組合せオイルリングの呼び径(d1)71 mm、組合せ呼び幅(h1)1.5 mm、組合せ厚さ(a1)1.9 mmとなるSUS304製のスペーサエキスパンダと幅0.4 mmのSUS440製サイドレールを成形した。スペーサエキスパンダは、山部(谷部)から山部(谷部)へのピッチを2.7 mmとして、表1に示す脚部の傾斜角度(θ)、平坦部の円周方向長さ(L)となるようにSUS304製の帯材からギア成形による局部的な曲げ加工を行い、軸方向の波形及び剪断による耳部成形の後、所定の耳角度(20°)に成形するためロール加工を施し、最後にコイルイングにより真円形状に成形した。
[表1]
Figure 0005970239
[1] 実機試験
実施例1〜3の組合せオイルコントロールリングを1リットル3気筒エンジンの1番気筒から3番気筒にそれぞれ装着した。このエンジンを用いて所定のパターンの運転条件を繰り返して実機試験を行った。250時間後に以下の評価方法に従い、サイドレールの合口隙間の測定とオイルスラッジ付着量の測定を行った。さらに実施例4〜5及び比較例1の組合せオイルコントロールリングを装着する気筒に替え、実施例1〜3と同じ運転条件で実機試験を行った。試験回数は各実施例及び比較例について3回行った。ここで、トップリング及びセカンドリングは次の仕様のものを用いた。
(1)トップリング
材質:SWOSC-V、外周面窒化クロムイオンプレーティング処理
サイズ:d1=71 mm、h1=1.0 mm、a1=2.3 mm
(2)セカンドリング
材質:SWOSC-V、全面リン酸亜鉛処理
サイズ:d1=71 mm、h1=1.0 mm、a1=2.3 mm
[2] 評価方法
実機試験終了後に以下の評価を行った。
(1)サイドレール合口隙間の測定
実機試験終了後、ピストンをシリンダから抜いた状態で、組合せオイルコントロールリングの上下のサイドレールの合口隙間(S2)を測定し、実機試験前のピストンに組み付けた状態の合口隙間(S1)との比(S2/S1)を求めた。上下それぞれのサイドレールについて、S2/S1を求め、3回の実機試験の平均値を算出した。
(2)オイルスラッジ付着量の測定
実機試験終了後、ピストンから組合せオイルコントロールリングを取り外し、アセトンで洗浄した。洗浄後、電気炉中120℃で1時間乾燥し、デシケータ中で室温まで冷却させ、その後の組合せオイルコントロールリングの質量を測定した。予め測定した実機試験前の組合せオイルコントロールリングの質量との差を算出し、3回の実機試験の平均値をオイルスラッジ付着量とした。
実施例1〜5及び比較例1の実機試験結果を表2に示す。合口隙間は比較例1のS2/S1を100とし、オイルスラッジ付着量も比較例1のカーボンスラッジ付着量を100として、相対値で表している。
[表2]
Figure 0005970239
表2より、比較例1の実機試験後の合口隙間及びオイルスラッジ付着量に比べ、実施例1〜5では合口隙間が約1.5〜1.7倍大きくなり、オイルスラッジ付着量は32〜80%まで低減されている。スペーサエキスパンダの脚部の傾斜角度が10°の比較例1では、オイルスラッジの堆積によりサイドレールが拘束されたため、ピストンをシリンダから抜いた状態でも合口が基の状態に戻り(拡がり)にくくなっているのに対し、実施例1〜5ではオイルスラッジの付着・堆積が低減され、よって、オイルリングの拘束の程度が低減され、比較例1に比べより運転前の状態に近づいて拡がったと考えられる。実施例3のスペーサエキスパンダ脚部の傾斜角度が25°以上になると、著しくオイルスラッジ付着量が低減されることが観察された。
実施例6
スペーサエキスパンダの成形において、スペーサエキスパンダの中手部が、平坦部を有するかわりに、対向するサイドレールに向かって曲率半径1 mmの凸形状となるように成形した以外は、実施例1と同様に組合せオイルコントロールリングを作製し、3気筒エンジンの各気筒に装着して、実施例1と同様に実機試験を行った。結果は各気筒の結果の平均値を用いた。比較例1と比べて、合口隙間は1.6倍であり、オイルスラッジ付着量は32%であった。
実施例7
スペーサエキスパンダの成形において、山部及び谷部の近傍のみ脚部の傾斜角度を18°とし、山部と谷部の中間の脚部の傾斜角度を50°として、中手部の平坦部の円周方向長さが0.5 mmとなるように成形した以外は、実施例1と同様に組合せオイルコントロールリングを製作し、3気筒エンジンの各気筒に装着して、実施例1と同様に実機試験を行った。結果は各気筒の結果の平均値を用いた。比較例1と比べて、合口隙間は1.7倍であり、オイルスラッジ付着量は35%であった。
実施例8〜10
スペーサエキスパンダの成形において、山部及び谷部の近傍のみ脚部の傾斜角度を18°とし、山部と谷部の中間の脚部の傾斜角度を50°として、中手部の平坦部の代わりに、対向するサイドレールに向かって表3に示す曲率半径の凸形状となるように成形した以外は、実施例1と同様に組合せオイルコントロールリングを作製し、3気筒エンジンの各気筒に装着して、実施例1と同様に実機試験を行った。結果は3回の実機試験結果の平均値を用い、表3に示す。
[表3]
Figure 0005970239
実施例8〜10は、合口隙間及びオイルスラッジ付着量ともに、優れた特性を示している。この結果から、山部と谷部の中間の脚部の傾斜角度(θ)を50°と大きくする一方、山部及び谷部の近傍のみ脚部の傾斜角度を18°と小さくすることによって、中手部凸部の曲率半径(R)を小さくし、且つ中手部からの傾斜角度を急峻に(大きく)することによってオイルスラッジの排出性が極めて高くなっていることがわかる。
実施例11
スペーサエキスパンダの成形において、中手部が耳部に向かって対向するサイドレールから遠ざかるように3°傾斜させた以外は、実施例2(傾斜角度(θ):20°、平坦部の円周方向長さ(L):1.2 mm、L/P:44%)と同様に組合せオイルコントロールリングを作製し、3気筒エンジンの各気筒に装着して、実施例2と同様に実機試験を行った。結果は各気筒の結果の平均値を用いた。比較例1と比べて、合口隙間は1.61倍、オイルスラッジ付着量は33%であり、実施例2と比べても大きく改善された。
11, 21, 31, 41, 51, 101 スペーサエキスパンダ
12, 22, 32, 42, 52, 102 山部
13, 23, 33, 43, 53, 103 谷部
14, 24, 34, 44, 54, 104 脚部
15a, 15b, 25a, 25b, 35a, 35b, 45a, 45b, 55a, 55b, 105a, 105b 耳部
16a, 16b, 26a, 26b, 36a, 36b, 46a, 46b, 56a, 56b, 106a, 106b 突起部
17a, 17b, 27a, 27b, 37a, 37b, 47a, 47b, 57a, 57b, 107a, 107b 中手部
108a, 108b 隙間
120a, 120b サイドレール

Claims (4)

  1. 上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングにおいて、前記スペーサエキスパンダの前記山部及び前記谷部が、前記サイドレールの内周面を押圧する耳部、前記サイドレールを支持する突起部、及び前記耳部と前記突起部の間の中手部から構成され、前記山部と前記谷部を結ぶ脚部が、軸方向からの傾斜角度(θ)が15°以上となる部分を含み、少なくとも前記中手部に略平面上の平坦部が存在し、前記平坦部の円周方向長さ(L)の前記波形のピッチ(P)に対する比(L/P)が40%以下であることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
  2. 上下二枚のサイドレールと軸方向波形に山部と谷部が形成されたスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルコントロールリングにおいて、前記スペーサエキスパンダの前記山部及び前記谷部が、前記サイドレールの内周面を押圧する耳部、前記サイドレールを支持する突起部、及び前記耳部と前記突起部の間の中手部から構成され、前記山部と前記谷部を結ぶ脚部が、軸方向からの傾斜角度(θ)が15°以上となる部分を含み、少なくとも前記中手部が対向する前記サイドレールに向かって凸形状であることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
  3. 請求項2に記載の組合せオイルコントロールリングにおいて、前記中手部の前記凸形状の曲率半径(R)が0.3〜3 mmとなることを特徴とする組合せオイルコントロールリング。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の組合せオイルコントロールリングにおいて、前記中手部が前記耳部に向かって対向する前記サイドレールから遠ざかるように傾斜していることを特徴とする組合せオイルリング。
JP2012120628A 2012-05-28 2012-05-28 組合せオイルコントロールリング Expired - Fee Related JP5970239B2 (ja)

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