JP2014040914A - 組合せオイルリング - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドレールとスペーサエキスパンダとの間にカーボンスラッジ等の異物を堆積させずに、オイルリングとして要求される機能を長期間安定して得られる組合せオイルリングの提供を目的とする。
【解決手段】平板で且つ環状の上部サイドレール及び下部サイドレールと、これらサイドレールの間に配置されてピストン軸方向に波形状を有するスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルリングにおいて、スペーサエキスパンダは、内周面側に波形頂部からオイルリングの軸方向に突出し且つオイルリングの半径方向外側に傾斜面を有する耳部を備え、外周面側に波形頂部からオイルリング軸方向に突出したサイドレール支持部を備え、また、耳部とサイドレール支持部との間にこれらを連結する階段状面を備え、階段状面と上部サイドレール及び下部サイドレールとの間に隙間を設けたことを特徴とする組合せオイルリングを採用する。
【選択図】図1

Description

本件発明は、内燃機関のピストンに装着されてオイルコントロールを行う組合せオイルリングに関する。
近年における自動車用内燃機関の性能の向上に伴い、当該内燃機関に用いられるオイルリングにおいても、シール性やオイルコントロール性等のオイルリングとして要求される機能の更なる向上が求められている。こうした要求に対し、従来より平板で且つ環状の上部サイドレール及び下部サイドレールと、これらサイドレールの間に配置されてピストン軸方向に山部と谷部とが交互に形成された波形状を有するスペーサエキスパンダとからなる3ピース構成の組合せオイルリングがある。この3ピース構成からなる組合せオイルリングは、内周面側に軸方向に突出し且つ半径方向外側に傾斜面を有する耳部を介して、スペーサエキスパンダの拡張力をサイドレールの内周面に作用させて、当該サイドレールの外周面をシリンダ内壁面の周方向に均一な力で圧接させることが出来る。このように、3ピース構成からなる組合せオイルリングは、従来のオイルリング本体とコイルエキスパンダとからなる2ピース構成のオイルリングに比べて、シリンダ内壁面に対する追従性に優れ、また、長期間シール性を維持することが出来るため、多く用いられるようになっている。
しかし、従来の上述したような3ピース構成の組合せオイルリングは、低フリクション化の要求により薄幅化することで張力を下げているが、内燃機関の運転時間の経過に伴い、不完全燃焼生成物のカーボンスラッジ等がスペーサエキスパンダとサイドレールとの間等に堆積しやすい。なお、スペーサエキスパンダとサイドレールとの間において、カーボンスラッジ等の堆積が進行すると、当該スペーサエキスパンダと当該サイドレールとが固着してオイルリング溝内におけるオイルリングの動きが制限されてしまい、当該オイルリングのシリンダ内壁面への追従性が損なわれてオイルリングとして要求される機能が十分に発揮されなくなってしまう。
上述した課題に対して、例えば特許文献1(特開2011−185383)には、組合せオイルリングにおいて、スペーサエキスパンダに貫通孔を設けてオイルの流れを作り、未燃焼カーボンや潤滑油燃焼生成物から生じたカーボンスラッジによるサイドレールとスペーサエキスパンダの固着を防止する技術について開示されている。具体的には、特許文献1の組合せオイルリングは、「上下一対のサイドレールと、それらの間に配置するスペーサエキスパンダとを備え、前記スペーサエキスパンダは軸方向及び周方向に離間して周方向に交互に多数配置された上片及び下片と、隣接する上片と下片とを連結している連結片と、前記上片と下片の内周側端部に起立形成され、サイドレールを押圧するための耳部とを有している組合せオイルリングにおいて、前記上片の上面と下片の下面の少なくとも一方の面に溝が形成され、前記溝が連通する貫通孔が前記耳部に形成されている」ことを特徴としたものである(請求項1参照のこと。)。
特開2011−185383号公報
しかし、特許文献1に係る組合せオイルリングは、上片の上面と下片の下面の少なくとも一方の面に溝を形成するものであるため、従来のスペーサエキスパンダと比較して、たわみ代が小さくても所定の張力が出てしまい、内燃機関の運転時間の経過に伴うサイドレールの外周面の摩耗の進行を加速させてしまう。なお、当該組合せオイルリングにおいて、サイドレールの外周面の摩耗が進行すると、張り代が無くなることで張力が減退してオイルリングとして要求される機能を十分に発揮出来なくなり、オイル消費の増大を招くこととなる。
以上のことから、本件発明は、サイドレールとスペーサエキスパンダとの間にカーボンスラッジ等の異物を堆積させずに、オイルリングとしてのシール性やオイルコントロール性等の機能を長期間安定して得られる組合せオイルリングの提供を目的とする。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究を行った結果、組合せオイルリングにおけるスペーサエキスパンダの形状に関して所定の条件を満たすことで、上述した課題を解決するに到った。以下、本件発明に関して説明する。
本件発明に係る組合せオイルリングは、ピストンのオイルリング溝に装着され、平板で且つ環状の上部サイドレール及び下部サイドレールと、これらサイドレールの間に配置されてピストン軸方向に波形状を有するスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルリングにおいて、当該スペーサエキスパンダは、内周面側に波形頂部からオイルリングの軸方向に突出し且つオイルリングの半径方向外側に傾斜面を有する耳部を備え、外周面側に波形頂部からオイルリング軸方向に突出したサイドレール支持部を備え、また、当該耳部と当該サイドレール支持部との間にこれらを連結する階段状面を備え、当該スペーサエキスパンダの上部側のサイドレール支持部の頂面で当該上部サイドレールを支持し、当該上部サイドレールの内周面を当該スペーサエキスパンダの上部側の耳部の傾斜面と当接するように配置し、当該スペーサエキスパンダの下部側のサイドレール支持部の頂面で当該下部サイドレールを支持し、当該下部サイドレールの内周面を当該スペーサエキスパンダの下部側の耳部の傾斜面と当接するように配置して、当該階段状面と、当該上部サイドレール及び当該下部サイドレールとの間に隙間を設けたことを特徴とする。
また、本件発明に係る組合せオイルリングは、前記階段状面に連続した貫通孔を前記サイドレール支持部と前記耳部の少なくとも一方に設けたことが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリングは、前記貫通孔のシリンダ軸方向に沿った全開口断面積が0.10mm以上であることが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリングにおいて、前記階段状面を含む階段構造は、前記サイドレール支持部から前記耳部に向かって順に第1段差部と第2段差部とからなる2段構造であり、当該サイドレール支持部の頂面と当該第1段差部とのオイルリング軸方向段差が0.02mm以上0.20mm未満であり、当該サイドレール支持部の頂面と当該第2段差部とのオイルリング軸方向段差が0.20mm以上0.28mm以下であることが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリングにおいて、前記階段状面を含む階段構造は、前記耳部から前記サイドレール支持部に向かって順に第1段差部と第2段差部とからなる2段構造であり、当該サイドレール支持部の頂面と当該第1段差部とのオイルリング軸方向段差が0.02mm以上0.20mm未満であり、当該サイドレール支持部の頂面と当該第2段差部とのオイルリング軸方向段差が0.20mm以上0.28mm以下であることが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリングは、前記第1段差部と前記第2段差部とのオイルリング軸方向段差が、0.04mm以上0.14mm以下であることが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリングは、前記スペーサエキスパンダにおける前記第1段差部のオイルリング径方向長さXと、前記第2段差部のオイルリング径方向長さYとの比X/Yが、0.33〜1.0であることが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリングは、前記階段状面における前記第1段差部と前記第2段差部とのいずれか一方の頂面が、当該階段状面を含む階段構造の階段の勾配方向に傾斜したことが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリングは、前記階段状面における前記第1段差部と前記第2段差部それぞれの頂面が、当該階段状面を含む階段構造の階段の勾配方向に傾斜したことが好ましい。
本件発明に係る組合せオイルリングは、スペーサエキスパンダの形状について、本件発明に定める条件とすることで、サイドレールとスペーサエキスパンダとの間に不完全燃焼生成物であるカーボンスラッジ等の異物を堆積させず、シール性やオイルコントロール性等のオイルリングとして要求される機能を長期間安定して得ることが出来る。
本件発明に係る組合せオイルリングのピストンに装着した状態を説明するためにシリンダ軸方向で切断して示した要部断面図である。 本件発明のスペーサエキスパンダの一形態を示す部分斜視図である。 図2に示すスペーサエキスパンダの外形形状について説明するために軸方向で切断して例示した概略断面図である。 本件発明のスペーサエキスパンダの別の形態を示す部分斜視図である。 図4に示すスペーサエキスパンダの外形形状について説明するために軸方向で切断して例示した概略断面図である。 図4に示すスペーサエキスパンダを反対側からみた部分斜視図である。 図3に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。 図5に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。 図3に示すスペーサエキスパンダの別例を説明するために示した概略断面図である。 図5に示すスペーサエキスパンダの別例を説明するために示した概略断面図である。 図9に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。 図10に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。 図3に示すスペーサエキスパンダの図9とは異なる例を説明するために示した概略断面図である。 図5に示すスペーサエキスパンダの図10とは異なる例を説明するために示した概略断面図である。 図13に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。 図14に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。 実機試験(4000rpm×300hr)における、実施例と比較例のスラッジ堆積量比を示すグラフである。
本件発明に係る組合せオイルリングの好ましい実施の形態について、以下に図を用いて示しながら本件発明をより詳細に説明する。
図1は、本件発明に係る組合せオイルリングのピストンに装着した状態を説明するためにシリンダ軸方向で切断して示した要部断面図である。また、図2は、本件発明のスペーサエキスパンダの一形態を示す部分斜視図である。また、図3は、図2に示すスペーサエキスパンダの外形形状について説明するために軸方向で切断して例示した概略断面図である。
本件発明に係る組合せオイルリング:本件発明に係る組合せオイルリング1は、ピストン20のオイルリング溝20aに装着され、平板で且つ環状の上部サイドレール6及び下部サイドレール7と、これらサイドレール6,7の間に配置されてピストン軸方向に波形状を有するスペーサエキスパンダ2とからなるものである。そして、本件発明に係る組合せオイルリング1において、当該スペーサエキスパンダ2は、内周面側に波形頂部からオイルリングの軸方向に突出し且つオイルリングの半径方向外側に傾斜面13を有する耳部3を備え、外周面側に波形頂部からオイルリング軸方向に突出したサイドレール支持部4を備え、また、当該耳部3と当該サイドレール支持部4との間にこれらを連結する階段状面15を備えている。そして、本件発明に係る組合せオイルリング1は、当該スペーサエキスパンダ2の上部側のサイドレール支持部4の頂面14で当該上部サイドレール6を支持し、当該上部サイドレール6の内周面を当該スペーサエキスパンダ2の上部側の耳部3の傾斜面13と当接するように配置する。また、本件発明に係る組合せオイルリング1は、当該スペーサエキスパンダ2の下部側のサイドレール支持部4の頂面14で当該下部サイドレール7を支持し、当該下部サイドレール7の内周面を当該スペーサエキスパンダ2の下部側の耳部3の傾斜面13と当接するように配置する。そして、本件発明に係る組合せオイルリングは、当該階段状面15と、当該上部サイドレール6及び当該下部サイドレール7との間に隙間1Sを設けたことを特徴とするものである。
図1に例示するように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2が環状のサイドレール6,7を、外周側の僅かに突出したサイドレール支持部4により支持しつつ、内周側に突出した耳部3によってシリンダ30の内壁面30aに常時押しつける構造を備えたものである。また、本件発明に係る組合せオイルリングは、図2に例示するように、スペーサエキスパンダ2が山部と谷部とが交互に連続した波形状を呈することで、サイドレール6,7を支持しながらも、当該サイドレール6,7に張力を発生させることが可能となる。本件発明に係る組合せオイルリング1は、このような構造を備えることで、スペーサエキスパンダ2がその弾性力によって半径方向外側に拡がろうとしたときに、サイドレール6,7と当接している傾斜面13によって周方向に均等な力で押圧することが出来る。
また、本件発明のスペーサエキスパンダ2は、耳部3の外周に有する傾斜面13とサイドレール6,7の内周面とを当接させることにより、シリンダ内壁面30aに向けた半径方向の分力と、オイルリング溝の上下側面に向けた軸方向の分力とに分けられ、当該サイドレール6,7の外周面がシリンダ内壁面30aに押しつけられることとなる。従って、本件発明に係る組合せオイルリング1によれば、当該サイドレール6,7とシリンダ内壁面30aとの摩擦力を一定に維持しながらも、ピストン20の往復動作中においても常にサイドレール6,7とシリンダ内壁面30aとの接触状態を良好に保つことが出来る。
なお、ピストン20の往復動作中に潤滑オイルが燃料と共に燃焼すると、不完全燃焼生成物のカーボンスラッジ等が発生し、潤滑オイルに混ざった状態でエンジンブロック内を循環することとなる。ここで、3ピースから構成される組合せオイルリング1は、このカーボンスラッジ等の異物がオイルリング1に付着しやすく、一旦付着した異物はその付着した部分のオイルの流れを阻害して更に堆積が進行するという悪循環が生じる。参考までに、燃焼生成物が最も固着しやすい箇所は、スペーサエキスパンダの耳部3とサイドレール6,7を支持するサイドレール支持部4との間である。組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2とサイドレール6,7との間で一旦固着が生じると、当該サイドレール6,7の適正な挙動が阻害され、シール性及びオイルコントロール性の低下を招くと共に、カーボンスラッジ等の異物が更に堆積しやすくなる。
ちなみに、サイドレール6,7とスペーサエキスパンダ2の固着を防止する策として、ピストン20のオイルリング溝20aの軸方向幅とオイルリング1の幅との長さの差(オイルリング1がオイルリング溝20a内でピストン軸方向に動くことができる許容量)を大きくすることも有効である。しかし、オイルリング1がオイルリング溝20a内でピストン軸方向に動くことができる許容量を大きくした場合には、ピストン20の往復動作に伴いサイドレール6,7がオイルリング20a溝の中でピストン軸方向に振動する幅も大きくなるため、オイルリング溝20aに摩耗が発生してシール性等の低下を引き起こし、オイル消費の増加を招きやすい。また、組合せオイルリング1を薄幅化すると、当該組合せオイルリング1に付着したカーボンスラッジ等が排出され難くなり、サイドレール6,7とスペーサエキスパンダ2との間にカーボンスラッジ等の異物が堆積してスペーサエキスパンダ2によるサイドレール6,7への張力伝達が阻害され、シール性やオイルコントロール性等のオイルリングの機能を低下させてしまう。以上に鑑みれば、オイルリング溝20aのピストン軸方向幅と、組合せオイルリング1のオイルリング軸方向幅との長さの差を大きくすることはあまり好ましくない。
しかし、図1及び図2に例示するように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、組合せオイルリング1を薄幅化しなくとも、スペーサエキスパンダ2に備わる階段状面15とサイドレール6,7との間に隙間1Sを形成したことでシリンダ30内に存在するカーボンスラッジ等の異物をピストンの内側へ速やかに排出し、図示せぬオイルパンに回収することが出来る。特に、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2が耳部3とサイドレール支持部4との間にこれらを連結する階段状面15を備えたことで、当該階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速を上昇させて、当該潤滑オイルの排出効率を高めることが出来るようになる。また、本件発明に係る組合せオイルリング1のように、スペーサエキスパンダ2に階段状面15を備えた場合であっても、従来のスペーサエキスパンダと同等のたわみ代があるため、内燃機関の運転時間の経過に伴いサイドレール6,7の外周面の摩耗が多少進行したとしても張力減退が起こり難く、内燃機関用オイルリングとして要求される機能を長期間維持することが出来る。
なお、図1及び図2に例示するスペーサエキスパンダ2において、階段状面15が2段の階段構造5の表面に備えられているが、本件発明のスペーサエキスパンダ2はこの形状に限定されるものではない。例えば、本件発明のスペーサエキスパンダ2は、当該階段状面15が3段以上の階段構造5の表面に備えられたものであっても良い。また、図1及び図2に例示するスペーサエキスパンダ2において、上部側及び下部側の当該階段構造5は、オイルリング軸方向で切断したときの断面が内周側から外周側に向かって次第に裾拡がりとなるように形成されているが、本件発明のスペーサエキスパンダ2はこの形状に限定されるものでもない。
図4は、本件発明のスペーサエキスパンダの別の形態を示す部分斜視図である。また、図5は、図4に示すスペーサエキスパンダの外形形状について説明するために軸方向で切断して例示した概略断面図である。例えば図4及び図5に示すように、本件発明のスペーサエキスパンダ2’において、上部側及び下部側の当該階段構造5は、オイルリング軸方向で切断したときの断面が外周側から内周側に向かって次第に裾拡がりとなるように形成されたものであっても良い。
また、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2,2’が、階段状面15に連続した貫通孔3a,4aを耳部3とサイドレール支持部4の少なくとも一方に設けたことが好ましい。
図6は、図4に示すスペーサエキスパンダを反対側からみた部分斜視図である。本件発明のスペーサエキスパンダ2,2’は、図2及び図3に示す如く階段状面15に連続した貫通孔3aを耳部3のみに設け、又は、図4〜6に示す如く階段状面15に連続した貫通孔3a、4aをそれぞれ耳部3とサイドレール支持部4に設けることで、カーボンスラッジ等の異物を階段状面15を介して、ピストン20に形成されるオイルドレイン孔(不図示)を通し、オイルパン(不図示)に速やかに回収することが出来る。このように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2,2’とサイドレール6,7との間の階段状面15に連続した貫通孔3a,4aを耳部3とサイドレール支持部4の少なくとも一方に設け、通過する潤滑オイルの流速の上昇効果により、異物の堆積を更に抑制することが出来る。
また、本件発明に係る組合せオイルリング1において、スペーサエキスパンダ2,2’に設けた貫通孔3a,4aのシリンダ30軸方向に沿った全開口断面積が0.10mm以上であることが好ましい。
本件発明に係る組合せオイルリング1は、図2及び図3に示す形態のスペーサエキスパンダ2を採用した場合に、耳部3に設けられた貫通孔3aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積を0.10mm以上にし、また、図4〜6に示す形態のスペーサエキスパンダ2’を採用した場合に、耳部3及びサイドレール支持部4に設けられた貫通孔3a,4aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積を合計で0.10mm以上にすることで、当該スペーサエキスパンダ2,2’に異物が堆積するのを抑制すると共に、カーボンスラッジ等の異物を階段状面15を介して速やかに回収することが出来る。ここで、本件発明のスペーサエキスパンダ2,2’は、耳部3とサイドレール支持部4の少なくとも一方に設ける貫通孔3a,4aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積についてカーボンスラッジ等の異物の通過に支障がない大きさ分確保することが好ましいが、当該貫通孔3a,4aの当該開口断面積が大きすぎると、サイドレール6,7を支持するのに必要な剛性が得られなくなり耐久性に劣るようになるため好ましくない。
参考までに、本件発明に係るオイルリング1は、耐久性を考慮した場合に、図2及び図3に示す形態のスペーサエキスパンダ2を採用したときの耳部3に設ける貫通孔3aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積を最大で0.22mm程度、図4〜6に示す形態のスペーサエキスパンダ2’を採用したときの耳部3及びサイドレール支持部4に設ける貫通孔3a,4aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積の合計を最大で0.20mm程度に設定することが好ましい。
また、本件発明に係る組合せオイルリング1において、スペーサエキスパンダ2における階段状面15を含む階段構造5は、図2及び図3に示す如く、サイドレール支持部4から耳部3に向かって順に第1段差部5aと第2段差部5bとからなる2段構造であり、当該サイドレール支持部4の頂面14と当該第1段差部5aとのオイルリング軸方向段差Aが0.02mm以上0.20mm未満であり、当該サイドレール支持部4の頂面14と当該第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差Bが0.20mm以上0.28mm以下であることが好ましい。
図2及び図3に示すように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2に備わる階段状面15を含む階段構造5を2段構造とすることで、従来の設備を用いて階段の勾配を所望な角度に安定して形成することが可能となる。そして、図2及び図3に示す形態の本件発明のスペーサエキスパンダ2においては、サイドレール支持部4の頂面14と第1段差部の頂面との間のオイルリング軸方向長さAよりも、当該サイドレール支持部の頂面14と第2段差部の頂面との間のオイルリング軸方向長さBの方が長くなるように形成することで、耳部3に形成される貫通孔3aのシリンダ軸方向に沿った開口断面積をより大きくすることが出来る。従って、本件発明に係るオイルリング1は、図2及び図3に示す形態のスペーサエキスパンダ2を採用することで、カーボンスラッジ等が耳部3の貫通孔3aに詰まるのを効果的に抑制することが出来る。
ここで、本件発明のスペーサエキスパンダ2における、サイドレール支持部4の頂面14と第1段差部5aの頂面との間のオイルリング軸方向長さAが0.02mm未満の場合には、階段状面15上での潤滑オイルの流速が上がり難く、カーボンスラッジ等の異物の堆積を抑制することが出来ないため好ましくない。また、本件発明のスペーサエキスパンダ2における、サイドレール支持部4の頂面14と第1段差部5aの頂面との間のオイルリング軸方向長さAが0.20mmを超える場合には、スペーサエキスパンダ2のサイドレール6,7を支持するのに必要な剛性が安定して得られないため好ましくない。また、本件発明のスペーサエキスパンダ2における、サイドレール支持部4の頂面14と第2段差部5bの頂面との間のオイルリング軸方向長さBが0.20mm未満の場合には、階段状面15上での潤滑オイルの流速を向上させる効果が十分に得られないため好ましくない。また、本件発明のスペーサエキスパンダ2における、サイドレール支持部4の頂面14と第2段差部5bの頂面との間のオイルリング軸方向長さBが0.28mmを超える場合には、スペーサエキスパンダ2のサイドレール6,7を支持するのに必要な剛性が安定して得られないため好ましくない。
また、本件発明に係る組合せオイルリングにおいて、スペーサエキスパンダ2’における階段状面15を含む階段構造は、図4〜6に示す如く、耳部3からサイドレール支持部4に向かって順に第1段差部5aと第2段差部5bとからなる2段構造であり、当該サイドレール支持部4の頂面14と当該第1段差部5aとのオイルリング軸方向段差Aが0.02mm以上0.20mm未満であり、当該サイドレール支持部4の頂面14と当該第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差Bが0.20mm以上0.28mm以下であることが好ましい。
図4〜6に示すように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2’に備わる階段状面15を含む階段構造を2段構造とすることで、従来の設備を用いて階段の勾配を所望な角度に安定して形成することが可能となる。そして、図4〜6に示す形態のスペーサエキスパンダ2’においては、サイドレール支持部4の頂面14と第1段差部5aの頂面との間のオイルリング軸方向長さAよりも、当該サイドレール支持部4の頂面14と第2段差部5bの頂面との間のオイルリング軸方向長さBの方が長くなるように形成することで、サイドレール支持部4に形成される貫通孔4aのシリンダ軸方向に沿った開口断面積をより大きくすることが出来る。従って、本件発明に係る組合せオイルリング1は、図4〜6に示す形態のスペーサエキスパンダ2’を採用することで、カーボンスラッジ等の異物がサイドレール支持部4の貫通孔4aに詰まるのを効果的に抑制することが出来る。
ここで、本件発明のスペーサエキスパンダ2’における、サイドレール支持部4の頂面14と第1段差部5aの頂面との間のオイルリング軸方向長さAが0.02mm未満の場合には、階段状面15上での潤滑オイルの流速が上がり難くカーボンスラッジ等の異物の堆積を抑制することが出来ないため好ましくない。また、本件発明のスペーサエキスパンダ2’における、サイドレール支持部4の頂面14と第1段差部5aの頂面との間のオイルリング軸方向長さAが0.20mmを超える場合には、スペーサエキスパンダ2’のサイドレール6,7を支持するのに必要な剛性が安定して得られないため好ましくない。また、本件発明のスペーサエキスパンダ2’における、サイドレール支持部4の頂面14と第2段差部5bの頂面との間のオイルリング軸方向長さBが0.20mm未満の場合には、階段状面15上における潤滑オイルの流速を上昇させる効果が十分に得られないため好ましくない。また、本件発明のスペーサエキスパンダ2’における、サイドレール支持部4の頂面14と第2段差部5bの頂面との間のオイルリング軸方向長さBが0.28mmを超える場合には、スペーサエキスパンダ2’のサイドレール6,7を支持するのに必要な剛性が安定して得られないため好ましくない。
また、本件発明に係る組合せオイルリング1において、スペーサエキスパンダ2,2’における階段状面15を含む階段構造5は、第1段差部5aと第2段差部5bとからなる2段構造である場合に、当該第1段差部5aと当該第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差Cが、0.04mm以上0.14mm以下であることが好ましい。
上述したように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2,2’の波形状の頂部分のサイドレール6,7に面した側に階段構造5を備え、当該階段構造の表面の階段状面15を介して潤滑オイルを排出させる構造を採用することで、当該スペーサエキスパンダ2,2’と当該サイドレール6,7との間にカーボンスラッジ等の異物が堆積するのを効果的に抑制することが出来る。そして、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2,2’における階段状面15を含む階段構造5が、第1段差部5aと第2段差部5bとからなる2段構造である場合に、当該第1段差部5aと当該第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差Cを、0.04mm以上0.14mm以下に設定することで、スペーサエキスパンダ2,2’がサイドレール6,7を支持するのに必要な剛性を維持することが出来ると共に、階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速を効果的に上昇させることが出来る。
ここで、本件発明に係る組合せオイルリング1において、スペーサエキスパンダ2,2’に形成される第1段差部5aと第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差Cが0.04mm未満の場合には、階段状面15上を通過するオイルの流速を異物の付着を防止するのに十分な速さにまで上昇させることが出来ないため好ましくない。また、本件発明に係る組合せオイルリング1において、スペーサエキスパンダ2,2’に形成される第1段差部5aと第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差Cが0.14mmを超える場合には、スペーサエキスパンダ2,2’の製造過程における段差部を形成する際に剪断孔が開くことがあり、当該スペーサエキスパンダ2,2’がサイドレール6,7を支持するのに必要な剛性を安定して得ることが出来ないため好ましくない。以上を鑑みれば、本件発明に係る組合せオイルリング1において、スペーサエキスパンダ2,2’に形成される第1段差部5aと第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差Cは、0.08mm〜0.10mmであることがより好ましい。
参考までに、本件発明に係る組合せオイルリング1において、スペーサエキルパンダ2,2’の波形状は、互いに噛み合うギヤの間に帯板状金属部材を噛み込ませて成形する、従来からの方法を採用することが出来る。この方法を採用した場合において、スペーサエキスパンダ2,2’の耳部3やサイドレール支持部4に設ける貫通孔3a,4aに関しては、成形時の剪断作用によって形成することが出来る。また、本件発明のスペーサエキスパンダ2,2’に関し、ギヤ同士の噛み合いを利用した成形方法を採用した場合には、ギヤの噛み合い面に段差を設けることで、当該スペーサエキスパンダ2,2’に階段状面15を高精度に安定して形成することが出来る。従って、本件発明に係る組合せオイルリング1は、従来からの成形加工装置をそのまま利用することが可能であり、また、加工工数を増加させずに製造することが出来るため、製造コスト及び製品コストの上昇を抑制することが出来る。
また、本件発明に係る組合せオイルリングにおいて、スペーサエキスパンダ2,2’における階段状面15は、第1段差部5aと第2段差部5bとからなる2段構造である場合に、当該スペーサエキスパンダ2,2’における第1段差部5aのオイルリング径方向長さXと、第2段差部5bのオイルリング径方向長さYとの比X/Yが、0.33〜1.0であることが好ましい。
図3及び図5に示すように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2,2’における、第1段差部5aのオイルリング径方向長さXと、第2段差部5bのオイルリング径方向長さYとの比X/Yが、0.33未満の場合には、耳部3とサイドレール支持部4との間に形成される第2段差部5bのオイルリング径方向に沿った長さが長くなり過ぎて、階段構造5において階段の勾配が著しく緩やかな部分が大部分を占めることとなり、階段状面15上を通過するオイルの流速を効果的に上昇させることが出来ないため好ましくない。また、本件発明に係る組合せオイルリング1における、第1段差部5aのオイルリング径方向長さXと、第2段差部5bのオイルリング径方向長さYとの比X/Yが、1.0を超える場合には、耳部3とサイドレール支持部4との間に形成される第1段差部5aの径方向に沿った長さが長くなり過ぎて、階段構造5において階段の勾配が著しく緩やかな部分が大部分を占めることとなり、階段状面15上を通過するオイルの流速を効果的に上昇させることが出来ないため好ましくない。ちなみに、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2,2’における、第1段差部5aのオイルリング径方向長さXが0.20mm〜0.40mmであり、第2段差部5bのオイルリング径方向長さYが0.40mm〜0.60mmであれば、自動車の内燃機関に好適に用いることが出来る。
図7は、図3に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。また、図8は、図5に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図7及び図8に示すように、スペーサエキスパンダ2,2’における、第1段差部5aのオイルリング径方向長さXと、第2段差部5bのオイルリング径方向長さYとの比X/Yを0.33〜0.50にすることで、階段状面15上を通過するオイルの流速を効果的に上昇させることが出来るため、より好ましい。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図7及び図8に示すスペーサエキスパンダ2,2’を採用することで、階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速を更に上昇させて、カーボンスラッジ等の異物の堆積の抑制効果を更に発揮することが出来る。
また、本件発明に係る組合せオイルリング1において、図9及び図10に示す如く、スペーサエキスパンダ2’’,2’’’における階段状面15を含む階段構造5は、第1段差部5aと第2段差部5bとからなる2段構造である場合に、当該階段状面15における第1段差部5aと第2段差部5bとのいずれか一方の頂面が、当該階段状面15を含む階段構造の階段の勾配方向に傾斜したことが好ましい。
図9は、図3に示すスペーサエキスパンダの別例を説明するために示した概略断面図である。また、図10は、図5に示すスペーサエキスパンダの別例を説明するために示した概略断面図である。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図9及び図10に示すスペーサエキスパンダ2’’,2’’’のように、階段状面15における第1段差部5aと第2段差部5bとのいずれか一方の頂面が、階段状面15を含む階段構造の階段の勾配方向に傾斜させることで、この階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速を更に上昇させて、カーボンスラッジ等の異物の堆積の抑制効果を更に発揮することが出来る。ちなみに、このような効果を得るにあたっては、傾斜した第1段差部5a又は第2段差部5bの頂面の勾配の角度を3°〜7°の範囲に設定することが好ましく、また、第2段差部5bの頂面を傾斜させる方がより好ましい。なお、図9及び図10に示すスペーサエキスパンダ2’’,2’’’とは異なり、例えば階段状面15における第1段差部5a又は第2段差部5bの頂面を、当該階段状面15を含む階段構造5の階段の勾配方向と逆勾配方向に傾斜させると、この階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速が遅くなるため好ましくない。
図11は、図9に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。また、図12は、図10に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図11及び図12に示すように、スペーサエキスパンダ2’’,2’’’における、第1段差部5aのオイルリング径方向長さXと、第2段差部5bのオイルリング径方向長さYとの比X/Yを0.33〜0.50にすることで、階段状面15上を通過するオイルの流速を効果的に上昇させることが出来るため、より好ましい。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図11及び図12に示すスペーサエキスパンダ2’’,2’’’を採用することで、階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速を更に上昇させて、カーボンスラッジ等の異物の堆積の抑制効果を更に発揮することが出来る。
また、本件発明に係る組合せオイルリング1において、図13及び図14に示す如く、スペーサエキスパンダ2’’’’,2’’’’’における階段状面15を含む階段構造5は、第1段差部5aと第2段差部5bとからなる2段構造である場合に、当該階段状面15における第1段差部5aと第2段差部5bそれぞれの頂面が、当該階段状面15を含む階段構造5の階段の勾配方向に傾斜したことが好ましい。
図13は、図3に示すスペーサエキスパンダの図9とは異なる例を説明するために示した概略断面図である。また、図14は、図5に示すスペーサエキスパンダの図10とは異なる例を説明するために示した概略断面図である。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図13及び図14に示すスペーサエキスパンダ2’’’’,2’’’’’のように、階段状面15における第1段差部5aと第2段差部5bそれぞれの頂面を、当該階段状面15を含む階段構造5の階段の勾配方向に傾斜させることで、この階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速を更に上昇させて、カーボンスラッジ等の異物の堆積の抑制効果を更に発揮することが出来る。ちなみに、このような効果を得るにあたっては、第1段差部5a及び第2段差部5bの頂面の勾配の角度を3°〜7°の範囲に設定することが好ましく、また、当該第1段差部5aの頂面の勾配の角度よりも第2段差部5bの頂面の勾配の角度を大きくすることがより好ましい。なお、図13及び図14に示すスペーサエキスパンダ2’’’’,2’’’’’とは異なり、例えば階段状面15における第1段差部5aと第2段差部5bそれぞれの頂面を、当該階段状面15を含む階段構造5の階段の勾配方向と逆勾配方向に傾斜させると、この階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速が遅くなるため好ましくない。
図15は、図13に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。また、図16は、図14に示すスペーサエキスパンダにおいて、より好ましい外形形状を説明するために示した概略断面図である。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図15及び図16に示すように、スペーサエキスパンダ2’’’’,2’’’’’における、第1段差部5aのオイルリング径方向長さXと、第2段差部5bのオイルリング径方向長さYとの比X/Yを0.33〜0.50にすることで、階段状面15上を通過するオイルの流速を効果的に上昇させることが出来るため、より好ましい。本件発明に係る組合せオイルリング1は、図15及び図16に示すスペーサエキスパンダ2’’’’,2’’’’’を採用することで、階段状面15上を通過する潤滑オイルの流速を更に上昇させて、カーボンスラッジ等の異物の堆積の抑制効果を更に発揮することが出来る。
以上説明したように、本件発明に係る組合せオイルリング1は、スペーサエキスパンダ2,2’,2’’,2’’’,2’’’’,2’’’’’の耳部3とサイドレール支持部4との間にこれらを連結する階段状面15を備え、且つ、当該階段状面15と上部サイドレール6及び下部サイドレール7との間に隙間1Sを設けることで、当該スペーサエキスパンダ2,2’,2’’,2’’’,2’’’’,2’’’’’と当該上部サイドレール6及び当該下部サイドレール7との間にカーボンスラッジ等の異物の堆積するのを効果的に抑制することが出来る。従って、本件発明に係る組合せオイルリング1によれば、シール性やオイルコントロール性等のオイルリングとして要求される機能を長期間安定して発揮することが出来るため、内燃機関のオイル消費の低減や内燃機関の長寿命化を図ることが出来るようになる。
以下、本件発明の実施例及び比較例を示し、本件発明を具体的に説明する。なお、本件発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1では、排気量が1500cc、シリンダ径73.0mmの直列4気筒型ガソリンエンジンの実機試験を行い、オイルリングに堆積するスラッジの堆積量確認試験を行った。なお、エンジンの運転条件は、回転数4000rpmで300時間行った。
オイルリングは、上下一対のサイドレールと当該サイドレールをシリンダの内周面に押圧するスペーサエキスパンダからなる3ピース型オイルリングであり、当該スペーサエキスパンダの耳部とサイドレール支持部との間にこれらを連結する階段状面を備えたものを用いた。また、当該オイルリングは、サイドレールがJIS規格で表されるSK6材からなり、軸方向幅が0.35mm、径方向幅が1.63mmでPVD処理を外周に施し、スペーサエキスパンダがJIS規格で表されるSUS304材からなり、板厚が0.18mm、軸方向幅が1.75mm、径方向厚さが1.85mmであるものを用いた。具体的には、実施例1で用いるオイルリングは、図3に示す形態のオイルリングであり、下記に示す仕様のものである。
サイドレール支持部頂面14と第1段差部5aとのオイルリング軸方向段差A :0.16mm
サイドレール支持部頂面14と第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差B :0.25mm
第1段差部5aと第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差C :0.09mm
第1段差部5aのオイルリング径方向長さX :0.4mm
第2段差部5bのオイルリング径方向長さY :0.4mm
耳部貫通孔3aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積 :0.15mm
そして、上述した方法に基づき、実施例1で用いたオイルリングに堆積するスラッジの堆積量確認試験を行った結果を図17に示す。図17より、実施例1におけるオイルリングに堆積したスラッジの堆積量は、後述する比較例1のオイルリングを用いたときの当該オイルリングに堆積したスラッジの堆積量の数値を1.00とした場合の比率で「0.36」となった。
実施例2では、実施例1と同じエンジンを用いて、実施例1と同じ運転条件でエンジンを駆動させてオイルリングに堆積するスラッジの堆積量確認試験を行った。実施例2で用いるオイルリングは、実施例1と同様に、上下一対のサイドレールと当該サイドレールをシリンダの内周面に押圧するスペーサエキスパンダからなる3ピース型オイルリングであり、当該スペーサエキスパンダの耳部とサイドレール支持部との間にこれらを連結する階段状面を備えたものである。但し、実施例2で用いるオイルリングは、図5に示す形態のオイルリングである点で実施例1のオイルリングと異なり、具体的には下記に示す仕様のものである。
サイドレール支持部頂面14と第1段差部5aとのオイルリング軸方向段差A :0.16mm
サイドレール支持部頂面14と第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差B :0.25mm
第1段差部5aと第2段差部5bとのオイルリング軸方向段差C :0.09mm
第1段差部5aのオイルリング径方向長さX :0.4mm
第2段差部5bのオイルリング径方向長さY :0.4mm
耳部貫通孔3aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積 :0.09mm
サイドレール支持部貫通孔4aのシリンダ30軸方向に沿った開口断面積 :0.03mm
そして、上述した方法に基づき、実施例2で用いたオイルリングに堆積するスラッジの堆積量確認試験を行った結果を図17に示す。図17より、実施例2におけるオイルリングに堆積したスラッジの堆積量は、後述する比較例1のオイルリングを用いたときの当該オイルリングに堆積したスラッジの堆積量の数値を1.00とした場合の比率で「0.84」となった。
比較例
[比較例1]
比較例1は、実施例1,2との対比用として用いる。比較例1では、実施例1,2と同じエンジンを用いて、実施例1,2と同じ駆動条件でエンジンを駆動させてピストンリングに堆積するスラッジの堆積量確認試験を行った。比較例1で用いるオイルリングは、実施例1,2と同様に、上下一対のサイドレールと当該サイドレールをシリンダの内周面に押圧するスペーサエキスパンダからなる3ピース型オイルリングではあるものの、当該スペーサエキスパンダの耳部とサイドレール支持部との間にこれらを連結する階段状面を備えたものではない点で実施例1,2のオイルリングと異なる。具体的には、比較例1で用いるオイルリングは、下記に示す仕様のものである。
スペーサエキスパンダにおける、サイドレール支持部頂面と、耳部とサイドレール支持部との連結面とのオイルリング軸方向段差 :0.08mm
耳部貫通孔のシリンダ軸方向に沿った開口断面積 :0.04mm
そして、上述した方法に基づき、比較例1で用いたオイルリングに堆積するスラッジの堆積量確認試験を行った結果を図17に示す。この図17のスラッジ堆積量比は、比較例1のオイルリングを用いたときの当該オイルリングに堆積したスラッジの堆積量の数値を基準の「1.00」とした。
[実施例と比較例との対比]
図17に示す結果より、スペーサエキスパンダの耳部とサイドレール支持部との間にこれらを連結する階段状面を備えた実施例1,2の方が、当該階段状面を備えない比較例1よりも、スラッジの堆積を抑制する効果が得られることが分かる。また、図17に示す結果より、スペーサエキスパンダに形成する階段構造は、オイルリング軸方向で切断したときの断面が内周側から外周側に向かって次第に裾拡がりとなるように形成した方が、スラッジの堆積を抑制する上でより優れた効果が得られることが分かった。
以上の結果より、同一の内燃機関及び運転条件であれば、本件発明に係る技術的思想を採用したオイルリングを採用する方が、オイルリングに堆積するスラッジの堆積量を減少させることができ、オイルリングとしてのシール性やオイルコントロール性等の機能を長期間安定して得られることが裏付けられた。
本件発明に係る組合せオイルリングを用いることで、用いられるサイドレールとシリンダ内壁面との摩擦のばらつきを長期間抑制可能となり、内燃機関の駆動時のオイル消費の低減効果を長期間安定して得ることが出来ることとなる。従って、本件発明に係る組合せオイルリングによれば、オイルの効率的消費が可能になり、資源の有効利用、環境負荷を低減化するという観点から好ましい。
1 組合せオイルリング
2 スペーサエキスパンダ
3 耳部
3a 貫通孔(耳部側)
4 サイドレール支持部
4a 貫通孔(サイドレール支持部側)
5 階段構造
5a 第1段差部
5b 第2段差部
6 上部サイドレール
7 下部サイドレール
13 耳部の傾斜面
14 サイドレール支持部の頂面
15 階段状面
20 ピストン
20a オイルリング溝
30 シリンダ
30a シリンダ内壁面
1S 隙間

Claims (9)

  1. ピストンのオイルリング溝に装着され、平板で且つ環状の上部サイドレール及び下部サイドレールと、これらサイドレールの間に配置されてピストン軸方向に波形状を有するスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルリングにおいて、
    当該スペーサエキスパンダは、内周面側に波形頂部からオイルリングの軸方向に突出し且つオイルリングの半径方向外側に傾斜面を有する耳部を備え、外周面側に波形頂部からオイルリング軸方向に突出したサイドレール支持部を備え、また、当該耳部と当該サイドレール支持部との間にこれらを連結する階段状面を備え、
    当該スペーサエキスパンダの上部側のサイドレール支持部の頂面で当該上部サイドレールを支持し、当該上部サイドレールの内周面を当該スペーサエキスパンダの上部側の耳部の傾斜面と当接するように配置し、
    当該スペーサエキスパンダの下部側のサイドレール支持部の頂面で当該下部サイドレールを支持し、当該下部サイドレールの内周面を当該スペーサエキスパンダの下部側の耳部の傾斜面と当接するように配置して、
    当該階段状面と、当該上部サイドレール及び当該下部サイドレールとの間に隙間を設けたことを特徴とする組合せオイルリング。
  2. 前記階段状面に連続した貫通孔を前記サイドレール支持部と前記耳部の少なくとも一方に設けた請求項1に記載の組合せオイルリング。
  3. 前記貫通孔のシリンダ軸方向に沿った全開口断面積が0.10mm以上である請求項2に記載の組合せオイルリング。
  4. 前記階段状面を含む階段構造は、前記サイドレール支持部から前記耳部に向かって順に第1段差部と第2段差部とからなる2段構造であり、
    当該サイドレール支持部の頂面と当該第1段差部とのオイルリング軸方向段差が0.02mm以上0.20mm未満であり、当該サイドレール支持部の頂面と当該第2段差部とのオイルリング軸方向段差が0.20mm以上0.28mm以下である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の組合せオイルリング。
  5. 前記階段状面を含む階段構造は、前記耳部から前記サイドレール支持部に向かって順に第1段差部と第2段差部とからなる2段構造であり、
    当該サイドレール支持部の頂面と当該第1段差部とのオイルリング軸方向段差が0.02mm以上0.20mm未満であり、当該サイドレール支持部の頂面と当該第2段差部とのオイルリング軸方向段差が0.20mm以上0.28mm以下である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の組合せオイルリング。
  6. 前記第1段差部と前記第2段差部とのオイルリング軸方向段差が、0.04mm以上0.14mm以下である請求項4又は請求項5に記載の組合せオイルリング。
  7. 前記スペーサエキスパンダにおける前記第1段差部のオイルリング径方向長さXと、前記第2段差部のオイルリング径方向長さYとの比X/Yが、0.33〜1.0である請求項4〜請求項6のいずれかに記載の組合せオイルリング。
  8. 前記階段状面における前記第1段差部と前記第2段差部とのいずれか一方の頂面が、当該階段状面を含む階段構造の階段の勾配方向に傾斜した請求項4〜請求項7のいずれかに記載の組合せオイルリング。
  9. 前記階段状面における前記第1段差部と前記第2段差部それぞれの頂面が、当該階段状面を含む階段構造の階段の勾配方向に傾斜した請求項4〜請求項7のいずれかに記載の組合せオイルリング。
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