JP5341616B2 - ピストンのオイルリング機構 - Google Patents

ピストンのオイルリング機構 Download PDF

Info

Publication number
JP5341616B2
JP5341616B2 JP2009124700A JP2009124700A JP5341616B2 JP 5341616 B2 JP5341616 B2 JP 5341616B2 JP 2009124700 A JP2009124700 A JP 2009124700A JP 2009124700 A JP2009124700 A JP 2009124700A JP 5341616 B2 JP5341616 B2 JP 5341616B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
oil
piston
ring groove
oil ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009124700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010270868A (ja
JP2010270868A5 (ja
Inventor
博之 西浦
直也 岡田
健二 羽山
洋平 橋本
英司 一杉
良介 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Piston Ring Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Piston Ring Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority to JP2009124700A priority Critical patent/JP5341616B2/ja
Priority to PCT/IB2010/000721 priority patent/WO2010133929A1/en
Priority to DE112010002065.5T priority patent/DE112010002065B4/de
Priority to US13/321,737 priority patent/US20120061920A1/en
Publication of JP2010270868A publication Critical patent/JP2010270868A/ja
Publication of JP2010270868A5 publication Critical patent/JP2010270868A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5341616B2 publication Critical patent/JP5341616B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/06Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction using separate springs or elastic elements expanding the rings; Springs therefor ; Expansion by wedging
    • F16J9/061Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction using separate springs or elastic elements expanding the rings; Springs therefor ; Expansion by wedging using metallic coiled or blade springs
    • F16J9/062Coiled spring along the entire circumference
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/12Details
    • F16J9/20Rings with special cross-section; Oil-scraping rings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/12Details
    • F16J9/22Rings for preventing wear of grooves or like seatings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

本発明は、内燃機関に用いられるピストンのピストン外周面に設けられるリング溝とそのリング溝内に配置されるオイルリングとから構成されるピストンのオイルリング機構に関する。
周知のように、内燃機関のピストンの外周には、いわゆるピストンリングとして、該ピストンの燃焼室側(上側)に装着される2本のコンプレッションリング(トップリング、セカンドリング)と、同ピストンのクランクケース側(下側)に装着される1本のオイルリングとがそれぞれ設けられている。そしてこれらピストンリングのうち、コンプレッションリングは、ピストンとシリンダとの隙間を介して燃焼室からの燃焼ガスの漏れを抑えて同燃焼室の気密を保つ機能や、ピストン温度の過上昇を防止するためにピストンの受けた熱をシリンダの壁面に伝達する機能を有する。一方、オイルリングは、シリンダの壁面に適切なオイル膜を形成するために同壁面に付着している潤滑油の余剰分を掻き落とす機能や、ピストンの燃焼室側とクランクケース側との間のオイルシールをする機能を有する。オイルリングとしては、シリンダヘッド側の可変動弁機構等の制御により、ピストンの下降時に燃焼室内に発生する負圧がシリンダ壁面に付着している潤滑油を燃焼室に吸引するいわゆるオイル上りが生じ、ひいてはオイル消費量を増加させ、燃焼室における潤滑油の燃焼も生じてしまう。
図7(a)及び(b)は、このようなオイルリングの一例として、ピストン51のリング溝52の上下方向に所定の隙間CL1を有して配置される2ピースオイルリング53の断面構造を示したものである。この2ピースオイルリング53は、ピストン51の運動に伴って上下動するが、そのリング本体54がコイルエキスパンダ55によりシリンダ50の壁面に押圧されているために、ピストン51の上下動方向が切り替わるときには、隙間CL1の分だけ遅れて上下動方向が切り替わる。すなわち、図7(a)に示すように、ピストン51の移動方向が下から上に変わる場合、ピストン51のリング溝52の上側面52aに押し付けられていたリング本体54は、ピストン51が隙間CL1だけ上動してからリング溝52の下側面52bに押し付けられるようになる。また図7(b)に示すように、ピストン51の移動方向が上から下に変わる場合、ピストン51のリング溝52の下側面52bに押し付けられていたリング本体54は、ピストン51が隙間CL1だけ下動してからリング溝52の上側面52aに押し付けられるようになる。これにより、ピストン51が上昇するとき、シリンダ50の壁面の潤滑油はリング本体54の上面54aの先端部により掻き落とされるとともに、リング本体54とリング溝52との間に収容される。逆に、ピストン51が下降するとき、同収容された潤滑油は、リング本体54の下面54bとリング溝52の下側面52bとの間を介してクランクケース側に流されるとともに、リング本体54の上面54aとリング溝52の上側面52aとの間が閉じられることでオイル上がりが抑制される。2ピースオイルリング53はこのように、潤滑油を掻き落とすとともにオイル上がりを抑制することでオイル消費量を低減させていが、例えばエキスパンダを挟む態様で上下にサイドレールを有するいわゆる3ピースオイルリングなどと比較すると、なおオイル消費量が多いという問題を有している。
すなわちこの2ピースオイルリング53は、ピストン51の移動方向が上から下に変わる場合、ピストン51のリング溝52の下側面52bに押し上げられていたリング本体54は、ピストン51の減速に伴い生じる上方への慣性力やシリンダ50の壁面との摩擦力などにより直ちに下側面52bから離間するものと考えられていた。ところが実際には、リング本体54の下面54bは潤滑油57の付着力によりリング溝52の下側面52bか
ら直ぐには離間せずに、暫くピストン51とともに下動する。そしてそのことにより、ピストン51の下動中にリング本体54の上面54aとリング溝52の上側面52aとの間は開放したままとなり、矢印で示すような潤滑油のオイル上がりが生じ、これがオイル消費量を増加させる一因となっている。
そこで従来は、例えば特許文献1に見られるように、さらなるオイル消費量の低減を目的とする2ピース型のオイルリングなども提案されている。この特許文献1に記載の2ピースオイルリングは、リング本体の内周面を傾斜面として、スプリングによるリング本体への付勢を同傾斜面を介して行なうようにしている。すなわち、傾斜面を下方に向けるようにしてリング本体をリング溝に配置させることで、スプリングの外周方向への付勢力が同傾斜面を介してシリンダ壁面方向に作用するとともに、同傾斜面介してリング溝上側面方向にも作用するようにしている。これにより、リング本体の上面とリング溝の上側面との間に生じる隙間を閉じて、同隙間を介して生じるオイル上がりを軽減させている。
特開2002−310002号公報
ところで、上記特許文献1に記載の2ピースオイルリングは、オイル上がりを軽減させることが可能である一方、リング本体の上面とリング溝の上側面との間を閉じることから、燃焼室側にて掻き落とされた潤滑油のクランクケース側への移動を制限するようにもなる。そのため、この掻き落とされた潤滑油が燃焼室側に残留することとなり、その残留した潤滑油の消費を下げることが困難となっている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、2ピースオイルリングを採用しつつも、リング溝との協働によりオイル消費量の好適な抑制を図ることのできるピストンのオイルリング機構を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、内燃機関のシリンダ内を往復動するピストンの外周面に形成された円周状のリング溝と、該リング溝に配置されたリング状のオイルリング本体がその内周側に配設されたコイルエキスパンダにより同リング溝内で外周方向に付勢させてなる2ピースオイルリングとを備えるピストンのオイルリング機構において、前記リング溝の側壁面のうちの機関燃焼室と反対側のクランクケース側の面からなる当接面と同当接面に対する前記オイルリング本体の当接面とのうち前記リング溝の当接面には、それら各当接面の当接面積を縮小する複数の凹部が設けられているとともに、前記複数の凹部及びそれら複数の凹部の間の当接面部分が等しい幅で周状に並行に配設されてなり、前記複数の凹部は、前記リング溝の当接面に周状の溝又は円弧状の溝として設けられていることを要旨とする。
このような構成によれば、当接面に形成される凹部によりオイルリングとリング溝とが当接されたときの当接面積が縮小されるに伴い、リング溝の側壁面とオイルリング本体の当接面との間に挟まれる潤滑油によりそれら各面の間に生じる付着力が減少される。これにより、ピストンが上昇する際にリング溝とオイルリング本体との間に形成される付着力が減少することとなるから、ピストンが下降するときに、同付着力に抗する力として作用するオイルリング本体の上方への慣性力や同本体のシリンダの壁面との摩擦力が小さいうちに、すなわちより迅速に離間することができるようになる。これにより、ピストンが上昇しているときには燃焼室側のシリンダの壁面の潤滑油を回収するとともに、ピストンが下降するときにはオイルリングはリング溝の機関燃焼室の反対側の側壁面から同室側の側壁面に迅速に移動して、ピストン上昇時にリング溝に収容した潤滑油の機関燃焼室側への
移動であるオイル上がりを抑制するようになる。その結果、潤滑油のオイル消費量の増加が抑制されるようになる。
また、このような構造により、シリンダの壁面との摩擦力が小さくされても、オイルリングはリング溝から好適に離間するようになる。これにより、オイルリングのシリンダ壁面との摩擦力の減少がオイル消費量を増加させることが少なくなり、フリクションロスの軽減を目的としてオイルリングのシリンダの壁面への摩擦力を小さくすることができるようにもなる。その結果、オイル消費量を維持するとともに、オイルリングのフリクションロスを低減させて燃費の向上を図ることもできるようになる。
さらに、このような構成によれば、複数の凹部を設けた場合、これら凹部とその間に位置する当接面部分と等しい幅で並行に配置させてオイルリングのリング溝への付着力の分布を均等にする。これにより、オイルリングがリング溝から離間するとき、リング溝への付着力が均等でないことによりオイルリングに生じる傾きが抑制されるようになる。すなわち、オイルリングの傾きによるオイルシール性の悪化やシリンダ壁面との摩擦力の増加が減少し、オイルリングのオイルシール性がより好適に維持されるとともに、シリンダ壁面との摩擦力をより好適に低減させることができるようになる。
また、このような構成によれば、リング溝へのオイルリング本体の当接によりリング溝の側壁面とオイルリング本体の面とにそれぞれ形成される当接面には凹部として円周状の溝が形成されることでオイルリングのリング溝への付着力を均等に分布させることが容易
になる。又、凹部として円弧状の溝を形成することで、凹部の設計自由度が高められる。
さらに、この構成によるように、ピストンのリング溝へ凹部を設けることでオイルリングとリング溝によるピストンのオイルリング機構を実施することができるようになる。このときには、従来と同様のオイルリングを採用してオイルリング機構を構成することも可能となり、このようなオイルリング機構の実施をより容易にするようになる。
請求項に記載の発明は、前記リング溝に設けられた凹部は、前記オイルリング本体の内周に干渉しない位置に設けられてなることを要旨とする。
このような構成によれば、オイルリング本体の内周がリング溝の凹部に干渉して、例えば引っかかってしまうような不都合が生じないようになる。これにより、このようなオイルリング機構の信頼性がより好適に維持されるようになる。
請求項に記載の発明は、前記オイルリング本体が径方向に移動しても前記オイルリング本体の内周面に前記凹部が向かい合わないように該凹部が形成されていることを要旨と
する。
このような構成によれば、オイルリング本体の内周面がリング溝の凹部に引っかかってしまうおそれがない。これにより、このようなオイルリング機構の信頼性がより好適に維持されるようになる。
求項に記載の発明は、前記凹部の断面形状は、矩形状、多角形状及び円弧形状のうちの1つの形状、もしくは少なくとも2つの形状を組み合わせた形状からなることを要旨とする。
このような構成によれば、凹部の断面形状の設計や形成の自由度が向上するようになるため、このようなオイルリング機構を好適に設計することができるようになる。
本発明に係るピストンのオイルリング機構の具体化された一実施形態についてその断面構造を示す断面図。 同実施形態におけるオイルリング機構について、(a)は拡大した断面構造を示す断面図、(b)は(a)の2b−2b線断面における断面構造を示す断面図。 内燃機関のオイル消費率を示すグラフ。 本発明に係るピストンのオイルリング機構の具体化された他の実施形態について、(a)は断面構造を示す断面図、(b)は(a)の4b−4b線断面における断面構造を示す断面図。 本発明に係るピストンのオイルリング機構に採用されるリング溝、もしくはオイルリング本体について、(a)は他の実施形態における断面構造を示す断面図、(b)はさらに他の実施形態における断面構造を示す断面図。 本発明に係るピストンのオイルリング機構のさらに他の実施形態について、(a)はリング溝の平面構造を示す断面図、(b)はオイルリング本体の平面構造を示す平面図。 従来のピストンのオイルリングについてその作用を説明する断面図であって、(a)はピストンの動きが下から上へ変化するときを示す図、(b)はピストンの動きが上から下へ変化するときを示す図。
(第1の実施形態)
以下、本発明のピストンのオイルリング機構を具体化した第1の実施形態について図面に従って説明する。図1は、本実施形態のピストンのオイルリング機構の構造をピストンの上下方向の断面として示す図である。
図1に示すように、シリンダ50は略鉛直方向(図1において上下方向)に延びる円筒状に形成されており、ピストン10はこのシリンダ50内を上下方向に往復運動するように構成されている。ピストン10は、その下側にスカート部を有する略円柱状をなしており、その上面がシリンダ50との協働により燃焼室を区画する。またピストン10は、その外周面の上側には、上下方向への断面形状が矩形状の第1〜第3のリング溝11〜13がそれぞれ形成されている。なお、第3のリング溝13には図示しない排油孔が形成されており、排油孔の一端部であるリング溝側開口部が第3のリング溝13に開口するとともにその他端部であるピストン内周面側開口部がピストン10の内壁に開口している。
3つのリング溝11〜13のうち上部の2つの第1及び第2のリング溝11,12には、第1及び第2のコンプレッションリング14,15がそれぞれ装着されている。第1及び第2のコンプレッションリング14,15は、周方向の1箇所に合口を有する円環形状をなしており、その外周面がシリンダ50の壁面に摺接される。これにより、第1及び第2のコンプレッションリング14,15は、ピストン10とシリンダ50との隙間を介して燃焼室からの燃焼ガスの漏れを抑えて同燃焼室の気密を保つ機能や、ピストン温度の過上昇を防止するためにピストンの受けた熱をシリンダの壁面に伝達する機能を有するようになっている。
3つのリング溝11〜13のうち最下部の第3のリング溝13には、2ピース型のピストンリングであるオイルリング16が装着されている。オイルリング16には、周方向の1箇所に合口(17k(図6(b)参照))を有する円環状のリング本体17と、該リング本体17の内側に配置されて線材をコイル状に巻いたものを環状に繋いだ形状により外周方向に付勢力を生じるコイルエキスパンダ21とが設けられている。コイルエキスパン
ダ21の外周方向への付勢によりリング本体17の外周面がシリンダ50の壁面に所定の付勢力で当接されるようになる。これにより、オイルリング16は、シリンダ50の壁面に適切なオイル膜を形成するために同壁面に付着している潤滑油の余剰分を掻き落とす機能や、ピストン10の燃焼室側とクランクケース側との間のオイルシール性能を維持する機能を有するようになっている。そして、オイルリング16としてのこれらの機能により、ピストン10の下降時に燃焼室内に発生する負圧がシリンダ50壁面に付着している潤滑油を燃焼室に吸引するいわゆるオイル上りが抑制され、ひいてはオイル消費量を増加させる燃焼室における潤滑油の燃焼が抑制されるようになっている。なお、本実施形態では、第3のリング溝13とオイルリング16とからオイルリング機構が構成されている。
次に、オイルリング機構について、図2に従って詳細に説明する。図2は、図1における第3のリング溝13、オイルリング16及びその周辺を拡大して示しており、(a)は上下方向の断面構造を示す断面図、(b)は2b−2b線における断面構造を示す断面図である。
図2(a)に示すように、オイルリング16のリング本体17は、ピストン10の静止状態においてピストン10の中心軸に対して直角となる(図2において水平な)上面17a及び下面17bを有している。またシリンダ50の壁面と対向するリング本体17の外周面には、その中央に断面矩形状の溝としての第1の溝部17dが形成されることにより、同第1の溝部17dの上側には上面17aに連続する突部18が、同第1の溝部17dの下側には下面17bに連続する突部18がそれぞれ形成されている。さらに、リング本体17の内周面17cには、その中央に断面円弧状の溝としての第2の溝部17eが形成されている。
第2の溝部17eには、前記コイルエキスパンダ21が嵌合され、同第2の溝部17eを外周方向に付勢している。すなわちコイルエキスパンダ21は、その直径が第2の溝部17eの開口部の幅(図2(a)における上下方向の長さ)と略同じで、円形断面の外周側の略半分が第2の溝部17eに嵌合されるようにして配置されている。
第3のリング溝13は、ピストン10の外周面を上側外周面10aと下側外周面10bとに区分するとともに、ピストン10に形成された側壁面のうちの上側を上側面13aとし、下側を下側面13bとし、中心軸方向の底面を内側面13cとしている。第3のリング溝13の開口部の軸方向の幅は、リング本体17の厚みよりも隙間距離Dだけ長くなっており、リング本体17は、第3のリング溝13に嵌合された状態において上下方向に隙間距離Dだけ移動可能になっている。これにより、ピストン10の往復運動の際、リング本体17はその上面17a及び下面17bをリング溝13の上側面13a及び下側面13bに当接させるようになり、リング溝13の上側面13aには上面17aの当接する上側当接面が、リング溝13の下側面13bには下面17bの当接する下側当接面13gがそれぞれ形成される。下側当接面13gは、リング溝13の下側面13bにリング状に形成され、その内周はリング本体17の内周面17cの位置とされ、その外周はピストン10の下側外周面10bの位置とされ、その内周と外周との間にはリング形状の幅として当接幅Lpを有するようになっている。
第3のリング溝13の下側当接面13gには、第1及び第2の凹部22,23が形成されている。第1及び第2の凹部22,23は、下側当接面13gに開口部を有する断面矩形状の凹部であり、下側当接面13gのピストン10の水平方向において予め設定された位置になるように配置されている。これにより、下側当接面13gのリング本体17の下面17bとの当接面積が第1及び第2の凹部22,23の開口部の分だけ縮小される。また本実施形態では、下側当接面13gの当接幅Lpを下側外周面10bから順に、区間a、区間b、区間c、区間d、区間eの5区間に等分し、区間bに第2の凹部23を、区間
dに第1の凹部22を設けるようにしている。これにより、第1の凹部22と第2の凹部23とが下側当接面13gの幅方向に等間隔に配置されて、第3のリング溝13の下側面13bとリング本体17の下面17bとの当接面積を下側当接面13gにおいて周方向に均等に分布させるようにもなっている。
また、ピストン10とシリンダ50との間の隙間の変動により、オイルリング16の配置位置がリング溝13に対して径方向に移動する場合もある。そこで、リング本体17に生じる径方向への移動距離よりも区間eの幅を広くしておくことで、リング本体17がリング溝を水平方向に移動した場合であれ、リング本体17の内周面17cの下部が第1の凹部22に干渉し、引っかかったり、嵌り込んでしまったりすることを防ぐことができるようになっている。
次に、ピストン10の上下動に伴うオイルリング機構の動作について説明する。
オイルリング機構のオイルリング16は、ピストン10の運動に伴って上下動するが、そのリング本体17がコイルエキスパンダ21によりシリンダ50の壁面50aに押圧されているために、ピストン10の上下動方向が切り替わるときに原理的には、隙間距離Dの分だけ遅れて上下動方向が切り替わる。すなわち、ピストン10の移動方向が下から上に変わる場合、ピストン10のリング溝13の上側面13aに押し付けられていたリング本体17は、ピストン10が隙間距離Dだけ上動してからリング溝13の下側面13bに付着し押し付けられるようになる。逆に、ピストン10の移動方向が上から下に変わる場合、ピストン10のリング溝13の下側面13bに押し付けられていたリング本体17は、ピストン10が隙間距離Dだけ下動してからリング溝13の上側面13aに押し付けられるようになる。
ところで、ピストン10の移動方向が上から下に変わる場合、ピストン10のリング溝13の下側面13bに押し付けられていたリング本体17には、ピストン10の減速に伴い生じる上方への慣性力やシリンダ50の壁面50aとの摩擦力などにより、下側面13bから離間させる方向への力が直ちに作用する。その一方、リング本体17の下面17bには、リング溝13の下側面13bの下側当接面13gとの間に配置される潤滑油(図示略)の付着力が作用する。そのため、下側面13bから離間させる方向への力が潤滑油の付着力に抗するようになるまでリング本体17はリング溝13に付着された状態となる。
しかしながら、本実施形態では、下側当接面13gに形成されている第1及び第2の凹部22,23が、下側当接面13gとリング本体17の下面17bとの当接面積を縮小させて、それら面の間に生じる付着力を低減させるようになっている。また、第1及び第2の凹部22,23に収容された潤滑油が下面17bに接した場合であれ、第1及び第2の凹部22,23に収容された潤滑油は下側当接面13gと下面17bとの間に薄く配置された潤滑油に比べて移動や変形の自由度が高いためそこに生じる付着力も軽減され、下側当接面13gに全体として生じる付着力は低減される。これにより、リング本体17に下側面13bから離間させる方向への力が従来通り作用する場合、下側当接面13gと下面17bとの間の潤滑油による付着力が低減されることから、ピストン10の移動方向が上から下に変わるとき、オイルリング16は、従来よりも速やかにリング溝13の下側面13bから離間するようになる。このことにより、リング本体17の上面17aとリング溝13の上側面13aとの間が開放された状態でピストン10が下動する時間が短縮されるようになり、そこから潤滑油のオイル上がりが生じることが抑制され、オイル消費量が軽減されるようになる。図3は、従来の内燃機関のオイル消費率と本実施形態のオイル消費率とを対比させたグラフであり、例えば図3に示すように、本実施形態によれば、オイル消費率が従来に比べて3〜4割程度軽減されるようになる。
なお、コンプレッションリングに対しては、それが受ける高温高圧により生じるリング
溝への凝着を抑制するための各種の提案がなされていることが知られている。そのような提案には、リング溝に当接する面が同リング溝に凝着することを抑制するため同当接する面に冷却効果を生ずる潤滑油を保持する溝を形成しているものもある。しかし、上述したようなオイルリングのリング溝への付着の原因と、コンプレッションリングのリング溝への凝着の原因とはそれぞれ原理が異なり、当然それらの解決原理も相違するものであることから、コンプレッションリングに採用されている凝着を抑制させる構造をオイルリングに採用するような動機付けはなかった。
以上説明したように、本実施形態のピストンのオイルリング機構によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)下側当接面13gに形成される各凹部22,23によりオイルリング16とリング溝13とが当接されたときの当接面積が縮小されるに伴い、リング溝13の下側面13bとリング本体17の下面17bとが当接する当接面との間に挟まれる潤滑油によりそれら各面の間に生じる付着力が減少されるようにした。これにより、ピストン10が上昇される際にリング溝13とリング本体17との間に形成される付着力が減少されることとなる。このことから、ピストン10が下降するときに、同リング本体17のシリンダ50の壁面50aとの摩擦力が小さいうちに、より迅速に離間することができるようになる。これにより、ピストン10が上昇や下降しているときには燃焼室側のシリンダ50の壁面50aの潤滑油を回収する。そしてピストン10が下降するときにはオイルリング16はリング溝13の機関燃焼室の反対側の下側面13bから同室側の上側面13aに迅速に移動して、ピストン10上昇時にリング溝13に収容した潤滑油の機関燃焼室側への移動であるオイル上がりを抑制するようになる。その結果、潤滑油のオイル消費量の増加が抑制されるようになる。
(2)また、このような構造により、シリンダ50の壁面50aとの摩擦力が小さくされても、オイルリング16はリング溝13から好適に離間するようになる。これにより、オイルリング16のシリンダ50の壁面50aとの摩擦力の減少がオイル消費量を増加させるおそれが小さくされ、フリクションロスの軽減を目的としてオイルリング16のシリンダ50の壁面50aへの摩擦力を小さくすることができるようにもなる。その結果、オイル消費量を維持するとともに、オイルリング16のフリクションロスを低減させて燃費の向上を図ることもできるようになる。
(3)複数の凹部22,23を等間隔に配置させてオイルリング16のリング溝13への付着力の分布を均等にするようにした。これにより、オイルリング16がリング溝13から離間するとき、リング溝13への付着力が均等でないことによりオイルリング16に生じる傾きが抑制されるようになる。すなわち、オイルリング16の傾きによるオイルシール性の悪化やシリンダ壁面との摩擦力の増大するおそれが減少され、オイルリング16のオイルシール性がより好適に維持されるとともに、シリンダ50の壁面50aとの摩擦力をより好適に低減させることができるようになる。
(4)リング溝13へのリング本体17の当接によりリング溝13の下側面13bに形成される下側当接面13gには円周状の溝としての凹部が形成されるようにした。これによりオイルリング16のリング溝13への付着力を均等に分布させることが容易になる。
(5)ピストン10のリング溝13に各凹部22,23を設けるようにしてオイルリング機構を構成するようにした。このときには、従来と同様のオイルリング16を採用してオイルリング機構の構成も可能となり、このようなオイルリング機構の実施をより容易にするようになる。
(6)所定の幅の区間eを設けることで、リング本体17の内周面17cがリング溝1
3の第1の凹部22に干渉して、例えば引っかかってしまうような不都合が生じないようにした。これにより、このようなオイルリング機構の信頼性がより好適に維持されるようになる。
(第2の実施形態)
本発明に係るピストンのピストンリング機構の第2の実施形態について、図4に従って説明する。図4は、図1における第3のリング溝13、オイルリング16及びその周辺に対応する部分を拡大して示したものであり、(a)は上下方向の断面構造を示す断面図、(b)は4b−4b線における断面構造を示す断面図である。
本実施形態は、第1の実施形態ではリング溝13に設けた凹部をリング本体17の下面17bに設けるようにしたところが、第1の実施形態との相違点であり、その他の構成については同様なので、説明の都合上、第1の実施形態と同様な部分には第1の実施形態と同一の符号を付しその説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態でも、第3のリング溝13には、リング本体17が上下方向に隙間距離Dだけの隙間を有するように配置されており、ピストン10の往復運動の際、リング本体17がその上面17a及び下面17bをリング溝13の上側面13a及び下側面13bに当接させる。これによりリング本体17には、上面17aが上側面13aに当接する部分に上側当接面が、下面17bが下側面13bに当接する部分に下側当接面17gがそれぞれ形成される。このとき下側当接面17gは、リング本体17の下面17bにリング状に形成され、その内周がリング本体17の内周面17cの位置となり、その外周がピストン10の下側外周面10bの位置となり、その内周と外周との間に当接幅Lpを有するようになる。
リング本体17の下側当接面17gには、第1及び第2の凹部26,27が形成されている。第1及び第2の凹部26,27は、下側当接面17gに開口部を有する断面矩形状の凹部であり、下側当接面17gのピストン10の水平方向において、予め設定された位置になるように配置されている。本実施形態では、具体的には、下側当接面17gの当接幅Lpを下側外周面10bに対応する位置から順に区間f、区間g、区間h、区間i、区間jの5区間に等分し、区間gに第2の凹部27を、区間iに第1の凹部26を設けるようにしている。これにより、第1の凹部26と第2の凹部27とが下側当接面17gの幅方向に等間隔に配置されて、第3のリング溝13の下側面13bとリング本体17の下面17bとの当接面積を下側当接面17gにおいて周方向に均等に分布させるようにもなっている。
また、ピストン10とシリンダ50との間の隙間の変動により、オイルリング16の配置がリング溝13に対して径方向に移動する場合もある。そこで、リング本体17に生じる径方向への移動距離よりも区間fの幅を広くし、リング本体17の第2の凹部27がピストン10の下側外周面10bに干渉し、引っかかったり、嵌り込んでしまったりすることを防ぐことができるようになっている。
次に、ピストン10の上下動に伴うオイルリング機構の動作について説明する。
ピストン10の移動方向が上から下に変わる場合、第1の実施形態と同様に、リング本体17には付着力が作用するが、下側当接面17gに形成されている第1及び第2の凹部26,27が、下側当接面17gとリング溝13の下側面13bとの当接面積を縮小させて同付着力を低減させている。また、第1及び第2の凹部26,27に収容された潤滑油も下側当接面17gと下側面13bとの間に薄く配置された潤滑油に比べて移動や変形の自由度が高いためそこに生じる付着力が軽減され、下側当接面17gに全体として生じる付着力は低減される。これにより、リング本体17に下側面13bから離間させる方向へ
の力が従来通り作用する場合、下側当接面17gと下側面13bとの間の潤滑油による付着力が低減されることから、ピストン10の移動方向が上から下に変わるとき、オイルリング16は、従来よりも速やかにリング溝13の下側面13bから離間するようになる。これによっても、リング本体17の上面17aとリング溝13の上側面13aとの間が開放されたままピストン10が下動する時間が短縮されるようになり、そこから潤滑油のオイル上がりが生じることが抑制され、オイル消費量が軽減されるようになる。
以上説明したように、本実施形態によっても先の第1の実施形態の前記(1)〜(3)の効果と同等もしくはそれに準じた効果が得られるとともに、次のような効果が得られるようになる。
(7)リング溝13へのリング本体17の当接によりリング本体17の下面17bに形成される下側当接面17gには円周状の溝としての凹部が形成される。これによりオイルリング16のリング溝13への付着力を均等に分布させることが容易になる。
(8)リング本体17へ各凹部26,27を設けるようにしてオイルリング機構を構成するようにした。このときには、従来と同様のピストン10を採用してオイルリング機構を構成することも可能となり、このようなオイルリング機構の実施をより容易にするようになる。
(9)所定の幅の区間fを設けることで、ピストン10の下側外周面10bにリング本体17の第2の凹部27が干渉して、例えば引っかかってしまうような不都合が生じないようにした。これにより、このようなオイルリング機構の信頼性がより好適に維持されるようになる。
なお、上記各実施形態は、例えば以下のような態様にて実施することもできる。
・上記第1の実施形態では、リング溝13の下側面13bの区間eは、オイルリング16が水平方向に移動した場合であれ、第1の凹部22にリング本体17の内周面17cが干渉しない位置に設けられる場合について例示した。しかしこれに限らず、付着力の分布を均等にするとともに、不都合を生じるような干渉を生じさせないものであれば、凹部をリング本体の内周面に干渉するような位置に設けることも可能である。これにより、オイルリング機構の実施の自由度が高められる。
・上記各実施形態では、各区間a〜eの各間隔、及び各区間f〜jの各間隔はそれぞれ等間隔である場合について例示したが、これに限らず、各区間の間隔は一部が等間隔であっても、全部が異なっていてもよい。これにより、凹部の設置の自由度が高められる。
・上記各実施形態では、断面形状を矩形状とした各凹部22,23,26,27について例示した。しかしこれに限らず、凹部の断面形状は、当接面の当接面積を縮小させるものであれば、多角形状であっても、円弧状であっても、それらが組み合わされた形状であってもよい。図5は、凹部の断面形状の態様の一例について、(a)は三角形状の場合について示す図であり、(b)は円弧形状の場合について示す図である。例えば、リング溝の下側当接面13gやリング本体側の下側当接面17gには、図5に示されるような三角形状の各凹部30,31が設けられても、図5(b)に示されるような円弧形状の各凹部32,33が設けられてもよい。これにより、リング溝やリング本体に形成される凹部の設計自由度が高められるようになる。
・上記各実施形態では、各凹部22,23は下側当接面13gに各凹部26,27は下側当接面17gにそれぞれ周状に形成された場合について例示したが、これに限らず、凹部は、円弧状に形成されたものであってもよい。例えば、オイルリングに形成される凹部
をオイルリングの合口部分に形成しないようにしてもよい。図6は凹部が円弧状である場合について、(a)はリング溝13に形成された複数の凹部34について示す図であり、(b)はリング本体17に形成された複数の凹部35について示す図である。図6(a)に示すようにリング溝の下側当接面13gの当接幅Lpの間に周方向に延びる複数本(図においては8本)の凹部34を配置して円周状の凹部が形成されるようにしてもよい。また、図6(b)に示すようにリング本体17の下側当接面17gの当接幅Lpの間に周方向に延びる複数本(図においては8本)の凹部35を配置して円周状の凹部が形成されるようにしてもよい。これにより、凹部の形状の自由度が高められてオイルリング機構の実施可能性及び適用可能性が高められる。
・上記各実施形態では、下側当接面13gに第1及び第2の凹部22,23の2つの凹部が設けられる場合と、下側当接面17gに第1及び第2の凹部26,27の2つの凹部が設けられる場合とについて例示した。しかしこれに限らず、下側当接面には、リング本体の下面とリング溝の下側面との当接面積を均一に縮小させる凹部であれば、その数は1つでも3つ以上でもよい。これにより、凹部の形成自由度が高められピストンリング機構の実施可能性が高められる。
・上記各実施形態では、凹部がリング溝13の下側面13bに設けられる場合と、凹部がリング本体17の下面17bに設けられる場合とについてそれぞれ個々に例示した。しかしこれに限らず、凹部がリング溝の下面及びリング本体の下側面の両方に形成されてもよい。これにより、凹部による付着力の調整可能性が高められ、付着力が好適に低減されるオイルリング機構を構成することが可能ともなる。
10…ピストン、10a…上側外周面、10b…下側外周面、11…第1のリング溝、12…第2のリング溝、13…第3のリング溝、13a…上側面、13b…下側面、13c…内側面、13g…下側当接面、14…第1のコンプレッションリング、15…第2のコンプレッションリング、16…オイルリング、17…リング本体、17a…上面、17b…下面、17c…内周面、17d…第1の溝部、17e…第2の溝部、17g…下側当接面、18…突部、21…コイルエキスパンダ、22…第1の凹部、23…第2の凹部、26…第1の凹部、27…第2の凹部、30,31,32,33,34,35…凹部、50…シリンダ、50a…壁面。

Claims (4)

  1. 内燃機関のシリンダ内を往復動するピストンの外周面に形成された円周状のリング溝と、該リング溝に配置されたリング状のオイルリング本体がその内周側に配設されたコイルエキスパンダにより同リング溝内で外周方向に付勢させてなる2ピースオイルリングとを備えるピストンのオイルリング機構において、
    前記リング溝の側壁面のうちの機関燃焼室と反対側のクランクケース側の面からなる当接面と同当接面に対する前記オイルリング本体の当接面とのうち前記リング溝の当接面には、それら各当接面の当接面積を縮小する複数の凹部が設けられているとともに、前記複数の凹部及びそれら複数の凹部の間の当接面部分が等しい幅で周状に並行に配設されてなり、前記複数の凹部は、前記リング溝の当接面に周状の溝又は円弧状の溝として設けられている
    ことを特徴とするピストンのオイルリング機構。
  2. 前記リング溝に設けられた凹部は、前記オイルリング本体の内周に干渉しない位置に設けられてなる
    請求項に記載のピストンのオイルリング機構。
  3. 前記オイルリング本体が径方向に移動しても前記オイルリング本体の内周面に前記凹部が向かい合わないように該凹部が形成されている
    請求項に記載のピストンのオイルリング機構。
  4. 前記凹部の断面形状は、矩形状、多角形状及び円弧形状のうちの1つの形状、もしくは少なくとも2つの形状を組み合わせた形状からなる
    請求項1〜のいずれか一項に記載のピストンのオイルリング機構。
JP2009124700A 2009-05-22 2009-05-22 ピストンのオイルリング機構 Expired - Fee Related JP5341616B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009124700A JP5341616B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 ピストンのオイルリング機構
PCT/IB2010/000721 WO2010133929A1 (en) 2009-05-22 2010-03-30 Oil ring mechanism of a piston
DE112010002065.5T DE112010002065B4 (de) 2009-05-22 2010-03-30 Ölringmechanismus-baugruppe
US13/321,737 US20120061920A1 (en) 2009-05-22 2010-03-30 Oil ring mechanism of a piston

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009124700A JP5341616B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 ピストンのオイルリング機構

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010270868A JP2010270868A (ja) 2010-12-02
JP2010270868A5 JP2010270868A5 (ja) 2011-12-08
JP5341616B2 true JP5341616B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=42236907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009124700A Expired - Fee Related JP5341616B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 ピストンのオイルリング機構

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20120061920A1 (ja)
JP (1) JP5341616B2 (ja)
DE (1) DE112010002065B4 (ja)
WO (1) WO2010133929A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2735720A1 (en) * 2012-11-26 2014-05-28 Wärtsilä Switzerland Ltd. Piston for combustion engine
US20170030290A1 (en) * 2015-07-30 2017-02-02 General Electric Company Recess to encourage ring lift
DE102017103159B4 (de) * 2017-02-16 2023-02-02 Man Energy Solutions Se Zylinder einer Brennkraftmaschine
CN110219746A (zh) * 2019-05-22 2019-09-10 上海理工大学 内燃机活塞环缸套系统

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2403455A (en) * 1945-04-09 1946-07-09 Hastings Mfg Co Piston
US2862774A (en) * 1952-05-29 1958-12-02 Frank A Bower Piston structure
US2755151A (en) * 1952-05-29 1956-07-17 Frank A Bower Piston structure
US2760834A (en) * 1952-07-28 1956-08-28 Frank A Bower Piston structure
US2776176A (en) * 1954-06-14 1957-01-01 Daub Rudolph Piston groove structure
US2771328A (en) * 1956-02-27 1956-11-20 Sterling Aluminum Products Inc Piston ring groove protector
US2996341A (en) * 1956-04-06 1961-08-15 Daub Rudolph Piston head structure
US2851318A (en) * 1956-05-14 1958-09-09 Permold Co Piston and insert ring therefor
US3545772A (en) * 1968-11-01 1970-12-08 Zollner Corp Annular piston ring bearing means
US3583293A (en) * 1969-01-10 1971-06-08 Richard L De Biasse Piston-rod device and components thereof
US3839996A (en) * 1970-08-14 1974-10-08 Automotive Eng Res Inc Internal combustion engine with closed crankcase and intake valve cover operating under vacuum
IT1113668B (it) * 1976-11-05 1986-01-20 Skf Ind Inc Anello per pistoni
JPS5918128Y2 (ja) 1978-06-19 1984-05-25 ヤマハ発動機株式会社 内燃機関のピストン
US4522412A (en) * 1982-10-26 1985-06-11 Keikoku Piston Ring Co., Ltd. Oil ring with coil expander
US4438937A (en) 1982-12-06 1984-03-27 Moriarty Maurice J Piston ring
DE8503197U1 (de) * 1985-02-06 1985-11-21 Goetze Ag, 5093 Burscheid Kolbenring
DE3606269C1 (en) * 1986-02-27 1987-08-13 Man B & W Diesel Gmbh Lubrication for a piston of a reciprocating piston internal combustion engine
US5253877A (en) * 1990-08-06 1993-10-19 Richard DeBiasse Piston ring having tapered outwardly extending wiper
US5083536A (en) * 1991-06-06 1992-01-28 Southwest Research Institute Compression piston ring groove for an internal combustion engine
DE4205503C2 (de) * 1992-02-22 2003-06-05 Mahle Gmbh Kolben für Verbrennungsmotoren
JPH06159135A (ja) * 1992-11-24 1994-06-07 Riken Corp 圧力リング
US5779243A (en) * 1996-11-21 1998-07-14 Delaware Capital Formation, Inc. Piston ring set for reciprocating engines
US5743171A (en) * 1997-03-14 1998-04-28 Southwest Research Institute Oil control ring and groove arrangement for improved blowby control
JPH1137293A (ja) * 1997-07-22 1999-02-12 Toyota Motor Corp 樹脂製ピストンリング
JP2002310002A (ja) 2001-04-13 2002-10-23 Nippon Piston Ring Co Ltd 2ピースオイルリング
KR20050043008A (ko) * 2003-11-04 2005-05-11 현대자동차주식회사 내연기관 엔진용 피스톤 링 및 이를 이용한 내연기관 엔진
US20060220322A1 (en) 2005-04-04 2006-10-05 Je Pistons, Inc. Replenishment pockets on piston rings for the prevention of microwelding

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010270868A (ja) 2010-12-02
DE112010002065B4 (de) 2020-08-06
DE112010002065T5 (de) 2012-07-19
US20120061920A1 (en) 2012-03-15
WO2010133929A1 (en) 2010-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7854191B2 (en) Three-piece oil ring and combination of the three-piece oil ring and piston
JP5341616B2 (ja) ピストンのオイルリング機構
JP2013513769A (ja) 内燃エンジン用シールアセンブリー
JP4749399B2 (ja) 内燃機関のピストン
US7963212B2 (en) Combination of a piston and a piston ring
US8746199B2 (en) Valve stem seal
JP2016205236A (ja) エンジンのピストン
JP4254634B2 (ja) 内燃機関用ピストン
JP2005264978A (ja) 圧力リング
JP5164659B2 (ja) 組合せオイルリング
JP2015025382A (ja) ピストンの摺動部潤滑構造
JP2013155829A (ja) 3ピースオイルリング
JP7045383B2 (ja) ピストンリング
JP6992350B2 (ja) 内燃機関のピストン
JP6403506B2 (ja) オイルリング
JP2008180334A (ja) ピストンリングとピストンの組合せ
JP5947685B2 (ja) 内燃機関用のピストン
JP2011052607A (ja) 内燃機関のピストン
JP2017116022A (ja) ピストンのオイルリング溝とオイルリングの組合せ
JP2010164117A (ja) ピストン
JP2017003056A (ja) 内燃機関のピストン
JP2010229858A (ja) ピストン、ピストンリング、及び往復動装置
JP2024072024A (ja) 内燃機関
JP2007113466A (ja) 内燃機関のピストン
JP2018179174A (ja) 圧力リング

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111026

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130808

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5341616

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees