JP2013155829A - 3ピースオイルリング - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルリングのさらなる薄幅化、低張力化を行った場合であっても、潤滑油消費の低減を図ることができる3ピースオイルリングを提供すること。
【解決手段】3ピースオイルリングにおいて、スペーサエキスパンダは、半径方向内方側において前記第1及び第2サイドレールのそれぞれの内周を押圧するために軸方向にそれぞれ突出する耳部と、半径方向外方位置において第1及び第2サイドレールの軸方向端面を支持するために軸方向にそれぞれ突出するサイドレール支持部とを有し、サイドレール支持部のそれぞれの軸方向突出距離Xの合計距離2Xと、両耳部の軸方向端面間の距離Yとの比2X/Yが0.13〜0.25であって、スペーサエキスパンダの凸部間又は凹部間のピッチPと、前記距離Yとの比P/Yが1.35〜1.65である。
【選択図】図4

Description

本発明は、3ピースオイルリングに関する。
内燃機関のピストンリングは、燃焼室側に通常2本の圧力リングと反燃焼室側に通常1本のオイルリングがピストンの外周に設けられたリング溝に装着されている。オイルリングとしては、オイルリング本体と、オイルリングを径方向外方に押圧付勢するコイルエキスパンダとからなる2ピースオイルリングや、径方向外方に付勢力を発揮するスペーサエキスパンダと、スペーサエキスパンダの軸方向端部にそれぞれセットされ、スペーサエキスパンダにより径方向外方、すなわちシリンダ壁面方向に付勢される一対のサイドレールとを備えたいわゆる3ピースオイルリングが知られている。
近年、自動車用内燃機関の低燃費化の要求が高まっており、それに伴いピストンリングへのフリクション低減が大きな課題とされ、特にオイルリングの薄幅化、低張力化が求められている。3ピースオイルリングは、サイドレールがスペーサエキスパンダによってシリンダ壁面に押接されるため、リング溝とのシール性が優れているという利点を有しており、ガソリン機関においては、3ピースオイルリングが多用されているのが現状である。
3ピースオイルリングとして、特許文献1には、スペーサエキスパンダが、半径方向内方側において第1、第2サイドレールを押圧するために、軸方向にそれぞれ突出し半径方向外方側に傾斜面を備えた耳部と、半径方向外方位置において、第1、第2サイドレールの軸方向端面を支持するために軸方向にそれぞれ突出するサイドレール支持部を有するものが提案されている。この3ピースオイルリングでは、さらに耳部の角度が10〜20°の範囲に規定され、サイドレール支持部の突出距離の合計距離と、両耳部の軸方向端面間の距離との比が、0.04から0.15の範囲に規定されている。特許文献1に提案がされている3ピースオイルリングによれば、低張力や薄幅であってもシール性の向上と、潤滑油消費の低減を実現でき、スティックの発生の問題がないとされている。
特許第4633639号公報
近時、オイルリングにはさらなる薄幅化、低張力化が求められており、リング溝の軸方向幅が小さくなることにともなって、リング溝とサイドレールとの間の隙間の容積も極めて小さくなってきている。また、特許文献1に提案がされているようなオイルリングの軸方向幅を小さくしていった場合には、サイドレールとスペーサエキスパンダのサイドレール支持部と耳部とで囲まれた隙間の容積も小さくなる。しかしながら、この隙間の容積が小さくなった場合には、該隙間にカーボン等が堆積しやすくなり潤滑油消費性能が著しく低下することとなる。これは、隙間に堆積したカーボン等が焼きつきスペーサエキスパンダとサイドレールとが固着することによる。つまり、オイルリングのさらなる薄幅化、低張力化にともない、潤滑油消費性能が低下しているのが現状である。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、3ピースオイルリングのさらなる薄幅化、低張力化を行った場合であっても、スペーサエキスパンダとサイドレールとの固着を防止でき、潤滑油消費量の低減を図ることができる3ピースオイルリングを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、スペーサエキスパンダとスペーサエキスパンダの軸方向の一端と他端にそれぞれ配置された第1サイドレールと第2サイドレールとを有する3ピースオイルリングであって、前記スペーサエキスパンダは、半径方向内方側において前記第1サイドレール及び前記第2サイドレールのそれぞれの内周を押圧するために軸方向にそれぞれ突出する耳部と、半径方向外方位置において前記第1サイドレール及び前記第2サイドレールの軸方向端面を支持するために軸方向にそれぞれ突出するサイドレール支持部と、を有し、前記サイドレール支持部のそれぞれの軸方向突出距離Xの合計距離2Xと、両耳部の軸方向端面間の距離Yとの比2X/Yが0.13〜0.25であって、前記スペーサエキスパンダの凸部間又は凹部間のピッチPと、前記距離Yとの比P/Yが1.35〜1.65であることを特徴とする。
また、前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第1サイドレールで区画される空間の軸方向断面の面積A1と、前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第2サイドレールで区画される空間の軸方向断面の面積A2との合計面積をAとし、前記第1サイドレール又は前記第2サイドレールの半径方向外方側の周方向端面から前記耳部の半径方向内方側の周方向端面までの距離a1と、前記第1サイドレールと前記第2サイドレールの軸方向端面間の距離h1との積をBとしたときの、比B/Aが12〜71であってもよい。
また、前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第1サイドレールで区画される空間、及び前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第2サイドレールで区画される空間において、前記スペーサエキスパンダと前記第1サイドレールとが対向する面、及び前記スペーサエキスパンダと前記第2サイドレールとが対向する面の少なくとも一部が、撥油性を有する皮膜で覆われていてもよい。
本発明の3ピースオイルリングによれば、3ピースオイルリングのさらなる薄幅化、低張力化を行った場合であっても、スペーサエキスパンダとサイドレールとの固着を防止でき、潤滑油消費量の低減を図ることができる。また、本発明の一実施形態の3ピースオイルリングによれば、スペーサエキスパンダとサイドレールとの固着防止性能を更に高めることができる。
本発明の3ピースオイルリングにおいて、ピストンとピストンリングの関係を示す説明図である。 本発明の3ピースオイルリングの一例を示す部分斜視図である。 本発明の3ピースオイルリングの一例を示す断面図である。 本発明の3ピースオイルリングのスペーサエキスパンダを示す拡大断面図である。 本発明の3ピースオイルリングにおいて、スペーサエキスパンダのピッチを説明するための部分斜視図である。 本発明の3ピースオイルリングの一例を示す断面図である。
以下、本発明の3ピースオイルリングについて、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、3ピースオイルリングを装着したピストンとシリンダを示す概略図であり、シリンダ1内に往復移動するピストン2には環状のリング溝2a、2b、2cが形成され、燃焼室CM側から順に第1圧力リング3、第2圧力リング4、3ピースオイルリング5がそれぞれリング溝2a〜2cに装着され、シリンダ壁面に摺接している。3ピースオイルリング5は、シリンダ1内のオイルを掻き下げる作用と、逆止弁効果により3ピースオイルリング5より圧力リング側のピストンランド部2Aにオイルを送らない作用を果たす。ピストン2には、3ピースオイルリング5を装着したリング溝2cと連通してオイルを図示せぬクランクケースに環流させるためのドレーンホール2dが形成されている。クランクケースとはクランク軸が入っている空間であり、シリンダブロックのスカート部とオイルパンによって囲まれている。
図2〜図4に示されるように、3ピースオイルリング5は、環状のスペーサエキスパンダ10と、スペーサエキスパンダの軸方向の一端と他端にそれぞれ配置された第1サイドレール20と第2サイドレール30を有し、スペーサエキスパンダ10は軸方向波型であり、軸方向に突出する凸部11と軸方向に後退する凹部12とが周方向に交互に並んでいる。なお、隣接する凸部11のピッチと、隣接する凹部12のピッチは略同一である。
スペーサエキスパンダ10の半径方向内方側には、第1サイドレール20及び第2サイドレール30のそれぞれの内周面20a、30aを押圧するために軸方向にそれぞれ突出する耳部13が設けられている。耳部13は、軸方向と平行に突出していてもよいが、図示するように半径方向外方側に傾斜面13aを有していることが好ましい。傾斜面13aを有する耳部13とすることで分力を発生させ、第1サイドレール20、第2サイドレール30を半径方向外方、かつ半径方向と交差する方向に付勢することができ、オイルリング溝の半径方向壁面に対してもサイドレール20、30を張らせ、側圧力を確保してサイドレールの挙動を抑制し、オイル消費を抑えることができる。
図4に示される耳部13の半径方向外方側の傾斜面13aと軸心とのなす角度である耳角度θは10°〜30°の範囲であることがさらに好ましい。耳角度が10°未満であるとリング溝2cの半径方向の壁面に対するサイドレール20、30の必要最小限度の側圧力が確保できず、オイルリング溝2cのオイルがサイドレール20とリング溝2cの半径方向壁面の間に侵入し易くなりポンピングによって、図1に示す上方のピストンランド部2Aに送られるオイル量が増加しオイル消費が悪化してしまうおそれがある。一方、耳角度が30°を越えると、側圧力が過大となりスティック発生の原因となる。本発明において、特に好ましい耳角度は15°〜25°である。
スペーサエキスパンダ10の半径方向外方位置には、第1サイドレール20及び第2サイドレール30の軸方向端面20b、30bを支持するために軸方向にそれぞれ突出する凸状のサイドレール支持部14が突設されている。サイドレール支持部14は、第1サイドレール20及び第2サイドレール30がオイルリング溝2c内で傾斜して支持されているときに、第1サイドレール20及び第2サイドレール30の軸方向端面20b、30bの支点位置を固定するために設けられる。ここで、本発明では、図4に示されるように、サイドレール支持部14、14のそれぞれの軸方向突出距離Xの合計距離2Xと、両耳部13、13の軸方向端面間の距離(全幅)Yとの比2X/Yは0.13〜0.25に設定されている。比2X/Yが0.25を越えると、3ピースオイルリングの薄幅化に対応すべく、スペーサエキスパンダ10の軸方向の厚みを薄くしたときに、耳部13の基部付近で折損が生ずる場合がある。一方で、比2X/Yが0.13未満であると、サイドレール支持部14と、耳部13と、サイドレール20とで区画される空間の容積が小さくなり、オイルが滞留しやすくなることからスティックの抑制効果を発揮できない場合がある。
本発明では、サイドレール支持部14、14のそれぞれの軸方向突出距離Xの合計距離2Xと、両耳部13、13の軸方向端面間の距離(全幅)Yとの比2X/Yを上記範囲内とすることで、3ピースオイルリングを薄幅化、たとえば、1.5mm以下とした場合であっても、耳部13の基部付近での破損や、図3に示されるサイドレール支持部14と、耳部13と、サイドレール20、30とで区画される空間15a、15bにオイルが溜まりにくくなる。これによりスティックが生じることを防止することができ、オイル消費の低減が図られる。軸方向突出距離X、両耳部軸方向端面間の距離(全幅)Yについて特に限定はないが、Xは0.09mm〜0.20mm程度であることが好ましく、Yは、1.3mm〜1.8mm程度が好ましい。
ところで、図5(b)で示されるスペーサエキスパンダ10のピッチPが狭い場合には、スペーサエキスパンダ10と、第1サイドレールや第2サイドレールとの接点が多くなり、図3に示される空間15a、15bの数が多くなる。空間15a、15bの数が多くなるにしたがい、上述したように比2X/Yを本発明の範囲内に設定した場合であっても、3ピースオイルリングの軸方向の厚みによっては、スティックの発生を防止することができない場合が生じうる。より具体的には、スペーサエキスパンダ10のピッチPと、図4に示される両耳部13、13の軸方向端面間の距離(全幅)Yとの比P/Yが1.35未満である場合には、3ピースオイルリングを薄幅化した場合において、スティックが生じやすくなる。スペーサエキスパンダPのピッチについて特に限定はないが、ピッチPは1.7mm〜2.8mm程度であることが好ましい。なお、図5(b)は、図5(a)をY方向から見たときの図であり、スペーサエキスパンダ10のピッチPとは、図5(b)に示されるように、スペーサエキスパンダ10の凸部間、又は凹部間のピッチを意味する。
一方、図5(b)で示されるスペーサエキスパンダ10のピッチPを広げる、具体的には、上述した比P/Yを1.35以上とすることで、スペーサエキスパンダ10と、第1サイドレールや第2サイドレールとの接点が少なくなり、オイルが滞留しにくくなることからスティックの発生を防止することができる。しかしながら、スペーサエキスパンダ10のピッチPが広すぎる場合、具体的には、比P/Yが1.65を超えると、オイルリングが自由状態の際のたわみ量が小さくなりすぎ、リング摩耗、ボア変形時の張力減退影響が大きくなってしまう。
そこで、本発明では、上述したように、比2X/Yが0.13以上0.25以下の範囲内に規定され、かつ、スペーサエキスパンダ10のピッチPと、両耳部13、13の軸方向端面間の距離(全幅)Yとの比P/Yが1.35以上1.65以下の範囲内に規定されている。
また、図6に示される、サイドレール支持部14と、耳部13と、第1サイドレール20で区画される空間15aの軸方向断面の面積A1と、サイドレール支持部14と、耳部13と、第2サイドレール30で区画される空間15bの軸方向断面の面積A2との合計面積をAとし、第1サイドレール20又は第2サイドレール30の半径方向外方側の周方向端面20c、30cから耳部13の半径方向内方側の周方向端面までの距離a1と、第1サイドレールと前記第2サイドレールの軸方向端面間の距離h1との積をBとしたときの比B/Aは、12以上71以下であることが好ましい。
比B/Aをこの範囲内とすることで、オイルの溜まりを更に効果的に防止することができ、スティックの発生防止効果をさらに向上させることができる。なお、比B/Aが71よりも大きくなるにつれ、サイドレール支持部14と、耳部13と、第1サイドレール20で区画される空間15aの面積A1、及びサイドレール支持部14と、耳部13と、第2サイドレール30で区画される空間15bの面積A2が小さくなり、スティックが発生しやすくなる傾向にある。一方で、比B/Aが12よりも小さくなるにつれ、サイドレール支持部14の軸方向突出距離Xが大きくなり、スペーサエキスパンダの剛性が不足してしまう場合がある。
また図示しないが、サイドレール支持部14と、耳部13と、第1サイドレールで区画される空間15a、及びサイドレール支持部14と、耳部13と、第2サイドレール30で区画される空間15bにおいて、スペーサエキスパンダ10と第1サイドレール20とが対向する面、又はスペーサエキスパンダ10と第2サイドレール30とが対向する面の少なくとも一部が、撥油性を有する皮膜で覆われていることが好ましい。撥油性を有する皮膜を、空間15aを構成するスペーサエキスパンダ10と第1サイドレール20が対向する面の少なくとも一部、及び空間15bを構成するスペーサエキスパンダ10と第2サイドレール30が対向する面の少なくとも一部に設けることで、空間15a、15bにオイルが長期間滞留することがなく、スティックをさらに効果的に防止することができる。
撥油性を有する皮膜は、少なくとも、上記対向する面のうちスペーサエキスパンダ側の表面又は、第1サイドレール20、第2サイドレール30側の表面の何れか一方の表面の一部に設けられていればよく、上記対向する面のすべてが撥油性を有する皮膜で覆われていてもよい。
撥油性を有する皮膜としては、バインダーとしての熱硬化性樹脂にSi(珪素)及びF(フッ素)を含有することにより形成される皮膜等が好適である。このように熱硬化性樹脂にSi(珪素)及びF(フッ素)を含有させた皮膜とすることで、皮膜の撥油性を高めることができる。
熱硬化性樹脂としては、ラジカル重合を有するフッ素樹脂と、ラジカル重合性シリコーン樹脂と、イソシアネート樹脂とを結合させた熱硬化性樹脂を好ましく使用することができる。具体的には、シリコーンポリマーをグラフト重合した、F(フッ素)、Si(珪素)、C(炭素)、O(酸素)からなるフッ素ポリマーと、イソシアネート樹脂とを結合させた熱硬化性樹脂を好ましく使用することができる。
撥油性を有する皮膜は、例えば、撥油性を有する樹脂をスプレーコート法、ディップコート法、スピンコーティング法などを用いて、スペーサエキスパンダ10、第1サイドレール20、第2サイドレール30の所望の部分に塗布することで形成することができる。
以上、本発明の3ピースオイルリングについて詳細に説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
次に、実施例、比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
排気量1.5リットル直列4気筒の自動車用ガソリンエンジンによる実機試験を行い、スティック発生について調べた。試験条件は、3000rpm−WOT(ワイドオープンスロットル)にて冷却水温度を30〜100℃に変化させ、300時間の冷熱耐久後のスティックの有無を確認した。オイル消費については、6000rpm−WOT(ワイドオープンスロットル)冷却水温度:90℃にて耐久前後で測定を実施した。
ピストンボア径:73mm
合計張力比:0.22N/mm
<第1圧力リング>
半径方向厚み:2.3mm
軸方向幅:1.0mm
摺動面形状:バレルフェース
<第2圧力リング>
半径方向厚み:2.3mm
軸方向幅:1.0mm
摺動面形状:テーパアンダーカット
本試験では、図6に示される第1サイドレールと第2サイドレールの軸方向端面間の距離(軸方向幅)h1(mm)、同図に示される第1サイドレール又は第2サイドレールの半径方向内方側の周方向端面から耳部の半径方向外方側の周方向端面までの距離(半径方向厚み)a1(mm)、図4に示されるサイドレール支持部の軸方向突出距離X(mm)、同図に示される両耳部の軸方向端面間の距離Y(mm)、図6に示される軸方向断面の面積A1と軸方向断面の面積A2との合計面積A(mm2)、同図に示されるa1(mm)とh1(mm)の積であるB(mm2)、図5(b)に示されるピッチP(mm)を、下表1に示す条件として、各実施例及び比較例の試験行った。
Figure 2013155829
表2に、各実施例、比較例の比2X/Y、比P/Yとともに、以下の評価基準に基づいて評価したスティックおよびオイル消費の評価結果を示す。
(スティックの評価基準)
◎・・・4気筒全てでスティックの発生無し
○・・・4気筒全てでスティックの発生はなかったが、1気筒でもスラギッシュ(自重だけでは落下しないが、軽く指で押すと動く程度)が発生
△・・・4気筒のうち1気筒でもスティックが発生
×・・・全気筒でスティックが発生
(オイル消費の評価基準)
表1に示すh1が1.5mmの場合は、比較例6(2X/Y:0.08、P/Y:1.38)のオイル消費量を1として比で表し、この数値に基づいて各実施例(実施例1、2)及び比較例(比較例1〜10)のオイル消費を評価した。また、h1が2.0mmの場合は、比較例12(2X/Y:0.05、P/Y:1.43)のオイル消費量を1として比で表し、この数値に基づいて各実施例(実施例3〜6)及び比較例(比較例11〜22)のオイル消費を評価した。
◎・・・オイル消費量0.7未満
○・・・オイル消費量0.7以上0.9未満
△・・・オイル消費量0.9以上1.0未満
×・・・オイル消費量1.0以上
Figure 2013155829
表2からも明らかなように、比2X/Yが0.13〜0.25の範囲内であり、かつ比P/Yが1.35〜1.65の範囲内である各実施例のオイルリングによれば、スティック、オイル消費の双方の評価において良好な結果が確認できた。一方、上記の一方のみの条件、または双方の条件を満たさない比較例のオイルリングでは、スティック、オイル消費のいずれか一方、または双方の評価が実施例と比較して劣っていることがわかる。
1:シリンダ
2:ピストン
5:3ピースオイルリング
10:スペーサエキスパンダ
11:凸部
12:凹部
13:耳部
14:サイドレール支持部
20,30:サイドレール
20a,30a:サイドレール内周面
20b、30b:サイドレール軸方向端面
20c、30c:サイドレール周方向端面

Claims (3)

  1. スペーサエキスパンダとスペーサエキスパンダの軸方向の一端と他端にそれぞれ配置された第1サイドレールと第2サイドレールとを有する3ピースオイルリングであって、
    前記スペーサエキスパンダは、
    半径方向内方側において前記第1サイドレール及び前記第2サイドレールのそれぞれの内周を押圧するために軸方向にそれぞれ突出する耳部と、
    半径方向外方位置において前記第1サイドレール及び前記第2サイドレールの軸方向端面を支持するために軸方向にそれぞれ突出するサイドレール支持部と、
    を有し、
    前記サイドレール支持部のそれぞれの軸方向突出距離Xの合計距離2Xと、両耳部の軸方向端面間の距離Yとの比2X/Yが0.13〜0.25であって、
    前記スペーサエキスパンダの凸部間又は凹部間のピッチPと、前記距離Yとの比P/Yが1.35〜1.65であることを特徴とする3ピースオイルリング。
  2. 前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第1サイドレールで区画される空間の軸方向断面の面積A1と、前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第2サイドレールで区画される空間の軸方向断面の面積A2との合計面積をAとし、
    前記第1サイドレール又は前記第2サイドレールの半径方向外方側の周方向端面から前記耳部の半径方向内方側の周方向端面までの距離a1と、前記第1サイドレールと前記第2サイドレールの軸方向端面間の距離h1との積をBとしたときの、
    比B/Aが12〜71であることを特徴とする請求項1に記載の3ピースオイルリング。
  3. 前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第1サイドレールで区画される空間、及び前記サイドレール支持部と、前記耳部と、前記第2サイドレールで区画される空間において、
    前記スペーサエキスパンダと前記第1サイドレールとが対向する面、及び前記スペーサエキスパンダと前記第2サイドレールとが対向する面の少なくとも一部が、撥油性を有する皮膜で覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の3ピースオイルリング。
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