JPWO2010150480A1 - 電力制御支援装置および電力制御支援方法 - Google Patents

電力制御支援装置および電力制御支援方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2010150480A1
JPWO2010150480A1 JP2010535145A JP2010535145A JPWO2010150480A1 JP WO2010150480 A1 JPWO2010150480 A1 JP WO2010150480A1 JP 2010535145 A JP2010535145 A JP 2010535145A JP 2010535145 A JP2010535145 A JP 2010535145A JP WO2010150480 A1 JPWO2010150480 A1 JP WO2010150480A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slave
master
time
devices
power consumption
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010535145A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4703784B2 (ja
Inventor
井上 剛
剛 井上
小澤 順
順 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010535145A priority Critical patent/JP4703784B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4703784B2 publication Critical patent/JP4703784B2/ja
Publication of JPWO2010150480A1 publication Critical patent/JPWO2010150480A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/06Resources, workflows, human or project management; Enterprise or organisation planning; Enterprise or organisation modelling
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/04Forecasting or optimisation specially adapted for administrative or management purposes, e.g. linear programming or "cutting stock problem"
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q50/00Systems or methods specially adapted for specific business sectors, e.g. utilities or tourism
    • G06Q50/06Electricity, gas or water supply

Abstract

電力制御支援装置(101)は、機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信する消費電力受信部(102)と、受信した稼働データを記憶している消費電力履歴記憶部(103)と、複数の機器の間で互いに時間的に重複する稼働区間同士の時間的な位置関係に基づいて、複数の機器の中から、単独で利用される主機器と、当該主機器に連動して動作する従機器とを判定する主従関係判定部(105)と、主機器が稼働していないときに稼働している従機器を判定する消し忘れ判定部(107)と、消し忘れ判定部(107)で判定された従機器の省エネルギー化を支援する省エネ支援実行部(108)とを備える。

Description

本発明は、家庭内で利用される電化機器に対してその消費電力を減らすことによる省エネルギー(以後、「省エネ」と記述)化を支援する電力制御支援装置および電力制御支援方法に関する。
近年、家庭内では多くの電化機器(家電製品)が利用されており、家庭内での使用電力は増加傾向にある。このような状況の中、電化機器の無駄な電力消費を減らすための装置が提案されている。例えば、複数の電化機器の電源の状態を監視し、ユーザが設定したスケジュールに基づいて、各電化機器の電源のON/OFFを制御する家電製品電源管理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、既存の電化機器と電源コンセントとの間に、移動体または静体を検知するセンサを設け、センサの検知結果を利用して電化機器の電源のON/OFFを制御する電源スイッチが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−219483号公報 特開2002−90467号公報
図1に、DVDプレーヤーなどの再生機器とテレビとの消費電力の測定データの一例を示す。横軸は時間を表し、縦軸は消費電力量を表す。図1より、テレビの消費電力が小さくなったが、再生機器の消費電力は大きいままである状態が何度かあることが分かる。これはテレビの電源はOFFとなったが、再生機器の電源はOFFになっていない(ONのままである)ということを示している。再生機器で再生される映像を視聴するためには、テレビの電源がONである必要がある。このため、上記状態は再生機器の消し忘れであり、省エネ対象となる無駄な消費電力が消費されている状態であると考えられる。なお、図1において、再生機器には入力操作が一定時間ないと、電源を自動的にOFFするという機能が働いている。
特許文献1に示される従来技術では、夜間のように、通常、電化機器を使わない一定時刻以降の時間を、ユーザが予め、家電製品電源管理装置に設定することができる。これにより、家電製品電源管理装置は、設定された時間における消費電力が一定値以上の電化機器は、消し忘れであるという判定を行う。これにより、家電製品電源管理装置は、消し忘れであると判定された電化機器の電源をOFFにすることができる。しかしながら、図1に示すような再生機器のように、省エネ対象としたい期間が1日に数回あり、その時間帯が日によって変わるような機器の場合には、特許文献1で示される従来技術を適用することは困難である。なぜならば、ユーザが電化機器を消し忘れるであろう時間を予め設定することは非常に困難なためである。このため、このような場合には、電化機器の消費電力の削減を行なうことができないという問題がある。
特許文献2で示される従来技術では、検知センサの検知結果を用いて電化機器の電源のON/OFFが制御される。このため、例えば、部屋で再生機器を使用後に、電源を消し忘れたまま、続いて同じ部屋にあるパーソナルコンピュータを操作し始めた場合、センサには移動体としてのユーザが検知されている。このため、特許文献2の電源スイッチは、再生機器が消し忘れの状態であると判定することができない。よって、このような場合には、電化機器の消費電力の削減を行なうことができない。このため、特許文献1および2に示される従来技術では、電化機器の省エネルギー化の実行効率が低いという問題がある。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に係る電力制御支援装置は、電力により動作する機器の省エネルギー化を支援する電力制御支援装置であって、機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記稼働データを記憶している記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記稼働データにより示される、複数の機器の間で互いに時間的に重複する稼働区間同士の時間的な位置関係に基づいて、前記複数の機器の中から、単独で利用される主機器と、当該主機器に連動して動作する従機器とを判定する主従関係判定部と、前記記憶部に記憶されている前記複数の機器の前記稼働データに基づいて、前記主機器が稼働していないときに稼働している前記従機器を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記従機器または前記判定部により判定された前記従機器の状態に基づき処理を行う機器に、前記従機器の稼働状態に基づく前記従機器の電力制御を支援するための信号を送信する電力制御支援実行部とを備える。
この構成によると、複数の機器の稼働データ(稼働履歴)に基づいて、機器間の主従関係が特定される。また、主従関係に基づき、電源を消し忘れている従機器が判定され、判定された従機器の電力制御を支援するための信号が送信されることにより、省エネ支援が実行される。より具体的には、主機器が稼働していない状態(電源がOFFの状態)で稼働している(電源がONである)従機器が判定される。このため、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。よって、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援装置を提供することができる。
なお、本発明は、このような特徴的な処理部を備える電力制御支援装置として実現することができるだけでなく、電力制御支援装置に含まれる特徴的な処理部をステップとする電力制御支援方法として実現することができる。また、電力制御支援方法に含まれる特徴的なステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなコンピュータプログラムを、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等のコンピュータ読取可能な記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
以上のように、本発明による電力制御支援装置によれば、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。
図1は、テレビと再生機器の消費電力の計測結果の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る省エネ支援システムの概略構成を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置および電力制御支援装置の機能的な構成を示すブロック図である。 図4は、一定期間の消費電力データを利用した機器間の主従関係を求める処理を示すフローチャートである。 図5は、機器間の主従関係を利用した省エネ支援を行う処理を示すフローチャートである。 図6は、消費電力履歴記憶部に記憶される消費電力データの具体例を示す図である。 図7は、連動機器判定部で行われる処理を示すフローチャートである。 図8は、消費電力履歴記憶部に記憶される機器稼働区間データの具体例を示す図である。 図9は、機器関係記憶部に記憶される連動機器データの具体例を示す図である。 図10は、図1に示した実測値を、機器が稼働しているか否かの2値で表現した図である。 図11は、主従関係判定部で行われる処理を示すフローチャートである。 図12Aは、図10に示すデータを用いて重複がある稼働区間を抽出した結果を示す図である。 図12Bは、図10に示すデータを用いて重複がある稼働区間を抽出した結果を示す図である。 図13は、重複の種類と定義の具体例を示す図である。 図14Aは、図12Aの各区間に対する重複の種類の判定結果を示す図である。 図14Bは、図12Bの各区間に対する重複の種類の判定結果を示す図である。 図15Aは、図10に示した各稼働区間の連動関係を示す図である。 図15Bは、図10に示した各稼働区間の連動関係を示す図である。 図16は、機器関係記憶部に記憶される連動機器データの一例を示す図である。 図17は、図16に示した連動機器データに主従関係の判定結果を追加したデータの具体例を示す図である。 図18Aは、省エネ支援実行部が作成する省エネ支援のための表示画面の具体例を示す図である。 図18Bは、省エネ支援実行部が作成する省エネ支援のための表示画面の具体例を示す図である。 図19は、本発明の実施の形態の変形例1における連動機器データの編集画面の一例を示す図である。 図20Aは、本発明の実施の形態の変形例2における省エネ支援のための表示画面の一例を示す図である。 図20Bは、本発明の実施の形態の変形例2における省エネ支援のための表示画面の一例を示す図である。 図21は、本発明の実施の形態の変形例3における消費電力履歴記憶部に記憶される省エネ支援提示情報の履歴データの一例を示す図である。 図22は、本発明の実施の形態の変形例3における省エネ支援のための表示画面の一例を示す図である。 図23は、本発明の実施の形態の変形例4における省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置および従機器利用予測装置の機能的な構成を示すブロック図である。 図24は、従機器利用予測部で行われる従機器の利用予測処理のフローチャートである。 図25は、従機器利用予測部が作成する表示画面の具体例を示す図である。 図26は、コンピュータにより実現された電力制御支援装置の外観図である。 図27は、コンピュータにより実現された電力制御支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図28は、本発明の実施の形態の変形例に係る省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置および電力制御支援装置の機能的な構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態に係る省エネ支援システムの概略構成を示す図である。省エネ支援システムは、デジタルテレビや洗濯機などの家庭内に設置される複数の電化機器1005と、電力制御支援装置101とを含む。以下、電化機器1005のことを適宜、「機器」という。
各電化機器1005には、当該電化機器1005の消費電力の時系列データを計測する消費電力計測装置1001が設けられている。
電力制御支援装置101は、複数の電化機器1005で計測された消費電力の時系列データを収集し、収集した消費電力の時系列データに基づいて、電化機器1005間の主従関係を判定する。ここで、主従関係の「主」である電化機器1005(以後、「主機器」と記述)は、単独で動作する可能性のある電化機器1005を示す。また、主従関係の「従」である電化機器1005(以後、「従機器」と記述)は、対応する主機器に連動して動作し、単独で動作することが基本的には無い電化機器1005を示す。本実施の形態では、電化機器1005間の主従関係を判定する判定方法について説明する。また、判定結果を利用して、電源が消し忘れの状態にある従機器を特定し、従機器の省エネ支援を行う方法について説明する。
図3は、省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置1001および電力制御支援装置101の機能的な構成を示すブロック図である。
消費電力計測装置1001は、消費電力計測部1002と、タイマー1003と、消費電力送信部1004とを備える。
消費電力計測部1002は、消費電力を計測する対象となる電化機器1005に接続され、消費電力を計測する。消費電力は、例えば電化機器1005にかかる電圧の値と電化機器1005に流れ込む電流の値との積により計算される。消費電力計測部1002は、計測された消費電力の値とタイマー1003により取得される現在時刻とを合わせて消費電力送信部1004に送る。なお、消費電力を計測する時間間隔は事前に設定されており、タイマー1003はその時間間隔の測定にも利用される。
消費電力送信部1004は、計測された対象電化機器の消費電力の計測値および計測時刻のデータ(以後、単に「消費電力データ」と記述)を電力制御支援装置101に送信する。なお、データの送信方法は無線を利用した方法でも良いし、有線を利用した方法でも良い。
電力制御支援装置101は、消費電力受信部102と、消費電力履歴記憶部103と、連動機器判定部104と、主従関係判定部105と、機器関係記憶部106と、消し忘れ判定部107と、省エネ支援実行部108とを備える。
消費電力受信部102は、機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信し、消費電力履歴記憶部103に送る。つまり、消費電力受信部102は、各電化機器1005に取り付けられた消費電力計測装置1001から送信される各電化機器1005の消費電力データを受信し、消費電力履歴記憶部103に送る。なお、機器が稼働している状態とは、機器の電源がONになっており、所定の時間内に所定量以上の電力量を利用している状態を示す。一方、機器が駆動していない状態とは、電源がOFFになっている状態や電源がONになっている状態でも所定の時間内に所定量未満の電力量しか消費していない状態を示す。例えば、機器が稼働している状態としては、DVDプレーヤーで映像を再生している状態のように、電源がONになっており、かつ当該機器をユーザが利用している状態を示す。その他にも、DVDプレーヤーの電源がONになっているが映像は再生していない状態のように、電源がONになっており、かつ、当該機器をユーザが利用していないが利用しようと思えばすぐに利用できる状態も、機器が稼働している状態に含まれる。一方、機器が稼働していない状態とは、電源がOFFになっている状態、または、待機電力(所定の時間内に所定量未満の電力量)は消費しているような機器がスタンバイしている状態を指す。
消費電力履歴記憶部103は、消費電力受信部102から送られる各電化機器1005に対する消費電力データを記憶する。
連動機器判定部104は、消費電力履歴記憶部103に記憶される一定期間の複数の電化機器1005の消費電力データを比較し、連動機器である機器の判定を行う。連動機器判定部104は、判定結果を機器関係記憶部106に記憶する。なお、ここでの連動機器とは、同時に利用される機器の集合であり、かつ、一つの機器だけでの動作が電源の消し忘れである可能性の高い機器が含まれる機器の集合である。
主従関係判定部105は、連動機器判定部104で、連動機器であると判定された機器の集合に対して主従関係を判定し、判定結果を機器関係記憶部106に記憶する。ここで、「主」と判定された機器は「従」と判定された機器の電源がOFFであっても電源がOFFである必要は無いが、「従」と判定された機器は「主」と判定された機器の電源がOFFであるとき、電源がOFFである必要がある。つまり、「従」と判定された機器は、「主」と判定された機器と連動して動作し、基本的には単独では動作しない機器である。
消し忘れ判定部107は、主従関係判定部105で「従」と判定された機器の電源がONであり、対応する「主」となる機器の電源がOFFである場合、前記「従」と判定された機器を消し忘れであると判定する。
省エネ支援実行部108は、消し忘れ判定部107の結果を基に、例えば、表示装置1006に従機器の消し忘れを通知するためのメッセージを表示する。または、省エネ支援実行部108は、消し忘れの従機器の電源のON/OFFを制御する。これにより、省エネ支援実行部108は、電源を消し忘れている機器の省エネの支援を行う。
次に、電力制御支援装置が実行する詳細な処理を図4および図5のフローチャートを中心に説明する。
電力制御支援装置の処理は大きく2つに分けられる。一つは、図4のフローチャートに示す処理である。この処理では、一定期間の消費電力データを利用して機器間の主従関係を判定し、その結果を記憶する。もう一つは、図5のフローチャートに示す処理である。この処理では、図4のフローチャートに従って判定された機器間の主従関係を利用して、省エネ支援を行う。なお、図4に示す処理は図5に示す処理で必要なため、図5の処理の前に行われる。なお、図4に示す主従関係を判定する処理は1度だけではなく、定期的に行っても良いし、図5の処理である省エネ支援を行った後など、あるイベントに基づいて行っても良い。
はじめに主従関係の判定処理についての説明を図4のフローチャートを中心に行う。
消費電力受信部102は、各電化機器1005に取り付けられた消費電力計測装置1001から送信される、各電化機器1005の消費電力データを受信する(S401)。
消費電力受信部102は、前記受信した各電化機器1005の消費電力データを消費電力履歴記憶部103に記憶する(S402)。消費電力履歴記憶部103に記憶される消費電力データの具体例を図6に示す。消費電力データは、消費電力の計測時刻と機器ごとの消費電力の値とを含む。つまり、項目601は各電化機器1005の消費電力を計測した時刻を示し、項目602以降は各電化機器1005の消費電力を示す。なお、電化機器1005は、機器IDにより特定される。項目602、項目604および項目605は、項目601の計測時刻において計測された、機器IDが1、2および3の電化機器1005の消費電力をそれぞれ示す。例えば、図6には、計測時刻「19:00:10」(19時0分10秒)において、機器IDが1の電化機器1005の消費電力は125Wであり、機器IDが2の電化機器1005の消費電力は0であることが示されている。なお、図6では、全ての電化機器1005が同じ時刻で消費電力を計測しているものとして、計測時刻の項目を項目601のみとした。しかし、複数の電化機器1005が互いに異なる時刻において消費電力を計測している場合には、電化機器1005毎に、消費電力と計測時刻とを対応させた形式で消費電力履歴記憶部103に記憶していても良い。
なお、消費電力データ受信処理(S401)および消費電力データ記憶処理(S402)は常時行われており、必要に応じて以下のステップの処理が行われても良い。
連動機器判定部104は、消費電力履歴記憶部103に記憶される一定期間における複数の電化機器1005の消費電力データを比較することにより、連動機器である機器の判定を行う。連動機器判定部104は、判定結果を連動機器データとして機器関係記憶部106に記憶する(S403)。連動機器判定処理(S403)の詳細については後述する。
主従関係判定部105は、連動機器判定処理(S403)で連動機器と判定された2つの電化機器1005の主従関係を判定する(S404)。なお、主従関係の判定は、消費電力履歴記憶部103に記憶されている後述する機器稼働区間データと、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データとを用いて行われる。
連動機器判定部104が実行する連動機器判定処理(S403)を図7のフローチャートを用いてより詳細に説明する。
連動機器判定部104は、消費電力履歴記憶部103に記憶されているそれぞれの電化機器1005の消費電力データから、各電化機器1005が稼働している時間的な区間を抽出する(S701)。ここで、連動機器判定部104は、電化機器1005が稼働しているか否かを、各機器の消費電力が各機器に対して設定した閾値より大きいか否かで判断する。この閾値は予め設定されていても良いし、消費電力データから計算して求めても良い。また、連動機器判定部104は、電化機器1005の消費電力が一定期間(例えば5分間)以上連続して前記閾値より大きな値である場合に、その電化機器1005が稼働していると判断しても良い。また、連動機器判定部104は、電化機器1005の消費電力が一定時間以内に繰り返し前記閾値より大きくなっている場合に、その電化機器1005が続けて稼働していると判断しても良い。各電化機器1005が稼働している時間的な区間(以後、単に「稼働区間」と記述)を示すデータは、消費電力履歴記憶部103に機器稼働区間データとして記憶される。
図8は、機器稼働区間データの一例を示す図である。機器稼働区間データは、電化機器1005毎の稼働区間情報を含む。例えば、項目801は、機器IDが1の電化機器1005の稼働区間情報を示しており、項目802と項目803とを含む。項目802は、稼働区間を識別するための区間番号であり、項目803は、区間番号に対する稼働区間を示す。稼働区間は、電化機器1005の稼働開始時刻と稼働終了時刻とにより示される。例えば、機器IDが1の電化機器1005の区間番号1の稼働区間は、当該電化機器1005の稼働開始時刻が2008年3月2日6時5分10秒であり、稼働終了時刻が2008年3月2日7時36分40秒であることを示している。
連動機器判定部104は、連動機器か否かの判定を行っていない2つの電化機器1005の組合せを抽出する(S702)。
連動機器判定部104は、抽出処理(S702)で抽出した2つの電化機器1005の稼働区間を比較し、互いに重複する稼働区間が存在するか否かの判定を行う(S703)。
互いに重複する稼働区間が無い場合には(S703のNO)、連動機器判定部104は、抽出処理(S702)で抽出した2つの電化機器1005は連動機器では無いと判定する(S706)。
一方、互いに重複する稼働区間が1つ以上ある場合には(S703のYES)、連動機器判定部104は、抽出処理(S702)で抽出した2つの電化機器1005の各々について、当該電化機器1005の稼働区間の総数に対する、互いに重複する2つの電化機器1005の稼働区間の数の割合(以後、「重複区間割合」と記述)を計算する。連動機器判定部104は、計算した重複区間割合と所定の閾値とを比較する(S704)。
2つの電化機器1005についてそれぞれ計算された2つの重複区間割合のうち、いずれか一方が所定の閾値以上である場合には(S704のYES)、連動機器判定部104は、2つの電化機器1005は連動機器であると判定する(S705)。判定結果は、連動機器データとして機器関係記憶部106に記憶される。図9に機器関係記憶部106に記憶される連動機器データの一例を示す。連動機器データは、項目901〜903を含む。項目901は、連動機器と判定された機器の組合せ(以後、単に「連動機器」と記述)を識別するための連動機器番号である。項目902および項目903は、連動機器と判定された電化機器1005の名前である。例えば、連動機器番号が1の連動機器は、テレビおよび再生機器であり、テレビと再生機器とが連動していることを示している。なお、項目902および項目903には機器の名前では無く、機器IDを記憶しても良い。
一方、2つの電化機器1005に対する重複区間割合がいずれも閾値よりも小さい場合には(S704のNO)、連動機器判定部104は、連動判定対象とした2つの電化機器1005が連動機器ではないと判定する(S706)。
この判定は、重複する稼働区間が多い電化機器1005ほど、連動機器である可能性が高く、単独で稼働することを示す稼働区間が多い電化機器1005ほど、連動機器ではないという思想に基づく。このため、上記重複区間の代わりに重複区間を含む稼働区間を用いて重複区間割合を計算しても良い。
図1に示したテレビおよび再生機器の消費電力の実測値を、電化機器1005を利用しているか否かの2値で表現した結果を図10(a)および図10(b)にそれぞれ示す。図10(a)および図10(b)に示す各グラフにおいて、横軸は時間を表し、縦軸は電化機器1005が稼働しているか否かを示している。縦軸において、ONは電化機器1005が稼働していることを示し、OFFは電化機器1005が稼働していないことを示す。図10(a)に示すように、テレビに関しては、4つの稼働区間(稼働区間T1〜T4)が存在する。また、図10(b)に示すように、再生機器に関しては、4つの稼働区間(稼働区間R1〜R4)が存在する。このうち、稼働区間T1は稼働区間R1と重複区間1において時間的に重複し、稼働区間T2は稼働区間R1およびR2と重複区間2および3においてそれぞれ時間的に重複する。また、稼働区間T3は稼働区間R3と重複区間4において時間的に重複し、稼働区間T4は稼働区間R3およびR4と重複区間5および6においてそれぞれ時間的に重複する。これらより、テレビと再生機器の稼働区間数は共に4であり、重複区間数は6である。そこで、2つの電化機器1005に対する重複区間割合は共に1.5であり、例えば閾値を0.8とした場合、図10で示される2つの電化機器1005は連動機器であると判定される。
図1でデータ例を示したテレビと再生機器の組合せを図9の連動機器番号1の連動機器として以降説明を行う。
連動機器判定部104は、連動機器判定処理(S702〜S706)がまだ行われていない電化機器1005の組合せがあるかを調べる(S707)。全ての電化機器1005の組合せについて連動機器判定処理(S702〜S706)が行われていれば(S707でYES)、連動機器判定部104は処理を終了する。連動機器判定処理(S703〜S706)が行われていない電化機器1005の組合せがある場合には(S707でNO)、連動機器判定部104は、連動機器判定処理(S702〜S706)を実行する。
次に、主従関係判定部105が実行する主従関係判定処理(S404)を図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
主従関係判定部105は、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データから、主従関係を判定していない連動機器を抽出する。主従関係判定部105は、抽出した連動機器の機器稼働区間データを、消費電力履歴記憶部103より取得する(S1101)。例えば、図9の連動機器番号1の連動機器の場合、図10に示すようなグラフで表される機器稼働区間データが取得される。
主従関係判定部105は、それぞれの連動機器に対して、以下に説明するS1102からS1107の処理を実行する。これにより、主従関係判定部105は、主従関係を判定するために必要な、主機器である可能性に比例するスコア(以後、「主機器スコア」と記述)を計算する。ここで、主機器スコアを計算する対象となる機器を「スコア計算対象機器」と記述し、スコア計算対象機器と連動している機器を単に「対応機器」と記述する。
主従関係判定部105は、S1101で抽出された連動機器のうち、主機器スコアを計算していない電化機器1005を、スコア計算対象機器として決定する(S1102)。
主従関係判定部105は、スコア計算対象機器の稼働区間と重複区間がある対応機器の稼働区間を抽出することにより、区間対を作成する(S1103)。図10に示す機器稼働区間データの場合、テレビをスコア計算対象機器とすると、その結果は図12Aのようになる。また、再生機器をスコア計算対象機器とすると、その結果は図12Bのようになる。ここで、項目1201は区間対を識別するための区間対番号を示す。項目1202はスコア計算対象機器の稼働区間を示す。項目1203は、項目1202に示すスコア計算対象機器の稼働区間と重複する対応機器の稼働区間を示す。例えば、図12Aの区間番号が1の機器稼働区間データは、スコア計算対象機器の稼働区間T1と対応機器の稼働区間R1とが重複しており、稼働区間T1とR1とが区間対であることを示している。
主従関係判定部105は、S1103で抽出された全ての区間対に対して、重複の種類を判定する(S1104)。前記重複の種類の判定には、各電化機器1005の稼働区間がどのように重複しているかという情報を用いる。重複の種類と定義の一例を図13に示す。つまり、稼働区間の重複には、全重複、前重複、後重複、中重複および外重複の5つの重複があるものとする。図13では、スコア計算対象機器の稼働区間を稼働区間1301とし、対応機器の稼働区間を稼働区間1302とする。
全重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在する状態である。前重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtよりも前に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内またはそれよりも前に存在する状態である。後重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内またはそれよりも後に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲よりも後に存在する状態である。
中重複とは、以下の(i)〜(iii)のいずれかの状態を示す。つまり、(i)中重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在する状態である。また、(ii)中重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtよりも後に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δt内に存在する状態である。さらに、(iii)中重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δt内に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtよりも前に存在する状態である。
外重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲よりも前に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲よりも後に存在する状態である。
なお、上記説明で稼働開始時刻に対する時間Δtと稼働終了時刻に対する時間Δtとは異なる時間長であっても良い。
図13の定義を用いて、図12Aおよび図12Bの各区間対に対して重複の種類を判定した結果を図14Aおよび図14Bにそれぞれ示す。図14Aおよび図14Bにおいて、項目1401から項目1403は、図12Aおよび図12Bの項目1201から項目1203とそれぞれ同じ内容である。項目1404は、判定を行った各区間対の重複の種類を示す。例えば、図14Aの区間番号が1のデータは、スコア計算対象機器の稼働区間T1と対応機器の稼働区間R1との重複の種類は、後重複であることを示している。
主従関係判定部105は、S1104で判定された重複の種類に基づいて、各区間対が連動区間対か否かの判定を行い、連動区間対の数を計算する(S1105)。ここで、連動区間対とは、スコア計算対象機器と対応機器とが連動して稼働している稼働区間の対を示す。主従関係判定部105は、S1104で判定された区間対の重複の種類が「後重複」、「中重複」または「全重複」であれば、当該区間対を連動区間対であると判定する。図14に示すように、スコア計算対象機器がテレビである場合に連動区間対となるのは、区間番号1、区間番号3、区間番号4、区間番号6の区間対である。したがって、連動区間対の数は4となる。同様にスコア計算対象機器が再生機器である場合に、連動区間対となるのは、区間番号1、区間番号2、区間番号4、区間番号5の区間対である。したがって、連動区間対の数は4となる。図15Aおよび図15Bに、図10に示した各稼働区間の連動関係を図示する。図15Aは、スコア計算対象機器がテレビであり、対応機器が再生機器である場合の連動関係を示している。図15Bは、スコア計算対象機器が再生機器であり、対応機器がテレビである場合の連動関係を示している。図15Aおよび図15Bに示す各グラフにおいて、横軸は時間を表し、縦軸は電化機器1005が稼働しているか否かを示している。縦軸において、ONは電化機器1005が稼働していることを示し、OFFは電化機器1005が稼働していないことを示す。また、図中の矢印は、連動関係を示しており、ハッチングを施した稼働区間は連動区間対に含まれる稼働区間を示している。また、白地の稼働区間はいずれの連動区間対にも含まれない稼働区間(以後、「非連動稼働区間」と記述)を示している。例えば、図15Aは、稼働区間T1、T2、T3およびT4が稼働区間R1、R2、R3およびR4とそれぞれ連動しており、区間対を構成していることを示している。また、非連動稼働区間は存在しないことを示している。図15Bは、稼働区間R1が稼働区間T1およびT2の各々と連動しており、区間対を構成していることを示している。また、稼働区間R3が稼働区間T3およびT4の各々と連動しており、区間対を構成していることを示している。さらに、稼働区間R2およびR4が非連動稼働区間であることを示している。
主従関係判定部105は、S1105で判定した全ての連動区間対に含まれない稼働区間(非連動稼働区間)を抽出し、その数を計算する(S1106)。例えば、スコア計算対象機器がテレビである場合は、図15Aからも分かるように非連動稼働区間は無いため、その数は0となる。一方、スコア計算対象機器が再生機器である場合は、図15Bからも分かるように再生機器の稼働区間R2およびR4はテレビの稼働区間と重複があるにもかかわらず、連動区間対には含まれない。したがって、スコア計算対象機器が再生機器である場合の非連動稼働区間の数は2となる。
主従関係判定部105は、S1105で計算した連動区間対の数とS1106で計算した非連動稼働区間の数とを利用して、スコア計算対象機器の主機器スコアを計算する(S1107)。具体的には、連動区間対の数をα倍した値から非連動稼働区間の数をβ倍した値(α、βは共に正の実数)を引いた結果を主機器スコアとする。例えば、αとβを共に1.0とすると、テレビの主機器スコアは4.0(=1.0×(4−0))となり、再生機器の主機器スコアは2.0(=1.0×(4−2))となる。計算した主機器スコアは、例えば機器関係記憶部106に記憶される。
図16は、機器関係記憶部106に記憶される連動機器データの一例を示す図である。つまり、当該連動機器データは、項目1601から項目1605を含む。項目1601から項目1603は、図9の項目901から項目903と同じである。項目1604は、項目1602に示す電化機器1005をスコア計算対象機器とした場合の主機器スコアを示す。項目1605は、項目1603に示す電化機器1005をスコア計算対象機器とした場合の主機器スコアを示す。
主従関係判定部105は、未処理のスコア計算対象機器が無いかを判断する(S1108)。未処理のスコア計算対象機器がある場合(S1108でNO)、主従関係判定部105は、未処理のスコア計算対象機器についてS1102からS1107までの処理を行い、主機器スコアを計算する(S1102〜S1107)。
一方、未処理のスコア計算対象機器が無い場合(S1108でYES)、主従関係判定部105は、処理の対象となっている連動機器の主従関係を判定する(S1109)。具体的には、両連動機器の主機器スコアを比較し、値が大きな主機器スコアを持つ電化機器1005を主機器と判定し、値が小さい主機器スコアを持つ電化機器1005を従機器と判定する。図16の連動機器番号が1の連動機器の場合、電化機器1であるテレビの方が、電化機器2である再生機器よりも主機器スコアが大きい。このため、テレビが主機器、再生機器が従機器であると判定される。この結果は、図16に示した連動機器データに追加される。判定結果を追加したデータの一例を図17に示す。図17において、図16より追加したのは主機器の名前を記憶する項目1706および従機器の名前を記憶する項目1707のみであり、他は図16と同じである。
主従関係判定部105は、主従関係の判定が行われていない連動機器が無いか否かを判定する(S1110)。主従関係の判定が行われていない連動機器が無い場合には(S1110でYES)、主従関係判定部105は、主従関係を求める処理を終了する。一方、主従関係の判定が行われていない連動機器がある場合には(S1110でNO)、主従関係の判定が行われていない機器に対して主従関係を判定する処理を行う(S1101〜S1109)。
次に、省エネ支援処理についての説明を図5のフローチャートを中心に行う。
本実施の形態では、電源の消し忘れ機器を特定し、ユーザに知らせる、または自動的に電源を切ることを省エネ支援として行う。また、省エネ支援処理では、主従関係の判定処理で記憶されたデータを利用する。このため、以下に説明する省エネ支援処理は、上記図4、図7および図11で説明した主従関係判定処理の後に行われることが前提となる。
消費電力受信部102は、各電化機器1005に取り付けられた消費電力計測装置1001から送信される各電化機器1005の消費電力データを受信する(S501)。
消費電力受信部102は、受信した各電化機器1005の消費電力データを、消費電力履歴記憶部103に記憶する(S502)。
なお、S501およびS502で行われる消費電力データの受信処理および記憶処理は、常時行なわれており、必要に応じて以下のステップの処理を行っても良い。
以下に説明するS503からS508を通して行われる、消し忘れ機器か否かの判断は、消し忘れ判定部107により行われる。
消し忘れ判定部107は、消費電力履歴記憶部103に記憶されている消費電力データから、現在稼働している電化機器1005を抽出する(S503)。なお、稼働しているか否かの判定方法は、前述のS701と同一の方法を用いる。
消し忘れ判定部107は、機器関係記憶部106に記憶される連動機器データを利用して、S503で抽出された現在稼働している電化機器1005の中から、従機器のみを抽出する(S504)。例えば、図17の項目1707と前記現在稼働している電化機器1005とを比較することにより、現在稼働している電化機器1005のうち項目1707に登録されている従機器のみを抽出する。
消し忘れ判定部107は、S504で抽出された従機器の中から、消し忘れ判定を行う対象機器を決定する(S505)。例えば、図17の連動機器番号が1である再生機器が消し忘れ判定対象になったとする。
消し忘れ判定部107は、消費電力履歴記憶部103から消し忘れ判定対象となった電化機器1005の主機器の消費電力データを抽出し、主機器が現在稼働しているか否かの判断を行う(S506)。主機器が稼働していない場合(S506でYES)、消し忘れ判定部107は、判定対象の電化機器1005を消し忘れ機器と判定し、省エネ支援対象機器として記憶する(S507)。
一方、主機器が稼働している場合(S506でNO)、消し忘れ判定部107は、S504で抽出された稼働中の従機器のうち、消し忘れ判定を行っていない電化機器1005があるか否かの判定を行う(S508)。まだ消し忘れ判定を行っていない電化機器1005がある場合(S508でNO)、S505以下の処理を繰り返す。
消し忘れ判定を行っていない電化機器1005が無い場合(S508でYES)、消し忘れ判定部107は、対象となる全ての電化機器1005について処理を行った結果、消し忘れと判定される電化機器1005があったか否かを判定する(S509)。消し忘れと判定された電化機器1005がある場合は(S509でYES)、省エネ支援実行部108は、省エネ支援を実行する(S510)。一方、消し忘れと判定された電化機器1005が無い場合は(S509でNO)、消し忘れ判定部107および省エネ支援実行部108は、処理を終了する。
具体的な省エネ支援として、例えば、省エネ支援実行部108は、消し忘れと判定された電化機器1005の電源を切るための信号を、当該機器に送信することにより、当該機器の電源を消しても良い。また、別の支援方法として、省エネ支援実行部108は、メール等で、ユーザに消し忘れと判定された電化機器1005の省エネを支援するための情報を通知しても良い。さらに、当該情報を表示装置1006に通知し、表示させるようにしても良い。通知による表示方法は、例えば、図18Aのように、主従関係に基づいた消し忘れの表示方法であっても良いし、図18Bのように、主従関係に基づいて、主機器がOFFになってからの時間、前記時間で消費した電力、または前記消費した電力にかかる費用などを表示しても良い。
上記、省エネ支援処理の具体例を図1に示すテレビと再生機器の消費電力の測定データを利用して再度説明する。なお、テレビと再生機器は、図4のフローチャートに従い実行された処理により、テレビが主機器であり、再生機器が従機器であると判定されているものとする。現在時刻が10時であった場合、図1より、主機器であるテレビは稼働していることがわかる。このため、主機器は稼働していると判定され(S506でNO)、S508、S509と進み、消し忘れと判定された電化機器1005が無いため、操作支援は行われない。一方、現在時刻が12時の場合、主機器であるテレビが稼働しておらず、従機器である再生機器が稼働している。このため、主機器が稼働していないと判定され(S506でYES)、再生機器が省エネ支援の対象である消し忘れ機器と判定される(S507)。消し忘れ機器があるため(S509でYES)、上記のような省エネ支援処理が行われる(S510)。
なお、消し忘れ機器の省エネを支援するための情報(以下「省エネ支援情報」と記述)の通知や提示のタイミングは、機器が消し忘れであると判定したタイミングでも良いが、消し忘れ状態が一定期間以上計測されたタイミングでも良い。また、消費電力や消費電力にかかる費用が一定の値を超えたタイミングでも良い。
さらに、消し忘れと判定された電化機器1005に応じて、上記タイミングを制御しても良い。具体的には、電力が計測されている各電化機器1005に対して即時通知度合いを予め定義する。また、即時通知度合いが高い電化機器1005ほど、消し忘れであると判断してから省エネ支援情報の通知または提示を行うまでの時間を短くする。即時通知度合いは、例えば、消し忘れにより火事が発生する恐れがある電化機器1005ほど高く設定しても良い。また、各電化機器1005の消費電力が大きい電化機器1005ほど即時通知度合いを高くしても良い。
さらに、省エネ支援情報を通知する電化機器1005(表示装置1006)を即時通知度合いによって変更しても良い。具体的には、即時通知度合いの高い電化機器1005が消し忘れであると判断された場合には、省エネ支援実行部108は、消費電力データから現在稼働している電化機器1005を特定する。省エネ支援実行部108は、特定された電化機器1005の中で、表示装置1006またはスピーカーを有する電化機器1005を特定し、当該電化機器1005から映像または音声を出力する。これにより、ユーザに消し忘れ機器を通知する。
以上説明したように、本実施の形態に係る電力制御支援装置は、複数の電化機器1005の稼働履歴に基づいて、電化機器1005間の主従関係を特定する。また、主従関係に基づき消し忘れ機器を特定し、省エネ支援を行う。より具体的には、主機器がOFFの状態で従機器がONである場合に、従機器が消し忘れであると判定する。このため、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。よって、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援装置を提供することができる。
また、消費電力の値を利用して、省エネ支援を行なうことができる。このため、電化機器1005に消費電力計測装置1001を設置するだけ省エネルギー化の支援が可能となる。また、機器の製造年月やメーカー等に関係なく家庭内の多くの電化機器1005に対する省エネルギー化の支援が可能となる。
なお、本実施の形態においては、連動機器を抽出する対象となる電化機器1005として、家庭内のすべての電化機器1005を対象としていた。一方で、家庭用の電源は、複数の電源ブレーカー(電流制限器)により分類されている場合が多い。そこで、供給される電力のまとまり情報を利用して連動機器の判定に制限を設けても良い。具体的には、電源ブレーカーは、部屋単位に割り当てられている場合が多い。そこで、連動機器判定部104は、1つの電源ブレーカーから電力を供給されている電化機器1005を対象にして連動機器の判定を行う。つまり、連動機器判定部104は、他の電源ブレーカーから電力を供給されている電化機器1005との間では連動機器の判定は行なわない。
また、近年、家庭内の電化機器1005の増加に伴い、一つの電源コンセントから多くの電力を供給するためのテーブルタップが市販されている。特に、パーソナルコンピュータにおいては、USB(Universal Serial Bus)端子等により、多くの周辺機器が接続できるようになってきている。これらの周辺機器には、ACアダプター等により電力を供給する必要が多い。このため、多くのパーソナルコンピュータの周辺機器が1つのテーブルタップに接続される場合が多い。そこで、連動機器判定部104は、テーブルタップ単位で、電化機器1005に対して連動機器の判定を行っても良い。つまり、連動機器判定部104は、他のテーブルタップに接続されている電化機器1005との間では連動機器の判定は行なわない。このように、供給される電力のまとまり情報を用いて連動機器判定の対象範囲を絞り込むことにより、より精度良く連動機器判定が行える。
なお、本実施の形態においては、連動機器を判定するために、図8に示すように、重複する稼働区間を抽出した。それに加え、稼働区間の時間帯を考慮して、連動機器を判定しても良い。これにより、より有効に連動機器を判定することができる。特に、2つの電化機器1005の連動は、その家の居住者が電化機器1005を操作することにより起こる場合が多い。このことを加味すると、ユーザが家にいる時間帯において、重複する稼働区間が抽出された場合には、複数の電化機器1005が連動していると判断することができる。なお、ユーザが家にいるか否かは、ユーザが使用するPDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話のスケジュール情報から抽出するようにしても良い。
なお、本実施の形態においては、消費電力履歴から電化機器1005の主従関係を抽出している。一方で、主となる機器はテレビやパーソナルコンピュータのディスプレイ装置等のユーザに直接コンテンツを表示したり情報を提供したりする機器である場合が多い。また、主となる表示関係の電化機器1005に対して、従となる電化機器1005は多くあったり、接続が変更されたりすることが多い。このため、接続が変更されるたびに、主従関係の抽出精度が悪くなるという問題がある。そこで、主となる表示機器を、ユーザが特定し、その機器に従属する機器をシステムが自動的に検出することにより、主従関係の抽出精度を向上させるようにしても良い。
なお、本実施の形態では、消費電力に基づいて、電化機器1005の主従関係を特定し、電化機器1005の省エネルギー化を支援したが、主従関係の特定に用いるデータは消費電力に限定されるものではない。例えば、消費電流に基づいて、主従関係を特定しても良い。また、電化機器1005が稼働しているか稼働していないか(電源がONしているかOFFしているか)を示す情報に基づいて、主従関係を特定しても良い。
また、冷蔵庫のように継続的に稼働する電化機器1005は、主従関係を特定する対象の電化機器1005から除外し、省エネルギー化を行わないようにしても良い。
また、連動機器判定部104は必ずしも必須の構成要素ではなく、連動機器が予め定められていても良い。
(変形例1)
上記実施の形態において、消し忘れ判定部107で行われる、消し忘れ機器の判定処理は、主従関係判定部105が判定した主従関係を利用して行っている。これに対して、主従関係判定部105が判定した主従関係を編集できるインタフェースをユーザに提供し、ユーザが確認および編集を行った結果を利用しても良い。具体的には、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データをユーザに提示し、編集できるインタフェースを提供する。インタフェースの一例を図19に示す。図19では、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器の一覧を表示し、各連動機器に対して「編集」ボタンを用意する。ユーザは連動機器の組合せや主従関係を修正したい場合には「編集」ボタンを押下し、連動機器の組み合わせ自体を消したり、機器を変更したりする変更を行う。変更した結果は連動機器データとして機器関係記憶部106に記憶され、消し忘れ判定部107で行われる、消し忘れ判定処理に利用される。
なお、ユーザが機器の連動関係を編集できるインタフェースにおいて、一覧表示される連動機器の順番は、S704で計算した重複区間割合やS1109で計算された主従関係の判定に利用された各連動機器の主機器スコアを利用して決定しても良い。例えば、重複区間割合が小さい場合や主従関係の判定に利用された各連動機器の主機器スコアの差が小さい場合には、連動機器の判定や主従関係の判定が間違えている可能性がある。このため、これらの値が小さい連動機器をより上位に表示することにより、ユーザの修正を行いやすくしても良い。
(変形例2)
上記実施の形態において、図5のフローチャートで示される省エネ支援実行部108の処理では、現在稼働中の機器において、消し忘れ機器が抽出される。また、省エネ支援実行部108は、消し忘れ機器の電源をOFFにしたり、消し忘れ機器があることをユーザに通知したりするなどの省エネ支援をユーザに対して行う。このような省エネ支援の他に、1日や1週間、1ヶ月など一定の期間の消費電力データを用いて、消し忘れ判定に基づく省エネ支援を行っても良い。
このような、一定期間の測定データに基づく省エネ支援における処理では、以下のような処理が行われる。省エネ支援実行部108は、図5のフローチャートにおいて、S503で現在稼働中の機器を抽出する代わりに、所定の期間の消費電力データを取得し、所定期間中に実行された機器を抽出する。その後、省エネ支援実行部108は、上記実施の形態と同様に消し忘れ判定の処理を行う(S504〜508)。ただし、省エネ支援の実行処理(S509)が上記実施の形態とは異なる。省エネ支援実行部108は、所定の期間において、消し忘れ機器がある場合、省エネ支援情報をユーザに通知することにより、省エネ支援を行う。通知画面の一例を図20Aに示す。画面上には、消し忘れ判定を行った期間2001と、消し忘れ判定の結果2002とが表示されている。つまり、図20Aには、主従関係に基づく消し忘れの理由を表示した上で、機器が消し忘れ状態にあった回数や時間、消し忘れの時間で消費した電力などの情報を示している。また、画面上にはユーザが選択可能なボタン2003が表示されている。このうち、ユーザが「エコ情報」ボタンを押すと、図20Bのような画面が表示される。図20Bに示す画面上には、消し忘れ状態があった時間帯の主機器と従機器の消費電力データをグラフ化した情報2004が表示されている。この情報2004は、ユーザに具体的な消し忘れの状況を伝える。また、同図の画面上には、省エネルギー効率を示す情報2005も表示されている。情報2005は、主機器に連動させて、従機器の電源をOFF状態にした場合に節約できる電力量と、電力量を電力料金に換算した金額とを含む。なお、情報2005は、前記電力量や電力料金のほかに、電力量から計算できる二酸化炭素の排出量や電力量から計算できる二酸化炭素吸収に必要な木の本数などを表示しても良い。
なお、本変形例2による一定期間の消費電力データに基づく省エネ支援の提示タイミングは、ユーザから要求があった場合に提示しても良いし、前記一定期間に基づいて定期的に表示しても良い。また、テレビ等を含むAV(Audio/Visual)関連機器を対象とする処理を考えると、日本ではテレビの放送内容が、3ヶ月単位で変更される場合が多い。このため、ユーザの生活スタイルが3ヶ月で変更する場合がある。そこで、省エネ支援を行うタイミングや省エネ支援に利用する消費電力データ取得の期間として、例えば4月をはじめとする3ヶ月単位を考慮し、1週間単位としても良い。新たな3ヶ月に入ったときは、生活スタイルが変更しているため先週1週間のデータは利用しないようにしても良い。このように、AV機器関連を対象とする処理は、放送番組の変更周期に応じて期間を設定することにより、精度よく主従関係を抽出することが可能になる。
また、本変形例2による一定期間の消費電力データに基づく省エネ支援において、消し忘れのみでなく、待機電力に関する省エネ支援を行っても良い。具体的には、主従関係で従機器であると判定された機器が、対応する主機器がOFFの状態であるにもかかわらず待機電力が消費されていると判定した場合、従機器をコンセントから抜くことによる待機電力の削減効果を、ユーザに提示しても良い。
(変形例3)
本変形例では、上記変形例2において、省エネ支援情報の提示方法の変更を行う。つまり、省エネ支援実行部108は、ユーザに提示した省エネ支援情報と提示日時とを、省エネ支援提示情報として、消費電力履歴記憶部103に記憶する。また、省エネ支援実行部108は、新たにユーザに省エネ支援情報を提示する際に、過去の提示履歴を参照する。省エネ支援実行部108は、以前にも同様の情報提示を行っている場合、以前の情報提示がユーザの省エネ活動に寄与しなかったと判断する。このため、省エネ支援実行部108は、よりユーザが省エネを行うことに興味を持つように省エネ支援情報を変更する。
図21に消費電力履歴記憶部103に記憶される省エネ支援提示情報の履歴データの一例を示す。省エネ支援提示情報は、項目2101から項目2106を含む。項目2101は、省エネ支援情報が提示された日時を示す。項目2102は、前記提示された省エネ支援情報を生成するために利用された消費電力の計測期間を示す。項目2103および項目2104は、提示に利用された主従関係にある主機器および従機器をそれぞれ示す。項目2105は消し忘れと判定された回数と、消し忘れと判定された従機器の総消費電力量とを示す。項目2106は、省エネ支援情報として提示した情報の種類、量および提示単位を示す。項目2106に示される情報の量は、項目2102の計測期間と項目2105の総消費電力から計算される、項目2106の提示単位での情報の量である。図21の例では、提示単位が1日であるので、1日の消費電力量として3kWhが、1日の電気代として70円が記憶される。
省エネ支援実行部108は、省エネ支援情報を新たに提示する際、省エネ支援提示情報の履歴データを参照し、以前に同様の支援を行ったことがあるか否かを判定する。ここで、同様の支援とは、項目2103および項目2104の主従関係にある機器が同じで、項目2106の提示情報の変化が所定の値以下である場合を指す。同様の支援を行ったことがあると判定された場合、省エネ支援実行部108は、提示情報の種類を変更した他の省エネ支援情報をユーザに提示する。具体的には、提示情報の種類として、これまで消費電力量と電気代とを用いていた場合、消費電力量とその消費電力に対応する排出二酸化炭素の量や、消費電力に対応する排出二酸化炭素を吸収できる杉の木の本数などを用いても良い。また、提示情報の種類ではなく、提示単位を変更しても良い。例えば、提示単位として1日を1週間や1ヶ月などに変更して、対応する定時情報の量を計算してしても良い。具体例として、図20Bと同じ省エネ支援情報を、提示情報の種類と提示情報の単位を変更して提示した画面例を図22に示す。
(変形例4)
上記の実施の形態及び変形例では、判定された機器間の主従関係をもとにして、消し忘れ機器の判定を行い、その結果を用いて電源制御や情報提示を行う例について述べた。本変形例では、主従関係判定部105により判定され、機器関係記憶部106に記憶される機器間の主従関係を基にして従機器の利用予測を行い、その結果に応じた電源制御や情報提示を行う例について述べる。これは、主従関係があるということは、主機器の稼動時間内に従機器が稼動開始する確率が高いという思想に基づく。本変形例に係る省エネ支援システムは、図2に示した電力制御支援装置101の代わりに、従機器利用予測装置を備えている。図23は、本変形例に係る省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置1001および従機器利用予測装置2301の機能的な構成を示すブロック図である。従機器利用予測装置2301は、図3に示した電力制御支援装置101と比較して、消し忘れ判定部107と省エネ支援実行部108の代わりに従機器利用予測部2307を備えている点が異なる。
従機器利用予測部2307で行われる従機器の利用予測処理を図24に示すフローチャートを用いて説明する。
従機器利用予測部2307は、所定の時間間隔で消費電力受信部102により受信され、消費電力履歴気記憶部103に記憶されている各機器の消費電力データを参照する(S2301)。
従機器利用予測部2307は、S2301で参照した各機器の消費電力データから、稼動開始した機器があるか否かの判定を行う(S2302)。例えば、前回参照した各機器の消費電力の大きさと今回参照した同機器の消費電力の大きさの差分が所定以上ある機器に対して稼動開始したと判定しても良い。また、前回の各機器の参照時に消費電力の大きさが所定位置以下である機器に対し、今回参照した同機器の消費電力が所定値以上ある機器に対して稼動開始したと判定しても良い。判定の結果、稼動開始した機器が無い場合(S2302でNO)、S2301から再度、処理が実行される。
稼動開始した機器があると判定された場合(S2302でYES)、従機器利用予測部2307は、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データを参照し、S2302で稼動開始したと判定された機器が他の機器と主従関係を持つ機器であり、かつ主機器となる機器であるかを判定する(S2303)。他の機器と主従関係が無い、または、主従関係があっても従機器としかなり得ない機器であると判定された場合(S2303でNO)、S2301から再度、処理が実行される。
稼動開始したと判定された機器が主機器となりえる場合(S2303でYES)、従機器利用予測部2307は、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データを参照し、稼動開始したと判定された機器(主機器)に対応する従機器を特定する(S2304)。
従機器利用予測部2307は、S2304で特定された従機器の稼動開始時刻を予測する(S2305)。ここで予測する稼動開始時刻は、前記主機器が稼動開始した時刻以降であり、かつ主機器の利用が終了する時刻以前の時刻である。従機器利用予測部2307は、最も単純には主機器の稼動開始が確認された時刻を従機器の稼動開始時刻であると予測しても良い。また、主従関係判定部105は、図11のS1104おいて重複の種類を判定する際に、主機器の稼動開始に対して従機器がどの程度後に稼動開始するか示す遅延時間を、機器関係記憶部106に記憶しておくようにしても良い。例えば、機器関係記憶部106は、遅延時間の平均値を各機器間の主従関係判定結果と共に記憶している。従機器利用予測部2307は、主機器が稼動開始したと判定された時刻から遅延時間の平均値だけ後の時刻を、従機器の稼動開始時刻と予測しても良い。また、従機器利用予測部2307は、稼動開始時刻予測ではなく、稼動時間帯の予測を行っても良い。即ち、従機器利用予測部2307は、予測した従機器の稼動開始時刻から所定時間経過するまでの時間を従機器の予測稼動時間帯としても良い。なお、所定時間は従機器利用予測装置2301の設計者により予め設定されても良いし、所定時間として従機器に対応する主機器の平均稼働時間長を用いても良い。
従機器利用予測部2307は、前記予測した従機器の稼動開始時刻または予測稼動時間帯の予測結果をもとに、電源の制御や情報提示を行う。
電源の制御においては、従機器利用予測部2307は、例えば、従機器が利用されていないときは電化機器1005(従機器)への電源供給を行わず、前記予測稼動時間帯のみ電化機器1005(従機器)への電源供給を行う。このことにより、無駄な待機電力の削減が可能となる。
また、従機器利用予測部2307は、S2301において、各機器の電力データを参照する際に、全ての機器の消費電力の総和を計算し、その結果と従機器の稼動開始予測結果とを用いて、消費電力に関する情報を表示装置1006に出力しても良い。具体的には、従機器利用予測部2307は、主機器が起動した時点における前記全ての機器の消費電力の総和と、主機器が稼動開始したために対応する可能性が高い従機器の予測消費電力との和が、所定値より大きくなると判断した場合、その旨を示す警告を例えば図25示すような画面により表示装置1006にて表示しても良い。図25の例では、主機器が炊飯器であり、従機器がドライヤーであると想定している。この処理により、例えば家庭で利用可能な消費電力が決められており、それ以上高い電力を供給しようとするとブレーカーが落ちることを防ぐことができる。
なお、前記従機器の予測消費電力は、これまでの履歴から計算しても良い。具体的には、各機器の起動時の平均消費電力を計算した上で記憶しておき、記憶しておいた平均消費電力を、従機器の予測消費電力として用いても良い。また、上記例における全ての機器の消費電力の総和を計算する代わりに分電盤等に消費電力計測装置1001を設置し、全ての機器の消費電力の総和を把握しても良い。
なお、実施の形態およびその変形例で説明した電力制御支援装置101は、コンピュータにより実現することが可能である。図26は、電力制御支援装置101の外観図である。電力制御支援装置101は、コンピュータ34と、コンピュータ34に指示を与えるためのキーボード36およびマウス38と、コンピュータ34の演算結果等の情報を提示するためのディスプレイ32と、コンピュータ34で実行されるコンピュータプログラムを読み取るためのCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)装置40および通信モデム(図示せず)とを含む。
省エネ支援を行うためのコンピュータプログラムは、コンピュータで読取可能な媒体であるCD−ROM42に記憶され、CD−ROM装置40で読み取られる。または、コンピュータネットワーク26を通じて通信モデムで読み取られる。
図27は、電力制御支援装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ34は、CPU(Central Processing Unit)44と、ROM(Read Only Memory)46と、RAM(Random Access Memory)48と、ハードディスク50と、通信モデム52と、バス54とを含む。
CPU44は、CD−ROM装置40または通信モデム52を介して読み取られたコンピュータプログラムを実行する。ROM46は、コンピュータ34の動作に必要なコンピュータプログラムやデータを記憶する。RAM48は、コンピュータプログラム実行時のパラメータなどのデータを記憶する。ハードディスク50は、コンピュータプログラムやデータなどを記憶する。通信モデム52は、コンピュータネットワーク26を介して他のコンピュータとの通信を行なう。バス54は、CPU44、ROM46、RAM48、ハードディスク50、通信モデム52、ディスプレイ32、キーボード36、マウス38およびCD−ROM装置40を相互に接続する。CPU44で実行されるコンピュータプログラムは、図4、図5、図7および図11のフローチャートで示される処理のプログラムである。また、消費電力履歴記憶部103および機器関係記憶部106に記憶されるデータは、RAM48またはハードディスク50に記憶される。
なお、従機器利用予測装置2301も電力制御支援装置101と同様に、コンピュータにより実現することができる。
さらに、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしても良い。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
さらにまた、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしても良い。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしても良い。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしても良い。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしても良い。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしても良いし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしても良い。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、半導体メモリなどに記録したものとしても良い。また、これらの記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしても良い。
また、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしても良い。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムに従って動作するとしても良い。
また、上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記記録媒体に記録して移送することにより、または上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしても良い。
なお、上述した省エネ支援システムは、図28に示すような構成を有していても良い。つまり、図3に示した省エネ支援システムの構成においては、電力制御支援装置101内に省エネ支援実行部108が備えられていたが、図28に示す省エネ支援システムの構成においては、電力制御支援装置201は、電力制御支援装置101が備える省エネ支援実行部108以外の構成要素を備えており、省エネ支援実行部108を備えない構成であってもよい。なお、省エネ支援実行部108は、電力支援装置201の外部であって、省エネ支援システム内に設けられている。
この構成によると、電力制御支援装置201は、複数の電化機器1005の稼働履歴に基づいて、電化機器1005間の主従関係を特定する。また、主従関係に基づき消し忘れ機器を特定することができる。より具体的には、主機器がOFFの状態で従機器がONである場合に、従機器が消し忘れであると判定する。このような消し忘れの判定結果を利用することにより、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。よって、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援を行うことができる。
なお、上記実施の形態および上記変形例をそれぞれ組合せるとしても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、電化機器の省エネルギー化を支援する電力制御支援装置等に適用できる。
101、201 電力制御支援装置
102 消費電力受信部
103 消費電力履歴記憶部
104 連動機器判定部
105 主従関係判定部
106 機器関係記憶部
107 消し忘れ判定部
108 省エネ支援実行部
1001 消費電力計測装置
1002 消費電力計測部
1003 タイマー
1004 消費電力送信部
1005 電化機器
1006 表示装置
2301 従機器利用予測装置
2307 従機器利用予測部
本発明は、家庭内で利用される電化機器に対してその消費電力を減らすことによる省エネルギー(以後、「省エネ」と記述)化を支援する電力制御支援装置および電力制御支援方法に関する。
近年、家庭内では多くの電化機器(家電製品)が利用されており、家庭内での使用電力は増加傾向にある。このような状況の中、電化機器の無駄な電力消費を減らすための装置が提案されている。例えば、複数の電化機器の電源の状態を監視し、ユーザが設定したスケジュールに基づいて、各電化機器の電源のON/OFFを制御する家電製品電源管理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、既存の電化機器と電源コンセントとの間に、移動体または静体を検知するセンサを設け、センサの検知結果を利用して電化機器の電源のON/OFFを制御する電源スイッチが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−219483号公報 特開2002−90467号公報
図1に、DVDプレーヤーなどの再生機器とテレビとの消費電力の測定データの一例を示す。横軸は時間を表し、縦軸は消費電力量を表す。図1より、テレビの消費電力が小さくなったが、再生機器の消費電力は大きいままである状態が何度かあることが分かる。これはテレビの電源はOFFとなったが、再生機器の電源はOFFになっていない(ONのままである)ということを示している。再生機器で再生される映像を視聴するためには、テレビの電源がONである必要がある。このため、上記状態は再生機器の消し忘れであり、省エネ対象となる無駄な消費電力が消費されている状態であると考えられる。なお、図1において、再生機器には入力操作が一定時間ないと、電源を自動的にOFFするという機能が働いている。
特許文献1に示される従来技術では、夜間のように、通常、電化機器を使わない一定時刻以降の時間を、ユーザが予め、家電製品電源管理装置に設定することができる。これにより、家電製品電源管理装置は、設定された時間における消費電力が一定値以上の電化機器は、消し忘れであるという判定を行う。これにより、家電製品電源管理装置は、消し忘れであると判定された電化機器の電源をOFFにすることができる。しかしながら、図1に示すような再生機器のように、省エネ対象としたい期間が1日に数回あり、その時間帯が日によって変わるような機器の場合には、特許文献1で示される従来技術を適用することは困難である。なぜならば、ユーザが電化機器を消し忘れるであろう時間を予め設定することは非常に困難なためである。このため、このような場合には、電化機器の消費電力の削減を行なうことができないという問題がある。
特許文献2で示される従来技術では、検知センサの検知結果を用いて電化機器の電源のON/OFFが制御される。このため、例えば、部屋で再生機器を使用後に、電源を消し忘れたまま、続いて同じ部屋にあるパーソナルコンピュータを操作し始めた場合、センサには移動体としてのユーザが検知されている。このため、特許文献2の電源スイッチは、再生機器が消し忘れの状態であると判定することができない。よって、このような場合には、電化機器の消費電力の削減を行なうことができない。このため、特許文献1および2に示される従来技術では、電化機器の省エネルギー化の実行効率が低いという問題がある。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に係る電力制御支援装置は、電力により動作する機器の省エネルギー化を支援する電力制御支援装置であって、機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記稼働データを記憶している記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記稼働データにより示される、複数の機器の間で互いに時間的に重複する稼働区間同士の時間的な位置関係に基づいて、前記複数の機器の中から、単独で利用される主機器と、当該主機器に連動して動作する従機器とを判定する主従関係判定部と、前記記憶部に記憶されている前記複数の機器の前記稼働データに基づいて、前記主機器が稼働していないときに稼働している前記従機器を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記従機器または前記判定部により判定された前記従機器の状態に基づき処理を行う機器に、前記従機器の稼働状態に基づく前記従機器の電力制御を支援するための信号を送信する電力制御支援実行部とを備える。
この構成によると、複数の機器の稼働データ(稼働履歴)に基づいて、機器間の主従関係が特定される。また、主従関係に基づき、電源を消し忘れている従機器が判定され、判定された従機器の電力制御を支援するための信号が送信されることにより、省エネ支援が実行される。より具体的には、主機器が稼働していない状態(電源がOFFの状態)で稼働している(電源がONである)従機器が判定される。このため、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。よって、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援装置を提供することができる。
なお、本発明は、このような特徴的な処理部を備える電力制御支援装置として実現することができるだけでなく、電力制御支援装置に含まれる特徴的な処理部をステップとする電力制御支援方法として実現することができる。また、電力制御支援方法に含まれる特徴的なステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなコンピュータプログラムを、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等のコンピュータ読取可能な記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
以上のように、本発明による電力制御支援装置によれば、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。
図1は、テレビと再生機器の消費電力の計測結果の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る省エネ支援システムの概略構成を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置および電力制御支援装置の機能的な構成を示すブロック図である。 図4は、一定期間の消費電力データを利用した機器間の主従関係を求める処理を示すフローチャートである。 図5は、機器間の主従関係を利用した省エネ支援を行う処理を示すフローチャートである。 図6は、消費電力履歴記憶部に記憶される消費電力データの具体例を示す図である。 図7は、連動機器判定部で行われる処理を示すフローチャートである。 図8は、消費電力履歴記憶部に記憶される機器稼働区間データの具体例を示す図である。 図9は、機器関係記憶部に記憶される連動機器データの具体例を示す図である。 図10は、図1に示した実測値を、機器が稼働しているか否かの2値で表現した図である。 図11は、主従関係判定部で行われる処理を示すフローチャートである。 図12Aは、図10に示すデータを用いて重複がある稼働区間を抽出した結果を示す図である。 図12Bは、図10に示すデータを用いて重複がある稼働区間を抽出した結果を示す図である。 図13は、重複の種類と定義の具体例を示す図である。 図14Aは、図12Aの各区間に対する重複の種類の判定結果を示す図である。 図14Bは、図12Bの各区間に対する重複の種類の判定結果を示す図である。 図15Aは、図10に示した各稼働区間の連動関係を示す図である。 図15Bは、図10に示した各稼働区間の連動関係を示す図である。 図16は、機器関係記憶部に記憶される連動機器データの一例を示す図である。 図17は、図16に示した連動機器データに主従関係の判定結果を追加したデータの具体例を示す図である。 図18Aは、省エネ支援実行部が作成する省エネ支援のための表示画面の具体例を示す図である。 図18Bは、省エネ支援実行部が作成する省エネ支援のための表示画面の具体例を示す図である。 図19は、本発明の実施の形態の変形例1における連動機器データの編集画面の一例を示す図である。 図20Aは、本発明の実施の形態の変形例2における省エネ支援のための表示画面の一例を示す図である。 図20Bは、本発明の実施の形態の変形例2における省エネ支援のための表示画面の一例を示す図である。 図21は、本発明の実施の形態の変形例3における消費電力履歴記憶部に記憶される省エネ支援提示情報の履歴データの一例を示す図である。 図22は、本発明の実施の形態の変形例3における省エネ支援のための表示画面の一例を示す図である。 図23は、本発明の実施の形態の変形例4における省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置および従機器利用予測装置の機能的な構成を示すブロック図である。 図24は、従機器利用予測部で行われる従機器の利用予測処理のフローチャートである。 図25は、従機器利用予測部が作成する表示画面の具体例を示す図である。 図26は、コンピュータにより実現された電力制御支援装置の外観図である。 図27は、コンピュータにより実現された電力制御支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図28は、本発明の実施の形態の変形例に係る省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置および電力制御支援装置の機能的な構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態に係る省エネ支援システムの概略構成を示す図である。省エネ支援システムは、デジタルテレビや洗濯機などの家庭内に設置される複数の電化機器1005と、電力制御支援装置101とを含む。以下、電化機器1005のことを適宜、「機器」という。
各電化機器1005には、当該電化機器1005の消費電力の時系列データを計測する消費電力計測装置1001が設けられている。
電力制御支援装置101は、複数の電化機器1005で計測された消費電力の時系列データを収集し、収集した消費電力の時系列データに基づいて、電化機器1005間の主従関係を判定する。ここで、主従関係の「主」である電化機器1005(以後、「主機器」と記述)は、単独で動作する可能性のある電化機器1005を示す。また、主従関係の「従」である電化機器1005(以後、「従機器」と記述)は、対応する主機器に連動して動作し、単独で動作することが基本的には無い電化機器1005を示す。本実施の形態では、電化機器1005間の主従関係を判定する判定方法について説明する。また、判定結果を利用して、電源が消し忘れの状態にある従機器を特定し、従機器の省エネ支援を行う方法について説明する。
図3は、省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置1001および電力制御支援装置101の機能的な構成を示すブロック図である。
消費電力計測装置1001は、消費電力計測部1002と、タイマー1003と、消費電力送信部1004とを備える。
消費電力計測部1002は、消費電力を計測する対象となる電化機器1005に接続され、消費電力を計測する。消費電力は、例えば電化機器1005にかかる電圧の値と電化機器1005に流れ込む電流の値との積により計算される。消費電力計測部1002は、計測された消費電力の値とタイマー1003により取得される現在時刻とを合わせて消費電力送信部1004に送る。なお、消費電力を計測する時間間隔は事前に設定されており、タイマー1003はその時間間隔の測定にも利用される。
消費電力送信部1004は、計測された対象電化機器の消費電力の計測値および計測時刻のデータ(以後、単に「消費電力データ」と記述)を電力制御支援装置101に送信する。なお、データの送信方法は無線を利用した方法でも良いし、有線を利用した方法でも良い。
電力制御支援装置101は、消費電力受信部102と、消費電力履歴記憶部103と、連動機器判定部104と、主従関係判定部105と、機器関係記憶部106と、消し忘れ判定部107と、省エネ支援実行部108とを備える。
消費電力受信部102は、機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信し、消費電力履歴記憶部103に送る。つまり、消費電力受信部102は、各電化機器1005に取り付けられた消費電力計測装置1001から送信される各電化機器1005の消費電力データを受信し、消費電力履歴記憶部103に送る。なお、機器が稼働している状態とは、機器の電源がONになっており、所定の時間内に所定量以上の電力量を利用している状態を示す。一方、機器が駆動していない状態とは、電源がOFFになっている状態や電源がONになっている状態でも所定の時間内に所定量未満の電力量しか消費していない状態を示す。例えば、機器が稼働している状態としては、DVDプレーヤーで映像を再生している状態のように、電源がONになっており、かつ当該機器をユーザが利用している状態を示す。その他にも、DVDプレーヤーの電源がONになっているが映像は再生していない状態のように、電源がONになっており、かつ、当該機器をユーザが利用していないが利用しようと思えばすぐに利用できる状態も、機器が稼働している状態に含まれる。一方、機器が稼働していない状態とは、電源がOFFになっている状態、または、待機電力(所定の時間内に所定量未満の電力量)は消費しているような機器がスタンバイしている状態を指す。
消費電力履歴記憶部103は、消費電力受信部102から送られる各電化機器1005に対する消費電力データを記憶する。
連動機器判定部104は、消費電力履歴記憶部103に記憶される一定期間の複数の電化機器1005の消費電力データを比較し、連動機器である機器の判定を行う。連動機器判定部104は、判定結果を機器関係記憶部106に記憶する。なお、ここでの連動機器とは、同時に利用される機器の集合であり、かつ、一つの機器だけでの動作が電源の消し忘れである可能性の高い機器が含まれる機器の集合である。
主従関係判定部105は、連動機器判定部104で、連動機器であると判定された機器の集合に対して主従関係を判定し、判定結果を機器関係記憶部106に記憶する。ここで、「主」と判定された機器は「従」と判定された機器の電源がOFFであっても電源がOFFである必要は無いが、「従」と判定された機器は「主」と判定された機器の電源がOFFであるとき、電源がOFFである必要がある。つまり、「従」と判定された機器は、「主」と判定された機器と連動して動作し、基本的には単独では動作しない機器である。
消し忘れ判定部107は、主従関係判定部105で「従」と判定された機器の電源がONであり、対応する「主」となる機器の電源がOFFである場合、前記「従」と判定された機器を消し忘れであると判定する。
省エネ支援実行部108は、消し忘れ判定部107の結果を基に、例えば、表示装置1006に従機器の消し忘れを通知するためのメッセージを表示する。または、省エネ支援実行部108は、消し忘れの従機器の電源のON/OFFを制御する。これにより、省エネ支援実行部108は、電源を消し忘れている機器の省エネの支援を行う。
次に、電力制御支援装置が実行する詳細な処理を図4および図5のフローチャートを中心に説明する。
電力制御支援装置の処理は大きく2つに分けられる。一つは、図4のフローチャートに示す処理である。この処理では、一定期間の消費電力データを利用して機器間の主従関係を判定し、その結果を記憶する。もう一つは、図5のフローチャートに示す処理である。この処理では、図4のフローチャートに従って判定された機器間の主従関係を利用して、省エネ支援を行う。なお、図4に示す処理は図5に示す処理で必要なため、図5の処理の前に行われる。なお、図4に示す主従関係を判定する処理は1度だけではなく、定期的に行っても良いし、図5の処理である省エネ支援を行った後など、あるイベントに基づいて行っても良い。
はじめに主従関係の判定処理についての説明を図4のフローチャートを中心に行う。
消費電力受信部102は、各電化機器1005に取り付けられた消費電力計測装置1001から送信される、各電化機器1005の消費電力データを受信する(S401)。
消費電力受信部102は、前記受信した各電化機器1005の消費電力データを消費電力履歴記憶部103に記憶する(S402)。消費電力履歴記憶部103に記憶される消費電力データの具体例を図6に示す。消費電力データは、消費電力の計測時刻と機器ごとの消費電力の値とを含む。つまり、項目601は各電化機器1005の消費電力を計測した時刻を示し、項目602以降は各電化機器1005の消費電力を示す。なお、電化機器1005は、機器IDにより特定される。項目602、項目604および項目605は、項目601の計測時刻において計測された、機器IDが1、2および3の電化機器1005の消費電力をそれぞれ示す。例えば、図6には、計測時刻「19:00:10」(19時0分10秒)において、機器IDが1の電化機器1005の消費電力は125Wであり、機器IDが2の電化機器1005の消費電力は0であることが示されている。なお、図6では、全ての電化機器1005が同じ時刻で消費電力を計測しているものとして、計測時刻の項目を項目601のみとした。しかし、複数の電化機器1005が互いに異なる時刻において消費電力を計測している場合には、電化機器1005毎に、消費電力と計測時刻とを対応させた形式で消費電力履歴記憶部103に記憶していても良い。
なお、消費電力データ受信処理(S401)および消費電力データ記憶処理(S402)は常時行われており、必要に応じて以下のステップの処理が行われても良い。
連動機器判定部104は、消費電力履歴記憶部103に記憶される一定期間における複数の電化機器1005の消費電力データを比較することにより、連動機器である機器の判定を行う。連動機器判定部104は、判定結果を連動機器データとして機器関係記憶部106に記憶する(S403)。連動機器判定処理(S403)の詳細については後述する。
主従関係判定部105は、連動機器判定処理(S403)で連動機器と判定された2つの電化機器1005の主従関係を判定する(S404)。なお、主従関係の判定は、消費電力履歴記憶部103に記憶されている後述する機器稼働区間データと、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データとを用いて行われる。
連動機器判定部104が実行する連動機器判定処理(S403)を図7のフローチャートを用いてより詳細に説明する。
連動機器判定部104は、消費電力履歴記憶部103に記憶されているそれぞれの電化機器1005の消費電力データから、各電化機器1005が稼働している時間的な区間を抽出する(S701)。ここで、連動機器判定部104は、電化機器1005が稼働しているか否かを、各機器の消費電力が各機器に対して設定した閾値より大きいか否かで判断する。この閾値は予め設定されていても良いし、消費電力データから計算して求めても良い。また、連動機器判定部104は、電化機器1005の消費電力が一定期間(例えば5分間)以上連続して前記閾値より大きな値である場合に、その電化機器1005が稼働していると判断しても良い。また、連動機器判定部104は、電化機器1005の消費電力が一定時間以内に繰り返し前記閾値より大きくなっている場合に、その電化機器1005が続けて稼働していると判断しても良い。各電化機器1005が稼働している時間的な区間(以後、単に「稼働区間」と記述)を示すデータは、消費電力履歴記憶部103に機器稼働区間データとして記憶される。
図8は、機器稼働区間データの一例を示す図である。機器稼働区間データは、電化機器1005毎の稼働区間情報を含む。例えば、項目801は、機器IDが1の電化機器1005の稼働区間情報を示しており、項目802と項目803とを含む。項目802は、稼働区間を識別するための区間番号であり、項目803は、区間番号に対する稼働区間を示す。稼働区間は、電化機器1005の稼働開始時刻と稼働終了時刻とにより示される。例えば、機器IDが1の電化機器1005の区間番号1の稼働区間は、当該電化機器1005の稼働開始時刻が2008年3月2日6時5分10秒であり、稼働終了時刻が2008年3月2日7時36分40秒であることを示している。
連動機器判定部104は、連動機器か否かの判定を行っていない2つの電化機器1005の組合せを抽出する(S702)。
連動機器判定部104は、抽出処理(S702)で抽出した2つの電化機器1005の稼働区間を比較し、互いに重複する稼働区間が存在するか否かの判定を行う(S703)。
互いに重複する稼働区間が無い場合には(S703のNO)、連動機器判定部104は、抽出処理(S702)で抽出した2つの電化機器1005は連動機器では無いと判定する(S706)。
一方、互いに重複する稼働区間が1つ以上ある場合には(S703のYES)、連動機器判定部104は、抽出処理(S702)で抽出した2つの電化機器1005の各々について、当該電化機器1005の稼働区間の総数に対する、互いに重複する2つの電化機器1005の稼働区間の数の割合(以後、「重複区間割合」と記述)を計算する。連動機器判定部104は、計算した重複区間割合と所定の閾値とを比較する(S704)。
2つの電化機器1005についてそれぞれ計算された2つの重複区間割合のうち、いずれか一方が所定の閾値以上である場合には(S704のYES)、連動機器判定部104は、2つの電化機器1005は連動機器であると判定する(S705)。判定結果は、連動機器データとして機器関係記憶部106に記憶される。図9に機器関係記憶部106に記憶される連動機器データの一例を示す。連動機器データは、項目901〜903を含む。項目901は、連動機器と判定された機器の組合せ(以後、単に「連動機器」と記述)を識別するための連動機器番号である。項目902および項目903は、連動機器と判定された電化機器1005の名前である。例えば、連動機器番号が1の連動機器は、テレビおよび再生機器であり、テレビと再生機器とが連動していることを示している。なお、項目902および項目903には機器の名前では無く、機器IDを記憶しても良い。
一方、2つの電化機器1005に対する重複区間割合がいずれも閾値よりも小さい場合には(S704のNO)、連動機器判定部104は、連動判定対象とした2つの電化機器1005が連動機器ではないと判定する(S706)。
この判定は、重複する稼働区間が多い電化機器1005ほど、連動機器である可能性が高く、単独で稼働することを示す稼働区間が多い電化機器1005ほど、連動機器ではないという思想に基づく。このため、上記重複区間の代わりに重複区間を含む稼働区間を用いて重複区間割合を計算しても良い。
図1に示したテレビおよび再生機器の消費電力の実測値を、電化機器1005を利用しているか否かの2値で表現した結果を図10(a)および図10(b)にそれぞれ示す。図10(a)および図10(b)に示す各グラフにおいて、横軸は時間を表し、縦軸は電化機器1005が稼働しているか否かを示している。縦軸において、ONは電化機器1005が稼働していることを示し、OFFは電化機器1005が稼働していないことを示す。図10(a)に示すように、テレビに関しては、4つの稼働区間(稼働区間T1〜T4)が存在する。また、図10(b)に示すように、再生機器に関しては、4つの稼働区間(稼働区間R1〜R4)が存在する。このうち、稼働区間T1は稼働区間R1と重複区間1において時間的に重複し、稼働区間T2は稼働区間R1およびR2と重複区間2および3においてそれぞれ時間的に重複する。また、稼働区間T3は稼働区間R3と重複区間4において時間的に重複し、稼働区間T4は稼働区間R3およびR4と重複区間5および6においてそれぞれ時間的に重複する。これらより、テレビと再生機器の稼働区間数は共に4であり、重複区間数は6である。そこで、2つの電化機器1005に対する重複区間割合は共に1.5であり、例えば閾値を0.8とした場合、図10で示される2つの電化機器1005は連動機器であると判定される。
図1でデータ例を示したテレビと再生機器の組合せを図9の連動機器番号1の連動機器として以降説明を行う。
連動機器判定部104は、連動機器判定処理(S702〜S706)がまだ行われていない電化機器1005の組合せがあるかを調べる(S707)。全ての電化機器1005の組合せについて連動機器判定処理(S702〜S706)が行われていれば(S707でYES)、連動機器判定部104は処理を終了する。連動機器判定処理(S703〜S706)が行われていない電化機器1005の組合せがある場合には(S707でNO)、連動機器判定部104は、連動機器判定処理(S702〜S706)を実行する。
次に、主従関係判定部105が実行する主従関係判定処理(S404)を図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
主従関係判定部105は、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データから、主従関係を判定していない連動機器を抽出する。主従関係判定部105は、抽出した連動機器の機器稼働区間データを、消費電力履歴記憶部103より取得する(S1101)。例えば、図9の連動機器番号1の連動機器の場合、図10に示すようなグラフで表される機器稼働区間データが取得される。
主従関係判定部105は、それぞれの連動機器に対して、以下に説明するS1102からS1107の処理を実行する。これにより、主従関係判定部105は、主従関係を判定するために必要な、主機器である可能性に比例するスコア(以後、「主機器スコア」と記述)を計算する。ここで、主機器スコアを計算する対象となる機器を「スコア計算対象機器」と記述し、スコア計算対象機器と連動している機器を単に「対応機器」と記述する。
主従関係判定部105は、S1101で抽出された連動機器のうち、主機器スコアを計算していない電化機器1005を、スコア計算対象機器として決定する(S1102)。
主従関係判定部105は、スコア計算対象機器の稼働区間と重複区間がある対応機器の稼働区間を抽出することにより、区間対を作成する(S1103)。図10に示す機器稼働区間データの場合、テレビをスコア計算対象機器とすると、その結果は図12Aのようになる。また、再生機器をスコア計算対象機器とすると、その結果は図12Bのようになる。ここで、項目1201は区間対を識別するための区間対番号を示す。項目1202はスコア計算対象機器の稼働区間を示す。項目1203は、項目1202に示すスコア計算対象機器の稼働区間と重複する対応機器の稼働区間を示す。例えば、図12Aの区間番号が1の機器稼働区間データは、スコア計算対象機器の稼働区間T1と対応機器の稼働区間R1とが重複しており、稼働区間T1とR1とが区間対であることを示している。
主従関係判定部105は、S1103で抽出された全ての区間対に対して、重複の種類を判定する(S1104)。前記重複の種類の判定には、各電化機器1005の稼働区間がどのように重複しているかという情報を用いる。重複の種類と定義の一例を図13に示す。つまり、稼働区間の重複には、全重複、前重複、後重複、中重複および外重複の5つの重複があるものとする。図13では、スコア計算対象機器の稼働区間を稼働区間1301とし、対応機器の稼働区間を稼働区間1302とする。
全重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在する状態である。前重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtよりも前に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内またはそれよりも前に存在する状態である。後重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内またはそれよりも後に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲よりも後に存在する状態である。
中重複とは、以下の(i)〜(iii)のいずれかの状態を示す。つまり、(i)中重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲内に存在する状態である。また、(ii)中重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtよりも後に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δt内に存在する状態である。さらに、(iii)中重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δt内に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtよりも前に存在する状態である。
外重複とは、対応機器の稼働開始時刻がスコア計算対象機器の稼働開始時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲よりも前に存在し、かつ、対応機器の稼働終了時刻がスコア計算対象機器の稼働終了時刻を中心時刻とした時間Δtの範囲よりも後に存在する状態である。
なお、上記説明で稼働開始時刻に対する時間Δtと稼働終了時刻に対する時間Δtとは異なる時間長であっても良い。
図13の定義を用いて、図12Aおよび図12Bの各区間対に対して重複の種類を判定した結果を図14Aおよび図14Bにそれぞれ示す。図14Aおよび図14Bにおいて、項目1401から項目1403は、図12Aおよび図12Bの項目1201から項目1203とそれぞれ同じ内容である。項目1404は、判定を行った各区間対の重複の種類を示す。例えば、図14Aの区間番号が1のデータは、スコア計算対象機器の稼働区間T1と対応機器の稼働区間R1との重複の種類は、後重複であることを示している。
主従関係判定部105は、S1104で判定された重複の種類に基づいて、各区間対が連動区間対か否かの判定を行い、連動区間対の数を計算する(S1105)。ここで、連動区間対とは、スコア計算対象機器と対応機器とが連動して稼働している稼働区間の対を示す。主従関係判定部105は、S1104で判定された区間対の重複の種類が「後重複」、「中重複」または「全重複」であれば、当該区間対を連動区間対であると判定する。図14に示すように、スコア計算対象機器がテレビである場合に連動区間対となるのは、区間番号1、区間番号3、区間番号4、区間番号6の区間対である。したがって、連動区間対の数は4となる。同様にスコア計算対象機器が再生機器である場合に、連動区間対となるのは、区間番号1、区間番号2、区間番号4、区間番号5の区間対である。したがって、連動区間対の数は4となる。図15Aおよび図15Bに、図10に示した各稼働区間の連動関係を図示する。図15Aは、スコア計算対象機器がテレビであり、対応機器が再生機器である場合の連動関係を示している。図15Bは、スコア計算対象機器が再生機器であり、対応機器がテレビである場合の連動関係を示している。図15Aおよび図15Bに示す各グラフにおいて、横軸は時間を表し、縦軸は電化機器1005が稼働しているか否かを示している。縦軸において、ONは電化機器1005が稼働していることを示し、OFFは電化機器1005が稼働していないことを示す。また、図中の矢印は、連動関係を示しており、ハッチングを施した稼働区間は連動区間対に含まれる稼働区間を示している。また、白地の稼働区間はいずれの連動区間対にも含まれない稼働区間(以後、「非連動稼働区間」と記述)を示している。例えば、図15Aは、稼働区間T1、T2、T3およびT4が稼働区間R1、R2、R3およびR4とそれぞれ連動しており、区間対を構成していることを示している。また、非連動稼働区間は存在しないことを示している。図15Bは、稼働区間R1が稼働区間T1およびT2の各々と連動しており、区間対を構成していることを示している。また、稼働区間R3が稼働区間T3およびT4の各々と連動しており、区間対を構成していることを示している。さらに、稼働区間R2およびR4が非連動稼働区間であることを示している。
主従関係判定部105は、S1105で判定した全ての連動区間対に含まれない稼働区間(非連動稼働区間)を抽出し、その数を計算する(S1106)。例えば、スコア計算対象機器がテレビである場合は、図15Aからも分かるように非連動稼働区間は無いため、その数は0となる。一方、スコア計算対象機器が再生機器である場合は、図15Bからも分かるように再生機器の稼働区間R2およびR4はテレビの稼働区間と重複があるにもかかわらず、連動区間対には含まれない。したがって、スコア計算対象機器が再生機器である場合の非連動稼働区間の数は2となる。
主従関係判定部105は、S1105で計算した連動区間対の数とS1106で計算した非連動稼働区間の数とを利用して、スコア計算対象機器の主機器スコアを計算する(S1107)。具体的には、連動区間対の数をα倍した値から非連動稼働区間の数をβ倍した値(α、βは共に正の実数)を引いた結果を主機器スコアとする。例えば、αとβを共に1.0とすると、テレビの主機器スコアは4.0(=1.0×(4−0))となり、再生機器の主機器スコアは2.0(=1.0×(4−2))となる。計算した主機器スコアは、例えば機器関係記憶部106に記憶される。
図16は、機器関係記憶部106に記憶される連動機器データの一例を示す図である。つまり、当該連動機器データは、項目1601から項目1605を含む。項目1601から項目1603は、図9の項目901から項目903と同じである。項目1604は、項目1602に示す電化機器1005をスコア計算対象機器とした場合の主機器スコアを示す。項目1605は、項目1603に示す電化機器1005をスコア計算対象機器とした場合の主機器スコアを示す。
主従関係判定部105は、未処理のスコア計算対象機器が無いかを判断する(S1108)。未処理のスコア計算対象機器がある場合(S1108でNO)、主従関係判定部105は、未処理のスコア計算対象機器についてS1102からS1107までの処理を行い、主機器スコアを計算する(S1102〜S1107)。
一方、未処理のスコア計算対象機器が無い場合(S1108でYES)、主従関係判定部105は、処理の対象となっている連動機器の主従関係を判定する(S1109)。具体的には、両連動機器の主機器スコアを比較し、値が大きな主機器スコアを持つ電化機器1005を主機器と判定し、値が小さい主機器スコアを持つ電化機器1005を従機器と判定する。図16の連動機器番号が1の連動機器の場合、電化機器1であるテレビの方が、電化機器2である再生機器よりも主機器スコアが大きい。このため、テレビが主機器、再生機器が従機器であると判定される。この結果は、図16に示した連動機器データに追加される。判定結果を追加したデータの一例を図17に示す。図17において、図16より追加したのは主機器の名前を記憶する項目1706および従機器の名前を記憶する項目1707のみであり、他は図16と同じである。
主従関係判定部105は、主従関係の判定が行われていない連動機器が無いか否かを判定する(S1110)。主従関係の判定が行われていない連動機器が無い場合には(S1110でYES)、主従関係判定部105は、主従関係を求める処理を終了する。一方、主従関係の判定が行われていない連動機器がある場合には(S1110でNO)、主従関係の判定が行われていない機器に対して主従関係を判定する処理を行う(S1101〜S1109)。
次に、省エネ支援処理についての説明を図5のフローチャートを中心に行う。
本実施の形態では、電源の消し忘れ機器を特定し、ユーザに知らせる、または自動的に電源を切ることを省エネ支援として行う。また、省エネ支援処理では、主従関係の判定処理で記憶されたデータを利用する。このため、以下に説明する省エネ支援処理は、上記図4、図7および図11で説明した主従関係判定処理の後に行われることが前提となる。
消費電力受信部102は、各電化機器1005に取り付けられた消費電力計測装置1001から送信される各電化機器1005の消費電力データを受信する(S501)。
消費電力受信部102は、受信した各電化機器1005の消費電力データを、消費電力履歴記憶部103に記憶する(S502)。
なお、S501およびS502で行われる消費電力データの受信処理および記憶処理は、常時行なわれており、必要に応じて以下のステップの処理を行っても良い。
以下に説明するS503からS508を通して行われる、消し忘れ機器か否かの判断は、消し忘れ判定部107により行われる。
消し忘れ判定部107は、消費電力履歴記憶部103に記憶されている消費電力データから、現在稼働している電化機器1005を抽出する(S503)。なお、稼働しているか否かの判定方法は、前述のS701と同一の方法を用いる。
消し忘れ判定部107は、機器関係記憶部106に記憶される連動機器データを利用して、S503で抽出された現在稼働している電化機器1005の中から、従機器のみを抽出する(S504)。例えば、図17の項目1707と前記現在稼働している電化機器1005とを比較することにより、現在稼働している電化機器1005のうち項目1707に登録されている従機器のみを抽出する。
消し忘れ判定部107は、S504で抽出された従機器の中から、消し忘れ判定を行う対象機器を決定する(S505)。例えば、図17の連動機器番号が1である再生機器が消し忘れ判定対象になったとする。
消し忘れ判定部107は、消費電力履歴記憶部103から消し忘れ判定対象となった電化機器1005の主機器の消費電力データを抽出し、主機器が現在稼働しているか否かの判断を行う(S506)。主機器が稼働していない場合(S506でYES)、消し忘れ判定部107は、判定対象の電化機器1005を消し忘れ機器と判定し、省エネ支援対象機器として記憶する(S507)。
一方、主機器が稼働している場合(S506でNO)、消し忘れ判定部107は、S504で抽出された稼働中の従機器のうち、消し忘れ判定を行っていない電化機器1005があるか否かの判定を行う(S508)。まだ消し忘れ判定を行っていない電化機器1005がある場合(S508でNO)、S505以下の処理を繰り返す。
消し忘れ判定を行っていない電化機器1005が無い場合(S508でYES)、消し忘れ判定部107は、対象となる全ての電化機器1005について処理を行った結果、消し忘れと判定される電化機器1005があったか否かを判定する(S509)。消し忘れと判定された電化機器1005がある場合は(S509でYES)、省エネ支援実行部108は、省エネ支援を実行する(S510)。一方、消し忘れと判定された電化機器1005が無い場合は(S509でNO)、消し忘れ判定部107および省エネ支援実行部108は、処理を終了する。
具体的な省エネ支援として、例えば、省エネ支援実行部108は、消し忘れと判定された電化機器1005の電源を切るための信号を、当該機器に送信することにより、当該機器の電源を消しても良い。また、別の支援方法として、省エネ支援実行部108は、メール等で、ユーザに消し忘れと判定された電化機器1005の省エネを支援するための情報を通知しても良い。さらに、当該情報を表示装置1006に通知し、表示させるようにしても良い。通知による表示方法は、例えば、図18Aのように、主従関係に基づいた消し忘れの表示方法であっても良いし、図18Bのように、主従関係に基づいて、主機器がOFFになってからの時間、前記時間で消費した電力、または前記消費した電力にかかる費用などを表示しても良い。
上記、省エネ支援処理の具体例を図1に示すテレビと再生機器の消費電力の測定データを利用して再度説明する。なお、テレビと再生機器は、図4のフローチャートに従い実行された処理により、テレビが主機器であり、再生機器が従機器であると判定されているものとする。現在時刻が10時であった場合、図1より、主機器であるテレビは稼働していることがわかる。このため、主機器は稼働していると判定され(S506でNO)、S508、S509と進み、消し忘れと判定された電化機器1005が無いため、操作支援は行われない。一方、現在時刻が12時の場合、主機器であるテレビが稼働しておらず、従機器である再生機器が稼働している。このため、主機器が稼働していないと判定され(S506でYES)、再生機器が省エネ支援の対象である消し忘れ機器と判定される(S507)。消し忘れ機器があるため(S509でYES)、上記のような省エネ支援処理が行われる(S510)。
なお、消し忘れ機器の省エネを支援するための情報(以下「省エネ支援情報」と記述)の通知や提示のタイミングは、機器が消し忘れであると判定したタイミングでも良いが、消し忘れ状態が一定期間以上計測されたタイミングでも良い。また、消費電力や消費電力にかかる費用が一定の値を超えたタイミングでも良い。
さらに、消し忘れと判定された電化機器1005に応じて、上記タイミングを制御しても良い。具体的には、電力が計測されている各電化機器1005に対して即時通知度合いを予め定義する。また、即時通知度合いが高い電化機器1005ほど、消し忘れであると判断してから省エネ支援情報の通知または提示を行うまでの時間を短くする。即時通知度合いは、例えば、消し忘れにより火事が発生する恐れがある電化機器1005ほど高く設定しても良い。また、各電化機器1005の消費電力が大きい電化機器1005ほど即時通知度合いを高くしても良い。
さらに、省エネ支援情報を通知する電化機器1005(表示装置1006)を即時通知度合いによって変更しても良い。具体的には、即時通知度合いの高い電化機器1005が消し忘れであると判断された場合には、省エネ支援実行部108は、消費電力データから現在稼働している電化機器1005を特定する。省エネ支援実行部108は、特定された電化機器1005の中で、表示装置1006またはスピーカーを有する電化機器1005を特定し、当該電化機器1005から映像または音声を出力する。これにより、ユーザに消し忘れ機器を通知する。
以上説明したように、本実施の形態に係る電力制御支援装置は、複数の電化機器1005の稼働履歴に基づいて、電化機器1005間の主従関係を特定する。また、主従関係に基づき消し忘れ機器を特定し、省エネ支援を行う。より具体的には、主機器がOFFの状態で従機器がONである場合に、従機器が消し忘れであると判定する。このため、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。よって、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援装置を提供することができる。
また、消費電力の値を利用して、省エネ支援を行なうことができる。このため、電化機器1005に消費電力計測装置1001を設置するだけ省エネルギー化の支援が可能となる。また、機器の製造年月やメーカー等に関係なく家庭内の多くの電化機器1005に対する省エネルギー化の支援が可能となる。
なお、本実施の形態においては、連動機器を抽出する対象となる電化機器1005として、家庭内のすべての電化機器1005を対象としていた。一方で、家庭用の電源は、複数の電源ブレーカー(電流制限器)により分類されている場合が多い。そこで、供給される電力のまとまり情報を利用して連動機器の判定に制限を設けても良い。具体的には、電源ブレーカーは、部屋単位に割り当てられている場合が多い。そこで、連動機器判定部104は、1つの電源ブレーカーから電力を供給されている電化機器1005を対象にして連動機器の判定を行う。つまり、連動機器判定部104は、他の電源ブレーカーから電力を供給されている電化機器1005との間では連動機器の判定は行なわない。
また、近年、家庭内の電化機器1005の増加に伴い、一つの電源コンセントから多くの電力を供給するためのテーブルタップが市販されている。特に、パーソナルコンピュータにおいては、USB(Universal Serial Bus)端子等により、多くの周辺機器が接続できるようになってきている。これらの周辺機器には、ACアダプター等により電力を供給する必要が多い。このため、多くのパーソナルコンピュータの周辺機器が1つのテーブルタップに接続される場合が多い。そこで、連動機器判定部104は、テーブルタップ単位で、電化機器1005に対して連動機器の判定を行っても良い。つまり、連動機器判定部104は、他のテーブルタップに接続されている電化機器1005との間では連動機器の判定は行なわない。このように、供給される電力のまとまり情報を用いて連動機器判定の対象範囲を絞り込むことにより、より精度良く連動機器判定が行える。
なお、本実施の形態においては、連動機器を判定するために、図8に示すように、重複する稼働区間を抽出した。それに加え、稼働区間の時間帯を考慮して、連動機器を判定しても良い。これにより、より有効に連動機器を判定することができる。特に、2つの電化機器1005の連動は、その家の居住者が電化機器1005を操作することにより起こる場合が多い。このことを加味すると、ユーザが家にいる時間帯において、重複する稼働区間が抽出された場合には、複数の電化機器1005が連動していると判断することができる。なお、ユーザが家にいるか否かは、ユーザが使用するPDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話のスケジュール情報から抽出するようにしても良い。
なお、本実施の形態においては、消費電力履歴から電化機器1005の主従関係を抽出している。一方で、主となる機器はテレビやパーソナルコンピュータのディスプレイ装置等のユーザに直接コンテンツを表示したり情報を提供したりする機器である場合が多い。また、主となる表示関係の電化機器1005に対して、従となる電化機器1005は多くあったり、接続が変更されたりすることが多い。このため、接続が変更されるたびに、主従関係の抽出精度が悪くなるという問題がある。そこで、主となる表示機器を、ユーザが特定し、その機器に従属する機器をシステムが自動的に検出することにより、主従関係の抽出精度を向上させるようにしても良い。
なお、本実施の形態では、消費電力に基づいて、電化機器1005の主従関係を特定し、電化機器1005の省エネルギー化を支援したが、主従関係の特定に用いるデータは消費電力に限定されるものではない。例えば、消費電流に基づいて、主従関係を特定しても良い。また、電化機器1005が稼働しているか稼働していないか(電源がONしているかOFFしているか)を示す情報に基づいて、主従関係を特定しても良い。
また、冷蔵庫のように継続的に稼働する電化機器1005は、主従関係を特定する対象の電化機器1005から除外し、省エネルギー化を行わないようにしても良い。
また、連動機器判定部104は必ずしも必須の構成要素ではなく、連動機器が予め定められていても良い。
(変形例1)
上記実施の形態において、消し忘れ判定部107で行われる、消し忘れ機器の判定処理は、主従関係判定部105が判定した主従関係を利用して行っている。これに対して、主従関係判定部105が判定した主従関係を編集できるインタフェースをユーザに提供し、ユーザが確認および編集を行った結果を利用しても良い。具体的には、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データをユーザに提示し、編集できるインタフェースを提供する。インタフェースの一例を図19に示す。図19では、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器の一覧を表示し、各連動機器に対して「編集」ボタンを用意する。ユーザは連動機器の組合せや主従関係を修正したい場合には「編集」ボタンを押下し、連動機器の組み合わせ自体を消したり、機器を変更したりする変更を行う。変更した結果は連動機器データとして機器関係記憶部106に記憶され、消し忘れ判定部107で行われる、消し忘れ判定処理に利用される。
なお、ユーザが機器の連動関係を編集できるインタフェースにおいて、一覧表示される連動機器の順番は、S704で計算した重複区間割合やS1109で計算された主従関係の判定に利用された各連動機器の主機器スコアを利用して決定しても良い。例えば、重複区間割合が小さい場合や主従関係の判定に利用された各連動機器の主機器スコアの差が小さい場合には、連動機器の判定や主従関係の判定が間違えている可能性がある。このため、これらの値が小さい連動機器をより上位に表示することにより、ユーザの修正を行いやすくしても良い。
(変形例2)
上記実施の形態において、図5のフローチャートで示される省エネ支援実行部108の処理では、現在稼働中の機器において、消し忘れ機器が抽出される。また、省エネ支援実行部108は、消し忘れ機器の電源をOFFにしたり、消し忘れ機器があることをユーザに通知したりするなどの省エネ支援をユーザに対して行う。このような省エネ支援の他に、1日や1週間、1ヶ月など一定の期間の消費電力データを用いて、消し忘れ判定に基づく省エネ支援を行っても良い。
このような、一定期間の測定データに基づく省エネ支援における処理では、以下のような処理が行われる。省エネ支援実行部108は、図5のフローチャートにおいて、S503で現在稼働中の機器を抽出する代わりに、所定の期間の消費電力データを取得し、所定期間中に実行された機器を抽出する。その後、省エネ支援実行部108は、上記実施の形態と同様に消し忘れ判定の処理を行う(S504〜508)。ただし、省エネ支援の実行処理(S509)が上記実施の形態とは異なる。省エネ支援実行部108は、所定の期間において、消し忘れ機器がある場合、省エネ支援情報をユーザに通知することにより、省エネ支援を行う。通知画面の一例を図20Aに示す。画面上には、消し忘れ判定を行った期間2001と、消し忘れ判定の結果2002とが表示されている。つまり、図20Aには、主従関係に基づく消し忘れの理由を表示した上で、機器が消し忘れ状態にあった回数や時間、消し忘れの時間で消費した電力などの情報を示している。また、画面上にはユーザが選択可能なボタン2003が表示されている。このうち、ユーザが「エコ情報」ボタンを押すと、図20Bのような画面が表示される。図20Bに示す画面上には、消し忘れ状態があった時間帯の主機器と従機器の消費電力データをグラフ化した情報2004が表示されている。この情報2004は、ユーザに具体的な消し忘れの状況を伝える。また、同図の画面上には、省エネルギー効率を示す情報2005も表示されている。情報2005は、主機器に連動させて、従機器の電源をOFF状態にした場合に節約できる電力量と、電力量を電力料金に換算した金額とを含む。なお、情報2005は、前記電力量や電力料金のほかに、電力量から計算できる二酸化炭素の排出量や電力量から計算できる二酸化炭素吸収に必要な木の本数などを表示しても良い。
なお、本変形例2による一定期間の消費電力データに基づく省エネ支援の提示タイミングは、ユーザから要求があった場合に提示しても良いし、前記一定期間に基づいて定期的に表示しても良い。また、テレビ等を含むAV(Audio/Visual)関連機器を対象とする処理を考えると、日本ではテレビの放送内容が、3ヶ月単位で変更される場合が多い。このため、ユーザの生活スタイルが3ヶ月で変更する場合がある。そこで、省エネ支援を行うタイミングや省エネ支援に利用する消費電力データ取得の期間として、例えば4月をはじめとする3ヶ月単位を考慮し、1週間単位としても良い。新たな3ヶ月に入ったときは、生活スタイルが変更しているため先週1週間のデータは利用しないようにしても良い。このように、AV機器関連を対象とする処理は、放送番組の変更周期に応じて期間を設定することにより、精度よく主従関係を抽出することが可能になる。
また、本変形例2による一定期間の消費電力データに基づく省エネ支援において、消し忘れのみでなく、待機電力に関する省エネ支援を行っても良い。具体的には、主従関係で従機器であると判定された機器が、対応する主機器がOFFの状態であるにもかかわらず待機電力が消費されていると判定した場合、従機器をコンセントから抜くことによる待機電力の削減効果を、ユーザに提示しても良い。
(変形例3)
本変形例では、上記変形例2において、省エネ支援情報の提示方法の変更を行う。つまり、省エネ支援実行部108は、ユーザに提示した省エネ支援情報と提示日時とを、省エネ支援提示情報として、消費電力履歴記憶部103に記憶する。また、省エネ支援実行部108は、新たにユーザに省エネ支援情報を提示する際に、過去の提示履歴を参照する。省エネ支援実行部108は、以前にも同様の情報提示を行っている場合、以前の情報提示がユーザの省エネ活動に寄与しなかったと判断する。このため、省エネ支援実行部108は、よりユーザが省エネを行うことに興味を持つように省エネ支援情報を変更する。
図21に消費電力履歴記憶部103に記憶される省エネ支援提示情報の履歴データの一例を示す。省エネ支援提示情報は、項目2101から項目2106を含む。項目2101は、省エネ支援情報が提示された日時を示す。項目2102は、前記提示された省エネ支援情報を生成するために利用された消費電力の計測期間を示す。項目2103および項目2104は、提示に利用された主従関係にある主機器および従機器をそれぞれ示す。項目2105は消し忘れと判定された回数と、消し忘れと判定された従機器の総消費電力量とを示す。項目2106は、省エネ支援情報として提示した情報の種類、量および提示単位を示す。項目2106に示される情報の量は、項目2102の計測期間と項目2105の総消費電力から計算される、項目2106の提示単位での情報の量である。図21の例では、提示単位が1日であるので、1日の消費電力量として3kWhが、1日の電気代として70円が記憶される。
省エネ支援実行部108は、省エネ支援情報を新たに提示する際、省エネ支援提示情報の履歴データを参照し、以前に同様の支援を行ったことがあるか否かを判定する。ここで、同様の支援とは、項目2103および項目2104の主従関係にある機器が同じで、項目2106の提示情報の変化が所定の値以下である場合を指す。同様の支援を行ったことがあると判定された場合、省エネ支援実行部108は、提示情報の種類を変更した他の省エネ支援情報をユーザに提示する。具体的には、提示情報の種類として、これまで消費電力量と電気代とを用いていた場合、消費電力量とその消費電力に対応する排出二酸化炭素の量や、消費電力に対応する排出二酸化炭素を吸収できる杉の木の本数などを用いても良い。また、提示情報の種類ではなく、提示単位を変更しても良い。例えば、提示単位として1日を1週間や1ヶ月などに変更して、対応する定時情報の量を計算してしても良い。具体例として、図20Bと同じ省エネ支援情報を、提示情報の種類と提示情報の単位を変更して提示した画面例を図22に示す。
(変形例4)
上記の実施の形態及び変形例では、判定された機器間の主従関係をもとにして、消し忘れ機器の判定を行い、その結果を用いて電源制御や情報提示を行う例について述べた。本変形例では、主従関係判定部105により判定され、機器関係記憶部106に記憶される機器間の主従関係を基にして従機器の利用予測を行い、その結果に応じた電源制御や情報提示を行う例について述べる。これは、主従関係があるということは、主機器の稼動時間内に従機器が稼動開始する確率が高いという思想に基づく。本変形例に係る省エネ支援システムは、図2に示した電力制御支援装置101の代わりに、従機器利用予測装置を備えている。図23は、本変形例に係る省エネ支援システムに含まれる消費電力計測装置1001および従機器利用予測装置2301の機能的な構成を示すブロック図である。従機器利用予測装置2301は、図3に示した電力制御支援装置101と比較して、消し忘れ判定部107と省エネ支援実行部108の代わりに従機器利用予測部2307を備えている点が異なる。
従機器利用予測部2307で行われる従機器の利用予測処理を図24に示すフローチャートを用いて説明する。
従機器利用予測部2307は、所定の時間間隔で消費電力受信部102により受信され、消費電力履歴気記憶部103に記憶されている各機器の消費電力データを参照する(S2301)。
従機器利用予測部2307は、S2301で参照した各機器の消費電力データから、稼動開始した機器があるか否かの判定を行う(S2302)。例えば、前回参照した各機器の消費電力の大きさと今回参照した同機器の消費電力の大きさの差分が所定以上ある機器に対して稼動開始したと判定しても良い。また、前回の各機器の参照時に消費電力の大きさが所定位置以下である機器に対し、今回参照した同機器の消費電力が所定値以上ある機器に対して稼動開始したと判定しても良い。判定の結果、稼動開始した機器が無い場合(S2302でNO)、S2301から再度、処理が実行される。
稼動開始した機器があると判定された場合(S2302でYES)、従機器利用予測部2307は、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データを参照し、S2302で稼動開始したと判定された機器が他の機器と主従関係を持つ機器であり、かつ主機器となる機器であるかを判定する(S2303)。他の機器と主従関係が無い、または、主従関係があっても従機器としかなり得ない機器であると判定された場合(S2303でNO)、S2301から再度、処理が実行される。
稼動開始したと判定された機器が主機器となりえる場合(S2303でYES)、従機器利用予測部2307は、機器関係記憶部106に記憶されている連動機器データを参照し、稼動開始したと判定された機器(主機器)に対応する従機器を特定する(S2304)。
従機器利用予測部2307は、S2304で特定された従機器の稼動開始時刻を予測する(S2305)。ここで予測する稼動開始時刻は、前記主機器が稼動開始した時刻以降であり、かつ主機器の利用が終了する時刻以前の時刻である。従機器利用予測部2307は、最も単純には主機器の稼動開始が確認された時刻を従機器の稼動開始時刻であると予測しても良い。また、主従関係判定部105は、図11のS1104おいて重複の種類を判定する際に、主機器の稼動開始に対して従機器がどの程度後に稼動開始するか示す遅延時間を、機器関係記憶部106に記憶しておくようにしても良い。例えば、機器関係記憶部106は、遅延時間の平均値を各機器間の主従関係判定結果と共に記憶している。従機器利用予測部2307は、主機器が稼動開始したと判定された時刻から遅延時間の平均値だけ後の時刻を、従機器の稼動開始時刻と予測しても良い。また、従機器利用予測部2307は、稼動開始時刻予測ではなく、稼動時間帯の予測を行っても良い。即ち、従機器利用予測部2307は、予測した従機器の稼動開始時刻から所定時間経過するまでの時間を従機器の予測稼動時間帯としても良い。なお、所定時間は従機器利用予測装置2301の設計者により予め設定されても良いし、所定時間として従機器に対応する主機器の平均稼働時間長を用いても良い。
従機器利用予測部2307は、前記予測した従機器の稼動開始時刻または予測稼動時間帯の予測結果をもとに、電源の制御や情報提示を行う。
電源の制御においては、従機器利用予測部2307は、例えば、従機器が利用されていないときは電化機器1005(従機器)への電源供給を行わず、前記予測稼動時間帯のみ電化機器1005(従機器)への電源供給を行う。このことにより、無駄な待機電力の削減が可能となる。
また、従機器利用予測部2307は、S2301において、各機器の電力データを参照する際に、全ての機器の消費電力の総和を計算し、その結果と従機器の稼動開始予測結果とを用いて、消費電力に関する情報を表示装置1006に出力しても良い。具体的には、従機器利用予測部2307は、主機器が起動した時点における前記全ての機器の消費電力の総和と、主機器が稼動開始したために対応する可能性が高い従機器の予測消費電力との和が、所定値より大きくなると判断した場合、その旨を示す警告を例えば図25示すような画面により表示装置1006にて表示しても良い。図25の例では、主機器が炊飯器であり、従機器がドライヤーであると想定している。この処理により、例えば家庭で利用可能な消費電力が決められており、それ以上高い電力を供給しようとするとブレーカーが落ちることを防ぐことができる。
なお、前記従機器の予測消費電力は、これまでの履歴から計算しても良い。具体的には、各機器の起動時の平均消費電力を計算した上で記憶しておき、記憶しておいた平均消費電力を、従機器の予測消費電力として用いても良い。また、上記例における全ての機器の消費電力の総和を計算する代わりに分電盤等に消費電力計測装置1001を設置し、全ての機器の消費電力の総和を把握しても良い。
なお、実施の形態およびその変形例で説明した電力制御支援装置101は、コンピュータにより実現することが可能である。図26は、電力制御支援装置101の外観図である。電力制御支援装置101は、コンピュータ34と、コンピュータ34に指示を与えるためのキーボード36およびマウス38と、コンピュータ34の演算結果等の情報を提示するためのディスプレイ32と、コンピュータ34で実行されるコンピュータプログラムを読み取るためのCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)装置40および通信モデム(図示せず)とを含む。
省エネ支援を行うためのコンピュータプログラムは、コンピュータで読取可能な媒体であるCD−ROM42に記憶され、CD−ROM装置40で読み取られる。または、コンピュータネットワーク26を通じて通信モデムで読み取られる。
図27は、電力制御支援装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ34は、CPU(Central Processing Unit)44と、ROM(Read Only Memory)46と、RAM(Random Access Memory)48と、ハードディスク50と、通信モデム52と、バス54とを含む。
CPU44は、CD−ROM装置40または通信モデム52を介して読み取られたコンピュータプログラムを実行する。ROM46は、コンピュータ34の動作に必要なコンピュータプログラムやデータを記憶する。RAM48は、コンピュータプログラム実行時のパラメータなどのデータを記憶する。ハードディスク50は、コンピュータプログラムやデータなどを記憶する。通信モデム52は、コンピュータネットワーク26を介して他のコンピュータとの通信を行なう。バス54は、CPU44、ROM46、RAM48、ハードディスク50、通信モデム52、ディスプレイ32、キーボード36、マウス38およびCD−ROM装置40を相互に接続する。CPU44で実行されるコンピュータプログラムは、図4、図5、図7および図11のフローチャートで示される処理のプログラムである。また、消費電力履歴記憶部103および機器関係記憶部106に記憶されるデータは、RAM48またはハードディスク50に記憶される。
なお、従機器利用予測装置2301も電力制御支援装置101と同様に、コンピュータにより実現することができる。
さらに、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしても良い。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
さらにまた、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしても良い。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしても良い。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしても良い。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしても良い。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしても良いし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしても良い。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、半導体メモリなどに記録したものとしても良い。また、これらの記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしても良い。
また、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしても良い。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムに従って動作するとしても良い。
また、上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記記録媒体に記録して移送することにより、または上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしても良い。
なお、上述した省エネ支援システムは、図28に示すような構成を有していても良い。つまり、図3に示した省エネ支援システムの構成においては、電力制御支援装置101内に省エネ支援実行部108が備えられていたが、図28に示す省エネ支援システムの構成においては、電力制御支援装置201は、電力制御支援装置101が備える省エネ支援実行部108以外の構成要素を備えており、省エネ支援実行部108を備えない構成であってもよい。なお、省エネ支援実行部108は、電力支援装置201の外部であって、省エネ支援システム内に設けられている。
この構成によると、電力制御支援装置201は、複数の電化機器1005の稼働履歴に基づいて、電化機器1005間の主従関係を特定する。また、主従関係に基づき消し忘れ機器を特定することができる。より具体的には、主機器がOFFの状態で従機器がONである場合に、従機器が消し忘れであると判定する。このような消し忘れの判定結果を利用することにより、一時的な消し忘れに加え、慢性的な消し忘れに対する消費電力の削減を可能とする省エネ支援を行うことができる。よって、電化機器の省エネルギー化の実行効率が高い電力制御支援を行うことができる。
なお、上記実施の形態および上記変形例をそれぞれ組合せるとしても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、電化機器の省エネルギー化を支援する電力制御支援装置等に適用できる。
101、201 電力制御支援装置
102 消費電力受信部
103 消費電力履歴記憶部
104 連動機器判定部
105 主従関係判定部
106 機器関係記憶部
107 消し忘れ判定部
108 省エネ支援実行部
1001 消費電力計測装置
1002 消費電力計測部
1003 タイマー
1004 消費電力送信部
1005 電化機器
1006 表示装置
2301 従機器利用予測装置
2307 従機器利用予測部

Claims (17)

  1. 機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信する受信部と、
    前記受信部が受信した前記稼働データを記憶している記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている前記稼働データにより示される、複数の機器の間で互いに時間的に重複する稼働区間同士の時間的な位置関係に基づいて、前記複数の機器の中から、単独で利用される主機器と、当該主機器に連動して動作する従機器とを判定する主従関係判定部と、
    前記記憶部に記憶されている前記複数の機器の前記稼働データに基づいて、前記主機器が稼働していないときに稼働している前記従機器を判定する判定部と、
    前記判定部により判定された前記従機器または前記判定部により判定された前記従機器の状態に基づき処理を行う機器に、前記従機器の稼働状態に基づく前記従機器の電力制御を支援するための信号を送信する電力制御支援実行部と
    を備える電力制御支援装置。
  2. 前記主従関係判定部は、前記複数の機器の互いに重複する稼働区間により示される各機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻が、予め定められた主機器および従機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻のパターンに一致するか否かを判定することにより、前記複数の機器から前記主機器と前記従機器とを判定する
    請求項1記載の電力制御支援装置。
  3. 前記主従関係判定部は、前記複数の機器の各々について、当該機器を主機器と想定した場合に、当該機器と他の機器との互いに重複する稼働区間により示される各機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻が、予め定められた主機器および従機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻のパターンに一致するほど、前記主機器と想定した当該機器を前記主機器と判定する
    請求項2記載の電力制御支援装置。
  4. 前記主従関係判定部は、さらに、前記複数の機器の各々について、当該機器の稼働区間のうち、当該機器を主機器と想定した場合に、当該機器と他の機器との互いに重複する稼働区間により示される各機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻が、予め定められた主機器および従機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻のパターンに一致しない稼働区間の数が多いほど、当該機器を従機器と判定する
    請求項3記載の電力制御支援装置。
  5. 前記予め定められた主機器および従機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻のパターンは、前記従機器の稼働開始時刻が前記主機器の稼働開始時刻から第1所定時間内に存在し、かつ、前記従機器の稼働終了時刻が前記主機器の稼働開始時刻から第2所定時間内に存在するパターンである
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力制御支援装置。
  6. 前記予め定められた主機器および従機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻のパターンは、前記従機器の稼働開始時刻が前記主機器の稼働開始時刻から第1所定時間内または前記主機器の稼働開始時刻よりも後に存在し、かつ、前記従機器の稼働終了時刻が前記主機器の稼働終了時刻から第2所定時間よりも後に存在するパターンである
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力制御支援装置。
  7. 前記予め定められた主機器および従機器の稼働開始時刻および稼働終了時刻のパターンは、(i)前記従機器の稼働開始時刻が前記主機器の稼働開始時刻から第1所定時間よりも後に存在し、かつ、前記従機器の稼働終了時刻が前記主機器の稼働終了時刻から第2所定時間よりも前に存在するパターンであるか、(ii)前記従機器の稼働開始時刻が前記主機器の稼働開始時刻から第1所定時間よりも後に存在し、かつ、前記従機器の稼働終了時刻が前記主機器の稼働終了時刻から第2所定時間内に存在するパターンであるか、または、(iii)前記従機器の稼働開始時刻が前記主機器の稼働開始時刻から第1所定時間内に存在し、かつ、前記従機器の稼働終了時刻が前記主機器の稼働終了時刻から第2所定時間よりも前に存在するパターンである
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力制御支援装置。
  8. さらに、前記記憶部に記憶されている複数の機器の前記稼働データを用いて、各機器の稼働区間を判定し、2つの機器の稼働区間が互いに重複するほど、当該2つの機器は連動していると判定する連動機器判定部を備え、
    前記主従関係判定部は、前記連動機器判定部により連動していると判定された前記2つの機器の中から、前記主機器と前記従機器とを判定する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力制御支援装置。
  9. 前記連動機器判定部は、2つの機器の稼働区間の重複数が多いほど、当該2つの機器は連動していると判定する
    請求項8記載の電力制御支援装置。
  10. 前記連動機器判定部は、2つの機器の稼働区間のうち、一方の機器の稼働区間の総数に対する、互いに重複する前記2つの機器の稼働区間の数の割合が大きいほど、当該2つの機器は連動していると判定する
    請求項8記載の電力制御支援装置。
  11. 前記連動機器判定部は、前記複数の機器の設置場所にユーザが居る所定の時間帯における前記複数の機器の前記稼働データを用いて、各機器の稼働区間を判定し、2つの機器の稼働区間が互いに重複するほど、当該2つの機器は連動していると判定する
    請求項8〜10のいずれか1項に記載の電力制御支援装置。
  12. 前記連動機器判定部は、電流の通過経路に関する予め定められたグループに含まれる前記複数の機器の前記稼働データを用いて、当該グループに含まれる各機器の稼働区間を判定し、2つの機器の稼働区間が互いに重複するほど、当該2つの機器は連動していると判定する
    請求項8〜11のいずれか1項に記載の電力制御支援装置。
  13. 前記電流の通過経路に関する予め定められたグループでは、同一の電流制限器に接続された機器が同一のグループとされる
    請求項12記載の電力制御支援装置。
  14. 前記電力制御支援実行部は、前記判定部により判定された前記従機器の省エネルギーの支援を促す第1メッセージを表示装置に表示した後に、当該従機器の使用電力量の改善が見られない場合には、前記第1メッセージとは異なる当該従機器の省エネルギーの支援を促す第2メッセージを前記表示装置に表示する
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の電力制御支援装置。
  15. 機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データと当該機器の消費電力データとを受信する受信部と、
    前記受信部が受信した前記稼働データを記憶している記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている前記稼働データにより示される、複数の機器の間で互いに時間的に重複する稼働区間同士の時間的な位置関係に基づいて、前記複数の機器の中から、単独で利用される主機器と、当該主機器に連動して動作する従機器とを判定する主従関係判定部と、
    受信した機器ごとの消費電力データおよび前記主従関係判定部での判定結果に基づいて、稼動を開始した主機器に対応する従機器の特定および当該従機器の稼動開始時刻または稼動時間帯の予測を行い、予測した前記稼動開始時刻または前記稼動時間帯に基づいて、当該従機器の電力制御を支援する従機器利用予測部と
    を備える従機器利用予測装置。
  16. 機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信し、
    受信された前記稼働データにより示される、複数の機器の間で互いに時間的に重複する稼働区間同士の時間的な位置関係に基づいて、前記複数の機器の中から、単独で利用される主機器と、当該主機器に連動して動作する従機器とを判定し、
    受信された前記複数の機器の前記稼働データに基づいて、前記主機器が稼働していないときに稼働している前記従機器を判定し、
    判定された前記従機器または判定された前記従機器の状態に基づき処理を行う機器に、前記従機器の稼働状態に基づく前記従機器の電力制御を支援するための信号を送信する
    電力制御支援方法。
  17. コンピュータに、
    機器毎に、当該機器が稼働している時間的な区間である稼働区間を示すための稼働データを受信させ、
    受信された前記稼働データにより示される、複数の機器の間で互いに時間的に重複する稼働区間同士の時間的な位置関係に基づいて、前記複数の機器の中から、単独で利用される主機器と、当該主機器に連動して動作する従機器とを判定させ、
    受信された前記複数の機器の前記稼働データに基づいて、前記主機器が稼働していないときに稼働している前記従機器を判定させ、
    判定された前記従機器または判定された前記従機器の状態に基づき処理を行う機器に、前記従機器の稼働状態に基づく前記従機器の電力制御を支援するための信号を送信する
    プログラム。
JP2010535145A 2009-06-25 2010-06-15 電力制御支援装置および電力制御支援方法 Active JP4703784B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010535145A JP4703784B2 (ja) 2009-06-25 2010-06-15 電力制御支援装置および電力制御支援方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009151580 2009-06-25
JP2009151580 2009-06-25
JP2010535145A JP4703784B2 (ja) 2009-06-25 2010-06-15 電力制御支援装置および電力制御支援方法
PCT/JP2010/003953 WO2010150480A1 (ja) 2009-06-25 2010-06-15 電力制御支援装置および電力制御支援方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4703784B2 JP4703784B2 (ja) 2011-06-15
JPWO2010150480A1 true JPWO2010150480A1 (ja) 2012-12-06

Family

ID=43386269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010535145A Active JP4703784B2 (ja) 2009-06-25 2010-06-15 電力制御支援装置および電力制御支援方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8549334B2 (ja)
JP (1) JP4703784B2 (ja)
CN (1) CN102227740B (ja)
WO (1) WO2010150480A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9075408B2 (en) * 2009-11-16 2015-07-07 Applied Materials, Inc. Energy savings and global gas emissions monitoring and display
WO2011111348A1 (ja) * 2010-03-08 2011-09-15 パナソニック株式会社 利用開始区間予測装置及び利用開始区間予測方法
US20120143539A1 (en) * 2010-12-02 2012-06-07 Damian Krause Energy Monitor
JP4775516B1 (ja) 2011-03-14 2011-09-21 オムロン株式会社 制御装置、制御方法、プログラム、記録媒体
JP5734157B2 (ja) * 2011-10-14 2015-06-10 三菱電機株式会社 設備制御システム、電力管理システム、設備制御装置、及び設備制御方法
JP6051764B2 (ja) * 2011-11-21 2016-12-27 株式会社リコー レポート作成装置、レポート作成システム及びレポート作成プログラム
JP5888019B2 (ja) * 2011-12-12 2016-03-16 オムロン株式会社 制御装置、制御方法、プログラムおよび記録媒体
KR101877913B1 (ko) * 2011-12-20 2018-08-10 한국전자통신연구원 전기기기를 자동 감지하는 전원 콘센트, 이를 이용한 에너지 관리 시스템 및 방법
JP6047894B2 (ja) * 2012-01-12 2016-12-21 オムロン株式会社 シミュレーション装置、シミュレーション方法、プログラムおよび記録媒体
CA2864758A1 (en) * 2012-01-20 2013-08-25 Energy Aware Technology Inc. System and method of compiling and organizing power consumption data and converting such data into one or more user actionable formats
JP5849801B2 (ja) * 2012-03-21 2016-02-03 富士通株式会社 電力供給装置および制御方法
JP6056002B2 (ja) * 2012-08-08 2017-01-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 洗濯機通信システム
US9207270B2 (en) * 2012-08-31 2015-12-08 Elwha Llc Method and apparatus for measuring negawatt usage of an appliance
JP6294224B2 (ja) * 2012-12-28 2018-03-14 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America 制御方法
CN103309317B (zh) * 2013-05-31 2015-09-09 上海华力微电子有限公司 自动化生产线主设备状态的监控方法及监控系统
ES2637197T3 (es) * 2013-06-27 2017-10-11 iHaus AG Dispositivo y procedimiento para controlar aparatos y sistemas electrónicamente controlables en edificios públicos y privados
US9762407B2 (en) 2013-09-12 2017-09-12 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Information notification method
JP6191973B2 (ja) * 2013-12-10 2017-09-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 稼働状態判定装置、プログラム
JP6076242B2 (ja) * 2013-12-20 2017-02-08 三菱電機株式会社 配電系統の負荷予測装置および配電系統の負荷予測方法
JP6749120B2 (ja) * 2016-03-30 2020-09-02 シャープ株式会社 ネットワークシステム、情報処理方法、およびサーバ
FR3058583A1 (fr) * 2016-11-04 2018-05-11 Cyril Anger PRISE DE COURANT INTELLIGENTE COUPLEE A UN SYSTEME "STOP & START"

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04102909A (ja) 1990-08-22 1992-04-03 Nec Corp 自動電源制御装置
JPH0894778A (ja) * 1994-09-27 1996-04-12 Ricoh Co Ltd デジタル複写機のネットワークシステム
JPH09116970A (ja) 1995-10-20 1997-05-02 Fujitsu General Ltd 遠隔電源制御システム
US6711613B1 (en) * 1996-07-23 2004-03-23 Server Technology, Inc. Remote power control system
JPH10126862A (ja) 1996-10-15 1998-05-15 Sanyo Electric Co Ltd 電流検出によるシステム制御装置
JPH10262048A (ja) 1997-03-17 1998-09-29 Fujitsu Ltd 電源管理システム
JP2002090467A (ja) 2000-09-20 2002-03-27 Toto Ltd 電源スイッチ
JP2002186054A (ja) 2000-12-18 2002-06-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 機器制御装置
US6748548B2 (en) * 2000-12-29 2004-06-08 Intel Corporation Computer peripheral device that remains operable when central processor operations are suspended
US6986021B2 (en) * 2001-11-30 2006-01-10 Quick Silver Technology, Inc. Apparatus, method, system and executable module for configuration and operation of adaptive integrated circuitry having fixed, application specific computational elements
JP2003219483A (ja) 2002-01-23 2003-07-31 Nef:Kk 家電製品電源管理装置
JP2003284161A (ja) 2002-03-20 2003-10-03 Sanyo Electric Co Ltd 動作制御装置
JP2003289585A (ja) 2002-03-28 2003-10-10 Toshiba Corp 電気機器の集中監視制御システム
JP3787580B2 (ja) 2002-08-23 2006-06-21 山口県 生活状況モニタリングシステム
JP3720037B2 (ja) 2002-11-22 2005-11-24 松下電器産業株式会社 操作履歴利用システム及びその方法
AU2003284584A1 (en) * 2002-11-22 2004-06-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Operation history utilization system and method thereof
US6895530B2 (en) * 2003-01-24 2005-05-17 Freescale Semiconductor, Inc. Method and apparatus for controlling a data processing system during debug
US6915438B2 (en) * 2003-04-04 2005-07-05 Arraycomm, Inc Distributed power management method for monitoring control/status signal of sub-modules to manage power of sub-modules by activating clock signal during operation of sub-modules
JP2006033428A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気機器装置
US7181293B2 (en) * 2004-12-27 2007-02-20 Intel Corporation System and method for enabling home power management
JP4927591B2 (ja) * 2007-02-21 2012-05-09 シャープ株式会社 電子機器の起動モード設定方法および電子機器
JP2009038748A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Canon Inc 通信装置
US8145753B2 (en) * 2008-02-26 2012-03-27 Panasonic Corporation Operation supporting device and method for supporting operation
US8948822B2 (en) * 2008-04-23 2015-02-03 Qualcomm Incorporated Coordinating power management functions in a multi-media device
US8281162B2 (en) * 2008-12-17 2012-10-02 Michilin Prosperity Co., Ltd. Electrical power management device
US9294298B2 (en) * 2009-12-17 2016-03-22 Lg Electronics Inc. Network system and method of controlling network system
US8849097B2 (en) * 2009-12-21 2014-09-30 United Video Properties, Inc. Energy-efficient media equipment device
JP2011150662A (ja) * 2010-01-25 2011-08-04 Sony Corp 機器認証システム、及び給電制御方法
KR101155347B1 (ko) * 2010-04-21 2012-07-03 엘지전자 주식회사 가전기기 및 그 동작방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4703784B2 (ja) 2011-06-15
CN102227740A (zh) 2011-10-26
US8549334B2 (en) 2013-10-01
US20110138202A1 (en) 2011-06-09
CN102227740B (zh) 2014-06-11
WO2010150480A1 (ja) 2010-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4703784B2 (ja) 電力制御支援装置および電力制御支援方法
JP5834252B2 (ja) エネルギー管理装置、プログラム
JP5394085B2 (ja) 省エネルギー支援システム及び省エネルギー支援プログラム
US8838400B2 (en) Operational status determination device and operational status determination method
JP6129020B2 (ja) 端末装置、エネルギーマネジメントシステム、表示制御方法、及び、プログラム
JP2007330083A (ja) 電力供給システム
JPWO2011111348A1 (ja) 利用開始区間予測装置及び利用開始区間予測方法
CN111562507B (zh) 一种电池电量显示方法、装置及电子设备和存储介质
JP5948675B2 (ja) エネルギー管理装置、プログラム
JP2012222976A (ja) 電力管理装置及びその方法
JP2009245361A (ja) 省エネルギー支援システム及び省エネルギー支援方法
JP2016106514A (ja) エネルギー管理装置、プログラム
WO2014188979A1 (ja) コントローラ、電気機器の制御方法、機器制御システム、及び、プログラム
JP5908258B2 (ja) 電力管理装置、電力管理装置の制御方法および電力管理装置の制御プログラム
JP2014078127A (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2008217478A (ja) 行動改善支援装置、行動改善支援方法及びプログラム
JP6261755B2 (ja) 制御装置、機器制御方法及びプログラム
JP5734480B2 (ja) コントローラ、情報表示方法、プログラム、及び、機器管理システム
JP6631870B2 (ja) 電力管理システム、電力管理装置、電力管理方法、及び、プログラム
WO2016189780A1 (ja) 機器管理方法および機器管理装置
JPWO2018047269A1 (ja) 制御装置、制御方法、及び、プログラム
JP2008234471A (ja) 通知システム、通知方法及びプログラム
JP6746012B2 (ja) 制御装置、制御システム、制御方法およびプログラム
JP2016225968A (ja) 機器管理方法および機器管理装置
JP6358521B2 (ja) 機器制御システム、及び、プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4703784

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150