JPWO2010035448A1 - ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2010035448A1
JPWO2010035448A1 JP2010530721A JP2010530721A JPWO2010035448A1 JP WO2010035448 A1 JPWO2010035448 A1 JP WO2010035448A1 JP 2010530721 A JP2010530721 A JP 2010530721A JP 2010530721 A JP2010530721 A JP 2010530721A JP WO2010035448 A1 JPWO2010035448 A1 JP WO2010035448A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamond
substrate
diamond layer
thickness
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010530721A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5419881B2 (ja
Inventor
永井 達夫
達夫 永井
池宮 範人
範人 池宮
克仁 吉田
克仁 吉田
吉田 茂
茂 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Sumitomo Electric Hardmetal Corp
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Sumitomo Electric Hardmetal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd, Sumitomo Electric Hardmetal Corp filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2010530721A priority Critical patent/JP5419881B2/ja
Publication of JPWO2010035448A1 publication Critical patent/JPWO2010035448A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5419881B2 publication Critical patent/JP5419881B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B11/00Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for
    • C25B11/04Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for characterised by the material
    • C25B11/042Electrodes formed of a single material
    • C25B11/043Carbon, e.g. diamond or graphene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/46Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
    • C02F1/461Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis
    • C02F1/46104Devices therefor; Their operating or servicing
    • C02F1/46109Electrodes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/22Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of inorganic material, other than metallic material
    • C23C16/26Deposition of carbon only
    • C23C16/27Diamond only
    • C23C16/271Diamond only using hot filaments
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B1/00Electrolytic production of inorganic compounds or non-metals
    • C25B1/01Products
    • C25B1/28Per-compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B11/00Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for
    • C25B11/04Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for characterised by the material
    • C25B11/051Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier
    • C25B11/073Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material
    • C25B11/075Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material consisting of a single catalytic element or catalytic compound
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/46Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
    • C02F1/461Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis
    • C02F1/46104Devices therefor; Their operating or servicing
    • C02F1/46109Electrodes
    • C02F2001/46133Electrodes characterised by the material
    • C02F2001/46138Electrodes comprising a substrate and a coating

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

強酸化性物質を含有する電解液を高電流密度で電解するような過酷な用途に用いても、ダイヤモンド層が剥離しないダイヤモンド電極を提供する。膜厚が20μm以上であるダイヤモンド層3が成膜されており、該ダイヤモンド層3は、基板1を両面から被覆して基板1の端面2aにまで至っている。前記基板の片面に厚み10〜30μmのダイヤモンド層を成膜し、次に前記基板の他方面に厚み10〜30μmのダイヤモンド層を成膜する、工程を1回又は所定回数繰り返すことにより、前記基板両面を複層のダイヤモンド層で被覆する。ダイヤモンド層表面を無孔質にすることができ、ダイヤモンド層の剥離による電極劣化を防止できる。

Description

本発明は、ダイヤモンド電極およびその製造方法に関し、シリコンなどの導電性基板の表面をダイヤモンド層で被覆し、特に強酸化性の電解液の電解に用いることができる耐酸化性のダイヤモンド電極に関する。
気相合成ダイヤモンドの成膜方法としては、マイクロ波プラズマCVD、熱フィラメントCVD、DCアークジェットプラズマCVD等が知られている。通常これらの手法によって得られるダイヤモンドは電気的絶縁性を示すが、成膜中に不純物を添加することによって導電性を付与した導電性ダイヤモンドを製造することができる。
ダイヤモンドは化学的に非常に安定な物質であり、酸化に対する耐久性に優れており、上記導電性ダイヤモンドは、特に水処理用や電気分解用電極として注目されている。
電極として用いるダイヤモンド被覆材料として重要なことは、ダイヤモンド層が無孔質であること、電極としての電力効率の観点から基板及びダイヤモンド層の電気抵抗が小さいこと、通電によって発生する熱や溶液温度等によって発生する基板とダイヤモンド層の間の応力によって剥離しないこと、腐食性溶液や電解反応にも耐えうること等、物理的・化学的強度及び密着力が求められる。
これまでに、耐剥離性に優れた工具部材では、表面処理等により基材表面に凹凸を形成することで、基材とダイヤモンド層との楔効果を生み、基材とダイヤモンド層の密着強度を高める方法が提案されているが、ダイヤモンド電極の分野では凹部分への深度の深い部分での核発生がうまくいかないといった課題が残されている。
ダイヤモンド層と基板の密着性に優れるという理由からニオブ(Nb)やタングステン(W)といった金属基板を用いたダイヤモンド被覆電極が販売されているが、無孔質なダイヤモンド層を得ることが難しいこと、また、万が一ダイヤモンド層にクラック(割れ)が入った場合、電解液に金属基板が溶出することから、電極の劣化が発生してしまう。このような恐れがあることから特に金属基板に析出させたダイヤモンド被覆電極を半導体ウエハ等電子材料用の洗浄液を供給するシステムに採用することはリスクが大きい。これに対してシリコン基板はダイヤモンドとの密着性も高く、比較的大面積の基板を得ることができることからダイヤモンド電極の基板として適している。しかし、非特許文献1には、シリコン基板上に成膜した導電性ダイヤモンド膜の剥離等により、ダイヤモンド電極の耐久性が不十分であることが記載されている。
今までも上記課題に対する取り組みはなされてきており、例えば特許文献1〜特許文献3のように改善提案がなされてきている。
また、電極の端部は電界が集中することから、端部は脆弱であり最も剥離が発生する頻度が高い。従って基板の端面についてもダイヤモンド層で被覆する必要がある。目的は違うが特許文献4には基体の端面までダイヤモンド層で被覆することが開示されている。
「第26回電解技術検討会−ソーダ工業技術討論会予稿集」、2002年、p.1〜p.4
特開2000−313982号公報 特開2004−231983号公報 特表2007−538151号公報 特開2003−73876号公報
しかし、特許文献1〜3に示されるものは、いずれも技術的には不十分であり、特に高温濃硫酸のような強酸化性の電解液を電解する用途に用いる場合には十分な耐酸化性を持つ電極であるとは言い難い。
また、特許文献4では、上記のように基板の端面にダイヤモンド層を被覆したものが示されているが、実際に、基板の端面にそのままダイヤモンドを成膜するのは非常に困難であり、特に所望の厚みをもたせるには長時間を要するという問題がある。
本発明は上記事情を背景としてなされたものであり、強酸化性物質を含有する電解液を高電流密度で電解するような過酷な用途に用いても、ダイヤモンド層が剥離しないダイヤモンド電極および該ダイヤモンド電極の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明のダイヤモンド電極のうち、第1の本発明は、膜厚が20μm以上であるダイヤモンド層が成膜されていることを特徴とする。
第2の本発明のダイヤモンド電極は、前記第1の本発明において、前記ダイヤモンド層が、性質の異なる層を含む複数のダイヤモンド層の複層で構成されていることを特徴とする。
第3の本発明のダイヤモンド電極は、前記第2の本発明において、前記複層のうち少なくとも最表層のダイヤモンド層の厚みが20μm以上であることを特徴とする。
第4の本発明のダイヤモンド電極は、前記第1〜3のいずれかに記載の本発明において、基板と、該基板の少なくとも片面を被覆した前記ダイヤモンド層からなることを特徴とする。
第5の本発明のダイヤモンド電極は、前記第1〜4のいずれかに記載の本発明において、前記基板の両面に前記ダイヤモンド層が被覆されていることを特徴とする。
第6の本発明のダイヤモンド電極は、前記第5の本発明において、前記基板の片面のダイヤモンド層の厚みが20μmより大きく、前記基板の他方面のダイヤモンド層の厚みが20μm以上で、かつ前記片面のダイヤモンド層の厚みより小さいことを特徴とする。
第7の本発明のダイヤモンド電極は、前記第4〜6のいずれかに記載の本発明において、前記ダイヤモンド層が、前記基板の端面に亘るまで該基板に被覆されていることを特徴とする。
第8の本発明のダイヤモンド電極は、前記第7の本発明において、前記基板は、端部が面取りされていることを特徴とする。
第9の本発明のダイヤモンド電極は、前記第8の本発明において、前記面取りの条件として、面取りの大きさが基板の主面に対し角度45°以下、面取りの幅が基板の厚さの0.1〜0.5倍であることを特徴とする。
第10の本発明のダイヤモンド電極は、前記第4〜9のいずれかに記載の本発明において、前記基板が、厚さ1〜6mmの導電性材料であることを特徴とする。
第11の本発明のダイヤモンド電極は、前記第4〜10のいずれかに記載の本発明において、前記基板が、体積抵抗率1Ω・cm以下の導電性シリコンであることを特徴とする。
第12の本発明のダイヤモンド電極は、前記第1〜11のいずれかに記載の本発明において、強酸化性物質を含有する電解液を電解する電極として用いられることを特徴とする。
第13の本発明のダイヤモンド電極は、前記第12の本発明において、前記電解液が、温度30〜80℃、濃度70〜96質量%の硫酸溶液であることを特徴とする。
第14の本発明のダイヤモンド電極は、前記第12または13に記載の本発明において、前記電解液を電解する際に加える電流密度が30〜150A/dmであることを特徴とする。
第15の本発明のダイヤモンド電極の製造方法は、基板面に対し2回以上に分けてダイヤモンド層を成膜することにより前記基板面を膜厚20μm以上のダイヤモンド層で被覆することを特徴とする。
第16の本発明のダイヤモンド電極の製造方法は、前記第15の本発明において、前記基板の両面に対し2回以上に分けてダイヤモンド層を成膜することにより前記基板両面を膜厚20μm以上のダイヤモンド層で被覆することを特徴とする。
第17の本発明のダイヤモンド電極の製造方法は、前記第16の本発明において、前記基板の片面に厚み10〜30μmのダイヤモンド層を成膜し、次に前記基板の他方面に厚み10〜30μmのダイヤモンド層を成膜する、工程を所定回数繰り返すことにより、前記基板両面を複層のダイヤモンド層で被覆することを特徴とする。
第18の本発明のダイヤモンド電極の製造方法は、前記第15〜17のいずれかに記載の本発明において、前記基板面へのダイヤモンド層の成膜に伴って、該基板端面へのダイヤモンド層の成膜がなされることを特徴とする。
第19の本発明のダイヤモンド電極の製造方法は、前記第15〜18のいずれかに記載の本発明において、前記ダイヤモンド層の被覆に先立って、前記基板の端部に面取り加工を施しておくことを特徴とする。
第20の本発明のダイヤモンド電極の製造方法は、前記第15〜19のいずれかに記載の本発明において、前記ダイヤモンド層を成膜する際に、該ダイヤモンドの炭素量に対して、1,000〜20,000ppmのボロンを該ダイヤモンドにドープすることを特徴とする。
本発明によれば、ダイヤモンド層の厚みを所定値以上とすることにより、ダイヤモンド層表面を無孔質にすることができ、ダイヤモンド層の剥離による電極劣化を防止できる。基板の少なくとも片面にダイヤモンド層を被覆するダイヤモンド被覆電極に特に有効である。
また本発明のダイヤモンド被覆電極は、基板の端部に所定の面取り加工を施し、かつ基板の端面にまで所定値以上の厚みのダイヤモンドを成膜することにより、基板端部においても基板とダイヤモンドとの極めて良好な固着を達成し、端部への電界集中による劣化を回避することにより、ダイヤモンド層の剥離による電極劣化を防止できるダイヤモンド電極を製造することができる。
本発明のダイヤモンド電極に用いる基板の面取り加工状態を示す図である。 同じく、基板へのダイヤモンド層の成膜工程を示す図である。
以下、発明を詳細に説明する。
1)基板被覆電極について
工業用に用いる電解装置では、ダイヤモンド被覆電極が高価であること、かつ電極を組み込んだ電解セルをコンパクトに仕上げたいことから、陽極と陰極との間に直流電源と直接配線されていない単なる電極を配するバイポーラ式の電極構造をとることが多い。しかし、ダイヤモンド被覆電極を工業用に使用した例はまだなく、現在ダイヤモンドメーカーから販売されているダイヤモンド被覆電極は基板の片面にダイヤモンド被覆したものしかない。
基板材質としては上記のように、半導体ウエハ等電子材料用の洗浄工程にダイヤモンド被覆電極を採用するには、万が一クラック(割れ)が入ることも考慮し、金属でなくウエハと同材質のシリコンとするのが望ましい。また、電極としての電力効率の観点から基板及びダイヤモンド層の電気抵抗を被覆ダイヤモンドとほぼ等しくするため、体積抵抗率が1Ω・cm以下の導電性シリコンとするのが望ましい。
2)厚さの大きいダイヤモンド層形成について
ピンホールと称される微細な孔が存在すると、電解処理で発生する水素、酸素等によりダイヤモンド層が基板から剥離を起こすので、特に腐食性溶液での電解に用いる場合には微細な孔があってはならない。ダイヤモンドの析出は、基板表面に播種したダイヤモンドパウダーを成長させる形でダイヤモンド膜となる。ダイヤモンド膜が十分厚く成膜されていない場合、基板全面がダイヤモンド膜で被覆され切れず、ダイヤモンド膜に微細な孔が存在する場合がある。膜を厚くすることで基板が完全に被覆された状態になり、ダイヤモンド膜を無孔質な膜とすることができる。このような観点からダイヤモンド層の厚さを20μm以上とする。
しかし、ダイヤモンド膜内には内部応力である引張応力が発生する。引張応力が大きくなると、ダイヤモンド膜が基板から剥離するという問題を引き起こす。そこで、基板両面にダイヤモンドを成膜することにより、基板に与えるこの引張応力の均等を図るのが望ましい。また、引張応力は成膜厚さが厚くなるほど大きくなる。そこで、ダイヤモンド層の厚みを100μm以下とするのが望ましい。
ダイヤモンド層の厚みを20μm未満とするとダイヤモンド結晶の成長が十分ではなく上記したように微細な孔が存在することがあり、逆にダイヤモンド層の厚さを100μm超とすると、上記引張応力が大きくなる問題の他に、ダイヤモンドの成膜費用が大きくなり、工業用としての実現性が低くなるので好ましくない。ただし今後の改良においてダイヤモンド成膜の処理時間や処理費用を下げることができれば、ダイヤモンド層の厚さを100μm超とすることを否定するものではない。
なお、本発明のダイヤモンド電極は、電解に際し、陽極、陰極のいずれに使用してもよく、また、バイポーラ電極に使用することも可能である。
ダイヤモンド電極は、前記したように基板の片面を被覆する他、両面を被覆するものであってもよい。
ここで、ダイヤモンド電極を用いて低温高濃度硫酸のように強酸化性の電解液を電解するような場合には、より高強度になるようにダイヤモンド層の厚みを30μm以上とするのが望ましい。つまり電解条件が過酷なときは無孔質のレベルが高くなければ電極劣化が発生する恐れがあるため、より無孔質なダイヤモンド電極を用いることが好ましい。ここでいう過酷な電解条件としては、強酸化性物質を含有する電解液を電解する場合を挙げることができる。例えば温度30〜80℃(特に30〜50℃)、濃度70〜96質量%(特に80〜96質量%)の硫酸溶液は酸化力が非常に大きいため、この硫酸溶液を電解する場合は無孔質のレベルが高くなければ電極劣化が発生してしまう恐れがある。さらには電解における電流密度が30〜150A/dmの場合も電解条件として過酷であるから無孔質のレベルを高くする必要がある。
なお、強酸化性の電解液などを電解する場合、陽極に比べて陰極側の方が損耗のリスクが小さい。したがって、陰極側のダイヤモンド層の厚さを相対的に陽極側のダイヤモンド層の厚さよりも小さくすることができ、強酸化性の電解液を電解するような場合にも、陽極側のダイヤモンド層の厚さを30μm以上(より好ましくは50μm以上)、陰極側のダイヤモンド層の厚さを20μm以上とするものであってもよい。
基板の少なくとも片面をダイヤモンド層で被覆して、強酸化性の電解液の電解用に陽極または陰極として使用する場合、電極液に接している面(電解面)は損耗のリスクが大きく、電解液に接していない面(非電解面)では損耗のリスクは殆どない。したがって、電解面には厚みが20μm以上のダイヤモンド層を被覆し、非電解面は、ダイヤモンド層による被覆を行わないか、厚みが20μmに達しない薄いダイヤモンド層で被覆するようにしてもよい。これにより、損耗リスクの小さい非電解面のダイヤモンド層を必要以上に厚くしないことができる。ただしリスクを考慮して非電解面にも厚みを20μm以上としたダイヤモンド層を被覆することができる。
また、上記のように陽極は陰極よりも相対的に損耗のリスクが大きいので、陽極の電解面についてはダイヤモンド層の厚みを30μm以上、より好ましくは50μm以上とするのが好ましい。なお非電解面を形成するには、電極の片面のみが電解液に接するようにシールするような電解槽構造にすればよい。
また、基板の両面をダイヤモンド層で被覆してバイポーラ電極を製造する場合、通電すると分極により陽極となる側の面(片面)は損耗のリスクが相対的に大きく、通電すると分極により陰極となる側の面(他方面)では損耗のリスクが相対的に小さくなる。
したがって、バイポーラ電極における片面のダイヤモンド層の厚みを20μmより大きく( 好ましくは30μm以上、より好ましくは50μm以上)、バイポーラ電極における他方面のダイヤモンド層の厚みを20μm以上とし、かつ前記片面のダイヤモンド層の厚みより小さくすることにより、損耗の小さい他方面側のダイヤモンド層を必要以上に厚くすることなく、損耗のリスクの大きい側のダイヤモンド層の厚さを十分に大きくして効果的に電極損耗を防止することができる。
なお厚さの大きいダイヤモンド層を形成するには非常に長時間を要するという問題があるので、本発明においては非常に大きな問題である。そこで、特許文献2に開示されているように性質の違うダイヤモンド層を複層型で被覆し、例えば基板側には低品質のダイヤモンド層を短時間で被覆し、次いで、接液側には高品質のダイヤモンド層を長時間かけて被覆することによりダイヤモンドの成膜時間を短縮することができる。
上記複数型では、最表層のダイヤモンド層で無孔質の膜としての機能を確実に得ることができる。この最表層のダイヤモンド層において、膜厚20μm以上であることが望ましい。
なお、本発明としては、当然に複層型に限定されるものではなく、性質の同じ単一層で構成されるものであってもよい。基板の両面をダイヤモンド層で被覆する場合、片面が上記単一層で構成されるものであってもよく、また、両面が単一層で構成されるものであってもよい。
3)表裏面および端面への被覆について
基板の両面にダイヤモンドを成膜するには、通常は、まず片面に成膜した後に基板をひっくり返し、裏面に成膜することになる。基板端面には回り込みによりダイヤモンドが析出するため、基板両面のダイヤモンド膜の厚さに比べ基板端面に析出するダイヤモンド膜の厚さは薄い。特に、腐食性溶液での電解に用いる場合には、端面にも無孔質なダイヤモンド膜を析出させる必要がある。
図1に示すように、基板1の端部2に電解時に電界が集中しやすい面取り加工を施すことによって電界集中を防ぐことができるのと同時に、端部2へのダイヤモンド膜の回り込みが容易になるとともに、端面2aの幅が小さくなるので、回り込みによって端面2aに成膜されたダイヤモンド膜の膜厚も厚くなる。端面の幅は基板の厚みと面取り加工の大きさによって決定される。面取り加工を大きくすれば端面2aの幅が小さくなり回り込みによるダイヤモンド膜の膜厚も厚くすることができる。両面から面取りを行うので、最大加工幅は基板厚みtの0.5倍であるが、最大加工幅の加工を施すと、後述する面取り角度によっては主面1aが小さくなる問題も生じる。面取り加工の幅は、基板厚みの0.1倍以上、0.5倍以下(0.1〜0.5)×tが好ましい範囲であり、さらに好ましい範囲は、0.1倍以上、0.33倍以下(0.1〜0.33)×tの加工幅である。
面取り加工の大きさは、基板の主面に対して45°以下のできるだけなだらかな角度θであることが好ましいが、角度が小さすぎると基板厚みよりも端面幅を減らす効果が小さくなる、あるいは、加工幅を大きくしすぎると主面の面積が小さくなってしまうという問題が生じるので、主面に対して30°〜45°の角度で面取りを行うことがより好ましい。
図2は、上記面取り加工をした基板1の両面に2回以上に分けてダイヤモンド層を形成する工程の一例を示す図である。該図に基づいてこの工程例を説明すると、先ず、基板1の片面にダイヤモンド層3aを成膜する。この成膜に際し、ダイヤモンド層が端面2aに回り込んで、薄い層で端面2aの一部にもダイヤモンド層が形成される(工程a)。この基板1の表裏面を反転させて、他方側の面を上方にして該面に同様にしてダイヤモンド層3bを形成する。この際にも端面2a側にダイヤモンド層が回り込み、先端側の一部は、先に回り込みに形成されたダイヤモンド層上に積層される(工程b)。これら工程を繰り返すことで(工程c、d)、表裏にそれぞれ2層のダイヤモンド層3a、3cとダイヤモンド層3b、3dが形成される。すなわち、これら複層で構成される20μm以上の厚さを有するダイヤモンド層3によって基板1が被覆されている。そして、端面2aでは、各成膜に際し回り込んだダイヤモンド層が積層されて、十分な厚さでダイヤモンド層が被覆される。
なお、この例では、両面にそれぞれ2層のダイヤモンド層を積層して複層とするものについて説明をしたが、両面にそれぞれ1層のダイヤモンド層を積層するものであってもよく、さらには、3層以上の複層とするものであってもよい。また、それぞれの面での積層数が異なるものであってもよい。ただ、基板での内部応力の均等化を図るという点では同数の積層数とするのが望ましい。
4)シリコン基板について
シリコン基板の厚みは、薄い方がダイヤモンド膜の端面回りこみが容易であり、厚み6mm以下の場合に、回り込みによって端面を完全に被覆することができる。しかしながら、薄すぎるシリコン基板を使用するとダイヤモンド膜を被覆する際の応力で被覆時に基板が割れてしまう。従って、基板の厚みとしては、1mm以上6mm以下であることが好ましく、さらには同様の理由で4mm以下が一層望ましい。
ダイヤモンド電極は、ダイヤモンドを成膜する際にボロンを所定量ドープして導電性を付与するものである。これらのドープ量は、少なすぎると技術的意義が発生せず、多すぎてもドープ効果が飽和するため、ダイヤモンド薄膜の炭素量に対して、1,000〜20,000ppmの範囲のものが適している。
5)無孔質について
本発明でいう「無孔質」のレベルとは、電極の表面をレーザー顕微鏡および走査型電子顕微鏡で表面状態を検査してもダイヤモンド層の剥離やピンホールは認められないレベルである。
6)成膜手順について
端部に面取り加工を施された体積抵抗率が1Ω・cm以下の導電性シリコン基板を用い、その表面を最大高さRmaxが0.5〜3μm、平均粗さRaが0.2〜1.5μmとする。その基板全面を清浄化した後、まず最初にダイヤモンドを被覆する面にダイヤモンドパウダーを播種し、成膜する。
導電性ダイヤモンドの合成方法は、基板の被覆面積に対するダイヤモンド膜の均一性、ダイヤモンド膜の緻密性などから、プラズマCVD法または熱フィラメントCVD法が好ましい。以下に熱フィラメントCVD法の成膜条件を例示するが、本発明はこの例に限られるものではない。
熱フィラメントCVD法のダイヤモンド成膜条件としては、処理圧力4.0kPa、導入ガスとして、水素、メタン、トリメチルボレートを用い、その混合容量比は水素とメタンについては100:1〜100:3として、若干量のトリメチルボレートを添加するものを例示することができる。
次に、本発明に関する実施例と比較例を記載するが、これらは本発明を限定するものではない。
[実施例1〜3、比較例1](ダイヤモンド層厚みによる差;高濃度硫酸を電解)
体積抵抗率が0.5Ω・cmで、大きさが幅0.3mm、角度45°の端部面取りを施した導電性シリコン基板(12cm角、3mm厚さ)で表面を最大高さ1μmで平均粗さを0.5μmに調整した。その基板全面を清浄化した後、最初にダイヤモンドパウダーを播種し、成膜を開始した。成膜には、熱フィラメントCVD法を採用して、処理圧力4 kPa、導入ガスとして、水素、メタン、トリメチルボレートを用いた。その混合容積比を水素とメタンについては100:2として、若干量のトリメチルボレートを加えた。ダイヤモンド層の成膜の際に、炭素量に対して5,000ppmのボロンをドープして導電性を付与した。ダイヤモンド層の厚さを所定条件(10、20、30、50μm)として、基板の両面を端面も被覆されるように成膜した。このように製造したダイヤモンド電極5枚を一組にして電解セルを構成して、50℃、85質量%の硫酸溶液を電解した。電流密度を30A/dmとして、200時間の連続運転を実施した。
表1に示すように、ダイヤモンド層厚み10μmのダイヤモンド電極の電解セルについては(比較例1)、運転途中での電解電圧は30時間を超えた頃から不安定となった。電解後に電解セルを分解して、電極の表面を検査すると電極の15%程度のダイヤモンド層が基板から剥離しているのが観測された。
ダイヤモンド層厚み20、30、50μmのダイヤモンド電極の電解セルについては(実施例1〜3)運転途中で電解電圧を測定したが、20Vで安定していた。電解後に電解セルを分解して、電極の表面をレーザー顕微鏡および走査型電子顕微鏡で表面状態を検査したが、表1に示すように、ダイヤモンド層の剥離やピンホールは認められなかった。
Figure 2010035448
[実施例4、実施例5](ダイヤモンド層厚みによる差;低温高濃度硫酸を電解)
実施例1及び実施例2において、電解する硫酸溶液の温度を電解条件がより過酷な30℃として、上記と同様に硫酸溶液を電解した。電流密度を30A/dmとして、200時間の連続運転を実施した。
表2に示すように、ダイヤモンド層厚み20μmのダイヤモンド電極(実施例4)の電解セルについては、前記実施例1では200時間経過後も劣化が起こらなかったが、硫酸溶液温度を30℃としたこの実施例では、運転途中での電解電圧は150時間を超えた頃から不安定となった。電解後に電解セルを分解して、電極の表面を検査すると電極の5%程度のダイヤモンド層が基板から剥離しているのが観測された。
一方、ダイヤモンド層厚み30μmのダイヤモンド電極(実施例5)の電解セルについては、運転途中で電解電圧を測定したが、20Vで安定していた。電解後に電解セルを分解して、電極の表面をレーザー顕微鏡および走査型電子顕微鏡で表面状態を検査したが、ダイヤモンド層の剥離やピンホールは認められなかった。これらの結果から、より過酷な電解条件では、ダイヤモンド層の厚みを30μm以上とするのが良いことが明らかになった。
Figure 2010035448
[実施例6](基板端部の面取り条件による差)
表3に示す基板厚みと端部の面取りの大きさを種々変更した導電性シリコン基板(サイズ12cm角)を準備した。
実施例3と同様の方法で導電性シリコン基板上に導電性ダイヤモンド膜の成膜を行った。このようにして製造したダイヤモンド電極を実施例1と同様に同じ面取り幅の電極5枚を一組にして電解セルを構成して、30℃、85質量%の硫酸溶液を、電流密度30A/dmで200時間の連続運転を実施した。
電解後に電解セルを分解して、電極の表面状態を検査した。いずれのダイヤモンド電極からも剥離やピンホールは認められなかった。
Figure 2010035448
[比較例3]
表4に示した基板厚みと端部面取りの大きさの導電性シリコン基板を使用した以外は、実施例3と同様にしてダイヤモンド電極を製造した。ダイヤモンド電極5枚を一組にして電解セルを構成して、85質量%の硫酸溶液を電解した。電流密度を30A/dmとして、50時間運転を継続した。電解後に電解セルを分解して、それぞれの電極の表面を検査した結果、全て端部でダイヤモンド層が基板から剥離していた。
Figure 2010035448
[比較例4]
基板をニオブ(Nb)とする以外は、表面粗さ、成膜方法を実施例3と同様にしてダイヤモンド電極を製造した。ダイヤモンド電極5枚を一組にして電解セルを構成して、85質量%の硫酸溶液を電解した。電流密度を30A/dmとして、40時間運転を継続した。運転途中での電解電圧は30時間を超えた頃から不安定となった。電解後に電解セルを分解して、電極の表面を検査すると電極の30%程度のダイヤモンド層が基板から剥離しているのが観測された。
[比較例5]
基板を直径15cm、厚さ1mmのp型のシリコンとして、ダイヤモンド層の厚さを15μmとする以外は、表面粗さ、成膜方法を実施例3と同様にしてダイヤモンド電極を製造した。ダイヤモンド電極5枚を一組にして電解セルを構成して、85質量%の硫酸溶液を電解した。電流密度を30A/dmとして、20時間運転を継続した。運転途中での電解電圧は15時間を超えた頃から不安定となった。電解後に電解セルを分解して、電極の表面を検査すると電極の50%程度のダイヤモンド層が基板から剥離しているのが観測された。
[比較例6]
基板をセラミックとした以外は、実施例3と同様にしてダイヤモンド電極を製造した。ダイヤモンド電極5枚を一組にして電解セルを構成して、85質量%の硫酸溶液を電解した。電流密度を30A/dmとして、40時間運転を継続した。運転途中での電解電圧は40Vに達したが、安定していたので、200時間まで連続運転を継続した。電解後に電解セルを分解して、電極の表面をレーザー顕微鏡および走査型電子顕微鏡で表面状態を検査したが、ダイヤモンド層の基板からの剥離やピンホールはなかった。しかし、電解電圧が導電性シリコン基板としたものの2倍となり、電気代が2倍となり実用に適さないことがわかった。
1 基板
1a 周面
2 端部
2a 端面
3 ダイヤモンド層
3a ダイヤモンド層
3b ダイヤモンド層
3c ダイヤモンド層
3d ダイヤモンド層

Claims (20)

  1. 膜厚が20μm以上であるダイヤモンド層が成膜されていることを特徴とするダイヤモンド電極。
  2. 前記ダイヤモンド層が、性質の異なる層を含む複数のダイヤモンド層の複層で構成されていることを特徴とする請求項1記載のダイヤモンド電極。
  3. 前記複層のうち少なくとも最表層のダイヤモンド層の厚みが20μm以上であることを特徴とする請求項2記載のダイヤモンド電極。
  4. 基板と、該基板の少なくとも片面を被覆した前記ダイヤモンド層からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイヤモンド電極。
  5. 前記基板の両面に前記ダイヤモンド層が被覆されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダイヤモンド電極。
  6. 前記基板の片面のダイヤモンド層の厚みが20μmより大きく、前記基板の他方面のダイヤモンド層の厚みが20μm以上で、かつ前記片面のダイヤモンド層の厚みより小さいことを特徴とする請求項5記載のダイヤモンド電極。
  7. 前記ダイヤモンド層が、前記基板の端面に亘るまで該基板に被覆されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のダイヤモンド電極。
  8. 前記基板は、端部が面取りされていることを特徴とする請求項7記載のダイヤモンド電極。
  9. 前記面取りの条件として、面取りの大きさが基板の主面に対し角度45°以下、面取りの幅が基板の厚さの0.1〜0.5倍であることを特徴とする請求項8記載のダイヤモンド電極。
  10. 前記基板が、厚さ1〜6mmの導電性材料であることを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載のダイヤモンド電極。
  11. 前記基板が、体積抵抗率1Ω・cm以下の導電性シリコンであることを特徴とする請求項4〜10のいずれかに記載のダイヤモンド電極。
  12. 強酸化性物質を含有する電解液を電解する電極として用いられることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のダイヤモンド電極。
  13. 前記電解液が、温度30〜80℃、濃度70〜96質量%の硫酸溶液であることを特徴とする請求項12記載のダイヤモンド電極。
  14. 前記電解液を電解する際に加える電流密度が30〜150A/dmであることを特徴とする請求項12または13に記載のダイヤモンド電極。
  15. 基板面に対し2回以上に分けてダイヤモンド層を成膜することにより前記基板面を膜厚20μm以上のダイヤモンド層で被覆することを特徴とするダイヤモンド電極の製造方法。
  16. 前記基板の両面に対し2回以上に分けてダイヤモンド層を成膜することにより前記基板両面を膜厚20μm以上のダイヤモンド層で被覆することを特徴とする請求項15記載のダイヤモンド電極の製造方法。
  17. 前記基板の片面に厚み10〜30μmのダイヤモンド層を成膜し、次に前記基板の他方面に厚み10〜30μmのダイヤモンド層を成膜する、工程を所定回数繰り返すことにより、前記基板両面を複層のダイヤモンド層で被覆することを特徴とする請求項16記載のダイヤモンド電極の製造方法。
  18. 前記基板面へのダイヤモンド層の成膜に伴って、該基板端面へのダイヤモンド層の成膜がなされることを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載のダイヤモンド電極の製造方法。
  19. 前記ダイヤモンド層の被覆に先立って、前記基板の端部に面取り加工を施しておくことを特徴とする請求項15〜18のいずれかに記載のダイヤモンド電極の製造方法。
  20. 前記ダイヤモンド層を成膜する際に、該ダイヤモンドの炭素量に対して、1,000〜20,000ppmのボロンを該ダイヤモンドにドープすることを特徴とする請求項15〜19のいずれかに記載のダイヤモンド電極の製造方法。
JP2010530721A 2008-09-24 2009-09-18 ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法 Active JP5419881B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010530721A JP5419881B2 (ja) 2008-09-24 2009-09-18 ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008243979 2008-09-24
JP2008243979 2008-09-24
JP2010530721A JP5419881B2 (ja) 2008-09-24 2009-09-18 ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法
PCT/JP2009/004723 WO2010035448A1 (ja) 2008-09-24 2009-09-18 ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010035448A1 true JPWO2010035448A1 (ja) 2012-02-16
JP5419881B2 JP5419881B2 (ja) 2014-02-19

Family

ID=42059461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010530721A Active JP5419881B2 (ja) 2008-09-24 2009-09-18 ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20110247929A1 (ja)
EP (1) EP2333136A4 (ja)
JP (1) JP5419881B2 (ja)
KR (1) KR20110073461A (ja)
CN (1) CN102159750A (ja)
IL (1) IL211912A0 (ja)
SG (1) SG193885A1 (ja)
TW (1) TWI428474B (ja)
WO (1) WO2010035448A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB201021790D0 (en) 2010-12-23 2011-02-02 3M Innovative Properties Co Fluoropolymer compostions and purification methods thereof
US10276410B2 (en) * 2011-11-25 2019-04-30 Nhk Spring Co., Ltd. Substrate support device
US20140076724A1 (en) * 2012-09-14 2014-03-20 Cashido Corporation Cell module, ozone generator thereof and methods for generating ozone using the same
KR101480023B1 (ko) 2014-05-29 2015-01-07 주식회사 아벡테크 다이아몬드 전극 및 그 제조 방법
CN104007157B (zh) * 2014-05-29 2017-03-29 河南工业大学 基于纳米结构硼掺杂金刚石电极的电化学传感器的制备及应用
US10465302B2 (en) * 2014-08-07 2019-11-05 Marathon Systems, Inc. Modular gaseous electrolysis apparatus with actively-cooled header module, co-disposed heat exchanger module and gas manifold modules therefor
US10662523B2 (en) 2015-05-27 2020-05-26 John Crane Inc. Extreme durability composite diamond film
US10907264B2 (en) 2015-06-10 2021-02-02 Advanced Diamond Technologies, Inc. Extreme durability composite diamond electrodes
CN206768236U (zh) * 2015-07-29 2017-12-19 株式会社东芝 电解用电极、电极单元及电解装置
WO2017047129A1 (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 株式会社 東芝 電極、電極ユニット、及び電解装置
JP6727928B2 (ja) * 2016-05-30 2020-07-22 株式会社東芝 半導体装置
US10662550B2 (en) 2016-11-03 2020-05-26 John Crane Inc. Diamond nanostructures with large surface area and method of producing the same
JP6948244B2 (ja) * 2017-12-15 2021-10-13 アズビル株式会社 電磁流量計の電位検出用電極
JP7039276B2 (ja) * 2017-12-15 2022-03-22 アズビル株式会社 電磁流量計の電位検出用電極
CN109913857A (zh) * 2019-04-26 2019-06-21 上海金铎禹辰水环境工程有限公司 一种掺杂结构金刚石薄膜及其制备方法
CN111646634B (zh) * 2020-05-11 2022-08-26 南京岱蒙特科技有限公司 一种超声耦合光电芬顿活化过硫酸盐水处理系统和处理水的方法
CN111962149A (zh) * 2020-08-11 2020-11-20 长沙新材料产业研究院有限公司 一种生长金刚石厚膜的籽晶及其制备方法与应用
DE102021110587A1 (de) 2021-04-26 2022-10-27 Condias Gmbh Elektrode und Verfahren zum Herstellen

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5798687A (en) * 1980-12-10 1982-06-18 Asahi Chem Ind Co Ltd Anode for electrolysis
JP3146758B2 (ja) * 1993-05-27 2001-03-19 富士電機株式会社 固体高分子電解質型燃料電池
EP0752293B1 (en) * 1995-07-05 1999-10-20 Ngk Spark Plug Co., Ltd Diamond coated article and process for its production
JP2000107762A (ja) * 1998-10-05 2000-04-18 Omega:Kk 電極板およびその製造方法
DE19911746A1 (de) 1999-03-16 2000-09-21 Basf Ag Diamantelektroden
JP4190173B2 (ja) 2001-08-30 2008-12-03 株式会社神戸製鋼所 電気化学的処理方法及び電気化学的処理装置
JP4205909B2 (ja) * 2002-07-25 2009-01-07 シルトロニック・ジャパン株式会社 ダイヤモンド薄膜製造用シリコン基板およびダイヤモンド薄膜電極
JP2004231983A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Sumitomo Electric Ind Ltd ダイヤモンド被覆電極
DE102004025669A1 (de) * 2004-05-21 2005-12-15 Diaccon Gmbh Funktionelle CVD-Diamantschichten auf großflächigen Substraten
JP4462146B2 (ja) * 2004-09-17 2010-05-12 栗田工業株式会社 硫酸リサイクル型洗浄システムおよび硫酸リサイクル型過硫酸供給装置
JP3893397B2 (ja) * 2005-03-14 2007-03-14 ペルメレック電極株式会社 電解用陽極および該電解用陽極を使用するフッ素含有物質の電解合成方法
TW200738911A (en) * 2006-01-20 2007-10-16 Toyo Tanso Co Electrolytic apparatus for producing fluorine or nitrogen trifluoride
CN1880506A (zh) * 2006-05-10 2006-12-20 天津理工大学 利用金刚石膜电极电合成过氧焦磷酸盐的方法
JP4808551B2 (ja) * 2006-06-16 2011-11-02 クロリンエンジニアズ株式会社 過硫酸の製造方法
JP4953356B2 (ja) * 2006-09-25 2012-06-13 株式会社神戸製鋼所 多孔性ダイヤモンド膜およびその製造方法
JP2008208429A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Sumitomo Electric Hardmetal Corp 粒状ダイヤモンドおよびそれを用いたダイヤモンド電極
CA2703093A1 (en) * 2007-10-25 2009-04-30 Sumitomo Electric Hardmetal Corp. Diamond electrode, treatment device and method for manufacturing diamond electrode

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010035448A1 (ja) 2010-04-01
IL211912A0 (en) 2011-06-30
EP2333136A1 (en) 2011-06-15
TW201022478A (en) 2010-06-16
EP2333136A4 (en) 2013-08-28
TWI428474B (zh) 2014-03-01
JP5419881B2 (ja) 2014-02-19
KR20110073461A (ko) 2011-06-29
SG193885A1 (en) 2013-10-30
CN102159750A (zh) 2011-08-17
US20110247929A1 (en) 2011-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5419881B2 (ja) ダイヤモンド電極及びダイヤモンド電極の製造方法
JP5457810B2 (ja) オゾン生成装置
JP5345060B2 (ja) 炭素質基材及びフッ素発生電解用電極
US20130341204A1 (en) Carbon Electrode Devices for Use with Liquids and Associated Methods
CN115312798B (zh) 金属极板表面防护涂层及其制备方法、应用、金属极板
KR101209791B1 (ko) 연료전지용 금속분리판 및 이의 표면처리방법
CN113249683B (zh) 高导电耐蚀长寿命max相固溶复合涂层、其制法与应用
CN113584441A (zh) 一种金属双极板涂层及其制备方法
CN114231925A (zh) 一种燃料电池金属双极板复合涂层及其制备方法
CN112820890A (zh) 一种防腐导电涂层制备方法、结构以及燃料电池极板
KR20080050355A (ko) 다이아몬드 피복 기판, 여과 필터 및 전극
CN115000444B (zh) 多层复合碳涂层及其制备方法、应用、燃料电池双极板、燃料电池
KR102468324B1 (ko) 알루미늄이 포함된 부재의 산화피막 형성방법 및 이에 의해 형성된 반도체 제조 장치의 알루미늄이 포함된 부재
CN117626183B (zh) 一种导电耐蚀涂层及其制备方法和应用
JP2013004511A (ja) 燃料電池用セパレータ及びその製造方法
JP2020152999A (ja) 電極板
US20100323101A1 (en) Method for preparing surface modification coating of metal bipolar plates
JP2008208429A (ja) 粒状ダイヤモンドおよびそれを用いたダイヤモンド電極
CN115332552B (zh) 一种用于燃料电池钛极板的导电预涂层及其制备方法
JP2006206971A (ja) ダイヤモンド被覆電極
JP4205909B2 (ja) ダイヤモンド薄膜製造用シリコン基板およびダイヤモンド薄膜電極
CN110819989A (zh) 一种增强铝电解阴极钢棒耐腐蚀性能的表面处理工艺
JP2019169296A (ja) 燃料電池用セパレータ
CN117468031A (zh) 一种高导电pem电解槽扩散层及其制备方法
CN113097522A (zh) 双极板和其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5419881

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250