JPWO2010029598A1 - コンデンサ用電極箔とそれを用いた電解コンデンサ、およびコンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents

コンデンサ用電極箔とそれを用いた電解コンデンサ、およびコンデンサ用電極箔の製造方法 Download PDF

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Abstract

電極箔は、弁作用金属の箔からなる基材と、基材の表面に設けられた弁作用金属よりなる粗面化層とを備える。粗面化層は、基材から延びる弁作用金属の複数の微粒子が連なって形成されかつそれぞれ複数の枝に枝分かれしている複数のツリー構造体よりなる。この電極箔により小型で大容量の電解コンデンサが得られる。

Description

本発明は各種電子機器に使用される電解コンデンサとそれに用いられる電極箔、および電極箔の製造方法に関する。
図29は特許文献1に開示されている従来の電解コンデンサ5001の部分断面斜視図である。コンデンサ素子11は、陽極となる電極箔12と、陰極となる電極箔13と、電極箔12、13間に設けられたセパレータ14とを有し、電極箔12、13とセパレータ14は巻回されている。電極箔12は、エッチング処理により拡大された実効面積を有する表面を有するアルミニウム箔と、その表面に化成処理により形成された誘電体酸化皮膜を有する。電極箔13はエッチング処理により拡大された実効面積を有する表面を有するアルミニウム箔よりなる。駆動用電解液17はコンデンサ素子11に含浸されている。アルミニウム製のケース18は駆動用電解液17とコンデンサ素子11を収容する。封口体19はケース18の開口部を封止する。リード線15、16は電極箔12、13にそれぞれ接続され、ケース18の外部に引き出されている。
従来の電解コンデンサ5001では、表面積を拡大して大容量を得るために電極箔12の表面をエッチング加工により粗面化している。エッチング技術ならびに電極箔12の機械的強度から表面積の拡大には限界があり、この限界で得られる以上の大容量を得ることは困難である。
電極箔12のアルミニウム箔の表面は、エッチング法や蒸着法で粗面化することができる。
特許文献2はエッチング法を開示している。そのエッチング法では、塩素イオンを含むエッチング液中でアルミニウム箔を電解エッチングする。その際に、まずアルミニウム箔に直流電解エッチングを施して浸漬処理を施す。その後、アルミニウム箔に、電流密度を徐々に上昇させながら交流電解エッチングを施した後に一定電流密度で交流電解エッチングを施す。この方法により、アルミニウム箔の特性変化があっても、交流電解エッチングを開始する際に所定の初期ピットを作ることができて安定した品質の電極箔を製造することができる。
特許文献3は蒸着法を開示している。その蒸着法では、処理チャンバ内に基板を配置する。チャンバ内において酸素又は酸化物を含む雰囲気でアルミニウムを蒸発させ、次いで凝縮及び凝固させることにより、チャンバ内でのデポジットゾーンの圧力を2.8Pa〜0.3Paに設定する。そのデポジットゾーンにおいて基板の片面又は両面に0.03μm〜0.2μm/秒の厚み増加速度で蒸着膜を形成する方法により、粗表面を有するアルミニウム箔が得られる。
特許文献2に開示されているエッチング法では、エッチング精度ならびに電極箔の機械的強度から表面積の拡大には限界があり、この限界で得られる以上の大容量を得ることは困難である。
特許文献3に開示されている蒸着法では、蒸着膜を構成する粒子間の結合強度が弱いので、アルミニウム箔の化成時に粒子を繋ぐネッキング部が破壊される場合がある。この場合には、破壊した箇所から先には電流が流れなくなるので所望の容量が得られない。さらに、この場合には、電極箔を巻回する際に加わる機械的応力によって蒸着層が破壊されるので、電極箔を巻回して作製されるコンデンサ素子を作製するのが困難である。
電子機器の高周波化に伴い、高周波領域でも低いインピーダンスを有するコンデンサが要求されてきている。このような要求に応えるために電気伝導度の高い導電性高分子を固体電解質に用いた固体電解コンデンサが開発されている。固体電解コンデンサに対しても等価直列抵抗(ESR)や等価直列インダクタンス(ESL)をさらに低くすることが求められている。
図30は特許文献4に開示されている従来の固体電解コンデンサ5002の斜視図である。図31は固体電解コンデンサ5002のコンデンサ素子411の平面図である。コンデンサ素子411は平板形状を有する。弁作用金属であるアルミニウムよりなる電極箔の表面を粗面化して陽極体を得る。陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成する。その後、絶縁性のレジスト部412を陽極体の表面に設けて、陽極体を陽極電極部413と陰極形成部に分離する。陰極形成部における誘電体酸化皮膜上に導電性高分子からなる固体電解質を形成する。固体電解質上にカーボン層を形成し、カーボン層上に銀ペースト層を形成する。カーボン層と銀ペースト層は陰極層を構成し、陰極電極部414が得られる。陽極電極部413と陰極電極部414は陽極体の長手方向にレジスト部412を介して配列されている。
陽極コム端子415はコンデンサ素子411の陽極電極部413に接続されている。固体電解コンデンサ5002では、陽極コム端子415上に複数のコンデンサ素子411が積層され、それらのそれぞれの陽極電極部413がレーザー溶接等の方法で陽極コム端子415に接合している。
陰極コム端子416はコンデンサ素子411の陰極電極部414に接続されている。陰極コム端子416は、陰極コム端子416の両側面を上方へ折り曲げて形成した折り曲げ部416Aを有する。陰極コム端子416と複数のコンデンサ素子411の陰極電極部414間、ならびに複数のコンデンサ素子411の陰極電極部414間は導電性接着剤で接合されている。折り曲げ部416Aと陰極電極部414間は導電性接着剤417によって電気的に接続されている。
絶縁性の外装樹脂418は、陽極コム端子415と陰極コム端子416の一部が夫々外表面に露呈する状態で複数のコンデンサ素子411を一体に被覆する。外装樹脂418から表出した陽極コム端子415と陰極コム端子416の一部を外装樹脂418に沿って底面へと折り曲げることにより、底面に陽極端子部415Bと陰極端子部416Bを有する面実装型の固体電解コンデンサ5002が得られる。
固体電解コンデンサ5002では、陰極コム端子416の折り曲げ部416Aとコンデンサ素子411の陰極電極部414間を導電性接着剤417で接続している。したがって、コンデンサ素子411を積層した時の全体の内部抵抗を低減することができるので、ESRを小さくすることができる。
しかし、従来の固体電解コンデンサ5002でも電解コンデンサ5001と同様に、表面積を拡大して大容量を得るために電極箔の表面をエッチング加工により粗面化している。エッチング技術ならびに電極箔の機械的強度から表面積の拡大には限界があり、この限界で得られる以上の大容量を得ることは困難である。
また、大容量化の要求に対しては、電極箔を積層させる場合と比較して構造的に大容量化が容易な巻回形の固体電解コンデンサが製品化されてきている。特許文献5は従来の巻回形固体電解コンデンサを開示している。このコンデンサは、陽極となる電極箔と、陰極となる電極箔とを備える。これらの電極箔はセパレータを介在させて巻回されている。
セパレータは、従来の駆動用電解液を電解質とする電解コンデンサに用いられているマニラ麻やクラフト紙からなる、いわゆる電解紙や、ガラス繊維不織布、乾式メルトブロー法により形成された樹脂を主成分とする不織布等の絶縁性シートが用いられている。また、セパレータは、ポリビニルアルコールを基材とした樹脂からなる不織布や、その樹脂を主成分として他の樹脂を混合した混合不織布等の合成樹脂であってもよい。
しかし、この従来の固体電解コンデンサ5002でも電解コンデンサ5001と同様に、表面積を拡大して大容量を得るために電極箔の表面をエッチング加工により粗面化している。エッチング技術ならびに電極箔の機械的強度から表面積の拡大には限界があり、この限界で得られる以上の大容量を得ることは困難である。
特開2005−223122号公報 特開平9−171945号公報 特公平7−15864号公報 特開2003−45753号公報 特開平10−340829号公報
電極箔は、弁作用金属の箔からなる基材と、基材の表面に設けられた弁作用金属よりなる粗面化層とを備える。粗面化層は、基材から延びる弁作用金属の複数の微粒子が連なって形成されかつそれぞれ複数の枝に枝分かれしている複数のツリー構造体よりなる。
この電極箔により小型で大容量の電解コンデンサが得られる。
図1は本発明の実施の形態1による電解コンデンサの部分断面斜視図である。 図2は図1に示す電解コンデンサの拡大断面図である。 図3は実施の形態1による電解コンデンサの電極箔の拡大図である。 図4は図3に示す電極箔の拡大図である。 図5は図3に示す電極箔の模式図である。 図6は図3に示す電極箔を形成する装置の概略図である。 図7は実施の形態1による電極箔の空孔径分布を示す。 図8は本発明の実施の形態2による電解コンデンサの斜視図である。 図9は実施の形態2による電解コンデンサのコンデンサ素子の平面図である。 図10は図9に示すコンデンサ素子の線10−10における断面図である。 図11は実施の形態2による電解コンデンサの電極箔の拡大図である。 図12は図11に示す電極箔の拡大図である。 図13は図11に示す電極箔の模式図である。 図14は図11に示す電極箔を形成する装置の概略図である。 図15は実施の形態2による電極箔の空孔径分布を示す。 図16は実施の形態2による電極箔の特性を示す。 図17は実施の形態2による電極箔の特性を示す。 図18は実施の形態2による電解コンデンサの特性を示す。 図19は本発明の実施の形態3による電解コンデンサの部分断面斜視図である。 図20は実施の形態3による電解コンデンサのコンデンサ素子の拡大断面図である。 図21は実施の形態3による電解コンデンサの電極箔の拡大図である。 図22は図21に示す電極箔の拡大図である。 図23は図21に示す電極箔の模式図である。 図24は図21に示す電極箔を形成する装置の概略図である。 図25は実施の形態3による電解コンデンサの電極箔の空孔径分布を示す。 図26は実施の形態3による電極箔の特性を示す。 図27は実施の形態3による電極箔の特性を示す。 図28は実施の形態3による電極箔の特性を示す。 図29は従来の電解コンデンサの構成を示した部分断面斜視図である。 図30は他の従来の電解コンデンサの斜視図である。 図31は図30に示す電解コンデンサのコンデンサ素子の平面図である。
符号の説明
2 電極箔(第1の電極箔)
2A 誘電体酸化皮膜
3 電極箔(電極、第2の電極箔)
4 セパレータ
7 駆動用電解液
91 基材
91A 粗面化層
409 基材
409A 粗面化層
451 電極箔(第1の電極箔)
453 誘電体酸化皮膜
454 固体電解質
455 カーボン層
456 銀ペースト層
457 陰極層(電極)
502 電極箔(電極、第2の電極箔)
503 セパレータ
509 誘電体酸化皮膜
511 基材
511A 粗面化層
603 微粒子
605 ツリー構造体
703 微粒子
705 ツリー構造体
803 微粒子
805 ツリー構造体
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による電解コンデンサ1001の部分断面斜視図である。図2は電解コンデンサ1001の拡大断面図である。コンデンサ素子1は、電極箔2、3と、電極箔2、3間に設けられたセパレータ4とを備える。電極箔2と電極箔3とはそれぞれ陽極と陰極となる電極として機能する。電極箔2、3とセパレータ4は一体で巻回されて、巻回形のコンデンサ素子1を構成する。電極箔2は、弁作用金属であるアルミニウムの箔よりなる基材91と、基材91の表面に蒸着により形成された弁作用金属であるアルミニウムよりなる粗面化層91Aとを有する。粗面化層91Aは基材91より粗い。電極箔2を化成処理することによって粗面化層91A上に誘電体酸化皮膜2Aが形成されている。電極箔3は弁作用金属であるアルミニウムの箔をエッチング処理して得られる。リード線5、6は電極箔2、3にそれぞれ接続されている。セパレータ4は誘電体酸化皮膜2Aと電極箔3との間に設けられ、誘電体酸化皮膜2Aと電極箔3とに当接する。セパレータ4には駆動用電解液7が含浸され、駆動用電解液7は誘電体酸化皮膜2Aと電極箔3とに当接する。アルミニウム製のケース8はコンデンサ素子1と駆動用電解液7を収容する。ゴム製の封口体59はケース8の開口部8Aを封止する。リード線5、6は封口体59を通ってケース8の外部に引き出されている。電極箔3は陰極となる電極として機能する。
図3と図4は電極箔2の拡大図であり、それぞれ1万倍と3万倍の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。図3と図4から分かるように、粗面化層91Aは基材91から表面に向かって延びる密集した複数のツリー構造体605よりなる。それぞれのツリー構造体605は複数に枝分かれしており、図4に示すように、互いに結合して連なっている複数の微粒子603よりなり、海ぶどう形状を有する。
図5は電極箔2の模式図である。粗面化層91Aは基材91から延びる複数のツリー構造体605よりなる。ツリー構造体605は枝分かれして複数の枝602を有する。ツリー構造体605は弁作用金属であるアルミニウムの微粒子603が結合して繋がることで形成され、海ぶどう形状を有する。
ツリー構造体605よりなる粗面化層91Aを真空蒸着法で基材91に形成する方法について説明する。図6は粗面化層91Aを形成する装置1500の概略図である。弁作用金属であるアルミニウムよりなる基材91を蒸着槽1501内に配置し、蒸着槽1501内を0.01Pa〜0.001Paの圧力の真空に保つ。その後、蒸着槽1501内に、1体積部の酸素ガスと2〜6体積部のアルゴンガスよりなる雰囲気ガス1502を入れて基材91の周囲を雰囲気ガス1502で10Pa〜30Paの圧力に保ち、150℃〜300℃の温度に保つ。その状態で、弁作用金属であるアルミニウムよりなる蒸着源1503を蒸着槽1501内に配置して、アルミニウム微粒子603を基材91の表面に蒸着させてツリー構造体605を形成して粗面化層91Aを形成する。
実施の形態1では、基材91は厚みが50μmの高純度アルミニウム箔である。真空雰囲気の中にアルゴンガスと酸素ガスとを含有する雰囲気ガス1502を流入させて基材91の表面にアルミニウムの微粒子603を蒸着させることで、図3から図5に示す電極箔2が得られる。また、実施の形態1では、雰囲気ガス1502を入れる前で蒸着槽1501内を0.004Paの圧力の真空に保つ。雰囲気ガス1502は1体積部の酸素ガスと4体積部のアルゴンガスよりなり、雰囲気ガス1502の圧力は20Paである。また、微粒子603の蒸着の際の蒸着槽1501すなわち基材91の温度は200℃に設定する。
図7は電極箔2と、エッチング処理を施したアルミニウム箔の比較例の電極箔の空孔径の分布を示す。電極箔2の空孔径の最頻値は約0.03μmであり、比較例の電極箔の空孔径の最頻値である約0.15μmと比較して極めて微細である。したがって、比較例の電極箔に比べて、電極箔2はその表面積をより大きく拡大することができる。さらに、粗面化層91Aは基材91から延びる複数のツリー構造体605よりなるので、駆動用電解液7やポリマー等の液がより含浸しやすい。
ツリー構造体605は、枝602に枝分かれして、互いに結合して繋がる微粒子603よりなり海ぶどう形状を有する。これにより微粒子603間の結合強度が高くなって、微粒子603間に位置する部分的に細いネッキング部604の破壊を抑制することができる。これにより、誘電体酸化皮膜2Aを形成するために電極箔2を化成する時にネッキング部604が破壊されることがなくなり、機械的強度向上のみならず、容量低下を抑制することができる。したがって、巻回形のコンデンサ素子1を容易に作製することができる。
駆動用電解液7としては、エチレングリコールやγ−ブチルラクトン等の有機溶媒と、その有機溶媒に溶解する硼酸もしくは硼酸アンモニウム等の溶質よりなる。溶質は、アゼライン酸、ブチルオクタン二酸、5,6−デカンジカルボン酸、または1,7−オクタンジカルボン酸でもよい。その場合は、駆動用電解液7中の水分を減らせるので、100℃以上の温度でも水分の蒸発による内圧上昇で電解コンデンサ1001の封口体59が開くことを抑制することができる。
封口体59は、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンの共重合体ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンの三元共重合体ゴム(EPDM)、またはイソブチレン−イソプレンの共重合体ゴム(IIR)等のゴム材よりなる。これらのゴム材は駆動用電解液7の組成により選択される。封口体59は金属ケース8の開口部8Aをカーリングして封止するので、封口体59は十分な大きな弾性を有する必要がある。
実施の形態1による電解コンデンサ1001では、陰極となる電極箔3はエッチングにより粗面化されたアルミニウム箔よりなる。実施の形態1による電解コンデンサでは、電極箔3に、電極箔2と同様に、図3から図5に示す基材91と粗面化層91Aとを有する電極箔を用いてもよい。また、電極箔2にエッチングで粗面化したアルミニウム箔を用い、電極箔3に図3から図5に示す基材91と粗面化層91Aとを有する電極箔を用いてもよい。図3から図5に示す基材91と粗面化層91Aとを有する電極箔を陰極となる電極箔3として用いる場合には、化成処理を施さずに電極箔を用いるか、または2V程度の低い化成電圧で化成処理を施して電極箔を用いることが好ましい。
図29に示す従来の電解コンデンサ5001では、陽極となる電極箔12と陰極となる電極箔13は共にエッチングで粗面化されている。電解コンデンサ5001では、大きな静電容量を得るために、電極箔13は電極箔12より大きくしている。実施の形態1による電解コンデンサ1001では、陰極となる電極箔3のみに図3から図5に示す電極箔を陰極側に用いることにより、従来の電解コンデンサ5001に比べて容量が高いので電解コンデンサ1001の静電容量を比較的容易に大きくすることができる。
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2による電解コンデンサ1002の斜視図である。図9は電解コンデンサ1002のコンデンサ素子410の平面図である。図10は図9に示すコンデンサ素子410の線10−10における断面図である。電解コンデンサ1002は電解質として固体電解質を用いた固体電解コンデンサである。電解コンデンサ1002は複数のコンデンサ素子410を備える。弁作用金属であるアルミニウムの箔よりなる電極箔451は粗面化された表面451Aを有する。表面451Aには誘電体酸化皮膜453を形成する。その後、絶縁性のレジスト部402が表面451Aに設けられ、電極箔451の表面451Aを陽極電極部403と陰極形成部452に分離する。陰極形成部452で誘電体酸化皮膜453上に導電性高分子からなる固体電解質454が形成される。固体電解質454上にはカーボン層455が設けられる。カーボン層455上には銀ペースト層456が設けられる。カーボン層455と銀ペースト層456は陰極層457を構成し、陰極電極部404を形成する。コンデンサ素子410は長手方向458に延びる平板形状を有する。コンデンサ素子410では、レジスト部402を間にして陽極電極部403と陰極電極部404が長手方向458に配列されている。電極箔451と陰極層457とはそれぞれ陽極と陰極となる電極として機能する。
陽極コム端子405はコンデンサ素子410の陽極電極部403に接続される。陽極コム端子405上に複数のコンデンサ素子410が積層され、陽極電極部403がレーザー溶接等の接合方法で接合されている。
陰極コム端子406はコンデンサ素子410の陰極電極部404に接続されている。陰極コム端子406は素子搭載部分を有し、その両側面を上方へ折り曲げて形成された折り曲げ部406Aを有する。陰極コム端子406の素子搭載部分とコンデンサ素子410の陰極電極部404間と複数のコンデンサ素子410の陰極電極部404間は導電性接着剤で接合されている。陰極コム端子406の折り曲げ部406Aと陰極電極部404間は導電性接着剤407によって電気的に接続されている。
絶縁性の外装樹脂408は陽極コム端子405と陰極コム端子406と複数のコンデンサ素子410を一体に被覆する。陽極コム端子405と陰極コム端子406のそれぞれの一部は外装樹脂408の外表面に露出している。外装樹脂408から露出した陽極コム端子405と陰極コム端子406のそれぞれの一部を外装樹脂408に沿って底面へと折り曲げられて陽極端子部405Bと陰極端子部406Bをそれぞれ形成し、面実装型の電解コンデンサ1002が得られる。
図11と図12は電極箔451の拡大図であり、それぞれ1万倍と3万倍の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。図11と図12から分かるように、粗面化層409Aは弁作用金属であるアルミニウムの箔よりなる基材409から表面に向かって延びる密集した複数のツリー構造体705よりなる。それぞれのツリー構造体705は複数に枝分かれしており、図12に示すように、互いに結合して連なっている複数の微粒子703よりなり、海ぶどう形状を有する。
図13は電極箔451の模式図である。粗面化層409Aは基材409の両面に設けられている。粗面化層409Aは基材409から延びる複数のツリー構造体705よりなる。ツリー構造体705は枝分かれして複数の枝702を有する。ツリー構造体705は弁作用金属であるアルミニウムの微粒子703が結合して繋がることで形成され、海ぶどう形状を有する。
ツリー構造体705よりなる粗面化層409Aを真空蒸着法で基材409に形成する方法について説明する。図14は粗面化層409Aを形成する装置2500の概略図である。弁作用金属であるアルミニウムよりなる基材409を蒸着槽2501内に配置し、蒸着槽2501内を0.01Pa〜0.001Paの圧力の真空に保つ。その後、蒸着槽2501内に、1体積部の酸素ガスと2〜6体積部のアルゴンガスよりなる雰囲気ガス2502を入れて基材409の周囲を雰囲気ガス2502で10Pa〜30Paの圧力に保ち、150℃〜300℃の温度に保つ。その状態で、弁作用金属であるアルミニウムよりなる蒸着源2503を蒸着槽2501内に配置して、アルミニウム微粒子703を基材409の表面に蒸着させてツリー構造体605を形成して粗面化層409Aを形成する。
実施の形態2では、基材409は厚みが50μmの高純度アルミニウム箔である。真空雰囲気の中にアルゴンガスと酸素ガスとを含有する雰囲気ガス2502を流入させて基材409の表面にアルミニウムの微粒子703を蒸着させることで、図11から図13に示す電極箔451が得られる。また、実施の形態2では、雰囲気ガス2502を入れる前で蒸着槽2501内を0.004Paの圧力の真空に保つ。雰囲気ガス2502は1体積部の酸素ガスと6体積部のアルゴンガスよりなり、雰囲気ガス2502の圧力は10Paである。また、微粒子703の蒸着の際の蒸着槽2501すなわち基材409の温度は150℃に設定する。
図15は電極箔451と、エッチング処理を施したアルミニウム箔の比較例の電極箔の空孔径の分布を示す。電極箔451の空孔径の最頻値は約0.03μmであり、比較例の電極箔の空孔径の最頻値である約0.15μmと比較して極めて微細である。したがって、比較例の電極箔に比べて、電極箔451はその表面積をより大きく拡大することができる。さらに、粗面化層409Aは基材409から延びる複数のツリー構造体705よりなるので、ポリマー等の液がより含浸しやすい。
ツリー構造体705は、枝702に枝分かれして、互いに結合して繋がる微粒子703よりなり海ぶどう形状を有する。これにより微粒子703間の結合強度が高くなって、微粒子703間に位置する部分的に細いネッキング部704の破壊を抑制することができる。これにより、誘電体酸化皮膜453を形成するために電極箔451を化成する時にネッキング部704が破壊されることがなくなり、機械的強度向上のみならず、容量低下を抑制することができる。したがって、巻回形のコンデンサ素子410を容易に作製することができる。
電極箔451の特性について以下に詳細に説明する。
空孔径の最頻値と粗面化層409Aの厚みが異なる実施の形態2による電極箔451の試料を準備した。また、エッチングにより形成した粗面化層の厚みが異なる電極箔の比較例の試料を準備した。これらの試料の面積を10cmとした。これらの試料を70℃の7%アジピン酸アンモニウム水溶液に入れ、化成電圧5V、保持時間20分、電流密度0.05A/cmの条件でこれらの試料に化成処理を施して、電極箔上に誘電体酸化皮膜を形成した。その後、試料を参照電極と共に30℃の8%ホウ酸アンモニウム水溶液に入れ、周波数120Hzの条件でインピーダンスアナライザーを用いて、試料の電極箔と参照電極との間の静電容量を、電極箔の試料自体の特性である化成容量として測定した。化成条件や測定の条件はこれに限定されるものではない。
図16は様々な空孔径の最頻値を有する電極箔の粗面化層の厚み(両面の合計)と化成容量指数との関係を示す。ここで、化成容量指数とは、粗面化層の厚み(両面の合計)が80μmの電極箔の比較例の試料の化成容量を100としたときの、各試料の化成容量を示す。
図16に示すように、化成容量指数は粗面化層の厚みに比例して増加する。また空孔径の最頻値が小さくなるに従い化成容量指数は大きくなる。実施の形態2による電極箔451の試料の粗面化層409Aと同じ厚みの粗面化層を有する比較例の試料よりも化成容量指数が大きい。したがって、実施の形態2による電極箔451はエッチングにより粗面化された電極箔より薄くかつ大容量が得られる。この効果は空孔径が小さくなるほど大きくなるが、これは空孔径が小さくなると比表面積が大きくなることに起因する。
次に、実施の形態2による電極箔451の試料と比較例の試料の誘電体酸化皮膜453にピロールモノマーを電解重合することにより固体電解質454を形成した。その後、固体電解質454上にカーボンと銀ペーストを塗布することにより、カーボン層455と銀ペースト層456よりなる陰極層457を形成しコンデンサ素子410を作製した。その後、周波数120Hzの条件でインピーダンスアナライザーを用いて、陰極層457を含む陰極電極部404と陽極電極部403との間の静電容量を製品容量として測定し、製品容量指数を求めた。製品容量指数とは、粗面化層の厚み(両面の合計)が80μmの電極箔の比較例の試料を有するコンデンサ素子の製品容量を100としたときの、各試料を有するコンデンサ素子の製品容量を示す。
図17は、様々な空孔径の最頻値を有する電極箔の試料の粗面化層の厚み(両面の合計)と電解質被覆率(%)との関係を示す。電解質被覆率(%)は製品容量指数/化成容量指数×100で求められる。
図17に示すように、空孔径の最頻値が小さくなるに従い電解質被覆率が低下する。また、粗面化層の厚みが小さくなるに従い電解質被覆率が低下する。電解質被覆率が低下する理由は、空孔径の最頻値が小さくなると固体電解質のモノマーが含浸しにくくなり、粗面化層の厚みが増すことによってモノマーが粗面化層にさらに含浸しにくくなるからである。
したがって、所定の電解質被覆率を得る場合に、粗面化層の厚みを大きくするのであれば、空孔径の最頻値を大きくする必要がある。すなわち、粗面化層の厚みを小さくすれば、電解質被覆率を低下させずに空孔径の最頻値を小さくすることができる。
図18は、図16に示す空孔径と粗面化層の厚みと化成容量指数の関係と、図17に示す空孔径と粗面化層の厚みと電解質被覆率との関係から得られる、空孔径と粗面化層の厚みと製品容量の関係を示す。図16において最も高い化成容量指数を示した、空孔径の最頻値が0.01μmの試料は、図17に示すように、電解質被覆率が低い。したがって、図18に示すように、これらの試料の製品容量指数は100を上回らず、すなわち、空孔径の最頻値が0.01μmである電極箔では、比較例の電極箔を用いた電解コンデンサより大きな容量を有するコンデンサを得ることはできない。
また、空孔径の最頻値が0.02μmの試料のうち、粗面化層の厚みが20μm〜80μmの範囲の試料は製品容量指数100を上回ることができる。しかし、空孔径の最頻値が0.02μmを超える試料のうち粗面化層の厚みが小さい試料は製品容量指数100を上回ることができない場合がある。
ただし、製品容量指数100を上回ることができない場合でも、粗面化層の厚み当たりの容量はエッチングによる電極箔による容量を大きく超えているので、薄い粗面化層を有する電極箔でもエッチング処理された比較例の電極箔によるコンデンサと同等の容量を有するコンデンサが得られる。さらに、空孔径の最頻値が大きくなるに従って電解質被覆率が大きくなるので、信頼性の高い電解コンデンサが得られる。
すなわち、エッチングされた比較例の電極箔の粗面化層の厚みが80μm(両面の合計)の場合、機械的強度を確保するために電極箔のうち粗面化層の他の部分である基材は少なくとも25μmの厚みが必要であり。したがって、比較例の電極箔の厚みは105μmとなる。実施の形態2による電極箔は、粗面化層の厚み(両面の合計)が20μm、すなわち45μm(=20μm+25μm)の厚みで80μmの厚みを有する比較例の電極箔と略同等の容量を得ることができ、電極箔を薄くすることができる。基材が厚いと直列等価抵抗(ESR)が低下するので、所望の容量とESRに基づいて電極箔の粗面化層409Aと基材409の厚みを設計することにより、設計の余裕度を拡大させることができる。
このように、実施の形態2による電極箔451の空孔径の最頻値は0.02μm〜0.10μmであり、かつ、粗面化層409Aの厚み(両面の合計)が20μm〜80μmである。電極箔451の製品容量指数は100を大きく超えている。すなわち、電極箔451を有する電解コンデンサ1002は、80μmの厚みを有してエッチングされた比較例の電極箔を有する電解コンデンサより薄く、かつ大きな容量を有する。
(実施の形態3)
図19は本発明の実施の形態3による電解コンデンサ1003の部分断面斜視図である。図20は電解コンデンサ1003のコンデンサ素子510の模式図である。コンデンサ素子510は、陽極となる電極箔501と、陰極となる電極箔502と、電極箔501、502間に設けられたセパレータ503とを備える。電極箔501、502とセパレータ503は一体で巻回されて、巻回形のコンデンサ素子510を構成する。電極箔501と電極箔502とはそれぞれ陽極と陰極となる電極として機能する。電極箔501は、弁作用金属であるアルミニウムの箔よりなる基材511と、基材511の表面に蒸着により形成された粗面化層511Aとを有する。粗面化層511Aは基材511より粗い。電極箔501を化成処理することによって粗面化層511A上に誘電体酸化皮膜509が形成されている。電極箔502はアルミニウム箔をエッチング処理して得られる。リード線5、6は電極箔501、502にそれぞれ接続されている。セパレータ503は誘電体酸化皮膜509と電極箔502との間に設けられ、誘電体酸化皮膜509と電極箔502とに当接する。コンデンサ素子510を形成した後に加熱して、セパレータ503を炭化処理する。
導電性高分子からなる固体電解質504は電極箔501、502間に設けられている。リード線505、506は電極箔501、502にそれぞれ接合されている。アルミニウム製のケース508はコンデンサ素子510を収容する。樹脂加硫ブチルゴム製の封口部材507はケース508の開口部508Aを封止する。リード線505、506は封口部材507を通ってケース508の外部に引き出されている。
固体電解質504を形成するために、複素環式モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と、酸化剤であるp−トリエンスルホン酸第二鉄2部と、重合溶剤であるn−ブタノール4部を含む溶液にコンデンサ素子510を浸漬して引き上げた後、85℃で60分間放置することにより化学重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンが形成されるが、これに限定されるものではない。
図21と図22は電極箔501の拡大図であり、それぞれ1万倍と3万倍の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。図21と図22から分かるように、粗面化層511Aは基材511から表面に向かって延びる密集した複数のツリー構造体805よりなる。それぞれのツリー構造体805は複数に枝分かれしており、図22に示すように、互いに結合して連なっている複数の微粒子803よりなり、海ぶどう形状を有する。
図23は電極箔501の模式図である。粗面化層511Aは基材511の両面に設けられている。粗面化層511Aは基材511から延びる複数のツリー構造体805よりなる。ツリー構造体805は枝分かれして複数の枝802を有する。ツリー構造体805は弁作用金属であるアルミニウムの微粒子803が結合して繋がることで形成され、海ぶどう形状を有する。
ツリー構造体805よりなる粗面化層511Aを真空蒸着法で基材511に形成する方法について説明する。図24は粗面化層511Aを形成する装置3500の概略図である。弁作用金属であるアルミニウムよりなる基材511を蒸着槽3501内に配置し、蒸着槽3501内を0.01Pa〜0.001Paの圧力の真空に保つ。その後、蒸着槽3501内に、1体積部の酸素ガスと2〜6体積部のアルゴンガスよりなる雰囲気ガス3502を入れて基材511の周囲を雰囲気ガス3502で10Pa〜30Paの圧力に保ち、150℃〜300℃の温度に保つ。その状態で、弁作用金属であるアルミニウムよりなる蒸着源3503を蒸着槽3501内に配置して、アルミニウム微粒子603を基材511の表面に蒸着させてツリー構造体805を形成して粗面化層511Aを形成する。
実施の形態3では、基材511は厚みが50μmの高純度アルミニウム箔である。真空雰囲気の中にアルゴンガスと酸素ガスとを含有する雰囲気ガス3502を流入させて基材511の表面にアルミニウムの微粒子803を蒸着させることで、図21から図23に示す電極箔501が得られる。また、実施の形態3では、雰囲気ガス3502を入れる前で蒸着槽3501内を0.004Paの圧力の真空に保つ。雰囲気ガス3502は1体積部の酸素ガスと2体積部のアルゴンガスよりなり、雰囲気ガス3502の圧力は30Paである。また、微粒子803の蒸着の際の蒸着槽3501すなわち基材511の温度は300℃に設定する。
図25は電極箔501と、エッチング処理を施したアルミニウム箔の比較例の電極箔の空孔径の分布を示す。電極箔501の空孔径の最頻値は約0.03μmであり、比較例の電極箔の空孔径の最頻値である約0.15μmと比較して極めて微細である。したがって、比較例の電極箔に比べて、電極箔501はその表面積をより大きく拡大することができる。さらに、粗面化層511Aは基材511から延びる複数のツリー構造体805よりなるので、ポリマー等の液がより含浸しやすい。
ツリー構造体805は、枝802に枝分かれして、互いに結合して繋がる微粒子803よりなり海ぶどう形状を有する。これにより微粒子803間の結合強度が高くなって、微粒子803間に位置する局所的に細いネッキング部804の破壊を抑制することができる。これにより、誘電体酸化皮膜509を形成するために電極箔501を化成する時にネッキング部804が破壊されることがなくなり、機械的強度向上のみならず、容量低下を抑制することができる。したがって、巻回形のコンデンサ素子510を容易に作製することができる。
次に、電極箔501の特性について、以下に詳細に説明する。
空孔径の最頻値と粗面化層511Aの厚みが異なる実施の形態3による電極箔501の試料を準備した。また、エッチングにより形成した粗面化層の厚みが異なる電極箔の比較例の試料を準備した。これらの試料の面積を10cmとした。これらの試料を70℃の7%アジピン酸アンモニウム水溶液に入れ、化成電圧5V、保持時間20分、電流密度0.05A/cmの条件でこれらの試料に化成処理を施して、電極箔上に誘電体酸化皮膜を形成した。その後、試料を参照電極と共に30℃の8%ホウ酸アンモニウム水溶液に入れ、周波数120Hzの条件でインピーダンスアナライザーを用いて、試料の電極箔と参照電極との間の静電容量を、電極箔の試料自体の特性である化成容量として測定した。化成条件や測定の条件はこれに限定されるものではない。
図26は様々な空孔径の最頻値を有する電極箔の粗面化層の厚み(両面の合計)と化成容量指数との関係を示す。ここで、化成容量指数とは、粗面化層の厚み(両面の合計)が80μmの電極箔の比較例の試料の化成容量を100としたときの、各試料の化成容量を示す。
図26に示すように、化成容量指数は粗面化層の厚みに比例して増加する。また空孔径の最頻値が小さくなるに従い化成容量指数は大きくなる。実施の形態3による電極箔501の試料の粗面化層511Aと同じ厚みの粗面化層を有する比較例の試料よりも化成容量指数が大きい。したがって、実施の形態3による電極箔はエッチングにより粗面化された電極箔より薄くかつ大容量が得られる。この効果は空孔径が小さくなるほど大きくなるが、これは空孔径が小さくなると比表面積が大きくなることに起因する。
次に、実施の形態3による電極箔501の試料と比較例の試料の誘電体酸化皮膜509に固体電解質504を形成し、次いでセパレータ503を配置した。固体電解質504上に電極箔502を設けてコンデンサ素子510を作製した。その後、周波数120Hzの条件でインピーダンスアナライザーを用いて、電極箔501、502間の静電容量を製品容量として測定し、製品容量指数を求めた。製品容量指数とは、粗面化層の厚み(両面の合計)が80μmの電極箔の比較例の試料を有するコンデンサ素子の製品容量を100としたときの、各試料を有するコンデンサ素子の製品容量を示す。
図27は、様々な空孔径の最頻値を有する電極箔の試料の粗面化層の厚み(両面の合計)と電解質被覆率(%)との関係を示す。電解質被覆率(%)は製品容量指数/化成容量指数×100で求められる。
図27に示すように、空孔径の最頻値が小さくなるに従い電解質被覆率が低下する。また、粗面化層の厚みが小さくなるに従い電解質被覆率が低下する。電解質被覆率が低下する理由は、空孔径の最頻値が小さくなると固体電解質のモノマーが含浸しにくくなり、粗面化層の厚みが増すことによってモノマーが粗面化層にさらに含浸しにくくなるからである。
したがって、所定の電解質被覆率を得る場合に、粗面化層の厚みを大きくするのであれば、空孔径の最頻値を大きくする必要がある。すなわち、粗面化層の厚みを小さくすれば、電解質被覆率を低下させずに空孔径の最頻値を小さくすることができる。
図28は、図26に示す空孔径と粗面化層の厚みと化成容量指数の関係と、図27に示す空孔径と粗面化層の厚みと電解質被覆率との関係から得られる、空孔径と粗面化層の厚みと製品容量の関係を示す。図26において最も高い化成容量指数を示した、空孔径の最頻値が0.01μmの試料は、図27に示すように、電解質被覆率が低い。したがって、図28に示すように、これらの試料の製品容量指数は100を上回らず、すなわち、空孔径の最頻値が0.01μmである電極箔では、比較例の電極箔を用いた電解コンデンサより大きな容量を有するコンデンサを得ることはできない。
また、空孔径の最頻値が0.02μmの試料のうち、粗面化層の厚みが20μm〜80μmの範囲の試料は製品容量指数100を上回ることができる。しかし、空孔径の最頻値が0.02μmを超える試料のうち粗面化層の厚みが小さい試料は製品容量指数100を上回ることができない場合がある。
ただし、製品容量指数100を上回ることができない場合でも、粗面化層の厚み当たりの容量はエッチングによる電極箔による容量を大きく超えているので、薄い粗面化層を有する電極箔でもエッチング処理された比較例の電極箔によるコンデンサと同等の容量を有するコンデンサが得られる。さらに、空孔径の最頻値が大きくなるに従って電解質被覆率が大きくなるので、信頼性の高い電解コンデンサが得られる。
すなわち、エッチングされた比較例の電極箔の粗面化層の厚みが80μm(両面の合計)の場合、機械的強度を確保するために電極箔のうち粗面化層の他の部分である基材は少なくとも25μmの厚みが必要であり。したがって、比較例の電極箔の厚みは105μmとなる。実施の形態3による電極箔は、粗面化層の厚み(両面の合計)が20μm、すなわち45μm(=20μm+25μm)の厚みで80μmの厚みを有する比較例の電極箔と略同等の容量を得ることができ、電極箔を薄くすることができる。基材が厚いと直列等価抵抗(ESR)が低下するので、所望の容量とESRに基づいて電極箔の粗面化層511Aと基材511の厚みを設計することにより、設計の余裕度を拡大させることができる。
このように、実施の形態3による電極箔501の空孔径の最頻値は0.02μm〜0.10μmであり、かつ、粗面化層511Aの厚み(両面の合計)が20μm〜80μmである。電極箔501の製品容量指数は100を大きく超えている。すなわち、電極箔501を有する電解コンデンサ1003は、80μmの厚みを有してエッチングされた比較例の電極箔を有する電解コンデンサより薄く、かつ大きな容量を有する。
実施の形態3においては、セパレータ503はマニラ麻やクラフト紙からなる電解紙を炭化処理して得られる。セパレータ503はポリエチレンテレフタレート樹脂より形成されてもよい。ポリエチレンテレフタレート樹脂は固体電解質504のポリエチレンジオキシチオフェンと強く密着し接着するので、コンデンサ1003の高周波領域でのインピーダンスをより低くすることができる。
実施の形態3では、電極箔501、502やセパレータ503を巻回して作製したコンデンサ素子510を加熱処理することによってセパレータ503を炭化処理する。コンデンサ素子510を作製する前にセパレータ503を単独で加熱処理して炭化した後に、セパレータ503と電極箔501、502を巻回してコンデンサ素子510を作製してもよい。
また、実施の形態3における電解コンデンサ1003では、陽極となる電極箔501のみならず、陰極となる電極箔502も図21から図23に示す基材511と粗面化層511Aにより形成されていてもよい。この場合は、電極箔502は化成処理されないか、または低い化成電圧2Vで化成処理される。これにより、より小型で大容量の電解コンデンサが得られる。
本発明による電極箔により小型で大容量の電解コンデンサが得られ、各種電子回路に有用である。
ツリー構造体705よりなる粗面化層409Aを真空蒸着法で基材409に形成する方法について説明する。図14は粗面化層409Aを形成する装置2500の概略図である。弁作用金属であるアルミニウムよりなる基材409を蒸着槽2501内に配置し、蒸着槽2501内を0.01Pa〜0.001Paの圧力の真空に保つ。その後、蒸着槽2501内に、1体積部の酸素ガスと2〜6体積部のアルゴンガスよりなる雰囲気ガス2502を入れて基材409の周囲を雰囲気ガス2502で10Pa〜30Paの圧力に保ち、150℃〜300℃の温度に保つ。その状態で、弁作用金属であるアルミニウムよりなる蒸着源2503を蒸着槽2501内に配置して、アルミニウム微粒子703を基材409の表面に蒸着させてツリー構造体705を形成して粗面化層409Aを形成する。
(実施の形態3)
図19は本発明の実施の形態3による電解コンデンサ1003の部分断面斜視図である。図20は電解コンデンサ1003のコンデンサ素子510の模式図である。コンデンサ素子510は、陽極となる電極箔501と、陰極となる電極箔502と、電極箔501、502間に設けられたセパレータ503とを備える。電極箔501、502とセパレータ503は一体で巻回されて、巻回形のコンデンサ素子510を構成する。電極箔501と電極箔502とはそれぞれ陽極と陰極となる電極として機能する。電極箔501は、弁作用金属であるアルミニウムの箔よりなる基材511と、基材511の表面に蒸着により形成された粗面化層511Aとを有する。粗面化層511Aは基材511より粗い。電極箔501を化成処理することによって粗面化層511A上に誘電体酸化皮膜509が形成されている。電極箔502はアルミニウム箔をエッチング処理して得られる。リード線505、506は電極箔501、502にそれぞれ接続されている。セパレータ503は誘電体酸化皮膜509と電極箔502との間に設けられ、誘電体酸化皮膜509と電極箔502とに当接する。コンデンサ素子510を形成した後に加熱して、セパレータ503を炭化処理する。
ツリー構造体805よりなる粗面化層511Aを真空蒸着法で基材511に形成する方法について説明する。図24は粗面化層511Aを形成する装置3500の概略図である。弁作用金属であるアルミニウムよりなる基材511を蒸着槽3501内に配置し、蒸着槽3501内を0.01Pa〜0.001Paの圧力の真空に保つ。その後、蒸着槽3501内に、1体積部の酸素ガスと2〜6体積部のアルゴンガスよりなる雰囲気ガス3502を入れて基材511の周囲を雰囲気ガス3502で10Pa〜30Paの圧力に保ち、150℃〜300℃の温度に保つ。その状態で、弁作用金属であるアルミニウムよりなる蒸着源3503を蒸着槽3501内に配置して、アルミニウム微粒子803を基材511の表面に蒸着させてツリー構造体805を形成して粗面化層511Aを形成する。

Claims (18)

  1. コンデンサに用いられる電極箔であって、
    弁作用金属の箔からなる基材と、
    前記基材の表面に設けられた弁作用金属よりなる粗面化層と、
    を備え、
    前記粗面化層は、前記基材から延びる弁作用金属の複数の微粒子が連なって形成されかつそれぞれ複数の枝に枝分かれしている複数のツリー構造体よりなる、電極箔。
  2. 前記基材の前記箔はアルミニウムよりなり、前記粗面化層の前記複数の微粒子はアルミニウムよりなる、請求項1に記載の電極箔。
  3. 前記粗面化層の空孔径の最頻値は0.02μm〜0.10μmであり、前記粗面化層の厚みは20μm〜80μmである、請求項1に記載の電極箔。
  4. 真空の蒸着槽内に基材を配置するステップと、
    前記基材が配置されている前記蒸着槽内に酸素ガスとアルゴンガスとを含有する雰囲気ガスを入れて10Pa〜30Paの圧力に保って弁作用金属を前記基材に蒸着させて、前記基材から延びる弁作用金属の複数の微粒子が連なって形成されかつそれぞれ複数の枝に枝分かれしている複数のツリー構造体よりなる粗面化層を前記基材の表面に形成するステップと、
    を含む、コンデンサ用電極箔の製造方法。
  5. 前記粗面化層の空孔径の最頻値は0.02μm〜0.10μmであり、前記粗面化層の厚みは20μm〜80μmである、請求項4に記載のコンデンサ用電極箔の製造方法。
  6. 前記複数の微粒子はアルミニウムよりなる、請求項4に記載のコンデンサ用電極箔の製造方法。
  7. 第1の電極箔と、
    前記第1の電極箔上に設けられた誘電体酸化皮膜と、
    第2の電極箔と、
    前記誘電体皮膜と前記第2の電極箔との間に設けられたセパレータと、
    前記セパレータに含浸されて前記誘電体酸化皮膜と前記第2の電極箔に当接する駆動用電解液と、
    を備え、
    前記第1の電極箔は、
    弁作用金属の箔からなる基材と、
    前記基材の表面に設けられた弁作用金属よりなる粗面化層と、
    を有し、
    前記粗面化層は、前記基材から延びる弁作用金属の複数の微粒子が連なって形成されかつそれぞれ複数の枝に枝分かれしている複数のツリー構造体よりなり、
    前記誘電体酸化皮膜は前記粗面化層上に設けられている、電解コンデンサ。
  8. 前記第1の電極箔と前記セパレータと前記第2の電極箔とは一体で巻回されている、請求項7に記載の電解コンデンサ。
  9. 前記基材の前記箔はアルミニウムよりなり、前記粗面化層の前記複数の微粒子はアルミニウムよりなる、請求項7に記載の電解コンデンサ。
  10. 前記第2の電極箔の前記セパレータに当接する面は粗面である、請求項7に記載の電解コンデンサ。
  11. 第1の電極箔と、
    前記第1の電極箔の両面上に設けられた誘電体酸化皮膜と、
    前記誘電体酸化皮膜上に設けられた導電性高分子よりなる固体電解質と、
    前記固体電解質上に設けられた電極と、
    を備え、
    前記第1の電極箔は、
    弁作用金属の箔からなる第1の基材と、
    前記第1の基材の両面に設けられた弁作用金属よりなる第1の粗面化層と、
    を有し、
    前記第1の粗面化層は、前記基材から延びる弁作用金属の複数の微粒子が連なって形成されかつそれぞれ複数の枝に枝分かれしている複数のツリー構造体よりなり、
    前記誘電体酸化皮膜は前記第1の粗面化層上に設けられている、電解コンデンサ。
  12. 前記第1の基材の前記箔はアルミニウムよりなり、前記第1の粗面化層の前記複数の微粒子はアルミニウムよりなる、請求項11に記載の電解コンデンサ。
  13. 前記電極は、
    前記固体電解質上に設けられたカーボン層と、
    前記カーボン層上に設けられた銀ペースト層と、
    を有する、請求項11に記載の電解コンデンサ。
  14. 前記誘電体酸化皮膜と前記電極の間に設けられたセパレータをさらに備え、
    前記電極は、前記固体電解質に当接する粗面を有する第2の電極箔を有する、請求項11に記載の電解コンデンサ。
  15. 前記電極は、
    弁作用金属の箔からなる第2の基材と、
    前記第2の基材の両面に設けられた弁作用金属よりなる第2の粗面化層と、
    を有する、請求項14に記載の電解コンデンサ。
  16. 前記第2の粗面化層の空孔径の最頻値は0.02μm〜0.10μmであり、
    前記第2の粗面化層の厚みは20μm〜80μmであり、
    前記固体電解質は前記第2の粗面化層上に設けられている、請求項15に記載の電解コンデンサ。
  17. 前記第2の粗面化層は、前記第1の基材から延びる弁作用金属の複数の微粒子が連なって形成されかつそれぞれ複数の枝に枝分かれしている複数のツリー構造体よりなる、請求項16に記載の電解コンデンサ。
  18. 前記第2の基材の前記箔はアルミニウムよりなり、前記第2の粗面化層の前記複数の微粒子はアルミニウムよりなる、請求項17に記載の電解コンデンサ。
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