JP5429436B2 - コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ポリマーの固体電解質を有するコンデンサに関する。
電子機器の高周波化に伴い、電子部品の一つであるコンデンサにも従来よりも高周波領域でのインピーダンス特性に優れたコンデンサが求められている。このような要求に応えるために電気伝導度の高い導電性ポリマーを固体電解質に用いた固体電解コンデンサが種々検討されている。
図5のコンデンサ1は従来の固体電解コンデンサの斜視図である。このコンデンサ1は、図6のコンデンサ素子2を複数枚積層したものである。
コンデンサ素子2の製造方法は、下記のとおりである。まず図7に示すアルミニウムからなる基材43の両面に誘電膜4を形成し、次に基材43の一端(端部A)側の誘電膜4上に導電膜(図示せず)を形成し、その後、基材43の他端(端部B)側の片面(面5)に陽極の給電部を設置し、基材43をモノマー溶液に含浸して電圧を印加することによって、端部A側に形成した導電膜上に導電性ポリマー層6を形成できる。次にこの導電性ポリマー層6上に陰極層47を形成する。給電部を外すと、基材43の他端(端部B)側には導電性ポリマー層6が形成されていない面が露呈し、陽極部8となる。以上の工程により、コンデンサ素子2を形成できる。
各コンデンサ素子2の陽極部8はそれぞれ図5に示すコンデンサ1の陽極端子9へ引き出され、陰極層47は陰極端子10へ引き出される。
従来のコンデンサ1では、基材43の単位面積当たりの表面積を拡大して静電容量を拡大する目的で、コンデンサ素子2のアルミニウム箔からなる電極箔(基材43)の一方の面5側と他方の面11側の表面に蒸着により粗面化層42、45をそれぞれ形成する。一方の面5の粗面化層42の厚みは他方の面11の粗面化層45より厚く設けられている。
WO2010/041387号公報
電解重合によって導電性ポリマー層6を形成すると、図8に示すようにコンデンサ素子2が反ったり歪曲したりするなど、変形することがある。またコンデンサ素子2が反ると、導電性ポリマー層6にクラックが発生し、等価直列抵抗(以下、ESR(equivalent series resistance)と、表す)が高くなるという課題もあった。
そこで本発明は、コンデンサ素子の反り等の変形を低減することを目的とする。
本発明は、弁金属からなり、対向する第一の面と第二の面を有する基材と、第一の面に弁金属を蒸着して形成され、外表面と内部に空隙とを有する多孔質体の第一の粗面化層と、第一の粗面化層の前記空隙に形成される第一の導電性ポリマー内層と、第一の粗面化層の前記外表面に形成される第一の導電性ポリマー外層と、第二の面に弁金属を蒸着して形成され、外表面と内部に空隙とを有する多孔質体の第二の粗面化層と、第二の粗面化層の前記空隙に形成される第二の導電性ポリマー内層と、第二の粗面化層の前記外表面に形成される第二の導電性ポリマー外層と、第一の粗面化層および第二の粗面化層の表面に形成される誘電膜とを備えている。そして、第二の粗面化層の表面積は、第一の粗面化層における表面積より小さく、第二の導電性ポリマー外層は、第一の導電性ポリマー外層より厚い。
以上のような構成により、コンデンサ素子の反り等の変形を低減できる。導電性ポリマーは、表面積が小さい第二の粗面化層内には相対的に少なく付着し、表面積が大きい第一の粗面化層内には相対的に多く付着する。そして、第二の導電性ポリマー外層を第一の導電性ポリマー外層よりも厚くすることにより、第一の面、第二の面側に付着する導電性ポリマー量の均衡をとることができ、結果として熱収縮によるコンデンサ素子の反り等の変形を低減できる。
図1は、本発明の実施の形態におけるコンデンサの斜視図である。 図2は、図1に示したコンデンサのコンデンサ素子の平面図である。 図3は、図2に示したコンデンサ素子の3−3線における断面図である。 図4は、図3に示したコンデンサ素子の要部拡大断面図である。 図5は、従来のコンデンサの斜視図である。 図6は、図5に示した従来のコンデンサのコンデンサ素子の平面図である。 図7は、図6に示したコンデンサ素子の7−7線における断面図である。 図8は、コンデンサ素子が反った状態を示す斜視図である。
(実施の形態1)
図1〜図4を参照しながら、実施の形態1について説明する。実施の形態1では、積層型の固体電解コンデンサを例に挙げ説明する。図1は、コンデンサ12の斜視図である。図2は、図1に示すコンデンサ12のコンデンサ素子13の平面図である。図3は、コンデンサ素子13の断面図である。図4は、コンデンサ素子の要部拡大断面図である。図1に示すコンデンサ12は、図2に示す平板状のコンデンサ素子13を複数枚積層して形成されている。
以下コンデンサ素子13の構成について、図3を参照しながら詳細に説明する。
図3に示すとおり、基材16は、対向する第一の面14と第二の面15とを有し、弁金属で形成されている。基材16の第一の面14に第一の粗面化層18が、蒸着によって形成されている。第一の粗面化層18は、多孔質体であり、外表面と内部に空隙とを有する。第一の粗面化層18の空隙は、内部から外表面に繋がって形成されている。
そして、第一の誘電膜19は、第一の粗面化層18の表面、すなわち多孔質体の外表面と内部の空隙の表面に形成されている。更に、第一の導電性ポリマー外層20Bは、第一の粗面化層18の外表面に形成された第一の誘電膜19の表面に形成され、第一の粗面化層18の外表面を覆っている。
図3には図示していないが、第一の粗面化層18の内部の空隙には、第一の導電性ポリマー内層(図4の20A)が形成されている。
基材16の第二の面15側についても、第一の面14側と同様に、多孔質体の第二の粗面化層21、第二の誘電膜22と、第二の導電性ポリマー外層23、第二の導電性ポリマー内層(図示せず)が形成されている。
第二の導電性ポリマー外層23は、第一の導電性ポリマー外層20Bと同様に第二の粗面化層21の外表面を覆っている。
なお、図3は概略図であり、図3では、第一の粗面化層18及び第二の粗面化層21は、全体としてほぼ平坦に形成された状態を示し、第一の粗面化層18内部の詳細については、図4を参照しながら、後ほど、説明する。
第二の粗面化層21は第一の粗面化層18よりも表面積が小さい。粗膜層の表面積は、粗膜層の単位体積当たりの表面積と厚みと上面投影面積との積によって求められる。本実施の形態では、第二の粗面化層21を第一の粗面化層18よりも単位体積あたりの表面積も小さく、緻密な膜とすることで、表面積を小さくした。単位体積当たりの表面積は、本実施の形態ではBET法による比表面積より算出した。
そして、本実施の形態では、第二の導電性ポリマー外層23は第一の導電性ポリマー外層20Bよりも厚い。
また第一の導電性ポリマー外層20Bおよび第二の導電性ポリマー外層23の表面には、それぞれ第一のカーボン層24、第一の銀ペースト層25からなる第一の陰極層26、第二のカーボン層27、第二の銀ペースト層28からなる第二の陰極層29が形成されている。
基材16の一方の端部A側では、第一の導電性ポリマー内層(図示せず)および第一の導電性ポリマー外層20Bは、第一の導電膜(図示せず)を介して第一の誘電膜19上に形成されている。同様に第二の導電性ポリマー内層(図示せず)と第二の導電性ポリマー外層23は、第二の導電膜(図示せず)を介して第二の誘電膜22上に形成されている。第一の導電膜、第二の導電膜は、いわゆるプレコート層と呼ばれ、電解重合の際、絶縁化された基材16の表面に導電性を付与する為に形成されるものを指す。
基材16の他方の端部B側には、導電膜および導電性ポリマー内層、外層は形成されておらず、第一の誘電膜19、第二の誘電膜22が外部に露呈した状態である。この端部Bがコンデンサ素子13の陽極部30となる。
基材16の端部A側と端部B側の境には、第一の誘電膜19および第二の誘電膜22上に絶縁性の樹脂あるいはテープ等からなる絶縁部31が形成されている。
次に図4を参照しながら、第一の面14側の構成について更に詳細に説明する。なお、図4は、図3に示したコンデンサ素子の要部拡大断面図である。なお、図4は、図3と上下が逆になっている。第二の面15側の構成も第一の面14側の構成と同様である。
図4に示すように、第一の粗面化層18(第二の粗面化層21も同様)は、アルミニウムやチタンなどの弁金属微粒子32が基材16から外表面へ伸びるように積み重なった柱状体33が、所定間隔をあけて多数配列した構造である。隣接する弁金属微粒子32同士、及び基材16に接する弁金属微粒子32と基材16同士は、互いに接合している。本実施の形態では、弁金属微粒子32は枝分かれするように積み重なっており、応力を分散できるため、柱状体33の機械的強度が大きくなる。
第一の粗面化層18、第二の粗面化層21を構成する弁金属微粒子32の粒子径は、平均で0.01μm以上0.2μm以下とした。弁金属微粒子32の粒子径は、電極箔の断面をSEM(走査電子顕微鏡)観察により算出できる。
第一の面14側と第二の面15側で異なる点は、上記範囲内において、第一の粗面化層18より第二の粗面化層21(図3に記載)を構成する弁金属微粒子32の方が、平均粒子径が大きい。
図4に示す第一の導電性ポリマー内層20A、第二の導電性ポリマー内層(図示せず)は、基材16の露出面や柱状体33の側面に付着した導電性ポリマーの層を指す。空隙17の一部もしくは全部は第一、第二の導電性ポリマー内層で埋められていてもよい。
前述の第一の導電性ポリマー内層20A、第二の導電性ポリマー内層を形成する以前において、第一の粗面化層18、第二の粗面化層21の単位体積当たりの空隙率は、50%以上80%以下である。
第一の粗面化層18、第二の粗面化層21の単位体積当たりの表面積は、いずれもBET法による比表面積を用いると5×10cm/cm以上30×10cm/cm以下が好ましい。これにより第1の粗面化層18、第二の粗面化層21の表面積を拡大すると共に、第一の導電性ポリマー内層20A、第二の導電性ポリマー内層の被覆性を高めることができ、大容量にすることができる。
なお、本実施の形態では、第二の粗面化層21の方が、第一の粗面化層18よりも単位体積あたりの表面積が小さい、緻密な膜とする。
さらに第一の粗面化層18、第二の粗面化層21の厚みは、それぞれ5μm以上50μm以下が好ましく、本実施の形態では同じ厚みとする。
また第一の粗面化層18、第二の粗面化層21の基材16上における形成領域、すなわち上面投影面積は同じとする。
以上より本実施の形態では、第二の粗面化層21は第一の粗面化層18よりも緻密であり、同じ膜厚でも表面積が小さいものとする。
第二の粗面化層21の表面積に対する第一の粗面化層18の表面積の比を粗面化層の表面積比とすると、粗面化層の表面積比は1.05以上2.0以下が好ましい。これにより蒸着の熱による劣化を低減でき安定した表面積が得られ、大容量とすることができる。より好ましくは粗面化層の表面積比が、1.05以上1.5以下である。
また、第二の導電性ポリマー外層23の厚みは、第一の導電性ポリマー外層20Bの厚みより厚くした。
第一の導電性ポリマー外層20Bの厚みに対する第二の導電性ポリマー外層23の厚み比を導電性ポリマー外層の厚み比とすると、導電性ポリマー外層の厚み比は1.05以上3.5以下が好ましい。これにより熱収縮によるコンデンサ素子の反り等の変形を顕著に低減することができる。粗面化層の表面積比が1.05以上1.2以下の場合、導電性ポリマー外層の厚み比は1.05以上1.5以下が好ましい。
粗面化層の表面積比が1.2超1.5以下の場合、導電性ポリマー外層の厚み比は1.1以上2.5以下が好ましい。
ここで本実施の形態において、第一の粗面化層18、第二の粗面化層21の厚みとは、図4に示すように、柱状体33の根元34(基材16との界面部分)から柱状体33の先端35までの長さt1の平均値を指す。第一の導電性ポリマー外層20B、第二の導電性ポリマー外層23の厚みとは、柱状体33の先端35からそれぞれ第一の導電性ポリマー外層20B、第二の導電性ポリマー外層23の外表面(第一の陰極層26、第二の陰極層29との界面)までの長さt2の平均値である。第一の誘電膜19、第二の誘電膜22や第一、第二の導電膜の厚みは相対的に非常に薄いため、無視できる。
以上のコンデンサ素子13が複数枚積層され、それぞれの陽極部30は図1に示すコンデンサ12の陽極端子36に引き出され、第一の陰極層26、第二の陰極層29は陰極端子37に引き出される。そして陽極端子36および陰極端子37の一部を除き、コンデンサ素子13は外装樹脂38あるいは外装ケースで被覆される。
コンデンサ素子13で用いた基材16としては、アルミニウムやチタン、これらの合金など、種々の弁金属材料やそれらの合金材料が挙げられる。厚みは30μm〜80μm程度とした。
第一の誘電膜19、第二の誘電膜22としては、酸化アルミニウムや酸化チタン、窒化アルミニウム、窒化チタンなどが挙げられる。
<コンデンサ素子の製造方法>
次に本実施の形態のコンデンサ素子13の製造方法を説明する。
まず図3、図4に示す基材16を0.01Pa〜0.001Paの真空に保たれた蒸着槽内に配置する。次に、基材16の周辺に酸素ガスおよび不活性ガスの混合ガスを流入して、基材16の周辺での圧力を10Pa〜30Paに保ち、基材16の温度を150℃〜300℃の範囲に保つ。その状態で、蒸着槽内に蒸着源としてアルミニウム材を配設し、アルミニウムを基材16の第一の面14、第二の面15に真空蒸着させて、アルミニウムの微粒子(弁金属微粒子32)よりなる第一の粗面化層18、第二の粗面化層21を形成する。
第一の粗面化層18と、第二の粗面化層21は同時に形成してもよく、別々に形成してもよい。第一の粗面化層18を形成する工程と、第二の粗面化層21を形成する工程の蒸着条件(基材16や雰囲気温度、圧力)や蒸着順序を変えることで、第二の粗面化層21を第一の粗面化層18よりも単位体積当たりの表面積の小さい緻密な膜とすることができる。
また、第二の粗面化層21を第一の粗面化層18よりも先に形成することにより、粗膜層全体の欠損を抑制できる。その理由は、第二の粗面化層21は第一の粗面化層18よりも弁金属微粒子32の平均粒子径が大きいため、機械的強度が向上するからである。したがって、例えば第二の粗面化層21を形成した後、ロールなどで巻き取ったり、あるいは折りたたんだりする過程において、欠損しにくい。
次に、基材16を70℃の7%アジピン酸アンモニウム水溶液に入れ、化成電圧5V、化成電流0.05A/cmで20分間保持して化成し、基材16の露出面、第一、第二の粗面化層18、21の表面に酸化膜を形成する。第一の粗面化層18上の酸化膜は、図3に示す第一の誘電膜19となり、第二の粗面化層21上の酸化膜は第二の誘電膜22となる。第一の誘電膜19、第二の誘電膜22は、膜厚が非常に薄いため、図4では記載を省略した。
第一の誘電膜19、第二の誘電膜22は、陽極化成によって形成してもよく、その他蒸着やめっき、ゾルゲルなど種々の方法で形成してもよい。
次に、第一の誘電膜19、第二の誘電膜22上から押圧するように図3に示す絶縁部31を形成し、絶縁部31を境にした片側(端部A側)のみ化学重合あるいは導電性ポリマー分散体の塗布によって第一の導電膜、第二の導電膜を形成する。第一の導電膜、第二の導電膜は、それぞれ例えばポリアニリンやポリチオフェン、ポリピロールなどの導電性ポリマーで形成できる。
次に、絶縁部31を境にしたもう一方の片側(端部B側)であって、陽極部30上に陽極の給電部を貼り付ける。陽極の給電部は絶縁部31上に設けてもよい。陰極の給電部は、コンデンサ素子13とは非接触に設ける。本実施の形態では、陽極の給電部は金属製の粘着テープを用いた。そしてコンデンサ素子13全体をモノマー溶液に含浸させ、所定の温度に保ちながら電圧を印加することにより、電解重合反応が起こり、第一の導電膜および第二の導電膜上に第一の導電性ポリマー内層、第二の導電性ポリマー内層、第一の導電性ポリマー外層20B、第二の導電性ポリマー外層23が形成できる。
この時、まず、第二の導電性ポリマーを電解重合で形成し、次に第二の導電性ポリマーを形成している途中から、第一の導電性ポリマーの形成を開始し、続いて第一の導電性ポリマーと第二の導電性ポリマーを電解重合で同時に形成する。
電解重合反応は、まず第二の粗面化層21の空隙17の内壁に第二の導電性ポリマー内層が形成され、さらに第二の粗面化層21を構成する柱状体33の先端35を覆うように、第二の導電性ポリマー外層23が形成される。
上記と同様に、第一の粗面化層18により形成された空隙17を埋めるように第一の導電性ポリマー内層(図4の20A)が形成され、さらに柱状体33の先端35を覆うように第一の導電性ポリマー外層20Bが形成される。
上記の電解重合プロセスでは、第二の導電膜上に形成された第二の導電性ポリマー外層23は、第一の導電膜上に形成された第一の導電性ポリマー外層20Bよりも重合時間を長くすることにより、厚く形成する。
なお、本実施の形態では、モノマー溶液として、チオフェンやアニリン、ピロールなどのモノマーと、ポリスチレンスルホン酸やナフタレンスルホン酸などのドーパント剤とを含む溶液を用いた。
その後給電テープを剥がし、また第一の導電性ポリマー外層20Bおよび第二の導電性ポリマー外層23上にそれぞれ第一の陰極層26、第二の陰極層29を形成することで、本実施の形態のコンデンサ素子13を形成できる。
コンデンサ素子13は上記の電解重合工程において加熱され、その後冷却される。
ここで本実施の形態では、第一の粗面化層18は表面積が大きいため、第一の粗面化層18内に付着する第一の導電性ポリマー内層20Aの総体積も多くなるが、第一の粗面化層18上には薄い第一の導電性ポリマー外層20Bが形成される。一方で、第二の粗面化層21は表面積が小さいため、第二の粗面化層内に付着する導電性ポリマー内層の総体積は小さくなるが、第二の粗面化層21上には厚い第二の導電性ポリマー外層23が形成される。
したがって、基材16の第一の面14上に含まれる導電性ポリマーの総体積と、第二の面15上に含まれる導電性ポリマーの総体積が近似し、基材16の第一の面14側と第二の面15側とのコンデンサ素子13の熱収縮のバランスを取ることができる。すなわち導電性ポリマーは弁金属からなる粗面化層よりも熱収縮が大きいが、導電性ポリマーの量は第一の面14上と第二の面15上とで同様にすることができ、第一の面14側と第二の面15側におけるコンデンサ素子13の熱収縮差を低減できる。
なお、本実施の形態では、第二の粗面化層21の単位体積あたりの表面積を小さくすることによって、第一の粗面化層18よりも表面積を小さくしたが、その他、第二の粗面化層21の厚みを薄くしたり、あるいは第二の粗面化層21の基材16上における形成領域を小さくしたりすることによって表面積を小さくできる。
第一の粗面化層18より第二の粗面化層21を薄く形成する場合は、厚みが薄い分、第二の粗面化層21における弁金属微粒子32間で、剥離が発生する頻度を低減できる。すなわち第二の粗面化層21の欠損を低減できる。したがって第二の粗面化層21を形成した後、第一の粗面化層18を形成することで、粗面化層全体の欠損を抑制できる。
<反り量の比較>
本実施の形態の反り量を説明するために、以下、実施例と比較例で説明する。
実施例では、厚み0.03mm×長さ4.0mm×幅3.0mmのアルミニウム箔の基材を用いた。第1の粗面化層は単位体積当りの表面積を15×10cm/cm、厚みを40μmとし、第2の粗面化層は単位体積当りの表面積を10×10cm/cm、厚みを同じ40μmとした。これに対し、ポリピロールの導電性ポリマーを用いて、第1の導電性ポリマー外層の厚みを10μmとし、第2の導電性ポリマー外層の厚みを20μmとして、コンデンサ素子を形成した。このときコンデンサ素子の反り量は0.05mmであった。
比較例では、導電性ポリマー外層の厚みを同じとした以外は、実施例と同様に作成した。第1の導電性ポリマー外層と第2の導電性ポリマー外層の厚みを10μmとした。このときコンデンサ素子の反り量は0.30mmであった。
このように比較例では、図8に示すように、コンデンサ素子が大きく反ってしまう。コンデンサ素子が反ると、導電性ポリマー層にクラックが発生し、ESRが高くなったり、あるいはコンデンサ素子を積層する際にコンデンサ素子間に隙間ができ、抵抗が大きくなったりするという課題がある。
これに対し実施例は、基材16の両面における導電性ポリマー量の差を低減することができ、コンデンサ素子の反り量を0.1mm以下に低減できている。
(実施の形態2)
次の実施の形態2について図3および図4を参照しながら以下、説明する。
本実施の形態と実施の形態1との違いは、第一の粗面化層18と第二の粗面化層21の厚みの違いである。その他の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。第一の粗面化層18、第二の粗面化層21の厚みとは、図4に示すように、柱状体33の根元34(基材16との界面部分)から柱状体33の先端35までの長さt1の平均値を指す。
本実施の形態では、第二の粗面化層21を第一の粗面化層18より薄く形成した。
第二の粗面化層21の厚みに対する第一の粗面化層18の厚みの比を粗面化層の厚み比とすると、粗面化層の厚み比は1.05以上2.0以下が好ましい。より好ましく粗面化層の厚み比は、1.05以上1.5以下である。これにより蒸着の熱による劣化を低減でき安定した表面積が得られ、大容量とすることができる。
また本実施の形態では、実施の形態1と同様に、第二の粗面化層21は、第一の粗面化層18よりも単位体積当たりの表面積が小さい。
なお、第二の粗面化層21は、第一の粗面化層18と単位体積当りの表面積を同じとしてもよい。
以上より、本実施の形態においても、第二の粗面化層21は、第一の粗面化層18より表面積が小さい。
これにより本実施の形態では、第二の粗面化層21の内部に入りこんだ導電性ポリマーの量をより減らすことができ、第二の導電性ポリマー外層23が厚くなっても、基材16の両面における導電性ポリマー量の差を低減でき、コンデンサ素子13の反りを低減できる。
第二の粗面化層21を形成する工程では、第一の粗面化層18を形成する工程よりも蒸着時間を短くしたり、蒸着源量を減らしたりすることにより、第二の粗面化層21を第一の粗面化層18よりも薄くすることができる。
また第二の粗面化層21は第一の粗面化層18より緻密かつ薄いため、弁金属微粒子32間が剥離する頻度が少ない。したがって、第二の粗面化層21を形成した後、第一の粗面化層18を形成することで、粗面化層全体の欠損を抑制できる。
その他の構成及び効果については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
なお、上記実施の形態1、2では、コンデンサ12として積層形の固体電解コンデンサを例に挙げ説明したが、例えば巻回形の固体電解コンデンサでもよい。巻回形の場合も、コンデンサ素子の変形を抑制することにより、ESRを低減できる。さらに固体電解質と電解液とを併用した、いわゆるハイブリッド型電解コンデンサでもよい。
本発明によるコンデンサ素子は熱収縮による反りが少なく、低ESR特性の求められる固体電解コンデンサに有用である。
12 コンデンサ
13 コンデンサ素子
14 第一の面
15 第二の面
16 基材
17 空隙
18 第一の粗面化層
19 第一の誘電膜
20A 第一の導電性ポリマー内層
20B 第一の導電性ポリマー外層
21 第二の粗面化層
22 第二の誘電膜
23 第二の導電性ポリマー外層
24 第一のカーボン層
25 第一の銀ペースト層
26 第一の陰極層
27 第二のカーボン層
28 第二の銀ペースト層
29 第二の陰極層
30 陽極部
31 絶縁部
32 弁金属微粒子
33 柱状体
34 根元
35 先端
36 陽極端子
37 陰極端子
38 外装樹脂

Claims (6)

  1. 弁金属からなり、対向する第一の面と第二の面を有する基材と、
    前記第一の面に弁金属を蒸着して形成され、外表面と内部に空隙とを有する多孔質体の第一の粗面化層と、
    前記第一の粗面化層の前記空隙に形成される第一の導電性ポリマー内層と、
    前記第一の粗面化層の前記外表面に形成される第一の導電性ポリマー外層と、
    前記第二の面に弁金属を蒸着して形成され、外表面と内部に空隙とを有する第二の粗面化層と、
    前記第二の粗面化層の前記空隙に形成される第二の導電性ポリマー内層と、
    前記第二の粗面化層の前記外表面に形成される第二の導電性ポリマー外層と、
    前記第一の粗面化層および前記第二の粗面化層の表面に形成される誘電膜
    とを備え、
    前記第二の粗面化層の表面積は、前記第一の粗面化層における表面積より小さく、
    前記第二の導電性ポリマー外層は、前記第一の導電性ポリマー外層より厚い
    ことを特徴とするコンデンサ。
  2. 前記第二の粗面化層の単位体積あたりの表面積は、前記第一の粗面化層の単位体積あたりの表面積より小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記第二の粗面化層は、前記第一の粗面化層よりも薄い
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  4. 前記第二の粗面化層の表面積に対する前記第一の粗面化層の表面積の比が1.05以上2.0以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  5. 前記第一の導電性ポリマー外層の厚みに対する前記第二の導電性ポリマー外層の厚みの比が、1.05以上3.5以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  6. 前記第一の粗面化層及び前記第二の粗面化層の単位体積当たりの表面積は、いずれも5×10cm/cm以上30×10cm/cm以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
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