JP2014013787A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 大容量化に対応し、かつ低コストの固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 弁作用金属基体1の表面の少なくとも一部に誘電体皮膜が形成された誘電体被覆弁作用金属シート4が、複数枚、層間に固体電解質層7を介在させて積層されてなる積層体5を備え、前記積層体5の内部において、隣接する前記誘電体被覆弁作用金属シート4の前記弁作用金属基体1が互いに接合されてなる固体電解コンデンサ20であって、
前記誘電体被覆弁作用金属シート4の層間に介在された前記固体電解質層7の内部に、絶縁シート9を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
固体電解コンデンサは、電気電子機器の小型薄型化に伴って、更なる小型大容量化が求められている。
たとえば特許文献1に開示された固体電解コンデンサでは、小型大容量化を実現するために、従来、弁作用金属基体の表面に酸化皮膜が形成されていた陽極体を、陽極部(陽極リード部)と陰極部(陰極形成部)に分け、陽極体の一端に絶縁スペーサを配置することで、陰極部との積層体の多層化を容易にさせるようにしている。
特開2005−79463号公報
特許文献1に記載された固体電解コンデンサでは、容量を大きくするため、弁作用金属基体(陽極部)と陰極部の接する表面積を大きくする必要がある。従って、たとえば弁作用金属基体を長くするなどしなければならないが、弁作用金属基体を長くする場合、その一端に配置した絶縁スペーサだけでは、弁作用金属基体の層間高さを維持することが困難となり、場合によっては、逆に容量が低下してしまうことがある。
また、このような固体電解コンデンサを製造するためには、酸化皮膜および陰極を予め形成した板状の弁作用金属基体を複数枚用意し、この複数枚の弁作用金属基体に絶縁スペーサを介して積層していかなければならないが、製造が煩雑となり、コストアップの要因となっている。
本発明の目的は、大容量化に対応し、かつ低コストの固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することにある。
その手段として本発明の固体電解コンデンサは、弁作用金属基体の表面の少なくとも一部に誘電体皮膜が形成された誘電体被覆弁作用金属シートが、複数枚、層間に固体電解質層を介在させて積層されてなる積層体を備え、前記積層体の内部において、隣接する前記誘電体被覆弁作用金属シートの前記弁作用金属基体が互いに接合され、前記誘電体被覆弁作用金属シートの層間に介在された前記固体電解質層の内部に、絶縁シートが配置されているようにした。
特許文献1(特許文献1の図4を参照のこと)に記載された積層型固体電解コンデンサでは、弁作用金属基体(特許文献1における陽極部)の一端部間に絶縁スペーサを配置させることで、陰極部と弁作用金属基体との多層化を実現している。しかしながら、コンデンサの容量値を大きくするため、弁作用金属基体を長くした場合、一端部間に配置した絶縁スペーサでは、弁作用金属基体の層間の高さを維持することが困難となり、場合によっては隣接する誘電体皮膜を形成した誘電体被覆弁作用金属シート同士が接触する。そのため、逆に容量が低下してしまうことがある。また、このような固体電解コンデンサを製造するには、酸化皮膜および陰極部を予め形成した板状の弁作用金属基体を複数枚用意し、この複数枚の弁作用金属基体に絶縁スペーサを介して積層していくため、製造が煩雑で、コストアップの要因になっていた。これに対して、本発明の固体電解コンデンサによれば、誘電体被覆弁作用金属シートに沿って絶縁シートが配置されているので、弁作用金属基体の層間の高さは必ず、絶縁シートの高さで保たれている。加えて、弁作用金属基体を含む誘電体被覆弁作用金属シートが絶縁シートと複数積層された、積層体の状態で固体電解質層を一括で形成することができるため、単位体積当たりの静電容量が大きく、低コストの固体電解コンデンサが提供される。
本発明の固体電解コンデンサの1つの態様においては、絶縁シートは少なくとも1つの開口部を有し、該開口部を介して、隣接する誘電体被覆弁作用金属シートが弁作用金属基体において互いに接合されており、弁作用金属基体の接合部は固体電解質層から電気的に絶縁されていてもよい。
本発明の固体電解コンデンサの1つの態様において、絶縁シートは、アルコールおよび水との親和性を上げるための表面処理が施されていてもよい。
絶縁シートに予め表面処理を施すようにすれば、固体電解質層を形成する原料溶液の浸透を促し、よって、誘電体被覆弁作用金属シートと絶縁シートの隙間に固体電解質層の形成を容易にすることができる。
絶縁シートは、弾性率の低い材料で構成されていることが望ましい。弾性率が低い材料を絶縁シートに使用した場合、固体電解コンデンサの樹脂外装を施す際に、弁作用金属基体に加わる応力を緩和することができ、誘電体被覆金属シートの誘電体皮膜へのダメージを抑制することができる。
本発明の固体電解コンデンサの1つの態様においては、絶縁シートは複数の小孔を有し、該複数の小孔に固体電解質層から固体電解質が充填される。
誘電体被覆弁作用金属シートに対する固体電解質層の被覆性(または接触性)が低い場合(例えば、微視的にみた場合に誘電体被覆弁作用金属シートと固体電解質層とが十分接触しておらず、これらの間に空気などが存在している場合)、固体電解コンデンサの容量が低下する。これに対して、本発明の固体電解コンデンサの上記態様によれば、絶縁シートに複数の小孔が存在しているので、誘電体被覆弁作用金属シート間の隙間を固体電解質層で充填する際に、該隙間に固体電解質層の原料溶液が浸透しやすくなり、誘電体被覆弁作用金属シートに対する固体電解質層の被覆性を高くすることができる。よって本発明の固体電解コンデンサの上記態様によれば、固体電解コンデンサの静電容量をより大きくすることができる。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、弁作用金属基体の表面の少なくとも一部に誘電体皮膜が形成された複数の誘電体被覆弁作用金属シートを、隣接する誘電体被覆弁作用金属シート間に絶縁シートと交互に積層する工程、積層された、複数の誘電体被覆弁作用金属シートにおいて、隣接する弁作用金属基体同士を接合して、誘電体被覆弁作用金属シートの積層体を得る工程、および、固体電解質層を、誘電体皮膜が形成された誘電体被覆弁作用金属シートと、絶縁シートの隙間に充填し、かつ積層体の外表面を被覆するように、連続層として形成する工程を含むようにした。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法においては、絶縁シートは少なくとも1つの開口部を有し、該開口部を介して、隣接する誘電体被覆弁作用金属シートを弁作用金属基体において互いに接合し、弁作用金属基体の接合部は固体電解質層から電気的に絶縁されていてもよい。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、予め絶縁シートに対してアルコールと水との親和性を高めた表面処理を施す工程を更に含んでいてもよい。
また、本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、絶縁シートが複数の小孔を有し、該複数の小孔に固体電解質層から固体電解質が充填されるようにしてもよい。
本発明によれば、誘電体被覆弁作用金属シートの層間に介在された固体電解質層の内部に、絶縁シートを配置しているので、固体電解質層を積層体により一括して形成することが可能であり、誘電体被覆弁作用金属シートと絶縁シートの間の隙間への固体電解質層の原料溶液の浸透が容易となり、固体電解質層の厚みをコントロールできることから、大容量化に対応し、かつ低コストの固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することができる。
本発明の1つの実施形態における固体電解コンデンサを示す図であって、(a)は固体電解コンデンサの概略断面図であり、(b)は(a)のA−A線にて固体電解コンデンサを仮想的に切断して見た概略上面図である。 本発明の1つの実施形態における固体電解コンデンサの製造方法を説明する工程図である。 本発明の1つの実施形態における固体電解コンデンサの製造方法を説明する工程図である。 本発明の1つの実施形態における固体電解コンデンサの製造方法を説明する図であって、(a)は図3のB−B線にて積層体を仮想的に切断して見た概略上面図であり、(b)は(a)の改編例である。 本発明の1つの実施形態における固体電解コンデンサの製造方法を説明する工程図である。
本発明の1つの実施形態における固体電解コンデンサおよびその製造方法について、図面を参照しながら以下に詳述する。
図1(a)に示すように、本実施形態の固体電解コンデンサ20は、積層体5と固体電解質層7および絶縁シート9で構成されている。
本実施形態において、すべての弁作用金属基体1は、仮想的に、陽極リード部1aと陰極層形成部1bとこれらの間に位置する離間部1cから構成されている。陽極リード部1aと陰極層形成部1bは、離間部1cに形成された絶縁部13によって区分されている。なお、本発明の固体電解コンデンサにおける、弁作用金属基体1は陰極層形成部1bと陽極リード部1aを備えていれば良い。
誘電体皮膜3は、少なくとも陰極層形成部1bの表面を被覆している。なお、陽極リード部1aおよび離間部1cの表面を被覆してもよい。
積層体5は、弁作用金属基体1と誘電体皮膜3とを含む誘電体被覆弁作用金属シート4が複数積層され、溶接にて接合部X,Yにおいて互いが電気的に接合されている。図示する例においては、1つの接合部Xが弁作用金属基体1の陽極リード部1aに存在し、別の1つの接合部Yが弁作用金属基体の陰極層形成部1bに存在する。接合部Yの表面は、図1(b)に示すように、誘電体皮膜3で被覆されており、固体電解質層7から電気的に絶縁されている。接合部X,Yの位置および数は特に限定されず、製造する固体電解コンデンサに求められる要件に応じて適宜設定してもよいが、少なくとも1つの接合部が弁作用金属基体1bに存在することが好ましい。なお、接合部YのA−A線の断面は、円形、楕円形、矩形、正方形などの任意の形状であってもよい。接合部Xについても同様である。また、図示する例においては、6枚の誘電体被覆弁作用シートを示すが、これに限定されない。
固体電解質層7は、弁作用金属基体1の陰極層形成部1bにおいて、誘電体被覆弁作用金属シート4間の隙間に充填され、かつ積層体5の外表面を被覆する連続層である。
絶縁シート9は、弁作用金属基体1の陰極層形成部1bにおいて、誘電体被覆弁作用金属シート4間の隙間を充填する固体電解質層7内に設けられる。換言すれば、誘電体被覆金属シート4と絶縁シート9との隙間に固体電解質7が充填されている。
絶縁シート9は、弾性率の低い材料から構成されている。そのため、固体電解コンデンサ20の樹脂外装を施す際に、弁作用金属基体1に加わる応力を緩和することができる。従って、上記の効果により、誘電体被覆弁作用金属シート4の誘電体皮膜3へのダメージを抑制し、漏れ電流を抑制することができる。
本実施形態の固体電解コンデンサ20は、誘電体被覆弁作用金属シート4間の隙間を充填する固体電解質層7内に絶縁シート9が配置されている。その結果、固体電解質層の厚みをコントロールすることができるので、大容量化が可能である。
(製造方法)
固体電解コンデンサ20の製造方法について、図2〜図5を参照して説明する。
まず、弁作用金属基体1と、少なくとも陰極層形成部1bにおいて弁作用金属基体1の表面を被覆する誘電体皮膜3とを含む誘電体被覆弁作用金属シート4を準備する。具体的には、誘電体被覆弁作用金属シート4は以下のようにして作成され得る。
弁作用金属基体1は、いわゆる弁作用を示す金属材料から実質的に構成される。かかる金属材料は、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、およびこれらの2種以上の合金からなる群より選択され、好ましくは、アルミニウムまたはアルミニウムを含む合金である。
弁作用金属基体1は、シート状(または平板状、例えば箔など)の形態を有し得る。弁作用金属基体1の厚さは、特に限定されないが、例えば50〜200μm、好ましくは90〜130μmである。弁作用金属基体1の幅および長さは、製造する固体電解コンデンサのサイズに応じて適宜選択され得る。
特に、弁作用金属基体1は、その表面に凹凸を有するものが好ましく、例えばその表層部が多孔質であるものがより好ましい。弁作用金属基体1は、固体電解コンデンサにおいて陽極として機能するため、同じ占有面積であっても、弁作用金属基体1の表面積、すなわち実行面積がおおきいほどコンデンサの静電容量が大きくなるからである。表面に凹凸を有する、または表層部が多孔質である弁作用金属基体1は、予め粗面化処理に付することにより得ることができる。粗面化処理は、一般的にエッチング処理により実施される。エッチング処理の条件、例えばエッチング液、エッチングの温度、および時間などは、使用する弁作用金属基体の金属材料や、所望される電気特性(実効面積を含む)などに応じて適宜選択され得る。例えば、エッチング液には、塩酸などが用いられ得る。
かかる弁作用金属基体1の表面に誘電体皮膜3が形成される。誘電体皮膜3は、弁作用金属基体1の少なくとも陰極層形成部1bを電解液に浸漬して陽極酸化処理(化成処理とも言われ、以下も同様である)に付すことによって形成された酸化皮膜であってよい。陽極酸化処理の条件、例えば電解液、陽極酸化の温度、時間、電流密度および電圧などは、使用する弁作用金属基体の金属材料や、所望される電気特性などに応じて適宜選択され得る。例えば、電解液には、ホウ酸、リン酸、アジピン酸、それらのナトリウム塩およびアンモニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を含む水溶液などが用いられ得る。
以上のようにして、弁作用金属基体1と、弁作用金属基体1の少なくとも陰極層形成部1bの表面を被覆する誘電体皮膜3とを含む誘電体被覆弁作用金属シート4が作製される。誘電体被覆弁作用金属シート4の厚さ、幅および長さは、使用する弁作用金属基体1の厚さ、幅および長さにほぼ等しく(通常、誘電体皮膜の厚さは、ナノメートルオーダーであり、弁作用金属基体1のサイズに比較して無視し得る程度である)、製造する固体電解コンデンサのサイズに応じて適宜選択され得る。
なお、誘電体被覆弁作用金属シート4に関し、弁作用金属基体をエッチング処理により粗面化した後、陽極酸化により誘電体皮膜(酸化皮膜)を形成したものが、固体電解コンデンサ向けに市販されている。誘電体被覆弁作用金属シート4として、このような市販のものを切断して使用してもよい。
上記のようにして作製した誘電体被覆弁作用金属シート4に対し、絶縁部13を弁作用金属基体1の離間部1c(誘電体皮膜で被覆されていても、いなくてもよい)を被覆するように形成して、陽極リード部1aと陰極層形成部1bとを区分する。
絶縁部13は、絶縁性樹脂から形成することができる。具体例としては、ポリフェルニルスホルン(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES),シアン酸エステル樹脂、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等)、低分子量ポリイミド、ならびにそれらの誘導体および前駆体などが挙げられ、特に低分子量ポリイミド、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂およびそれらの前駆体が挙げられる。
なお、絶縁部13は、弁作用金属基体の陽極リード部1aが、固体電解質層7および陰極引出層11から電気的に絶縁された状態で外部に露出する限り、任意の適切なタイミングで形成すればよく、いくつかの段階に分けて形成しても良い。
そして、図2に示すように、複数の誘電体被覆弁作用金属シート4を隣接する誘電体被覆弁作用金属シート4間に絶縁シート9を介挿しながら順次積層する。
絶縁シート9は、弁作用金属基体1の陰極層形成部1bの位置において誘電体被覆金属シート4間に介挿されていればよく、絶縁部13に接触していても、接触していなくてもよい。絶縁シート9は、接合部Yに対応する位置に(接合用の)開口部10を有する。
絶縁シート9は、ポリエチレンテレフタレート(PET)もしくは、植物繊維からなるセパレータ紙でもよい。絶縁シート9の形態は、シート状のもののみならず、メッシュ状、織布状、または不織布状のものであってもよい。図2に示すように接合部Yに対応する位置に(接合用の)開口部10を有する。絶縁シート9は、接合部Yとは別に、複数(非接合用の)小孔を有していてもよい(これについては後述する)。絶縁シート9の厚さは、弁作用金属基体1の層間厚みを維持できるのに適切な厚さでよく、例えば20〜80μmである。絶縁シート9の幅および長さは、製造する固体電解コンデンサのサイズに応じて適宜選択され、誘電体被覆弁作用金属シート4より小さくてもよいが、これと同じまたは近い外形を有することが好ましい。
絶縁シート9は、アルコールおよび水と親和性を上げるための表面処理が予め施されていることが好ましい。かかる表面処理としては、例えば、絶縁シート9の表面にコロナ放電処理することが挙げられる。
積層された誘電体被覆弁作用金属シート4間の隙間、より詳細には、誘電体皮膜3と絶縁シート9の間の隙間は、後述の工程において固体電解質層7を成す導電性高分子の原料溶液が浸入し得る大きさであればよい。
上述のエッチング処理などにより弁作用金属基体1の表面が粗面化(凹凸形成)されている(好ましくは表層部が多孔質である)場合、単に誘電体被覆弁作用金属シート4と絶縁シート9とを交互に重ね合わせるだけで、隙間が自然に形成される。
また、図2に示すように、絶縁部13が、複数の誘電体被覆弁作用金属シート4間に位置する場合、絶縁部13によって、誘電体被覆弁作用金属シート4間に隙間が自然に形成される。更にこの場合、絶縁部13を利用して、複数の誘電体被覆弁作用金属シート4を相互に固定(後の工程において接合部を形成する前に仮固定)することができる。より詳細には、複数の誘電体被覆弁作用金属シート4のそれぞれに絶縁性樹脂を個別に塗布し、これらを重ね合わせ、絶縁性樹脂を加熱などによって固化または硬化させて絶縁部13を形成し、この絶縁部13によって複数の誘電体被覆弁作用金属シート4を相互に固定することができる。また、絶縁性樹脂を絶縁シート9の先端を含むように塗布して、絶縁部13を形成すれば、絶縁シート9を、その先端部にて絶縁部13により固定することができる。
本実施形態において、積層された複数の誘電体被覆弁作用金属シート4は、実質的にほぼ等しい長さを有し、これらの弁作用金属基体1の陽極リード部1a、陰極層形成部1bおよび離間部1cもそれぞれほぼ等しい長さを有する。
次に図3に示すように、積層された複数の誘電体被覆弁作用金属シート4において隣接する弁作用金属基体1同士を接合部X、Yにて接合して、誘電体被覆弁作用金属シート4の積層体5を得る。より詳細には、積層された複数の誘電体被覆弁作用金属シート4を任意の適切な処理を付して、所定領域の弁作用金属基体1を溶融させ、これにより、隣接する弁作用金属基体1に由来する溶融金属同士が直接接触し、表面張力などにより一体化し、その後、溶融金属が一体化した状態で固化することによって、接合部X、Yが形成される。この所定領域において、誘電体皮膜3は予め開口していて(すなわち、弁作用金属基体1が露出していて)よいが、これに限定されない。
上記接合部を形成するための処理は、弁作用金属基体を溶融させ得る限り特に限定されず、例えば加熱などでも良いが、隣接する弁作用金属基体1同士を電気的かつ機械的に接合できる溶接によって行うことが好ましい。溶接は例えば、抵抗溶接、レーザー溶接、超音波溶接などのいずれか1種を単独で、またはそれらの2種以上を併用して、実施することができる。
本実施形態においては、2つの接合部X、Yが形成される。2つ以上の接合部を形成する場合、その形成個所は適宜配置され得るが、弁作用金属基体1が、それらの個所においてほぼ均等な力で接合されるように配置されることが好ましい。
接合部Xは、弁作用金属基体1の陽極リード部1aに形成される。陽極リード部1aに接合部を形成する場合、接合部Xは、図4(a)および(b)に示すように、陽極リード部1aの幅を二等分する線(図中に一点鎖線にて示す)上またはその近傍に形成することが、誘電体被覆弁作用金属シート全体への応力を均等化でき、より電気的かつ機械的に安定した固体電解コンデンサを作製できるので好ましい。具体的には、この接合部Xの面積は、陽極リード部1aと陰極層形成部1bとの面積比にもよるが、陽極リード部1aの面積の好ましくは0.1%以上、より好ましくは1%以上である。接合部Xの面積が、陽極リード部1aの0.1%以上であれば、必要かつ十分な機械的接合強度と電気伝導性(導通)を得ることができるからである。陽極リード部1aに2つ以上の接合部を形成する場合、これら接合部の各々の面積が、陽極リード部1aの面積の好ましくは0.1%以上、より好ましくは1%以上である。
他方、接合部Yは、弁作用金属基体1の陰極層形成部1bに形成される。陰極層形成部1bに接合部Yを形成する場合、接合部Yは、例えば図4(a)に示すように、陰極層形成部1bの幅を二等分する線(図中に一点鎖線にて示す)上またはその近傍に形成してよく、かかる接合部の配置は、接合部を抵抗溶接により形成する場合に適する。
本実施形態では、弁作用金属基体1が複数の接合部X、Yにおいてほぼ均等な力で接合されるように、接合部Yは、図3および図4(a)に示すように、陰極層形成部1bの長さ方向中央部から陽極リード部1aに対して遠位側にずれて配置されている。あるいは、本実施形態の改変例として、一対の接合部Y1およびY2を、例えば図4(b)に示すように、陰極層形成部1bの中心Cから略点対象の位置に形成してもよく、かかる接合部の配置は、接合部をレーザー溶接により形成する場合に適する。これらの配置は、いずれも、誘電体被覆弁作用金属シート全体への応力を均等化でき、より電気的かつ機械的に安定した固体電解コンデンサを作製でき、かつ、等価直列抵抗(ESR)の増大を防止できるので好ましい。陰極層形成部1bに接合部を形成する場合、かかる部分に接合部を形成しない場合に比べて、接合部に相当する分の静電容量が失われる。特に接合部もエッチングによって粗面化されて実効面積が増大している場合と比較すると、接合部を形成することによって凹凸が無くなる(多孔質部分が潰れる)ので、同じ接合面積であってもより多くの静電容量が失われることになる。よって、接合部の面積は、電気的な接続を確保しつつも、極力小さくすることがより好ましい。
具体的には、この接合部Yの面積は、陰極層形成部1bの面積の1%以上、より好ましいくは5%以上であり、および好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。接合部Yの面積が、陰極層形成部1bの面積の1%以上であれば、隣接する弁作用金属基体1同士を電気的かつ機械的に安定して接合することができ、よって、電気的接続を確保しつつ、後の工程において陰極層である固体電解質層を形成する際に接合部が離れることを回避できる。他方、接合部Yの面積が、陰極層形成部1bの面積の30%以下であれば、固体電解コンデンサ静電容量を過度に失うことがなく、よって、静電容量の損失分を補償するために誘電体被覆弁作用金属シート4の積層枚数を増やさなくてよい。陰極層形成部1bに2つ以上の接合部(例えば図4(b)に示す接合部Y1およびY2)を形成する場合、これら接合部の各々の面積が、陰極層形成部1bの面積の1%以上、より好ましくは5%以上であり、および、これら接合部の合計の面積が、陰極層形成部1bの面積の好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。
接合部Yの位置、数および大きさに関する上記説明は、これに対して絶縁シート9の開口部10に関する説明として、そのまま当て嵌まるものである。絶縁シート9の開口部10の形状は、接合部Yの形状に応じて決定され、円形、楕円形、矩形、正方形など、任意の適切な形状を有し得る。
接合後、弁作用金属基体1の接合部の表面が誘電体皮膜3で被覆されている場合には、これにより弁作用金属基体1の接合部は、固体電解質層7(これは後の工程で形成される)から電気的に絶縁されるが、接合部の表面において弁作用金属基体1が露出している場合には、別途、この接合部を固体電解質層7から電気的に絶縁するための処理を実施する。例えば、接合後、誘電体被覆弁作用金属シート4の側面や、積層体5の両主面(すなわち上面および下面)ならびに誘電体被覆弁作用金属シート4間の隙間において弁作用金属基体1が露出していることがある。特に弁作用金属基体1の陰極層形成部1bにおいて、露出した弁作用金属基体1と固体電解質層7から絶縁されるように、積層体5の形成後に少なくとも陰極層形成部1bを陽極酸化処理に付すことが好ましい。かかる追加の陽極酸化処理の条件は、上述した陽極酸化処理の条件と同様とし得る。
以上のようにして、積層された複数の上記誘電体被覆弁作用金属シート4において隣接する弁作用金属基体1同士が接合された積層体5が得られる。
次に図5に示すように、弁作用金属基体1の陰極層形成1bにおける誘電体被覆弁作用金属シート4と絶縁シート9との間の隙間を充填し、かつ積層体5の外表面を被覆した連続層として、固体電解質層7を形成する。弁作用金属基体1の陽極リード部1aは固体電解質層7により充填および被覆されずに露出したまま残される。
かかる固体電解質層7は、弁作用金属基体1の陽極リード部1a側を保持して吊り下げた状態で、誘電体皮膜3で被覆された陰極層形成部1bを絶縁シート9と共に導電性高分子の原料溶液に、例えば、絶縁部13の手前まで浸漬し、陰極層形成部1bにおいて、誘電体被覆弁作用金属シート4間の隙間(より詳細には、誘電体被覆弁作用金属シート4と絶縁シート9との隙間)および積層体5の外表面に導電性高分子の連続層を生じさせることによって形成できる。
なお微視的にみた場合、誘電体被覆弁作用金属シート4間の隙間が固体電解質層7で完全に充填されていない部分や、積層体5の外表面が被覆されていない部分が不回避的に存在することがあるが、固体電解コンデンサの電気的および機械的な特性が許容可能なレベルにある限り、固体電解質層7にこのような部分が存在していても問題ない。
絶縁シート9が接合部Yに対応する個所以外に複数の小孔を有するものであるときは、誘電体被覆弁作用金属シート4に対する固体電解質層7の被覆性(または接触性)を高めることができる。かかる絶縁シート9を用いれば、導電性高分子の原料溶液が誘電体被覆弁作用金属シート4の隙間に浸入し易くなり、この隙間に固体電解質層7の原料溶液を十分供給することができるからである。
固体電解質層7を成す導電性高分子としては、例えば、チオフェン骨格を有する化合物、多環状スルフィド骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物、フラン骨格を有する化合物、アニリン骨格を有する化合物等で示される構造を繰り返し単位として含むものなどが挙げられるが、これらに限定されない。
導電性高分子の原料溶液には、任意の適切な溶液が用いられ得る。例えば、モノマーを含む溶液と、重合酸化剤および必要に応じて別途用いられるドーパントを含む溶液との2種を用いてよく、誘電体皮膜3で被覆された陰極層形成部1bを、これら溶液に順次、必要に応じて繰り返して、浸漬してよい。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば、モノマー、重合酸化剤および使用する場合にはドーパントを含む1種の溶液を用いて、誘電体皮膜3で被覆された陰極層形成部1bを浸漬してもよい。
その後、図1に示すように、固体電解質層7の外表面を被覆する陰極引出層11を形成する。陰極引出層11は、一般的に、固体電解質層7の外表面を被覆するようにカーボンペーストを塗布および乾燥させてカーボン含有層11aを形成し、そして、カーボン含有層11aの外表面を被覆するように銀ペーストを塗布および乾燥させて銀含有層11bを形成することによって形成され得る。
この結果、弁作用金属基体1の陽極リード部1aが絶縁部13によって固体電解質層7および陰極引出層11から電気的に絶縁された状態で、固体電解質層7および陰極引出層11の外部に露出する。
次に、弁作用金属基体1の陽極リード部1aを陽極端子15に接続し、他方、陰極引出層11を陰極端子17に接続する。陽極端子15および陰極端子17には、例えば、リードフレームなどを用いることができる。これら陽極端子15および陰極端子17の少なくとも一部を露出した状態で、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂19にて封止する。このとき、封止した際に固体電解コンデンサ20に掛る応力を弾性率の低い材料である絶縁シート9が受け止めることで、誘電体皮膜3へのダメージを抑制でき、漏れ電流を低減できる。
以上により、図1に示す固体電解コンデンサ20が得られる。かかる固体電解コンデンサの製造方法によれば、積層体5に対して固体電解質層7を連続層として一度に充填および被覆することができる。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法を例示する目的で、いくつかの実施例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1)
本実施例は、実施形態1における図1に示す固体電解コンデンサ20を、図2〜5を参照して上述した第1の製造方法により作製するものである。
誘電体被覆弁作用金属シートとして、両主面に酸化皮膜が形成されたアルミニウム(酸化皮膜形成前にエッチング処理により粗面化されている)の箔片を3枚準備する。これら誘電体被覆弁作用金属シートは、各々、長さ12mm、幅3.5mmおよび厚さ110μmを有する。
これら誘電体被覆弁作用金属シートの各々に対して、その両主面上における、一端から6.4mmの位置を中心とする長さ0.8mm×幅3.5mmの領域(離間部)にポリイミド樹脂(宇部興産株式会社製)を塗布し、その後、180℃で1時間乾燥させてポリイミド樹脂を硬化させる。ポリイミド樹脂は絶縁部を成す。ポリイミド樹脂で被覆されていない一端から4.5mmの位置までの領域(長さ4.5mm×幅3.5mm)が陰極層形成部である。
別途、絶縁シートとして、長さ4.0mm、幅3.0mmおよび厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを2枚準備する。
準備した3枚の誘電体被覆弁作用金属シートを、その間に絶縁シートを1枚ずつ介挿しながら積層する。このとき、これら誘電体被覆弁作用金属シートおよび絶縁シートは、誘電体被覆弁作用金属シートの一端(陰極層形成部の端部)が互いに揃うように、絶縁シートの他端が誘電体被覆弁作用金属シートの離間部にわずかに重なるように、そして、誘電体被覆弁作用金属シートおよび絶縁シートの各々の幅を二等分する線が全て重なるようにして、交互に積み重ねる。
積層体の上面から見て、その幅を二等分する線上を通るように、上記一端から2mmおよび9.4mmの位置で抵抗溶接により接合する。抵抗溶接には、直径1mmの円形の電極を使用できる。図1を参照して、前者の位置における接合は接合部Yに対応し、後者の位置における接合は接合部Xに対応する。これら接合部A-A線断面の面積は0.5mm2である。
次にこの積層体を陽極酸化処理に付す。具体的には、積層体を構成する誘電体被覆弁作用金属シートのうち誘電体皮膜で被覆された陰極層形成部を(絶縁シートを介挿したままの状態で保持して)、65℃の9質量%アジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬し、3.5Vの電圧を10分印加し、その後、水洗、乾燥する。これにより、誘電体被覆弁作用金属シートの側面および接合部のアルミニウム露出部が酸化皮膜で被覆され、陰極層形成部においてアルミニウム(弁作用金属基体)の全表面が酸化皮膜で確実に被覆される。
そして、この積層体の陰極層形成部(長さ4.5mmおよび幅3.5mmの領域)を3,4−エチレンジオキシチオフェンを含むイソプロパノール溶液(溶液1)に浸漬し、その後引き上げて放置する(乾燥は行わない)。次に、過硫酸アンモニウムを含む水溶液(溶液2)に浸漬し、その後、引き上げて乾燥させる。これにより、3,4−エチレンジオキシチオフェンが酸化重合し、ポリエチレンジオキシチオフェンからなる固体電解質層が形成される。溶液1に浸漬してから溶液2に浸漬し、乾燥を行う操作を20回繰り返す。得られた積層体を50℃の温水で洗浄した後、100℃で乾燥させる。これによって、ポリエチレンジオキチオフェンからなる固体電解質層が、積層体の陰極層形成部の隙間を充填し、その外表面を被覆する連続層として形成される。
その後、固体電解質層7の外表面を被覆するようにカーボンペーストを塗布および乾燥させてカーボン含有層11aを形成し、そしてカーボンペースト11aの外表面を被覆するように銀ペーストを塗布および乾燥させて銀含有層11bを形成し、これによって、陰極引出層11を形成する。
積層体の弁作用金属基体の陽極リード部に陽極リードフレーム(陽極端子)を接続し、他方、陰極引出層の表面に陰極リードフレーム(陰極端子)を接続する。そして積層体を、これら陽極リードフレームおよび陰極リードフレームの少なくとも一部が露出するように、エポキシ樹脂で封止する。
以上により図1に示す固体電解コンデンサ20が作製される。

(実施例2)
本実施例は、アルコールと水との親和性を高めた表面処理した絶縁シートを使用する例である。本実施例においては、絶縁シートとして、アルコールと水との親和性を高めた表面処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた点を除いて、実施例1と同様に固体電解コンデンサが作製される。

(比較例1)
この比較例は、実施例1および2に対する例であって、従来の積層型固体電解コンデンサに関する例である。
この比較例においては、絶縁シートを使用しなかった点を除いて、実施例1と同様にして固体電解コンデンサが作製される。
以上、実施例1および2ならびに比較例1において作製した固体電解コンデンサについて、アルミ箔の層間距離、導電性高分子形成の浸漬回数、静電容量、ESR(Equivalent Serise Resistor)、漏れ電流を実験によって調べた。結果を表1に示す。
Figure 2014013787
表1から理解できるように実施例1および2によって作製された固体電解コンデンサでは、比較例1によって作製された従来の積層型固体電解コンデンサに比べ、ESRと漏れ電流が著しく低くなり、浸漬回数当たりの静電容量が大きくなることが確認される。
本発明は、大容量が求められる固体電解コンデンサとして幅広く利用され得るが、これに限定されるものではない。
1 弁作用金属基体
1a 陽極リード部
1b 陰極形成部
1c 離間部
3 誘電体皮膜
4 誘電体被覆弁作用金属シート
5 積層体
7 固体電解質層
9 絶縁シート
10 開口部
11 陰極引出層
11a カーボン含有層
11b 銀含有層
13 絶縁部
15 陽極端子
17 陰極端子
19 絶縁性樹脂
20 固体電解コンデンサ
X,Y,Y1,Y2 接合部

Claims (9)

  1. 弁作用金属基体の表面の少なくとも一部に誘電体皮膜が形成された誘電体被覆弁作用金属シートが、複数枚、層間に固体電解質層を介在させて積層されてなる積層体を備え、前記積層体の内部において、隣接する前記誘電体皮膜弁作用金属シートの前記弁作用金属基体が互いに接合されてなる固体電解コンデンサであって、
    前記誘電体被覆弁作用金属シートの層間に介在された前記固体電解質層の内部に、絶縁シートが配置されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記絶縁シートは少なくとも1つの開口部を有し、該開口部を介して、隣接する誘電体被覆弁作用金属シートが弁作用金属基体において互いに接合されており、かつ弁作用金属基体の接合部は固体電解質層から電気的に絶縁されている、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記絶縁シートは、アルコールおよび水と親和性を上げるための表面処理が施されている、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記絶縁シートは、複数の小孔を有し、該複数の小孔に固体電解質層から固体電解質を充填されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記絶縁シートは、弾性率の低い材料で構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 弁作用金属基体の表面の少なくとも一部に誘電体皮膜が形成された複数の誘電体被覆弁作用金属シートを、隣接する誘電体被覆弁作用金属シート間に絶縁シートを介在させて積層する工程、
    積層された、複数の前記誘電体被覆弁作用金属シートにおいて、隣接する弁作用金属基体同士を接合して、誘電体被覆弁作用金属シートの積層体を得る工程、および、
    固体電解質層を、誘電体皮膜が形成された誘電体被覆弁作用金属シートと、絶縁シートの隙間に充填し、かつ積層体の外表面を被覆するように、連続層として形成する工程を含む、固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 前記絶縁シートは少なくとも1つの開口部を有し、該開口部を介して、隣接する誘電体被覆弁作用金属シートを弁作用金属基体において互いに接合し、弁作用金属基体の接合部は固体電解質から電気的に絶縁されている、請求項6に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 予め絶縁シートに対してアルコールと水との親和性を高めた表面処理を施す工程を更に含む、請求項6〜7のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 絶縁シートは複数の小孔を有し、該複数の小孔に固体電解質層が充填されるように、固体電解質層を形成する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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