JP3416099B2 - コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

コンデンサ及びその製造方法

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JP3416099B2 JP2000162230A JP2000162230A JP3416099B2 JP 3416099 B2 JP3416099 B2 JP 3416099B2 JP 2000162230 A JP2000162230 A JP 2000162230A JP 2000162230 A JP2000162230 A JP 2000162230A JP 3416099 B2 JP3416099 B2 JP 3416099B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セパレータを介し
て陽極箔と陰極箔とを対向させてなるコンデンサ及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に示すように、従来のスナップイン
タイプのアルミ電解コンデンサ30は、ケース9にコン
デンサ素子34を収納し、さらにケース9の開口部を封
口体6で封口してなるものである。ケース9には駆動用
電解液が満たされ、コンデンサ素子34が駆動用電解液
に含浸されている。コンデンサ素子34は、陽極箔と陰
極箔とをセパレータ36を介して捲回してなるものであ
り、陽極リード35aと陰極リード35bとを備えてい
る。陽極リード35a及び陰極リード35bは、封口体
6に設置されたリベット7を介して外部端子8に接続さ
れている。
【0003】陽極箔は、アルミニウムのプレーン箔を所
定の粗さに粗面化して表面積を増加させた後に、陽極酸
化によってその表面に誘電膜を形成して作製される。作
製された陽極箔の所定の位置に、アルミニウムのプレー
ン箔に誘電膜を形成して作製された陽極リードが接続さ
れている。このように、誘電膜は、粗面化処理された陽
極箔の表面と、平坦な陽極リードの表面に形成されてい
る。
【0004】陰極箔は、アルミニウムのプレーン箔を所
定の粗さに粗面化して形成される。さらに陰極箔の所定
の位置に、アルミニウムのプレーン箔から作製された陰
極リードが接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の電解コンデンサには、以下に説明するよう
な問題点があった。コンデンサに電圧を常時印加する
と、陽極箔に形成された誘電膜には常に負荷がかかり、
誘電膜にクラックが生じる。このため、部分的にアルミ
ニウムのプレーン箔が露出する。このことによって、セ
パレータに含浸された電解液を介して、陽極箔の露出し
たプレーン箔と陰極箔との間に漏れ電流が流れる。電解
液に漏れ電流が流れることで、電解液が電気分解され、
露出したプレーン箔の表面に誘電膜が析出し、破壊され
た誘電膜は修復される。このとき、電解液の電気分解に
伴って、ガスが発生するという問題点があった。
【0006】また、陽極箔及び陰極箔のいずれの表面に
も誘電膜が形成されている構造のコンデンサにおいて
も、誘電膜の破壊に伴ってガスが発生するという不具合
があった。従来、このようなガスの発生を防止するため
に、特に陽極箔の誘電膜を改良して対処していたが、十
分にガスの発生を防ぐことができなかった。
【0007】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたものであり、漏れ電流を減少させることによ
り、発生するガスの量を低減させたコンデンサ及びその
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明者らが上記の課
題を詳細に検討した結果、下記に示すことが判明した。
アルミニウムのプレーン箔に誘電膜を形成して陽極リー
ドを作製すると、陽極リードの表面に形成された誘電膜
にはクラックが生じやすい。これは、滑らかな表面を有
するアルミニウムのプレーン箔に形成された誘電膜の安
定性が悪いことに起因する。コンデンサにおいて陽極リ
ードは電解液中に含浸されるので、陽極リードの表面に
設けられた誘電膜においても、陽極箔表面の誘電膜と同
様に破壊および修復が行われる。従って、陽極リード表
面の誘電膜の破壊および修復に伴ってガスが発生する。
また、陽極リード表面に形成された誘電膜の破壊および
修復に起因して発生するガスの量は、陽極箔表面に形成
された誘電膜の破壊および修復に起因して発生するガス
の量の約20〜30倍であることが分かった。つまり、
ガスの発生の主要因は、陽極リードの誘電膜の破壊によ
るものであると考えられる。さらに、陰極リード表面に
設けられた誘電膜よりも陽極リード表面の誘電膜の方が
特に破壊されやすいことも判った。
【0009】本発明は上記のような検討結果に基づいて
なされたものであり、本発明のコンデンサは、電解液が
満たされたケース内に、化成処理により形成された陽極
箔誘電膜を表面に有する陽極箔と陰極箔とがセパレータ
を介して対向するように配置されてなり、前記ケース内
において、化成処理により形成された陽極リード誘電膜
を有する陽極リードが前記陽極箔に接続されていて、か
つ陰極リードが前記陰極箔に接続されているコンデンサ
において、前記陽極リードは、表面が粗面化された金属
箔と、該粗面化された金属箔の表面に形成された前記陽
極リード誘電膜とからなり、前記陽極リード誘電膜を形
成するための化成電圧が前記陽極箔誘電膜を形成するた
めの化成電圧の約70%以上であることを特徴とする。
粗面化(拡面化)された金属箔の表面に陽極リード誘電
膜が形成されるので、陽極リード誘電膜が金属箔表面に
安定して設けられ、陽極リード誘電膜にクラックが生じ
にくい。また、陽極リード誘電膜を形成するための化成
電圧が陽極箔誘電膜を形成するための化成電圧の約70
%以上であれば、陽極リード表面に十分な厚みを有する
誘電膜が形成される。従って陽極リード誘電膜にクラッ
クが生じにくい。結果として漏れ電流を抑制し、ガスの
発生量を低減させることができる。なお、本明細書にお
いて、「化成」とは、電解液中で金属箔に電気化学的に
誘電膜を生成することを意味するものとする。また、印
加される電圧を化成電圧という。化成電圧の大きさによ
って、生成される誘電膜の厚みが変化し、化成電圧と誘
電膜の厚みとは比例関係にある。
【0010】前記陽極リード誘電膜を形成するための化
成電圧が前記陽極箔誘電膜を形成するための化成電圧の
約80%以上であれば、よりクラックの生じにくい、安
定した陽極箔誘電膜が形成される。
【0011】前記陰極箔が陰極箔誘電膜を有し、前記陰
極リードが、表面が粗面化された金属箔と、該粗面化さ
れた金属箔の表面に形成された陰極リード誘電膜とから
なれば、より耐久性の向上したコンデンサを提供するこ
とができる。
【0012】本発明のコンデンサは、電解液が満たされ
たケース内に、陽極箔誘電膜を表面に有する陽極箔と陰
極箔とがセパレータを介して対向するように配置されて
なり、前記ケース内において、陽極リード誘電膜を有す
る陽極リードが前記陽極箔に接続されていて、かつ陰極
リード誘電膜を有する陰極リードが前記陰極箔に接続さ
れているコンデンサにおいて、前記陽極リードは、表面
が粗面化された金属箔と、該粗面化された金属箔の表面
に形成された前記陽極リード誘電膜とからなり、前記陰
極リードは、表面が粗面化された金属箔と、該粗面化さ
れた金属箔の表面に形成された前記陰極リード誘電膜と
からなることを特徴とする。陽極リードが、表面が粗面
化された金属箔と、粗面化された金属箔の表面に形成さ
れた陽極リード誘電膜とからなり、陰極リードが、表面
が粗面化された金属箔と、粗面化された金属箔の表面に
形成された陰極リード誘電膜とからなるので、陽極リー
ド誘電膜および陰極リード誘電膜のいずれもが破壊され
にくいので、漏れ電流を抑制し、ガスの発生量を低減さ
せることができる。
【0013】前記陽極箔誘電膜と前記陽極リード誘電膜
と前記陰極リード誘電膜とが化成処理により形成され、
前記陽極リード誘電膜および前記陰極リード誘電膜を形
成するための化成電圧が、前記陽極箔誘電膜を形成する
ための化成電圧の約70%以上であることが好ましい。
【0014】前記陽極リード誘電膜および前記陰極リー
ド誘電膜を形成するための化成電圧が、前記陽極箔誘電
膜を形成するための化成電圧の約80%以上であること
がより好ましい。
【0015】前記粗面化された金属箔は、電解エッチン
グ法、化学エッチング法及びブラスト法からなる群から
選ばれた一つの方法を用いて作製されることが好まし
い。
【0016】本発明のコンデンサの製造方法は、電解液
が満たされたケース内に、化成処理により形成された陽
極箔誘電膜を表面に有する陽極箔と陰極箔とがセパレー
タを介して対向するように配置されてなり、前記ケース
内において、化成処理により形成された陽極リード誘電
膜を有する陽極リードが前記陽極箔に接続されていて、
かつ陰極リードが前記陰極箔に接続されているコンデン
サの製造方法であって、前記陽極リードに粗面化処理を
施す陽極リード粗面化処理工程と、前記陽極箔誘電膜を
形成するための化成電圧の約70%以上の化成電圧を印
加して、前記粗面化処理が施された陽極リードの表面に
前記陽極リード誘電膜を形成する陽極リード誘電膜形成
工程とを含むことを特徴とする。陽極リードの表面に粗
面化処理を施すので、陽極リード誘電膜を安定して設け
ることができ、陽極リード誘電膜にクラックが生じにく
い。また、陽極箔誘電膜を形成するための化成電圧の約
70%以上の化成電圧を印加して、粗面化処理が施され
た陽極リードの表面に陽極リード誘電膜を形成すれば、
陽極リード表面に十分な厚みを有する誘電膜が形成され
る。従って陽極リード誘電膜にクラックが生じにくい。
結果として漏れ電流を抑制し、ガスの発生量を低減させ
ることができる。
【0017】前記陽極リード誘電膜形成工程において、
前記陽極箔誘電膜を形成するための化成電圧の約80%
以上の化成電圧を印加して、前記陽極リード誘電膜を形
成することが好ましい。
【0018】前記陽極リードを前記陽極箔に接続する前
に、前記陽極リード粗面化処理工程を行い、前記陽極リ
ードを前記陽極箔に接続した後に、前記陽極リード誘電
膜形成工程を行ってもよい。
【0019】前記陽極リードを前記陽極箔に接続した後
に、前記陽極リード粗面化処理工程を行ってもよい。
【0020】前記陽極リードを前記陽極箔に接続する前
に、前記陽極リード粗面化処理工程および前記陽極リー
ド誘電膜形成工程を行い、前記陽極誘箔電膜を形成する
ための化成処理の条件と前記陽極リード誘電膜を形成す
るための化成処理の条件とが同じであってもよい。
【0021】前記製造方法がさらに、陰極リードに粗面
化処理を施す陰極リード粗面化処理工程と、該粗面化処
理が施された前記陰極リードの表面に陰極リード誘電膜
を形成する陰極リード誘電膜形成工程とを含むことが好
ましい。
【0022】前記陰極リードを前記陰極箔に接続する前
に、前記陰極リード粗面化処理工程を行い、前記陰極リ
ードを前記陰極箔に接続した後に、前記陰極リード誘電
膜形成工程を行ってもよい。
【0023】前記陰極リードを前記陰極箔に接続した後
に、前記陰極リード粗面化処理工程を行ってもよい。
【0024】前記陰極リードを前記陰極箔に接続する前
に前記陰極リード粗面化処理工程および、前記陰極リー
ド誘電膜形成工程を行い、前記陽極箔誘電膜を形成する
ための化成処理の条件と、前記陽極リード誘電膜を形成
するための化成処理の条件と、前記陰極リード誘電膜を
形成するための化成処理の条件とが同じであってもよ
い。
【0025】前記粗面化処理が、電解エッチング法、化
学エッチング法及びブラスト法からなる群から選ばれた
一つの方法を用いて行われれば、容易に粗面化処理を行
うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図1および図2を参照して
本発明のコンデンサの実施形態について説明する。
【0027】(実施の形態1)以下に示す実施の形態1の
コンデンサは、陽極リードの表面の誘電膜を安定させ、
クラック等が発生しにくいものとしたものである。本実
施の形態1のコンデンサ20は図1に示されるように、
駆動用電解液の満たされたケース9内にコンデンサ素子
4が収納され、ケース9の開口部を封口体6で封口して
形成されている。
【0028】コンデンサ素子4は、横長の陽極箔4bと
横長の陰極箔4cとをその間に駆動用電解液が含浸され
たセパレータ4aを介在させて捲回して形成されたロー
ル形状であり、の長手方向に対して垂直方向に突出する
ように陽極箔4bに接続された陽極リード5bと、同様
にの長手方向に対して垂直方向に突出するように陰極箔
4cに接続された陰極リード5cとを備えている。さら
に、両リード5b、5cは、封口体6に設けられたリベ
ット(図示せず)を介して外部端子8に接続される。
【0029】本実施の形態1において、コンデンサ素子
4は、陽極箔4bと陰極箔4cとをセパレータ4aを介
して捲回させたロール形状であるが、本発明のコンデン
サはこれに限定されるものではなく、陽極箔と陰極箔と
をセパレータを介して対向させる構造であればよい。
【0030】陽極箔4bは、アルミ金属箔の表面に誘電
膜(陽極箔誘電膜)を形成して、所定の寸法に切断した
ものである。図2(a)に示されるように、陽極リード
5bは陽極箔4bの所定の位置に接続され、陽極箔4b
の長手方向に対して垂直方向に突出している。
【0031】図2(b)に陽極リード5bの拡大模式図
を示す。また、図2(c)に図2(b)の2C−2C’
断面図を示す。図2(b)および(c)に示されるよう
に、本実施の形態1のコンデンサ20の陽極リード5b
は、粗面化処理が施された金属箔10の表面に誘電膜1
1(陽極リード誘電膜)を形成して作製される。図2
(c)に示されるように、誘電膜11は、金属箔10の
粗面化処理された表面に沿うように形成される。金属箔
10に粗面化処理を施すことで、金属箔10の表面の滑
り面の面積が小さくなり、誘電膜11は金属箔10の表
面と強固にかみ合うので、クラックが発生しにくくな
る。また、粗面化された金属箔10の表面に形成された
誘電膜11に発生するクラックの寸法は、平坦な金属表
面に形成された誘電膜に発生するクラックの寸法と比較
して小さい。従って、粗面化処理を施した金属箔10の
表面に形成された誘電膜11は、クラックが発生しにく
く、安定したものとなる。
【0032】また、陰極箔4cは、アルミ金属箔の表面
に誘電膜(陰極箔誘電膜)を形成して、所定の寸法に切
断したものであり、陰極リード5cは、アルミ金属箔を
所定の形状に切断したものである。上述した陽極リード
5bと同様に、陰極リード5cは陰極箔4cの所定の位
置に取り付けられていて、陰極箔4cのの長手方向に対
して垂直方向に突出している。
【0033】上述の本実施の形態1のコンデンサ20に
よると、陽極リード5bが粗面化された金属箔表面に陽
極リード誘電膜を形成して作製されているので、陽極リ
ード誘電膜が金属表面に安定して設けられる。従って、
コンデンサに常時電圧が印加されて陽極リード5bに負
荷がかかっても、陽極リード誘電膜にクラックが発生せ
ず、陽極リード5bの露出した導電性の金属箔が直接電
解液に接触することがない。よって陽極リードと陰極リ
ードとの間に電解液を介して漏れ電流が流れることを抑
制し、漏れ電流によって電解液が電気分解されてガスが
発生することを防止できる。
【0034】次に、本実施の形態1のコンデンサ20の
製造方法の一例を説明する。まず、粗面化処理を施した
アルミ金属箔を化成して表面に誘電膜(陽極箔誘電膜)
を形成し、この金属箔を所定の寸法に切断して陽極箔4
bを作製する。また、アルミ金属箔を化成して表面に誘
電膜(陰極箔誘電膜)を形成し、この金属箔を所定の寸
法に切断して陰極箔4cを作製する。
【0035】本実施の形態1のコンデンサ20において
は、陽極箔4b及び陰極箔4cのいずれにも誘電膜を形
成するが、本願発明はこれに限定されるものではなく、
誘電膜を陽極箔4bにのみに形成してもよい。陰極箔に
誘電膜を形成すれば、コンデンサにリプル電流を流した
ときに電気的ストレスを吸収できるので、コンデンサの
耐久性をより向上させることができる。
【0036】次に、陽極リードを作製するために、アル
ミ金属箔に粗面化処理を施した後、所定の寸法に切断す
る。また、アルミ金属箔を所定の寸法に切断して陰極リ
ード5cを作製する。
【0037】続いて、陽極リード5b及び陰極リード5
cを、それぞれ陽極箔4b及び陰極箔4cの所定の位置
に接続する。なお、陽極箔4bと陽極リード5bとの間
には陽極箔誘電膜が存在するが、陽極箔4bと陽極リー
ド5bとをかしめて接続するので、この誘電膜は破壊さ
れ、陽極箔4bと陽極リード5bとが電気的に導通す
る。陰極リード5cと陰極箔4cとの接続方法も同様で
ある。
【0038】次に、陽極箔4bの所定の位置に接続され
た陽極リード5bの表面に誘電膜(陽極リード誘電膜)
を形成する。以上により、陽極箔4bに接続され、かつ
表面に誘電膜が形成された陽極リード5bが完成する。
【0039】さらに、陽極リード5bが接続された陽極
箔4bと陰極リード5cが接続された陰極箔4cとをセ
パレータ4aを介して捲回し、コンデンサ素子4を作製
する。このコンデンサ素子4を駆動用電解液とともにケ
ース9に収納してコンデンサ素子4を駆動用電解液に含
浸させる。さらに、封口体6でケース9の開口部を封口
し、コンデンサ20を完成する。
【0040】上述した製造方法においては、陽極リード
5bを陽極箔4bに取り付ける前に、陽極リード5bの
粗面化処理を行っているが、本願発明はこれに限定され
ることはない。例えば、陽極リードを陽極箔に取り付け
た後に、この陽極リードに粗面化処理を施してもよい。
【0041】さらに、陽極リード5bを陽極箔4bに接
続する前に、陽極リード5bの表面に誘電膜を形成して
陽極リード5bを完成させてもよい。この際、以下の実
施例3に示すように、陽極リード5bの表面に誘電膜を
形成する工程と陽極箔4bに誘電膜を形成する工程と
を、同じ設備を利用して行えるように、陽極リード誘電
膜を形成する化成条件と、陽極箔誘電膜を形成する化成
条件とが同じであることが好ましい。
【0042】(実施の形態2)次に、実施の形態2のコン
デンサについて説明する。本実施の形態2のコンデンサ
は、陽極リードだけでなく陰極リードも粗面化処理が施
されたアルミ金属箔を用いて形成したことにおいて、上
述の実施の形態1のコンデンサ20と異なる。
【0043】本実施の形態2のコンデンサによると、陰
極リードは、粗面化処理が施された金属箔の表面に誘電
膜(陰極リード誘電膜)を形成して作製される。陰極リ
ード誘電膜は、図2(b)および(c)に示される陽極
リード誘電膜11と同様に、粗面化処理された金属箔の
表面に沿うように形成される。金属箔に粗面化処理を施
すことで、金属箔の表面の滑り面の面積が小さくなり、
陰極リード誘電膜が金属箔の表面と強固にかみ合うの
で、クラックが発生しにくくなる。また、粗面化された
金属箔表面に形成された誘電膜に発生するクラックの寸
法は、平坦な表面に形成された誘電膜に発生するクラッ
クの寸法と比較して小さい。従って、粗面化処理を施し
た金属箔表面に形成された誘電膜は、クラックが発生し
にくく、安定したものとなる。
【0044】本実施形態2のコンデンサによると、陽極
リードと陰極リードとのいずれもが表面に粗面化処理が
施された金属箔上に誘電膜を形成して作製されているの
で、陽極リード誘電膜および陽極リード誘電膜のいずれ
もが金属箔表面に安定して設けられる。従って、コンデ
ンサに常時電圧が印加されても、誘電膜の破壊をより確
実に抑制することができる。よって、漏れ電流の発生を
抑制し、漏れ電流により電解液が電気分解されてガスが
発生することを防止できる。
【0045】本実施形態2のコンデンサの陰極リード
は、先に説明した実施の形態1のコンデンサ20の陽極
リードと同様の方法で作製される。また、陰極リード以
外の部材の製造方法は、実施の形態1のコンデンサ20
の製造方法と同様である。
【0046】上述したコンデンサの製造方法において、
アルミ金属箔を粗面化処理する具体的な方法は、電解エ
ッチング法、化学エッチング法及びブラスト法等による
ものであるのが好ましい。これらの方法によれば、金属
箔の粗面化処理を容易に行うことができる。
【0047】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体
的に説明する。
【0048】
【実施例】(実施例1)実施例1として、以下の手順でア
ルミ電解コンデンサを作製した。まず、陽極リードを作
製するために、アルミニウムのプレーン箔を硝酸系のエ
ッチング液中で電解エッチングして、表面に粗面化処理
を施し、所定の寸法に切断した。また、アルミニウムの
プレーン箔を所定の寸法に切断して陰極リードを作製し
た。
【0049】また、アルミ箔の表面に粗面化処理を施
し、約520Vで化成して表面に誘電膜を形成した後、
幅約35mm、長さ約500mmに切断して、陽極箔を
作製した。次に、この陽極箔の所定の位置に上記陽極リ
ードを取り付けた。
【0050】陰極箔は、アルミ箔に粗面化処理を施し、
約2Vで化成して表面に誘電膜を形成した後、幅約35
mm、長さ約500mmに切断して作製した。さらに、
この陰極箔の所定の位置に、陰極リードを取り付けた。
【0051】また、密度0.50g/cm3、厚さ50μ
mのマニラ紙を、幅約39mm、長さ約600mmに切
断してセパレータを作製し、このセパレータを介して陽
極箔と陰極箔とを倦回し、コンデンサ素子を作製した。
作製されたコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させて
ケース内に収納し、コンデンサ素子から引き出されるリ
ードと接続されるリベットを備えている封口体でケース
の開口部をかしめ、430Vで1時間エージングを行っ
た。これにより、陽極リードおよび陰極リードの表面に
誘電膜が形成された。以上のようにして実施例1のアル
ミ電解コンデンサを完成させた。
【0052】(実施例2)次に、実施例2として、以下の
手順でアルミ電解コンデンサを作製した。まず陽極リー
ド及び陰極リードを作製するために、アルミニウムのプ
レーン箔を硝酸系のエッチング液中で電解エッチングし
て表面に粗面化処理を施し、所定の寸法に切断した。
【0053】また、アルミ箔の表面に粗面化処理を施
し、約520Vで化成して表面に誘電膜を形成し、幅約
35mm、長さ約500mmに切断して陽極箔を作製し
た。次に、この陽極箔の所定の位置に上記陽極リードを
取り付けた。陰極箔は、アルミ箔に粗面化処理を施し、
約2Vで化成して誘電膜を形成した後、幅約35mm、
長さ約500mmに切断して作製した。さらに、この陰
極箔の所定の位置に、陰極リードを取り付けた。
【0054】また、密度0.50g/cm3、厚さ50μ
mのマニラ紙を、幅約39mm、長さ約600mmに切
断してセパレータを作製し、このセパレータを介して陽
極箔と陰極箔とを倦回し、コンデンサ素子を作製した。
作製されたコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させて
ケース内に収納し、コンデンサ素子から引き出されるリ
ードと接続されるリベットを備えている封口体でケース
の開口部をかしめ、430Vで1時間エージングを行っ
た。これにより、陽極リードおよび陰極リードの表面に
誘電膜が形成された。以上のようにして実施例2のアル
ミ電解コンデンサを完成させた。
【0055】(実施例3)次に実施例3として、以下の手
順でアルミ電解コンデンサを作製した。まず、アルミニ
ウムのプレーン箔にブラスト処理により粗面化処理を施
した後、約520Vで化成して表面に誘電膜を形成して
陽極リードを作製した。同様に、アルミニウムのプレー
ン箔にブラスト処理により粗面化処理を施した後、約2
Vで化成して表面に誘電膜を形成して陰極リードを作製
した。
【0056】また、アルミ箔の表面に粗面化処理を施
し、約520Vで化成して表面に誘電膜を形成し、幅約
35mm、長さ約500mmに切断して、陽極箔を作製
した。この陽極箔の所定の位置に陽極リードを取り付け
た。また、アルミ箔に粗面化処理を施し、約2Vで化成
して表面に誘電膜を形成し、幅約35mm、長さ約50
0mmに切断して陰極箔を作製し、この陰極箔の所定の
位置に陰極リードを取り付けた。
【0057】また、密度0.50g/cm3、厚さ50μ
mのマニラ紙を、幅約39mm、長さ600mmに切断
しセパレータを作製した。このセパレータを介して陽極
箔と陰極箔とを倦回し、コンデンサ素子を作製した。作
製されたコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させてケ
ース内に収納し、コンデンサ素子から引き出されるリー
ドと接続されるリベットを備えている封口体でケースの
開口部をかしめ、430Vで1時間エージングを行っ
た。これにより陽極リードおよび陰極リードの表面に誘
電体薄膜が形成された。以上のようにして実施例3のア
ルミ電解コンデンサを完成させた。
【0058】(実施例4)次に実施例4として、以下の手
順でアルミ電解コンデンサを作製した。まず、陽極リー
ド及び陰極リードを作製するために、アルミニウムのプ
レーン箔を所定の寸法に切断した。また、アルミ箔表面
に粗面化処理を施した後、約520Vで化成して表面に
誘電膜を形成した後、幅約35mm、長さ約500mm
に切断して、陽極箔を作製した。この陽極箔の所定の位
置に陽極リードを取り付け、陽極リードを酸性水溶液中
で化学エッチングにより粗面化処理した。
【0059】同様に、アルミ箔の表面に粗面化処理を施
した後、約2Vで化成して表面に誘電膜を形成した後、
幅約35mm、長さ約500mmに切断して、陰極箔を
作製した。この陰極箔の所定の位置に陰極リードを取り
付け、陰極リードを酸性水溶液中で化学エッチングによ
り粗面化処理した。
【0060】さらに、密度0.50g/cm3、厚さ50
μmのマニラ紙を、幅39mm、長さ600mmに切断
しセパレータを作製した。このセパレータを介して陽極
箔と陰極箔とを倦回し、コンデンサ素子を作製した。作
製されたコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させてケ
ース内に収納し、コンデンサ素子から引き出されるリ―
ドと接続されるリベットを備えている封口体でケースの
開口部をかしめ、430Vで1時間エージングを行っ
た。これにより、陽極リードおよび陰極リードの表面に
誘電膜が形成された。以上のようにして、実施例4のア
ルミ電解コンデンサを完成させた。
【0061】さらに、本発明のコンデンサと従来のコン
デンサを比較するために、下記に示す比較例のコンデン
サを作製した。
【0062】(比較例)本比較例のコンデンサは、陽極リ
ードに粗面化処理を施していない。下記に比較例のコン
デンサの製造方法を説明する。まず、アルミニウムのプ
レーン箔を約520Vで化成して表面に誘電膜を形成し
て、陽極リードを作製した。また、アルミ箔の表面に粗
面化処理を施し、約520Vで化成し誘電膜を形成し、
幅約35mm、長さ約500mmに切断して陽極箔を作
製した。次に、この陽極箔の所定の位置に陽極リードを
取り付けた。
【0063】さらに、アルミニウムのプレーン箔を約5
20Vで化成して表面に誘電膜を形成して、陰極リード
を作製した。また、アルミ箔の表面に粗面化処理を施
し、約2Vで化成して表面に誘電膜を形成した後、幅3
5mm、長さ500mmに切断して陰極箔を作製した。
次に、この陰極箔の所定の位置に陰極リードを取り付け
た。
【0064】密度0.50g/cm3、厚さ50μmのマ
ニラ紙を、幅約40mm、長さ約600mmに切断して
セパレータを作製した。このセパレータを介して、陽極
箔および陰極箔を倦回し、コンデンサ素子を作製した。
作製されたコンデンサ素子を用いて、上述した実施例と
同様の方法で、比較例のアルミ電解コンデンサを完成さ
せた。
【0065】次に、実施例1〜4のコンデンサと比較例
のコンデンサとを比較する。それぞれのコンデンサを8
5℃の雰囲気温度で、350Vの直流バイアス、120
Hz、2Aのリプル電流を印加して20000hの寿命
試験を行った。その結果を以下の表1に示す。寿命実験
とは、コンデンサのケース内にガスが発生し、ガスの圧
力によって、ケースに設けられた弁が開放するまでの開
弁時間を測定するものである。
【0066】
【表1】 表1に示されるように、実施例1〜4のアルミ電解コン
デンサにおいては、開弁が観測されなかった。従って、
本実施例のコンデンサは、比較例のコンデンサよりもガ
スの発生量が低下していることがわかる。これは、本実
施例のコンデンサのように粗面化処理が施された金属箔
の表面に誘電膜を形成して陽極リードを形成することに
より、陽極リ―ド表面の誘電膜が安定し、漏れ電流が小
さくなるためである。また、実施例2〜4のように、陽
極リードおよび陰極リードのいずれにおいても粗面化さ
れた金属箔の表面に誘電膜を形成することがより好まし
い。
【0067】(実施例5)本実施例5では、陽極リード
誘電膜を形成するために印加する化成電圧の大きさをそ
れぞれ変化させて複数のアルミ電解コンデンサを作製
し、上記と同様の寿命実験を行った。以下にコンデンサ
の作製方法を説明する。
【0068】上述した実施例2と同様に、共に電解エッ
チングにより粗面化処理が施された陽極リードおよび陰
極リードがそれぞれ接続された陽極箔および陰極箔と、
セパレータとを有するコンデンサ素子を作製した。さら
に実施例2と同様にコンデンサ素子を駆動用電解液が満
たされたケース内に収納し、封口体でケースの開口部を
かしめた。
【0069】上記作製されたコンデンサを1時間エージ
ングし、陽極リードおよび陰極リードに誘電膜を形成し
た。エージングにおいて印加する電圧を、陽極箔に誘電
膜を形成するために印加した化成電圧(520V)に対
して、120%(コンデンサA)、110%(コンデン
サB)、80%(コンデンサE)、71%(コンデンサ
F)、69%(コンデンサG)、および60%(コンデ
ンサI)になるようにそれぞれ変化させて、6種類のコ
ンデンサを作製した。
【0070】下記の表2に上記作製された各コンデンサ
の寿命実験の結果を示す。上述した実施例3で作製され
たコンデンサC(エージングの電圧が陽極箔の化成電圧
と同じ)および実施例2で作製されたコンデンサD(エ
ージングの電圧が陽極箔の化成電圧の83%)の結果も
合わせて表2に示す。また、上述の実施例1と同様に電
解エッチングにより粗面化処理が施された陽極リードと
粗面化処理が施されていない陰極リードとを有するコン
デンサ素子を作製後、陽極箔の化成電圧(520V)の
67%の電圧で1時間エージングして、陽極リードおよ
び陰極リードにも誘電膜を形成したコンデンサHの結果
も合わせて表2に示す。
【0071】
【表2】 表2に示されるように、陽極リードの化成電圧が陽極箔
の化成電圧の120%〜80%であるコンデンサA〜E
については測定時間中に開弁が観測されず、71%のコ
ンデンサFについては開弁が観測された。また、陽極リ
ードの化成電圧が陽極箔の化成電圧の71%以下では陽
極箔の化成電圧に対する陽極リードの化成電圧が減少す
るにつれてコンデンサの寿命時間が短くなっていること
がわかった。特に、陽極リードの化成電圧を陽極箔の化
成電圧に対して減少させると、陽極リードの化成電圧が
陽極箔の化成電圧の69%(コンデンサG)のときに開
弁時間が急激に短くなることがわかった。
【0072】従って、陽極リードの化成電圧は陽極箔の
化成電圧の約70%以上が好ましく、約80%以上がよ
り好ましいことがわかる。このような化成電圧で陽極リ
ード誘電膜を作製すると、誘電膜の破壊が起こりにく
い。化成電圧と誘電膜の厚みとは比例関係にあるので、
陽極リード誘電膜の厚みが、陽極箔誘電膜の厚みの約7
0%以上であることが好ましく、より好ましくは約80
%以上であることが好ましいといえる。なお、製造条件
を考慮すれば、陽極リードの化成電圧は陽極箔の化成電
圧の約200%以下が好ましい。
【0073】
【発明の効果】上述したように本発明のコンデンサによ
れば、粗面化処理が施された金属箔からなる陽極リード
の表面に陽極リード誘電膜が形成されるので、陽極リー
ド誘電膜が金属箔表面に安定して設けられ、陽極リード
誘電膜にクラックが生じにくい。また、陽極リード誘電
膜を形成するための化成電圧が陽極箔誘電膜を形成する
ための化成電圧の約70%以上であれば、陽極リード表
面に十分な厚みを有する誘電膜が形成される。従って陽
極リード誘電膜にクラックが生じにくい。結果として漏
れ電流を抑制し、ガスの発生量を低減させることができ
る。
【0074】また、陽極リードが、表面が粗面化された
金属箔と、粗面化された金属箔の表面に形成された陽極
リード誘電膜とからなり、陰極リードが、表面が粗面化
された金属箔と、粗面化された金属箔の表面に形成され
た陰極リード誘電膜とからなれば、陽極リード誘電膜お
よび陰極リード誘電膜のいずれもが破壊されにくいの
で、さらに漏れ電流を抑制し、ガスの発生量を低減させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる電解コンデンサの
分解斜視図を示す。
【図2】 (a)は本発明の実施形態にかかる電解コン
デンサに用いられる電極箔とリードとを示し、(b)は
陽極リードの拡大模式図を示し、(c)は(b)の2C
−2C’断面図を示す。
【図3】 従来技術にかかる電解コンデンサの断面模式
図を示す。
【符号の説明】
4 コンデンサ素子 4a セパレータ 4b 陽電極箔 4b 陰電極箔 5b 陽極リード 5c 陽極リード 9 ケース 20 コンデンサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−92576(JP,A) 特開 昭56−49508(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/04 301 H01G 9/04 304 H01G 9/00 H01G 9/008

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解液が満たされたケース内に、化成処
    理により形成された陽極箔誘電膜を表面に有する陽極箔
    と陰極箔とがセパレータを介して対向するように配置さ
    れてなり、前記ケース内において、化成処理により形成
    された陽極リード誘電膜を有する陽極リードが前記陽極
    箔に接続されていて、かつ陰極リードが前記陰極箔に接
    続されているコンデンサにおいて、 前記陽極リードは、表面が粗面化された金属箔と、該粗
    面化された金属箔の表面に形成された前記陽極リード誘
    電膜とからなり、 前記陽極リード誘電膜を形成するための化成電圧が前記
    陽極箔誘電膜を形成するための化成電圧の80%以上1
    20%以下であることを特徴とするコンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記陰極箔が陰極箔誘電膜を有し、 前記陰極リードが、表面が粗面化された金属箔と、該粗
    面化された金属箔の表面に形成された陰極リード誘電膜
    とからなることを特徴とする請求項1に記載のコンデン
    サ。
  3. 【請求項3】 電解液が満たされたケース内に、陽極箔
    誘電膜を表面に有する陽極箔と陰極箔とがセパレータを
    介して対向するように配置されてなり、前記ケース内に
    おいて、陽極リード誘電膜を有する陽極リードが前記陽
    極箔に接続されていて、かつ陰極リード誘電膜を有する
    陰極リードが前記陰極箔に接続されているコンデンサに
    おいて、 前記陽極リードは、表面が粗面化された金属箔と、該粗
    面化された金属箔の表面に形成された前記陽極リード誘
    電膜とからなり、 前記陰極リードは、表面が粗面化された金属箔と、該粗
    面化された金属箔の表面に形成された前記陰極リード誘
    電膜とからなり、前記陽極箔誘電膜と前記陽極リード誘電膜と前記陰極リ
    ード誘電膜とが化成処理により形成され、前記陽極リー
    ド誘電膜および前記陰極リード誘電膜を形成するための
    化成電圧が、前記陽極箔誘電膜を形成するための化成電
    圧の80%以上120%以下である ことを特徴とするコ
    ンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記粗面化された金属箔は、電解エッチ
    ング法、化学エッチング法及びブラスト法からなる群か
    ら選ばれた一つの方法を用いて作製されることを特徴と
    する請求項1からのいずれかに記載のコンデンサ。
  5. 【請求項5】 電解液が満たされたケース内に、化成処
    理により形成された陽極箔誘電膜を表面に有する陽極箔
    と陰極箔とがセパレータを介して対向するように配置さ
    れてなり、前記ケース内において、化成処理により形成
    された陽極リード誘電膜を有する陽極リードが前記陽極
    箔に接続されていて、かつ陰極リードが前記陰極箔に接
    続されているコンデンサの製造方法が、 前記陽極リードに粗面化処理を施す陽極リード粗面化処
    理工程と、 前記陽極箔誘電膜を形成するための化成電圧の約70%
    以上の化成電圧を印加して、前記粗面化処理が施された
    陽極リードの表面に前記陽極リード誘電膜を形成する陽
    極リード誘電膜形成工程とを含み、 前記陽極リード誘電膜形成工程において、前記陽極箔誘
    電膜を形成するための化成電圧の80%以上120%以
    下の化成電圧を印加して、前記陽極リード誘電膜を形成
    する ことを特徴とするコンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記陽極リードを前記陽極箔に接続する
    前に、前記陽極リード粗面化処理工程を行い、 前記陽極リードを前記陽極箔に接続した後に、前記陽極
    リード誘電膜形成工程を行うことを特徴とする請求項5
    に記載のコンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記陽極リードを前記陽極箔に接続する
    前に、前記陽極リード粗面化処理工程および前記陽極リ
    ード誘電膜形成工程を行い、前記陽極誘箔電膜を形成す
    るための化成処理の条件と前記陽極リード誘電膜を形成
    するための化成処理の条件とが同じであることを特徴と
    する請求項5に記載のコンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記製造方法がさらに、 陰極リードに粗面化処理を施す陰極リード粗面化処理工
    程と、 該粗面化処理が施された前記陰極リードの表面に陰極リ
    ード誘電膜を形成する陰極リード誘電膜形成工程とを含
    むことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の
    コンデンサの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記陰極リードを前記陰極箔に接続する
    前に、前記陰極リード粗面化処理工程を行い、 前記陰極リードを前記陰極箔に接続した後に、前記陰極
    リード誘電膜形成工程を行うことを特徴とする請求項8
    に記載のコンデンサの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記陰極リードを前記陰極箔に接続す
    る前に前記陰極リード粗面化処理工程および、前記陰極
    リード誘電膜形成工程を行い、 前記陽極箔誘電膜を形成するための化成処理の条件と、
    前記陽極リード誘電膜を形成するための化成処理の条件
    と、前記陰極リード誘電膜を形成するための化成処理の
    条件とが同じであることを特徴とする請求項8に記載の
    コンデンサの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記粗面化処理が、電解エッチング
    法、化学エッチング法及びブラスト法からなる群から選
    ばれた一つの方法を用いて行われることを特徴とする
    求項5から10のいずれかに記載のコンデンサの製造方
    法。
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