JP3367221B2 - 電解コンデンサ - Google Patents
電解コンデンサInfo
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Description
り、特に4級アンモニウム塩を含有する電解液を含浸し
たコンデンサ素子からなる電解コンデンサ(以下、単に
電解コンデンサと略称することがある)に関するもので
ある。
ンデンサ10は、アルミニウム箔とセパレータ紙を交互
に重ね合わせたコンデンサ素子12、12〔図において
は、一方の素子(陰極側)のみが示されている〕を、こ
れにそれぞれ外部接続用端子14、14を接続した上
で、外装ケース16内に収納するよう構成されている。
なお、外部接続用端子14は、丸棒部18aおよび平坦
部18bからなるアルミニウム導体18と、これに接続
される外部引出し線20とから形成されている。そし
て、前記丸棒部18aは、外装ケース16の開口部を封
口する封口体22の挿通部22a内に挿通支持されるよ
う構成されている。また、コンデンサ素子12には、前
述したように、4級アンモニウム塩を含有した電解液が
含浸されている。
は、一般に外部接続用端子(特に陰極側)12の封口体
22に対する封止接触面、すなわち挿通部22a内に挿
通支持される丸棒部18a部分の耐性が劣る。このた
め、挿通部22a内に介在する電解液の電気化学的作用
の結果、液洩れが増大する難点が発生する。なお、この
ことは、陽極側外部接続用端子12の丸棒部18aに
は、コンデンサの製造における電圧処理工程(エージン
グ工程)において、例えばその工程時間を適宜延長する
ことにより、電気化学的耐性を有する化成被膜を形成す
ることができる。しかし、陰極側の丸棒部18aにおい
ては、前記エージング工程における印加電圧が負極側で
あるため、前記化成被膜が形成されることがない。そこ
で、この種の電解コンデンサ10においては、通常、前
記陰極側の丸棒部18aに対して特別の化成被膜生成工
程を設けることにより、前記難点である液漏れを克服す
ることができる。
は、複雑かつ多数の工程を要し、このため製造コストが
上昇すると共に、品質が低下する等の不利が発生する。
そこで、近来、外部接続用端子の少なくとも所要部分
(封口体の挿通部内に挿通支持される前記丸棒部部分)
をコンデンサ製造工程の前に、予め化成処理しておくこ
とにより、前記複雑かつ多数の工程を排除して前記不利
益、すなわち製造コストの上昇および品質の低下を克服
することができるように構成した新規技術が開発され提
案されている(例えば、特公昭60−32346号公報
参照)。
た新規技術(以下、従来技術と称する)においても、な
お克服すべき難点が発生していた。
続用端子(特に陰極側)の電解液(4級アンモニウム塩
を含有した電解液)に対する封止接触面(封口体挿通部
内に挿通支持される丸棒部部分)は、前述したように化
成処理されて電気化学的耐性を備えているので、電解液
の作用により漏れ電流を増大することはない。従って、
低漏れ電流型の電解コンデンサを、比較的低コストに製
造することができる。
前記構成において、化成処理されている前記丸棒部部分
に接触している前記電解液のpH値が上昇し、このため
この電解液に接触している他方の封止接触面(封口体挿
通部)が、この電解液に作用してその物性を低下ないし
劣化させる。この結果、封口体のシールド性が低下し
て、電解液の液漏れの発生および電解液のドライアップ
による寿命特性の劣化が招来されていた。なお、電解液
のpH値の前記上昇現象は、現在その原因は未だ解明さ
れていないが、実際的には、初期のpH値=7程度が、
使用時にはpH値=10〜14程度に上昇しているもの
である。
およびドライアップを発生することなく、しかも比較的
低コストで製造することができる電解コンデンサを提供
することにある。
に、本発明に係る電解コンデンサは、4級アンモニウム
塩を含有する電解液を含浸したコンデンサ素子を外装ケ
ース内に収納し、前記外装ケースの開口部を封口体によ
り封止した電解コンデンサにおいて、前記電解コンデン
サの外部接続用端子の前記封口体に対する封止接触面
に、無機フィラーを含有する樹脂コーティング層を形成
することを特徴とする。
グ層を成する前に更にカップリング剤の表面処理を施す
と好適であり、そしてこれらのカップリング剤の表面処
理および樹脂コーティング層の形成は、コンデンサ製造
工程の前に実施することができる。
グ剤の表面処理層は、4級アンモニウム塩を含有する電
解液とアルミニウム導体からなる外部接続用端子との接
触に際して、外部接続用端子に対しては電気化学的耐性
を付与して漏れ電流を抑止し、一方電解液に対しては絶
縁層を形成してその変質を防止することができる。すな
わち、電解液のpH値が上昇して、封口体(封止接触
面)のシールド性が低下することによる、電解液の液漏
れおよびドライアップの発生を防止することができる。
しかも、前記コーティング層および/または表面処理層
の形成は、コンデンサの製造工程の前に予め実施されて
いるので、このような電解コンデンサを比較的低コスト
に製造することが可能となる。
グ層に無機フィラーを含有することにより、耐熱性を向
上することができる。従って、完成した電解コンデンサ
を半田付けする際に、外部引出し線より熱が伝達しても
樹脂コーティング層の劣化や変質を生じない利点があ
る。
とにより、樹脂コーティング層の外部接続端子に対する
密着性が良好となる。
につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
なお、説明の便宜上、図4に示す従来の構造と同一の構
成部分には同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略す
る。
の基本的構成は、前記従来のものと同一である。従っ
て、重複するが、再び簡単に説明すると、図4におい
て、電解コンデンサ10は、外部接続用端子14、14
を接続したコンデンサ素子12、12を外装ケース16
内に収納するよう構成され、そして前記外部接続用端子
14は、通常丸棒部18aおよび平坦部18bからなる
アルミニウム導体18と、これに接続される外部引出し
線20とから形成される。そして、前記丸棒部18a
は、外装ケース16の開口部を封口する封口体22の挿
通部22a内に挿通支持されるよう構成されている。な
お、コンデンサ素子12には、4級アンモニウム塩を含
有した電解液が含浸されている。
図3に示すように、断続的にプレス加工したアルミニウ
ム線材30(図1)を、所定の寸法に裁断32a、32
b(図2)して形成した丸棒部18aおよび平坦部18
bからなるアルミニウム導体18に対して、コンデンサ
製造工程の前に、予めカップリング剤の表面処理および
/または樹脂コーティング(図3に参照符号34で示
す)する。そして、その後、この丸棒部18aの端面に
CP線からなる外部引出し線20を溶接して、外部接続
用端子14(図3)を構成する。なお、この外部接続用
端子14の全体に対して、前記表面処理およびコーティ
ングすることもできる。なお、この外部接続用端子14
を用いるコンデンサの製造工程は、前記従来のものと同
一であるので説明を省略する。
端子の封口体に対する挿通支持部(封止接触面)、すな
わち電解液の介在部には、外部接続用端子に対しては電
気化学的耐性を付与し、一方電解液に対しては絶縁層を
形成してその変質を防止するカップリング剤の表面処理
および/または樹脂コーティング層の形成が行われてい
るので、電解コンデンサは、電気化学的作用を原因とす
る封口体のシールド性低下による電解液の液漏れおよび
ドライアップを防止することができる。
を含有することにより、耐熱性を向上することができ
る。また、カップリング剤の表面処理を行うことによ
り、樹脂コーティング層の外部接続端子に対する良好な
密着性が得られる。
層の形成は、コンデンサの製造工程の前に行うことかで
きるので、前記電解コンデンサを比較的低コストに製造
することができる。
本発明の実施例1、2、3に係る電解コンデンサと、従
来例の、すなわちカップリング剤の表面処理および/ま
たはは樹脂コーティング層の形成を行っていない外部接
続用端子を用いた電解コンデンサとの比較実験結果を示
す。なお、表1において、先ず電解コンデンサは、製品
定格:25V・82μF、電解液:フタル酸テトラメチ
ルアンモニウム 2wt%、γ−ブチロラクトン溶液か
らなるものであり、次に本発明の実施例は次の通りであ
る。
20wt%、シリカ(平均粒子径1μ)30wt%、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメトキシ
シラン 5wt%の溶剤中でコーティング処理した。
1μ)30wt%、N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン 6wt%の溶剤中でコー
ティング処理した。
ラン 1wt%のカップリング水溶液中で表面処理した
後、ポリアミド樹脂60wt%(硬化後)、アルミナ
(平均粒子径0.1μ)40wt%、N−フェニル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン 5wt%の溶剤
中でコーティング処理した。
60℃、相対湿度95%の条件下で定格電圧(25V)
を印加した場合における2000時間後の電解液の液漏
れ状態を観察したものである。すなわち、実験結果か
ら、従来例においては、液漏れが発生しているのに対
し、本発明の実施例1、2、3においてはいずれも発生
していないことが確認された。
コンデンサは、4級アンモニウム塩を含有する電解液を
含浸したコンデンサ素子を外装ケース内に収納し、前記
外装ケースの開口部を封口体により封止した電解コンデ
ンサにおいて、前記電解コンデンサの外部接続用端子の
前記封口体に対する封止接触面に、無機フィラーを含有
する樹脂コーティング層を形成する構成としたことによ
り、電解液が介在する部位の外部接続用端子の表面に、
外部接続用端子に対しては電気化学的耐性を付与し、一
方電解液に対しては絶縁層を形成してその変質を防止す
る樹脂コーティング層を形成して、電解コンデンサは、
電気化学的作用を原因とする封口体のシールド性の低下
による電解液の液漏れおよびドライアップを防止するこ
とができる。
グ層に無機フィラーを含有することにより、耐熱性を向
上することができる。従って、完成した電解コンデンサ
を半田付けする際に、外部引出し線より熱が伝達しても
樹脂コーティング層の劣化や変質を生じない利点が得ら
れる。また、封止接触面には、樹脂コーティング層を形
成する前に更にカップリング剤の表面処理を行うことに
より、樹脂コーティング層の外部接続端子に対する密着
性が良好となる。なお、本発明においては、前記カップ
リング剤の表面処理および樹脂コーティング層の形成
は、コンデンサの製造工程の前に予め行われるので、前
記電解コンデンサを比較的低コストに製造することがで
きる利点が併せて発揮される。
用端子アルミニウム導体のプレス加工工程を示す側面図
である。
平面図である。
用端子を示す側面図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 4級アンモニウム塩を含有する電解液を
含浸したコンデンサ素子を外装ケース内に収納し、前記
外装ケースの開口部を封口体により封止した電解コンデ
ンサにおいて、前記電解コンデンサの外部接続用端子の
前記封口体に対する封止接触面に、無機フィラーを含有
する樹脂コーティング層を形成することを特徴とする電
解コンデンサ。 - 【請求項2】 封止接触面は、樹脂コーティング層を形
成する前にカップリング剤表面処理を施してなる請求項
1記載の電解コンデンサ。 - 【請求項3】 カップリング剤の表面処理および樹脂コ
ーティング層の形成は、コンデンサ製造工程の前に行う
ことからなる請求項1記載の電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23535094A JP3367221B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23535094A JP3367221B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0897104A JPH0897104A (ja) | 1996-04-12 |
JP3367221B2 true JP3367221B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=16984792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23535094A Expired - Lifetime JP3367221B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3367221B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101302728B1 (ko) * | 2005-09-30 | 2013-09-03 | 니폰 케미콘 가부시키가이샤 | 전해 콘덴서 |
CN107644737B (zh) * | 2016-07-20 | 2022-07-19 | 湖北工业株式会社 | 电解电容器用引线端子及其制造方法、以及电解电容器 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP23535094A patent/JP3367221B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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---|---|
JPH0897104A (ja) | 1996-04-12 |
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