JP2735262B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法

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JP2735262B2 JP1004785A JP478589A JP2735262B2 JP 2735262 B2 JP2735262 B2 JP 2735262B2 JP 1004785 A JP1004785 A JP 1004785A JP 478589 A JP478589 A JP 478589A JP 2735262 B2 JP2735262 B2 JP 2735262B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、導電性高分子であるピロールを固体電解質
として使用する固体電解コンデンサに関し、さらに詳し
くは、導電ペーストを使用してポリピロール薄膜から陰
極リードを取出すことなく周波数特性良好で寿命安定性
良好な固体電解コンデンサを製造する方法およびその方
法によって製造される固体電解コンデンサに関する。
[従来の技術] 電解コンデンサは、小形、大容量、安価で整流出力の
平滑化等に優れた特性を示し、各種電気・電子機器の重
要な構成要素の1つである。一般に電解コンデンサには
電解液式と固体式とがあり、前者が、陽極と陰極との間
に電解液を介在させるのに対し、後者は、二酸化マンガ
ン、二酸化鉛、テトラシアノキノジメタン錯塩またはポ
リピロールのような導電性の酸化物または有機物を固体
電解質として介在させる。電解液式の電解コンデンサ
は、液状の電解質を使用するイオン伝導によるため、高
周波領域において著しく抵抗が増大しインピーダンスが
増大する。したがって、高周波特性の点では、固体電解
コンデンサの方が格段に優れている。
固体電解コンデンサに用いる固体電解質としては、固
体電解質自体の導電性や安定性、並びに用いる固体電解
質の性質によって規定される電解コンデンサの静電容量
(Cap)、誘電正接(tanδ)、漏れ電流(LC)、等価直
列抵抗(ESR)、逆耐電圧等の指標から、ポリピロール
が最も優れていると考えられる。
ポリピロールを固体電解質として用いる固体電解コン
デンサは、例えば、特開昭63−173313号に記載されてい
る。一般に、この種の固体電解コンデンサを製造する際
は、化学的重合および電解重合により陽極箔上にポリピ
ロールの薄膜を形成し、その後この表面に銀ペーストの
ような導電ペーストを用いて端子を接着して対極リード
を取出し、エポキシ樹脂等で外装してコンデンサ製品を
作製する。このような製造方法によって製造した固体電
解コンデンサは、陰極の取出しに導電ペーストを使用す
るため、接着部分の確実性に不安が残り、信頼性の点で
問題が生じる。
これに対し、陽極と陰極との間に電解液を介在させる
電解液式の電解コンデンサは、陰極は最初からある程度
の構造支持力を有する金属箔で構成されるため、導電ペ
ーストを用いてポリピロールの薄膜表面から対極リード
を取出す固体電解コンデンサの場合のような信頼性の問
題は全く生じず、製造に際しても、ポリピロールの薄膜
形成を要する固体電解コンデンサ製造の場合のような繁
雑な操作は不要である。
基本的には通常の電解液式の電解コンデンサの製造方
法に類似する方法によって製造することができ、同時に
ポリピロールのような固体電解コンデンサの固体電解質
を備える固体電解コンデンサを実現できれば、繁雑な製
造工程を伴わない簡便な製造方法によって製造でき、固
体電解コンデンサが本来有する良好な周波数特性等の利
点を備え、ポリピロールの薄膜表面から対極リードを取
出すことに起因する接着不良による信頼性の問題等を全
く生じない固体電解コンデンサを得ることができると考
えられる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、基本的には通常の電解液式の電解コンデン
サの製造方法に類似する方法によって製造することがで
き、同時にポリピロールのような固体電解コンデンサの
固体電解質を備える固体電解コンデンサの製造方法およ
びそれによって得られる固体電解コンデンサを提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、リード端子を接続した陽極箔とリー
ド端子を接続した陰極箔とに対し化学重合および/また
は電解重合によりポリピロール膜を形成させ、セパレー
タを介在させて巻回して素子化することを特徴とする固
体電解コンデンサの製造方法が提供される。
陽極箔は、通常は表面を電解酸化によって酸化被膜誘
電体に変えて化成したアルミニウムフィルムとし、陰極
箔は、通常は未化成アルミニウムフィルムとする。
リード端子を接続する際は、溶接、ステッチ等の通常
の接続方法のいずれを使用してもよい。
陽極箔に対する化学重合は、化学重合用溶媒として用
いるH2Oに対し、酸化剤として過硫酸アンモニウムを5
〜50重量%溶解し、陽極箔をこの溶液に0〜70℃、通常
は20℃前後の室温で1〜10分間浸漬し、その後ピロール
蒸気中に1〜30分間放置することにより行う。
陰極箔に対する化学重合は、陽極箔に対する化学重合
とほぼ同様の条件で行うことができる。
陽極箔に対する電解重合は、電解重合用溶媒として用
いる0.01〜2M/lの濃度のBST/AN(ただし、BST:ボロジサ
リチル酸トリエチルアミン塩、AN:アセトニトリル)に
対し、ピロールを0.1〜50重量%溶解し、陽極箔をこの
溶液に浸漬し、0.1mA/cm2〜10mA/cm2で60〜180分間電解
することにより行う。その他、電解重合用溶媒としてプ
ロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等を使用す
ることができる。
陰極箔に対する電解重合は、陽極箔に対する電解重合
とほぼ同様の条件で行うことができる。
更に本発明によれば、リード端子を接続した陽極箔と
リード端子を接続した陰極箔とに対し化学重合を行って
ピロール膜を形成させた後に、セパレータを介在させて
巻回して素子を形成し、素子の形態で電解重合を行うこ
とを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が提供さ
れる。
素子の形態で行う電解重合は、前記した電解重合とほ
ぼ同様の条件で行うことができる。
セパレータをポリピロールフィルム並びにポリピロー
ル膜を形成させたマニラ紙、クラフト紙、ガラス繊維紙
または高分子紙よりなる群から選択すれば好適である。
このようなセパレータを用いることにより陽極箔と陰極
箔との間における固体電解質たるポリピロールの含浸・
充填がより十分となる。マニラ紙、クラフト紙、ガラス
繊維紙または高分子紙に対するポリピロール膜の形成も
前記条件とほぼ同様の条件で行うことができる。
なお、極めて薄手のガラス繊維紙等をセパレータに用
いた場合は、特にセパレータにもポリピロール膜を形成
しなくともよい。
更に本発明によれば、前記した製造方法によって製造
される固体電解コンデンサが提供される。
[作用] 本発明の固体電解コンデンサは、基本的には通常の電
解液式の電解コンデンサの製造方法に類似する方法によ
って製造することができ、同時にポリピロールのような
固体電解コンデンサの固体電解質を備えるため、電解液
式電解コンデンサおよび固体電解コンデンサ双方の利点
を併せ持つものである。
すなわち、銀ペーストのような導電ペーストを使用せ
ず、陰極は最初からある程度の構造支持力を有する金属
箔で構成されるため、導電ペーストを用いてポリピロー
ルの薄膜表面から対極リードを取出す固体電解コンデン
サの場合のような信頼性の問題は生じず、導電ペースト
によるデメリットを解消することができる。特に、化学
重合を行ってピロール膜を形成させた後にセパレータを
介在させて巻回して素子を形成し素子の形態で電解重合
を行うことにより、製造工程を簡略化できると共に電解
重合が確実となり不良発生が低減し、更に、セパレータ
としてポピロールフィルムのような材料を使用すること
により、陽極箔と陰極箔との間における固体電解質たる
ポリピロールの含浸・充填がより十分となる。また、得
られる固体電解コンデンサは、固体電解コンデンサの利
点である優れた高周波特性を有する。
[発明の効果] 本発明によれば、ポリピロールのような固体電解コン
デンサの固体電解質を備える固体電解コンデンサであっ
て、繁雑な製造工程の少ない比較的簡便な製造方法によ
って製造でき、銀ペーストのような導電ペーストを使用
せずに安価に製造でき、固体電解コンデンサが本来有す
る良好な周波数特性等の利点を備え、ポリピロールの薄
膜表面から対極リードを取出すことに起因する接着不良
による信頼性の問題等を全く生じず、導電ペーストの劣
化による特性変化がなく、ショートが起きにくい固体電
解コンデンサが提供される。
[実施例] 以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
22Vfで化成した3mm×20mmのアルミニウム陽極箔と3mm
×25mmの未化成陰極箔とを用い、これらの夫々にリード
を付け、酸化剤溶液とする(NH4)2S2O8を10%含有する水
溶液に20℃で10分間浸漬して含浸を行い、これらをピロ
ール蒸気中に10分間放置して化学重合を行った。
常法により電解したポリピロールフィルム重合膜を陽
極箔と陰極箔との間に介在させて巻回し、素子を形成し
た。
その後、0.1M/lのBST/ANピロール溶液中で1時間電解
重合を行った。なお、電解重合は5mAの定電流法にし、
対極にはステンレスを用いた。
最後に、この素子をアルミケースに収納し、エポキシ
樹脂で封止して、製品化した。
本発明により得られる固体電解コンデンサの素子の概
略を第1図に示す。第1図中、10は陽極箔、12は陰極
箔、14はポリピロールフィルムまたはポリピロール膜を
形成させたセパレータ、16は陽極に接続したリード端
子、18は陰極に接続したリード端子である。
前記したようにして製造した本発明の固体電解コンデ
ンサの初期特性の測定結果および高温で長時間使用後の
特性の測定結果を実施例として第1表に示す。なお、従
来のポリピロール薄膜形成法によって製造し導電ペース
トを用いて陰極を取出す固体電解コンデンサについて測
定した結果を比較例として併せて示す。
なお、初期特性測定に際し、実施例の固体電解コンデ
ンサの逆耐電圧は10V、比較例の固体電解コンデンサの
逆耐電圧は3Vであった。
第1表に示す結果から、本発明による固体電解コンデ
ンサは、従来のポリピロール薄膜形成法によって製造し
導電ペーストを用いて陰極を取出す固体電解コンデンサ
に匹敵する良好な高周波特性を有し、耐電圧性が高く、
静電容量の変化が小さく良好な寿命安定性を有すること
が分る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明により得られる固体電解コンデンサの
素子の概略を示す図である。 10……陽極箔、12……陰極箔 14……ポリピロールフィルムまたはポリピロール膜を形
成させたセパレータ 16……陽極に接続したリード端子 18……陰極に接続したリード端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 進 東京都青梅市東青梅1丁目167番地の1 日本ケミコン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−74711(JP,A) 特開 平2−117121(JP,A) 特開 昭61−47621(JP,A) 特開 昭64−90517(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リード端子を接続した陽極箔とリード端子
    を接続した陰極箔とに対し化学重合および/または電解
    重合によりポリピロール膜を形成させ、セパレータを介
    在させて巻回して素子化することを特徴とする固体電解
    コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】リード端子を接続した陽極箔とリード端子
    を接続した陰極箔とに対し化学重合を行ってピロール膜
    を形成させた後に、セパレータを介在させて巻回して素
    子を形成し、素子の形態で電解重合を行うことを特徴と
    する固体電解コンデンサの製造方法
  3. 【請求項3】セパレータをポリピロールフィルム並びに
    ポリピロール膜を形成させたマニラ紙、クラフト紙、ガ
    ラス繊維紙または高分子紙よりなる群から選択する請求
    項1または2記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の製造方法によって
    製造される固体電解コンデンサ。
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JP4164911B2 (ja) * 1998-09-28 2008-10-15 日本ケミコン株式会社 固体電解コンデンサとその製造方法
JP4642257B2 (ja) * 2001-03-09 2011-03-02 日本ケミコン株式会社 固体電解コンデンサ
CN112424894B (zh) * 2018-07-18 2023-04-07 凯米特电子公司 混合电容器及电容器的制造方法

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