JP2951983B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、導電性高分子であるポリピロールを固体電
解質として使用する固体電解コンデンサに関し、更に詳
しくは、化成箔上へのピロールの化学重合工程を改良し
て、化学重合の容易化および確実化を図る固体電解コン
デンサの製造方法に関する。
[従来の技術] 電解コンデンサは、小形、大容量、安価で整流出力の
平滑化等に優れた特性を示し、各種電気・電子機器の重
要な構成要素の1つである。一般に電解コンデンサには
電解液式と固体式とがあり、前者が、陽極と陰極との間
に電解液を介在させるのに対し、後者は、二酸化マンガ
ン、二酸化鉛、テトラシアノキノジメタン錯塩またはポ
リピロールのような導電性の酸化物または有機物を固体
電解質として介在させる。電解液式の電解コンデンサ
は、液状の電解質を使用するイオン伝導によるため、高
周波領域において著しく抵抗が増大しインピーダンスが
増大する。したがって、高周波特性の点では、固体電解
コンデンサの方が格段に優れている。
固体電解コンデンサに用いる固体電解質としては、固
体電解質自体の導電性や安定性、並びに用いる固体電解
質の性質によって規定される電解コンデンサの静電容量
(Cap)、誘電正接(tanδ)、漏れ電流(LC)、等価直
列抵抗(ESR)等の指標から、ポリピロールが最も優れ
ていると考えられる。
ポリピロールを固体電解質として用いる固体電解コン
デンサは、例えば、特開昭63−174223号に記載されてい
る。一般に、この種の固体電解コンデンサを製造する際
は、化学的重合および電解重合により陽極箔上にポリピ
ロールの薄膜を形成し、その後この表面に銀ペーストの
ような導電ペーストを用いて端子を接着して対極リード
を取出し、エポキシ樹脂等で外装してコンデンサ製品を
作製する。
従来のピロール形成反応においては、ピロール溶液に
酸化剤を混合するか、電極に酸化剤を塗布してピロール
液中に浸漬して用いていたが、この場合、コンデンサ素
子への溶液含浸後の余剰のピロール液は酸化反応が進む
ため廃棄され、無駄が多くコスト上昇を招いていた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、導電性高分子であるポリピロールを固体電
解質として使用する固体電解コンデンサを製造するに際
し、化学重合工程におけるピロールおよび酸化剤の使用
方法を改良して、巻回素子へのポリピロールの含浸を効
率的に行うことにより、高周波特性良好な巻回型固体電
解コンデンサの製造を図り、更に製造工程全体の効率向
上を図る固体電解コンデンサの製造方法を提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、表面に酸化皮膜を有する化成箔上に
ピロールの化学重合を行うことにより形成されるポリピ
ロール膜を固体電解質とする固体電解コンデンサの製造
方法であって、前記方法は、セパレータを介した巻回素
子を前記素子体積の1/20〜1/2の量のピロール溶液に浸
漬し、続いて前記素子体積の1/20〜1/2の量の酸化剤溶
液に浸漬し、その後水洗して乾燥することからなる工程
を少なくとも3サイクル行うことにより、素子ヘポリピ
ロールを含浸して製品化することからなり、ピロール溶
液量と酸化剤溶液量との比率が5:1〜1:10であることを
特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が提供され
る。
表面に酸化皮膜を有する化成箔は、通常は表面を電解
酸化によって酸化皮膜誘導体に変えたアルミニウムフィ
ルムとする。
セパレータを、ガラスペーパ、ガラスクロス、ポリエ
ステル、ポリプロピレン等の高分子不織布、織布、マニ
ラ紙並びにクラフト紙よりなる群から選択すれば好適で
ある。
ピロール溶液は、好ましくは1〜70重量%、更に好ま
しくは10〜30重量%のピロールを含有する有機溶媒溶液
とする。有機溶媒としては、メタノール、エタノール等
のアルコール、ヘキサン、ガンマブチロラクトン、エチ
レングリコール、ジメチルホルムアミド、アセトニトリ
ル等を例示することができる。
化学重合用酸化剤を、(NH42S2O8、FeCl3、H2O2
びに過硫酸アンモニウムよりなる群から選択すれば好適
である。
酸化剤溶液は、好ましくは5〜50重量%、更に好まし
くは10〜30重量%の過硫酸アンモニウム水溶液とする。
ピロール溶液量は、素子体積の好ましくは1/20〜1/
2、更に好ましくは1/10〜1/3とする。
酸化剤溶液量は、素子体積の好ましくは1/20〜1/2、
更に好ましくは1/10〜1/2とする。
ピロール溶液量と酸化剤溶液量との比率は、(ピロー
ル溶液量)/(酸化剤溶液量)が好ましくは5/1〜1/1
0、更に好ましくは1/1〜1/3となるようにする。
セパレータを介した巻回素子を一定量のピロール溶液
に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬し、その後
水洗して乾燥することからなる一連の工程は、好ましく
は2〜10回繰り返す。
前記した方法によって巻回型固体チップコンデンサ中
にポリピロール重合膜を形成させた後、常法により外装
し、封止して製品化する。
[作用] 前記したように、従来の方法によって巻回型固体コン
デンサを製造する場合、コンデンサ素子への溶液含浸後
の余剰のピロール液は酸化反応が進むため廃棄され、無
駄が多くコスト上昇を招くという不都合が生じていた。
本発明は、化学重合工程におけるピロールおよび酸化
剤の使用方法を改良して、巻回素子へのポリピロールの
含浸を効率的に行うことにより、化学重合の容易化およ
び確実化を図ると共に高周波特性良好な巻回型固体電解
コンデンサの製造を図るものである。
すなわち、セパレータを介した巻回素子を一定量のピ
ロール溶液に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬
し、その後水洗して乾燥することからなる工程を2回以
上繰り返すことにより、巻回素子へのポリピロールの含
浸を効率的に行うことができ、化学重合の容易化および
確実化を図ることができる。
本発明によれば、重合反応を素子内部でのみ行うこと
ができるため、反応後の廃液を生じることはなく、ま
た、高周波でのESR(等価直列抵抗)が大幅に低減す
る。
[発明の効果] 本発明によれば、導電性高分子であるポリピロールを
固体電解質として使用する固体電解コンデンサを製造す
るに際し、化学重合工程におけるピロールおよび酸化剤
の使用方法を改良して、巻回素子へのポリピロールの含
浸を効率的に行うことにより、高周波特性良好な巻回型
固体電解コンデンサの製造を図り、更に製造工程全体の
効率向上を図る固体電解コンデンサの製造方法が提供さ
れる。
[実施例] 添付図面を参照して以下に実施例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定さ
れるものではない。
第1図は、セパレータを介した巻回素子を一定量のピ
ロール溶液に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬
し、その後水洗して乾燥することからなる工程を示す説
明図である。
実施例1 第1図に示すように、幅3mm×長さ18mm(22Vf)の陽
極箔と、幅3mm×長さ25mm(0Vf)の陰極箔と、幅4mm厚
さ100μのガラスペーパとするセパレータとからなる4
φ×7仕様の巻回素子を用い、20%のピロールを含有
するエタノール溶液とするピロール溶液5μに、常温
・常圧にて前記巻回素子を浸漬した。続いてこのピロー
ル含浸素子を用い、30%の(NH42S2O8を含有する水溶
液とする酸化剤溶液10μに、常温・常圧にて前記ピロ
ール含浸素子を浸漬した。その後これを水洗し、110℃
にて10分間乾燥した。
セパレータを介した巻回素子を一定量のピロール溶液
に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬し、その後
水洗して乾燥することからなる工程を1サイクルとした
場合、一般にはこれを3〜10サイクル行うのが好適であ
るが、本実施例では、このサイクルを5回行い、その後
樹脂封止して製品化した。
実施例2 セパレータを介した巻回素子を一定量のピロール溶液
に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬し、その後
水洗して乾燥することからなる工程を10回行う以外は、
実施例1と同様にして固体電解コンデンサを製造した。
比較例1 セパレータを介した巻回素子を一定量のピロール溶液
に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬し、その後
水洗して乾燥することからなる工程を1回行う以外は、
実施例1と同様にして固体電解コンデンサを製造した。
比較例2 セパレータを介した巻回素子を一定量のピロール溶液
に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬し、その後
水洗して乾燥することからなる工程を2回行う以外は、
実施1と同様にして固体電解コンデンサを製造した。
実施例1および2並びに比較例1および2の固体電解
コンデンサについて、静電容量(Cap)、誘電正接(tan
δ)、漏れ電流(LC)並びに等価直列抵抗(ESR)を初
期特性として測定した結果を第1表に示す。なお、定格
は6.3WV(4φ×7前記仕様)とした。
この結果から、本発明によって製造した固体電解コン
デンサにあっては、等価直列抵抗(ESR)が大幅に低減
したことが分る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、セパレータを介した巻回素子を一定量のピロ
ール溶液に浸漬し、続いて一定量の酸化剤溶液に浸漬
し、その後水洗して乾燥することからなる工程を示す説
明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−49211(JP,A) 特開 昭60−37114(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/028

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に酸化皮膜を有する化成箔上にピロー
    ルの化学重合を行うことにより形成されるポリピロール
    膜を固体電解質とする固体電解コンデンサの製造方法で
    あって、前記方法は、セパレータを介した巻回素子を前
    記素子体積の1/20〜1/2の量のピロール溶液に浸漬し、
    続いて前記素子体積の1/20〜1/2の量の酸化剤溶液に浸
    漬し、その後水洗して乾燥することからなる工程を少な
    くとも3サイクル行うことにより、素子ヘポリピロール
    を含浸して製品化することからなり、ピロール溶液量と
    酸化剤溶液量との比率が5:1〜1:10であることを特徴と
    する固体電解コンデンサの製造方法。
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JP4269351B2 (ja) * 1998-05-07 2009-05-27 日本ケミコン株式会社 固体電解コンデンサの製造方法
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