JP2826341B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、導電性高分子であるポリピロールを固体電
解質として使用する固体電解コンデンサの製造方法に関
し、更に詳しくは、化成箔上へのピロールの電解重合工
程を改良して、電解重合の容易化および確実化を図る固
体電解コンデンサの製造方法に関する。
[従来の技術] 電解コンデンサは、小形、大容量、安価で整流出力の
平滑化等に優れた特性を示し、各種電気・電子機器の重
要な構成要素の1つである。一般に電解コンデンサには
電解液式と固体式とがあり、前者が、陽極と陰極との間
に電解液を介在させるのに対し、後者は、二酸化マンガ
ン、二酸化鉛、テトラシアノキノジメタン錯塩またはポ
リピロールのような導電性の酸化物または有機物を固体
電解質として介在させる。電解液式の電解コンデンサ
は、液状の電解質を使用するイオン伝導によるため、高
周波領域において著しく抵抗が増大しインピーダンスが
増大する。したがって、高周波特性の点では、固体電解
コンデンサの方が格段に優れている。
固体電解コンデンサに用いる固体電解質としては、固
体電解質自体の導電性や安定性、並びに用いる固体電解
質の性質によって規定される電解コンデンサの静電容量
(Cap)、誘電正接(tanδ)、漏れ電流(LC)、等価直
列抵抗(ESR)等の指標から、ポリピロールが最も優れ
ていると考えられる。
ポリピロールを固体電解質として用いる固体電解コン
デンサは、例えば、特開昭63−173313号に記載されてい
る。一般に、この種の固体電解コンデンサを製造する際
は、化学的重合および電解重合により陽極箔上にポリピ
ロールの薄膜を形成し、その後この表面に銀ペーストの
ような導電ペーストを用いて端子を接着して対極リード
を取出し、エポキシ樹脂等で外装してコンデンサ製品を
作製する。
誘電体酸化被膜上にピロールの電解重合膜を形成させ
るに際しては、習慣的に直流電流が使用されている。こ
れは、ポリピロールの電解コンデンサの固体電解質とし
ての使用が開発される以前に、電解コンデンサの固体電
解質としての使用以外を目的として一般的にピロールの
電解重合を行う場合に直流電流が常用されていたことが
踏襲されたものと考えられる。
ピロールの電解重合は、直流および交流のいずれによ
っても行うことができるが、誘電体酸化被膜上にポリピ
ロールの電解重合膜を形成させる際には、誘電体酸化被
膜の物理化学的特徴を十分に考慮する必要があることが
これまで看過されていた。従来は習慣的に直流による電
解重合を行っていたために、誘電体酸化被膜上に直接電
解重合膜を形成させることは困難であった。アルミニウ
ム酸化被膜である誘電体被膜は実質的に絶縁体であり、
このような絶縁膜に対しては、直流電流の流れを期待す
る直流による電解重合は必ずしも合理的なものとはいえ
ない。
直流による電解重合のみでは誘電体酸化被膜上におけ
るポリピロール膜形成が必ずしも十分ではないため、従
来は電解重合を行う前に化学重合を行うことによりポリ
ピロールを予備重合させる工程が不可欠であった。ポリ
ピロール重合膜形成に真に必要な工程は電解重合工程で
あるため、化学的重合工程のような予備的工程を省略ま
たは簡略化することができれば、製造効率の向上を図り
得ると考えられる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、導電性高分子であるポリピロールを固体電
解質として使用する固体電解コンデンサを製造するに際
し、化成箔上へのピロールの電解重合工程を改良して、
絶縁体たる誘電体酸化被膜の物理化学的特徴により合致
した方法で電解重合によるポリピロール重合膜の形成を
行い、ピロール重合工程の容易化、簡略化および確実化
を図り、これにより安定した品質の重合膜形成を期する
と共に製造工程全体の効率向上を図る固体電解コンデン
サの製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、電解酸化による表面酸化被膜を有す
る化成箔上へのピロールの電解重合を行うことにより形
成されるポリピロール膜を固体電解質とする固体電解コ
ンデンサを製造するに際し、電解液中にて交流電解条件
下でピロールの電解重合を行うことにより、酸化被膜上
に直接電解重合膜を形成させることを特徴とする固体電
解コンデンサの製造方法が提供される。
波形をパルス重畳または高周波重畳の正弦波または歪
波とし、正弦波または歪波の周波数を1Hz〜100kHz、好
ましくは10Hz〜100kHzとし、電流密度を1mA/cm2〜1A/cm
2とする交流電解条件下でピロールの電解重合を行えば
好適である。
気相重合のような常法によりピロールの化学重合を行
った後に、ピロールの電解重合を交流によって行うこと
もできる。
電解酸化による表面酸化被膜を有する化成箔は、通常
は表面を電解酸化によって酸化被膜誘電体に変えて化成
したアルミニウムフィルムとする。
ピロールモノマを0.01〜3.0M/lの濃度で電解重合用溶
媒に溶解すれば好適である。
電解重合用支持電解質を0.01〜2M/lのBST/AN溶液(た
だし、BST:ボロジサリチル酸トリエチルアミン塩または
トリエチルアンモニウムボロジサリチレート、AN:アセ
トニトリル)とすれば好適である。その他、プロピレン
カーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシ
エタン等を電解重合用溶媒として使用することができ
る。なお、交流電解の電解液は、基本的には直流の電解
液と同様のものを使用し得る。
交流による電解重合は、好ましくは常温により行う。
気相重合は、例えば、10%の(NH4)2S2O8水溶液に含浸
した後、常温(10〜30℃)常圧下でピロール蒸気中に10
分間放置することにより行う。
前記した方法によって化成箔上にポリピロール重合膜
を形成させた後、常法により素子化し、封止して製品化
する。
[作用] アルミニウム酸化被膜である誘電体被膜は実質的に絶
縁体であり、このような絶縁膜に対しては、直流による
電解重合は必ずしも合理的なものではない。絶縁膜上へ
重合膜を形成させる場合、交流の方が容易に電流を流す
ことができる。本発明による方法は、実質的に絶縁体で
ある誘電体被膜の物理化学的性質により合致するもので
ある。
直流による電解重合のみでは誘電体酸化被膜上におけ
るポリピロール膜形成が必ずしも十分ではないため、従
来は電解重合を行う前に化学重合を行うことによりポリ
ピロールを予備重合させる工程が不可欠であった。本発
明によれば、ポリピロール重合膜形成に真に必要な電解
重合工程がより充実したものとなるため、化学的重合工
程のような予備的工程を省略または簡略化することがで
き、製造効率の向上を図ることができる。
直流による電解重合を行う場合は、電流が一方向にし
か流れないため、1回の電解重合で1枚の化成箔しか処
理できない。すなわち、一方の極を化成箔とし、他方の
極は化成箔以外の適当な対極とする必要がある。これに
対し、交流による電解重合を行う場合は、対極を必要と
せず、両方の極を化成箔とすることができ、1回の電解
重合で2枚の化成箔を処理することができるため、製造
効率が向上する。
[発明の効果] 本発明によれば、導電性高分子であるポリピロールを
固体電解質として使用する固体電解コンデンサを製造す
るに際し、化成箔上へのピロールの電解重合工程を改良
して、絶縁体たる誘電体酸化被膜の物理化学的特徴によ
り合致した方法で電解重合によるポリピロール重合膜の
形成を行い、ピロール重合工程の容易化、簡略化および
確実化を図り、これにより安定した品質の重合膜形成を
期すると共に製造工程全体の効率向上を図る固体電解コ
ンデンサの製造方法が提供される。
[実施例] 以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
実施例1 第1図に示すように、50Vで化成した2.2mm巾×10mmの
大きさのリード付きアルミニウム化成箔10を用い、0.1M
/lのピロールモノマを0.1M/lのBST/AN溶液中に溶解した
電解液からなる浴12中にて、交流電源14を使用し、常温
で交流による電解重合を行った。交流電解条件は、10mA
/cm2、20Hz、60分とした。その後、導電ペーストで陰極
を取出し、樹脂で外装して製品化し、固体電解コンデン
サを製造した。
実施例2 電解重合を行う前に、10%(NH4)S2O4水溶液に含浸
後、常温・常圧下でピロール蒸気雰囲気に10分間放置す
ることにより気相化学重合を行った以外は実施例1と同
様にして固体電解コンデンサを製造した。
比較例1 交流による電解重合を行う代りに直流による電解重合
を行い、直流電解条件として0.1M/lBST−AN溶液、0.1M/
lピロール、5mA/cm2、60分とする以外は実施例1と同様
にして固体電解コンデンサを製造した。
比較例2 交流による電解重合を行う代りに直流による電解重合
を行い、直流電解条件として比較例1と同様とする以外
は実施例2と同様にして固体電解コンデンサを製造し
た。
以上のようにして製造したポリピロール固体電解コン
デンサの製品特性の測定結果を次の表に示す。
製品特性に関して検討すると、交流による電解重合の
みを行う実施例1と、直流による電解重合に化学重合を
加えた比較例2とを比較した場合、本発明による方法で
は直接酸化被膜上へ電解重合を行うため、特に含浸率の
点では不利であるが、他の特性については同程度であ
り、製品としては十分な固体電解コンデンサを得ること
ができ、製造工程の簡略化という目的は少くとも達成さ
れている。製品特性の観点から見た場合には、交流電解
重合のみの実施例1は、直流電解重合のみの比較例1よ
り優れるが、直流電解重合に化学重合を加えた比較例2
にはやや劣るといえる。交流電解による電解重合に化学
重合を加えた実施例2は、直流による電解重合に化学重
合を加えた比較例2より良好であり、実際の製造に際し
ては、要求される製品特性と製造コストとを勘案して、
適切な製造方法を選択すべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は交流電解重合の概略を示す図である。 10…化成箔、12…浴 14…交流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 進 東京都青梅市東青梅1丁目167番地の1 日本ケミコン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−173313(JP,A) 特開 昭63−48750(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/028

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解酸化による表面酸化被膜を有する化成
    箔上へのピロールの電解重合を行うことにより形成され
    るポリピロール膜を固体電解質とする固体電解コンデン
    サを製造するに際し、電解液中にて波形をパルス重畳ま
    たは高周波重畳の正弦波または歪波とする交流電解条件
    下でピロールの電解重合を行うことにより、酸化被膜上
    に直接電解重合膜を形成させることを特徴とする固体電
    解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】正弦波または歪波の周波数を1Hz〜100kH
    z、好ましくは10Hz〜100kHzとし、電流密度を1mA/cm2
    1A/cm2とする交流電解条件下でピロールの電解重合を行
    う請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】常法によりピロールの化学重合を行った後
    に、ピロールの電解重合を交流によって行う請求項1記
    載の方法。
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FR2714077B1 (fr) * 1993-12-21 1996-03-08 Lorraine Laminage Procédé et bain de dépôt électrolytique de polypyrrole sur une surface de métal oxydable par électropolymérisation.
US7842103B2 (en) 2005-06-30 2010-11-30 Showa Denko K.K. Method for manufacturing solid electrolytic capacitor device

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