JPWO2009145308A1 - 半導体装置、素子再生回路および素子再生方法 - Google Patents

半導体装置、素子再生回路および素子再生方法 Download PDF

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Abstract

本発明の半導体装置1は、第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態から第1の抵抗状態よりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると第2の抵抗状態から第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子10を含み、抵抗変化素子10は、第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗状態が遷移しないとき、第1または第2の電圧パルスに対して正負の符号が逆で、かつ、電圧振幅が所定の値に設定された第3の電圧パルスが入力される復元処理が行われると、上記特性に復元するものである。

Description

本発明は、電極に電圧を印加することにより膜中の電気抵抗を低抵抗状態と高抵抗状態に切り替えることが可能な抵抗変化素子を有する半導体装置、素子再生回路および素子再生方法に関する。
近年、書き換え可能な半導体記憶装置として不揮発性メモリの需要が増加している。不揮発性メモリの代表例であるフラッシュメモリにおいては、フローティングゲートを用いたものが主流であるが、トンネルゲート酸化膜の薄層化が困難であるとされており、微細化限界に近づきつつあるとされている。一方、フラッシュメモリの微細化限界を打破する不揮発性メモリとして抵抗変化型素子を用いるメモリが提案されている。これらは従来の不揮発性メモリとしてはもちろんのこと高速に動作する汎用メモリとしても期待されている。
抵抗変化型素子を用いたメモリには、マグネティックRAM(MRAM)、相変化型RAM(PRAM)、レジスティブRAM(ReRAM)、プログラマブル・メタライゼーション・セル(PMC)などがある。これらには、それぞれ固有の書き換え条件、抵抗変化率、書き換え回数が存在するが、低抵抗状態と高抵抗状態の間の抵抗比で定義される抵抗変化率が高いものはReRAMおよびPMCであり、より高い読み出しマージンが期待できる。
PRAMやReRAM、PMCなどの抵抗変化素子では、高抵抗状態から低抵抗状態へのスイッチング動作はセット動作と呼ばれ、低抵抗状態から高抵抗状態へのスイッチング動作はリセット動作と呼ばれることが多い。本明細書でも、高抵抗状態から低抵抗状態へのスイッチング動作をセット動作と定義し、低抵抗状態から高抵抗状態へのスイッチング動作をリセット動作と定義する。
PMCでは、セット/リセット動作の際にイオン伝導および電気化学反応を用いるため、セット動作とリセット動作で異なる極性の電圧を抵抗変化素子に印加する。一方、ReRAMのセット/リセット動作では、PMCと同様にセット/リセット動作に異なる極性の電圧を用いる場合と、同一極性(または単極性)の電圧印加によって行う場合のそれぞれの例が報告されている。
ペロブスカイト系の材料を用いたReRAMの一例が米国特許6204139号明細書(以下では、特許文献1と称する)に開示されている。この文献に開示されたReRAMでは、セットおよびリセットそれぞれの動作毎に異なる極性の電圧パルスを抵抗変化素子に印加することにより、セット/リセット動作の繰り返しを行うことを可能にしている。
一方、遷移金属酸化物を用いたReRAMの例が、特開2004−363604号公報(以下では、特許文献2と称する)および特開2006−279042号公報(以下では、特許文献3と称する)に開示されている。これらの文献に開示されたReRAMでは、セットおよびリセットのどちらの動作にも単極性の電圧を用いている。単極性の電圧掃引または電圧パルス印加によりセット/リセット動作が可能なため、負電圧発生回路が不要であり、メモリ回路における周辺回路を小さくし、セル占有面積を大きく取ることが可能となっている。
特許文献2および特許文献3に述べられている遷移金属酸化物を用いた抵抗変化素子ReRAMを有する半導体記憶装置の構成例を、図1を用いて簡単に説明する。
図1に示す半導体記憶装置100は、MOS(Metal Oxide Semiconductor)型トランジスタ101と、抵抗変化素子102とを有する構成である。MOS型トランジスタ101は、ソース電極111、ドレイン電極112およびゲート電極114を有する。ソース電極111およびドレイン電極112となる不純物拡散層が半導体のシリコン基板110の表面に形成され、シリコン酸化膜に代表されるゲート絶縁膜113がシリコン基板110上に形成され、ポリシリコンに代表されるゲート電極114がゲート絶縁膜113上に形成されている。
抵抗変化素子102は、2つの電極115、116と、これら2つの電極に挟まれた可変抵抗体117とを有する。電極115はMOS型トランジスタ101のドレイン電極112と接続され、電極116は上層に設けられた配線118と接続されている。
図1に示された半導体記憶装置100において、単極性の電圧を用いた抵抗変化素子102のスイッチング動作について図2を用いて説明する。ここでは、抵抗変化素子102の2つの電極115と116の間に印加される電圧をVSWと表記する。
半導体記憶装置100において、抵抗変化素子102に所望の電圧VSWを印加するためには、VSWより高い電圧をソース電極111と配線118の間に印加し、MOS型トランジスタ101がオフ状態からオン状態になる閾値電圧以上の電圧をゲート電極114に印加するとよい。抵抗変化素子102に印加する電圧VSWと抵抗変化素子102を流れる電流との関係は、図2のグラフに示す関係となる。
抵抗変化素子102が低抵抗状態すなわちセット状態の場合、抵抗変化素子102は、印加電圧VSWに対して図2に示す電圧−電流特性121に従った振る舞いを示す。VSWが低い領域では低抵抗状態のため、電流が多く流れるが、VSWがある電圧Vを超えると、電流値が急激に減少する。これは、抵抗変化素子102が高抵抗状態すなわちリセット状態へとスイッチングした結果である。さらにVSWが増加し、VSWがある電圧Vを超えると、電流値が急激に増加する。これは、抵抗変化素子102が再度セット状態へとスイッチングした結果である。
一方、抵抗変化素子102が高抵抗状態すなわちリセット状態の場合、抵抗変化素子102は、印加電圧VSWに対して図2に示す電圧−電流特性122に従った振る舞いを示す。VSWが低い領域では高抵抗状態のため、電流が流れにくいが、電圧Vを超えても高抵抗状態は変化しない。さらにVSWが増加し、VSWが電圧Vを超えると、電流値が急激に増加する。
図2に示すグラフから、VSW<Vの領域では高抵抗状態および低抵抗状態のいずれも安定であるが、V<VSW<Vの領域で高抵抗状態が安定であり、VSW>Vの領域で低抵抗状態が安定であることがわかる。特許文献2では、この振る舞いを利用して、抵抗変化素子に対するリセット動作をV<VSW<Vの条件で行い、セット動作をVSW>Vの条件で行うとよいとしている。一方で、特許文献3では、セット動作をVSW>Vの条件で電圧パルスを1ナノ秒ないし100ナノ秒印加することにより行い、リセット動作をV<VSW<Vの条件で、電圧パルスを1マイクロ秒ないし100マイクロ秒印加することにより行うのがよいとしている。
本発明者らは、半導体記憶装置の研究開発に従事しており、半導体記憶装置の性能改善に関する検討を色々と行っている。特に、セット時の抵抗値が面積に依存せず低くなる抵抗変化素子で、微細化に有利と考えられるReRAMに関して検討を重ねてきた。ReRAMの中でも単極性動作が回路構成上重要と考え、遷移金属酸化物を中心とした抵抗変化材料を検討している。半導体記憶装置の性能改善に関して検討を重ねていくと、いくつかの難点に直面した。ここでは、その中でも重要と考えられる点について、以下に述べる。
特許文献2に開示された、上述の構造を試作し、半導体記憶装置の性能改善を検討してみると、データの書き換えを繰り返し行った場合、抵抗値が図3に示すように変化していくことがわかった。すなわち、書き換え回数が増えていくと、ある点で低抵抗状態から高抵抗状態への遷移、すなわちリセット動作が困難となり、スイッチング動作が起こらなくなるということである。また、一方で、図4に示すように、高抵抗状態から低抵抗状態への遷移、すなわちセット動作が困難となる場合も生じることがわかった。図3および図4で見られる現象はいずれも、抵抗変化素子に対して、書き換え回数を限定するものであり、抵抗変化素子の寿命を限定してしまうものである。
また、スイッチング動作が起こらなくなる症状として、多数回スイッチング動作を繰り返す前、すなわち、抵抗変化素子を利用し始めて比較的初期の段階でも、高抵抗状態から低抵抗状態への遷移、すなわちセット動作が困難となる場合が生じることもわかった。
本発明において明らかにされる半導体記憶装置は、上述した例の抵抗変化素子ReRAMを有する半導体装置を作製した上で明らかとなった課題を解決するものである。
本発明の目的の一つは、抵抗変化素子が高抵抗状態または低抵抗状態に固定され、抵抗変化素子に所望の特性が得られなくなった際に、再度スイッチング動作を可能にした半導体装置、素子再生回路および素子再生方法を提供することである。
本発明の一側面の半導体装置は、第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態からそれよりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると第2の抵抗状態から第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子を含み、抵抗変化素子は、第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗状態が遷移しないとき、第1または第2の電圧パルスに対して正負の符号が逆で、かつ、電圧振幅が所定の値に設定された第3の電圧パルスが入力される復元処理が行われると、上記特性に復元するものである。
本発明の一側面の半導体装置は、第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態からそれよりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると第2の抵抗状態から第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子を含み、抵抗変化素子は、第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗状態が遷移しないとき、入力された電圧パルスよりも振幅の大きい第3の電圧パルスが入力される復元処理が行われると、上記特性に復元するものである。
本発明の一側面の素子再生回路は、第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態からそれよりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると第2の抵抗状態から第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子に対して、電圧パルスを入力する電圧パルス生成部と、抵抗変化素子に第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗変化素子の抵抗状態が遷移しないとき、第1または第2の電圧パルスに対して正負の符号が逆で、かつ、電圧振幅が所定の値に設定された第3の電圧パルスを抵抗変化素子に入力する復元処理を電圧パルス生成部に行わせる制御部と、を有する構成である。
本発明の一側面の素子再生回路は、第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態からそれよりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると第2の抵抗状態から第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子に対して、電圧パルスを入力する電圧パルス生成部と、抵抗変化素子に第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗状態が遷移しないとき、入力された電圧パルスよりも振幅の大きい第3の電圧パルスを抵抗変化素子に入力する復元処理を電圧パルス生成部に行わせる制御部と、を有する構成である。
本発明の一側面の素子再生方法は、第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態からそれよりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると第2の抵抗状態から第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子の再生方法であって、抵抗変化素子に第1または第2の電圧パルスを入力し、抵抗変化素子に第1または第2の電圧パルスを入力しても、抵抗変化素子の抵抗状態が遷移しないとき、第1または第2の電圧パルスに対して正負の符号が逆で、かつ、電圧振幅が所定の値に設定された第3の電圧パルスを抵抗変化素子に入力するものである。
本発明の一側面の素子再生方法は、第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態からそれよりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると第2の抵抗状態から第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子の再生方法であって、抵抗変化素子に第1または第2の電圧パルスを入力し、抵抗変化素子に第1または第2の電圧パルスが入力しても、抵抗状態が遷移しないとき、入力した電圧パルスよりも振幅の大きい第3の電圧パルスを抵抗変化素子に入力するものである。
図1は関連する半導体装置の構成を示す図である。 図2は関連する半導体装置の動作を示す図である。 図3は関連する半導体装置の抵抗値の変化を示す図である。 図4は関連する半導体装置の抵抗値の変化を示す図である。 図5は本発明の実施形態における半導体装置の構成の一例を示す図である。 図6は図5に示した書き換え電源回路の一構成例を示すブロック図である。 図7は実施例1における半導体装置の動作の一例を示す図である。 図8は実施例1における半導体装置に用いる電圧パルスの一例を示す図である。 図9は実施例1における半導体装置の抵抗値の変遷の一例を示す図である。 図10は実施例1における特性復元過程に用いる電圧パルスの一例を示す図である。 図11は実施例1における特性復元過程の一例を示す図である。 図12は実施例2における半導体装置に用いる電圧パルスの一例を示す図である。 図13は実施例2における半導体装置の抵抗値の変遷の一例を示す図である。 図14は実施例3における半導体装置に用いる電圧パルスの一例を示す図である。 図15は実施例3における半導体装置の抵抗値の変遷の一例を示す図である。
本発明者らは、上記課題解決に向けて、抵抗変化素子の再生方法の検討を重ねてきた。以下、本発明の好適な実施形態を、添付した図面を参照しつつ説明する。
図5は、本実施形態において、抵抗変化素子の再生動作を行う半導体装置の一構成例を示す模式図である。図5に示すように、半導体装置1は、書き換え電源回路14が接続された抵抗変化素子10を有する構成である。抵抗変化素子10は、第1電極11および第2電極12と、これら2つの電極に挟まれた可変抵抗体13とを有する。第1電極11は書き換え電源回路14に接続され、第2電極12はグラウンド線(接地線)に接続されている。
抵抗変化素子10を構成する材料として、様々な可変抵抗体と電極材料の組み合わせが報告されており、抵抗変化素子10に用いられる材料の組み合わせは問わない。可変抵抗体13の材料としては、ベースとなる金属と合成されるものとして、酸素、窒素、硫黄、セレン、テルルのうちのいずれか、またはそれらの組み合わせから成る化合物が挙げられる。その中でも、金属と酸素から成る化合物が可変抵抗体13の材料の代表例として挙げられる。
可変抵抗体13を構成する金属としては、Cr、Ti、V、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wが有効であり、その中でもTi、Ni、Cuが代表例として挙げられる。可変抵抗体13の成膜には、スパッタリング法やレーザーアブレーション法、気相化学成長法などを用いればよい。可変抵抗体13の膜厚としては、おおよそ5ナノメートルから300ナノメートルの範囲であることが好ましい。
一方、第1電極11および第2電極12としては、種々の金属を用いることができるが、その中でも、TaN、TiN、Ru、Pt、W、Mo、Taなどが代表例として挙げられる。
書き換え電源回路14について説明する。図6は図5に示した書き換え電源回路の一構成例を示すブロック図である。図6に示すように、書き換え電源回路14は、電圧パルスを生成する電圧パルス生成部141と、抵抗変化素子10の抵抗値を計測する計測部143と、計測部143の計測結果に基づいて電圧パルス生成部141を制御する制御部142とを有する。制御部142は、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)とプログラムを格納するメモリとを有する構成でもよく、所定の処理を実行するための専用回路であってもよい。
電圧パルス生成部141は、電源電圧が外部から供給され、制御部142からの指示にしたがって電圧パルスを抵抗変化素子10に出力する。計測部143は、抵抗変化素子10の抵抗値を計測し、その結果を制御部142に送信する。計測される抵抗値は抵抗変化素子10の特性の指標を示す評価値の一例である。抵抗変化素子10の正常な特性とは、セット動作およびリセット動作を正常に行うことが可能な状態を意味する。
制御部142は、抵抗変化素子10に対してセット動作またはリセット動作を指示する旨の書き換え指示が外部から入力されると、その指示を電圧パルス生成部141に送り、入力された指示に対応する電圧パルスを電圧パルス生成部141に出力させる。また、制御部142は、抵抗変化素子10の特性が異常であるか否かの判断基準となる値が予め登録されている。そして、制御部142は、計測部143から評価値を受け取ると、その値を判断基準となる値と比較し、比較の結果、抵抗変化素子10が異常であると判定すると、抵抗変化素子10に対して復元処理を行うことを電圧パルス生成部141に指示する。復元処理を行うことで、抵抗変化素子10において特性復元過程が行われる。復元処理を行うための電圧パルスの条件は制御部142に予め登録されている。
なお、ここでは、抵抗変化素子10の特性が異常であるか否かの判断基準となる値が制御部142に登録されているとしたが、計測部143に登録されていてもよい。また、復元処理を行うための電圧パルスの条件が制御部142に登録されているとしたが、電圧パルス生成部141に登録されていてもよい。
また、第2電極12側は、この形態で示したグラウンド線15に限らず、別の回路やトランジスタが接続された形態もありうる。重要なのは、抵抗変化素子10の第1電極11と第2電極12の間に抵抗変化素子10を書き換えるための十分な電圧が印加されるための能力を有する書き換え電源回路14であるということである。
また、図5では抵抗変化素子10と書き換え電源回路14が直接接続された形態で描かれているが、メモリ回路のように抵抗変化素子10と書き換え電源回路14の間に1または複数個のトランジスタが設けられていてもよい。
本実施形態の半導体装置は、第1の電圧パルスが入力されると高抵抗状態から低抵抗状態へと遷移し、第2の電圧パルスが入力されると低抵抗状態から高抵抗状態へと遷移する抵抗変化素子を有する半導体装置であり、抵抗変化素子の特性が意図した変化を示さない際に、抵抗変化素子に対して、第1または第2の電圧パルスと逆符号で、電圧値が所定の範囲内のいずれかの値に設定された電圧パルスを印加すると、抵抗変化素子にその特性を復元する過程が行われる。
また、本実施形態の半導体装置は、第1または第2の電圧パルスが入力された際に抵抗変化素子の特性の指標となる評価値を計測する手段を備え、計測手段で計測された評価値が、所定の値に達した時に、抵抗変化素子に対して、極性および電圧値が予め定められた電圧パルスを印加して、特性を復元する過程が行われてもよい。
また、本実施形態の半導体装置は、第1または第2の電圧パルスが入力された際に抵抗変化素子の特性の指標となる評価値を計測する手段を備え、計測手段で計測された評価値を予め設定した基準値と比較した結果、意図した特性が得られない際に、抵抗変化素子に対して、極性および電圧値が予め定められた電圧パルスを印加して、特性を復元する過程が行われてもよい。
上記極性および電圧値が予め定められた電圧パルスは、第1または第2の電圧パルスと逆符号で、電圧値が所定の範囲内のいずれかの値に設定された電圧パルスであってもよい。
そして、抵抗変化素子を低抵抗状態から高抵抗状態に変化させる動作をリセット動作と定義すると、評価値としてリセット動作後の抵抗値が計測され、抵抗変化素子を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる動作をセット動作と定義すると、評価値としてセット動作後の抵抗値が計測されてもよい。
上記特性を復元するために行われる過程においては、印加される電圧パルスの振幅が、情報を記録する際に印加される電圧パルスの電圧の絶対値の0.5倍以上3倍以下であることが好ましく、0.75倍以上1.5倍以下であることがより好ましい。
また、本発明の別の形態の半導体装置は、第1の電圧パルスが入力されると高抵抗状態から低抵抗状態へと遷移し、第2の電圧パルスが入力されると低抵抗状態から高抵抗状態へと遷移する抵抗変化素子を有する半導体装置において、抵抗変化素子の特性が意図した変化を示さない際に、抵抗変化素子に対して、第1または第2の電圧パルスより大きな振幅の電圧パルスを印加して、特性を復元する過程が行われる。
上記特性を復元するために行われる過程においては、印加される電圧パルスの振幅が、情報を記録する際に印加される電圧パルスの電圧の1.01倍以上3倍以下であることが好ましい。また、上記特性を復元するためのパルスが2回以上連続して印加されることが好ましい。
そして、上記特性を復元するために行われる過程の直後に、情報を記録する際に印加される電圧パルスの振幅が、通常の情報を記録する際に印加される電圧パルス振幅の3/4以下であることが好ましい。
また、抵抗変化素子に対して、第1電極および第2電極の間に、同符号の電圧を印加することにより、低抵抗状態と高抵抗状態との間を可逆的に変化させてもよい。
上述した本発明における、抵抗変化素子を有する半導体装置は、現在の集積回路形成の手法を用いて十分実現可能なものであり、関連する半導体装置の集積回路形成技術を有するものであれば、半導体装置の再生を問題なく行うことができる。所望のセット/リセット動作が起こらなくなってしまった抵抗変化素子に対して、本発明により明らかにされた半導体装置の再生方法を用いることにより、その抵抗変化素子を再度スイッチング可能な状態に再生し、抵抗変化素子だけでなく、その抵抗変化素子を有する半導体装置の寿命を延ばすことが可能になる。
本発明の半導体装置によれば、抵抗変化素子のスイッチング回数を数100回程度から大幅に向上することができ、抵抗変化素子および抵抗変化素子を有する半導体装置の寿命を大幅に伸ばすことが可能となる。また、抵抗変化素子を利用し始めて比較的初期の段階でも、高抵抗状態から低抵抗状態へ遷移するスイッチング動作、すなわちセット動作が困難となる場合が生じた際に、再度スイッチング動作が可能な状態に戻すことが可能となる。これにより、抵抗変化素子および抵抗変化素子を有する半導体装置の歩留まりを大幅に向上することも可能となる。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、以下に、実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
本発明者らは、以上の構成を有する半導体装置1中の抵抗変化素子で単極性動作を中心に検討を行った。膜厚が100ナノメートル、材料がNiOの可変抵抗体13と、材料がRuの第1電極11および第2電極12を有する抵抗変化素子10を作製した。
以下では、抵抗変化素子10への電圧パルスの入力は、外部からの指示入力または制御部142の制御処理により書き換え電源回路14が行うものとし、その詳細な説明を省略する。
図7は本実施例の半導体装置における抵抗変化素子の単極性動作の具体例を示すグラフである。
高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、例えば8ボルトの電圧振幅を有し、300ナノ秒のパルスを印加すればよい。また、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、例えば3ボルトの電圧振幅を有し、50マイクロ秒のパルスを印加すればよい。このような、セット動作およびリセット動作の条件で高抵抗状態と低抵抗状態の間の繰り返しスイッチングが実現可能となっている。
ところで、この抵抗変化素子10では、繰り返して書き換え動作を行うと、数100回程度までは、良好に高抵抗状態と低抵抗状態の間をスイッチングするが、その後に低抵抗状態から高抵抗状態への遷移、すなわちリセット動作が困難となり、スイッチング動作が起こらなくなるケースが多々生じた。その様子は図3に示したとおりである。
このような抵抗値の振る舞いは、抵抗変化素子10および半導体装置1の寿命の観点から好ましくないが、抵抗変化素子10に対して、次のような手法により、このような振る舞いを回復させ、スイッチング特性を復元することができることがわかった。
特性復元過程として、スイッチング動作が起こらなくなった抵抗変化素子10に対して、通常、情報を記録する際に印加される電圧パルスとは逆符号の電圧パルスを印加することにより、スイッチング動作が起こらなくなった抵抗変化素子10を再度スイッチング可能な状態にすることができる。このように、特性復元過程を行うことにより、抵抗変化素子10および半導体装置1の寿命を大幅に伸ばすことが可能となる。
図8に、通常の単極性動作時のセット/リセット動作および特性復元過程に用いる電圧パルスを模式的に示した。また、図9には通常のセット/リセット動作、スイッチングが起こらなくなった状態、特性復元過程、および特性復元後の抵抗値の変遷を模式的に示した。
なお、リセット動作が困難になった場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、上記の膜厚を有する可変抵抗体13の場合、−4ボルトから−24ボルト程度で、より好ましくは−6ボルトから−12ボルト程度であった。この場合の、通常のセット動作で必要な電圧振幅は8ボルト程度である。また、可変抵抗体13となるNiOの膜厚が50ナノメートルの場合、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、例えば4ボルトの電圧振幅を有するパルスを印加すればよかったが、この場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、−2ボルトから−12ボルト程度である。したがって、リセット動作が困難になった場合の特性復元過程では、符号が逆で電圧振幅の絶対値がセット動作の0.5倍から3倍程度、より好ましくは0.75倍から1.5倍程度とすればよいことになる。
また、特性復元過程において印加するパルスの幅は、1ナノ秒と短いものから1秒と長いものまで、有効であることがわかった。なお、同じパルスを多数回入力すると、より確実な特性復元が可能であることもわかった。特性復元処理を実行する際、所定の時間内に電圧パルスを2回以上連続して抵抗変化素子10に入力するとよい。
さらに、特性復元過程を行った素子において、直後に情報を記録する際には、印加する電圧パルスの振幅を通常の情報記録時に用いる電圧よりも低く設定することが好ましいことがわかった。例えば、上述した、100ナノメートルの膜厚を有する可変抵抗体13の場合、通常の情報記録時には8ボルトの電圧振幅を用い、特性復元過程では−4ボルトから−12ボルトを用いるが、特性復元過程直後の情報記録時には、8ボルトの3/4以下すなわち6ボルト以下の電圧で十分セット動作が行えることがわかった。
なお、以上では、セット動作およびリセット動作の際に同符号の電圧を印加する、単極性動作の場合の特性復元過程について説明したが、以上の手法はセット動作とリセット動作の際に異なる符号の電圧を印加する、双極性動作の場合の特性復元過程にも拡張可能である。
図10に、通常の双極性動作時のセット/リセット動作および特性復元過程に用いる電圧パルスを模式的に示した。
例えば、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、8ボルトの電圧振幅を有し、300ナノ秒のパルスを印加し、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、セット動作とは逆符号である−4ボルトの電圧振幅を有し10マイクロ秒のパルスを印加するような場合について説明する。この場合において、低抵抗状態から高抵抗状態への遷移、すなわちリセット動作が困難となり、スイッチング動作が起こらなくなるケースが生じると、100ナノメートルの膜厚を有する可変抵抗体13では、特性復元過程に必要な電圧振幅は、−4ボルトから−24ボルト程度で、より好ましくは−6ボルトから−12ボルト程度であった。また、可変抵抗体13となるNiOの膜厚が50ナノメートルの場合、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、例えば4ボルトの電圧振幅を有するパルスを印加すればよかったが、この場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、−2ボルトから−12ボルト程度であった。したがって、リセット動作が困難になった場合の特性復元過程では、符号が逆で電圧振幅の絶対値がセット動作の0.5倍から3倍程度、より好ましくは0.75倍から1.5倍程度とすればよいことになる。
続いて、本実施例において、別の再生方法を説明する。それは、特性変動を監視して、特性復元過程を行うようにするものである。
この再生方法では、リセット動作後に抵抗変化素子10の抵抗値の評価を行う。これにより、抵抗変化素子10のリセット動作が確実に行われたかを管理することが可能となり、特性復元過程を行うか否かを判断できるようになる。この再生方法の手順を図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、書き換え電源回路14の制御部142が図11に示す手順で処理を実行する場合で説明する。
制御部142は、外部からリセット動作の指示が入力されると、電圧パルス生成部141にリセット動作のための電圧パルスを生成させ、電圧パルス生成部141は生成した電圧パルスを抵抗変化素子10に印加する(ステップ1)。これにより、抵抗変化素子10を低抵抗状態から高抵抗状態に変化させる。続いて、計測部143が抵抗値を計測し、計測値を制御部142に送信する。制御部142は、計測部143から計測値を受け取ると、計測値と設定値とを比較する(ステップ2)。設定値は、抵抗変化素子10が正常にリセット動作した場合の抵抗値の下限値であり、制御部142に記録されている。
そして、制御部142は、リセット動作により抵抗変化素子10が所望の高抵抗状態になっているかを調べるために、計測値が設定値よりも大きいか否かを判定する(ステップ3)。ステップ3において、抵抗変化素子10の計測値がセット動作後の抵抗値程度の値であると、計測値が設定値よりも小さくなる。計測値が設定値よりも小さいことは、リセット動作が困難になっていることを示しており、意図している特性変化が得られていないことになる。そのため、制御部142は、抵抗変化素子10に特性復元過程を起こさせる必要があると判断し、特性復元処理を実行する(ステップ4)。
一方、ステップ3において、抵抗変化素子10の計測値がセット動作後の抵抗値よりも十分に高い値であると、計測値が設定値よりも大きくなる。計測値が設定値よりも大きいことは、リセット動作が正常に行われていることを示しており、意図している特性変化が得られていることになる。そのため、制御部142は、抵抗変化素子10が正常な特性を示していると判断し、次の書き換え指示入力によるセット動作を行うまで(ステップ5)、待機する。
リセット動作が困難になり、スイッチングが起こらなくなってしまった抵抗変化素子10に対して、このような再生方法を行うことで、抵抗変化素子10を再度スイッチング可能な状態にすることが可能となることが示された。これは、抵抗変化素子10をメモリ回路に適用した場合でも、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイなどに代表される書き換え可能なロジック回路に用いた場合でも、抵抗変化素子10および抵抗変化素子10を有する半導体装置1の寿命を延長することが可能となることを意味している。
実施例1では、可変抵抗体13としてNiOを用いたが、可変抵抗体13の材料が異なると、示す挙動が異なってくることが判明した。本実例は、可変抵抗体の材料に実施例1の場合と異なる材料を用いた場合における、抵抗変化素子の再生方法に関する。
本実施例では、膜厚が100ナノメートル、材料がTiO(N)の可変抵抗体13と、材料がRuの第1電極11および第2電極12とを有する抵抗変化素子10を用いた。
以下では、抵抗変化素子10への電圧パルスの入力は、外部からの指示入力または制御部142の制御処理により書き換え電源回路14が行うものとし、その詳細な説明を省略する。
本実施例の抵抗変化素子10での単極性動作では、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、例えば8ボルトの電圧振幅を有し、300ナノ秒のパルスを印加すればよい。また、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、例えば3ボルトの電圧振幅を有し、50マイクロ秒のパルスを印加すればよい。このような、セット動作およびリセット動作の条件で高抵抗状態と低抵抗状態の間の繰り返しスイッチングが実現可能となっている。
ところで、この抵抗変化素子10では、繰り返して書き換え動作を行うと、数100回程度までは、良好に高抵抗状態と低抵抗状態の間をスイッチングするが、その後に高抵抗状態から低抵抗状態への遷移、すなわちセット動作が困難となり、スイッチング動作が起こらなくなるケースが多々生じた。NiOではリセット動作が困難になる現象が生じたが、TiO(N)ではセット動作が困難になった点が実施例1との大きな相違である。
このような抵抗値の振る舞いは、抵抗変化素子10および半導体装置1の寿命の観点から好ましくないが、抵抗変化素子10に対して、次のような手法により、このような振る舞いを回復させ、スイッチング特性を復元することができることがわかった。
特性復元過程として、スイッチング動作が起こらなくなった抵抗変化素子10に対して、通常、情報を記録する際に印加される電圧パルスとは逆符号の電圧パルスを印加することにより、スイッチング動作が起こらなくなった抵抗変化素子10を再度スイッチング可能な状態にすることができる。このように、特性復元過程を行うことにより、抵抗変化素子10および半導体装置1の寿命を大幅に伸ばすことが可能となる。
図12に、通常の単極性動作時のセット/リセット動作および特性復元過程に用いる電圧パルスを模式的に示した。また、図13には通常のセット/リセット動作、スイッチングが起こらなくなった状態、特性復元過程、および特性復元後の抵抗値の変遷を模式的に示した。
なお、セット動作が困難になった場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、上記の膜厚を有する可変抵抗体13の場合、−1.5ボルトから−9ボルト程度で、より好ましくは−2.25ボルトから−4.5ボルトであった。この場合の、通常のリセット動作で必要な電圧振幅は3ボルト程度である。また、可変抵抗体13であるTiONの膜厚が50ナノメートルの場合、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、例えば1.5ボルトの電圧振幅を有するパルスを印加すればよかったが、この場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、−0.75ボルトから−4.5ボルト程度である。したがって、セット動作が困難になった場合の特性復元過程では、符号が逆で電圧振幅の絶対値がリセット動作の0.5倍から3倍程度、より好ましくは0.75倍から1.5倍程度とすればよいことになる。
また、特性復元過程において印加するパルスの幅は、1ナノ秒と短いものから1秒と長いものまで、有効であることがわかった。なお、同じパルスを多数回入力すると、より確実な特性復元が可能であることもわかった。特性復元処理を実行する際、所定の時間内に電圧パルスを2回以上連続して抵抗変化素子10に入力するとよい。
さらに、特性復元過程を行った素子において、直後に情報を消去する際には、印加する電圧パルスの振幅を通常の情報消去時に用いる電圧よりも低く設定することが好ましいことがわかった。例えば、上述した、100ナノメートルの膜厚を有する可変抵抗体13の場合、通常の情報消去時には3ボルトの電圧振幅を用い、特性復元過程では−1.5ボルトから−4.5ボルトを用いるが、特性復元過程直後の情報消去時には、3ボルトの3/4以下すなわち2.25ボルト以下の電圧で十分セット動作が行えることがわかった。
なお、以上では、セット動作およびリセット動作の際に同符号の電圧を印加する、単極性動作の場合の特性復元過程について説明したが、以上の手法はセット動作とリセット動作の際に異なる符号の電圧を印加する、双極性動作の場合の特性復元過程にも拡張可能である。
例えば、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、8ボルトの電圧振幅を有し300ナノ秒のパルスを印加し、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、セット動作とは逆符号である−4ボルトの電圧振幅を有し10マイクロ秒のパルスを印加するような場合について説明する。この場合において、高抵抗状態から低抵抗状態への遷移、すなわちセット動作が困難となり、スイッチング動作が起こらなくなるケースが生じると、特性復元過程に必要な電圧振幅は、100ナノメートルの膜厚を有する可変抵抗体13の場合、8ボルトから12ボルト程度であった。また、可変抵抗体13であるTiONの膜厚が50ナノメートルの場合、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、例えば−2ボルトの電圧振幅を有するパルスを印加すればよかったが、この場合、特性復元過程に必要な電圧振幅は、4ボルトから6ボルト程度であった。したがって、セット動作が困難になった場合の特性復元過程では、符号が逆で電圧振幅の絶対値がセット動作の2倍から3倍程度とすればよいことになる。
続いて、本実施例において、別の再生方法を説明する。それは、特性変動を監視して、特性復元過程を行うようにするものである。
この再生方法では、セット動作後に抵抗変化素子10の抵抗値の評価を行う。これにより、抵抗変化素子10のセット動作が確実に行われたかを管理することが可能となり、特性復元過程を行うか否かを判断できるようになる。
以下に説明する再生方法の手順は、図11に示すフローチャートにおいて、ステップ1のセット動作とステップ5のリセット動作とが入れ替わり、ステップ3の設定値と不等号の向きが変わることを除いて、実施例1と同様になる。設定値は、抵抗変化素子10が正常にセット動作した場合の抵抗値の上限値となる。以下では、図11を参照しながら、その手順の概要を説明する。なお、制御部142が本再生方法を実行する場合は、実施例1の説明と同様になるため、その詳細な説明を省略する。
まず、ステップ1において、抵抗変化素子10に対してセット動作を行う。すなわち、セット動作に必要な電圧パルスを抵抗変化素子10に印加して、抵抗変化素子10を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる。続いて、抵抗変化素子10の抵抗値を計測する。この際の抵抗変化素子10の計測値と設定値とを比較し(ステップ2)、セット動作によって所望の低抵抗状態になっているかを判定する(ステップ3)。ステップ3において、抵抗変化素子10の計測値がリセット動作後の抵抗値程度の値である場合、セット動作が困難になっていることを示しており、意図している特性変化が得られていないこととなり、特性復元過程が必要である。よって、このステップ3において、特性復元過程が必要と判定した場合、ステップ4に進み、特性復元過程を行う。一方で、抵抗変化素子10の計測値がリセット動作後の抵抗値から十分に低くなっている場合は、次回のスイッチングが可能である(ステップ5)。
セット動作が困難で、スイッチングが起こらなくなってしまった抵抗変化素子に対して、このような再生方法を用いることで、抵抗変化素子10を再度スイッチング可能な状態にすることができる。これは、抵抗変化素子10をメモリ回路に適用した場合でも、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイなどに代表される書き換え可能なロジック回路に用いた場合でも、抵抗変化素子10および抵抗変化素子10を有する半導体装置1の寿命を延長することが可能となることを意味している。
実施例1および実施例2では、抵抗変化素子の書き換え回数が増えていくと、低抵抗状態から高抵抗状態に遷移するスイッチング動作、または高抵抗状態から低抵抗状態に遷移するスイッチング動作がある時点で起こらなくなるという症状に対する、抵抗変化素子の再生方法を示した。
スイッチング動作が起こらなくなる症状は、スイッチング動作を多数回繰り返した後の段階に限らず、スイッチング動作を多数回繰り返す前の、抵抗変化素子を利用し始めて比較的初期の段階でも起こりうることがわかった。抵抗変化素子を利用し始めて比較的初期の段階でも、高抵抗状態から低抵抗状態に遷移するスイッチング動作であるセット動作が困難となる場合が生じることもわかった。本実施例は、初期段階でスイッチング動作ができなくなってしまった抵抗変化素子の再生方法に関するものである。
本実施例では、膜厚が100ナノメートル、材料がNiOの可変抵抗体13と、材料がRuの第1電極11および第2電極12を有する抵抗変化素子10を用いて説明する。以下では、抵抗変化素子10への電圧パルスの入力は、外部からの指示入力または制御部142の制御処理により書き換え電源回路14が行うものとし、その詳細な説明を省略する。
本実施例の抵抗変化素子10での単極性動作では、図7に示したように、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、例えば8ボルトの電圧振幅を有し300ナノ秒のパルスを印加すればよい。また、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、例えば3ボルトの電圧振幅を有し50マイクロ秒のパルスを印加すればよい。このような、セット動作およびリセット動作の条件で高抵抗状態と低抵抗状態の間の繰り返しスイッチングが実現可能となっている。
ところで、この抵抗変化素子10では、抵抗変化素子10を利用し始めて比較的初期の段階に、高抵抗状態から低抵抗状態への遷移、すなわちセット動作が困難となり、スイッチング動作が起こらなくなるケースが多々生じた。このようなケースは抵抗変化素子10および半導体装置1の歩留まりの観点から好ましくないが、抵抗変化素子10に対して、次のような手法により、このような振る舞いを回復させ、スイッチング特性を復元することができることがわかった。
特性復元過程として、スイッチング動作が起こらなくなった抵抗変化素子10に対して、通常、情報を記録する際に印加される電圧パルスより大きな電圧振幅を有する電圧パルスを印加することにより、スイッチング動作が起こらなくなった抵抗変化素子10を再度スイッチング可能な状態にすることができる。このように、特性復元過程を行うことにより、抵抗変化素子10および半導体装置1の歩留まりを大幅に伸ばすことが可能となる。
図14に、通常の単極性動作時のセット/リセット動作および特性復元過程に用いる電圧パルスを模式的に示した。また、図15には通常のセット/リセット動作、スイッチングが起こらなくなった状態、特性復元過程、および特性復元後の抵抗値の変遷を模式的に示した。
なお、セット動作が困難になった場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、上記の膜厚を有する可変抵抗体13の場合、8.1ボルトから24ボルト程度で、より好ましくは8.8ボルトから18ボルト程度であった。この場合の、通常のセット動作で必要な電圧振幅は8ボルト程度である。また、可変抵抗体13となるNiOの膜厚が50ナノメートルの場合、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、例えば4ボルトの電圧振幅を有するパルスを印加すればよかったが、この場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、4.05ボルトから12ボルト程度である。したがって、セット動作が困難になった場合の特性復元過程では、符号が逆で電圧振幅の絶対値がセット動作の1.01倍から3倍程度とすればよいことになる。
また、特性復元過程において印加するパルスの幅は、1ナノ秒と短いものから1秒と長いものまで、有効であることがわかった。また、同じパルスを多数回入力すると、より確実な特性復元が可能であることもわかった。特性復元処理を実行する際、所定の時間内に電圧パルスを2回以上連続して抵抗変化素子10に入力するとよい。
さらに、特性復元過程を行った素子において、直後に情報を記録する際には、印加する電圧パルスの振幅を通常の情報記録時に用いる電圧よりも低く設定することが好ましいことがわかった。直後に印加する電圧パルスの振幅は、実施例1または実施例2と同様に、情報の書き換えの際に印加される電圧パルスの振幅の3/4程度あればよい。
なお、以上では、セット動作およびリセット動作の際に同符号の電圧を印加する、単極性動作の場合の特性復元過程について説明したが、以上の手法はセット動作とリセット動作の際に異なる符号の電圧を印加する、双極性動作の場合の特性復元過程にも拡張可能である。
例えば、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、8ボルトの電圧振幅を有し300ナノ秒のパルスを印加し、低抵抗状態から高抵抗状態へのリセット動作では、セット動作とは逆符号である−4ボルトの電圧振幅を有し10マイクロ秒のパルスを印加するような場合について説明する。この場合において、高抵抗状態から低抵抗状態への遷移、すなわちセット動作が困難となり、スイッチング動作が起こらなくなるケースが生じると、特性復元過程に必要な電圧振幅は、100ナノメートルの膜厚を有する可変抵抗体13の場合、8.1ボルトから24ボルト程度であった。また、可変抵抗体13であるNiOの膜厚が50ナノメートルの場合、高抵抗状態から低抵抗状態へのセット動作では、例えば4ボルトの電圧振幅を有するパルスを印加すればよかったが、この場合の特性復元過程に必要な電圧振幅は、4.05ボルトから12ボルト程度であった。したがって、セット動作が困難になった場合の特性復元過程では、符号が逆で電圧振幅の絶対値がセット動作の1.01倍から3倍程度とすればよいことになる。
続いて、本実施例において、別の再生方法を説明する。それは、特性変動を監視して、特性復元過程を行うようにするものである。
この再生方法では、セット動作後に抵抗変化素子10の抵抗値の評価を行う。これにより、抵抗変化素子10のセット動作が確実に行われたかを管理することが可能となり、特性復元過程を行うか否かを判断できるようになる。
以下に説明する再生方法の手順は、図11に示すフローチャートにおいて、ステップ1のセット動作とステップ5のリセット動作とが入れ替わり、ステップ3の設定値と不等号の向きが変わることを除いて、実施例1と同様になる。設定値は、抵抗変化素子10が正常にセット動作した場合の抵抗値の上限値となる。以下では、図11を参照しながら、その手順の概要を説明する。なお、制御部142が本再生方法を実行する場合は、実施例1の説明と同様になるため、その詳細な説明を省略する。
まず、ステップ1において、抵抗変化素子10に対してセット動作を行う。すなわち、セット動作に必要な電圧パルスを印加して、抵抗変化素子10を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる。続いて、抵抗変化素子10の抵抗値を計測する。この際の抵抗変化素子10の計測値と設定値とを比較し(ステップ2)、セット動作によって所望の低抵抗状態になっているかを判定する(ステップ3)。ステップ3において、抵抗変化素子10の計測値がリセット動作後の抵抗値程度の値である場合、セット動作が困難になっていることを示しており、意図している特性変化が得られていないこととなり、特性復元過程が必要である。よって、このステップ3において、特性復元過程が必要と判定した場合、ステップ4に進み、特性復元過程を行う。一方で、抵抗変化素子10の計測値がリセット動作後の抵抗値から十分に低くなっている場合は、次回のスイッチングが可能である(ステップ5)。
利用し始めて比較的初期の段階に抵抗変化素子10のセット動作が困難になり、スイッチングが起こらなくなってしまった抵抗変化素子10に対して、このような再生方法を用いることで、抵抗変化素子10を再度スイッチング可能な状態にすることが可能となることが示された。なお、この手法は、繰り返し動作を多数回行った後に、セット動作が困難になった場合でも適用可能である。これは、抵抗変化素子10をメモリ回路に適用した場合でも、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイなどに代表される書き換え可能なロジック回路に用いた場合でも、抵抗変化素子10および抵抗変化素子10を有する半導体装置1の歩留まりを向上し、寿命を延長することが可能となることを意味している。
また、本実施例では、利用し始めて比較的初期の段階に抵抗変化素子10のセット動作が困難になった場合における、抵抗変化素子10の特性復元処理について説明したが、リセット動作が困難になった場合にも、本実施例の再生方法を適用してもよい。
上述したように、電極に電圧を印加することで膜中の電気抵抗を低抵抗状態と高抵抗状態の間で切り替えることが可能な抵抗変化素子を有する半導体装置に関して、データの書き換えを繰り返し行ったところ、セット動作・リセット動作が困難となり、高抵抗状態または低抵抗状態のいずれかに固定され、所望の動作が得られなくなった際に、本発明にかかる実施例1から3で説明した、半導体装置の再生方法により、抵抗変化素子を再度スイッチング動作が可能な状態にすることができた。
本発明により、抵抗変化素子およびそれを有する半導体装置の寿命を延ばすことが可能となる。また、抵抗変化素子およびそれを有する半導体装置の歩留まりを向上することも可能となる。この抵抗変化素子の適用範囲は、抵抗変化素子をマトリクス上に並べて構成される半導体記憶装置、および抵抗変化素子を第1回路と第2回路を接続するスイッチとして用いる半導体装置まで、広範囲に及ぶと期待できる。
また、抵抗変化素子としては、前述したReRAM以外にも、様々な構成がある。その他の構成の抵抗変化素子であっても、書き換え可能回数が有限であり、データを記録する際に用いる電圧と逆符号のパルスによって特性を回復されることが可能である抵抗変化素子であれば、本発明を適用することが可能である。また、書き換え可能回数が有限であり、データを記録する際に用いる電圧より大きな電圧振幅を有するパルスによって特性を回復されることが可能である抵抗変化素子であれば、本発明を適用することが可能である。
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、この出願は、2008年5月30日に出願された日本出願の特願2008−142453の内容が全て取り込まれており、この日本出願を基礎として優先権を主張するものである。
1 半導体装置
10 抵抗変化素子
11 第1電極
12 第2電極
13 可変抵抗体
14 書き換え電源回路
15 グラウンド線
141 電圧パルス生成部
142 制御部
143 計測部

Claims (18)

  1. 第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態から該第1の抵抗状態よりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると前記第2の抵抗状態から前記第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子を含み、
    前記抵抗変化素子は、前記第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗状態が遷移しないとき、前記第1または第2の電圧パルスに対して正負の符号が逆で、かつ、電圧振幅が所定の値に設定された第3の電圧パルスが入力される復元処理が行われると、前記特性に復元する、半導体装置。
  2. 前記第1または第2の電圧パルスが入力されたときの前記抵抗変化素子の特性の指標となる評価値を計測する計測部を有し、
    前記計測部で計測された前記評価値が予め設定された値に達したときに、極性および電圧値が予め定められた電圧パルスが前記抵抗変化素子に印加されることで、前記復元処理が行われる、請求の範囲第1項に記載の半導体装置。
  3. 前記第1または第2の電圧パルスが入力されたときの前記抵抗変化素子の特性の指標となる評価値を計測する計測部を有し、
    前記計測部で計測された前記評価値と予め決められた基準値とが比較され、比較の結果、前記抵抗変化素子が前記特性を示さなければ、極性および電圧値が予め定められた電圧パルスが前記抵抗変化素子に印加されることで、前記復元処理が行われる、請求の範囲第1項に記載の半導体装置。
  4. 前記極性および電圧値が予め定められた電圧パルスが前記第3の電圧パルスと同等である、請求の範囲第2項または第3項に記載の半導体装置。
  5. 前記第1の電圧パルスが前記抵抗変化素子に入力されると、前記計測部は、該抵抗変化素子の抵抗値を前記評価値として計測する、請求の範囲第2項または第3項に記載の半導体装置。
  6. 前記第2の電圧パルスが前記抵抗変化素子に入力されると、前記計測部は、該抵抗変化素子の抵抗値を前記評価値として計測する、請求の範囲第2項または第3項に記載の半導体装置。
  7. 前記計測部が計測した前記評価値に基づいて、前記抵抗変化素子に対して前記復元処理を行うか否かを判定する制御部をさらに有する、請求の範囲第2項から第6項のいずれか1項記載の半導体装置。
  8. 前記第3の電圧パルスの振幅が、前記第1または第2の電圧パルスの振幅の絶対値の0.5倍以上3倍以下である、請求の範囲第1項から第7項のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記第3の電圧パルスの振幅が、前記第1または第2の電圧パルスの振幅の絶対値の0.75倍以上1.5倍以下である、請求の範囲第8項に記載の半導体装置。
  10. 第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態から該第1の抵抗状態よりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると前記第2の抵抗状態から前記第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子を含み、
    前記抵抗変化素子は、前記第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗状態が遷移しないとき、入力された電圧パルスよりも振幅の大きい第3の電圧パルスが入力される復元処理が行われると、前記特性に復元する、半導体装置。
  11. 前記第3の電圧パルスの振幅が、前記第1または第2の電圧パルスの振幅の1.01倍以上3倍以下である、請求の範囲第10項に記載の半導体装置。
  12. 前記第3の電圧パルスが2回以上連続して前記抵抗変化素子に入力される、請求の範囲第1項から第11項のいずれか1項に記載の半導体装置。
  13. 前記抵抗変化素子に前記復元処理が行われた後に初めに前記第1または第2の電圧パルスが入力される際、該抵抗変化素子に入力される電圧パルスの振幅が該第1または第2の電圧パルスの振幅の3/4である、請求の範囲第1項から第11項のいずれか1項に記載の半導体装置。
  14. 前記第1および第2の電圧の正負が同じ符号である、請求の範囲第1項から第13項のいずれか1項記載の半導体装置。
  15. 第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態から該第1の抵抗状態よりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると前記第2の抵抗状態から前記第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子に対して、電圧パルスを入力する電圧パルス生成部と、
    前記抵抗変化素子に前記第1または第2の電圧パルスが入力されても、該抵抗変化素子の抵抗状態が遷移しないとき、前記第1または第2の電圧パルスに対して正負の符号が逆で、かつ、電圧振幅が所定の値に設定された第3の電圧パルスを前記抵抗変化素子に入力する復元処理を前記電圧パルス生成部に行わせる制御部と、
    を有する素子再生回路。
  16. 第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態から該第1の抵抗状態よりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると前記第2の抵抗状態から前記第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子に対して、電圧パルスを入力する電圧パルス生成部と、
    前記抵抗変化素子に前記第1または第2の電圧パルスが入力されても、抵抗状態が遷移しないとき、入力された電圧パルスよりも振幅の大きい第3の電圧パルスを前記抵抗変化素子に入力する復元処理を前記電圧パルス生成部に行わせる制御部と、
    を有する素子再生回路。
  17. 第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態から該第1の抵抗状態よりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると前記第2の抵抗状態から前記第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子の再生方法であって、
    前記抵抗変化素子に前記第1または第2の電圧パルスを入力し、
    前記抵抗変化素子に前記第1または第2の電圧パルスを入力しても、該抵抗変化素子の抵抗状態が遷移しないとき、前記第1または第2の電圧パルスに対して正負の符号が逆で、かつ、電圧振幅が所定の値に設定された第3の電圧パルスを前記抵抗変化素子に入力する、素子再生方法。
  18. 第1の電圧パルスが入力されると第1の抵抗状態から該第1の抵抗状態よりも抵抗値の低い第2の抵抗状態に遷移し、第2の電圧パルスが入力されると前記第2の抵抗状態から前記第1の抵抗状態に遷移する特性を有する抵抗変化素子の再生方法であって、
    前記抵抗変化素子に前記第1または第2の電圧パルスを入力し、
    前記抵抗変化素子に前記第1または第2の電圧パルスが入力しても、抵抗状態が遷移しないとき、入力した電圧パルスよりも振幅の大きい第3の電圧パルスを前記抵抗変化素子に入力する、素子再生方法。
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